JP2014222291A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焦点検出画素から得られる信号に基づいて位相差検出方式による自動焦点検出を行う撮像装置およびその制御方法において、撮影レンズの収差が焦点検出結果に与える影響を軽減する。
【解決手段】 焦点検出画素から得られる信号によって生成した2つの焦点検出信号の像ずれ量から撮影レンズのデフォーカス量を求める。そして、このデフォーカス量を、撮影レンズの状態に関する情報と、撮像素子の状態に関する情報と、像高との組み合わせに応じた補正値で補正する。
【選択図】図11

Description

本発明は、撮像装置およびその制御方法に関する。
撮像装置の焦点検出方法の1つに、撮像素子に形成された焦点検出画素により位相差検出方式の焦点検出を行う撮像面位相差検出方式がある。
特許文献1には、1つの画素に、1つのマイクロレンズと複数に分割された光電変換部が形成された2次元撮像素子を用いた撮像装置が開示されている。1つのマイクロレンズを介して、撮影レンズの射出瞳の異なる領域を受光するように光電変換部を分割する。そして、焦点検出領域内に含まれる複数の画素の、同じ分割位置の光電変換部で得られた複数の信号から1つの像信号を生成することで、1対の像信号を生成する。この1対の像信号の像ずれ量から、位相差検出方式の焦点検出を行うことができる。また、特許文献2では、1つの画素に設けられた複数の光電変換部で得られる信号を加算することにより、その画素における撮像信号を生成することが開示されている。
特許文献3には、複数の画素からなる2次元撮像素子の一部の画素を複数対の焦点検出画素とした撮像装置が開示されている。1対の焦点検出画素は開口部を有する遮光層の配置により、各焦点検出画素が撮影レンズの射出瞳の異なる領域を受光するように構成されている。2次元撮像素子の大部分に配置された撮像画素で撮像信号を取得する一方で、一部に配置された焦点検出画素から1対の像信号(焦点検出用信号)から像ずれ量を求めて、位相差検出方式の焦点検出を行うことが開示されている。
撮像面位相差検出方式の焦点検出においては、撮像素子に形成された焦点検出画素によりデフォーカス方向とデフォーカス量を同時に検出することが可能であり、高速に焦点調節を行うことができる。また、従来、位相差検出方式の焦点検出を行うために用いられていたAFセンサを用いる必要がない。
米国特許第4410804号 特開2001−083407号公報 特開2000−156823号公報
しかしながら、撮像面位相差検出方式では、焦点検出信号(像信号)を生成するために用いる焦点検出画素が受光する光束と、撮像信号を生成するために用いる撮像画素が受光する光束とが異なる。そのため、撮影レンズの各収差(球面収差、非点収差、コマ収差など)の焦点検出信号への影響と撮像信号への影響が異なる。そのため、焦点検出信号から算出される合焦位置と、撮像信号を得るために最良な合焦位置とが一致しないという課題がある。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、焦点検出画素から得られる信号に基づいて位相差検出方式による自動焦点検出を行う撮像装置およびその制御方法において、撮影レンズの収差が焦点検出結果に与える影響を軽減することを目的とする。
上述の目的は、結像光学系の射出瞳の第1部分を通過する光束を受光する複数の第1焦点検出用画素と、第1部分と異なる第2部分を通過する光束を受光する複数の第2焦点検出用画素とを有する撮像素子と、撮像素子の焦点検出領域に関連付けられた領域の第1焦点検出用画素から得られる信号から第1焦点検出信号を、領域の第2焦点検出用画素から得られる信号から第2焦点検出信号をそれぞれ生成する生成手段と、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との像ずれ量から、結像光学系のデフォーカス量を取得する第1取得手段と、結像光学系の状態に関する情報と撮像素子に関する情報との組み合わせに応じた補正係数と、焦点検出領域の像高とから、デフォーカス量の補正値を取得する第2取得手段と、補正値によってデフォーカス量を補正し、結像光学系の焦点調節に用いるデフォーカス量を取得する補正手段と、を有することを特徴とする撮像装置によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、焦点検出画素から得られる信号に基づいて位相差検出方式による自動焦点検出を行う撮像装置およびその制御方法において、撮影レンズの収差が焦点検出結果に与える影響を軽減することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルスチルカメラの機能構成例を示す図 図1の撮像素子107における撮像画素と焦点検出画素の配置例を模式的に示す図 図2に示した撮像画素の構成を模式的に示した平面図および断面図 図3に示した画素構造と瞳分割との対応関係を示した概略説明図 図4に示した結像光学系の射出瞳面のX軸に沿った焦点検出画素の瞳強度分布の例を示す図 (a)は実施形態の撮像素子と瞳分割との対応関係を示した図、(b)は実施形態におけるデフォーカス量と第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量の関係を示す図 本発明の実施形態におけるデフォーカス量算出処理を説明するためのフローチャート 結像光学系の射出瞳距離と撮像素子の設定瞳距離との差が像高の大きな画素における瞳分割に与える影響を模式的に示した図 本発明の実施形態において撮像信号の合焦位置で撮像素子の周辺部の画素によって得られる焦点検出信号の例を示す図 焦点検出用画素について算出されたデフォーカス量と、撮像画素におけるデフォーカス量のずれを説明するための図 本発明の実施形態における焦点調節処理を説明するためのフローチャート
以下、本発明の例示的な実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルスチルカメラ100(以下、単にカメラ100という)の機能構成例を示す図である。
第1レンズ群101は撮影光学系(結像光学系)の先端に配置され、光軸に沿って前後に移動可能に保持される。シャッタ102は、静止画撮像時の露光時間を制御するためのシャッタとしてだけでなく、開口径を調節することで撮像時の光量調節を行なう絞りとしても機能する。シャッタ102の背面(撮像素子側)に配置された第2レンズ群103は、シャッタ102と一体となって光軸に沿って前後に可能であり、第1レンズ群101とともにズーム機能を実現する。
第3レンズ群105はフォーカスレンズであり、光軸に沿って前後に移動可能である。光学ローパスフィルタ106は、撮像素子107の前方に配置され、撮像画像に発生する偽色やモアレを軽減する。撮像素子107は2次元CMOSイメージセンサとその周辺回路で構成される。本実施形態において、撮像素子107は、横方向にm(>1)個、縦方向にn(>1)個の複数の受光素子(画素)が2次元配列され、受光素子にベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタが形成された、2次元単板カラーイメージセンサである。カラーフィルタは受光素子に入射する透過光の波長を画素単位で制限する。
ズームアクチュエータ111は、ズーム駆動回路129の制御に従い、不図示のカム筒を回動して第1レンズ群101と第3レンズ群105の少なくとも一方を光軸に沿って駆動して、ズーム(変倍)機能を実現する。シャッタアクチュエータ112は、シャッタ駆動回路128の制御に従い、シャッタ102開口径を制御して撮像光量を調節すると共に、静止画撮像時の露光時間を制御する。
フォーカスアクチュエータ114は、フォーカス駆動回路126の制御に従い、第3レンズ群105を光軸に沿って駆動する。
フラッシュ115は、好ましくはキセノン管を用いた閃光照明装置であるが、連続発光するLEDを備えた照明装置であってもよい。AF補助光出力部116は、所定の開口パターンを有するマスクの像を投稿レンズを介して被写界に投影し、低輝度の被写体や低コントラストの被写体に対する焦点検出能力を向上させる。
CPU121は、カメラ100全体の動作を制御し、図示しない演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイス回路等を有する。CPU121は、ROMに記憶されたプログラムを実行して、カメラ100が有する各種回路を制御し、AF、AE、画像処理、記録等、カメラ100の機能を実現する。
また、CPU121には、後述の撮像素子の出力信号を用いた自動焦点検出で必要となる補正値算出係数が記憶されている。
この補正値算出係数は、
結像光学系に関する情報である、
・フォーカス状態(第3レンズ群105の位置もしくは現在の合焦距離)、
・ズーム状態(第1レンズ群101および第2レンズ群103の位置、焦点距離または画角)、
・結像光学系のF値(絞り値)と、
撮像素子に関する情報である、
・撮像素子の設定瞳距離、
・撮像素子の画素サイズ(画素ピッチ)、
との組み合わせごとに複数用意されている。焦点検出時には、結像光学系の状態(フォーカス状態、ズーム状態)と絞り値、撮像素子の設定瞳距離、画素サイズの組み合わせに応じた補正値算出係数が選択され、選択された補正値算出係数と、焦点検出領域または画素の像高とから補正値が算出される。
なお、本実施形態では、補正値算出係数をCPU121に記憶する構成としたが、他の構成要素に記憶してもよい。例えば、レンズ交換式の撮像装置においては、結像光学系を有する交換レンズが有する不揮発性メモリに補正値算出係数を記憶してもよい。この場合には、結像光学系の状態および絞り値に応じて、撮像素子の設定瞳距離と画素サイズの複数の組み合わせに対する補正値算出係数を撮像装置に送信する。そして、撮像装置が、例えばCPU121に記憶された撮像素子の設定瞳距離、画素サイズの組み合わせに対応する補正値算出係数を選択すればよい。
フラッシュ制御回路122は、撮像動作に同期してフラッシュ115を点灯制御する。補助光駆動制御回路123は、焦点検出動作時にAF補助光出力部116を点灯制御する。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の動作を制御するとともに、撮像素子107から読み出した画像信号をA/D変換してCPU121に出力する。画像処理回路125は、画像信号に対してγ変換、色補間、JPEG符号化などの画像処理を適用する。
フォーカス駆動回路126は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動することにより第3レンズ群105を光軸に沿って移動させ、焦点調節を行なう。シャッタ駆動回路128は、シャッタアクチュエータ112を駆動してシャッタ102の開口径及び開閉タイミングを制御する。ズーム駆動回路129は、例えば操作スイッチ132に含まれるズーム操作スイッチの押下によって撮像者から入力されるズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
表示器131はLCD等であり、カメラ100の撮像モードに関する情報、撮像前のプレビュー画像と撮像後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態の情報等を表示する。操作スイッチ132は、電源スイッチ、レリーズ(撮像トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮像モード選択スイッチ等を含む。記録媒体133は例えば着脱可能な半導体メモリカードであり、撮像画像を記録する。
[撮像素子]
図2は、撮像素子107における撮像画素と焦点検出画素の配置例を模式的に示す図であり、撮像画素が横4画素×縦4画素配列された領域を代表的に示している。本実施形態においては、各撮像画素の光電変換領域が横方向に2分割されており、各光電変換領域が焦点検出用画素として機能する。従って、図2においては、焦点検出画素が横8画素×縦4画素配列された領域とも言うことができる。
本実施形態において、図2の左上の2×2の画素群200は、撮像素子107に設けられた原色ベイヤー配列のカラーフィルタの繰り返し単位に対応している。従って、R(赤)の分光感度を有する画素200Rが左上に、G(緑)の分光感度を有する画素200Gが右上と左下に、B(青)の分光感度を有する画素200Bが右下に配置されている。また、図2の右上の画素に代表的に示すように、各撮像画素は、横2×縦1に等分割された光電変換部を有しており、左半分の光電変換部が第1焦点検出画素201、右半分の光電変換部が第2焦点検出画素202として利用可能である。撮像画素として利用する場合には、2つの光電変換部で得られた信号を加算した信号を撮像信号として用いる。
図2に示した4×4の撮像画素(8×4焦点検出画素)の配列を撮像素子107の撮像面に多数配置することにより、撮像画像を取得しつつ、画面の様々な位置を焦点検出領域として用いた撮像面位相差検出方式の焦点検出を行うことができる。本実施形態では、撮像画素のピッチ(周期)Pが縦横とも4μmで、画素数Nは、横5575×縦3725=約2075万画素であるものとする。また、焦点検出画素の縦方向のピッチPは撮像画素と同じであるが、横方向のピッチPAFは2μmであり、従って焦点検出画素数NAFが横11150×縦3725=約4150万画素であるものとする。
図2に示した1つの撮像画素(ここでは200Gとする)を、撮像素子の受光面側(+z側)から見た平面図を図3(a)に示し、図3(a)のa−a断面を−y側から見た断面図を図3(b)に示す。
図3に示すように、本実施形態の画素200Gでは、各画素の受光側に入射光を集光するためのマイクロレンズ305が形成され、x方向にN分割(2分割)、y方向にN分割(1分割)された光電変換部301と光電変換部302が形成される。光電変換部301と光電変換部302が、それぞれ、第1焦点検出画素201と第2焦点検出画素202に対応する。
光電変換部301と光電変換部302は、p型層とn型層の間にイントリンシック層を挟んだpin構造フォトダイオードとしても良いし、必要に応じて、イントリンシック層を省略し、pn接合フォトダイオードとしてもよい。
各画素には、マイクロレンズ305と、光電変換部301および光電変換部302との間に、カラーフィルタ306が形成される。また、必要に応じて、第1焦点検出画素201と第2焦点検出画素202とでカラーフィルタの分光透過率を変えても良いし、カラーフィルタを省略してもよい。
図3に示した画素200Gに入射した光は、マイクロレンズ305により集光され、カラーフィルタ306で分光されたのち、光電変換部301と光電変換部302で受光される。
光電変換部301と光電変換部302では、受光量に応じて電子とホールが対生成し、空乏層で分離された後、負電荷の電子はn型層に蓄積され、ホールは定電圧源(不図示)に接続されたp型層300を通じて撮像素子107の外部へ排出される。
光電変換部301と光電変換部302のn型層に蓄積された電子は、転送ゲートを介して、静電容量部(FD)に転送され、電圧信号に変換される。
図3に示した本実施形態の画素構造と瞳分割との対応関係を示した概略説明図を図4に示す。図4では、射出瞳面の座標軸と対応を取るために、断面図のx軸とy軸を図3に対して反転させている。
図4で、第1焦点検出画素201の第1瞳部分領域501は、重心が−x方向に偏心している光電変換部301の受光面と、マイクロレンズ305によって、概ね共役関係になっており、第1焦点検出画素201で受光可能な瞳領域を表している。第1焦点検出画素201の第1瞳部分領域501は、瞳面上で+X側に重心が偏心している。
図4で、第2焦点検出画素202の第2瞳部分領域502は、重心が+x方向に偏心している光電変換部302の受光面と、マイクロレンズ305によって、概ね共役関係になっており、第2焦点検出画素202で受光可能な瞳領域を表している。第2焦点検出画素202の第2瞳部分領域502は、瞳面上で−X側に重心が偏心している。
また、図4で、瞳領域500は、光電変換部301と光電変換部302(第1焦点検出画素201と第2焦点検出画素202)を合わせた、画素200G全体で受光可能な瞳領域である。
撮像面位相差検出方式の自動焦点検出(以下、撮像面位相差AFという)では、撮像素子に設けられたマイクロレンズを利用して瞳分割するため回折の影響を受ける。図4で、射出瞳面までの瞳距離が数10mmであるのに対し、マイクロレンズの直径は数μmである。そのため、マイクロレンズの絞り値が数万となり、数10mmレベルの回折ボケが生じる。よって、光電変換部301,302の受光面の像は、明瞭な瞳領域や瞳部分領域とはならずに、瞳強度分布(受光率の入射角分布)となる。
撮像画素や焦点検出画素のサイズが変わるとマイクロレンズ305などの光学構造が変化するため、画素サイズに応じて瞳強度分布が変化する。なお、「画素サイズ」とは、画素として機能するための構成を一式有する領域のサイズであり、図2の例では、マイクロレンズ1つが設けられている領域のサイズである。従って、本実施形態では撮像画素と焦点検出画素のサイズが同一であり、画素周期または画素ピッチ(図2におけるP)が画素サイズに等しい。例えば、第1焦点検出画素と第2焦点検出画素のそれぞれが撮像画素と同じサイズを有する形態であれば、焦点検出用画素のサイズは撮像画素の2倍となる。
図4に示した結像光学系の射出瞳面のX軸に沿った焦点検出画素の瞳強度分布の例を、図5に示す。焦点検出画素のサイズが相対的に小さい場合の瞳強度分布の例を実線で、サイズが相対的に大きい場合の瞳強度分布の例を破線で示す。第1焦点検出画素の瞳強度分布と第2焦点検出画素の瞳強度分布を加算したものが撮像画素の瞳強度分布となる。焦点検出画素(撮像画素)のサイズ変化に伴い、瞳強度分布が変化することがわかる。撮像面位相差AFでは、この瞳強度分布の変化に伴い、焦点検出画素(第1焦点検出画素、第2焦点検出画素)が受光する光束および、撮像画素が受光する光束が変化する。
本実施形態の撮像素子と瞳分割との対応関係を示した概略図を図6(a)に示す。第1瞳部分領域501と第2瞳部分領域502の異なる瞳部分領域を通過した光束は、撮像素子の各(撮像)画素に、撮像面800からそれぞれ異なる角度で入射し、2×1分割された光電変換部301および302で受光される。なお、本実施形態は、瞳領域が水平方向に2つに瞳分割されているが、必要に応じて、垂直方向に瞳分割を行ってもよい。
撮像素子107には、結像光学系の第1瞳部分領域501を通過する光束を受光する第1焦点検出画素201と、第1瞳部分領域と異なる結像光学系の第2瞳部分領域502を通過する光束を受光する第2焦点検出画素202を有する撮像画素が配列されている。従って、撮像画素は、結像光学系の第1瞳部分領域501と第2瞳部分領域502を合わせた瞳領域500を通過する光束を受光する。
なお、撮像素子が有する全ての画素が複数の光電変換部を有するのではなく、撮像画素、第1焦点検出画素、第2焦点検出画素を個別の画素構成としてもよい。あるいは、光電変換部を1つ有する撮像画素と、光電変換部を2つ有する(撮像画素としても使用可能な)焦点検出画素とが配置されても良い。
本実施形態で、生成手段としてのCPU121は、複数の第1焦点検出画素201で得られる信号から第1焦点信号を生成し、複数の第2焦点検出画素202から得られる信号から第2焦点信号を生成して焦点検出を行う。また、撮像素子の撮像画素ごとに第1焦点検出画素201と第2焦点検出画素202で得られる信号を加算することで、有効画素数Nの解像度の撮像信号(撮像画像)を生成する。
[デフォーカス量と像ずれ量の関係]
以下、本実施形態の撮像素子により取得される第1焦点検出信号と第2焦点検出信号のデフォーカス量と像ずれ量の関係について説明する。
図6(b)に、デフォーカス量と第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量の概略関係図を示す。撮像面800に撮像素子(不図示)が配置され、図4、図6(a)と同様に、結像光学系の射出瞳が、第1瞳部分領域501と第2瞳部分領域502に2分割される。
デフォーカス量dの大きさ|d|は、被写体の結像位置から撮像面800までの距離である。また、デフォーカス量dが負(d<0)の場合は、被写体の結像位置が撮像面800より被写体側にある前ピン状態、正(d>0)の場合は、被写体の結像位置が撮像面800より被写体の反対側にある後ピン状態を意味する。そして、被写体の結像位置が撮像面800にある合焦状態で、デフォーカス量dの大きさは0となる。図6(a)で、被写体801は合焦状態(d=0)にあり、被写体802は前ピン状態(d<0)の例を示している。前ピン状態(d<0)と後ピン状態(d>0)を合わせて、デフォーカス状態(|d|>0)と呼ぶ。
前ピン状態(d<0)では、被写体802からの光束のうち、第1瞳部分領域501(第2瞳部分領域502)を通過した光束は、撮像面800より被写体側の位置で一度集光する。そして、その後、光束の重心位置G1(G2)を中心として幅Γ1(Γ2)に広がり、撮像面800でボケた像となる。ボケた像は、それを受光する複数の画素のそれぞれで第1焦点検出画素201(第2焦点検出画素202)により電気信号に変換される。そして、第1焦点検出画素201群(第2焦点検出画素202群)の信号から第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)が、生成手段としてのCPU121により生成される。よって、第1焦点検出信号(第2焦点検出信号)は、撮像面800上の重心位置G1(G2)に、被写体802が幅Γ1(Γ2)にボケた被写体像として記録される。
被写体像のボケ幅Γ1(Γ2)は、デフォーカス量dの大きさ|d|の増加に概ね比例して増加する。同様に、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の被写体像の像ずれ量p(=光束の重心位置の差G1−G2)の大きさ|p|も、デフォーカス量dの大きさ|d|の増加に概ね比例して増加していく。後ピン状態(d>0)の場合、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の被写体像の像ずれ方向が前ピン状態と反対となることをのぞき、デフォーカス量の大きさ|d|と被写体像のボケ幅、像ずれ量pとの関係は同様である。
したがって、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号、もしくは、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号を加算した撮像信号のデフォーカス量の大きさの増加に伴い、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量の大きさが増加する。
[焦点検出]
以下、本実施形態における撮像面位相差AFについて説明する。
本実施形態の撮像面位相差AFでは、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号を相対的にシフトさせて信号の一致度を表す相関量を計算し、相関(信号の一致度)が良くなるシフト量から像ずれ量を検出する。撮像信号のデフォーカス量が増加すると第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量が増加する関係性から、像ずれ量をデフォーカス量に変換して焦点検出を行う。
図7に、本実施形態におけるデフォーカス量算出処理を説明するためのフローチャートである。
S110でCPU121は、撮像素子駆動回路124を通じて、撮像素子の有効画素領域に設定されている焦点検出領域(AF枠)に関連付けられた領域に含まれる複数の画素から信号を読み出す。焦点検出領域は固定であってもよいし、ユーザが操作スイッチ132などを用いて選択可能であってもよい。なお、通常、焦点検出信号を生成するために画素を読み出す領域は、像ずれ検出方向において焦点検出領域よりも大きい。CPU121は、読み出した信号のうち、第1焦点検出画素から得られる複数の信号から第1焦点検出信号を生成し、第2焦点検出画素から得られる複数の信号から第2焦点検出信号を生成する。
S120でCPU121は信号データ量を抑制するため、画像処理回路125を用い、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号のそれぞれに対し、横方向に3画素加算処理を行う。さらに、CPU121は画像処理回路125を用い、RGB信号をY(輝度)信号にするためにベイヤー(RGB)加算処理を行う。これら2つの加算処理を合わせて画素加算処理と呼ぶ。
S130でCPU121は、画素加算処理後の第1焦点検出信号と第2焦点検出信号に、それぞれ、シェーディング補正処理(光学補正処理)を行う。
ここで、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号の瞳ずれによるシェーディングについて説明する。図8は、結像光学系の射出瞳距離Dlと撮像素子の設定瞳距離Dsとの差が像高の大きな(光軸から離れて位置する)画素における瞳分割に与える影響を模式的に示した図である。
図8(a)は、結像光学系の射出瞳距離Dlと撮像素子107の設定瞳距離Dsが同じ場合を示している。この場合は、像高が小さい(光軸近くに位置する)画素および像高が大きい(光軸から離れて位置する)画素のいずれでも、第1瞳部分領域501と第2瞳部分領域502により、結像光学系の射出瞳400が、概ね均等に瞳分割される。
図8(b)は、結像光学系の射出瞳距離Dlが撮像素子の設定瞳距離Dsより短い(D1<Ds)場合を示している。この場合、撮像素子の周辺部の画素では、結像光学系の射出瞳400と撮像素子107の入射瞳とにずれが生じ、結像光学系の射出瞳400が、平面図で示すように不均一に分割されてしまう。
図8(c)は、結像光学系の射出瞳距離Dlが撮像素子の設定瞳距離Dsより長い(D1>Ds)場合を示している。この場合も、D1<Dsの場合と同様、撮像素子の周辺部の画素では、結像光学系の射出瞳400と撮像素子107の入射瞳とにずれが生じ、結像光学系の射出瞳400が不均一に分割されてしまう。
瞳分割が不均一になると、第1焦点検出画素と第2焦点検出画素で得られる信号強度に差が生じるため、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号の強度が不均一となる(一方の強度が大きくなり、他方の強度が小さくなる)シェーディングが生じる。
S130でCPU121は、焦点検出領域の像高と、撮像レンズ(結像光学系)の絞り値(F値)と、射出瞳距離とに応じて、第1焦点検出信号の第1シェーディング補正係数と、第2焦点検出信号の第2シェーディング補正係数を、それぞれ生成する。そして、CPU121は、第1シェーディング補正係数を第1焦点検出信号に乗算し、第2シェーディング補正係数を第2焦点検出信号に乗算して、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号のシェーディング補正処理(光学補正処理)を行う。焦点検出領域の像高は、焦点検出領域に含まれる画素位置の代表的な像高であってよく、例えば中心位置の像高であってよい。
第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との相関(信号の一致度)を基に、デフォーカス量を算出する際、上述のシェーディングが生じると、デフォーカス量の精度が低下する場合がある。そのため、本実施形態では、焦点検出信号にシェーディング補正を行うことで、精度の良いデフォーカス量の算出を実現する。
なお、シェーディングが生じる原因として、撮像素子107の設定瞳距離Dsは変化せず、結像光学系の射出瞳距離D1が変化する場合を説明したが、結像光学系の射出瞳距離D1が変化せず、撮像素子107の設定瞳距離Dsが変化する場合も同様である。撮像面位相差AFでは、撮像素子107の設定瞳距離Dsの変化に伴い、焦点検出画素(第1焦点検出画素および第2焦点検出画素)が受光する光束と、撮像画素が受光する光束が変化する。
図7のS140でCPU121は、精度の良いデフォーカス量を算出するために、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号に、特定の通過周波数帯域を有するバンドパスフィルタ処理を行い、信号の一致度を改善する。バンドパスフィルタの例としては、DC成分をカットしてエッジ抽出を行う{1,4,4,4,0,−4,−4,−4,−1}などの差分型フィルタや、高周波ノイズ成分を抑制する{1,2,1}などの加算型フィルタがある。なお、これらは空間フィルタの係数列である。
次に、図7のS150で第1取得手段としてのCPU121は、フィルタ処理後の第1焦点検出信号と第2焦点検出信号を相対的に瞳分割方向にシフトさせるシフト処理を行い、信号の一致度を表す相関量を算出する。
フィルタ処理後の第1焦点検出信号および第2焦点検出信号を構成するk番目の信号をそれぞれA(k),B(k)、第1焦点検出信号(および第2焦点検出信号)を構成する信号の数をWとする。従って、番号kの範囲は1〜Wである。シフト処理によるシフト量をs、シフト量sの範囲をΓとして、相関量CORは、式(1)により算出される。
Figure 2014222291
シフト量sのシフト処理により、CPU121は、第1焦点検出信号を構成するk番目の信号A(k)と第2焦点検出信号を構成する(k−s)番目の信号B(k−s)とを減算し、シフト減算信号を生成する。そしてCPU121は生成したシフト減算信号の絶対値を計算し、焦点検出領域に対応する範囲W内でkの値を順次変えながら累積して、シフト量sに対する相関量COR(s)を算出する。同じシフト量sで異なる複数の画素行について算出された複数の相関量を加算して相関量COR(s)を算出してもよい。
S160で第1取得手段としてのCPU121は、相関量CORから、サブピクセル演算により、相関量が最小値となる実数値のシフト量を算出して像ずれ量pとする。像ずれ量pに、焦点検出領域の像高と、撮像レンズ(結像光学系)の絞り値と、射出瞳距離とに応じた変換係数Kを乗じたpKをデフォーカス量(Def)として算出する。
焦点検出画素(第1焦点検出画素、第2焦点検出画素)が受光する光束と、撮像画素が受光する光束とが異なるため、結像光学系の各収差(球面収差、非点収差、コマ収差など)が与える影響が焦点検出信号と撮像信号とで異なる。そのため、上述した方法で撮像面位相差AFによって算出したデフォーカス量Defが0となる焦点検出信号の合焦位置と、本来検出したい撮像信号の合焦位置(撮像信号のMTFピーク位置)との間に差が生じる場合がある。
図9に、本実施形態の撮像素子の周辺部の画素において、撮像信号の合焦位置で得られる第1焦点検出信号(破線)と第2焦点検出信号(実線)の例を示す。撮像信号については合焦位置であるが、結像光学系の収差の影響により、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号の形状が異なっている。そのため、図9の例では、撮像信号の合焦位置で、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号間の像ずれ量pが0にならない。つまり、撮像面位相差AFで得られる、第1焦点検出信号と第2焦点検出信号との像ずれ量pが0になる合焦位置は、撮像信号の合焦位置と一致せず、差が生じる。
図10において、破線は撮像面位相差AFで得られたデフォーカス量(検出デフォーカス量)の例を示す。図10の横軸は、設定デフォーカス量であり、縦軸は検出デフォーカス量である。図9に示した第1焦点検出信号と第2焦点検出信号は、図10の設定デフォーカス量0[mm]における第1焦点検出信号と第2焦点検出信号である。設定デフォーカス量0(=撮像信号の合焦位置)において、検出デフォーカス量が後ピン側に約50μmオフセットしており、検出デフォーカス量に基づく合焦位置と、撮像信号の合焦位置との間に約50μmの差異が生じていることがわかる。
このような、結像光学系の収差による、検出デフォーカス量に基づく合焦位置と本来検出したい合焦位置とのずれΔDefを補正し、撮像面位相差AFによる高精度な焦点検出を可能とするため、本実施形態では検出デフォーカス量を補正する。
撮像面位相差AFで算出される検出デフォーカス量に基づく合焦位置と、撮像信号の合焦位置との差ΔDefは、焦点検出画素(第1焦点検出画素、第2焦点検出画素)が受光する光束と、撮像画素が受光する光束とが異なることに起因して生じる。そして、これらの差異は、
(1)結像光学系の焦点調節状態(フォーカス状態、ズーム状態)、
(2)結像光学系の絞り値、
(3)焦点検出領域の像高、
(4)撮像素子の設定瞳距離、
(5)撮像画素、第1焦点検出画素、第2焦点検出画素の画素サイズ
の組み合わせに応じて変化する。(1)、(2)は結像光学系に関する情報であり、(4)、(5)は撮像素子に関する情報である。
したがって、本実施形態では、これら条件(1)〜(5)の組み合わせに応じた補正値(上述したΔDefに等しい)を算出し、検出デフォーカス量を補正値によって補正する。なお、合焦位置のずれに影響する条件(1)〜(5)のうち、本実施形態のように(5)における焦点検出画素と撮像画像のサイズが等しい場合には、いずれかのサイズであってよい。画素サイズが異なる場合には、サイズの組み合わせに応じた補正値を用いる。
[焦点調節]
本実施形態における焦点調節処理を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
S100では、CPU121などにより、図7を用いて上述したように検出デフォーカス量(Def)を算出する。
S200で第2取得手段としてのCPU121は、結像光学系の焦点調節状態と、結像光学系の絞り値と、撮像素子の像高と、撮像素子の設定瞳距離と、画素サイズとの組み合わせに応じた補正値ΔDefを算出する。
まずCPU121は、現在の複結像光学系のフォーカス状態FS、ズーム状態ZS、絞り値F、撮像素子の設定瞳距離D、画素サイズSの組み合わせに対応した6つの補正値算出係数
(FS,ZS,F,D,S)
x2(FS,ZS,F,D,S)
y2(FS,ZS,F,D,S)
x4(FS,ZS,F,D,S)
x2y2(FS,ZS,F,D,S)
y4(FS,ZS,F,D,S)
を選択する。
補正値算出係数の選択は、これら5つのパラメータの複数の組み合わせに対して予め用意され、CPU121などが有する不揮発性記憶装置に記憶された補正値算出係数のテーブルを参照することによって実施することができる。なお、上述したように、5つのパラメータの値のうち、結像光学系に関する情報(FS,ZS,F)は交換レンズから取得する。また、テーブルは交換レンズに記憶しておくこともでき、この場合、交換レンズが有する制御部が、テーブルから現在の結像光学系のパラメータ値と、複数のD,Sとの組み合わせに対応するテーブルを撮像装置へ供給する。そして、撮像装置が、自身の撮像素子のパラメータ値に対応する係数を選択する。なお、記憶容量を節約するため、5つのパラメータの離散値の組み合わせについてのみ補正値算出係数を用意し、現在のパラメータ値に合致する組み合わせがなければ、近い組み合わせに対応する複数の補正値算出係数を補間して補正値算出係数を取得してもよい。
次に第2取得手段としてのCPU121は、焦点検出信号の生成に用いた画素群の像高の代表値として、位置焦点検出領域の像高(x,y)を用いて、補正値ΔDef(FS,ZS,F,D,S:x,y)を、式(2)により算出する。
Figure 2014222291
上述の6つの補正値算出係数は式(2)の係数である。式(2)は、AFセンサと2次結像光学系を用いた位相差検出方式の自動焦点検出において、デフォーカス量から得られる合焦位置と実際の合焦位置との差を像高に応じて補正するための補正値を算出する多項式と同様の多項式である。なお、像高からデフォーカス量の補正値を取得する方法は、このような多項式を利用する方法に限定されない。
なお、ここでは、焦点検出領域の像高として、焦点検出領域を代表する画素位置を、光軸と撮像素子とが交わる位置を原点とした直交座標系における画素座標で表した値を用いている。これは、像高の大きさが等しい画素位置であっても、必ずしも補正値が同じとなるとは限らないことによる。また、焦点検出領域の像高として用いる画素位置は、たとえば焦点検出領域の中心位置であってよい。像高は焦点検出領域において1つとする必要は無く、焦点検出信号を生成する画素ラインごとに、焦点検出領域の位相差検出方向における中心位置を像高として用いても良い。
交換レンズ式の撮像装置では、撮像装置に搭載される撮像素子毎に、撮像素子の構成(設定瞳距離Dと撮像画素の画素サイズS)が異なる。そのため、補正値算出係数を交換レンズ側に記憶させる場合、補正値算出係数を交換レンズの状態(フォーカス状態FS、ズーム状態ZS、絞り値F)ごとに記憶しておくだけでは、撮像素子の構成が異なる場合に正しい補正値を算出できない。したがって、本実施形態では、補正値算出係数を交換レンズの状態(フォーカス状態FS、ズーム状態ZS、絞り値F)と、想定される撮像素子の構成(設定瞳距離Dと撮像画素の画素サイズS)との組み合わせ毎に補正値算出係数を記憶しておく。なお、通常はそうであるが、撮像素子が変化することがなければ、撮像装置側で、交換レンズの機種識別情報ごとに、交換レンズの状態(フォーカス状態FS、ズーム状態ZS、絞り値F)の複数の組み合わせに対して補正値算出係数を記憶しておいてもよい。この場合、撮像装置が交換レンズから機種識別情報と交換レンズの状態(結像光学系に関する情報)を取得し、対応する補正値算出係数を取得することができる。
S300で補正手段としてのCPU121は、補正値ΔDefによりデフォーカス量(Def)を補正し、補正後のデフォーカス量(Def1=Def−ΔDef)を算出する。
S400でCPU121は、補正後のデフォーカス量(Def1)の絶対値が予め定めた所定値1より大きい場合は、結像光学系の合焦位置近傍ではないと判定し、処理をS500に進める。S500でCPU121は、フォーカス駆動回路126およびフォーカスアクチュエータを通じて、補正後のデフォーカス量(Def1)に応じた第3レンズ群105(フォーカスレンズ)の駆動を行い、処理をS100に戻す。
一方、S400で補正後のデフォーカス量(Def1)の絶対値が所定値1以下の場合、CPU121は既に結像光学系が合焦位置近傍(フォーカスレンズを駆動する必要が無い)と判定して、焦点調節処理を終了する。
本実施形態によれば、撮像面位相差検出方式によって算出される焦点検出信号のデフォーカス量を、結像光学系の状態に関する情報と、撮像素子に関する情報と、像高との組み合わせに応じた補正値で補正する。そのため、結像光学系の収差によって生じる、デフォーカス量に基づく合焦位置と撮像信号の合焦位置とのずれを軽減し、合焦精度を向上することができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (5)

  1. 結像光学系の射出瞳の第1部分を通過する光束を受光する複数の第1焦点検出用画素と、前記第1部分と異なる第2部分を通過する光束を受光する複数の第2焦点検出用画素とを有する撮像素子と、
    前記撮像素子の焦点検出領域に関連付けられた領域の前記第1焦点検出用画素から得られる信号から第1焦点検出信号を、前記領域の前記第2焦点検出用画素から得られる信号から第2焦点検出信号をそれぞれ生成する生成手段と、
    前記第1焦点検出信号と前記第2焦点検出信号との像ずれ量から、前記結像光学系のデフォーカス量を取得する第1取得手段と、
    前記結像光学系の状態に関する情報と前記撮像素子に関する情報との組み合わせに応じた補正係数と、前記焦点検出領域の像高とから、前記デフォーカス量の補正値を取得する第2取得手段と、
    前記補正値によって前記デフォーカス量を補正し、前記結像光学系の焦点調節に用いるデフォーカス量を取得する補正手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記結像光学系に関する情報が、前記結像光学系のフォーカス状態、ズーム状態、および絞り値を含むことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記撮像素子に関する情報が、前記撮像素子の画素サイズおよび設定瞳距離を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第2取得手段は、前記結像光学系の状態に関する情報と前記撮像素子に関する情報との組み合わせに応じて予め記憶された複数の補正係数から、前記撮像装置の有する撮像素子に対応する補正係数を選択することにより、前記デフォーカス量の補正に用いる補正係数を取得することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 結像光学系の射出瞳の第1部分を通過する光束を受光する複数の第1焦点検出用画素と、前記第1部分と異なる第2部分を通過する光束を受光する複数の第2焦点検出用画素とを有する撮像素子を有する撮像装置の制御方法であって、
    生成手段が、前記撮像素子の焦点検出領域に関連付けられた領域の前記第1焦点検出用画素から得られる信号から第1焦点検出信号を、前記領域の前記第2焦点検出用画素から得られる信号から第2焦点検出信号をそれぞれ生成する生成工程と、
    第1取得手段が、前記第1焦点検出信号と前記第2焦点検出信号との像ずれ量から、前記結像光学系のデフォーカス量を取得する第1取得工程と、
    第2取得手段が、前記結像光学系の状態に関する情報と前記撮像素子に関する情報との組み合わせに応じた補正係数と、前記焦点検出領域の像高とから、前記デフォーカス量の補正値を取得する第2取得工程と、
    補正手段が、前記補正値によって前記デフォーカス量を補正し、前記結像光学系の焦点調節に用いるデフォーカス量を取得する補正工程と、
    を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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