JP2014219509A - コヒーレントミキサ、2×2マルチモード干渉器 - Google Patents

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尚子 井上
裕 大西
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Abstract

【課題】チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサを提供する。【解決手段】マルチモード半導体導波路の第1側面13aが、マルチモード半導体導波路の第1側面13aに沿って延在する第1半導体領域19の側面19aから基準値以下の間隔W1で延在すると共に、マルチモード半導体導波路の第2側面13bが、マルチモード半導体導波路の第2側面13bに沿って延在する第2半導体領域21の側面21aから基準値以下の間隔W2で延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路、第1群の半導体領域15、第1半導体領域19、及び第2半導体領域21が、エッチングにより一括して加工される際に、マルチモード半導体導波路の第1側面13a及び第2側面13bの高さと第1〜第m半導体導波路(例えば半導体領域15a、15b、15c、15d)の高さとの差を低減でき、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。【選択図】図2

Description

本発明は、コヒーレントミキサ及び2×2マルチモード干渉器に関する。
非特許文献1は、90度ハイブリット及びフォトダイオードをモノリシックに集積した集積素子を開示する。
R. Kunkel, H-G. Bach, D. Hoffmann, and C.M. Weinert, "First Monolithic InP-Based 90°-Hybrid OEIC Comprising Balanced Detectors for 100GE Coherent Frontends" IPRM2009, TuB2.2, IEEE
位相変調を用いる光通信方式における受信器では、信号光と局所発振光を混合させるコヒーレントミキサを使用して、信号光の位相情報を抽出する。コヒーレントミキサは、例えば化合物半導体及びSi半導体を用いる導波路を含む。これらのコヒーレントミキサは、MMI型、カプラ編み込み型の2種類に大別される。例えば、四位相偏移変調(Quadrature Phase Shift Keying:QPSK)方式におけるコヒーレントミキサは、主要部品として90度ハイブリッドを含む。QPSK方式の光通信は、90度ハイブリッドに、各チャネル間の位相差を90度に、そして出力偏差をゼロに抑えることを求める。設計において所望の位相差及び出力偏差を達成できる平面パターンを得るだけでなく、製造においては、設計された平面パターンの寸法を達成する製造条件を見出す。これにより、製造に起因する設計からの位相ズレ及び偏差ズレを低減する。
本発明は、チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサを提供することを目的とする。本発明は、このコヒーレントミキサのための2×2マルチモード干渉器を提供することを目的とする。
本発明に係るコヒーレントミキサは、(a)第1軸の方向に延在する第1側面及び第2側面と、前記第1軸に交差する方向に延在する第1端及び第2端とを有するマルチモード半導体導波路と、(b)前記第1端に接続される第1群の複数の半導体領域と、(c)前記第2端に接続される第2群の複数の半導体領域と、(d)前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する側面を有する第1半導体領域と、(e)前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する側面を有する第2半導体領域と、(f)前記第1群の半導体領域の一方の外側に設けられ、該外側から基準値以下の間隔で離れるように前記第1軸の方向に延在する側面を有する第1外側半導体領域と、(g)前記第1群の半導体領域の他方の外側に設けられ、該外側から前記基準値以下の間隔で離れるように前記第1軸の方向に延在する側面を有する第2外側半導体領域とを備え、前記第1群の半導体領域はm本の第1〜第m半導体導波路を含み、前記第2群の半導体領域はn本の第1〜第n半導体導波路を含み、前記n本は前記m本以上であり、前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第1半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面と前記第2半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、前記基準値は、前記第1群の複数の半導体領域にうち隣合う任意の半導体領域の間隔のうちの最大値である。
このコヒーレントミキサによれば、マルチモード半導体導波路の第1側面が、マルチモード半導体導波路の第1側面に沿って延在する第1半導体領域の側面から基準値以下の間隔で延在すると共に、マルチモード半導体導波路の第2側面が、マルチモード半導体導波路の第2側面に沿って延在する第2半導体領域の側面から基準値以下の間隔で延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路、第1群の半導体領域、第1半導体領域、及び第2半導体領域が、エッチングにより一括して加工される際に、マルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さと第1〜第m半導体導波路の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記第1群の半導体領域は、第11半導体導波路、第12半導体導波路、第13半導体導波路、及び第14半導体導波路を含み、前記第11半導体導波路、前記第12半導体導波路、前記第13半導体導波路、及び前記第14半導体導波路は、前記第1端において順に配列されており、前記第2群の半導体領域は、第21半導体導波路及び第22半導体導波路を含み、前記第21半導体導波路は、前記第2端に接続されると共に第1側面及び第2側面を有しており、前記第22半導体導波路は、前記第2端に接続されると共に第1側面及び第2側面を有する。当該コヒーレントミキサは、前記第21半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する側面を有する第3半導体領域と、前記第21半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する第1側面と前記第22半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する第2側面とを有する第4半導体領域と、前記第22半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する側面を有する第5半導体領域とを更に備え、前記第21半導体導波路の前記第2側面と前記第4半導体領域の前記第1側面との間隔は前記基準値以下であり、前記第22半導体導波路の前記第1側面と前記第4半導体領域の前記第2側面との間隔は前記基準値以下である。前記第21半導体導波路の前記第1側面と前記第3半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下である。前記第22半導体導波路の前記第2側面と前記第5半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下である。
このコヒーレントミキサによれば、第3半導体領域の側面が、基準値以下の間隔で第21半導体導波路の第1側面に沿って延在し、第4半導体領域の第1側面が、基準値以下の間隔で第21半導体導波路の第2側面に沿って延在する共に、第4半導体領域の第2側面が、基準値以下の間隔で第22半導体導波路の第1側面に沿って延在し、第5半導体領域の側面が、基準値以下の間隔で第22半導体導波路の第2側面に沿って延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路、第1群の半導体領域、第2群の半導体領域、第1半導体領域、第2半導体領域、第3半導体領域、第4半導体領域、及び第5半導体領域が、エッチングにより一括して加工される際に、第21半導体導波路及び第22半導体導波路の各々における第1側面及び第2側面の高さとマルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記第4半導体領域の一端は前記第2端に接続され、前記第5半導体領域の一端は前記第2端に接続される。
このコヒーレントミキサによれば、第4半導体領域の一端が第2端に接続されると共に第5半導体領域の一端が第2端に接続されるようにしてもよい。第4半導体領域及び第5半導体領域は、第1群の半導体領域と同様の形状、例えば外部の光導波路に結合されない導波路形状の構造物として作製されることができる。
本発明に係るコヒーレントミキサでは、前記第3半導体領域の一端は前記第2端に接続される。
このコヒーレントミキサによれば、第3半導体領域の一端が第2端に接続されるようにしてもよい。第1群の半導体領域と同様の形状、例えば外部の光導波路に結合されない導波路形状の構造物として第3半導体領域を作製することができる。
本発明に係るコヒーレントミキサは、前記第12半導体導波路の一側面に沿って延在する第1側面と前記第13半導体導波路の一側面に沿って延在する第2側面を有する第6半導体領域を更に備えることができる。前記第6半導体領域は、前記第12半導体導波路の一側面と前記第13半導体導波路の一側面との間に設けられ、前記第6半導体領域の前記第1側面と前記第12半導体導波路の前記一側面との間隔は前記基準値以下であり、前記第6半導体領域の前記第2側面と前記第13半導体導波路の前記一側面との間隔は前記基準値以下である。
このコヒーレントミキサによれば、第12半導体導波路の一側面と第13半導体導波路の一側面との間に設けられる第6半導体領域は、基準値以下の間隔で第12半導体導波路の一側面に沿って延在する第1側面と、基準値以下の間隔で第13半導体導波路の一側面に沿って延在する第2側面を有する。第12半導体導波路の一側面の高さ及び第13半導体導波路の一側面の高さとマルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
本発明に係るコヒーレントミキサは、前記第11半導体導波路の他端及び前記第12半導体導波路の他端に接続される別のマルチモード半導体導波路を更に備えることができる。前記別のマルチモード半導体導波路の第1側面は、前記第6半導体領域の前記第1側面に沿って延在し、前記別のマルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第6半導体領域の前記第1側面との間隔は前記基準値以下である。
このコヒーレントミキサによれば、第11半導体導波路の他端及び第12半導体導波路の他端に接続される別のマルチモード半導体導波路の第1側面が、基準値以下の間隔で第6半導体領域の第1側面に沿って延在する。別のマルチモード半導体導波路の第1側面の高さとマルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
本発明に係る2×2マルチモード干渉器は、(a)第1軸の方向に延在する第1側面及び第2側面と、前記第1軸に交差する方向に延在する第1端及び第2端とを有するマルチモード半導体導波路と、(b)前記第1端に接続される一端を有する第11半導体導波路と、(c)前記第1端に接続される一端を有する第12半導体導波路と、前記第2端に接続される一端を有する第21半導体導波路と、(c)前記第2端に接続される一端を有する第22半導体導波路と、(d)前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する側面を有する第7半導体領域と、(e)前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する側面を有する第8半導体領域とを備え、前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第9半導体領域の前記側面との間隔は基準値以下であり、前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面と前記第8半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、前記第1端において前記第11半導体導波路と前記第12半導体導波路との間隔は第1間隔値であり、前記第2端において前記第21半導体導波路と前記第22半導体導波路との間隔は第2間隔値であり、前記基準値は、前記第1間隔値及び前記第2間隔値のうちの小さくない方の値である。
この2×2マルチモード干渉器によれば、マルチモード半導体導波路の第1側面と第9半導体領域の側面との間隔は基準値以下である共にマルチモード半導体導波路の第2側面と第8半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であるので、マルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さと、第11半導体導波路、第12半導体導波路、第21半導体導波路、及び第22半導体導波路の高さとの差を低減できる。マルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面にそれぞれ沿って延在する第9半導体領域及び第10半導体領域は、この高さの違いがマルチモード半導体導波路における干渉に与える影響を低減できる。
本発明に係る2×2マルチモード干渉器では、前記第7半導体領域の前記側面は、前記第11半導体導波路(或いは前記第21半導体導波路)の一側面に沿って延在し、前記第8半導体領域の前記側面は、前記第12半導体導波路(或いは前記第22半導体導波路)の一側面に沿って延在することができる。前記第7半導体領域の前記側面と前記第11半導体導波路(或いは前記第21半導体導波路)の前記一側面との間隔は前記基準値以下であり、前記第8半導体領域の前記側面と前記第12半導体導波路(或いは前記第22半導体導波路)の前記一側面との間隔は前記基準値以下である。
この2×2マルチモード干渉器によれば、第7半導体領域の側面が基準値以下の間隔で第11半導体導波路(或いは前記第21半導体導波路)の一側面に沿って延在するので、第11半導体導波路(或いは前記第21半導体導波路)の一側面の高さとマルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。また、第8半導体領域の側面が基準値以下の間隔で第12半導体導波路(或いは前記第22半導体導波路)の一側面に沿って延在するので、第12半導体導波路(或いは前記第22半導体導波路)の一側面の高さとマルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
本発明に係るコヒーレントミキサは、(a)第11半導体導波路を第1接続導波路及び第2接続導波路に分岐する分岐導波路と、(b)第12半導体導波路に接続された第1端並びに第3接続導波路及び第4接続導波路に接続された第2端を有する第1の2×2マルチモード干渉器と、(c)前記第1接続導波路及び前記第3接続導波路に接続された第1端並びに第21半導体導波路及び第22半導体導波路に接続された第2端を有する第2の2×2マルチモード干渉器と、(d)前記第2接続導波路及び前記第4接続導波路に接続された第1端並びに第23半導体導波路及び第24半導体導波路に接続された第2端を有する第3の2×2マルチモード干渉器と、(e)前記第2接続導波路及び前記第3接続導波路を互いに交差させる交差導波路とを備え、前記第1の2×2マルチモード干渉器、前記第2の2×2マルチモード干渉器及び前記第3の2×2マルチモード干渉器は、上記の2×2マルチモード干渉器を含む。
このコヒーレントミキサによれば、第1の2×2マルチモード干渉器、第2の2×2マルチモード干渉器、第3の2×2マルチモード干渉器の各々において、マルチモード半導体導波路の第1側面及び第2側面の高さと、第11半導体導波路、第12半導体導波路、第21半導体導波路、及び第22半導体導波路の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
以上説明したように、本発明によれば、チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサが提供される。また、本発明によれば、チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサのための2×2マルチモード干渉器が提供される。
図1は、本実施の形態に係るコヒーレントミキサの一形態を示す図面である。 図2は、コヒーレントミキサのマルチモード干渉器の一形態を示す図面である。 図3は、QPSK信号を受信したMMI型90度ハイブリッドにおけるコンスタレーションを示す図面である。 図4は、2×4MMI型90度ハイブリッドを示す図面である。 図5は、図4に示された2×4MMI型90度ハイブリッドの入力ポートLから光を入射したときのIチャネル間偏差(I1−I2の絶対値)特性を示す図面である。 図6は、図4に示された2×4MMI型90度ハイブリッドのMMI近傍の入出力導波路の断面形状を示す図面である。 図7は、追加の導波路を設ける形態と、追加の導波路を設けない形態とにおける導波路側面の高さ及び導波路の幅を測定した結果を示す図面である。 図8は、追加の導波路を設ける形態における断面を走査型電子顕微鏡で観察した像を示す図面である。 図9は、本実施の形態に係るマルチモード干渉器の構造を示す図面である。 図10は、本実施の形態に係るコヒーレントミキサの変形例を示す図面である。 図11は、本実施の形態に係るコヒーレントミキサの変形例を示す図面である。 図12は、光カプラ編み込み型90度ハイブリッドを示す図面である。 図13は、導波路形状の追加半導体領域と本来に導波路とのギャップに対する偏差の変化を示す図面である。 図14は、図13の特性を測定したMMIを示す図面である。
引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明のコヒーレントミキサ及び2×2マルチモード干渉器に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、コヒーレントミキサの一形態を示す図面である。コヒーレントミキサ11は、マルチモード干渉器1と、マルチモード干渉器1の入力端1aに接続される第1入力導波路2及び第2入力導波路3と、マルチモード干渉器1の出力端1bに接続される第1出力導波路4、第2出導波路5、第3出力導波路6、及び第4入力導波路7と、これらの導波路(第1出力導波路4、第2出導波路5、第3出力導波路6及び第4入力導波路7)を介して光信号を受ける受光素子8を備える。マルチモード干渉器1、第1入力導波路2、第2入力導波路3、第1出力導波路4、第2出導波路5、第3出力導波路6及び第4入力導波路7は90度ハイブリッドを構成しており、半導体基板9上に設けられることができる。また、この90度ハイブリッドに加えてと、受光素子8も半導体基板9上に設けられることができる。受光素子8は例えば4個のフォトダイオード8a、8b、8c、8dを備えることができる。
図2は、コヒーレントミキサのマルチモード干渉器の一形態を示す図面である。コヒーレントミキサ11は、マルチモード半導体導波路13と、第1群の半導体領域15と、第2群の半導体領域17と、第1半導体領域19と、第2半導体領域21とを備える。マルチモード半導体導波路13は、第1軸Axの方向に延在する第1側面13a及び第2側面13bと、第1軸Axに交差する方向に延在する第1端13c及び第2端13dとを有する。第1群の半導体領域15はマルチモード半導体導波路13の第1端13cに接続される。第2群の半導体領域17はマルチモード半導体導波路13の第2端13dに接続される。第1半導体領域19は側面19aを有しており、この側面19aは、マルチモード半導体導波路13の第1側面13aに沿って延在する。第2半導体領域21は側面21aを有しており、側面21aはマルチモード半導体導波路13の第2側面13bに沿って延在する。第1群の半導体領域15はm本の第1〜第m半導体導波路(例えば半導体領域15a、15b、15c、15d)を含む。第2群の半導体領域17はn本の第1〜第n半導体導波路(例えば半導体領域17a、17b、17c、17d)を含む。n本はm本以上(n≧m)であることができ、好ましくはn本はm本に等しい(n=m)。マルチモード半導体導波路13の第1側面13aと第1半導体領域19の側面19aとの間隔W1は基準値WR以下であり、マルチモード半導体導波路13の第2側面13bと第2半導体領域21の側面21aとの間隔W2は基準値WR以下である。この基準値WRは、第1群の複数の半導体領域にうち隣合う任意の半導体領域の間隔のうちの最大値であり、最大値を与える間隔は2つ以上あるときには、この値を基準値として用いる。また、第1〜第m半導体導波路のうち隣合う任意の2本の半導体導波路の間隔のうちの最小値である。図2に示された実施例では、第1〜第m半導体導波路として4つの半導体領域15a、15b、15c、15dを含む。コヒーレントミキサ11を構成する、又はコヒーレントミキサ11に接続される半導体構造物の側面から上記の基準値以下の間隔で追加の半導体領域を設ける。
本実施例では、第1群の複数の半導体領域の全てがマルチモード半導体導波路13の一端に接続されているけれども、複数の半導体領域うち少なくとも一本がマルチモード半導体導波路13の一端13aに接続されていればよい。このとき、第1群の複数の半導体領域の各々は第1軸Axの方向に延在する部分を有している。第1群の複数の半導体領域は、好ましくは、マルチモード半導体導波路13の一端13aにおいて、あるピッチで配列されている。ここでは第1群の複数の半導体領域について説明したけれども、この説明は第2群の複数の半導体領域にも適用されることが好ましい。
コヒーレントミキサ11は第1外側半導体領域37及び第2外側半導体領域39を備える。第1外側半導体領域37は、第1群の半導体領域15の一方の外側に設けられており、この側の最外の半導体側面(縁)から基準値WR以下の間隔で離れるように第1軸Axの方向に延在する側面37aを有する。第2外側半導体領域39は、第1群の半導体領域15の他方の外側に設けられ、この側の最外の半導体側面(縁)から基準値WR以下の間隔で離れるように第1軸Axの方向に延在する側面39aを有する。
このコヒーレントミキサ11によれば、マルチモード半導体導波路13の第1側面13aが、この第1側面13aに沿って延在する第1半導体領域19の側面19aから基準値WR以下の間隔で延在すると共に、マルチモード半導体導波路13の第2側面13bが、この第2側面13bに沿って延在する第2半導体領域21の側面21aから基準値WR以下の間隔で延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路13、第1群の半導体領域15、第1半導体領域19、及び第2半導体領域21が、一括してエッチングにより加工される際に、マルチモード半導体導波路13の第1側面13a及び第2側面13bの高さと第1〜第m半導体導波路(例えば半導体領域15a、15b、15c、15d)の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサ11の偏差を低減できる。
マルチモード干渉器の一端に接続される隣接の2本の半導体導波路の間隔は、マルチモード干渉器の他端に接続される隣接の半導体導波路の間隔に等しいは或いは小さい。半導体領域15aと半導体領域15bとの間隔W1m、半導体領域15bと半導体領域15cとの間隔W2m、半導体領域15cと半導体領域15dとの間隔W3mは、設計として同じ値になるように設定される。しかし、製造の結果としては、同じ形状には加工されない。このため、間隔W1m、間隔W2m及び間隔W3mは、僅かな差であるかもしれないが同一の値ではない。このようなマルチモード干渉器において、間隔W1m、間隔W2m及び間隔W3mのうち最大値を基準値WRとして規定することができ、また間隔W1m、間隔W2m及び間隔W3mのうち最小値を基準値WRとして規定するようにしてもよい。
この実施例では、コヒーレントミキサ11の第1外側半導体領域37が第1半導体領域19から離れて別体のものとして設けられているけれども、第1外側半導体領域37が第2半導体領域19と一体のものとして作製されていてもよい。また、コヒーレントミキサ11の第2外側半導体領域39が第2半導体領域21から離れて別体のものとして設けられているけれども、第2外側半導体領域39が第2半導体領域21と一体のものとして作製されていてもよい。
2×4マルチモード干渉器を含むコヒーレントミキサ11では、第1群の半導体領域15は、第11半導体導波路25a、第12半導体導波路25b、第13半導体導波路25c及び第14半導体導波路25dを含むことができる。第11半導体導波路25a、第12半導体導波路25b、第13半導体導波路25c及び第14半導体導波路25dは、マルチモード半導体導波路13の第1端13cにおいてこの順に配置されており、好ましくはあるピッチで配列されることができる。第2群の半導体領域17は、第21半導体導波路27a(17a)及び第22半導体導波路27b(17c)を含む。第21半導体導波路27aは、マルチモード半導体導波路13の第2端13dに接続される。第21半導体導波路27aは第1側面26a及び第2側面26bを有する。
第22半導体導波路27bは、マルチモード半導体導波路13の第2端13dに接続される。第22半導体導波路27bは第1側面28a及び第2側面28bを有する。
コヒーレントミキサ11は第3半導体領域31を備え、第3半導体領域31は側面31aを有する。この側面31aは、第21半導体導波路27aの第1側面26aに沿って延在しており、本実施例では第1軸Axの方向に延在する。
コヒーレントミキサ11は第4半導体領域33を備え、第4半導体領域33は、第1側面33a及び第2側面33bを有する。第1側面33aは、第21半導体導波路27aの第2側面26bに沿って延在しており、本実施例では第1軸Axの方向に延在する。第2側面33bは、第22半導体導波路27bの第1側面28aに沿って延在しており、本実施例では第1軸Axの方向に延在する。
コヒーレントミキサ11は第5半導体領域35を備え、第5半導体領域35は側面35aを有する。側面35aは第22半導体導波路27bの第2側面28bに沿って延在しており、本実施例では第1軸Axの方向に延在する。
このコヒーレントミキサ11によれば、第3半導体領域31の側面31aが、基準値WR以下の間隔で第21半導体導波路27aの第1側面26aに沿って延在する。第4半導体領域33の第1側面33aが、基準値WR以下の間隔で第21半導体導波路27aの第2側面26bに沿って延在する。第4半導体領域33の第2側面33bが、基準値WR以下の間隔で第22半導体導波路27bの第1側面28aに沿って延在する。第5半導体領域35の側面35aが、基準値WR以下の間隔で第22半導体導波路27bの第2側面28bに沿って延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路13、第1群の半導体領域15、第2群の半導体領域17、第1半導体領域19、第2半導体領域21、第3半導体領域31、第4半導体領域33、及び第5半導体領域35が、エッチングにより一括して加工される際に、第21半導体導波路27a及び第22半導体導波路27bの各々における第1側面26a、28a及び第2側面26b、28bの高さとマルチモード半導体導波路13の第1側面13a及び第2側面13bの高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサ11の偏差を低減できる。
本実施例に係るコヒーレントミキサ11では、第4半導体領域33の一端はマルチモード半導体導波路13の第2端13dに接続され、第5半導体領域35の一端はマルチモード半導体導波路13の第2端13dに接続されることができる。第4半導体領域33及び第5半導体領域35を、第1群の半導体領域17内の第1〜第n半導体導波路(例えば半導体領域17a、17c)と同様な形態で、つまり、外部の導波路に結合されない形状として導波路の形を有するように作製することができる。
或いは、第4半導体領域33の一端がマルチモード半導体導波路13の第2端13dから離れるように、第4半導体領域33を設けることができる。第5半導体領域35の一端がマルチモード半導体導波路13の第2端13dから離れるように、第5半導体領域33を設けることができる。また、本実施例では、第3半導体領域31が第1半導体領域19から離れるように設けられているが、第3半導体領域31及び第1半導体領域19は互いに接続されて、一体の半導体領域として作製されることができる。
MMI型90度ハイブリッドは、図1に示されるポート2から入力された信号光Sとポート3から入力された局所発振光Lを干渉させ、4つの出力ポートにおける光の位相をそれぞれ90度ずつずらされた出力光を生成するように動作する。MMI型90度ハイブリッドは、信号光Sと局所発振光Lとの位相差に応じて変化する光強度を有する光を出力ポートに生成し、これらの光は導波路4、5、6、7を伝搬する。MMI型90度ハイブリッドは、信号光のもつ位相情報を強度情報に変換することができ、信号光の位相情報を強度として有する干渉光を受光素子9が受ける。マルチモード干渉器(MMI)やその接続導波路が、所望の形状と異なる形状を持つ構造物として作製されとき、信号光と局所発振光との位相差が正確に光強度に変換されず、クロストークや受信感度の低下につながる。図3は、QPSK信号を受信したMMI型90度ハイブリッドにおけるコンスタレーションを示す。図3の(a)部に示されるように、理想的なQPSK信号を受信した場合、コンスタレーションは各シンボルが等間隔かつ、座標中心からの距離も等しくなる。各座標軸からの距離が大きいほど、高い受信感度を意味する。チャネル間で偏差が発生すると、図3の(b)部に示されるように、各シンボルは理想的な位置からずれシンボル間距離も不均一になる。チャネル間で位相ズレが発生すると、図3の(c)部に示されるように、各シンボルは理想的な位置からずれシンボル間距離も不均一になる。これらの不均一は、受信感度を低下させる。
図4は、2×4MMI型90度ハイブリッドを示す。図4において、入力ポート名をS,L、出力ポート名をI1,I2,Q1,Q2とする。特性比較を容易にするために、図4の2×4MMI型90度ハイブリッドは、実施例と同様のデバイス構造を有しており、それは以下のものである。
基板:半絶縁InP基板。
導波路構造:i−InP:1.2μm/i−InGaAsP:0.3μm(λg=1.2μm)/i−InP:1.0μm。
導波路幅:2.5μm。
メサ高さ:2.2μm。
MMI構造:層構造はメサ高さは導波路と同じ。
幅:20μm。
長さ:806μm。
フォトダイオードを集積するときは以下の導波路型構造を用いる。
InP基板上にメサ構造を設ける。メサ構造は、n−InP層、アンドープInGaAs受光層、p−InP、p−InGaAs層を含む。メサ構造の側面はi−InPで覆う。
図5は、図4に示された2×4MMI型90度ハイブリッドの入力ポートLから光を入射したときのIチャネル間偏差(I1−I2の絶対値)特性を示す。理想的には、この偏差は0dBである。図4に示された2×4MMI型90度ハイブリッドの作製(エッチングによる加工)においては、設計による平面パターン寸法を十分に再現できるように十分な注意をもって行われた。しかしながら、Cバンド内で偏差が揺らいでおり最大1dBある。
図6は、図4に示された2×4MMI型90度ハイブリッドのMMI近傍の入出力導波路の断面形状を示す。発明者らの検討によれば、この断面形状において、導波路の左側面のメサ高さと右側面のメサ高さに差が生じている。発明者らの見積もりによれば、メサ高さ2.2μmに対して、100〜200nm程度の高さの差異が生成されている。そのため、導波路形状が、左右非対称になっている。同様な差異は、MMIの側面の高さとメサ導波路の側面の高さとの間にも生じている。
発明者は、その検討から以下のように考えている。つまり、MMIの特性を理論値と異なるものにさせた原因は、MMIの側面の高さと、このMMIに接続された導波路の高さとに違いがあるとき、導波路及び/又はMMIにおいて、非対称な導波路形状によって不安定なモードが励振される。このように、導波路形状が非対称であると90度ハイブリッドの出力偏差が理論値からずれる。より具体的には、非対称な導波路形状によって励振されたモードがMMIに入射し、MMIの出力端における結像が乱されて出力導波路への結合効率のバランスが崩れる可能性がある。或いは、MMI出力端に結像された光が導波路に結合する際に、非対称な導波路形状のモード形状と一致しないことにより結合効率のバランスが崩れたことにあると考えられる。
発明者は、図2に示される2×4MMI型90度ハイブリッドを作製する際に、第1半導体領域から第5半導体領域19、21、31、33、35並びに第1及び第2外側半導体領域37、39に加えて、全体の対称性を考慮して、半導体領域41を含むような追加のパターン領域を、本来の2×4MMI型90度ハイブリッドの周囲に配置した。半導体領域31、41は、第2群の半導体領域17に対する一対の外側半導体領域として作用する。この試みの2×4MMI型90度ハイブリッドでは、その導波路の半導体の組成とその膜厚として、追加パターンを含まない2×4MMI型90度ハイブリッドと同じでものを用いる。MMIの入力導波路及び出力導波路並びにMMIのマルチモード半導体導波路と追加の半導体パターンとの間隔が、MMIの入力及び出力導波路における隣接導波路間のギャップの最小値と同じ幅である。導波路外側に設けた使用しない半導体導波路の幅は、MMIの入力及び出力導波路と同じ値に設計したけれども、使用しない半導体導波路の幅はこれに限定されるものでではなく、発明者の実験によれば、上記ギャップが大きな役割を有する。
図7は、追加の導波路を設ける形態と、追加の導波路を設けない形態とにおける導波路側面の高さ及び導波路の幅を測定した結果を示す。まず、この測長によれば、導波路形状の追加した半導体領域により導波路幅ばらつきが、平均値において180nmから30nmに低減される。また、図8は、追加の導波路を設ける形態における断面を走査型電子顕微鏡で観察した像を示す。追加の半導体領域を適用することにより、シングルモード導波路の側面の高さ及びマルチモード半導体導波路の側面の高さは同じような値になり、単一の導波路における左右対称を向上できることに加えて、異なる導波路間の側面の高さの均一性も高められる。発明者の走査型電子顕微鏡観察によれば、追加の半導体領域を適用することにより、導波路の側面の高さのばらつきが180nmから0nm程度まで低減される。
このような追加の半導体パターンを有する2×4MMI型90度ハイブリッドにおいては、Cバンド内でのIチャネル間偏差が最大0.4dBに低減された。この偏差低減は、均一化された幅の導波路及び左右対称な側面高を有する導波路の形状によって、不安定なモードの励振が低減されたことによると考えられる。
これまで説明した、2×4MMI型90度ハイブリッド内の導波路の隣りに追加の半導体領域を設けるという形態は、図2に示された特定の構造に限定されるものではない。
図9は、MMI型90度ハイブリッドの構造を示す図面である。図9の(a)部において、同一又は類似の機能を有する半導体領域には、図2のMMI型90度ハイブリッドと同一の符号を付する。図9の(b)部にデバイスの全体を示し、図9の(c)部に追加パターンを含まないMMI型90度ハイブリッドを示す。コヒーレントミキサ11aでは、第3半導体領域31の一端がマルチモード半導体導波路13の第2端13bに接続されるようにしてもよい。第3半導体領域31を、第2群の半導体領域17と同様の形状で作製することができる。このとき、コヒーレントミキサ11aは、内側面41aを有する外側半導体領域41及び内側面43aを有する外側半導体領域43を備えることができ、これらの外側半導体領域41及び外側半導体領域43を設けることは、マルチモード半導体導波路13の周囲において、他端側13dに、一端側13aにおける他の半導体領域37、39の配置に合わせて追加の半導体領域を設けることを実現する。
コヒーレントミキサ11aでは、第12半導体導波路25bは一側面22a及び他側面22bを有し、第13半導体導波路25cは一側面24a及び他側面24bを有する。コヒーレントミキサ11aは、第6半導体領域45を備えることができる。第6半導体領域45は第1側面45a及び第2側面45bを有する。
第6半導体領域45は、第12半導体導波路25bの側面22bと第13半導体導波路25bの側面24aとの間に設けられ、第1側面45aは、第12半導体導波路25bの他側面22bに沿って延在しており、第2側面45bは、第13半導体導波路25cの一側面24aに沿って延在する。第6半導体領域45の第1側面45aと第12半導体導波路25bの側面22bとの間隔は基準値WR以下であり、第6半導体領域45の第2側面45bと第13半導体導波路25cの一側面24aとの間隔は基準値WR以下である。
このコヒーレントミキサ11aによれば、第12半導体導波路25bの側面22bと第13半導体導波路25cの側面24aとの間に設けられる第6半導体領域45は、基準値WR以下の間隔で第12半導体導波路25bの側面22bに沿って延在する第1側面45aと、基準値WR以下の間隔で第13半導体導波路25cの側面24aに沿って延在する第2側面45bを有する。第12半導体導波路25aの側面24bの高さ及び第13半導体導波路25cの側面24aの高さと他の導波路の側面の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサの偏差を低減できる。
コヒーレントミキサ11aは別のマルチモード半導体導波路47を更に備えることができる。第11半導体導波路25aの一端及び第12半導体導波路25bの一端がマルチモード半導体導波路47の一端47aに接続される。また、マルチモード半導体導波路47aの他端47bには、第15半導体導波路25eの一端及び第16半導体導波路25fの一端が接続される。この形態では、第11半導体導波路25aは位相シフタとして働く。第15半導体導波路25eと第16半導体導波路25fとの間隔は、基準値WR以下である。マルチモード半導体導波路47の側面47cは、半導体領域37の側面37aに沿って延在し、マルチモード半導体導波路47の側面47dは第6半導体領域45の側面45aに沿って延在する。マルチモード半導体導波路47の側面47cは、半導体領域37の側面37aに基準値WR以下の間隔で隔置され、マルチモード半導体導波路47の側面47dは、半導体領域45の側面45aに基準値WR以下の間隔で隔置される。マルチモード半導体導波路47の側面47cの高さとマルチモード半導体導波路の側面47dの高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサ11aの偏差を低減できる。
図9に示された2×4MMI及び2×2MMI型90度ハイブリッドを含むコヒーレントミキサを同様に作製する。この90度ハイブリッドはIチャネル側に位相シフタが設けられている。位相シフタは隣接導波路との幅または導波路長を変えることで、45度の位相遅延を与える役割を持つ。位相遅延量が45度からずれると、2×2MMIを通過したときに出力偏差が発生してしまう。本実施例での位相シフタではその導波路幅を他の導波路に比べて30nm細くしているが、このわずかな導波路幅の差を正確に作製することは容易ではない。追加の導波路を設けないMMIの偏差は最大1.2dBであったのに対し、追加の導波路を設けたMMIは0.6dBである。追加の導波路によってMMIの導波路幅および形状の均一性を向上できたので、作製された90度ハイブリッドにおける位相遅延量を所望の位相遅延量に近づけることができたと考えられる。
図10に示されるコヒーレントミキサ11bは、これまでに説明した複数の追加の半導体領域19、21、31、33、35、37、39、41の一部又は全部の外側に間隔WRで隔置された更なる追加の半導体領域49a〜49fを備える。この更なる追加の半導体領域49a〜49fは、コヒーレントミキサ11bの偏差の低減に寄与できる。このように、追加の半導体領域の更に外側に、更なる追加の半導体領域を設ける2×4MMI型90度ハイブリッドは、先の実施例(追加の半導体パターンを有する2×4MMI型90度ハイブリッド)と同様に、Cバンド内でのIチャネル間偏差が最大0.4dBに低減された。なお、更なる追加の半導体領域は少なくとも1本あれば良い。また、更なる追加の半導体領域は、導波路と同じ幅でもより、これよりも広い幅を有することができる。
図11に示されるコヒーレントミキサ11cは、これまでに説明した複数の追加の半導体領域19、21、31、35、37、39、41の一部又は全部を一体の半導体領域として備える別の半導体領域(テラス半導体領域)51a、51bを備える。更なる追加の半導体領域51a、51bの側面は、コヒーレントミキサ11cの導波路13、25a〜25d、27a、27bの側面に対して基準値WR以下の間隔で隔置されている。この更なる追加の半導体領域51a、51bは、コヒーレントミキサ11bの偏差の低減に寄与できる。2×4MMIの周囲に基準値WR以下の間隔をとってテラス半導体領域を設けるコヒーレントミキサは、先の実施例(追加の半導体パターンを有する2×4MMI型90度ハイブリッド)と同様に、Cバンド内でのIチャネル間偏差が最大0.4dBに低減された。コヒーレントミキサ11bの偏差の低減に寄与できる。このように、図11に示すように、テラスをMMI近傍にギャップ幅を保つように設置すると共に導波路間に導波路形状の半導体領域を設けた形態も、同様の特性を示す。
図12は、コヒーレントミキサを示す図面である。図12の(a)部を参照すると、このコヒーレントミキサ11dは、分岐導波路61と、第1の2×2マルチモード干渉器63と、第2の2×2マルチモード干渉器65と、第3の2×2マルチモード干渉器67と、交差導波路69を備える。分岐導波路61は、第21半導体導波路27aを第1接続導波路71a及び第2接続導波路71bに分岐する。第1の2×2マルチモード干渉器63は、第1端63a及び第2端63b並びに第1側面63a及び第2側面63bを有する。第22半導体導波路27bは、第1端63aに接続され、第3接続導波路73a及び第4接続導波路73bは第2端63bに接続される。第2の2×2マルチモード干渉器65は、第1端65a及び第2端65b並びに第1側面65a及び第2側面65bを有する。第1接続導波路71a及び第3接続導波路73aが第1端65aに接続される。第2端65bには、第11半導体導波路25a及び第12半導体導波路25bが接続される。第3の2×2マルチモード干渉器67は、第1端67a及び第2端67b並びに第1側面67a及び第2側面67bを有する。第1端67aには、第2接続導波路71b及び第4接続導波路73bが接続される。第23半導体導波路25c及び第24半導体導波路25dが第2端67bに接続される。交差導波路69は、第2接続導波路71b及び第3接続導波路73aを互いに交差させる。第1の2×2マルチモード干渉器63、第2の2×2マルチモード干渉器65及び第3の2×2マルチモード干渉器67の少なくとも一つは、以下の2×2マルチモード干渉器を含むことができる。本実施例では、第1の2×2マルチモード干渉器63、第2の2×2マルチモード干渉器65及び第3の2×2マルチモード干渉器67は、以下の2×2マルチモード干渉器を含む。
図12の(b)部を参照すると、2×2マルチモード干渉器81は、マルチモード半導体導波路83、第1_1半導体導波路85、第1_2半導体導波路87、第2_1半導体導波路89、第2_2半導体導波路91、及び第7半導体領域93、及び第8半導体領域95を備える。マルチモード半導体導波路83は、第1軸Axの方向に延在する第1側面83a及び第2側面83bと、第1軸Ax1に交差する方向に延在する第1端83c及び第2端83dとを有する。第1_1半導体導波路85は第1端83aに接続される一端を有する。第1_2半導体導波路87は第1端83aに接続される一端を有する。第2_1半導体導波路89は第2端83bに接続される一端を有する。第2_2半導体導波路91は第2端83bに接続される一端を有する。第7半導体領域93は、マルチモード半導体導波路83の第1側面83aに沿って延在する側面93aを有する。第8半導体領域95は、マルチモード半導体導波路83の第2側面83bに沿って延在する側面95aを有する。マルチモード半導体導波路83の第1側面83aと第7半導体領域93の側面93aとの間隔は基準値WR以下であり、マルチモード半導体導波路83の第2側面83bと第8半導体領域95の側面95aとの間隔は基準値WR以下である。第1端83cにおいて第1_1半導体導波路85と第1_2半導体導波路87との間隔は第1間隔値であり、第2端83dにおいて第2_1半導体導波路89と第22半導体導波路91との間隔は第2間隔値である。ここで、基準値WRは、第1間隔値及び第2間隔値のうちの最小では(小さく)ない方の値であることができ、具体的には、第1間隔値は第2間隔値より大きいときは、基準値WRとして第1間隔値を用い、第1間隔値は第2間隔値より小さいときは、基準値WRとして第2間隔値を用い、第1間隔値は第2間隔値に等しいときは、その値を基準値WRとして用いる。
この2×2マルチモード干渉器(MMI)81によれば、マルチモード半導体導波路83の第1側面83aと第9半導体領域93の側面93aとの間隔は基準値WR以下である共にマルチモード半導体導波路83の第2側面83bと第8半導体領域95の側面95aとの間隔は基準値WR以下である。また、第7半導体領域93の側面93aは、マルチモード半導体導波路83の一端及び他端に接続される導波路に沿って基準値得WR以下の間隔で延在する。第8半導体領域95の側面95aは、マルチモード半導体導波路83の一端及び他端に接続される導波路に沿って基準値得WR以下の間隔で延在する。これ故に、マルチモード半導体導波路83の第1側面83a及び第2側面83bの高さと、第1_1半導体導波路85、第1_2半導体導波路87、第2_1半導体導波路89、及び第2_2半導体導波路91の高さとの差を低減できる。マルチモード半導体導波路83の第1側面83a及び第2側面83bにそれぞれ沿って延在する第7半導体領域93及び第8半導体領域95は、この高さの違いがマルチモード半導体導波路83における干渉に与える影響を低減できる。
この2×2マルチモード干渉器81を用いるコヒーレントミキサ11dによれば、第1の2×2マルチモード干渉器63、第2の2×2マルチモード干渉器65、第3の2×2マルチモード干渉器67の各々において、マルチモード半導体導波路83の第1側面83a及び第2側面83bの高さと、第1_1半導体導波路85、第1_2半導体導波路87、第2_1半導体導波路89、及び第2_2半導体導波路91の高さとの差を低減できる。これにより、コヒーレントミキサ11dの偏差を低減できる。
図12の(c)部を参照すると、コヒーレントミキサ11dでは、分岐導波路61において、第21半導体導波路27aの第1側面32aは第1接続導波路71aの第1側面70aに接続されており、第21半導体導波路27aの第2側面32bは第2接続導波路71bの第2側面72bに接続されている。第1接続導波路71a第2側面70bは第2接続導波路71bの第1側面72aに接続されている。コヒーレントミキサ11cは、第10半導体領域85を備え、第10半導体領域85の側面85aは、第21半導体導波路27aの第1側面32aに沿って基準値WR以下の間隔で延在し、また第1接続導波路71aの第1側面70aに沿って、分岐導波路61から第3の2×2マルチモード干渉器65まで基準値WR以下の間隔で延在する。コヒーレントミキサ11dは、第11半導体領域86を備え、第11半導体領域86の側面86aは、第21半導体導波路27aの第2側面32bに沿って基準値WR以下の間隔で延在し、また第2接続導波路71bの第2側面72b及び第3接続導波路73aの第1側面74aに沿って、分岐導波路61から第2の2×2マルチモード干渉器65まで基準値WR以下の間隔で延在する。コヒーレントミキサ11dは、第12半導体領域87を備え、第12半導体領域87の側面87aは、第1接続導波路71aの第2側面70bに沿って分岐導波路61から第2の2×2マルチモード干渉器65まで基準値WR以下の間隔で延在し、また接続導波路71bの側面72a及び接続導波路73aの側面74aに沿って分岐導波路61から第3の2×2マルチモード干渉器65まで基準値WR以下の間隔で延在する。
図12の(d)部を参照すると、コヒーレントミキサ11dは、第13半導体領域88を備え、第13半導体領域86の側面88aは、第2接続導波路71bの第1側面72a及び第3接続導波路73aの第2側面74bに沿って、第3の2×2マルチモード干渉器65から第4の2×2マルチモード干渉器67まで基準値WR以下の間隔で延在する。
コヒーレントミキサ11dは、第14半導体領域90を備え、第14半導体領域90の側面90aは、第2接続導波路71bの第2側面72b及びに第3接続導波路73aの第1側面74b沿って第2の2×2マルチモード干渉器63から第4の2×2マルチモード干渉器69まで基準値WR以下の間隔で延在し、また第4接続導波路73bの一側面に沿って第3の2×2マルチモード干渉器67から第4の2×2マルチモード干渉器69まで基準値WR以下の間隔で延在する。
コヒーレントミキサ11dは、第15半導体領域を備え、第14半導体領域85の側面は、第4接続導波路73bの他側面(一側面の反対側)に沿って第3の2×2マルチモード干渉器67から第4の2×2マルチモード干渉器69まで基準値WR以下の間隔で延在する。
図12に示される光カプラ編み込み型90度ハイブリッドを作製した。この90度ハイブリッドは、MMIおよび近傍の導波路形状のみならず、前段と後段の光カプラを接続する4本の接続導波路の長さと形状をすべて揃える。換言すれば、これらの接続導波路の等価屈折率を同一にする。4本の接続導波路のうち2本は交差している。交差部の形状が揺らいでも位相が変化してしまう。上記のような追加の半導体領域を備える光カプラ編み込み型90度ハイブリッドの偏差は最大0.4dBであり、追加の半導体領域を備えない光カプラ編み込み型90度ハイブリッドの偏差は最大1.0dBである。追加の半導体領域又は追加の導波路形状の半導体領域によって、導波路幅および形状の均一性が向上され、4本すべての導波路の等価屈折率をほぼ同じように揃えることができる。
図13は、導波路形状の追加半導体領域と本来に導波路とのギャップに対する偏差の変化を示す図面である。この特性は、図14に示されるMMIを用いて測定される。図13を参照すると、ギャップが広がるほど偏差が大きくなっており、本来の導波路の幅程度までギャップが広がると、偏差は飽和する。これは、ギャップが広がることにより、追加の半導体領域(追加の導波路路)による影響が小さくなり、追加の半導体領域がないMMIの特性に近づいていくことを意味する。追加の半導体領域とMMIの導波路とのギャップは、本導波路の幅以下であることが好ましい。一方で、ギャップが本導波路間のギャップよりも狭くなっても偏差が大きくなる傾向にある。MMIの導波路の左右のギャップが異なるので、この導波路の左側面及び右側面の高さに差が出ることで、導波路形状が非対称になったためと考えられる。また、ギャップの下限はフォトリソグラフィの性能で決まり、この実験時においては0.5μm程度まで狭くなるとメサが形成できない。この実験によれば、ギャップは、例えば6μm以下であることが好ましく、0.5μm以上であることが好ましい。また、半導体導波路の幅は、例えば6μm以下であることが好ましく、また、0.5 μm以上であることが好ましい。
本実施の形態によれば、製造時の外乱による設計における所望の値からの位相ズレおよび偏差ズレを低減することができる。本実施の形態に係るMMIは、コヒーレントミキサに限定されることなく、他の用途にも適用される。また、コヒーレントミキサを用いた位相ズレおよび偏差ズレの評価は、MMIの評価に便利である。
本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサを提供できる。また、本実施の形態によれば、チャネル間の偏差を低減できるコヒーレントミキサのための2×2マルチモード干渉器を提供できる。
1…マルチモード干渉器、2…第1入力導波路、3…第2入力導波路、4…第1出力導波路、5…第2出導波路、6…第3出力導波路、7…第4入力導波路、8…受光素子、9…半導体基板、8a、8b、8c、8d…フォトダイオード、11、11a、11b、11c…コヒーレントミキサ、13…半導体導波路、13a、13b…側面、13c…第1端、13d…第2端、15…第1群の半導体領域、15a、15b、15c、15d…半導体領域、17…第2群の半導体領域、17a、17b、17c、17d…半導体領域、19…第1半導体領域、19a…側面、21…第2半導体領域、21a…側面、25a…第11半導体導波路、25b…第12半導体導波路、25c…第13半導体導波路、25d…第14半導体導波路、27a…第21半導体導波路、27b…第22半導体導波路、Ax…第1軸、W1…間隔、WR…基準値、W2…間隔、37…第1外側半導体領域、39…第2外側半導体領域。

Claims (8)

  1. コヒーレントミキサであって、
    第1軸の方向に延在する第1側面及び第2側面と、前記第1軸に交差する方向に延在する第1端及び第2端とを有するマルチモード半導体導波路と、
    前記第1端に接続される第1群の複数の半導体領域と、
    前記第2端に接続される第2群の複数の半導体領域と、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する側面を有する第1半導体領域と、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する側面を有する第2半導体領域と、
    前記第1群の半導体領域の一方の外側に設けられ、前記第1群の半導体領域の一方の縁から基準値以下の間隔で離れるように延在する側面を有する第1外側半導体領域と、
    前記第1群の半導体領域の他方の外側に設けられ、前記第1群の半導体領域の他方の縁から前記基準値以下の間隔で離れるように延在する側面を有する第2外側半導体領域と、
    を備え、
    前記第1群の半導体領域はm本の第1〜第m半導体導波路を含み、前記第2群の半導体領域はn本の第1〜第n半導体導波路を含み、ここで、nはm以上であり、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第1半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面と前記第2半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記基準値は、前記第1群の複数の半導体領域にうち隣合う任意の半導体領域の間隔のうちの最大値である、コヒーレントミキサ。
  2. 前記第1群の半導体領域は、第11半導体導波路、第12半導体導波路、第13半導体導波路、及び第14半導体導波路を含み、
    前記第11半導体導波路、前記第12半導体導波路、前記第13半導体導波路、及び前記第14半導体導波路は、前記第1端において順に配列されており、
    前記第2群の半導体領域は、第21半導体導波路及び第22半導体導波路を含み、
    前記第21半導体導波路は、前記第2端に接続されると共に第1側面及び第2側面を有しており、
    前記第22半導体導波路は、前記第2端に接続されると共に第1側面及び第2側面を有しており、
    当該コヒーレントミキサは、
    前記第21半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する側面を有する第3半導体領域と、
    前記第22半導体導波路の前記第1側面に沿って延在する第1側面と前記第21半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する第2側面とを有する第4半導体領域と、
    前記第22半導体導波路の前記第2側面に沿って延在する側面を有する第5半導体領域と、
    を更に備え、
    前記第21半導体導波路の前記第2側面と前記第4半導体領域の前記第1側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記第22半導体導波路の前記第2側面と前記第4半導体領域の前記第2側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記第21半導体導波路の前記第1側面と前記第3半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下である、
    前記第22半導体導波路の前記第2側面と前記第5半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下である、請求項1に記載されたコヒーレントミキサ。
  3. 前記第4半導体領域の一端は前記第2端に接続され、
    前記第5半導体領域の一端は前記第2端に接続される、請求項2に記載されたコヒーレントミキサ。
  4. 前記第3半導体領域の一端は前記第2端に接続される、請求項2又は請求項3に記載されたコヒーレントミキサ。
  5. 前記第12半導体導波路の一側面と前記第13半導体導波路の一側面との間に設けられる第6半導体領域を更に備え、
    前記第6半導体領域は、前記第12半導体導波路の前記一側面に沿って延在する第1側面と前記第13半導体導波路の前記一側面に沿って延在する第2側面を有しており、
    前記第6半導体領域の前記第1側面と前記第12半導体導波路の前記一側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記第6半導体領域の前記第2側面と前記第13半導体導波路の前記一側面との間隔は前記基準値以下である、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載されたコヒーレントミキサ。
  6. 前記第11半導体導波路の他端及び前記第12半導体導波路の他端に接続される別のマルチモード半導体導波路を更に備え、
    前記別のマルチモード半導体導波路の第1側面は、前記第6半導体領域の前記第1側面に沿って延在し、
    前記別のマルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第6半導体領域の前記第1側面との間隔は前記基準値以下である、請求項5に記載されたコヒーレントミキサ。
  7. 2×2マルチモード干渉器であって、
    第1軸の方向に延在する第1側面及び第2側面と、前記第1軸に交差する方向に延在する第1端及び第2端とを有するマルチモード半導体導波路と、
    前記第1端に接続される一端を有する第1_1半導体導波路と、
    前記第1端に接続される一端を有する第1_2半導体導波路と、
    前記第2端に接続される一端を有する第2_1半導体導波路と、
    前記第2端に接続される一端を有する第2_2半導体導波路と、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面に沿って前記第1端から前記第2端への方向に延在する側面を有する第7半導体領域と、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面に沿って前記第1端から前記第2端への方向に延在する側面を有する第8半導体領域と、
    を備え、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第1側面と前記第7半導体領域の前記側面との間隔は基準値以下であり、
    前記マルチモード半導体導波路の前記第2側面と前記第8半導体領域の前記側面との間隔は前記基準値以下であり、
    前記第1端において前記第1_1半導体導波路と前記第1_2半導体導波路との間隔は第1間隔値であり、
    前記第2端において前記第2_1半導体導波路と前記第2_2半導体導波路との間隔は第2間隔値であり、
    前記基準値は、前記第1間隔値及び前記第2間隔値のうちの最小ではない方の値である、2×2マルチモード干渉器。
  8. コヒーレントミキサであって、
    第21半導体導波路を第1接続導波路及び第2接続導波路に分岐する分岐導波路と、
    第22半導体導波路に接続された第1端並びに第3接続導波路及び第4接続導波路に接続された第2端を有する第1の2×2マルチモード干渉器と、
    前記第1接続導波路及び前記第3接続導波路に接続された第1端並びに第12半導体導波路及び第12半導体導波路に接続された第2端を有する第2の2×2マルチモード干渉器と、
    前記第2接続導波路及び前記第4接続導波路に接続された第1端並びに第13半導体導波路及び第14半導体導波路に接続された第2端を有する第3の2×2マルチモード干渉器と、
    前記第2接続導波路及び前記第3接続導波路を互いに交差させる交差導波路と、
    を備え、
    前記第1の2×2マルチモード干渉器、前記第2の2×2マルチモード干渉器及び前記第3の2×2マルチモード干渉器の少なくとも一つは、請求項7に記載された2×2マルチモード干渉器を含む、コヒーレントミキサ。
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