JP2014234800A - ラジエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の通常運転時および異常運転時に冷却回路の内圧を安定させることができ、内燃機関の冷却性能が悪化するのを防止することができるラジエータを提供すること。【解決手段】ラジエータ6は、圧力調整弁13が内蔵されたキャップ14にオーバーフロー配管15を介して接続されたリザーブタンク16を備え、ラジエータタンク10が、冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口10bを有し、開口10bよりも上方のラジエータ6の上部に空気溜まり部25が形成され、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10との接続部37および冷却水導入口9aが鉛直方向下方に設置されるように構成される。【選択図】図1
Description
本発明は、ラジエータに関し、特に、車両に搭載される内燃機関を冷却するラジエータに関する。
従来、内燃機関を冷却する冷却回路としては、内燃機関、ラジエータおよび内燃機関とラジエータとを接続する配管からなる冷却回路が知られており、この冷却回路は、ラジエータによって冷却された冷却水をウォータポンプによって内燃機関に強制循環させるとともに、圧力調整弁を用いることで、内燃機関の運転中の温度上昇により体積が増加する冷却水を加圧して冷却水の沸点を高めるようにしている。
従来の冷却回路としては、冷却水温が高いときには体積増加分の冷却液をリザーブタンク側に導入して貯留し、冷却水温が低下したときに圧力調整弁を通してリザーブタンク側からラジエータ内に冷却水を戻すオープン式のものが知られている。
従来の冷却回路としては、冷却水温が高いときには体積増加分の冷却液をリザーブタンク側に導入して貯留し、冷却水温が低下したときに圧力調整弁を通してリザーブタンク側からラジエータ内に冷却水を戻すオープン式のものが知られている。
ところで、オープン式のラジエータは、冷却水温が上昇したときに圧力調整弁を介して冷却水が空気と共にリザーブタンクに排出されるため、冷却回路内の圧力変動が大きく、冷却回路内の圧力が急激に降下して冷却水が沸騰してしまうおそれがある。
これに対して、圧力調整弁付きのキャップをリザーブタンクの上部に配置し、リザーブタンク内に冷却水の温度変化による体積変化を吸収可能な空気溜まり部を形成することで、圧力調整弁の開閉頻度を少なくして冷却回路の内圧の安定性を向上させるとともに、冷却回路内で生じる気泡をリザーブタンク内で冷却液から効率良く気液分離できるようにした完全密閉式の冷却回路が知られている。
これに対して、圧力調整弁付きのキャップをリザーブタンクの上部に配置し、リザーブタンク内に冷却水の温度変化による体積変化を吸収可能な空気溜まり部を形成することで、圧力調整弁の開閉頻度を少なくして冷却回路の内圧の安定性を向上させるとともに、冷却回路内で生じる気泡をリザーブタンク内で冷却液から効率良く気液分離できるようにした完全密閉式の冷却回路が知られている。
従来の完全密閉式の冷却回路に設けられたラジエータとしては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載されるラジエータは、横流れタイプのラジエータにおいて、ラジエータコアの上部にラジエータコアの左右に設けられたラジエータタンクに連通するリザーブタンクを設けるとともに、リザーブタンクの上部に圧力調整弁付きのキャップを設け、冷却水の温度変化による体積変化を空気溜まり部で吸収することにより、冷却回路の圧力を安定させるようにしている。
しかしながら、このような従来のラジエータにあっては、ラジエータコアの上部にラジエータコアの左右に設けられたラジエータタンクに連通するリザーブタンクが設けられているため、上流側のラジエータタンクに流入した冷却水の一部がラジエータコアをバイパスし、リザーブタンクを通して下流側のラジエータタンクに流れ込んでしまうおそれがある。このため、ラジエータコアを流通しない高温の冷却水が内燃機関に導入されてしまい、内燃機関の冷却性能が悪化してしまうおそれがある。
また、空気溜まり部となるリザーブタンクの上部に圧力調整弁付きのキャップが設けられているため、何らかの理由で内燃機関の異常が発生して冷却回路内の冷却水の圧力が上昇する場合に、リザーブタンクからキャップを通して空気のみが大気に放出されてしまい、冷却回路内の圧力が低下してしまう。
このため、冷却水温の上昇時と降下時とで圧力差が大きくなってしまい、冷却回路内の圧力が低い場合に、例えば、アクセルペダルを急激に踏み込むと、冷却水が沸騰してしまうおそれがあり、内燃機関の冷却性能がより一層悪化してしまうおそれがある。
このため、冷却水温の上昇時と降下時とで圧力差が大きくなってしまい、冷却回路内の圧力が低い場合に、例えば、アクセルペダルを急激に踏み込むと、冷却水が沸騰してしまうおそれがあり、内燃機関の冷却性能がより一層悪化してしまうおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、内燃機関の通常運転時および異常運転時に冷却回路の内圧を安定させることができ、内燃機関の冷却性能が悪化するのを防止することができるラジエータを提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様は、内燃機関に上流側配管および下流側配管を介して接続され、上流側配管および下流側配管と共に内燃機関に冷却水を循環させる冷却回路を構成するラジエータであって、上方に上流側配管が接続される冷却水導入口を有し、上流側配管から冷却水が導入される上流側タンクと、延在方向一端部が上流側タンクに接続され、上流側タンクから分配される冷却水を通過させるラジエータコアと、ラジエータコアの延在方向他端部に接続されるとともに、下方に下流側配管が接続される冷却水排出口を有し、ラジエータコアを通過する冷却水を下流側配管に排出する下流側タンクと、上流側タンクまたは下流側タンクに接続され、所定圧力で開弁する圧力調整弁付きキャップと、圧力調整弁付きキャップにオーバーフロー配管を介して接続されたリザーブタンクとを備え、上流側タンクまたは下流側タンクの一方が、冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口を有し、開口よりも上方の上流側タンク、下流側タンクおよびラジエータの上部に空気溜まり部が形成され、空気溜まり部および開口に対して、圧力調整弁付きキャップと上流側タンクとの接続部または圧力調整弁付きキャップと下流側タンクとの接続部と、冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されるものから構成されている。
本発明の第2の態様としては、冷却水排出口よりも上流側の下流側タンクの内周一側面に複数の第1の凸部が設けられるとともに、冷却水排出口よりも上流側でかつ、内周一側面に対向する下流側タンクの内周他側面に複数の第2の凸部が設けられ、第1の凸部は、内周一側面から内周他側面に向かって突出し、第2の凸部は、内周他側面から内周一側面に向かって突出し、第1の凸部の突出方向先端部と第2の凸部の突出方向先端部とが隙間を介して互い違いに重なることにより、ラジエータコアから排出される冷却水が流れるラビリンス形状の冷却水通路が形成されるようにしてもよい。
このように上記の第1の態様によれば、上流側タンクまたは下流側タンクの一方が、冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口を有し、開口よりも上方の上流側タンク、下流側タンクおよびラジエータの上部に空気溜まり部が形成される。
このため、ラジエータにリザーブタンクを設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に上流側配管、下流側配管およびラジエータからなる冷却回路内を密閉することができる。したがって、冷却水温の変化に対して空気溜まり部の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路の内圧を安定させることができる。
このため、ラジエータにリザーブタンクを設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に上流側配管、下流側配管およびラジエータからなる冷却回路内を密閉することができる。したがって、冷却水温の変化に対して空気溜まり部の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路の内圧を安定させることができる。
また、空気溜まり部および開口に対して、圧力調整弁付きキャップと上流側タンクとの接続部または圧力調整弁付きキャップと下流側タンクとの接続部と、冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されるので、冷却回路内の圧力が異常に上昇する場合に、圧力調整弁付きキャップを開放して冷却水のみをリザーブタンクに排出することができ、冷却回路内の冷却水の圧力が異常に上昇するのを抑制することができる。
したがって、空気溜まり部の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の冷却回路内の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
したがって、空気溜まり部の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の冷却回路内の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
また、上述のように空気溜まり部および開口に対して、圧力調整弁付きキャップと上流側タンクとの接続部または圧力調整弁付きキャップと下流側タンクとの接続部と、冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されるので、空気溜まり部に溜まった空気が冷却水導入口に侵入するのを防止することができ、上流側タンクに流れ混んだ冷却水に空気が混入するのを防止することができる。このため、上流側タンクからラジエータコアおよび下流側タンクに空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができ、結果的に内燃機関に空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができる。
これに加えて、冷却水の一部が上流側タンクから空気溜まり部を通して下流側タンクに流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコアによって確実に冷却することができる。
これに加えて、冷却水の一部が上流側タンクから空気溜まり部を通して下流側タンクに流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコアによって確実に冷却することができる。
このように第1の態様のラジエータは、内燃機関の通常運転時や、異常運転時に冷却回路内の圧力差や圧力変動を小さくして冷却回路の内圧を安定させることができることに加えて、内燃機関を流れる冷却水に空気が侵入するのを防止することができるため、内燃機関の冷却性能が悪化するのを防止することができる。
また、上述のように空気溜まり部および開口に対して、圧力調整弁付きキャップと上流側タンクとの接続部または圧力調整弁付きキャップと下流側タンクとの接続部と、冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されるので、圧力調整弁付きキャップをラジエータの上面よりも鉛直方向下方に設置することができる。このため、ラジエータの上方の空間に圧力調整弁付きキャップを設置する必要がなく、ラジエータの上方の空間に他の車載部品を設置することができ、車両の設計の自由度を高めることができる。
また、上述のように空気溜まり部および開口に対して、圧力調整弁付きキャップと上流側タンクとの接続部または圧力調整弁付きキャップと下流側タンクとの接続部と、冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されるので、圧力調整弁付きキャップをラジエータの上面よりも鉛直方向下方に設置することができる。このため、ラジエータの上方の空間に圧力調整弁付きキャップを設置する必要がなく、ラジエータの上方の空間に他の車載部品を設置することができ、車両の設計の自由度を高めることができる。
上記の第2の態様によれば、第1の凸部の突出方向先端部と第2の凸部の突出方向先端部とが隙間を介して互い違いに重なることにより、ラジエータコアから排出される冷却水が流れるラビリンス形状の冷却水通路が形成されるので、下流側タンクの冷却水通路の経路長を長くすることができるとともに、冷却水を第1の凸部および第2の凸部に交互に衝突させることができる。
すなわち、車両が左右方向に傾いて空気溜まり部内の空気が上流側タンクまたは下流側タンクに侵入した場合に、経路長の長い冷却水通路を流れる途中で冷却水を第1の凸部および第2の凸部に交互に衝突させて、空気を冷却水から気液分離することができる。
このため、空気が下流側タンクから内燃機関に侵入するのを防止することができ、内燃機関の冷却性能が低下するのを防止することができる。
このため、空気が下流側タンクから内燃機関に侵入するのを防止することができ、内燃機関の冷却性能が低下するのを防止することができる。
以下、本発明に係るラジエータの実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1、図2は、本発明に係る第1の実施形態のラジエータを示す図である。
まず、構成を説明する。図1において、車両1は、内燃機関としてのガソリンエンジン、あるいは、ディーゼルエンジン等からなるエンジン2を備えており、このエンジン2は、内部に図示しない複数のシリンダを備えている。
このエンジン2の内部には冷却水が流れるウォータジャケット3が設けられており、このウォータジャケット3を流れる冷却水によってシリンダを含んだエンジン2の各部が冷却されるようになっている。
(第1の実施形態)
図1、図2は、本発明に係る第1の実施形態のラジエータを示す図である。
まず、構成を説明する。図1において、車両1は、内燃機関としてのガソリンエンジン、あるいは、ディーゼルエンジン等からなるエンジン2を備えており、このエンジン2は、内部に図示しない複数のシリンダを備えている。
このエンジン2の内部には冷却水が流れるウォータジャケット3が設けられており、このウォータジャケット3を流れる冷却水によってシリンダを含んだエンジン2の各部が冷却されるようになっている。
ウォータジャケット3の一端部には上流側配管4を介してラジエータ6が接続されており、ウォータジャケット3の他端部には下流側配管5を介してラジエータ6が接続されている。上流側配管4にはウォータポンプ7が設けられており、このウォータポンプ7は、エンジン2のウォータジャケット3、上流側配管4、ラジエータ6および下流側配管5の間で冷却水を循環させるようになっている。なお、図1では、冷却水の流れを矢印で示している。
ウォータポンプ7は、例えば、エンジン2の図示しないクランクシャフトから動力を受けて駆動されるトロコイドポンプあるいはギヤポンプ等から構成されており、クランクシャフトの回転数が増大するのに比例して冷却水の吐出量を増大させるようになっている。なお、ウォータポンプ7は、電動ポンプであってもよい。
ウォータポンプ7は、例えば、エンジン2の図示しないクランクシャフトから動力を受けて駆動されるトロコイドポンプあるいはギヤポンプ等から構成されており、クランクシャフトの回転数が増大するのに比例して冷却水の吐出量を増大させるようになっている。なお、ウォータポンプ7は、電動ポンプであってもよい。
ラジエータ6は、ラジエータコア8を備えており、このラジエータコア8は、車両1の左右方向に延在し、車両1の前方から後方に走行風を受けるようになっている。ラジエータコア8の延在方向一端部である車両1の左方向端部には上流側タンクとしてラジエータタンク9が設けられており、このラジエータタンク9の上方には冷却水導入口9aが設けられている。冷却水導入口9aには上流側配管4の下流端が接続されており、ラジエータタンク9には冷却水導入口9aを通して上流側配管4を流れる高温の冷却水が導入される。
ラジエータコア8には車両1の上下方向に離隔するとともに、車両1の左右方向に延在する複数のチューブ11と、チューブ11の間に設けられた放熱フィン12とが設けられており、ラジエータタンク9に導入された冷却水は、ラジエータタンク9からチューブ11に分配されながら車両1の左方から右方に流れることにより、冷却されるようになっている。すなわち、本実施形態のラジエータ6は、冷却水が車両1の左右方向に流れる横流れタイプである。
ラジエータコア8には車両1の上下方向に離隔するとともに、車両1の左右方向に延在する複数のチューブ11と、チューブ11の間に設けられた放熱フィン12とが設けられており、ラジエータタンク9に導入された冷却水は、ラジエータタンク9からチューブ11に分配されながら車両1の左方から右方に流れることにより、冷却されるようになっている。すなわち、本実施形態のラジエータ6は、冷却水が車両1の左右方向に流れる横流れタイプである。
ラジエータコア8の延在方向他端部である車両1の右方向端部には下流側タンクとしてラジエータタンク10が設けられており、このラジエータタンク10の下方には冷却水排出口10aが設けられている。この冷却水排出口10aには下流側配管5の上流端が接続されており、ラジエータコア8を流れる低温の冷却水は、冷却水排出口10aを通して下流側配管5に排出された後に、エンジン2のウォータジャケット3に導入され、エンジン2が冷却されるようになっている。
また、ラジエータタンク10には、図2に示すように、圧力調整弁13が内蔵されたキャップ14、すなわち、圧力調整弁付きキャップが設けられている。なお、キャップ14は、ラジエータタンク9に設けられてもよい。キャップ14にはオーバーフロー配管15を介してリザーブタンク16が接続されており、リザーブタンク16の内部は、空気が混入されないように密閉されている。
また、ラジエータタンク10には、図2に示すように、圧力調整弁13が内蔵されたキャップ14、すなわち、圧力調整弁付きキャップが設けられている。なお、キャップ14は、ラジエータタンク9に設けられてもよい。キャップ14にはオーバーフロー配管15を介してリザーブタンク16が接続されており、リザーブタンク16の内部は、空気が混入されないように密閉されている。
図2に示すように、キャップ14は、ラジエータタンク10に連通する第1の冷却水通路18および第2の冷却水通路18から分岐される第2の冷却水通路19を有するキャップ本体17を備えている。
第1の冷却水通路18にはチェックボール20とチェックボール20を弁座18aに押し付けるコイルスプリング21とが設けられており、ラジエータ6内の冷却水の圧力が所定圧力以上の正圧になると、コイルスプリング21の付勢力に抗してチェックボール20が弁座18aから離隔することにより、ラジエータタンク10から第1の冷却水通路18およびオーバーフロー配管15を通してリザーブタンク16に冷却水が排出される。
第1の冷却水通路18にはチェックボール20とチェックボール20を弁座18aに押し付けるコイルスプリング21とが設けられており、ラジエータ6内の冷却水の圧力が所定圧力以上の正圧になると、コイルスプリング21の付勢力に抗してチェックボール20が弁座18aから離隔することにより、ラジエータタンク10から第1の冷却水通路18およびオーバーフロー配管15を通してリザーブタンク16に冷却水が排出される。
第2の冷却水通路19にはチェックボール22とチェックボール22を弁座19aに押し付けるコイルスプリング23とが設けられており、ラジエータ6内の冷却水の圧力が大気圧よりも低い所定圧力以上の圧力となると、コイルスプリング23の付勢力に抗してチェックボール22が弁座19aから離隔することにより、リザーブタンク16からオーバーフロー配管15および第2の冷却水通路19を通してラジエータタンク10に冷却水が還流される。
すなわち、本実施形態のキャップ14は、チェックボール20およびコイルスプリング21を備えた正圧弁と、チェックボール22およびコイルスプリング23を備えた負圧弁とを備えた圧力調整弁13を内蔵している。
図1において、ラジエータタンク10の上部には開口10bが形成されており、この開口10bは、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24および冷却水導入口9に対して鉛直方向上方に形成されている。
図1において、ラジエータタンク10の上部には開口10bが形成されており、この開口10bは、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24および冷却水導入口9に対して鉛直方向上方に形成されている。
この開口10bは、ラジエータタンク10を通してラジエータ6内に冷却水を導入する機能と、上流側配管4、下流側配管5およびラジエータ6を含んだ冷却回路26の内部とエンジン2のウォータジャケット3の内部とから空気を抜く機能とを有している。すなわち、開口10bは、冷却水の導入用の開口と空気抜き用の開口とを兼用するものであり、開口10bは、ラジエータ6内に冷却水を導入して空気抜き作業が終了したときに、図示しない閉止部材としてのプラグ等によって閉塞されるものである。
また、開口10bよりも上方のラジエータ6の内部、すなわち、ラジエータコア8およびラジエータタンク9、10の上部には空気溜まり部25が形成されており、この空気溜まり部25には空気層が形成されている。また、ラジエータ6内の冷却水の水面Wは、開口10bの内周下端よりも下方あるいは同一平面上に位置しており、この水面Wに対して上方が空気溜まり部25となる。
また、本実施形態のラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10の接続部24および冷却水導入口9aが鉛直方向下方に設置されている。
また、開口10bよりも上方のラジエータ6の内部、すなわち、ラジエータコア8およびラジエータタンク9、10の上部には空気溜まり部25が形成されており、この空気溜まり部25には空気層が形成されている。また、ラジエータ6内の冷却水の水面Wは、開口10bの内周下端よりも下方あるいは同一平面上に位置しており、この水面Wに対して上方が空気溜まり部25となる。
また、本実施形態のラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10の接続部24および冷却水導入口9aが鉛直方向下方に設置されている。
次に、作用を説明する。
ラジエータ6のラジエータタンク10の上部には冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口10bが形成されており、開口10bよりも上方のラジエータ6の上部に空気溜まり部25が形成されているため、ラジエータ6にリザーブタンク16を設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に冷却回路26の内部を密閉することができる。
したがって、冷却水温の変化に対して空気溜まり部25の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路26の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路26の内圧を安定させることができる。
例えば、エンジン2の高回転、高負荷運転時等のように冷却水温が高くなる状態において、冷却水が膨張して冷却水の水面Wが上昇すると、空気溜まり部25の空気層が圧縮することにより、冷却水を加圧して冷却水の沸点を高めることができる。
ラジエータ6のラジエータタンク10の上部には冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口10bが形成されており、開口10bよりも上方のラジエータ6の上部に空気溜まり部25が形成されているため、ラジエータ6にリザーブタンク16を設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に冷却回路26の内部を密閉することができる。
したがって、冷却水温の変化に対して空気溜まり部25の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路26の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路26の内圧を安定させることができる。
例えば、エンジン2の高回転、高負荷運転時等のように冷却水温が高くなる状態において、冷却水が膨張して冷却水の水面Wが上昇すると、空気溜まり部25の空気層が圧縮することにより、冷却水を加圧して冷却水の沸点を高めることができる。
また、ラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24および冷却水導入口9aが鉛直方向下方に設置されるので、冷却回路26内の冷却水の圧力が異常に上昇し、空気溜まり部25の空気層の圧縮が許容範囲を超えてラジエータ6内の冷却水の圧力が所定圧力以上の正圧になると、コイルスプリング21の付勢力に抗してチェックボール20が弁座18aから離隔する。このため、ラジエータ6内の冷却水のみがラジエータタンク10から第1の冷却水通路18およびオーバーフロー配管15を通してリザーブタンク16に排出され、冷却回路26内の冷却水の圧力が異常に上昇するのを抑制することができる。
したがって、空気溜まり部25の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
したがって、空気溜まり部25の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
また、エンジン2の冷機運転時等に冷却水温が低下して冷却回路26の内圧が大気圧よりも低い所定圧力以上の圧力となると、コイルスプリング23の付勢力に抗してチェックボール22が弁座19aから離隔することにより、リザーブタンク16からオーバーフロー配管15および第2の冷却水通路19を通してラジエータタンク10に冷却水が還流され、冷却回路26に冷却水が補充される。
このため、冷却回路26内の冷却水量が少なくなってエンジン2の冷却性能が低下するのを抑制することができる。
このため、冷却回路26内の冷却水量が少なくなってエンジン2の冷却性能が低下するのを抑制することができる。
また、ラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24が鉛直方向下方に設置されるので、空気溜まり部25に溜まった空気が冷却水導入口9aに侵入するのを防止することができ、ラジエータタンク9に流れ混んだ冷却水に空気が混入するのを防止することができる。このため、ラジエータタンク9からラジエータコア8およびラジエータタンク10に空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができ、結果的にエンジン2に空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができる。
これに加えて、冷却水の一部がラジエータタンク9から空気溜まり部25を通してラジエータタンク10に流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコア8によって確実に冷却することができる。
これに加えて、冷却水の一部がラジエータタンク9から空気溜まり部25を通してラジエータタンク10に流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコア8によって確実に冷却することができる。
このように本実施形態のラジエータ6は、エンジン2の通常運転時や、異常運転時に冷却回路26の冷却水の圧力差や圧力変動を小さくして冷却回路26の内圧を安定させることができることに加えて、エンジン2を流れる冷却水に空気が侵入するのを防止することができるため、エンジン2の冷却性能が悪化するのを防止することができる。
また、本実施形態のラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24が鉛直方向下方に設置されるので、キャップ14をラジエータの上面に対して鉛直方向下方に設置することができる。このため、ラジエータ6の上方の空間にキャップ14を設置する必要がなく、ラジエータ6の上方の空間に他の車載部品27を設置することができ、車両1の設計の自由度を高めることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明に係る第2の実施形態のラジエータを示す図であり、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図3において、ウォータジャケット3の一端部には上流側配管4を介してラジエータ31が接続されているとともに、ウォータジャケット3の他端部には下流側配管5を介してラジエータ31が接続されており、上流側配管4に設けられたウォータポンプ7がエンジン2のウォータジャケット3、上流側配管4、ラジエータ31および下流側配管5の間で冷却水を循環させるようになっている。
また、本実施形態のラジエータ6は、空気溜まり部25および開口10bに対して、キャップ14とラジエータタンク10との接続部24が鉛直方向下方に設置されるので、キャップ14をラジエータの上面に対して鉛直方向下方に設置することができる。このため、ラジエータ6の上方の空間にキャップ14を設置する必要がなく、ラジエータ6の上方の空間に他の車載部品27を設置することができ、車両1の設計の自由度を高めることができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明に係る第2の実施形態のラジエータを示す図であり、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図3において、ウォータジャケット3の一端部には上流側配管4を介してラジエータ31が接続されているとともに、ウォータジャケット3の他端部には下流側配管5を介してラジエータ31が接続されており、上流側配管4に設けられたウォータポンプ7がエンジン2のウォータジャケット3、上流側配管4、ラジエータ31および下流側配管5の間で冷却水を循環させるようになっている。
ラジエータ31は、ラジエータコア32を備えており、このラジエータコア32は、車両の左右方向に延在し、車両の前方から後方に走行風を受けるようになっている。ラジエータコア32の延在方向一端である車両の上端部には上流側タンクとしてアッパタンク33が設けられており、このアッパタンク33の左方には冷却水導入口33aが設けられている。冷却水導入口33aには上流側配管4の下流端が接続されており、アッパタンク33には冷却水導入口33aを通して上流側配管4を流れる高温の冷却水が導入される。
ラジエータコア32には車両の左右方向に離隔するとともに、車両の上下方向に延在する複数のチューブ35と、チューブ35の間に設けられた放熱フィン36とが設けられており、アッパタンク33に導入された冷却水は、アッパタンク33からチューブ35に分配されながら車両の上方から下方に流れることにより、冷却されるようになっている。すなわち、本実施形態のラジエータ31は、冷却水が車両の上下方向に流れる縦流れタイプである。
ラジエータコア32には車両の左右方向に離隔するとともに、車両の上下方向に延在する複数のチューブ35と、チューブ35の間に設けられた放熱フィン36とが設けられており、アッパタンク33に導入された冷却水は、アッパタンク33からチューブ35に分配されながら車両の上方から下方に流れることにより、冷却されるようになっている。すなわち、本実施形態のラジエータ31は、冷却水が車両の上下方向に流れる縦流れタイプである。
ラジエータコア32の延在方向他端部である車両の下端部には下流側タンクとしてロアタンク34が設けられており、このロアタンク34の右方には冷却水排出口34aが設けられている。この冷却水排出口34aには下流側配管5の上流端が接続されており、ラジエータコア32を流れる冷却水は、冷却水排出口34aを通して下流側配管5に排出された後に、エンジン2のウォータジャケット3に導入され、エンジン2が冷却されるようになっている。
また、アッパタンク33には圧力調整弁13が内蔵されたキャップ14が設けられている。なお、キャップ14は、ロアタンク34に設けられてもよい。なお、キャップ14の構成は、図2と同一であり、キャップ14の機能については、図2を用いて説明する。
また、アッパタンク33には圧力調整弁13が内蔵されたキャップ14が設けられている。なお、キャップ14は、ロアタンク34に設けられてもよい。なお、キャップ14の構成は、図2と同一であり、キャップ14の機能については、図2を用いて説明する。
一方、アッパタンク33には半球状の天井部38が形成されており、この天井部38は、アッパタンク33の上面33bから上方に突出している。天井部38には開口38aが形成されており、この開口38aは、キャップ14とアッパタンク33との接続部37および冷却水導入口33aに対して鉛直方向上方に形成されている。
この開口38aは、アッパタンク33を通してラジエータ31内に冷却水を導入する機能と、上流側配管4、下流側配管5およびラジエータ31を含んだ冷却回路39とエンジン2のウォータジャケット3とから空気を抜く空気抜きの機能を有する。すなわち、開口38aは、冷却水の導入用の開口と空気抜き用の開口とを兼用するものであり、開口38aは、ラジエータ31内に冷却水を導入して空気抜き作業が終了したときに、図示しない閉止部材としてのプラグ等によって閉塞されるものである。
この開口38aは、アッパタンク33を通してラジエータ31内に冷却水を導入する機能と、上流側配管4、下流側配管5およびラジエータ31を含んだ冷却回路39とエンジン2のウォータジャケット3とから空気を抜く空気抜きの機能を有する。すなわち、開口38aは、冷却水の導入用の開口と空気抜き用の開口とを兼用するものであり、開口38aは、ラジエータ31内に冷却水を導入して空気抜き作業が終了したときに、図示しない閉止部材としてのプラグ等によって閉塞されるものである。
また、開口38aよりも上方のラジエータ31の内部、すなわち、アッパタンク33の上面33bよりも上方の天井部38内には空気溜まり部40が形成されており、この空気溜まり部40には空気層が形成されている。また、ラジエータ31内の冷却水の水面Wは、開口38aの内周下端よりも下方あるいは同一平面上に位置しており、この水面Wに対して上方が空気溜まり部40となる。
また、本実施形態のラジエータ31は、空気溜まり部40および開口38aに対して、キャップ14とロアタンク34の接続部37および冷却水導入口33aが鉛直方向下方に設置されている。
また、本実施形態のラジエータ31は、空気溜まり部40および開口38aに対して、キャップ14とロアタンク34の接続部37および冷却水導入口33aが鉛直方向下方に設置されている。
次に、作用を説明する。
ラジエータ31のロアタンク34の上部には冷却水の導入用と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口38aが形成されており、開口38aよりも上方のラジエータ31の上部に空気溜まり部40が形成されているため、ラジエータ31にリザーブタンク16を設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に冷却回路39の内部が密閉される。
このため、冷却水温の変化に対して空気溜まり部40の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路39の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路39の内圧を安定させることができる。
ラジエータ31のロアタンク34の上部には冷却水の導入用と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口38aが形成されており、開口38aよりも上方のラジエータ31の上部に空気溜まり部40が形成されているため、ラジエータ31にリザーブタンク16を設けた場合であっても、完全密閉型のラジエータと同様に冷却回路39の内部が密閉される。
このため、冷却水温の変化に対して空気溜まり部40の空気層が冷却水の体積変化を吸収することで、冷却水温の変化に対する冷却回路39の圧力変動を小さくすることができ、冷却回路39の内圧を安定させることができる。
また、ラジエータ31は、空気溜まり部40および開口38aに対して、キャップ14とロアタンク34の接続部37および冷却水導入口33aが鉛直方向下方に設置されるので、冷却回路39内の冷却水の圧力が異常に上昇し、空気溜まり部40の空気層の圧縮量が許容範囲を超えてラジエータ31内の冷却水の圧力が所定圧力以上の正圧になると、コイルスプリング21の付勢力に抗してチェックボール20が弁座18aから離隔する。このため、ラジエータ31内の冷却水のみがロアタンク34からオーバーフロー配管15を介してリザーブタンク16に排出され、冷却回路39内の冷却水の圧力が異常に上昇するのを抑制することができる。
したがって、空気溜まり部40の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
したがって、空気溜まり部40の空気量を一定に維持して、冷却水温の上昇時と降下時の圧力差および圧力変動を小さくすることができ、例えば、アクセルペダルが急激に踏み込まれて冷却水温が上昇する状況であっても、冷却水が沸騰するのを防止することできる。
また、エンジン2の冷機運転時等に冷却水温が低下して冷却回路39の内圧が大気圧よりも低い所定圧力以上の圧力となると、コイルスプリング23の付勢力に抗してチェックボール22が弁座19aから離隔することにより、リザーブタンク16からオーバーフロー配管15を介してロアタンク34に冷却水が還流され、冷却回路39に冷却水が補充される。
このため、冷却回路39内の冷却水量が少なくなってエンジン2の冷却性能が低下するのを抑制することができる。
このため、冷却回路39内の冷却水量が少なくなってエンジン2の冷却性能が低下するのを抑制することができる。
また、ラジエータ31は、空気溜まり部40および開口38aに対して、キャップ14とロアタンク34との接続部37および冷却水導入口33aが鉛直方向下方に設置されるので、空気溜まり部40に溜まった空気が冷却水導入口33aに侵入するのを防止することができ、アッパタンク33に流れ混んだ冷却水に空気が混入するのを防止することができる。このため、アッパタンク33からラジエータコア32およびロアタンク34に空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができ、結果的にエンジン2に空気が混入した冷却水が流れるのを防止することができる。
これに加えて、冷却水の一部がアッパタンク33から空気溜まり部40を通してロアタンク34に流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコア32によって確実に冷却することができる。
このように本実施形態のラジエータ31は、エンジン2の通常運転時や、異常運転時に冷却回路39の冷却水の圧力差や圧力変動を小さくして冷却回路39の内圧を安定させることができることに加えて、エンジン2を流れる冷却水に空気が侵入するのを防止することができるため、エンジン2の冷却性能が悪化するのを防止することができる。
(第3の実施形態)
図4、図5は、本発明に係る第3の実施形態のラジエータを示す図であり、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図4、図5において、ラジエータタンク10の内部には複数の第1の凸部51および第2の凸部52が形成されている。第1の凸部51は、冷却水排出口10aよりも上流側のラジエータタンク10の内周一側面10cに設けられており、第2の凸部52は、冷却水排出口10aよりも上流側でかつ、内周一側面10cに対向するラジエータタンク10の内周他側面10dに設けられている。
これに加えて、冷却水の一部がアッパタンク33から空気溜まり部40を通してロアタンク34に流れてしまうのを防止することができ、冷却水をラジエータコア32によって確実に冷却することができる。
このように本実施形態のラジエータ31は、エンジン2の通常運転時や、異常運転時に冷却回路39の冷却水の圧力差や圧力変動を小さくして冷却回路39の内圧を安定させることができることに加えて、エンジン2を流れる冷却水に空気が侵入するのを防止することができるため、エンジン2の冷却性能が悪化するのを防止することができる。
(第3の実施形態)
図4、図5は、本発明に係る第3の実施形態のラジエータを示す図であり、第1の実施形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図4、図5において、ラジエータタンク10の内部には複数の第1の凸部51および第2の凸部52が形成されている。第1の凸部51は、冷却水排出口10aよりも上流側のラジエータタンク10の内周一側面10cに設けられており、第2の凸部52は、冷却水排出口10aよりも上流側でかつ、内周一側面10cに対向するラジエータタンク10の内周他側面10dに設けられている。
第1の凸部51は、ラジエータタンク10の内周一側面10cから内周他側面10dに向かって突出しており、第2の凸部52は、内周他側面10dから内周一側面10cに向かって突出している。
また、第1の凸部51の突出方向先端部51aと第2の凸部52の突出方向先端部52aとが隙間53を介して互い違いに重なることにより、ラジエータコア32から排出される冷却水が流れるラビリンス形状の冷却水通路54が形成される。
また、第1の凸部51の突出方向先端部51aと第2の凸部52の突出方向先端部52aとが隙間53を介して互い違いに重なることにより、ラジエータコア32から排出される冷却水が流れるラビリンス形状の冷却水通路54が形成される。
このため、本実施形態のラジエータ6は、ラジエータタンク10の冷却水通路54の経路長を長くすることができるとともに、経路長の長い冷却水通路54を流れる途中で冷却水を凸部51および第2の凸部52に交互に衝突させることができる。
すなわち、車両1が左右方向に傾いて空気溜まり部25内の空気がラジエータタンク9またはラジエータタンク10に侵入した場合に、経路長の長い冷却水通路54を冷却水が流れるときに、矢印で示すように冷却水を第1の凸部51および第2の凸部52に交互に衝突させて、空気を冷却水から気液分離することができる。
このため、空気がラジエータタンク10からエンジン2に侵入するのを防止することができ、エンジン2の冷却性能が低下するのを防止することできる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
すなわち、車両1が左右方向に傾いて空気溜まり部25内の空気がラジエータタンク9またはラジエータタンク10に侵入した場合に、経路長の長い冷却水通路54を冷却水が流れるときに、矢印で示すように冷却水を第1の凸部51および第2の凸部52に交互に衝突させて、空気を冷却水から気液分離することができる。
このため、空気がラジエータタンク10からエンジン2に侵入するのを防止することができ、エンジン2の冷却性能が低下するのを防止することできる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
2…エンジン(内燃機関)、4…上流側配管、5…下流側配管、6…ラジエータ、8,32…ラジエータコア、9…ラジエータタンク(上流側タンク)、9a,33a…冷却水導入口、10,31…ラジエータタンク(下流側タンク)、10a,34a…冷却水排出口、10b,38a…開口、10c…内周一側面、10d…内周他側面、13…圧力調整弁、14…キャップ(圧力調整弁付きキャップ)、15…オーバーフロー配管、16…リザーブタンク、24,37…接続部、25,40…空気溜まり部、26,39…冷却回路、33…アッパタンク(上流側タンク)、34…ロアタンク(下流側配管)、51…第1の凸部、51a、52a…突出方向先端部、52…第2の凸部、53…隙間、54…冷却水通路
Claims (2)
- 内燃機関に上流側配管および下流側配管を介して接続され、前記上流側配管および前記下流側配管と共に前記内燃機関に冷却水を循環させる冷却回路を構成するラジエータであって、
上方に前記上流側配管が接続される冷却水導入口を有し、前記上流側配管から冷却水が導入される上流側タンクと、延在方向一端部が前記上流側タンクに接続され、前記上流側タンクから分配される冷却水を通過させるラジエータコアと、前記ラジエータコアの延在方向他端部に接続されるとともに、下方に前記下流側配管が接続される冷却水排出口を有し、前記ラジエータコアを通過する冷却水を前記下流側配管に排出する下流側タンクと、前記上流側タンクまたは前記下流側タンクに接続され、所定圧力で開弁する圧力調整弁付きキャップと、前記圧力調整弁付きキャップにオーバーフロー配管を介して接続されたリザーブタンクとを備え、
前記上流側タンクまたは前記下流側タンクの一方が、冷却水の導入と空気抜きとを兼用し、閉止部材によって閉止される開口を有し、
前記開口よりも上方の前記上流側タンク、前記下流側タンクおよび前記ラジエータの上部に空気溜まり部が形成され、
前記空気溜まり部および前記開口に対して、前記圧力調整弁付きキャップと前記上流側タンクとの接続部または前記圧力調整弁付きキャップと前記下流側タンクとの接続部と、前記冷却水導入口とが鉛直方向下方に設置されることを特徴とするラジエータ。 - 前記冷却水排出口よりも上流側の前記下流側タンクの内周一側面に複数の第1の凸部が設けられるとともに、前記冷却水排出口よりも上流側でかつ、前記内周一側面に対向する前記下流側タンクの内周他側面に複数の第2の凸部が設けられ、
前記第1の凸部は、前記内周一側面から前記内周他側面に向かって突出し、
前記第2の凸部は、前記内周他側面から前記内周一側面に向かって突出し、
前記第1の凸部の突出方向先端部と前記第2の凸部の突出方向先端部とが隙間を介して互い違いに重なることにより、前記第1の凸部および前記第2の凸部によって前記ラジエータコアから排出される冷却水が流れるラビリンス形状の冷却水通路が形成されることを特徴とする請求項1に記載のラジエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013118351A JP2014234800A (ja) | 2013-06-04 | 2013-06-04 | ラジエータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013118351A JP2014234800A (ja) | 2013-06-04 | 2013-06-04 | ラジエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014234800A true JP2014234800A (ja) | 2014-12-15 |
Family
ID=52137678
Family Applications (1)
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JP2013118351A Pending JP2014234800A (ja) | 2013-06-04 | 2013-06-04 | ラジエータ |
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JP (1) | JP2014234800A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20180087450A1 (en) * | 2016-09-27 | 2018-03-29 | Ford Global Technologies, Llc | Methods and systems for coolant system |
CN107867149A (zh) * | 2016-09-27 | 2018-04-03 | 福特环球技术公司 | 用于冷却剂系统的方法和系统 |
-
2013
- 2013-06-04 JP JP2013118351A patent/JP2014234800A/ja active Pending
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US20180087450A1 (en) * | 2016-09-27 | 2018-03-29 | Ford Global Technologies, Llc | Methods and systems for coolant system |
CN107867149A (zh) * | 2016-09-27 | 2018-04-03 | 福特环球技术公司 | 用于冷却剂系统的方法和系统 |
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