JP2014219491A - プラスチック偏光レンズ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のプラスチック偏光レンズは、熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムと、前記偏光フィルムの少なくとも一方の面に形成されたコート層と、前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層上に形成された、チオウレタン系樹脂からなる基材層と、が積層してなり、前記コート層は、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなる。
【選択図】 図1
Description
[1] 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面に形成されたコート層と、
前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層上に形成された、チオウレタン系樹脂からなる基材層と、が積層してなり、
前記コート層は、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなる、プラスチック偏光レンズ。
[2] 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、[1]に記載のプラスチック偏光レンズ。
[3] 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、[1]または[2]に記載のプラスチック偏光レンズ。
[4] 前記コート層は、さらに硬化触媒を含んでなる、[1]乃至[3]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
[5] 前記偏光フィルムの両面に、前記コート層および前記基材層が順に積層している、[1]乃至[4]のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
[6] 前記チオウレタン系樹脂は、
(A)ポリイソシアネート化合物、イソチオシアネート基を有するイソシアネート化合物、およびポリイソチオシアネート化合物よりなる群から選ばれる1種または2種以上のイソシアネート化合物と、
(B)ヒドロキシル基を有するチオール化合物、およびポリチオール化合物よりなる群から選ばれる1種または2種以上の活性水素化合物と、を反応させて得られる、[1]乃至[5]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
[7] 前記偏光フィルムが下記式で表される温度Tの条件下で附形されていることを特徴とする[1]乃至[6]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
(式)熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃≦T≦熱可塑性ポリエステルの融点
[8] 前記偏光フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである[1]乃至[7]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
[9] 前記イソシアネート化合物(A)が、m−キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'− ジフェニルメタンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(4−イソシアナトシクロへキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネートよりなる群から選ばれる1種以上のジイソシアネート化合物であり、
前記活性水素化合物(B)が、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタンよりなる群から選ばれる1種以上のポリチオール化合物である[6]乃至[8]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
[10] 前記チオウレタン系樹脂のe線の屈折率が1.50〜1.70の範囲である[1]乃至[9]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズ。
[11] 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含む組成物を塗布、乾燥して、コート層を形成する工程と、
前記コート層付き偏光フィルムを、モールドから離隔した状態でレンズ注型用鋳型内に固定する工程と、
前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層と、前記モールドとの間の空隙にモノマー混合物を注入する工程と、
前記モノマー混合物を重合硬化して、前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層上にチオウレタン系樹脂からなる基材層を積層する工程と、
を含むプラスチック偏光レンズの製造方法。
[12] 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、[11]に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[13] 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、[11]または[12]に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[14] 前記組成物は、さらに硬化触媒を含む、[11]乃至[13]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[15] 前記コート層を形成する前記工程は、
前記偏光フィルムの両面に前記コート層を形成する工程を含む、[11]乃至[14]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[16] 前記コート層を形成する前記工程の前に、
前記偏光フィルムを、熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃以上、熱可塑性ポリエステルの融点以下の温度条件下で附形する工程を、含む、[11]乃至[15]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[17] 前記コート層を形成する前記工程の後に、
前記偏光フィルムを、熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃以上、熱可塑性ポリエステルの融点以下の温度条件下で附形する工程を、含む、[11]乃至[15]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[18] 前記モノマー混合物を注入する前記工程における、前記モノマー混合物の20℃における粘度が、200mPa・s以下である、[11]乃至[17]のいずれかに記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
[19] 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面に形成された、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなるコート層と、からなる、コート層付き偏光フィルム。
[20] 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、[19]に記載のコート層付き偏光フィルム。
[21] 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、[19]または[20]に記載のプラスチック偏光フィルム。
[22] 前記コート層は、さらに硬化触媒を含んでなる、[19]乃至[21]のいずれかに記載のコート層付き偏光フィルム。
[23] 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含む組成物を塗布、乾燥して、コート層を形成する工程を含む、コート層付き偏光フィルムの製造方法。
[24] 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、[23]に記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
[25] 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、[23]または[24]に記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
[26] 前記組成物は、さらに硬化触媒を含む、[23]乃至[25]のいずれかに記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
前記コート層は、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなる。
本発明のプラスチック偏光レンズは、熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、上記コート層およびチオウレタン系樹脂からなる基材層が順に積層されているので、耐水性に優れ、装着時の不快感が抑制され、薄型化が可能となり、さらに後工程の外周研磨工程において偏光フィルムの剥離が抑制される。つまり、これらの特性のバランスに優れる。
図1に示すように、本実施形態のプラスチック偏光レンズ10は、熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルム12と、偏光フィルム12の両面に形成された、コート層13a,13bと、コート層付き偏光フィルムの両面に形成された、チオウレタン系樹脂からなる基材層14a、14bと、が積層して形成されている。
(式)熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃≦T≦熱可塑性ポリエステルの融点
以下に、図面を参照しながら、本実施形態のプラスチック偏光レンズの製造方法について説明する。
本実施形態のプラスチック偏光レンズの製造方法は以下の工程を備える。
(b)コート層付き偏光フィルム12を、モールドから離隔した状態でレンズ注型用鋳型内に固定する工程
(c)コート層付き偏光フィルム12の両面と前記モールドとの間の空隙にモノマー混合物を注入する工程
(d)前記モノマー混合物を重合硬化して、コート層付き偏光フィルム12の両面上にチオウレタン系樹脂からなる基材層14a,14bを積層する工程
以下、各工程に沿って順に説明する。
本実施形態において用いられる偏光フィルム12は熱可塑性ポリエステルフィルムであり、例えば、特開2002−267841号公報に開示されている。具体的には、熱可塑性ポリエステルをマトリックスとするフィルムであり、熱可塑性ポリエステルに二色性色素をブレンドしてフィルム状に成形し、次いで得られたフィルムを一軸方向に延伸させた後、所定の温度で加熱処理することにより得ることができる。厚さは通常10〜500μmの範囲である。
上記の附形温度であれば、熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルム12とチオウレタン系樹脂からなる基材層14a,14bとの密着性がさらに向上する。
熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度は、一般的にDSC(示差走査型熱量計)などを用いて測定することができる。
工程(a)においては、偏光フィルム12表面にコーティング処理を行って、コート層を形成する。
芳香族ポリエステルポリオールとしては、市販されているものを用いることができ、例えば荒川化学社製のAPシリーズ等が挙げられる。
本実施形態において、コーティング処理に用いられる組成物はさらに硬化触媒を含むことができる。硬化触媒しては、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジクロライド、ジメチルチンジクロライド等の有機スズ化合物、を挙げることができる。
コート層の厚さとしては、0.001〜30μm、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.05〜5μmである。
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンなどのアミノ基を有するシランカップリング剤又はその塩酸塩からなるシランカップリング剤;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロキシ基を有するシランカップリング剤;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートなどのビニル基を有するシランカップリング剤;
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリング剤;
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシランなどのハロゲンを有するシランカップリング剤;
γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するシランカップリング剤;
γ−(ウレイドプロピル)トリメトキシシラン、γ−(ウレイドプロピル)トリエトキシシランなどのウレイド基を有するシランカップリング剤等
を挙げることができる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ、異種のシランカップリング剤間で化学反応が介在する場合も含まれる。
前記溶液の濃度は5〜55重量%、好ましくは10〜45重量%の範囲が好適であり、前記溶液の温度は0〜95℃、好ましくは20〜90℃、より好ましくは30〜80℃の範囲が好適である。
前記プラズマ処理としては、常圧プラズマ処理及び真空プラズマ処理(低温プラズマ処理)を例示することができる。
常圧プラズマ処理では空気、水蒸気、アルゴン、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、一酸化炭素などのガスを単独又は混合させたガス雰囲気中で放電処理される。
以上の工程(a)により、コート層付き偏光フィルムを得ることができる。
本実施形態のプラスチック偏光レンズは、図2に示すように、コート層13a,13bが施された熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルム12が固定されたレンズ注型用鋳型20に、特定のイソシアネート化合物と特定の活性水素化合物との重合性組成物を注入したのち重合硬化させて得られる。
レンズ注型用鋳型20は、ガスケット22cで保持された2個のモールド22a、22bから構成されるものが一般的である。
次いで、レンズ注型用鋳型20の空間内において、モールド22a、22bと偏光フィルム12との間の2つの空隙部24a、24bに、所定の注入手段によりモノマー混合物(重合性組成物)を注入する。本実施形態においては、(A)イソシアネート化合物と、(B)チオール基を有する活性水素化合物との重合性組成物を使用することができる。そのため、注入時における粘度が低く、上記のような間隙の空隙部であっても、容易に注入することができる。
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)ナフタリン、メシチリレントリイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)エタン、ビス(イソシアナトメチルチオ)エタン等の脂肪族ポリイソシアネート化合物;
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、ビス(4−イソシアナトシクロへキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環族ポリイソシアネート化合物;
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'− ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート化合物;
2,5−ジイソシアナトチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5−ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソシアナト−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,3−ジチオラン等の複素環ポリイソシアネート化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
ヘキサメチレンジイソチオシアネート、リジンジイソチオシアナトメチルエステル、リジントリイソチオシアネート、m−キシリレンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソチオシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソチオシアナトエチル)ジスルフィド等の脂肪族ポリイソチオシアネート化合物;
イソホロンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソチオシアネート、シクロヘキサンジイソチオシアネート、メチルシクロヘキサンジイソチオシアネート、2,5−ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタン、2,6−ビス(イソチオシアナトメチル)ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタン、3,8−ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8−ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソチオシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソチオシアネート化合物;
ジフェニルジスルフィド−4,4−ジイソチオシアネート等の芳香族ポリイソチオシアネート化合物;
2,5−ジイソチオシアナトチオフェン、2,5−ビス(イソチオシアナトメチル)チオフェン、2,5−ジイソチオシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5−ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソチオシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソチオシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソチオシアナトメチル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソチオシアナト−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソチオシアナトメチル)−1,3−ジチオラン等の含硫複素環ポリイソチオシアネート化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、グルセリンビス(メルカプトアセテート)、4−メルカプトフェノール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、ペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレート)等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
メタンジチオール、1,2-エタンジチオール、1,2,3-プロパントリチオール、1,2-シクロヘキサンジチオール、ビス(2-メルカプトエチル)エーテル、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、ジエチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2-メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2-メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3-メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)エタン、1,2-ビス(3-メルカプトプロピルチオ)エタン、1,2,3-トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(3-メルカプトプロピルチオ)プロパン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5-ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2、5-ジメルカプト-1,4-ジチアン、2,5-ジメルカプトメチル-2,5-ジメチル-1,4-ジチアン、及びこれらのチオグリコール酸およびメルカプトプロピオン酸のエステル、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2-メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3-メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2―メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3―メルカプトプロピネート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(2-メルカプトアセテート)、2-メルカプトエチルエーテルビス(3-メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2-メルカプトエチルエステル)、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等の脂肪族ポリチオール化合物;
1,2-ジメルカプトベンゼン、1,3-ジメルカプトベンゼン、1,4-ジメルカプトベンゼン、1,2-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5-トリメルカプトベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5-トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,5-トルエンジチオール、3,4-トルエンジチオール、1,5-ナフタレンジチオール、2,6-ナフタレンジチオール等の芳香族ポリチオール化合物;
2-メチルアミノ-4,6-ジチオール-sym-トリアジン、3,4-チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン等の複素環ポリチオール化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、チオジエタノール、ジチオジエタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、さらにこれらのオリゴマーを挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
樹脂改質剤として添加することができるエポキシ化合物としては、例えば、
ビスフェノールAグリシジルエーテル等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合反応により得られるフェノール系エポキシ化合物;
水添ビスフェノールAグリシジルエーテル等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアルコール系エポキシ化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の多価有機酸化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるグリシジルエステル系エポキシ化合物;
一級及び二級ジアミン化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアミン系エポキシ化合物;
ビニルシクロヘキセンジエポキシド等の脂肪族多価エポキシ化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン等の鎖状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族、複素環を有する2,3−エピチオプロピルチオ化合物;
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン等の芳香族2,3−エピチオプロピルチオ化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
チオジグリコール酸、チオジプロピオン酸、ジチオジプロピオン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールビスグリシジルアクリレート、エチレングリコールビスグリシジルメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、キシリレンジチオールジアクリレート、キシリレンジチオールジメタクリレート、メルカプトエチルスルフィドジアクリレート、メルカプトエチルスルフィドジメタクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;
アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物;
スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキサン)等のビニル化合物等
を挙げることができるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
これら樹脂改質剤は、単独でも、2種類以上を混合しても使用することができる。
取扱いの容易さとして特に重要な因子は、重合性組成物の注入時の粘度である。注入時の粘度は、(A)イソシアネート化合物と(B)活性水素化合物の組合せ(樹脂改質剤を使用する場合は樹脂改質剤の種別及び量を含む。また、触媒を使用する場合は、触媒の種別及び量を含む。)にて決定されるが、粘度が高過ぎると、レンズ注型用鋳型20の空間内のガラスモールド22a、22bと偏光フィルム12との間の狭い空隙部24a、24bに注入することが困難となり偏光レンズの製造が困難となる。通常、注入時の粘度が、20℃での測定値として、200mPa・s以下が好ましく、中心厚が非常に薄いレンズの製造のためには、更なる低粘度、例えば100mPa・s以下がより好ましい。重合性組成物の粘度は、液温20℃においてB型粘度計を用いて測定される。
次いで、(A)イソシアネート化合物と(B)活性水素化合物との重合性組成物が注入された偏光フィルムが固定されたレンズ注型用鋳型をオーブン中または水中等の加熱可能装置内で所定の温度プログラムにて数時間から数十時間かけて加熱して硬化成型する。
さらに、本実施形態のプラスチック偏光レンズは、必要に応じ、裏面研磨、帯電防止処理、染色処理、調光処理等を施してもよい。
このようなプラスチック偏光レンズは、薄型化が可能であることから、メガネ用の偏光レンズ、特に視力補正用レンズとして有用である。
(a)熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの片面に、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含む組成物を塗布、乾燥して、コート層を形成する工程
(b)前記コート層付き偏光フィルムを、モールドから離隔した状態でレンズ注型用鋳型内に固定する工程
(c)前記コート層付き偏光フィルムのコート層と前記モールドとの間の空隙にモノマー混合物を注入する工程
(d)前記モノマー混合物を重合硬化して、前記コート層付き偏光フィルムのコート層上にチオウレタン系樹脂からなる基材層を積層する工程
(b)前記コート層付き偏光フィルムを、モールドから離隔した状態でレンズ注型用鋳型内に固定する工程
(c)前記コート層付き偏光フィルムのコート層と前記モールドとの間の空隙、さらに偏光フィルムと前記モールドとの間の空隙にモノマー混合物を注入する工程
(d)前記モノマー混合物を重合硬化して、前記コート層付き偏光フィルムの両面にチオウレタン系樹脂からなる基材層を積層する工程
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルム[ガラス転移温度70.7℃](厚み140ミクロン)をあらかじめオーブン中140℃で15分間熱処理し、次いで、熱プレス法にて附形温度160℃で6C(カーブ)の湾曲形状に附形した。偏光フィルムをモールドの大きさに合わせて切断した後、プラズマ照射表面改質装置(PS−601SW型:ウエッジ株式会社製)を用いて偏光膜の表面と裏面を各20秒間プラズマ照射し、メタノールで洗浄後風乾して偏光フィルムを作製した。また、アラコート(荒川化学工業株式会社製)の主剤AP2503D2を91.3重量部、硬化剤CL2503を7.1重量部、触媒のRA1000を1.6重量部量り取り、500重量部のMEK(メチルエチルケトン)溶媒にて希釈調整して塗布液を得た。ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面に、先ほど調整した塗布液をコートし、およそ50〜60℃で乾燥させた。これを、偏光レンズ成形用の鋳型(前面6C/後面6Cガラスモールドセット 中心厚12mm)内に挟み込んで設置した。次に、m−キシリレンジイソシアネート44.3重量部、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、および4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアシクロヘキサンとの混合物55.7重量部、硬化促進剤としてジブチル錫ジクロライド0.02重量部、離型剤としてZelecUN(登録商標、Stepan社製)0.12重量部、および紫外線吸収剤としてSeesorb709(シプロ化成社製)0.05重量部を攪拌して溶解させた後、減圧下で脱泡処理して、調製直後に注入用モノマー混合物として供した。この注入用モノマー混合物を先ほど調製した偏光レンズ成形用の鋳型に注入し、オーブン中16時間かけて25℃から100℃まで昇温し、その後100℃で10時間維持し、徐冷の後、オーブンからレンズ注型用鋳型を取り出した。レンズ注型用鋳型からレンズを離型し、115℃で2時間アニールしてセミフィニッシュレンズ形状の偏光レンズを得た。その後、バック面を切削研磨して6C形状のレンズとした。得られた6C形状のレンズ5枚をトプコン社製の玉形加工機(ALE-100DX)にて幅49mm、高さ28mmの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、5枚全てにおいて、剥離することなく、良好な密着性が確認された。実施例において、5枚全てにおいて剥離しなかった場合を○、一枚でも剥離した場合を×として評価した。評価結果を[表−1]に示す。
主剤AP2503D2:テレフタル酸およびイソフタル酸、エチレングリコールからなる芳香族ポリエステルポリオール (不揮発成分:40%、粘度(25℃)は、170mPa・s)
硬化剤CL2503:ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレート (不揮発成分:40%、粘度(25℃)は、4mPa・s)
触媒RA1000:ジブチルスズジラウレート (不揮発成分:25%)
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面に何もコートしなかった以外は、実施例1と同じにし、6C形状のフィニッシュレンズを得た。得られたレンズの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、5枚全てにおいてポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの剥離が発生した。評価結果を[表−1]に示す。
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面にサンプレンIB−422(三洋化成工業社製ポリエステル系ポリウレタンコート剤)を使用した以外は、実施例1と同じにし、6C形状のフィニッシュレンズを得た。得られたレンズの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、レンズ5枚中3枚においてポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの剥離が発生した。評価結果を[表−1]に示す。
なお、サンプレンIB−422の組成を分析したところ以下のとおりであった。
イソシアネート成分:イソホロンジイソシアネート
ポリエステル成分:アジピン酸、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを成分とするポリエステルポリオール
構成比(モル比):イソホロンジイソシアネート // ポリエステルポリオール= 1.0 // 4.3
溶剤 メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール(IPA)、MEK/IPA=60/40
固形分 30%
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面にSKダイン2094(綜研化学社製アクリル系コート剤)を使用した以外は、実施例1と同じにし、6C形状のフィニッシュレンズを得た。得られたレンズの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、レンズ5枚中4枚においてポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの剥離が発生した。評価結果を[表−1]にまとめた。
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面にSHC900(モーメンティブ社製シリコン系コート剤)を使用した以外は、実施例1と同じにし、6C形状のフィニッシュレンズを得た。得られたレンズの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、5枚全てにおいてポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの剥離が発生した。評価結果を[表−1]にまとめた。
ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの両面にSTYCAST1266J(ヘンケル社製エポキシ系コート剤)を使用した以外は、実施例1と同じにし、6C形状のフィニッシュレンズを得た。得られたレンズの玉形加工を行い、ポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムと基材のチオウレタン樹脂との密着性について評価した。その結果、5枚全てにおいてポリエチレンテレフタレート製偏光フィルムの剥離が発生した。評価結果を[表−1]にまとめた。
12 偏光フィルム
13a、13b コート層
14a、14b 基材層
20 レンズ注型用鋳型
22a、22b モールド
22c ガスケット
24a,24b 空隙部
a 離間距離
Claims (26)
- 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面に形成されたコート層と、
前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層上に形成された、チオウレタン系樹脂からなる基材層と、が積層してなり、
前記コート層は、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなる、プラスチック偏光レンズ。 - 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、請求項1に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、請求項1または2に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 前記コート層は、さらに硬化触媒を含んでなる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 前記偏光フィルムの両面に、前記コート層および前記基材層が順に積層している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 前記チオウレタン系樹脂は、
(A)ポリイソシアネート化合物、イソチオシアネート基を有するイソシアネート化合物、およびポリイソチオシアネート化合物よりなる群から選ばれる1種または2種以上のイソシアネート化合物と、
(B)ヒドロキシル基を有するチオール化合物、およびポリチオール化合物よりなる群から選ばれる1種または2種以上の活性水素化合物と、を反応させて得られる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。 - 前記偏光フィルムが下記式で表される温度Tの条件下で附形されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
(式)熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃≦T≦熱可塑性ポリエステルの融点 - 前記偏光フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1乃至7のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 前記イソシアネート化合物(A)が、m−キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'− ジフェニルメタンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(4−イソシアナトシクロへキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネートよりなる群から選ばれる1種以上のジイソシアネート化合物であり、
前記活性水素化合物(B)が、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン、2−(2,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタンよりなる群から選ばれる1種以上のポリチオール化合物である請求項6乃至8のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。 - 前記チオウレタン系樹脂のe線の屈折率が1.50〜1.70の範囲である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズ。
- 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含む組成物を塗布、乾燥して、コート層を形成する工程と、
前記コート層付き偏光フィルムを、モールドから離隔した状態でレンズ注型用鋳型内に固定する工程と、
前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層と、前記モールドとの間の空隙にモノマー混合物を注入する工程と、
前記モノマー混合物を重合硬化して、前記コート層付き偏光フィルムの少なくとも前記コート層上にチオウレタン系樹脂からなる基材層を積層する工程と、
を含むプラスチック偏光レンズの製造方法。 - 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、請求項11に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
- 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、請求項11または12に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
- 前記組成物は、さらに硬化触媒を含む、請求項11乃至13のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
- 前記コート層を形成する前記工程は、
前記偏光フィルムの両面に前記コート層を形成する工程を含む、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。 - 前記コート層を形成する前記工程の前に、
前記偏光フィルムを、熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃以上、熱可塑性ポリエステルの融点以下の温度条件下で附形する工程を、含む、請求項11乃至15のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。 - 前記コート層を形成する前記工程の後に、
前記偏光フィルムを、熱可塑性ポリエステルのガラス転移温度+5℃以上、熱可塑性ポリエステルの融点以下の温度条件下で附形する工程を、含む、請求項11乃至15のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。 - 前記モノマー混合物を注入する前記工程における、前記モノマー混合物の20℃における粘度が、200mPa・s以下である、請求項11乃至17のいずれか一項に記載のプラスチック偏光レンズの製造方法。
- 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムと、
前記偏光フィルムの少なくとも一方の面に形成された、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含んでなるコート層と、からなる、コート層付き偏光フィルム。 - 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、請求項19に記載のコート層付き偏光フィルム。
- 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、請求項19または20に記載のコート層付き偏光フィルム。
- 前記コート層は、さらに硬化触媒を含んでなる、請求項19乃至21のいずれか一項に記載のコート層付き偏光フィルム。
- 熱可塑性ポリエステルからなる偏光フィルムの少なくとも一方の面に、ヒドロキシル基を有する化合物由来の構造単位と芳香族ジカルボン酸由来の構造単位とからなる芳香族ポリエステルポリオールと、ウレタン変性イソシアヌレートとを含む組成物を塗布、乾燥して、コート層を形成する工程を含む、コート層付き偏光フィルムの製造方法。
- 前記芳香族ポリエステルポリオールにおいて、ヒドロキシル基を有する前記化合物がエチレングリコールを含み、前記芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸および/またはイソフタル酸を含む、請求項23に記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
- 前記ウレタン変性イソシアヌレートは、ウレタン変性ヘキサメチレンジイソシアヌレートである、請求項23または24に記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
- 前記組成物は、さらに硬化触媒を含む、請求項23乃至25のいずれか一項に記載のコート層付き偏光フィルムの製造方法。
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