JP2014229504A - 2次電池型燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】充放電効率が高い2次電池型燃料電池システムを提供する。
【解決手段】2次電池型燃料電池システムは、鉄が主体である水素発生部材1と、発電・電気分解部2とを備え、水素発生部材1と前記発電・電気分解部2との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させる。さらに検出部10と制限部6を備え、検出部10は、水素発生部材1を封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出する。制限部6は、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと検出部10の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材1から供給される水素を用いた発電・電気分解部2の発電を制限する。
【選択図】図4
【解決手段】2次電池型燃料電池システムは、鉄が主体である水素発生部材1と、発電・電気分解部2とを備え、水素発生部材1と前記発電・電気分解部2との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させる。さらに検出部10と制限部6を備え、検出部10は、水素発生部材1を封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出する。制限部6は、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと検出部10の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材1から供給される水素を用いた発電・電気分解部2の発電を制限する。
【選択図】図4
Description
本発明は、発電動作だけでなく充電動作も行える2次電池型燃料電池システムに関する。
燃料電池は、典型的には、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を、燃料極(アノード)と酸化剤極(カソード)とで両側から挟み込んだものを1つのセル構成としている。そして、燃料極に燃料ガス(例えば水素)を供給する燃料ガス流路と、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば酸素や空気)を供給する酸化剤ガス流路とが設けられ、これらの流路を介して燃料ガス、酸化剤ガスがそれぞれ燃料極、酸化剤極に供給されることにより発電が行われる。
燃料電池は、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになるだけでなく、環境に優れた発電方式であり、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
特許文献1には、固体酸化物型燃料電池と、酸化反応により水素を発生し、還元反応により再生可能な水素発生部材(鉄)とを組み合わせた2次電池型燃料電池システムが開示されている。上記2次電池型燃料電池システムでは、システムの発電動作時に水素発生部材(鉄)が水との酸化反応により水素を発生し、水素発生部材(鉄)で発生した水素が固体酸化物型燃料電池の発電反応に用いられ、システムの充電動作時に酸化している水素発生部材(酸化鉄)が水素との還元反応により水を発生し、酸化している水素発生部材(酸化鉄)で発生した水が固体酸化物型燃料電池の電気分解反応に用いられる。
特許文献1では、上記2次電池型燃料電池システムの発電動作時および充電動作時において、水素発生部材(鉄または酸化鉄)の温度を600℃〜800℃に設定している。水蒸気を用いた鉄の酸化反応及び水素を用いた酸化鉄の還元反応を概ね600℃以上で行う場合、当該酸化反応及び当該還元反応のギブスの自由エネルギーの関係上、図1に示すように、水蒸気と水素の混合ガスである反応ガスの水蒸気分圧PH2O及び水素分圧PH2によって、Fe、FeO、Fe3O4がそれぞれ安定な相となる領域が存在する。
よって、上記2次電池型燃料電池システムの発電動作時における鉄の酸化反応としては、まず下記の(1)式の反応が支配的に起こり、鉄が概ねFeOの状態まで酸化しきった後に、下記の(2)式の反応が支配的に起こる。
Fe+H2O→FeO+H2 …(1)
3FeO+H2O→Fe3O4+H2 …(2)
Fe+H2O→FeO+H2 …(1)
3FeO+H2O→Fe3O4+H2 …(2)
水素発生部材として設置されている鉄が概ねFe3O4の状態まで酸化しきった後に、厳密にはさらに2Fe3O4+H2O→3Fe2O3+H2の反応が起こる。しかしながら、上記Fe2O3が生成される反応には水蒸気濃度ほぼ100%の反応ガスが必要であり、このようなガスを上記2次電池型燃料電池システムの発電動作時に使用することは現実的ではないので、上記Fe2O3が生成される反応は考慮しない。
上記の(1)式の反応と上記の(2)式の反応とでは、平衡状態となる反応ガスの組成(平衡ガス組成)が異なり、上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の方が上記の(2)式の反応における平衡ガス組成よりも水蒸気分圧が低い。すなわち、水素発生部材として設置されている鉄が概ねFe3O4の状態になるまで上記2次電池型燃料電池システムの発電動作を継続した場合、固体酸化物型燃料電池の燃料極側と水素発生部材との間を循環している反応ガスの水蒸気分圧PH2Oは、図2に示すように下記の(期間Ta)〜(期間Te)の順で変化する。
なお、図2に示す水蒸気分圧PH2Oの変化においては、特許文献1で述べられている水蒸気及び水素の損失やその損失を補充するための補充蒸気を考慮していない。すなわち、特許文献1の開示内容とは異なり、固体酸化物型燃料電池の燃料極と水素発生部材とが閉空間内に封じられていると考える。
(期間Ta)
固体酸化物型燃料電池の発電反応に閉空間内の水素が用いられ、当該発電反応によって水蒸気が生成されるため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇する。しかしながら、この段階では閉空間内の水蒸気分圧は上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも低く、鉄の酸化反応はほとんど起こらないため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇を続ける。
固体酸化物型燃料電池の発電反応に閉空間内の水素が用いられ、当該発電反応によって水蒸気が生成されるため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇する。しかしながら、この段階では閉空間内の水蒸気分圧は上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも低く、鉄の酸化反応はほとんど起こらないため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇を続ける。
(期間Tb)
閉空間内の水蒸気分圧が上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも高くなり、上記の(1)式の反応によって水蒸気が消費され水素が生成される。そして、固体酸化物型燃料電池の発電反応によって消費される水素の量と上記の(1)式の反応によって生成される水素の量とが等しくなり、水蒸気分圧は一定となる。
閉空間内の水蒸気分圧が上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも高くなり、上記の(1)式の反応によって水蒸気が消費され水素が生成される。そして、固体酸化物型燃料電池の発電反応によって消費される水素の量と上記の(1)式の反応によって生成される水素の量とが等しくなり、水蒸気分圧は一定となる。
(期間Tc)
水素発生部材として設置されている鉄の概ね全てが上記の(1)式の反応を終えると(すなわち水素発生部材として設置されている鉄が概ねFeOの状態まで酸化すると)、上記の(1)式の反応によって生成される水素の量が少なくなり、再び閉空間内の水蒸気分圧は上昇を始める。しかしながら、この段階では閉空間内の水蒸気分圧は上記の(2)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも低く、上記の(2)式の反応はほとんど起こらないため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇を続ける。
水素発生部材として設置されている鉄の概ね全てが上記の(1)式の反応を終えると(すなわち水素発生部材として設置されている鉄が概ねFeOの状態まで酸化すると)、上記の(1)式の反応によって生成される水素の量が少なくなり、再び閉空間内の水蒸気分圧は上昇を始める。しかしながら、この段階では閉空間内の水蒸気分圧は上記の(2)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも低く、上記の(2)式の反応はほとんど起こらないため、閉空間内の水蒸気分圧は上昇を続ける。
(期間Td)
閉空間内の水蒸気分圧が上記の(2)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも高くなり、上記の(2)式の反応によって水蒸気が消費され水素が生成される。そして、固体酸化物型燃料電池の発電反応によって消費される水素の量と上記の(2)式の反応によって生成される水素の量とが等しくなり、水蒸気分圧は一定となる。
閉空間内の水蒸気分圧が上記の(2)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧よりも高くなり、上記の(2)式の反応によって水蒸気が消費され水素が生成される。そして、固体酸化物型燃料電池の発電反応によって消費される水素の量と上記の(2)式の反応によって生成される水素の量とが等しくなり、水蒸気分圧は一定となる。
(期間Te)
水素発生部材として設置されている鉄の概ね全てが上記の(2)式の反応を終えると(すなわち水素発生部材として設置されている鉄が概ねFe3O4の状態まで酸化すると)、上記の(2)式の反応によって生成される水素の量が少なくなり、再び閉空間内の水蒸気分圧は上昇を始める。
水素発生部材として設置されている鉄の概ね全てが上記の(2)式の反応を終えると(すなわち水素発生部材として設置されている鉄が概ねFe3O4の状態まで酸化すると)、上記の(2)式の反応によって生成される水素の量が少なくなり、再び閉空間内の水蒸気分圧は上昇を始める。
ここで、上記2次電池型燃料電池システムの発電動作時において、固体酸化物型燃料電池の動作電圧VOPEは、下記の(3)式の通り、固体酸化物型燃料電池での発電反応H2+(1/2)O2→H2Oに伴うギブスの自由エネルギー変化から算出される理論的な電圧VTHに対して、電圧損失VLOSSの分だけ小さくなる。
VOPE=VTH−VLOSS …(3)
VOPE=VTH−VLOSS …(3)
この電圧損失VLOSSと動作電流IOPEとの積WLOSSは電気エネルギーではなく、熱エネルギーとなって消失するため、電圧損失VLOSSが大きいほど上記2次電池型燃料電池システムの発電効率が低下する。
上記の(4)式右辺の第1項は回路の抵抗成分rと動作電流IOPEとから算出される値であり、上記の(4)式右辺の第2項はネルンストの式に従って固体酸化物型燃料電池に供給される各ガスの分圧によって算出される値である。なお、Rは気体定数、Tは絶対温度、Fはファラデー定数、PH2は水素の分圧、PH2Оは水蒸気の分圧、PО2は酸素の分圧である。
上記2次電池型燃料電池システムの発電動作時に水素の分圧PH2が低くなり水蒸気の分圧PH2Оが高くなると、上記の(4)式より電圧損失VLOSSが増加し、上記2次電池型燃料電池システムの発電効率が低下する。
図3に、反応ガスの水蒸気分圧が低い場合の固体酸化物型燃料電池の電流−電圧特性を細線で示し、反応ガスの水蒸気分圧が高い場合の固体酸化物型燃料電池の電流−電圧特性を太線で示す。図3中の電圧損失VLOSS1及び動作電圧VOPE1は反応ガスの水蒸気分圧が低い場合の電圧損失及び動作電圧であり、図3中の電圧損失VLOSS2及び動作電圧VOPE2は反応ガスの水蒸気分圧が高い場合の電圧損失及び動作電圧である。
よって、上記2次電池型燃料電池システムにおいて、水素発生部材として設置されている鉄が概ねFeOの状態まで酸化した後も発電動作を継続すると、閉空間内の水蒸気分圧が高くなるため、上記の(4)式より電圧損失VLOSSが増加し、上記2次電池型燃料電池システムの発電効率が低下し、充放電効率も低下するという課題がある。
また、特許文献2では、燃料電池と燃料発生部材を組み合わせた2次電池型燃料電池システムが開示されている。特許文献2で開示されている2次電池型燃料電池システムは、鉄の微粒子圧縮体が収容された水素発生器を複数備えており、鉄と酸化鉄の重量差を利用して、水素発生器の重量変化から鉄の残量を検知し、鉄の残量が所定量より少なくなったことが検知されれば、使用する水素発生器を切り替えている。しかしながら、所定量についての詳細な記載がなく、鉄の残量が所定量より少なくなるまで2次電池型燃料電池システムの発電動作を継続すると、上記の(2)式の反応が支配的に起こる場合があり、その場合には特許文献1と同様に充放電効率が低下するという課題がある。
本発明は、上記の状況に鑑み、充放電効率が高い2次電池型燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る2次電池型燃料電池システムは、鉄が主体であり、酸化反応によって水素を発生し、還元反応によって再生可能な水素発生部材と、酸化剤ガスと前記水素発生部材から供給される水素を用いて発電を行う発電機能及び前記水素発生部材の再生時に前記水素発生部材から供給される水蒸気を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、前記燃料発生部材と前記発電・電気分解部との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させるためのガス流路と、前記水素発生部材を封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出する検出部と、前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材から供給される水素を用いた前記発電・電気分解部の発電を制限する制限部とを備える構成(第1の構成)とする。
上記第1の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記水素発生部材と前記発電・電気分解部とが別々の容器に収容され、前記検出部は、前記水素発生部材を収容する容器のガス流出口近傍に配置される構成(第2の構成)としてもよい。
上記第1又は第2の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記制限部は、前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材から供給される水素を用いた前記発電・電気分解部の発電を停止する構成(第3の構成)としてもよい。
上記第3の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記水素発生部材を複数備え、複数の前記水素発生部材と前記発電・電気分解部とが別々の容器に収容され、且つ、複数の前記水素発生部材それぞれが別々の容器に収容され、複数の前記燃料発生部と前記発電・電気分解部との間でのガス循環経路を切り替える切替部を前記ガス流路上に備え、前記制限部は、前記ガス循環経路に含まれている前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材を前記ガス循環経路から外すように、前記切替部を制御する構成(第4の構成)としてもよい。
上記第1又は第2の構成の2次電池型燃料電池システムにおいて、前記制限部は、前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、前記発電・電気分解部の出力可能最大出力を制限し、前記制限部によって制限された前記出力可能最大出力が前記2次電池型燃料電池システムに接続されている負荷の要求電力に満たない場合、前記負荷に接続されている他の電力供給源の出力電力によって前記要求電力の不足分が賄われる構成(第5の構成)としてもよい。
本発明に係る2次電池型燃料電池システムによると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材から供給される水素を用いた発電・電気分解部の発電が制限されるので、システムの発電動作時に水蒸気分圧が高くなって発電効率が低下することを抑えることができる。これにより、充放電効率を向上させることができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお、本発明は、後述する実施形態に限られない。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図4に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、酸化反応により水素を発生する水素発生部材1と、酸素を含む酸化剤ガスと水素発生部材1から供給される水素との反応により発電を行う燃料電池部2と、水素発生部材1を収容する容器3と、燃料電池部2を収容する容器4と、水素発生部材1と燃料電池部2の燃料極2Bとの間でガスが流通するように容器3と容器4の間に設けられる配管5と、スイッチ部6と、発電回路部7と、充電回路部8と、配管5上に配置されるポンプ9及び露点計10と、システム全体を制御するシステムコントローラ11とを備えている。スイッチ部6は、システムコントローラ11の制御に従って、システムの発電動作時に燃料電池部2と発電回路部7とを電気的に接続し、システムの充電動作時に燃料電池部2と充電回路部8とを電気的に接続する。
本発明の第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図4に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、酸化反応により水素を発生する水素発生部材1と、酸素を含む酸化剤ガスと水素発生部材1から供給される水素との反応により発電を行う燃料電池部2と、水素発生部材1を収容する容器3と、燃料電池部2を収容する容器4と、水素発生部材1と燃料電池部2の燃料極2Bとの間でガスが流通するように容器3と容器4の間に設けられる配管5と、スイッチ部6と、発電回路部7と、充電回路部8と、配管5上に配置されるポンプ9及び露点計10と、システム全体を制御するシステムコントローラ11とを備えている。スイッチ部6は、システムコントローラ11の制御に従って、システムの発電動作時に燃料電池部2と発電回路部7とを電気的に接続し、システムの充電動作時に燃料電池部2と充電回路部8とを電気的に接続する。
なお、必要に応じて、水素発生部材1や燃料電池部2の周辺に温度を調節するヒータや温度を検出する温度センサ等を設けてもよい。また、ポンプ9の代わりにブロア等の他の循環器を設けてもよい。また、ガスを強制的に流動させるためのポンプやブロア等を燃料電池部2の酸化剤極2Cに酸化剤ガスである空気を供給するための配管、燃料電池部2の酸化剤極2Cからガスを排出するための配管に配置してもよい。
水素発生部材1としては、基材料(主成分)が鉄である微粒子圧縮体からなる水素発生部材を用いる。また、燃料電池部2としては、例えば、O2-を透過する固体電解質を挟み、両側にそれぞれ燃料極と酸化剤極が形成されているMEA(Membrane Electrode Assembly;膜・電極接合体)構造をなす固体酸化物燃料電池部を用いることができる。なお、図4では、MEAを1つだけ設けた構造を図示しているが、MEAを複数設けたり、さらに複数のMEAを積層構造にしたりしてもよい。
以下の説明では、燃料電池部2として固体酸化物燃料電池部を用いた場合について説明する。
本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電時に燃料電池部2は外部負荷(図4において不図示)に電気的に接続される。燃料電池部2では、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電時に、燃料極2Bにおいて下記の(5)式の反応が起こる。
H2+O2-→H2O+2e- …(5)
H2+O2-→H2O+2e- …(5)
上記の(5)式の反応によって生成された電子は、外部負荷(図4において不図示)を通って、酸化剤極2Cに到達し、酸化剤極2Cにおいて下記の(6)式の反応が起こる。
1/2O2+2e-→O2- …(6)
1/2O2+2e-→O2- …(6)
そして、上記の(6)式の反応によって生成された酸素イオンは、固体電解質2Aを通って、燃料極2Bに到達する。上記の一連の反応を繰り返すことにより、燃料電池部2が発電動作を行うことになる。また、上記の(5)式から分かるように、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電動作時には、燃料極2B側においてH2が消費されH2Oが生成されることになる。
上記の(5)式及び(6)式より、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電動作時における燃料電池部2での反応は下記の(7)式の通りになる。
H2+(1/2)O2→H2O …(7)
H2+(1/2)O2→H2O …(7)
一方、水素発生部材1は、上記の(1)式に示す酸化反応により、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電時に燃料電池部2の燃料極2B側で生成されたH2Oを消費してH2を生成する。なお、水素発生部材1は本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電動作時に概ね600℃以上に加熱されている。
上記の(1)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄の残量が減っていくが、上記の(1)式の逆反応(還元反応)により、水素発生部材1を再生することができ、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムを充電することができる。
本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの充電時に燃料電池部2は外部電源(不図示)に接続される。燃料電池部2では、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの充電時に、上記の(7)式の逆反応である下記の(9)式に示す電気分解反応が起こり、燃料極2B側においてH2Oが消費されH2が生成され、水素発生部材1では、上記の(1)式に示す酸化反応の逆反応である下記(10)式に示す還元反応が起こり、燃料電池部2の燃料極2B側で生成されたH2が消費されH2Oが生成される。
H2O→H2+(1/2)O2 …(9)
FeO+H2→Fe+H2O …(10)
H2O→H2+(1/2)O2 …(9)
FeO+H2→Fe+H2O …(10)
露点計10は、水素発生部材1を収容する容器3のガス流出口近傍に配置されており、水素発生部材1及び燃料極2Bを封じた閉空間の露点温度を測定することで、水素発生部材1及び燃料極2Bを封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出する。なお、露点計10の代わりに、水素発生部材1及び燃料極2Bを封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出することができる他の検出部を設けてもよい。例えば、水素発生部材1及び燃料極2Bを封じた閉空間内のガスが水蒸気と水素の混合ガスであるため、水素を検出する水素センサを設け、水素センサによって検出された水素量から間接的に水蒸気分圧を検出するようにしてもよい。
システムコントローラ11は、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したか否かを露点計10の検出結果に基づいて判断する。
システムコントローラ11の判断方法の一例では、図2に示した通り、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化すると、図2の期間Tbから期間Tcへ移行するため、それまで安定していた水蒸気分圧PH2Oが急激に上昇を始めることを利用する。すなわち、システムコントローラ11は、露点計10によって検出された水蒸気分圧PH2Oが安定した後、急激に上昇を始めたときに、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断する。
システムコントローラ11の判断方法の他の例では、システムコントローラ11は、露点計10によって検出された水蒸気分圧PH2Oの値そのものから、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したか否かを判断する。上記の(1)式の反応における平衡ガス組成および上記の(2)式の反応における平衡ガス組成は、各反応のギブスの自由エネルギーの変化から算出可能である。また、ギブスの自由エネルギーは熱力学のデータベースから得ることができる。したがって、上記の(1)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧P1H2O及び上記の(2)式の反応における平衡ガス組成の水蒸気分圧P2H2Oを予め算出しておき、システムコントローラ11は、露点計10によって検出された水蒸気分圧PH2OがP1H2O<PH2O<P2H2Oの条件を満たすときに、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断する。
なお、露点計10の配置については、容器3のガス流出口近傍に露点計10を配置する構成が、反応ガス(水蒸気と水素の混合ガス)と鉄との反応によって得られるガス組成を正確に計測できるため好ましい。しかしながら、露点計10の配置スペースや配置場所の温度等の諸条件を考慮して、容器3のガス流出口から容器1のガス流入口までの配管5上であって、容器3のガス流出口近傍以外の場所に露点計10を配置しても構わない。
また、容器1のガス流出口から容器3のガス流入口までの配管5上に露点計10を配置することも可能である。ただし、この場合は燃料電池部2の発電反応によっても反応ガスのガス組成が変化するため、燃料電池部2の発電反応によって生成される水蒸気量または燃料電池部2の発電反応によって消費される水素量を燃料電池部2の発電量から算出し、その算出結果を用いて、露点計10によって検出された水蒸気分圧PH2Oを補正することが望ましい。
本実施形態では、システムコントローラ11は、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断すると、発電回路部7の動作を停止させてシステムの発電動作を停止し、必要に応じてスイッチ部6及び充電回路部8を制御してシステムの充電動作を開始する。これにより、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材1から供給される水素を用いた燃料電池部2の発電が制限されるので、システムの発電動作時に水蒸気分圧が高くなって発電効率が低下することを抑えることができる。従って、充放電効率を向上させることができる。
なお、水素発生部材1は、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していても、上記の(2)式の反応によって水素を生成し、燃料電池部2に供給することができる。このため、システムコントローラ11が、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断すると、システムの発電動作を停止する通常モードと、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断してもシステムの発電動作を継続する発電優先モードとを有するようにしてもよい。この場合、例えば停電時の電力確保等のために効率よりも発電が優先される状況において、ユーザ操作などに従って、システムコントローラ11が発電優先モードを選択するようにすればよい。
また、図4に示す構成では、水素発生部材1と燃料電池部2とを別々の容器に収容しているが、図5に示す構成のように、水素発生部材1と燃料電池部2とを同一の容器12に収容してもよい。この場合、水素発生部材1と燃料電池部2との間には露点計10によって水蒸気分圧が検出できるように空間を設けることが好ましい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図6に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、複数の水素発生部材1A〜1Cを備え、複数の水素発生部材1A〜1Cそれぞれが別々の容器3A〜3Cに収容され、容器3A〜3Cそれぞれのガス流入口近傍にバルブ13A〜13Cが配置され、容器3A〜3Cそれぞれのガス流出口近傍に露点計10A〜10Cが配置されている以外は第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の構成である。
本発明の第2実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図6に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、複数の水素発生部材1A〜1Cを備え、複数の水素発生部材1A〜1Cそれぞれが別々の容器3A〜3Cに収容され、容器3A〜3Cそれぞれのガス流入口近傍にバルブ13A〜13Cが配置され、容器3A〜3Cそれぞれのガス流出口近傍に露点計10A〜10Cが配置されている以外は第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の構成である。
本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムでは、外部負荷(図6において不図示)が要求する電力を出力するために必要な水素を燃料電池部2に供給できるように、システムコントローラ11が、バルブ13A〜13Cの開閉を制御する。水素発生部材1A〜1Cの一部または全部に反応ガス(水蒸気と水素の混合ガス)を供給し、水素の生成が不要な水素発生部材への反応ガスの供給は停止しておくことで、反応ガスの供給にかかるエネルギー等を削減することができ、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの運転を省エネルギーで行える。
さらに、システムコントローラ11は、システムの発電動作時に図7のフローチャートに示す制御を行う。
システムの発電動作が開始されると、システムコントローラ11は、ガス循環経路に含まれている水素発生部材すなわち対応するバルブが開いている水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したか否かを、ガス循環経路に含まれている水素発生部材に対応する露点計の検出結果に基づいて判断する(ステップS10)。
ガス循環経路に含まれている水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断した場合(ステップS10)、システムコントローラ11は、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材に対応するバルブを閉じ、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材をガス循環経路から外す(ステップS20)。
ステップS20に続くステップS30において、システムコントローラ11は、ガス循環経路に含まれておらず、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していない水素発生部材が有るか否かを、ガス循環経路に含まれていない水素発生部材に対応する露点計の検出結果に基づいて判断する。
ガス循環経路に含まれておらず、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していない水素発生部材が有ると判断した場合(ステップS30のYES)、システムコントローラ11は、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していない水素発生部材の一部または全部に対応するバルブを開け、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していない水素発生部材の一部または全部をガス循環経路に含め(ステップS40)、その後ステップS10に戻る。
一方、ガス循環経路に含まれておらず、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していない水素発生部材が無いと判断した場合(ステップS30のNO)、システムコントローラ11は、発電回路部7の動作を停止させてシステムの発電動作を停止し、必要に応じてスイッチ部6及び充電回路部8を制御してシステムの充電動作を開始する。これにより、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材から供給される水素を用いた燃料電池部2の発電が制限されるので、システムの発電動作時に水蒸気分圧が高くなって発電効率が低下することを抑えることができる。従って、充放電効率を向上させることができる。
なお、水素発生部材1A〜1Cは、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化していても、上記の(2)式の反応によって水素を生成し、燃料電池部2に供給することができる。このため、第1実施形態と同様に、システムコントローラ11が発電優先モードを有するようにしてもよい。この場合、例えば停電時の電力確保等のために効率よりも発電が優先される状況において、ユーザ操作などに従って、システムコントローラ11が発電優先モードを選択するようにすればよい。本実施形態における発電優先モードは、水素発生部材1A〜1Cの全てにおいて主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断してもシステムの発電動作を継続するモードである。
また、容器3A〜3Cのガス流入口側のみならずガス流出口側にもバルブを設け、互いに対応するガス流入口側のバルブとガス流出口側のバルブとの開閉状態を一致させるようにしてもよい。この場合、ガス流出口側に設けるバルブとガス流出口との間に露点計を配置することが望ましい。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図8に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の構成であるが、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材1から供給される水素を用いた燃料電池部2の発電の制限内容が異なっている。また、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムに接続されている外部負荷14は、他の電力供給源15にも接続されている。
本発明の第3実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの概略構成を図8に示す。本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、第1実施形態に係る2次電池型燃料電池システムと同様の構成であるが、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した水素発生部材1から供給される水素を用いた燃料電池部2の発電の制限内容が異なっている。また、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムに接続されている外部負荷14は、他の電力供給源15にも接続されている。
他の電力供給源15としては、例えば、系統商用電源、あるいは、太陽光発電設備や風力発電設備等の再生可能エネルギー発電設備、あるいは、リチウムイオン2次電池や鉛蓄電池等の電池を挙げることができる。
本実施形態では、システムコントローラ11は、水素発生部材1の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと判断すると、発電回路部7の出力にリミットをかけて燃料電池部2の出力可能最大電力を制限する。ここで、システムコントローラ11によって制限された燃料電池部2の出力可能最大電力が外部負荷14の要求電力に満たなかった場合、他の電力供給源15の出力電力が外部負荷14の要求電力の不足分を賄うようにすればよい。
燃料電池部2の出力可能最大電力は、システムコントローラ11による制限がなければ、例えば燃料電池部2の仕様である定格出力等によって設定される。システムコントローラ11が燃料電池部2の出力可能最大電力を制限すると、例えば、図9の燃料電池の電流―電圧特性及び電流―電力特性に示す通り、燃料電池部2から取り出す電流量がIOPEからI’OPEに減少する。この電流量の減少により、上記の(4)式の動作電流IOPEが減少し、上記の(4)式の電圧損失VLOSSが減少するため、本実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの発電効率が上昇する。この燃料電池部2の出力可能最大電力の制限により、システムの発電動作時に水蒸気分圧が高くなって発電効率が低下することを抑えることができる。従って、充放電効率を向上させることができる。
なお、第1実施形態と同様に、システムコントローラ11が発電優先モードを有するようにしてもよい。この場合、例えば停電時の電力確保等のために効率よりも発電が優先される状況において、ユーザ操作などに従って、システムコントローラ11が発電優先モードを選択するようにすればよい。
<その他>
上述した実施形態においては、燃料電池部2の電解質膜2Aとして固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極2B側で水を発生させるようにする。この構成によれば、水素発生部材1が設けられた側で水を発生するため、装置の簡素化や小型化に有利である。一方、特開2009−99491号公報に開示された燃料電池のように、燃料電池部2の電解質膜2Aとして水素イオンを通す固体高分子電解質を用いることも可能である。但し、この場合には、発電の際に燃料電池部2の酸化剤極2C側で水が発生されることになるため、この水を水素発生部材1に伝搬する流路を設ければよい。
上述した実施形態においては、燃料電池部2の電解質膜2Aとして固体酸化物電解質を用いて、発電の際に燃料極2B側で水を発生させるようにする。この構成によれば、水素発生部材1が設けられた側で水を発生するため、装置の簡素化や小型化に有利である。一方、特開2009−99491号公報に開示された燃料電池のように、燃料電池部2の電解質膜2Aとして水素イオンを通す固体高分子電解質を用いることも可能である。但し、この場合には、発電の際に燃料電池部2の酸化剤極2C側で水が発生されることになるため、この水を水素発生部材1に伝搬する流路を設ければよい。
また、上述した実施形態では、1つの燃料電池部2が発電も水の電気分解も行っているが、燃料電池(例えば発電専用の固体酸化物燃料電池)と水の電気分解器(例えば水の電気分解専用の固体酸化物燃料電池)が水素発生部材1に対してガス流路上並列に接続される構成にしてもよい。
また、上述した各実施形態同士は、矛盾のない限り適宜部分的に組み合わせて実施しても構わない。
1、1A〜1C 燃料発生部材
2 燃料電池部
2A 電解質膜
2B 燃料極
2C 酸化剤極
3、3A〜3C、4、12 容器
5 配管
6 スイッチ部
7 発電回路部
8 充電回路部
9 ポンプ
10、10A〜10C 露点計
11 システムコントローラ
13A〜13C バルブ
14 外部負荷
15 他の電力供給源
2 燃料電池部
2A 電解質膜
2B 燃料極
2C 酸化剤極
3、3A〜3C、4、12 容器
5 配管
6 スイッチ部
7 発電回路部
8 充電回路部
9 ポンプ
10、10A〜10C 露点計
11 システムコントローラ
13A〜13C バルブ
14 外部負荷
15 他の電力供給源
Claims (5)
- 鉄が主体であり、酸化反応によって水素を発生し、還元反応によって再生可能な水素発生部材と、
酸化剤ガスと前記水素発生部材から供給される水素を用いて発電を行う発電機能及び前記水素発生部材の再生時に前記水素発生部材から供給される水蒸気を電気分解する電気分解機能を有する発電・電気分解部と、
前記燃料発生部材と前記発電・電気分解部との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させるためのガス流路と、
前記水素発生部材を封じた閉空間内の水蒸気分圧を検出する検出部と、
前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材から供給される水素を用いた前記発電・電気分解部の発電を制限する制限部とを備えることを特徴とする2次電池型燃料電池システム。 - 前記水素発生部材と前記発電・電気分解部とが別々の容器に収容され、
前記検出部は、前記水素発生部材を収容する容器のガス流出口近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の2次電池型燃料電池システム。 - 前記制限部は、前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材から供給される水素を用いた前記発電・電気分解部の発電を停止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
- 前記水素発生部材を複数備え、
複数の前記水素発生部材と前記発電・電気分解部とが別々の容器に収容され、且つ、複数の前記水素発生部材それぞれが別々の容器に収容され、
複数の前記燃料発生部と前記発電・電気分解部との間でのガス循環経路を切り替える切替部を前記ガス流路上に備え、
前記制限部は、前記ガス循環経路に含まれている前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化した前記水素発生部材を前記ガス循環経路から外すように、前記切替部を制御することを特徴とする請求項3に記載の2次電池型燃料電池システム。 - 前記制限部は、前記水素発生部材の主体である鉄が概ね全てFeOの状態まで酸化したと前記検出部の検出結果に基づいて判断すると、前記発電・電気分解部の出力可能最大出力を制限し、
前記制限部によって制限された前記出力可能最大出力が前記2次電池型燃料電池システムに接続されている負荷の要求電力に満たない場合、前記負荷に接続されている他の電力供給源の出力電力によって前記要求電力の不足分が賄われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013108679A JP2014229504A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | 2次電池型燃料電池システム |
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JP2014229504A true JP2014229504A (ja) | 2014-12-08 |
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Family Applications (1)
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JP2013108679A Pending JP2014229504A (ja) | 2013-05-23 | 2013-05-23 | 2次電池型燃料電池システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2014229504A (ja) |
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2013
- 2013-05-23 JP JP2013108679A patent/JP2014229504A/ja active Pending
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