JP2014235080A - 磁気抵抗素子および磁気センサ - Google Patents

磁気抵抗素子および磁気センサ Download PDF

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隆司 梅田
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和弘 尾中
卓哉 冨田
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Abstract

【課題】本発明は、簡単な構成で故障診断が可能な磁気センサを得ることを目的とする。【解決手段】第1の基板1と、第1の電圧印加端子10、第1の信号検出端子11、第1の状態検出端子12および第1のグランド端子13と、第1の電圧印加端子10および第1の信号検出端子11間に第1の磁気抵抗パターン2と、第1の信号検出端子11および第1のグランド端子13間に第2の磁気抵抗パターン3と、第1の電圧印加端子10および第1の状態検出端子12間に主感磁方向を第3の方向8とする第3の磁気抵抗パターン4と、第1の状態検出端子12および第1のグランド端子13間に主感磁方向を第3の方向8と同じ方向とする第4の磁気抵抗パターン5とを備えた第1の磁気抵抗素子14を備え、第1の状態検出端子12をモニタすることで故障を検出する磁気センサである。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気が印加されると抵抗値が変化する磁気抵抗素子および磁気センサに関する。
磁気抵抗素子は、磁気が印加されると抵抗値が変化する。磁気抵抗素子は、この性質を利用して、磁気センサとして用いられることがある。磁気センサの用途として、地磁気の測定や、磁界を発生している機器やデバイスからの磁気の測定などがある。そのような用途の中で、電流センサとして利用されることもある。電流センサとして利用する場合には、電流により発生する磁界を検出することで電流値の測定を行なう。
電流センサには、様々な用途が存在し、家庭用の電気製品や、送電システム、或いは自動車用に用いられることもある。このうち、自動車用途は、特に、電流センサ自身が正常に動作しているのか、或いは故障しているかを検出することが求められる場合もある。このような故障の有無を検出する機能は故障診断と呼ばれる。
このような故障診断機能を有する磁気センサとして、外部から電圧を印加してその出力を検出する方法の磁気センサが知られている(特許文献1参照。)。
また、検査導体を設け、この検査導体に電流を流すことで故障診断を行う磁気センサも知られている(特許文献2参照。)。
特開2010−25730号公報 特開2010−133737号公報
特許文献1に記載の発明は、外部から電圧を印加して故障診断を行うものであるので、電圧印加装置が必要となり、装置が複雑になる。
特許文献2に記載の発明は、検出する導体とは別に検査導体を設け、そこに電流を流すため、やはり装置が複雑になる。
本発明は上記従来課題を解決するもので、簡単な構成で故障診断が可能な磁気センサを得ることを目的とする。
上記目的を達成するための、請求項1記載の発明は、第1の基板と、前記第1の基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、を備えた第1の磁気抵抗素子と、第2の基板と、前記第2の基板に形成された第2の電圧印加端子、第2の信号検出端子、第2の状態検出端子および第2のグランド端子と、前記第2の基板の前記第2の電圧印加端子および前記第2の信号検出端子間に主感磁方向を前記第2の方向と同じ方向である第5の方向として形成された第5の磁気抵抗パターンと、前記第2の基板の前記第2の信号検出端子および前記第2のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と同じ方向である第6の方向として形成された第6の磁気抵抗パターンと、前記第2の基板の前記第2の電圧印加端子および前記第2の状態検出端子間に主感磁方向を第7の方向として形成された第7の磁気抵抗パターンと、前記第2の基板の前記第2の状態検出端子および前記第2のグランド端子間に主感磁方向を前記第7の方向と同じ方向である第8の方向として形成された第8の磁気抵抗パターンと、を備えた第2の磁気抵抗素子と、前記第1の信号検出端子および前記第2の信号検出端子の差動出力を求める信号処理部と、前記第1の状態検出端子および前記第2の状態検出端子をモニタすることで故障を検出する故障検出部と、を備えた磁気センサである。
請求項1に記載の発明は、上記構成により、正常時には第1の状態検出端子および第2の状態検出端子の電位が外部からの磁界によらず一定であることを利用して、これらのうち少なくとも一方の値が所定の値を外れた際には故障であると判断することができるので、簡単な構成で磁気センサの故障診断を行なうことができるという作用効果を有する。
請求項2に記載の発明は、第1の基板と、前記第1の基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、を備えた第1の磁気抵抗素子と、前記第1の状態検出端子をモニタすることで故障を検出する故障検出部と、を備えた磁気センサである。
請求項2に記載の発明は、上記構成により、正常時には第1の状態検出端子の値が磁界によらず一定であることを利用して、この値が所定の値を外れた際には故障であると判断することができるので、簡単な構成で磁気センサの故障診断をすることができるという作用効果を有する。
請求項3に記載の発明は、第1の基板と、前記第1の基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、を備えた第1の磁気抵抗素子である。
請求項3に記載の発明は、上記構成によって、簡単な構成で故障診断をすることを可能とするという作用効果を有する。
本発明の磁気抵抗素子および磁気センサは、簡単な構成で故障診断ができるという優れた効果を有するものである。
(a)本発明の一実施の形態における第1の磁気抵抗素子の模式図、(b)本発明の一実施の形態における第2の磁気抵抗素子の模式図 本発明の一実施の形態における磁気センサの回路図 本発明の一実施の形態における磁気センサのブロック図 本発明の一実施の形態における信号出力を示す図 本発明の一実施の形態における状態出力を示す図
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の一実施の形態における第1の磁気抵抗素子の模式図、図1(b)は本発明の一実施の形態における第2の磁気抵抗素子の模式図、図2は本発明の一実施の形態における磁気抵抗センサの回路図である。
第1の基板1上には第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5が形成されている。第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5は何れも磁気抵抗膜を蛇行状に形成したものである。磁気抵抗膜としては、FeNi合金のパーマロイなどが用いられる。FeNi合金からなる磁気抵抗膜は、電流方向に対し垂直な方向の磁界が印加されると抵抗値が減少する。電流方向に対し垂直でない方向の磁界に対しては、その磁界の垂直成分に対して抵抗値が変化する。従って、第1の磁気抵抗パターン2においては蛇行したパターンの長辺に対する垂直方向の磁界に対して、最も大きな抵抗値変化が得られる。この様に最も大きな抵抗値変化を得られる方向を主感磁方向と呼び、第1の磁気抵抗パターン2の主感磁方向を第1の方向6と呼ぶことにする。第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5においても同様にそれぞれ主感磁方向が定まり、それぞれ、第2の方向7、第3の方向8、第4の方向9が定義される。
第1の磁気抵抗パターン2の主感磁方向である第1の方向6と第2の磁気抵抗パターン3の主感磁方向である第2の方向7とは異なる方向にしている。具体的には90°異なる方向にしている。第3の磁気抵抗パターン4の主感磁方向である第3の方向8と第4の磁気抵抗パターン5の主感磁方向である第4の方向9とは同じ方向にしている。
なお、第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5のそれぞれに対し、バイアス磁界が与えられている。バイアス磁界の方向は、図1(a)において紙面下方から上方へ向かう方向としている。バイアス磁界は磁石(図示せず)を用いて発生させることができる。
第1の磁気抵抗パターン2と第2の磁気抵抗パターン3とは電気的に直列に接続され、その接続部は第1の信号検出端子11と電気的に接続されている。同様に第3の磁気抵抗パターン4と第4の磁気抵抗パターン5とは電気的に直列に接続され、その接続部は第1の状態検出端子12と電気的に接続されている。また、直列に接続された第1の磁気抵抗パターン2と第2の磁気抵抗パターン3と、直列に接続された第3の磁気抵抗パターン4と第4の磁気抵抗パターン5とは電気的に並列に接続されている。第1の電圧印加端子10は第1の磁気抵抗パターン2と第3の磁気抵抗パターン4と電気的に接続している端子である。第1のグランド端子13は第2の磁気抵抗パターン3と第4の磁気抵抗パターン5と電気的に接続している端子である。
第1の磁気抵抗素子14は以上の構成要素からなる。
第2の基板51上には第5の磁気抵抗パターン52、第6の磁気抵抗パターン53、第7の磁気抵抗パターン54および第8の磁気抵抗パターン55が形成されている。第5の磁気抵抗パターン52、第6の磁気抵抗パターン53、第7の磁気抵抗パターン54および第8の磁気抵抗パターン55は何れも磁気抵抗膜を蛇行状に形成したものである。磁気抵抗膜としては、FeNi合金のパーマロイなどが好適である。磁気抵抗膜が電流方向に対し垂直な方向の磁界が印加されると抵抗値が減少するのは、図1(a)の第1の磁気抵抗素子14と同様である。第5の磁気抵抗パターン52の主感磁方向が第5の方向56、第6の磁気抵抗パターン53の主感磁方向が第6の方向57、第7の磁気抵抗パターン54の主感磁方向が第7の方向58、第8の磁気抵抗パターン55の主感磁方向が第8の方向59となる。
第5の磁気抵抗パターン52の主感磁方向である第5の方向56と第6の磁気抵抗パターン53の主感磁方向である第6の方向57とは異なる方向にしている。具体的には90°異なる方向にしている。そして、第5の方向56は第2の方向7と同じ方向であり、第6の方向57は第1の方向6と同じ方向である。第7の磁気抵抗パターン54の主感磁方向である第7の方向58と第8の磁気抵抗パターン55の主感磁方向である第8の方向59とは同じ方向にしている。さらに、第3の方向8と第7の方向58も同じ方向にしているが、第3の方向8と第7の方向58とは必ずしも同じ方向にする必要はない。
なお、第5の磁気抵抗パターン52、第6の磁気抵抗パターン53、第7の磁気抵抗パターン54および第8の磁気抵抗パターン55のそれぞれに対し、バイアス磁界が与えられている。バイアス磁界の方向は、図1(b)において紙面下方から上方へ向かう方向である。
第5の磁気抵抗パターン52と第6の磁気抵抗パターン53とは電気的に直列に接続され、その接続部は第2の信号検出端子61と電気的に接続されている。同様に第7の磁気抵抗パターン54と第8の磁気抵抗パターン55とは電気的に直列に接続され、その接続部は第2の状態検出端子62と電気的に接続されている。また、直列に接続された第5の磁気抵抗パターン52と第6の磁気抵抗パターン53と、直列に接続された第7の磁気抵抗パターン54と第8の磁気抵抗パターン55とは電気的に並列に接続されている。第2の電圧印加端子60は第5の磁気抵抗パターン52と第7の磁気抵抗パターン54と電気的に接続している端子である。第2のグランド端子63は第6の磁気抵抗パターン53と第8の磁気抵抗パターン55と電気的に接続している端子である。
以上より第2の磁気抵抗素子64は構成されている。
第1の電圧印加端子10と第2の電圧印加端子60は電気的に接続されており、グランドに対し5Vで印加されている。また、第1のグランド端子13と第2のグランド端子63は共にグランドに接続されている。
第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5はブリッジ回路を構成し、第5の磁気抵抗パターン52、第6の磁気抵抗パターン53、第7の磁気抵抗パターン54および第8の磁気抵抗パターン55は別のブリッジ回路を構成している。また、第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第5の磁気抵抗パターン52および第6の磁気抵抗パターン53はそれぞれ抵抗値および磁気抵抗特性が同じものである。ここで、磁気抵抗特性とは、磁界による抵抗値の変化のことを言う。また、第3の磁気抵抗パターン4と第4の磁気抵抗パターン5、並びに第7の磁気抵抗パターン54と第8の磁気抵抗パターン55もそれぞれ互いに磁気抵抗パターンの抵抗値および磁気抵抗特性は同じにしている。本実施の形態においては、全ての磁気抵抗パターンの抵抗値および磁気抵抗特性を同じものにしている。
図3は本発明の一実施の形態における磁気センサのブロック図である。
信号処理部70は、第1の信号検出端子11からの電位V1と第2の信号検出端子61からの電位V3の差動電圧を求めて、出力端子71へ所定の情報を出力するものである。
故障検出部72は、第1の状態検出端子12からの電位V2と第2の状態検出端子62とからの電位V4により磁気センサとしての故障の有無を判断し、状態検出端子73へその結果を出力するものである。
以上の構成の磁気センサの動作について、磁気センサを電流センサとして用いた場合を例にとって以下説明する。
図2に示す磁気センサの回路図において、紙面の下から上に伸びる電流線を配置させ、電流を紙面の下から上の方向をプラス方向として流し、プラス方向に流れる電流が作る磁界が第1の磁気抵抗素子14および第2の磁気抵抗素子64に対して紙面の左側から右側へ貫く方向に生じるとする。
図4は、本発明の一実施の形態における信号出力を示す図である。図4の横軸は、電流値で、縦軸は電位であり、第1の信号検出端子11の電位をV1、第2の信号検出端子61の電位をV3としている。図4に示すように、第1の方向6と第6の方向57とを同方向に、第2の方向7と第5の方向56も同方向にし、第1の方向6と第2の方向7とを90°異なる方向にしたので、電位V1および電位V3は逆位相となるような変化をする。従って電位V1および電位V3の差動出力は電位V1単独での電圧の変化、或いは電位V3単独での電圧変化の2倍の電圧変化を得られる。さらに、差動出力をとるため、同相のノイズを消去することもできる。
なお、測定対象が電流値の場合には、信号処理部70で求めた差動出力と被測定電流の電流値との関係を予め求めておけばよい。また、測定対象が磁界である場合には、この差動出力と磁界との関係を予め求めておけばよい。
図5は、本発明の一実施の形態における状態出力を示す図である。図5の横軸、縦軸は図4と同様にそれぞれ電流値と電位である。図5に示すように、第1の状態検出端子12の電位V2と第2の状態検出端子62の電位V4は共に中点電位である2.5Vで一定である。これは、電流による磁界が変化した際に、第3の方向8および第4の方向9が同じ方向なので、第3の磁気抵抗パターン4および第4の磁気抵抗パターン5が同じ抵抗値変化を行い、電位V2が変化せず一定になるからである。電位V4についても同様の理由による。
次に、磁気センサの磁気抵抗素子に故障が生じた場合について説明する。磁気抵抗素子が故障を起した際の原因の中で多く見られるのは、陽極の酸化である。即ち、第1の電圧印加端子10および第2の電圧印加端子60が酸化し、これにより電気抵抗値が変化する。具体的には、第1の磁気抵抗素子14においては、第1の電圧印加端子10と第1の状態検出端子12間の抵抗値が増加する。このような状態になると、第1の信号検出端子11の電位V1が低下してしまい、測定精度が悪化してしまう。このとき、第1の状態検出端子12の電位V2も電位V1と同様に低下する。正常な動作時には電位V2は外部からの磁界によらず一定であるから、その電位が変化したときには、第1の磁気抵抗素子14に故障が生じた場合であると判断することができる。第2の磁気抵抗素子64においても同様に故障を検出することができる。なお、陽極の酸化は時間を掛けて進行するものであるので、第1の状態検出端子12の電位V2の変化も急峻な変化をするのではなく、ゆっくりと変化するものである。その変化が、測定精度として許容できる範囲である際には、正常と判断し、許容できない範囲になった際には故障として判断するようにすればよい。その閾値は、要求される測定精度に応じて第1の状態検出端子12の電位V2の値として設定すればよい。この閾値の設定は第2の磁気抵抗素子64においても同様である。故障検出部72では、電位V2および電位V4の少なくともいずれか一方の電位が閾値を超えたときに磁気センサとして故障していると判断するようにする。
なお、本実施の形態においては、第1の磁気抵抗素子14と第2の磁気抵抗素子64との2個の磁気抵抗素子を用いたが、磁気抵抗素子を第1の磁気抵抗素子14のみの1個にすることも可能である。この場合には、第1の信号検出端子11の出力により測定対象の磁界や電流などを測定することになる。その際には、2つの磁気抵抗素子からの差動出力を求めるための信号処理部70は不要となり、磁気センサとしての構成の簡素化を図ることができる。
また、第1の基板1と第2の基板51とを同一の基板とし、一つの基板上に第1の磁気抵抗素子14と第2の磁気抵抗素子64とが形成されるようにしてもよい。この場合には、第1の電圧印加端子10と第2の電圧印加端子60とは同じ端子にすることができる。同様に第1のグランド端子13と第2のグランド端子63も同じ端子にすることができる。
なお、本実施の形態のように第1の磁気抵抗素子14と第2の磁気抵抗素子64とを別の基板に形成することにより、第1の状態検出端子12の電位V2と第2の磁気抵抗素子64の電位V4とを比較する方法で故障診断を行なうことも可能である。これについて説明すると、第1の磁気抵抗素子14と第2の磁気抵抗素子64の両方が同時に故障する可能性は極めて低いことを前提として、いずれか一方が故障することにより電位V2とV4と電位に差が出てくることを利用するものである。ある一定の電位差になったときに故障と判断することによって故障診断機能を実現することができる。
本実施の形態において、第1の磁気抵抗パターン2、第2の磁気抵抗パターン3、第3の磁気抵抗パターン4、第4の磁気抵抗パターン5、第5の磁気抵抗パターン52、第6の磁気抵抗パターン53、第7の磁気抵抗パターン54および第8の磁気抵抗パターン55はパーマロイとしたが、これ以外の磁気抵抗特性を有するものであってもよい。また、巨大磁気抵抗膜で形成してもよい。
以上のように、本実施の形態における磁気センサは簡単な構成で故障診断を行なうことができる。また、本実施の形態における磁気抵抗素子は、簡単な構成で故障診断を行なう磁気センサを提供することを可能とする磁気抵抗素子である。
本発明に係る磁気抵抗素子、および磁気センサは、磁気を検出することができるものとして有用であり、また磁気を検出することで間接的に電流を検出するものとしても有用である。
1 第1の基板
2 第1の磁気抵抗パターン
3 第2の磁気抵抗パターン
4 第3の磁気抵抗パターン
5 第4の磁気抵抗パターン
6 第1の方向
7 第2の方向
8 第3の方向
9 第4の方向
10 第1の電圧印加端子
11 第1の信号検出端子
12 第1の状態検出端子
13 第1のグランド端子
14 第1の磁気抵抗素子
51 第2の基板
52 第5の磁気抵抗パターン
53 第6の磁気抵抗パターン
54 第7の磁気抵抗パターン
55 第8の磁気抵抗パターン
56 第5の方向
57 第6の方向
58 第7の方向
59 第8の方向
60 第2の電圧印加端子
61 第2の信号検出端子
62 第2の状態検出端子
63 第2のグランド端子
64 第2の磁気抵抗素子
70 信号処理部
71 出力端子
72 故障検出部
73 状態検出端子

Claims (3)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、
    を備えた第1の磁気抵抗素子と、
    第2の基板と、
    前記第2の基板に形成された第2の電圧印加端子、第2の信号検出端子、第2の状態検出端子および第2のグランド端子と、
    前記第2の基板の前記第2の電圧印加端子および前記第2の信号検出端子間に主感磁方向を前記第2の方向と同じ方向である第5の方向として形成された第5の磁気抵抗パターンと、
    前記第2の基板の前記第2の信号検出端子および前記第2のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と同じ方向である第6の方向として形成された第6の磁気抵抗パターンと、
    前記第2の基板の前記第2の電圧印加端子および前記第2の状態検出端子間に主感磁方向を第7の方向として形成された第7の磁気抵抗パターンと、
    前記第2の基板の前記第2の状態検出端子および前記第2のグランド端子間に主感磁方向を前記第7の方向と同じ方向である第8の方向として形成された第8の磁気抵抗パターンと、
    を備えた第2の磁気抵抗素子と、
    前記第1の信号検出端子および前記第2の信号検出端子の差動出力を求める信号処理部と、
    前記第1の状態検出端子および前記第2の状態検出端子をモニタすることで故障を検出する故障検出部と、
    を備えた磁気センサ。
  2. 第1の基板と、前記基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、
    を備えた第1の磁気抵抗素子と、
    前記第1の状態検出端子をモニタすることで故障を検出する故障検出部と、
    を備えた磁気センサ。
  3. 第1の基板と、前記第1の基板に形成された第1の電圧印加端子、第1の信号検出端子、第1の状態検出端子および第1のグランド端子と、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の信号検出端子間に主感磁方向を第1の方向として形成された第1の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の信号検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第1の方向と異なる第2の方向として形成された第2の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の電圧印加端子および前記第1の状態検出端子間に主感磁方向を第3の方向とする第3の磁気抵抗パターンと、
    前記第1の基板の前記第1の状態検出端子および前記第1のグランド端子間に主感磁方向を前記第3の方向と同じ方向である第4の方向として形成された第4の磁気抵抗パターンと、
    を備えた第1の磁気抵抗素子。
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