JP2014225209A - 通信システム、通信アダプタおよび通信方法 - Google Patents

通信システム、通信アダプタおよび通信方法 Download PDF

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英晃 白永
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Abstract

【課題】複数の携帯端末を備えつつ、無駄な通信の抑制を図ることができる通信システムを提供する。【解決手段】 通信システムは、ソフトウェアモジュールを配信するサーバと、前記サーバと通信可能であり且つ中継機能を有する複数の携帯端末と、前記サーバから前記携帯端末の中継機能を用いて取得した前記ソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタと、を備え、前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末から、1つの携帯端末を選択し、前記ソフトウェアモジュールが、前記サーバから、前記通信アダプタにより選択された1つの携帯端末を介して前記通信アダプタに送られる。【選択図】図1

Description

本発明は、通信システムおよび当該通信システムに用いられる通信アダプタ、通信方法に関する。
従来から、サーバから最新バージョンのソフトウェアと取得するインターネット端末を備える通信システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−265279号公報
ところで、近年、携帯端末を中継装置として機能させて通信を行ういわゆるテザリング技術が提供されている。特許文献1に記載された通信システムにテザリング技術を適用すれば、携帯端末と無線接続された端末に対して、サーバから中継装置として機能する携帯端末を介してソフトウェアをダウンロードすることができる。
しかしながら、この構成では、例えば、端末が、複数の携帯端末に無線接続されていると、複数の携帯端末すべてが中継装置として用いられ、1つのソフトウェアが、複数の携帯端末を介して重複して端末に送られる虞がある。この場合、サーバと複数の携帯端末全てとの間で無駄な通信が発生することになる。
そこで、本発明は、複数の携帯端末を備えつつ、無駄な通信の抑制を図ることができる通信システムを提供することを目的とする。
本発明に係る通信システムは、ソフトウェアモジュールを配信するサーバと、前記サーバと通信可能であり且つ中継機能を有する複数の携帯端末と、前記サーバから前記携帯端末の中継機能を用いて取得した前記ソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタと、を備え、前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末から、1つの携帯端末を選択し、前記ソフトウェアモジュールが、前記サーバから、前記通信アダプタにより選択された1つの携帯端末を介して前記通信アダプタに送られる。
なお、本発明は、このような特徴的な処理を行う通信システムとして実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする通信方法として実現したり、通信システムの各構成において、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。
本発明は、複数の携帯端末を備えつつ、無駄な通信の抑制を図ることができる通信システムを提供することができる。
実施形態に係る通信システムの概略図である。 実施形態に係る通信アダプタのブロック図である。 実施形態に係る携帯端末のブロック図である。 実施形態に係るサーバのブロック図である。 実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。 実施形態に係る通信アダプタの動作を示すフローチャートである。 実施形態に係る通信アダプタの動作を示すフローチャートである。 実施形態に係る通信アダプタの動作を説明するための図である。 実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。 変形例に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。 変形例に係るバンドルの管理方法を示す概念図である。
[1.実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)ある観点から見た本発明の実施形態に係る通信システムは、サーバと、携帯端末と、通信アダプタとを備える。サーバは、ソフトウェアモジュールを配信する。複数の携帯端末は、それぞれサーバと通信可能であり且つ中継機能を有する。通信アダプタは、サーバから携帯端末の中継機能を用いて取得したソフトウェアモジュールに基づいて動作する。そして、通信アダプタは、複数の携帯端末から中継用携帯端末となる携帯端末を選択するように構成されている。ソフトウェアモジュールが、サーバから、通信アダプタにより中継用携帯端末として選択された携帯端末を介して通信アダプタに送られる。
本構成によれば、ソフトウェアモジュールが、サーバから通信アダプタが選択した1つの携帯端末を介して通信アダプタに送られる。これにより、サーバと、複数の携帯端末のうち通信アダプタが選択した1つの携帯端末以外の携帯端末との間では、無駄な通信が発生しないので、通信システム全体における無駄な通信の抑制を図ることができる。
(2)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記通信アダプタが、上記複数の携帯端末それぞれとの間の通信品質に基づいて、中継用携帯端末を選択するものであってもよい。
本構成によれば、通信アダプタが、自機との通信状態のよい携帯端末を中継用携帯端末に選択するので、通信不良の発生を抑制できる。
(3)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記通信アダプタが、車両に搭載されるものである。そして、通信アダプタが、複数の携帯端末それぞれについて、車両内に存在するか否かを判定し、複数の携帯端末のうち車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末の中から、中継用携帯端末を選択する。
本構成によれば、通信アダプタが、車両内に存在すると判定した少なくとも1つの携帯端末の中から、1つの携帯端末を中継用携帯端末として選択する。これにより、ソフトウェアモジュールが、サーバから車両外に存在する携帯端末を介して通信アダプタに送られることがないので、ソフトウェアモジュールのセキュリティ向上を図ることができる。
(4)また、本発明の実施形態に係る通信システムでは、上記通信アダプタが、通信アダプタの挙動を示す第1挙動情報と、上記複数の携帯端末それぞれの挙動を示す第2挙動情報とに基づいて、複数の携帯端末それぞれが上記車両内に存在するか否かを判定するものであってもよい。
本構成によれば、通信アダプタで行う、携帯端末が車両内に存在するか否かの判定を行う処理を簡素化することができる。
(5)また、本発明の実施形態に係る通信システムでは、上記車両が、車両内ネットワークを備えるものであってもよい。そして、上記第1挙動情報が、車両内ネットワークから車両の移動方向に関する方向情報および前記車両の移動距離に関する距離情報に基づいて生成されるものであってもよい。
本構成によれば、通信アダプタは、第1挙動情報を比較的簡単に算出することができる。
(6)また、本発明の実施形態に係る通信システムでは、上記複数の携帯端末それぞれが、各携帯端末の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成手段を有するものであってもよい。また、上記第2挙動情報が、複数の携帯端末から位置情報生成手段が生成した位置情報に基づいて生成されるものであってもよい。
本構成によれば、通信アダプタは、複数の携帯端末それぞれの第2挙動情報を比較的簡単に算出することができる。
(7)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記通信アダプタが、上記車両が動き出した後に、上記複数の携帯端末それぞれが車両内に存在しているか否かの判定を行う。
通信アダプタは、車両の挙動と複数の携帯端末それぞれの挙動とに基づいて、複数の携帯端末それぞれが車両内に存在しているか否かの判定を行う。従って、車両が動き出す前段階では、通信アダプタに車両の挙動と複数の携帯端末それぞれの挙動とを示す情報が蓄積されていない。
これに対して、本構成によれば、通信アダプタが、車両が動き出した後に判定を行う。これにより、通信アダプタは、自己に車両の挙動と複数の携帯端末それぞれの挙動とを示す情報が蓄積された状態で、複数の携帯端末それぞれが車両内に存在しているか否かの判定を行う。これにより、通信アダプタは、上記判定を正確に行うことができる。
(8)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記通信アダプタが、上記車両が動き出した後、規定距離の移動および規定時間の経過の少なくとも一方の条件が満たされた場合に、上記判定を行う。
本構成によれば、通信アダプタが、車両が動き出した後、規定距離の移動および規定時間の経過の少なくとも一方の条件が満たされた場合に判定を行う。
これにより、通信アダプタの挙動情報と複数の携帯端末それぞれの挙動情報との誤差が、正確な判定を行うのに十分小さくなるように規定距離を設定したり、或いは、規定時間を設定したりすることができるので、通信アダプタは、上記複数の携帯端末それぞれが車両内に存在しているか否かの判定を正確に行うことができる。
(9)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記サーバが、更に、上記複数の携帯端末に情報配信可能であり、上記複数の携帯端末のうち上記車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末にコンテンツを送るものであってもよい。
本構成によれば、コンテンツが、車両外に存在する携帯端末に送られることがないので、コンテンツのセキュリティ向上を図ることができる。
(10)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記サーバが、更に、コンテンツを配信するものであり、中継用携帯端末として選択された携帯端末に前記コンテンツを送るものであってもよい。そして、上記通信アダプタが、上記サーバから中継用携帯端末を介して上記通信アダプタに送られるコンテンツを、複数の携帯端末のうち中継用携帯端末として選択されなかった携帯端末に送るものであってもよい。
本構成によれば、サーバが、中継用携帯端末として選択された携帯端末にコンテンツを送る。そして、通信アダプタが、取得したコンテンツを、複数の携帯端末のうち車両内に存在すると判定され且つ中継用携帯端末として選択されなかった携帯端末に送る。これにより、サーバが複数の携帯端末のうち車両内に存在すると判定された複数の携帯端末全てに送る構成に比べて、サーバと車両内に存在すると判定された複数の携帯端末との間の無駄な通信を抑制できる。
(11)また、本発明の実施形態に係る通信システムは、上記車両が、車両内ネットワークを備えるものであってもよい。そして、上記通信アダプタが、更に、車両内ネットワークに接続され、車両内ネットワークから車両に関する車両情報を取得するものであってもよい。更に、車両情報が、前記通信アダプタから前記車両内に存在すると判定された携帯端末への配信が許可され且つ前記通信アダプタから前記車両内に存在すると判定されなかった携帯端末への配信が許可されていなくてもよい。
本構成によれば、車両情報が、車両内に存在すると判定された携帯端末への配信が許可され且つ前記通信アダプタから前記車両内に存在すると判定されなかった携帯端末への配信が許可されていない。これにより、車両情報が、通信アダプタから車両外に存在する携帯端末に送られることがないので、車両情報のセキュリティ向上を図ることができる。
(12)他の観点から見た本発明の実施形態に係る通信アダプタは、サーバから配信されたソフトウェアモジュールに基づいて動作する。この通信アダプタは、複数の携帯端末の中から中継用携帯端末として選択する選択部と、ソフトウェアモジュールを、選択部が選択した前記中継用携帯端末を介して前記サーバ取得する取得部とを備える。
(13)他の観点から見た本発明の実施形態に係る通信方法は、ソフトウェアモジュールを配信するサーバと、前記サーバと通信可能であり且つ中継機能を有する複数の携帯端末と、車両に搭載され且つ前記サーバから前記携帯端末の中継機能を用いて取得した前記ソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタと、を用いる。この通信方法は、通信アダプタが、複数の携帯端末それぞれについて、車両内に存在するか否かを判定する。また、この通信方向は、複数の携帯端末のうち車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末の中から、1つの携帯端末を中継用携帯端末として選択する。更に、この通信方法は、ソフトウェアモジュールが、サーバから通信アダプタにより選択された1つの携帯端末を介して通信アダプタに送られる。
[2.実施形態の詳細]
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に記載する実施形態および変形例の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<1>構成
図1は、本実施形態に係る通信システムの概要を示している。
この通信システムは、通信アダプタ1と、3つの携帯端末2A,2B,2Cと、サーバ3とから構成される。通信アダプタ1は、自動車等の車両300内に配置されている。また、3つの携帯端末2A,2B、2Cは、車両300の搭乗者3人がそれぞれ所持している。
通信アダプタ1は、USB(Universal Serial Bus)機器(外部機器)を接続するための複数(図1では3つ)のスロット15a,15b,15cを備えている。図1では、スロット15a,15bに、USB機器111,112がそれぞれに接続され、スロット15cは、空いた状態となっている。USB機器111,112としては、例えば、光学式車両感知器(光ビーコン)と通信可能な通信機器等が挙げられる。また、車両300は、CAN(Controller Area Network)を備えている。そして、通信アダプタ1は、ケーブル130を介してCANに接続されている。なお、車両300が備えるのは、車両内ネットワークであればCANに限定されるものではない。また、車両300が、CAN以外の他の車載LAN(Local Area Network)を備えるものであってもよい。この場合、通信アダプタ1が、ケーブル130を介して車載LANを含む車両内ネットワークに接続される。
3つの携帯端末2A,2B,2Cは、スマートフォン等の携帯電話から構成される。3つ携帯端末2A,2B,2Cそれぞれは、通信アダプタ1に無線接続されるとともに、基地局201を介してWAN(Wide Area Network)200にも接続されている。
サーバ3は、OSGiバンドル(以下、「バンドル」と称する。)を配信する。ここで、「バンドル」とは、OSGi(Open Services Gateway initiative)規格に適合したソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)を意味する。このサーバ3は、WAN200に接続されている。
以下、通信システムを構成する、通信アダプタ1、携帯端末2A,2B,2Cおよびサーバ3それぞれについて詳述する。
<通信アダプタ>
図2に、通信アダプタ1のブロック図を示す。
通信アダプタ1は、制御部11と、記憶部12と、CANインターフェース13と、無線通信部14とを備える。
CANインターフェース13は、車両300に搭載された各ECU(Engine Control Unit)131,132,133にCANを介して接続されている。ECU131,132,133は、例えば、車両300の点火機構の制御、燃料系統の制御、吸排気系統の制御を行う。そして、ECU131,132,133それぞれは、各種パラメータを、CANを通じて通信アダプタ1に送る。この各種パラメータとしては、例えば、車両300が電気自動車やハイブリッド車であればバッテリの残量を示すパラメータ等、車両300がガソリン車であればガソリンの残量を示すパラメータ等が挙げられる。また、各種パラメータは、通信アダプタ1が搭載されている車両300の車種によって異なる。
無線通信部14は、短距離無線方式により携帯端末2A,2B,2Cとの無線通信を行う。ここで、「短距離無線方式」としては、例えば、Bluetooth(登録商標)規格やIEEE 802.11規格に準拠した方式等が挙げられる。
制御部11は、コンピュータを有して構成されている。そして、制御部11の各機能は、コンピュータが所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されている。ここで、コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、I/Oインターフェースおよびこれらを互いに接続するバス等からなる。
制御部11は、オペレーティングシステムOS上で動作する仮想マシンVMを有する。そして、仮想マシンVMは、各バンドルB11,B12,B13,B21,B22,B23に対応した処理を行う。ここで、バンドルB21は、CANの制御に関する処理を行うアプリケーションに対応し、バンドルB22は、セキュリティの制御に関する処理を行うアプリケーションに対応し、バンドルB23は、USB機器111の制御に関する処理を行うアプリケーションに対応するものとする。また、バンドルB11,B12,B13は、車種毎に必要となる処理を行うためのものである。なお、ここで示した各バンドルB11,B12,B13,B21,B22,B23に対応する処理は一例であってこれらに限定されるものではない。また、図2は、仮想マシンVMが実現されている様子を概念的に示したものである。
また、制御部11は、制御部21が通信用アプリケーションに基づいて無線通信部22を制御することにより、中継処理を行う中継用携帯端末を1つ選択する。ここで、制御部11は、携帯端末2A,2B,2Cの中から、受信信号強度に基づいて、中継用携帯端末を1つ選択する。この受信信号強度は、通信アダプタ1と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれとの間の通信品質を示すものである。そして、制御部11は、選択した携帯端末(例えば、携帯端末2B)の識別情報を示す中継用端末情報を、無線通信部14を介して各携帯端末2A,2B,2Cに送る。
記憶部12は、制御部11で用いられるバンドルB11,B12,B13,B21,B22,B23を記憶している。また、記憶部12は、携帯端末(例えば、携帯端末2A,2B,2C)への認証付与に用いる認証用テーブルデータが記憶されている。この認証用テーブルデータは、正規ユーザの所持する携帯端末それぞれの識別情報と、各識別情報に対応するパスワードを示すパスワード情報とから構成されている。更に、記憶部12は、予め通信用アプリケーションを記憶している。
<携帯端末>
図3に、携帯端末2A(2B,2C)のブロック図を示す。
携帯端末2A(2B,2C)は、制御部21と、記憶部23と、音声処理部25と、マイクロホン26と、スピーカ27と、表示部24と、無線通信部22と、GPS(Global Positioning System)受信機28とを備える。
表示部24は、例えば、ディスプレイや駆動回路等からなり、文字等を表示する。
音声処理部25は、音声信号をスピーカ27から出力するとともに、送話信号を無線通信部22に送出する。ここで、音声信号は、無線通信部22から取得した受話信号をD/A変換して得られるアナログ信号である。また、送話信号は、マイクロホン26から入力された音声信号をA/D変換して得られるデジタル信号である。
無線通信部22は、通信アダプタ1および基地局201との無線通信を行う。
この無線通信部22は、非短距離無線通信部22aと、短距離無線通信部22bとを備える。非短距離無線通信部22aは、基地局201との無線通信を行う。短距離無線通信部22bは、短距離無線方式により通信アダプタ1との無線通信を行う。
GPS受信機28は、例えば、GPSアンテナと、当該GPSアンテナから入力される信号を処理する集積回路とが1つのパッケージに組み込まれてなるモジュールから構成されている。なお、GPS受信機28は、GPSアンテナと上記集積回路とが別体となっているものであってもよい。
記憶部23は、予め通信用アプリケーションを記憶している。この通信用アプリケーションは、携帯端末2A(2B,2C)が通信アダプタ1および基地局201との無線通信を行うためのものである。具体的には、携帯端末2A(2B,2C)は、制御部21が当該通信用アプリケーションに基づいて無線通信部22を制御することにより、基地局201および通信アダプタ1それぞれとの通信が可能となっている。
また、記憶部23は、携帯端末2A(2B,2C)の識別情報を記憶している。
制御部21は、コンピュータを有して構成されている。そして、制御部21の各機能は、コンピュータが所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されている。ここで、コンピュータは、CPU、メモリ、I/Oインターフェースおよびこれらを互いに接続するバス等からなる。
また、制御部21が通信用アプリケーションに基づいて無線通信部22を制御することにより、携帯端末2A(2B,2C)の中継機能(「テザリング機能」ともいう。)が実現されている。ここで、「中継機能」とは、信号を受信すると、当該信号の示す情報と同じ情報を示し且つ無線通信の方式が異なる信号を送信する機能を意味する。以下、携帯端末2A(2B,2C)がこの中継機能を発揮するために行う処理を「中継処理」と称する。例えば、携帯端末2A(2B,2C)では、非短距離無線通信部22aが、基地局201から信号を受信すると、短距離無線通信部22bが、受信した信号の示す情報と同じ情報を示す信号を短距離無線方式で通信アダプタ1に送信する。
更に、携帯端末2A(2B,2C)は、通信アダプタ1から中継用端末情報を取得すると、当該中継用端末情報が示す携帯端末の識別情報と、記憶部23に記憶されている識別情報とを比較し、一致していれば中継処理を行う。
<サーバ>
図4に、サーバ3のブロック図を示す。
サーバ3は、バンドル記憶部31と、WAN接続部32と、制御部34と、コンテンツ記憶部35とを備える。
バンドル記憶部31およびコンテンツ記憶部35は、例えば、ハードディスク等の記憶装置から構成されている。バンドル記憶部31は、複数のバンドルBを記憶している。図4の下側に示すように、複数のバンドルBは、通信アダプタ1の機能(「CANの制御」等)や通信アダプタ1が搭載される車両300の車種(「車種α」等)によって分類できるものである。また、コンテンツ記憶部35は、複数のコンテンツCを記憶している。コンテンツCは、携帯端末2A(2B,2C)にサービスを提供するためのものである。
制御部34は、コンピュータを有して構成されている。そして、制御部34の各機能は、コンピュータが所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されている。
制御部34は、バンドル選定部34aと、コンテンツ選定部34bとを有する。
バンドル選定部34aは、通信アダプタ1や携帯端末2A(2B,2C)からWAN200を通じて取得した情報に基づいて、バンドル記憶部31に記憶された各種バンドルBの中から、通信アダプタ1が必要とするバンドルを選定する。
図4の下側に示すように、例えば、通信アダプタ1においてアプリケーションが行う処理として「CANの制御」、「セキュリティ制御」、「光ビーコンとの通信」等があるとする。一方、通信アダプタ1が搭載される車両300の車種として、「車種α」、「車種β」、「車種γ」等があるとする。そして、バンドル選定部34aが、「車種β」の車両300に搭載された通信アダプタ1に、光ビーコンとの通信を行う機能を実現させるためのバンドルが要求されると、バンドルB12とバンドルB23とを選定する。
そして、バンドル選定部34aは、選定したバンドル(バンドルB12,B23)を、WAN接続部32に送る。
コンテンツ選定部34bは、通信アダプタ1や携帯端末2A(2B,2C)からWAN200を通じて取得した情報に基づいて、コンテンツ記憶部35に記憶された各種コンテンツCの中から、通信アダプタ1が必要とするコンテンツを選定する。
そして、コンテンツ選定部34bは、選定したコンテンツを、WAN接続部32に送る。
なお、サーバ3は、コンテンツ記憶部35に記憶されたコンテンツをWAN接続部32に送るものに限定されるものではなく、情報(例えば、道路交通情報等)を生成し、生成した情報をWAN接続部32に送るものであってもよい。
<2>動作
次に、本実施形態に係る通信システムの動作について説明する。
<2−1>USB機器が通信アダプタに接続された場合の動作
まず、通信アダプタ1において通信用アプリケーションが起動し、その後、USB機器111が通信アダプタ1に接続された場合について説明する。ここで、USB機器111は、光ビーコンと通信可能な通信機器であり、車両300の車種は、「車種β」(図4の下側参照)であるとする。この場合、通信アダプタ1は、USB機器111の制御に関する処理(光ビーコンとの通信に関する処理)を行うアプリケーションに対応するバンドルB23が必要となる。また、車両300の車種が「β」であるとすると車種βに対応するバンドルB12が必要となる。
ここでは、通信アダプタ1の記憶部12内に、予めUSB機器111に対応するバンドルB12,B23が記憶されていない場合、即ち、通信アダプタ1が、予めバンドルB12,B23を保有しない場合について説明する。
図5は、本実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、通信アダプタ1において、通信用アプリケーションが起動したとする(ステップS101)。すると、通信アダプタ1は、中継用携帯端末選択処理を行う(ステップS102)。この中継用携帯端末選択処理では、通信アダプタ1が、携帯端末2A,2B,2Cの中から1つの携帯端末を中継用携帯端末として選択する。中継用携帯端末処理の詳細は、<2−2>で詳細に説明する。
次に、USB機器111が通信アダプタ1のスロット15aに接続されると(ステップS103)、通信アダプタ1は、携帯端末2Bにハードウェア構成情報、車両情報および中継用端末情報を各携帯端末2A,2B,2Cに送る(ステップS104,S105,S106)。「ハードウェア構成情報」とは、USB機器111の情報や、通信アダプタ1が搭載するCPU、メモリ、各種インターフェース等の情報を含む情報である。「車両情報」は、CANなどの車両ネットワークから得られる情報から構成される。車両300の車種に関する情報から構成される。
また、「中継用端末情報」とは、前述したように、通信アダプタ1が中継用携帯端末として選択した携帯端末の識別情報である。ステップS102において、通信アダプタ1が、中継用携帯端末として携帯端末2Bを選択したとする。この場合、中継用端末情報は、携帯端末2Bの識別情報となる。
なお、「車両情報」としては、例えば、車両300に搭載されたCANに関する情報や、CANから取得可能な情報の種類に関する情報、車両300の車種に関する情報、車両300のルート案内に関する情報等が挙げられる。更に、車両情報には、車両300の走行方向に関する情報や車両300の走行距離に関する情報も含まれる。また、CANに関する情報とは、例えば、車両300のクラスに応じたCANの規模等を示す情報が挙げられる。また、車両300のルート案内に関する情報としては、車両300が電気自動車やハイブリッド車の場合はバッテリの残量を示す情報、車両300がガソリン車の場合はガソリンの残量を示す情報が挙げられる。
一方、携帯端末2A,2Cは、ハードウェア構成情報、車両情報および中継用端末情報を取得すると、中継用端末情報が自機の識別情報に一致しないと判定し、中継処理は行わない。
また、携帯端末2Bは、ハードウェア構成情報、車両情報および中継用端末情報を取得すると、中継用端末情報が自機の識別情報に一致すると判定し、中継処理を行う(ステップS107)。その後、携帯端末2Bは、ハードウェア構成情報、車両情報および中継用端末情報を、基地局201およびWAN200を通じてサーバ3に送る(ステップS108)。
サーバ3は、携帯端末2Bからハードウェア構成情報、車両情報および中継用端末情報を取得すると、取得したハードウェア構成情報および車両情報に基づいて、バンドル(バンドルB12,B23)を選定する(ステップS109)。
ここで、サーバ3は、まず、ハードウェア構成情報からUSB機器111と連動して通信アダプタ1が実現する機能を特定する。USB機器111は、光ビーコンと通信可能な通信機器であるから、通信アダプタ1が実現する機能は「光ビーコンとの通信」となる。次に、サーバ3は、車両情報から通信アダプタ1が搭載される車両300の車種(車種β)を特定する。その後、サーバ3は、通信アダプタ1の機能と、通信アダプタ1が搭載される車両300の車種とによって分類された複数のバンドルの中から(図4の吹き出し参照)、特定した通信アダプタ1の機能(「光ビーコンとの通信」)と車種(「車種β」)とに基づいてバンドルB12、B23を選定する。
次に、サーバ3は、携帯端末2Bから取得した中継用端末情報に基づいて、中継用携帯端末として携帯端末2Bを特定する(ステップS110)。その後、サーバ3は、選定したバンドル(バンドルB12,B23)を、WAN200および基地局201を介して、サーバ3が特定した携帯端末2Bに送る(ステップS111)。
一方、携帯端末2Bは、サーバ3から選定したバンドル(バンドルB12,B23)を取得すると、中継処理を行い(ステップS112)、その後、選定したバンドル(バンドルB12,23)を通信アダプタ1に送る(ステップS113)。
通信アダプタ1は、携帯端末2Bから選定したバンドル(バンドルB12,B23)を取得すると、取得したバンドルを自機の記憶部12に追加する(ステップS114)。このようにして、通信アダプタ1は、USB機器111と連動して通信アダプタ1において光ビーコンとの通信を行う機能を実現するために必要なバンドルB12,B23を取得する。
<2−2>通信アダプタによる中継用携帯端末選択処理
次に、通信アダプタ1による中継用携帯端末選択処理の詳細について説明する。ここでは、通信アダプタ1が、複数の携帯端末2A,2B,2Cから1つの携帯端末(携帯端末2B)を中継用携帯端末として選択する動作について説明する。
図6は、本実施形態に係る通信アダプタ1の動作を示すフローチャートである。
まず、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cとの通信が確立したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、「通信の確立」とは、例えば、3ウェイハンドシェイクが成立したことを意味する。そして、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cとの通信が確立しない限り判定を繰り返す(ステップS201:No)。
ステップS201において、携帯端末2A,2B,2Cとの通信が確立したと判定されると(ステップS201:YES)、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれとの間で認証が成立したか否かを判定する(ステップS202)。
ここでは、通信アダプタ1が、まず、各携帯端末2A,2B,2Cに対して、識別情報およびパスワード情報を要求する。すると、各携帯端末2A,2B,2Cから通信アダプタ1に、自機の識別情報および自機に入力されたパスワードを示すパスワード情報が送られる。そして、通信アダプタ1は、前述の認証用テーブルに基づいて、各携帯端末2A,2B,2Cから送られた識別情報およびパスワード情報から、各携帯端末2A,2B,2Cが正規ユーザの所持する携帯端末であるか否かを判定する。そして、通信アダプタ1は、各携帯端末2A,2B,2Cが正規ユーザの所持する携帯端末であると判定すると、各携帯端末2A,2B,2Cとの間で認証が成立したと判定する。
一方、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cが正規ユーザの所持する携帯端末でないと判定すると、携帯端末2A,2B,2Cとの間で認証が成立しないと判定する。そして、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの認証が成立しない限り判定を繰り返す(ステップS202:NO)。
ステップS202において、通信アダプタ1が、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれとの間で認証が成立したと判定すると(ステップS202:YES)、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cに仮認証を付与する(ステップS203)。
次に、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cが車両300内に存在するか否かを判定する車両内外判定処理を行う(ステップS205)。この車両内外判定処理の詳細は、<2−3>で説明する。
これにより、バンドルが、サーバ3から車両300外に存在する携帯端末を介して通信アダプタ1に送られることがないので、バンドルのセキュリティ向上を図ることができる。
続いて、通信アダプタ1は、前述の車両内外判定処理の結果に基づいて、車両300内に存在する携帯端末が有るか否かを判定する(ステップS205)。
ステップS205において、車両300内に存在する携帯端末が無いと判定されると(ステップS205:No)、通信アダプタ1は、再び、ステップS201の処理を行う。
ステップS205において、車両300内に存在する携帯端末があると判定されると(ステップS205:YES)、通信アダプタ1は、車両300内に存在する携帯端末(携帯端末2A,2B,2C)に本認証を付与する(ステップS206)。
その後、通信アダプタ1は、本認証を付与した携帯端末が複数存在するか否かを判定する(ステップS207)。
ステップS207において、本認証を付与した携帯端末が複数存在しない、即ち、本認証を付与した携帯端末が1つだけであると判定されると(ステップS207:NO)、通信アダプタ1は、本認証を付与した唯一の携帯端末を中継用携帯端末に決定する(ステップS210)。
一方、ステップS207において、本認証を付与した携帯端末が複数存在すると判定された場合(ステップS207:YES)、通信アダプタ1は、ユーザが中継用携帯端末として指定した携帯端末が存在するか否かを判定する(ステップS208)。
ステップS208において、ユーザが中継用携帯端末に指定した携帯端末が存在すると判定されると(ステップS208:YES)、通信アダプタ1は、当該ユーザが指定した携帯端末を中継用携帯端末に決定する(ステップS210)。
一方、ステップS208において、ユーザが中継用携帯端末に指定した携帯端末が無いと判定されると(ステップS208:NO)、通信アダプタ1は、本認証を付与した携帯端末それぞれについて受信信号強度を測定する(ステップS209)。例えば、通信アダプタ1が、3つの携帯端末2A,2B,2Cに本認証を付与したとする。この場合、通信アダプタ1は、3つの携帯端末2A,2B,2Cそれぞれについて受信信号強度を測定する。
次に、通信アダプタ1は、本認証を付与した3つの携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの受信信号強度を比較する(ステップS210)。
その後、通信アダプタ1は、受信信号強度が最も高い携帯端末(携帯端末2B)を選択し、選択した携帯端末2Bを中継用携帯端末に決定する(S211)。例えば、3つの携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの受信信号強度の中で携帯端末2Bの受信信号強度が最も高い場合、通信アダプタ1は、携帯端末2Bを選択する。
最後に、通信アダプタ1は、選択した携帯端末2Bに対して当該携帯端末を中継用携帯端末に決定した旨の通知を送り(ステップS211)、中継用携帯端末選択処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、自機との通信状態のよい携帯端末(携帯端末2B)を中継用携帯端末に選択するので、通信不良の発生を抑制できる。
<2−3>車両内外判定処理
次に、前述<2−2>におけるステップ204の車両内外判定処理について説明する。
ここでは、通信アダプタ1が、CANから方向情報および距離情報を取得し、取得した方向情報および距離情報に基づいて自機の挙動を示す第1挙動情報を生成する。ここで、「方向情報」とは、車両300の移動方向に関する情報であり、例えば、車両300のハンドルの操舵角を示す情報等がある。また、「距離情報」とは、車両300の移動距離に関する情報であり、例えば、車両300のタイヤの回転数に関する情報等がある。
また、通信アダプタ1は、仮認証を付与した携帯端末(携帯端末2A,2B,2C)からGPS受信機28の測位により生成された位置情報を取得する。そして、通信アダプタ1は、取得した位置情報に基づいて携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動を示す第2挙動情報を生成する。
その後、通信アダプタ1は、第1挙動情報と第2挙動情報とを比較することにより、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在しているか否かを判定する。
具体的には、通信アダプタ1は、車両300がある距離L0だけ移動した前後における、各携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルと、通信アダプタ1の移動ベクトルとの比較を行う。ここで、「移動ベクトル」とは、第1挙動情報或いは第2挙動情報に相当するものであり、携帯端末2A,2B,2Cや通信アダプタ1の所定の位置からの相対的な移動方向および移動距離を表すものである。そして、携帯端末2A,2B,2Cと通信アダプタ1とで、移動ベクトルが類似している場合、当該携帯端末2A,2B,2Cと通信アダプタ1とが同一の車両300内に存在すると判定する。
図7は、通信アダプタ1の動作を示すフローチャートである。ここでは、車両内外判定処理における通信アダプタ1の動作を示している。
まず、通信アダプタ1は、仮認証を付与した携帯端末(携帯端末2A,2B,2C)それぞれから位置情報を取得する(ステップS301)。この位置情報は、仮認証を付与した携帯端末2A,2B,2Cが、各自に搭載されているGPS受信機を用いた測位により得られた情報である。
次に、通信アダプタ1は、車両300の移動距離Lを「0」に初期化するとともに(ステップS302)、移動ベクトル(Px,Py)を(0,0)に初期化する(ステップS303)。ここで、移動ベクトル(Px,Py)は、通信アダプタ1が最初に携帯端末の位置情報を取得した時点における車両300の位置、即ち、通信アダプタ1の位置を始点とするものである。
続いて、通信アダプタ1は、ΔT時間だけ待機する(ステップS304)。この時間ΔTは、例えば、1min程度に設定すればよい。この時間ΔTが短くなるほど、通信アダプタ1の移動ベクトルの精度が向上する。
その後、通信アダプタ1は、CANから距離情報を取得し、取得した距離情報に基づいて、ΔT時間の車両300(通信アダプタ1)の移動距離ΔLを算出する(ステップS305)。本実施形態の説明では、「距離情報」が、車両300のタイヤの回転数に関する情報であるとする。
通信アダプタ1は、CANから取得したタイヤの回転数に関する情報と、タイヤの寸法情報とから移動距離ΔLを算出する。タイヤの寸法情報は、予め通信アダプタ1の記憶部12が記憶している。例えば、車両300のタイヤの回転速度をRe[rpm]とし、当該タイヤの直径をRa[m]とすると、通信アダプタ1は、下記式(1)で表される関係式を用いて、時間ΔT[min]当たりの移動距離ΔL[m]を算出する。
次に、通信アダプタ1は、CANから方向情報および距離情報を取得し、取得した方向情報および距離情報に基づいて、CANから取得した情報に基づいて、車両300の移動方向を算出する(ステップS306)。本実施形態の説明では、「方向情報」が、車両300のハンドルの操舵角を示す情報であるとする。
通信アダプタ1は、CANから取得した操舵角に関する情報から車両300の移動方向を示す単位ベクトル(nx,ny)を算出する。例えば、X方向が東西方向に相当し、Y方向が南北方向に相当するものとする。そして、操舵角がθとすると、通信アダプタ1は、下記式(2)で表される関係式を用いて、単位ベクトル(nx,ny)を算出する。
続いて、通信アダプタ1は、単位ベクトル(nx,ny)の各要素に、移動距離ΔLを乗じて得られるベクトルを、ΔT時間での移動ベクトルの変化分(ΔPx,ΔPy)として算出する(ステップS307)。
その後、通信アダプタ1は、移動距離Lを距離ΔLだけインクリメントするとともに(ステップS308)、移動ベクトル(Px,Py)の各要素について変化分(ΔPx,ΔPy)だけインクリメントする(ステップS309)。
次に、通信アダプタ1は、移動距離Lが、予め定められた距離L0以上に達したか否かを判定する(ステップS310)。この距離L0は、通信アダプタ1および携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルの誤差により定まる。この距離L0が、少なくとも、通信アダプタ1の移動ベクトルおよび携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルの誤差よりも大きいことが好ましい。ここで、携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルの誤差は、GPS受信機28を用いた測位により得られる位置情報の誤差に依存する。
このように、通信アダプタ1は、車両300が上記距離L0だけ移動した後、即ち、「上記距離L0の移動」という条件を満たした場合に判定を行う。これにより、通信アダプタ1および携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルの誤差が、正確な判定を行うのに十分小さくなるように規定距離を設定することができる。従って、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cが車両300内に存在するか否かの判定を正確に行うことができる。
ステップS310において、移動距離Lが距離L0以上に達していないと判定されると(ステップS310:NO)、通信アダプタ1は、再び、ステップS304の処理を行う。
一方、ステップS310において、移動距離Lが距離L0以上に達したと判定されると(ステップS310:YES)、通信アダプタ1は、再び、仮認証を付与した携帯端末2A,2B,2Cそれぞれから位置情報を取得する(ステップS311)。
次に、通信アダプタ1は、ステップS311にて取得した各携帯端末2A,2B,2Cの位置情報と、ステップS301にて取得した各携帯端末2A,2B,2Cの位置情報とから、各携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルを算出する(ステップS312)。つまり、通信アダプタ1は、各携帯端末2A,2B,2CがGPS受信機28を用いた測位により取得した位置情報を用いて、各携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出する。
その後、通信アダプタ1は、自機の移動ベクトルと各携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルとが類似しているか否かを判定する(ステップS313)。ここで、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルが自機の移動ベクトルに類似している場合、当該携帯端末2A,2B,2Cを、車両300内に存在するものと判定する。
具体的には、通信アダプタ1は、自機の移動ベクトル(Px,Py)と、各携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルを(Pkx,Pky)との間に、下記式(3)の関係式が成立するか否かを判定する。

ここで、α、βは、予め定められた正の定数とする。α、βの値が小さくなるほど、通信アダプタ1の移動ベクトルと、各携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルとが類似していると判定される基準が高くなる。つまり、高い類似度が求められることになる。
以上の動作を具体的な例を用いて説明する。ここでは、携帯端末2Bが車両300内に存在するか否かを判定するものとする。
図8に、通信アダプタ1の動作を説明するための図を示す。なお、図8では、東西方向がx軸、南北方向がy軸に設定されているものとする。
図8に示すように、例えば、車両300が、地点P1から、地点P2,P3,P4の順に移動したとする。ここで、車両300は、初めのΔT時間で地点P1から地点P2に進み、次のΔT時間で地点P2から地点P3に進み、最後のΔT時間で地点P3から地点P4に進んだものとする。また、通信アダプタ1は、最初に地点P1において、携帯端末2Bの位置情報を取得するものとする。従って、移動ベクトルの始点は、地点P1となる。
この場合、初めのΔT時間では、車両300は、地点P1から地点P2まで北向き(方向(0,1))に向かって移動する。すると、移動ベクトル(Px,Py)は、(0,ΔL)(=(0,(πRa)×Re×ΔT))となる。
次のΔT時間では、車両300は、地点P2から地点P3まで東向き(方向(1,0))に向かって移動する。すると、移動ベクトル(Px,Py)は、(ΔL,ΔL)(=((πRa)×Re×ΔT,(πRa)×Re×ΔT))となる。
更に、次のΔT時間では、車両300は、北向き(方向(,1))に向かって移動し、移動ベクトル(Px,Py)は、(ΔL,2ΔL)(=((πRa)×Re×ΔT,2×(πRa)×Re×ΔT))となる。
一方、車両300が地点P1に存在するときに携帯端末2Bから取得した位置情報が、位置(P1x,P1y)を示し、車両300が地点P4に存在するときに携帯端末から取得した位置情報が(P1x+ΔL+γ,P1y+2ΔL+δ)(0<γ<α,0<δ<β)を示すとする。この場合、携帯端末2Bの移動ベクトル(Pkx,Pky)は、(ΔL+γ,2ΔL+δ)となる。この場合、通信アダプタ1の移動ベクトルと、携帯端末2Bの移動ベクトルとの間には、式(3)の関係式が成立する。従って、通信アダプタ1は、自機の移動ベクトルと携帯端末2Bの移動ベクトルとが類似していると判定し、携帯端末2Bが車両300内に存在すると判定する。
以上説明したように、本実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、通信アダプタ1の挙動を示す移動ベクトルと、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動を示す移動ベクトルとに基づいて、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在するか否かを判定する。これにより、通信アダプタ1で行う、携帯端末2A,2B,2Cが車両300内に存在するか否かの判定を行う処理を簡素化することができる。また、通信アダプタ1の挙動を示す移動ベクトルが、CANから取得した、方向情報および距離情報に基づいて生成される。これにより、通信アダプタ1は、通信アダプタ1の移動ベクトルを比較的簡単に算出することができる。更に、複数の携帯端末2A,2B,2Cの移動ベクトルが、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの位置情報に基づいて生成される。これにより、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを比較的簡単に算出することができる。
また、通信アダプタ1は、車両300の挙動と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動とに基づいて、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在しているか否かの判定を行う。従って、車両300が動き出す前段階では、通信アダプタ1に車両300の挙動と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動とを示す情報が蓄積されていない。
これに対して、本実施形態に係る通信システムでは、前述のように、通信アダプタ1が、車両300が動き出した後に判定を行う。これにより、通信アダプタ1は、自己に車両300の挙動と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動とを示す情報が蓄積された状態で、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在しているか否かの判定を行う。これにより、通信アダプタ1は、判定を正確に行うことができる。
<2−4>サーバから携帯端末にコンテンツを送る動作
次に、サーバ3から携帯端末2A,2B,2Cにコンテンツを送る動作について説明する。ここでは、サーバ3が、車両300内に存在すると判定された携帯端末2A,2B,2Cにコンテンツを送る動作について説明する。
図9は、本実施形態に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、通信アダプタ1において、通信用アプリケーションが起動したとする(ステップS401)。すると、通信アダプタ1は、中継用携帯端末選択処理を行う(ステップS402)。この中継用携帯端末選択処理は、<2−2>および<2−3>で説明した内容と同様である。ここでは、通信アダプタ1が、携帯端末2A,2B,2Cに対して本認証を付与するものとする。
そして、通信アダプタ1が、中継用携帯端末として携帯端末2Bを選択したとする。この場合、通信アダプタ1は、携帯端末2Bにコンテンツ要求通知および本認証情報を送る(ステップS403)。ここで、「コンテンツ要求通知」とは、通信アダプタ1がサーバ3に対して、本認証を付与した携帯端末2A,2B,2Cにコンテンツを送るように要求するためのものである。このコンテンツ要求通知には、携帯端末2A,2B,2Cに送るコンテンツの種類に関する情報も含まれている。このコンテンツの種類に関する情報は、携帯端末2A,2B,2Cで提供したいサービス内容に応じて決められる。また、「本認証情報」は、通信アダプタ1が本認証を付与した携帯端末2A,2B,2Cの識別情報から構成される。
一方、携帯端末2Bは、コンテンツ要求通知および本認証情報を取得すると、中継処理を行い(ステップS404)、その後、コンテンツ要求通知および本認証情報を、基地局201およびWAN200を通じてサーバ3に送る(ステップS405)。
サーバ3は、携帯端末2Bからコンテンツ要求通知および本認証情報を取得すると、取得したコンテンツ要求通知および本認証情報に基づいて、コンテンツを選定する(ステップS406)。ここでは、サーバ3は、コンテンツ要求通知の内容に基づいて、携帯端末2A,2B,2Cに送るコンテンツを選定するとともに、本認証情報に基づいて、通信アダプタ1が本認証を付与した携帯端末(図9では、携帯端末2A,2B,2C)を特定する。
その後、サーバ3は、選定したコンテンツを、特定した携帯端末2A,2B,2Cそれぞれに送る(ステップS407,S408,S409)。
すると、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれは、サーバ3からコンテンツを取得すると、当該コンテンツを用いたサービスの提供を開始する(ステップS409,S410,S411)。
以上説明したように、本実施形態に係る通信システムでは、コンテンツが、車両300外に存在する携帯端末に送られることがない。従って、コンテンツのセキュリティ向上を図ることができる。
<3>まとめ
結局、本実施形態に係る通信システムでは、バンドルが、サーバ3から通信アダプタ1が選択した1つの携帯端末2Bを介して通信アダプタ1に送られる。これにより、サーバ3と、複数の携帯端末2A,2B,2Cのうち通信アダプタ1が選択した1つの携帯端末2B以外の携帯端末2A,2Cとの間では、無駄な通信が発生しない。従って、通信システム全体における無駄な通信の抑制を図ることができる。
また、本実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、車両300内に存在すると判定した携帯端末2A,2B,2Cの中から、1つの携帯端末2Bを中継用携帯端末として選択する。これにより、ソフトウェアモジュールが、サーバ3から車両300外に存在する携帯端末を介して通信アダプタ1に送られることがない。従って、ソフトウェアモジュールのセキュリティ向上を図ることができる。
[3.変形例]
(1)実施形態では、通信アダプタ1の移動ベクトルと携帯端末(例えば、2A,2B,2C)それぞれの移動ベクトルとを比較することにより、携帯端末2A,2B,2Cが、通信アダプタ1の搭載された車両300内に存在するか否かの判定を行う例について説明した。但し、携帯端末2A,2B,2Cが、通信アダプタ1の搭載された車両300内に存在するか否かの判定方法はこれに限定されるものではない。例えば、通信アダプタ1における携帯端末(例えば、携帯端末2A,2B,2C)からの受信信号強度が、所定時間以上の間、所定の閾値以上に維持されていれば、携帯端末2A,2B,2Cが、通信アダプタ1の搭載された車両300内に存在すると判定する構成であってもよい。これは、通信アダプタ1と携帯端末2A,2B,2Cとの間の間隔が所定の距離以下に維持されていれば、通信アダプタ1における携帯端末2A,2B,2Cからの受信信号強度も所定の閾値以上に維持されることを利用したものである。
本構成によれば、通信アダプタ1において、自機の移動ベクトルや携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出する必要がない。従って、通信アダプタ1において行うべき計算量を低減することができるので、通信アダプタ1の処理負荷の軽減を図ることができる。
(2)実施形態では、各携帯端末2A,2B,2CがGPS受信機28により取得した各携帯端末2A,2B,2Cの位置情報を用いて、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出する例について説明した。但し、携帯端末2A,2B,2Cの位置情報は、必ずしもGPS受信機28により取得した位置情報に限定されるものではない。例えば、携帯端末2A,2B,2Cが、加速度センサを搭載しており、加速度センサから得られる走行方向に関する情報および移動距離に関する情報を用いて、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出するようにしてもよい。
或いは、携帯端末2A,2B,2Cが、電子コンパスを搭載しており、当該電子コンパスから得られる走行方向に関する情報を用いて、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出するようにしてもよい。
本構成によれば、例えば、通信アダプタ1を搭載した車両が、GPS信号の受信状態が悪い地域を走行する場合においても、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの移動ベクトルを算出することができる。従って、車両300がGPS信号の受信状態が悪い地域を走行する場合においても、携帯端末2A,2B,2Cが通信アダプタ1の搭載された車両300内に存在するか否かの判定を行うことができる。
(3)実施形態では、通信アダプタ1が、無線通信部14により各携帯端末2A,2B,2Cについて測定した受信信号強度を比較して、1つの携帯端末(例えば、携帯端末2B)を中継用携帯端末として選択する例について説明した。但し、通信アダプタ1が1つの携帯端末を選択する方法は、受信信号強度の比較による方法に限定されるものではない。例えば、通信アダプタ1が、各携帯端末2A,2B,2Cから通信アダプタ1へのパケット到達率を比較することにより、1つの携帯端末(例えば、携帯端末2B)を選択するものであってもよい。このパケット到達率は、通信アダプタ1と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれとの間の通信品質を示すものである。ここにおいて、例えば、通信アダプタ1が、各携帯端末2A,2B,2Cから通信アダプタ1へのパケット到達率を算出するようにすればよい。
具体的には、通信アダプタ1は、まず、各携帯端末2A,2B,2Cに対して、通信アダプタ1に対して送ったパケットの数を示すパケット数情報を要求するパケット数情報要求通知を送る。
一方、各携帯端末2A,2B,2Cは、パケット数情報要求通知を取得すると、所定の時間内に通信アダプタ1に送ったパケットの数を示すパケット数情報を通信アダプタ1に送る。
そして、通信アダプタ1は、所定の時間内に自機が各携帯端末2A,2B,2Cから取得したパケット数と、各携帯端末2A,2B,2Cから取得したパケット数情報が示すパケット数との比率からパケット到達率を算出する。
ところで、通信アダプタ1の受信信号強度は、各携帯端末2A,2B,2Cから送出される信号同士の干渉に起因して変動する場合がある。
これに対して、本変形例に係る通信システムでは、各携帯端末2A,2B,2Cから通信アダプタ1へのパケット到達率を比較することにより、1つの携帯端末(例えば、携帯端末2B)を選択する。このパケット到達率は、受信信号強度に比べて、各携帯端末2A,2B,2Cから送出される電波同士の干渉に起因した変動が少ない。従って、本変形例に係る通信システムは、実施形態に係る通信システムに比べて、通信状態の良好な携帯端末を選択することができる。
(4)実施形態では、サーバ3が選定したコンテンツを、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれに送る例について説明したが、サーバ3が中継用携帯端末のみにコンテンツを送る構成であってもよい。例えば、サーバ3が、中継用携帯端末を介して通信アダプタ1にコンテンツを送り、通信アダプタ1が、中継用携帯端末から取得したコンテンツを、中継して他の携帯端末に送る構成であってもよい。
図10は、本変形例に係る通信システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、通信アダプタ1において、通信用アプリケーションが起動したとする(ステップS501)。すると、通信アダプタ1は、中継用携帯端末選択処理を行う(ステップS502)。この中継用携帯端末選択処理は、前述<2−2>および<2−3>で説明した内容と同様である。ここでは、通信アダプタ1が、携帯端末2A,2B,2Cに対して本認証を付与するものとする。
そして、通信アダプタ1が、中継用携帯端末として携帯端末2Bを選択したとする。この場合、通信アダプタ1は、携帯端末2Bにコンテンツ要求通知および中継用携帯端末情報を送る(ステップS503)。
一方、携帯端末2Bは、コンテンツ要求通知および中継用携帯端末情報を取得すると、中継処理を行う(ステップS504)。そして、携帯端末2Bは、コンテンツ要求通知および中継用携帯端末情報を、基地局201およびWAN200を通じてサーバ3に送る(ステップS505)。
サーバ3は、携帯端末2Bからコンテンツ要求通知および本認証情報を取得すると、取得したコンテンツ要求通知に基づいて、携帯端末2A,2B,2Cに送るコンテンツを選定する(ステップS506)。また、サーバ3は、中継用携帯端末情報に基づいて、通信アダプタ1が中継用携帯端末として選択した携帯端末(図10では、携帯端末2B)を特定する。
その後、サーバ3は、選定したコンテンツを、中継用携帯端末として特定した携帯端末2Bに送る(ステップS507)。
すると、携帯端末2Bは、サーバ3からコンテンツを取得すると、当該コンテンツを用いたサービスの提供を開始する(ステップS509)。また、携帯端末2Bは、サーバ3から取得したコンテンツに対して中継処理を行い(ステップS509)、その後、コンテンツを通信アダプタ1に送る(ステップS510)。
一方、通信アダプタ1は、コンテンツを取得すると、取得したコンテンツを携帯端末2A,2Cに送る(ステップS511,S512)。ここで、通信アダプタ1は、コンテンツに携帯端末2A,2Cの識別情報を付与してからコンテンツを送る。そして、携帯端末2A,2Cは、コンテンツに付与された識別情報と自機が保有する識別情報とが一致すると判定すると、当該コンテンツを取得する。携帯端末2A,2Cは、コンテンツを取得すると、取得したコンテンツを用いて、ユーザに対するサービス提供を開始する(ステップS513,S514)。
本変形例に係る通信システムでは、サーバ3が、中継用携帯端末として選択された1つの携帯端末2Bにコンテンツを送る。そして、通信アダプタ1が、取得したコンテンツを、車両300内に存在すると判定され且つ中継用携帯端末として選択されなかった携帯端末2A,2Cに送る。これにより、サーバ3が、車両300内に存在すると判定された携帯端末2A,2B,2C全てにコンテンツを送る構成に比べて、サーバ3と車両300内に存在すると判定された携帯端末2A,2B,2Cとの間の無駄な通信を低減することができる。
(5)実施形態に係る通信システムにおいて、通信アダプタ1が、CANから取得した車両情報を、車両300内に存在すると判定した各携帯端末2A,2B,2Cに送る構成であってもよい。つまり、車両情報が、通信アダプタ1から車両300内に存在すると判定された携帯端末への配信が許可され、通信アダプタ1から車両300内に存在すると判定されなかった携帯端末への配信が許可されていないものであってもよい。
本変形例に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、車両情報を車両300内に存在すると判定された携帯端末2A,2B,2Cに送る。これにより、車両情報が、通信アダプタ1から車両300外に存在する携帯端末に送られることがないので、車両情報のセキュリティ向上を図ることができる。
(6)実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、中継用携帯端末選択処理において、携帯端末(例えば、携帯端末2A,2B,2C)の仮認証を付与する例について説明した(図6のステップS202参照)。但し、携帯端末の仮認証を付与するのは、通信アダプタ1に限定されるものではなく、サーバ3が仮認証を付与するものであってもよい。この場合、サーバ3が、自機が認証を付与した携帯端末に対して認証通知を送り、当該認証通知を取得した携帯端末それぞれが、自機の識別情報を通信アダプタ1に送るようにすればよい。そして、通信アダプタ1は、各携帯端末から取得した識別情報に対応する携帯端末を仮認証が付与された携帯端末として特定するようにすればよい。
本構成によれば、通信アダプタ1において携帯端末に仮認証を付与するための処理(図6のステップS202参照)を行う必要がない。従って、通信アダプタ1の処理負荷の軽減を図ることができる。
(7)実施形態に係る通信システムでは、サーバ3が、本認証情報に基づいて、選定したコンテンツを、通信アダプタ1が本認証を付与した携帯端末(例えば、携帯端末2A,2B,2C)に送る例について説明した。但し、サーバ3が、選定したコンテンツを、自機が認証を付与した携帯端末に送る構成であってもよい。この場合、サーバ3が、携帯端末への認証付与に用いる認証用テーブルデータを保有すればよい。そして、サーバ3が、自機が認証用テーブルデータに基づいて認証を付与した携帯端末にのみコンテンツを送るようにすればよい。
本構成によれば、通信アダプタ1において携帯端末に認証を付与する処理を行う必要がない。従って、通信アダプタ1の処理負荷の軽減を図ることができる。
(8)実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1が、携帯端末2A,2B,2Cが車両300内に存在するか否かにより中継用携帯端末として選択するか否かを判定する例について説明した。但し、通信アダプタ1は、中継用携帯端末を選択する方法は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、通信アダプタ1の挙動と、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動とに基づいて、中継用携帯端末を選択する構成であってもよい。つまり、携帯端末2A,2B,2Cが車両300内に存在するか否かに関わらず、携帯端末2A,2B,2Cのうち、通信アダプタ1の挙動と類似する挙動をとる携帯端末を中継用携帯端末として選択するものであってもよい。
(9)実施形態に係る通信システムは、例えば、通信アダプタ1が、車両300が動き出した後、規定時間だけ経過した後、即ち、「規定時間の経過」という条件を満たした場合に、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在しているか否かの判定を行うものであってもよい。ここで、規定時間は、通信アダプタ1の挙動情報と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動情報との誤差に基づいて、例えば、10min〜30minに設定すればよい。
本構成によれば、通信アダプタ1の挙動情報と携帯端末2A,2B,2Cそれぞれの挙動情報との誤差が、正確な判定を行うのに十分小さくなるように規定時間を設定できるので、通信アダプタ1は、携帯端末2A,2B,2Cそれぞれが車両300内に存在しているか否かの判定を正確に行うことができる。
なお、実施形態に係る通信システムにおいて、通信アダプタ1が、車両300が動き出した後、「規定距離L0の移動」という条件と、「規定時間の経過」という条件の両方を満たした場合に、上記判定を行うようにしてもよい。
(10)また、実施形態に係る通信システムでは、通信アダプタ1で動作するアプリケーションと車両300の車種とで、各別に複数のバンドルを管理する例について説明した(図4参照)。但し、バンドルの管理方法はこれに限定されるものではなく、例えば、1種類のアプリケーションと、1種類の車種とから1種類のバンドルが定まるように管理してもよい。
図11は、本変形例に係るバンドルの管理方法を示す概念図である。
図11に示すように、アプリケーションとして「CANの制御」、「セキュリティ制御」、「光ビーコンとの通信」等があるとする。一方、車両300の車種として、「車種α」、「車種β」、「車種γ」等があるとする。
この場合、バンドル選定部34aは、「車種β」の車両300に搭載された通信アダプタ1に、光ビーコンとの通信を行うアプリケーションを動作させるためのバンドルが要求されると、「車種β」と「光ビーコンとの通信」とに基づいてバンドルB3を選定する。
[4.付記]
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、通信アダプタ1、携帯端末2およびサーバ3それぞれで使用されるコンピュータプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記憶させることができる。
1 通信アダプタ
2A,2B,2C 携帯端末
3 サーバ
11,21,34 制御部
12,23 記憶部
13 CANインターフェース
14,22 無線通信部
15a,15b,15c スロット
24 表示部
25 音声処理部
26 マイクロホン
27 スピーカ
28 GPS受信機
31 バンドル記憶部
32 WAN接続部
35 コンテンツ記憶部
111,112 USB機器(外部機器)
130 ケーブル
131,132,133 ECU
200 WAN
300 車両

Claims (13)

  1. ソフトウェアモジュールを配信するサーバと、
    前記サーバと通信可能であり且つ中継機能を有する複数の携帯端末と、
    前記サーバから前記携帯端末の中継機能を用いて取得した前記ソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタと、を備え、
    前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末から中継用携帯端末となる携帯端末を選択するように構成されており、
    前記ソフトウェアモジュールが、前記サーバから、前記通信アダプタにより中継用携帯端末として選択された携帯端末を介して前記通信アダプタに送られる
    通信システム。
  2. 前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末それぞれとの間の通信品質に基づいて、中継用携帯端末を選択する
    請求項1記載の通信システム。
  3. 前記通信アダプタは、車両に搭載されるものであり、
    前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末それぞれについて、前記車両内に存在するか否かを判定し、前記複数の携帯端末のうち前記車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末の中から、中継用携帯端末を選択する
    請求項1または2に記載の通信システム。
  4. 前記通信アダプタは、前記通信アダプタの挙動を示す第1挙動情報と、前記複数の携帯端末それぞれの挙動を示す第2挙動情報とに基づいて、前記複数の携帯端末それぞれが前記車両内に存在するか否かを判定する
    請求項3記載の通信システム。
  5. 前記車両は、車両内ネットワークを備え、
    前記第1挙動情報は、前記車両内ネットワークから前記車両の移動方向に関する方向情報および前記車両の移動距離に関する距離情報に基づいて生成される
    請求項4記載の通信システム。
  6. 前記複数の携帯端末それぞれは、自機の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成手段を有し、
    前記第2挙動情報は、前記複数の携帯端末から前記位置情報生成手段が生成した位置情報に基づいて生成される
    請求項4または請求項5記載の通信システム。
  7. 前記通信アダプタは、前記車両が動き出した後に、前記複数の携帯端末それぞれが車両内に存在しているか否かの判定を行う。
    請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の通信システム。
  8. 前記通信アダプタは、前記車両が動き出した後、規定距離の移動および規定時間の経過の少なくとも一方の条件が満たされた場合に、前記判定を行う
    請求項7記載の通信システム。
  9. 前記サーバは、更に、前記複数の携帯端末に情報配信可能であり、前記複数の携帯端末のうち前記車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末に前記情報を送る
    請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の通信システム
  10. 前記サーバは、更に、コンテンツを配信するものであり、中継用携帯端末として選択された携帯端末に前記コンテンツを送り、
    前記通信アダプタは、前記サーバから前記中継用携帯端末を介して前記通信アダプタに送られる前記コンテンツを、前記複数の携帯端末のうち中継用携帯端末として選択されなかった携帯端末に送る
    請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載の通信システム。
  11. 前記車両は、車両内ネットワークを備え、
    前記通信アダプタは、更に、前記車両内ネットワークに接続され、前記車両内ネットワークから前記車両に関する車両情報を取得し、
    前記車両情報が、前記通信アダプタから前記車両内に存在すると判定された携帯端末への配信が許可され且つ前記通信アダプタから前記車両内に存在すると判定されなかった携帯端末への配信が許可されていない
    請求項3記載の通信システム。
  12. サーバから配信されたソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタであって、
    複数の携帯端末の中から中継用携帯端末として選択する選択部と、
    前記ソフトウェアモジュールを、前記選択部が選択した前記中継用携帯端末を介して前記サーバ取得する取得部とを備える
    通信アダプタ。
  13. ソフトウェアモジュールを配信するサーバと、前記サーバと通信可能であり且つ中継機能を有する複数の携帯端末と、車両に搭載され且つ前記サーバから前記携帯端末の中継機能を用いて取得した前記ソフトウェアモジュールに基づいて動作する通信アダプタと、を用いた通信方法であって、
    前記通信アダプタは、前記複数の携帯端末それぞれについて、前記車両内に存在するか否かを判定し、
    前記複数の携帯端末のうち前記車両内に存在すると判定された少なくとも1つの携帯端末の中から、1つの携帯端末を中継用携帯端末として選択し、
    前記ソフトウェアモジュールが、前記サーバから前記通信アダプタにより選択された1つの携帯端末を介して前記通信アダプタに送られる
    通信方法。









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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104519128A (zh) * 2014-12-16 2015-04-15 北京中交兴路车联网科技有限公司 一种分布式数据多模式采集方法及系统
US9813170B2 (en) 2015-07-09 2017-11-07 Clarion Co., Ltd. In-vehicle terminal that measures electric field strengths of radio waves from information terminals

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