JP2014235684A - 透明面状体及び透明タッチパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】視認性を向上させることができる透明面状体及び透明タッチパネルを提供する。
【解決手段】透明基板11,21の少なくとも一方面側にパターニングされた透明導電膜層12,22を有する透明面状体1,2であって、前記透明基板と前記透明導電膜層との間に、前記透明導電膜層側から第1薄膜層13,23、第2薄膜層14,24及びハードコート層15,25が積層されており、前記透明導電膜層、前記第1薄膜層、前記第2薄膜層および前記ハードコート層は、それぞれについて規定された膜厚と光屈折率とを有し、パターン形成領域と非パターン形成領域とにおいて照射される光の反射率の差に関し、波長380〜400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500〜800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値を0.7以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明面状体及び透明タッチパネルに関する。
入力位置を検出するためのタッチパネルの構成は、従来から種々検討されているが、一例として静電容量式のタッチパネルが知られている。例えば、特許文献1に開示されたタッチパネルは、それぞれ所定のパターン形状を有する透明導電膜層を備えた一対の透明面状体の間に誘電体層が介在されて構成されており、指などが操作面に触れると、人体を介して接地されることによる静電容量の変化を利用して、タッチ位置を検出することができる。
特開2003−173238号公報(図1、図5)
上述したタッチパネルは、液晶表示装置やCRTなどの表面に装着して用いられるが、透明面状体に形成された透明導電膜層のパターン形状が目立ってしまい、視認性の低下を招いていた。
そこで、本発明は、視認性を向上させることができる透明面状体及び透明タッチパネルの提供を目的とする。
本発明の上記目的は、透明基板の少なくとも一方面側にパターニングされた透明導電膜層を有する透明面状体であって、前記透明基板と前記透明導電膜層との間に、前記透明導電膜層側から第1薄膜層、第2薄膜層及びハードコート層が積層されており、前記透明導電膜層は、その膜厚が15nm以上38nm以下、光屈折率が1.9以上2.3以下であり、前記第1薄膜層は、その膜厚が2nm以上25nm以下、光屈折率が1.3以上1.55以下であり、前記第2薄膜層は、その膜厚が38nm以上75nm以下、光屈折率が1.6以上1.9以下であり、前記ハードコート層は、その膜厚が1μm以上7μm以下、光屈折率が1.6以上1.8以下であり、前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されているパターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率、及び、前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率の差に関し、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下となることを特徴とする透明面状体により達成される。
また、この透明面状体において、前記ハードコート層の光屈折率は、前記第2薄膜層の光屈折率よりも低いことが好ましい。
また、前記第1薄膜層は、酸化珪素からなることが好ましい。
また、前記ハードコート層は、無機微粒子が添加された樹脂組成物により形成されていることが好ましい。
また、上記目的は、上記透明面状体を備える透明タッチパネルにより達成される。
本発明によれば、視認性を向上させることができる透明面状体及び透明タッチパネルを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る透明タッチパネルの概略断面図である。 図1に示す透明タッチパネルの一部を示す平面図である。 図1に示す透明タッチパネルの他の一部を示す平面図である。 図1に示す透明タッチパネルの変形例の一部を示す平面図である。 図1に示す透明タッチパネルの変形例の他の一部を示す平面図である。 図1に示す透明タッチパネルを構成する透明面状体の概略構成断面図である。 透明導電膜層の有無による波長毎の反射率シミュレーション結果例を示す図である。
以下、本発明の実態形態について添付図面を参照して説明する。尚、各図面は、構成の理解を容易にするため、実寸比ではなく部分的に拡大又は縮小されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る透明タッチパネルの概略構成断面図である。この透明タッチパネル101は、静電容量式のタッチパネルであり、第1透明面状体1と第2透明面状体2とを備えている。第1透明面状体1は、透明基板11と、当該透明基板11の一方面側にパターニングされた透明導電膜層12とを備えている。また、透明基板11と透明導電膜層12との間には、透明導電膜層12側から順に、第1薄膜層13、第2薄膜層14及びハードコート層15が積層されている。透明導電膜層12は、第1薄膜層13上に形成されており、ハードコート層15は、透明基板11上に形成されている。第2透明面状体2は、第1透明面状1と同様な構成を備えており、透明基板21と、当該透明基板21の一方面側にパターニングされた透明導電膜層22とを備えている。また、透明基板21と透明導電膜層22との間には、透明導電膜層22側から順に、第1薄膜層23、第2薄膜層24及びハードコート層25が積層されている。透明導電膜層22は、第1薄膜層23上に形成されており、ハードコート層25は、透明基板21上に形成されている。
第1透明面状体1と第2透明面状体2とは、図1に示すように第1透明面状体1における透明基板11の他方面(ハードコート層15が形成されていない面)と、第2透明面状体2における透明導電膜層22とが互いに離間して対向するようにして、粘着層4を介して貼着されている。また、第1透明面状体1における透明導電膜層12上には、透明導電膜層12を保護するための保護層3が粘着層5を介して設けられている。この保護層3としては、耐擦傷性、耐摩耗性、耐指紋性、ノングレア性等向上のため表面処理加工が施された各種シートを好適に用いることができる。
透明基板11,21は、絶縁層を構成する誘電体基板であり、透明性が高い材料からなることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)、ポリアクリル(PAC)、アクリル、非晶性ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、脂肪族環状ポリオレフィン、ノルボルネン系の熱可塑性透明樹脂などの合成樹脂製の可撓性フィルムやこれら2種以上の積層体、或いは、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどのガラス板により形成される。透明基板11,21の厚みは、特に限定されないが、例えば、合成樹脂製の可撓性フィルムにより透明基板11,21を構成する場合には、10μm〜500μm程度とすることが好ましく、20μm〜200μm程度とすることがさらに好ましい。また、ガラス板により透明基板11,21を構成する場合には、20μm〜1000μm程度とすることが好ましい。また、透明基板11,21の光屈折率は、1.4以上1.7以下の範囲に設定することが好ましい。
また、可撓性を有する材料から透明基板11,21を形成する場合、当該透明基板11,21に剛性を付与するために支持体を貼着してもよい。支持体としては、ガラス板や、ガラスに準ずる硬度を有する樹脂材料を例示することができ、その厚さは100μm以上であることが好ましく、0.2mm〜10mmであることがより好ましい。
透明基板11,21の一方面にそれぞれ形成されているハードコート層15,25は、例えば、アクリル系UV硬化性樹脂、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、シリコーン系熱硬化性樹脂などの樹脂組成物により形成されている。このハードコート層15,25の厚みは、1μm以上7μm以下の範囲となるように構成されている。また、ハードコート層15,25の光屈折率は、1.6以上1.8以下の範囲となるように構成されている。また、ハードコート層15,25の光屈折率は、後述の第2薄膜層14,24の光屈折率よりも低くなるように設定することが好ましい。ハードコート層15,25と第2薄膜層14,24との光屈折率の差は0.03〜0.20程度が好ましい。光屈折率が比較的高いハードコート層15,25(光屈折率が1.65以上のハードコート層15,25)を形成するためには、無機微粒子が分散又は複合化するようにアクリル系UV硬化性樹脂等の樹脂組成物に添加すればよい。無機微粒子としては、粒径1nm以上200nm以下のSiO、TiO、ZrO、Al等を例示することができる。ここで、ハードコート層15,25は、塗工法によって形成してもよく、或いは、フィルム状に形成したものを透明基板11,21上に貼着することにより形成してもよい。
ハードコート層15,25のそれぞれに積層される第2薄膜層14,24は、光屈折率が1.6以上1.9以下、より好ましくは1.65以上1.85以下の範囲となるように構成されている。第2薄膜層14,24は、例えば、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化ケイ素(SiN)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、酸化セリウム(iv)(CeO)などにより形成される膜であり、特にシリコン錫酸化物(silicon-tin oxide)を好ましく用いることができる。シリコン錫酸化物を用いる場合は、シリコンと錫の成分比を変えることにより光屈折率を適宜調整できる。また、第2薄膜層14,24の膜厚は、38nm以上75nm以下、より好ましくは40nm以上65nm以下の範囲となるように構成されている。また、第2薄膜層14,24は、スパッタリング法や塗工法等の種々の方法により形成することができる。
第2薄膜層14,24のそれぞれに積層される第1薄膜層13,23は、光屈折率が1.3以上1.55以下、より好ましくは1.4以上1.5以下の範囲となるように構成されている。第1薄膜層13,23は、例えば、酸化珪素(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化イットリウム(YF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化セリウム(CeF)、酸化セリウム(iii)(Ce)などにより形成される膜であり、その膜厚は、2nm以上25nm以下、より好ましくは5nm以上25nm以下の範囲となるように構成されている。この第1薄膜層13,23は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法などにより形成することができる。ここで、第1薄膜層13,23の光屈折率は、上述の第2薄膜層14,24の光屈折率よりも低い。このように構成することにより、透明面状体1,2の視認性をより一層向上させることが可能となる。
第1薄膜層13,23のそれぞれに積層して形成される透明導電膜層12,22の材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系、酸化亜鉛、スズ酸化膜等の透明導電材料、或いは、スズ、銅、アルミニウム、ニッケル、クロムなどの金属材料、金属酸化物材料を例示することができ、これら2種以上を複合して形成してもよい。
透明導電膜層12,22の形成方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などのPVD法や、CVD法、塗工法、印刷法などを例示することができる。透明導電膜層12,22の厚みは、15nm以上38nm以下の範囲に設定することが好ましい。また、透明導電膜層12,22の光屈折率は、1.9以上2.3以下、より好ましくは1.9以上2.1以下の範囲となるように設定する。
透明導電膜層12,22は、図2及び図3に示すように、平行に延びる複数の帯状導電部12a,22aの集合体としてそれぞれ形成されており、各透明導電膜層12,22の帯状導電部12a,22aは、互いに直交するように配置されている。透明導電膜層12,22は、導電性インクや金属薄膜などからなる引き廻し回路(図示せず)を介して外部の駆動回路(図示せず)に接続される。透明導電膜層12,22のパターン形状は、本実施形態のものに限定されず、指などの接触ポイントを検出可能である限り、任意の形状とすることが可能である。例えば、図4及び図5に示すように、透明導電膜層12,22を、複数の菱形状導電部12b,22bが直線状に連結された構成とし、各透明導電膜層12,22における菱形状導電部12b,22bの連結方向が互いに直交し、且つ、平面視において上下の菱形状導電部12b,22bが重なり合わないように配置してもよい。なお、透明タッチパネル101の分解能などの動作性能については、第1透明面状体1と第2透明面状体2とを重ね合わせた場合に、導電部が存在しない領域を少なくする構成を採用する方が優れている。このような観点から、透明導電膜層12,22のパターン形状として、矩形状の構成よりも、複数の菱形状導電部12b,22bが直線状に連結された構成の方が望ましい。
透明導電膜層12,22のパターニングは、第1薄膜層13,23上にそれぞれ形成された透明導電膜層12,22の表面に、所望のパターン形状を有するマスク部を形成して露出部分を酸液などでエッチング除去した後、アルカリ液などによりマスク部を溶解させて行うことができる。
粘着層4,5は、エポキシ系やアクリル系など、一般的な透明な接着剤や粘着剤を用いることができ、ノルボルネン系樹脂の透明性フィルムからなる芯材を含むものであってもよい。また、シート状粘着材を複数枚重ね合わせることにより粘着層4を形成してもよく、更に、種類の異なる複数のシート状粘着材を重ね合わせて形成してもよい。粘着層4の厚みは、特に指定はないが、実用上では200μm以下であることが好ましく、特に、10μm〜100μmであることが好ましい。また、粘着層の光屈折率は、1.4以上1.7以下の範囲であることが好ましい。粘着層4の光屈折率は透明導電膜層22の光屈折率に近づける(高くする)と、界面での屈折率差が小さくなり、パターン形状を目立たなくする効果は高まるが、粘着層4の高屈折率化には高屈折材微粒子の添加等が必要であり、透明面状体全体としての光の透過率が下がる問題がある。
以上の構成を備える透明タッチパネル101において、タッチ位置の検出方法は、従来の静電容量式のタッチパネルと同様であり、第1透明面状体1の表面側における任意の位置を指などで触れると、透明導電膜層12,22は接触位置において人体の静電容量を介して接地され、透明導電膜層12,22を流れる電流値を検出することにより、接触位置の座標が演算される。
ここで、図6の透明面状体1の概略構成断面図に示すように、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されているパターン形成領域に照射される光の反射光L1における波長毎の反射率、及び、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の反射光L2における波長毎の反射率の差に関し、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下となることが好ましい。つまり下記関係式を満たすことが好ましい。
|第1反射率平均値−第2反射率平均値| ≦ 0.7
このように、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下である場合には、透明導電膜層12のパターン形状を目立たなくすることができ、視認性を向上させることができる。
本発明者らは、透明面状体1についてのサンプルを作成して、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されているパターン形成領域に照射される光の反射光L1における波長毎の反射率、及び、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の反射光L2における波長毎の反射率の差に関し、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値を算出すると共に、透明導電膜層12のパターン形状が目立たないか否かの官能試験を行った。
作成したサンプルは、12種類(サンプル1〜サンプル12)であり、サンプル1を除いて、それぞれが図6に示す構造を有している。サンプル1については、第2薄膜層14を設けず、ハードコート層15上に第1薄膜層13を形成するようにして構成した。また、透明基板11を厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)により形成し、第2薄膜層14をシリコン錫酸化物により形成した。また、第1薄膜層13を酸化珪素により形成し、透明導電膜層12をインジウム錫酸化物(ITO)により形成した。なお、透明導電膜層12、第1薄膜層13および第2薄膜層14は、スパッタリングで成膜した。透明導電膜層12上には、厚み50μmの粘着層5(アクリル系粘着剤、屈折率1.5)、および保護膜3(ここでは粘着層5のセパレートフィルム(PETフィルム、厚み15μm))を配置した。また、ハードコート層15については、サンプル8はアクリル系紫外線硬化性樹脂(JSR株式会社製オプスター)を、サンプル8以外については、アクリル系紫外線硬化性樹脂(東洋インキ製造株式会社製リオデュラスTVZシリーズ)を塗工することで形成した。
また、各サンプルにおける透明基板11、ハードコート層15、第2薄膜層14、第1薄膜層13、透明導電膜層12及び粘着層5のそれぞれの厚み及び光屈折率を下記表1a及び表1bに示す。なお、光学測定は透明基板11側から行った。
Figure 2014235684
Figure 2014235684
また、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値算出は、サイバネットシステム(株)製薄膜設計ソフトウエア(OPTAS-FILM)を用いたシミュレーションにより行った。具体的には、まず、各サンプルに関し、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されているパターン形成領域に照射される光の反射光L1における波長毎の反射率(パターン形成領域反射率)を求めると共に、透明基板11の一方面側から透明導電膜層12が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の反射光L2における波長毎の反射率(非パターン形成領域反射率)を求める(例えば、図7に示すようなデータ;当該図7に示すデータは、上記サンプル3に関するデータである)。その後、波長毎のパターン形成領域反射率と非パターン形成領域反射率との差を算出する。この算出したパターン形成領域反射率と非パターン形成領域反射率との差に関するデータから、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値を求めると共に、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値を求め、両者の差の絶対値(|第1反射率平均値−第2反射率平均値|)を算出した。なお、透明基板11は、透明導電膜層12、第1薄膜層13、第2薄膜層14及びハードコート層15に比べて極めて厚みの大きい部材であるため、透明基板11については、その厚みを∞(無限大)としてシミュレーションを行った。また保護膜3(PETフィルム、厚み15μm)は光学設計的に影響が微小であり、計算に加えていない。
各サンプルに関し、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を下記表2〜表6に示す。なお、試験は、黒色背景のブース内で三波長蛍光灯(27W)を照射し、本サンプルと目との距離を20cmに設定して評価した。また、表2〜表5の官能試験結果においては、透明導電膜層12のパターン形状が全く見えないものを◎とし、色目の違う部分があることはわかるが、パターン形状がわからないものを○とした。また、パターンは確認できるが境界がぼやけて見えないものを△とし、パターン形状の外形(境界)が確認できるものを×とした。
Figure 2014235684
Figure 2014235684
Figure 2014235684
Figure 2014235684
Figure 2014235684
ここで、表2は、第2薄膜層14の厚みのみを0nm(サンプル1)、45nm(サンプル2)、60nm(サンプル3)、80nm(サンプル4)と種々変化させた場合の第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を示している。また、表3は、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みのみを20nm(サンプル5)、25nm(サンプル3)と変化させた場合の第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を示している。また、表4は、第1薄膜層13の厚みのみを10nm(サンプル3)、20nm(サンプル6)、45nm(サンプル7)、80nm(サンプル4)と種々変化させた場合の第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を示している。表5は、ハードコート層15の光屈折率のみを1.52(サンプル8)、1.65(サンプル3)と変化させた場合の第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を示している。最後に、表6は、ハードコート層15の光屈折率を1.75と高くしたうえ、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みのみを25nm(サンプル9)、35nm(サンプル10)、40nm(サンプル11)、45nm(サンプル12)と種々変化させた場合の第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)及び、官能試験結果を示している。
表2〜表6から、サンプル2、サンプル3、サンプル5、サンプル6、サンプル9及びサンプル10については、透明導電膜層12のパターン形状が目立ちにくく優れた視認性を有するものであることが分かる。また、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値が約0.726であるサンプル4は、僅かに透明導電膜層12のパターン形状が確認されたが、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値が0.7以下であるサンプル2、サンプル3、サンプル5、サンプル6、サンプル9及びサンプル10に関しては、透明導電膜層12のパターン形状を確認できなかった。つまり、透明導電膜層12のパターン形状の目立ちにくさは、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値と相関性を有していると認められ、この第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下である場合に、透明導電膜層12のパターン形状を目立たなくすることができ、視認性を向上させることができることが分かる。
また、透明導電膜層12のパターン形状を目立ちにくくする方策の一つとして、透明導電膜層12の厚みを極力薄く形成すること(例えば15nm未満の厚みに形成すること)により対応するという考え方がある。このような方策の場合、透明導電膜層12の電気抵抗値が大きく上昇してしまうという問題があるが、サンプル2、サンプル3、サンプル5、サンプル6、サンプル9及びサンプル10に係る透明面状体1の場合、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが比較的大きい20nm以上であるが、透明導電膜層12のパターン形状は目立ちにくいものであり、本発明に係る透明面状体1によれば、透明導電膜層12の電気抵抗値が高くならない厚み範囲(透明導電膜層12の厚みが15nm以上の範囲)において視認性向上を達成することが可能であることが分かる。
また、表2から、第2薄膜層14の厚みのみが相違するサンプル1、サンプル2、サンプル3及びサンプル4を比較すると、第2薄膜層14の厚みが80nmであるサンプル4に関しては、官能試験結果が△となっており、第2薄膜層14の厚みが45nmであるサンプル2や60nmであるサンプル3に関しては、官能試験結果が良好(○或いは◎)となっている。このことから、視認性向上の観点からは、第2薄膜層14の厚みが75nm以下の範囲となるように設定することが好ましいと考えられる。また、第2薄膜層14を形成していないサンプル1に関しては、官能試験結果が×となっており、第2薄膜層14の厚みが45nmであるサンプル2に関しては、官能試験結果が○となっていることから、視認性向上の観点からは、第2薄膜層14の厚みが38nm以上の範囲となるように設定することが好ましいと考えられる。
また、表3から、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みのみが相違するサンプル5とサンプル3とを比較すると、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが薄い方(サンプル5)が、第1反射率平均値と第2反射率平均値との差の絶対値(Δ平均値)が小さくなることが分かり、視認性向上の観点からは、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが薄い方が好ましいことが分かる。
また、表4から、第1薄膜層13の厚みのみが相違するサンプル3、サンプル6及びサンプル7を比較すると、第1薄膜層13の厚みが45nmであるサンプル7に関しては、官能試験結果が×となっており、第1薄膜層13の厚みが10nmであるサンプル3や20nmであるサンプル6に関しては、官能試験結果が良好(◎或いは○)となっている。このことから、視認性向上の観点からは、第1薄膜層13の厚みが25nm以下の範囲となるように設定することが好ましいと考えられる。
また、表5から、ハードコート層15の光屈折率のみが相違するサンプル8とサンプル3とを比較すると、光屈折率が1.52であるサンプル8は、官能試験結果が×となっており、光屈折率が1.65であるサンプル32は官能試験結果が◎となっていることから、ハードコート層15の光屈折率は、1.6以上であることが好ましいことが分かる。
また、表6から、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みのみが相違するサンプル9、サンプル10、サンプル11及びサンプル12を比較すると、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが25nmであるサンプル9や35nmであるサンプル10に関しては、官能試験結果が良好(◎或いは○)となっており、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが40nm以上であるサンプル11及びサンプル12は、官能試験結果が×となっていることから、視認性向上の観点からは、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みが38nm以下の範囲となるように設定することが好ましいと考えられる。なお、ハードコート層15の光屈折率は、サンプル9、サンプル10、サンプル11及びサンプル12のいずれも1.75であることから、透明導電膜層12(ITO膜)の厚みを38nm以下の範囲に設定する場合、ハードコート層15の光屈折率を1.8以下に設定しても透明導電膜層12のパターン形状を目立ちにくくすることが可能であると考えられる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、第1透明面状体1と第2透明面状体2とは、図1に示すように第1透明面状体1における透明基板11の他方面(ハードコート層15が形成されていない面)と、第2透明面状体2における透明導電膜層22とが互いに離間して対向するようにして、粘着層4を介して貼着されているが、このような構成に特に限定されない。例えば、第1透明面状体1における透明導電膜層12と、第2透明面状体2における透明導電膜層22とが互いに離間して対向するようにして、第1透明面状体1と第透明2面状体2とを粘着層4を介して貼着してもよい。また、1枚の透明面状体の両側に透明導電膜層12,22をそれぞれ設けてもよい。また、1枚の透明面状体の一方面側に、透明導電膜層12,22を、一つの層として形成してもよい。このように透明導電膜層12,22を、一つの層として形成する場合、例えば特開昭60−75927号公報に開示されているように、帯状導電部12aと帯状導電部22aとの交差部分において、絶縁膜を介した状態で、一方の帯状導電部12a(22a)と他方の帯状導電部22a(12a)とが積層されるように構成する。
101 透明タッチパネル
1 第1透明面状体
2 第2透明面状体
11,21 透明基板
12,22 透明導電膜層
13,23 第1薄膜層
14,24 第2薄膜層
15,25 ハードコート層
3 保護層
4,5 粘着層
本発明の上記目的は、透明基板の少なくとも一方面側にパターニングされた透明導電膜層を有する透明面状体であって、前記透明基板と前記透明導電膜層との間に、前記透明導電膜層側から第1薄膜層、第2薄膜層及びハードコート層が積層されており、前記第2薄膜層の膜厚は、前記第1薄膜層の膜厚よりも大きくなるように形成されており、前記透明導電膜層は、その膜厚が15nm以上38nm以下、光屈折率が1.9以上2.3以下であり、前記第1薄膜層は、その膜厚が2nm以上25nm以下、光屈折率が1.3以上1.55以下であり、前記第2薄膜層は、その膜厚が38nm以上75nm以下、光屈折率が1.6以上1.9以下であり、前記ハードコート層は、その膜厚が1μm以上7μm以下、光屈折率が1.6以上1.8以下であり、前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されているパターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率、及び、前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率の差に関し、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下となることを特徴とする透明面状体により達成される。

Claims (5)

  1. 透明基板の少なくとも一方面側にパターニングされた透明導電膜層を有する透明面状体であって、
    前記透明基板と前記透明導電膜層との間に、前記透明導電膜層側から第1薄膜層、第2薄膜層及びハードコート層が積層されており、
    前記透明導電膜層は、その膜厚が15nm以上38nm以下、光屈折率が1.9以上2.3以下であり、
    前記第1薄膜層は、その膜厚が2nm以上25nm以下、光屈折率が1.3以上1.55以下であり、
    前記第2薄膜層は、その膜厚が38nm以上75nm以下、光屈折率が1.6以上1.9以下であり、
    前記ハードコート層は、その膜厚が1μm以上7μm以下、光屈折率が1.6以上1.8以下であり、
    前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されているパターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率、及び、前記透明基板の一方面側から前記透明導電膜層が形成されていない非パターン形成領域に照射される光の波長毎の反射率の差に関し、波長380nmから400nmにおける各反射率差の平均値である第1反射率平均値と、波長500nmから800nmにおける各反射率差の平均値である第2反射率平均値との差の絶対値が、0.7以下となることを特徴とする透明面状体。
  2. 前記ハードコート層の光屈折率は、前記第2薄膜層の光屈折率よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の透明面状体。
  3. 前記第1薄膜層は、酸化珪素からなる請求項1又は2に記載の透明面状体。
  4. 前記ハードコート層は、無機微粒子が添加された樹脂組成物により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の透明面状体。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の透明面状体を備える透明タッチパネル。
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