JP2014214762A - 真空断熱材、断熱箱体 - Google Patents
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Abstract
【課題】折曲固定したヒレ部のハガレが極めて起きにくい真空断熱材を提供する。【解決手段】凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返る側にヒレ部11を折り曲げて、芯材2が密封された部分の伝熱面と、ヒレ部11の凸凹封止部33における波形の凸凹の起伏が大きい方の面との間を、両面テープや接着剤などの接着手段40で接着すると、接着手段40との接着面に波形の凸凹がある分、ヒレ部11と接着手段40との接着面積を大きくできるので、凸凹封止部33を有するヒレ部11が接着手段40からハガレて、ヒレ部11が芯材2が密封された部分(伝熱面)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材1となる。【選択図】図1
Description
本発明は、2枚の外被材の間に芯材を減圧密封してなり、長期にわたって優れた密閉性能を維持する真空断熱材と、その真空断熱材を用いた断熱箱体に関するものである。
近年、深刻な地球環境問題である温暖化への対策として、家電製品や設備機器並びに住宅などの建物の省エネルギー化を推進する動きが活発となっており、優れた断熱効果を長期的に有する真空断熱材が、これまで以上に求められている。
真空断熱材は、一般に、重ね合せた2枚の長方形の外被材の三辺の外周部分同士を熱溶着して残りの一辺側が開口部となる外被材の袋を作成し、その開口部からグラスウールやシリカ粉末などの微細空隙を有する芯材を袋内に挿入して袋内を減圧した後に開口部を熱溶着により密閉封止した断熱材であり、その外周の四辺には2枚の外被材同士が密着したヒレ部が形成されている。
また、真空断熱材は、断熱材内部を減圧して略真空に保つことにより気体の熱伝導率を著しく低下させたものであり、例えば冷蔵庫の硬質ポリウレタンフォ−ム等の発泡断熱材内に埋設して使用される。
しかし、発泡断熱材を一体発泡させる際に真空断熱材のヒレ部付近で、発泡断熱材の流動性が悪くなり、ボイド(空洞)や未充填部を発生させ、結果として冷蔵庫の断熱性能が悪化してしまうという課題がある。
そこで、真空断熱材のヒレ部を芯材が密封された部分に重なるように折り曲げて固定して用いることにより、断熱性能を低下させるボイドや未充填部の発生を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、特許文献1に開示された従来の真空断熱材について、図面を参照しながら説明する。
図11は特許文献1に開示された従来のヒレ部を折り曲げ固定した真空断熱材を示す断面図であり、図12は同従来のヒレ部を折り曲げ固定した真空断熱材を使用した断熱箱体の断熱壁の断面を示す要部断面図である。
図11に示すように、真空断熱材101は、板状の芯材102と外被材103とから構成され、2枚の外被材103の間に芯材102を減圧密封しており、真空断熱材101の外周の四辺には2枚の外被材103同士が密着したヒレ部104が形成されている。
ヒレ部104は、真空断熱材101の芯材102が密封された部分に重なるように折り返され、その折り返された状態を維持するように固着部材105で固定されている。
図12に示すように、真空断熱材101を使用した断熱箱体106は、外箱107に真空断熱材101の固着部材105のない側の面をホットメルト等の接着剤を介して取り付け、外板107と内箱108の間に発泡断熱材109を充填している。
上記従来の構成は、真空断熱材101の外周に形成されるヒレ部104を、真空断熱材101の芯材102が密封された部分に重なるように折り返して固定部材105で固定す
ることにより、真空断熱材101のヒレ部104が、断熱箱体106の外板107と内箱108の間に充填する発泡断熱材109の流動性を阻害することもなく、断熱箱体106の断熱性能を低下させるボイドや発泡断熱材109の未充填部の発生を抑制でき、真空断熱材101を使用した断熱箱体106の断熱性能を維持することができるとされている。
ることにより、真空断熱材101のヒレ部104が、断熱箱体106の外板107と内箱108の間に充填する発泡断熱材109の流動性を阻害することもなく、断熱箱体106の断熱性能を低下させるボイドや発泡断熱材109の未充填部の発生を抑制でき、真空断熱材101を使用した断熱箱体106の断熱性能を維持することができるとされている。
しかしながら、上記特許文献1では、真空断熱材101の外周に形成されるヒレ部104の詳細な形状については述べられていないものの、特別な加工を施されていないヒレ部104の表面は平坦である。
そのため、真空断熱材101の芯材102が密封された部分に重なるようにヒレ部104を折り返して固定部材105で固定させても、ヒレ部104と固着部材105との密着性が充分でない場合は、ヒレ部104の折り曲げに対する反発力(折り曲げ前の状態に戻ろうとするヒレ部104の復元力)により、ヒレ部104と固着部材105との間にハガレが発生してしまう。
そして、断熱箱体106の外板107と内箱108の間に発泡断熱材109を充填する前に、ヒレ部104が固着部材105からハガレて、ヒレ部104が真空断熱材101の芯材102が密封された部分から離れた場合は、真空断熱材101のヒレ部104が、断熱箱体106の外板107と内箱108の間に充填する発泡断熱材109の流動性を阻害して、ヒレ部104の周辺にボイドや発泡断熱材109の未充填部が発生して、その結果、当初期待していた断熱性能を満足しない断熱箱体106になるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ヒレ部の折り曲げ固定の信頼性が高い真空断熱材を提供することを第1の目的としている。
さらに、その真空断熱材を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして用いてボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供することを第2の目的としている。
上記第1の目的を達成するために、本発明の真空断熱材は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なっていることの他に、以下の特徴を有している。
まず、前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁から前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の
凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
さらに、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
さらに、前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と対向する部分と前記芯材部との間に前記凸凹封止部の表面の複数の前記凸部にかかるように接着する接着手段を有する。
上記構成において、外被材の外周部同士が熱溶着された封止部のうち少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い前記外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と対向する部分と芯材部との間を接着手段で凸凹封止部の表面の複数の凸部にかかるよう接着すると、接着手段との接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部と接着手段との接着面積を大きくできる。
これにより、凸凹封止部を有するヒレ部が接着手段からハガレて、ヒレ部が芯材部(真空断熱材の芯材が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材を提供することができる。
また、上記第1の目的を達成するために、別の本発明の真空断熱材は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なっていることの他に、以下の特徴を有している。
まず、前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁から前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
さらに、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対
的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
さらに、前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の前記凸部と、前記芯材部における前記ヒレ部が重なっている方の面の前記ヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するシート状接着部材を有する。
上記構成において、外被材の外周部同士が熱溶着された封止部のうち少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い前記外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部と、芯材部におけるヒレ部が重なっている方の面のヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するようにシート状接着部材を接着すると、シート状接着部材との接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部とシート状接着部材との接着面積を大きくできる。
これにより、シート状接着部材が凸凹封止部を有するヒレ部からハガレて、ヒレ部が芯材部(真空断熱材の芯材が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材を提供することができる。
上記第2の目的を達成するために、本発明の断熱箱体は、相対向する2つの伝熱面を有する上記本発明の真空断熱材の一方の前記伝熱面を内箱における外箱と対向する面または前記外箱における前記内箱と対向する面に固定して、前記外箱と前記内箱との間の前記真空断熱材部分を除いた残りの空間に発泡断熱材を充填したので、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供することができる。
本発明の真空断熱材の少なくとも1辺の凸凹封止部を設けたヒレ部の表面には、凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成されていることにより、この凸凹封止部を有するヒレ部については、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部が折り曲げられた状態を維持するように、波形の凸凹を利用して接着手段(またはシート状接着部材)で接着すると、接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部と接着手段(またはシート状接着部材)との接着面積を大きくできる。
これにより、凸凹封止部を有するヒレ部が接着手段からハガレて(またはシート状接着部材が凸凹封止部を有するヒレ部からハガレて)、ヒレ部が芯材部(真空断熱材の芯材が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材を提供することができる。
また、本発明の真空断熱材を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体に用いることにより、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供できる。
また、少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返していることにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができ、本発明の真空断熱材を用いた断熱箱体は、長期にわたって優れた断熱性能を維持することができる。
以上により、ヒレ部が真空断熱材の芯材が密封された部分(芯材部)から離れるハガレ現象が極めて起きにくく、発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体などに適用した場合にボイドや発泡断熱材未充填部の発生を抑制でき、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持する真空断熱材を提供することができる。また、本発明の真空断熱材を発泡断熱材と共に複層構造にして適用した断熱箱体は、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生を抑制し、長期にわたって優れた断熱性能を維持することができる。
第1の発明は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なっていることの他に、以下の特徴を有している。
まず、前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁か
ら前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
ら前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
さらに、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
さらに、前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と対向する部分と前記芯材部との間に前記凸凹封止部の表面の複数の前記凸部にかかるように接着する接着手段を有する。
上記構成において、外被材の外周部同士が熱溶着された封止部のうち少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い前記外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と対向する部分と芯材部との間を接着手段で凸凹封止部の表面の複数の凸部にかかるよう接着すると、接着手段との接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部と接着手段との接着面積(表面積)を大きくできる。
これにより、凸凹封止部を有するヒレ部が接着手段からハガレて、ヒレ部が芯材部(真空断熱材の芯材が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材を提供することができる。
また、本発明の真空断熱材を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体に用いることにより、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供できる。
一般に、熱溶着層は、外被材を構成する層のうちで熱溶着層と隣接する他の層よりもガスバリア性(気体や水分を通さない能力)が劣っているので、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材を減圧密封した空間にまで侵入する気体および水分の量を抑制することが、真空断熱材の初期の高い真空性能と断熱性能を長く維持するための課題となっている。
この課題に対して、本発明の真空断熱材では、少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材の周
縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返していることにより、外被材周縁の端面と芯材が減圧密封された芯材部との間の複数箇所の薄肉部(溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返していることにより、外被材周縁の端面と芯材が減圧密封された芯材部との間の複数箇所の薄肉部(溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
また、凸凹封止部では、外被材における熱溶着層よりも外層側にある層(例えば、ガスバリア層や表面保護層)が、厚肉部と薄肉部とを交互に複数回繰り返す熱溶着層の断面形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下すると思われる。
しかしながら、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材)の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材)と比べて僅かとなる。
したがって、外被材の凸凹封止部では、強度低下が小さい外被材がもう一方の外被材を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部の凹部における相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないことにより、凹部の最深部が位置する凸凹封止部の強度低下が抑制され、凸凹封止部が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、外被材が中間層にガスバリア層を有する場合は、凸凹封止部の凹部におけるガスバリア層のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
ここで、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高を、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすると共に、外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部の凹部における相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向しないようにすることは、熱溶着層同士が対向するように、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外
被材を、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材の上に重ねて、凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部を外被材と接触する面に有する上側加熱圧縮冶具と、シリコンゴム等の弾性シート部材を介して外被材を載せる下側加熱圧縮冶具とで挟んで加熱圧縮することにより、可能である。
被材を、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材の上に重ねて、凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部を外被材と接触する面に有する上側加熱圧縮冶具と、シリコンゴム等の弾性シート部材を介して外被材を載せる下側加熱圧縮冶具とで挟んで加熱圧縮することにより、可能である。
この加熱圧縮治具における凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部が外被材に加える外力により、外被材における突起部に押される箇所には応力が集中するが、外被材の内層側(熱溶着層側)に向かうにつれて徐々に応力が緩和されていくので、外被材のガスバリア性を高めるための金属箔を熱溶着層に近接して積層した場合は、その金属箔にクラックが起こりにくい。
また、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹の変化を滑らかにすれば、凸凹封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や封止部の破断が起きにくくなる。
そして、熱溶着層の密度を低くするほど、加熱圧縮冶具における外被材と接触する面に設けられた凸部の形状に沿って流動しやすくなるため、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材と相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材とを上記のように配置して加熱圧縮する場合は、熱溶着層の密度が同じ2枚の外被材を熱溶着層同士が対向するように重ねて加熱圧縮する場合よりも、重ねた2枚の外被材の上記境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高の差が大きくなり、その結果、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材の強度低下が小さくなる。
また、熱溶着層同士が対向するように2枚の外被材を重ねて、凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部を外被材と接触する面に有する上側加熱圧縮冶具と、シリコンゴム等の弾性シート部材を介して外被材を載せる下側加熱圧縮冶具とで挟んで加熱圧縮することにより凸凹封止部を得る場合は、2枚の外被材の上記境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高の差が大きくなるほど(差が大きくなるにつれて)、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部が薄くなる。
そして、薄肉部が薄くなればなるほど、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
以上説明した理由により、溶着された2つの外被材のうちの一方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、溶着された2つの外被材のうちの他方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きく、凸凹封止部の凹部における一方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における他方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないという特徴は、外被材における熱溶着層よりも外層側にある層が、厚肉部と薄肉部とを交互に複数回繰り返す熱溶着層の断面形状に沿って歪曲する応力を受けことによる強度低下の影響を抑制するために必要であり、この構成上の特徴を、強度低下の影響を抑えながら、容易に実現ためは、2枚の外被材の熱溶着層の密度を同じにせず、相対的に密度が低い熱溶着層を有す
る外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすることが有効である。
る外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすることが有効である。
加えて、外被材のヒレ部を折り曲げる加工において、封止部に設けられた薄肉部により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、外被材端面からヒレ部の熱溶着層を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部形成によるヒレ部の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材の外周部に形成するヒレ部の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の芯材を有する真空断熱材に使用する外被材の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
また、相対的に密度が低い熱溶着層は、2つの外被材の間に減圧密封する芯材や吸着剤による真空断熱材内部からの突刺し等からガスバリア層を保護する機能を高めることができる。
また、相対的に密度が高い熱溶着層は、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過抵抗を高めることができる。
第2の発明は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なっていることの他に、以下の特徴を有している。
まず、前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁から前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっている。
さらに、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
さらに、前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と対向する部分と前記芯材部との間に前記凸凹封止部の表面の複数の前記凸部にかかるよう接着する接着手段を有する。
さらに、前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部と、前記芯材部における前記ヒレ部が重なっている方の面の前記ヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するシート状接着部材を有する。
上記構成において、外被材の外周部同士が熱溶着された封止部のうち少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い前記外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部と、芯材部におけるヒレ部が重なっている方の面のヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するようにシート状接着部材を接着すると、シート状接着部材との接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部とシート状接着部材との接着面積(表面積)を大きくできる。
これにより、シート状接着部材が凸凹封止部を有するヒレ部からハガレて、ヒレ部が芯材部(真空断熱材の芯材が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材を提供することができる。
さらに、第2の発明では、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部と、芯材部におけるヒレ部が重なっている方の面のヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するようにシート状接着部材を接着するので、凸凹封止部が設けられ折り曲げられたヒレ部における芯材部と対向する部分と芯材部との間を接着手段で凸凹封止部の表面の複数の凸部にかかるよう接着する第1の発明よりも、ヒレ部を折り曲げて固定した位置の修正を容易行うことができる。すなわち、シート状接着部材の接着時における位置ズレ等の接着不良が発生した場合、容易に剥がして、容易に接着し直すことができる。
また、本発明の真空断熱材を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体に用いることにより、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供できる。
一般に、熱溶着層は、外被材を構成する層のうちで熱溶着層と隣接する他の層よりもガスバリア性(気体や水分を通さない能力)が劣っているので、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材を減圧密封した空間にまで侵入する気体および水分の量を抑制することが、真空断熱材の初期の高い真空性能と断熱性能を長く維持するための課題となっている。
この課題に対して、本発明の真空断熱材では、少なくとも外被材の1辺の封止部は、最も近い外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材の周縁から外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返していることにより、外被材周縁の端面と芯材が減
圧密封された芯材部との間の複数箇所の薄肉部(溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
圧密封された芯材部との間の複数箇所の薄肉部(溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
また、凸凹封止部では、外被材における熱溶着層よりも外層側にある層(例えば、ガスバリア層や表面保護層)が、厚肉部と薄肉部とを交互に複数回繰り返す熱溶着層の断面形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下すると思われる。
しかしながら、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材)の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材)と比べて僅かとなる。
したがって、外被材の凸凹封止部では、強度低下が小さい外被材がもう一方の外被材を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部の凹部における相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないことにより、凹部の最深部が位置する凸凹封止部の強度低下が抑制され、凸凹封止部が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、外被材が中間層にガスバリア層を有する場合は、凸凹封止部の凹部におけるガスバリア層のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
ここで、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高を、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすると共に、外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部の凹部における相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向しないようにすることは、熱溶着層同士が対向するように、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材を、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材の上に重ねて、凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部を外被材と接触する面に有する上側加熱圧縮冶具と、シリコンゴム等の弾性シート部材を介して外被材を載せる下側加熱圧縮冶具とで挟んで加熱圧縮することにより、可能である。
この加熱圧縮治具における凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部が外被材に加える外力により、外被材における突起部に押される箇所には応力が集中するが、外被材の内層側(熱溶着層側)に向かうにつれて徐々に応力が緩和されていくので、外被材のガスバリア性を高めるための金属箔を熱溶着層に近接して積層した場合は、その金属箔にクラックが起こりにくい。
また、厚肉部と薄肉部に対応して封止部の外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹の変化を滑らかにすれば、凸凹封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や封止部の破断が起きにくくなる。
そして、熱溶着層の密度を低くするほど、加熱圧縮冶具における外被材と接触する面に設けられた凸部の形状に沿って流動しやすくなるため、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材と相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材とを上記のように配置して加熱圧縮する場合は、熱溶着層の密度が同じ2枚の外被材を熱溶着層同士が対向するように重ねて加熱圧縮する場合よりも、重ねた2枚の外被材の上記境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高の差が大きくなり、その結果、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材の強度低下が小さくなる。
また、熱溶着層同士が対向するように2枚の外被材を重ねて、凸凹封止部の外被材表面の凹部に対応する複数の突起部を外被材と接触する面に有する上側加熱圧縮冶具と、シリコンゴム等の弾性シート部材を介して外被材を載せる下側加熱圧縮冶具とで挟んで加熱圧縮することにより凸凹封止部を得る場合は、2枚の外被材の上記境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高の差が大きくなるほど(差が大きくなるにつれて)、溶着された2つの熱溶着層の合計の厚みが封止部以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部が薄くなる。
そして、薄肉部が薄くなればなるほど、真空断熱材の内外圧力差で、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部にまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
以上説明した理由により、溶着された2つの外被材のうちの一方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、溶着された2つの外被材のうちの他方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きく、凸凹封止部の凹部における一方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部の凹部における他方の外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の熱溶着層側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないという特徴は、外被材における熱溶着層よりも外層側にある層が、厚肉部と薄肉部とを交互に複数回繰り返す熱溶着層の断面形状に沿って歪曲する応力を受けことによる強度低下の影響を抑制するために必要であり、この構成上の特徴を、強度低下の影響を抑えながら、容易に実現ためは、2枚の外被材の熱溶着層の密度を同じにせず、相対的に密度が低い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層を有する外被材側の熱溶着層とその外側に隣接する層との境界面の凸凹封止部におけるうねりの波高よりも大きくすることが有効である。
加えて、外被材のヒレ部を折り曲げる加工において、封止部に設けられた薄肉部により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、外被材端面からヒレ部の熱溶着層を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部形成によるヒレ部の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材の外周部に形成するヒレ部の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の芯材を有する真空断熱材に使用する外被材の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
また、相対的に密度が低い熱溶着層は、2つの外被材の間に減圧密封する芯材や吸着剤による真空断熱材内部からの突刺し等からガスバリア層を保護する機能を高めることができる。
また、相対的に密度が高い熱溶着層は、外被材周縁の端面から熱溶着層を通って芯材が減圧密封された芯材部方向に侵入しようとする気体および水分の透過抵抗を高めることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材はガスバリア層に金属箔を用い、相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材はガスバリア層に蒸着フィルムを用いている。
上記構成において、ガスバリア層に蒸着フィルムを用いた外被材は、ガスバリア層に金属箔を用いた外被材よりも、異物に対する耐ピンホール性が優れているため、蒸着フィルム層を備えた外被材側に相対的に密度の高い熱溶着層を適用しても、耐ピンホール性の低下を最小限に抑えることが可能となる。
また、蒸着フィルム層を有する外被材は、蒸着フィルム層を有する外被材を境界面のうねりの波高が高い方にするよりも、蒸着フィルム層を有する外被材を境界面のうねりの波高が低い方にした方が、封止部の端にエッジ切れが生じる可能性が低くなる。
したがって、第3の発明は、第1または第2の発明よりも、さらに長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
第4の発明は、特に、第1から第3の発明において、前記真空断熱材における前記芯材を密封した空間内に気体吸着剤を備えたものであり、気体吸着剤により、芯材を密封した空間を真空に近い低圧状態に長期間にわたって維持でき、その結果、真空断熱材の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
ここで、気体吸着剤としては、気体中に含まれる非凝縮性気体を吸着できる吸着材料を容器に入れたものを用いることが好ましい。
容器は、気体吸着剤を真空断熱材内に密封する前に、上記吸着材料が気体を吸着して気体吸着性能が低下するのを防止するために用いる。
そして、吸着材料を容器内に密封した気体吸着剤を、芯材と共に、2枚の外被材の間に減圧密封した後、容器を開封すれば、真空断熱材の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
第5の発明は、相対向する2つの伝熱面を有する第1から第4の発明の真空断熱材の一方の前記伝熱面を内箱における外箱と対向する面または前記外箱における前記内箱と対向
する面に固定して、前記外箱と前記内箱との間の前記真空断熱材部分を除いた残りの空間に発泡断熱材を充填した断熱箱体である。
する面に固定して、前記外箱と前記内箱との間の前記真空断熱材部分を除いた残りの空間に発泡断熱材を充填した断熱箱体である。
上記構成において、第1から第4の発明の真空断熱材は、優れた断熱性能を長期間にわたって維持できると共に、ヒレ部が真空断熱材の芯材が密封された部分(芯材部)から離れるハガレ現象が極めて起きにくいので、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生を抑制し、長期にわたって優れた断熱性能を維持することができる断熱箱体となる。
以下、本発明の真空断熱材と、それを用いた断熱箱体の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における折り曲げたヒレ部を接着手段により固定した真空断熱材の断面図であり、図2は同実施の形態1におけるヒレ折り前の真空断熱材の平面図であり、図3は同実施の形態1におけるヒレ部の凸凹封止部とその封止に用いた上下一対の加熱圧縮治具を示す断面図であり、図4は同実施の形態1における図1のA部の拡大断面図である。
図1は本発明の実施の形態1における折り曲げたヒレ部を接着手段により固定した真空断熱材の断面図であり、図2は同実施の形態1におけるヒレ折り前の真空断熱材の平面図であり、図3は同実施の形態1におけるヒレ部の凸凹封止部とその封止に用いた上下一対の加熱圧縮治具を示す断面図であり、図4は同実施の形態1における図1のA部の拡大断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の真空断熱材1は、芯材2と、芯材2内に配置された気体吸着剤3と、2枚の外被材4からなり、2枚の外被材4の間に芯材2と気体吸着剤3が減圧密封されて、芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
芯材2は、真空断熱材1の骨材として微細空隙を形成する役割を果たし、真空排気後の真空断熱材1の断熱部を形成する気層比率90%前後の多孔体であり、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォームなどの連続気泡体や、グラスウールやロックウール、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの繊維体、パーライトや湿式シリカ、乾式シリカなどの粉体など、従来公知の芯材が使用できるが、本実施の形態では、ガラス繊維集合体を板状にしたグラスウールを用いている。
気体吸着剤3は、芯材2を減圧密封した後に芯材2または外被材4から放出される残留ガス成分や、真空断熱材1内へ侵入する水分や気体を吸着除去して、芯材2を減圧密封した空間を減圧、または減圧状態を長期間維持する役割を果たすものであり、気体中に含まれる非凝縮性気体を吸着できる吸着材料と、それを収納する容器で構成されている。
主な吸着材料としては、ジルコニウム、バナジウム及びタングステンからなる合金や、鉄、マンガン、イットリウム、ランタンと、希土類元素の1種の元素を含む合金や、Ba−Li合金、および、金属イオン交換したゼオライトなどがある。
これによって、空気中の概ね75%を有する窒素を常温状態で吸着できるため、高い真空度を得ることができる。
主な容器の材料としては、アルミニウム、鉄、胴、ステンレスなどの金属材料があり、特にコストや取り扱いを考慮するとアルミニウムが望ましい。
外被材4は、熱可塑性樹脂やガスバリア性を有する金属箔や樹脂フィルム等をラミネート加工したものであり、外部から真空断熱材1内部への大気ガス侵入を抑制する役割を果たすものであり、一方の面に表面保護層5、他方の面に熱溶着層、表面保護層5と熱溶着
層との間にガスバリア層6を有する。
層との間にガスバリア層6を有する。
表面保護層5は、ガスバリア層6よりも外層側に位置して、外力から外被材4、特にガスバリア層6の傷つきや破れを防ぐ役割を果たすものである。
表面保護層5としては、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等の従来公知の材料が使用でき、これらを2層以上重ねて使用してもよい。
ガスバリア層6は、高いバリア性を有する層であり、外被材4に優れたガスバリア性を付与するものである。
熱溶着層は、外被材4同士を溶着し、真空断熱材1内部の真空を保持する役割に加えて、芯材2や気体吸着剤3による真空断熱材1内部からの突刺し等からガスバリア層6を保護する役割を果たすものである。
外被材4各層を接着剤で接着する場合に使用するラミネート接着剤としては、特に指定するものではないが、2液硬化型ウレタン接着剤等の従来公知のラミネート用接着剤もしくはエポキシ系樹脂接着剤が使用できる。
本実施の形態の真空断熱材1は、熱溶着層同士が対向する2枚の長方形の外被材4の間に板状の芯材2が減圧密封され、2枚の外被材4の間に芯材2がある芯材部2Aの外周側に2枚の外被材4のみからなるヒレ状のヒレ部11,11Aを有している。
本実施の形態では、熱溶着層同士が対向するように重ね合せた2枚の長方形の外被材4の三辺の外周部分同士を熱溶着して残りの一辺側(辺34)が開口部となる外被材4の袋を作成し、その開口部から芯材2を袋内に挿入して袋内を減圧した後に開口部(辺34)を熱溶着により密閉封止したものである。
そして、真空断熱材1の製造過程で2枚の外被材4を用いて芯材2を入れる一辺(辺34)が開口した袋を作成するために先に溶着(封止)される三辺のヒレ部11には、芯材2を密封するために2枚の外被材4の外周部同士を特別な加熱圧縮治具で溶着した封止部8(凸凹封止部33)が設けられている。
また、芯材2を挿入する開口部となっていて芯材2挿入後に溶着(封止)される残りの一辺(辺34)のヒレ部11Aには、芯材2を密封するために2枚の外被材4の外周部同士を一般的に従来から使われている加熱圧縮治具で溶着した封止部8が設けられている。
本実施の形態では、2枚の外被材4のうちの一方(上面側)の外被材4は相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有し、他方(下面側)の外被材4は相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有している。
一般に、熱溶着層に使用可能な樹脂フィルムとしては、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの混合フィルム等がある。
したがって、相対的に密度が低い熱溶着層7Aと相対的に密度が高い熱溶着層7Bに用いる樹脂フィルムには、これらの中から、互いに熱溶着が良好で密度に差がある2種類を選択すればよい。
例えば、相対的に密度が低い熱溶着層7Aと相対的に密度が高い熱溶着層7Bに用いる樹脂フィルムには、低密度ポリエチレンフィルムと高密度ポリエチレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルムと中密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルムと高密度ポリエチレンフィルムの組合せを選択できる。
また、例えば、比較的低密度仕様の直鎖低密度ポリエチレンフィルムと、比較的高密度仕様の直鎖低密度ポリエチレンフィルムがあれば、その組合せでも構わない。
また、本実施の形態では、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4はガスバリア層6にアルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔を用い、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4はガスバリア層6に蒸着フィルムを用いている。
ここで、蒸着フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムの表面に対してアルミニウムや銅等の金属原子もしくはアルミナやシリカ等の金属酸化物を蒸着したフィルム、または、その金属原子や金属酸化物を蒸着した面に対してコーティング処理を施したフィルムを使用できる。
2枚の外被材4の外周部同士を溶着した封止部8のうち先に溶着(封止)された三辺の封止部8は、最も近い外被材4の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材4の周縁から外被材4の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と、封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返している。
そして、この厚肉部32と薄肉部9に対応して凸凹封止部33の外被材4の表面には、最も近い外被材4の周縁と略平行に畑の畝のように盛り上がった凸部35と溝のように細長くくぼんだ凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成されている。
ところで、凸凹封止部33の相対的に密度が低い熱溶着層7Aと相対的に密度が高い熱溶着層7Bとが溶着された熱溶着層は、両面に他の層(ガスバリア層6)との境界面を有している。
そして、凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とガスバリア層6との境界面のうねりの波高が、凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とガスバリア層6との境界面のうねりの波高よりも大きくなっている。
また、凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とガスバリア層6との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部は、凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とガスバリア層6との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的
に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と対向していない。
に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と対向していない。
凸凹封止部33は、結果的に、一方(上側)の面の波形の凸凹の起伏が他方(下側)の面の波形の凸凹よりも大きくなるように2枚の外被材4が加熱加圧されることにより構成されるので、ヒレ部11の凸凹封止部33は、最も近い外被材4の周縁と略平行に一方(上側)の面側に弓なりに曲がる(反り返る)。
ところで、真空断熱材1の外周のヒレ部11,11Aは断熱に寄与せず、特に、発泡断熱材と共に複層構造にして用いる場合は、発泡しながら流動する硬化前の発泡断熱材の流動をヒレ部11,11Aが妨げて、発泡断熱材を充填しようとする空間にボイド(空洞)や発泡断熱材未充填部が発生してしまう原因となる虞があるので、ヒレ部11,11Aが真空断熱材1の芯材部2A(芯材2が密封された部分)と重なるように折り返された状態を維持するように固定して真空断熱材1を使用するのが一般的である。
また、芯材2挿入用の開口部となる辺34のヒレ部11Aのヒレの幅(辺34の外被材4の周縁から外被材4の内周に向かって2枚の外被材4の間に芯材2が密封された芯材部2Aまでの距離)は、凸凹封止部33を有する他のヒレ部11に較べて大きくしている。
その理由は、凸凹封止部33を有する他のヒレ部11と同じにすると、芯材2を挿入した際に、芯材2の厚みの分だけ外被材4が膨れ、芯材2挿入用の開口部となる辺34の熱溶着が困難になるためである。
図1に示すように、ヒレの幅が真空断熱材1の外周の四辺で最も大きいヒレ部11Aとその反対側のヒレ部11は、真空断熱材1の芯材2が密封された部分(芯材部2A)の2つの伝熱面のうちの同じ伝熱面に密着するように折り曲げられており、接着手段40で固着している。
ここで、凸凹封止部33が設けられたヒレ部11の折り曲げの方向(ヒレ折りの方向)は、ヒレ部11の封止部8における背中合わせの2つの表面のうち一方の表面の凸部35と凹部36の高低差(波形の凸凹の起伏)が他方の表面の凸部35と凹部36の高低差(波形の凸凹の起伏)より大きくなる凸凹封止部33を設けたことにより、ヒレ部11のヒレが反り返った側にする。
なお、芯材2挿入用の開口部となる辺34のヒレ部11Aは、封止部8における背中合わせの2つの表面に表面形状の差がほとんどない普通の封止部8であるため反り返らないので、ヒレ部11Aの反対側のヒレ部11のヒレが反り返った側に折り返す。
本実施の形態では、凸凹封止部33が弓なりに曲がる特性も利用(考慮)して、凸凹封止部33を有するヒレ部11を、凸凹封止部33が芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と重なるように折り曲げ(折り返して)、その折り曲げられた(折り返した)状態を維持するように、ヒレ部11を接着手段40で固定している。
具体的には、ヒレ部11における芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と対向する部分と、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)との間を、凸凹封止部33の表面の複数の凸部35にかかるように、接着手段40、例えば、両面テ−プや、ホットメルトなどの接着剤で接着している。
なお、凸凹封止部33の表面の凸部35の全てを接着手段40で接着する必要はないが、接着手段40で接着する凸凹封止部33の表面の凸部35の数は、多い方が接着強度が強くなる。
なお、図4に示す図では、凸凹封止部33を有するヒレ部11の先端(外周端)近傍まで接着手段40を設けていないため、凸凹封止部33を有するヒレ部11の先端(外周端)の近傍で面51と芯材部2Aの外被材4の表面との間に隙間ができている。
しかしながら、一方の表面の凸部35と凹部36の高低差(波形の凸凹の起伏)が他方の表面の凸部35と凹部36の高低差(波形の凸凹の起伏)より大きくなる凸凹封止部33を設けたことにより、凸凹封止部33でヒレ部11が弓なりに曲がろうとするので、実際には、凸凹封止部33を有するヒレ部11の先端(外周端)の近傍で面51と芯材部2Aの外被材4の表面との間の隙間は小さい。
両面が接着面となる接着手段40の一方の接着面は、ヒレ部11の表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい方の面51の凸凹封止部33の複数(図4に示す例では4つ)の凸部35を覆うように固着し、接着手段40の他方の接着面は、真空断熱材1の芯材2が密封された部分(芯材部2A)の2つの伝熱面のうちの同じ伝熱面上に固着している。
また、芯材2の挿入用の開口部となる辺34のヒレ部11Aは、真空断熱材1の芯材2が密封された部分(芯材部2A)の2つの伝熱面のうちのヒレ部11を接着手段40で固定した方の伝熱面に接着手段40で接着する。
図3に示すように、凸凹封止部33は封止部8にあり、薄肉部9と厚肉部32をそれぞれ複数有する。薄肉部9は凹部36の最深部に位置し、薄肉部9の熱溶着層は封止部8の凸凹封止部33以外の範囲で熱溶着された熱溶着層の厚さよりも(相対的に)薄くなっている。また、厚肉部32は薄肉部9の両端に位置し、厚肉部32の熱溶着層は封止部8の凸凹封止部33以外の範囲で熱溶着された熱溶着層の厚さよりも(相対的に)厚くなっている。
また、封止部8の幅は20mmとし、薄肉部9の厚みは10μmである。また、凸凹封止部33の凸部35は7個有している。ここで、隣り合う凹部36の最深部同士の間隔は1.5mmである。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材1の製造方法の一例を、図1から図3に基づき説明する。
まず、蒸着フィルムからなるガスバリア層6と相対的に密度が高い熱溶着層7Bとを有する長方形の外被材4の上に、金属箔からなるガスバリア層6と相対的に密度が低い熱溶着層7Aとを有する同寸法の長方形の外被材4を、相対的に密度が低い熱溶着層7Aと相対的に密度が高い熱溶着層7Bとが対向するように重ね合わせて、2つの外被材4の外周の四辺のうち、芯材2挿入用の開口部となる辺34以外の三辺を熱溶着して袋状とする。
この熱溶着時に、最も近い外被材4の周縁と略平行に畑の畝のように盛り上がった凸部35と溝のように細長くくぼんだ凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が表面に形成された凸凹封止部33の凹部36に対応する複数の断面がR形状(外側に凸となる略円弧形状略)の突起部10を外被材4(金属箔からなるガスバリア層6と相対的に密度が低い熱溶着層7Aとを有する外被材4)の表面保護層5と接触する下面(加熱加圧面)に有する金属製の上側加熱圧縮冶具22と、シート状のシリコンゴム21を介して、外被材4(蒸着フィルムからなるガスバリア層6と相対的に密度が高い熱溶着層7Bとを有する
外被材4)の表面保護層5と接触する平坦な上面(加熱加圧面)を有する下側加熱圧縮冶具23とで、上記の重ね合わされた2つの外被材を挟むように加熱圧縮する。
外被材4)の表面保護層5と接触する平坦な上面(加熱加圧面)を有する下側加熱圧縮冶具23とで、上記の重ね合わされた2つの外被材を挟むように加熱圧縮する。
上記加熱圧縮により、図3に示す形状の薄肉部9と厚肉部32を有する凸凹封止部33が形成される。
このとき、相対的に密度が低い熱溶着層7Aと相対的に密度が高い熱溶着層7B(特に相対的に密度が低い熱溶着層7A)において、複数のR形状(外側に凸となる略円弧形状略)の突起部10による押圧の影響を強く受ける箇所が、潰れて薄肉部9となる。そして、隣接する2つの薄肉部9の間に薄肉部9から押し出されたものが集まって厚肉部32となる。
ここで、金属箔からなるガスバリア層6と相対的に密度が低い熱溶着層7Aとを有する外被材4を上(上側加熱圧縮冶具22側)に、蒸着フィルムからなるガスバリア層6と相対的に密度が高い熱溶着層7Bとを有する外被材4を下(シート状のシリコンゴム21及び下側加熱圧縮冶具23側)にして、2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮する理由は、2つある。
一つめの理由は、熱溶着されていない2枚の外被材4を加熱圧縮して薄肉部9と厚肉部32を有する凸凹封止部33を形成する際に、相対的に密度が低い熱溶着層7Aの方が治具形状に沿って流動しやすいためである。
残りのもう一つの理由は、逆にすると(蒸着フィルムからなるガスバリア層6と相対的に密度が高い熱溶着層7Bとを有する外被材4を上(上側加熱圧縮冶具22側)にすると)蒸着フィルムからなるガスバリア層6と相対的に密度が高い熱溶着層7Bとを有する外被材4の封止部の端にエッジ切れが生じるためである。
加熱圧縮の際の、上側加熱圧縮冶具22の温度T1、下側加熱圧縮冶具23の温度T2、熱溶着時間S、熱溶着圧力Pのそれぞれの好ましい条件(値)は、上側加熱圧縮冶具22の温度T1が200〜260℃、下側加熱圧縮冶具23の温度T2が70〜110℃、熱溶着時間Sが1.5〜4.5秒、熱溶着圧力Pが0.2〜0.6MPaである。ただし、外被材4に使用する材料の条件によって、この最適数値範囲は前後する。
本実施の形態では、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は20mmである。ただし、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は、密閉性により変化し、好ましい値を選べばよく、また、ヒレ部11の端部まで熱溶着してもよい。また、薄肉部9の厚みは10μmである。また、凸凹封止部33の凸部35は7個である。隣り合う凹部36の最深部同士の間隔は1.5mmである。
ここで、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)、薄肉部9の厚み、隣り合う凹部36の最深部同士の間隔は、ガス侵入量や設備や品質により変化し好ましい値を選べばよいが、凹部36は少なくとも2個以上とする。
シート状のシリコンゴム21の両面と下側加熱圧縮冶具23における外被材4に圧力をかける面には凸部は存在せず、平面又は略平面である。しかし、封止部8の凸凹封止部33を形成後は、薄肉部9が形成されたために、シリコンゴム21に近い方の外被材4は、緩やかに波うちを有した形状になる。
この後、外被材4の袋の挿入用の開口となる辺34から、袋内にガラス繊維からなり予め内部に気体吸着剤3を入れた芯材2を挿入し、その後、袋内部を約200Pa以下に減
圧しながら、外被材4の袋の芯材2挿入用の開口となる辺34を熱溶着させて密封することにより図2に示すヒレ折り前の真空断熱材1Aを得る。
圧しながら、外被材4の袋の芯材2挿入用の開口となる辺34を熱溶着させて密封することにより図2に示すヒレ折り前の真空断熱材1Aを得る。
この芯材2挿入用の開口となる辺34の熱溶着条件は、加熱加圧面が平坦な上側加熱圧縮冶具の温度T1が120〜200℃、熱溶着時間Sが1.5〜3秒、熱溶着圧力Pが0.2〜0.6MPaである。ただし、外被材4に使用する材料の条件によって、この最適数値範囲は前後する。また、ヒレ部11Aの端部まで熱溶着してもよい。
以上説明したように、本実施の形態の真空断熱材1では、2枚の外被材4の外周部同士を溶着(熱溶着)した封止部8のうち先に溶着(封止)された三辺の封止部8は、最も近い外被材4の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材4の周縁から外被材4の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返しており、この厚肉部32と薄肉部9に対応して封止部8の外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部33となっている。
そして、この凸凹封止部33が芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と重なるようにヒレ部11が折り曲げられ、折り曲げられたヒレ部11が折り曲げられた状態を維持するように、折り曲げられたヒレ部11における芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と対向する部分と芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)との間を凸凹封止部33の表面の複数の凸部35にかかるように接着手段40(例えば、両面テ−プや接着剤)で接着すると、接着手段40との接着面に波形の凸凹がある分、ヒレ部11と接着手段40との接着面積を大きくできる。
これにより、凸凹封止部33を有するヒレ部11が接着手段40からハガレて、ヒレ部11が芯材部2A(芯材2が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材1を提供することができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体に用いることにより、ボイド(空洞)や発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供できる。
ところで、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)は、外被材4を構成する層のうちで熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)と隣接する他の層(ガスバリア層6)よりもガスバリア性(気体や水分を通さない能力)が劣っているので、真空断熱材1の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2を減圧密封した空間(芯材部2A)にまで侵入する気体および水分の量を抑制することが、真空断熱材1の初期の高い真空性能と断熱性能を長く維持するために重要である。
しかしながら、本実施の形態の真空断熱材1では、2枚の外被材4の外周部同士を溶着した封止部8のうち先に溶着(封止)された三辺の封止部8は、最も近い外被材4の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材4の周縁から外被材4の
内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返している。
内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返している。
そのため、外被材4周縁の端面と芯材2が減圧密封された芯材部2Aとの間の複数箇所の薄肉部9(溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2A方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2Aにまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
また、凸凹封止部33では、外被材4における熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)よりも外層側にある層(例えば、ガスバリア層6や表面保護層5)が、厚肉部32と薄肉部9とを交互に複数回繰り返す熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の断面形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下すると思われる。
しかしながら、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が高い熱溶着層7Bと蒸着フィルムからなるガスバリア層6を有する外被材4)の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側の外被材4(相対的に密度が低い熱溶着層7Aと金属箔からなるガスバリア層6を有する外被材4)と比べて僅かとなる。
したがって、外被材4の凸凹封止部33では、強度低下が小さい外被材4(相対的に密度が高い熱溶着層7Bと蒸着フィルムからなるガスバリア層6を有する外被材4)がもう一方の外被材4(相対的に密度が低い熱溶着層7Aと金属箔からなるガスバリア層6を有する外被材4)を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側
に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないことにより、凹部36の最深部が位置する凸凹封止部33の強度低下が抑制され、凸凹封止部33が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、外被材4が中間層にガスバリア層6を有する場合は、凸凹封止部33の凹部36におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないことにより、凹部36の最深部が位置する凸凹封止部33の強度低下が抑制され、凸凹封止部33が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、外被材4が中間層にガスバリア層6を有する場合は、凸凹封止部33の凹部36におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
ここで、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高を、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすると共に、外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向しないようにすることは、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が対向するように、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4を、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4の上に重ねて、凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10を外被材4と接触する面(加熱加圧面)に有する上側加熱圧縮冶具22と、シリコンゴム21等の弾性シート部材を介して外被材4を載せる下側加熱圧縮冶具23とで挟んで加熱圧縮することにより、可能である。
この加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)における凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10が外被材4に加える外力により、外被材4における突起部10に押される箇所には応力が集中するが、外被材4の内層側(相対的に密度が低い熱溶着層7A側)に向かうにつれて徐々に応力が緩和されていくので、外被材4のガスバリア性を高めるための金属箔を相対的に密度が低い熱溶着層7Aに近接して積層した場合は、その金属箔にクラックが起こりにくい。
また、厚肉部32と薄肉部9に対応して封止部8の外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹の変化を滑らかにすれば、凸凹封止部33の強度も連続的に滑らかに増減することから、薄肉部9において局所的に応力が集中することが起きにくく、薄肉部9及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や封止部の破断が起きにくくなる。
そして、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の密度を低くするほど、上側加熱圧縮冶具22における外被材4と接触する面に設けられた突起部10の形状に沿って流動しやすくなるため、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4と相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4とを上記のように配置して加熱圧縮する場合は、熱溶着層の密度が同じ2枚の外被材4を熱溶着層同士が
対向するように重ねて加熱圧縮する場合よりも、重ねた2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなり、その結果、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材4の強度低下が小さくなる。
対向するように重ねて加熱圧縮する場合よりも、重ねた2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなり、その結果、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材4の強度低下が小さくなる。
また、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が対向するように2枚の外被材4を重ねて、凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10を外被材4と接触する面(加熱加圧面)に有する上側加熱圧縮冶具22と、シリコンゴム21等の弾性シート部材を介して外被材4を載せる下側加熱圧縮冶具23とで挟んで加熱圧縮することにより凸凹封止部33を得る場合は、2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなるほど(差が大きくなるにつれて)、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9が薄くなる。
そして、薄肉部9が薄くなればなるほど、真空断熱材の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2Aにまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
以上説明した理由により、溶着された2つの外被材4のうちの一方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、溶着された2つの外被材4のうちの他方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きく、凸凹封止部33の凹部36における一方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における他方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないという特徴は、外被材4における熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)よりも外層側にある層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)が、厚肉部32と薄肉部9とを交互に複数回繰り返す熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)の断面形状に沿って歪曲する応力を受けことによる強度低下の影響を抑制するために必要であり、この構成上の特徴を、強度低下の影響を抑えながら、容易に実現ためは、2枚の外被材4の熱溶着層の密度を同じにせず、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすることが有効である。
加えて、外被材4のヒレ部11を折り曲げる加工において、封止部に設けられた薄肉部9により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、外被材4端面からヒレ部11の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部9形成によるヒレ部11の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材4の外周部に形成するヒレ部11の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の芯材2を有する真空断熱材1に使用する外被材4の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
また、相対的に密度が低い熱溶着層7Aは、2つの外被材4の間に減圧密封する芯材2や気体吸着剤3による真空断熱材内部からの突刺し等からガスバリア層6を保護する機能を高めることができる。
また、相対的に密度が高い熱溶着層7Bは、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2A方向に侵入しようとする気体および水分の透過抵抗を高めることができる。
また、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4はガスバリア層6に金属箔を用い、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4はガスバリア層6に蒸着フィルムを用いている本実施の形態の真空断熱材1の構成において、ガスバリア層6に蒸着フィルムを用いた外被材4は、ガスバリア層6に金属箔を用いた外被材4よりも、異物に対する耐ピンホール性が優れているため、蒸着フィルム層を備えた外被材4側に相対的に密度が高い熱溶着層7Bを適用しても、耐ピンホール性の低下を最小限に抑えることが可能となる。
また、蒸着フィルム層を有する外被材4は、蒸着フィルム層を有する外被材4を境界面のうねりの波高が高い方にするよりも、蒸着フィルム層を有する外被材4を境界面のうねりの波高が低い方にした方が、封止部の端にエッジ切れが生じる可能性が低くなる。
したがって、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態は、真空断熱材1における芯材2を密封した空間内に気体吸着剤3を備えたので、気体吸着剤3により、芯材2を密封した空間を真空に近い低圧状態に長期間にわたって維持でき、その結果、真空断熱材1の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
また、空気中の概ね75%を有する窒素を常温状態で吸着できる吸着材料を容器内に密封した気体吸着剤3を、芯材2と共に、2枚の外被材4の間に減圧密封した後、容器を開封すれば、真空断熱材1の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
また、本実施の形態の真空断熱材1は、接着手段40としての両面テ−プを、ヒレ部11に予め貼っておけば、折り曲げたヒレ部11を所定箇所に、両面テ−プの接着に最低限必要な所定圧力以上の圧力で押さえるだけで固着することができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1は、ヒレ部11が2枚の外被材4のうちの一方の外被材4側に反り返っている。言い換えると、ヒレ部11が2枚の外被材4の表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい方の面51に、反り返っている。
このため、凸凹封止部33が設けられたヒレ部11は、反り返った側の芯材部2Aと重なるように折り曲げられているために、折り曲げに対する反発力を低減できるため、ヒレ部11に大きな負担をかけずに折り曲げができる。
さらに、凸凹封止部33のヒレ部11の接着力はより大きくなり、密着性がより向上し、ヒレ部11と真空断熱材1の芯材部2Aとの密着において、よりハガレが極めて起きにくくい真空断熱材1を提供することができる。
また、一方の外被材4の面と他方の外被材4の面とで加熱加圧条件を変えて凸凹封止部33を設けたことにより、一方の外被材4の面と他方の外被材4の面で、形状の異なる凸凹封止部33を作成することができる。また、ヒレ部11が反り返った真空断熱材1を提供することができる。さらに、各外被材4の面に異なる最適な加熱加圧条件で実施できるため、外被材4におけるクラック発生や封止部破断が、起きにくくなる。
なお、本実施の形態において、伝熱面と重なるように折り曲げるのは、少なくとも、芯材2を挿入する開口部となっていて芯材2挿入後に溶着(封止)される辺34のヒレ部11A(ヒレの幅が真空断熱材1の外周の四辺で最も大きいヒレ部11A)とその反対側のヒレ部11としており、凸凹封止部33を有するヒレ部11を全て伝熱面と重なるように折り曲げることが困難な場合は、少なくとも一つの凸凹封止部33を有するヒレ部11を伝熱面と重なるように折り曲げることとする。
本実施の形態では、加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)で、熱溶着されていない2つ外被材4を加熱圧縮することにより凸凹封止部33を形成したが、2つの外被材4の周縁に通常の平板冶具を用いて平坦な封止部8を形成した後、封止部8を加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)で加熱圧縮して凸凹封止部33を形成してもよい。
また、袋開口部を封止する際は、袋内部を減圧しながら密封するために、真空包装機を用いて封止する必要がある。
通常の真空包装機は、平板状のヒートシール冶具が備わっていることから、袋開口部のみは真空包装機を用いて平坦な封止部8を形成した後に、加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)を用いて凸凹封止部33を形成してもよい。
また、加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)を用いて凸凹封止部33を形成する時に、加圧による外力が突起部10の円弧の接線と垂直な方向にも加わることにより、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の樹脂が薄肉部9の両端方向へ流動しやすくなることから、先端が平面の角張った突起部にて圧縮される場合と比べて、同一の薄肉部9の厚みを得る場合の製造時の温度条件および圧力条件が緩和され、ガスバリア層6および外被材4の劣化が抑制される。
さらに、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の薄肉部9においては、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、凸凹封止部33の外被材4の表面の凹部36が略円弧状を形成している場合、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の厚みが円弧に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、凸凹封止部33の強度(曲げ強度など)も位置が変わるにつれて連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の薄肉部9において局所的に外力が集中することが起きにくく、薄肉部9及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
薄肉部9においては、封止部8(凸凹封止部33)の他箇所に比べて熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の厚みが薄く、シール強度が低下することにより、例えば、製造工程において芯材2の材料であるガラス繊維やシリカ粉末等を挟み込んだ状態で外被材4の袋の開口部が熱溶着された場合、薄肉部9において熱溶着不良が発生することが懸念される。
熱溶着不良が発生した箇所では樹脂が存在しないため、ガス侵入抑制効果が低下する。この対策として、少なくとも2個以上の薄肉部9を設けることにより、熱溶着不良に起因する真空断熱材1内部への気体および水分侵入促進の影響が緩和される。
特に、芯材2としてガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材2物質が加熱変形し、薄肉部9にスルーホールを形成することが多々あることから、本実施の形態の効果がより顕著となる。
また、薄肉部9においては、外被材4の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部9が複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部9におけるクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部9を複数個有する場合は、薄肉部9が1個のみの場合と比べて、薄肉部9における熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部9における外被材4強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部9におけるクラック発生や封止部の破断のリスクが低減される。
なお、本実施の形態では、凸凹封止部33を三辺に形成したが、四辺に設けても良い。
なお、各薄肉部9における熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の厚みは、同一でなくても良い。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、凸凹封止部33(の薄肉部9)が直交しているが、凸凹封止部33(の薄肉部9)は交差していなくてもよい。
なお、各薄肉部9に位置する表面の凹部36の曲率半径は同一ある必要はなく、ガスバリア層6として使用している金属箔やフィルムが、劣化しない程度の曲率半径を有しておればよい。
なお、薄肉部9の間隔は特に指定するものではなく、また、凹部36同士の間隔が等しくなくてもよい。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2における折り曲げたヒレ部をシート状接着部材により固定した真空断熱材の断面図であり、図6は同実施の形態2における図5のB部の拡大断面図である。
図5は本発明の実施の形態2における折り曲げたヒレ部をシート状接着部材により固定した真空断熱材の断面図であり、図6は同実施の形態2における図5のB部の拡大断面図である。
図5と図6に示す実施の形態2の真空断熱材1と、先に説明した実施の形態1の真空断熱材1とは、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面と重なるように、ヒレ部11,11Aの折り曲げる(折り返す)方向と、折り曲げられたヒレ部11,11Aが折り曲げられた状態を維持するように、固定する手段が異なる点でのみ相違する。
すなわち、実施の形態1の真空断熱材1は、図1に示すように、ヒレ部11のヒレが反り返った側にヒレ部11を折り曲げて、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の、凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返った側の面と、ヒレ部11の凸凹封止部33における背中合わせの2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が大きい(表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい)方の面51との間を、凸凹封止部33の表面の複数の凸部35にかかるように接着手段40(例えば、両面テ−プや接着剤)で接着していた。また、ヒレ部11Aもヒレ部11を接着した面と同じ伝熱面に接着手段40(例えば、両面テ−プや接着剤)で接着していた。
これに対して、図5と図6に示す実施の形態2の真空断熱材1は、ヒレ部11のヒレが反り返った側とは逆にヒレ部11を折り曲げて(ヒレ部11が芯材部2Aに重なるように折り返して)、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の、凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返った側とは逆の面におけるヒレ部11に覆われていない部分と、ヒレ部11の凸凹封止部33における背中合わせの2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が大きい(表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい)方の面51(反芯材部側の面)との両方に、ヒレ部11の凸凹封止部33とヒレ部11の周縁(外周端部)を外側から覆うようにして、シート状接着部材41を固着(接着)している。
なお、ヒレ部11Aについても、ヒレ部11を接着した面と同じ伝熱面にシート状接着部材41で固着(接着)している。
その他の構成とヒレ折りまでの製造方法は、実施の形態1の真空断熱材1と同様であり、共通する部分については、その詳細な説明は省略する。
シート状接着部材41としては、セロハンテープ、クラフト粘着テープ、布粘着テープ、OPP(延伸ポリプロピレン)粘着テープ、ビニールテープ、ポリエステルテープ、ポリエチレンテープ、ポリイミドテープなどの粘着テープを用いることができる。
なお、凸凹封止部33の表面の凸部35の全てを外側から覆うようにしてシート状接着部材41で固着(接着)する必要はないが、シート状接着部材41で固着(接着)する凸凹封止部33の表面の凸部35の数は、多い方が固着(接着)強度が強くなる。
以上説明したように、実施の形態2の真空断熱材1では、凸凹封止部33が設けられた少なくとも1辺の(ヒレの幅が真空断熱材1の外周の四辺で最も大きいヒレ部11Aとは反対側の)ヒレ部11は、凸凹封止部33が芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と重なるようにヒレ部11が折り曲げられ、折り曲げられたヒレ部11が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部33が設けられ折り曲げられたヒレ部11における芯材部2A(芯材2が密封された部分)と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部35と、芯材部2A(芯材2が密封された部分)におけるヒレ部11が重なっている方の面のヒレ部11に覆われていない部分との両方に接着するシート状接着部材41を有することを特徴としている。
また、2枚の外被材4の外周部同士を溶着(熱溶着)した封止部8のうち先に溶着(封止)された三辺の封止部8は、最も近い外被材4の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材4の周縁から外被材4の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的
に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返しており、この厚肉部32と薄肉部9に対応して封止部8の外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部33となっている。
に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返しており、この厚肉部32と薄肉部9に対応して封止部8の外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部33となっている。
そして、この凸凹封止部33が芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の一方の面(上面)と重なるようにヒレ部11が折り曲げられ、折り曲げられたヒレ部11が折り曲げられた状態を維持するように、凸凹封止部33が設けられ折り曲げられたヒレ部11における芯材部2A(芯材2が密封された部分)と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部35と、芯材部2A(芯材2が密封された部分)におけるヒレ部11が重なっている方の面のヒレ部11に覆われていない部分との両方に接着するようにシート状接着部材41を接着すると、シート状接着部材41との接着面に波形の凸凹がある分、凸凹封止部33が設けられ折り曲げられたヒレ部11とシート状接着部材41との接着面積を大きくできる。
これにより、シート状接着部材41が凸凹封止部33を有するヒレ部11からハガレて、ヒレ部11が芯材部2A(真空断熱材1の芯材2が密封された部分)から離れるハガレ現象が極めて起きにくい真空断熱材1を提供することができる。
さらに、本実施の形態では、凸凹封止部33が設けられ折り曲げられたヒレ部11における芯材部2Aと重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部35と、芯材部2Aにおけるヒレ部11が重なっている方の面のヒレ部11に覆われていない部分との両方に接着するようにシート状接着部材41を接着するので、凸凹封止部33が設けられ折り曲げられたヒレ部11における芯材部2Aと対向する部分と芯材部2Aとの間を接着手段40で凸凹封止部33の表面の複数の凸部35にかかるよう接着する実施の形態1よりも、ヒレ部11を折り曲げて固定した位置の修正を容易行うことができる。すなわち、シート状接着部材41の接着時における位置ズレ等の接着不良が発生した場合、容易に剥がして、容易に接着し直すことができる。
また、本実施の形態の真空断熱材1を、外箱と内箱との間に発泡断熱材と共に複層構造にして断熱箱体に用いることにより、ボイド(空洞)や発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制した断熱箱体を提供できる。
ところで、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)は、外被材4を構成する層のうちで熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)と隣接する他の層(ガスバリア層6)よりもガスバリア性(気体や水分を通さない能力)が劣っているので、真空断熱材1の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2を減圧密封した空間(芯材部2A)にまで侵入する気体および水分の量を抑制することが、真空断熱材1の初期の高い真空性能と断熱性能を長く維持するために重要である。
しかしながら、本実施の形態の真空断熱材1では、2枚の外被材4の外周部同士を溶着した封止部8のうち先に溶着(封止)された三辺の封止部8は、最も近い外被材4の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、最も近い外被材4の周縁から外被材4の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより厚くなっている厚肉部32と封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着
層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返している。
層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9とを交互に複数回繰り返している。
そのため、外被材4周縁の端面と芯材2が減圧密封された芯材部2Aとの間の複数箇所の薄肉部9(溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが相対的に薄くなっている部分)において、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2A方向に侵入しようとする気体および水分の透過面積が縮小されて、気体および水分の透過抵抗が増大し、その結果、気体および水分の透過速度が低減されることから、真空断熱材の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2Aにまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
また、凸凹封止部33では、外被材4における熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)よりも外層側にある層(例えば、ガスバリア層6や表面保護層5)が、厚肉部32と薄肉部9とを交互に複数回繰り返す熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の断面形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下すると思われる。
しかしながら、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材(相対的に密度が高い熱溶着層7Bと蒸着フィルムからなるガスバリア層6を有する外被材4)の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側の外被材4(相対的に密度が低い熱溶着層7Aと金属箔からなるガスバリア層6を有する外被材4)と比べて僅かとなる。
したがって、外被材4の凸凹封止部33では、強度低下が小さい外被材4(相対的に密度が高い熱溶着層7Bと蒸着フィルムからなるガスバリア層6を有する外被材4)がもう一方の外被材4(相対的に密度が低い熱溶着層7Aと金属箔からなるガスバリア層6を有する外被材4)を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないことにより、凹部36の最深部が位置する凸凹封止部33の強度低下が抑制され、凸凹封止部33が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、外被材4が中間層にガスバリア層6を有する場合は、凸凹封止
部33の凹部36におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
部33の凹部36におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
ここで、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高を、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすると共に、外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向しないようにすることは、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が対向するように、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4を、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4の上に重ねて、凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10を外被材4と接触する面(加熱加圧面)に有する上側加熱圧縮冶具22と、シリコンゴム21等の弾性シート部材を介して外被材4を載せる下側加熱圧縮冶具23とで挟んで加熱圧縮することにより、可能である。
この加熱圧縮治具(上側加熱圧縮冶具22、シリコンゴム21、下側加熱圧縮冶具23)における凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10が外被材4に加える外力により、外被材4における突起部10に押される箇所には応力が集中するが、外被材4の内層側(相対的に密度が低い熱溶着層7A側)に向かうにつれて徐々に応力が緩和されていくので、外被材4のガスバリア性を高めるための金属箔を相対的に密度が低い熱溶着層7Aに近接して積層した場合は、その金属箔にクラックが起こりにくい。
また、厚肉部32と薄肉部9に対応して封止部8の外被材4の表面に凸部35と凹部36とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹の変化を滑らかにすれば、凸凹封止部33の強度も連続的に滑らかに増減することから、薄肉部9において局所的に応力が集中することが起きにくく、薄肉部9及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や封止部の破断が起きにくくなる。
そして、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の密度を低くするほど、上側加熱圧縮冶具22における外被材4と接触する面に設けられた突起部10の形状に沿って流動しやすくなるため、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4と相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4とを上記のように配置して加熱圧縮する場合は、熱溶着層の密度が同じ2枚の外被材4を熱溶着層同士が対向するように重ねて加熱圧縮する場合よりも、重ねた2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなり、その結果、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材4の強度低下が小さくなる。
また、熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B
)同士が対向するように2枚の外被材4を重ねて、凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10を外被材4と接触する面(加熱加圧面)に有する上側加熱圧縮冶具22と、シリコンゴム21等の弾性シート部材を介して外被材4を載せる下側加熱圧縮冶具23とで挟んで加熱圧縮することにより凸凹封止部33を得る場合は、2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなるほど(差が大きくなるにつれて)、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9が薄くなる。
)同士が対向するように2枚の外被材4を重ねて、凸凹封止部33の外被材4表面の凹部36に対応する複数の突起部10を外被材4と接触する面(加熱加圧面)に有する上側加熱圧縮冶具22と、シリコンゴム21等の弾性シート部材を介して外被材4を載せる下側加熱圧縮冶具23とで挟んで加熱圧縮することにより凸凹封止部33を得る場合は、2枚の外被材4の上記境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高の差が大きくなるほど(差が大きくなるにつれて)、溶着された2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みが封止部8以外の部分の対向または密着する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)の合計の厚みより薄くなっている薄肉部9が薄くなる。
そして、薄肉部9が薄くなればなるほど、真空断熱材の内外圧力差で、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2Aにまで侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能と断熱性能を維持することができる。
以上説明した理由により、溶着された2つの外被材4のうちの一方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、溶着された2つの外被材4のうちの他方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きく、凸凹封止部33の凹部36における一方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部と、凸凹封止部33の凹部36における他方の外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)側に凹となっている部分(境界面が対向する2つの熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)同士が溶着されている部分に向かって凹んでいる部分)の最深部とが対向していないという特徴は、外被材4における熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)よりも外層側にある層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)が、厚肉部32と薄肉部9とを交互に複数回繰り返す熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)の断面形状に沿って歪曲する応力を受けことによる強度低下の影響を抑制するために必要であり、この構成上の特徴を、強度低下の影響を抑えながら、容易に実現ためは、2枚の外被材4の熱溶着層の密度を同じにせず、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A)とその外側に隣接する層(金属箔からなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高が、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4側の熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)とその外側に隣接する層(蒸着フィルムからなるガスバリア層6)との境界面の凸凹封止部33におけるうねりの波高よりも大きくすることが有効である。
加えて、外被材4のヒレ部11を折り曲げる加工において、封止部に設けられた薄肉部9により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、外被材4端面からヒレ部11の熱溶着層(相対的に密度が低い熱溶着層7A、相対的に密度が高い熱溶着層7B)を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部9形成によるヒレ部11の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材4の外周部に形成するヒレ部11の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の芯材2を有する真空断熱材1に使用する外被材4の寸法を小さくすることができ、材料費削
減の効果がある。
減の効果がある。
また、相対的に密度が低い熱溶着層7Aは、2つの外被材4の間に減圧密封する芯材2や気体吸着剤3による真空断熱材内部からの突刺し等からガスバリア層6を保護する機能を高めることができる。
また、相対的に密度が高い熱溶着層7Bは、外被材4周縁の端面から熱溶着層(相対的に密度が高い熱溶着層7B)を通って芯材2が減圧密封された芯材部2A方向に侵入しようとする気体および水分の透過抵抗を高めることができる。
また、相対的に密度が低い熱溶着層7Aを有する外被材4はガスバリア層6に金属箔を用い、相対的に密度が高い熱溶着層7Bを有する外被材4はガスバリア層6に蒸着フィルムを用いている本実施の形態の真空断熱材1の構成において、ガスバリア層6に蒸着フィルムを用いた外被材4は、ガスバリア層6に金属箔を用いた外被材4よりも、異物に対する耐ピンホール性が優れているため、蒸着フィルム層を備えた外被材4側に相対的に密度が高い熱溶着層7Bを適用しても、耐ピンホール性の低下を最小限に抑えることが可能となる。
また、蒸着フィルム層を有する外被材4は、蒸着フィルム層を有する外被材4を境界面のうねりの波高が高い方にするよりも、蒸着フィルム層を有する外被材4を境界面のうねりの波高が低い方にした方が、封止部の端にエッジ切れが生じる可能性が低くなる。
したがって、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態は、真空断熱材1における芯材2を密封した空間内に気体吸着剤3を備えたので、気体吸着剤3により、芯材2を密封した空間を真空に近い低圧状態に長期間にわたって維持でき、その結果、真空断熱材1の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
また、空気中の概ね75%を有する窒素を常温状態で吸着できる吸着材料を容器内に密封した気体吸着剤3を、芯材2と共に、2枚の外被材4の間に減圧密封した後、容器を開封すれば、真空断熱材1の初期の断熱性能を長期間にわたって維持できる。
図7は同実施の形態2の変形例における図5のB部の拡大断面図である。
図7に示す変形例は、図5と図6に示す真空断熱材1とは、ヒレ部11,11Aの折り曲げる(折り返す)方向が異なる。
その結果、図7に示す変形例の真空断熱材1は、ヒレ部11のヒレが反り返った側にヒレ部11を折り曲げて(ヒレ部11が芯材部2Aに重なるように折り返して)、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の、凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返った側の面におけるヒレ部11に覆われていない部分と、ヒレ部11の凸凹封止部33における背中合わせの2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が小さい(表面の凸部35と凹部36の高低差が小さい)方の面52(反芯材部側の面)との両方に、ヒレ部11の凸凹封止部33とヒレ部11の周縁(外周端部)を外側から覆うようにして、シート状接着部材41を固着(接着)している。
なお、ヒレ部11Aについても、ヒレ部11を接着した面と同じ伝熱面にシート状接着部材41で固着(接着)している。
その他の構成において、図5と図6に示す真空断熱材1と変形例の真空断熱材1とで、差はない。
この変形例では、ヒレ部11の凸凹封止部33の2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が小さい(表面の凸部35と凹部36の高低差が小さい)方の面52を外側から覆うようにして、シート状接着部材41を固着(接着)しているので、図5と図6に示す真空断熱材1と較べて、凸凹封止部33とシート状接着部材41との接着面積が小さくなるため、ヒレ部11とシート状接着部材41との接着強度は弱くなる。
しかしながら、この変形例では、ヒレ部11のヒレが反り返った側にヒレ部11を折り曲げて(ヒレ部11が芯材部2Aに重なるように折り返して)シート状接着部材41で固着(接着)しているので、ヒレ部11のヒレが反り返った側とは逆にヒレ部11を折り曲げて(ヒレ部11が芯材部2Aに重なるように折り返して)シート状接着部材41で固着(接着)した図5と図6に示す真空断熱材1よりも、シート状接着部材41で固着(接着)されたヒレ部11が、反発力で、シート状接着部材41をヒレ部11に覆われていない部分の芯材部2A(芯材2が密封された部分)の伝熱面(外被材4)から剥がそうとする力は弱くなる。
また、本実施の形態の真空断熱材1は、ヒレ部11が2枚の外被材4のうちの一方の外被材4側に反り返っている。言い換えると、ヒレ部11が2枚の外被材4の表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい方の面51に、反り返っている。
この変形例では、凸凹封止部33が設けられたヒレ部11は、反り返った側の芯材部2Aと重なるように折り曲げられているために、折り曲げに対する反発力を低減できるため、ヒレ部11に大きな負担をかけずに折り曲げができる。
なお、この変形例と実施の形態1とを組み合わせても構わない。
その場合は、まず、図1に示すように、ヒレ部11のヒレが反り返った側にヒレ部11を折り曲げて、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の、凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返った側の面と、ヒレ部11の凸凹封止部33における背中合わせの2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が大きい(表面の凸部35と凹部36の高低差が大きい)方の面51との間を、凸凹封止部33の表面の複数の凸部35にかかるように接着手段40(例えば、両面テ−プや接着剤)で接着する。
次に、芯材部2A(芯材2が密封された部分)の2つの伝熱面の内の、凸凹封止部33を設けたことによりヒレ部11のヒレが反り返った側の面におけるヒレ部11に覆われていない部分と、ヒレ部11の凸凹封止部33における背中合わせの2つの表面のうちの波形の凸凹の起伏が小さい(表面の凸部35と凹部36の高低差が小さい)方の面52(反芯材部側の面)との両方に、ヒレ部11の凸凹封止部33とヒレ部11の周縁(外周端部)を外側から覆うようにして、クラフト粘着テープ等のシート状接着部材41を固着(接着)する。
このように、接着手段40とシート状接着部材41の両方でヒレ部11を固定した場合は、ヒレ部11が芯材部2A(真空断熱材1の芯材2が密封された部分)から離れるハガレ現象が、さらに極めて起きにくい真空断熱材1になる。
なお、実施の形態1と同様に、本実施の形態2において、伝熱面と重なるように折り曲げるのは、少なくとも、芯材2を挿入する開口部となっていて芯材2挿入後に溶着(封止)される辺34のヒレ部11A(ヒレの幅が真空断熱材1の外周の四辺で最も大きいヒレ
部11A)とその反対側のヒレ部11としており、凸凹封止部33を有するヒレ部11を全て伝熱面と重なるように折り曲げることが困難な場合は、少なくとも一つの凸凹封止部33を有するヒレ部11を伝熱面と重なるように折り曲げることとする。
部11A)とその反対側のヒレ部11としており、凸凹封止部33を有するヒレ部11を全て伝熱面と重なるように折り曲げることが困難な場合は、少なくとも一つの凸凹封止部33を有するヒレ部11を伝熱面と重なるように折り曲げることとする。
(実施の形態3)
図8本発明の実施の形態3における前方に開口する冷蔵庫用の断熱箱体の斜視図であり、図9は同実施の形態3における断熱箱体を前後に切断した場合の断面を正面から見た場合の正面断面図であり、図10は同実施の形態3における断熱箱体を用いた冷蔵庫を左右に切断した場合の断面を右側から見た場合の縦断面図である。
図8本発明の実施の形態3における前方に開口する冷蔵庫用の断熱箱体の斜視図であり、図9は同実施の形態3における断熱箱体を前後に切断した場合の断面を正面から見た場合の正面断面図であり、図10は同実施の形態3における断熱箱体を用いた冷蔵庫を左右に切断した場合の断面を右側から見た場合の縦断面図である。
図8から図10に示すように、断熱箱体本体61は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱67と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱68と、外箱67と内箱68の間に発泡充填された発泡断熱材69からなる断熱箱体で、この断熱箱体本体61の上部に設けられた冷蔵室62と、冷蔵室62の下に設けられた上段冷凍室63と、冷蔵室62の下で上段冷凍室63に並列に設けられた製氷室64と、本体下部に設けられた野菜室66と、並列に設置された上段冷凍室63及び製氷室64と野菜室66の間に設けられた下段冷凍室65で構成されている。
上段冷凍室63と製氷室64と下段冷凍室65と野菜室66の前面部は引き出し式の図示しない扉により開閉自由に閉塞されると共に、冷蔵室62の前面は、例えば観音開き式の図示しない扉により開閉自由に閉塞される。
冷蔵室62は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1〜5℃で設定されている。野菜室66は冷蔵室62と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃とすることが多い。低温にすれば葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。上段冷凍室63と下段冷凍室65は冷凍保存のために通常−22から−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30から−25℃の低温で設定されることもある。
冷蔵室62や野菜室66は庫内をプラス温度で設定されるので、冷蔵温度帯を呼ばれる。また、上段冷凍室63や下段冷凍室65や製氷室64は庫内をマイナス温度で設定されるので、冷凍温度帯を呼ばれる。また、上段冷凍室63は切替室として、冷蔵温度帯から冷凍温度帯まで選択可能な部屋としても良い。
断熱箱体本体61の天面部は、断熱箱体の背面方向に向かって階段状に凹みを設けて機械室74があり、第一の天面部75と第二の天面部76で構成されている。この階段状の凹部に配置された圧縮機77と、水分除去を行うドライヤ(図示せず)と、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプと、キャピラリーチューブ78と、冷却器79とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行う。
前記冷媒には近年、環境保護のために可燃性冷媒を用いることが多い。なお、三方弁や切替弁を用いる冷凍サイクルの場合は、それらの機能部品を機械室内に配設することもできる。
ここで、真空断熱材1は、発泡断熱材69とともに断熱箱体本体61を構成している。
ここで、真空断熱材1は、外箱67にそれぞれ天面、背面、左側面、右側面の内側に接して貼り付けられている。また、真空断熱材1は、内箱68の底面に接して貼り付けられている。
真空断熱材1には、気体吸着剤3がそれぞれ内部に搭載されており、真空断熱材1の気
体吸着剤3は、中心よりも庫外側(外箱側)に配設されている。
体吸着剤3は、中心よりも庫外側(外箱側)に配設されている。
また、冷蔵室62と製氷室64および上段冷凍室63とは第一の断熱仕切り部70で区画されている。
また、製氷室64と上段冷凍室63とは第二の断熱仕切り部71で区画されている。
また、製氷室64および上段冷凍室63と、下段冷凍室65とは第三の断熱仕切り部72で区画されている。
第二の断熱仕切り部71および第三の断熱仕切り部72は、断熱箱体本体61の発泡後組み立てられる部品であるため、通常断熱材として発泡ポリスチレンが使われるが、断熱性能や剛性を向上させるために発泡断熱材69を用いてもよく、更には高断熱性の真空断熱材を挿入して、仕切り構造のさらなる薄型化を図ってもよい。
また、ドアフレームの稼動部を確保して第二の断熱仕切り部71および第三の断熱仕切り部72の形状の薄型化や廃止を行うことで、冷却風路を確保でき冷却能力の向上を図ることもできる。また、第二の断熱仕切り部71および第三の断熱仕切り部72の内部をくりぬき、風路とすることで材料の低減につながる。
また、下段冷凍室65と野菜室66とは第四の仕切り部73で区画されている
断熱箱体本体61の背面には冷却室80が設けられ、冷却室80内には、代表的なものとしてフィンアンドチューブ式の冷気を生成する冷却器79が断熱仕切壁である第二および第三の仕切り部71、72の後方領域を含めて下段冷凍室65の背面に上下方向に縦長に配設されている。また、冷却器79の材質は、アルミや銅が用いられる。
断熱箱体本体61の背面には冷却室80が設けられ、冷却室80内には、代表的なものとしてフィンアンドチューブ式の冷気を生成する冷却器79が断熱仕切壁である第二および第三の仕切り部71、72の後方領域を含めて下段冷凍室65の背面に上下方向に縦長に配設されている。また、冷却器79の材質は、アルミや銅が用いられる。
冷却器79の近傍(例えば上部空間)には強制対流方式により冷蔵室62,製氷室64、上段冷凍室63、下段冷凍室65、野菜室66の各貯蔵室に冷却器79で生成した冷気を送風する冷気送風ファン81が配置され、冷却器79の下部空間には冷却時に冷却器79や冷気送風ファン81に付着する霜を除霜する除霜装置としてのガラス管製のラジアントヒータ82が設けられている。
除霜装置は特に指定するものではなく、ラジアントヒータの他に、冷却器79に密着したパイプヒータを用いても良い。
次に断熱箱体の冷却について説明する。例えば冷凍室66が外気からの侵入熱およびドア開閉などにより、庫内温度が上昇して冷凍室センサ(図示せず)が起動温度以上になった場合に、圧縮機77が起動し冷却が開始される。
圧縮機77から吐出された高温高圧の冷媒は、最終的に機械室74に配置されたドライヤ(図示せず)まで到達する間、特に外箱67に設置される放熱パイプにおいて、外箱67の外側の空気や庫内の発泡断熱材69との熱交換により、冷却されて液化する。
次に液化した冷媒はキャピラリーチューブ78で減圧されて、冷却器79に流入し冷却器79周辺の庫内空気と熱交換する。熱交換された冷気は、近傍の冷気送風ファン81により庫内に冷気が送風され庫内を冷却する。
この後、冷媒は加熱されガス化して圧縮器77に戻る。庫内が冷却されて冷凍室センサ(図示せず)の温度が停止温度以下になった場合に圧縮機77の運転が停止する。
冷気送風ファン81は、内箱68に直接配設されることもあるが、発泡後に組み立てられる第二の仕切り部71に配設し、部品のブロック加工を行うことで製造コストの低減を図ることもできる。
実施の形態3における前方に開口する冷蔵庫用の断熱箱体(断熱箱体本体61)は、相対向する2つの伝熱面を有する実施の形態1または実施の形態2の真空断熱材1の一方の伝熱面を内箱68における外箱67と対向する面または外箱67における内箱68と対向する面に固定して、外箱67と内箱68との間の真空断熱材1部分を除いた残りの空間に発泡断熱材69を充填した断熱箱体であり、実施の形態1または実施の形態2の真空断熱材1は、優れた断熱性能を長期間にわたって維持できると共に、ヒレ部11,11Aが真空断熱材1の芯材2が密封された部分(芯材部2A)から離れるハガレ現象が極めて起きにくいので、ボイドや発泡断熱材未充填部の発生を抑制し、長期にわたって優れた断熱性能を維持することができる。
本発明にかかる真空断熱材は、ヒレ部の折り曲げ固定の信頼性が高いので、発泡断熱材と共に複層構造にして用いてボイドや発泡断熱材未充填部の発生による断熱性能の低下を抑制したい冷蔵庫等の用途に適している。
1 真空断熱材
2 芯材
2A 芯材部
3 気体吸着剤
4 外被材
6 ガスバリア層
7A 相対的に密度が低い熱溶着層
7B 相対的に密度が高い熱溶着層
8 封止部
9 薄肉部
11 ヒレ部
32 厚肉部
33 凸凹封止部
35 凸部
36 凹部
40 接着手段
41 シート状接着部材
61 断熱箱体本体
67 外箱
68 内箱
69 発泡断熱材
2 芯材
2A 芯材部
3 気体吸着剤
4 外被材
6 ガスバリア層
7A 相対的に密度が低い熱溶着層
7B 相対的に密度が高い熱溶着層
8 封止部
9 薄肉部
11 ヒレ部
32 厚肉部
33 凸凹封止部
35 凸部
36 凹部
40 接着手段
41 シート状接着部材
61 断熱箱体本体
67 外箱
68 内箱
69 発泡断熱材
Claims (5)
- 熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、
2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なり、
前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁から前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、
前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向せず、
前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と対向する部分と前記芯材部との間に前記凸凹封止部の表面の複数の前記凸部にかかるように接着する接着手段を有する真空断熱材。 - 熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され、2枚の前記外被材の間に前記芯材がある芯材部の外周側に2枚の前記外被材のみからなるヒレ状のヒレ部を有し、前記ヒレ部に前記芯材を密封するために2枚の前記外被材の外周部同士を溶着した封止部が設けられた真空断熱材であって、
2枚の前記外被材の前記熱溶着層は互いに密度が異なり、
前記封止部のうち少なくとも前記外被材の1辺の封止部は、最も近い前記外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時に、前記最も近い前記外被材の周縁から前記外被材の内周に向かうにしたがって、溶着された2つの前記熱溶着層の合計の厚みが前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより厚くなっている厚肉部と前記封止部以外の部分の対向または密着する2つの前記熱溶着層の合計の厚みより薄くなっている薄肉部とを交互に複数回繰り返し、前記厚肉部と前記薄肉部に対応して前記封止部の前記外被材の表面に凸部と凹部とを交互に複数回繰り返す波形の凸凹が形成された凸凹封止部となっており、
前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面のうねりの波高よりも大きく、前記凹部の相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材側の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向せず、
前記凸凹封止部が設けられた少なくとも1辺の前記ヒレ部は、前記凸凹封止部が前記芯材部と重なるように折り曲げられ、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部が
前記折り曲げられた状態を維持するように、前記凸凹封止部が設けられ折り曲げられた前記ヒレ部における前記芯材部と重なっている部分の反芯材部側の面の複数の凸部と、前記芯材部における前記ヒレ部が重なっている方の面の前記ヒレ部に覆われていない部分との両方に接着するシート状接着部材を有する真空断熱材。 - 相対的に密度が低い前記熱溶着層を有する前記外被材はガスバリア層に金属箔を用い、相対的に密度が高い前記熱溶着層を有する前記外被材はガスバリア層に蒸着フィルムを用いた請求項1または2に記載の真空断熱材。
- 前記真空断熱材における前記芯材を密封した空間内に気体吸着剤を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の真空断熱材。
- 相対向する2つの伝熱面を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の真空断熱材の一方の前記伝熱面を内箱における外箱と対向する面または前記外箱における前記内箱と対向する面に固定して、前記外箱と前記内箱との間の前記真空断熱材部分を除いた残りの空間に発泡断熱材を充填した断熱箱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013089970A JP2014214762A (ja) | 2013-04-23 | 2013-04-23 | 真空断熱材、断熱箱体 |
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JP2013089970A JP2014214762A (ja) | 2013-04-23 | 2013-04-23 | 真空断熱材、断熱箱体 |
Publications (1)
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ID=51940744
Family Applications (1)
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JP2013089970A Pending JP2014214762A (ja) | 2013-04-23 | 2013-04-23 | 真空断熱材、断熱箱体 |
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Country | Link |
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2013
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