JP2014223761A - 光学部材の製造方法 - Google Patents

光学部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014223761A
JP2014223761A JP2013104601A JP2013104601A JP2014223761A JP 2014223761 A JP2014223761 A JP 2014223761A JP 2013104601 A JP2013104601 A JP 2013104601A JP 2013104601 A JP2013104601 A JP 2013104601A JP 2014223761 A JP2014223761 A JP 2014223761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
region
resin
curable resin
cured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013104601A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6008131B2 (ja
Inventor
鉄平 岩瀬
Teppei Iwase
鉄平 岩瀬
和田 紀彦
Norihiko Wada
紀彦 和田
崇 鶴田
Takashi Tsuruta
崇 鶴田
裕太 森山
Yuta Moriyama
裕太 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013104601A priority Critical patent/JP6008131B2/ja
Publication of JP2014223761A publication Critical patent/JP2014223761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6008131B2 publication Critical patent/JP6008131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】複数の基本微細構造パターンを並べて繋ぎ合わせた反射防止層が、表面に形成した光学部材を、高精度で製造できる製造方法を提供する。【解決手段】S2では、金型3を樹脂5へ密着させ、S3では、遮光体32によって一部の光を遮って樹脂5に光を照射して未硬化領域52と硬化領域51を形成し、S4では、金型3を硬化状態51および未硬化状態52の樹脂から離型し、S5では、未硬化領域52と隣接した位置に樹脂53を塗布し、S6では、S3の硬化領域51の樹脂に金型3の一部がオーバーラップするように転写位置に移動し、S7では、金型3を樹脂53へ密着させ、S8では、遮光体32によって一部の光を遮って樹脂53に未硬化領域52と硬化領域51を形成して、S5とS7とS8を繰り返す。【選択図】図5

Description

本発明は、光学フィルム、レンズ、ディスプレイなど、表面に反射防止等の光学的機能を付与した光学部材の製造方法に関するものである。
従来、構造体の微細加工には、半導体製造プロセスで一般に用いられるフォトリソグラフィ技術や電子線描画法が適用されてきた。微細加工を実現するためのパターン転写技術の一つであるフォトリソグラフィ法は、パターンの微細化に伴い、加工寸法が光露光の光源の波長に近づいてきたため、リソグラフィ技術の限界を迎えつつある。
そのため、更なる微細化や高精度化を進めるために、荷電粒子線装置の一種である電子線描画(EB描画)装置が用いられるようになった。しかし、パターンの微細化及び描画数の増加が図られる一方で、装置の大型化や高精度な制御機構が必要になる等、装置の製造コストが高くなるという欠点がある。
一方、微細な凹凸パターンの形成を低コストで行うための技術が特許文献1,2に開示されている。
特許文献1は、基板上に形成したい凹凸パターンを反転させた反転凹凸パターンを有する金型を、基板の表面に形成されたレジスト膜層に対して型押しすることで、所定の凹凸パターンを転写するものである。
また、特許文献2に記載のナノインプリント技術によれば、シリコンウエハを金型として用いて、型押し転写により、レジスト膜層に25nm以下の微細な凹凸パターンを形成することが可能である。
ところで、近年においては、例えば液晶ディスプレイに代表されるように光学部品の大面積化、かつ高性能化が望まれている。液晶ディスプレイで画像を見るための構造としては、その内部に光の屈折率を調整するための導光板や位相差フィルム等を内蔵したものが知られている。そして、これらの導光板や位相差フィルム等には、微細な凹凸パターンがその表面に転写された微細構造の実現が必要である。例えば液晶ディスプレイにおいて、この微細構造を実現しようとすると、一体物で継ぎ目がない大面積の微細構造体が必要となる。
しかしながら、特許文献1や特許文献2の様に一体物で大面積の微細構造体を製造するには、大面積原版を作製する装置コストや製造コストが莫大になるため、例えば、基材の上に複数の個片の基本微細構造体を並べて配置することで、継ぎ目の影響の少ない大面積の微視構造体としている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3では、図9に示すように、先端に凹凸パターン61が形成され、端部がアンダーカットとなった基本微細構造体62を、基材63の上に並べて配置して、接着層64を介して接着させている。この基本微細構造体62を、隙間Dsを設けた状態で基材63の上に複数個並べて多面付けすることで、微細構造体65を構成している。このように構成された微細構造体65を利用して、導光板や位相差フィルム等の表面に微細な凹凸パターンを転写している。
米国特許5259926号明細書 米国特許5772905号明細書 特開2010−80670号公報(図1)
しかしながら、従来の技術では、ナノインプリント技術を繰り返し行うことで、微細構造を大型化できる一方で、転写されたパターンの間にパターンが形成されていない部分が発生する。このパターンが形成されていない部分が発生して、繋ぎ目になり、性能を満たさない場合が発生するという課題がある。
本発明は、従来の微細構造体の製造方法の課題を考慮し、複数の基本微細構造パターンを高い精度で並べて繋ぎ合わせることができる、光学部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光学部材の製造方法は、表面に微細構造を有した微細構造金型を、基板上に配置された反応性硬化樹脂に繰り返し転写し、連続した微細構造を持つ光学部材であって、基板上に反応性硬化樹脂を塗布する第1塗布工程と、前記基板と微細構造金型とを接近して前記反応性硬化樹脂を前記微細構造金型の表面へ密着させる第1密着工程と、前記第1密着工程の前記微細構造金型の第1の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を硬化し、前記微細構造金型の第2の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を未硬化の状態で残す第1硬化工程と、前記微細構造金型を硬化状態および未硬化状態の樹脂から離型する第1離型工程と、前記第2の領域に対応した未硬化状態の樹脂と隣接した前記基板上に反応性硬化樹脂を塗布する第2塗布工程と、前記第1硬化工程の硬化状態の樹脂に前記微細構造金型の一部がオーバーラップするように、転写位置を移動させる転写位置変更工程と、前記第2塗布工程で塗布した前記反応性硬化樹脂を前記基板と微細構造金型とで挟んで前記反応性硬化樹脂を前記微細構造金型の表面へ密着させるように前記基板と微細構造金型を相対移動させる第2密着工程と、前記第2密着工程の前記微細構造金型の第3の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を硬化し、前記微細構造金型の第4の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を未硬化の状態で残す第2硬化工程と、前記微細構造金型を硬化状態および未硬化状態の樹脂から離型する第2離型工程とを有することを特徴とする。
また、前記第2塗布工程と転写位置変更工程と前記第2密着工程と前記第2硬化工程および前記第2離型工程を繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、小面積の微細構造金型の端部に掛かる転写圧力を低減させ、樹脂流動を制御しながら転写を繰り返すことで、目視上で不連続のない、大面積の微細構造体を得ることができる。
本発明の実施の形態1における製造装置の概略図 本発明の実施の形態1における(a)モールドの概略側面図と(b)モールドの概略平面図 本発明の実施の形態1における単独転写プロセスにおける(a)プレス時の断面図と(b)紫外線照射時の断面図 本発明の実施の形態1における(a)単独転写エリアの側面図と(b)モールドの遮光体と基板の上の樹脂の樹脂硬化領域と未硬化樹脂領域を示す拡大平面図 本発明の実施の形態1における複数転写プロセスの工程図 本発明の実施の形態1における繰り返し転写した基板の平面図 比較例の複数転写プロセスの工程図 本発明の実施の形態2における製造装置の概略図 特許文献3に記載された微細構造体の断面図
以下、本発明の各実施の形態を、図1〜図8に基づいて説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態1は、図6に示したように基板4の表面に、複数回の転写プロセスによって反射防止膜が形成された光学部材と、この光学部材の製造方法を、具体的に説明する。
先ず、複数回の転写プロセスの基本となる単独転写プロセスを、図1〜図4に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態1における製造装置の概略図である。図2(a)と図2(b)はモールドの概略図である。図3はモールドの単独転写プロセス説明図である。図4(a)と図4(b)は単独転写エリア説明図である。
この製造装置は図1に示すように構成されている。
ステージ6の上面には、反射防止膜を形成しようとする基板4がセットされている。ステージ6の上方位置には、ステージ6の上面に対向してヘッド1が設けられている。ガラスや石英など光を高効率で透過する部材によって構成されているヘッド1は、ステージ6の上面に接近離間するように昇降駆動できるように取り付けられている。ヘッド1の上部には、紫外線照射ユニット2が取り付けられている。ヘッド1の下部には、表面に微細構造を有した微細構造金型としてのモールド3が、固定用治具(図示せず)を用いて取り付けられている。モールド3はガラスや石英など光を高効率で透過する部材で出来ており、上部より照射された紫外線をモールド3の下側へ透過することができる。さらに、モールド3の下面には、電子線描画およびドライエッチング法などを用いて図2(a)と図2(b)に示すように、微細構造パターン31が形成されている。モールド3の上面とヘッド1の下面との間には、図2(b)に示すように、L字形の板状の遮光体32が形成されている。遮光体32は、蒸着もしくはスパッタ法などを用いてクロムなどの金属層を形成したり、黒体塗料を印刷したり、もしくは黒体シートを接着シート(図示せず)を介し貼り付けなどして、モールド3の上面を部分的に覆うように配置されており、配置された領域のみ紫外線の通過光量を制限する。
また、モールド3は、ヘッド1に取り付ける前に、プラズマ洗浄など種々の方法で洗浄した後に、フッ素系の離型処理を施してある。
基板4は、ガラスやSUS、PETフィルムなど材料からなる薄型の板状で、この基板4の上面には、反応性硬化樹脂5が塗布または印刷によって配置されている。基板4の表面には、反応性硬化樹脂5との密着性を向上するためのカップリング処理を施している。反応性硬化樹脂5は、硬化前の液状の状態で配置されている。
ヘッド1は、制御コントローラ(図示せず)により直交する3軸のX軸/Y軸/Z軸のX/Y/Zそれぞれの方向に1μm以下の送り精度で駆動でき、Z軸はモールド3が反応性硬化樹脂5に転写する際のプレス圧力を、ロードセル(図示せず)を用いてモニタリング可能である。
微細構造パターン31は、図2に示す中心線L1を中心にX方向にDX31、中心線L2を中心にY方向にDY31の幅をもって形成されている。微細構造パターン31のオーダーはマイクロおよびナノオーダーであり、ドットパターン、ラインパターンなど種々の構造が存在する。
図2(b)の平面視で微細構造パターン31の一部を覆うように配置されている遮光体32は、中心線L1よりX方向に距離DX32、中心線L2よりY方向に距離DY32離れた位置から、それぞれの方向にモールド3の外形に至るまでLの字形状のエリアを遮光するように配置されている。具体的な数値事例として、モールド3の外形を約30mm角、微細構造パターン31のX方向の幅DX31を20mm、Y方向の幅DY31を20mm、X方向の距離DX32を5mm、Y方向の距離DY32を5mmとした。
図3(a)は、基板4の上に配置された液状の反応性硬化樹脂5の転写時の流動を示す。基板4の上のモールド3の対向する位置に滴下された液状の反応性硬化樹脂5は、図3(a)に示すように、下降したモールド3が接触した時点より、プレス圧力P1により横方向に流し出され、体積一定のまま所定の外形に至るまで押し広がる。具体的には、反応性硬化樹脂5がおおむね円形に押し広がる。
その後、図3(b)に示すように、モールド3の上部より紫外線21が照射されることで反応性硬化樹脂5が硬化することになるが、その際、遮光体32が配置された領域においてはその通過光量が制限される。
遮光体32が配置されていない領域の直下では、反応性硬化樹脂5が反応し硬化した硬化樹脂領域51が形成される。遮光体32が配置されている領域の直下では、反応性硬化樹脂5が完全に反応せず未硬化な未硬化樹脂領域52が形成される。
図4(a)は、図2(b)に示した状態の側面図で、32Pが遮光体32で通過光量が制限される領域と紫外線が遮光体32によって制限されずに通過する領域との境界位置を示している。図4(b)は上記の反応プロセスにより転写された基板4上の領域32Pの反応性硬化樹脂5を、上面より示した拡大平面図である。モールド3によって押さえ付けられた反応性硬化樹脂5は、おおむね円形に押し広がり、硬化樹脂領域51と遮光体32が配置された領域における未硬化樹脂領域52とが、L字の境界を有し形成される。
ここまでは、単独の転写プロセスについて述べたが、以降は、この単独の転写プロセスの繰り返しによって、単独の転写プロセスの場合よりも大きな面積の微細な凹凸パターンが形成された光学部材と、その製造装置を説明する。
(実施例)
図5は、図3で説明した反応プロセスを繰り返している複数転写プロセスを示している。簡便のため、モールド3の下側に形成されている微細構造パターンの図示は省略している。
図5のステップS1〜S4は単独転写における転写の様子を示している。図5のステップS5〜S9は、ステップS4で転写された未硬化樹脂領域52のパターンの隣接部に、次ステップの転写を実施して、同様に遮光体32を使用して紫外線照射した際の転写の様子を示している。
ステップS1〜S9を詳しく説明する。
図5のステップS1は第1塗布工程であり、基板4の上に反応性硬化樹脂5を塗布する。
図5のステップS2は第1密着工程であり、モールド3が下降して反応性硬化樹脂5をプレスする。あるいはステージ6をモールド3に近接させることでモールド3と基板4とで反応性硬化樹脂5を挟んでプレスしたりすることもでき、基板4とモールド3を相対移動させてプレスする。
図5のステップS3は第1硬化工程であり、下降下位置で停止しているモールド3を通して反応性硬化樹脂5に紫外線を照射する。この紫外線を照射によって、モールド3の遮光体32が配置されていなかった第1領域E1に対応する位置に対応して、基板4の上の反応性硬化樹脂5が微細構造パターンに密着した状態で硬化して硬化樹脂領域51が形成され、遮光体32が配置されていた第2領域E2に対応する位置に対応した反応性硬化樹脂5は硬化していない未硬化樹脂領域52が形成される。
図5のステップS4は第1離型工程であり、モールド3を上昇させて離型する。
次に、図5のステップS5は第2塗布工程であり、基板4の上に既に転写された硬化樹脂領域51、未硬化樹脂領域52の隣に、液状の反応性硬化樹脂53が塗布により新たに配置される。
図5のステップS6は転写位置変更工程であり、ステップS4で転写された硬化樹脂領域51にモールド3の一部がオーバーラップするように、モールド3を次の転写位置に移動させる。または基板4とモールド3を相対移動させてもよい。
なお、ここでは反応性硬化樹脂53をステップS5で基板4に塗布してからステップS6でモールド3を次の転写位置に移動させているが、モールド3を次の転写位置に移動させてから、反応性硬化樹脂53を基板4に塗布しても同様である。
図5のステップS7は第2密着工程であり、ステップS2と同様に、モールド3の下降により反応性硬化樹脂53が押し広げられることになるが、押し広げられた反応性硬化樹脂53は隣接部の未硬化樹脂領域52で静止している樹脂と境界5Aで混ざり合い、流速が緩和される。速度が緩和された反応性硬化樹脂53は、硬化済みの樹脂が存在する領域51との境界5Bまで到達することはない。すなわち、境界5Aから境界5Bの間で流速がゼロとなるため、既に転写された反応性硬化樹脂5と次に転写される反応性硬化樹脂53の境界部分は安定的に充填され、平坦な転写面となる。
図5のステップS8は第2硬化工程であり、ステップS3と同様に、遮光体32を使用して紫外線21を照射する。この紫外線21を照射によって、モールド3の遮光体32が配置されていなかった第3領域E3に対応する位置に対応して、基板4の上の反応性硬化樹脂5が微細構造パターンに密着した状態で硬化して硬化樹脂領域51が形成され、遮光体32が配置されていた第4領域E4に対応する位置に対応した反応性硬化樹脂5は硬化していない未硬化樹脂領域52が形成される。つまり、ステップS4において未硬化樹脂領域52であった部分と、転写されたばかりの反応性硬化樹脂53が、モールド3と基板4とで、硬化樹脂領域51と同じ厚みに制限された状態で、紫外線照射を受けて硬化して硬化樹脂領域51になる。
図5のステップS9では、ステップS4と同じように離型プロセスを実施する。
この図5のステップS1〜S9を基板4のX軸方向に繰り返し、またY軸方向に繰り返すことによって、図6に示すように基板4の広い範囲に連続して微細構造パターンを転写した光学部材を製造できる。この図6では、X方向に6回、Y方向に6回と、合計36回の複数転写を行っており、図面左下が第1番目の単独転写領域T1であり、図面右上が第36番目の単独転写領域T36である。各単独転写領域T1,T2,・・・,T36においては、硬化樹脂領域51と未硬化樹脂領域52が存在するが、複数転写によって各境界部分の未硬化樹脂領域52は消滅し、全転写領域の右辺の単独転写領域T6,T12,T18,T24,T30,T36、および上辺の単独転写領域T31〜T32にのみ未硬化領域が存在することになる。便宜上、各境界部分を実線で区切って表示しているが、本実線部分に目視上パターン不連続な部分は存在せず、全面にわたってパターン崩れのない面が形成されている。
この実施例の大面積転写に向けた複数転写プロセスおよび複数の転写エリアの境界部が高い精度でパターン形成される理由を、次の図7に示した比較例と比べる。
(比較例)
図7のステップS1〜S3は単独転写における転写の様子を示す。図7のステップS4〜S6は前記プロセスにて転写されたパターンの隣接部において、次ステップの転写を実施した際の転写の様子を示している。
図7のステップS1では、基板4上に反応性硬化樹脂5を塗布する。
図7のステップS2では、モールド3を下降させて反応性硬化樹脂5を押し広げる。そして、紫外線照射により硬化する。その際、反応性硬化樹脂5は、押し広げられた全域に渡って完全硬化して、全部が硬化樹脂領域51となる。
図7のステップS3では、モールド3を上昇させる。
図7のステップS4では、モールド3を前ステップで転写された硬化樹脂領域51をオーバーラップするように移動させ、既に転写された硬化樹脂領域51の隣接部に新たに液状の反応性硬化樹脂53が塗布により配置される。
図7のステップS5では、モールド3の下降により反応性硬化樹脂53が押し広げられることになるが、押し広げられた反応性硬化樹脂53は既に転写され硬化している硬化樹脂領域51まで所定の流速で流れ込み境界位置を上昇させると、乗りあがった部分で段差dが発生する。
図7のステップS6では、モールド3を上昇させて離型する。
乗り上がりを回避するには、図7のステップS4において反応性硬化樹脂53の塗布を、前ステップで硬化した硬化樹脂領域51と十分離れた位置で実施する必要があるが、それでは押し広げられた樹脂が硬化樹脂領域51に到達せず、空隙すなわち転写抜けが生じてしまう。これら樹脂の乗り上がりまたは転写抜けは、目視上は不連続部分として認識され、重大な品質不良となる。
この比較例と本発明の実施例を比べて分かるように、本発明の実施例の場合は、図5で述べたように未硬化樹脂領域52が良好に作用し、反応性硬化樹脂53の流れ込みを抑制し充填性を確保するため、平坦で目視上連続なパターン面が形成できる。
以上のように、モールドの上面の遮光体により紫外線の光路を意図的に制御し未硬化部を形成させることで、繰り返し転写時の樹脂の盛り上がりや転写抜けを抑制することができ、大面積な微細構造体の安定な形成が可能となる。また、小面積のモールドから大面積名微細構造体を作製することは、モールドにかかるイニシャルコストを抑えるだけでなく、多品種の大面積微細構造体を得ることにも役立つ。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2を示す。
実施の形態1の製造装置では、遮光体32が、ヘッド1とモールド3の間に配置されていたが、実施の形態2では遮光体32の位置が実施の形態1とは異なる。
なお、図1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図8では、ステージ6をガラスや石英など光を高効率に透過させるような部材によって構成し、このステージ6の下部に紫外線照射ユニット2を配置している。ステージ6の下面には、遮光体54が形成されている。遮光体54は、蒸着もしくはスパッタ法などを用いてクロムなどの金属層を形成したり、黒体塗料を印刷したり、もしくは黒体シートを接着シート(図示せず)を介し貼りつけるなどして、ステージ6を部分的に覆うように配置されており、配置された領域のみ紫外線の透過を制限する。
これにより、モールド3は実施の形態1で説明したようなガラスや石英など光を透過する部材から選択する必要はなく、例えば安価なNiなどの金属モールドやSiモールドから選択するなど、その自由度を拡大することができる。
なお、上記の各実施の形態では紫外線照射ユニット2をヘッド1の上に設け、ヘッド1の下面に遮光体32を配置した場合や、ステージ6の下部に紫外線照射ユニット2を設け、ステージ6と紫外線照射ユニット2の間に遮光体54を配置した場合を説明したが、紫外線の光路を制御し未硬化部を形成する製造装置ならびに製造方法はこの限りでない。
また、上記の各実施の形態においては、反応性硬化樹脂51,53が紫外線硬化樹脂であって、この樹脂に紫外線照射ユニット2から発生した紫外線を照射して硬化させたが、反応性硬化樹脂51,53を熱エネルギーで硬化する熱硬化性樹脂とし、紫外線照射ユニット2に代わって赤外線照射ユニットを設けたり、または反応性硬化樹脂51,53を電子エネルギーで硬化する電子硬化性樹脂とし、紫外線照射ユニット2に代わって電子照射ユニットを設けたりして、構成することもできる。
また、上記の各実施の形態においては、反応性硬化樹脂51,53が紫外線硬化樹脂であって、この樹脂に遮蔽体32で部分的に光量を制限して照射したが、遮蔽体32で部分的に光量を制限して照射するのではなく、紫外線照射ユニット2が硬化させたい箇所にだけ光を照射するように走査して描画させて硬化させることもできる。また、反応性硬化樹脂51,53を電子エネルギーで硬化する電子硬化性樹脂とした場合には、電子量を制限する遮蔽体を使用せずに、硬化させたい箇所にだけ電子エネルギーを照射するように走査して描画させて硬化させることもできる。
本発明は、表面に無数の凹凸構造を有した光学部材の品質向上およびコストダウンに寄与できる。
1 ヘッド
2 紫外線照射ユニット
3 モールド
4 基板
5,53 液状反応性硬化樹脂
21 紫外線
31 微細構造パターン
32,54 遮光体
51 樹脂硬化領域
52 未硬化樹脂領域
E1 第1の領域
E2 第2の領域
E3 第3の領域
E4 第4の領域
DX31 微細構造パターン31のX方向の幅
DY31 微細構造パターン31のY方向の幅
DX32 遮光体32の形成位置の中心線からのX方向の距離
DY32 遮光体32の形成位置の中心線からのY方向の距離

Claims (6)

  1. 表面に微細構造を有した微細構造金型を、基板上に配置された反応性硬化樹脂に繰り返し転写し、連続した微細構造を持つ光学部材であって、
    基板上に反応性硬化樹脂を塗布する第1塗布工程と、
    前記基板と微細構造金型とを接近して前記反応性硬化樹脂を前記微細構造金型の表面へ密着させる第1密着工程と、
    前記第1密着工程の前記微細構造金型の第1の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を硬化し、前記微細構造金型の第2の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を未硬化の状態で残す第1硬化工程と、
    前記微細構造金型を硬化状態および未硬化状態の樹脂から離型する第1離型工程と、
    前記第2の領域に対応した未硬化状態の樹脂と隣接した前記基板上に反応性硬化樹脂を塗布する第2塗布工程と、
    前記第1硬化工程の硬化状態の樹脂に前記微細構造金型の一部がオーバーラップするように、転写位置を移動させる転写位置変更工程と、
    前記第2塗布工程で塗布した前記反応性硬化樹脂を前記基板と微細構造金型とで挟んで前記反応性硬化樹脂を前記微細構造金型の表面へ密着させるように前記基板と微細構造金型を相対移動させる第2密着工程と、
    前記第2密着工程の前記微細構造金型の第3の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を硬化し、前記微細構造金型の第4の領域に対応する前記反応性硬化樹脂を未硬化の状態で残す第2硬化工程と、
    前記微細構造金型を硬化状態および未硬化状態の樹脂から離型する第2離型工程とを有することを特徴とする、
    光学部材の製造方法。
  2. 前記第2塗布工程と転写位置変更工程と前記第2密着工程と前記第2硬化工程および前記第2離型工程を繰り返すことを特徴とする、請求項1記載の光学部材の製造方法。
  3. 前記第2硬化工程は、
    前記第1硬化工程にて既に転写の完了した前記第1の領域に、これから転写する第3の領域がオーバーラップするように転写することを特徴とする、
    請求項2記載の光学部材の製造方法。
  4. 前記第1硬化工程および第2硬化工程で転写された微細構造転写領域の外周のうち、一部分が前記第2の領域および第4の領域であり、かつ残りの外周とその内部が前記第1の領域および第3の領域であることを特徴とする、
    請求項2または3記載の光学部材の製造方法。
  5. 前記反応性硬化樹脂が、紫外線硬化樹脂であることを特徴とする、
    請求項1から4の何れかに記載の光学部材の製造方法。
  6. 請求項1から5の何れかの製造方法で製造した光学部材。
JP2013104601A 2013-05-17 2013-05-17 光学部材の製造方法 Active JP6008131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013104601A JP6008131B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 光学部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013104601A JP6008131B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 光学部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014223761A true JP2014223761A (ja) 2014-12-04
JP6008131B2 JP6008131B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=52122849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013104601A Active JP6008131B2 (ja) 2013-05-17 2013-05-17 光学部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6008131B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7414508B2 (ja) 2019-12-16 2024-01-16 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009260293A (ja) * 2008-03-18 2009-11-05 Canon Inc ナノインプリント方法及びナノインプリントに用いられるモールド
WO2012164824A1 (ja) * 2011-06-03 2012-12-06 パナソニック株式会社 微細構造体の製造方法および微細構造金型
JP2013000944A (ja) * 2011-06-15 2013-01-07 Panasonic Corp 光学シート及びその製造方法
WO2014115728A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 綜研化学株式会社 光透過型インプリント用モールド、大面積モールドの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009260293A (ja) * 2008-03-18 2009-11-05 Canon Inc ナノインプリント方法及びナノインプリントに用いられるモールド
WO2012164824A1 (ja) * 2011-06-03 2012-12-06 パナソニック株式会社 微細構造体の製造方法および微細構造金型
JP2013000944A (ja) * 2011-06-15 2013-01-07 Panasonic Corp 光学シート及びその製造方法
WO2014115728A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 綜研化学株式会社 光透過型インプリント用モールド、大面積モールドの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7414508B2 (ja) 2019-12-16 2024-01-16 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6008131B2 (ja) 2016-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5411557B2 (ja) 微細構造転写装置
JP4262271B2 (ja) インプリント方法、インプリント装置および構造体の製造方法
US10052798B2 (en) Light-transmitting imprinting mold and method for manufacturing large-area mold
JP5647343B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造金型
JP5637785B2 (ja) 原版、及びそれを用いた物品の製造方法
JP6019685B2 (ja) ナノインプリント方法及びナノインプリント装置
KR101763002B1 (ko) 임프린트 장치, 임프린트 방법 및 물품의 제조 방법
JP2013069732A (ja) インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
KR20160134466A (ko) 임프린트 방법 및 임프린트 장치
JP2015106670A (ja) 微細構造の形成方法、および微細構造の製造装置
JP2018092996A (ja) インプリント方法、インプリント装置、型、および物品の製造方法
JP2010080670A (ja) 微細構造体及びその製造方法
WO2015054905A1 (zh) 固化框胶用遮光罩的制作方法
WO2008062836A1 (fr) Module de guide d'onde optique et son procédé de fabrication
JP6008131B2 (ja) 光学部材の製造方法
JP6281592B2 (ja) レプリカテンプレートの製造方法
JP5102910B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP6083565B2 (ja) 微細構造体の製造方法
KR20180114593A (ko) 3차원 구조체의 제조방법 및 그를 이용한 3차원 구조체
JP2013161997A (ja) 微細構造パターン集合体の製造方法およびその製造装置
KR101209479B1 (ko) 구조체의 형성방법 및 액체토출 헤드의 제조 방법
US20220168978A1 (en) Wafer alignment features
KR20230131108A (ko) 고점성 물질을 이용한 미세패턴 제조방법 및 이를 위한 미세패턴 제조장치
US20210373217A1 (en) Fine pattern forming method, imprint mold manufacturing method, imprint mold, and optical device
JP2009160871A (ja) パッケージ部品及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150312

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160830

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6008131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151