JP2014231623A - プレス熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹部及び凸部を有する円環状のワークを誘導加熱するプレス熱処理装置を提供する。
【解決手段】プレス熱処理装置40が、円環状のリング部71を上下で挟持する挟持手段40Aと、挟持手段40Aに圧力を加えてリング部71を押圧する押圧手段40Bと、リング部70の内周に対向するように設けられる誘導加熱コイル81と、挟持手段40Aを回転駆動する回転駆動手段40Cとを備える。挟持手段40Aを、上面内側にステップ状の窪み48aを有する下側挟持部48と、下側挟持部48に対向する上側挟持部50とで構成する。リング部71を窪み48aに載置し、上側挟持部50と下側挟持部48とでリング部71を挟み、押圧手段40Bにより上側挟持部50、下側挟持部48の何れか一方又は双方を介在してリング部71を押圧しながら、誘導加熱コイル81によりワーク70の凹部及び凸部を誘導加熱する。
【選択図】図5

Description

本発明は、凹部と凸部とを有する円環状のワークを誘導加熱するプレス熱処理装置に関する。
加熱コイルから発生する磁束の被処理表面から内部への浸透深度が周波数により異なるため、熱処理層の厚さに応じて周波数が選択される。熱処理層を厚くするためには低い周波数が用いられ、熱処理層を浅くするためには高い周波数が用いられる。異なった周波数によりワークの熱処理層の厚さに応じて誘導加熱するため、出力周波数の異なる電源が配置され、各誘導加熱装置に切替器を介在して各電源に接続してシステム構成されたものがある(例えば、特許文献1)。
特開昭60−249288号公報
本発明の一つの目的は、凹部及び凸部を有する円環状のワークを誘導加熱するプレス熱処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、円環状のリング部の内周に凹部及び凸部を設けて成るワークを熱処理する際に用いられるプレス熱処理装置であって、リング部を上下で挟持する挟持手段と、挟持手段に圧力を加えて上記リング部を押圧する押圧手段と、リング部の内周に対向するように設けられる誘導加熱コイルと、挟持手段を回転駆動する回転駆動手段と、を備える。
上記構成において、挟持手段は、上面内側にステップ状の窪みを有する下側挟持部と、下側挟持部に対向する上側挟持部とで構成され、リング部が窪みに載置され、上側挟持部と下側挟持部とでリング部を挟み、押圧手段により上側挟持部、下側挟持部の何れか一方又は双方を介在してリング部を押圧しながら、誘導加熱コイルによりワークの凹部及び凸部を誘導加熱する。
本発明によれば、誘導加熱の際、ワークのリング部を上下で挟持してプレスすることにより、誘導加熱の熱膨張による変形を抑制し、リング部を所定の厚みとすることができる。
本発明の実施形態に係るプレス熱処理装置を備えた誘導加熱システムの構成図である。 図1における第1の電源から出力される波形を模式的に示す図である。 図1に示す誘導加熱システムにおいて電源系と加熱コイルとの間の回路図である。 図1に示す誘導加熱システムにおいて電源系と加熱コイルとの間の別の回路図である。 図1に示す誘導加熱システムにおいて、図6に示す誘導加熱機としてのプレス熱処理装置のX−X線に沿う概略断面図である。 図1に示す誘導加熱システムにおいて、図5に示すプレス熱処理装置のY−Y線に沿う概略断面図である。 熱処理が施されるワークを示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 実施例の実験条件及び結果を示す図表である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプレス熱処理装置を備えた誘導加熱システムについて詳細に説明する。
〔誘導加熱システムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係るプレス熱処理装置を備えた誘導加熱システムの構成図である。本発明の実施形態に係る誘導加熱システム1は、図1に示すように、誘導加熱機10と、第1の電源21及び第2の電源26からなる電源系20(図3、図4参照)と、電源系20と誘導加熱機10との間に介在して接続を切り替える切替手段30と、を備える。切替手段30は、第1の電源21に接続される第1の電源用出力切替器31と、第2の電源26に接続される第2の電源用出力切替器32と、誘導加熱機10の入力側に接続される高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34とから構成される。
〔誘導加熱機〕
誘導加熱機10は、高周波用電流変成器11と低周波用電流変成器12と加熱コイル13と加熱機制御部14とを備える。
高周波用電流変成器11及び低周波用電流変成器12は何れも一次巻線と二次巻線とを備えている。巻線は高周波用であるか低周波用であるかにより巻数比が異なっている。高周波用電流変成器11,低周波用電流変成器12は何れも鉄心等のコアを有してもよい。高周波用電流変成器11はコアがなくて空芯であってもよい。高周波用電流変成器11及び低周波用電流変成器12の各二次巻線は加熱コイル13に並列接続されている。
〔電源系〕
電源系20は、第1の電源21と第2の電源26とからなる。
第1の電源21は、出力周期に対する高周波と低周波の出力時間の比を変えて、異なる周波数の各電力を出力する。第1の電源21は、例えば200kHzという高周波と、例えば10kHzの低周波を短時間で交互に出力する。第1の電源21は、或る時間(「出力周期」と呼ぶ。)Tの間において高周波と低周波との出力割合を0以上100%以下の間で調整する。図2は、第1の電源21から出力される波形を模式的に示す図である。横軸は時間であり、縦軸は、低周波占有率DT、出力強度である。図2に示すように、例えば100m秒という出力周期Tにおいて、時間tでは低周波を出力し、時間tでは高周波を出力する。低周波占有率とは、出力周期において第1の電源21から出力される電圧、電流であって、低周波のみが出力される場合を低周波占有率100%とし、高周波のみが出力される場合を低周波占有率0%としている。出力周期Tはtとtとの和であり、出力周期Tに対して低周波のみが出力される時間tの割合t/Tを出力比と呼び、t/Tを0から1の範囲で任意に設定することができる。この出力比は低周波のデューティ比である。なお、高周波のデューティ比は1から低周波のデューティ比を引いた値で定義される。よって、出力割合を0%に設定して第1の電源21を高周波のみ出力させるようにしてもよいし、出力割合を100%に設定して第1の電源21を低周波のみ出力させるようにしてもよい。
第2の電源26は、第1の電源21の出力周波数とは異なる周波数の電力を出力する。例えば、数kHzという低周波の電力を出力する。これにより、第2の電源26のみから誘導加熱機10に給電してもよいし、第1の電源21から高周波を出力し第2の電源から低周波のみを出力することによって、誘導加熱機10における加熱コイルに高周波と低周波との合成した波で給電してもよい。
本発明の実施形態にあっては、第1の電源21と第2の電源26とが異なる周波数で誘導加熱機10に給電するため、ワーク表面から異なる深さでかつ異なる温度に加熱することができる。さらに詳しい説明については後述する。
〔切替手段〕
切替手段30は、第1の電源21及び第2の電源26の電源系20と誘導加熱機10との間の接続を切り替えるものであって、複数の切替器からなる。切替手段30は、第1の電源21の低周波用出力端子に接続される第1の電源用出力切替器31と、第2の電源26の出力端子に接続される第2の電源用出力切替器32と、誘導加熱機10における高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34とを備え、切替制御部35がこれらの各切替器31〜34のON、OFF制御を統括的に行う。
誘導加熱機10において、高周波用入力切替器33が高周波用電流変成器11の一次巻線に接続され、低周波用入力切替器34が低周波用電流変成器12の一次巻線に接続される。切替制御部35は、第1の電源用出力切替器31と、第2の電源用出力切替器32と、誘導加熱機10における高周波側入力切替器33及び低周波側入力切替器34とを制御する。
〔切替手段による電源系から誘導加熱機への給電の方式〕
低い周波数ではワークの表面から深い領域まで渦電流が流れ、高い周波数ではワークの表面近傍、即ち浅い領域にしか渦電流が流れない。この表皮効果に基いて焼入れ、焼戻しなどの各種の誘導加熱処理において、周波数の違いにより硬化層の深さを制御することができる。本明細書においては、この効果のことを周波数効果と呼ぶことにする。実際に誘導加熱処理を行う際には、電源として、最適な硬化層の厚みが得られるように適切な周波数を出力するものを選択している。
図1に示す誘導加熱システムにおいては、第1の電源21と第2の電源26の二種類の電源を組み合わせた電源系20を備えることによって、第1の電源21のみを用いて時分割方式で給電することも、第1の電源21から出力された高周波と第2の電源26から出力された低周波とを重ね合わせて加熱コイル13に供給する、所謂重畳方式で給電することもできる。時分割方式を用いた場合にあっては、第1の電源21から出力される高周波数fと低周波数fとの出力比を制御している。そのため、高周波数f、低周波数fとの間の周波数f(f<f<f)による誘導加熱の効果(以下、この効果を「周波数効果」と呼ぶことにする。)が得られる。重畳方式を用いた場合にあっては、第1の電源21から出力される高周波と第2の電源26から出力される低周波の周波数の電力比を制御している。そのため、高周波と低周波との間の周波数による誘導加熱効果が得られる。つまり、時分割方式であっても重畳方式であっても単一の電源系20が多周波電源機能を有することになる。
切替手段30の中で誘導加熱機10における高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34をONにすることにより、電源系20から誘導加熱機10に給電することができる。
本発明の実施形態においては、このように複数の周波数を出力する電源系20を完備しているため、電源系20から誘導加熱機10に高周波と低周波を同時に出力することも又は交互に出力することもできる。よって、電源系20から誘導加熱機10に対して供給される電力のうち低周波成分と高周波成分と任意の割合に選択することができ、誘導加熱による周波数効果が得られる。
しかも、図1に示すように、誘導加熱機10が、切替制御部35による接続切替により単一の電源系20に接続され、切替制御部35を経由して、例えば周波数選択、出力比の調整、高周波及び低周波の各強度など各種パラメータが設定される。よって、誘導加熱機10において最適な周波数効果を有するよう誘導加熱を行うことができる。単一の電源系20としていることにより、電源系20の利用率が向上し、省スペース化、最適周波数による効率的な誘導加熱で省エネルギー効果を有する。
ここで、誘導加熱機10には加熱機制御部14が備えられており、加熱機制御部14は切替制御部35に接続されている。切替制御部35は、第1の電源21の電源制御部21x、第2の電源26の電源制御部26x、第1の電源用出力切替器31、第2の電源出力切替器32並びに誘導加熱機10に接続されている高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34に接続されている。よって、第1の電源21及び第2の電源26並びに誘導加熱機10の加熱機制御部14の信号は、全て切替制御部35に入力される。第1の電源21、第2の電源26、誘導加熱機10の加熱機制御部14、誘導加熱機10に接続されている高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34への指令信号は、全て切替制御部35により出力される。これらのことから、切替制御部35はシステム制御部と呼んでもよい。
〔図1に示す誘導加熱システムにおける電気回路構成〕
次に、図1に示す誘導加熱システム1において、切替制御部35が第1の電源用出力切替器31をONにし、第2の電源用出力切替器32をOFFにし、誘導加熱機10Aにおける高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34をONにした場合において、電源系20と加熱コイル13との間の回路構成についてさらに詳細に説明する。
図3は、図1に示す誘導加熱システムにおいて電源系20と加熱コイル13との間の回路図である。ただし、第1の電源用出力切替器31並びに誘導加熱機10における高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34がON状態である場合を示している。第1の電源21は、高周波用出力端子と低周波用出力端子を備えている。高周波用出力端子には高周波用電流変成器11の一次側が接続されている。低周波用出力端子には低周波用電流変成器12が接続されている。加熱コイル13は、高周波用電流変成器11及び低周波用電流変成器12の各二次側に並列に接続されている。
第1の電源21は、商用電源2から供給される商用電力を直流に変換する変換部21aと変換部21aから出力された直流を所定の周波数に変換する逆変換部21bを有する。変換部21a及び逆変換部21bは何れも電源制御部21xとしてのインバータ制御部21cにより制御され、特に、逆変換部21bはインバータ制御部21cからの制御信号によって直流を指定の周波数に変換する。逆変換部21bに対してハイパスフィルタ21dとローパスフィルタ21eとが並列接続されており、高周波用出力端子がハイパスフィルタ21dの出力側に設けられ、低周波用出力端子がローパスフィルタ21eの出力側に設けられている。
高周波用電流変成器11では、一次巻線11aと二次巻線11bとによりトランスが構成されている。図示の場合では、二次巻線11bは二本のコイル11d,11eが直列接続されている。コイル11dとコイル11eとの間にはコンデンサ11cが介在している。コンデンサ11cは、高周波数に対してはインピーダンスが小さく、低周波数に対してはインピーダンスが大きくなるようにコンデンサ11cの容量を設定することにより、高周波と低周波をそれぞれよいバランスで各電力をコイル13に投入することができる。
低周波用電流変成器12では、一次巻線12aと二次巻線12bとによってトランスが構成されている。図示では、一次巻線12aには巻数を調整可能に複数のタップ12cが取り付けられている。鉄心等のコア12dにより一次巻線12aと二次巻線12bとを相互に誘導しやすくするよう、鉄心等のコア12dが設けられている。さらに、二次巻線12bの各両端にはブスバーがそれぞれ接続されており、各ブスバーが加熱コイル13に接続されている。図3ではブスバーが有するインダクタンス12e,12fとして示している。インダクタンス12e,12fは一種のフィルタを構成しており、高周波用電流変成器11から低周波用電流変成器12に高周波が入力しないようになっている。
上述したように、高周波用電流変成器11及び低周波用電流変成器12は、単に一次巻線と二次巻線とによるトランスを有するのみならず、加熱コイル13と電源系20との間でのインピーダンス整合をとるための整合回路を備えている。また、高周波用電流変成器11及び低周波用電流変成器12は、加熱コイル13に並列接続されるため、高周波用電流変成器11の二次側から低周波が流入しても二次巻線11bに入力されないように、また、低周波用電流変成器12の二次側から高周波が流入しても二次巻線12bに入力されないよう、それぞれフィルタ回路を備えている。よって、各電流変成器は、トランスと整合回路とフィルタ回路とを含む調整回路と呼んでもよい。
図4は、図1に示す誘導加熱システムにおいて電源系20と加熱コイル13との間の別の回路図である。ただし、第2の電源用出力切替器32並びに誘導加熱機10における高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34がON状態である場合を示している。
図4に示す回路は、第2の電源26が第2の電源用出力切替器32を介して低周波用電流変成器12に接続されている点において、図3に示す回路と異なっている。第2の電源26は、例えば、図4に示すように、第1の電源21と同様の回路構成を備えているが、電源制御部26xとしてのインバータ制御部26cによる変換部26a,逆変換部26bの制御のうち、逆変換部26bの制御が常に特定の周波数の電力を出力するように構成されている点で異なっている。
〔プレス熱処理装置の構成〕
図5及び図6は、図1の誘導加熱機の例として、プレス熱処理装置の構成を示すもので、図5は図6のX−X線に沿う概略断面図、図6は図5のY−Y線に沿う概略断面図である。図7は熱処理が施されるワークを示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。ワーク70は、円環状のリング部71の内周部に凹部72と凸部73とを交互に設けて構成されている。プレス熱処理装置40は、ワーク70をプレスしながら誘導加熱コイルの回りに回転させながら誘導加熱する。
プレス熱処理装置40は、ワーク70のリング部71を上下から挟む挟持手段40Aと、挟持手段40Aに圧力を加えリング部71を押圧する押圧手段40Bと、リング部71の内周部に対向して配置される誘導加熱コイル81と、挟持手段40Aを回転駆動する回転駆動手段40Cと、を備える。
以下、図示した形態に沿って説明する。ベースプレート41に複数本の補助リフト部42及びガイド部43が立設され、第1プレート部44が補助リフト部42上に載置されている。複数の下側押圧部45が第1プレート部44の下面に取り付けされ、下側押圧部45としてのエアシリンダのピストンロッド45aが第2プレート部46を支持している。第1プレート部44及び第2プレート部46の中央部は開口しており、コイルヘッド80が配置される。
第2プレート部46の開口縁部には断面L字状の円環状リング46aが装着され、円環状リング46aにはクロスローラーリング47を介在して下側挟持部48を回転可能に支持する。下側挟持部48は略円筒形状を呈し、その外周側面が凹凸していることにより、下側挟持部48の外周下部にはクロスローラーリング47が取り付けられ、下側挟持部48の外周上部には円環状のギア49が取り付けられる。ギア49の外周面には歯が刻まれている。第2プレート部46には複数の支持部材65が立設し、複数の支持部材65の上端にプレート62が水平に取り付けられ、プレート62上に回転駆動手段40Cのユニット61が配置されている。ユニット61から鉛直下方に延びた回転軸部64により駆動ギア63が回転する。駆動ギア63とギア49とが噛み合っている。回転駆動手段40Cから駆動ギア63及びギア49を介在して下側挟持部48が回転する。
第1プレート部44及び第2プレート部46の開口と下側挟持部48には、下側から中空が連通しており、上側挟持部50とによりコイル収容部が形成されている。コイルヘッド80がコイル収容部に配置される。コイルヘッド80には誘導加熱コイル81と複数の噴射口82とが設けられ、誘導加熱コイル81は周状の配線により構成され、噴射口82は誘導加熱コイル81の上方、下方の何れか又は双方に放射状に外向きに設けられる。これらの噴射口82へのパイプ等の流路については図示を省略している。
上側挟持部50は下側挟持部48の上方に配置され、下側挟持部48の上端部と上側挟持部50の下端部とがワーク70を挟む。このように、挟持手段40Aが上側挟持部50及び下側挟持部48で構成され、上側挟持部50の底部は円周状を呈して底面がフラットに形成され、下側挟持部48に対向している。一方、下側挟持部48は、内周部に段差を有しており、ワーク70のリング部71がこの段差の部分に載置される。なお、上側挟持部50の対向面は必ずしもフラットな面である必要はなく、下側挟持部48と上側挟持部50の何れの内周部に段差を設け、これらの段差の部分でワーク70のリング部71を上下から挟むようにしてもよい。
このような上側挟持部50は、短円筒体50a、円盤部50b及びベアリング支持部50cを有している。短円筒体50aの底部と下側挟持部48とでリング部71を挟み、この短円筒体50a及び円盤部50bがコイル収容部の上部側を形成し、ベアリング支持部50cが円盤部50b上に設けられている。円筒形状の支持手段51が後述するように吊り下げられ、ベアリング支持部50cの外周外側に配置されている。支持手段51とベアリング支持部50cとの間に複数のベアリング57が介在している。このような構成により、支持手段51は上側挟持部50を回転可能に支持する。
支持手段51を吊り下げるための構造としては種々考えられる。一例として、図示した形態を説明する。第2プレート部46には、複数本のポスト52が下側挟持部48の外側に立設されており、ポスト52の上端部に第3プレート部53が固定されている。第3プレート部53と第2プレート部46との距離は変化しない。第3プレート部53の中央部上方には上下駆動手段54が配備されている。上下駆動手段54の構成は例えば次の通りである。可動プレート部55が第3プレート部53の上方に配置され、エアシリンダ54aが可動プレート部55上に固定され、エアシリンダ54aのピストンロッド54bが可動プレート部55を貫通してピストンロッド54bの下端が第3プレート部53に固定されている。エアシリンダ54aを作動させることにより、可動プレート部55が上下動する。複数本の上下動ポスト56が可動プレート部55を貫通して上下に沿って配置され、複数の上下動ポスト56の下端に円筒状の支持手段51が取り付けられている。
よって、支持手段51が第2プレート部46上に設けたポスト52、第3プレート部53、上下駆動手段54及び上下動ポスト56により吊り下げられている。上下駆動手段54を作動させることにより、上下動ポスト56及び支持手段51を上下動する。
このように、プレス熱処理装置40では、挟持手段40Aは上側挟持部50及び下側挟持部48で構成され、上側挟持部50は支持手段51により回転可能に支持され、下側挟持部48はクロスローラーリング47により回転可能に支持され、上側挟持部50と下側挟持部48とがワーク70のリング部71を上下から挟む。
押圧手段40Bは上下駆動手段54、上下動ポスト56及び支持手段51で構成され、上下駆動手段54が上下動ポスト56に下降する力を作用させることにより、支持手段51及び上側挟持部50を経由して、ワーク70を押圧する。つまり、押圧手段40Bが挟持手段40Aに圧力を加えリング部71を押圧する。
コイルヘッド80は、コイル収容部に配置されることにより、誘導加熱コイル81がリング部71の内周部に対向して配置される。
回転駆動手段40Cはユニット61及び駆動ギア63などから構成され、ユニット61が鉛直下方に延びる回転軸部64を回転し、駆動ギア63を回転することにより、ギア49を介在して下側挟持部48を回転させる。よって、回転駆動手段40Cが挟持手段40Aを回転駆動する。
プレス熱処理装置40によるワーク70の誘導加熱方法について説明する。先ず、上下駆動手段54により可動プレート部55、上下動ポスト56、支持手段51及び上側挟持部50を上昇させ、周状の窪み48aにワーク70のリング部71を載置する。その後、上下駆動手段54により、可動プレート部55、上下動ポスト56、支持手段51及び上側挟持部50を下降させ、ワーク70のリング部71を下側挟持部48及び上側挟持手段50で挟持する。その際、下側押圧部45により上方に押圧してもよい。
この状態で、回転駆動手段40Cのユニット61により、駆動ギア63を回転させ、クロスローラーリング47及びベアリング57を介在して下側挟持部48及び上側挟持部50を回転させながら、誘導加熱コイル81に電流を流す。これにより、ワーク70の内周部の凹部72及び凸部73を誘導加熱する。
その後、誘導加熱コイル81への電流を停止し、コイルヘッド80を所定長だけ下降させたり、又は補助リフト部42で第2プレート部46と共にワーク70を所定長だけ上昇させたりすることにより、ワーク70の高さに噴射口82が位置することになり、冷却液を噴射する。この一連の処理により、ワーク70に焼入れなどの熱処理がなされる。
以上の装置構成では、押圧手段40Bが上側挟持部50を押圧してワーク70をプレスする場合を示しているが、下側挟持部48はほぼ固定されているので、下側からもプレスされる。また、下側挟持部48を押圧手段により上方にプレスしてもよいし、上下双方からプレスするようにしてもよい。
実施例を示して本発明の実施形態を更に詳細に説明する。
電源系20として、図3に示すような回路を構成するように、第1の電源用出力切替器31、高周波用入力切替器33及び低周波用入力切替器34をONにし、第2の電源用出力切替器42をOFFとした。第1の電源21から低周波と高周波とを用い、10kHzの低周波占有率を0%、65%、80%とした。誘導電流を流す時間を1.5秒とし、その後、0.2秒の動作時間冷却した。実施例では、材質S55C、肉厚1.5mmで歯先内直径172.8mmの円環状のワークを用いた。プレス熱処理装置40を用いてワーク70を100kgで荷重をかけた。
図8は実施例の実験条件及び結果を示す図表である。
実施例1として低周波占有率が0%、つまり高周波のみで誘導加熱すると、歯先の温度が約1075℃であったが、歯底が約975℃であった。
実施例2として低周波占有率が65%、つまり低周波を65%、高周波を35%で誘導加熱すると、歯先の温度が約1030℃であったが、歯底が約975℃であった。
実施例3として低周波占有率が80%、つまり低周波を80%、高周波を20%で誘導加熱すると、歯先の温度が約940℃であったが、歯底が約975℃であった。
歯底の方は歯先より温度が高い方が好ましい。これは、歯底となる凹部はリング部71が下側挟持部48と上側挟持部50とで挟持されるため、熱が吸収されることによる。この吸収を加味すると、ワーク70の凹部72及び凸部73がほぼ均一に加熱されることになる。
このことから、低周波占有率を変化させることにより、ワーク70の凹部72及び凸部73をそれぞれ所定の温度に加熱し得ることが分かった。誘導加熱コイル81をリング状のワンターン又は複数ターンとしても、凹部72と凸部73とを所定の温度に加熱することができ、インピーダンス整合をとり易くなる。
プレス熱処理装置40を用いて、ワーク70の加圧量を50kg〜120kgの範囲で可変したが、ワーク70は殆どフラットのままであり、反りが生じなかった。また、プレスすることにより、窪み48aが数mmの深さを有し、上側挟持部50の下側挟持部48と対向する面がフラットであるため、ワーク70を窪み48aの深さの厚みにプレスした。一方、加圧しないで誘導加熱すると、反りが生じた。これにより、加圧しながら誘導加熱することが有効であることが分かった。
本発明の実施形態では、ワーク70は内周面に凹凸が形成されているワークを説明したが、外周面に凹凸が形成されているワークでもあてはまる。また、リング状に形成されていなくても、ラックやレールなど直線状で凹部と凸部が交互に形成されているような凹凸部材の場合であっても、低周波占有率を調整することにより凹部と凸部の各加熱温度を調整することができる。
1:誘導加熱システム
2:商用電源
10:誘導加熱機
11:高周波用電流変成器
11a:一次巻線
11b:二次巻線
11c:コンデンサ
11d、11e:コイル
12:低周波用電流変成器
12a:一次巻線
12b:二次巻線
12c:タップ
12d:コア
12e,12f:リアクタンス
13:加熱コイル
14:加熱機制御部
20:電源系
21:第1の電源
21a:変換部
21b:逆変換部
21c:インバータ制御部
21d:ハイパスフィルタ
21e:ローパスフィルタ
21x:電源制御部
26:第2の電源
26a:変換部
26b:逆変換部
26c:インバータ制御部
26x:電源制御部
30:切替手段
31:第1の電源用出力切替器
32:第2の電源用出力切替器
33:高周波用入力切替器
34:低周波用入力切替器
35:切替制御部
40:プレス熱処理装置
40A:挟持手段
40B:押圧手段
40C:回転駆動手段
41:ベースプレート
42:補助リフト部
43:ガイド部
44:第1プレート部
45:下側押圧部
45a:ピストンロッド
46:第2プレート部
46a:円環状リング
47:クロスローラーリング
48:下側挟持部
48a:窪み
49:ギア
50:上側挟持部
50a:円筒体
50b:円盤部
50c:ベアリング支持部
51:支持手段
52:ポスト
53:第3プレート部
54:上下駆動手段
54a:エアシリンダ
54b:ピストンロッド
55:可動プレート部
56:上下動ポスト
57:ベアリング
61:ユニット
62:プレート
63:駆動ギア
64:回転軸部
70:ワーク
71:リング部
72:凹部
73:凸部
80:コイルヘッド
81:誘導加熱コイル
82:噴射口

Claims (2)

  1. 円環状のリング部の内周に凹部及び凸部を設けて成るワークを熱処理する際に用いられるプレス熱処理装置であって、
    上記リング部を上下で挟持する挟持手段と、
    上記挟持手段に圧力を加えて上記リング部を押圧する押圧手段と、
    上記リング部の内周に対向するように設けられる誘導加熱コイルと、
    上記挟持手段を回転駆動する回転駆動手段と、
    を備える、プレス熱処理装置。
  2. 前記挟持手段が、上面内側にステップ状の窪みを有する下側挟持部と、上記下側挟持部に対向する上側挟持部とで構成され、
    前記リング部が上記窪みに載置され、上記上側挟持部と上記下側挟持部とで前記リング部を挟み、上記押圧手段により上記上側挟持部、上記下側挟持部の何れか一方又は双方を介在して上記リング部を押圧しながら、前記誘導加熱コイルにより前記ワークの凹部及び凸部を誘導加熱する、請求項1に記載のプレス熱処理装置。
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