JP2014224174A - ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物 - Google Patents

ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014224174A
JP2014224174A JP2013103109A JP2013103109A JP2014224174A JP 2014224174 A JP2014224174 A JP 2014224174A JP 2013103109 A JP2013103109 A JP 2013103109A JP 2013103109 A JP2013103109 A JP 2013103109A JP 2014224174 A JP2014224174 A JP 2014224174A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
polyurethane resin
mass
group
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013103109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6172661B2 (ja
Inventor
麻美 阿部
Asami Abe
麻美 阿部
田中 重弘
Shigehiro Tanaka
重弘 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Carbon Co Ltd filed Critical Tokai Carbon Co Ltd
Priority to JP2013103109A priority Critical patent/JP6172661B2/ja
Publication of JP2014224174A publication Critical patent/JP2014224174A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6172661B2 publication Critical patent/JP6172661B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】顔料分散組成物に使用したときに、優れた画像濃度、分散性および保存安定性を発揮するとともに、耐マーカー性や耐擦過性に優れるインク塗膜を形成し得るポリウレタン樹脂付着顔料を提供する。
【解決手段】アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなることを特徴とするポリウレタン樹脂付着顔料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物に関する。
近年、水性インキはその安全性と環境負荷が少ないことから幅広い分野で有機溶剤系インキに取って代わり普及している。特にビジネス用途などではオフィスにおいて各種印刷に使用されるインクとして臭いのない水性色材が必要不可欠であり、産業用途でも作業環境、インキや塗料の取り扱いの安全性、廃液処理の問題から有機溶剤の使用量をできる限り低減する傾向が強まっている。
また、水性着色材は、有機溶剤型着色材に比べ、製造時に防爆設備、排気設備、有機溶剤回収装置などの特別な装置が要らず製造コストが安価であることも普及の要因となっている。
水性着色材としては主に染料と顔料の二つが用途に応じて使い分けられており、染料は階調性に優れ高解像度の画像形成がしやすい反面、耐光性が顔料と比べて悪く実用上問題がある。これに対して顔料は染料に対して分散性は劣るが、耐水性、耐光性が極めて優れており、分散技術の進歩により顔料インクが数多く提供されてきている。
印刷製版を経て印刷されるグラビアインキ、オフセット印刷用の水性リキッドインクも開発されているが、水性インクを用いるオフィス向けの記録方法として最も普及し始めているものはインクジェット記録方法である。
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や画像を紙などの記録媒体の表面に記録する方法であり、非接触で記録することにより、普通紙をはじめ多種多様な記録媒体にフルカラーで印刷版をおこすことなくオンデマンドで容易に印刷可能であることから広く普及し始めている。
インクジェット記録方法を採用したインクジェットプリンターは、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や画像を紙などの記録媒体の表面に記録する方法であり、代表的な記録方式としてバブルジェット(登録商標)方式とピエゾ方式とがある。前者はノズルヘッドまで導いたインクをヒーターで瞬間的に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張でインク液を断続的に吐出する記録方式であり、後者は電歪素子(圧電素子)を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインク液滴を断続的に吐出する記録方式である。
インクジェットプリンター用インク組成物(インクジェットインク組成物)のうち、黒色インク組成物は、主に文書印刷を目的としてオフィス等で多用されており、各プリンターの記録方式、記録速度に最適化された水性黒色顔料インク組成物が数多く提供されている。
例えば、黒色顔料の表面を親水化して、水性媒体に対する分散性を向上させた水性黒色顔料インク組成物が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、特許文献1記載の方法では、普通紙に印字した場合に紙の内部にインク組成物が浸透してしまうことから、画像濃度が低下したり裏移りを生じたり、記録紙がカールする等の課題を生じていた。特に、近年、インクジェットプリンターの印刷速度の高速化に伴い、単位時間あたりのインク吐出量が増える傾向にあるため、従来の水性黒色顔料では十分な画像濃度が得られない場合があった。
また、顔料は、粒子間の凝集力に比べて他の物質、例えば有機高分子、水および有機溶剤等との親和性が弱いために、通常の混合または分散条件では、均一に混合または分散することが極めて困難であるため、顔料表面に、各種の界面活性剤や樹脂等からなる分散剤を吸着させ、顔料表面全体を該分散剤で被覆して、固体状または液体状の他成分との親和性を高めることにより、顔料の分散性を改良する検討が数多くなされている(例えば、特許文献2参照)。
特開平08−003498号公報 特開平08−218015号公報
しかしながら、本発明者等が鋭意検討したところ、顔料表面に分散剤を吸着させてなる従来の水系顔料インク組成物においては、ノズルヘッドに設けられた細いノズルからインク組成物が吐出される際に、強い剪断力が加わって分散剤が離脱したり、長期保存中に分散剤が離脱したりする等して顔料の分散状態が不安定になり、保存安定性の悪化を引き起こすことが判明した。インク塗膜の耐擦過性、耐マーカー性を向上すべくアクリルエマルションなどの水性分散樹脂を添加すると保存安定性、吐出安定性の低下を招く。また、顔料全体を分散剤で被覆してマイクロカプセル化した場合には、保存安定性に優れる反面、画像濃度が大きく低下してしまう。
また、顔料表面の官能基濃度を下げて、紙などの被印刷物に浸透せずに表面に止まる着色剤のほうが画像濃度が高くなることが知られているが、この場合、分散安定性、再溶解性、耐擦過性を低下させてしまう。
従って、本発明は、顔料分散組成物に使用したときに、優れた画像濃度、分散性および保存安定性を発揮するとともに、耐マーカー性や耐擦過性に優れるインク塗膜を形成し得るポリウレタン樹脂付着顔料を提供するとともに、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明者等が鋭意検討したところ、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなるポリウレタン樹脂付着顔料により、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなることを特徴とするポリウレタン樹脂付着顔料、
(2)前記表面に酸性基を有する顔料(IV)が、表面に酸性基を有する自己分散型顔料である上記(1)に記載のポリウレタン樹脂付着顔料、
(3)前記表面に酸性基を有する顔料(IV)が、表面に酸性基を有する自己分散型カーボンブラックである上記(1)に記載のポリウレタン樹脂付着顔料、
(4)上記(1)〜(3)に記載のポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とする顔料分散組成物、
(5)上記(1)〜(3)に記載にポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とするインクジェットインキ組成物、
(なお、以下、適宜、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)を「ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)」、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)を「水分散性ポリウレタン樹脂(III)」とそれぞれ称するものとする。)
本発明によれば、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させることにより、水分散性ポリウレタン樹脂(III)の低極性主鎖が表面に酸性基を有する顔料(IV)に物理的に吸着してなるとともに、水分散性ポリウレタン樹脂(III)の水酸基、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖が水性媒体に対する親和性を発揮して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)が一種の顔料分散剤として機能するとともに、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)の末端イソシアネート基に第一級または第二級アミン(II)を接触させて生じる尿素結合が、顔料分散組成物に使用したときに強靭なインク塗膜を形成し得ることから、顔料分散組成物に使用したときに、優れた画像濃度、分散性および保存安定性を発揮し得るとともに、耐マーカー性や耐擦過性に優れたインク塗膜を形成し得るポリウレタン樹脂付着顔料を提供することができる。
また、本発明によれば、上記ポリウレタン樹脂付着顔料含むことによって、画像濃度、分散性、保存安定性、インキ塗膜の耐マーカー性および耐擦過性に優れた顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物を提供することができる。
先ず、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料について説明する。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなることを特徴とするものである。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するものであり、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)としては、アニオン性極性基を有するもの、ノニオン性極性鎖を有するもの、アニオン性極性基およびノニオン性極性鎖の両者を有するものが挙げられる。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)において、アニオン性極性基としては、カルボキシル基等を挙げることができ、ノニオン性極性鎖としては、ポリオキシエチレンエーテル鎖、或いはポリオキシエチレンエーテル鎖を含んでなるポリオキシアルキレンエーテル鎖等を挙げることができる。
アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有する水分散性ポリウレタン樹脂(I)は、水性媒体に分散可能なアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を分子中に有し、かつ2以上の水酸基を有するポリオール化合物のモル量に対して過剰モル量のポリイソシアネート化合物をウレタン結合させることにより得ることができる。
水性媒体に分散可能なアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を分子中に有し、かつ2以上の水酸基を有するポリオール化合物としては、最終段階で水分散性ポリウレタン樹脂(III)を水性媒体中に転相させる塩を形成し得る官能基を有するものが好ましく、具体的には、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物を挙げることができる。
三級カルボキシル基含有ポリオール化合物としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロン酸等のポリヒドロキシカルボン酸類を挙げることができ、これ等のうち、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジヒドロキシモノカルボン酸が好ましい。上記ポリオール化合物が有する三級カルボキシル基はイソシアネート化合物との反応性が極めて低いことから、ウレタン結合反応を阻害することなく、目的とするポリウレタン樹脂を効率よく生成することができる。
また、上記三級カルボキシル基含有ポリオール化合物の配合量を制御することにより、得られる水分散性ポリウレタン樹脂(III)の酸価を制御することが可能となり、酸価を調整するためには、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物以外に、更にノニオン性の分子鎖を有するジオール化合物を使用することができる。
上記ノニオン性の分子鎖を有するジオール化合物としては、ポリエチレングリコールジオール(PEG)、或いはポリエチレングリコールジオール(PEG)と、ポリプロピレングリコールジオール(PPG)、ポリブチレングリコールジオール(PBG)との共重合ジオールに代表されるポリアルキレングリコールジオールを挙げることができる。
上記三級カルボキシル基含有ポリオール化合物やノニオン性の分子鎖を有するジオール化合物とともに、分子中に少なくとも2個の水酸基を有するポリオールを任意の割合で用いることもできる。
分子中に少なくとも2個の水酸基を有するポリオールとしては、マイケル付加等の反応により目的に応じた化学修飾を行った側鎖修飾ジオール等を挙げることができ、側鎖に種々の疎水基や親水基を導入することで、得られる水分散性ポリウレタン樹脂(III)における親水性と疎水性のバランス設計を幅広く行うことができる。
上記側鎖修飾ジオールは、ジアルカノールアミンと(メタ)アクリル酸誘導体との付加反応により合成することができる。マイケル付加等の反応は、ジアルカノールアミンとメタクリル酸誘導体との反応よりも低温で反応し反応性の高いアクリル酸誘導体との付加反応が制御しやすく好ましい。
ジアルカノールアミンとしては、特に限定されないが、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の二級アミンのジヒドロキシアルキル置換体を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸誘導体としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸置換芳香族エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキルエステル、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、不飽和二塩基酸またはその誘導体を挙げることができる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2―エチルヘキシル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸芳香族エステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸フルオロメチル、(メタ)アクリル酸フルオロエチル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸エチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールエステル等が挙げられる。
上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−置換スチレン、フルオロスチレン、メチルスチレン等の核置換スチレン等が挙げられる。
その他、(メタ)アクリル酸誘導体としては、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族モノアクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有するモノアクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族モノアクリレート;メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキルエーテルアクリレート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート等の二塩基酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエステル;モノ2−エチルヘキシルエーテルポリオキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、モノノニルフェニルエーテルポリオキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、モノ2−エチルヘキシルエーテルポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノノニルフェニルエーテルポリオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のモノアルキルエーテルポリオキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリオキシエチレンエーテル結合を有するモノアクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物等のヒドロキシル基を有するモノ(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の脂環エーテル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド等の含窒素モノアクリレート、ポリオキシエチレン燐酸エステルモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン燐酸エステルモノ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン燐酸エステルモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記側鎖修飾ジオールを得るマイケル付加反応に供する原料としては、メタクリル酸誘導体よりもアクリル酸誘導体の方がアミンとの反応性が高く反応温度も低いため好ましい。
また、分子中に少なくとも2個の水酸基を有するポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8 −オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキシルジメタノールなどのジオール類、或いは高分子ポリオールを挙げることができる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルジオール等のポリエステルポリオールや、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンジオールなどの高分子ジオールや、ポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、ロジン骨格または水添ロジン骨格を有する化合物のポリマージオールが挙げられる。
高分子ポリオールの分子量は、数平均分子量で300〜5000のものが好ましく、数平均分子量で500〜3000のものがより好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、以下のポリオール、ポリオール同効成分のうちの1種または2種以上と、多塩基酸およびそれら無水物等のうちの1種または2種以上とが縮合反応することによって得られるものが挙げられる。
ポリエステルポリオールの原料であるポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8 −オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ひまし油変性ジオール、ひまし油変性ポリオール等を挙げることができる。
ポリエステルポリオールの原料であるポリオール同効成分としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテルおよびステアリルグリシジルエーテル等のアルキルモノグリシジルエーテル類、並びにアルキルグリシジルエステル(製品名カージュラE10:シェルジャパン社製)等モノエポキシ化合物のうちの1種または2種以上が挙げられる。
ポリエステルポリオールの原料である多塩基酸およびそれらの無水物としては、琥珀酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸およびダイマー酸等の脂肪族二塩基酸並びにそれらの無水物、ドデセニル無水琥珀酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸および無水トリメリット酸等の芳香族多塩基酸並びにそれらの無水物、無水ヒドロフタル酸およびジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族多塩基酸並びにそれらの無水物等が挙げられる。
ポリラクトンジオールとしては、上記ポリオール、上記ポリエステルポリオールなどの水酸基末端化合物を出発物質としてε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトンなどのラクトン環を持つモノマーの開環付加重合によって得られるポリエステルポリオールもポリエステルポリオールの例として挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどのジオールを原料にしたポリカーボネートジオールが挙げられる。
ポリブタジエンジオールとしては、下記式:
Figure 2014224174
(ただし、k=0.2、l=0.2、m=0.6で、nは正の整数である。)で表されるポリブタジエンジオールPoly bdR−15HT、R−45HT(出光興産社製)や、ポリイソプレンジオールPoly ip(出光興産社製)が挙げられる。
また、ポリブタジエンジオールとしては、下記式
Figure 2014224174
(式中、nは正の整数を示す。)
で表わされるα、ω―ポリブタジエングリコールG−1000、G−2000、G−3000(日本曹達社製)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコールジオール(PEG)、ポリプロピレングリコールジオール(PPG)、ポリブチレングリコールジオール(PBG) に代表されるポリアルキレングリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールFなどを出発物質として、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキサイドを付加させたポリエーテルポリオールが挙げられる。
ロジン骨格または水添ロジン骨格を有する化合物のポリマージオールとしては、パインクリスタルD−6011、D−6240(荒川化学工業(株)製)が挙げられる。
一方、ポリイソシアネート化合物としては、分子中にイソシアネート基を2以上含有するものであれば特に限定されない。目的に応じてジイソシアネート化合物或いはイソシアネート基を3以上含有するポリイソシアネート化合物から選ばれる一種以上を用いることができる。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略記)、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート(以下TDIと略記)、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと略記)、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと略記)、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン(水添XDI)等を挙げることができ、また、これらのイソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基の一部をビューレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレトンイミン、オキサゾリドン、アミド、イミド、イソシアヌレート、ウレトジオン等に変性したものが挙げられる。これらは必要に応じて、単独または2種以上を併用することができる。
これ等のジイソシアネート化合物のうち、芳香族系ジイソシアネート化合物よりも水との反応速度が遅い非芳香族系ジイソシアネート化合物が好ましい。水との反応性を考慮した場合、末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)の末端イソシアネート基は、比較的水との反応が緩慢な脂環族、脂肪族ジイソシアネートが望ましく、分子末端イソシアネート基を脂環族、脂肪族ジイソシアネート由来にすることで分子中に芳香族系ジイソシアネート化合物を導入することもできる。
末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、例えば、反応初段に芳香族系ジイソシアネートと過剰(モル比)のジオールとを反応させて、次いで脂環族、脂肪族ジイソシアネートを反応させることにより作製することができる。ジオールとの反応性は芳香族系ジイソシアネートの方が高いことから、この反応性差を利用して反応温度などを制御し、末端イソシアネート基を脂環族、脂肪族ジイソシアネート由来のイソシアネートにすることもできる。
上記分子中に少なくとも2個の水酸基を有するポリオール化合物とジイソシアネート化合物とをウレタン結合させて末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)を調製するためには、分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物における水酸基の当量数に対してジイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量数が2当量以上多い配合比(分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物としてジオール化合物を用いる場合には、ジイソシアネート化合物のモル数が1モル多い配合比)にすることにより、両末端にイソシアネート基が存在するポリウレタン樹脂を得ることができる。また、多段階的にイソシアネート末端オリゴマーを合成して分子量を上げていく方法も、精度良くイソシアネート末端のポリマーを得ることができ、分子量分布のばらつきの少ないポリウレタン樹脂が得られるため有用である。
上記ポリウレタン樹脂を得るためには、分子中に2個の水酸基を有する化合物(ジオール)とジイソシアネート化合物との反応を例にとると、有機溶媒中で、ジオールの全モル数がnである場合、ジイソシアネートの全モル数がn+1となるように反応させることによって末端イソシアネート基のポリウレタンが合成できる。
末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、水に分散する機能を与えるために、固形分酸価が20〜200mgKOH/gであることが好ましく、25〜150mgKOH/gであることがより好ましく、30〜120mgKOH/gであることがさらに好ましい。
上記固形分酸価は、三級カルボキシル基含有ジオール化合物のモル数を調整することによって調整することができる。
なお、本出願書類において、水性媒体に分散可能なアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を分子中に有し、かつ2以上の水酸基を有するポリオール化合物として三級カルボキシル基含有ジオール化合物を用い、ポリイソシアネート化合物としてジイソシアネート化合物を用いたときの、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)の酸価(AN)は、以下の式によって算出される。
Figure 2014224174
(ただし、上式において、a1:ジメチロールプロピオン酸などの三級カルボキシル基含有ジオール化合物のモル数、A1:ジメチロールプロピオン酸などの三級カルボキシル基含有ジオール化合物の分子量、a2、a3・・・an:その他のジオールのモル数、A2、A3・・・An:その他のジオールの分子量、b1,b2,b3・・・bn:ジイソシアネートのモル数、B1,B2,B3・・・Bn: ジイソシアネートの分子量である。)
また、上記ポリオール類としてジオール化合物を用い、ポリイソシアネート化合物としてジイソシアネート化合物を用いたときの、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)の数平均分子量は、次式により算出、調整することができる。
数平均分子量=nA’+(n+1)B’
(ただし、上式において、n:ポリオール類の全モル数、A’:ポリオール類の数平均分子量、B’:ジイソシアネートの数平均分子量である。)
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、上記式によって算出される数平均分子量が、1000〜15000であるものが好ましく、1300〜10000であるものがより好ましく、1600〜8000であるものがさらに好ましい。
また、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、固形分酸価が20〜120mgKOH/gであるものが好ましく、30〜110mgKOH/gであるものがより好ましく、35〜100mgKOH/gであるものがさらに好ましい。
上記ポリオール類として、二官能を超えるポリオール、ポリイソシアネート化合物を用いてポリウレタン樹脂を調製するときは、P.J フローリーのゲル化式などを参考にそのモル分率を調整しゲル化を防ぐ様工夫することが望ましい。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、上記ポリオール類とポリイソシアネート化合物とを接触させ、ウレタン結合させることにより作製することができ、上記ポリオール類とポリイソシアネート化合物との接触温度(反応温度)は、副反応を押さえる意味から60〜80℃が望ましく、無溶媒、或いは酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトニトリルなどの通常ウレタン反応に用いられる公知、任意の有機溶媒を用いて反応することができる。
ウレタン反応触媒としては、三級アミン系触媒、ジブチル錫ラウリレート、オクチル酸第一錫などの公知任意の触媒を挙げることができ、無触媒でも反応させることができる。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)は、末端イソシアネート基を有するとともにアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するものであり、分子鎖中にアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するものであることが好ましい。
分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)は、上述したアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させることにより形成されてなるものである。
水酸基を有する第一級アミンまたは二級アミン(II)としては、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、2―(ヒドロキシメチルアミノ)エタノール、4−メチルアミノブタノール、N−エチルエタノールアミン、N−t―ブチルエタノールアミン等が挙げられるが、これ等に限定されない。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)と、水酸基を有する第一級または二級アミン(II)とを反応させる場合、固形分換算で、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)のイソシアネート基(NCO)1モルに対し、水酸基を有する第一級または二級アミン(II)のアミノ基が0.50〜1.10モルに相当する量を反応させることが好ましく、0.70〜1.06モルに相当する量を反応させることがより好ましく、0.80〜1.03モルに相当する量を反応させることがさらに好ましい。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)と、水酸基を有する第一級または二級アミン(II)との反応は、公知の有機溶媒中で行うことができ、10〜75℃の温度条件下でNCO基の反応率が95〜100%となるように反応させることが好ましい。
本出願書類において、NCO基の反応率は、JIS K−7301 6.3 「イソシアネート基含有率」に準じて測定した値を意味する。
例えば、反応槽内に、水酸基を有する第一級または二級アミン(II)とともにポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)を加えたときの、重量とイソシアネート基(NCO基)の当量から反応時間ゼロ、即ち未反応時のNCO%を算出し、さらにイソシアネート基がすべて反応した時の理論NCO%を算出することにより、NCO基の反応率を求めることができる。
ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)が三級カルボキシル基含有ポリオール化合物等から形成されてなるものである場合は、合成された水分散性ポリウレタン樹脂(III)を水性媒体液中に転相する際に、適宜、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N−メチルモルホリン、トリブチルアミン、N-メチルピラジン、メチルイミダゾール等の三級アミンを添加することが好ましい。
水分散性ポリウレタン樹脂(III)は、アミノ基を塩酸で滴定する末端基定量法で測定した数平均分子量が1000〜15000であることが適当であり、1300〜10000であることがより適当であり、1600〜8000であることがさらに適当である。
水分散性ポリウレタン樹脂(III)は、水に分散する機能を与えるために、固形分酸価が20〜200mgKOH/gであるものが好ましく、25〜150mgKOH/gであるものがより好ましく、30〜120mgKOH/gであるものがさらに好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、上述した分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなるものである。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料において、表面に酸性基を有する顔料(IV)としては、表面が酸性の顔料が好ましく、シナジストにより表面酸性処理した各種顔料や、表面処理により酸性にした顔料をさらに対イオンで中和した顔料を挙げることができる。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料において、表面に酸性基を有する顔料(IV)としては、表面に酸性基を有する無機顔料および有表面に酸性基を有する機顔料を挙げることができ、それぞれ単独または複数種混合して用いることができる。
表面に酸性基を有する無機顔料を構成する無機顔料としては、例えば、アイボリーブラック、ピーチブラック、ランプブラック、マルスブラック、ビチューム、チタンブラック、カーボンブラック等を挙げることができ、インクジェット記録用黒色顔料としては、漆黒度と着色力に優れることから、カーボンブラックが好適である。
カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックを挙げることができ、これ等のカーボンブラックは、炭素含有量が高く、無定形構造に由来する黒色度が高く、ピーチブラックやランプブラック等に比較して乾燥速度が速く、保存安定性が高く、安価であることから、好ましく使用することができる。
上記カーボンブラックのうち、ファーネスブラックやチャンネルブラック等の超微細カーボンブラックは、水性顔料分散体としてインクジェットプリンター用インク組成物に用いたときに、高解像度で印刷品質に優れるものを得ることができる。
カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(NSA)が50m/g以上であるものが好ましく、50〜300m/gであるものがより好ましく、80〜250m/gであるものがさらに好ましい。また、カーボンブラックとしては、DBP吸収量が50cm/100g以上であるものが好ましく、50〜200cm/100gであるものがより好ましく、80〜180cm/100gであるものがさらに好ましい。
カーボンブラックのNSAおよびDBP吸収量が上記範囲内にあることにより、得られる水性顔料分散体をインクジェットインク組成物に用いたときに、水性媒体に対して優れた分散性や、インキ性能を発揮することができる。
なお、本出願書類において、カーボンブラックのNSAは、JIS K6217−2に規定される「ゴム用カーボンブラック−基本特性−第2部、比表面積の求め方−窒素吸着法、単点法」に従って測定した値を意味し、DBP吸収量は、JISK6217−4に規定される「ゴム用カーボンブラック−基本特性−第4部、DBP吸収量の求め方」に従って測定した値を意味する。
また、カーボンブラックを構成する一次粒子の平均粒径は、10〜70nmであることが好適であり、15〜43nmであることがより好適であり、18〜30nmであることがさらに好適である。
なお、本出願書類において、カーボンブラックを構成する一次粒子の平均粒径は、15Å以上の分解能を持つ電子顕微鏡により2000〜10000個の一次粒子の粒径を測定したときの算術平均を意味する。
また、カーボンブラックの体積平均粒径は、30〜300nmであることが好適であり、40〜270nmであることがより好適であり、50〜250nmであることがさらに好適である。
なお、本出願書類において、カーボンブラックの体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された、体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(平均粒径D50)を意味する。
カーボンブラックの具体例としては、トーカブラック#8500、トーカブラック#8500F、トーカブラック#7550SB、トーカブラック#7550F(以上東海カーボン(株)製)、#650、#750、MA600、#44B、#44、#45B、MA7、MA11、#47、#45、#33、#45L、#47、#50、#52、MA77、MA8(以上三菱化学(株)製)、FW200、FW2V、FWI、FW18PS、NIpex180IQ、FW1、Special Black6、S160、S170(以上Degussa社製)、Black Pearls 1000M、Black Pearls 800、Black Pearls 880、Monarch 1300、Monarch 700、Monarch 880、CRX 1444、Regal 330R、Regal 660R、Regal 660、Regal 415R、Regal 415、Black Pearls 4630、Monarch 4630(以上Cabot社製)、Raven 7000、Raven 3500、Raven 5250、Raven 5750、Raven 5000ULTRAII、HV 3396、Raven 1255、Raven1250、Raven 1190、Raven 1000、Raven 1020、Raven 1035、Raven 1100ULTRA、Raven 1170、Raven 1200(以上Columbian社製)、DB1305(以上KOSCO社製)、SUNBLACK700、705、710、715、720、725、300、305、320、325、X25、X45(以上旭カーボン(株)製)、N220、N110、N234、N121(以上Sid Richardson社製)、ニテロン#300(以上新日化カーボン(株)製)、ショウブラックN134、N110、N220、N234、N219(以上昭和キャボット(株)製)などを挙げることができる。
また、表面に酸性基を有する有機顔料を構成する有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が使用できる。
顔料の具体例は、インク組成物の種類(色)に応じて適宜挙げられる。例えば、イエロー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,128,129,138,139,147,150,151,154,155,180,185等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントイエロー74,110,128および147からなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。また、マゼンタ顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5,7,12,48(Ca),48(Mn),57(Ca),57:1,112,122,123,168,184,202,209;C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントレッド122,202,209およびC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。また、シアン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1,2,3,15:3,15:4,15:34,16,22,60;C.I.バットブルー4,60等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントブルー15:3および/または15:4を用いることが好ましく、とりわけ、C.I.ピグメントブルー15:3を用いることが好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料において、表面に酸性基を有する顔料(IV)は、上記各顔料を、酸化剤で酸化処理する方法、スルホン化する方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法等により表面に酸性基を導入することができる。
酸化処理は、液相法および気相法等の公知の方法により行うことができる。液相法により酸化処理する場合は、酸化剤として、過酸化水素水、硝酸、硫酸、塩素酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩など種々の酸化剤を用いることができ、例えば、上記酸化剤を含む水溶液中に顔料を投入し、攪拌処理することにより、表面に酸性基を有する顔料を得ることができ、酸化剤の投入量および反応温度を制御することで、顔料表面に酸性基を均一に導入することができる。
また、気相法による酸化処理は、オゾン酸化や空気酸化による方法を挙げることができ、上記気相法によれば、乾燥コストがかからず、液相法に比べて操作が容易である等の利点がある。
表面に酸性基を有する顔料(IV)としては、表面に酸性基を有する自己分散型顔料であることが適当であり、インク組成物の分散性や吐出安定性等を考慮すると、特に、表面に酸性基を有する自己分散型カーボンブラックや、表面に酸性基を有する自己分散型有機顔料から選ばれる一種以上が好適である。
表面に酸性基を有する自己分散型顔料とは、酸性基を含む少なくとも一種の親水性基が顔料の表面に直接、若しくは他の原子団を介して結合したものであって、水中に懸濁して分散液とした際に界面活性剤や高分子化合物を添加することなく安定した分散状態を保持することができ、その分散液の表面張力がほとんど水と同等の値を示すものを意味し、本出願書類において、自己分散型顔料には、上記酸性基等の親水性基を対イオンで中和したものも含むものとする。
自己分散性顔料における酸性官能基としては、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−CONM、−SONM、−NH−C−COOM、−NH−C−SOM、−NH−C−POHM、−NH−C−PO、−NH−C−CONM、−NH−C−SONMを挙げることができ、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCORが特に好ましい(ただし、Mは、水素原子、アルカリ金属、有機アンモニウム、第四級アンモニウムまたは第三級アミンを表す)。
上記酸性官能基中におけるMがアルカリ金属である場合、Mとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。
上記酸性官能基中におけるMが有機アンモニウムである場合、Mとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
上記酸性官能基中におけるMが第四級アンモニウムである場合、Mとしては、例えば、アンモニア、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウムなどが挙げられる。これらの中でも、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウムが特に好ましい。
上記酸性官能基中におけるMが第三級アミンである場合、Mとしては、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N−メチルモルホリン、トリブチルアミン、N-メチルピラジン、メチルイミダゾール、N‘N−ジエチルエタノールアミン、N‘N−ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。これらの中でも、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N−メチルモルホリンが特に好ましい。
一般に、表面に酸性基を有する自己分散型顔料は対イオンによって中和されるとイオンの反発によって顔料粒子が分散し、表面にポリマーを付加した場合にはその保存安定性を高めることができるが、顔料表面の酸性基の濃度が低い場合には、分散安定性を欠くことになる。これに対して、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、特に表面に酸性基を有する顔料(IV)表面の酸性基濃度が低い場合であっても、表面に酸性基を有する顔料(IV)に対して水分散性ポリウレタン樹脂(III)を付着させることにより、水分散性ポリウレタン樹脂(III)が、ポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に由来するアニオン性極性基またはノニオン性極性鎖と、第一級アミンまたは第二級アミン(II)に由来する水酸基とを有するために、優れた分散性と分散安定性を発揮することができる。
表面に酸性基を有する顔料(IV)が表面に酸性基を有するカーボンブラックである場合、カルボキシル基当量が200〜1200μmol/gであるものが好ましく、400〜1000μmol/gであるものがより好ましく、600〜800μmol/gであるものがさらに好ましい。
表面に酸性基を有する顔料(IV)としては、市販品を用いることもでき、AquaBlack(登録商標)162、AquaBlack(登録商標)164(いずれも東海カーボン(株)製)、CAB−O−JET(登録商標)200、CAB−O−JET(登録商標)250C、CAB−O−JET(登録商標)260M、CAB−O−JET(登録商標)270Y、CAB−O−JET(登録商標)300、CAB−O−JET(登録商標)400、CAB−O−JET(登録商標)450C、CAB−O−JET(登録商標)465MおよびCAB−O−JET(登録商標)470Y(いずれもキャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、BONJET(登録商標)BLACK CW−2およびBONJET(登録商標)BLACK CW−3(いずれもオリエント化学工業(株)製)等を挙げることができる。
また、表面に酸性基を有する顔料(IV)は、水分散時における顔料の体積平均粒径が、30〜300nmであるもの好ましく、40〜270nmであるものがより好ましく、50〜250nmであるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、表面に酸性基を有する顔料(IV)の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された、体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(平均粒径D50)を意味する。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなるものである。
水性媒体としては、水であることが好ましく、水以外の水性媒体としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類など水溶性でアミンとの反応、イソシアネートとの反応が起きない溶媒が好ましい。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール系水性溶媒や、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が挙げられ、これらの水性媒体を2種以上混合してなるものであってもよい。
表面に酸性基を有する顔料(IV)は、水性媒体を加えたスラリーの状態で水分散性ポリウレタン樹脂(III)と接触させることが好ましい。
表面に酸性基を有する顔料(IV)がスラリー状である場合、水性媒体としては、上述したものと同様のものを挙げることができる。また、スラリー中の表面に酸性基を有する顔料(IV)の濃度は、3〜30質量%であることが好ましく、4〜28質量%であることがより好ましく、5〜25質量%であることがさらに好ましい。
スラリー中の表面に酸性基を有する顔料(IV)の濃度が上記範囲内にあることにより、上記水分散性ポリウレタン樹脂(III)を、スラリー中に所定量投入することにより、表面に酸性基を有する顔料(IV)との反応を容易に行うことができる。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを、水性媒体中で、20〜60℃の温度下において接触させて形成することが好ましく、室温下で接触させて形成することがより好ましい。また、両者の接触時間は0.25〜1時間が好ましく、攪拌混合して形成することが好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、固形分換算で、表面に酸性基を有する顔料(IV)100質量部に対して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)を3〜200質量部含むものであることが好ましく、5〜150質量部含むものであることがより好ましく、7〜100質量部含むものであることがさらに好ましい。
表面に酸性基を有する顔料(IV)100質量部に対する水分散性ポリウレタン樹脂(III)の反応量が3質量部未満であると、分散安定性、画像濃度、耐擦過性を向上させ難くなるとともに、溶液全体の増粘を引き起こしやすくなる。また、表面に酸性基を有する顔料(IV)100質量部に対する水分散性ポリウレタン樹脂(III)の反応量が200質量部を超えると、表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量分率が下がるため、画像濃度が低下しやすくなる。
本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級または二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなるものである。
このため、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、水分散性ポリウレタン樹脂(III)の低極性主鎖が表面に酸性基を有する顔料(IV)に物理的に吸着してなるとともに、水分散性ポリウレタン樹脂(III)の水酸基、アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖が水性媒体に対する親和性を発揮し、水分散性ポリウレタン樹脂(III)が一種の顔料分散剤として機能して顔料(IV)を水性媒体中に分散させることから、画像濃度に優れ、顔料の分散安定性や保存安定性、再溶解性を向上させることができる。
また、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料は、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料を構成する水分散性ポリウレタン樹脂(III)が、ポリウレタン樹脂(I)の末端イソシアネート基に第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させて尿素結合を形成してなるものであることから、この尿素結合によって強靭なインク塗膜を形成し、インキ塗膜の耐マーカー性および耐擦過性を向上させることができる。
次に、本発明の顔料分散組成物について説明する。本発明の顔料分散組成物は、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とするものである。
本発明の顔料分散組成物は、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料とともに公知任意の保湿剤、防腐剤、乳化剤、pH調整剤、消泡剤、塗膜表面平滑剤等の添加剤、水に分散したワックス、樹脂エマルションや、水性分散樹脂等を含むことができる。
保湿剤としては、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、などのポリオキシアルキレンエーテルグリコール或いはポリオキシアルキレンエーテルグリコールのモノアルキルエーテル、ジアルキルエーテル等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
水性分散樹脂としては、アクリルエマルション、ラテックス、水性樹脂等の自己乳化、自己分散性を有する重合系水分散樹脂や、これ等の樹脂を構成するモノマーを乳化剤で乳化ないしは分散して粒子を形成し該粒子内で重合して得られるエマルション型の重合系水分散樹脂を挙げることができる。
重合系水分散樹脂としては、クロトン酸、イタコン酸.フマル酸、マレイン酸などの不飽和基を持つ酸、およびそのエステル、スチレン、酢酸ビニル、バーサティック酸ビニルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、スチレンスルホン酸ソーダなどのビニル重合性モノマーの共重合により得られるものを挙げることができる。
エマルション型の重合系水分散樹脂としては、乳化剤中に上述した重合系水分散樹脂が含有されてなるものを挙げることができる。
また、水性分散樹脂としては、エポキシエステル樹脂、ビニル変性エポキシ樹脂、高酸価アルキッド樹脂、ビニル変性水性アルキッド樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性ポリウレタン樹脂等の自己分散、自己乳化型の樹脂や、これらの樹脂を乳化剤として用いて粒子を形成し、該粒子内で異種のモノマーを重合して得られるコアシェル型のものを挙げることができる。
エポキシエステル樹脂としては、エポキシ樹脂のエポキシ基、水酸基に不飽和二重結合を有する脂肪酸を反応して得られたエポキシエステルに、酸無水物を反応して得られる、分子内にカルボキシル基を有するポリマーを対イオンで中和して得られるものを挙げることができる。
ビニル変性エポキシ樹脂としては、エポキシ樹脂のエポキシ基、水酸基に不飽和二重結合を有する脂肪酸を反応して得られたエポキシエステル樹脂の脂肪酸の不飽和二重結合に対して、ビニル重合性モノマーを共重合させて得られるビニル変性エポキシエステル樹脂を挙げることができる。
高酸価アルキッド樹脂としては、多塩基酸と油脂のアシドリシスによって得られる多価カルボン酸化合物とモノアルコール、ジオール、ポリオールとの縮合反応物などから得られるものを挙げることができる。
ビニル変性水性アルキッド樹脂としては、多価アルコールと油脂のアルコリシスによって得られる化合物と多塩基酸との縮合によって作製されてなるアルキッド樹脂の油脂成分中の不飽和二重結合に対して、上述した重合系水分散樹脂の原料となるビニル重合性モノマーを共重合させて得られるものを挙げることができる。
水性ポリエステル樹脂としては、例えば、分子中に水酸基と三級のカルボキシル基を有するジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などのジアルカノールアルカン酸をジオール成分の一部として二塩基酸と反応させてなるものを挙げることができる。
水性ポリエステル樹脂は、親水基を導入するポリオキシエチレンエーテルグリコール、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物やポリオール、ポリオール同効成分から選ばれる1種以上と、多塩基酸およびそれらの無水物等のうちの1種以上とを縮合反応することによっても得ることができ、酸が分子鎖に導入されたポリエステルは対イオンにより中和することができる。
上記水性ポリエステル樹脂原料となる三級カルボキシル基含有ポリオール化合物としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロン酸等のポリヒドロキシカルボン酸類を挙げることができ、これ等のうち、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジヒドロキシモノカルボン酸が好ましい。
上記前記水性ポリエステル樹脂の原料となるポリオールの例を挙げると、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8 −オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ひまし油変性ジオール、ひまし油変性ポリオール等を挙げることができる。
上記水性ポリエステル樹脂の原料となるポリオール同効成分としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテルおよびステアリルグリシジルエーテル等のアルキルモノグリシジルエーテル類、並びにアルキルグリシジルエステル(製品名カージュラE10:シェルジャパン社製)等モノエポキシ化合物のうちの1種または2種以上が挙げられる。
上記水性ポリエステル樹脂の原料となる多塩基酸およびそれらの無水物としては、琥珀酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸およびダイマー酸等の脂肪族二塩基酸並びにそれらの無水物、ドデセニル無水琥珀酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸および無水トリメリット酸等の芳香族多塩基酸並びにそれらの無水物、無水ヒドロフタル酸およびジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族多塩基酸並びにそれらの無水物等が挙げられる。
水性分散樹脂として用いられる乳化剤分散型水性分散樹脂としては、樹脂モノマーを乳化剤で乳化ないしは分散して粒子を形成しその粒子内にて重合して得られるエマルション型の重合系水分散樹脂や、上記自己分散型、自己乳化型と称される樹脂を乳化剤にして粒子内で異種のポリマーを重合、形成するコアシェル型エマルションなどを挙げることができる。
上記乳化剤としては、陰イオン乳化剤およびノニオン乳化剤から選ばれる一種以上であることが好ましい。
水性分散樹脂としては、水等の水性媒体に分散したものが好ましく、水性媒体としては上述したものと同様のものを挙げることができる。
本発明の顔料分散組成物において、水性分散樹脂の平均粒子径は、10〜300nmであることが好ましく、20〜250nmであることがより好ましく、30〜200nmであることがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、水性分散樹脂の体積平均粒径は、動的光散乱式粒度分布測定装置により測定された、50%モード径(体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(平均粒径D50))を意味する。
本発明の顔料分散組成物は、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料とともに水性分散樹脂を含むことにより、耐擦過性、耐マーカー性などの塗膜性能を容易に向上させることもできる。
水性分散樹脂を添加する場合、本発明の顔料分散体組成物は、水性分散樹脂を、固形分換算で、1〜20質量%含むものであることが好ましく、2〜19質量%含むものであることがより好ましく、3〜18質量%含むものがさらに好ましい。
本発明の顔料分散組成物は、例えば、攪拌容器中に、攪拌しながら、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料を加えつつ、さらに必要に応じて、水性分散樹脂、保湿剤、防腐剤、乳化剤、pH調整剤、消泡剤、塗膜表面平滑剤等の添加剤、水に分散したワックス、樹脂エマルションなどを添加して、攪拌し、必要に応じて水、水溶性有機溶媒で粘度を調整して、公知任意の濾過方法により濾過することにより製造することができる。
本発明の顔料分散組成物において、顔料濃度(組成物中における顔料(IV)の質量割合)は、顔料の種類や顔料分散組成物の使用目的に応じて適宜選択することができ、通常は固形分換算で2〜30質量%であり、インクジェットインク組成物として用いる場合には、2〜15質量%とすることが適当である。
本発明の顔料分散組成物によれば、優れた画像濃度、分散性、保存安定性、再溶解性、インク塗膜の耐マーカー性および耐擦過性を発揮することができる。
次に、本発明のインクジェットインキ組成物について説明する。
本発明のインクジェットインキ組成物は、本発明のポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とするものである。
本発明のインクジェットインキ組成物は、その用途がインクジェットインキ用途に限定されることを除けば本発明の顔料分散組成物と同様であり、その詳細については上述した内容と同様である。
本発明のインクジェットインキ組成物によれば、優れた画像濃度、分散性、保存安定性、再溶解性、インキ塗膜の耐マーカー性および耐擦過性を発揮することができる。
以下に本発明の内容を具体的な例を挙げて説明する。ただし、本発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
(水分散性ポリウレタン樹脂Aの合成)
攪拌棒、窒素吹き込み管および玉入れ冷却管付きのフラスコに、メチルエチルケトン(MEK)を240質量部、ジメチロールプロピオン酸を31.1質量部 [2.3モル比]、ポリテトラメチレンエーテルグリコールPTG−L1000(数平均分子量1028、保土谷化学工業(株)製)を82.9質量部[0.8モル比]、テトラヒドロフラン−ネオペンチルグリコール共重合体PTXG−1800(数平均分子量1850、旭化成せんい(株)製)を93.2質量部 [0.5モル比]、ポリエチレンエーテルグリコール#1000(日油(株)製、数平均分子量1011)を40.8質量部[0.4モル比]加えるとともに、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン社製デスモジュールI)を112質量部[5.0モル比]加え、65℃にて6時間反応させ、アニオン性極性基およびノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基(NCO基)を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)を合成した。
このときの反応溶液中NCO基のモル数に対する水酸基(OH基)のモル数の比(OH基のモル数/NCO基のモル数)は4/5で、NCO基の質量%は1.58%であった。
さらに、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)として4−メチルアミノブタノールを18.6質量部[0.8モル比]加えるとともに、メチルエチルケトン(MEK)を200質量部加え、70℃にて2時間反応させた。このとき、反応物の反応溶液中のイソシアネート基の質量%は0.01%、固形分酸価は38.2mgKOH/gであった。
その後、35℃まで冷却してN−メチルモルホリン25質量部を加えて30分間攪拌し、イオン交換水中に転相した。エバポレーターにて反応溶媒であるMEKを溜去することにより、末端に水酸基末端を有するとともに、ポリマー鎖中に尿素結合およびノニオン性極性鎖を有する水分散性ポリウレタン樹脂Aを得た。
得られた水分散性ポリウレタン樹脂Aは、不揮発分の含有割合が30.0質量%、ガードナー気泡粘度:A−B、GPCによる数平均分子量が3572、質量平均分子量が10870であるものであった。
(水分散性ポリウレタン樹脂Bの合成)
撹拌棒、窒素ガス吹き込み管および玉入れ冷却管付きのフラスコにメチルエチルケトン(MEK)を240質量部、ジメチロールプロピオン酸を34.0質量部 [2.6モル比]、ポリテトラメチレンエーテルグリコールPTG−L1000(数平均分子量1028、保土谷化学工業(株)製)を80.2質量部[0.8モル比]、クラレポリエステルジオールP−1050(数平均分子量994、(株)クラレ製)を90.2質量部 [0.9モル比]、ポリエチレンエーテルグリコール#1000(日本油脂社製、数平均分子量1011)を69.0質量部[0.7モル比]加えるとともに、イソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン社製デスモジュールI)を86.7質量部[4.0モル比]加え、65℃にて6時間反応させ、アニオン性極性基およびノニオン性極性鎖を有するとともに水酸基末端を有するポリウレタン樹脂を合成した。
このときの反応溶液のイソシアネート基の質量%は0.01質量%であった。この反応物の固形分酸価は39.7mgKOH/gであった。
その後、35℃まで冷却し、N−メチルモルホリン26質量部を加えて30分間攪拌した後、イオン交換水中に転相し、エバポレーターにてMEKを溜去することで、末端に水酸基を有するとともにノニオン性極性鎖を有する水分散性ポリウレタン樹脂Bを得た。
得られた水分散性ポリウレタン樹脂Bは、ポリマー鎖中に尿素結合を有さず、不揮発分30.1質量%、ガードナー気泡粘度:B−C、GPCによる数平均分子量2870、質量平均分子量9828、NCO基のモル数に対するOH基のモル数の比(OH基のモル数/NCO基のモル数)が6/5であるものであった。
(実施例1)ポリウレタン樹脂付着黒色顔料1の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、表面に酸性基を有するカーボンブラック顔料であるAquaBlack(登録商標)162(東海カーボン(株)製、固形分濃度19.3質量%、カルボキシル基当量800マイクロモル/g)1000質量部に対して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)として上記水分散性ポリウレタン樹脂A(不揮発分30.0質量%)322質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度22質量%のポリウレタン樹脂付着顔料1の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着顔料1において、水分散性ポリウレタン樹脂(III)に対する顔料(IV)の質量比(顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂(III)の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表1に示す組成になるように秤量し、さらに、表1に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(実施例2)ポリウレタン樹脂付着イエロー顔料1の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)270Y(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)として上記水分散性ポリウレタン樹脂A(不揮発分30.0質量%)183.3質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着イエロー顔料1の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着イエロー顔料1において、水分散性ポリウレタン樹脂(III)に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂(III)の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表1に示す組成になるように秤量し、さらに、表1に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(実施例3)ポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料1の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)265M(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)として上記水分散性ポリウレタン樹脂A(不揮発分30.0質量%)183.3質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料1の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料1において、水分散性ポリウレタン樹脂(III)に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂(III)の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表1に示す組成になるように秤量し、さらに、表1に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(実施例4)ポリウレタン樹脂付着シアン顔料1の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)250C(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、水分散性ポリウレタン樹脂(III)として上記水分散性ポリウレタン樹脂A(不揮発分30.0質量%)183.3質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着シアン顔料1の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着シアン顔料1において、水分散性ポリウレタン樹脂(III)に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂(III)の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表1に示す組成になるように秤量し、さらに、表1に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例1)ポリウレタン樹脂付着黒色顔料2の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、カーボンブラック顔料であるAquaBlack(登録商標)162(東海カーボン(株)製、固形分濃度19.3質量%、カルボキシル基当量800マイクロモル/g)1000質量部に対して、上記水分散性ポリウレタン樹脂B(不揮発分30.1質量%)320.6質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度21.9質量%であるポリウレタン樹脂付着黒色顔料2の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着黒色顔料2において、水分散性ポリウレタン樹脂Bに対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂Bの質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例2)ポリウレタン樹脂付着イエロー顔料2の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)270Y(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、上記水分散性ポリウレタン樹脂B(不揮発分30.1質量%)182.7質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着イエロー顔料2の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着イエロー顔料2において、水分散性ポリウレタン樹脂Bに対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂Bの質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例3)ポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料2の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)265M(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、上記水分散性ポリウレタン樹脂B(不揮発分30.1質量%)182.7質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料2の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料2において、水分散性ポリウレタン樹脂Bに対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂Bの質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例4)ポリウレタン樹脂付着シアン顔料2の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)250C(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、上記水分散性ポリウレタン樹脂B(不揮発分30.1質量%)182.7質量部を添加し、40℃で60分間攪拌することにより、固形分濃度13.9質量%であるポリウレタン樹脂付着シアン顔料2の水分散液を得た。
得られたポリウレタン樹脂付着シアン顔料2において、水分散性ポリウレタン樹脂Bに対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/水分散ポリウレタン樹脂Bの質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂付着顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例5)スチレンアクリル樹脂添加黒色顔料3の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、AquaBlack(登録商標)162 (固形分濃度19.2質量%、カルボキシル基当量800マイクロモル/g)1000質量部に対し、スチレン−アクリル樹脂エマルジョンであるジョンクリル61J(不揮発分30.6質量%、BASFジャパン製)を313.7質量部添加し、60分間攪拌することにより、固形分濃度21.9質量%であるスチレンアクリル樹脂添加黒色顔料3の水分散液を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂添加黒色顔料3において、スチレンアクリル樹脂に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/スチレンアクリル樹脂の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂添加顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例6)スチレンアクリル樹脂添加イエロー顔料3の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)270Y(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、スチレン−アクリル樹脂エマルジョンであるジョンクリル61J(不揮発分30.6質量%、BASFジャパン製)を179.7質量部添加し、60分間攪拌することにより、固形分濃度14.0質量%であるスチレンアクリル樹脂添加イエロー顔料3の水分散液を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂添加イエロー顔料3において、スチレンアクリル樹脂に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/スチレンアクリル樹脂の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂添加顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例7)スチレンアクリル樹脂添加マゼンタ顔料3の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)265M(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、スチレン−アクリル樹脂エマルジョンであるジョンクリル61J(不揮発分30.6質量%、BASFジャパン製)を179.7質量部添加し、60分間攪拌することにより、固形分濃度14.0質量%であるスチレンアクリル樹脂添加マゼンタ顔料3の水分散液を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂添加マゼンタ顔料3において、スチレンアクリル樹脂に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/スチレンアクリル樹脂の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂添加顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
(比較例8)スチレンアクリル樹脂添加シアン顔料3の作製
表面に酸性基を有する顔料(IV)として、CAB−O−JET(登録商標)250C(キャボット社製、固形分濃度11.0質量%)1000質量部に対して、スチレン−アクリル樹脂エマルジョンであるジョンクリル61J(不揮発分30.6質量%、BASFジャパン製)を179.7質量部添加し、60分間攪拌することにより、固形分濃度14.0質量%であるスチレンアクリル樹脂添加シアン顔料3の水分散液を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂添加シアン顔料3において、スチレンアクリル樹脂に対する表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量比(表面に酸性基を有する顔料(IV)の質量/スチレンアクリル樹脂の質量)は、固形分換算で100/50であった。
<インクジェットインキ組成物の作製>
上記樹脂添加顔料の分散液を、表2に示す組成になるように秤量し、さらに、表2に示す組成になるように、1,5−ペンタジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、シックナー621N(サンノプコ(株)製)、オルフィンE1010(日信化学工業(株)製)をそれぞれ秤量して、常温にて60分間攪拌することにより、顔料濃度が5質量%(固形分濃度7.5質量%)であるインクジェットインキ組成物を作製した。
Figure 2014224174
(表1において、「黒色顔料1」は、ポリウレタン樹脂付着黒色顔料1を意味するものとし、「イエロー顔料1」は、ポリウレタン樹脂付着イエロー顔料1を意味するものとし、「マゼンタ顔料1」は、ポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料1を意味するものとし、「シアン顔料1」は、ポリウレタン樹脂付着シアン顔料1を意味するものとする。)
Figure 2014224174
(表2において、「黒色顔料2」は、ポリウレタン樹脂付着黒色顔料2を意味するものとし、「イエロー顔料2」は、ポリウレタン樹脂付着イエロー顔料2を意味するものとし、「マゼンタ顔料2」は、ポリウレタン樹脂付着マゼンタ顔料2を意味するものとし、「シアン顔料2」は、ポリウレタン樹脂付着シアン顔料2を意味するものとする。また、表2において、「黒色顔料3」は、スチレンアクリル樹脂添加黒色顔料3を意味するものとし、「イエロー顔料3」は、スチレンアクリル樹脂添加イエロー顔料3を意味するものとし、「マゼンタ顔料3」は、スチレンアクリル樹脂添加マゼンタ顔料3を意味するものとし、「シアン顔料3」は、スチレンアクリル樹脂添加シアン顔料3を意味するものとする。)
実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例8で得られた各インクジェットインキ組成物において、画像濃度、保存安定性、耐マーカー性、耐擦過性を以下の評価基準により評価した。結果を表3および表4に示す。
<画像濃度評価>
実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例8で作製されたインクジェットインキ組成物を、各々インクカートリッジに充填し、インクジェットプリンターEM−930C(セイコーエプソン(株)製)でコートボール紙OKボール(王子製紙(株)製)に印字を行い、画像サンプルを反射型光学色濃度計(日本平版機材(株)販売 X-Rite Inc.製 X−Rite 504)で20回濃度測定して算出したO.D.平均値を下記基準で評価することにより、画像濃度評価を行った。
「○」評価 :黒色顔料 1.3以上
イエロー顔料 1.3以上
マゼンタ顔料 1.8以上
シアン顔料 1.9以上
「△」評価 :黒色顔料 1.25以上1.3未満
イエロー顔料 1.25以上1.3未満
マゼンタ顔料 1.75以上1.8未満
シアン顔料 1.85以上1.9未満
「×」評価 :黒色顔料 1.25未満
イエロー顔料 1.25未満
マゼンタ顔料 1.75未満
シアン顔料 1.85未満
<保存安定性評価>
上記顔料濃度5.0質量%に濃度調製した各インクジェットインキ組成物を密閉式ガラス瓶に入れ、インキュベーターにおいて70℃で4週間保存して、試験前後における粘度(mPa・s)および粒径(nm)をそれぞれ測定し、以下の基準により、保存安定性評価を行った。
○:4周間経過時まで粘度(または粒径)の変化率が−5%〜+5%の範囲内にある。
△:4周間経過時の粘度(または粒径)の変化率が−5%〜+5%の範囲外にあるが、−10%〜+10%の範囲内にある。
× : 4周間経過時の粘度(または粒径)の変化率が−10%〜+10%の範囲外にある。
<耐マーカー性>
上記顔料濃度5.0質量%に濃度調製した各インクジェットインキ組成物をカートリッジに充填し、インクジェットプリンターEM−930C(セイコーエプソン(株)製)で普通紙上に印字した後、印字部の文字上をコクヨ(株)製ラインマーカーペン(PM−L103YまたはPM−L103B)で線を描き、以下の基準により耐マーカー性を評価した。
○:印字部が汚れない。
△:印字部や文字の周りにわずかに汚れ、滲みが認められる。
×:印字部が滲み印字部以外が汚れる。
<耐擦過性>
上記5.0質量%に濃度調製した各インクジェットインキ組成物をカートリッジに充填し、インクジェットプリンターEM−930C(セイコーエプソン(株)製)で普通紙上にベタ印刷した後、ベタ印字部の上を、JIS L 0803に準拠した綿布(JIS染色堅ろう度試験用カナキン3号、財団法人日本規格協会製)を取り付けたSDL ATLAS社製AATCCクロックメーターCM−5にて10回擦過し、以下の基準により評価した。
○:綿布が汚れない。
△:綿布わずかに汚れる。
×:綿布が汚れる。
Figure 2014224174
Figure 2014224174
表3より、実施例1〜実施例4で得られたインクジェットインキ組成物は、それぞれ、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する特定の水分散性ポリウレタン樹脂(III)と表面に酸性基を有する顔料(IV)とを接触させてなるポリウレタン樹脂付着顔料を用いてなるものであることから、優れた分散性を発揮して、画像濃度に優れ、保存安定性に優れるものであるとともに、耐マーカー性や耐擦過性に優れたインク塗膜を形成し得るものであることが分かる。
一方、表4より、比較例1〜比較例8で得られたインクジェットインキ組成物は、末端水酸基を有するが分子中に尿素結合を有さない水分散性ポリウレタン樹脂Bと表面に酸性基を有する顔料(IV)とを接触させてなるポリウレタン樹脂付着顔料を用いてなるものであるか(比較例1〜比較例4)、スチレンーアクリル樹脂と表面に酸性基を有する顔料(IV)とを接触させてなるスチレン−アクリル樹脂添加顔料を用いてなるものである(比較例5〜比較例8)ことから、保存安定性、耐マーカー性および耐擦過性に劣るものである(比較例1〜比較例4)か、画像濃度、保存安定性、耐マーカー性および耐擦過性に劣るものである(比較例5〜比較例8)であることが分かる。
本発明によれば、顔料分散組成物に使用したときに、優れた画像濃度、分散性および保存安定性を発揮するとともに、耐マーカー性や耐擦過性に優れるインク塗膜を形成し得るポリウレタン樹脂付着顔料を提供するとともに、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. アニオン性極性基またはノニオン性極性鎖を有するとともに末端イソシアネート基を有するポリイソシアネートポリウレタン樹脂(I)に、水酸基を有する第一級アミンまたは第二級アミン(II)を接触させてなる、分子中に尿素結合を有し末端に水酸基を有する水分散性ポリウレタン樹脂(III)と、表面に酸性基を有する顔料(IV)とを水性媒体中で接触させてなることを特徴とするポリウレタン樹脂付着顔料。
  2. 前記表面に酸性基を有する顔料(IV)が、表面に酸性基を有する自己分散型顔料である請求項1に記載のポリウレタン樹脂付着顔料。
  3. 前記表面に酸性基を有する顔料(IV)が、表面に酸性基を有する自己分散型カーボンブラックである請求項1に記載のポリウレタン樹脂付着顔料。
  4. 請求項1〜請求項3に記載のポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とする顔料分散組成物。
  5. 請求項1〜請求項3に記載にポリウレタン樹脂付着顔料を含むことを特徴とするインクジェットインキ組成物。
JP2013103109A 2013-05-15 2013-05-15 ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物 Active JP6172661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013103109A JP6172661B2 (ja) 2013-05-15 2013-05-15 ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013103109A JP6172661B2 (ja) 2013-05-15 2013-05-15 ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014224174A true JP2014224174A (ja) 2014-12-04
JP6172661B2 JP6172661B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=52123102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013103109A Active JP6172661B2 (ja) 2013-05-15 2013-05-15 ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6172661B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018002882A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 大日精化工業株式会社 熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物及び熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法
CN109689717A (zh) * 2016-09-06 2019-04-26 富士胶片株式会社 水分散物及其制造方法、以及图像形成方法
JP2019537658A (ja) * 2016-10-14 2019-12-26 センシエント イメージング テクノロジーズ インコーポレーテッド 水性インクジェットインク組成物
JP2022033174A (ja) * 2015-12-18 2022-02-28 花王株式会社 顔料水分散体の製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008531778A (ja) * 2005-02-24 2008-08-14 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 放射線硬化性ポリウレタンで少なくとも部分的に被覆された顔料、その生産と利用
JP2011246675A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物
JP2012041374A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付加顔料、ポリウレタン樹脂付加顔料の製造方法、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物
WO2012108400A1 (ja) * 2011-02-07 2012-08-16 東海カーボン株式会社 顔料分散組成物の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008531778A (ja) * 2005-02-24 2008-08-14 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 放射線硬化性ポリウレタンで少なくとも部分的に被覆された顔料、その生産と利用
JP2011246675A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物
JP2012041374A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Tokai Carbon Co Ltd ポリウレタン樹脂付加顔料、ポリウレタン樹脂付加顔料の製造方法、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物
WO2012108400A1 (ja) * 2011-02-07 2012-08-16 東海カーボン株式会社 顔料分散組成物の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022033174A (ja) * 2015-12-18 2022-02-28 花王株式会社 顔料水分散体の製造方法
JP7239214B2 (ja) 2015-12-18 2023-03-14 花王株式会社 顔料水分散体の製造方法
JP2018002882A (ja) * 2016-07-01 2018-01-11 大日精化工業株式会社 熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物、熱可塑性ポリウレタン樹脂製の透湿性樹脂成形物及び熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法
CN109689717A (zh) * 2016-09-06 2019-04-26 富士胶片株式会社 水分散物及其制造方法、以及图像形成方法
US10919017B2 (en) 2016-09-06 2021-02-16 Fujifilm Corporation Aqueous dispersion, method for manufacturing the same, and image forming method
JP2019537658A (ja) * 2016-10-14 2019-12-26 センシエント イメージング テクノロジーズ インコーポレーテッド 水性インクジェットインク組成物
JP7110211B2 (ja) 2016-10-14 2022-08-01 センシエント イメージング テクノロジーズ インコーポレーテッド 水性インクジェットインク組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6172661B2 (ja) 2017-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5585957B2 (ja) ポリウレタン樹脂付加顔料、ポリウレタン樹脂付加顔料の製造方法、顔料分散組成物およびインクジェットインク組成物
KR101842727B1 (ko) 폴리우레탄 수지 부착 안료, 안료 분산 조성물 및 잉크젯 잉크 조성물
JP5488900B2 (ja) 顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物
JP5678389B2 (ja) ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体の製造方法、ポリウレタン樹脂付加顔料の水性分散体およびインク組成物
KR101877083B1 (ko) 안료 분산 조성물의 제조 방법
JP5607539B2 (ja) ノニオン性親水性末端封止基を有するポリウレタンおよびその水性分散体
JP6172661B2 (ja) ポリウレタン樹脂付着顔料、顔料分散組成物およびインクジェットインキ組成物
JP2016037521A (ja) 水性顔料分散組成物、記録方法および記録物
JP5569794B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170412

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6172661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250