JP2014219163A - 石油ストーブの灯しん - Google Patents

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宏重 増岡
Hiroshige Masuoka
宏重 増岡
恵克 荒田
Shigekatsu Arata
恵克 荒田
義彰 西岡
Yoshiaki Nishioka
義彰 西岡
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    • F23DBURNERS
    • F23D3/00Burners using capillary action
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Abstract

【課題】本発明は、発熱量を低下させることなく、より長い間、使用可能な石油ストーブの灯しんを提供する。
【解決手段】円筒状の耐熱部12と、この耐熱部12の下部に縫い付けられている繊維製の円筒状の吸上部とを備える石油ストーブ用の灯しんにおいて、耐熱部12は、ガラス繊維を撚り集めた束11cの複数本と、前記ガラス繊維の束11cと略同じ直径の可燃性繊維の束11dの複数本とを1つに撚り集めた撚り糸11により構成され、1つの撚り糸における可燃性繊維の束11dの本数は、ガラス繊維の束11cの本数の4割以下とした。可燃性繊維の束11dが燃焼しつつ短くなるため、ガラス繊維の束のみを撚り集めた撚り糸を用いる場合に比べて、発熱量が少なくならず、また、束11c、11dの先端部分にタールが付着しても耐熱部12の先端の嵩が増えるのを防ぐことができ、より長い間、灯しんを使用することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、石油ストーブの灯しん、特にガラス繊維を用いる灯しんに関する。
一般の石油ストーブは、灯しんを上下させるしん案内部分を有している。しん案内部分は、内筒と、該内筒に上下動可能に被せられた灯しんと、該灯しんの外周に取り付けられ、しん調節つまみによりしんを上下動させるためのリング状のしん押さえと、前記しん調節つまみを有する外筒と、を備えている。灯しんは、ガラス繊維の束(例えば直径1mm)を例えば7〜8本撚り集めた撚り糸(例えば直径5mm)を、編み立てた耐熱部と、耐熱部の下端に縫い付けられ、燃料タンク内に浸され、灯油を耐熱部にまで吸い上げる吸上部と、で構成される。灯油は、毛細管現象により灯しんの先端にまで吸い上げられる。
ガラス繊維の先端には、使用に伴い少しずつタールが付着する。灯しんの先端にタールが付着すると、先端のガラス繊維同士が離れ、毛細管現象が妨げられ灯油を先端にまで吸い上げることができなくなる。この結果、着火してから灯しん全体に火が付くまでに要する時間(火廻り速度という)が長くなると共に、単位時間あたりの発熱量(kWh)が低下する。
また、消火は、灯しんを前記内筒及び外筒に挟まれた隙間の消火位置にまで下げることにより行うが、灯しんの先端にタールが付着することによりしんの嵩(放射方向の厚み)が増え、スムーズに消火位置にまで下がらなくなって完全に消火するまでに時間を要するようになる。
しんを最も出しても十分な発熱量が得られなくなり、火廻り速度が遅くなり、または、灯しんが消火位置にまで下がりにくくなった場合、灯しんの空焼き又は交換が必要になる。
灯しんの先端にタールが付着することによる嵩の増加を抑えるため、例えば、ガラス繊維の束を撚り集めた撚り糸を、つづら折りしたものを筒状に縫い合わせ、上部の折り返し部分を、1つおきに切り解くことによって、予め間隔を開けて着火部分を形成した灯しんが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この灯しんでは、ガラス繊維にタールが付着した場合の体積増加分を、灯しんの円周に沿う方向に逃がすことによって、灯しんの先端の放射方向の幅が増加するのを防ぐ。これにより、灯しんの先端にタールが付着した場合であっても、灯しんのスムーズな消火位置への移動を可能にし、消火に要する時間が長くなるのを防ぐ。
実公昭61−33366号公報
特許文献1に示されているような灯しんは、切り解かれず、着火部分として用いられていないガラス繊維が無駄となる。また、つづら折りしたガラス繊維の内、切り解かれていない部分の占める割合が大きく、燃焼用に効率良く使われるガラス繊維の量が大幅に減少する。例えば1つおきに切り解いた場合、燃焼用に使われるガラス繊維の量は、50%に減少するため発熱量が大幅に低下する。この結果、ガラス繊維の束を撚り集めた撚り糸を用いる場合よりも、短い使用期間で灯しんの空焼き又は交換が必要になる。
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、発熱量を低下させることなく、より長い間、灯しんの交換又は空焼きをせずに使用できる石油スト―ブ用の灯しんを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、円筒状の耐熱部と、この耐熱部の下部に取り付けられている繊維製の筒状の吸上部とを備える石油ストーブ用の灯しんにおいて、前記耐熱部は、ガラス繊維を撚り集めた束の複数本と、前記ガラス繊維の束と略同じ直径の可燃性繊維の束の複数本とを1つに撚り集めた撚り糸により構成され、前記1つの撚り糸における可燃性繊維の束の本数は、前記ガラス繊維の束の本数の4割以下としたことを特徴とする。
前記耐熱部は、前記撚り糸を上下方向につづら折りして並べ、ガラス繊維製の複数のヨコ糸により縫い合わし、前記撚り糸の上側にある折り曲げ部分を切り解いた構成を有することが好ましい。
前記耐熱部は、ガラスクロス製の中芯の表裏面に前記撚り糸を取り付けたものであり、
前記耐熱部の表面に用いる撚り糸は、裏面に用いる撚り糸よりも多くの本数の可燃性繊維の束を有していることが好ましい。
前記表面の撚り糸は、5乃至10本のガラス繊維の束及び該束の数の4割以下の2乃至4本の可燃性繊維の束を撚り集めたものであり、前記裏面の撚り糸は、7乃至12本のガラス繊維の束及び該束の数の4割以下で、かつ、前記表面の撚り糸の可燃性繊維の本数よりも少ない1乃至2本の可燃性繊維の束を撚り集めたものであることが好ましい。
前記可燃性繊維の束は、例えば綿糸を使用することができる。
本発明の灯しんによれば、可燃性繊維は燃焼しつつ、その長さが短くなる。灯しんを構成する撚り糸は、その全てが燃焼に寄与するものであるため、例えば、灯しんの先端の撚り糸の一部を燃焼用に使用しない場合に比べて、良好な発熱量が得られる。ガラス繊維は燃焼しても短くならないので、ガラス繊維と可燃性繊維の部分で、上下方向に互い違いにタールの付着している部分ができる。この結果、灯しんの先端部分の嵩、即ち放射方向の厚みが増える速度を遅くすることができ、火廻り速度の低下及び消火に要する時間が長くなることを防ぎ、灯しんの空焼き又は交換が必要になる時期を延ばすことができる。
(a)は本発明に係る一実施例の灯しんを備えている石油ストーブの斜視図、(b)は同灯しんを燃焼時の位置にまで上げている状態の石油ストーブのしん案内部分を示す斜視図、(c)は灯しんを消火位置にまで下げている状態のしん案内部分を示す斜視図。 同灯しんの斜視図。 (a)は同灯しんの耐熱部の平面、(b)は同灯しんの耐熱部の断面図。 (a)〜(c)は同灯しんを構成する1本の撚り糸の経時による変化を示す斜視図、(d)は比較用の撚り糸の経時変化後の様子を示す斜視図。 (a)は同灯しんの使用開始初期の様子を示す断面図、(b)は同灯しんの経時変化後の様子を示す断面図、(c)は比較用の灯しんの経時変化後の様子を示す断面図。 同灯しんの発熱量の変化を示すグラフ。 同灯しんの火廻り速度の変化を示すグラフ。 同灯しんの消火時間の変化を示すグラフ。
本発明の灯しんは、円筒状の耐熱部と、耐熱部の下部に取り付けられている円筒状の吸上部とを備える石油ストーブ用の灯しんにおいて、前記耐熱部は、ガラス繊維と可燃性繊維を混ぜた撚り糸により構成されており、前記可燃性繊維は、ガラス繊維の半分よりも少なく、例えば4割以下の割合で撚り糸に含まれていることを特徴とする。該構成の灯しんは、燃焼しつつ、可燃性繊維が短くなる。このため、灯しんを構成する組糸は、その全てが燃焼に寄与するものであるため、例えば、灯しんの先端の撚り糸の一部を燃焼用に使用しない場合に比べて、良好な発熱量が得られる。また、ガラス繊維と可燃性繊維の部分は、上下方向に互い違いにタールの付着している部分ができる。この結果、灯しんの先端部分の嵩、即ち放射方向の厚みが増える速度を遅くすることができ、灯しんの空焼き又は交換が必要になるまでの時間を延ばすことができる。
本発明の一実施の形態に係る灯しんを備えた石油ストーブ1について説明する。図1(a)に示す石油ストーブ1は、灯しん以外は、従来の石油ストーブと同様の構成を有している。例えば、石油ストーブ1は、灯しんを上下動させることにより発熱量の調節を行うしん出調節つまみ2と、該しん出調節つまみ2の回動に伴いしんを上下させるしん案内部分3(図示せず。図1(b)、(c)を参照)上に載置されている燃焼筒4とを備えている。
石油ストーブ1は、転倒時にしんを消火位置にまで瞬時に下げる、振動消火装置を有している。
図1(b)は灯しん10を上げている燃焼時の状態を示し、図1(c)は消火位置にまで灯しん10を下げている状態を示す。しん案内部分3は、内筒3aと、該内筒3aに上下動可能に被せられた灯しん10と、灯しん10の外周に取り付けられているリング状のしん押さえに連結し、しん調節つまみ2の操作に応じて灯しん10を上下動させる機構を有する外筒3bと、を備えている。消火は、灯しん10を内筒3aと外筒3bとの隙間の所定の位置にまで下げ、酸欠状態にすることによって行う。
図2は、灯しん10の全体を示す。灯しん10は、ガラス繊維と可燃性繊維を撚り集めた撚り糸11(例えば直径約5mm)により構成されている耐熱部12と、耐熱部12の下端に縫い付けられ、燃料タンク内の灯油を耐熱部12まで吸い上げる吸上部13とで構成される。可燃性繊維は、例えば綿糸である。吸上部13は、例えば不織布や綿糸で構成されている。灯油は、毛細管現象により耐熱部12の先端にまで吸い上げられる。
図3(a)は、耐熱部12を平面上に展開したものの一部を示す。耐熱部12は、撚り糸11を上下方向につづら折りして並べ、ガラス繊維製の複数のヨコ糸12aにより縫い合わし、つづら折りした撚り糸11の上側にある折り曲げ部分を、点線12bで示す位置で切り解いて形成した先端部分を有している。
図3(b)は、図3(a)に示した耐熱部12のA−A’断面を示す。耐熱部12は、ガラスクロス製の中芯12cと、中芯12cの表裏面に2種類の撚り糸11a、11bを取り付けたものである。中芯12cの表面は、円筒状の耐熱部12の外側となる。11b側が、耐熱部12の内側となる。撚り糸11a、11bは、ガラス繊維を撚り集めた、例えば直径1mmの束11cの複数本と、前記ガラス繊維の束11cと略同じ直径の可燃性繊維の束11dの複数本とを撚り集めて1本の撚り糸にしたものである。
ガラス繊維を撚り集めた束11cには、例えば、オリジナルヤーンSBを用いる。可燃性繊維の束11dには、例えば、10番手の綿糸を6本撚り集めて作った綿糸を用いる。
撚り糸11a、11bに含まれる可燃性繊維の束11dの本数は、ガラス繊維の束11cの本数の4割以下とする。この割合は、実験結果より求められたしきい値である。また、中芯12cの表面に用いる撚り糸11aは、裏面に用いる撚り糸11bよりも多くの本数の可燃性繊維の束11dを有している。
例えば、撚り糸11aは、ガラス繊維の束11cを5乃至10本と、該束の数の4割以下の2本乃至4本の可燃性繊維の束11dとを撚り集めて構成される。例えば、撚り糸11bは、ガラス繊維の束11cを7乃至12本と、該束の数の4割以下で、かつ、撚り糸11aの可燃性繊維の本数よりも少ない1本乃至2本の可燃性繊維の束11dとを撚り集めて構成される。
図3に示す具体例では、撚り糸11aは、ガラス繊維の束11cを5本と、該5本の4割以下の2本の可燃性繊維の束11dとを撚り集めて構成されている。撚り糸11bは、ガラス繊維の束11cを7本と、該7本の4割以下で、かつ、撚り糸11aの可燃性繊維の本数よりも少ない1本の可燃性繊維の束11dとを撚り集めて構成されている。
図4(a)〜(c)は、使用時間の経過に伴う、撚り糸11aの変化の様子を示す。図4(b)、(c)に示すように、使用時間の経過に伴い、ガラス繊維の束11c及び可燃性繊維の束11dの先には、タール14が付着し始める。綿糸等で構成されている可燃性繊維は、時間の経過に伴い短くなってゆく。図4(b)は、例えば使用開始より時間が経過した場合の撚り糸11aの様子を示す。図4(c)は、例えば使用開始より500時間が経過した場合の撚り糸11aの様子を示す。図示するように、5本のガラス繊維の束11cは、先端部分11eにタール14が付着して嵩が増えている。しかし、上下方向に互い違いの位置にある2本の可燃性繊維の束11dは先端部分11eの嵩を増やすのに作用していない。
図4(d)は、比較のため、7本のガラス繊維の束11cで形成した撚り糸20を約500時間使用した後の状態を示す。図4(c)と図4(d)から理解されるように、撚り糸11aの先端部分11eの嵩は、撚り糸20の先端部分20aの嵩よりも小さい。
図5(a)は、図1(b)に示した燃焼状態にある灯しん10の使用開始時の様子を示し、図5(b)は、約500時間経過後の灯しん10の様子を示す。使用開始時の灯しん10の厚みは2.68mm、約500時間経過した時の灯しん10の厚みの平均値は2.710mm、空焼き後の厚みの平均値は1.618mmであった。
図5(c)は、比較のため、8本のガラス繊維の束11cで形成した撚り糸21を用いて作った灯しん22を約500時間使用した後の状態を示す。使用開始時の灯しん22の厚みは2.63mm、約500時間経過した時の灯しん22の厚みの平均値は2.873mm、空焼き後の厚みの平均値は2.008mmであった。
図5(b)と図5(c)との比較から理解されるように、約500時間経過後であっても、灯しん10では、内筒3a、外筒3bに当たるタール14の付着している部分が少なく、比較的スムーズに消灯位置へと下げることができる。なお、灯しん10では、空焼きにより厚みが大幅に少なくなっているが、これは、可燃性繊維の束11dが燃えて短くなったためであると考えられる。
図6は、使用開始してからの時間経過(単位:時間)に伴う、1時間あたりの発熱量(単位:kWh)の変化を示すグラフである。図中、灯しん10を用いた場合のグラフを実線で示し、比較のために灯しん22を用いた場合のグラフを点線で示す。灯しん10を用いた場合の1時間あたりの最小発熱量は1.84kWhで、最大発熱量は2.15kWh、平均発熱量は2.071kWhであった。これに対し、灯しん22を用いた場合の1時間あたりの最小発熱量は1.70kWhで、最大発熱量は2.02kWh、平均発熱量は1.910kWhであった。最大発熱量は、灯しん10の方が灯しん22よりも僅か(約6%)に高いが、これは誤差範囲に含まれると解される。
図7は、使用開始してからの時間経過(単位:時間)に伴う、火廻り速度の変化を示すグラフである。火廻り速度とは、灯しんの一部に着火してから、その全周に炎が回るまでに要した時間(単位:秒)をいう。図中、灯しん10を用いた場合のグラフを実線で示し、比較のために灯しん22を用いた場合のグラフを点線で示す。約500時間経過するまでの間に関し、灯しん10を用いた場合、最小火廻り速度は1秒、最大火廻り速度は14秒、平均の火廻り速度は3.3秒となった。これに対し、灯しん22を用いた場合、最小火廻り速度は1秒、最大火廻り速度は31秒、平均の火廻り速度は9.5秒であった。これより、本発明にかかる灯しん10の平均の火廻り速度は、灯しん22に比べて倍以上速いことが分かった。
図8は、使用開始してからの経過時間(単位:時間)毎の消火時間(単位:秒)を示すグラフである。消火時間は、消火ボタンを押してから、完全に消火が確認されるまでに要した時間をいう。図中、灯しん10を用いた場合のグラフを実線で示し、比較のために灯しん22を用いた場合のグラフを点線で示す。約500時間経過するまでの間に関し、灯しん10を用いた場合、最小消火時間は5秒、最大消火時間は53秒、平均消火時間は10.6秒であった。これに対し、灯しん22を用いた場合、最小消火時間は6秒、最大消火時間は65秒、平均消火時間は18.7秒であった。これより、本発明に係る灯しん10の消火時間は、灯しん22に比べて約半分の短い時間であることが分かった。
さらに、着火時間についても調べた。着火時間とは、着火装置に接した灯しんの部分が着火するのに要する時間(単位:秒)をいう。灯しん10の場合、使用開始時の着火時間は1秒、約500時間経過後の着火時間は約3秒、平均着火時間は1.4秒であった。比較用の灯しん22の場合、使用開始時の着火時間は1秒、約500時間経過後の着火時間は約5秒、平均着火時間は1.4秒であった。この結果から、灯しん10は、灯しん22と比べて、長時間使用したときの着火速度の劣化量が僅かに少ないことが理解される。
本発明に係る灯しん10と、比較用の灯しん22とを、比較した結果、最大発熱量及び着火時間の経時に伴う変化量に大差は無く、灯しん10の方が同じ時間使用した場合の平均の火廻り速度が明らかに速く、消火時間が明らかに短いことが分かった。即ち、灯しん10は、長時間使用しても良好な発熱量、迅速な火廻り速度、短い消火時間を示し、長期間使用できることが分かった。これらの効果は、図4を用いて説明したように、ガラス繊維と可燃性繊維の綿糸の部分で、上下方向に互い違いにタールの付着している部分ができ、灯しんの先端の目詰まりを抑えていることに起因していると考えられる。
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、実施の形態に係る灯しん10は、図3(b)に示したように、可燃性繊維が糸状態の周り及び中心にランダムに存在する。例えば、可燃性繊維が撚り糸の中心位置にある場合、周囲にある場合に比べて、灯しんの先端の見た目の嵩を増やすため、発熱量及び火廻り速度を低下させている虞がある。このため、糸状態11a、11bを構成する可燃性繊維の束は、全てが糸状態の周りにしてもよい。
また、空焼きする際、可燃性繊維11dが、所望の下限位置よりも短くならないように、該下限位置に、例えばガラス繊維製のヨコ糸12aを密に綴じ付ける等してもよい。
本発明の灯しんは、暖をとるための石油ストーブ全般に用いることができる他、灯しんと同様のしんを用いる灯油ランプ等の照明灯にも用いることができる。
1 石油ストーブ
10 灯しん
11、11a、11b 撚り糸
11c ガラス繊維の束
11d 可燃性繊維の束
12 耐熱部
12a ヨコ糸
12c 中芯
13 吸上部

Claims (5)

  1. 円筒状の耐熱部と、この耐熱部の下部に縫い付けられている繊維製の円筒状の吸上部とを備える石油ストーブ用の灯しんにおいて、
    前記耐熱部は、ガラス繊維を撚り集めた束の複数本と、前記ガラス繊維の束と略同じ直径の可燃性繊維の束の複数本とを1本に撚り集めた撚り糸により構成され、
    前記1本の撚り糸における可燃性繊維の束の本数は、前記ガラス繊維の束の本数の4割以下としたことを特徴とする石油ストーブ用の灯しん。
  2. 前記耐熱部は、前記撚り糸を上下方向につづら折りして並べ、ガラス繊維製の複数のヨコ糸により綴じ合わし、前記撚り糸の上側にある折り曲げ部分を切り解いた構成を有することを特徴とする請求項1に記載の石油ストーブ用の灯しん。
  3. 前記耐熱部は、ガラスクロス製の中芯の表裏面に前記撚り糸を取り付けたものであり、
    前記耐熱部の表面に用いる撚り糸は、裏面に用いる撚り糸よりも多くの本数の可燃性繊維の束を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の石油ストーブの灯しん。
  4. 前記表面の撚り糸は、5乃至10本のガラス繊維の束及び該束の数の4割以下の2乃至4本の可燃性繊維の束を撚り集めたものであり、前記裏面の撚り糸は、7乃至12本のガラス繊維の束及び該束の数の4割以下で、かつ、前記表面の撚り糸の可燃性繊維の本数よりも少ない1乃至2本の可燃性繊維の束を撚り集めたものであることを特徴とする請求項3に記載の石油ストーブの灯しん。
  5. 前記可燃性繊維の束が綿糸であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の石油ストーブの灯しん。

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