JP2014220446A - 半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】密着強度に優れ、温度サイクル試験や吸湿環境下における耐熱性にも優れた半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】回路基板の電極パッドを有する面に封止樹脂を供給した後、半導体チップのバンプ電極と回路基板の電極パッドとの位置を合わせて半導体チップを配置し加熱することにより、半導体チップと回路基板との電気的接続および封止樹脂の硬化を同時に行う際に、封止樹脂として使用される半導体封止用アクリル樹脂組成物であって、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つアクリル樹脂、アクリル樹脂のラジカル開始剤、無機充填剤、およびポリイミドシリコーン樹脂を含有することを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、封止樹脂を回路基板へ先に供給する方法によってリフロー時に電気的接続と封止樹脂の硬化を同時に行うフリップチップ実装に使用される半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法に関する。
近年、BGA(Ball grid array)、LGA(Land grid array)、CSP(Chip size package)などのパッケージを有するフリップチップ型の半導体装置の高密度化が求められており、それに伴い、回路の狭ピッチ化も求められている。
フリップチップ型の半導体装置の実装においては、実装部品の半導体チップにはんだによりバンプ電極を形成しておき、バンプ電極に対応するように設けられた実装用の電極パッドが形成された回路基板に、フェースダウンで半導体チップを載置する。そしてリフロー処理することによりはんだを溶融させてバンプ電極と電極パッドとを直接接続する。
フリップチップ型の半導体装置の実装による接続においては、例えば、温度サイクル試験時において、熱応力による歪により、電気的な接合不良を引き起こすおそれがあるなど、信頼性が問題になることがあった。すなわち、半導体チップと回路基板の熱膨張係数差に由来する熱応力が接続部に集中して接続部を破壊する場合がある。
信頼性を高める方法として、リフロー処理により電極同士を接合した後、半導体チップと回路基板との間に形成される隙間を樹脂組成物で封止することにより、この熱応力を分散して接続信頼性を高めるアンダーフィル技術が広く用いられている。
アンダーフィル技術としては、半導体チップを回路基板上に搭載し、リフロー処理することにより電極同士を接合した後に、回路基板と半導体チップとの隙間に封止樹脂(アンダーフィル樹脂)を注入する後供給方式が広く用いられている。
しかしながら、この後供給方式は、リフロー処理と、封止樹脂の充填工程やその後の硬化処理工程とがそれぞれ別の工程であるために、工程が増加して煩雑になり、生産性が低下するという問題があった。また、回路の狭ピッチ化に伴い、毛細管現象によって回路基板と半導体チップとの隙間に封止樹脂を浸入させることが困難になってきている。
このような問題を解決するために、近年では、リフロー処理の前に予め封止樹脂を回路基板に供給しておく先供給方式が注目を集めてきている。
この先供給方式では、熱圧着により回路基板に半導体チップを接合する前に、予め、回路基板に封止樹脂を塗布などによって供給した後に、半導体チップを搭載する。そしてこれらをリフロー処理することにより、電極間の接合と併せて、熱圧着時の加熱により封止樹脂を硬化させる。
従来、この先供給方式の封止樹脂には、エポキシ樹脂組成物が検討されている(特許文献1〜3)。
また、近年の多ピン化、高速化への要求に対応するため、銅ピラーの先端にはんだを形成した構造のバンプ電極が用いられるようになってきているが、このようなバンプ電極を有する半導体チップの封止樹脂には、特許文献4のようにアクリル樹脂も検討されている。
特開2008−239822号公報 特表2004−530740号公報 特開2009−242685号公報 特開2011−243786号公報 特開2009−155405号公報
本発明者らも、回路基板へ先に供給する封止樹脂として、アクリル樹脂、ラジカル開始剤、および無機充填剤を含有するアクリル樹脂組成物の検討を進めている。
しかしながら、このアクリル樹脂、ラジカル開始剤、および無機充填剤を含有するアクリル樹脂組成物を使用した場合、半導体チップと回路基板との密着強度や、温度サイクル試験における耐熱性や吸湿環境下における耐熱性に改善が求められていた。
従来、フリップチップ実装に用いられるアンダーフィル材としては液状のエポキシ樹脂組成物などが代表的なものとして用いられ、この液状エポキシ樹脂組成物には、半導体チップおよび回路基板との密着性が要求される場合には密着付与剤としてカップリング剤が配合される。しかしながら、密着付与剤としてカップリング剤を配合しても、温度サイクル試験における耐熱性や、吸湿環境下における耐熱性は不十分であった。
なお、特許文献5には、後供給方式のアンダーフィルに使用される液状エポキシ樹脂組成物にポリイミドシリコーン樹脂を配合することが提案されているが、硬化挙動や添加成分がエポキシ樹脂組成物とは全く異なるアクリル樹脂組成物に関しては検討されていない。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、密着強度に優れ、温度サイクル試験や吸湿環境下における耐熱性にも優れた半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物は、回路基板の電極パッドを有する面に封止樹脂を供給した後、半導体チップのバンプ電極と回路基板の電極パッドとの位置を合わせて半導体チップを配置し加熱することにより、半導体チップと回路基板との電気的接続および封止樹脂の硬化を同時に行う際に、封止樹脂として使用される半導体封止用アクリル樹脂組成物であって、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つアクリル樹脂、アクリル樹脂のラジカル開始剤、無機充填剤、およびポリイミドシリコーン樹脂を含有することを特徴としている。
この半導体封止用アクリル樹脂組成物において、ポリイミドシリコーン樹脂の含有量が、半導体封止用アクリル樹脂組成物の全量に対して0.05〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
この半導体封止用アクリル樹脂組成物において、アクリル樹脂としてエポキシアクリレートを含有することが好ましい。この場合、ポリイミドシリコーン樹脂は、ジアミン由来の構造単位としてエポキシアクリレートのエポキシ残基と反応するフェノール性水酸基を有することが好ましい。
本発明の半導体装置は、前記の半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化物により半導体チップと回路基板との間が封止されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、回路基板の電極パッドを有する面に前記の半導体封止用アクリル樹脂組成物を供給する工程と、半導体チップのバンプ電極と回路基板の電極パッドとの位置を合わせて半導体チップを配置し加熱することにより、半導体チップと回路基板との電気的接続および半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化を行う工程とを含むことを特徴としている。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物とそれを用いた半導体装置およびその製造方法によれば、ポリイミドシリコーン樹脂を配合することにより半導体チップおよび回路基板との密着性が向上し、さらに、温度サイクル試験における耐熱性や、吸湿環境下における耐熱性を高めることができる。
本発明の半導体装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物には、熱硬化性アクリル樹脂が配合される。熱硬化性アクリル樹脂を使用し、ラジカル反応による硬化の進行に基づく粘度挙動を調整することにより、封止樹脂中でのボイドの発生を抑制できる。
熱硬化性アクリル樹脂は、好ましくは、常温で液状である。なお、ここで「常温で液状」とは、大気圧下での5〜28℃の温度範囲、特に室温18℃において流動性を持つことを意味する。
熱硬化性アクリル樹脂は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物を必須成分として含有する。2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物は、2〜6個の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物が好ましく、2個の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物がより好ましい。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物としては、エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートを用いると、反応性、耐熱性、および密着性に優れた硬化物を得ることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和一塩基酸との付加反応物であるオリゴマーを用いることができる。その原料のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノールに代表されるビスフェノール類とエピハロヒドリンとの縮合によって得られるジグリシジル化合物(ビスフェノール型エポキシ樹脂)を用いることができる。また、フェノール骨格を有するエポキシ樹脂として、フェノールまたはクレゾールとホルマリンに代表されるアルデヒドとの縮合物であるフェノールノボラック類とエピハロヒドリンとの縮合によって得られる多価グリシジルエーテル(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)を用いることができる。また、シクロヘキシル環を有するエポキシ樹脂を用いることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、25℃で固体または粘度10000mPa・s以上の液体のもの、特に粘度20000〜1200000Pa・s(25℃)のものが使用できる。
中でも、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(40000〜1200000mPa・s(25℃))、官能基数2)、ビスフェノールF型エポキシアクリレート(30000〜70000mPa・s(25℃)、官能基数2)、ビスフェノールE型エポキシアクリレート(20000〜60000mPa・s(25℃)、官能基数2)などを好ましく用いることができる。
ビスフェノールA型エポキシアクリレートとしては、例えば、25℃で固体または粘度10Pa・s以上の液体の次式で表わされるものを好ましく用いることができる。
(式中、nは正の整数を示す。)
ビスフェノールA型エポキシアクリレートの市販品としては、例えば、デナコールアクリレートDA−250(長瀬化成、25℃で60Pa・s)、デナコールアクリレートDA−721(長瀬化成、25℃で100Pa・s)、リポキシVR−60(昭和高分子、常温固体)、リポキシVR−77(昭和高分子、25℃で100Pa・s)などが挙げられる。
その他、3個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシ化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化(9)トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化(6)トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化(3)グリセリルトリアクリレート、高プロポキシ化(55)グリセリルトリアクリレート、エトキシ化(15)トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタアクリレートエステル、1,3−アダマンタンジオールジメタクリレート、1,3−アダマンタンジオールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレートなどが挙げられる。
また、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物として、次式(II)または(III)で表わされる架橋多環構造を有する(メタ)アクリレートが好ましい。この架橋多環構造を有する(メタ)アクリレートを用いると、耐熱性に優れた硬化物を得ることができる。
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、aは1または2であり、bは0または1である。)
(式中、R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Xは水素原子、メチル基、メチロール基、アミノ基、または(メタ)アクリロイルオキシメチル基を示し、cは0または1である。)
このような架橋多環構造を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、前記式(II)のaが1、bが0であるジシクロペンタジエン骨格を有する(メタ)アクリレート、前記式(III)のcが1であるパーヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン骨格を有する(メタ)アクリレート、前記式(III)のcが0であるノルボルナン骨格を有する(メタ)アクリレート、前記式(II)のR1およびR2が水素原子であり、a=1、b=0であるジシクロペンタジエニルジアクリレート(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)、前記式(III)のXがアクリロイルオキシメチル基であり、R3およびR4が水素原子であり、cが1であるパーヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3,7−トリメチロールトリアクリレート、前記式(III)のX、R3およびR4が水素原子であり、cが0であるノルボルナンジメチロールジアクリレート、前記式(III)のX、R3およびR4が水素原子であり、cが1であるパーヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジメチロールジアクリレートなどが挙げられる。中でも、ジシクロペンタジエニルジアクリレートおよびノルボルナンジメチロールジアクリレートが好ましい。
また、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物として、次式(IV)または(V)で表わされる、ビスフェノール骨格にアルキレンオキサイドが付加された構造を有するジ(メタ)アクリレートが好ましい。このビスフェノール骨格にアルキレンオキサイドが付加された構造を有するジ(メタ)アクリレートを用いると、耐熱性および密着性に優れた硬化物を得ることができる。
(式中、R5は水素、メチル基、またはエチル基を示し、R6は2価の有機基を示し、mおよびnは1〜20の整数を示す。)
(式中、R5は水素、メチル基、またはエチル基を示し、R6は2価の有機基を示し、mおよびnは1〜20の整数を示す。)
このようなビスフェノール骨格にアルキレンオキサイドが付加された構造を有するジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、アロニックスM−210、M−211B(東亞合成製)、NKエステルABE−300、A−BPE−4、A−BPE−6、A−BPE−10、A−BPE−20、A−BPE−30、BPE−100、BPE−200、BPE−500、BPE−900、BPE−1300N(新中村化学製)などのEO変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、アロニックスM−208(東亞合成製)などのEO変性ビスフェノールF型ジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、デナコールアクリレートDA−250(ナガセ化成製)、ビスコート540(大阪有機化学工業製)などのPO変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(n=2〜20)、デナコールアクリレートDA−721(ナガセ化成製)などのPO変性フタル酸ジアクリレートなどが挙げられる。
その他、2個の(メタ)アクリロイル基を持つ化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ダイマージオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジエタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジアルキルアルコールジ(メタ)アクリレート、ジメタノールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
その他、熱硬化性アクリル樹脂には、前記の各成分以外に、各種のビニルモノマー、例えば、単官能ビニルモノマーなどを配合してもよい。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物には、ラジカル開始剤が配合される。
中でも、ラジカル開始剤として有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物は、適宜の選択によってリフロー時の反応性を調整することができるので、樹脂硬化とはんだ溶融のバランスを制御することができる。
ラジカル開始剤の有機過酸化物は、半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化性および粘度安定性などの点を考慮すると、分解温度が50〜200℃の範囲内のものが好ましい。
ラジカル開始剤の有機過酸化物としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシバレリック酸−n−ブチルエステル、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシフェノキシアセトン、α−クミルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−tert−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエートなどが挙げられる。
ラジカル開始剤の含有量としては、特に限定されないが、熱硬化性アクリル樹脂100質量部に対して、0.2〜5質量部が好ましい。この範囲内にすると、半導体封止用アクリル樹脂組成物の粘度安定性が良く、密着力の低下も抑制できる。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物には、無機充填剤が配合される。無機充填剤を配合することで、硬化物の熱膨張係数を調整することができる。
無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ(溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ)、合成シリカ、結晶シリカなどのシリカ粉末、アルミナ、酸化チタンなどの酸化物、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素などの窒化物などを用いることができる。
これらの中でも、耐熱性、耐湿性、強度などを向上できることから溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカが好ましい。
無機充填剤の形状は、破砕状、針状、リン片状、球状など特に限定されないが、分散性や粘度制御の観点から、球状のものを用いることが好ましい。
無機充填剤のサイズは、フリップチップ接続した際の半導体チップと回路基板との間の空隙よりも平均粒径が小さいものであればよいが、充填密度や粘度制御の観点から、平均粒径10μm以下のものが好ましく、5μm以下のものがより好ましく、3μm以下のものがさらに好ましく、0.2〜3μmのものが特に好ましい。
なお、ここで平均粒径は、例えばレーザー光回折法による粒度分布測定により測定することができる。また、平均粒径はメジアン径として求めることができる。
無機充填剤は、最大粒径が10μm以下であることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。最大粒径が10μm以下であると、20μm以下の狭いギャップにも対応することができる。また最大粒径が0.5μm以上であると、粘度増加を抑制することができる。
さらに、粘度や硬化物の物性を調整するために、粒径の異なる無機充填剤を2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物における無機充填剤の配合量は、半導体封止用アクリル樹脂組成物の全量に対して25〜75質量%が好ましい。この範囲内にすると、熱膨張係数を小さくして接続信頼性を向上させ、粘度が高くなりすぎて作業性が低下することも抑制できる。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物には、ポリイミドシリコーン樹脂が配合される。ポリイミドシリコーン樹脂を配合することで、密着強度を向上させ、温度サイクル試験や吸湿環境下における耐熱性も向上させることができる。
ポリイミドシリコーン樹脂は、ポリイミド樹脂のポリマー構造内にシロキサン構造を有する樹脂であり、例えばジアミノシロキサン、あるいは分子内にシロキサン構造を有するテトラカルボン酸化合物などのモノマーに由来する構成単位を含むものが例示される。例えば、芳香族テトラカルボン酸化合物、脂環式テトラカルボン酸化合物などのテトラカルボン酸化合物と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンとの反応生成物であるポリミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーン樹脂などが挙げられる。
具体的には、例えば、下記式(VI)で表される繰り返し単位と、下記式(VII)で表される繰り返し単位とを含むポリイミドシリコーン樹脂を用いることができる。
(式中、XおよびXは、各々独立して四価の有機基、Yは二価の有機基、Zはオルガノポリシロキサン基を有する二価の有機基である。)
四価の有機基XおよびXとしては、例えば、ピロメリット酸二無水物、2,2,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロプロピリ電ビスフタル酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−フェノキシジカルボン酸)フェニル]プロパン酸二無水物の残基などが挙げられる。
二価の有機基Yとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリンなどのジアミンに由来する二価の有機基が挙げられる。
中でも、アクリル樹脂として前記のエポキシアクリレートを含有する場合には、ポリイミドシリコーン樹脂は、ジアミン由来の構造単位Yとしてエポキシアクリレートのエポキシ残基と反応する官能基を有することが好ましい。エポキシアクリレートのエポキシ残基と反応する官能基としては、フェノール性水酸基などを挙げることができる。フェノール性水酸基などのエポキシアクリレートのエポキシ残基と反応する官能基を有することで、密着性をさらに高めることができる。
このフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン残基Yとしては、次の構造のものが挙げられる。
二価の有機基Zとしては、例えば、下記式(VIII)で表される二価の基が挙げられる。式(VIII)で表される二価の基は、ジアミノオルガノポリシロキサンのアミノ基を除く二価の残基である。
(式中、R10およびR11は、各々独立して2価の炭化水素基またはフェニレン基であり、好ましくは炭素数1〜5の2価のアルキレン基である。R12〜R15は、各々独立して炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基であり、好ましくはメチル基である。rは2〜30の整数であり、好ましくは3〜20の整数である。)
式(VI)で表される構造単位および式(VII)で表される構造単位の割合は、これらの合計100モル%に対して、式(VI)で表される構造単位が好ましくは10モル%〜90モル%、より好ましくは20モル%〜80モル%であり、式(VII)で表される構造単位が好ましくは10モル%〜90モル%、より好ましくは20モル%〜80モル%である。
ポリイミドシリコーン樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5000〜100000、より好ましくは10000〜70000である。
ポリイミドシリコーン樹脂の含有量は、半導体封止用アクリル樹脂組成物の全量に対して0.05〜20質量%の範囲内であることが好ましい。この範囲内であると、密着強度を向上させ、温度サイクル試験や吸湿環境下における耐熱性も向上させることができる。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、さらに他の添加剤を配合することができる。このような他の添加剤としては、例えば、活性剤、シランカップリング剤、消泡剤、レベリング剤、低応力剤、顔料などが挙げられる。ただし、溶剤は使用しないことが好ましい。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物は、例えば、次の手順で製造することができる。前記の各成分を同時にまたは別々に配合し、必要に応じて加熱処理や冷却処理を行いながら、撹拌、溶解、混合、分散を行う。次に、この混合物に無機充填剤を加え、必要に応じて加熱処理や冷却処理を行いながら、再度、撹拌、混合、分散を行うことにより、本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物を得ることができる。この撹拌、溶解、混合、分散には、ディスパー、プラネタリーミキサー、ボールミル、3本ロールなどを組み合わせて用いることができる。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物は、作業性や加工性の観点から、25℃で液状であることが好ましい。また、本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物の粘度は、25℃において1〜1000Pa・sであることが好ましく、1〜500Pa・sであることがより好ましく、1〜200Pa・sであることがさらに好ましい。粘度をこの範囲にすると、回路基板上に半導体封止用アクリル樹脂組成物を供給する際の作業性の低下を抑制できる。ここで、粘度はE型回転粘度計を用いて、25℃で、回転数0.5rpmで測定したときの値である。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化温度は、好ましくは140〜200℃、より好ましくは150〜180℃である。
本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物は、回路基板上に封止樹脂を供給した後に半導体チップを回路基板に圧接する実装工程に使用される。この実装工程では、バンプ電極のはんだの融点以上に加熱することにより、電気的接続と半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化とを同時に行う。
この実装工程を経て製造される本発明の半導体装置として、具体的には、半導体チップを回路基板にフェースダウンで実装するBGA、LGA、CSPなどのフリップチップ型の半導体装置などが挙げられる。また、複数のフリップチップ型の表面実装部品を積み重ねて接合するPoP型の半導体装置などが挙げられる。
図1は、本発明の半導体装置の製造方法の一例を模式的に説明する断面図である。
図1(a)に示すように、半導体チップ10を実装するための回路基板13の電極パッド14が形成された面に、前記の半導体封止用アクリル樹脂組成物30aを供給する。
回路基板13としては、例えば、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリエステル、セラミックなどの絶縁基板表面に形成された銅などの金属層の不要な個所をエッチング除去して配線パターンが形成されたものを用いることができる。また、絶縁基板表面に銅めっきなどによって配線パターンを形成したもの、絶縁基板表面に導電性物質を印刷して配線パターンを形成したものなどを用いることができる。
配線パターンの表面には、金層、はんだ層、スズ層、および防錆皮膜層から選ばれるいずれかの表面処理層が形成されていることが好ましい。
金層およびスズ層は無電解または電解めっきによって形成することができる。はんだ層はめっきによって形成してもよいし、はんだペーストを印刷によって塗布した後、加熱溶融する方法や、微細なはんだ粒子を配線パターン上に配置して加熱溶融する方法で形成することができる。
防錆皮膜層(例えばCu−OSP)は、プリフラックスとも呼ばれ、専用の薬液中に基板を浸漬することによって、銅などで形成された配線パターン表面の酸化膜を除去し、表面に有機成分からなる防錆皮膜層を形成することができる。防錆皮膜層は、はんだ12に対する良好な濡れ性を確保可能でき、微細接続化への対応の点から好適である。
電極パッド14は、はんだペーストや比較的融点の低いはんだの層を形成しておいてもよく、銅めっき、Ni/Cuめっき、またはSnめっきを形成しておいてもよい。
半導体封止用アクリル樹脂組成物30aの供給方法は、塗布などによって行われ、例えば、ディスペンサー、スクリーン印刷、インクジェットなどにより行うことができる。供給量は、封止するのに必要な量であって、かつ、多過ぎない必要最小量とすることが望ましい。
半導体チップ10と回路基板13とを接続する装置としては、例えば、通常のフリップチップボンダーを用いることができる。
次に、図1(a)に示すように、チップマウンターの加熱ヘッド20により半導体チップ10がフェースダウンで所定位置に配置され、半導体チップ10と回路基板13とが位置合わせされた状態で、加熱ヘッド20を下降させ、図1(b)に示すように、半導体チップ10のバンプ電極11を回路基板13の電極パッド14に接地する。
そして、半導体チップ10の背面から加熱および加圧をしながらリフロー処理を行う。図1(b)のように接地した後、フリップチップボンダーのステージ上の回路基板13は加熱ヘッド20の温度まで加熱される。さらにその後、加熱ヘッド20の温度を上昇させることによって、バンプ電極11のはんだ12の融点以上の領域まで昇温させる。これによって、半導体封止用アクリル樹脂組成物30aの硬化反応が進行しながら、図1(c)に示すように、バンプ電極11のはんだ12を溶融させる。
そして図1(d)に示すように、はんだ12の融点以上の温度に保持しながら、半導体封止用アクリル樹脂組成物30aを硬化して硬化物30bを形成した後、図1(e)に示すように加熱ヘッド20を半導体チップ10から上昇させる。
半導体チップ10としては、特に限定されないが、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの元素半導体、ガリウムヒ素、インジウムリンなどの化合物半導体などを用いることができる。
半導体チップ10に形成されているバンプ電極11としては、例えば、銅ピラーの先端にはんだ12またはスズ層が形成された構造のものや、はんだバンプ、銅バンプ、金バンプなどを用いることができる。微細接続化への対応を考慮すると、図1に示すような、銅ピラーの先端にはんだ12が形成された構造のバンプ電極11が好適である。
はんだ12としてはSn−37Pb(融点183℃)を用いてもよいが、環境への影響を考慮して、Sn−3.5Ag(融点221℃)、Sn−2.5Ag−0.5Cu−1Bi(融点214℃)、Sn−0.7Cu(融点227℃)、Sn−3Ag−0.5Cu(融点217℃)、Sn−92Zn(融点198℃)などの鉛フリーはんだを用いることが望ましい。
図1(b)から図1(d)までの加熱プロファイルにおける加圧条件としては、特に限定されず、半導体チップ10の面積やバンプ電極11の数によって適宜に設定することができるが、バンプ電極11と電極パッド14との間から樹脂を排除することや、半導体チップ10にクラックなどのダメージが発生しないようにすることなど考慮すると、半導体チップ10の面積に対して10〜50Nの範囲内が好ましく、15〜40Nの範囲内がより好ましい。
図1(b)の接地から図1(d)の樹脂硬化までの加熱プロファイルは、全体で例えば3.0〜10s、好ましくは3.0〜5.0sの範囲内で行われる。
詳細には、図1(b)に示すように接地した後、ステージ上の回路基板13の温度は加熱ヘッド20の温度まで急峻に上昇する。その後、加熱ヘッド20の温度を上昇させ、はんだ12の融点よりも低い温度から、さらに図1(c)に示すようにはんだ12の融点以上の温度となるように加熱を行い、半導体チップ10と回路基板13とをはんだ12による金属接合によって接続する。
図1(b)の接地後の温度から、はんだ12の融点以上のピーク温度への上昇までの時間は、生産性、レオロジー特性の制御、はんだ12の濡れ性などを考慮すると、1.0〜10sが好ましく、1.0〜3.0sがより好ましい。
その後、図1(c)に示すようにはんだ12を溶融させ、はんだ12の融点以上となるピーク温度に保持しながら、半導体チップ10と回路基板13とをはんだ12による金属接合によって接続し、かつ、図1(d)に示すように半導体封止用アクリル樹脂組成物30aを硬化させて硬化物30bとする。
このピーク温度に保持する工程は、半導体封止用アクリル樹脂組成物30aのゲル化時間以上となるように加熱時間を設定し、ゲル化した硬化物30bが金属接合による接続部を補強する。これによって、接続終了後の冷却過程において、半導体チップ10と回路基板13の熱膨張係数差に起因する熱応力が金属接合による接続部に集中して発生するクラックなどの接続不良も抑制することができる。
このはんだ12の融点以上となるピーク温度に保持する加熱時間は、生産性、レオロジー特性の制御、はんだ12の濡れ性などを考慮すると、1.0〜10sが好ましく、1.0〜3.0sがより好ましい。ピーク温度は、一般的な鉛フリーはんだを用いた場合、通常は150〜300℃の範囲内であり、好ましくは200〜280℃の範囲内、より好ましくは220〜260℃の範囲内である。
このようにして得られる本発明の半導体装置は、複数のバンプ電極が形成された半導体チップと、バンプ電極と電気的に接続された複数の電極パッドを有する回路基板と、回路基板と半導体チップとの間に配置された封止樹脂とを備えている。電気接続された半導体装置は半導体チップと回路基板の平行な隙間にバンプ電極が柱状に存在するような形態となる。
封止樹脂は、本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化物から形成され、回路基板と半導体チップとの間の空隙を封止している。
回路基板は、インターポーザーなどの絶縁基板と、この回路基板の一方の面上に設けられた配線パターンとを備えている。回路基板の配線パターンと半導体チップとは、複数のバンプ電極と電極パッドによって電気的に接続されている。
また、回路基板は、配線パターンが設けられた面と反対側の面にも電極パッドが設けられ、この電極パッドは回路基板内部を通じて配線パターンと導通している。この電極パッド上にははんだボールが設けられる場合もある。この場合は、スクリーン印刷法またははんだボールによる方法などによってはんだバンプを形成することができる。スクリーン印刷法では、はんだ合金を微細なはんだ粉とした後、フラックスと混合してペーストとする。次いで、電極パッド上にメタルマスクを用いてスキージングし、ペーストを一定量電極パッド上に載せた後に、リフローすることではんだバンプを形成することができる。また、はんだボールによる方法では、はんだボールをフラックスまたはペーストを塗布した電極パッド上に並べて、リフローすることではんだバンプを形成することができる。
半導体パッケージを垂直方向に積層したPackage−on−Package(パッケージオンパッケージ:PoP)構造の半導体装置では、例えば、下段にロジックパッケージを使用し、上段にメモリパッケージが搭載される。この下段のロジックパッケージのアンダーフィルに本発明の半導体封止用アクリル樹脂組成物を用いることができる。
本発明の半導体装置は、例えば、携帯電話、多機能携帯電話、携帯情報端末、デジタルカメラ、ノートパソコンなどのモバイル機器などに用いることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
表1に示す配合成分として、以下のものを用いた。
(アクリル樹脂)
・ビスフェノールA型エポキシアクリレート、昭和高分子社製「VR−77」
・トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学社製「A−DCP」
・ビスフェノールF型エポキシアクリレート、ケーエスエム社製「BFEA−50」
(ラジカル開始剤)
・有機過酸化物、ジクミルパーオキサイド、日油社製「パークミルD(登録商標)」
(無機充填剤)
・合成シリカ、扶桑化学社製「SP4B」
(カップリング剤)
・信越化学工業社製「KBM−403」
(ポリイミドシリコーン樹脂)
・信越化学工業社製「X22−8891」
表1に示す配合量で各成分を配合し、常法に従って撹拌、溶解、混合、分散することにより半導体封止用アクリル樹脂組成物を調製した。
このようにして調製した実施例および比較例の半導体封止用アクリル樹脂組成物について次の評価を行った。
[密着性試験]
半導体封止用アクリル樹脂組成物をセラミック基板に塗布し、ポリイミド膜コートを施した2mm角のシリコンチップを塗布面上に設置し、150℃、2hrの条件で半導体封止用アクリル樹脂組成物を硬化させることでセラミック基板にシリコンチップを密着させた。得られた基板について、アークテック社製ボンドテスターシリーズ4000を用いて密着性試験を行い、密着性を下記の判別基準により評価した。
○:70MPa以上
△:60MPa以上70MPa未満
×:60MPa未満
[温度サイクル試験]
銅ピラー先端に鉛フリーはんだ層(Sn−3.5Ag:融点221℃)を有する構造のバンプ電極が形成された半導体チップ(サイズ7.3mm×7.3mm、バンプピッチ50μm、バンプ数544、厚み0.15mm)、回路基板としてプリフラックス処理によって防錆皮膜を形成した銅配線パターンを表面に有するガラスエポキシ基板を準備した。
続いて、フリップチップボンダーの70〜100℃に設定したステージ上に回路基板を吸着固定し、半導体封止用アクリル樹脂組成物を3.0〜4.0mgディスペンスした。
半導体チップを回路基板と位置合わせした後、荷重1〜10N、ヘッド温度120〜180℃で0.1〜5.0秒間圧着を行い、次いで、フリップチップボンダーのヘッド温度を適宜に設定し、荷重10〜50Nで2.0〜6.0秒間圧着を行った(到達230〜270℃)。
このようにして実装した半導体装置について、電気的動作が良品であったものに対して、−55℃⇔125℃(各温度で30分ずつ)を1サイクルとする気相の温度サイクル試験を行った。
(動作不良判定)
そして1000サイクル終了後の半導体装置の動作確認を行い、良否を判定した。それに基づいて下記の判別基準により評価した。
○:10個の供試サンプル中の不良数が0〜3個
△:10個の供試サンプル中の不良数が4〜6個
×:10個の供試サンプル中の不良数が7〜10個
(クラック不良判定)
また、同サンプルの外観検査を行い、樹脂フィレット部にクラックが発生しているかどうかを確認した。
○:10個の供試サンプル中、クラック発生したサンプルの個数が0〜3個
△:10個の供試サンプル中、クラック発生したサンプルの個数が4〜6個
×:10個の供試サンプル中、クラック発生したサンプルの個数が7〜10個
[PCT試験]
上記温度サイクル試験と同様に、硬化後の半導体装置について電気的動作を行い、その結果が良品であったものについて2気圧、121℃のPCT試験を行い、168時間後の半導体装置の動作確認を行い、良否を判定した。それに基づいて下記の判別基準により評価した。
○:10個の供試サンプル中の不良数が0〜3個
△:10個の供試サンプル中の不良数が4〜6個
×:10個の供試サンプル中の不良数が7〜10個
評価結果を表1に示す。
なお、上記の各評価において、○は評価項目の観点から良好、△は最低限ではあるが可、×は不可である。
表1より、比較例1では、アクリル樹脂、ラジカル開始剤、および無機充填剤を含有する半導体封止用アクリル樹脂組成物を使用したが、密着性が不十分で、温度サイクル試験における耐熱性や吸湿環境下における耐熱性(PCT試験)も不十分であった。
これに対して、ポリイミドシリコーン樹脂を配合した実施例1〜6の半導体封止用アクリル樹脂組成物は、密着性が向上し、温度サイクル試験における耐熱性と吸湿環境下における耐熱性(PCT試験)も良好であった。
10 半導体チップ
11 バンプ電極
13 回路基板
14 電極パッド
30a 半導体封止用アクリル樹脂組成物
30b 硬化物

Claims (6)

  1. 回路基板の電極パッドを有する面に封止樹脂を供給した後、半導体チップのバンプ電極と前記回路基板の電極パッドとの位置を合わせて前記半導体チップを配置し加熱することにより、前記半導体チップと前記回路基板との電気的接続および前記封止樹脂の硬化を同時に行う際に、前記封止樹脂として使用される半導体封止用アクリル樹脂組成物であって、2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つアクリル樹脂、前記アクリル樹脂のラジカル開始剤、無機充填剤、およびポリイミドシリコーン樹脂を含有することを特徴とする半導体封止用アクリル樹脂組成物。
  2. 前記ポリイミドシリコーン樹脂の含有量が、前記半導体封止用アクリル樹脂組成物の全量に対して0.05〜20質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用アクリル樹脂組成物。
  3. 前記アクリル樹脂としてエポキシアクリレートを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体封止用アクリル樹脂組成物。
  4. 前記ポリイミドシリコーン樹脂は、ジアミン由来の構造単位として前記エポキシアクリレートのエポキシ残基と反応するフェノール性水酸基を有することを特徴とする請求項3に記載の半導体封止用アクリル樹脂組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化物により半導体チップと回路基板との間が封止されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 回路基板の電極パッドを有する面に請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体封止用アクリル樹脂組成物を供給する工程と、半導体チップのバンプ電極と前記回路基板の電極パッドとの位置を合わせて前記半導体チップを配置し加熱することにより、前記半導体チップと前記回路基板との電気的接続および前記半導体封止用アクリル樹脂組成物の硬化を行う工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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