JP2014221469A - 水蒸発、気化熱利用型低温粉砕システム - Google Patents
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Abstract
【課題】粉砕時の発熱による、粉砕品に含まれる有用物質の揮散や品質の劣化を防止することができる、低コストで環境に悪影響を及ぼさない粉砕システムを提供する。
【解決手段】低温水噴霧粒子を含有させた空気を粉砕機内に吸い込ませて粉砕する低温粉砕システムであり、水温が36℃以下、水噴霧粒子径135μm以下の噴霧粒子を12.5%(容積比)以上含有させた空気を粉砕機内に吸い込ませる場合や、粉砕品がスギ、ヒノキ、ヒバ、ユーカリ等の薬用成分、香料、樟脳等熱気散性、熱分解性成分を含有する物質である場合も含む。
【選択図】なし
【解決手段】低温水噴霧粒子を含有させた空気を粉砕機内に吸い込ませて粉砕する低温粉砕システムであり、水温が36℃以下、水噴霧粒子径135μm以下の噴霧粒子を12.5%(容積比)以上含有させた空気を粉砕機内に吸い込ませる場合や、粉砕品がスギ、ヒノキ、ヒバ、ユーカリ等の薬用成分、香料、樟脳等熱気散性、熱分解性成分を含有する物質である場合も含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、例えばスギ、ヒノキ樹皮等をハンマー型等の粉砕機で繊維質等に切断する時、剪断力や破断力が働くため、粉砕品が発熱し、樹皮に含まれる有用な成分が揮散し、又は、熱分解する欠点があった。水噴霧気流を吸い込ませて低温粉砕し、粉砕品の品質を劣化させない分野に使用される。本発明の利用分野は特定されないが、主として、ハンマー式、ナイフ式及びジェット気流式粉砕機に使用され、樹皮、薬草、香料や樟脳等の揮発性成分を含むもの及びロウ質等の低融点物質の大量でかつ低コスト粉砕品の分野に使用される。
近年、地球規模での温暖化や環境汚染が社会的に問題視され、その解決策として省資源、低炭素技術が重要視されている。しかしこれまでは、低温粉砕を必要とされる場合は、粉砕機に吹い込ませる大量の空気を、予め冷却機で冷却し、又は、ドライアイスで冷却していたために、大量の電気を使用し、大量の炭酸ガスを放出していた
本発明の目的は、低コストで省資源で環境を汚染せず、粉砕機に吸い込ませる空気に水を噴霧し、その気化熱を利用して、粉砕機内空気を冷却し低温粉砕し粉砕品の熱による揮散や品質の劣化防止する、低温粉砕システムを創出することにある
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、粉砕機に吹い込ませる空気に、水温36℃以下の水噴霧粒子径135μm以下の噴霧粒子を12.5%v/v(容積比)以上を含有させると、粉砕機内の温度を45℃以下に保ち、かつ粉砕品の温度も48℃以下に保つことを知見し、本発明を完成した。
本発明によると、これまでの大気を吹い込ませる粉砕では、粉砕品の品質が劣化していたものが、水温36℃以下の水噴霧粒子径135μm以下の噴霧粒子を12.5%(容積比)以上を含有させると、低コストで省資源であるため環境を汚染せず、かつ粉砕品の品質を劣化させず、粉砕品が得られ、大きく社会貢献する。例えばスギ、ヒノキ樹皮を通常のハンマー式粉砕機で繊維長1cm以下のサイズに粉砕すると、殺菌成分が65〜82%、殺虫成分が77〜89%揮散又は、熱分解による消失したが、本発明による低温粉砕システムにより粉砕すると、殺菌成分が10〜16%殺虫成分が5〜10%と、有用成分の気散量は大幅に減少し、スギ、ヒノキ樹皮の新規利用分野が創出されたメリットは大きい
本発明に於いて、使用できる粉砕機はハンマー式、ナイフ式、ジェット気流式等。
水温は36℃以下、好ましくは、30℃以下、通常は15℃の地下水を利用するのが、経済的である。
水噴霧粒子径は135μm以下、好ましくは95μm以下、噴霧粒子濃度は12.5%以上好ましくは20.0%以上
水温は36℃以下、好ましくは、30℃以下、通常は15℃の地下水を利用するのが、経済的である。
水噴霧粒子径は135μm以下、好ましくは95μm以下、噴霧粒子濃度は12.5%以上好ましくは20.0%以上
次に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない
ハンマー型粉砕機に水温14.7℃の水噴霧粒子径105μm以下の噴霧粒子18.4から27.3%含む空気を吸い込ませて、スギ、ヒノキ(7:3v/v容積比)樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
ナイフ型粉砕機に水温21.2℃の水噴霧粒子径110μm以下の噴霧粒子23.9〜30.7%含む空気を吸い込ませて、スギ樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
ハンマー型粉砕機に、水温8.7℃の水噴霧粒子径82μm以下の噴霧粒子14.9〜17.4%含む空気を吸い込ませて、ヒノキ樹皮を繊維長25mm以下のサイズに粉砕した。
[対照1]
ハンマー型粉砕機に通常の空気をそのまま吸い込ませて、スギ、ヒノキ(7:3v/v 容積比)樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
[対照2]
ナイフ型粉砕機に通常の空気をそのまま吸い込ませて、スギ樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
ハンマー型粉砕機に通常の空気をそのまま吸い込ませて、スギ、ヒノキ(7:3v/v 容積比)樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
[対照2]
ナイフ型粉砕機に通常の空気をそのまま吸い込ませて、スギ樹皮を繊維長10mm以下のサイズに粉砕した。
[試験例1](粉砕機内及び粉砕品の温度測定)
▲1▼粉砕機内の温度測定方法
ハンマー型粉砕機及びナイフ型粉砕機の粉砕機内に温度センサーを組み入れて60分間、定条状態の粉砕を続けて、平衡状態に達した温度を3回計測し、その平均値を粉砕機内温度とした
▲2▼粉砕品の温度測定方法
断熱材の厚さ5cmで覆った1000×1000×1000mmの木製箱の中心に温度計を設置し、定条状態で連続粉砕し、粉砕30分後から出て来る粉砕品を、直ちに、直接前記木製箱に取り入れて2回繰り返し、温度を計測し、その平均値を、粉砕品の温度とした。
▲1▼粉砕機内の温度測定方法
ハンマー型粉砕機及びナイフ型粉砕機の粉砕機内に温度センサーを組み入れて60分間、定条状態の粉砕を続けて、平衡状態に達した温度を3回計測し、その平均値を粉砕機内温度とした
▲2▼粉砕品の温度測定方法
断熱材の厚さ5cmで覆った1000×1000×1000mmの木製箱の中心に温度計を設置し、定条状態で連続粉砕し、粉砕30分後から出て来る粉砕品を、直ちに、直接前記木製箱に取り入れて2回繰り返し、温度を計測し、その平均値を、粉砕品の温度とした。
[試験例2](粉砕品の繊維引張強度及び繊維モロサ試験)
▲1▼粉砕品の繊維引張強度試験方法
繊維の太さ0.3mm、長さ30mmのものを10本選び出し、引張強度試験のホルダーに挟み込みセットして、引張強度をかけて、繊維が完全に切断された強度を3回繰り返し、その平均値を、繊維引張強度とした
▲2▼粉砕品の繊維モロサ試験方法
繊維の太さ0.3mm、長さ30mmのものを30本選び出し、180mlの鋼製のホルダーに入れ、直径8mmの鋼製球体15個入れ密閉し、上下500mm振幅2回/秒の速度で60秒間上下振幅させた後、内味の繊維を取り出し、繊維長25mm以上の繊維本数を3回繰り返し、計測し、
▲3▼粉砕品の殺菌活性試験方法
JISL1902抗菌性試験方法に準処しガラスシャーレーに寒天培地を入れ、その中心に試料を0.2g(直径10mm)に入れ、25℃7日間培養し、菌糸帯直径を測定した。岩手大鈴木らの手法に従い、生育阻害率(%)=100−(試験区菌糸帯直径×100÷対象区菌糸帯直径)
▲4▼粉砕品の殺虫活性試験方法
100×150×50mmガラス容器の底に試料10gを均一に敷き並べ、イエバエ成虫20匹を放し、容器の上をナイロン布で覆い、25℃RH65%室内に3日間放置し、生存虫数を測定)(C匹)
▲1▼粉砕品の繊維引張強度試験方法
繊維の太さ0.3mm、長さ30mmのものを10本選び出し、引張強度試験のホルダーに挟み込みセットして、引張強度をかけて、繊維が完全に切断された強度を3回繰り返し、その平均値を、繊維引張強度とした
▲2▼粉砕品の繊維モロサ試験方法
繊維の太さ0.3mm、長さ30mmのものを30本選び出し、180mlの鋼製のホルダーに入れ、直径8mmの鋼製球体15個入れ密閉し、上下500mm振幅2回/秒の速度で60秒間上下振幅させた後、内味の繊維を取り出し、繊維長25mm以上の繊維本数を3回繰り返し、計測し、
▲3▼粉砕品の殺菌活性試験方法
JISL1902抗菌性試験方法に準処しガラスシャーレーに寒天培地を入れ、その中心に試料を0.2g(直径10mm)に入れ、25℃7日間培養し、菌糸帯直径を測定した。岩手大鈴木らの手法に従い、生育阻害率(%)=100−(試験区菌糸帯直径×100÷対象区菌糸帯直径)
▲4▼粉砕品の殺虫活性試験方法
100×150×50mmガラス容器の底に試料10gを均一に敷き並べ、イエバエ成虫20匹を放し、容器の上をナイロン布で覆い、25℃RH65%室内に3日間放置し、生存虫数を測定)(C匹)
各種粉砕品試験結果の考察
I 本発明による水噴霧空気を吸い込ませて低温粉砕した粉砕品は
▲1▼表−1に示す通り、粉砕機内の温度は低く、かつ粉砕品の温度も低く、粉砕繊維質の劣化が起こらず、強い引張強度を示し、本発明に含まない対照−1、−2のように繊維質のモロサ率が大きくならず、本発明品は強い繊維質を保ち、紛状になって、土壌改良能力を失わないため、長期間の土壌改良効果が期待できる。
▲2▼また本発明による低温粉砕のため、粉砕品のスギ、ヒノキ樹皮繊維質の粉砕品の有効成分が揮散せず表−3に示す粉砕品の殺菌活性及び殺虫活性が高いことにより、無農薬芝生管理が可能になり、またカラスのエサとなるコガネムシやヨトウムシの幼虫が発生せずカラスの飛来なく、カラスに芝生を剥がされる被害もなくなり、より安心安全な無農薬芝生管理や、雑菌の少ない衛生的なグランド及び砂場の創出等、これまで出来なかった新しい分野の用途開発が可能になった。
II 本発明に含まない従来型の粉砕をすると、粉砕機室内で破断や摩擦が起き発熱し、粉砕品も高温になり熱による樹皮の物理的強度が低下、モロサ率が高くなり粉状になって、土壌改良能力を失う欠点があった。
また有用成分の揮散が起き、天然のスギ、ヒノキ樹皮が有する有用な成分が揮散し消失する欠点があった。
I 本発明による水噴霧空気を吸い込ませて低温粉砕した粉砕品は
▲1▼表−1に示す通り、粉砕機内の温度は低く、かつ粉砕品の温度も低く、粉砕繊維質の劣化が起こらず、強い引張強度を示し、本発明に含まない対照−1、−2のように繊維質のモロサ率が大きくならず、本発明品は強い繊維質を保ち、紛状になって、土壌改良能力を失わないため、長期間の土壌改良効果が期待できる。
▲2▼また本発明による低温粉砕のため、粉砕品のスギ、ヒノキ樹皮繊維質の粉砕品の有効成分が揮散せず表−3に示す粉砕品の殺菌活性及び殺虫活性が高いことにより、無農薬芝生管理が可能になり、またカラスのエサとなるコガネムシやヨトウムシの幼虫が発生せずカラスの飛来なく、カラスに芝生を剥がされる被害もなくなり、より安心安全な無農薬芝生管理や、雑菌の少ない衛生的なグランド及び砂場の創出等、これまで出来なかった新しい分野の用途開発が可能になった。
II 本発明に含まない従来型の粉砕をすると、粉砕機室内で破断や摩擦が起き発熱し、粉砕品も高温になり熱による樹皮の物理的強度が低下、モロサ率が高くなり粉状になって、土壌改良能力を失う欠点があった。
また有用成分の揮散が起き、天然のスギ、ヒノキ樹皮が有する有用な成分が揮散し消失する欠点があった。
Claims (3)
- 粉砕機内に水噴霧空気を吹い込ませて低温粉砕するシステム
- 水温が36℃以下、水噴霧粒子径135μm以下の噴霧粒子を12.5%(容積比)以上含有させた空気を粉砕機内に吸い込ませる請求項1記載の低温粉砕するシステム
- 粉砕品はスギ、ヒノキ、ヒバ、ユーカリ等の薬用成分、香料、樟脳等熱気散性、熱分解性成分を含有する物質である請求項1記載の低温粉砕するシステム
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013113463A JP2014221469A (ja) | 2013-05-13 | 2013-05-13 | 水蒸発、気化熱利用型低温粉砕システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013113463A JP2014221469A (ja) | 2013-05-13 | 2013-05-13 | 水蒸発、気化熱利用型低温粉砕システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014221469A true JP2014221469A (ja) | 2014-11-27 |
Family
ID=52121299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013113463A Pending JP2014221469A (ja) | 2013-05-13 | 2013-05-13 | 水蒸発、気化熱利用型低温粉砕システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014221469A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111001181A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-04-14 | 皖南医学院 | 一种高多糖保存率的金银花提取方法及超低温超微粉碎机 |
-
2013
- 2013-05-13 JP JP2013113463A patent/JP2014221469A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111001181A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-04-14 | 皖南医学院 | 一种高多糖保存率的金银花提取方法及超低温超微粉碎机 |
CN111001181B (zh) * | 2019-11-29 | 2021-07-06 | 皖南医学院 | 一种高多糖保存率的金银花提取方法及超低温超微粉碎机 |
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