JP2014214730A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リッチ制御を開始すべきときに失火が発生するのを抑制しつつ排気ガスの空燃比を速やかにリッチに切り換える。
【解決手段】内燃機関は排気ターボチャージャと、高圧側EGR通路26H及び高圧側EGR制御弁27Hと、低圧側EGR通路26L及び低圧側EGR制御弁27Lとを備える。燃焼室2から排出される排気ガスの空燃比を一時的にリッチに保持するリッチ制御を開始すべきときには、低圧側EGR制御弁を閉弁し、次いでスロットル開度を小さくし、次いで追加の燃料の噴射を開始する。更に、リッチ制御中において実際の排気EGR率が目標EGR率に一致するように高圧側EGR制御弁の開度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
機関排気通路とスロットル弁下流の機関吸気通路とを排気再循環(以下、EGRともいう。)通路により互いに連結すると共にEGR通路内にEGR制御弁を配置し、流入排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出するNOx吸蔵還元触媒を機関排気通路内に配置し、NOx吸蔵還元触媒からNOxを放出するために、吸入空気量を少なくすると共に排気再循環率を低くした状態のもとで燃焼行程又は排気行程に筒内に追加の燃料を噴射することにより、機関燃焼室から排出される排気ガスの空燃比を一時的にリッチに保持するリッチ制御を行う、内燃機関が公知である。このようにすると、排気ガスの空燃比をリッチにするために必要な燃料量を低減しつつ、失火を確実に抑制することができる。
ところが、EGR制御弁の開度を小さくした直後に、スロットル弁下流の吸気通路内の圧力である吸気管圧力が一時的に大幅に低下し、筒内に吸入される空気量が大幅に低下する。その結果、圧縮端温度が低下し、失火が発生するおそれがある。
そこで、リッチ制御を開始すべきときには、EGR制御弁の開度を維持したままスロットル開度をベース開度よりも大きくして保持し、次いでEGR制御弁を閉弁し、次いでスロットル開度をベース開度よりも小さくし、次いで追加の燃料の噴射を開始する、内燃機関が公知である(例えば特許文献1を参照)。このようにすると、筒内への空気量が確保され、圧縮端温度が低下するのが抑制される。その結果、失火の発生が抑制される。
一方、機関排気通路内に配置された排気タービンによりスロットル弁上流の機関吸気通路内に配置されたコンプレッサを駆動する排気ターボチャージャを備え、排気タービン上流の機関排気通路とスロットル弁下流の機関吸気通路とを高圧側EGR通路により連結すると共に高圧側EGR通路内に高圧側EGR制御弁を配置し、排気タービン下流の機関排気通路とコンプレッサ上流の機関吸気通路とを低圧側EGR通路により連結すると共に低圧側EGR通路内に低圧側EGR制御弁を配置し、高圧側EGR通路からのEGRガス及び低圧側EGR通路からのEGRガスの一方又は両方が吸気通路を介し機関燃焼室に供給される、内燃機関が公知である。
特開2012−136948号公報
高圧側EGR通路及び低圧側EGR通路を備えた内燃機関に特許文献1の技術を適用すると、リッチ制御を開始すべきときに、高圧側EGR制御弁の開度が維持されたままスロットル開度がベース開度よりも大きくされて保持され、次いで高圧側EGR制御弁が閉弁され、次いでスロットル開度がベース開度よりも小さくされ、次いで追加の燃料の噴射が開始されるということになる。しかしながら、当然のことではあるが、特許文献1には低圧側EGR制御弁の制御について何ら開示されていない。
この点、リッチ制御を開始すべきときに高圧側EGR制御弁の開度と同様に低圧側EGR制御弁の開度を維持するようにすると、次の問題を生ずる。即ち、低圧側EGR制御弁から燃焼室までのEGRガス流路は比較的長いので、低圧側EGR制御弁を閉弁してからしばらくの間は吸気通路内にEGRガスが残存することになる。このため、EGR率を低下させるために長時間を要することになる。このことは、排気ガスの空燃比をリッチにするために長時間を要することを意味している。言い換えると、排気ガスの空燃比を速やかにリッチに切り換えることが困難となる。
本発明の目的は、リッチ制御を開始すべきときに失火が発生するのを抑制しつつ排気ガスの空燃比を速やかにリッチに切り換えることができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明によれば、機関排気通路内に配置された排気タービンによりスロットル弁上流の機関吸気通路内に配置されたコンプレッサを駆動する排気ターボチャージャを備え、排気タービン上流の機関排気通路とスロットル弁下流の機関吸気通路とを高圧側排気再循環通路により連結すると共に高圧側排気再循環通路内に高圧側排気再循環制御弁を配置し、排気タービン下流の機関排気通路とコンプレッサ上流の機関吸気通路とを低圧側排気再循環通路により連結すると共に低圧側排気再循環通路内に低圧側排気再循環制御弁を配置し、吸入空気量を少なくすると共に排気再循環率を低くした状態のもとで燃焼行程又は排気行程に筒内に追加の燃料を噴射することにより、機関燃焼室から排出される排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比よりもリッチに保持するリッチ制御を行う、内燃機関の排気浄化装置であって、リッチ制御を開始すべきときには、低圧側排気再循環制御弁を閉弁し、次いでスロットル開度を小さくし、次いで追加の燃料の噴射を開始し、更に、リッチ制御中において実際の排気再循環率が目標排気再循環率に一致するように高圧側排気再循環制御弁の開度を制御する、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
リッチ制御を開始すべきときに失火が発生するのを抑制しつつ排気ガスの空燃比を速やかにリッチに切り換えることができる。
図1は圧縮着火式内燃機関の全体図である。 図2はNOx放出制御を説明するタイムチャートである。 図3は排出NOx量NOXAのマップを示す図である。 図4はリッチ制御を概略的に示すタイムチャートである。 図5は燃料噴射時期を示す図である。 図6は燃料供給量WRのマップを示す図である。 図7はスロットル開度VTHBのマップを示す図である。 図8はスロットル開度VTHRのマップを示す図である。 図9はベースEGR開度ERBのマップを示す図である。 図10は低下されたEGR開度ERRのマップを示す図である。 図11はリッチ制御を開始すべきときの制御を説明するタイムチャートである。 図12はリッチ制御を開始すべきときの制御を説明するタイムチャートである。 図13はNOx浄化制御を実行するためのフローチャートである。 図14はリッチ制御を実行するためのフローチャートである。
図1を参照すると、1は圧縮着火式内燃機関の本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7cの出口に連結され、コンプレッサ7cの入口は吸気導入管8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内には電気駆動式のスロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。また、吸気導入管8内には吸入空気量検出器12が配置される。
一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7tの入口に連結され、排気タービン7tの出口は排気管13を介して排気浄化触媒14の入口に連結される。本発明による実施例では、この排気浄化触媒14はNOx吸蔵還元触媒からなる。NOx吸蔵還元触媒14の出口は排気管15を介してパティキュレートフィルタ16の入口に連結され、パティキュレートフィルタ16の出口には排気管17が連結される。また、排気管13には圧縮着火式内燃機関の燃料として用いられる軽油その他の燃料からなる炭化水素を供給するための炭化水素供給弁18が配置される。図1に示される実施例では炭化水素供給弁18から供給される炭化水素として軽油が用いられている。更に、排気管17内には電気駆動式の排気絞り弁19が配置される。
各燃料噴射弁3は燃料供給管22を介してコモンレール23に連結される。コモンレール23は電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ24を介して燃料が収容された燃料タンク25に連結される。図1に示される実施例ではこの燃料は軽油から構成される。本発明による別の実施例では、内燃機関はリーン空燃比のもとで燃焼が行われる火花点火式内燃機関から構成される。この場合には燃料はガソリンから構成される。
排気タービン7t上流の排気マニホルド5とスロットル弁10下流の吸気マニホルド4とは高圧側排気再循環(以下、EGRと称す)通路26Hを介して互いに連結され、高圧側EGR通路26H内には電気制御式の高圧側EGR制御弁27Hが配置される。また、高圧側EGR通路26H周りには高圧側EGR通路26H内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置28Hが配置される。
また、排気絞り弁21上流の排気管17と吸入空気量検出器12下流の吸気導入管8とは低圧側EGR通路26Lを介して互いに連結され、低圧側EGR通路26L内には電気制御式の低圧側EGR制御弁27Lが配置される。また、低圧側EGR通路26L周りには低圧側EGR通路26L内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置28Lが配置される。
高圧側EGR制御弁27Hが開弁されると、高圧側EGR通路26Hから燃焼室2にEGRガスが供給される。また、低圧側EGR制御弁27Lが開弁されると共に排気絞り弁19が閉弁されると、低圧側EGR通路26Lから燃焼室2にEGRガスが供給される。燃焼室2にEGRガスが供給されると燃焼温度が高くなるのが抑制され、したがってNOxの発生が抑制される。なお、本発明による別の実施例では排気絞り弁が省略される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータから構成され、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。吸気マニホルド4には吸気マニホルド4内の圧力を検出するための圧力センサ4pが取り付けられ、排気マニホルド5には排気マニホルド5内の圧力を検出するための圧力センサ5pが取り付けられる。更に、吸気導入管8には吸気導入管8内の圧力を検出するための圧力センサ8pが取り付けられ、排気管17には排気管17内の圧力を検出するための圧力センサ17pが取り付けられる。排気管15にはNOx吸蔵還元触媒14から流出する排気ガスの温度を検出するための温度センサ14tが配置され、排気管17にはパティキュレートフィルタ16から流出する排気ガスの温度を検出するための温度センサ16tが配置される。温度センサ14tにより検出される排気ガスの温度はNOx吸蔵還元触媒14の温度を表しており、温度センサ16tにより検出される排気ガスの温度はパティキュレートフィルタ16の温度を表している。更に、パティキュレートフィルタ16にはパティキュレートフィルタ16の前後差圧を検出するための差圧センサ16dが取り付けられる。圧力センサ4p,5p,8p,17p、吸入空気量検出器12、温度センサ14t,16t、差圧センサ16dの出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル39にはアクセルペダル39の踏み込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ40が接続され、負荷センサ40の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ41が接続される。CPU34ではクランク角センサ41からの出力パルスに基づいて機関回転数Neが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10、炭化水素供給弁18、排気絞り弁19、燃料ポンプ24、及びEGR制御弁27H,27Lに接続される。
高圧側EGR通路26Hから燃焼室2に供給されるEGRガス量をGeH、低圧側EGR通路26Lから燃焼室2に供給されるEGRガス量をGeLでそれぞれ表すと、燃焼室2内に供給される総EGRガス量GeはGeH+GeLで表される。また、吸入空気量、即ち燃焼室2内に供給される空気量をGaで表すと、燃焼室2内に供給される総ガス量GはGa+Geで表される。本発明による実施例ではEGR率はGe/Gで表される。また、高圧側EGR通路26HからのEGRガスについてのEGR率ERHはGeH/Gで表され、低圧側EGR通路26LからのEGRガスについてのEGR率ERLはGeL/Gで表される。
燃焼室2内に供給される総ガス量Gは圧力センサ4pにより検出される吸気圧に基づいて算出される。高圧側EGR通路26HからのEGRガス量GeHは圧力センサ4pにより検出される吸気圧、圧力センサ5pにより検出される排気圧、及び高圧側EGR制御弁27Hの開度に基づいて算出される。低圧側EGR制御弁26LからのEGRガス量GeLは圧力センサ8pにより検出される吸気圧、圧力センサ17pにより検出される排気圧、及び低圧側EGR制御弁27Lの開度に基づいて算出される。吸入空気量Gaは総ガス量GからEGRガス量Ge(=GeH+GeL)を減算することにより算出される。したがって、実際のEGR率AERを算出することができる。本発明による実施例では、実際のEGR率が上述したような機関状態に基づいて算出され、実際のEGR率が目標EGR率になるように高圧側EGR制御弁27H、低圧側EGR制御弁27L、及び排気絞り弁19の開度が制御される。
この場合、低圧側EGR通路26LからのEGRガス供給が高圧側EGR通路26HからのEGRガス供給よりも優先的に行われる。即ち、EGRガスを供給すべきときには、高圧側EGR制御弁27Hを全閉に保持しつつ低圧側EGR制御弁27Lが開弁される。EGR率を増大すべきときには低圧側EGR制御弁27Lの開度が増大される。低圧側EGR制御弁27Lが全開となってもなおEGR率を増大すべきときには、高圧側EGR制御弁27Hが開弁される。次いで、EGR率を低下すべきときには、低圧側EGR制御弁27Lを全開に保持しつつ高圧側EGR制御弁27Hの開度が減少される。高圧側EGR制御弁27Hが全閉となってもなおEGR率を低下すべきときには、低圧側EGR制御弁27Lの開度が減少される。このようにすると、排気タービン7tに送り込まれる排気ガスの量を確保しながら、機関にEGRガスを供給することができる。また、機関に供給されるEGRガスの温度を低く維持することができる。
一方、NOx吸蔵還元触媒14はハニカム構造をなしており、薄肉の隔壁により互いに分離された複数個の排気流通路を具備する。これら排気流通路は上流端及び下流端が互いに開放されている。各隔壁の両側表面上には例えばアルミナAlからなる触媒担体が担持されており、触媒担体の表面上には貴金属触媒及びNOx吸収剤が形成されている。本発明による実施例では貴金属触媒として白金Ptが用いられており、NOx吸収剤を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
NOx吸収剤はNOx吸蔵還元触媒14への流入排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。
すなわち、NOx吸収剤を構成する成分としてバリウムBaを用いた場合を例にとって説明すると、流入排気ガスの空燃比がリーンのとき、すなわち排気ガス中の酸素濃度が高いときには排気ガス中に含まれるNOは白金Pt上において酸化されてNOとなり、次いでNOx吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら硝酸イオンNO の形でNOx吸収剤内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤内に吸収される。流入排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Ptの表面でNOが生成され、NOx吸収剤のNOx吸収能力が飽和しない限りNOがNOx吸収剤内に吸収されて硝酸イオンNO が生成される。
これに対し、流入排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比にされると排気ガス中の酸化濃度が低下するために反応が逆方向(NO →NO)に進み、NOx吸収剤内の硝酸イオンNO がNOの形でNOx吸収剤から放出される。次いで放出されたNOxは流入排気ガス中に含まれるHC,COによって還元される。
内燃機関では酸素過剰のもとで燃焼が行われている。したがって、燃料噴射弁3及び炭化水素供給弁18から燃料が2次的に供給されない限り、NOx吸蔵還元触媒14への流入排気ガスの空燃比はリーンに維持され、このとき流入排気ガス中のNOxはNOx吸蔵還元触媒14内に吸蔵される。しかしながら、機関運転時間が長くなると、NOx吸蔵還元触媒14内に吸蔵されているNOx量が多くなり、ついにはNOx吸蔵還元触媒14がNOxを吸蔵できなくなってしまう。
そこで本発明による実施例では、図2に示されるように、NOx吸蔵還元触媒14に吸蔵されたNOx量ΣNOXが許容量MAXNを越えたときにNOx吸蔵還元触媒14への流入排気ガスの空燃比(A/F)inを一時的に理論空燃比よりもリッチに切り換えるリッチ制御を行い、それによりNOx吸蔵還元触媒14からNOxを放出させて還元するようにしている。その結果、NOx吸蔵還元触媒14内に吸蔵されているNOx量が減少する。なお、図2においてAFSは理論空燃比を示している。
NOx吸蔵還元触媒14の吸蔵NOx量ΣNOXは例えば機関から排出されるNOx量から算出される。本発明による実施例では機関から単位時間当たり排出される排出NOx量NOXAがアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図3に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されており、この排出NOx量NOXAを積算することにより吸蔵NOx量ΣNOXが算出される。
次に、図4を参照して本発明による実施例のリッチ制御を概略的に説明する。
図4を参照すると、時間ta1においてリッチ制御を開始すべき信号が発せられると、吸入空気量がベース吸入空気量GaBからGaRまで少なくされる。また、目標EGR率TERがベースEGR率TRBからリッチ制御のために低下されたEGR率ERRまで低くされる。したがって、実際のEGR率もリッチ制御のために低下されたEGR率ERRまで低下される。その上で、図5に示されるように、燃焼室2内に燃料噴射弁3から燃焼用燃料Qに加え、追加の燃料WRが噴射される。なお、図5の横軸はクランク角を示している。この追加の燃料WRは燃焼はするが機関出力となって現われない時期に、即ち圧縮上死点後ATDC90°の少し手前で噴射される。この燃料量WRは機関運転状態、例えば機関負荷を表すアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図6に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。その結果、図4に示されるようにNOx吸蔵還元触媒14に流入する排気ガスの空燃比(A/F)inがリーン空燃比であるベース空燃比AFBからリッチ空燃比AFRに切り換えられる。
次いで、図3に示される時間ta2においてリッチ制御を停止すべき信号が発せられると、吸入空気量がベース吸入空気量GaBに戻され、目標EGR率がベースEGR率ERBに戻され、追加の燃料噴射が停止される。したがって、排気ガスの空燃比(A/F)inがベース空燃比AFBに戻される。
吸入空気量をベース吸入空気量GaBにするのに必要なスロットル開度VTHBはアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図7に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。また、吸入空気量をリッチ制御のために減少された量GaRにするのに必要なスロットル開度VTHRはアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図8に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。
図4を参照して説明したように、リッチ制御が行われていないときには、目標EGR率TERはベースEGR率ERBに設定される。このベースEGR率ERBはアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図9に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。一方、リッチ制御が行われているときには、目標EGR率TERはリッチ制御のために低下されたEGR率ERRに設定される。低下されたEGR率ERRはアクセルペダル39の踏み込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図10に示すようなマップの形で予めROM32内に記憶されている。
次に、図11を参照してリッチ制御を開始すべきときの制御を詳しく説明する。なお、図11はリッチ制御を開始すべきときに高圧側EGR制御弁27Hが閉弁している場合を示している。
図11を参照すると、時間tb1においてリッチ制御を開始すべき信号が発せられると、低圧側EGR制御弁27Lの開度VEGRLが全閉を表すCLにされると共に排気絞り弁19の開度VEXが全開を表すFLにされる。その結果、低圧側EGR通路26LからのEGRガス供給が停止される。このとき、スロットル開度VTHは減少されず、維持される。また、高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHは全閉CLに維持される。その結果、低圧側EGR通路26LからのEGRガスについての実際のEGR率AERLが次第に低下し、実際のEGR率AERが次第に低下する。一方、EGR量が減少するにつれて、燃焼室2内に吸入されるガス中の酸素濃度COXが増加する。
次いで、時間tb2において吸気通路内に残存しているEGRガス量が許容量まで少なくなると、スロットル開度VTHがVTHRまで低下される。その結果、酸素濃度COXが次第に低下する。本発明による実施例では、実際のEGR率AERが許容値まで低下したときに残存EGRガス量が許容量まで少なくなったと判断される。別の実施例では、低圧側EGR制御弁27Lから燃焼室2までの吸気通路の容積と、エアフローメータにより検出された空気量とに基づいて残存EGRガス量が許容量まで少なくなったか否かが判別される。
一方、リッチ制御中においては、実際のEGR率AERが目標EGR率TERであるERRになるように、高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHが制御される。即ち、図11に示される例では高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHが次第に増大される。その結果、高圧側EGR通路26HからのEGRガスについての実際のEGR率AERHが次第に増大する。
次いで、時間tb3において酸素濃度COXが安定すると、追加の燃料WRの噴射が開始される。本発明による実施例では、酸素濃度COXの変化率の絶対値が許容値よりも小さくなったときに酸素濃度COXが安定したと判断される。別の実施例では、吸入空気量検出器12により検出される吸入空気量の変化率の絶対値が許容値よりも小さくなったときに酸素濃度COXが安定したと判断される。
図12はリッチ制御を開始すべきときに高圧側EGR制御弁27Hが開弁している場合を示している。
図12を参照すると、時間tc1においてリッチ制御を開始すべき信号が発せられると、低圧側EGR制御弁27Lの開度VEGRLが全閉CLにされると共に排気絞り弁19の開度VEXが全開FLにされる。一方、スロットル開度VTHは減少されず、維持される。また、高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHは全閉CLにされる。その結果、低圧側EGR通路26LからのEGRガスについての実際のEGR率AERL及び高圧側EGR通路26HからのEGRガスについての実際のEGR率AERHが次第に低下し、実際のEGR率AERが次第に低下する。次いで、時間tc2において実際のEGR率AERが許容値まで低下すると、スロットル開度VTHがVTHRまで低下される。一方、リッチ制御中においては、実際のEGR率AERが目標EGR率TERであるERRになるように、高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHが制御される。次いで、時間tc3において酸素濃度COXが安定すると、追加の燃料WRの噴射が開始される。
このようにすると、失火の発生を抑制しつつ実際のEGR率AERを速やかに低下させることができる。したがって、失火の発生を抑制しつつ排気ガスの空燃比(A/F)inを速やかにリッチに切り換えることができる。なお、図11及び図12に示される例では高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHの増大が追加の燃料WRの噴射よりも先に開始されている。別の例では、高圧側EGR制御弁27Hの開度VEGRHの増大が追加の燃料WRの噴射と同時又はこれよりも後に開始される。
図13はNOx浄化制御ルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
図13を参照すると、ステップ100では図3に示すマップから単位時間当りの排出NOx量NOXAが算出される。次いでステップ101ではΣNOXに排出NOx量NOXAを加算することによって吸蔵NOx量ΣNOXが算出される。次いでステップ102では吸蔵NOx量ΣNOXが許容値MAXNを越えたか否かが判別される。ΣNOX>MAXNになるとステップ103に進んでリッチ制御ルーチンが実行される。このリッチ制御ルーチンは図14に示されている。次いでステップ104ではΣNOXがクリアされる。
図14はリッチ制御ルーチンを示している。
図14を参照すると、ステップ200では低圧側EGR制御弁27Lの開度VEGRLが全閉CLにされる。続くステップ201では排気絞り弁19の開度VEXが全開FLにされる。続くステップ202では吸気通路内の残存EGRガス量が許容量まで少なくなったか否かが判別される。残存EGRガス量が許容量まで少なくなったと判別されたときには、次いでステップ203に進み、リッチ制御のためのスロットル開度VTHRが算出される。続くステップ204ではスロットル開度VTHがリッチ制御のためのスロットル開度VTHRにされる。続くステップ205ではリッチ制御のために低下されたEGR率ERRが図10のマップから算出され、目標EGR率TERがERRに設定される。続くステップ206では実際のEGR率AERが目標EGR率TERになるように高圧側EGR制御弁27Hの開度が制御される。続くステップ207では燃焼室2内に吸入されるガス中の酸素濃度COXが安定したか否かが判別される。酸素濃度COXが安定したと判別されるまではステップ203に戻り、酸素濃度COXが安定したと判別されたときには次いでステップ208に進んで追加の燃料量WRが図6のマップから算出される。続くステップ209では追加の燃料WRが噴射される。
なお、排気ガス中にはイオウ分がSOxの形で含まれており、NOx吸蔵還元触媒14内にはNOxばかりでなくSOxも吸収される。一方、NOx吸蔵還元触媒14の温度がSOx放出温度(例えば600℃)以上に維持されるようにリッチ制御を行うと、NOx吸蔵還元触媒14内の硫酸塩BaSOが分解してNOx吸蔵還元触媒14から放出される。このようなリッチ制御にも本発明を適用することができる。
4 吸気マニホルド
5 排気マニホルド
7 排気ターボチャージャ
7c コンプレッサ
7t 排気タービン
14 NOx吸蔵還元触媒
26H 高圧側EGR通路
26L 低圧側EGR通路
27H 高圧側EGR制御弁
27L 低圧側EGR制御弁

Claims (5)

  1. 機関排気通路内に配置された排気タービンによりスロットル弁上流の機関吸気通路内に配置されたコンプレッサを駆動する排気ターボチャージャを備え、排気タービン上流の機関排気通路とスロットル弁下流の機関吸気通路とを高圧側排気再循環通路により連結すると共に高圧側排気再循環通路内に高圧側排気再循環制御弁を配置し、排気タービン下流の機関排気通路とコンプレッサ上流の機関吸気通路とを低圧側排気再循環通路により連結すると共に低圧側排気再循環通路内に低圧側排気再循環制御弁を配置し、吸入空気量を少なくすると共に排気再循環率を低くした状態のもとで燃焼行程又は排気行程に筒内に追加の燃料を噴射することにより、機関燃焼室から排出される排気ガスの空燃比を一時的に理論空燃比よりもリッチに保持するリッチ制御を行う、内燃機関の排気浄化装置であって、リッチ制御を開始すべきときには、低圧側排気再循環制御弁を閉弁し、次いでスロットル開度を小さくし、次いで追加の燃料の噴射を開始し、更に、リッチ制御中において実際の排気再循環率が目標排気再循環率に一致するように高圧側排気再循環制御弁の開度を制御する、内燃機関の排気浄化装置。
  2. 低圧側排気再循環制御弁が閉弁された後、吸気通路内に残存している排気再循環ガス量が許容量まで少なくなったときにスロットル開度が小さくされる、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. スロットル開度が小さくされた後、燃焼室内に供給されるガス中の酸素濃度が安定したときに追加の燃料の噴射が開始される、請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 機関排気通路内に、流入排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出するNOx吸蔵還元触媒が配置され、NOx吸蔵還元触媒からNOx又はSOxを放出するためにリッチ制御が行われる、請求項1から3までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 排気タービン下流の機関排気通路内に排気浄化触媒が配置され、低圧側排気再循環通路が排気浄化触媒下流の機関排気通路とコンプレッサ上流の機関吸気通路とを互いに連結する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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