JP2014232457A - 情報管理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】設備機器の操作要求を行う端末装置からのアクセス集中を軽減することが可能な技術を提供する。
【解決手段】優先度決定部14は、各テナント(各エリア)の温度を示す温度情報及び各テナント(各エリア)の在室人数を示す在室人数情報のうちの少なくとも1つを取得し、各テナント(各エリア)の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各テナント(各エリア)の優先度を決定する。制御部16は、各テナント(各エリア)の優先度に基づき、各テナント(各エリア)に対応する端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、設備機器の操作要求を端末装置から受け付けて管理する情報管理装置及びプログラムに関する。
ビル等の建物内には、空調機や照明等の様々な設備機器が設置されている。近年、テナント向けビルにおいて、ビル内の設備機器を管理するビル管理システムとテナントサーバとを接続し、ビル管理会社等が設備機器の一部の操作をテナント居住者に公開するサービスが行われている。このサービスを利用することで、テナント居住者は、ビル管理会社に申請しなくても、自分のテナントに設置されているパーソナルコンピュータ(PC)からテナントサーバにアクセスすることにより、設備機器のON/OFF操作や温度変更操作等が可能となる。これらの操作の中には、設備機器の運転スケジュールを変更するスケジュール変更操作がある。一般的に、ビル内の設備機器は、予め決定されたスケジュールに従って運転されるが、テナント居住者は、テナント内のPCを利用してスケジュール変更操作を行うことで、設備機器の運転スケジュールを変更することが可能となる。例えば残業を行う場合、テナント居住者は、テナント内のPCから、残業対象日における設備機器の運転の延長を事前に申請することができる。
なお、特許文献1には、ストレージ資源へのアクセスを管理する技術として、ユーザ名、資源名及び時間帯に基づき、資源へのアクセスを許可し、ユーザ名、資源名及び複数料率に基づき、資源にアクセスするための課金を決定する技術が開示されている。また、特許文献2には、多数のユーザ端末を複数のユーザ群に分類し、複数のユーザ群に異なる時間帯やユーザ特定情報を割り振っておき、多数のユーザがWebサイトにアクセスした時に、その割り振りに基づきアクセス可能なユーザ群を選択するシステムが開示されている。
特開2003−44226号公報 特開2006−79340号公報
ところで、ビル内には複数のテナントが存在するため、一度に複数のテナントのPCから設備機器のスケジュール変更操作が行われる場合がある。特に大規模ビルのようにテナント数が多い場合、複数のアクセスを受けるテナントサーバに多くの負荷が集中するため、スケジュール変更操作が一時的に実行できない等の障害が発生することがある。
例えば当日の残業に対応すべく、残業時刻の直前になってスケジュール延長操作が行われる場合、残業時刻の直前にテナントサーバへのアクセスが集中することがある。図11にアクセス集中の一例を示す。図11には、各テナントからテナントサーバへのアクセスの回数が示されている。例えばビルの運用により、空調機の運転時間帯(コア時間帯)が9:00〜17:00と決まっている場合、17:01以降の運転延長を行うために、16時台(16:00〜16:59の時間帯)にスケジュール延長操作が集中し、16時台にテナントサーバへのアクセスが集中することがある。
上記の例の場合、コア時間帯の終了時刻付近にてテナントサーバへのアクセスが集中するが、様々なビル運用の形態が存在し、また、テナント居住者の様々な都合や事情が存在するので、必ずしもコア時間帯の直前にアクセスが集中するとは限らず、コア時間帯の直前以外の時間帯にアクセスが集中することも想定される。従って、時間帯毎にアクセスを制限するといった対策では、テナントサーバへのアクセス集中を軽減できるとは限らない。また、時間帯毎に一律にアクセス制限を行った場合、テナントの住環境に応じたサービスの提供が困難となり、テナント居住者の利便性が低下するおそれがある。
本発明の目的は、設備機器の操作要求を行う端末装置からのアクセス集中を軽減することが可能な情報管理装置及びプログラムを提供することである。
請求項1に係る発明は、複数の管理対象領域のそれぞれに設置されている設備機器の操作要求を、各管理対象領域に対応する端末装置から受け付けて管理する情報管理装置であって、各管理対象領域の温度を示す温度情報及び各管理対象領域の在室人数を示す在室人数情報のうちの少なくとも1つを取得し、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定する優先度決定手段と、各管理対象領域の優先度に基づき、各管理対象領域に対応する端末装置からのアクセスを許可又は禁止する制御手段と、を有することを特徴とする情報管理装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の情報管理装置であって、前記優先度決定手段は、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報に基づき、温度が同一の管理対象領域について、在室人数が多い管理対象領域ほど優先度を高くする、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の情報管理装置であって、前記制御手段は、既にアクセスを受けている端末装置の数と新たにアクセスを受けた端末装置の数との合計が、予め設定されたアクセス数の上限値を超えた場合、新たにアクセスを受けた端末装置からのアクセスを優先度に基づき許可又は禁止する、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の情報管理装置であって、前記制御手段は、前記合計が前記上限値以下となる場合、優先度に関わらず、新たにアクセスを受けた端末装置からのアクセスを許可する、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の情報管理装置であって、前記制御手段は、前記上限値と等しい数の端末装置から既にアクセスを受けている場合、優先度に関わらず、新たにアクセスを受けた端末装置からのアクセスを禁止する、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報管理装置であって、前記管理対象領域が複数のエリアを含む場合、前記優先度決定手段は、エリア毎の温度情報及び在室人数情報を取得し、前記エリア毎の温度情報に基づき求められる各管理対象領域の平均温度、及び、前記エリア毎の在室人数情報に基づき求められる各管理対象領域の平均在室人数のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定する、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、複数の管理対象領域のそれぞれに設置されている設備機器の操作要求を各管理対象領域に対応する端末装置から受け付けて管理する情報管理装置に対する端末装置からのアクセスを制御するプログラムであって、コンピュータに、各管理対象領域の温度を示す温度情報及び各管理対象領域の在室人数を示す在室人数情報のうちの少なくとも1つを取得するステップと、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定するステップと、各管理対象領域の優先度に基づき、各管理対象領域に対応する端末装置からのアクセスを許可又は禁止するステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
本発明によると、各管理対象領域の温度及び在室人数のうちの少なくとも1つに基づき各管理対象領域の優先度を決定し、当該優先度に基づき、各管理対象領域に対応する端末装置からのアクセスを許可又は禁止することで、各管理対象領域の環境に応じたアクセス制限を行うことが可能となり、端末装置からのアクセス集中を軽減することが可能となる。
実施形態に係る情報管理システムの一例を示すブロック図である。 ビル内のテナント及びエリアの配置例を示す模式図である。 温度の一例を示す表である。 在室人数の一例を示す表である。 アクセス許可数の上限値を説明するための図である。 端末装置の数とアクセス許可数の上限値との関係を説明するための図である。 端末装置の数とアクセス許可数の上限値との関係を説明するための図である。 端末装置の数とアクセス許可数の上限値との関係を説明するための図である。 実施形態に係るテナントサーバの動作の一例を示すフローチャートである。 端末装置に表示される画面を説明するための図である。 アクセスの回数を示す表である。
図1に、本発明の実施形態に係る情報管理システムの一例を示す。本実施形態に係る情報管理システムは、情報管理装置の一例であるテナントサーバ10とビル管理システム20とを含む。通信経路としてのネットワークNには、テナントサーバ10と複数の端末装置30とが接続されており、テナントサーバ10及び端末装置30は、ネットワークNを介して互いに通信を行う。
ビル管理システム20は、例えばテナント向けビル等の建物内に設置された各種設備機器の運転状態、建物内の各居室に対する人の入退室、及び、建物内の各居室の温度を管理し、各居室の在室人数を示す在室人数情報、及び、各居室の温度を示す温度情報を、テナントサーバ10に出力する。例えば、ビル管理システム20は、設備機器の設定モード、設定値、ON/OFF、測定値及び消費電力等の情報を管理する。図1には、設備機器の一例として空調機60と照明70とが示されているが、これらの設備機器は一例であり、本発明が対象とする設備機器は、これらの設備機器に限定されるものではない。例えば、ビル管理システム20は、空調機60の設定モード(冷房モードや暖房モード)や設定温度やON/OFF等を管理し、照明70の設定モードやON/OFF等を管理する。
ここで、図2を参照して、ビル管理システム20が管理するビルについて説明する。例えば図2に示すように、ビル内には複数のテナントが存在する。一例として、フロア2Fにはテナント1〜3が存在し、フロア3Fにはテナント4が存在し、各テナントが利用者に貸出しされている。また、テナント3,4は複数のエリアに分割されている。すなわち、各テナントは1又は複数のエリアを含む。例えば、テナント1はエリアAを含み、テナント2はエリアBを含み、テナント3はエリアC,Dを含み、テナント4はエリアE〜Hを含む。各エリアは、例えばパーテーション等の間切りによって区分けされている。なお、図2に示すテナント及びエリアは一例であり、本発明はこの例に限定されるものではない。テナント及びエリアの数は、図2に示す例より多くてもよいし少なくてもよい。
ビル管理システム20は、テナント単位で設備機器の運転を管理する。例えば、テナント毎に空調機60及び照明70が設置されており、ビル管理システム20は、テナント毎に空調機60及び照明70の運転を管理する。また、ビル管理システム20は、エリア単位で空調機60及び照明70の運転を管理してもよい。
また、テナント1〜4のそれぞれに、読取装置40及び温度センサ50が設置されている。読取装置40は、テナントの扉付近の外側及び内側に設置され、利用者が所持する記録媒体(例えばカードや携帯端末)に記録されたユーザ情報(例えばユーザID)を読み取り、読み取ったユーザ情報をビル管理システム20に出力する。ビル管理システム20は、読取装置40によって読み取られたユーザ情報に基づき、テナント1〜4のそれぞれの在室人数を検知する。なお、読取装置40は、ユーザの指紋や静脈等の生体情報を読み取り、その生体情報をユーザ情報としてビル管理システム20に出力してもよい。また、温度センサ50は、テナント内の温度を検知し、その温度を示す温度情報をビル管理システム20に出力する。これにより、ビル管理システム20は、テナント1〜4内の温度を検知する。このようにして、ビル管理システム20は、テナント単位で在室人数及び温度を管理する。
また、ビル管理システム20は、エリア単位で在室人数及び温度を管理してもよい。この場合、各エリアに読取装置40及び温度センサ50が設置され、ビル管理システム20は、各エリアに設置された読取装置40及び温度センサ50からの情報に基づき、エリアA〜Hのそれぞれの在室人数及び温度を検知する。
以上のように、ビル管理システム20は、テナント単位又はエリア単位で設備機器の運転を管理するとともに、テナント単位又はエリア単位で在室人数及び温度を管理する。エリア単位で管理が行われる場合、同一のテナントであっても、設備機器の運転はエリア毎で別々に管理される。なお、テナント単位で管理が行われる場合、テナントが「管理対象領域」の一例に相当し、エリア単位で管理が行われる場合、エリアが「管理対象領域」の一例に相当する。
図3に各エリアの温度の一例を示す。図3には、16時台におけるエリアA〜Hのそれぞれの温度が示されている。また、図4に各エリアの在室人数の一例を示す。図4には、16時台におけるエリアA〜Hのそれぞれの在室人数が示されている。図3及び図4に示す例では、1分毎に温度及び在室人数が検知されている。例えば、ビル管理システム20は、温度及び在室人数をリアルタイムで検知し、温度情報及び在室人数情報をリアルタイムでテナントサーバ10に出力する。
また、テナント1〜4のそれぞれには端末装置30が設置されている。また、エリア単位で管理が行われる場合、エリアA〜Hのそれぞれに端末装置30が設置される。端末装置30は例えばパーソナルコンピュータ(PC)であり、操作部及び表示部を備えている。テナント居住者は、端末装置30によってテナントサーバ10にアクセスすることにより、各自のテナント又はエリアに設置されている設備機器を操作することができる。例えば、テナント居住者は、端末装置30を利用することで、設備機器のON/OFF操作、温度変更操作、設備機器の運転スケジュールの変更等を行うことができる。
次に、図1を参照して、テナントサーバ10の構成を説明する。テナントサーバ10は、通信部12と、優先度決定部14と、制御部16と、操作登録部18とを含み、設備機器の操作要求を端末装置30から受け付け、設備機器に対する端末装置30からの操作内容をビル管理システム20に登録する。
通信部12は例えばネットワークインターフェースであり、ネットワークNを介して端末装置30と通信を行う。優先度決定部14は、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定する。この優先度は、各管理対象領域に設置されている端末装置30からテナントサーバ10へのアクセスの許可又は禁止を判断するための基準である。制御部16は、端末装置30からテナントサーバ10へのアクセスを制御する。制御部16は、既にテナントサーバ10にアクセスしている端末装置30の数と新たにアクセスした端末装置30の数との合計が、予め設定されたアクセス許可数の上限値を超えた場合に、新たにアクセスした端末装置30からのアクセスを、優先度決定部14によって決定された優先度に基づき許可又は禁止する。操作登録部18は、アクセスが許可された端末装置30から操作内容を受け付け、当該操作内容をビル管理システム20に登録する。例えば、操作登録部18は、設備機器のON/OFF操作、温度変更操作、設備機器の運転スケジュールの変更等をビル管理システム20に登録する。
<優先度の具体的な決定方法>
次に、優先度の具体的な決定方法について説明する。テナント毎に管理が行われる場合、優先度決定部14は、各テナントの温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つをビル管理システム20から取得し、温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各テナントの優先度を決定する。また、エリア毎に管理が行われる場合、優先度決定部14は、各エリアの温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つをビル管理システム20から取得し、温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各エリアの優先度を決定する。具体的には、優先度決定部14は、以下に示す決定方法A,B,Cのいずれかに従って優先度を決定する。
[優先度の決定方法A]
図3を参照して、優先度の決定方法Aについて説明する。この決定方法Aでは、温度に基づき優先度を決定する。テナント毎に管理が行われる場合、優先度決定部14は、以下の式(1)に従い、各時刻における各テナントの平均温度を求め、各時刻における各テナントの平均温度に基づき、各時刻における各テナントの優先度を決定する。
テナントの平均温度=
Σ(同一テナント内の各エリアの温度)/(同一テナント内のエリア数)・・・(1)
例えば、テナント1にはエリアAのみが存在するため、各時刻におけるエリアAの温度が、各時刻におけるテナント1の平均温度である。テナント2についても同様であり、各時刻におけるエリアBの温度が、各時刻におけるテナント2の平均温度である。テナント3にはエリアC,Dが含まれるため、各時刻におけるエリアC,Dの温度の平均値が、各時刻におけるテナント3の平均温度である。テナント4にはエリアE〜Hが含まれるため、各時刻におけるエリアE〜Hの温度の平均値が、各時刻におけるテナント4の平均温度である。
そして、優先度決定部14は、各時刻におけるテナント1〜4のそれぞれの平均温度に基づき、各時刻におけるテナント1〜4の優先度を決定する。例えば夏期の場合、優先度決定部14は、平均温度が高いテナントほど優先度を高くする。一方、冬期の場合、優先度決定部14は、平均温度が低いテナントほど優先度を高くする。例えば、テナントサーバ10の管理者等が、優先度の判定基準を季節によって切り替えてもよい。または、優先度決定部14は、空調機60の運転モードを示す情報をビル管理システム20から取得し、空調機60の運転モードが冷房モードの場合、平均温度が高いテナントほど優先度を高くし、空調機60の運転モードが暖房モードの場合、平均温度が低いテナントほど優先度を高くしてもよい。例えば、各テナントにおける空調機60の運転モードがビル管理システム20によって一律に制御されている場合、優先度の判定基準を運転モードによって切り換えてもよい。なお、優先度決定部14は、平均温度が同じテナントの優先度を同一にする。
図3を参照して具体例を説明する。例えば16時29分に着目すると、テナント4の平均温度(エリアE〜Hの平均温度)が一番高く、テナント1の平均温度(エリアAの温度)が2番目に高く、テナント2の平均温度(エリアBの温度)が3番目に高く、テナント3の平均温度(エリアC,Dの平均温度)が一番低い。夏期の場合、テナント4の優先度が1位となり、テナント1の優先度が2位となり、テナント2の優先度が3位となり、テナント3の優先度が4位となる。一方、冬期の場合、テナント3の優先度が1位となり、テナント2の優先度が2位となり、テナント1の優先度が3位となり、テナント4の優先度が4位となる。
また、エリア毎に管理が行われる場合、優先度決定部14は、各時刻における各エリアの温度に基づき、各時刻における各エリアの優先度を決定する。この場合、同一のテナントに含まれるエリアであっても、温度が異なれば優先度は異なることになる。なお、優先度決定部14は、温度が同じエリアの優先度を同一にする。
[優先度の決定方法B]
次に、図4を参照して、優先度の決定方法Bについて説明する。この決定方法Bでは、在室人数に基づき優先度を決定する。テナント毎に管理が行われている場合、優先度決定部14は、以下の式(2)に従い、各時刻における各テナントの平均在室人数(エリア当たりの在室人数)を求め、各時刻における各テナントの平均在室人数に基づき、各時刻における各テナントの優先度を決定する。
テナントの平均在室人数=
Σ(同一テナント内の各エリアの在室人数)/(同一テナント内のエリア数)
・・・(2)
例えば、各時刻におけるエリアAの在室人数が、各時刻におけるテナント1の平均在室人数である。テナント2についても同様であり、各時刻におけるエリアBの在室人数が、各時刻におけるテナント2の平均在室人数である。また、各時刻におけるエリアC,Dの在室人数の平均値が、各時刻におけるテナント3の平均在室人数であり、各時刻におけるエリアE〜Hの在室人数の平均値が、各時刻におけるテナント4の平均在室人数である。
そして、優先度決定部14は、平均在室人数が多いテナントほど優先度を高くする。なお、優先度決定部14は、平均在室人数が同じテナントの優先度を同一にする。
図4に示す16時29分に着目すると、テナント3の平均在室人数(エリアC,Dの平均在室人数)が一番多く、テナント2の平均在室人数(エリアBの在室人数)が2番目に多く、テナント1の平均在室人数(エリアAの在室人数)が3番目に多く、テナント4の平均在室人数(エリアE〜Hの平均在室人数)が一番少ない。従って、テナント3の優先度が1位となり、テナント2の優先度が2位となり、テナント1の優先度が3位となり、テナント4の優先度が4位となる。
また、エリア毎に管理が行われる場合、優先度決定部14は、各時刻における各エリアの在室人数に基づき、各時刻における各エリアの優先度を決定する。この場合、同一のテナントに含まれるエリアであっても、在室人数が異なれば優先度は異なることになる。なお、優先度決定部14は、在室人数が同じエリアの優先度を同一にする。
[優先度の決定方法C]
次に、優先度の決定方法Cについて説明する。この決定方法Cは、上記の決定方法A,Bを組み合わせた方法であり、温度及び在室人数に基づき優先度を決定する。優先度決定部14は、上記の決定方法Aに従い、温度に基づき各テナント又は各エリアの優先度を決定する。このとき、テナント又はエリアの温度が同一であった場合、優先度決定部14は、在室人数が多いテナント又はエリアの優先度を高くする。なお、優先度決定部14は、温度及び在室人数が同じテナント又はエリアの優先度を同一にする。
<アクセス制御の具体例>
次に、制御部16によるアクセス制御の具体例を説明する。テナント毎に管理が行われる場合、制御部16は、各テナントの優先度に基づき、各テナントに設置されている端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。また、エリア毎に管理が行われる場合、制御部16は、各エリアの優先度に基づき、各エリアに設置されている端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。
なお、テナント毎に管理が行われる場合、例えば、各端末装置30を識別するための識別情報(例えばIPアドレス)と、各端末装置30が設置されているテナントを示す情報とが、対応付けられてテナントサーバ10に予め登録される。制御部16は、テナントサーバ10にアクセスした端末装置30から識別情報(例えばIPアドレス)を取得し、当該識別情報に基づき、当該端末装置30が設置されているテナントを特定し、特定したテナントの優先度に基づき、当該端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。また、エリア毎に管理が行われる場合、各端末装置30の識別情報と、各端末装置30が設置されているエリアを示す情報とが、対応付けられてテナントサーバ10に予め登録される。制御部16は、テナントサーバ10にアクセスした端末装置30から識別情報を取得し、当該識別情報に基づき、当該端末装置30が設置されているエリアを特定し、特定したエリアの優先度に基づき、当該端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。または、VPN機能を利用する場合、端末装置30に設定されるIDやパスワードを識別情報としてテナントサーバ10に予め登録しておき、テナントサーバ10にアクセスした端末装置30を識別情報に基づき特定してもよい。なお、端末装置30を識別する方法は上記の例に限定されず、公知技術を利用することで端末装置30を識別することができる。
ここで、図5を参照して、アクセス許可数の上限値について説明する。テナントサーバ10に対して同時にアクセス可能な端末装置30の台数は、テナントサーバ10のスペックに依存し、テナントサーバ10は、上限値を超えた台数の端末装置30からアクセスを受けることができない。例えば図5に示すように、アクセス許可数の上限値を50台とする。この場合、テナントサーバ10にアクセスする端末装置30の台数が上限値(50台)以下であれば、すべての端末装置30からのアクセスが許可される(アクセス許可ゾーン)。一方、テナントサーバ10にアクセスする端末装置30の台数が上限値(50台)を超えた場合、上限値を超えた台数についてはアクセスが禁止される(アクセス超過ゾーン)。
制御部16によるアクセス制御の具体例として、例えば以下のケースA,B,Cが想定される。
[ケースA]
まず、図6を参照してケースAについて説明する。ケースAでは、追加アクセス前の時点で、既に10台の端末装置30がテナントサーバ10にアクセスしており、新たに複数の端末装置30が同時にテナントサーバ10にアクセスしている(追加アクセス)。なお、ここでいう同時とは、例えば分単位で同じ時刻であることを意味する。以下の説明でも同様である。但し、本発明はこの例に限らず、数分を1単位として同一期間内に行われたアクセスを、同時アクセスとしてもよい。ケースAでは、追加アクセス後の端末装置30の総台数は、上限値(50台)以下となる。この場合、制御部16は、追加分の端末装置30を含めすべての端末装置30からのアクセスを許可する。すなわち、制御部16は、各テナント又は各エリアの優先度に関わらず、すべての端末装置30からのアクセスを許可する。
[ケースB]
次に、図7を参照してケースBについて説明する。ケースBにおいても、追加アクセス前の時点で、既に10台の端末装置30がテナントサーバ10にアクセスしており、新たに複数の端末装置30が同時にテナントサーバ10にアクセスしている(追加アクセス)。ケースBでは、追加アクセス後の端末装置30の総台数は、上限値(50台)を超える。テナントサーバ10は、上限値を超える台数からアクセスを受けることができない。この場合、制御部16は、追加分の端末装置30が設置されているテナント又はエリアの優先度に基づき、アクセス中の端末装置30の総台数が上限値(50台)以下となるように、追加分の端末装置30からのアクセスを許可又は禁止する。制御部16は、上限値を限度に、優先度が高いテナント又はエリアに設置されている端末装置30から順番にアクセスを許可する。なお、追加アクセス前からテナントサーバ10にアクセスしている10台の端末装置30は、引き続きアクセスが許可される。
ケースBについて更に詳しく説明する。例えば、温度に基づき優先度が決定された場合、季節が夏期であれば、制御部16は、平均温度が高いテナント又はエリアに設置されている端末装置30ほど、優先的にアクセスを許可する。一方、季節が冬期であれば、制御部16は、平均温度が低いテナント又はエリアに設置されている端末装置30ほど、優先的にアクセスを許可する。また、在室人数に基づき優先度が決定された場合、制御部16は、平均在室人数が多いテナント又はエリアに設置されている端末装置30ほど、優先的にアクセスを許可する。また、温度及び在室人数に基づき優先度が決定された場合も同様であり、季節が夏期であれば、制御部16は、平均温度が高いテナント又はエリアに設置されている端末装置30ほど、優先的にアクセスを許可し、平均温度が同一のテナント又はエリアに設置されている端末装置30については、在室人数が多いテナント又はエリアに設置されている端末装置30ほど、優先的にアクセスを許可する。
[ケースC]
次に、図8を参照してケースCについて説明する。ケースCでは、追加アクセス前の時点で、既に50台(上限値)の端末装置30がテナントサーバ10にアクセスしており、新たに複数の端末装置30が同時にテナントサーバ10にアクセスしている(追加アクセス)。この場合、テナントサーバ10は、上限値を超える台数からアクセスを受けることができないので、制御部16は、追加分の端末装置30からのアクセスを禁止する。すなわち、制御部16は、新規のアクセスをすべて禁止する。なお、追加アクセス前からテナントサーバ10にアクセスしている50台の端末装置30は、引き続きアクセスが許可される。
次に、図9に示すフローチャートを参照して、テナントサーバ10の動作の一例を説明する。まず、テナントサーバ10は、複数の端末装置30から同時に新規のアクセスを受ける(S01)。制御部16は、ステップS01より前の時点で既にアクセスしている端末装置30の台数(直前の台数)をカウントし、直前の台数が上限値(例えば50台)未満ではない場合(S02,No)、新規のアクセスをすべて禁止する(S03)。すなわち、図8に示すケースCのように、既に50台の端末装置30がテナントサーバ10にアクセスしている場合、テナントサーバ10は、上限値を超える台数からアクセスを受けることができないので、新規のアクセスはすべて禁止される。一方、直前の台数が上限値未満であり(S02,Yes)、さらに、追加アクセス後の端末装置30の総台数が上限値以下の場合(S04,Yes)、制御部16は、新規のアクセスをすべて許可する(S05)。例えば図6に示すケースAのように、総台数が上限値以下となる場合、新規のアクセスはすべて許可される。追加アクセス後の総台数が上限値以下とならない場合(S04,No)、制御部16は、新規分の端末装置30を対象にして、アクセス許可又は禁止の判定処理を行う(S06)。例えば図7に示すケースBのように、総台数が上限値を超える場合、制御部16は、上限値を限度として総台数が上限値になるまで、優先度が高いテナント又はエリアに設置されている端末装置30から順番にアクセスを許可し、優先度が低いテナント又はエリアに設置されている端末装置30からのアクセスを禁止する(S07)。そして、処理はステップS01に戻り、テナントサーバ10は、新たなアクセスを受ける度に、ステップS01〜S07の処理を繰り返し実行する。
次に、図10を参照して、アクセスが許可又は禁止された端末装置30に表示される画面について説明する。図10に示す例ではテナント毎に管理が行われているが、エリア毎に管理が行われる場合であっても、テナント毎の管理と同じ画面が端末装置30に表示される。例えば、あるタイミングで、テナント2の優先度が1位であり、テナント1の優先度が2位であり、テナント3の優先度は51位であるとする。そして、このタイミングでは、テナント1,2のそれぞれに設置されている端末装置30からのアクセスが許可され、テナント3に設置されている端末装置30からのアクセスが禁止されたとする。この場合、テナント1,2のそれぞれに設置されている端末装置30には、ログイン画面が表示される。そして、テナント1,2のそれぞれのテナント居住者は、アクセスが許可された端末装置30を利用することでテナントサーバ10にログインし、各自のテナントに設置されている設備機器の操作を行うことが可能となる。例えば、テナント1,2のそれぞれのテナント居住者は、各自のテナントに設置されている空調機のON/OFFの切り替え、空調機の設定温度の変更、空調機の運転スケジュールの変更等を申請することができる。テナントサーバ10の操作登録部18は、端末装置30から申請(操作内容)を受け付け、運転スケジュール変更等の操作内容をビル管理システム20に登録する。申請が完了すると、端末装置30には、[登録完了]を示す画面が表示される。一方、テナント3に設置されている端末装置30には、再アクセスを促すメッセージが表示される。そして、テナントサーバ10にアクセス中の端末装置30の台数が上限値未満になると、テナント3の端末装置30からテナントサーバ10へのアクセスが許可される。
以上のように、温度及び在室人数のうち少なくとも1つに基づきテナント又はエリアの優先度を決定し、当該優先度に基づき端末装置30からのアクセスを許可又は禁止することで、各テナント(各エリア)の住環境に応じたアクセス制限を行うことが可能となり、端末装置30からテナントサーバ10へのアクセス集中を軽減することが可能となる。例えば夏期において室内温度が相対的に高いテナント(エリア)からのアクセスを優先的に許可したり、在室人数が相対的に多いテナント(エリア)からのアクセスを優先的に許可したりすることで、テナント居住者のニーズに応じたサービスを提供するとともに、端末装置30からテナントサーバ10へのアクセス集中を軽減することが可能となる。例えば、「室内が暑いので空調機をOFFせずにそのまま残業を続けたい」、「残業する社員が多いので、いち早く申請操作を完了して社員に報告したい」等といった要求がある場合、本実施形態によると、各テナント(各エリア)の住環境に応じたアクセス制限が可能となるので、上記のような要求に対応しつつ、端末装置30からテナントサーバ10へのアクセス集中を軽減することが可能となる。
なお、優先度が同一のテナント(エリア)が複数ある場合であって、優先度が同一の複数のテナント(エリア)からのアクセスをテナントサーバ10が受け付けても、アクセス中の端末装置30の総台数が上限値以下となる場合には、制御部16は、優先度が同一の複数のテナント(エリア)からのアクセスをすべて許可する。一方、アクセス中の端末装置30の総台数が上限値を超える場合、制御部16は、優先度が同一の複数のテナント(エリア)からのアクセスをすべて禁止する。例えば、3つのテナントの優先度が同一となり、テナントサーバ10における残りのアクセス許可数が2台の場合、制御部16は、3つのテナント(3台の端末装置30)からのアクセスをすべて禁止する。
本実施形態では、アクセス数が上限値を超えた場合に、優先度に基づくアクセス制限を行うが、優先度決定部14は、アクセス数が上限値を超えない時間帯であっても、各テナント又は各エリアの優先度を決定してもよい。すなわち、優先度決定部14は、温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つをリアルタイムでビル管理システム20から取得し、各テナント又は各エリアの各時刻における優先度を決定してもよい。このようにリアルタイムで優先度を決定しておくことで、急なアクセス集中が発生した場合であっても、優先度に基づくアクセス制限を迅速に行い、アクセス集中を迅速に軽減することが可能となる。
なお、テナントサーバ10は図示しないCPU等のプロセッサを備えており、当該プロセッサが図示しない記憶部に記憶されたプログラムを実行することで、テナントサーバ10の各部の機能が実行される。
10 テナントサーバ、12 通信部、14 優先度決定部、16 制御部、18 操作登録部、20 ビル管理システム、40 読取装置、50 温度センサ、60 空調機、70 照明。

Claims (7)

  1. 複数の管理対象領域のそれぞれに設置されている設備機器の操作要求を、各管理対象領域に対応する端末装置から受け付けて管理する情報管理装置であって、
    各管理対象領域の温度を示す温度情報及び各管理対象領域の在室人数を示す在室人数情報のうちの少なくとも1つを取得し、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定する優先度決定手段と、
    各管理対象領域の優先度に基づき、各管理対象領域に対応する端末装置からのアクセスを許可又は禁止する制御手段と、
    を有することを特徴とする情報管理装置。
  2. 請求項1に記載の情報管理装置であって、
    前記優先度決定手段は、各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報に基づき、温度が同一の管理対象領域について、在室人数が多い管理対象領域ほど優先度を高くする、
    ことを特徴とする情報管理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の情報管理装置であって、
    前記制御手段は、既にアクセスをしている端末装置の数と新たにアクセスした端末装置の数との合計が、予め設定されたアクセス許可数の上限値を超えた場合、新たな端末装置からのアクセスを優先度に基づき許可又は禁止する、
    ことを特徴とする情報管理装置。
  4. 請求項3に記載の情報管理装置であって、
    前記制御手段は、前記合計が前記上限値以下となる場合、優先度に関わらず、新たな端末装置からのアクセスを許可する、
    ことを特徴とする情報管理装置。
  5. 請求項3に記載の情報管理装置であって、
    前記制御手段は、前記上限値と等しい数の端末装置から既にアクセスを受けている場合、優先度に関わらず、新たな端末装置からのアクセスを禁止する、
    ことを特徴とする情報管理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報管理装置であって、
    前記管理対象領域が複数のエリアを含む場合、前記優先度決定手段は、エリア毎の温度情報及び在室人数情報を取得し、前記エリア毎の温度情報に基づき求められる各管理対象領域の平均温度、及び、前記エリア毎の在室人数情報に基づき求められる各管理対象領域の平均在室人数のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定する、
    ことを特徴とする情報管理装置。
  7. 複数の管理対象領域のそれぞれに設置されている設備機器の操作要求を各管理対象領域に対応する端末装置から受け付けて管理する情報管理装置に対する端末装置からのアクセスを制御するプログラムであって、
    コンピュータに、
    各管理対象領域の温度を示す温度情報及び各管理対象領域の在室人数を示す在室人数情報のうちの少なくとも1つを取得するステップと、
    各管理対象領域の温度情報及び在室人数情報のうちの少なくとも1つに基づき、各管理対象領域の優先度を決定するステップと、
    各管理対象領域の優先度に基づき、各管理対象領域に対応する端末装置からのアクセスを許可又は禁止するステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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