JP2014224791A - 電動オイルポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過熱保護に用いられるサーミスタの故障を精度よく検出できる電動オイルポンプ装置を提供する。【解決手段】電源投入時にサーミスタ状態検出処理が起動されると、CPUは、ブラシレスモータ3の回転状態を判定する。停止中であれば、特定の相に所定電圧Vpを印加し、ロータ6の位置を固定させる。続いて、U−V相間を流れる相固定電流が一定値になったタイミングで、電流値を測定する。次に、電流値Ipからコイル19のU−V相間のコイル抵抗値Rcを算出する。そして、算出した抵抗値Rcからコイル温度Tcを推定し、コイル温度Tcと、制御基板23に実装されたサーミスタ30の出力から算出した基板周囲温度Tpとを比較し、サーミスタ30が正常か否かを判別する。すなわち、コイル温度Tcがサーミスタ出力が飽和する低温側温度より高く、かつ、サーミスタ出力が飽和状態にあれば、サーミスタ30は、故障していると判断される。【選択図】図4

Description

本発明は、電動オイルポンプ装置に関する。
従来、車両用の電動オイルポンプ装置として、油を循環させるオイルポンプと、オイルポンプを駆動する電動モータとが回転軸を共用してオイルポンプの中心軸方向に並んで配置され、モータハウジングをポンプハウジングに一体に結合したものが用いられている。さらに、モータハウジング内に電動モータを駆動する制御装置の基板を収容して、制御装置を電動モータと一体化したものがある。一般的に、電動オイルポンプ装置は、非常に高温雰囲気下で使用され、電動モータの近傍では、ステータコイルなどの自己発熱も加わってさらに高温雰囲気下での使用となる。このため、制御装置を構成する電子部品、例えば、MOSFETなどのパワー(スイッチング)素子の過度な発熱による故障を防止するため、このパワー素子を実装する回路基板の特定位置の温度をサーミスタなどの温度センサで検出し、検出結果に応じて作動する過熱保護機能を設けている。ところが、サーミスタに断線などの故障が生じた場合、パワー素子の温度が上昇したとき過熱保護できず、焼損などの熱故障の発生を防止できない可能性がある。そこで、サーミスタの故障を検出する方法が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−62266号公報
上記構成では、モータコイルの抵抗値からコイル温度を推定し、この推定値とサーミスタ温度測定値とを比較し、サーミスタの故障を検出する。しかしながら、この特許文献1の技術を過熱保護用のサーミスタに用いる場合、低温側ではサーミスタの温度測定値の精度が低く、サーミスタに生じる故障を誤検出する可能性がある。すなわち、サーミスタの出特性(抵抗値)は温度が下がるにつれ増加し、極低温時では、測定電圧は温度に対する傾きが緩やかになって飽和し、かつサーミスタ断線時の検出電圧に近い大きな値となるので、極低温時とサーミスタ故障時との判別ができない。このため、サーミスタの故障検出を精度よく行うには、雰囲気温度を測定してサーミスタ周辺の温度が極低温でないことを検出する手段が必要となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、過熱保護に用いられるサーミスタの故障を精度よく検出できる電動オイルポンプ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の電動オイルポンプ装置は、ポンププレートとポンプハウジングとの間に形成されたポンプ室にポンプロータが回転軸線回りに回転可能に支承された金属製のオイルポンプと、前記オイルポンプに前記回転軸線方向に隣接して設けられ、前記ポンプロータを回転駆動する電動モータと、前記ポンプハウジングに回転可能に軸承され前記ポンプロータと前記電動モータのロータとを連結する金属製の回転軸と、前記電動モータのハウジングに前記オイルポンプの反対側に形成された制御室に収容され、前記電動モータを駆動制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、測定した基板の温度に応じて電圧を出力するように前記基板上に設けられたサーミスタと、前記電動モータのコイルに対して電圧を印加し、前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段が検出した電流から前記コイルの抵抗値を算出するコイル抵抗算出手段と、前記コイル抵抗算出手段により算出された前記コイルの抵抗値を基に、前記コイルの温度を推定するコイル温度推定手段と、前記コイル温度推定手段が推定した前記コイルの温度と、測定した前記サーミスタの出力電圧から算出した前記基板の温度とを比較して、前記サーミスタの故障状態を判別するサーミスタ状態判別手段と、を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、電動モータのコイル抵抗から推定した雰囲気温度(コイル温度)と、電動モータを駆動制御するコントローラの過熱保護に用いるサーミスタの測定温度電圧から算出した雰囲気温度(基板周囲温度)とを比較する。これにより、サーミスタに故障が発生して基板周囲温度が実際よりも低く検出されてしまった場合にも、サーミスタの特性を変更することなくサーミスタの故障を検出できるので、コントローラの過熱による電子部品の焼損などを防止し、電動オイルポンプ装置の信頼性を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動オイルポンプ装置において、前記電流検出手段は、前記電動モータが停止時に前記コイルの1つの相から残りの相の一方へ向けて通電し前記ロータの位置を固定させて、前記コイルに流れる電流を検出することを要旨とする。
上記構成によれば、電動モータのコイルの特定の2相間に電圧を印加し電流を流すことによりロータが回転しないように固定できる。これにより、相固定状態で、安定した電流値を取得できるので、精度よくコイルの抵抗値を算出することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電動オイルポンプ装置において、前記サーミスタ状態判別手段は、前記推定した前記コイルの温度が前記サーミスタ出力電圧が飽和する温度よりも高く、かつ前記サーミスタ出力電圧が飽和している場合、前記サーミスタが故障であると判別することを要旨とする。
上記構成によれば、コイルの抵抗値から推定したコイルの温度から基板周辺の雰囲気温度が極低温ではなく、かつサーミスタの測定温度電圧が飽和状態であるときサーミスタが故障していると判別できる。これにより、サーミスタの故障を精度よく検出できるので、電動オイルポンプ装置の信頼性を向上することができる。
本発明によれば、過熱保護に用いられるサーミスタの故障を精度よく検出できる電動オイルポンプ装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る電動オイルポンプ装置の概略構成を示す縦断面図。 コントローラの概略構成を示す回路図。 (a)は、サーミスタを用いた温度測定回路、(b)は、サーミスタにおける温度−測定温度電圧特性の一例を示すグラフ。 サーミスタ状態検出処理ルーチンを示すフローチャート。
次に、本発明の一実施形態に係る電動オイルポンプ装置について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動オイルポンプ装置1の縦断面図である。図1に示すように、電動オイルポンプ装置1は、自動車のトランスミッション用油圧ポンプとして用いられ、オイルポンプ(例えば、内接ギヤポンプ)2とオイルポンプ2を回転駆動する電動モータ(以下、ブラシレスモータという)3とがハウジング内に一体化されている。なお、ブラシレスモータ3は、3相巻線を有するブラシレスセンサレスモータである。また、ブラシレスモータ3を回転制御するコントローラ4(制御基板23)もモータハウジング17内に組み込まれている。
電動オイルポンプ装置1は、ポンププレート14の端面に突出した複数のフランジ部を介して図示しないトランスミッションやエンジンケースに、取付穴を通して軸線中心に対して周方向に配置されたボルトで締結して固定されている。なお、以下の説明において、図面の左側を前、同右側を後とする。
オイルポンプ2は、ここではトロコイド曲線型ポンプを用いていて、トロコイド歯形を有する内歯を備えたポンプ用アウタロータ(以下、アウタロータという)11の内周側に、外歯を備えたポンプ用インナロータ(以下、インナロータという)12を噛み合わせ、ポンプハウジング15内にこれらのアウタロータ11およびインナロータ12からなるポンプロータを偏心して回転自在に配置したものである。
インナロータ12は、回転軸7におけるロータ6を形成した部分より前方に寄った部分に外嵌固着されて、この回転軸7とともに回転するようになっている。アウタロータ11は、このインナロータ12の外歯よりも1歯多い内歯を備え、回転軸7に対して偏心した位置を中心にポンプハウジング15内で回転自在となるように配置されている。また、インナロータ12は、外歯がこのアウタロータ11の内歯に全周の一部で噛み合うとともに、各外歯がこのアウタロータ11の内面に全周の各所でそれぞれほぼ内接しながら回転するようになっている。
したがって、ブラシレスモータ3により回転軸7が回転駆動されると、このオイルポンプ2のアウタロータ11およびインナロータ12の間隙の容積がこの回転軸7の1回転の間に拡大と縮小を繰り返す。これにより、これらの間隙に通じるポンププレート14に設けられたインポート(吸入口)からアウトポート(吐出口)に向けて油を送り出すポンプ動作が行われることになる。
オイルポンプ2のハウジングを構成するポンププレート14、ポンプハウジング15は、金属製の非磁性材料(例えば、アルミダイカストなど)により形成されている。ブラシレスモータ3を収容するモータハウジング17およびカバー20は、熱可塑性樹脂材料(例えば、PPS、PBT樹脂など)により形成されている。電動オイルポンプ装置1のハウジング本体は、上記ポンププレート14,ポンプハウジング15、モータハウジング17、およびカバー20により構成されている。ここで、モータハウジング17およびカバー20は、防水ハウジングを形成している。
モータハウジング17は、円筒形状をなし、その前端が、オイルシール25を介してポンプハウジング15の後面外周寄りの部分に固定されている。モータハウジング17の後端開口部が、カバー20により塞がれている。
ポンプハウジング15は、径方向に広がりを持つ厚肉板状のものであり、その中心に、前部が開口したポンプ室13が形成されている。ポンプハウジング15の前面に、ポンププレート14がOリング16を介して固定され、ポンプ室13の前面が塞がれている。ポンプ室13内に、オイルポンプ2を構成するアウタロータ11が回転自在に収容され、アウタロータ11の内側に、これと噛み合うインナロータ12が配置されている。ポンププレート14には、軸線方向に貫通する吸入口および吐出口が設けられている。
次に、ブラシレスモータ3は、回転するモータ用ロータ(以下、ロータという)6と、このロータ6の外周面の外側に固定されたモータ用ステータ(以下、ステータという)5とで構成されている。ロータ6は、回転軸7の外周面に、例えば、複数個の永久磁石8を周方向に沿って並べて配置して形成したものである。回転軸7は、ブラシレスモータ3とオイルポンプ2とで共用する金属製の回転駆動軸である。
ポンプハウジング15の後端面の中心に、モータハウジング17より小径の円筒部が一体に形成され、円筒部内の後部に設けられた軸受26,27により、前後方向に延びる回転軸7が片持ち支持されている。この例では、軸受26,27は、前後に隣接する2個の転がり軸受である玉軸受よりなり、各軸受26,27の内輪が回転軸7に固定され、外輪が円筒部に固定されている。回転軸7の前部は、ポンプハウジング15の後壁に形成された穴の部分を貫通してポンプ室13内に進入し、その前端がインナロータ12に連結されている。円筒部内周の軸受26,27より前側の部分と回転軸7との間に、オイルシール25が設けられている。
円筒部より後方に突出した回転軸7の後端部に、ブラシレスモータ3を構成するロータ6が固定されている。ロータ6は、回転軸7の後端から半径方向に延び、かつ軸受26,27の外周を囲む円筒状に形成され、その外周に永久磁石8が設けられている。さらに詳しくは、ロータ6は、ロータコア10の穴開き円板部と、その外周に一体に形成された円筒部とからなり、円板部の内周が回転軸7に固定され、円筒部の外周に永久磁石8が設けられている。回転軸7、ロータ6およびオイルポンプ2のインナロータ12を含む回転部分の重心の軸線方向位置が、軸受26,27の軸線方向範囲内にある。本実施形態では、上記重心の軸線方向位置が、軸受26,27を構成する2個の玉軸受の間にある。
ステータ5は、ロータ6の外周面の外側にわずかなエアギャップを介してステータコア9の内向きの突極(ティース)を複数配置している。このステータコア9の各ティースには、それぞれコイル19が巻回されている。ここで、コイル19をステータコア9から絶縁するために、ステータコア9の軸線方向両端側からインシュレータ18が装着されている。
また、本実施形態の電動オイルポンプ装置1には、ブラシレスモータ3を制御するためのコントローラ4として制御基板23がモータハウジング17後端に形成された制御室21に収容されモータハウジング17に取り付けられている。制御基板23には、直流電源を交流に変換してブラシレスモータ3の各コイル19に駆動電流を供給するインバータ回路と、ホール素子などのセンサが検出したアウタロータ11の回転位置の情報に基づいて、このインバータ回路を制御する制御回路とが実装されている。制御基板23の両面には、制御基板23を構成する上記回路のマイコン(CPU)やIC、コンデンサ、抵抗、コイルなどの電子部品22が搭載されている。
さらに、モータハウジング17の側面には図示しないコネクタシェルがモータハウジング17と一体に設けられ、その内部のコネクタピン(ターミナル)が制御基板23に設けられたスルーホールに挿入されてはんだ付けにより制御基板23上の制御回路と電気的に接続されている。なお、このコネクタシェルには、別体の電源および入出力信号が接続された図示しないハーネスのコネクタが装着されるようになっている。
そして、上記構成により、コントローラ4によって制御された駆動電流がブラシレスモータ3の各コイル19に供給されるようになっている。これにより、コイル19に回転磁界が発生し、永久磁石8にトルクが生じてロータ6が回転駆動される。このようにして、インナロータ12が回転駆動されると、アウタロータ11がこれに従動して回転し、これらのアウタロータ11の内歯と,インナロータ12の外歯の間隙が拡縮を繰り返すので、吸入口および吐出口を通じて油を吸入・吐出するポンプ動作が行われる。
モータハウジング17とカバー20とは、固定したモータハウジング17に対し、カバー20を回転させながら当接し、回転による摩擦熱により両者を溶着する、例えば、スピン溶着により接合されている。ここで、カバー20の中央部には、モータハウジング17の外部と内部の空間を連通し、オイルポンプ2の軸線方向に一方の面から反対側の面に抜ける円形の呼吸孔が設けられ、カバー20の前面(内面)側には呼吸孔を覆い液体を遮断して気体を通過させるフィルタが固着されている。
図2は、コントローラ4の概略構成を示す回路図である。電動オイルポンプ装置1の駆動源としてブラシレスモータ3は、例えば、筒形構造をなした3相交流モータである。ブラシレスモータ3におけるU,V,W相巻線19u,19v,19wは、例えば、スター結線されている。図2に示すように、コントローラ4は、モータ駆動回路(インバータ回路)28と信号処理回路(制御回路)29とを備えており、外部のECU(本実施形態では、エコランECU)33に接続され、電源供給時、ECU33からの起動信号により動作開始する。また、信号処理回路29は、図示しないCPUおよびメモリを備え、そのメモリに記憶されたプログラムを実行して、以下説明するスイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2をオンオフ制御する。
モータ駆動回路28は、ECU33から供給された電源の正極(Vp)と負極(GND)との間に、U、V、Wの相回路を備えた3相ブリッジ回路になっている。そのU相回路には、上段側のスイッチU1、下段側のスイッチU2が直列接続して設けられ、それら両スイッチU1,U2の接続点から延びた給電ラインに、ブラシレスモータ3のU相巻線19uが接続されている。これと同様に、V相回路には、上段側のスイッチV1および下段側のスイッチV2が設けられ、それらの接続点から延びた給電ラインに、ブラシレスモータ3のV相巻線19vが接続される。W相回路には、上段側のスイッチW1および下段側のスイッチW2が設けられ、それらの接続点から延びた給電ラインに、ブラシレスモータ3のW相巻線19wが接続されている。また、スイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2は、例えば、Nチャンネル型のMOSFETで構成され、それらMOSFETのゲートが信号処理回路29に接続されている。
信号処理回路29は、図示しないメモリに記憶された駆動制御プログラム(図示せず)を繰り返して実行し、モータ電流指令値(q軸電流指令値)に応じたU,V,Wの相電流Iu,Iv,Iwがモータ駆動回路28の給電ラインに通電されるように、モータ駆動回路28のスイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2をオンオフ制御する。
具体的には、モータ駆動回路28のスイッチU1,U2,V1,V2,W1,W2は、上段側のスイッチU1,V1,W1のうち何れか1つがオンし下段側のスイッチU2,V2,W2のうち何れか2つがオンしたパターンと、上段側のスイッチU1,V1,W1のうち何れか2つがオンし下段側のスイッチU2,V2,W2のうち何れか1つがオンしたパターンとがある。なお、給電ラインに実際に流れたU,V,Wの相電流Iu,Iv,Iwは、その検出結果に基づいて信号処理回路29により、U,V,Wの相電流Iu,Iv,Iwがフィードバック制御される。
さらに、モータ駆動回路28は、制御基板4の温度を測定するためのサーミスタ30を備えている。サーミスタ30は、信号処理回路29に接続され、CPUにより両端の電圧が測定温度電圧Vthとして取り込まれ、測定温度が算出される。図3(a)は、サーミスタ30を用いた温度測定回路、図3(b)は、サーミスタ30における温度−測定温度電圧Vth特性の一例を示すグラフである。図3(a)に示すように、定電圧源Vccにプルアップ抵抗32を介しサーミスタ30を接続した回路が用いられる。温度から測定温度電圧Vthへ変換されて、例えば,図3(b)のような特性を持つ測定結果が得られる。ここで、高温度領域(例えば、100℃以上)の範囲では,温度から測定温度電圧Vthへの変換感度は極めて低く、中間温度領域(例えば、45℃を中心に±20℃位)の範囲では,温度から測定温度電圧Vthへの変換感度は高く精度よく温度測定できることになる。
本実施形態のコントローラ4では、以下に説明する方法によってコイル19の温度Tcを推定し、この推定したコイル温度Tcとサーミスタ30が測定した基板温度Tpとを比較することによって、サーミスタ30の故障を検出する。
次に、図4は、本実施形態のコントローラ4の制御基板23内のCPUが実施するサーミスタ状態検出処理ルーチンを示すフローチャートである。このサーミスタ状態検出処理ルーチンは、例えば2msecごとに1回ずつタイマ割り込みにて起動される。電源が投入されたときにサーミスタ30の故障検出を確認する初期動作が実行され、図4に示した処理ルーチンが起動されると、CPUは、まず、ブラシレスモータ3が停止中か否かを判定する(ステップS401)。ブラシレスモータ3が起動状態(回転中)であれば(ステップS401:NO)、このプログラムを抜ける。
回転していない状態(停止中)であれば(ステップS401:YES)、特定の相(例えば、U−V相間)に所定電圧Vp(例えば、10V)を印加し、ロータ6の位置を固定させる(ステップS402:相固定通電)。続いて、U−V相間を流れる相固定電流が一定値になったタイミングで、電流値Ipを測定する(ステップS403:電流検出手段)。この電流値Ipの測定は、電流検出用抵抗31の両端の出力電圧をA/D変換し、CPU内に読み込むことにより行う。
次に、電流値Ipからコイル19のU−V相間のコイル抵抗値Rc(=Vp/Ip)を算出する(ステップS404:コイル抵抗算出手段)。そして、予め取得してメモリ内に収納されたコイル抵抗値Rc−コイル温度Tc特性を基に、算出したコイル19のU−V相間の抵抗値Rcからコイル温度Tcを推定する(ステップS405:コイル温度推定手段)。
続いて、上記コイル温度Tcと、制御基板23に実装されたサーミスタ30の出力電圧(測定温度電圧Vth)から算出した基板周辺の雰囲気温度である基板周囲温度Tpとを比較し、サーミスタ30が正常か否かを判別する(ステップS406:サーミスタ状態判別手段)。すなわち、コイル温度Tcと基板周囲温度Tpとは相関関係があるため、コイル温度Tcは、サーミスタ出力電圧(Vth)が飽和する温度(低温側)より高く、かつ、サーミスタ出力電圧(Vth)が飽和状態にあれば(サーミスタ測定温度<サーミスタ低温側飽和温度)、サーミスタ30は、故障(断線)していると判断され(ステップS407)、CPUは本ルーチンを終了する。
次に、上記のように構成された本発明の実施形態に係る電動オイルポンプ装置1の作用および効果について説明する。
本実施形態の構成によれば、ブラシレスモータ3のコイル抵抗値Rcから推定したコイル温度Tcと、ブラシレスモータ3を駆動制御するコントローラ4の過熱保護に使用されるサーミスタ30の測定温度電圧Vthから算出した基板周辺の雰囲気温度の基板周囲温度Tpとを比較する。ここで、ブラシレスモータ3の特定の2相間(本実施形態では、U−V相間)に電圧Vpを印加して電流(相固定電流)を流すことにより、ロータ6が回転しないように固定して電流値Ipを測定し、コイル抵抗値Rcの算出を行う。そして、予め取得してメモリ内に収納されたコイル抵抗値Rc−コイル温度Tc特性を基に、U−V相巻線19u,19v間の抵抗値Rcからコイル温度Tcを推定する。コイル温度Tcと基板周囲温度Tpとは相関関係があるため、この基板周囲温度Tpが低温側ではなく、かつ、サーミスタ30の出力電圧(Vth)が飽和状態である場合に、サーミスタ30が故障していると判定することができる。
これにより、サーミスタ30に故障が発生して基板周囲温度Tpが実際よりも低く検出されてしまった場合にも、サーミスタ30の特性を変更することなくサーミスタ30の故障を確実に検出できるので、コントローラ4の過熱による電子部品22の焼損などを防止し、電動オイルポンプ装置1の信頼性を向上することができる。さらに、ブラシレスモータ3を相固定状態にすることで安定した電流値Ipを取得できるので、精度よくコイル19の抵抗値Rcを算出することが可能になる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、過熱保護に用いられるサーミスタの故障を精度よく検出できる電動オイルポンプ装置を提供できる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することも可能である。
上記実施形態では、ブラシレスモータ3のU−V相間に所定電圧を印加して相固定させ電流値を測定する構成としたが、これに限らず、V−W相間、またはW−U相間に電圧を印加して流れる電流値を測定するようにしてもよい。また、複数の相間の電流値を測定して算出する構成としてもよい。
上記実施形態では、温度検出に用いるサーミスタ30の故障検出を電動オイルポンプ装置1に適用する例を説明したが、これに限らず、サーミスタを使用して温度検出を行う他のモータ駆動装置、例えば、電動ポンプ式油圧パワーステアリング装置(H−EPS)、車載のモータ冷却用電動ポンプなどに適用してもよい。
上記実施形態では、オイルポンプ2として内接ギヤ式ポンプを用いる場合を示したが、これに限定されるものでなく、ベーン駆動や外接ギヤなどを用いた回転ポンプであってもよい。また、内接ギヤポンプとして、必ずしも上述のようなトロコイド曲線型ポンプには限定されない。さらに、ブラシレスモータ3のロータ6として、回転軸7の外周部に複数個の永久磁石8を配置し固着する場合を示したが、これに限らず、リング形状の永久磁石を固着したものを用いるようにしてもよい。
1:電動オイルポンプ装置、2:オイルポンプ、3:ブラシレスモータ(電動モータ)、4:コントローラ、5:モータ用ステータ、6:モータ用ロータ、7:回転軸、
8:永久磁石、9:ステータコア、10:ロータコア、11:ポンプ用アウタロータ、
12:ポンプ用インナロータ、13:ポンプ室、14:ポンププレート、
15:ポンプハウジング、16:Oリング、17:モータハウジング、
18:インシュレータ、19:モータコイル、19u,19v,19w:各相巻線、
20:カバー、21:制御室、22:電子部品、23:制御基板、25:オイルシール、
26,27:軸受、28:モータ駆動回路、29:信号処理回路、30:サーミスタ、
31:電流検出用抵抗、32:プルアップ抵抗、33:外部ECU、
U1,U2,V1,V2,W1,W2:スイッチ(MOSFET)、Rc:コイル抵抗値、
Vp:モータ印加電圧、Ip:相固定電流値、Vth:測定温度電圧、Tc:コイル温度、Tp:基板周囲温度

Claims (3)

  1. ポンププレートとポンプハウジングとの間に形成されたポンプ室にポンプロータが回転軸線回りに回転可能に支承された金属製のオイルポンプと、
    前記オイルポンプに前記回転軸線方向に隣接して設けられ、前記ポンプロータを回転駆動する電動モータと、
    前記ポンプハウジングに回転可能に軸承され前記ポンプロータと前記電動モータのロータとを連結する金属製の回転軸と、
    前記電動モータのハウジングに前記オイルポンプの反対側に形成された制御室に収容され、前記電動モータを駆動制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    測定した基板の温度に応じて電圧を出力するように前記基板上に設けられたサーミスタと、
    前記電動モータのコイルに対して電圧を印加し、前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段が検出した電流から前記コイルの抵抗値を算出するコイル抵抗算出手段と、
    前記コイル抵抗算出手段により算出された前記コイルの抵抗値を基に、前記コイルの温度を推定するコイル温度推定手段と、
    前記コイル温度推定手段が推定した前記コイルの温度と、測定した前記サーミスタの出力電圧から算出した前記基板の温度とを比較して、前記サーミスタの故障状態を判別するサーミスタ状態判別手段と、を備えたことを特徴とする電動オイルポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の電動オイルポンプ装置において、
    前記電流検出手段は、前記電動モータが停止時に前記コイルの1つの相から残りの相の一方へ向けて通電し前記ロータの位置を固定させて、前記コイルに流れる電流を検出することを特徴とする電動オイルポンプ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動オイルポンプ装置において、
    前記サーミスタ状態判別手段は、前記推定した前記コイルの温度が前記サーミスタ出力電圧が飽和する温度よりも高く、かつ前記サーミスタ出力電圧が飽和している場合、前記サーミスタが故障であると判別することを特徴とする電動オイルポンプ装置。
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