JP2014227541A - コンベアベルト用ゴム組成物、コンベアベルト及びベルトコンベア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物、並びに高い生産性及び省エネルギー性が両立したコンベアベルト及びベルトコンベアベルト装置を提供する。【解決手段】ジエン系重合体を含み、該ジエン系重合体は、100質量部中40〜70質量部がブタジエンゴムであり、該ブタジエンゴムは、1,2−結合単位の量が該ジエン系重合体全体の3〜10質量%であり且つシス1,4−結合単位の量が該ブタジエンゴム全体の85〜93質量%であることを特徴とするコンベアベルト用ゴム組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、コンベアベルト用ゴム組成物、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に関する。
鉄鋼、石炭、セメント等の様々な産業分野において、物品の輸送手段としてベルトコンベア装置が用いられている。また、昨今、ベルトコンベア装置として非常に長距離のものが多く求められる中、より高い省エネルギー性及び耐久性を有するコンベアベルトが強く望まれている。
かかる要求を満たすため、従来よりコンベアベルト用ゴム組成物として種々のものが用いられている。例えば、特開2010−95584号公報には、コンベアベルト用ゴム組成物のゴム成分として、天然ゴム(NR)とブタジエンゴム(BR)とを併用し、さらに所定の窒素吸着比表面積及びジブチルフタレート吸油量のカーボンブラックを配合することにより、コンベアベルトとしての基本物性を良好に維持しつつ、消費電力の低減を図れることが開示されている。
しかしながら、上記のゴム組成物を採用したとしても、製造時間の短縮化等を目的としてより高温で加硫を行う場合には、大抵、加硫が進行し過ぎることによって、耐久性が著しく悪化するとともに、低ロス性の著しい悪化により省エネルギーの効果が大幅に減少する。また、製造するコンベアベルトがより厚い場合には、加硫時において内層部分が所定の加硫度に達するまでより時間がかかり、結果的にゴム表面の加硫が進行し過ぎることによって、耐久性が著しく悪化するとともに、低ロス性の著しい悪化により省エネルギーの効果が大幅に減少する。したがって、加硫が進行し過ぎることによるこれら性能の大幅な低下を防ぐためには、低温での加硫を行わねばならず、生産性の向上が頭打ちとなっていた。このような現状を受け、加硫が進行し過ぎても諸性能の大幅な低下の抑制が可能なコンベアベルト用ゴム組成物が求められている。
そこで、本発明の目的は、上述の問題を解決するためのものであり、高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物、並びに高い生産性及び省エネルギー性が両立したコンベアベルト及びベルトコンベア装置を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、コンベアベルト用ゴム組成物に含まれるゴム成分として、特定の構成を有するブタジエンゴムを特定量適用することにより、加硫が進行し過ぎても、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、ジエン系重合体を含み、該ジエン系重合体は、100質量部中40〜70質量部がブタジエンゴムであり、該ブタジエンゴムは、1,2−結合単位の量が該ジエン系重合体全体の3〜10質量%であり且つシス1,4−結合単位の量が該ブタジエンゴム全体の85〜93質量%であることを特徴とする。かかるコンベアベルト用ゴム組成物は、高温での加熱によって加硫が進行し過ぎても高い低ロス性を有するため、高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができる。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、前記ジエン系重合体が、前記ブタジエンゴム及び天然ゴムからなるのが好ましい。これにより、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い生産性、省エネルギー性及び耐久性の並立をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物が得られる。
本発明のコンベアベルトは、前記コンベアベルト用ゴム組成物を用いたことを特徴とする。かかるコンベアベルトは、高温での加熱によって一部又は全体の加硫が進行し過ぎたとしても、高い低ロス性を維持するため、省エネルギー性が高い。
また、本発明のベルトコンベア装置は、前記コンベアベルトを備えることを特徴とする。かかるベルトコンベア装置は、装着されるコンベアベルトの一部又は全体の加硫が進行し過ぎたとしても、高い省エネルギー性を有する。
本発明によれば、高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物を提供することができる。また、高い生産性及び省エネルギー性が両立したコンベアベルト及びベルトコンベアベルト装置を提供することができる。
以下に、本発明を、その一実施形態に基づき詳細に例示説明する。本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、ジエン系重合体を含み、該ジエン系重合体は、100質量部中40〜70質量部がブタジエンゴムであり、該ブタジエンゴムは、1,2−結合単位(ビニル結合単位)の量が該ジエン系重合体全体の3〜10質量%であり且つシス1,4−結合単位の量が該ブタジエンゴム全体の85〜93質量%であることを特徴とする。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、ゴム成分として特定の構成を有するジエン系重合体を含み、また、かかるジエン系重合体の一部は、後述する特定構造のブタジエンゴム(以下、「本発明に係るブタジエンゴム」という。)である。一般的なブタジエンゴムは、1,2−結合単位、シス1,4−結合単位及びトランス1,4−結合単位から選択される結合単位によって構成されるが、本発明に係るブタジエンゴムは、1,2−結合単位の量がジエン系重合体全体の3〜10質量%、好ましくは4〜10質量%、より好ましくは5〜10質量%、最も好ましくは5〜7.5質量%であり、且つ、シス1,4−結合単位の量がかかるブタジエンゴム全体の85〜93質量%、好ましくは87〜93質量%、最も好ましくは87〜90質量%である。本発明に係るブタジエンゴムにおいて、1,2−結合単位は、主鎖に二重結合が存在しないことから、加硫時における主鎖の切断に起因する低ロス性の悪化を抑制し、また、シス1,4−結合単位は、ゴム組成物の低ロス性及び耐久性の向上に寄与するものと考えられる。そして、上記構成を有するジエン系重合体を含むコンベアベルト用ゴム組成物は、高温での加熱によって加硫が進行し過ぎても高い低ロス性を有するため、高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことができる。
本発明に係るブタジエンゴムにおいては、1,2−結合単位の量がジエン系重合体全体の3質量%未満であると、加硫が進行し過ぎたときの低ロス性の悪化を抑制する効果が十分に得られないおそれがあり、一方、1,2−結合単位の量がジエン系重合体全体の10質量%超であると、シス1,4−結合単位の量が低下して、省エネルギー性及び耐久性が悪化するおそれがある。また、本発明に係るブタジエンゴムにおいては、シス1,4−結合単位の量が本発明に係るブタジエンゴム全体の85質量%未満であると、ゴム組成物の耐久性及び省エネルギー性が悪化するおそれがあり、一方、シス1,4−結合単位の量が本発明に係るブタジエンゴム全体の93質量%超であると、1,2−結合単位の量が低下して、加硫が進行し過ぎたときの低ロス性の悪化を抑制する効果が十分に得られないおそれがある。
なお、本発明に係るブタジエンゴムは、シス1,4−結合単位の量及び1,2−結合単位の量が上記範囲となっていればよく、さらにトランス1,4−結合単位によって構成されてもよいが、好ましくは、トランス1,4−結合単位の量は、本発明に係るブタジエンゴム全体の1〜5質量%である。また、特に限定されるものではないが、本発明に係るブタジエンゴムにおける1,2−結合単位の量は、本発明に係るブタジエンゴム全体の5〜15質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
前記ブタジエンゴム中の1,2−結合単位の量、シス1,4−結合単位の量及びトランス1,4−結合単位の量は、1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルの積分比より求めることができる。
また、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、前記ジエン系重合体100質量部中に、本発明に係るブタジエンゴムを40〜70質量部含むことを要するが、好ましくは40〜65質量部であり、より好ましくは50〜65質量部である。本発明に係るブタジエンゴムが、前記ジエン系重合体100質量部中40質量部未満であると、ゴム組成物の加硫が進行し過ぎたときの耐久性の悪化の十分な抑制及び十分な省エネルギー性が得られず、また、本発明に係るブタジエンゴムが、前記ジエン系重合体100質量部中70質量部超であると、基本的な耐久性を確保することができないおそれがある。
本発明に係るブタジエンゴム以外に用いることができるジエン系重合体としては、ゴム製品に一般に用いられるジエン系重合体であれば特に制限されず、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、本発明に係るブタジエンゴム以外のブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。なかでも、ゴム製品の耐久性を向上させる観点から、天然ゴムを用いるのが好ましい。すなわち、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、ジエン系重合体として天然ゴムを含むのが好ましい。また、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、前記ジエン系重合体が、本発明に係るブタジエンゴム及び天然ゴムからなるのが特に好ましい。前記ジエン系重合体が天然ゴムを含むことにより、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い生産性、省エネルギー性及び耐久性の並立をもたらすことができるコンベアベルト用ゴム組成物が得られる。
本発明に係るブタジエンゴムとしては、宇部興産株式会社製「MBR」(シス1,4−結合単位の量:87質量%、1,2−結合単位の量:11質量%、トランス1,4−結合単位の量:2質量%で構成されるブタジエンゴム)等の市販品を好適に用いることができる。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、前記ジエン系重合体の他、ゴム成分中に非ジエン系重合体を含んでもよく、特に制限されることなくゴム製品に一般に用いられる非ジエン系重合体を用いることができる。なお、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物における前記ジエン系重合体の含有量は、前記ジエン系重合体及び非ジエン系重合体の総質量に対して70質量%以上であるのが好ましく、85質量%以上であるのがより好ましく、100質量%であるのが最も好ましい。
また、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物には、上記成分のほか、通常は硫黄である加硫剤を配合することができる。前記加硫剤の含有量は、上記ジエン系重合体100質量部に対して0.5〜3.5質量部であるのが好ましく、1〜3質量部であるのがより好ましい。前記加硫剤の含有量が上記ジエン系重合体100質量部に対して0.5質量部未満であると、十分な加硫効果が得られないおそれがあり、また、3.5質量部を超えると、ゴムの老化性能が低下するおそれがあり好ましくない。
さらに、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物には、必要に応じて前記成分以外の添加剤等を適宜配合してもよい。かかる添加剤等としては、例えば、加硫促進剤、加硫促進助剤、カーボンブラック等の補強性充填剤、老化防止剤、可塑剤、石油樹脂、ワックス類、酸化防止剤、オイル、滑剤、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤等が挙げられる。本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、例えば、加硫剤、加硫促進剤以外の全成分を、バンバリーミキサー、ブラベンダー又はニーダー等を用いて混練した後、加硫剤、加硫促進剤を添加して混練ロール機等で混練することにより製造することができる。
本発明のコンベアベルトは、前記コンベアベルト用ゴム組成物を用いたことを特徴とする。一実施形態においては、前記コンベアベルト用ゴム組成物を、少なくとも、補強材の下側の、ベルトを駆動させるプーリーが接触する表層ゴム(下カバーゴム)に用いることが好ましく、さらに補強材の上側の表層ゴム(上カバーゴム)にも用いることがより好ましい。具体的な例としては、上記コンベアベルト用ゴム組成物からなるシートで補強材を挟み込み、このゴム組成物を加熱圧着して加硫接着することにより、補強材にゴム組成物を接着及び被覆することが挙げられる。これらの場合、加硫条件は適宜選択し得るが、通常140〜170℃で10〜80分の条件とすることが好ましい。こうして得られるコンベアベルトは、高温での加熱によって一部又は全体の加硫が進行し過ぎたとしても、高い低ロス性を維持するため、省エネルギー性が高い。従って、これまで行っていた低温での加硫を回避できるため、従来よりもコンベアベルトの生産性を向上させることが可能となる。
本発明のベルトコンベア装置は、本発明のコンベアベルトを備えることを特徴とする。かかるベルトコンベア装置は、本発明のコンベアベルトを用いる以外特に制限はなく、常法に従って製造することができる。なお、本発明のコンベアベルトは、任意の従来のベルトコンベア装置に適用可能であるが、特に、例えば積載物の運搬部分の全長が1km以上の長距離型のベルトコンベア装置に好適である。かかるベルトコンベア装置は、装着されるコンベアベルトの一部又は全体の加硫が進行し過ぎたとしても、高い省エネルギー性を有する。従って、コンベアベルトにかかる低温での下流を加硫を回避できるため、従来よりもベルトコンベア装置の生産性を向上させることが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
まず、表1に示す配合処方におけるゴム成分及びA群の配合剤を、1700mlのバンバリーミキサーを用いて混練した後、B群の配合剤を添加して混練ロール機で混練することにより、未加硫のコンベアベルト用ゴム組成物を調製した。また、かかるゴム組成物に関する加硫特性、及び加硫後のゴム組成物の粘弾性特性を、以下に示す方法に従って評価した。結果を表2に示す。
*2 ブタジエンゴムB:宇部興産社製、「MBR」(シス1,4−結合単位の量:87質量%、1,2−結合単位の量:11質量%、トランス1,4−結合単位の量:2質量%で構成される)
*3 シランカップリング剤:エボニックテグサジャパン社製、「Si69」
*4 カーボンブラックA:キャボット社製、「N550」、FEF等級
*5 カーボンブラックB:キャボット社製、「N330TV」、HAF等級
*6 シリカ:東ソー・シリカ社製、「ニップシールAQ」
*7 ステアリン酸:新日本理化社製、「ステアリン酸 50S」
*8 ワックス:大内新興化学工業社製、「サンノック」
*9 老化防止剤A:精工化学社製、「ノンフレックスRD」
*10 老化防止剤B:住友化学社製、「アンチゲン6C」
*11 樹脂:東燃化学社製、「ESCOREZ 1102」、直鎖炭化水素樹脂
*12 滑剤:エスアンドエスジャパン社製、「ストラクトールA50P」、亜鉛石鹸
*13 硫黄:日本乾溜工業社製、「セイミサルファー」、60%不溶性硫黄
*14 加硫促進剤:大内新興化学工業社製、「ノクセラーNS−P」
*15 亜鉛華:東邦亜鉛社製、「銀嶺 SR」
*16 リターダー:東レファインケミカル社製、「リターダーCTP」
(1)加硫特性
JIS K6300−2:2001に準拠して、各ゴム組成物の加硫曲線を、JSRトレーディング社製のキュラストメーター「キュラストメーター7」を用い、温度条件を170℃とした場合において測定した。加硫曲線におけるトルクの最大値(Fmax)と最小値(Fmin)を測定し、{(Fmax−Fmin)×0.1+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を10%加硫時間(T10)とし、{(Fmax−Fmin)×0.9+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を90%加硫時間(T90)として求めた。また、加硫時間30分が経過したときのトルク(F30min)をFmaxで除した値をトルク保持率として求めた。このトルク保持率の値が大きいほど、加硫が進行し過ぎても、低ロス性をはじめとする諸物性の低下が抑えられていることを示す。
JIS K6300−2:2001に準拠して、各ゴム組成物の加硫曲線を、JSRトレーディング社製のキュラストメーター「キュラストメーター7」を用い、温度条件を170℃とした場合において測定した。加硫曲線におけるトルクの最大値(Fmax)と最小値(Fmin)を測定し、{(Fmax−Fmin)×0.1+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を10%加硫時間(T10)とし、{(Fmax−Fmin)×0.9+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を90%加硫時間(T90)として求めた。また、加硫時間30分が経過したときのトルク(F30min)をFmaxで除した値をトルク保持率として求めた。このトルク保持率の値が大きいほど、加硫が進行し過ぎても、低ロス性をはじめとする諸物性の低下が抑えられていることを示す。
(2)加硫後のゴム組成物の粘弾性特性
未加硫の各コンベアベルト用ゴム組成物を別途用意し、温度条件を167℃として、かかる温度での90%加硫時間(T90)の2倍に相当する時間(T90×2)、及び90%加硫時間(T90)の8倍に相当する時間(T90×8)だけそれぞれ加硫した各ゴム組成物のサンプルについて、上島製作所社製の粘弾性測定装置を用い、温度20℃、周波数10Hz、歪2%で貯蔵弾性率(E’)及びtanδを測定した。また、コンベアベルトの低ロス性を評価する際に通常用いられるロスINDEXを、以下の式で求めた。
ロスINDEX=E’(1/3)/tanδ
さらに、同一条件で調製したゴム組成物のサンプルに関して、以下の式によりロス悪化率を求めた。
ロス悪化率=(T90×2の時間加硫したゴム組成物におけるロスINDEX)/(T90×8の時間加硫したゴム組成物におけるロスINDEX)
この値が小さいほど、低ロス性の悪化が抑制されることを示す。
未加硫の各コンベアベルト用ゴム組成物を別途用意し、温度条件を167℃として、かかる温度での90%加硫時間(T90)の2倍に相当する時間(T90×2)、及び90%加硫時間(T90)の8倍に相当する時間(T90×8)だけそれぞれ加硫した各ゴム組成物のサンプルについて、上島製作所社製の粘弾性測定装置を用い、温度20℃、周波数10Hz、歪2%で貯蔵弾性率(E’)及びtanδを測定した。また、コンベアベルトの低ロス性を評価する際に通常用いられるロスINDEXを、以下の式で求めた。
ロスINDEX=E’(1/3)/tanδ
さらに、同一条件で調製したゴム組成物のサンプルに関して、以下の式によりロス悪化率を求めた。
ロス悪化率=(T90×2の時間加硫したゴム組成物におけるロスINDEX)/(T90×8の時間加硫したゴム組成物におけるロスINDEX)
この値が小さいほど、低ロス性の悪化が抑制されることを示す。
表1及び表2より、ジエン系重合体を含むゴム組成物であって、該ジエン系重合体100質量部中40〜70質量部が特定構造のブタジエンゴムである実施例1〜4のゴム組成物は、比較例1のゴム組成物に比べ、トルク保持率の値が大きく、また、ロス悪化率が小さいため、高温での加熱によって加硫が進行し過ぎても、高い低ロス性を有するので、高い生産性を有しつつ、コンベアベルト及びベルトコンベア装置に高い省エネルギー性をもたらすことが分かる。
Claims (4)
- ジエン系重合体を含み、該ジエン系重合体は、100質量部中40〜70質量部がブタジエンゴムであり、該ブタジエンゴムは、1,2−結合単位の量が該ジエン系重合体全体の3〜10質量%であり且つシス1,4−結合単位の量が該ブタジエンゴム全体の85〜93質量%であることを特徴とするコンベアベルト用ゴム組成物。
- 前記ジエン系重合体は、前記ブタジエンゴム及び天然ゴムからなる請求項1に記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
- 請求項1又は2に記載のコンベアベルト用ゴム組成物を用いたことを特徴とするコンベアベルト。
- 請求項3に記載のコンベアベルトを備えることを特徴とするベルトコンベア装置。
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JP2013111217A JP2014227541A (ja) | 2013-05-27 | 2013-05-27 | コンベアベルト用ゴム組成物、コンベアベルト及びベルトコンベア装置 |
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