JP2014230603A - 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置 - Google Patents

廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014230603A
JP2014230603A JP2013112169A JP2013112169A JP2014230603A JP 2014230603 A JP2014230603 A JP 2014230603A JP 2013112169 A JP2013112169 A JP 2013112169A JP 2013112169 A JP2013112169 A JP 2013112169A JP 2014230603 A JP2014230603 A JP 2014230603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tbp
liquid
tributyl phosphate
waste
waste oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013112169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6138589B2 (ja
Inventor
塚原 千幸人
Chisato Tsukahara
千幸人 塚原
絢子 嬉野
Ayako Ureshino
絢子 嬉野
博文 岩田
Hirobumi Iwata
博文 岩田
修平 山崎
Shuhei Yamazaki
修平 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2013112169A priority Critical patent/JP6138589B2/ja
Publication of JP2014230603A publication Critical patent/JP2014230603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6138589B2 publication Critical patent/JP6138589B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解処理できる廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置を提供する。【解決手段】リン酸トリブチル(TBP)を含む廃油11を貯蔵する貯蔵タンク12と、廃油11中に光触媒(TiO2スラリ)13aを導入する光触媒導入手段13と、前記貯蔵タンク12内に内装され、該貯蔵タンク12内に紫外線(UV)を照射する紫外線照射手段14と、前記貯蔵タンク12内で、紫外線照射による光分解によりリン酸トリブチル(TBP)を分解処理した光触媒13を含む処理液15を通過させ、紫外線ランプ16による紫外線(UV)照射により光分解する分解処理部17と、前記分解処理部17で分解処理された処理液18を貯蔵する処理液タンク19と、を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置に関するものである。
火力プラントなどでは、油圧機器やタービンが用いられており、これらの機器には多量の潤滑油が供給されている。そして、付属設備として、交換油の処理装置が必要となっている。
潤滑剤には、極圧添加剤としてのリン酸トリブチル(TBP)が用いられている。
また、リン酸トリブチル(TBP)は、極圧添加剤以外として、製紙や繊維化工程の消泡剤や、合成ゴムやインクの可塑剤、触媒、安定剤など各種用いられている。
ここで、リン酸トリブチル(TBP)は、人体に対し毒性は確認されていないが、眼、皮膚、気道を激しく刺激し、吸入すると咳、頭痛、吐き気、咽頭痛、意識喪失をおこすため有害である。
環境への排出は、廃棄物への移動と公共水域への排出が主体であり、環境へ排出する前に廃潤滑油や廃水中のリン酸トリブチル(TBP)の分解処理を行う必要がある。
このリン酸トリブチル(TBP)は、核燃料再処理工程でも抽出剤として用いられており、その分解処理として、例えば濃硫酸を用いて150℃での炭化分解処理や、例えば高温(1300〜1500℃)での燃焼処理が、提案されている(特許文献1及び2)。
特開平2−232599号公報 特開平6−347594号公報
しかしながら、特許文献1及び2の提案は、高温処理設備や濃硫酸を用いるので、高温処理設備や耐酸性処理設備が必要となり、大掛かりな設備を準備し、莫大なコストがかかる、という問題がある。
そこで、簡易な装置で、廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP:Tributyl Phosphate)を簡易に分解処理する装置の出現が求められている。
本発明は、前記問題に鑑み、廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)を分解処理できる廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、リン酸トリブチル(TBP)を含む廃油又は廃液を貯蔵する貯蔵タンクと、前記廃油又は廃液中に光触媒を導入する光触媒導入手段と、前記貯蔵タンク内に内装され、該貯蔵タンク内に紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記貯蔵タンク内で、紫外線照射による光分解によりリン酸トリブチル(TBP)を一部分解処理した光触媒を含む処理液を通過させ、紫外線ランプによる紫外線(UV)照射により光分解する分解処理部と、前記分解処理部で分解処理された処理液を貯蔵する処理液タンクと、を具備することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置にある。
第1の発明によれば、廃液又は廃油を貯蔵タンク内で酸化チタンにより含有するリン酸トリブチル(TBP)を酸化分解処理し、酸化分解処理した廃液又は廃油を抜き出し、分解処理部でさらに紫外線を照射して酸化分解処理させ、リン酸トリブチル(TBP)を有機酸(ブチルアルコール)とリン酸とに分解することにより、廃液又は廃油中のリン酸トリチル(TBP)を分解処理することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記処理液タンク内の前記廃液処理液中のリン酸トリジブチル(TBP)を測定する分析手段と、前記分析手の分析により、リン酸トリジブチル(TBP)が規定値以下の場合、処理液貯蔵タンクに供給する供給ラインと、規定値以上の場合には再度分解処理する再処理ラインと、を具備することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置にある。
第2の発明によれば、分析手段でリン酸トリブチル(TBP)の濃度を測定して、規定値以下の場合には、処理タンクに供給して貯蔵し、規定値以上の場合には、上流側に戻すことで、再度リン酸トリブチル(TBP)の分解を行う。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記貯蔵タンク内に酸化剤を導入する酸化剤導入手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置にある。
第3の発明によれば、貯蔵タンク内に、別途酸化剤を導入するので、酸化触媒の酸化に加えて酸化処理をより促進することができる。
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一つの発明において、前記分解処理部の前流側で、前記廃油又は廃液中に、酸化剤又はアルカリの添加剤を添加する添加剤供給手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置にある。
第4の発明によれば、分解処理部に供給する前に酸化剤又はアルカリを添加するので、紫外線照射による酸化処理をより促進することができる。
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一つの発明において、前記処理液中のリン酸を固定するリン酸固定手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置にある。
第5の発明によれば、処理液中に含まれるリン酸を固定化処理することができる。
本発明によれば、廃液又は廃油を貯蔵タンク内で酸化チタンにより酸化分解処理し、酸化分解処理した廃液又は廃油を抜き出し、分解処理部でさらに紫外線を照射して酸化分解処理させて、リン酸トリブチル(TBP)を有機酸(ブチルアルコール)とリン酸とに分解することにより、廃液又は廃油中のリン酸トリブチル(TBP)を分解処理することができる。
図1は、実施例1に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置である。 図2は、実施例1に係る他の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置である。 図3は、実施例2に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置である。 図4は、実施例3に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置である。 図5は、実施例4に係る放射性廃液のガラス固化処理装置である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、実施例1に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の概略図である。図2は、実施例1に係る他の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の概略図である。
ここで、本実施例では、処理対象として油圧機器で使用した潤滑油廃油を用いている。
図1に示すように、本実施例に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Aは、リン酸トリブチル(TBP)を含む廃油11を貯蔵する貯蔵タンク12と、廃油11中に光触媒であるTiO2スラリ13aを導入する光触媒導入手段13と、前記貯蔵タンク12内に内装され、該貯蔵タンク12内に紫外線(UV)を照射する紫外線照射手段14と、前記貯蔵タンク12内で、紫外線照射による光分解によりリン酸トリブチル(TBP)を分解処理したTiO2スラリ13aを含む処理液15を通過させ、紫外線ランプ16による紫外線(UV)照射により光分解する分解処理部17と、前記分解処理部17で分解処理された処理液18を貯蔵する処理液タンク19と、を具備するものである。
ここで、図1中、符号L0は廃油供給ライン、L1は酸化触媒供給ライン、L2は処理廃油抜き出しライン、L3は処理液供給ライン、L4は処理液抜き出しライン、L5は処理液供給ライン、L6は処理液戻しライン、P1、P2はポンプを図示する。
被処理液である廃油11は、極圧添加剤であるリン酸トリブチル(TBP)を含む潤滑剤であり、使用により劣化・分解されてリン酸ジブチル(DBP)や水分も多少含まれている。また、貯蔵タンク12内では、上層11A、中層11B、下層11Cの三層に分離されている。なお、貯蔵タンク12の底部には堆積物11Dが沈殿されている。
ここで、下層11Cは、水層であり、水には各種塩分が含まれる。また、中層11Bは、リン酸トリブチル(TBP)及びリン酸ジブチル(DBP)及び水分であり、下層11Cと同様に各種塩分が水に含まれる。さらに、上層11Aは、リン酸トリブチル(TBP)及びリン酸ジブチル(DBP)である。
貯蔵タンク12の底部より、廃油11の下層11C側から順に廃液抜き出しラインL2により抜き出し、分解処理部13を順次通過させる。
廃油11には、貯蔵タンク12内に導入する前に、光触媒である酸化チタン(TiO2)のTiO2スラリ13をTiO2スラリ供給手段14から供給している。
本実施例では、光触媒として使用する材料としてTiO2を用いるのが好ましい。また、TiO2を用いる場合、触媒性能に優れたアナターゼ型の結晶構造を有するTiO2を用いるのが特に好ましい。また、本実施例においては、光触媒の材料としてTiO2を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、酸化鉄なども用いることができる。
本実施例では、外部に設置した紫外線発生手段14aと、この発生した紫外線(UV)を光ファイバ14bにより内部に導入するようにしている。なお、内部に紫外線照射ランプそのものを設置するようにしてもよい。
ここで、本実施例のように、光ファイバ14bを用いて貯蔵タンク12の内部紫外線を照射するのは、貯蔵タンク12内は油が劣化している場合、紫外線の透過率が低下する。よって導入された廃油11に満遍なく紫外線を照射するように、線状体である光ファイバを縦横に多数本配設している。
また、光ファイバを担持体とし、その表面に酸化チタン(TiO2)からなるTiO2層を被覆したTiO2被覆光ファイバを用いるようにしてもよい。
貯蔵タンク12内において、TiO2に紫外線(UV)が照射されることで、空気に由来する酸素(O2)と水(H2O)とが、TiO2により下記式のように反応して酸化剤を発生させる。そして下記反応式(3)、(4)により、リン酸トリブチル(TBP:[CH3(CH2)3O]3POOH)及びリン酸ジブチル(DBP:[CH3(CH2)3O]2POOH)をリン酸(H3PO4)として無機化させ、分解処理するようにしている。なお、リン酸ジブチル(DBP)の割合は、少ないので、以下の分解処理については、は微量であるので、リン酸トリブチル(TBP)の分解についての記載とする。
2 → O2 - ・・・(1)
2O → OH- ・・・(2)
[CH3(CH2)3O]3POOH+O2 -+OH-→3(C49OH)+H3PO4・2H2O ・・・(3)
[CH3(CH2)3O]2POOH+O2 -+OH-→2(C49OH)+H3PO4・2H2O ・・・(4)
この貯蔵タンク12で第1回目の光触媒のTiO2による酸化分解により、リン酸トリブチル(TBP)の一部が分解処理された処理液15は、次に処理廃油抜き出しラインL2を介して分解処理部17に導入される。
この分解処理部17では、紫外線ランプ16から紫外線(UV)を照射することで、第2回目の光触媒のTiO2による酸化分解が行われ、リン酸トリブチル(TBP)を更に酸化分解する。
また、分解処理部17には、加熱手段(図示せず)が設けられており、例えば80℃程度の加熱下において、リン酸トリブチル(TBP)を分解させている。
分解処理した処理液18は処理液タンク19内で貯留される。
また、処理がなされていることを確認するために、処理液タンク19内の処理液18中のリン酸トリブチル(TBP)の含有量を分析手段20により測定するようにしている。
そして、処理液18中のTBP量が規定値(TBP量が例えば100ppmのときを規定値とする)以下のとき、処理液抜き出しラインL4に設けた切替弁21を切替え、処理済貯蔵タンク22へ処理液18を処理液供給ラインL5により導入する。
これに対して、規定値以上(TBPが例えば100ppm以上)のとき、切替弁21を切替え、規定値以上である処理液18を、貯蔵タンク12又は分解処理部17の前流側のいずれかに戻しラインL6-1、L6-2で戻し、再度処理する。
戻す程度は、TBPの濃度が、100〜1000ppm程度の場合、分解処理部17の前に、戻しラインL6-1で戻すようにして、再度分解処理している。
また、分解処理が不十分な場合、貯蔵タンク12の前に戻しラインL6-2で戻すようにして、再度分解処理している。
分析手段20としては、ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)装置、高速液体クロマトグラフ(HPLC)装置などを用いることができる。
また、図2に示す廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Bでは、処理済貯蔵タンク22で所定量貯蔵した後、リン酸固定化手段23により、リン酸を固定化するようにしている。
これは、処理液18中には、TBPの分解によるリン酸を含むこととなるので、カルシウム(Ca)を充填したリン酸固定化手段23を通過させ、ここでリン酸をアパタイト(Ca5(PO43(OH))化させて、リン酸を固定するようにしている。その後廃棄することができる。
本実施例によれば、TBPを含む廃油11に光触媒のTiO213a供給し、貯蔵タンク12内で光触媒のTiO2による第1回目の酸化分解処理をすると共に、さらに、分解処理部17により第2回目の酸化分解処理をさせ、リン酸トリブチル(TBP)を有機酸(ブチルアルコール)とリン酸とに分解することにより、廃液中のリン酸トリブチル(TBP)を所定濃度以下に分解処理することができる。
よって、本実施例の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置を用いることで、リン酸トリブチル(TBP)を含有する例えば潤滑剤、消泡剤、可塑剤、触媒、安定剤などの廃油又は廃液を処理することで、環境への排出が可能となる。
図3は、実施例2に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の概略図である。なお、実施例1に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。
実施例2に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Cは、貯蔵タンク12内に酸化剤24を導入する酸化剤導入手段25を設けている。
酸化剤24としては、例えば過酸化水素(H22)、オゾン(O3)、酸素(O2)を例示することができる。
本実施例では、実施例1において、さらに酸化剤24を導入することで、貯蔵タンク12内における第1の酸化分解処理を助長させるようにしている。
図4は、実施例3に係る廃油又は廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置である。なお、実施例1に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。
実施例3に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Dは、実施例2の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Cにおいて、さらに分解処理部17の前流側で添加剤26を添加剤供給手段27により供給している。ここで、添加剤26としては、酸化剤又はアルカリ剤のいずれか一方又は両方を用いることができる。
ここで、アルカリ剤としては、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)を例示することができる。他のアルカリ剤としては、例えば水酸化カルシウム(KOH)、水酸化リチウム(LiOH)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)例示することができる。
そして、徐々に抜き出された処理液15に添加剤26として水酸化ナトリウム水溶液を添加し、80℃程度の加熱下で、分解処理部17で鹸化反応を進行させて、下記反応式(5)により、リン酸ナトリウム(Na3PO4)として無機化させ、分離除去して処理するようにしている。
[CH3(CH2)3O]3POOH+NaOH+H2O→3(C49OH)+Na3PO4 ・・・(5)
ここで、酸化剤としては、例えば過酸化水素(H22)、オゾン(O3)、酸素(O2)を例示することができる。
また、徐々に抜き出された処理液15に、添加剤26として10%相当の例えば過酸化水素(H22)を添加し、80℃程度の加熱下で、分解処理部17で酸化反応を進行させて、酸化分解によりリン酸(H3PO4)として無機化させ、分離除去して処理するようにしている。
また、さらに過酸化水素等の酸化剤を添加し、80℃程度の加熱下で、酸化反応を進行させて、H3PO4として無機化させると共に、アルカリ剤を添加して鹸化反応を行い、リン酸トリブチル(TBP)を無機化させ廃液中のリン酸トリブチル(TBP)を所定濃度以下に分解処理することができる。
図5は、実施例4に係る放射性廃液のガラス固化処理装置の概略図である。なお、実施例1に係る廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置の構成と重複する部材には同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例に係る放射性廃液のガラス固化処理装置100は、実施例1の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置10Aと、処理理後の処理液18を中和処理する中和タンク29と、中和物30をガラス固化するガラス固化装置であるガラス溶融炉32とを具備するものである。
リン酸トリブチル(TBP:Tributyl Phosphate)は、例えば、ウラン(U)や、プルトニウム(Pu)などを抽出する溶媒として用いられており、抽出後のアルカリ濃縮廃液を、例えばガラス固化処理する必要がある。
このガラス固化する工程において、リン酸トリブチル(TBP:Tributyl Phosphate)が、放射化分解により、リン酸ジブチル(DBP:Dibutyl Phosphate)に分解して不純物として水相側に含まれ。よって、後流側のガラス固化工程において、ガラス固化体に処理する際には、不純物の含有量が少ないことが求められている。
本実施例では、被処理液として放射性アルカリ廃液11Aを対象とし、貯蔵タンク12の供給する際に、TiO2スラリ13aを供給し、貯蔵タンク12で光触媒のTiO2により第1回目の酸化分解処理をし、次にTiO2スラリ13aを含む処理液15を分解処理部17で紫外線照射による第2回目の酸化分解処理を行い、処理液タンク19に処理液18が供給される。この2回の分解処理において、リン酸トリブチル(TBP)から放射化分解された微量のリン酸ジブチル(DBP)が分解処理される。その後、DBPの量を分析手段20で測定し、DBPの含有量が所定値(例えば60ppm)以下の場合に、切替弁21の操作により中和タンク29に供給される。なお、規定値以上の場合には、再度分解処理がなされる。
この中和タンク29で硝酸により中和された中和物30は、中和物抜き出しラインL10を介して、混合タンク31に供給される。この混合タンク31は、高レベル濃縮廃液貯蔵手段34からの廃液も供給される。そして、混合タンク31から抜き出しラインL11により抜き出された中和物30は、ガラス溶融炉32でガラス固化処理され、ガラス固化物33とされる。
本実施例では、実施例1の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置を用いているが、実施例2及び3の廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置を用いるようにしてもよい。
このように、本実施例によれば、放射性アルカリ廃液11A中に含まれる不純物のDBPの含有量を所定量以下とするので、不純物が少なく、ガラス固化性の効率が良好なものとなる。
なお、図2乃至4に示すように、中和タンク29の後流側にリン酸固定手段23を設けることで、分解処理されたリン酸もアパタイト化処理され固定化される。
10A〜10C 廃油又は廃液中のトリブチル(TBP)分解装置
11 廃油
12 貯蔵タンク
13a TiO2スラリ
13 光触媒導入手段
14 紫外線照射手段
15 処理液
16 紫外線ランプ
17 分解処理部
18 処理液
19 処理液タンク

Claims (5)

  1. リン酸トリブチル(TBP)を含む廃油又は廃液を貯蔵する貯蔵タンクと、
    前記廃油又は廃液中に光触媒を導入する光触媒導入手段と、
    前記貯蔵タンク内に内装され、該貯蔵タンク内に紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    前記貯蔵タンク内で、紫外線照射による光分解によりリン酸トリブチル(TBP)を一部分解処理した光触媒を含む処理液を通過させ、紫外線ランプによる紫外線(UV)照射により光分解する分解処理部と、
    前記分解処理部で分解処理された処理液を貯蔵する処理液タンクと、
    を具備することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置。
  2. 請求項1において、
    前記処理液タンク内の前記廃液処理液中のリン酸トリジブチル(TBP)を測定する分析手段と、
    前記分析手の分析により、リン酸トリジブチル(TBP)が規定値以下の場合、処理液貯蔵タンクに供給する供給ラインと、
    規定値以上の場合には再度分解処理する再処理ラインと、を具備することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記貯蔵タンク内に酸化剤を導入する酸化剤導入手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
    前記分解処理部の前流側で、前記廃油又は廃液中に、酸化剤又はアルカリの添加剤を添加する添加剤供給手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    前記処理液中のリン酸を固定するリン酸固定手段を有することを特徴とする廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(TBP)分解装置。
JP2013112169A 2013-05-28 2013-05-28 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置 Expired - Fee Related JP6138589B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112169A JP6138589B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112169A JP6138589B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014230603A true JP2014230603A (ja) 2014-12-11
JP6138589B2 JP6138589B2 (ja) 2017-05-31

Family

ID=52124386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013112169A Expired - Fee Related JP6138589B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6138589B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016160800A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 株式会社セラフィム ディーゼルエンジンの燃料供給制御方法及びその装置
CN107200188A (zh) * 2017-07-27 2017-09-26 洛阳市三诺化工有限公司 一种收集tbp磷酸三丁酯萃取剂的储液池
CN113643837A (zh) * 2021-07-30 2021-11-12 四川固力铁环保工程有限责任公司 一种放射性tbp/ok有机废液矿化-氧化处理工艺

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62129799A (ja) * 1985-11-29 1987-06-12 株式会社東芝 放射性廃有機溶媒の分解処理方法
JPH05232294A (ja) * 1992-02-21 1993-09-07 Jgc Corp 核燃料再処理廃液の処理方法
JPH05337469A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Agency Of Ind Science & Technol 光触媒廃水処理方法
JP2000157972A (ja) * 1998-11-26 2000-06-13 Nkk Corp 汚水高度処理装置
JP2004002176A (ja) * 2002-04-16 2004-01-08 Nippon Sheet Glass Co Ltd 光触媒担持ガラス繊維布、その製造方法およびそれを用いたエアフィルター装置
JP2011161214A (ja) * 2010-01-14 2011-08-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 廃油中の芳香族リン酸エステル除去装置及びpcbを含有する廃油の処理システム
JP2012198103A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Jgc Corp リン酸エステルを含む放射性廃液の処理方法
JP2014232016A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 三菱重工業株式会社 リン酸ジブチル分解装置及び放射性廃液のガラス固化処理装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62129799A (ja) * 1985-11-29 1987-06-12 株式会社東芝 放射性廃有機溶媒の分解処理方法
JPH05232294A (ja) * 1992-02-21 1993-09-07 Jgc Corp 核燃料再処理廃液の処理方法
JPH05337469A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Agency Of Ind Science & Technol 光触媒廃水処理方法
JP2000157972A (ja) * 1998-11-26 2000-06-13 Nkk Corp 汚水高度処理装置
JP2004002176A (ja) * 2002-04-16 2004-01-08 Nippon Sheet Glass Co Ltd 光触媒担持ガラス繊維布、その製造方法およびそれを用いたエアフィルター装置
JP2011161214A (ja) * 2010-01-14 2011-08-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 廃油中の芳香族リン酸エステル除去装置及びpcbを含有する廃油の処理システム
JP2012198103A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Jgc Corp リン酸エステルを含む放射性廃液の処理方法
JP2014232016A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 三菱重工業株式会社 リン酸ジブチル分解装置及び放射性廃液のガラス固化処理装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF PHOTOCHEMISTRY AND PHOTOBIOLOGY A:CHEMISTRY, vol. 171, JPN6016041149, 2005, pages 145 - 151, ISSN: 0003428201 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016160800A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 株式会社セラフィム ディーゼルエンジンの燃料供給制御方法及びその装置
CN107200188A (zh) * 2017-07-27 2017-09-26 洛阳市三诺化工有限公司 一种收集tbp磷酸三丁酯萃取剂的储液池
CN107200188B (zh) * 2017-07-27 2023-02-21 洛阳市三诺化工有限公司 一种收集tbp磷酸三丁酯萃取剂的储液池
CN113643837A (zh) * 2021-07-30 2021-11-12 四川固力铁环保工程有限责任公司 一种放射性tbp/ok有机废液矿化-氧化处理工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP6138589B2 (ja) 2017-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Roberts et al. Uranium (V) incorporation mechanisms and stability in Fe (II)/Fe (III)(oxyhydr) oxides
Zhang et al. Simultaneous removal of NO and SO2 from flue gas by ozone oxidation and NaOH absorption
Kim et al. Solar conversion of seawater uranium (VI) using TiO2 electrodes
Liang et al. Identification of sulfate and hydroxyl radicals in thermally activated persulfate
Chia et al. Kinetics and mechanism of photoactivated periodate reaction with 4-chlorophenol in acidic solution
CN101121094B (zh) 二氯亚砜氯化反应尾气的处理方法
JP6138589B2 (ja) 廃油又は廃液中のリン酸トリブチル(tbp)分解装置
Caregnato et al. Chloride anion effect on the advanced oxidation processes of methidathion and dimethoate: Role of Cl2− radical
Luo et al. Evidence for the involvement of Fe (IV) in water treatment by Fe (III)-activated sulfite
Wang et al. Absorption of H2S from gas streams by the wet ultraviolet/persulfate oxidation process: mechanism and kinetics
Kastanek et al. Fenton reaction–unique but still mysterious
Alsaggaf et al. Promoted visible-light-driven oxidative desulfurization of thiophene over mesoporous PdO-incorporated BaSnO3 nanocomposites
WO2014172360A2 (en) Advanced tritium system for separation of tritium from radioactive wastes and reactor water in light water systems
KR101090162B1 (ko) 폐공을 활용한 지하수 정화 및 재활용장치
Chowdhury et al. Photocatalytic degradation of perfluorooctanoic acid on Pb‐doped TiO2 coated with reduced graphene oxide
CN110559827B (zh) 一种造纸废气的处理工艺
JP2020144108A (ja) 三重水素含有原水の浄化方法および浄化装置
KR102236311B1 (ko) 삼중수소 함유 원수의 정화 방법 및 정화 장치
JP2014232016A (ja) リン酸ジブチル分解装置及び放射性廃液のガラス固化処理装置
Li et al. Estimation of radionuclides migration mechanism in thermal decomposition of spent ion exchange resin in nuclear power plant
KR101065353B1 (ko) 폐양이온교환수지를 분해처리하는 방법
JP2012198103A (ja) リン酸エステルを含む放射性廃液の処理方法
Xiong et al. Mechanism of catalytic ozonation for elimination of methyldopa with Fe3O4@ SiO2@ CeO2 catalyst
KR102158706B1 (ko) 저급연료유를 저유황 청정 경질연료유로 변환시키는 탈황 장치 및 방법
CN103212390A (zh) 一种原位再生三氯甲烷吸附饱和活性炭的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6138589

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees