JP2014230406A - 列車運行管理システム、列車運行管理システム用車上装置、および列車運行管理方法 - Google Patents

列車運行管理システム、列車運行管理システム用車上装置、および列車運行管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中央装置による列車運行の管理のための処理を削減した列車運行管理システムを提供する。【解決手段】列車の運行を管理する列車運行管理システムであって、各列車に搭載される車上装置を有し、前記車上装置が、自列車の状態に関する情報を含む列車情報を相互に通知し、前記自列車の列車情報と、他列車から受信した列車情報とに基づいて、前記自列車の運行のための運行管理情報を提示するものである。【選択図】図1

Description

本発明は列車の運行を管理するシステムに関する。
鉄道における列車の運行は列車運行管理システムによって管理される。一般的な列車運行管理システムでは多数の列車の運行を中央装置によって集中管理する。中央装置は、列車と、線路上に設置された信号機と、同じく線路上に設置され列車を感知する感知器とから通知された情報を基に信号機および感知器を制御する。また中央装置はダイヤおよび速度制御などの情報を各列車に通知する。各列車の乗務員は通知された情報に基づいて列車を運転する。
例えば特許文献1には、車載の装置が測位衛星からの電波を基に現在位置を取得し、それを上記中央装置に相当する管理システムに通知し、管理システムが各列車の現在位置を基に集中的に各列車の運行管理を行う技術が開示されている。特許文献1の技術では、測位衛星から車両の現在位置を取得するので、線路上に感知器を配置したり、感知器からの情報を中央装置に通知する伝送設備を配置する必要がない。また、測位衛星を用いて列車の位置を測定するので、線路上に間隔をあけて配置した感知器で列車を検知して位置を把握する場合と異なり、感知器の設置位置による制限なく列車の位置を正確に把握することができる。
特開平11−348785号公報
特許文献1では列車の位置を取得するための感知器は不要となるが、中央装置が列車の運行を集中管理する点では従来と変わりがない。そのため、列車の運行を集中管理するための大規模な中央装置と、中央装置からの制御情報を各列車に伝達するための大規模な伝達システムとがやはり必要とされる。そして、膨大なデータを処理する大規模な中央装置が必要となるため、中央装置の初期導入費および維持保守費は大きなものとなる。すなわち、特許文献1の技術で感知器分の初期導入費および維持保守費を削減することはできても、中央装置などの初期導入費および維持保守費の分は従来と同程度に必要となる。また、特許文献1の技術は、中央装置から各列車へ制御信号を長距離伝送するので、伝達システムによる制御信号の遅れが列車運行管理のリアルタイム性を制限する。
本発明の目的は、中央装置による列車運行の管理のための処理を削減した列車運行管理システムを提供することである。
本発明の一態様による列車運行管理システムは、列車の運行を管理する列車運行管理システムであって、各列車に搭載される車上装置を有し、前記車上装置が、自列車の状態に関する情報を含む列車情報を相互に通知し、前記自列車の列車情報と、他列車から受信した列車情報とに基づいて、前記自列車の運行のための運行管理情報を提示するものである。
本発明によれば、中央装置による列車運行の管理のための処理を削減した列車運行管理システムを提供することができる。
本実施形態による列車運行管理システムのブロック図である。 本実施形態による車上装置のブロック図である。 本実施例による列車運行管理システムのブロック図である。 自列車の列車情報を蓄積する自列車情報テーブル104を示す図である。 他列車から受信した列車情報を蓄積する他列車情報テーブル105を示す図である。 駅装置201から受信した駅情報および車両基地装置301から受信した車両基地情報を蓄積する駅・車両基地情報テーブル106を示す図である。 自列車予定間隔情報を格納する自列車予定間隔テーブル107を示す図である。 安全列車間隔を格納する安全列車間隔テーブル108を示す図である。 線路位置情報を格納する線路情報テーブル109を示す図である。 最適運転速度を格納する最適運転情報テーブル110を示す図である。 駅位置情報を格納する駅位置情報テーブル205を示す図である。 駅情報を格納する駅情報テーブル206を示す図である。 車両基地位置情報を格納する車両基地位置情報テーブル305を示す図である。 在線列車情報を格納する在線列車情報テーブル306を示す図である。 車上装置101の実行する全体処理の概略を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0104の詳細処理を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0106の詳細処理を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0109に関連する詳細処理を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0112の詳細処理を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0113の詳細処理を示すフローチャートである。 図15におけるステップS0114の詳細処理を示すフローチャートである。 図19におけるステップS1402の詳細処理を示すフローチャートである。 駅装置201の処理を示すフローチャートである。 車両基地装置301の処理を示すフローチャートである。
本発明の概略的な実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による列車運行管理システムのブロック図である。図1を参照すると、列車運行管理システムは、車上装置11、駅装置21、および車両基地装置31を有している。
車上装置11は、各列車に搭載され、自列車の状態に関する情報を示す列車情報を相互に通知する。各列車の車上装置は周辺の他列車からの列車情報を受信し、少なくとも線路上で自列車の1つ先を運行している列車(前列車)の列車情報を受信することができる。そして、車上装置11は、自列車の列車情報と、他列車から受信した列車情報とに基づいて、自列車の運行のための運行管理情報を乗務員に提示する。
図2は、本実施形態による車上装置のブロック図である。図2を参照すると、車上装置11は、計算部12、提示部13、通信部14、および計測部15を有している。なお、計算部12、提示部13、通信部14、および計測部15の全てまたは一部は、車上装置11が備えるプロセッサがソフトウェアプログラムを実行することにより実現される機能部であってもよい。
計測部15は、自列車の状態を計測する。一例として、計測部15は、測位衛星からの電波を受信し、自身の位置を測定する機能を備えた装置である。通信部14は、計測部15で計測された自列車の状態を示す列車情報を周辺の列車間で相互に通知する。一例として、通信部14は、周囲の列車に到達する無線信号によって通信を行う通信機能を備え、相互に列車情報を送信し合う。計算部12は、自列車の列車情報と、他列車から受信された列車情報とに基づいて、自列車の運行のための運行管理情報を生成する。一例として運行管理情報は自列車の目標運転速度を示す情報を含む。提示部13は、計算部12で得られた運行管理情報を乗務員に提示する。一例として運行管理情報は運転席に設置されたディスプレイ画面に表示される。
以上のように、本実施形態では、車上装置11が列車間でやりとりする列車情報に基づいて自列車の運行管理情報を生成するので、集中管理を行う装置が運行管理情報を生成する必要が無くなる。その結果、集中管理装置が不要となるか、あっても集中管理装置の処理は軽減される。また、情報は列車間で通知されるので、集中管理を行うセンターから列車へ運行管理情報を伝送しなくてもよくなる。その結果、伝送システムが小規模化され、また列車への情報遅延が小さくなりリアルタイム性が向上する。
駅装置21は、乗客が列車へ乗車したり列車から降車したりする駅に関する処理を行う装置である。駅装置21は、列車から列車情報を受信し、その列車情報に基づいて、列車が駅に到着する時刻を算出する。列車が駅に到着する時刻は駅員あるいは駅で列車を待っている乗客に提示することができるので、本実施形態のように各列車が自律的に運行を管理するシステムにおいて乗客に列車が駅への到着予定時刻を提示することが可能となる。その際、駅装置21は、列車の位置からその到着時刻を算出してもよく、あるいは列車の位置および速度から到着時刻を算出してもよい。速度は、過去の列車の位置とそのときの時刻とを所定時間分蓄積し、蓄積した情報に基づいて算出することにしてもよい。あるいは、車上装置11が自列車の速度を測定し、それを列車情報に含めて送ることにしてもよい。
車両基地装置31は、列車の停車および折り返しが可能な車両基地に関する処理を行う装置である。車両基地装置31は、線路上に存在する列車数である実績在線列車数を計測し、その実績在線列車数と所定の予定在線列車数とを比較し、その比較結果に基づいて、線路上に運行させる列車の数を調整する。これにより、線路上の列車を適切な台数に保つことができる。なお、その際、車両基地装置31は、一例として、各列車の車上装置から受信される列車情報に基づいて実績在線列車数を算出する。
また、本実施形態では、車上装置11は、自列車の位置を測定して列車情報に含めて相互に通知し、自列車と他列車の位置関係に基づいて自列車の運行管理情報を生成する。各車上装置11が列車間の位置関係に基づいて自列車の運行管理情報を生成するので、列車間の位置関係を良好に保つことができる。
また、本実施形態では、車上装置11は、自列車の位置と他列車からの列車情報とに基づいて、自列車と同じ線路上の自列車の直前の列車である前列車を識別する。そして、車上装置11は、自列車と前列車の間隔を所定間隔以上に保つように自列車を運行するための運行管理情報を提示する。このように各列車の車上装置11が前列車と所定値以上の間隔に保つので、全ての列車が連鎖的に好適な間隔で運行することができる。
車上装置11は自列車と前列車の間隔を時間間隔で保ってもよく、距離間隔で保ってもよいが、ここでは一例として自列車と前列車の間隔を距離間隔で保つものとする。そして、車上装置11は、自列車が走行する線路上の複数箇所の各位置を示す線路位置情報を保持しており、自列車と前列車の距離間隔を、線路位置情報に基づいて、線路上の距離で算出する。そして、車上装置11は、上記所定間隔である所定距離間隔と、算出した自列車と前列車の距離間隔とを比較し、その比較結果に基づいて運行管理情報を生成する。これにより全ての列車を線路上の距離において好適な間隔で運行することができる。
また、車上装置101は、前列車の位置が前列車の列車情報から得られないとき、過去に取得した前列車の位置を補正することにより現在の位置を推定し、推定で得た位置を自列車と前列車の距離間隔を算出するときに用いる。例えば、前列車が測位衛星からの電波を受信できず位置が得られないときにも、自列車が前列車との距離を知ることができる。
なお、ここでは前列車の位置を列車情報から得られない自列車が位置の推測を行う例を示したが、本発明がこれに限定されることはない。他の例として、車上装置11は、測位衛星からの電波を用いて自列車の位置を測定しており、測位衛星からの電波によって自列車の位置が得られないとき、過去に測定された自列車の位置と、その位置からの移動距離と、線路位置情報とに基づいて、自列車の位置を推定することにしてもよい。移動距離は、計数されている車輪の回転数などから算出することができる。一例として、車上装置11は、過去に測定された自列車の位置から、線路位置情報に示された線路上を、算出された移動距離だけ進行した位置を現在の自列車の位置と推定する。これにより、何らかの要因で電波の受信状態が悪化した場合やトンネルなどで測位衛星からの電波が受信できず、測位衛星の電波から列車の位置を測定できない場合でも列車の位置を知ることができる。
また、上述のように、運行管理情報には自列車の目標運転速度の情報が含まれているので、目標運転速度が乗務員に提示され、乗務員がそれに従って列車を運転することにより、列車の運行が良好に保たれる。
以下、より具体的な実施例について説明する。
図3は、本実施例による列車運行管理システムのブロック図である。
本列車運行管理システムは、主要な構成要素として、列車に設置されている車上装置101、駅に設置されている駅装置201、車両基地に設置されている車両基地装置301の3つから構成されている。これらの装置は互いに無線通信を行うことが可能であり、それにより列車同士、列車と駅間、列車と車両所間で情報の送受信が可能となっている。各装置は互いに情報を送受信し、運行管理に必要な情報を蓄積する。送受信される情報として、車上装置101と車上装置101で送受信される情報、車上装置101と駅装置201で送受信される情報、車上装置101と車両基地装置301で送受信される情報がある。
まず、車上装置101同士による情報の送受信について説明する。
ここで、ここで車上装置101が送信するのは自列車の位置、速度、進行方向などの列車の状態を示す列車情報である。車上装置101は、計測あるいは算出した自列車の情報を装置内に蓄積するとともに、他列車の車上装置101に送信する。また、車上装置101は、他列車の車上装置101から情報を受信し、蓄積する。
次に、車上装置101と駅装置201による情報の送受信について説明する。
車上装置101が駅装置201に送信する情報は、自列車の位置、速度、進行方向などの列車情報である。また、駅装置201が車上装置101に送信する情報は駅の位置(駅位置)を含む駅位置情報である。車上装置101は、計測あるいは算出した自列車の情報を蓄積するとともに、駅装置201に送信する。駅装置201は車上装置101から受信した列車情報を蓄積する。また、駅装置201は、駅の位置を含む駅位置情報を蓄積しており、それを各列車の車上装置101に送信する。車上装置101は、駅装置201から受信した駅位置情報を蓄積する。
最後に車上装置101と車両基地装置301による情報の送受信について説明する。
車上装置101から車両基地装置301に送信する情報は、列車の位置、速度、進行方向などの列車情報である。車両基地装置301から車上装置101に送信する情報は車両基地の位置(車両基地位置)の情報、列車の折返情報、列車の発車情報といった車両基地情報である。折返情報は車両基地にて列車を折り返し運転することを指示する情報である。発車情報は、車両基地にて停車(待機)している列車に発車を指示する情報である。車上装置101は、車両基地装置301から受信した車両基地情報を蓄積する。それぞれの情報は車上装置101あるいは車両基地装置301に蓄積される。
ここで情報が格納される各テーブルについて説明する。
車上装置101は、自列車情報テーブル104、他列車情報テーブル105、駅・車両基地情報テーブル106、自列車予定間隔テーブル107、安全列車間隔テーブル108、線路情報テーブル109、および最適運転情報テーブル110を記憶する。駅装置201は駅位置情報テーブル205、駅情報テーブル206、他列車情報テーブル105、および線路情報テーブル109を記憶する。車両基地装置301は車両基地位置情報テーブル305、在線列車情報テーブル306、他列車情報テーブル105、および線路情報テーブル109を記憶する。
図4は、自列車の列車情報を蓄積する自列車情報テーブル104を示す図である。このテーブルには、自列車が通信対象としている他列車、駅、車両基地に送信する情報が蓄積される。自列車の所定範囲内にいる他列車は自列車の通信対象となる。自列車が運行している線区にある車両基地は自列車の通信対象となる。また、自列車が運行している線区にあり、自列車の所定範囲内にある駅は自列車の通信対象となる。蓄積される情報は、列車番号、時刻、速度、位置、進行方向の情報である。列車番号は自列車の番号を格納し、時刻は情報を取得した時間を格納する。速度は速度計測装置111から受信した自列車の速度情報を格納する。位置は、位置情報受信装置112から受信した自列車の位置情報を格納する。また、進行方向は、車両基地から受信した自列車の進行方向を格納する。自列車情報テーブル104の情報は、自列車と通信対象との距離を計算する際にも利用される。
図5は、他列車から受信した列車情報を蓄積する他列車情報テーブル105を示す図である。蓄積される情報は、列車番号、時刻、速度、位置、進行方向の情報である。列車番号、時刻、速度、位置、進行方向としては、他列車から受信した各情報が格納される。自列車の車上装置101は、この他列車からの列車情報を使用して列車間の距離を計算する。
図6は、駅装置201から受信した駅情報および車両基地装置301から受信した車両基地情報を蓄積する駅・車両基地情報テーブル106を示す図である。このテーブルに蓄積される情報は、列車が駅あるいは車両基地から受信した情報である。テーブルに蓄積される情報は、駅・車両基地番号、時刻、位置、前後方向、折返情報、停車・発車情報である。駅・車両基地番号、時刻、位置、折返情報、停車・発車情報としては、駅あるいは車両基地から受信した情報が格納される。前後方向については、列車運行計算部102が前後方向判断機能により計算した、駅あるいは車両基地が自列車の前方と後方のどちらにあるかを示す値が格納される。この情報を使用し、自列車の車上装置101は、自列車と駅あるいは車両基地との間の距離を計算し、更に停止までの列車速度を算出する。また、車両基地から受信した情報には在線数を調整するための折返情報、停車・発車情報を含んでいる。折返情報は、車両基地にて折り返し運転を行うことを指示する情報である。「有」と設定されていれば折り返し運転を行うことを示す。停車・発車情報は、車両基地にて停車すること、あるいは車両基地から発車することを指示する情報である。これらにより、車両基地装置301は列車に指示を送ることにより、線路上の在線列車数を調整する。
図7は、自列車予定間隔情報を格納する自列車予定間隔テーブル107を示す図である。このテーブルには、自列車が前列車との間にあけるべき距離間隔を示す予定間隔情報である。この自列車の予定間隔情報は、時間帯ごとに設定でき、時間帯ごとの利用者数の増減を考慮した運行が可能となる。格納される情報は、列車番号、開始時刻、終了時刻、進行方向、予定列車間隔の情報である。列車番号としては自列車の番号が格納され、予定列車間隔として、開始時刻、終了時刻、進行方向のそれぞれの条件に該当する、予定される列車の間隔を示す情報が格納される。予定間隔情報を元に運行に最適な速度(最適運転速度)が計算される。
図8は、安全列車間隔を格納する安全列車間隔テーブル108を示す図である。このテーブルには、自列車が安全に走行できる他列車との距離間隔を示す情報が格納される。自列車は、この安全列車間隔よりも前列車との間隔が短くならないように最適運転速度を計算する。最適運転速度は、自列車が走行するのに最も相応しい速度であり、通常、運転手はこれを運転速度の目標(目標運転速度)として列車を運転する。これにより、列車同士の衝突を防止することができる。格納される情報は、列車番号、速度、安全列車間隔情報である。列車番号としては自列車の番号が格納され、列車間隔にはそれぞれの運転速度において前列車との間にあけるべき距離間隔の情報が格納される。
図9は、線路位置情報を格納する線路情報テーブル109を示す図である。線路位置情報は、列車が走行する線路上に設定された複数箇所の各位置を示す情報である。ここでは、各箇所の位置を始発駅からの距離と経緯度とで表されている。格納される情報は、線区番号、進行方向、始発駅からの距離、経緯度を表す位置情報である。線区番号、進行方向それぞれの条件に該当する箇所の始発駅からの距離および位置情報が格納されている。これらの情報は、列車、駅、車両基地の位置から、列車同士の線路上の距離、列車と駅の線路上の距離、列車と車両基地の線路上の距離を計算するために利用される。この情報を使用することにより、線路が湾曲している場合でも、線路上の距離を正確に計算することが可能となる。
図10は、最適運転速度を格納する最適運転情報テーブル110を示す図である。列車運行計算部102の最適運転速度計算機能によって計算された最適運転速度が格納される。格納される情報は、列車番号、時刻、および最適速度である。列車番号は自列車の番号、時刻は、自列車の運転時刻を格納する。また、最適運転速度には列車運行計算部102の最適速度計算機能で計算された値を格納する。運転手は、この最適運転速度となるように列車を運転する。
図11は、駅位置情報を格納する駅位置情報テーブル205を示す図である。このテーブルに蓄積される駅位置情報は駅の位置を表す。格納される情報は、駅番号および位置情報である。駅番号には自駅の番号、位置情報は自駅の位置を示す情報が格納されている。これらの情報は各列車に送信され、車上装置101が自列車と駅の間の距離を計算するのに利用する。また、駅では、駅装置201が、この駅位置情報と車上装置101から受信した列車の位置情報とから、駅と列車の距離を計算する。
図12は、駅情報を格納する駅情報テーブル206を示す図である。駅情報は、駅に列車が到着する予定時刻と駅に列車が到着した実績時刻とが含まれる。格納される情報は、列車番号、到着予定時刻、到着実績時刻である。列車番号は列車を特定する番号である。到着予定時刻は、駅運行計算部208の列車到着時刻表示機能より計算された、列車が駅に到着する予定の時刻が格納される。駅では、駅装置201は列車が駅に到着する予定時刻をディスプレイ画面に表示することにより、列車を待っている乗客に列車の到着予定時刻を知らせる。
図13は、車両基地位置情報を格納する車両基地位置情報テーブル305を示す図である。このテーブルに格納される車両基地位置情報は車両基地の位置を表す。格納される情報は、車両基地番号および位置情報である。車両基地番号には自車両基地の番号、位置情報は自車両基地の位置情報が格納されている。こられの情報は列車に送信され、車上装置101が列車と車両基地の間の距離を計算するのに利用する。また、車両基地では、車両基地装置301は、この位置情報と列車から受信した列車の位置情報とから、車両基地と列車の距離を計算する。
図14は、在線列車情報を格納する在線列車情報テーブル306を示す図である。このテーブルに格納される在線列車情報は、線区ごとの線路上にいる予定列車数とその線路上に存在する実績列車数とを示す情報である。例えば、予定列車数は時間帯毎に過去の実績から想定される乗客数を基に適切な列車数に設定される。格納される情報は、線区番号、開始時刻、終了時刻、進行方向、予定列車数、実績列車数である。予定列車数、実績列車数には、それぞれ線区番号、開始時刻、終了時刻、進行方向の条件に該当する予定列車数、実績列車数が格納されている。車両基地では、車両基地装置301が、これら予定列車数および実績列車数を利用して、線路上に存在する列車数を調整する。
図3に戻り、車上装置101、駅装置201、および車両基地装置301について説明する。
まず、車上装置101について説明する。車上装置101は列車運行計算部102、テーブル103、速度計測装置111、位置情報受信装置112、運転席ディスプレイ装置113、および無線装置114を有している。テーブル103上の各テーブルに記録される情報の元となる情報は速度計測装置111、位置情報受信装置112、無線装置114で計測又は受信された情報である。
列車運行計算部102には車間距離計算機能、最適速度計算機能、接近判断機能、および前後方向判断機能の4つの機能がある。車間距離計算機能は、自列車情報テーブル104、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109を元に自列車と他列車または駅または車両基地との距離を計算する機能である。最適速度計算機能は、自列車情報テーブル104、他列車情報テーブル105、自列車予定間隔テーブル107を元に最適な列車運転速度を計算する機能である。接近判断機能は、自列車情報テーブル104、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109、安全列車間隔テーブル108から列車間隔の安全間隔を計算する機能である。前後方向判断機能は、自列車情報テーブル104、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109、駅・車両基地情報テーブル106を元に、他列車、駅・車両基地が前後どちらの方向にあるかを判断する。列車運行計算部102により計算された情報は運転席ディスプレイ装置113に表示される。これにより、運転手はリアルタイムで運行情報を参照しながら、列車を運転することが可能となる。
次に、駅装置201について説明する。駅装置201は列車到着時刻表示機202、無線装置203、テーブル204、および駅運行計算部208を有している。テーブル204の各テーブルに格納される情報の元となる情報は無線装置203で受信した情報である。駅運行計算部208には、列車・駅間距離計算機能と、列車到着時刻表示機能の2つの機能がある。列車・駅間距離計算機能、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109を元に列車と駅の間の距離を計算する機能である。列車到着時刻表示機能は、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109を元に駅に列車が到着する時刻を計算する機能である。駅運行計算部208により計算された情報は列車到着時刻表示機202に表示される。これにより、駅ではリアルタイムな列車到着時刻を利用客に知らせることが可能となる。
最後に、車両基地装置301について説明する。車両基地装置301は列車到着時刻表示機302、無線装置303、テーブル304、および車両基地運用計算部308を有している。テーブル304の元となる情報は無線装置303で受信した情報である。車両基地運用計算部308には、列車・車両基地間計算機能と、在線列車数調整機能の2つの機能がある。列車・車両基地間計算機能は、他列車情報テーブル105、線路情報テーブル109を元に列車と車両基地の間の距離を計算する機能である。在線列車数調整機能は、在線列車情報テーブル306を元に各線区の在線列車数を調整する機能である。車両基地運用計算部308で計算された列車到着時刻は列車到着時刻表示機302に表示される。また、在線列車数調整機能により計算された在線数を適切な数に調整するための折返し、発車、停車情報は無線装置303によって各列車に送信される。これにより、線区、時刻、進行方向ごとに列車数を調整することが可能となる。例えば、通勤ラッシュ時には列車本数を増やし、利用者が比較的少ない日中の時間帯には列車本数を減らすなどの運用が可能となる。
以上のように、本実施例では、車上装置101が自装置の位置情報を自身で計測し、互いに通知し合い、その情報を用いて運行管理を行うので、大規模な中央装置、感知器、伝達システム、信号機といった装置が必要ない安価なシステムが構築可能である。また、本実施例は、更に測位衛星からの電波を基に車両の現在位置を取得するので、線路上に配置された感知器の間隔に制限を受ける従来のシステムに比べ、高い精度で列車の位置を把握できる。
以下、各装置の処理について詳細に説明する。
図15は、車上装置101の実行する全体処理の概略を示すフローチャートである。
本処理が開始されると、車上装置101は、まず列車位置および速度情報を取得する処理を実行する(ステップS0101)。これは、速度計測装置111が速度を計測し、位置情報受信装置112が位置情報を受信する処理である。
次に、車上装置101は、自列車情報テーブル104への蓄積処理を実行する(ステップS0102)。これは自列車情報テーブル104に位置情報および速度情報を格納する処理である。図4に示したように、自列車情報テーブル104には、自列車の位置および速度が時刻に対応して格納されている。自列車情報テーブル104に格納されている情報は、自列車が通信対象としている他列車、駅、および車両基地に送信される情報である。
次に、車上装置101はGPS情報取得可否の判定処理を実行する(ステップS0103)。これは、自列車情報テーブル104の位置情報が受信できているか否か判定する処理である。位置情報が受信できてない場合、自列車情報テーブル104には最新の位置情報が格納されないので、自列車情報テーブル104の最新の情報に位置情報が格納されているか否かを判定すればよい。
自列車情報テーブル104に位置情報が格納されている場合は(ステップS103の可)、車上装置101は他列車、駅、車両基地との情報送受信の処理を実行する(ステップS0104)。ここで、車上装置101は、自列車情報テーブル104の情報を他列車、駅、および車両基地に送信し、他列車の自列車テーブル情報を受信する。また、車上装置101は、駅装置201から駅位置情報テーブル205を受信し、車両基地装置301から車両基地位置情報テーブル305、および在線列車情報テーブル306を受信する。
図11、13に示したように、駅位置情報テーブル205、車両基地位置情報テーブル305のそれぞれには駅、車両基地の位置情報が格納されている。また、図14に示したように、在線列車情報テーブル306には、車両基地が在線列車数を調整するための、線区ごとの予定列車数と実績列車数が格納されている。
自列車情報テーブル104に位置情報が格納されていない場合は、車上装置101は位置情報補正処理を実行する(ステップS0105)。これは格納されていない自列車情報テーブル104の位置情報を過去の位置情報の補正により、推定する処理である。車上装置101は、既に格納されている過去の位置情報と速度情報、および線路情報テーブル109に基づいて、自列車の現在の位置を予測し、格納する。図9に示したように、線路情報テーブル109には列車同士、列車と駅、車両所の距離を正確に計算するために必要な線路の位置情報が格納されている。ステップS0105の位置情報補正処理によって、列車がトンネルなどでGPS情報が取得できない場合にも位置情報を推定することが可能になる。
次に、車上装置101は、駅・車両基地の前後判断を行う処理を実行する(ステップS0106)。これは、駅・車両基地情報において、駅あるいは車両基地が自列車の進行方向に対して前後のどちらかにあるかを判断する処理である。ここで得られる情報は、自列車に必要な情報である前列車、次駅、および次車両基地を識別するために必要な情報である。
次に、車上装置101は、他列車情報テーブル105、駅・車両基地情報テーブル106への蓄積処理を実行する(ステップS0107)。これは、他列車から受信した情報を他列車情報テーブル105に格納し、駅または車両基地から受信した情報を駅・車両基地情報テーブル106に格納する処理である。図5、6に示したように他列車情報テーブル105および駅・車両基地情報テーブル106にはそれぞれ受信した情報が格納される。他列車情報テーブル105に格納された情報は、自列車と他列車との列車間の距離の計算で利用される。また、駅・車両基地情報テーブル106に格納された情報は、自列車と駅または自列車と車両基地の間の距離を計算するのに利用される。
次に、車上装置101は、他列車、駅、車両基地情報取得可否を判定する処理を実行する(ステップS0108)。これは、他列車情報テーブル105および駅・車両基地情報テーブル106に情報が格納されているか否か判定する処理である。
ステップS0108において情報が格納されていると判定された場合(ステップS0108の可)、車上装置101は、進行方向の前方における駅または車両基地の有無を判定する処理を実行する(ステップS0109)。これは、自列車の前方に停車すべき駅や車両基地があるか否か判断する処理である。具体的には、駅・車両基地情報テーブル106の前後方向情報に前方となっている駅または車両基地があるか否か判断する。
ステップS0108において情報が格納されていないと判定された場合(ステップS0108の否)、車上装置101は、他列車、駅、車両基地情報の補正処理を実行する(ステップS0110)。これは、過去に駅・車両基地情報テーブル106に格納された位置情報、速度情報、および経過時間と、線路情報テーブル109とから、補正処理により、他列車、駅、車両基地の位置情報を取得する処理である。この処理により、他列車、駅、車両基地より位置情報が受信できなかった場合に過去の情報から位置情報を推定するので、列車の運行を継続することが可能となる。車上装置101は、ステップS0110を終えると、上述したステップS0109に進む。
ステップS0109において進行方向の前方に駅も車両基地もないと判定された場合、車上装置101は、運行処理を実行する(ステップS0112)。これは列車の前方に停車すべき駅や車両基地がない場合に列車を引き続き走行させる処理である。例えば、最適運転速度を計算し、運転手に提示するといった処理がこの運行処理に含まれる。
ステップS0109において進行方向の前方に駅または車両基地が有ると判定された場合、車上装置101は、駅・車両基地の判定処理を実行する(ステップS0111)。これは、駅・車両基地情報テーブル106において進行方向の前方に駅があるか、車両基地があるかを判断する処理である。具体的には、駅・車両基地情報テーブル106に前後方向情報が前方と設定されており、かつ、駅・車両基地番号情報が車両基地を示すものがあるか、また、前後方向情報が前方と設定されており、かつ、駅・車両基地番号情報が駅を示すものがあるかを判断する。なお、図6の例では、駅・車両基地番号がEで始まるのが駅であり、Sで始まるのが車両基地である。
ステップS0111において、駅・車両基地情報テーブル106に前方の車両基地の情報があれば、車上装置101は、車両基地に停車する処理を実行する(ステップS0113)。これは、自列車を車両基地に停車するときの処理であり、停車すべき車両基地が自列車の前方にある場合に行われる。
また、ステップS0111において、駅・車両基地情報テーブル106に前方の駅の情報があれば、車上装置101は、駅に停車する処理を実行する(ステップS0114)。これは、自列車を駅に停車するときの処理であり、停車すべき駅が前方にある場合に行われる。
図15に示したように、各列車は運行に必要な情報を他列車、駅、および車両基地と送受信しながら運行する。これにより、ダイヤグラムがあらかじめ作成しておかなくても、各列車は状況に応じて適切な運転を行うことが可能である。また、予定されたダイヤグラムがないので列車が予定の運行からずれた場合に必要となる運転整理も不要である。
図16は、図15におけるステップS0104の詳細処理を示すフローチャートである。ステップS0104の位置情報の補正処理を開始すると、車上装置101は、まず前回受信し格納した列車位置情報、運転時間、速度情報の取得処理を実行する(ステップS1101)。これは、自列車情報テーブル104に既に格納している最新の時刻、速度、位置情報を取得する処理である。
次に、車上装置101は、列車位置の算出処理を実行する(ステップS1102)。これは、ステップS1101にて取得した最新の情報と、線路情報テーブル109とに基づいて、自列車の位置を算出する処理である。列車がトンネル内を走行しており測位衛星からの電波が受信できない場合のように、前回の位置情報が取得されてから時間が経過している場合には、自列車の位置は、その間の走行距離分だけ線路上を移動した位置に補正することができる。また、自列車は所定の線区の線路上に存在することが分かっているので、列車の位置が線路からずれていれば線路上の位置に補正することができる。
次に、車上装置101は、位置情報を自列車情報テーブル104に蓄積する処理を実行する(ステップS01103)。これは、ステップS1102で算出した列車位置の情報を自列車情報テーブル104に格納する処理である。以上でステップS0104の列車情報補正処理が終了する。このようにして、測位衛星からGPS情報が取得できない場合にも、自列車の位置を適切な位置に補正することができる。
図17は、図15におけるステップS0106の詳細処理を示すフローチャートである。
ステップS0106の処理は、駅および車両が前方にあるのか後方にあるのかを判断する処理である。具体的には、現在の自列車の位置から駅および車両基地の位置までの距離と、前回の自列車の位置から駅および車両基地の位置までの距離とを比較し、前回の距離よりも現在の距離が短くなっていれば、その駅または車両基地は自列車の進行方向の前方にあると判断する。なお、ここでの距離としては線路上の距離が用いられる。
図17において、車上装置101は、ステップS0106を開始すると、まず自列車位置情報、列車・車両基地位置情報、線路情報を取得する処理を実行する(ステップS1201)。これは自列車情報テーブル104の位置情報、駅・車両基地情報テーブル106の位置情報、線路情報テーブル109の始発駅からの距離および位置情報を取得する処理である。
次に、車上装置101は、現在の自列車の位置と、駅および車両基地の位置との間の距離=Mを計算する処理を実行する(ステップS1202)。これは最新回(n番)の自列車の位置情報と、駅または車両基地の位置情報とより、それら2つの位置の間の距離を計算し、計算結果をMとする処理である。
次に、車上装置101は、前回の自列車の位置と駅または車両基地の位置との距離=Nを計算する処理を実行する(ステップS1203)。これは前回、すなわち、最新の1つ前の回(n−1番)の自列車の位置情報と、駅または車両基地の位置情報とより、それらの位置の間の距離を計算し、計算結果をNとする処理である。
次に、車上装置101は距離Mと距離Nとを比較し、M≦Nであるか否か判定する(ステップS1204)。MがN以下、すなわち、ステップS1204の判定がYESの場合、車上装置101は、次に、M=Nであるか否か判定する(ステップS1205)。
ステップS1204の判定においてM>Nであった場合(ステップS1204のNO)、車上装置101は、駅・車両基地情報テーブル106における前後方向情報として後方を格納する処理を実行する(ステップS1206)。M>Nは、駅あるいは車両基地との距離が前回よりも大きくなったことを意味するので、駅あるいは車両基地が自列車の進行方向の後方にあるということが分かる。駅・車両基地情報テーブル106の進行方向情報として後方が格納される。
ステップS1205の判定においてM=Nであった場合(ステップS1205のYES)、車上装置101は、駅・車両基地情報テーブル106の前後方向情報として不明を格納する処理を実行する(ステップS1207)。前回から最新回までに自列車が駅または車両基地に近づいても遠ざかってもいないので、駅または車両基地が自列車の前方にあるのか後方にあるのか不明である。そのため、駅・車両基地情報テーブル106の前後方向情報に不明が格納される。
ステップS1205の判定においてM<Nであった場合(ステップS1205のNO)、車上装置101は、駅・車両基地情報テーブル106における進行方向情報として前方を格納する処理を実行する(ステップS1208)。この場合、駅または車両基地が自列車の進行方向の前方にあるので、駅・車両基地情報テーブル106に前後方向情報として前方が格納される。
以上で、ステップS0106の処理が終了する。この様に駅および車両基地が自列車の進行方向に対して前後のどちらであるかを判断することで、自列車に必要な情報である次駅あるいは次車両基地を判別することができる。
図18は、図15におけるステップS0109に関連する詳細処理を示すフローチャートである。ステップS0109の処理は、進行方向の前方に駅または車両基地があるか否か判定する処理である。
まず、車上装置101は、前回の駅、車両基地、および他列車の位置情報、経過時間、および速度情報を取得する処理を実行する(ステップS1301)。これは、他列車情報テーブル105、駅・車両基地情報テーブル106、線路情報テーブル109の情報を取得する処理である。
次に、車上装置101は、取得した情報が列車のものか、駅または車両基地のものかという、列車と駅または車両基地とを判別する処理を実行する(ステップS1302)。これは、位置情報の補正処理を行う対象が列車なのか、駅または車両基地なのかを判別するための処理である。列車は移動するのに対して駅および車両基地は移動しないので、列車と駅や車両基地とでは位置情報の補正方法が異なる。
ステップS1302の判定において情報が他列車のものである場合、車上装置101は、他列車の位置を算出する処理を実行する(ステップS1303)。これは、他列車情報テーブル105に既に格納されてある時刻、速度、および位置と、線路情報テーブル109の始発駅からの距離および位置情報から、他列車の現在地を算出する処理である。この処理の後に、車上装置101は、算出した位置を示す位置情報を他列車情報テーブル105に格納する(ステップS1305)。
ステップS1302の判定において情報が駅または車両基地のものである場合、車上装置101は、駅・車両基地情報の有無を判断する処理を実行する(ステップS1304)。これは、その駅または車両基地の情報において、駅・車両基地情報テーブル106に既に位置情報が格納されているか否か判断する処理である。
ステップS1302の判定において位置情報が既に格納されている場合、車上装置101は、前回の駅または車両基地の位置情報をそのまま駅・車両基地情報テーブル106に蓄積する処理を実行する(ステップS1306)。
また、ステップS1302の判定において未だ位置情報が格納されていない場合、車上装置101は、駅・車両基地情報テーブル106に不明の旨の情報を蓄積する処理(ステップS1307)を実行する。これにより、駅または車両基地の位置情報が不明であると設定される。そして、車上装置101は、他列車、駅、車両基地の情報を補正する処理を終了する。この様に既に他列車情報テーブル105および駅・車両基地情報テーブル106に格納されている位置情報、速度情報、および経過時間と、線路情報テーブル109とから位置情報を補正することにより、他列車、駅、あるいは車両基地より位置情報が受信できなかった場合にも位置情報を補正して列車の運行を継続することができる。
図19は、図15におけるステップS0112の詳細処理を示すフローチャートである。ステップS0112の運行処理は列車を継続的に走行させるための処理である。
まず、車上装置101は、自列車および他列車の位置および進行方向、予定列車間隔、路面情報を取得する処理を実行する(ステップS1401)。これは、自列車情報テーブル104および他列車情報テーブル105のそれぞれに含まれる位置情報および進行方向情報、自列車予定間隔テーブル107および線路情報テーブル109の情報を取得する処理である。自列車予定間隔テーブル107には最適速度を計算するために必要となる、予定された前列車との間隔(予定列車間隔)の情報が格納されている。
次に、車上装置101は、線路上、自列車の前方を走行している他列車を判断する処理を実行する(ステップS1402)。これは、他列車情報テーブル105に記録されている他列車の中から自列車の前方を走行している列車を判断する処理である。詳細は後述する。
次に、車上装置101は、最短の列車間隔を取得する処理を実行する(ステップS1403)。これは、ステップS1402で判断された、自列車の前方を走行している他列車の中で、自列車との距離間隔が最短の他列車を判断し、その他列車と自列車の間隔を判断する処理である。ステップS1403で自列車との間隔が最短と判断された他列車は、自列車の直前を走行している列車(前列車)である。
次に、車上装置101は、列車間隔と安全間隔を比較する処理を実行する(ステップS1404)。これは、安全列車間隔テーブル108に設定された安全列車間隔と、ステップS1403で取得した最短の列車間隔とを比較し、最短の列車間隔が安全列車間隔より短くなっているか否かを判定する処理である。安全列車間隔とは、図8に示したように、安全列車間隔テーブル108に設定された値であり、列車が安全に走行するために他列車との間に確保すべき間隔である。
最短の列車間隔が安全運転間隔より短くなっていれば(ステップS1404のYES)、車上装置101は、「危険間隔」、「0km/h」という語を運転席ディスプレイ装置113に表示する処理を実行する(ステップS1408)。これは前列車との間隔が安全運転間隔よりも短くなっていることを運転手に通知し、列車の停止を促す処理である。
一方、ステップS1404において最短の列車間隔が安全運転間隔以上であれば(ステップS1404のNO)、車上装置101は、予定列車間隔と、自列車と前列車との実際の間隔とを基に最適運転速度を計算する処理を実行する(ステップS1405)。これは、自列車予定間隔テーブル107の予定列車間隔と、ステップS1403で取得した最短の列車間隔とを比較し、最短の列車間隔を予定列車間隔に近づけるように運転する速度を計算する処理である。
次に、車上装置101は、最適運転速度をディスプレイ表示する処理を実行する(ステップS1406)。ステップS1405で計算された最適運転速度を運転席ディスプレイ装置113に表示させる処理である。
次に、車上装置101は、自列車の速度情報を取得する処理を実行する(ステップS1407)。これは自列車情報テーブル104から最新の速度情報を取得する処理である。自列車情報テーブル104には、速度計測装置111で計測された速度情報が時系列で格納されているので、その最新の速度情報を取得すればよい。
次に、車上装置101は、速度超過の有無を判断する処理を実行する(ステップS1409)。これは、ステップS1407で取得した自列車の最新の速度と、最適運転情報テーブル110の最適運転速度とを比較し、自列車の速度が最適運転速度を超過しているか否か判断する処理である。最適運転情報テーブル110には、図10に示したように、最適速度計算機能で計算された最適運転速度が格納されている。自列車の最新の速度が最適運転速度より早ければ速度超過が起きていると判断される。
速度超過している場合、車上装置101は、「速度超過」、「0km/h」をディスプレイ表示する処理を実行する(ステップS1410)。これは、運転席ディスプレイ装置113に、「速度超過」、「0km/h」を表示させ、運転手に自列車を減速あるいは停車させることを促す処理である。
一方、速度超過が起きていなければ、車上装置101は、「正常運転中」をディスプレイ表示する処理を実行する(ステップS1411)。これは、運転席ディスプレイ装置113に「正常運転中」を表示させ、運転手に正常に運転が行えていることを知らせる処理である。
以上の様に、運転席ディスプレイ装置113にはリアルタイムに自列車の運転が正常な状態か危険な状態かを知らせる情報が表示されるので、運転手がディスプレイ表示を利用して自列車を運転することで、前列車との衝突を防ぐことができ、また前列車と適当な間隔を維持することができる。
図20は、図15におけるステップS0113の詳細処理を示すフローチャートである。ステップS0113の処理は、自列車を車両基地に停車させるときの処理である。
車上装置101は、まず、自列車および車両基地の位置と線路情報を取得する処理を実行する(ステップS1501)。これは、自列車情報テーブル104の位置情報と、駅・車両基地情報テーブル106に含まれている車両基地の位置情報と、線路情報テーブル109の情報を取得する処理である。
次に、車上装置101は、自列車と車両基地の距離を計算する処理を実行する(ステップS1502)。これは、自列車情報テーブル104から取得した自列車の位置と駅・車両基地情報テーブル106から取得した車両基地の位置とを基に自列車と車両基地との線路上での距離を計算する処理である。
次に、車上装置101は、最適速度を計算する処理を実行する(ステップS1503)。これは、ステップS1502にて算出した自列車と車両基地との距離を基に、自列車を車両基地に停車させるまでの最適な速度を計算する処理である。自列車を安全かつ確実に減速して車両基地に正確に停車させる速度が算出される。なお、このとき、自列車が車両基地に停車するまでの最適速度の遷移を一括で計算することにしてもよく、あるいは自列車が車両基地に停車するまで自列車の速度を逐次測定し、その速度を基に目標とすべき最適速度を逐次計算することにしてもよい。
次に、車上装置101は、最適速度をディスプレイ表示する処理を実行する(ステップS1504)。これは、ステップS1503で算出した自列車が停車するまでの最適速度を運転席ディスプレイ装置113に表示させる処理である。運転手は、自列車の速度が最適速度になるように自列車を運転することで自列車を確実に車両基地に停車させることができる。
次に、車上装置101は、自列車の停車を確認する処理を実行する(ステップS1505)。これは、自列車情報テーブル104の速度情報が0km/hになったことを確認する処理である。自列車が停車すると、車上装置101は、次に、折り返し運転を行うか否か確認する処理を実行する(ステップS1506)。これは、駅・車両基地情報テーブル106の折返情報として有の値が格納されているか否かを判断する処理である。
ステップS1506において折返情報として有が格納されていない場合、車上装置101は、車両基地に自列車を停車さておく処理を実行する(ステップS1508)。これは、自列車を車両基地に継続的に停車させておく処理である。自列車を車両基地に継続的に停車させている間、車上装置101は、定期的に発車情報の有無を判断する処理を実行する(ステップS1509)。これは、駅・車両基地情報テーブル106の停車・発車情報として発車が設定されているか否か判断する処理である。停車・発車情報として発車が設定されていない場合、車上装置101は、停車し続けるとともに引き続き定期的に発車情報の有無を確認する処理(ステップS1509)を実行する。一方、ステップS1509において停車・発車情報として発車が設定されていた場合、車上装置101は、自列車を発車させる処理を実行する(ステップS1510)。
また、ステップS1506において折返情報として有が格納されている場合、車上装置101は、自列車の進行方向を変更する処理を実行する(ステップS1507)。これは、自列車が車両基地に到着したとき、自列車を折り返し運転として方向を変えて再び発車させる処理である。
以上のように、車上装置101は車両基地に近づき車両基地情報を受信すると、自列車と車両基地との距離から停車するまでの最適な速度を計算し、ディスプレイ表示を行うので、運転手は安全に列車を停車させることができる。また、車両基地に停車した車上装置101は折返情報の有無に応じて折り返し運転を行うか、車両基地に留まるかを判断し、また車両基地に留まっている間、停車・発車情報に発車が設定されたか否か判断し、発車が設定されれば自列車を発車させるので、線路上の列車の在線数を容易に調整することが可能である。
図21は、図15におけるステップS0114の詳細処理を示すフローチャートである。ステップS0114の処理は、自列車を駅に停車させるときの処理である。
車上装置101は、まず、自列車および駅の位置情報と線路情報を取得する処理を実行する(ステップS1601)。これは、自列車情報テーブル104における自列車の位置情報、駅・車両基地情報テーブル106における駅の位置情報、および線路情報テーブル109を取得する処理である。
次に、車上装置101は、自列車と駅の間の距離を計算する処理を実行する(ステップS1602)。これは、ステップS1601で取得した自列車および駅の位置情報と線路情報とから、線路上での自列車と駅との距離を計算する処理である。
次に、車上装置101は、最適速度を計算する処理を実行する(ステップS1603)。これは、ステップS1603にて算出した自列車と駅との距離を基に、自列車を駅に停車させるまでの最適な速度を計算する処理である。自列車を安全かつ確実に減速して駅に正確に停車させる速度が算出される。
次に、車上装置101は、最適速度をディスプレイ表示する処理を実行する(ステップS1605)。これは、ステップS1603で算出した自列車が停車するまでの最適速度を運転席ディスプレイ装置113に表示させる処理である。運転手は、表示された最適速度になるように自列車を運転することで自列車を確実に駅に停車させることができる。
次に、車上装置101は、自列車の停車を確認する処理を実行する(ステップS1605)。これは、自列車情報テーブル104の速度情報が0km/hになったことを確認する処理である。自列車が停車すると、車上装置101は図21の一連の処理を終了する。
以上のように、車上装置101は駅に近づき駅情報を受信すると、自列車と駅との距離から停車するまでの最適な速度を計算し、ディスプレイ表示を行うので、運転手は安全に列車を停車させることができる。
図22は、図19におけるステップS1402の詳細処理を示すフローチャートである。ステップS1402の処理は、線路上を自列車の前に走行している列車を判別する処理である。
車上装置101は、まず、同じ進行方向の他列車の位置情報を取得する処理を実行する(S1701)。これは、自列車情報テーブル104の進行方向と同じ進行方向の他列車情報テーブル105上の他列車の位置情報を取得する処理である。
次に、車上装置101は、現在の自列車の位置と他列車の位置との距離を計算する処理を実行する(ステップS1702)。これは、最新の状態(n番目)における自列車情報テーブル104上の位置情報と、他列車情報テーブル105上の位置情報とから、最新の自列車と他列車の距離を計算し、その結果をMとする処理である。
次に、車上装置101は、前回の自列車の位置と他列車の位置との距離を計算する処理を実行する(ステップ1703)。これは、前回の状態(n−1番目)における自列車情報テーブル104上の位置情報と他列車情報テーブル105上の位置情報とから、前回の自列車と他列車の距離を計算し、その結果をNとする処理である。なお、このとき用いる他列車の位置情報はステップS1702で用いたものと同じ情報である。
次に、車上装置101は、M<Nとなる他列車を判別し、その他列車と自列車との距離を取得する処理を実行する(ステップS1704)。M<Nとなる他列車は自列車の前方を走行している他列車であると判断し、処理を終了する。
以上の様にして、他列車情報テーブル105の中から、自列車と同じ線路上を同じ進行方向に、自列車の前方を走行している他列車を判別することができる。自列車の前方を走行している他列車の情報は、自列車の運行に利用される。
図23は、駅装置201の処理を示すフローチャートである。
駅装置201は、まず、駅位置情報を送信する処理を実行する(ステップS0201)。これは、駅位置情報テーブル205にある駅位置情報を列車に送信する処理である。
次に、駅装置201は、列車の位置、速度、および進行方向の情報を取得する処理を実行する(ステップS0202)。これは、テーブル204の他列車情報テーブル105に格納されている速度、位置、および進行方向の情報と、線路情報テーブル109とを取得する処理である。
次に、駅装置201は、列車と駅の間の距離を計算する処理を実行する(ステップS0203)。これは、ステップS0202で取得した列車位置と、駅位置情報テーブル205の位置情報とから、その列車と駅の間の距離を計算する処理である。
次に、駅装置201は、列車の到着時刻を計算する処理を実行する(ステップS0204)。これは、ステップS0203で計算した距離と、他列車情報テーブル105に格納されている速度情報とから、列車の到着時刻を計算する処理である。
次に、駅装置201は、列車到着時刻表示機202に列車の到着時刻を表示する処理を実行する(ステップS0205)。列車到着時刻表示機202にステップS0204で計算した列車到着時刻が表示させる。この処理の後、駅装置201は、ステップS0201に戻り、引続き、駅位置情報を送信する処理を行う。この様に、駅装置201が列車の到着時刻を計算し、表示することで、列車の到着する時刻を利用客に表示することが可能となる。
図24は、車両基地装置301の処理を示すフローチャートである。
車両基地装置301は、まず、車両基地の位置情報を送信する処理を実行する(ステップS0301)。これは、車両基地位置情報テーブル305における車両基地の位置情報を列車に送信する処理である。
次に、車両基地装置301は、列車の位置、速度、および進行方向と、線路情報を取得する処理を実行する(ステップS0302)。これは、テーブル304の他列車情報テーブル105に格納されている速度、位置、および進行方向の情報と、線路情報テーブル109とを取得する処理である。
次に、車両基地装置301は、列車と車両基地の間の距離を計算する処理を実行する(ステップS0303)。これは、ステップS0302で取得した列車の位置と、車両基地位置情報テーブル305の位置情報と、ステップS0302で取得した線路情報とから、線路上での列車と車両基地の間の距離を計算する処理である。
次に、車両基地装置301は、列車の到着時刻を計算する処理を実行する(ステップS0304)。これは、ステップS0303で計算した列車と車両基地の距離と、他列車情報テーブル105に格納されている速度情報とから、列車の到着時刻を計算する処理である。
次に、車両基地装置301は、列車到着時刻表示機302に列車の到着時刻を表示する処理を実行する(ステップS0305)。これは、列車到着時刻表示機302に、ステップS0304で計算した列車の到着時刻を表示させる処理である。
次に、車両基地装置301は、予定および実績の在線列車数の情報を取得する処理を実行する(ステップS0306)。これは、在線列車情報テーブル306から予定列車数情報および実績列車数情報を取得する処理である。
次に、車両基地装置301は、実績在線列車数が予定在線列車数以下であるか否か判定する処理を実行する(ステップS0307)。これは、ステップS0306で取得した予定在線列車数と実績在線列車数を比較し、実績在線列車数≦予定在線列車数であるか否か判定する処理である。
ステップS0307の判定結果がNOの場合、車両基地装置301は、列車に車両基地への停車を指示する処理を実行する(ステップS0309)。これは、車両基地への停車を指示する車両基地停車情報を列車に送信する処理である。その停車を指示する車両基地停車情報を受信した列車の車上装置101は、その情報を駅・車両基地情報テーブル106に格納する。
ステップS0307の判定結果がYESの場合、車両基地装置301は、列車に折り返し運転を指示する処理を実行する(ステップS0308)。これは、列車に車両基地にて線路上に折り返して運転を行うことを指示する折返情報を送信する処理である。折り返し情報を受信した列車の車上装置101はその情報を駅・車両基地情報テーブル106に格納する。
次に、車両基地装置301は、実績在線列車数が予定在線列車数よりも小さいか否か判定する処理を実行する(ステップS0310)。これは、ステップS0306で取得した予定在線列車数と実績在線列車数を比較し、実績在線列車数<予定在線列車数であるか否か判定する処理である。
ステップS0310の判定結果がYESである場合、車両基地装置301は、車両基地に待機している列車に発車を指示する処理を実行する(ステップS0310)。これは、車両基地にいる列車の車上装置101に、車両基地から発車することを指示する車両基地発車情報を送信する処理である。車両基地発車情報を受信した車上装置101は、その情報を駅・車両基地情報テーブル106に格納する。
ステップS0310の判定結果がNOである場合、車両基地装置301は何もせずに処理を終える。
以上の一連の処理を終えると、車両基地装置301はステップS0301に戻って車両基地の位置情報を送信する処理を行う。
これによれば、車両基地装置301は在線列車情報テーブル306の予定在線列車数と実績在線列車数を基にして、列車の折り返し運転、車両基地への停車、車両基地からの発車を各列車に指示し、線路上の在線列車数を適正に調整することが可能になる。
なお、上述した本発明の実施形態および実施例は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態あるいは実施例に限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
101…車上装置、102…列車運行計算部、103…テーブル、104…自列車情報テーブル、105…他列車情報テーブル、106…駅・車両基地情報テーブル、107…自列車予定間隔テーブル、108…安全列車間隔テーブル、109…線路情報テーブル、11…車上装置、110…最適運転情報テーブル、111…速度計測装置、112…位置情報受信装置、113…運転席ディスプレイ装置、114…無線装置、12…計算部、13…提示部、14…通信部、15…計測部、201…駅装置、202…列車到着時刻表示機、203…無線装置、204…テーブル、205…駅位置情報テーブル、206…駅情報テーブル、208…駅運行計算部、21…駅装置、301…車両基地装置、302…列車着時刻表示機、302…列車到着時刻表示機、303…無線装置、304…テーブル、305…車両基地位置情報テーブル、306…在線列車情報テーブル、308…車両基地運用計算部、31…車両基地装置

Claims (10)

  1. 列車の運行を管理する列車運行管理システムであって、
    各列車に搭載される車上装置を有し、
    前記車上装置が、自列車の状態に関する情報を含む列車情報を相互に通知し、前記自列車の列車情報と、他列車から受信した列車情報とに基づいて、前記自列車の運行のための運行管理情報を提示する、列車運行管理システム。
  2. 前記車上装置は、前記自列車の位置を測定して前記列車情報に含めて相互に通知し、前記自列車と前記他列車の位置関係に基づいて前記自列車の前記運行管理情報を生成する、
    請求項1に記載の列車運行管理システム。
  3. 前記車上装置は、前記自列車の位置と前記他列車からの列車情報とに基づいて、前記自列車と同じ線路上の前記自列車の直前の列車である前列車を識別し、前記自列車と前記前列車の間隔を所定間隔以上に保つように前記自列車を運行するための運行管理情報を提示する、
    請求項2に記載の列車運行管理システム。
  4. 前記所定間隔は所定距離間隔であり、
    前記車上装置は、前記自列車が走行する線路の位置を示す線路位置情報を保持しており、前記自列車と前記前列車の距離間隔を、前記線路位置情報に基づいて、前記線路上の距離で算出し、
    前記自列車と前記前列車の距離間隔と、前記所定距離間隔との比較結果に基づいて前記運行管理情報を生成する、
    請求項3に記載の列車運行管理システム。
  5. 前記他列車からの列車情報には前記他列車の位置が含まれており、
    前記車上装置は、前記前列車の位置が該前列車の列車情報から得られないとき、過去に取得した前記前列車の位置を補正することにより前記前列車の現在の位置を推定し、推定で得た前記位置を前記自列車と前記前列車の距離間隔を算出するときに用いる、
    請求項4に記載の列車運行管理システム。
  6. 前記運行管理情報は、前記自列車の目標運転速度の情報を含む、
    請求項1に記載の列車運行管理システム。
  7. 列車の停車および折り返しが可能な車両基地に関する処理を行う車両基地装置を更に有し、
    前記車両基地装置は、線路上に存在する列車数である実績在線列車数を計測し、前記実績在線列車数と所定の予定在線列車数とを比較し、その比較結果に基づいて、前記線路上に運行させる列車の数を調整する、
    請求項1に記載の列車運行管理システム。
  8. 乗客が列車へ乗車または列車から降車する駅に関する処理を行う駅装置を更に有し、
    前記駅装置は、前記列車から前記列車情報を受信し、該列車情報に基づいて、前記列車が前記駅に到着する時刻を算出する、
    請求項1に記載の列車運行管理システム。
  9. それぞれの列車に搭載される列車運行管理システム用車上装置であって、
    自列車の状態を計測する計測部と、
    前記自列車の状態に関する情報を含む列車情報を相互に通知する通信部と、
    前記自列車の列車情報と、他列車から受信された列車情報とに基づいて、前記自列車の運行のための運行管理情報を生成する計算部と、
    前記運行管理情報を提示する提示部と、を有する列車運行管理システム用車上装置。
  10. それぞれの列車に搭載される列車運行管理システム用車上装置が実行する列車運行管理方法であって、
    計測手段が、自列車の状態を計測し、
    通信手段が、前記自列車の状態に関する情報を含む列車情報を相互に通知し、
    計算手段が、前記自列車の列車情報と、他列車から受信された列車情報とに基づいて、前記自列車の運行のための運行管理情報を生成し、
    提示手段が、前記運行管理情報を提示する、列車運行管理方法。
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