JP2014223243A - 清拭除塵布及び清拭除塵布の製造方法 - Google Patents

清拭除塵布及び清拭除塵布の製造方法 Download PDF

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Kenichi Naruse
賢一 成瀬
森川 正敏
Masatoshi Morikawa
正敏 森川
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Abstract

【課題】本発明は、拭き取り対象物から小さい塵埃を掬い取り易く清浄化し易い清拭除塵布及び清拭除塵布の製造方法提供を目的とする。【解決手段】複数のフィラメント21により形成された基布2と、この基布2に付着された粘着剤とを備えている。各フィラメント21は、その同一フィラメントにおける外周に、外周方向に突出するようにして周方向に沿って形成された複数の凸部22と、隣接する2つの凸部22間に、それらの2つの凸部22のそれぞれに延ばされた接線Pより凹んだ凹部23とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、主に自動車における塗装前の塗装面を清拭する清拭除塵布及び清拭除塵布の製造方法に関するものである。
従来から、自動車における塗装前の塗装面を清拭する清拭除塵布は知られており、例えば特許文献1に提案されている。この特許文献1に提案された清拭除塵布は、断面円形状のポリエステル等からなる複数のフィラメント(長繊維)を束ねたマルチフィラメントにより形成された基布と、この基布に含浸されて付着された粘着剤とから構成されたものである。そして、このように構成された清拭除塵布は、拭き取り補塵した塵埃を、基布に付着された粘着剤で粘着させて保持する。
特開平7−231870号公報
しかしながら、上記特許文献1のものにおいては、基布を構成した各フィラメントが断面円形状のものであるため、清拭した際に、例えばフィラメントの半径よりも小さい塵埃を掬い取り難く、拭き残しが発生してしまい、清浄化し難いという問題点を有する。
本発明は、拭き取り対象物から小さい塵埃を掬い取り易く清浄化し易い清拭除塵布及び清拭除塵布の製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、複数のフィラメントにより形成された基布と、この基布に付着された粘着剤とを備えた清拭除塵布であって、前記複数のフィラメントにより形成された基布の少なくとも一部に、外周方向に突出するように形成された凸部を備えているフィラメントを使用することを特徴とする清拭除塵布を提供する。
これによれば、基布の少なくとも一部に、外周方向に突出するように形成された凸部を備えているフィラメントを使用するため、凸部によって、小さい塵埃でも容易に掬い取ることができる。
又、フィラメントが外周面に凸部を備えているため、フィラメント同士間に、従来の断面円形状のもの同士間に形成される間隙よりも大きい間隙を形成できる。これにより、凸部によって掬い取られた塵埃はその間隙に保持され、清拭除塵布から離れ難くなる。
又、フィラメントが外周面に凸部を備えているため、従来の断面円形状のものに較べて表面積の大きいものにできるとともに、フィラメント同士間に、従来の断面円形状のもの同士間に形成される間隙よりも大きい間隙を形成でき、基布に対する粘着剤の付着量を従来品よりも多くできる。これにより、凸部によって掬い取った塵埃を確実に粘着させて保持できる。
前記凸部は、前記凸部を備えた各フィラメントの周方向に複数、配設され、前記凸部を備えた各フィラメントは、同一フィラメントにおける周方向に隣接する2つの凸部間に、前記2つの凸部を結ぶ接線より凹んだ凹部を備えていることが好ましい。
これによれば、凹部によって、フィラメント同士間に、より一層大きい間隙を形成でき、基布に対する粘着剤の付着量を、より多くできる。これにより、凸部によって掬い取った塵埃を、より一層確実に粘着させて保持できる。
前記基布は、前記複数のフィラメントを束ねたマルチフィラメントにより形成された織布、不織布または編製物であることが好ましい。
これによれば、複数のフィラメントを束ねたマルチフィラメントに、従来の断面円形状のフィラメントを束ねたものよりも多くの間隙を形成でき、基布に対する粘着剤の付着量の多い清拭除塵布にできる。
前記粘着剤は、前記基布に対して11.8重量%〜182.4重量%、付着されていることが好ましい。
これによれば、凸部によって掬い取った塵埃を確実に粘着させて保持できる一方、拭き取りに際して粘着剤が被清浄面に移行し難く(糊移り難く)、被清浄面が粘着剤で汚染され難くできる。
又、本発明は、外周に外周方向に突出するように形成された凸部を有する複数のフィラメントにより形成された基布とこの基布に付着された粘着剤とを備えた清拭除塵布の製造方法であって、前記基布に前記粘着剤を水で希釈した希釈混合液を含浸させるようにして付着させ、その後、前記基布を絞り加工をし、次に、その絞り加工された基布を乾燥することを特徴とする清拭除塵布の製造方法を提供する。
これによれば、基布に容易に粘着剤を付着でき、清拭除塵布を容易に製造できる。
本発明は、小さい塵埃を掬い取り易く清浄化し易い清拭除塵布であり、清拭除塵布を容易に製造できる。
本発明の一実施の形態の清拭除塵布の正面図である。 図1の清拭除塵布の要部拡大断面図である。 図1の清拭除塵布を形成したフィラメントの一部を断面にした要部の斜視図である。 基布に樹脂組成物を付着させる付着工程の説明図である。 付着工程後の基布の絞り工程の説明図である。 絞り工程後の基布の乾燥工程の説明図である。 拭き取り性と被清浄面への粘着剤の移行(糊移り)とについての試験の結果を表した図表である。 清拭除塵布を用いて被清拭面を清拭する際の状態を模式的に表した説明図である。 清拭除塵布で塵埃を掬い取った状態を模式的に表した説明図である。 フィラメントの他の実施形態の断面図である。 (a)は、フィラメントの更に他の実施形態の断面図、(b)は、フィラメントの他のもう1つの実施形態の断面図、(c)は、フィラメントの更に他のもう1つの実施形態の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の清拭除塵布1の平面図、図2は、清拭除塵布1の要部の拡大断面図、図3は、フィラメントの一部を断面にした斜視図である。
この実施形態の清拭除塵布1は、基布2と、この基布2に付着された粘着剤3とを備えている。
基布2は、複数のフィラメント(長繊維)21を束ねたマルチフィラメント20から構成されている。
各フィラメント21は、図3に示すように、その外周面に、その外周から外周方向に突出するように形成された凸部22を備えたもので、その断面形状が非円形の異形断面を有するものである。
この実施形態では、各フィラメント21は、ポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸したもので、周方向に沿って略等間隔に配設され繊維軸方向に沿って延ばされた4つの凸部22と、隣接する2つの凸部22を結ぶようにして延ばされた接線Pより内周側に凹んだ4つの凹部23とを備えている。尚、フィラメント21は、ポリエチレンテレフタレートから構成される形態のものに限らず、例えばナイロン、レーヨン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン等を単独又は2種類以上を組み合わせたものを用いることができ、適宜変更できる。
又、この実施形態の各フィラメント21は、太さDが2d(デニール)のものからなる。尚、各フィラメント21は、上記形態のものに限らず、太さDが2d以下のもの、又は、太さDが2d以上のもの、或いは、太さDが2d以下のものと2d以上のものを組み合わせたものでもよく、適宜変更し得る。
マルチフィラメント20は、この実施形態では、上記のように構成されたフィラメント21が48本、束ねられて、75d(デニール)/48F(フィラメント)のものとされている。
このように形成されたマルチフィラメント20は、図2に示すようにフィラメント21同士間に、間隙24が形成されている。これらの間隙24は、各フィラメント21が凸部22と凹部23とを備えているため、例えば断面円形状のもの同士間に形成される間隙よりも大きい。
そして、このように形成されたマルチフィラメント20が、この実施形態では、1インチ当りのゲージ数が6〜32のラッセル編み機により製編され、これにより、基布2が形成されている。
このようにして構成された基布2は、図1に示すように長さLが10cm〜100cmで、幅Wが15cm〜40cmの大きさの矩形状の1枚のシート状のものとされている。
尚、基布2は、1枚のシート状のものに限らず、適宜変更できる。例えば幅Wが90cm〜120cmのシート状のものを2つ折り又は4つ折りし両端を溶着、溶断するようにして袋状のものに形成したものでもよい。
粘着剤3は、この実施形態では、基剤と粘着力向上兼硬化剤とが混合されて形成された樹脂組成物から構成されている。
この実施形態における基剤は、ポリブテン樹脂のエマルジョン若しくはポリイソブチレン樹脂のエマルジョン、または上記両エマルジョンの混合物である。
上記ポリブテン樹脂は、イソブチレンを主体とした平均分子量が250〜3000の化学的に安定な低重合の粘稠樹脂であり、通常、電気絶縁材料、接着剤、潤滑剤、防水剤、粘度向上剤、ゴムや樹脂の変性剤等の用途に供されるものである。また上記イソブチレン樹脂は高純度のイソブチレンの低重合体であり、その内の液状のポリイソブチレン樹脂は末端に1個の不飽和2重結合を有するものである。ポリイソブチレン樹脂の分子量はポリブテン樹脂の分子量よりも相当大きい。ポリイソブチレン樹脂の性状および用途はポリブテン樹脂と略同じである。
そして、この実施形態においては、上記のようなポリブテン樹脂およびイソブチレン樹脂のそれぞれに界面活性剤等の添加剤が混入された水が適量添加され、撹拌されてポリブテン樹脂およびポリイソブチレン樹脂のエマルジョンとされる。このようなポリブテン樹脂エマルジョンとポリイソブチレン樹脂エマルジョンとが混合され、あるいはそれぞれが単独で基剤とされる。
このような基剤に粘着力向上兼硬化剤としてのロジン樹脂のエマルジョンが添加されて混合液が形成される。ロジン樹脂は松に含まれている樹脂酸(いわゆる松脂)を精製した淡黄色の物質であって、通常常温で固体状である。このロジン樹脂は、軟化点は70°C〜150°Cであり、この軟化点によって種々のグレードが設定されている。軟化点が高くなるほど硬質的な粘結力が発揮され、移行性の少ない粘着力向上兼硬化剤になる。
このロジン樹脂を加熱溶融状態にし、アルコールや界面活性剤等の添加剤の加えられた水が付加され、撹拌されてロジン樹脂エマルジョンとされる。上記混合液に界面活性剤等の添加剤が加えられた水が混入されて稀釈混合液(稀釈液)が形成される。
なお、粘着力向上兼硬化剤は、ロジン樹脂のエマルジョンに限定されるものではなく、例えば軟化点が40°C〜200°Cの樹脂であれば、天然樹脂あるいは合成樹脂を問わずエマルジョンの原料として適用可能である。天然樹脂の場合は、炭素数が18以上のアルカン系の飽和炭化水素がエマルジョンの原料として挙げられ、具体的には例えばカルナウバ椰子から得られるカルナウバロウなどが好適である。合成樹脂の場合は、軟化点が上記範囲の合成ワックスや低分子量のポリエチレン等を挙げることができる。
又、基剤と粘着力向上兼硬化剤との混合割合は、この実施形態では、100重量部の基剤に対して5重量部〜100重量部の粘着力向上兼硬化剤の添加が目安として採用される。このような目安は、通常基剤および粘着力向上兼硬化剤に含まれる樹脂成分量はそれ程大きな変動はなく、所定の樹脂成分量となっているため、基剤に対して粘着力向上兼硬化剤を上記の重量割合の範囲内で混入すれば、常に適切に樹脂組成物を調製することができるからである。
このように構成された粘着剤3は、この実施形態では、次のようにして基布2に含浸されている。予め粘結性を有する複数の樹脂のエマルジョンが混合された基剤41が所定量、図4に示すように、混合槽5内に装填される。また、この混合槽5内に所定量の粘着力向上兼硬化剤42が装填され、基剤41と粘着力向上兼硬化剤42とで樹脂組成物44が形成される。その後、この樹脂組成物44にさらに稀釈用として所定量の水43が混合槽5内に混入されて稀釈混合液Mとされる。
そして、それぞれ所定量の基剤41、粘着力向上兼硬化剤42および水43が混合槽5内に装入された状態で、混合槽5内に入れられた混合羽根51が回転駆動され、上記三者(稀釈混合液M)は充分に均一になるまで撹拌される。稀釈混合液Mが充分に撹拌されてから混合羽根51の回転駆動は停止される。この稀釈混合液Mの撹拌時の槽内の温度は常温のままである。
上記混合槽5内の稀釈混合液Mが均一に混合されたら、混合羽根51の回転駆動を一旦停止し、稀釈混合液M中に、予め設定された大きさ(重さ)の基布2が浸漬される。この基布2の稀釈混合液M内への浸漬については、一枚ずつ行ってもよいし複数枚を重ねた状態で行ってもよい。ただし、あまり多くの基布2が重ねられると真中の基布2に稀釈混合液Mが含浸され難くなるため、高々数枚が限度にしておくことが好ましい。なお、稀釈混合液Mを基布2に充分含浸させて付着させるために、混合羽根51の回転駆動を継続させてもよい。
そして、所定時間の基布2への稀釈混合液Mの含浸操作が完了すると、含浸済み基布2aは混合槽5から取り出され、図5に示すように、一対のローラ6間を通過させ、ローラ6間で押圧する絞り処理が施されて絞り加工基布2bになる。
その後この絞り加工基布2bは、図6に示すように、適宜の熱風乾燥機7に装填され、30分程度、70℃〜180℃の熱風が供給されて乾燥され、本発明に係る清拭除塵布1になる。
上記のように熱風が供給されることによって、絞り加工基布2bに付与された粒径が略0.4μmの樹脂成分を溶融させて繊維間に浸透させ易くできる。
次に、基布2に対する粘着剤3の付着量について説明する。乾燥して得た清拭除塵布1の重量を測定することで基布2に対する粘着剤の付着量を検出することができる。又、上述のローラ6による押圧処理に際し、ローラ間の押圧力を調整することで、図7に示すように基布2に対する粘着剤の付着量を調整することができる。
なお、上記実施形態では、基布2への基剤41および粘着力向上兼硬化剤42の供給は、混合槽5内に充填された稀釈混合液M内に基布2を浸漬させることによって行われるようになっているが、本発明の清拭除塵布の製造方法はこのような基布2の浸漬処理に限定されるものではなく、稀釈混合液Mを基布2に散布するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、絞り処理は、含浸済み基布2aを一対のローラ6間を通過させることによって行うようにしているが、このようなローラ6を用いた絞り処理に限定されるものではなく、例えば遠心分離やヒートプレスによって絞るようにしてもよい。なお、遠心分離で含浸済み基布2aの絞りを行った場合には、樹脂成分を溶融させて確実に基布の糸と糸の間に充分に浸入させるために絞り加工基布2bの加熱処理が別途必要になる。
基布2に対する粘着剤3の付着量は、粘着剤3が基布2に対して11.8重量%〜182.4重量%となる範囲が好ましい。粘着剤3が基布2に対して11.8重量%より少なくなると、拭き取った塵埃が脱落するおそれが生じ、拭き取り性が悪くなるおそれがある。一方、粘着剤3が基布2に対して182.4重量%を超えると、拭き取りに際して被清浄面に粘着剤3が移行する、いわゆる糊移りが生じて被清浄面が汚染されるおそれが生じる。尚、基布2に対する粘着剤3の付着量は、上記範囲に限らず、適宜変更できる。
次に、本発明の清拭除塵布1の動作について、自動車における塗装前の塗装面を被清拭面100にして清拭する場合を例にして、図8、図9に基いて説明する。
清拭除塵布1が被清拭面100に沿って所定方向、例えば図のX方向に移動させられると、被清拭面100に当接した清拭除塵布1の基布2のフィラメント21は、図の反時計方向に回動し、その回動に際して凸部22が、例えばフィラメント21の太さよりも小さい塵埃110を掬い上げるようにして、図9に示すようにフィラメント21同士間の間隙24に入れることができる。
従って、凸部22によって掬い取った塵埃110をその間隙24に入って粘着剤で閉じ込めるようにして保持し、掬い取った塵埃110を清拭除塵布1から離れ難くできる。
又、その際、各フィラメント21が外周面に凸部22を備えているため、従来の断面円形状のものに較べて表面積の大きいものにできるとともに、フィラメント21同士間に、従来の断面円形状のもの同士間に形成される間隙よりも大きい間隙24を形成でき、基布に対する粘着剤の付着量を従来品よりも多くできる。これにより、凸部22によって掬い取った塵埃を確実に粘着させて保持できる。
又、各フィラメント21は、隣接する2つの凸部22間に、前記2つの凸部22を結ぶように延ばされた接線より内周側に凹んだ凹部23を備えているため、凹部23によって、フィラメント21同士間に、より一層大きい間隙24を形成でき、基布2に対する粘着剤の付着量を、より多くできる。これにより、凸部22によって掬い取った塵埃を、より一層確実に粘着させて保持できる。
又、この実施形態の清拭除塵布1は、凸部によって掬い取った塵埃を確実に粘着させて保持できる一方、拭き取りに際して被清浄面に粘着剤が糊移りして被清浄面が汚染されてしまうようなことを防止できる。
次に、清拭除塵布1の拭き取りに関する試験を行ったので、以下に説明する。この試験は、図7に示すように、拭き取り性(塵埃脱落)と被清浄面への粘着剤の移行(糊移り)とについて、実施例1〜9と、比較例1〜7とについて行った。
実施例1〜9は、基布2に対する粘着剤の付着量を、それぞれ、11.8重量%、17.6重量%、29.4重量%、123.5重量%、135.3重量%、147.1重量%、158.8重量%、170.6重量%、182.4重量%にしたものである。
比較例1〜7は、断面円形状の複数のフィラメントのみから形成した基布を用い、その基布に対する粘着剤の付着量を、それぞれ、11.8重量%、17.6重量%、29.4重量%、123.5重量%、135.3重量%、147.1重量%、158.8重量%にしたものである。
結果は、実施例1及び2は、拭き取り性(塵埃脱落)についてはほとんど塵埃が落ちず良好であった(○)。また、粘着剤の移行ついては全く移行せずに良好であった(◎)。
実施例3〜6は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であった(◎)。また、粘着剤の移行ついても全く移行せずに良好であった(◎)。
実施例7は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であった(◎)。また、粘着剤の移行ついてはほとんど移行せずに良好であった(○)。
又、実施例8は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であった(◎)が、粘着剤の移行が見られた(△)。
実施例9は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であった(◎)が、粘着剤の移行が多く見られた(×)。
比較例1は、拭き取り性については塵埃の脱落が多かった(×)。粘着剤の移行ついては、全く移行せずに良好であった(◎)。
比較例2及び3は、拭き取り性については塵埃の脱落が見られた(△)。粘着剤の移行ついては、全く移行せずに良好であった(◎)。
比較例4及び5は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であった(◎)が、粘着剤の移行が見られた(△)。
比較例6は、拭き取り性についてはほとんど塵埃が落ちず良好であった(○)が、粘着剤の移行が多く見られた(×)。
比較例7は、拭き取り性については塵埃の脱落が見られた(△)。又、粘着剤の移行が多く見られた(×)。
以上、実施例1〜7は、拭き取り性及び粘着剤の移行ついて、良好であった。実施例8及び9は、拭き取り性については全く塵埃が落ちず良好であったが、粘着剤の移行が見られた。尚、又、実施例1及び2は、拭き取り性については、◎ではなく○であったが、基布2に対する粘着剤の付着量が同じ比較例1及び2の拭き取り性(比較例1は×、比較例2は△)に較べて実施例1及び2の拭き取り性が良かった。
尚、上記実施形態では、フィラメント21は4つの凸部22と4つの凹部23とを有する断面略十字状のものから構成されたが、この形態のものに限らず、適宜変更できる。例えば、図10に示すようにフィラメント221は外周に凸部222を有する断面五角形状等の断面多角形状のもの、あるいは断面楕円形状のもの等でもよい。図10に示す断面多角形状のフィラメント221として、例えばポリエステルの溶融紡糸されたタイプの長繊維からなるシルフローラ(登録商標、東洋紡社製)が知られており、これを用いることができる。
更には、図11(a)に示すように、フィラメント321の外周に、4つの凸部322と、隣接する凸部322の間に、凹部323を有するもの、又は、図11(b)に示すように、フィラメント421の外周に、3つの凸部422と、隣接する凸部422の間に、凹部423を有するもの、あるいは、図11(c)に示すように、フィラメント521の外周に、6つの凸部522と、隣接する凸部522の間に、凹部523を有するものでもよい。
又、上記実施形態では、基布2は複数のフィラメント21を束ねたマルチフィラメント20をラッセル編みにより編んだ製編生地から構成されたが、この形態のものに限らず、適宜変更できる。
例えばマルチフィラメント20をトリコット編みし、あるいは丸編みされて製編された編製物でもよい。又、例えばマルチフィラメント20を織って形成した織物から構成してもよい。又、基布2は、マルチフィラメント20を用いて不織布とされたものでもよい。
又、上記実施形態では、基布2は、凸部22を備えた複数のフィラメント21から構成されたが、この形態のものに限らず、例えば基布2は、凸部22を備えたフィラメント21と、従来の凸部を有しない断面円形状のフィラメントとを組み合わせたものでもよく、適宜変更できる。その場合において、凸部22を備えたフィラメント21が基布2全体の重量に対して20重量%以上、含まれていることが好ましい。
又、上記実施形態では、同じ太さのフィラメント21を用いたが、この形態のものに限らず、例えば太さの異なるフィラメントを組み合わせて使用することもでき、適宜変更できる。
1 清拭除塵布
2 基布
3 粘着剤
21、221、321,421、521 フィラメント
22、222、322,422,522 凸部
23、323,423,523 凹部
24 間隙

Claims (5)

  1. 複数のフィラメントにより形成された基布と、この基布に付着された粘着剤とを備えた清拭除塵布であって、
    前記複数のフィラメントにより形成された基布の少なくとも一部に、外周方向に突出するように形成された凸部を備えているフィラメントを使用することを特徴とする清拭除塵布。
  2. 前記凸部は、前記凸部を備えた各フィラメントの周方向に複数、配設され、
    前記凸部を備えた各フィラメントは、同一フィラメントにおける周方向に隣接する2つの凸部間に、前記2つの凸部を結ぶ接線より凹んだ凹部を備えていることを特徴とする請求項1記載の清拭除塵布。
  3. 前記基布は、前記複数のフィラメントを束ねたマルチフィラメントにより形成された織布、不織布または編製物であることを特徴とする請求項1または2記載の清拭除塵布。
  4. 前記粘着剤は、前記基布に対して11.8重量%〜182.4重量%、付着されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の清拭除塵布。
  5. 外周に外周方向に突出するように形成された凸部を有する複数のフィラメントにより形成された基布とこの基布に付着された粘着剤とを備えた清拭除塵布の製造方法であって、
    前記粘着剤を水で希釈した希釈液を、前記基布に含浸させるようにして付着させ、
    その後、前記基布を絞り加工をし、次に、その絞り加工された基布を乾燥することを特徴とする清拭除塵布の製造方法。
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