JP2014219341A - 圧電型振動センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】 合成樹脂管の漏水による振動音などに対しても十分高い感度を有する圧電型振動センサーを提供する。【解決手段】 圧電型振動センサー1は、台座11と、台座11に支持されて振動音を電気信号に変換する圧電素子層21,22と、圧電素子層21,22に荷重を負荷する錘14とを備えている。圧電素子層21,22は、補強材層23の上下面に積層されている。圧電素子層21,22と補強材層23との積層体12の端部が支柱13を介して台座11に支持されている。錘14は、積層体12の支柱13に支持されていない部分に負荷されている。【選択図】 図1

Description

この発明は、圧電型振動センサーに関し、特に、水道管、建物配管、工場内配管などからなる各種配管において、流体漏洩を検出する漏洩検出器に適した圧電型振動センサーに関する。
従来より、漏水による水道管の振動をセンサーで検知することが一般になされている。例えば、特許文献1には、圧電素子を内蔵した検出部と剛性材料からなる台座部をゴム材料で連結した圧電型振動センサーを使用した漏洩検出器が開示されている。
特許第3223337号公報
上記従来の圧電型振動センサーを使用した漏洩検出器では、合成樹脂管における微小な振動音に対する感度が充分でなく、消火栓等に設置する漏洩検出器の設置スパンが短いために、広域の漏水調査を行おうとすると労力が大きいという問題があった。
この発明の目的は、合成樹脂管の漏水による振動音などに対しても十分高い感度を有する圧電型振動センサーを提供することにある。
この発明による圧電型振動センサーは、台座と、台座に支持されて振動音を電気信号に変換する圧電素子層と、圧電素子層に荷重を負荷する錘とを備えており、圧電素子層は、補強材層の上下の少なくとも一方の面に積層されており、圧電素子層と補強材層との積層体の一部のみが台座に支持されており、錘は、積層体の台座に支持されていない部分に負荷されていることを特徴とするものである。
積層体の一部のみが台座に支持されて、錘が積層体の台座に支持されていない部分に負荷されているようにするには、例えば、フィルム状の圧電素子とシート状の補強材層とを積層した積層体の片端ないしは両端を支持し、錘の負荷によって圧電素子層に曲げ変形(弾性変形)を加えることによって電流や電位差を発生させるようにすればよい。これにより、圧電素子層のバネ定数を小さくなり、共振周波数が低くなる。
フィルム状の圧電素子に面方向に引張応力や圧縮応力が加わると厚み方向に電位差が発生する。フィルム状の圧電素子においては、引張応力をかけた時と、引張応力から解放されて圧縮応力が加わった時とで電位差の生じる方向が異なる。つまり、交流電気に変換される。積層体に曲げ応力が加わった時、積層体の中立軸より一側の面では引張応力がかかり、他側の面では圧縮応力がかかる。中立軸は応力がゼロの位置であり、中立軸より離れるほど引張応力や圧縮応力は大きくなる。
積層体を曲げ変形させることで圧電素子に大きな応力が生じ、これに伴って、圧電素子で得られる電気信号も大きなものとなる。
ここで、中立軸が圧電素子の厚み内に位置した場合、同一圧電素子の内部で引張応力を受ける部分と圧縮応力を受ける部分とに分かれてしまい、電流や電位差を相殺して急激に信号強度が低下する。圧電素子層が補強材層の上下の少なくとも一方の面に積層されている構成では、圧電素子の位置が積層体の中立軸から離れることになり、電気信号出力(感度)を大きくすることができる。
圧電素子層は、セラミック材料または高分子材料で形成される。
セラミック材料の場合には、スパッタリング等の方法を用いてガラス基板上にチタン酸バリウムやジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの圧電体を製膜することでシート状のセラミック製圧電素子とすることが好ましい。
圧電素子層は、高分子材料で形成されていることが好ましい。高分子圧電材料は特に限定されないが、ポリフッ化ビニリデンの延伸フィルムや多孔性のポリプロピレン延伸フィルムなどが挙げられる。中でも、ポリフッ化ビニリデンは耐久性が高く、好適である。フィルムの厚みは、特に限定されるものではなく、「シート」と称されている厚みのものであってもよい。
例えばポリフッ化ビニリデンの延伸フィルムでは、厚みが100μm程度であり、感度を高めるために、上下両面に薄膜電極が設けられた複数枚のフィルム状圧電素子からなる積層構造とすることが好ましい。圧電素子層を積層構造とすることで、引張応力や圧縮応力を受けるフィルム状圧電素子の面積を大きくすることができ、高い出力が得られる。
フィルム状圧電素子を積層構造とするに際しては、短尺状の(1層分の幅および長さを有する)フィルム状圧電素子1枚ずつを絶縁層を介して貼り合わせて各層ごとに電気信号を取り出すようにしてもよく、上下両面に薄膜電極が設けられた長尺状の(1層分の幅および複数層分の長さを有する)フィルム状圧電素子が蛇腹状に折り畳まれることで圧電素子層が形成されているようにしてもよい。
薄膜電極のついたフィルム状圧電素子を蛇腹状に折り畳むと、薄膜電極がショートしないので、絶縁層が不要となり、個々の薄膜電極を結線する必要がないので、積層構造を簡単に得ることができる。
圧電素子層が補強材層の上下両面に積層されている場合には、電気信号を相殺しないように、上側の圧電素子層の一方の薄膜電極とこれに対応する下側の圧電素子層の一方の薄膜電極とが接続されて、上側の圧電素子層の他方の薄膜電極とこれに対応する下側の圧電素子層の他方の薄膜電極とから電気信号が取り出されるようになされる。
補強材層の上下両面に圧電素子層が積層される場合、もともとの圧電素子層の一方の薄膜電極と他方の薄膜電極とについては、どちらが上下になってもよいが、薄膜電極同士を接続する際には、電気信号を相殺しないように接続される。例えば、上側の圧電素子層の最も上側の面の薄膜電極と下側の圧電素子層の最も下側の面の薄膜電極とが一方の薄膜電極で、上側の圧電素子層の最も下側の面の薄膜電極と下側の圧電素子層の最も上側の面の薄膜電極とが他方の薄膜電極の場合、他方の薄膜電極同士を連結線(連結のための電線)で接続し、一方の薄膜電極同士をリード線(信号取出しのための電線)で接続すればよい。
圧電素子層を中立軸の上側と下側とに配置した際、上下で発生する応力方向が異なる。その時に電気信号を相殺しないように薄膜電極同士を連結することで、大きな電気信号を得ることができる。
補強材層の曲げ弾性率が圧電素子層の曲げ弾性率より大きいことが好ましい。
複数の材料を積層した時に中立軸の位置は弾性率の高い材料側に寄る。圧電素子層と補強材層とを積層し、所定の厚みの積層体とする場合、補強材層の弾性率が高いと圧電素子層の割合を大きくすることができる。
補強材層の厚みを圧電素子層の厚みよりも大きいものとして、かつ、補強材層の曲げ弾性率が圧電素子層の曲げ弾性率より大きいものとすることで、容易に曲げの中立軸が圧電素子層の内部に存在しないようにすることができる。
圧電素子材料が高分子であれば、比較的弾性率を小さくすることができ、中立軸を補強材層側に寄らせることが容易になる。また、折り畳んで積層する場合にも高分子であれば柔軟であり折り畳んだ際に破壊することがない。圧電素子材料が高分子の場合、補強材層も高分子であることが好ましく、例えば、補強材層として、PET(ポリエチレンテレフタレート)を使用して、厚みを圧電素子層の厚みよりも大きいものとすることで、好ましい積層体が得られる。
この発明の圧電型振動センサーによると、圧電素子層および補強材層からなる積層体は、その一部のみが台座に支持されており、錘は、積層体の台座に支持されていない部分に負荷されているので、共振周波数を低下させることができる。また、圧電素子層の位置が積層体の中立軸から離れることになり、感度を大きくすることができる。したがって、合成樹脂管の流体漏洩による振動音に対して感度が高くなり、設置スパンを長くとれるため、合成樹脂管の流体漏洩調査用として適したものとなる。
図1は、この発明による圧電型振動センサーの第1実施形態を模式的に示す図である。 図2は、この発明の圧電型振動センサーに対する比較例の作用を模式的に示す図である。 図3は、この発明の圧電型振動センサーの作用を模式的に示す図である。 図4は、この発明による圧電型振動センサーの第2実施形態を模式的に示す図である。 図5は、この発明による圧電型振動センサーの第3実施形態を模式的に示す図である。 図6は、この発明による圧電型振動センサーにおける中立軸の求め方を示す図である。 図7は、この発明による圧電型振動センサーを使用して得られる漏水音の1例を示す図である。 図8は、従来の圧電型振動センサーを使用して得られる漏水音の1例を示す図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
圧電型振動センサー(1)の第1実施形態は、図1に示すように、鉄製の台座(11)と、上下圧電素子層(21)(22)および上下圧電素子層(21)(22)間に介在させられた補強材層(23)からなる積層体(12)と、下端部が台座(11)に固定されて上端部で積層体(12)を支持する支柱(13)と、積層体(12)の反固定側の端部上に積載された錘(14)とを備えている。
圧電素子層(21)(22)には、上下両面に銀ペーストを塗布することで薄膜電極(24)(25)(26)(27)が形成されている。
支柱(13)と薄膜電極(24)(25)(26)(27)との間は絶縁されており、上側圧電素子層(21)の上側の薄膜電極(24)と下側圧電素子層(22)の下側の薄膜電極(27)とに信号取出し用のリード線(28)(29)が取り付けられている。上側圧電素子層(21)の下側の薄膜電極(25)と下側圧電素子層(22)の上側の薄膜電極(26)とは、電線(30)によって接続されている。リード線(28)(29)には、図示省略するが表示装置としてのオシロスコープやデータロガー等が接続され、これにより、上側の薄膜電極(24)と下側の薄膜電極(27)との間の電位差が測定されて表示装置に記録される。
この実施形態では、支柱(13)による積層体(12)の支持は、片持ち支持とされており、積層体(12)の一方の端部が支柱(13)の上端部に支持されており、錘(14)は、積層体(12)の他方の端部に積載されている。
圧電素子層(21)(22)は、ポリフッ化ビニリデンの延伸フィルムによって形成されている。圧電素子層(21)(22)の片端が支持されていることで、バネ定数kは下記のように表される。
k=3EJ/L (J=bh/12)
E:圧電材料の弾性定数 J:断面2次モーメント L:長さ(図1の左右方向の寸法) b:幅(図1の紙面表裏方向の寸法) h:高さ(図1の上下方向の寸法)
積層体(12)と錘(14)からなる系の共振周波数fo=√(k/M)/2πは、10Hz〜1000Hzに設定されている。
上記実施形態の圧電型振動センサー(1)と、従来のセラミック圧電材料を用いた圧電型振動センサーとを使用して、実験的に口径75mmのポリ塩化ビニル製の配管に台座(11)を固定し、そこから10m離れた地点においてポリ塩化ビニル製の合成樹脂管を一定の力でハンマーを用いて叩き、リード線(28)(29)より電位差を測定することで、その時の波形(漏水音)の周波数スペクトルを測定した。 図7は、セラミック圧電材料を用いた圧電型振動センサーを使用した場合を示し、図8は、上記の圧電型振動センサー(1)を使用した場合を示している。
図8においては、図7で得られている合成樹脂管の特徴的な振動である低周波領域の信号がほとんど拾えていないことが分かる。すなわち、上記の圧電型振動センサー(1)によると、ポリ塩化ビニル製のような合成樹脂管の漏水による振動音に対して、セラミック圧電材料を使用した従来の圧電型振動センサーに比べて感度が高いことが分かる。
上記の圧電型振動センサー(1)においては、圧電素子層(21)(22)が補強材層(23)に積層されている。この作用効果について、図2および図3を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、補強材層がない圧電素子層(21)が1層だけの場合、これに振動が加わると、図2(b)に示す上向きに凸の状態と図2(c)に示す下向きに凸の状態とが繰り返される。図2(b)では、上面が引張りに、下面が圧縮になっており、図2(c)では、上面が圧縮に、下面が引張りになっている。このように、圧電素子層(21)の面方向に引張り応力または圧縮応力が作用することにより、厚み方向に引張りまたは圧縮に応じた正または負の電位差が生じる。したがって、この電位差を信号として取り出すことで、振動の大きさを検出することができる。
ここで、図2においては、1点鎖線で示す圧電素子層(21)の中立軸は、圧電素子層(21)の中心面に一致していて、圧電素子層(21)の厚み内に位置している。このため、圧電素子層(21)の内部に生じた正負の電位が打ち消し合って、電位差が相殺され信号強度が低下するという問題がある。
これに対し、図3(a)に示すように、補強材層(23)の上下面に上下圧電素子層(21)(22)が積層されている場合、これに振動が加わることで、図3(b)に示す上向きに凸の状態と図3(c)に示す下向きに凸の状態とが繰り返される。これにより、図2の場合と同様に、圧電素子層(21)(22)の面方向に引張り応力または圧縮応力が作用することにより、厚み方向に引張りまたは圧縮に応じた正または負の電位差が生じる。図3において、図2の場合と相違している点は、各圧電素子層(21)(22)の内部に正および負の両方の電位が生じるのではなく、上側の圧電素子層(21)全体に正(または負)の電位差が生じるとともに、下側の圧電素子層(22)全体に負(または正)の電位差が生じる。したがって、圧電素子層の内部に生じた正負の電位が打ち消し合って電位差が相殺され信号強度が低下するという問題が解消され、この電位差を信号として取り出すことで、振動の大きさを感度よく検出することができる。
すなわち、図1に示した圧電型振動センサー(1)によると、上下圧電素子層(21)(22)の位置が積層体(12)の中立軸(この実施形態では、補強材層(23)の中心面に一致)から離れることになり、電位差信号出力(感度)を大きくすることができる。
図1に示した圧電型振動センサー(1)では、補強材層(23)の上下両方に圧電素子層(21)(22)が設けられているが、上下いずれか一方の圧電素子層(21)(22)としてもよい。また、図では、上下圧電素子層(21)(22)をそれぞれ1層で表現しているが、各圧電素子層(21)(22)は、1枚のフィルム状圧電素子で形成されているものに限定されるものではなく、好ましくは、複数枚のフィルム状圧電素子が積層されることで形成される。
いずれにしろ、積層体(12)の中立軸と上下圧電素子層(21)(22)とは離れれば離れるほどよい。好ましくは、上下圧電素子層(21)(22)の補強材層(23)との境界面と中立軸との距離が積層体(12)の総厚みの1/10以上、より好ましくは1/6以上とされる。
積層体(12)の中立軸は、圧電素子層(21)の弾性率をE、厚みをh、補強層(23)の弾性率をE、厚みをhとして、図6に示すように、積層体(12)の上面から中立軸までの距離hnaが次式で求められる。
na={(E/E)h(h/2)+h(h+h/2)}/{(E/E)h+h
複数枚のフィルム状圧電素子を積層する場合、上下両面に薄膜電極が形成されたフィルム状圧電素子を1枚ずつ絶縁層を介して積層し、上下で対応する圧電素子層の組ごとにリード線を設けて信号を取り出すようにすればよい。
複数枚のフィルム状圧電素子を積層する場合、図4(第2実施形態)に示すように、上下両面に薄膜電極が形成されたフィルム状圧電素子を長尺状として、これを蛇腹状に折り畳むことで、3層の薄膜電極(24a)(24b)(24c)付きフィルム状圧電素子(21a)(21b)(21c)からなる積層構造としてもよい。信号線(28)(29)は、最も上側の薄膜電極(24a)と最も下側の薄膜電極(符号(24c)で示す薄膜電極の裏側の薄膜電極)とを接続するように設けられる。この場合、例えば、符号(24b)で示す薄膜電極と符号(24c)で示す薄膜電極とが重ね合わせられるが、これらは、もともと圧電素子層(21)の同じ側にある薄膜電極同士なので、ショートすることがない。したがって、絶縁層が不要となり、個々の薄膜電極を結線する必要がないので、フィルム状圧電素子を1枚ずつ絶縁層を介して積層する場合に比べて、積層構造を簡単に得ることができる。
図5には、図4に示した蛇腹状に折り畳んだ3層のフィルム状圧電素子(21a)(21b)(21c)からなる積層構造を補強材層(23)の中心面に対して上下対称となるように下側にも配置した実施形態(第3実施形態)を示す。
図5において、上側の圧電素子層(21)のうち補強材層(23)に接しているフィルム状圧電素子(21c)の下側の薄膜電極(符号(24c)で示す薄膜電極の裏側の薄膜電極)と、下側の圧電素子層(22)のうち補強材層(23)に接しているフィルム状圧電素子(22c)の上側の薄膜電極(26c)とは、もともとの長尺状の圧電素子フィルムにおける同じ側にある薄膜電極同士であり、これらが電線(30)で接続されている。また、上側の圧電素子層(21)のうち最も上側にあるフィルム状圧電素子(21a)の上側の薄膜電極(24a)と、下側の圧電素子層(22)のうち最も下側にあるフィルム状圧電素子(22a)の下側の薄膜電極(符号(26a)で示す薄膜電極の裏側の薄膜電極)とは、もともとの長尺状の圧電素子フィルムにおける同じ側にある薄膜電極でかつ上記の電線(30)で接続されている薄膜電極とは逆の薄膜電極同士であり、これらにリード線(28)(29)がつながれている。
この実施形態でも、フィルム状圧電素子(21a)(21b)(21c)(22a)(22b)(22c)を蛇腹状に折り畳むことで、薄膜電極(24b)(24c)(26a)(26b)がショートしないようにできるので、絶縁層が不要となり、上下の薄膜電極同士を結線するだけでよいので、積層構造を簡単に得ることができる。
上記の圧電型振動センサーの各実施形態によると、圧電素子層(21)(22)および補強材層(23)からなる積層体(12)は、その一部のみが台座(11)に支持されており、錘(14)は、積層体(12)の台座(11)に支持されていない部分に負荷されているので、共振周波数を低下させることができる。
以下に、圧電素子に錘を負荷した系の共振周波数について説明する。
バネ定数k(N/m)のバネの片端を固定し、片端に質量M(kg)の錘をつけたときの共振周波数foはfo=√(k/M)/2πで表せる。
ここで、圧電素子をバネと見なすことができる。バネ定数のkは圧電素子の弾性定数をEとすると、k=E・A/tで表すことができる(Aは圧電素子の断面積(m)、tは圧電素子の厚み(m)を表す。)。
圧電素子の片端を支持する場合、バネ定数kは下記のように表される。
k=3EJ/L (J=bh/12)
E:圧電材料の弾性定数 J:断面2次モーメント L:長さ b:幅 h:高さ(厚さ)。
圧電素子の両端を支持する場合、バネ定数kは下記のように表される。
k=192EJ/L(J=bh/12)。
圧電素子の片端または両端を支持し、上記のバネ定数算出式と上記の共振周波数の算出式とにより、所望の共振周波数に検出器を設定することができる。
圧電素子に錘を負荷した系の共振周波数は、10Hz〜1000Hz(より好ましくは、10Hz〜200Hz)の間に設定されていることが好ましい。圧電素子の一部のみが台座に支持されて、錘が圧電素子の台座に支持されていない部分に負荷されているようにすることで、共振周波数を1000Hz以下〜200Hz以下とすることが容易となる。このように設定することで、上記の圧電型振動センサー(1)を合成樹脂管の流体漏洩調査に好適なものとできる。
圧電素子を曲げ変形させる構成は、上記実施形態の他、台座上に圧電素子の両方の端部を支持する支柱が設けられて、圧電素子の各端部が対応する各支柱に支持されており、圧電素子の中央部に錘が負荷されているものとされてもよい。圧電素子の両端を支持して、中央部に錘を負荷する構成に代えて、圧電素子の中央部を支持して、両端部に錘を負荷する構成としてもよい。
また、台座上に圧電素子の周縁部を支持する支柱が設けられて、圧電素子の周縁部が支柱に支持されており、圧電素子の中央部に錘が負荷されているようにしてもよく、台座上に圧電素子の中央部を支持する支柱が設けられて、圧電素子の中央部が支柱に支持されており、圧電素子の周縁部に錘が負荷されているようにしてもよい。
図4に示したものの1例として、補強材層(23)は、長さ(図1の左右方向寸法)40mm、幅(図1の紙面方向寸法)25mm、厚み700μmのPETシートからなるものとされ、圧電素子層(21)は、厚み110μmのPVDF製のフィルムが3枚積層されることで形成されたものとされる。圧電素子層(21)に薄膜電極が設けられることで、圧電素子層(21)の1層分の厚みは、122μmとなる。
薄膜電極(24a)(24b)(24c)付きの圧電素子層(21)の曲げ弾性率は21GPaであり、補強材層(23)の曲げ弾性率は3.0GPaであった。錘(14)の質量は、1.2gとした。
圧電素子層(21)の厚みは、3層分のトータル厚みの366μmであり、積層体(12)の総厚みは1066μmである。この時の中立軸は、図6に示した関係を使用して、積層体(12)上面から673μmの位置と計算され、この位置は、PETシートからなる補強材層(23)の内部となる。積層体(12)の中立軸から圧電素子層(21)の下面までは207μm離れている。これは積層体(12)の厚みの約1/5に相当する。
この実施例1のものでは、図7に示したような漏水音の検出に必要な大きさの信号を得ることができる。
図5に示したものの1例として、補強材層(23)は、実施例1のものと同じとされ、上下圧電素子層(21)(22)は、いずれも実施例1のものと同一のフィルムから切り出したものとされる。したがって、積層体(12)の総厚みは1432μmである。中立軸の位置は積層体(12)の上面から716μmの位置であり、PETシートからなる補強材層(23)の内部となる。積層体(12)の中立軸から各圧電素子層(21)(22)と補強材層(23)との境界面までは350μm離れている。これは厚みの約1/4に相当する。
実施例2のものによると、図7に示したような漏水音の検出に必要な大きさの信号を得ることができ、また、実施例1比べても大きな信号を得ることができる。
上記の圧電型振動センサー(1)によると、振動に対して、曲げ変形を利用できることで、圧電素子層(21)(22)に錘(14)を負荷した系の共振周波数を所望の小さな値に容易に設定することができる。すなわち、上記各実施形態の圧電型振動センサー(1)によると、1000Hzより低周波数側の周波数帯域において大きな信号を記録することができ、従来困難であったポリ塩化ビニル製のような合成樹脂管の漏水による振動音に対して感度が高くなる。また、曲げ変形を利用する場合に、圧電素子層だけからなる圧電型振動センサーでは、内部で圧縮と引張りとが打つ消し合うことになるが、圧電素子層(21)(22)と補強材層(23)との積層体(12)とされることで、圧電素子層(21)(22)の位置が積層体(12)の中立軸から離れているものとできて、上側または下側の各圧電素子層(21)(22)内では、圧縮と引張りとのうちのいずれかしか生じないことになり、感度を大幅に上げることができる。
したがって、この圧電型振動センサー(1)を漏洩検出器に適用することで、合成樹脂管の流体漏洩による振動音に対して感度が高くなり、設置スパンを長くとれるため、より効率的な合成樹脂管の漏水調査が可能となる。
上記圧電型振動センサー(1)は、水道の配管装置からの漏水を検出する他、水道以外の各種配管内の漏水を検出する用途や、例えば工場内の薬液等の配管における薬液等の流体の漏洩を検出する用途などでも使用される。
(1) :圧電型振動センサー
(11):台座
(12):積層体
(14):錘
(21)(22):圧電素子
(23):補強材層
(24)(25)(26)(27):薄膜電極

Claims (6)

  1. 台座と、台座に支持されて振動音を電気信号に変換する圧電素子層と、圧電素子層に荷重を負荷する錘とを備えており、圧電素子層は、補強材層の上下の少なくとも一方の面に積層されており、圧電素子層と補強材層との積層体の一部のみが台座に支持されており、錘は、積層体の台座に支持されていない部分に負荷されていることを特徴とする圧電型振動センサー。
  2. 圧電素子層は、上下両面に薄膜電極が設けられたフィルム状圧電素子が積層されたものであることを特徴とする請求項1に記載の圧電型振動センサー。
  3. 圧電素子層は、上下両面に薄膜電極が設けられたフィルム状圧電素子が蛇腹状に折り畳まれることで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の圧電型振動センサー。
  4. 圧電素子層は、補強材層の上下両面に積層されており、電気信号を相殺しないように、上側の圧電素子層の一方の薄膜電極とこれに対応する下側の圧電素子層の一方の薄膜電極とが接続されて、上側の圧電素子層の他方の薄膜電極とこれに対応する下側の圧電素子層の他方の薄膜電極とから電気信号が取り出されるようになされていることを特徴とする請求項3に記載の圧電型振動センサー。
  5. 補強材層の曲げ弾性率が圧電素子層の曲げ弾性率より大きいことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の圧電型振動センサー。
  6. 圧電素子が高分子材料で形成されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の圧電型振動センサー。
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