JP2014223661A - カップ成形方法 - Google Patents

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光悦 山崎
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真也 牧野
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Abstract

【課題】円周方向に沿う成形高さのばらつきを小さくして、材料の歩留まりを高めることができるカップ成形方法を提供する。【解決手段】円形ブランク材をブランクホルダとダイとの間で押さえながらパンチにより絞り加工して有底円筒状のカップを成形する方法であって、ブランクホルダを半径方向に沿う分割線に沿って複数のブロック体に分割しておき、これらブロック体による円形ブランク材に対する単位面積当たりの荷重を、少なくとも、円形ブランク材の圧延方向と平行な0?方向を含む円弧面状の第1領域が45?方向を含む円弧面状の第2領域よりも大きくなるように設定して絞り加工する。【選択図】 図6

Description

本発明は、円形ブランク材をブランクホルダとダイとの間で押さえながらパンチにより絞り加工して有底円筒状のカップを成形するカップ成形方法に係り、特に、絞りしごき加工により成形される飲料用缶等の前工程として行われるカップ成形方法に関する。
蓋との2ピース構造とされる飲料用缶は、アルミニウム合金製シート材から円形ブランク材を打ち抜きながら絞り加工して、有底円筒状のカップを成形するカップ成形工程と、カップをさらに縮径しながら胴部を絞りしごき加工する、いわゆるDI(Drawing and Ironing)成形工程とを経て、直径に比して高さの大きいDI缶が成形され、そのDI缶の開放端をトリミングした後に、ネッキング加工等を施して製造される。
以下の特許文献1〜3に記載の技術は、カップ成形技術として従来知られたものである。
特許文献1では、円形ブランク材をダイとの間で押さえるブランクホルダを外周側のアウターホルダーと内周側のインナーホルダとに分割することにより、インナーホルダが受ける圧力を変化させ自動的によわめて、円形ブランク材の周縁端部の破断を防止することが開示されている。
特許文献2では、ブランク押さえとダイとが所定のテーパ角で分割されるとともに、半径方向にスライド可能に支持され、これら移動ブランク押さえと移動ダイとの間にブランクの外周部をクランプし、移動ダイの下降にしたがって移動ブランク押さえの外周面がダイホルダの内周面を摺動して、ブランクの半径方向に移動するようにしたものが開示されている。
特許文献3では、しわ押さえ力を成形初期から中期までは高くしてしわの発生と成長を抑える一方、成形後期では適正な値に減圧することで割れの発生と材料の過剰な流れ込みによるしわの残留を防ぐようにしたものが開示されている。
特開2001−239328号公報 特開2010−227986号公報 特開平09−038728号公報
ところで、このようにして成形されたカップをDI成形する際に、胴部のしごき加工が大きいので、トリミング前のDI缶の成形高さ(外底面から開放端までの高さ)が円周方向でばらつく現象が生じる。このため、DI成形後にトリミング加工によって開放端を揃えることが行われるが、その際の材料ロスをできるだけ小さくするために、DI缶の成形高さのばらつきを極力抑える必要がある。その抑制のためには、材料の改善とともに、DI成形の前工程であるカップ成形時においてカップの成形高さのばらつきを小さく揃えることが求められる。
前述した特許文献記載の技術は、円形ブランク材の絞り加工時のしわ押さえ力を制御するものであり、しわの発生を少なくすることには一定の効果を有するが、カップの開放端の高さを円周方向で揃えるには不十分であり、さらなる改善が望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、円周方向に沿う成形高さのばらつきを小さくして、材料の歩留まりを高めることができるカップ成形方法を提供することを目的とする。
本発明のカップ成形方法は、円形ブランク材をブランクホルダとダイとの間で押さえながらパンチにより絞り加工して有底円筒状のカップを成形する方法であって、前記ブランクホルダを半径方向に沿う分割線に沿って複数のブロック体に分割しておき、これらブロック体による前記円形ブランク材に対する単位面積当たりの荷重を、少なくとも、前記円形ブランク材の圧延方向と平行な0°方向を含む円弧面状の第1領域が45°方向を含む円弧面状の第2領域よりも大きくなるように設定して絞り加工することを特徴とする。
円形ブランク材の材料として用いられる圧延板は、その圧延方向とこれと交差する方向とで材料組織が異なったものとなる。このため、円筒状に絞り加工した際に、圧延方向とその交差方向とで材料の伸びが異なり、圧延方向に伸びにくく、これに対して45°交差する方向に伸び易くなる結果、45°方向の成形高さが0°方向(圧延方向)よりも大きくなる。図10及び図11は、従来技術のカップ成形方法により成形したカップの1/4周分の周方向位置と成形高さを示すものであるが、圧延方向に対して45°方向で最も成形高さが大きくなり、このため、カップの開放端に、高さ方向に大きく突出した部分(耳と称される)が発生する。
本発明は、ブランクホルダを少なくとも圧延方向と平行な0°方向を含む第1領域と45°方向を含む第2領域とを押圧可能なように分割しておき、円形ブランク材を押さえる単位面積当たりの荷重が、第1領域の方で大きくなるようにして絞り加工することにより、伸びにくい0°方向の第1領域を強く押さえて、第1領域に強制的に伸びを生じさせるようにし、一方、伸び易い45°方向の第2領域については単位面積当たりの荷重を小さくして、伸びを抑えるようにしている。これにより、第1領域と第2領域との材料の伸びが均等化し、カップの成形高さのばらつきを小さく抑えて、耳の発生を抑制することができる。
なお、ブランクホルダの押圧面はリング面状に形成されるので、0°方向は、その延長方向である180°方向も含むものとし、45°方向は、0°に対して45°ずれた方向(すなわち+45°及び−45°)と、180°に対して45°ずれた方向(すなわち135°及び225°)とを含むものとする。
本発明のカップ成形方法において、前記第1領域と前記第2領域との間の分割線が前記圧延方向と平行な0°方向に対して20°以上30°以下の角度範囲内に配置されているとよい。
この20°以上30°以下の角度は、その延長線である200°以上210°以下の角度、及び0°を中心とするこれらの線対称角度も含むものとする。
さらに、本発明のカップ成形方法において、90°方向を含む円弧面状の第3領域における単位面積当たりの荷重が前記第2領域よりも大きくかつ第1領域よりも小さくなるように設定して絞り加工するとよい。
圧延板は、圧延方向が最も伸びにくいが、これと直交する90°方向も圧延方向に次いで伸びにくい。そこで、第1領域及び第2領域に加えて、90°方向を含む第3領域もさらに分割し、この第3領域の単位面積当たり荷重を第1領域よりも小さいが第2領域よりも大きく設定することにより、カップの円周方向の高さのばらつきをさらに小さく抑えることができる。
本発明のカップ成形方法は、ブランクホルダを分割して、圧延方向と平行な0°方向を含む第1領域を、45°方向を含む第2領域よりも単位面積当たりの荷重が大きくなるようにしたことにより、材料の伸びを円周方向に均等化して、カップの成形高さのばらつきを小さく抑えることができ、これにより、その後のDI成形時のトリミング代を小さくして、材料の歩留まりを向上させることができる。
本発明に係るカップ成形方法の一実施形態で用いられるカップ成形装置の要部を示す縦断面図である。 図1に示すカップ成形装置において円形ブランク材を打ち抜いた状態を示す縦断面図である。 図2に示す状態から円形ブランク材を絞り加工始めた状態を示す縦断面図である。 図3に示す状態からカップを成形した状態を示す縦断面図である。 図1に用いられているブランクホルダの斜視図である。 一実施形態におけるブランクホルダの荷重負荷領域を示す平面図である。 図1のカップ成形装置により成形されるカップの斜視図である。 図7のカップから成形されるDI缶の斜視図である。 他の実施形態におけるブランクホルダの荷重負荷領域を示す平面図である。 従来技術のカップ成形方法により成形したカップの周方向位置と耳の高さの関係を示すグラフである。 従来技術のカップ成形時の材料の流動状態をシミュレーションにより求めた解析図である。
以下、本発明に係るカップ成形方法の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、このカップ成形方法に用いられるカップ成形装置の要部を示している。このカップ成形装置は、図示略のプレス機本体にカップ成形金型1が取り付けられて構成されており、カップ成形金型1は、ダイ2、パンチ3、ブランクホルダ4、ブランク抜きダイ5等を備える構成とされている。
ダイ2は、ダイプレート11によりダイホルダ12に固定されており、その中心部にパンチ3が挿入可能な成形用孔部13が上下方向に沿って形成され、この成形用孔部13の周囲の上面が平坦面に形成されている。そして、このダイ2の上面にブランクホルダ4が対向配置されている。
ブランクホルダ4は、全体としてはリングブロック状に形成されているが、図5に示すように、半径方向に沿う分割線17に沿って複数のセグメント状のブロック体15A,15B,16A,16Bに分割されている。この実施形態では4個のブロック体15A,15B,16A,16Bに分割されており、各ブロック体15A,15B,16A,16Bは、その下面が円弧面状に形成されている。
円形ブランク材21となるシート材22は、圧延方向に沿って長尺な帯板状に形成されており、コイル状に巻き取られた状態から繰り出され、カップ成形装置のカップ成形金型1内に送られる。図1に示す例では、図1の左から右に送られ、その送り方向に圧延方向が配置される。そして、ブランクホルダ4の分割線17は、各ブロック体15A,15B,16A,16Bにより、シート材22の圧延方向と平行な0°方向を含む円弧面状の第1領域25と、45°方向を含む円弧面状の第2領域26とに押圧領域を分けるように配置されている。
ブロック体15A,15Bが第1領域25、ブロック体16A,16Bが第2領域26をそれぞれ押圧する。
これらブロック体15A,15B,16A,16Bの0°に対する分割線17の角度としては、図6に示すように、θ1が15°以上40°以下、θ2が140°以上165°以下、及びこれらθ1の延長線である195°以上220°以下、θ2の延長線である320°以上345°とすることが可能であり、各ブロック体15A,15B,16A,16Bによる押圧荷重を適切に設定することにより、耳の発生を抑えることができる。好ましくは、θ1が20°以上40°以下、θ2が140°以上160°以下、及びこれらθ1の延長線である200°以上220°以下、θ2の延長線である320°以上340°とするとよい。
例えば、ブランクホルダ4が30°、150°、210°、330°の分割線17で分割されることにより、圧延方向に対して−30°(+330°)〜+30°及び150°〜210°の角度で囲まれた二つの第1領域25と、これら第1領域25を除く30°〜150°及び210°〜330°の角度で囲まれた二つの第2領域26とを押圧可能なように各ブロック体15A,15B,16A,16Bが配置される(便宜上、ブランクホルダ4の分割線17を図6にも示している。後述の図9においても同様。)。
そして、これら各ブロック体15A,15B,16A,16Bは、これらを個々に押圧可能な流体圧シリンダ等の加圧手段18を介して上型プレート19に保持されている。
また、ブランク抜きダイ5が上型プレート19に固定されている。このブランク抜きダイ5は、ブランクホルダ4を囲むリング状に形成され、その内周部下端に刃部31が周方向に沿って設けられている。一方、下型に配置されるダイ(以下、絞りダイということもある)2の外周部上端には、ブランク抜きダイ5の刃部31と噛み合う刃部32が周方向に沿って設けられており、これらブランク抜きダイ5と絞りダイ2との両刃部31,32によりシート材22が円形ブランク材21に打ち抜かれるようになっている。したがって、絞りダイ2は円形ブランク材21を打ち抜く、打ち抜きパンチを兼ねる構造である。
なお、パンチ3は、上型プレート19の中心の貫通孔34、ブランクホルダ4の貫通孔33を経由して、ダイ2の成形用孔部13に対向配置されており、上型プレート19とは別に上下移動して成形用孔部13に挿入可能とされている。また、図1〜図4において、符号35は絞りダイ2の成形用孔部13内に上下移動可能に配置され、成形後のカップを排出するためのストリッパを示す。
このように構成したカップ成形装置によりカップを成形する方法について説明する。
図1に示すように、カップ成形金型1の絞りダイ2からブランクホルダ4、ブランク抜きダイ5、パンチ3を上方に退避させた状態で、矢印で示すようにシート材22をダイ2の上面に送り込み、まず、ブランクホルダ4及びブランク抜きダイ5を下降することにより、図2に示すように、シート材22を絞りダイ2の上面とブランクホルダ4との間に挟み込むとともに、ブランク抜きダイ5の刃部31と絞りダイ2の刃部32との間でシート材22を円形ブランク材21に打ち抜く。
次いで、この打ち抜かれた円形ブランク材21をブランクホルダ4と絞りダイ2との間に挟んだ状態で、パンチ3を下降して、絞りダイ2との間で絞り加工を施す。この絞り加工により、図3に示すように、パンチ3の下降に伴って円形ブランク材21の中央部が下方に突出するように絞り加工され、周縁部は絞りダイ2の上面とブランクホルダ4の下面との間に挟まれた状態でパンチ3の下降に引き込まれるように滑りながら半径方向内方に移動する。
パンチ3が下降死点に達すると、図4に示すように、円形ブランク材21の周縁部も絞りダイ2の成形用孔部13内に引き込まれ、パンチ3の外周面と絞りダイ2の内周面とにより円筒状に成形され、有底筒状のカップ41となる。
そして、パンチ3の上昇により、ストリッパ35がカップ41を押し上げて絞りダイ2の成形用孔部13から排出する。
以上の一連のカップ成形工程において、ブランクホルダ4は、円形ブランク材21への荷重を第1領域25と第2領域26とで変えて作用する。具体的には、第2領域26に作用する単位面積当たりの荷重よりも、第1領域25に作用する単位面積当たりの荷重を大きくする。前者が圧延方向と平行な0°方向を含む領域であり、後者が45°方向を含む領域である。
すなわち、前述したように、圧延材であるシート材22は、圧延方向に伸びにくく、これに対して45°交差する方向に伸び易いという性質を有しており、この材料の性質に対応するように、単位面積当たりの荷重を、圧延方向と平行な0°を含む第1領域25を大きく、45°方向を含む第2領域26を小さくするのである。これにより、伸びにくい0°方向を強く押さえて強制的に伸びを生じさせ、伸び易い45°方向の荷重を小さくして伸びを抑えるように制御することができる。
図10に、従来技術のカップ成形方法において成形したカップの1/4周分の成形高さを展開したが、45°方向に最も耳が大きくなるところ、本発明のように、第1領域25に作用する力を大きく、第2領域26に作用する力を小さくすることにより、白抜き矢印で示すように、耳の高さを減少させ、耳の周方向両側の成形高さを高くするように制御することができる。
そして、このようにして単位面積当たりの荷重を周方向で変えることにより、材料の伸びを周方向でほぼ均等化し、カップ41として成形した際の耳の発生を小さくして、カップ41の成形高さのばらつきを小さく抑えることができる。図7に二点鎖線により耳42を誇張して示したが、本発明の成形方法により、この耳42の発生を飛躍的に小さくすることができる。
得られたカップ41は、その後、DI成形により、図8に示すように、縮径されるとともに、胴部がしごき絞り加工され、直径に比して高さの大きいDI缶45として成形され、その成形後に開放端部がトリミングされる。このとき、カップ成形において成形高さのばらつきが小さくなっているので、DI缶45としての成形高さのばらつきも小さく抑えることができ、このため、トリミング代46を小さくすることができ、材料の使用効率を高めることができる。
前述の一実施形態では、ブランクホルダ4を4個の領域に分割したが、圧延方向に次いで90°方向も45°方向に比べて伸びが小さい傾向にあるので、90°方向を含む領域をさらに分割して、合計6個の領域に分割することも可能である。
6分割する場合は、図9に示すように、分割線17を前述のθ1、θ2及びこれらの延長線に加えて、θ3が55°以上75°以下、θ4が105°以上125°以下、及びθ3の延長線である235°以上255°以下、θ4の延長線である285°以上305°以下とするのが好ましい。
そして、ブランクホルダによる荷重領域を、0°方向を含む円弧面状の第1領域25と、45°方向を含む円弧面状の第2領域26と、90°方向を含む円弧面状の第3領域27とに分割し、第3領域27の単位面積当たり荷重を第1領域25よりも小さいが第2領域26よりも大きく設定する。
このように6個の領域25,26,27に分割することにより、円形ブランク材21に対する荷重をより細かく調整することができ、耳42の発生をさらに抑制して、成形高さのばらつきをより小さくすることができる。
次に、本発明の効果を確認するために、シミュレーションにより、ブランクホルダの分割線を種々の角度で設定して、カップの成形試験を実施した。
円形ブランク材としては、JIS3004のアルミニウム合金を用い、元板厚0.208mmとした。パンチの外径が94.86mm、絞りダイの内径が95.88mmに設定した。ブランクホルダは、内径が95.38mm、外径が157.5mmとした。
まず、従来技術として、分割されていないリング状のブランクホルダにより、成形初期状態の荷重を5.14N/mmとしてカップを成形したところ、耳の高さの最大がほぼ45°方向位置で6.46mm(0°〜90°の角度範囲における面積としては248mm)であった。また、DI缶に成形したときのトリムラインとなる位置をカップの段階で想定すると、高さ39.33mmであった。このトリムラインは、最も低い成形高さ以下で一定高さにトリミング可能な最小高さに設定される。
これに対してブランクホルダを4個の領域に分割して、各領域に表に示す単位面積当たりの荷重をかけた条件でカップ成形し、それぞれ耳の面積とトリムラインの最小高さを求めた。結果を表1〜表5に示す。表の各欄において、左下の数字がトリムラインの最小高さ(mm)、右上の数字が耳の面積(mm)を示しており、耳の面積については、0°〜90°の1/4周分についてのみ求めている。
表1がθ1=15°、表2がθ1=20°、表3がθ1=25°、表4がθ1=30°、表5がθ1=40°としたときの結果である。
Figure 2014223661
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これらの結果より、円形ブランク材に対する荷重領域を分割し、各領域における単位面積当たりの荷重を適切に分配することにより、耳の発生を抑制することができる。耳の発生面積が従来技術よりも小さいものが好ましく、θ1が 20°以上30°以下のものが単位面積当たりの荷重の若干の変動にかかわらずに良好な値を示している。この耳の発生面積の抑制に加えて、さらにトリムラインが従来技術より高くなるものがより好ましい。
特に良好であったのが、θ1=15°では第1領域が10.28N/mm、第2領域が3.70N/mm、θ1=20°では第1領域が9.25N/mm、第2領域が3.08N/mm、θ1=25°では第1領域が8.64N/mm、第2領域が2.85N/mm、θ1=30°では第1領域が8.22N/mm、第2領域が2.57N/mm、θ1=40°では第1領域が7.71N/mm、第2領域が2.47N/mmであり、これらの中で最も良い結果が得られたのが、θ1=20°で第1領域が9.25N/mm、第2領域が3.08N/mmのものである。
いずれの結果も、しわについては、従来技術に比べてわずかに大きくなるものも認められたが、パンチと絞りダイとのクリアランスの調整等により、実用上問題ないレベルにまで解決できるものであった。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ブランクホルダの各ブロック体の加圧手段を流体圧シリンダにより構成したが、ばね等の弾性部材を用いて、各領域に対する単位面積当たりの荷重を異ならせるように構成してもよい。
1 カップ成形金型
2 ダイ(絞りダイ)
3 パンチ
4 ブランクホルダ
5 ブランク抜きダイ
11 ダイプレート
12 ダイホルダ
13 成形用孔部
15A,15B,16A,16B ブロック体
17 分割線
18 加圧手段
19 上型プレート
21 円形ブランク材
22 シート材
25 第1領域
26 第2領域
27 第3領域
31,32 刃部
33,34 貫通孔
35 ストリッパ

Claims (3)

  1. 円形ブランク材をブランクホルダとダイとの間で押さえながらパンチにより絞り加工して有底円筒状のカップを成形する方法であって、
    前記ブランクホルダを半径方向に沿う分割線に沿って複数のブロック体に分割しておき、これらブロック体による前記円形ブランク材に対する単位面積当たりの荷重を、少なくとも、前記円形ブランク材の圧延方向と平行な0°方向を含む円弧面状の第1領域が45°方向を含む円弧面状の第2領域よりも大きくなるように設定して絞り加工することを特徴とするカップ成形方法。
  2. 前記第1領域と前記第2領域との間の分割線が前記圧延方向と平行な0°方向に対して20°以上30°以下の角度範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1記載のカップ成形方法。
  3. 90°方向を含む円弧面状の第3領域における単位面積当たりの荷重が前記第2領域よりも大きくかつ第1領域よりも小さくなるように設定して絞り加工することを特徴とする請求項1又は2記載のカップ成形方法。
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