JP2014220589A - スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラム - Google Patents

スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】システムを厳密に非線形関数でモデル化することなく、少ない計算量でスピーカーの非線形歪を低減することができるスピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】スピーカーの非線形歪低減装置10は、スピーカー14からマイクロホン16までのインパルス応答を計測し、スピーカー14から出力させる音源信号、音源信号をスピーカー14から出力してマイクロホン16で入力したスピーカー14からの出力信号、及びインパルス応答の計測結果に基づいて、出力信号の非線形成分を算出し、非線形成分及びインパルス応答に基づいて、音源信号を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、スピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラムに関する。
スピーカーは、入力された信号を忠実に音へ変換することが期待される。しかしながら、スピーカーには歪があり、音質劣化の原因となることから、歪の低減が望まれる。
スピーカーの歪には線形歪と非線形歪がある。線形歪は周波数領域でスピーカーの周波数特性(線形関数)としてモデル化できる。そのため、周波数特性の逆特性から逆フィルタを計算し、音源に畳み込むことにより比較的容易に低減できる。
非線形歪は線形関数としてモデル化できないため、非線形歪の逆特性を求めることは困難である。この非線形歪を低減させる方法として、ボルテラフィルタ(例えば非特許文献2参照)やミラーフィルタ(例えば非特許文献5参照)が提案されている。
しかしながら、ボルテラフィルタは計算量が多いため、高次非線形歪の低減が困難である。また、ミラーフィルタはモデル化誤差などにより、一般的に非線形歪の低減量がボルテラフィルタより低い。
以下、ボルテラフィルタを用いて非線形歪を低減する方法について説明する。
非線形の入出力を持つシステムは、ボルテラ級数展開を用いて表すことができる。ボルテラ核が有限であるならば、ボルテラ級数展開は以下の式で表すことができる。
Figure 2014220589
ここで、x(n)、y(n)は、それぞれ標本化された入力信号と出力信号、h(k)、h(k、k)、h(k、k、k)、…は、それぞれ1、2、3、…次離散ボルテラ核、Nはフィルタのシステム長である。
スピーカーの非線形歪の伝達関数は、ボルテラ核としてモデル化できる。ボルテラ核は、周波数応答法や適応ボルテラフィルタを利用して求め、逆システムを構築する。この方法の計算量は、求めるべき係数の数から、n次までの非線形歪を対象とする場合、O(N)となる。そのため高次非線形歪の低減は困難であり、現実的には3次までの非線形歪が対象となる。
次に、ミラーフィルタを用いて非線形歪を低減する方法について説明する。
ミラーフィルタは、スピーカーシステムの非線形動作方程式に基づいてスピーカーのモデル化を行う。動作方程式には線形、非線形の各々についてパラメータがあり、各パラメータはインピーダンス、振動板変位の特性などから求め、求めたパラメータから補正フィルタを生成する。
生成に必要な計算量は、ミラーフィルタの実現方法により異なり、2次IIRフィルタで実現する方法では少ない(例えば非特許文献6参照)。しかしながら、ミラーフィルタは、実際のスピーカーの動作を完全に記述したものではないため、モデル化誤差が発生する。そのため非線形歪の低減には限界がある(例えば非特許文献2参照)。
特開2005−80314号公報 特開平11−55782号公報
蘆原郁, 桐生昭吾, "周波数帯域の拡張に伴うスピーカの非線形歪の増加", 音響学会誌, 56, 549-555(2000). 梶川嘉延, "信号処理技術によるスピーカシステムの非線形歪補正", 音響学会誌, 67, 470-475(2011). 梶川嘉延, "ボルテラフィルタって何?―その音響システムへの応用―", 音響学会誌, 60, 273-277(2004). V.J. Mathews, "Adaptive polynomial filters", IEEE Signal Process. Mag., 8, 10-26(1991) . 中尾理香, 梶川嘉延, 野村康雄, "Mirrorフィルタを用いたスピーカシステムの非線形歪み補正法の検討", 信学技報, EA206-101, 21-26(2007). 竹村和斉, 中武哲郎, 笠井譲治, "非線形2次IIRフィルタによる動電型スピーカの非線形歪の低減", 信学技報, EA96-74, 65-72(1996). 中島弘史, "ミニマックス規範に基づくサイドローブ最小ビームフォーミング", 音響学会誌, 63, 341-352(2007).
上記のように、ボルテラフィルタやミラーフィルタを用いて非線形歪を低減する方法では、計算量や推定すべきパラメータが多く計算に時間がかかる、高次の非線形歪の低減が困難である、等の問題があった。
本発明は、システムを厳密に非線形関数でモデル化することなく、少ない計算量でスピーカーの非線形歪を低減することができるスピーカーの非線形歪低減装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明のスピーカーの非線形歪低減装置は、スピーカーからマイクロホンまでのインパルス応答を計測する計測手段と、前記スピーカーから出力させる音源信号、前記音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記出力信号の非線形成分を算出する算出手段と、前記非線形成分及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記音源信号を補正する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、システムを厳密に非線形関数でモデル化することなく、少ない計算量でスピーカーの非線形歪を低減することができる。
なお、請求項2に記載したように、前記算出手段が、前記補正手段により前記音源信号を補正した補正音源信号、前記補正音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの補正出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記補正出力信号の非線形成分を算出する処理と、前記補正手段が、前記補正出力信号の非線形成分及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記補正音源信号を再度補正する処理と、を予め定めた終了条件を満たすまで繰り返すようにしてもよい。
また、請求項3に記載したように、前記算出手段は、周波数帯域毎に前記非線形成分を算出し、前記補正手段は、前記周波数帯域毎に算出された前記非線形成分のうち、今回算出された前記非線形成分が前回算出された前記非線形成分以上となる周波数帯域については、今回算出された前記非線形成分を零として前記音源信号を補正するようにしてもよい。
請求項4記載の発明のスピーカーの非線形歪低減方法は、スピーカーからマイクロホンまでのインパルス応答を計測するステップと、前記スピーカーから出力させる音源信号、前記音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記出力信号の非線形成分を算出するステップと、前記非線形成分及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記音源信号を補正するステップと、を含むことを特徴とする。
請求項5記載の発明のスピーカーの非線形歪み低減プログラムは、コンピュータを、請求項1〜3の何れか1項に記載のスピーカーの非線形歪低減装置として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、システムを厳密に非線形関数でモデル化することなく、少ない計算量でスピーカーの非線形歪を低減することができる、という効果を有する。
スピーカーの非線形歪低減装置の構成図である。 音源信号から補正後の音源信号が得られるまでの過程のブロック図である。 非線形歪低減処理のフローチャートである。 入力信号(音源信号)の周波数特性を示すグラフである。 入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を示すグラフである。 補正(1回目)した入力信号の周波数特性を示すグラフである。 補正(1回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を示すグラフである。 補正(2回目)した入力信号の周波数特性を示すグラフである。 補正(2回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を示すグラフである。 補正回数に対する非線形歪の低減レベルを示すグラフである。 無響室及び一般室内における各種音源信号の非線形歪の低減レベルを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、非線形システムとしてのスピーカーシステムに本発明を適用した場合について説明する。
(非線形システムモデル)
まず、本発明の非線形システムモデルについて説明する。非線形システムの出力信号y(n)は、入力信号をx(n)として次式でモデル化できる。
Figure 2014220589
ここで、h(n)はシステムのインパルス応答(線形成分)、Nはインパルス応答の長さであり、式中の*は畳み込み演算子、xは関数x(n)を引数とすることを表し、e(n、x)は入力xにより変わる非線形歪信号を表す。また、両辺をフーリエ変換し、周波数領域に変換すると次式となる。
Figure 2014220589
ここで、Xは関数X(ω)を引数とすることを表し、E(ω、X)は入力の周波数特性Xにより変わる非線形歪の周波数特性を表す。ここで、E(ω、X)は、Xに対してなめらかな連続関数としてモデル化できると仮定する。
(本発明の原理)
次に、本発明の原理について説明する。始めに、非線形成分E(ω、X)を次式により計算する。
Figure 2014220589
次に、補正した入力信号を次式により求める。
Figure 2014220589
なお、上記(5)式により求めた補正後の入力信号をシステムH(ω)に入力した時の出力信号は次式で表される。
Figure 2014220589
ここで、
Figure 2014220589
である。線形出力X(ω)・H(ω)に比べて非線形歪E(ω、X)の大きさが十分小さい(|XH|≫|E|)と仮定すると、
Figure 2014220589
が成り立つ。そのため非線形歪である上記(7)式の右辺の第1項と第2項とは近い値となり、
Figure 2014220589
となる。すなわち、理論上非線形歪が低減する。
(再帰処理)
次に、再帰処理について説明する。非線形成分をより低減させるため、本実施形態では再帰処理を行う。再帰処理は、非線形問題の解法に利用される(例えば非特許文献7参照)。なお、以下の説明では説明の簡略化のため引数ωを省略する。
第2回目の入力信号は、上記(7)式で求められる第1回目の補正後の歪を低減するように次式で求める。
Figure 2014220589
第2回目の入力信号に対する出力信号は次式で表される。
Figure 2014220589
同様に第3回目の入力信号は、第2回目の補正後の歪、すなわち上記(11)式の右辺の第2項を低減するように求める。
第1、2、3回目の入力信号をそれぞれX、X、X、第1、2、3回目の出力信号をそれぞれY、Y、Yとすれば、補正回数をL(L=1、2、・・・)として次式で一般化できる。
Figure 2014220589
ここで、X−1=0、E(0)=0と定義する。以下、再帰的補正により非線形歪が理論上低減することを示す。
上記の(本発明の原理)において、L=1で|D(X、XL−1)|≪|D(XL−1、XL−2)|となることを示した。L=kで|D(X、Xk−1)|≪|D(Xk−1、Xk−2)|が成り立つと仮定すると、上記(12)式より、|Xk+1−X|≪|X−Xk−1|となり、Xの更新量が少なくなる。このため、|D(Xk+1)、X)|≪|D(X、Xk−1)|となり、L=k+1についても成り立つことが判る。
なお、図2には、音源信号Xから補正後の音源信号XL+1が得られるまでの過程をブロック図で示した。
(補正周波数帯域の選択)
本発明者らの予備実験により、暗騒音によるレベルの低い非線形歪成分を入力信号にフィードバックして補正すると、逆に歪が増加する現象が見られた。これを防ぐため、本実施形態では、非線形歪の補正により歪成分が増えた周波数成分の補正量を0とする補正周波数帯域の選択処理を行う。選択後の非線形歪は次式により計算する。
Figure 2014220589
上記(14)式で求めた非線形歪から再度Xを算出し、スピーカーから出力した後の応答から上記(14)式により再び非線形歪を算出する。
(装置構成)
以下、スピーカーの非線形歪低減装置の装置構成について説明する。図1には、スピーカーの非線形歪低減装置10の構成を示した。
図1に示すように、スピーカーの非線形歪低減装置10は、コントローラ12、スピーカー14、マイクロホン16、及びAD−DA変換器18を含んで構成されている。
コントローラ12は、CPU(Central Processing Unit)12A、ROM(Read Only Memory)12B、RAM(Random Access Memory)12C、不揮発性メモリ12D、及び入出力インターフェース(I/O)12Eがバス12Fを介して各々接続された構成となっている。I/O12Eには、AD−DA変換器18が接続されている。
AD−DA変換器18は、コントローラ12から出力されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換してスピーカー14に出力すると共に、マイクロホン16から入力されたアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換してコントローラ12に出力する。
コントローラ12は、後述する非線形歪低減処理を実行する。この非線形歪低減処理の制御プログラムは、本実施形態では一例として不揮発性メモリ12Dに予め記憶され、CPU12Aがこの予め記憶された制御プログラムを読み込むことにより実行される。また、CD−ROM等の記録媒体に制御プログラムを記録し、これをCD−ROMドライブ等で読み込むことにより実行するようにしてもよい。
(非線形歪低減処理)
以下、コントローラ12のCPU12Aで実行される非線形歪低減処理について図3に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ100では、スピーカー14からマイクロホン16までのインパルス応答h(n)を計測する。本実施形態では、一例としてTSP(Time-Stretched Pulse)法を用いてインパルス応答を計測し、計測結果を不揮発性メモリ12Dに記憶する。
ステップ102では、音源信号x(n)を不揮発性メモリ12Dに記憶された音声ファイルから読み込む。
ステップ104では、音源信号x(n)をAD−DA変換器18に出力し、デジタル音声信号に変換させてスピーカー14から出力させる。これにより、スピーカー14から出力された信号がマイクロホン16に入力され、マイクロホン16に入力されたアナログ音声信号がAD−DA変換器18でデジタル音声信号に変換されてコントローラ12に出力される。入力されたデジタル音声信号は、出力信号y(n)として不揮発性メモリ12Dに記憶させる。
ステップ106では、音源信号x(n)、出力信号y(n)、インパルス応答h(n)をそれぞれフーリエ変換し、X、Y、Hを求め、出力信号の理想周波数成分である線形成分XHを算出する。
ステップ108では、補正回数Lを初期化(L=0)する。
ステップ110では、ステップ106で求めたXH及びYに基づいて、(13)式より非線形成分 D(X、XL−1)を求める。
ステップ112では、(12)式より、補正信号XL+1=X−D(X、XL−1)/Hを求める。
ステップ114では、ステップ112で求めたXL+1を逆フーリエ変換し、補正した出力信号xL+1(n)を求め、AD−DA変換器18を介してスピーカー14から出力させると共に、yL+1(n)を不揮発性メモリ12Dに記憶させ、フーリエ変換によりyL+1を求める。また、線形成分XHより、XL+1に対する非線形成分D(XL+1、X)を求める。
ステップ116では、補正周波数選択処理として(14)式による計算を実行する。すなわち、|D(X、XL−1)|>|D(XL+1、X)|を満たす周波数成分については(14)式の左辺をD(X、XL−1)とし、|D(X、XL−1)|≦|D(XL+1、X)|を満たす周波数成分については(14)式の左辺を0とする。
ステップ118では、(12)式のD(X、XL−1)をステップ116で求めた(14)式の左辺の値に置き換えた上で(12)式によりXL+1を求める。
ステップ120では、ステップ118で求めたXL+1に対して、ステップ114と同様の処理を行い、非線形成分
Figure 2014220589
を求める。
ステップ122では、次式を満たすか否かを判断する。
Figure 2014220589
ここで、P(D)は補正なしの出力信号Yのレベルを基準とした全周波数帯域での非線形歪のレベルD=D(ω、X、XL−1)を表し、次式で計算される。すなわち、P(D)は、出力信号全体のパワーに対する非線形歪のパワーの割合を示す。なお、単位はdBである。
Figure 2014220589
ここで、ωは離散角周波数、m(m=1、2、…)は周波数インデックス、NFFTはFFT長、dはアルゴリズム終了基準値(デフォルト値:1)である。また、システムでの窓は矩形窓、サンプリング周波数は44100Hz、フレーム長はFFT長と同じであり、NFFT=2で計算する。なお、a=ceil(logs)であり、ceil(n)は、n以上である最小の整数を出力する関数であり、sは信号長を表す。
そして、上記(16)式を満たす場合、すなわち非線形歪のパワーが大きくなっている場合はステップ124へ移行し、そうでない場合はステップ126へ移行する。
ステップ124では、補正前のD(XL+1、X)を次の補正時の非線形成分として設定する。
一方、ステップ126では、補正後の上記(15)の非線形成分を次の補正時の非線形成分として設定し、上記(15)の非線形成分をD(XL+1、X)に上書きする。
ステップ128では、次式を満たすか否かを判断する。
Figure 2014220589
ここで、上記(18)式の右辺第1項は、k=1〜LにおけるP(D(X,Xk−1))の最小値を表す。すなわち、ステップ128では、今回計算した非線形歪のパワーが、これまでの補正で計算された非線形歪のパワーのうち最小の非線形歪のパワーにd(本実施形態では一例として1dB)を加算した値よりも大きいか否かを判断する。
そして、上記(18)式を満たす場合は、これ以上非線形歪のパワーが小さくならないと判断して本ルーチンを終了する。一方、上記(18)式を満たさない場合は、非線形歪のパワーが小さくなる可能性があると判断してステップ130へ移行する。
ステップ130では、補正回数Lをインクリメントして、ステップ110へ移行し、上記と同様の処理を繰り返す。
このように、本実施形態では、非線形システムであるスピーカーシステムを厳密に非線形関数でモデル化することなく、音源信号を直接補正するので、少ない計算量でスピーカーの非線形歪を低減することができる。
また、補正した音源信号を入力してさらに補正する再帰処理を行うので、より非線形歪を低減することができる。
また、今回計算された非線形歪が前回計算された非線形歪以上となる周波数帯域については、今回計算された非線形歪を0として音源信号を補正する補正周波数帯域の選択処理を行うので、より非線形歪を低減することができる。
なお、本実施形態に係るスピーカーの非線形歪低減装置10は、例えば予め定めた音声を出力するおもちゃ等に適用することができる。このように出力する音声が予め定められている場合は、例えば製造時において、出力する音声を音源信号として図3に示す非線形歪低減処理を実行し、補正された音源信号を不揮発性メモリ12Dに記憶して出荷すればよい。この場合は、マイクロホン16は必要なく、使用時には補正後の音源信号がスピーカー14から出力されるようにすればよい。
また、本実施形態に係るスピーカーの非線形歪低減装置10をCDプレーヤー等の音楽再生装置に搭載する場合は、例えば音源補正モード等を設け、この音源補正モードにおいてCDの音声を音源信号として再生させて図3に示す非線形歪低減処理を実行する。補正後のCDの音声信号は不揮発性メモリ12Dに記憶させる。そして、再生モードでCDを再生させる際には、不揮発性メモリ12Dに記憶された補正後の音源信号を再生すればよい。この場合、出力される音声信号が固定ではないので、マイクロホン16は必要となる。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。本発明者らは、上記で説明した非線形歪低減方法についての性能評価実験を行った。以下、(1)実験条件、(2)原理の検証実験、(3)周波数帯域選択の効果検証実験、(4)再現性の検証実験、(5)音源依存性の検証実験、(6)環境依存性の検証実験について説明する。
(1)実験条件
実験で使用した機器は、一般的なパーソナルコンピュータに騒音計、スピーカー、AD−DA変換器を接続した構成である。コントローラ12としてのパーソナルコンピュータは、デル社のLATITUDE D630、マイクロホン16としての騒音計はリオン社製のNA−20、スピーカー14はヨシナ社輸入の製品(11W、中国製)、AD−DA変換器18はM−Audio Fast Track Pro(Avid Technology,inc製)を用いた。
使用した音源は正弦波4種類及び一般音楽4種類である。正弦波の音源は、周波数が250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hzの4種類で、振幅は何れも0.4である。また、各正弦波の長さは216点であり、taper処理として、2400点の半余弦窓が両端にかけられている。
一般音楽の音源は、ピアノ、弦楽器、オーケストラ、女性ボーカルの4種類である。一般音楽の音源はRWC研究用音楽データベースを用いて、10秒程度に切り出したものを用いた。ピアノは“クラシック音楽No.27”、弦楽器は“クラシック音楽No.14”、オーケストラは“クラシック音楽No.3”、女性ボーカルは“ポピュラー音楽No.17”を用いた。実験場所は無響室(工学院大学八王子キャンパス9号館9−204室)と一般室内(同9−202室)の2箇所である。また、スピーカーと騒音計との距離は、無響室及び一般室内ともに約60cmである。
(2)原理検証実験
本発明に係るスピーカーの非線形歪低減処理を1回実行し、原理通り動作し、歪が低減するか確かめる実験を行った。実験場所は一般室内であり、使用音源は周波数が2000Hzの正弦波を用いた。結果を図4〜9に示す。図4〜9に示した6個のグラフは、各動作の過程における入力と出力の周波数特性を示している。
図4は、入力信号(音源信号)の周波数特性である(変数名X)。
図5は、入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性である(変数名Y)。
図6は、補正(1回目)した入力信号の周波数特性である(変数名X)。
図7は、補正(1回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性である(変数名Y)。
図8は、補正(2回目)した入力信号の周波数特性である(変数名X)。
図9は、補正(2回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性である(変数名Y)。
なお、図4、6、8の縦軸は電圧レベル[dBV]を表し、図5、7、9の縦軸は音圧レベル[dB]を表している。また、図4〜9の横軸は何れも周波数[kHz]を表している。
図4は音源信号の周波数特性を表しており、歪成分が含まれていないので、正弦波2000Hzの成分だけが表示されている。
図5は入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を表しており、2000Hz成分のほかに非線形歪による倍音が多く含まれている。
図6は補正(1回目)した入力信号の周波数特性を表しており、図4のスペクトラムと比べて歪が増えている。これは音源信号に歪を打ち消すための歪成分(−D(X、0)/H)が加えられているためである((5)式参照)。
図7は補正(1回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を表しており、補正を加える前の信号に対応する図5と比較すると、2倍音は約5dB、4倍音は約6dB、5倍音は約11dB、7倍音は約5dB減少しており、全体のレベルで見ると2.9dB減少している。
図8は補正(2回目)した入力信号の周波数特性を表している。図9は補正(2回目)した入力信号に対するスピーカーの出力信号の周波数特性を表しており、1回補正後である図7と比較すると、2倍音は約3dB、3倍音は約2dB、6倍音は約3dB減少し、全体のレベルは3.9dB減少した。以上より、本発明により原理的に正しく動作することが確認できた。
(3)周波数帯域選択の効果検証実験
周波数帯域選択の効果を検証するため、(A)周波数帯域選択を必ず行う場合、(B)周波数帯域選択を全く行わない場合、(C)通常の場合(効果がある場合のみ周波数帯域選択を行う)について実験を行った。使用音源は2000Hzの正弦波である。(A)〜(C)の3つの条件における各全体の非線形歪低減の推移を図10に示す。
図10は、補正回数に対する非線形歪の低減レベルを表しており、横軸がレベルの測定を行った回数(回)、縦軸が非線形歪のレベル[dB]である。また、グリッド上の点は帯域選択処理なし、回数グリッドの間にある点は帯域選択処理と判定処理を行った後の値を示している。
図10に示すように、(A)周波数帯域選択を必ず行う場合は、帯域選択時にレベルが増加している箇所が見られた。(B)周波数帯域選択を行わない場合は、レベルが単調に減少している。(C)通常の場合は、L=2より(A)、(B)との差が徐々に開き、最終的に3dB近く(A)及び(B)よりも歪のレベルが減少している。この結果より、周波数帯域の選択処理が有効であることが判った。
(4)再現性の検証実験
本発明者らは、本発明に係る非線形歪低減処理を複数回実行しても安定して同じような歪の低減効果が得られるか検証する実験を行った。実験場所は一般室内、使用音源は2000Hzの正弦波である。本実験では5回同じ処理を実行した。実験結果を図11に示す。図11に示すグラフの縦軸及び横軸は図10と同一である。
図11に示すように、同じ処理を複数回実行してもほぼ同じレベルの非線形歪低減効果が得られることが判った。この結果より、本発明の再現性を確認することができた。
(5)音源依存性の検証実験
前述した(2)原理検証実験及び(3)再現性の検証実験では、音源として2000Hzの正弦波を用いた。音源依存性の検証実験では、他の音源によっても同様に非線形歪を低減できるか否かを検証するため、音源を変えた実験を行った。使用する音源は(1)実験条件で示した正弦波4種類及び一般音楽4種類の8つの音源であり、実験環境は一般室内である。
図11は8つの音源に対して最終的に低減したレベルを示している。図11の横軸は音源の種類を、縦軸は非線形歪の低減量を示す。図11に示すように、音源によりばらつきがあるものの、何れの音源でも非線形成分が低減し、本発明が様々な音源に対して有効であることが確認できた。
(6)環境依存性の検証実験
本発明者らは、暗騒音及び反響の有無が非線形歪低減量に与える影響を調べるために、無響室と一般室内で非線形歪低減量の比較実験を行った。音源は(5)音源依存性の検証実験で用いたものと同様である。図11に示すように、無響室と一般室内での最終低減レベルを比較すると500Hz正弦波を除き、全て一般室内の低減率の方が無響室の低減率と比べて大きいという結果が得られた。しかしながら、両者の差が2000Hz正弦波を除いてほとんどないことから、無響室と一般室内の差は測定誤差の範囲にあり、暗騒音や残響が本発明の性能に与える影響は小さいと考えられる。このように、本発明は一般室内でも利用でき、実用上有用である事が判った。
以上説明したように、本発明によれは、実験環境及び使用音源を変えた場合でも非線形歪が低減するのを確認することができた。非線形歪低減性能は、正弦波では1〜11dB、音楽では5〜9dBであった。
10 スピーカーの非線形歪低減装置
12 コントローラ
12F バス
12 数
14 スピーカー
16 マイクロホン
18 AD−DA変換器

Claims (5)

  1. スピーカーからマイクロホンまでのインパルス応答を計測する計測手段と、
    前記スピーカーから出力させる音源信号、前記音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記出力信号の非線形成分を算出する算出手段と、
    前記非線形成分及び前記インパルス応答に基づいて、前記音源信号を補正する補正手段と、
    を備えたスピーカーの非線形歪低減装置。
  2. 前記算出手段が、前記補正手段により前記音源信号を補正した補正音源信号、前記補正音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの補正出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記補正出力信号の非線形成分を算出する処理と、前記補正手段が、前記補正出力信号の非線形成分及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記補正音源信号を再度補正する処理と、を予め定めた終了条件を満たすまで繰り返す
    請求項1記載のスピーカーの非線形歪低減装置。
  3. 前記算出手段は、周波数帯域毎に前記非線形成分を算出し、前記補正手段は、前記周波数帯域毎に算出された前記非線形成分のうち、今回算出された前記非線形成分が前回算出された前記非線形成分以上となる周波数帯域については、今回算出された前記非線形成分を零として前記音源信号を補正する
    請求項2記載のスピーカーの非線形歪低減装置。
  4. スピーカーからマイクロホンまでのインパルス応答を計測するステップと、
    前記スピーカーから出力させる音源信号、前記音源信号を前記スピーカーから出力して前記マイクロホンで入力した前記スピーカーからの出力信号、及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記出力信号の非線形成分を算出するステップと、
    前記非線形成分及び前記インパルス応答の計測結果に基づいて、前記音源信号を補正するステップと、
    を含むスピーカーの非線形歪低減方法。
  5. コンピュータを、請求項1〜3の何れか1項に記載のスピーカーの非線形歪低減装置として機能させるためのスピーカーの非線形歪低減プログラム。
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