JP2014212890A - 装身具 - Google Patents

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二宮 朝保
Tomoyasu Ninomiya
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Abstract

【課題】装身具自体の疲労を伴うことなく宝玉類の着脱を繰り返すことが可能な装身具を提供する。【解決手段】装身具(100)は本体(110)と一対の挟持部材(120,130)とからなる。本体(110)にはその周方向にスリット(111)が形成されており、一方の挟持部材(130)はスリット(111)の内部を通過して開閉可能であるように本体(110)に回動可能に取り付けられている。一方の挟持部材(130)を本体(110)に対して回動させ、一対の挟持部材(120,130)を相互に開閉させることにより、一対の挟持部材(120,130)の間に宝玉類(150)が取り外し可能に挟持される。【選択図】 図2

Description

本発明は、宝玉類を取り付ける土台としての装身具、特に、宝玉類を交換可能な装身具に関する。
従来の装身具の第一の例として、実開平2−76908号公報(特許文献1)に記載されたものがある。
図27は同公報に記載された装身具の斜視図である。
この装身具は弾性リング体1からなり、弾性リング体1の一端には二つの把持部11、12が形成され、他端には挟持部13が形成されている。把持部11、12及び挟持部13の弾性力を利用して、把持部11、12と挟持部13との間に装飾体2が挟み込まれる。
従来の装身具の第二の例として、実公昭43−24636号公報(特許文献2)に記載されたものがある。
図28はこの装身具において宝玉類を嵌めたときの正面図、図29は側面図、図30は上面図、図31は宝玉類を取り外したときの正面図である。
この装身具は2つの半円形のアーム1、2からなる。アーム1、2の各々の上端には抱合爪3、4が形成され、ピン6を介して相互に回動可能に連結されている。各アーム1、2の下端には係合部1’、2’が形成されており、係合部’、2’を係合させることにより、抱合爪3、4の間に宝玉類を挟みことが可能になり(図28)、係合部1’、2’を離間させることにより、抱合爪3、4の間から宝玉類を取り外すことが可能になる(図31)。
実開平2−76908号公報 実公昭43−24636号公報
しかしながら、上記の二つの従来の装身具には次のような欠点があった。
第一の例の従来の装身具は、弾性リング体1の弾性力を利用して、装飾体2を把持部11、12と挟持部13との間に挟み込むものであるが、装飾体2の着脱を繰り返すうちに弾性リング体1に金属疲労が蓄積し、最終的には、弾性リング体1が弾性力を失うおそれが大きかった。
さらに、装飾体2の脱落を防止するためには、弾性リング体1の弾性力を大きく設定する必要があるが、そうすると、逆に、装飾体2の交換時に大きな力が必要となり、操作性の低下を免れなかった。
第二の例の従来の装身具においては、単に係合部1’、2’が相互に係合し合うことによってのみ、宝玉類が抱合爪3、4の間に挟持されている。このため、小さな力または衝撃で係合部1’、2’が外れることがあり、そのような場合には、宝玉類のみならず、装身具をも落として紛失してしまうおそれがあった。
本発明はこのような従来の装身具における問題点に鑑みてなされたものであり、装身具自体の疲労を伴うことなく宝玉類の着脱を繰り返すことが可能であり、宝玉類の交換に大きな力を必要とせず、さらに、宝玉類を確実に挟持することを可能にする装身具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、本体と、一対の挟持部材と、からなる装身具であって、前記挟持部材の少なくとも何れか一方及び前記本体の少なくとも何れか一方にはその周方向においてスリットが形成されており、前記挟持部材の何れか一方は、前記本体に形成された前記スリット又は他方の挟持部材に形成された前記スリットの内部を通過して開閉可能であるように前記本体に回動可能に取り付けられており、前記何れか一方の挟持部材を前記本体に対して回動させ、前記一対の挟持部材を相互に開閉させることにより、前記一対の挟持部材の間に対象物を取り外し可能に挟持する装身具を提供する。
前記一対の挟持部材の何れか一方は前記本体に固定されており、他方は前記一方の挟持部材と対向するように前記本体に回動可能に取り付けられており、前記一対の挟持部材の一方を他方に相互に対向した状態で係合させる係合手段を備えていることが好ましい(例えば、図1−4参照)。
例えば、前記係合手段は、一方に形成された凸部と、他方に形成され、前記凸部が嵌合可能な凹部とからなり、前記凸部及び前記凹部の少なくとも何れか一方の個数は1以外であることが好ましい(例えば、図2及び図16参照)。
前記一対の挟持部材は前記一対の挟持部材を相互に近づく方向に付勢する引張バネを介して連結されていることが好ましい(例えば、図9−12参照)。
前記スリットは前記本体に形成されており、前記一対の挟持部材の各々は、前記対象物を挟み込む挟持部と、前記挟持部の一端から延びる延長部と、から形成されており、前記一対の挟持部材の各々は前記挟持部と前記延長部との境界点において相互に対向するように前記本体に対して回動可能に取り付けられていることが好ましい(例えば、図15−17参照)。
上記の装身具は前記一対の挟持部材の一方を他方に相互に対向した状態で係合させる係合手段を備えており、前記係合手段は、一方に形成された凸部と、他方に形成され、前記凸部が嵌合可能な凹部とからなり、前記凸部及び前記凹部の少なくとも何れか一方の個数は1以外であることが好ましい(例えば、図5−17参照)。
前記本体に対して回動可能に取り付けられ、かつ、前記スリットに嵌合可能なロック部材を有しており、前記ロック部材は、前記何れか一方の挟持部材を前記他方の挟持部材に対して閉じたときに、前記スリットに嵌合することにより、前記何れか一方の挟持部材をロックするものであることが好ましい(例えば、図18−21参照)。
前記本体に対して回動可能に取り付けられ、かつ、前記スリットに嵌合可能なロック部材を有しており、前記ロック部材は前記スリットに嵌合したときに前記一方の挟持部材に係合することにより前記一方の挟持部材の回動を阻止するものであり、前記ロック部材は前記本体の周方向において伸縮可能であることが好ましい(例えば、図24−26参照)。
本発明に係る装身具によれば、以下の効果を得ることができる。
第一に、本発明に係る装身具は、上記の第一の例の従来の装身具(図27)とは異なり、装身具自体の弾性力を利用するものではないので、宝玉類の着脱を繰り返しても、装身具自体に疲労を蓄積させることはなく、第一の例の従来の装身具と比較して、極めて大きい耐久性(寿命)を有する。
第二に、宝玉類を他のものに交換する場合には、一方の挟持部材を他方の挟持部材に対して回動させる動作を行うだけでよい。このため、第一の例の従来の装身具(図27)と比較して、少ない力で宝玉類を他のものに交換することが可能である。
第三に、本発明に係る装身具の使用時には、本体の内側に形成されている開口に使用者の指が通されているため、一方の挟持部材が他方の挟持部材から外れる方向に回動することはない。このため、第二の例の従来の装身具(図28−31)とは異なり、宝玉類が挟持部材から外れて落下するおそれはない。
本発明の第一の実施形態に係る装身具の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る装身具において、第二の挟持部材を本体に対して開いた状態を示す斜視図である。 図3に示す状態の縦断面図である。 本発明の第一の実施形態の第一の変形例に係る装身具の斜視図である。 本発明の第一の実施形態の第二の変形例に係る装身具の斜視図である。 支持部を追加的に形成するための支持部形成部材の斜視図である。 図6に示した装身具に支持部形成部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る装身具の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る装身具の外側の一部を除去した状態の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第三の実施形態に係る装身具の断面図である。 図14(A)、図14(B)及び図14(C)は本発明の第三の実施形態に係る装身具の各構成要素の斜視図である。 本発明の第四の実施形態に係る装身具の分解斜視図である。 本発明の第四の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第四の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第五の実施形態に係る装身具の斜視図である。 本発明の第五の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第五の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第五の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第五の実施形態の変形例に係る装身具の斜視図である。 本発明の第五の実施形態の変形例に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第六の実施形態に係る装身具の斜視図である。 本発明の第六の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 本発明の第六の実施形態に係る装身具の縦断面図である。 従来の装身具の第一の例の斜視図である。 従来の装身具の第二の例の装身具において宝玉類を嵌めたときの正面図である。 従来の装身具の第二の例の装身具において宝玉類を嵌めたときの側面図である。 従来の装身具の第二の例の装身具において宝玉類を嵌めたときの上面図である。 従来の装身具の第二の例の装身具において宝玉類を取り外したときの正面図である。
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る装身具100の斜視図、図2は装身具100の縦断面図である。
本実施形態に係る装身具100は、リング状の本体110と、一対の挟持部材をなす第一の挟持部材120及び第二の挟持部材130と、から構成されている。
本実施形態に係る装身具100は、例えば、指輪として使用される。
図1に示すように、本体110にはその周方向に延びるスリット111が形成されている。スリット111は、本体110の厚さ方向のほぼ中央において、本体110の全円周のほぼ3/4にわたって形成されている。
第一の挟持部材120は本体110と一体的に形成されており、その一部が本体110の外側に突出している。第一の挟持部材120の上端付近には、スリット111が含まれる平面と平行な平面内において延びているピン状の支持部121が形成されている。
第二の挟持部材130は、本体110のスリット111の一部と同一形状の第一部分130Aと、本体110の外側に突出する第二部分130Bと、を有している(図2参照)。
第二の挟持部材130は、第一部分130Aの下端において、ピン132を介して本体110に対して回動可能に取り付けられている。すなわち、第二の挟持部材130はスリット111の内部を通過しつつ、本体110に対して、ひいては、第一の挟持部材120に対して回動自在である。
第二の挟持部材130の第二部分130Bの上端付近には、第一の挟持部材120の支持部121と対向するように、ピン状の支持部131が形成されている。
図2に示すように、第二の挟持部材130には、第一部分130Aのほぼ上端において、係合手段としての1個の凸部133が形成されている。
さらに、図2に示すように、第一の挟持部材120には、第二の挟持部材130の凸部133に対応する位置において、係合手段としての3個の凹部123が第二の挟持部材130の周方向に沿って形成されている。凸部133は各凹部123に嵌合可能な形状をなしている。
上記のような構造を有する本実施形態に係る装身具100は次のように使用される。
図3は第二の挟持部材130を本体110(または第二の挟持部材120)に対して開いた状態を示す斜視図、図4はその場合の縦断面図である。
先ず、図3及び図4に示すように、第二の挟持部材130の支持部131が第一の挟持部材120の支持部121から離れる方向に第二の挟持部材130を回動させる。
次いで、第一の挟持部材120と第二の挟持部材130との間に宝石その他の宝玉類150(宝玉類150には、支持部121、131が嵌合可能な孔が予め形成されているものとする)をセットし、支持部131が支持部121に近づく方向に第二の挟持部材130を回動させる。
これにより、図2に示すように、宝玉類150には両方向から二つの支持部121、131が嵌合し、宝玉類150は第一の挟持部材120と第二の挟持部材130との間に挟持された状態で支持される。すなわち、装身具100は指輪として使用可能な状態になる。
第二の挟持部材130に形成されている凸部133は第一の挟持部材120に形成されている3個の凹部123のうち、例えば、一番右側の凹部123に嵌合する。
第一の挟持部材120と第二の挟持部材130とは、凸部133が凹部123に嵌合することによってのみ連結されているため、小さな外力または衝撃によって凸部133と凹部123との間の嵌合が解除され、第二の挟持部材130が第一の挟持部材120から外れる方向に回動すると、宝玉類150が支持部121、131から外れて落下するおそれがある。
しかしながら、本実施形態に係る装身具100の使用時には、本体110の内側に形成されている円形の開口110Aに使用者の指が通されているため、第二の挟持部材130が第一の挟持部材120から外れる方向(支持部131が支持部121から離れる方向)に回動することは不可能である。このため、宝玉類150が支持部121、131から外れて落下することはない。
宝玉類150を他のものに交換する場合には、本体110の開口110Aから指を外した状態において、支持部131が支持部121から離れる方向に第二の挟持部材130を回動させる。これにより、図4に示すように、宝玉類150を支持部121、131から取り外すことができるので、宝玉類150を他のものに交換した後、上記と同様にして、支持部131が支持部121に近づく方向に第二の挟持部材130を回動させる。
本実施形態に係る装身具100によれば、次のような効果を得ることができる。
第一に、本実施形態に係る装身具100は、上記の第一の例の従来の装身具(図27)とは異なり、装身具自体の弾性力を利用するものではないので、宝玉類の着脱を繰り返しても、装身具100自体に疲労を蓄積させることはなく、第一の例の従来の装身具と比較して、極めて大きい耐久性を有する。
第二に、宝玉類150を他のものに交換する場合には、第二の挟持部材130の支持部131が第一の挟持部材120の支持部121から離れる方向に第二の挟持部材130を回動させる動作を行うだけでよい。このため、第一の例の従来の装身具と比較して、少ない力で宝玉類150を他のものに交換することが可能である。
第三に、本実施形態に係る装身具100の使用時には、本体110の内側に形成されている円形の開口110Aに使用者の指が通されているため、第二の挟持部材130が第一の挟持部材120から外れる方向に回動することはない。このため、第二の例の従来の装身具とは異なり、宝玉類150が支持部121、131から外れて落下するおそれは皆無である。
第四に、第二の挟持部材130の凸部133が嵌合する凹部123を3個の凹部123の何れにするかに応じて、二つの支持部121、131の間の距離が変更される。このため、二つの支持部121、131の間に、異なるサイズの宝玉類150を挟持させることが可能である。
なお、凹部123の個数は任意に選択することが可能である。ただし、凹部123の個数を1とした場合には、異なるサイズの宝玉類150を挟持させるという上記第四の効果は得られない。また、本実施形態とは逆に、1個の凹部123と複数個の凸部133を形成することも可能である。さらには、複数個の凸部133と複数個の凹部123を形成することも可能である。また、円形の開口110Aに使用者が指を通すことで第二の挟持部材が回動することを阻止できるので、凹部123及び凸部133を省略することも可能であるが、安全性は劣る。
本実施形態に係る装身具100は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
本実施形態に係る装身具100は一対の支持部121、131を有するものとして形成されているが、複数対の支持部121、131を形成することも可能である。
図5は本実施形態の第一の変形例に係る装身具100Aの斜視図である。
図5に示すように、横方向に並ぶ複数対の支持部121、131を形成することが可能である。
図6は本実施形態の第二の変形例に係る装身具100Bの斜視図である。
図6に示すように、上下方向に並ぶ複数対の支持部121、131を形成することが可能である。
図7は支持部を追加的に形成するための支持部形成部材140の斜視図である。
支持部形成部材140はほぼU字型の形状をなしている。
図8は、図6に示した装身具100Bに支持部形成部材140を取り付けた状態を示す斜視図である。
図8に示すように、装身具100Bに支持部形成部材140を取り付けることにより、第一の挟持部材120及び第二の挟持部材130のみでなく、支持部形成部材140も補助的に宝玉類150を支えるので、より安全性が高くなる。
なお、適当な箇所にリング145を形成し、リング145に他の装飾用品を連結させることにより、他の装飾用品を追加的に取り外し自在に付加することが可能である。
(第二の実施形態)
図9は本発明の第二の実施形態に係る装身具200の斜視図、図10は装身具200の縦断面図、図11は装身具200の外側の一部を除去した状態の斜視図である。
本実施形態に係る装身具200は、第一の実施形態に係る装身具100と比較して、第二の挟持部材130の支持部131が第一の挟持部材120の支持部121に近づく方向に第二の挟持部材130を付勢する引張バネ210を追加的に備えている点において、構造的に異なる。
図10及び図11に示すように、第一の挟持部材120及び第二の挟持部材130には、引張バネ210を収容可能なスペース124、134が形成されており、スペース124、134の内部には引張バネ210の両端を引っ掛けるための柱125、135が形成されている。図10に示すように、引張バネ210はその両端が柱125、135に引っ掛けられた状態でスペース124、134の内部に収納される。
引張バネ210の弾性力により、第一の挟持部材120及び第二の挟持部材130は常に支持部121、131が相互に近づく方向に付勢される。このため、図12に示すように、支持部131を支持部121から離す方向に第二の挟持部材130を回動させた場合にも、第二の挟持部材130は引張バネ210の弾性力により自動的に当初の位置(図10に示す位置)に復帰する。
以上のように、本実施形態に係る装身具200によれば、支持部131を支持部121から離す方向に第二の挟持部材130を回動させた場合、第二の挟持部材130を引張バネ210の弾性力により自動的に当初の位置に復帰させることが可能である。
(第三の実施形態)
図13は本発明の第三の実施形態に係る装身具300の断面図である。
本実施形態に係る装身具300は、本体310と、一対の挟持部材としての第一の挟持部材320と第二の挟持部材330と、からなる。
図14(A)は本体310の斜視図、図14(B)は第一の挟持部材320の斜視図、図14(C)は第二の挟持部材330の斜視図である。
図14(A)に示すように、本体310は、円周の一部が欠けた状態の円形に近いリング形状をなしている。本体310の一端の付近には連結環311が取り付けられている。
図14(B)に示すように、第一の挟持部材320は、本体310の欠けた円周の一部に嵌まり込む形状の第一部分321と、第一部分321の他端から延びる第二部分323と、第二部分323の先端に形成されたピン状の支持部324と、第二部分323の先端に形成され、支持部324と同一方向に延びるブロック状の連結部325と、から構成されている。
第二部分323には、その長さ方向に延びるスリット326が形成されている。後述するように、第二の挟持部材330はスリット326の内部を回動する。
連結部325には、支持部324と同一方向に延びる孔327が形成されている。
図14(C)に示すように、第二の挟持部材330の先端にはピン状の支持部331が形成され、さらに、支持部331に隣接してブロック状の連結部332が形成されており、連結部332には孔333(図13参照)が形成されている。
第二の挟持部材330は、図13に示すように、その一端においてピン334を介して本体310に対して回動自在に取り付けられている。
図13に示すように、第一の挟持部材320は、第一部分321が本体310の欠けた円周の一部に嵌め込まれることにより、本体310に対して固定的に取り付けられている。第二の挟持部材330は、第一の挟持部材320のスリット326を通過した状態で、ピン334を介して本体310に対して回動自在に取り付けられている。
図13に示すように、第一の挟持部材320と第二の挟持部材330とが本体310に取り付けられた状態においては、第一の挟持部材320の支持部324及び連結部325と第二の挟持部材330の支持部331及び連結部332とはそれぞれ相互に対向している。連結部325の孔327と連結部332の孔333には引張バネ335が埋め込まれている。このため、連結部325と連結部332とは常に相互に引っ張り合う状態にある。
以上のような構造を有する本実施形態に係る装身具300は次のように使用される。
先ず、連結部325と連結部332とが相互に離れる方向に第二の挟持部材330を回動させ、第二の挟持部材330を回動後の位置に静止させる。これにより、二つの支持部324、331が相互に離れるので、宝玉類150(図2参照)を二つの支持部324、331の間にセットした後、第二の挟持部材330を引張バネ335の弾性力により当初の位置(図13に示す位置)に復帰させる。これにより、二つの支持部324、331に宝玉類150が挟み込まれる。
宝玉類150を他のものに交換する場合には、連結部325と連結部332とが相互に離れる方向に第二の挟持部材330を回動させることにより、宝玉類150を取り外すことができるので、新しい宝玉類をセットした後、第二の挟持部材330を引張バネ(図示せず)の弾性力により当初の位置(図13に示す位置)に復帰させる。
本実施形態に係る装身具300は、例えば、連結環311にチェーンを通すことによって、ペンダントして使用することが可能である。
(第四の実施形態)
図15は本発明の第四の実施形態に係る装身具400の分解斜視図、図16は装身具400の縦断面図である。
本実施形態に係る装身具400は、リング状の本体410と、一対の挟持部材をなす第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430と、から構成されている。
本実施形態に係る装身具400は、例えば、指輪として使用される。
図15に示すように、本体410にはその周方向に延びるスリット411が形成されている。スリット411は、本体410の厚さ方向のほぼ中央において、本体410の全円周のほぼ3/4にわたって形成されている。
第一の挟持部材420と第二の挟持部材430とは同一の形状をなしている。このため、以下、第一の挟持部材420についてのみ説明する。
第一の挟持部材420は、宝玉類150を挟み込む挟持部421と、挟持部421の一端(図16では下端)から延びる延長部422と、から形成されている。
第一の挟持部材420は、挟持部421と延長部422との境界点において、ピン423を介して本体410に対して回動可能に取り付けられている。
図16に示すように、挟持部421には内側に向かって延びる支持部424が形成されている。延長部422は本体410のスリット411の内部に収容可能な形状をなしている。
図17は、各支持部424が相互に離れる方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430を相互に回動させた状態の縦断面図である。
図17に示すように、本体410のスリット411の内壁には半球状の複数個の凹部412が本体410の半径方向に連続して形成されている。複数個の凹部412は部分的に重なり合っているため、全体としては、ほぼ長円形状をなしている。
一方、第一の挟持部材420には凹部412に嵌合可能な形状の凸部425が形成されている。
上記のような構造を有する本実施形態に係る装身具400は次のように使用される。
先ず、図17に示すように、各支持部424が相互に離れる方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430を回動させ、宝玉類150を各支持部424の間にセットする。
次いで、図15及び図16に示すように、各支持部424が相互に近づく方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430を回動させ、各支持部424を宝玉類150の孔の中に嵌め込む。これにより、宝玉類150は第一の挟持部材420と第二の挟持部材430との間に挟み込まれた状態になる。すなわち、装身具400を指輪として使用可能な状態になる。
第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430に形成されている凸部425は本体410に形成されている複数個の凹部412のうち、例えば、一番外側の凹部412に嵌合する(図16参照)。
第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430と本体410は、凸部425が凹部412に嵌合することによってのみ連結されているため、小さな外力または衝撃によって凸部425と凹部412との間の嵌合が解除され、第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430が各支持部424が相互に離れる方向に回動すると、宝玉類150が支持部424から外れて落下するおそれがある。
しかしながら、本実施形態に係る装身具400の使用時には、本体410の内側に形成されている円形の開口410Aに使用者の指が通されているため、宝玉類150が支持部424から外れる方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430が回動することはない。このため、宝玉類150が支持部424から外れて落下することはない。
宝玉類150を他のものに交換する場合には、本体410の開口410Aから指を外した状態において、支持部424が相互に離れる方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430を回動させる。これにより、図17に示すように、宝玉類150を支持部424から取り外すことができるので、宝玉類150を他のものに交換した後、支持部424が相互に近づく方向に第一の挟持部材420及び第二の挟持部材430を回動させる。
以上のように、本実施形態に係る装身具400によっても、第一の実施形態に係る装身具100と同様の効果を得ることができる。
(第五の実施形態)
図18は本発明の第五の実施形態に係る装身具500の斜視図、図19は装身具500の縦断面図である。また、図20及び図21は装身具500の使用方法を示す縦断面図である。
本実施形態に係る装身具500は、本体510と、一対の挟持部材としての第一の挟持部材520及び第二の挟持部材530と、ロック部材540と、から構成されている。
本体510は、円周方向の一部が欠けた円弧形状をなしている。
第一の挟持部材520は本体510と一体的に形成されている。具体的には、第一の挟持部材520は本体510の一端から本体510の内側に向かって曲線状に延びている。
第一の挟持部材520の先端にはピン状の支持部521が形成されている。
また、第一の挟持部材520にはその長さ方向に延びるスリット522が形成されている(図20参照)。
第二の挟持部材530は第一の挟持部材420と同様の形状をなしている。第二の挟持部材530はその一端においてピン531を介して本体510に対して回動自在に取り付けられている。第二の挟持部材530は第一の挟持部材520に形成されたスリット522を通過して本体510に対して回動する。
第二の挟持部材530の先端にはピン状の支持部532が形成されており、第二の挟持部材530がロック部材540によりロックされている状態(図19に示す状態)においては、支持部532は第二の挟持部材520の支持部521と対向している。
ロック部材540はその一端においてピン541を介して本体510に対して回動可能に取り付けられている。図19に示すように、ロック部材540は第二の挟持部材520のスリット522の内部に収納可能な形状を有している。
第一の挟持部材520のスリット522の一端には凹部523(図21参照)が形成されており、第二の挟持部材530の内側面には凹部523に嵌合可能な凸部533が形成されている。
また、第二の挟持部材530の外側面には凹部534が形成されており(図21参照)、ロック部材540の先端には凹部534に嵌合可能な凸部542が形成されている。
上記のような構造を有する本実施形態に係る装身具500は次のようにして使用される。
先ず、図21に示すように、スリット522から離れる方向にロック部材540を本体510に対して回動させ、その位置に静止させる。
次いで、支持部532が第一の挟持部材520の支持部521から離れる方向に第二の挟持部材530を本体510に対して回動させる。この状態が図21に示す状態である。
この後、宝玉類150を第一の挟持部材520の支持部521に嵌め込み、図20に示すように、支持部532が支持部521に近づく方向に第二の挟持部材530を回動させ、第二の挟持部材530の支持部532を宝玉類150に嵌め込む。これにより、宝玉類150は二つの支持部521、532により支持された状態になる。
この状態においては、図20に示すように、第二の挟持部材530の凸部533が第一の挟持部材520の凹部523に嵌合し、第一の挟持部材520と第二の挟持部材530とが相互に係合した状態になっている。
次いで、図19に示すように、ロック部材540をスリット522に嵌合するように本体510に対して回動させる。これにより、ロック部材540の凸部542が第二の挟持部材530の凹部534に嵌合し、第二の挟持部材530の回動(支持部532が支持部521から離れる方向への回動)が阻害され、第二の挟持部材530はロックされた状態になる。
宝玉類150を取り外す場合には、上記と逆の動作を行う。
本実施形態に係る装身具500は、例えば、本体510に形成された連結環511にチェーンを通すことにより、ペンダントとして使用することが可能である。
本実施形態に係る装身具500によっても、第一の実施形態に係る装身具100と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る装身具500においては、第二の挟持部材530の凸部533が第一の挟持部材520の凹部523と嵌合するだけでなく、ロック部材540がスリット522に嵌合することによっても、第二の挟持部材530の回動が阻害されるので、より安全性が向上している。
図22は本実施形態の変形例に係る装身具500Aの斜視図、図23は装身具500Aの縦断面図である。
本実施形態に係る装身具500においては、第一の挟持部材520及び第二の挟持部材530はそれらの先端が何れも本体510の内側に延びており、本体510の内側において宝玉類150が支持されている。これに対して、本実施形態の変形例に係る装身具500Aにおいては、第一の挟持部材520及び第二の挟持部材530はそれらの先端が何れも本体510の外側に延びており、本体510の外側において宝玉類150が支持される。このように、第一の挟持部材520及び第二の挟持部材530はそれらの先端を本体510の内側及び外側の何れに延ばすことも可能である。なお、第一の挟持部材520及び第二の挟持部材530の延びる方向が変わったことにあわせ、スリットも本体に形成されている。
本実施形態に係る装身具500がペンダントとして使用されるものであるのに対して、本変形例に係る装身具500Aは指輪として使用される(このため、連結環511は不要である)。
(第六の実施形態)
図24は本発明の第六の実施形態に係る装身具600の斜視図、図25は装身具600の縦断面図である。図26は装身具600の使用方法を示す縦断面図である。
本実施形態に係る装身具600は、第一の実施形態に係る装身具100と比較して、係合手段としての凸部133及び凹部123に代えて、ロック部材610を備えている。この点を除いて、本実施形態に係る装身具600は第一の実施形態に係る装身具100と同様の構造を有している。このため、第一の実施形態と同一の構成要素に対しては同一の参照符号を用いる。
ロック部材610は、図25に示すように、内部が空洞になっているシース611と、シース611の内部をスライド可能なバー612と、シース611の内部空洞の底部に収納され、バー612を押し出す方向に付勢するバネ613と、から構成されている。
シース611は本体110の曲率と同一の曲率を有する円弧形状に形成されており、本体110に形成されたスリット111に収納可能である。
シース611はその一端(図25においては下端)においてピン614を介して本体110に対して回動自在に取り付けられている。
バー612はシース611と同一の曲率を有する円弧形状をなしており、シース611の内部をスライド可能である。シース611にはその表面に開口部615が形成されており、バー612に形成された突起616が開口部615の内部を開口部615に沿って移動する。
このように、バー612は本体110の周方向において伸縮可能であり、バー612の可動範囲は、突起616が開口部615の内部において移動し得る範囲である。
第二の挟持部材130には凹部134が形成されており、バー612の先端は凹部134に嵌合可能な形状を有している。
上記のような構造を有する本実施形態に係る装身具600は次のようにして使用される。
先ず、図26に示すように、ロック部材610を本体110に対して回動させ、ロック部材610と第二の挟持部材130の凹部134との係合を解除する。
これにより、第二の挟持部材130は支持部131が支持部121から離れる方向に回動可能になる。
次いで、支持部121、131の間に宝玉類150をセットし、第二の挟持部材130を逆方向に回動させ、支持部121、131を宝玉類150に嵌め込む。
その後、図25に示すように、バー612を縮めた状態のままロック部材610を回動させ、ロック部材610をスリット111の内部に嵌合させる。次いで、バー612をバネ614の弾性力により伸長させると、バー612の先端が第二の挟持部材130の凹部134に嵌合し、第二の挟持部材130がロックされる。
以上のように、本実施形態に係る装身具600によっても第一の実施形態に係る装身具100と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る装身具600においては、バー612は伸縮可能であるので、第一の挟持部材120に対する第二の挟持部材130の相対的な位置を宝玉類150のサイズに応じて変更することが可能である。このため、本実施形態に係る装身具600には任意のサイズの宝玉類150を取り付けることができる。なお、係合手段としての凸部133及び凹部123に代えて、ロック部材610を備えるものとして説明したが、両方を設けても良い。
100 本発明の第一の実施形態に係る装身具
110 本体
111 スリット
120 第一の挟持部材
130 第二の挟持部材
150 宝玉類
200 本発明の第二の実施形態に係る装身具
210 引張バネ
300 本発明の第三の実施形態に係る装身具
400 本発明の第四の実施形態に係る装身具
500 本発明の第五の実施形態に係る装身具
510 本体
520 第一の挟持部材
530 第二の挟持部材
540 ロック部材
600 本発明の第六の実施形態に係る装身具
610 ロック部材

Claims (8)

  1. 本体と、一対の挟持部材と、からなる装身具であって、
    前記挟持部材の少なくとも何れか一方及び前記本体の少なくとも何れか一方にはその周方向においてスリットが形成されており、
    前記挟持部材の何れか一方は、前記本体に形成された前記スリット又は他方の挟持部材に形成された前記スリットの内部を通過して開閉可能であるように前記本体に回動可能に取り付けられており、
    前記何れか一方の挟持部材を前記本体に対して回動させ、前記一対の挟持部材を相互に開閉させることにより、前記一対の挟持部材の間に対象物を取り外し可能に挟持する装身具。
  2. 前記一対の挟持部材の何れか一方は前記本体に固定されており、他方は前記一方の挟持部材と対向するように前記本体に回動可能に取り付けられており、
    前記一対の挟持部材の一方を他方に相互に対向した状態で係合させる係合手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装身具。
  3. 前記一対の挟持部材は前記一対の挟持部材を相互に近づく方向に付勢する引張バネを介して連結されていることを特徴とする請求項1に記載の装身具。
  4. 前記スリットは前記本体に形成されており、
    前記一対の挟持部材の各々は、前記対象物を挟み込む挟持部と、前記挟持部の一端から延びる延長部と、から形成されており、
    前記一対の挟持部材の各々は前記挟持部と前記延長部との境界点において相互に対向するように前記本体に対して回動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の装身具。
  5. 前記本体に対して回動可能に取り付けられ、かつ、前記スリットに嵌合可能なロック部材を有しており、
    前記ロック部材は、前記何れか一方の挟持部材を前記他方の挟持部材に対して閉じたときに、前記スリットに嵌合することにより、前記何れか一方の挟持部材をロックするものであることを特徴とする請求項1または2に記載の装身具。
  6. 前記本体に対して回動可能に取り付けられ、かつ、前記スリットに嵌合可能なロック部材を有しており、
    前記ロック部材は前記スリットに嵌合したときに前記一方の挟持部材に係合することにより前記一方の挟持部材の回動を阻止するものであり、
    前記ロック部材は前記本体の周方向において伸縮可能であることを特徴とする請求項1に記載の装身具。
  7. 前記係合手段は、一方に形成された凸部と、他方に形成され、前記凸部が嵌合可能な凹部とからなり、前記凸部及び前記凹部の少なくとも何れか一方の個数は1以外であることを特徴とする請求項2に記載の装身具。
  8. 前記一対の挟持部材の一方を他方に相互に対向した状態で係合させる係合手段を備えており、
    前記係合手段は、一方に形成された凸部と、他方に形成され、前記凸部が嵌合可能な凹部とからなり、前記凸部及び前記凹部の少なくとも何れか一方の個数は1以外であることを特徴とする請求項4に記載の装身具。
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