JP2014211554A - 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法 - Google Patents

露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014211554A
JP2014211554A JP2013088222A JP2013088222A JP2014211554A JP 2014211554 A JP2014211554 A JP 2014211554A JP 2013088222 A JP2013088222 A JP 2013088222A JP 2013088222 A JP2013088222 A JP 2013088222A JP 2014211554 A JP2014211554 A JP 2014211554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
auxiliary
patterns
exposure
auxiliary pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013088222A
Other languages
English (en)
Inventor
俊介 朝直
Shunsuke Asanao
俊介 朝直
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PS4 Luxco SARL
Original Assignee
PS4 Luxco SARL
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PS4 Luxco SARL filed Critical PS4 Luxco SARL
Priority to JP2013088222A priority Critical patent/JP2014211554A/ja
Publication of JP2014211554A publication Critical patent/JP2014211554A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/36Masks having proximity correction features; Preparation thereof, e.g. optical proximity correction [OPC] design processes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/70Adapting basic layout or design of masks to lithographic process requirements, e.g., second iteration correction of mask patterns for imaging
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26

Abstract

【課題】焦点深度の向上と、高い寸法均一性を同時に実現すること。
【解決手段】半導体デバイスの露光用マスクは、所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンと、このライン・アンド・スペースパターンに近接して配置された補助パターンとを含む。補助パターンは、複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と平行に延在して配置された複数の非解像補助パターンから成る。或いは、補助パターンは、複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と垂直な第2方向に延在して配置された解像補助パターンから成ってもよい。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置を製造するときのリソグラフィ工程に用いられる露光用マスクに係り、特に、補助パターンを有する露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法に関するものである。
この技術分野において周知のように、半導体集積回路(半導体デバイス)の製造においては、回路バターンの形成にステッパ又はスキャナと呼ばれる縮小投影露光装置を用いたフォトリソグラフィ技術が用いられる。以下、縮小投影露光装置をスキャナと呼ぶ。
スキャナでは単一波長の光源を露光光源に用いる。現在最先端のスキャナでは、光源にArFエキシマレーザ(波長λ:193nm)を用いている。
上記スキャナによるフォトリソグラフィでは、露光光源からのレーザ光によってフォトマスクに描画されている回路パターンを、フォトレジストを塗布した基板上に投影する事によって回路パターンを転写する。
フォトリソグラフィの分野では、近年の超解像技術の適用により波長の1/2以下の微細パターンの形成が可能となってきた。特に密集パターン(例えば、ラインとスペースの一定ピッチの繰り返しパターンである、ライン・アンド・スペースパターン(L/Sパターン))では、斜入射照射法の適用により十分な焦点深度が得られるようになっている。斜入射照射法とは、マスク照明光のうち垂直入射成分をカットして、マスクを斜め入射で照明する方法である。
しかしながら、この手法は回折光の生じない孤立パターンには変形照明法の効果は少なく、焦点深度はあまり拡大しない。そこで、それ自体は解像しない微細パターン(以下、「補助パターン」とも呼ばれる)を用いる手法が、密集パターンと孤立パターンとの焦点深度を両立させるために検討されてきた。焦点深度が広いほど、フォトリソグラフィ工程における焦点裕度が広いといえる。
例えば、特開2000−066372号公報(特許文献1)では、フォトマスク中で焦点裕度を狭める孤立ライン(孤立パターン)の両側にまたは片側に、孤立ライン(孤立パターン)と平行でフォトレジストに転写されない程度のライン幅を有する補助パターンを設けている。
一方、微細化が進んだ現在のフォトリソグラフィにおいては、補助パターンと光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)との両者が同時に採用されている。微細化パターンを実現するために、補助パターンとOPCとの両者を最適化する方法が求められている。
ところで、マスクデータの作成方法としては、デバイスパターンが入力されたCAD(Computer Aided Design)データに対して補助パターンが配置され、その後OPCの補正が行われる。補助パターンの配置方法は、まずすべてのデバイスパターンの辺に対して、予め決められたルールに従い補助パターンを発生させ、その後補助パターンとデバイスパターンおよび補助パターン同士が近接した箇所を消去するという手順が一般的である。そして、補助パターンが配置されたデバイスパターンに対してOPCを行い、半導体基板上に転写されるパターンが所望の寸法となるような最終的なマスクデータを作成している。
フォトリソグラフィを用いた配線等のレイアウトでは、露光装置(スキャナ)のフォーカス変動により、ラインエンドのレジストパターン後退が著しく大きかった。そこで、特開2007−240949号公報(特許文献2)では、ラインエンド方向に垂直な、非解像の補助パターンを発生させてパターン後退を抑え、焦点深度を増大させている。
また、特許第4768980号公報(特許文献3)は、配線パターンとダミーパターンとを備え、ダミーパターンが、配線パターンを長手方向に延伸したときに、当該配線パターンと重なる領域に配置された、露光用マスクを開示している。
さら、特開2010−152029号公報(特許文献4)は、幅広パターンに隣接した微細パターンの光強度コントラストが低下することを考慮して、微細パターンに対する光強度コントラストの低下を軽減するパターン処理を施した半導体装置を開示している。
特開2000−066372号公報 特開2007−240949号公報 特許第4768980号公報 特開2010−152029号公報
微細化が進行することで、フォトリソグラフィでは、より高解像な液浸技術や露光の適用、クロスポールなどの特殊照明を使用することが必須となっている。このような背景の下、クロスポールを使用し、特許文献2に開示されたのと同様の、非解像の補助パターンを使用した場合、非解像の補助パターンからの光強度の波がデバイスパターンに影響を与え、結果として転写されたフォトレジストパターンをうねらせてしまい、特に、焦点距離が理想値からずれてしまうデフォーカスが起ると、うねりが顕著となる。
フォトレジストパターン寸法が不均一になることで、トランジスタ動作の不具合、コンタクトパターンのショートなどの諸問題を引き起こす原因となりうる。
特許文献3に開示された技術では、焦点深度を増大させる効果がない。
特許文献4は、微細パターンに幅広パターンが近接している場合に、パターン倒壊を防止する技術を開示しているに過ぎない。
本発明のある一側面における露光用マスクは、所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンと;このライン・アンド・スペースパターンに近接して配置された補助パターンと;を含む半導体デバイスの露光用マスクあって、補助パターンは、複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と平行に延在して配置された複数の非解像補助パターンから成る。
本発明の他の一側面における露光用マスクは、所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンと;このライン・アンド・スペースパターンに近接して配置された補助パターンと;を含む半導体デバイスの露光用マスクであって、補助パターンは、複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と垂直な第2方向に延在して配置された解像補助パターンから成る。
また、本発明に係る半導体デバイスは、上記露光用マスクを使用して製造された半導体デバイスである。
更に、本発明に係るマスクデータ作成方法は、所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンのレイアウト設計後に、このライン・アンド・スペースパターンに近接して補助パターンを配置するマスクデータを作成する方法であって、補助パターンとして、複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と平行に延在して配置された複数の非解像補助パターンおよび第1方向と垂直な第2方向に延在して配置された解像補助パターンのいずれか一方を選択して、補助パターンのレイアウトシステムに対する初期設定を実施するステップと、作成した補助パターンをチェックして、チェック結果が良好であれば、作成した補助パターンをマスクデータとして出力するチェックするステップと、を含む。
本発明によれば、焦点深度の向上と、高い寸法均一性を同時に実現できる。
本発明の実施形態によるフォトマスク(露光用マスク)を搭載した露光装置の概略構成図である。 図1に示した露光装置に使用される開口絞り板の平面図である。 (A)は図1におけるフォトマスクの部分拡大平面図であり、(B)は図1におけるフォトマスクの部分拡大断面図であり、(C)は図1におけるウェハ並びにウェハステージの部分拡大断面図であり、(D)は、(A)の線A-A’領域における露光時の光強度を示したグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)を説明するための図であって。(A)は、従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は、第1の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は、(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの配置位置について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第2の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、図5は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第3の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの形状について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第3の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第4の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの配置位置と形状について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第4の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、(D)は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第5の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの配置位置と形状について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第5の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、(D)は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第6の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの配置位置と形状について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第6の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、(D)は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 本発明の第7の実施形態に係るレチクル(露光用マスク)について、主に補助パターンの配置位置と形状について説明するための図であって、(A)は従来技術となるレチクルの構成を示す平面図であり、(B)は第7の実施形態におけるレチクルの構成を示す平面図であり、(C)は(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、(D)は(A)並びに(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。 シミュレーションパターン(Sパターン)における幅(YS)の測定個所を説明するためのレチクルの平面図である。 シミュレーションパターン(Sパターン)における幅(YS)の測定結果を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態における補助パターンの配置手順を示すフロー図である。 図13の第4ステップS4における補助パターンのレイアウトルールチェックの一例を示した平面図である。 図13の第4ステップS4における補助パターンのレイアウトルールチェックの一例を示した平面図である。 図13の第4ステップS4における補助パターンのレイアウトルールチェックの一例を示した平面図である。 図13の第6ステップS6におけるOPCパターンのマスクルールチェックの一例を示したレチクルの平面図である。 図13の第8ステップS8を説明するための図であって、(A)は、第8ステップS8におけるデバイスパターンの完成予想寸法チェックの一例を示したレチクルの平面図であり、(B)は、第8ステップS8におけるデバイスパターンの形成マージンチェックの一例を示したレチクルの平面図あり、(C)は、デバイスパターンの中心線B-B’上における光強度を示したグラフである。 図13の第9ステップS9を説明するための図であって、(A)は、第9ステップS9における補助パターンの形成マージンチェックの一例を示したレチクルの平面図であり、(B)は、補助パターンの形成マージンが不足している場合におけるフォトレジストの断面形状を示す図であり、(C)は、デバイスパターンの中心線B-B’上における光強度を示したグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を適用した露光用マスク及びマスクデータ作成方法について、詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
また、XYZ座標系を設定し、各構成の配置を説明する。この座標系において、Z方向はウェハの表面に垂直な方向であり、X方向はウェハの表面と水平な面においてZ方向と直交する方向であって、Y方向はウェハの表面と水平な面においてX方向と直交する方向である。本明細書中において、X方向は第1方向と呼ばれ、Y方向は第2方向と呼ばれ、Z方向は第3方向と呼ばれる。
[露光装置およびパターンの種別]
まず、本発明の実施形態によるフォトマスク(露光用マスク)の設計条件を明確にするために、図1乃至図3を参照して、半導体デバイスを製造する際に用いる露光装置と、露光絞り板の構成並びにフォトマスク(露光用マスク)におけるパターンの種別について説明する。
図1は本発明の実施形態によるフォトマスク(露光用マスク)を搭載した露光装置200の概略構成図である。図2は図1に示した露光装置に使用される開口絞り板の平面図である。図3(A)は図1におけるフォトマスク(露光用マスク)の部分拡大平面図であり、図3(B)は図1におけるフォトマスク(露光用マスク)の部分拡大断面図であり、図3(C)は図1におけるウェハ並びにウェハステージの部分拡大断面図であり、図3(D)は、図3(A)の線A-A’領域における露光時の光強度を示したグラフである。
最初に、図1を参照して、露光装置200について説明する。露光装置200は、光源201、開口絞り板202、リレーレンズ203、コンデンサレンズ204、光学系205、およびウェハステージ206を備えている。
露光時に装着されるフォトマスク(露光用マスク)207は、コンデンサレンズ204と光学系205との間に配置されている。フォトレジストを塗布されたウェハ208は、ウェハステージ206の上面に配置されている。ここで光源201には、ArFエキシマレーザ(波長λ:193nm)が備えられており、開口絞り板202には、クロスポール照明用の開口部が備えられている。なお露光装置200は、ArFエキシマレーザを備えた液浸露光装置(開口数NA:1.35)としてもよい。今後フォトマスク(露光用マスク)は、縮小投影露光で用いるレチクルとして呼称する。
次に、図2を参照して、開口絞り板202について説明する。開口絞り板202には、4つの開口部202Aが設けられており、夫々の開口部202Aは、開口絞り板202の端部に均等間隔で配置されている。また、夫々の開口部202Aの中心線X−X’と中心線Y−Y’の交差角度θは90°となっている。このような配置とすることで、開口部202Aを透過した光源光をホールパターンの露光に有利な照明条件とすることができる。今後、開口絞り板202をクロスポール照明と称する場合がある。なお、開口絞り板202として、DOE(Diffractive Optical Elements:回折光学素子)を用いても良い。
次に、図3(A)乃至図3(D)を参照して、露光時の光強度について説明する。ここで、レチクル207はバイナリマスク、ウェハ208に塗布されたフォトレジストはポジ型として、本実施形態における補助パターンの構成で言及する、解像パターンと非解像パターンとについて説明する。
図3(A)と図3(B)とに示すように、レチクル207を構成しているガラス基板209の下面には、クロム(Cr)である第1の遮光膜210Aと第2の遮光膜210Bとが設けられている。図3(D)は、露光時の光強度分布をグラフにしており、グラフのX軸は、図3(A)の線A−A’部における位置(X位置)、Y軸は夫々のX位置における光強度である。
このようなレチクル207を用いて露光されたフォトレジスト内部の光強度は、図3(D)に示すように、第2の遮光膜210BのX位置に相当する領域から第1の遮光膜210Aに相当する領域にかけて徐々に低下しており、第1の遮光膜210Aの直下に相当する領域において最低となっている。
このような光強度分布にすると、フォトレジストの解像可否の境界となるしきい値S1よりも低い光強度領域Xsのフォトレジストは現像後に残留(図3(C)のフォトレジスト211に相当)するが、しきい値S1よりも高い光強度領域では溶解して除去される。
このように、レチクル207において、残留したフォトレジスト211の加工マスクとなった第1の遮光膜210Aを「解像パターン」と称し、フォトレジストが残留しない加工マスクである第2の遮光膜210Bを「非解像パターン」と称する。なお、解像パターンとなる第1の遮光膜210Aの寸法(Xa、Ya)と非解像パターンとなる第2の遮光膜210Bの寸法(Xb、Yb)とは、回折光の散乱並びに重複によって光強度が複雑に変動するので、一概に設定することはできず、仮寸法での光強度シミュレーション結果に基づいて決定している。なお今後は、光強度シミュレーションをリソグラフィシミュレーションと呼称する。
[第1実施形態]
次に、図4(A)乃至図4(C)を参照して、本発明の第1の実施形態に係るレチクル100ついて説明する。
図4(A)は、従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図4(B)は、第1の実施形態におけるレチクル100の構成を示す平面図であり、図4(C)は、図4(A)並びに図4(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
本第1の実施形態では、40nmのライン・アンド・スペースをArF液浸露光で形成するため、開口数NA=1.35、コヒーレントファクタ(σ):σout=0.94、σin=0.84のクロスポール照明、フォトマスクはバイナリマスクを用いるものとする。
まず、図4(B)を参照して、本発明の第1の実施形態に係るレチクル100ついて説明する。
レチクル100には、レイアウト設計に基づいた2つのデバイスパターン1が、Y方向に隣接して配置されている。各デバイスパターン1は、X方向の一方へ延在した矩形のラインパターンとなっており、幅Y1と間隔Y2はいずれも40nmとしている。各補助パターン2は、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された矩形の非解像パターンであり、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、第1方向における補助パターン2の中心線とデバイスパターン1の中心線は、同じ中心線B−B’上となるように配置されている。補助パターン2の長さX1は200nm、補助パターン2の幅Y3は26nm、隣接する2つの補助パターン2の間隔Y4は54nm、X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2の一方の端部E2の間隔X2は63.75nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接して、中心線B−B’上に配置した非解像の補助パターン2を「第1の補助パターン2」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)によって第1のOPCパターン3が配置されている。第1のOPCパターン3の長さX3は55.75nm、第1のOPCパターン3の幅Y5は50.5nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第1のOPCパターン3の端部E3までの距離X4は15.75nmとしている。
デバイスパターン1において、第1のOPCパターン3は端部E1以外にも配置されているが、ここでは説明を割愛する。なお、デバイスパターン1は、露光現像後におけるフォトレジストの理想形状となっているが、実際のフォトレジスト形状は、光強度分布によって変動するので、リソグラフィシミュレーションによる予測形状をシミュレーションパターン4として示している。
シミュレーションパターン4の端部E4は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X5が8.5nmとなっており、シミュレーションパターン4はデバイスパターン1よりも小さくなっている。なお今後は、シミュレーションパターンをSパターンと呼称する。
次に、図4(A)を参照して、従来のレチクル300について説明する。
レチクル300には、デバイスパターン1と同じ寸法であるデバイスパターン301並びにデバイスパターン301に対して最適寸法としたOPCパターン302が配置されている。また、レチクル100と同様に、Sパターン303を示している。Sパターン303の端部E6は、デバイスパターン301の端部E5から後退しており、夫々の間隔X6が20nmに拡大しており、Sパターン303はSパターン4よりもさらに小さくなっている。
ここで、図4(C)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。図4(C)に示したグラフの縦軸は、リソグラフィシミュレーションで得られた光強度の最大値を1.0とした相対光強度であり、横軸は、中心線B−B’上におけるデバイスパターン(1、301)の位置を示しており、デバイスパターン1の端部E1とデバイスパターン301の端部E5の位置をXeにして一致させている。
なおここでは、最大光強度となるデバイスパターンの位置がグラフエリア外となってしまうので、記載した相対光強度は1.0以下となっている。
レチクル100における光強度は、Sパターン4の端部E4から第1の補助パターン2の端部E2にかけて一旦増加するが、第1の補助パターン2に相当する領域では安定している。これに対して、レチクル300における光強度は、Sパターン303の端部E6から一様に増加している。
このリソグラフィシュミレーションでは、相対光強度が0.3以下となった領域にSパターンが配置されるので、相対光強度が0.3となるSパターン4の端部E4は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4の後退が抑制されている。
このようにレチクル100では、第1の補助パターン2を配置することで、Sパターン4の配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
なお第1の実施形態では、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)の中心線上において、デバイスパターン1のX方向の一方の端部E1と隣接するように、矩形とした第1の補助パターン2を配置したが、補助パターンの配置位置並びに 形状は、種々変更可能であるので、以下詳細に説明する。なお説明は、第1の実施形態と共通する内容は割愛して、図面を参照しながら相違点だけを記載している。
[第2の実施形態]
まず、図5(A)乃至図5(C)を参照して、本発明の第2の実施形態に係るレチクル110について、主に補助パターンの配置位置について説明する。
ここで、図5(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図5(B)は第2の実施形態におけるレチクル110の構成を示す平面図であり、図5(C)は図5(A)並びに図5(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図5(B)を参照して、本発明の第2の実施形態に係るレチクル110について説明する。
レチクル110において、各補助パターン2Aは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された矩形の非解像パターンであり、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、隣接した2つの補助パターン2Aの隙間における中心線とデバイスパターン1の中心線とは、同じ第1方向の中心線B−B’上となるように配置されている。隣接した2つの補助パターン2Aの隙間における中心線から一方の補助パターン2AまでのY方向における距離Y6は27nm、X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Aの一方の端部E7の間隔X7は63.75nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接して、中心線B−B’からの距離が同じになるように配置した非解像の補助パターン2Aを「第2の補助パターン2A」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、第2のOPCパターン3Aが配置されている。第2のOPCパターン3Aの長さX8は61.25nm、第2のOPCパターン3Aの幅Y7は48nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第2のOPCパターン3Aの端部E8までの距離X9は21.25nmとしている。
Sパターン4Aの端部E9は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X10が9.2nmとなっており、Sパターン4Aはデバイスパターン1よりも小さくなっている。
ここで、図5(C)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル110における光強度は、Sパターン4Aの端部E9から第2の補助パターン2Aの端部E7にかけて急峻に増加するが、第2の補助パターン2Aに相当する領域では穏やかに増加する。相対光強度が0.3となるSパターン4Aの端部E9は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Aの後退が抑制されている。
このようにレチクル110では、第2の補助パターン2Aを配置することで、Sパターン4Aの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[第3の実施形態]
次に、図6(A)乃至図6(C)を参照して、本発明の第3の実施形態に係るレチクル120について、主に補助パターンの形状について説明する。
ここで、図6(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図6(B)は第3の実施形態におけるレチクル120の構成を示す平面図であり、図6(C)は図6(A)並びに図6(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図6(B)を参照して、第3の実施形態におけるレチクル120について説明する。
レチクル120において、各補助パターン2Bは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された2つの矩形を一体化した非解像パターンであり、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、第1方向における補助パターン2Bの中心線とデバイスパターン1の中心線は、同じ中心線B−B’上となるように配置されている。各補助パターン2Bは、2つの矩形パターンが一体化した構成をしており、デバイスパターン1に隣接して配置された第1の矩形パターン5Aと、第1の矩形パターン5Aの一方の側面に配置されている第2の矩形パターン5Bとで構成されている。
第1の矩形パターン5Aの長さX11は30nm、幅Y8は38nmとなっている。第2の矩形パターン5Bの長さX12は170nm、幅Y9は26nmとなっている。補助パターン2Bの間隔(正確には、第2の矩形パターン5Bの間隔)Y10は54nm、X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Bの一方の端部E10の間隔X13は63.75nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接して、中心線B−B’上に配置した非解像の補助パターン2Bを「第3補助パターン2B」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、第3のOPCパターン3Bが配置されている。第3のOPCパターン3Bの長さX14は54.5nm、第3のOPCパターン3Bの幅Y11は49.5nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第3のOPCパターン3Bの端部E11までの距離X15は14.5nmとしている。
Sパターン4Bの端部E12は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X16が6nmとなっており、Sパターン4Bはデバイスパターン1よりも小さくなっている。
ここで、図6(C)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル120における光強度は、Sパターン4Bの端部E12から第3補助パターン2Bの端部E10にかけて一旦増加するが、第3の補助パターン2Bに相当する領域では安定している。相対光強度が0.3となるSパターン4Bの端部E12は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Bの後退が抑制されている。
このようにレチクル120では、第3の補助パターン2Bを配置することで、Sパターン4Bの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[第4の実施形態]
次に、図7(A)乃至図7(D)を参照して、本発明の第4の実施形態に係るレチクル130ついて、主に補助パターンの配置位置と形状について説明する。
ここで、図7(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図7(B)は第4の実施形態におけるレチクル130の構成を示す平面図であり、図7(C)は図7(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、図7(D)は図7(A)並びに図8(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図7(C)を参照して、補助パターン2Cについて説明する。レチクル130において、補助パターン2Cは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された矩形の解像パターンであり、X方向における幅X17は100nmとなっている。
次に、図7(B)を参照して、レチクル130について説明する。補助パターン2Cは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、補助パターン2Cは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)と垂直な方向となるY方向(第2方向)へ延在して配置されている。X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Cの一方の端部E13の間隔X18は100nm、Y方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E14と補助パターン2Cの一方の端部E15の距離Y12は150nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接するとともに、第2方向へ延在して解像される補助パターン2Cを「第4の補助パターン2C」と称する。
各デバイスパターン1の端部E1付近には、第4のOPCパターン10Aが配置されている。第4のOPCパターン10Aの長さX19は52.75nm、第4のOPCパターン10Aの幅Y13は47.75nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第4のOPCパターン10Aの端部E16までの距離X20は12.75nmとしている。
同様に、第4の補助パターン2CのX方向における一方の端部E13には、複数の第4のOPCパターン10Bが配置されている。第4のOPCパターン10Bの長さX21は17.75nm、第4のOPCパターン10Bの幅Y14は40nm、Y方向における第4のOPCパターン10Bの間隔Y15は40nmとしている。ここで、第4のOPCパターン10Aと10Bとを合わせて、第4のOPCパターン10と称する。
なお、第4の補助パターン2CのX方向における他方の端部にも、第4のOPCパターン10が配置されている。Sパターン4Cの端部E17は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X22が11.6nmとなっており、Sパターン4Cはデバイスパターン1よりも小さくなっている。なお、第4の補助パターン2Cは解像パターンであるので、第4の補助パターン2Cの予測形状をSパターン11として示している。
ここで、図7(D)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル130における光強度は、Sパターン4Cの端部E17から第4補助パターン2Cの端部E13にかけて一旦増加するが、第4補助パターン2Cに接近するにつれて徐々に低下し、第4補助パターン2Cに相当する領域では0.3以下となっている。相対光強度が0.3となるSパターン4Cの端部E17は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Cの後退が抑制されている。
このようにレチクル130では、第4の補助パターン2Cを配置することで、デバイスパターン1におけるSパターン4Cの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[第5の実施形態]
次に、図8(A)乃至図8(D)を参照して、本発明の第5の実施形態に係るレチクル140ついて、主に補助パターンの配置位置と形状について説明する。
ここで、図8(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図8(B)は第5の実施形態におけるレチクル140の構成を示す平面図であり、図8(C)は図8(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、図8(D)は図8(A)並びに図8(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図8(C)を参照して、レチクル140に使用される補助パターン2Dについて説明する。レチクル140において、補助パターン2Dは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された解像パターンであり、2種類の矩形パターンで構成されている。
すなわち、補助パターン2Dは、デバイスパターン1における第1方向の一方の端部に隣接して配置された複数の第3の矩形パターン6Aと、第3の矩形パターン6Aにおける第1方向の一方の端部に配置された第4の矩形パターン6Bとが一体化して構成されている。ここで、第3の矩形パターン6Aの幅X23は20nm、長さY16は40nm、Y方向で隣接している第3の矩形パターン6Aの間隔Y17は40nmとなっており、第4の矩形パターン6Bは第2方向へ延在しており、第1方向の幅X24は80nmとなっている。
尚、第4の矩形パターン6Bは主矩形パターンとも呼ばれ、各第3の矩形パターン6Aは副矩形パターンとも呼ばれる。したがって、補助パターン2Dは、第2方向に延在して配置された主矩形パターン6Bと、この主矩形パターン6Bから複数のデバイスパターン1へ近づく方向に突出して設けられた複数の副矩形パターン6Aとから構成されている。
次に、図8(B)を参照して、レチクル140について説明する。補助パターン2Dは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、補助パターン2Dは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)と垂直な方向となるY方向(第2方向)へ延在して配置されるとともに、X方向におけるデバイスパターン1の中心線と第3の矩形パターン6Aの中心線が、同じ中心線B-B’上となるように配置されている。X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Dを構成している第3の矩形パターン6Aの一方の端部E18の間隔X25は100nm、Y方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E19から補助パターン2Dを構成している第4の矩形パターン6Bの一方の端部E20までの距離Y18は150nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接するとともに、第2方向へ延在して解像される補助パターン2Dを「第5の補助パターン2D」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、第5のOPCパターン12Aが配置されている。第5のOPCパターン12Aの長さX26は51.5nm、第5のOPCパターン12Aの幅Y19は50.25nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第5のOPCパターン12Aの端部E21までの距離X27は11.5nmとしている。
同様に、第5の補助パターン2DのX方向における一方の端部E18には、複数の第5のOPCパターン12Bが配置されている。第5のOPCパターン12Bの長さX28は20.25nm、第5のOPCパターン12Bの幅Y20は40nm、Y方向における第5のOPCパターン12Bの間隔Y21は40nmとしている。ここで、第5のOPCパターン12Aと12Bとを合わせて、第5のOPCパターン12と称する。
なお、第5の補助パターン2DのX方向における他方の端部にも、第5のOPCパターン12が配置されている。
Sパターン4Dの端部E22は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X29が7.2nmとなっており、Sパターン4Dはデバイスパターン1よりも小さくなっている。なお、第5の補助パターン2Dは解像パターンであるので、第5の補助パターン2Dの予測形状をSパターン13として示している。
ここで、図8(D)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル140における光強度は、Sパターン4Dの端部E22から第5の補助パターン2Dの端部E18にかけて一旦増加するが、第5の補助パターン2Dに接近するにつれて徐々に低下し、第5の補助パターン2Dに相当する領域では0.3以下となっている。相対光強度が0.3となるSパターン4Dの端部E22は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Dの後退が抑制されている。
このようにレチクル140では、第5の補助パターン2Dを配置することで、デバイスパターンにおけるSパターン4Dの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[第6の実施形態]
次に、図9(A)乃至図9(D)を参照して、本発明の第6の実施形態に係るレチクル150ついて、主に補助パターンの配置位置と形状について説明する。
ここで、図9(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図9(B)は第6の実施形態におけるレチクル150の構成を示す平面図であり、図9(C)は図9(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、図9(D)は図9(A)並びに図9(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図9(C)を参照して、レチクル150に使用される補助パターン2Eについて説明する。レチクル150において、補助パターン2Eは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された解像パターンであり、2種類の矩形パターンで構成されている。
すなわち補助パターン2Eは、デバイスパターン1における第1方向の一方の端部に隣接して配置された複数の第5の矩形パターン7Aと、第5の矩形パターン7Aにおける第1方向の一方の端部に配置された第6の矩形パターン7Bとが一体化して構成されている。ここで、第5の矩形パターン7Aの幅X30は20nm、長さY22は40nm、Y方向で隣接している第5の矩形パターン7Aの間隔Y23は40nmとなっており、第6の矩形パターン7Bは第2方向へ延在して、第1方向の幅X31は80nmとなっている。
尚、第6の矩形パターン7Bは主矩形パターンとも呼ばれ、各第5の矩形パターン7Aは副矩形パターンとも呼ばれる。したがって、補助パターン2Eは、第2方向に延在して配置された主矩形パターン7Bと、この主矩形パターン7Bから複数のデバイスパターン1へ近づく方向に突出して設けられた複数の副矩形パターン7Aとから構成されている。
次に、図9(B)を参照して、レチクル150について説明する。補助パターン2Eは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、補助パターン2Eは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)と垂直な方向となるY方向(第2方向)へ延在して配置されるとともに、X方向におけるデバイスパターン1の中心線とY方向で隣接している2つの第5の矩形パターン7A間における隙間の中心線とが、同じ中心線B-B’上となるように配置されている。X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Dを構成している第5の矩形パターン7Aの一方の端部E23の間隔X32は100nm、Y方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E24から補助パターン2Dを構成している第6の矩形パターン7Bの一方の端部E25までの距離Y24は150nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接するとともに、第2方向へ延在して解像される補助パターン2Eを「第6の補助パターン2E」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、第6のOPCパターン14Aが配置されている。第6のOPCパターン14Aの長さX33は56nm、第6のOPCパターン14Aの幅Y25は47.5nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第6のOPCパターン14Aの端部E26までの距離X34は16nmとしている。
同様に、第6の補助パターン2EのX方向における一方の端部E23には、複数の第6のOPCパターン14Bが配置されている。第6のOPCパターン14Bの長さX35は25.25nm、第6のOPCパターン14Bの幅Y26は40nm、Y方向における第6のOPCパターン14Bの間隔Y27は40nmとしている。ここで、第6のOPCパターン14Aと14Bとを合わせて、第6のOPCパターン14と称する。
なお、第6の補助パターン2EのX方向における他方の端部にも、第6のOPCパターン14が配置されている。Sパターン4Eの端部E27は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X36が8.7nmとなっており、Sパターン4Eはデバイスパターン1よりも小さくなっている。なお、第6の補助パターン2Eは解像パターンであるので、第6の補助パターン2Eの予測形状をSパターン15として示している。
ここで、図9(D)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル150における光強度は、Sパターン4Eの端部E27から第6の補助パターン2Eの端部E23にかけて一旦増加するが、第6の補助パターン2Eに接近するにつれて徐々に低下し、第6の補助パターン2Eに相当する領域では0.3以下となっている。相対光強度が0.3となるSパターン4Eの端部E27は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Eの後退が抑制されている。
このようにレチクル150では、第6の補助パターン2Eを配置することで、デバイスパターンにおけるSパターン4Eの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[第7の実施形態]
次に、図10(A)乃至図10(D)を参照して、本発明の第7の実施形態に係るレチクル160ついて、主に補助パターンの配置位置と形状について説明する。
ここで、図10(A)は従来技術となるレチクル300の構成を示す平面図であり、図10(B)は第7の実施形態におけるレチクル160の構成を示す平面図であり、図10(C)は図10(B)における補助パターンの形状を示す平面図であり、図10(D)は図10(A)並びに図10(B)の中心線B-B’におけるリソグラフィシミュレーションによる光強度を示したグラフである。
まず、図10(C)を参照して、レチクル160に使用される補助パターン2Fについて説明する。レチクル160において、補助パターン2Fは、露光時におけるデバイスパターン1の形状不良を緩和するために配置された、矩形の解像パターン2FAと矩形の非解像パターン2FBとで構成されており、夫々のパターンはいずれも第2方向に延在している。
さらに詳細に説明すると、Y方向における解像パターン2FAの中心線と非解像パターン2FBの中心線とは同一直線上で重なっており、非解像パターン2FBは解像パターン2FAで取り囲まれている。ここで、解像パターン2FAの第1方向における幅X37は140nm、非解像パターン2FBの第1方向における幅X38は20nmとなっている。
次に、図10(B)を参照して、レチクル160について説明する。補助パターン2Fは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)となるX方向の一方の端部E1に隣接して配置されている。
さらに詳細に説明すると、補助パターン2Fは、デバイスパターン1の延在方向(第1方向)と垂直な方向となるY方向(第2方向)へ延在して配置されている。X方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E1と補助パターン2Fの一方の端部E28の間隔X39は100nm、Y方向におけるデバイスパターン1の一方の端部E29と補助パターン2Fの一方の端部E30の距離Y28は150nmとしている。
このように、デバイスパターン1の端部E1に隣接して第2方向へ延在するとともに、非解像パターン2FBが解像パターン2FAで囲まれた補助パターン2Fを「第7の補助パターン2F」と称する。
デバイスパターン1の端部E1付近には、第7のOPCパターン16Aが配置されている。第7のOPCパターン16Aの長さX40は55.25nm、第7のOPCパターン16Aの幅Y28は46nm、X方向におけるデバイスパターン1の端部E1から第7のOPCパターン16Aの端部E31までの距離X41は15.25nmとしている。
同様に、第7の補助パターン2FのX方向における一方の端部E28には、複数の第7のOPCパターン16Bが配置されている。第7のOPCパターン16Bの長さX42は18.75nm、第7のOPCパターン16Bの幅Y29は40nm、Y方向における第7のOPCパターン16Bの間隔Y30は40nmとしている。ここで、第7のOPCパターン16Aと16Bを合わせて、第7のOPCパターン16と称する。
なお、第7の補助パターン2FのX方向における他方の端部にも、第7のOPCパターン16が配置されている。
Sパターン4Fの端部E32は、デバイスパターン1の端部E1から後退して、夫々の間隔X43が8.3nmとなっており、Sパターン4Fはデバイスパターン1よりも小さくなっている。なお、解像パターン2FAで囲まれている非解像パターン2FBでは、その領域に相当するレジストが解像されてしまうので、解像パターン2FAの内部には非解像となる領域が存在しない。ここでも、解像パターン2FAと非解像パターン2FBで構成された第7の補助パターン2Fの予測形状をSパターン17として示している。
ここで、図10(D)を参照して、リソグラフィシミュレーションによる光強度について説明する。レチクル160における光強度は、Sパターン4Fの端部E32から第7の補助パターン2Fの端部E28にかけて一旦増加するが、第7の補助パターン2Fに接近するにつれて徐々に低下し、第7の補助パターン2Fに相当する領域では0.3以下となっている。
さらに詳細に説明すると、第7の補助パターン2Fにおける非解像パターン2FBの領域では、解像パターン2FAの領域よりも光強度が増加するが、0.3以下に留まるために解像される領域となっている。相対光強度が0.3となるSパターン4Fの端部E32は、Sパターン303の端部E6よりもデバイスパターン1(301)の端部E1に近づいており、Sパターン4Fの後退が抑制されている。このようにレチクル160では、第7の補正パターン2Fを配置することで、デバイスパターンにおけるSパターン4Fの配置位置を改善して、最終的に最適なフォトレジスト形状を得ることができる。
[実施形態の他の効果]
上述した実施形態には、Sパターン4(以降、4A乃至4Fを含む)の配置位置を改善するだけでなく、Sパターン4の幅を安定させる効果も有しているので、図面を参照しながら説明する。
図11は、Sパターン4における幅(YS)の測定個所を説明するためのレチクル100の平面図である。幅YSの測定は、Sパターン4の一方の端部ES1を起点として、X方向へ100nmの地点S1から290nmの地点S2までの測定範囲Aで実施した。なおこの範囲Aは、他のレチクルでも同様である。
図12は、Sパターン4における幅(YS)の測定結果を示すグラフであり、横軸はレチクル名、縦軸は幅ばらつきである。ここでの測定は、夫々のレチクルに対して、露光条件を理想状態とデフォーカス状態にしており、測定結果となる幅ばらつきは、デバイスパターン1の幅Y1の設定値(40nm)を基準としたずれ量を標準偏差(3σ)で示している。なお、レチクル310の構成は、上記特許文献2(特開2007−240949号公報)の図5に開示されている。
第1乃至第7の実施形態によれば、Sパターン4の幅ばらつきは、いずれの状態もレチクル300と同程度であるが、公知例となるレチクル310に対しては、明らかに低減している。このように本実施形態では、Sパターン4の形状ばらつきが低減しており、デバイスパターンを安定して形成することができる。
[作成方法]
次に、図13から図19を参照にしながら、第1の実施形態における補助パターン2の作成方法について説明する。なお説明は、図4(B)を用いて説明した第1の実施形態の構成と共通する内容は割愛して、新規事項だけを記載する。
図13は、本発明の第1の実施形態における補助パターン2の配置手順を示すフロー図である。補助パターン2の配置手順は9ステープ(S1乃至S9)で構成されている。
所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターン1が所定のピッチで配置されたライン・アンド・スペースパターンのレイアウト設計後の第1ステップS1では、補助パターン2のレイアウトシステムに対する初期設定を実施する。ここでは、半導体デバイスにおける補助パターン2の配置可能領域を考慮して、補助パターン2の種類を「非解像パターン」と指定する。同様に、補助パターン2の配置方法を決定するために、デバイスパターン1に対する補助パターン2の相対位置を「デバイスパターン1の第1方向における中心線上に、補助パターン2の第1方向における中心線を重ね合わせる。」と指定する。補助パターン2を配置するデバイスパターン1の寸法として、幅Y1とピッチY2をいずれも「40nm」に設定する。
さらに、第1ステップS1では、Sパターン4の配置状況を確認するリソグラフィシミュレーションシステムに対する初期設定を実施する。ここでは、照明パラメータとして、露光波長λを「193nm」、開口数NAを「1.35」、コヒーレントファクタσを「σout=0.94、σin=0.84」、開口絞り板を「クロスポール照明」に設定し、「ポジ型のフォトレジスト」に基づいたデータベースを用いるものとする。
次に、第2ステップS2では、補助パターン2の寸法を仮決めするために、幅Y3を「26nm」、間隔Y4を「54nm」、長さX1を「200nm」として指定する。
第3ステップS3において、レイアウトシステムによる補助パターン2の配置を行ってから、後続の第4ステップS4において、配置した補助パターン2のレイアウトルールチェックを実施する。
第4ステップS4の詳細は後述するが、ここで許容範囲外と判定された場合は、第2ステップS2に戻って補助パターン2の寸法を再設定する。
今後、このように「第2ステップS2へ戻って、補助パターン2の寸法を再設定する。」処置を「再設定処置」と称する。
第4ステップS4で許容範囲内と判定された場合は、第5ステップS5でOPCパターン3の配置を行ってから、第6ステップS6において、配置したOPCパターン3のマスクルールチェックを実施する。第6ステップS6の詳細は後述するが、このとき許容範囲外と判定された場合は、再設定処置を実施する。
第6ステップS6で許容範囲内と判定された場合は、第7ステップS7でリソグラフィシミュレーションによる露光時の光強度分布を算出する。この後、第8ステップS8において、デバイスパターン1の完成予想寸法と形成マージンをSパターン4の位置並びに寸法としてチェックする。第8ステップS8の詳細は後述するが、このとき、許容範囲外と判定された場合は、再設定処置を実施する。
第8ステップS8で許容範囲内と判定された場合は、第9ステップS9において、補助パターン2の形成マージンを光強度分布のばらつきとしてチェックする。第9ステップS9の詳細は後述するが、このとき、許容範囲外と判定された場合は、再設定処置を実施する。第9ステップS9で許容範囲内と判定された場合は、それまでの補助パターン2の作成を完了して、マスクデータ出力へ移行する。
上述したように、第2ステップS2〜第9ステップS9は、作成した補助パターンをチェックして、チェック結果が良好であれば、作成した補助パターンをマスクデータとして出力するステップ(チェックするステップ)である。
図14は、第4ステップS4における補助パターン2のレイアウトルールチェックの一例を示した平面図であり、デバイスパターン1と補助パターン2が配置されている。なお図15と図16も同様である。
2つのデバイスパターン1(1a、1b)はX方向へ延在しており、1つのデバイスパターン1(1c)は、Y方向へ延在している。ここで、デバイスパターン1aの延在方向に配置した補助パターン2(2a)とデバイスパターン1aとの間隔をXS1と定義する。また補助パターン2aとデバイスパターン1cの延在方向に配置した補助パターン2(2c)との間隔をXS2と定義する。このとき、デバイスパターン1bの延在方向に配置した補助パターン2(2b)における個々の間隔も同様となる。
ここで、XS1とXS2の許容値が夫々XSL1以上である場合、XS1>XSL1>XS2になっているとXS2が許容値以下となるので、再設定処置が必要になる。しかし、XS1>XS2>XSL1になっていれば、XS1とXS2がいずれも許容値以上となるので、再設定処置は不要となる。
次に、図15を参照すると、補助パターン2cが補助パターン2a並びに2bと重複(破線部1を参照)しており、XS2を定義することができない。このような状態では、必然的にXS2が許容値以下となってしまうので、再設定処置が必要となる。しかしながら、デバイスパターン1cの位置は、デバイスパターン1aに接近しており、再設定処置後も補助パターン2cが補助パターン2aと重複することが容易に予想されるため、図16に示す特殊な再設定処置を行う。
次に図16を参照すると、補助パターン2aと2bを配置して、補助パターン2cを配置しない特殊な再設定処置を実施している。このような特別処置によって、2つのデバイスパターン1(1a、1b)に対して補助パターン2(2a、2b)を正規の位置に配置している。
なお、補助パターン2cだけを配置する特殊な再設定処置も可能であるが、補助パターン2を正規の位置に配置したデバイスパターン1が1つに低減してしまうので、補助パターン2を配置したデバイスパターン1がより多くなる特殊な再設定処置を実施している。
図17は、第6ステップS6におけるOPCパターンのマスクルールチェックの一例を示したレチクル170の平面図であり、デバイスパターン1と補助パターン2とOPCパターン3が配置されている。ここでは説明の都合から、図14における破線内の領域だけを記載している。
2つのデバイスパターン1(1a、1b)には、補助パターン2との隙間に相当する領域にOPCパターン3が配置されており、前述したスペース寸法XS1が狭くなっている。ここで、OPCパターン3aと補助パターン2aとの間隔をXS3と定義する。このとき、デバイスパターン1bに配置したOPCパターン2bとの間隔も同様となる。
ここで、XS3の許容値がXSL2以上である場合、XSL2>XS3になっているとXS3が許容値以下となるので、再設定処置が必要になる。しかし、XS3>XSL2になっていれば、XS3が許容値以上となるので、再設定処置は不要となる。
次に、図18(A)乃至図18(C)を参照して、図13の第8ステップS8について詳細に説明する。
図18(A)は、第8ステップS8におけるデバイスパターン1の完成予想寸法チェックの一例を示したレチクル170の平面図であり、デバイスパターン1と補助パターン2とOPCパターン3とSパターン4を配置している。図18(B)は、第8ステップS8におけるデバイスパターン1の形成マージンチェックの一例を示したレチクル170の平面図ある。図18(C)は、図4(C)と同様に、デバイスパターン1の中心線B-B’上における光強度を示したグラフである。
図18(A)を参照すると、露光条件を理想状態とした場合におけるSパターン4(4G)の端部ES2とデバイスパターン1の端部E1との間隔をXS4と定義する。ここで、XS4の許容値がXSL3である場合、XSL3>XS4になっているとXS4の値は許容値以下となるので、再設定処置が不要になる。しかし、XS4>XSL3になっていれば、XS4が許容値以上となるので、再設定処置が必要となる。なお、XS4は、理想的には0であることが望ましい。
また図18(B)に示すように、デフォーカス状態とした場合におけるSパターン4(4H)の端部ES3とデバイスパターン1の端部E1との間隔をXS5と定義すると、XS5の許容値がXSL4以上である場合も同様である。なお図18(C)に示したグラフは、図4(C)と同様であるので、説明は割愛する。
次に、図19(A)乃至図19(C)を参照して、図13の第9ステップS9について詳細に説明する。
図19(A)は、第9ステップS9における補助パターン2の形成マージンチェックの一例を示したレチクル170の平面図であり、デバイスパターン1と補助パターン2とOPCパターン3とSパターン4を配置している。
図19(B)は、補助パターン2の形成マージンが不足している場合におけるフォトレジストの断面形状を示している。図19(C)は、図4(C)と同様に、デバイスパターン1の中心線B-B’上における光強度を示したグラフである。
ここで、補正パターン2の形成可否境界となる光強度のしきい値(以降、しきい値S2と称する)は、0.4以上とする。補正パターン2の形成マージンが不足すると、補正パターン2の配置領域における光強度の一部が0.4以下(破線部2)となるので、その領域におけるフォトレジスト212は、デバイスパターンを形成するフォトレジスト213よりも膜厚が薄い状態となって残留する。
このようなフォトレジスト212は、飛散して残留物を形成し易い孤立したフォトレジストであるので、半導体デバイスの安定動作を阻害する原因となり得る。なお、フォトレジスト213の端部にも、膜厚が薄い領域が生じているが、この領域は孤立していないので、飛散することはない。従って、補正パターン2に相当する領域の光強度がしきい値S2以下になっていれば、再設定処置が必要になる。しかし、しきい値S2以上になっていれば、再設定処置は不要になる。
以上、第1の実施形態における補助パターン2の作成方法について説明したが、他の実施形態における補助パターンの作成方法は、第1ステップS1における初期設定の内容が異なるだけで他は同様であるので、説明は割愛する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。例えば上記説明は、ArFエキシマレーザ(波長λ:193nm)を用いるフォトリソグラフィについて説明したが、露光波長はKrF(波長λ:248nm)あるいは水銀ランプのI線(波長λ:365nm)等他の波長でも同様に適用できる。また、マスクタイプとしてはバイナリマスク以外にも、ハーフトーン位相マスク、他の位相マスクあるいは遮光マスクにも同様に適用できる。また、透過型以外にも反射型のマスクでも同様に適用することが出来る。
なお、図4乃至図11において、リソグラフィシミュレーションを示しているが、寸法後退を強調するためにデフォーカス時のシミュレーション結果を示している。
1 デバイスパターン
2 補助パターン(第1の補助パターン;非解像パターン)
2A 補助パターン(第2の補助パターン;非解像パターン)
2B 補助パターン(第3の補助パターン;非解像パターン)
2C 補助パターン(第4の補助パターン;解像パターン)
2D 補助パターン(第5の補助パターン;解像パターン)
2E 補助パターン(第6の補助パターン;解像パターン)
2F 補助パターン(第7の補助パターン)
2FA 解像パターン
2FB 非解像パターン
3 第1のOPCパターン
3A 第2のOPCパターン
3B 第3のOPCパターン
4 シミュレーションパターン(Sパターン)
4A シミュレーションパターン(Sパターン)
4B シミュレーションパターン(Sパターン)
4C シミュレーションパターン(Sパターン)
4D シミュレーションパターン(Sパターン)
4E シミュレーションパターン(Sパターン)
4F シミュレーションパターン(Sパターン)
4G シミュレーションパターン(Sパターン)
4H シミュレーションパターン(Sパターン)
5A 第1の矩形パターン
5B 第2の矩形パターン
6A 第3の矩形パターン
6B 第4の矩形パターン
7A 第5の矩形パターン
7B 第6の矩形パターン
10 第4のOPCパターン
10A 第4のOPCパターン
10B 第4のOPCパターン
11 シミュレーションパターン(Sパターン)
12 第5のOPCパターン
12A 第5のOPCパターン
12B 第5のOPCパターン
13 シミュレーションパターン(Sパターン)
14 第6のOPCパターン
14A 第6のOPCパターン
14B 第6のOPCパターン
15 シミュレーションパターン(Sパターン)
16 第7のOPCパターン
16A 第7のOPCパターン
16B 第7のOPCパターン
17 シミュレーションパターン(Sパターン)
100 レチクル
110 レチクル
120 レチクル
130 レチクル
140 レチクル
150 レチクル
160 レチクル
170 レチクル
200 露光装置
201 光源
202 開口絞り板(クロスポール照明)
202A 開口部
203 リレーレンズ
204 コンデンサレンズ
205 光学系
206 ウェハステージ
207 フォトマスク(露光用マスク;レチクル)
208 ウェハ
209 ガラス基板
210A 第1の遮光膜
210B 第2の遮光幕
211 フォトレジスト
212 フォトレジスト
213 フォトレジスト
300 レチクル
301 デバイスパターン
302 OPCパターン
303 シミュレーションパターン(Sパターン)
X X方向(第1方向)
Y Y方向(第2方向)
Z Z方向(第3方向)

Claims (22)

  1. 所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンと;該ライン・アンド・スペースパターンに近接して配置された補助パターンと;を含む半導体デバイスの露光用マスクあって、
    前記補助パターンは、前記複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と平行に延在して配置された複数の非解像補助パターンから成る、露光用マスク。
  2. 前記複数の非解像補助パターンは、それぞれ、前記複数のデバイスパターンの中心線上に配置されている、請求項1に露光用マスク。
  3. 前記複数の非解像補助パターンの各々は、矩形パターンから成る、請求項2に記載の露光用マスク。
  4. 前記複数の非解像補助パターンの各々は、
    前記デバイスパターンに隣接して配置された、第1の幅を持つ第1の矩形パターンと、
    該第1の矩形パターンに接して、第1方向へ延在し、前記第1の幅よりも狭い第2の幅を持つ第2の矩形パターンと、
    から成る、請求項2に記載の露光用マスク。
  5. 前記複数の非解像補助パターンは、隣接する2つの非解像補助パターンの隙間における中心線が、前記複数のデバイスパターンの中心線上となるように配置されている、請求項1に露光用マスク。
  6. 前記複数の非解像補助パターンの各々は、矩形パターンから成る、請求項5に記載の露光用マスク。
  7. 前記複数のデバイスパターンの各々の第1方向の端部に配置されたOPCパターンを更に有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光用マスク。
  8. 所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンと;該ライン・アンド・スペースパターンに近接して配置された補助パターンと;を含む半導体デバイスの露光用マスクであって、
    前記補助パターンは、前記複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と垂直な第2方向に延在して配置された解像補助パターンから成る、露光用マスク。
  9. 前記解像補助パターンは矩形形状をしている、請求項8に記載の露光用マスク。
  10. 前記解像補助パターンは、
    前記第2方向に延在して配置された主矩形パターンと、
    該主矩形パターンから前記複数のデバイスパターンへ近づく方向に突出して設けられた複数の副矩形パターンと、
    から構成されている、請求項8に記載の露光用マスク。
  11. 前記複数の副矩形パターンは、それぞれ、前記複数のデバイスパターンの中心線上に配置されている、請求項10に記載の露光用マスク。
  12. 前記複数の副矩形パターンは、隣接する2つの副矩形パターンの隙間における中心線が、前記複数のデバイスパターンの中心線上となるように配置されている、請求項10に記載の露光用マスク。
  13. 前記補助パターンは、前記解像補助パターンで取り囲まれた非解像補助パターンを更に含み、
    第2方向における前記解像補助パターンの中心線と前記非解像補助パターンの中心線とが前記同一直線上で重なっている、請求項8に記載の露光用マスク。
  14. 前記解像補助パターンは矩形形状をしており、前記非解像補助パターンは矩形形状をしている、請求項13に記載の露光用マスク。
  15. 互いに近接する側の、前記複数のデバイスパターンの各々の第1方向の端部と前記解像補助パターンの端部とに配置されたOPCパターンを更に有する、請求項8乃至13のいずれか1項に記載の露光用マスク。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の露光用マスクを使用して製造された半導体デバイス。
  17. 所定の幅を持ち、第1方向へ延在する複数のデバイスパターンが所定のピッチで配列されたライン・アンド・スペースパターンのレイアウト設計後に、該ライン・アンド・スペースパターンに近接して補助パターンを配置するマスクデータを作成する方法であって、
    前記補助パターンとして、前記複数のデバイスパターンをその端部から第1方向に離間して延伸した領域に、第1方向と平行に延在して配置された複数の非解像補助パターンおよび第1方向と垂直な第2方向に延在して配置された解像補助パターンのいずれか一方を選択して、補助パターンのレイアウトシステムに対する初期設定を実施するステップと、
    作成した補助パターンをチェックして、チェック結果が良好であれば、前記作成した補助パターンを前記マスクデータとして出力するステップと、
    を含む、マスクデータの作成方法。
  18. 前記初期設定を実施するステップは、シミュレーションパターンの配置状況を確認するリソグラフィシミュレーションシステムに対する初期設定をも実施する、請求項17に記載のマスクデータ作成方法。
  19. 前記チェックするステップは、
    前記補助パターンの寸法を指定する第2ステップと、
    前記レイアウトシステムによる前記補助パターンの配置を行う第3ステップと、
    配置した補助パターンのレイアウトルールチェックを実施する第4ステップと、
    を含み、
    前記第4ステップにおいて許容範囲外と判定された場合には、前記第2ステップに戻って前記補助パターンの寸法を再設定する、請求項18に記載のマスクデータ作成方法。
  20. 前記チェックするステップは、
    前記第4ステップにおいて許容範囲内と判定された場合に、OPCパターンの配置を行う第5ステップと、
    配置したOPCパターンのマスクルールチェックを実施する第6ステップと、
    を更に含み、
    前記第6ステップにおいて許容範囲外と判定された場合には、前記第2ステップに戻って前記補助パターンの寸法を再設定する、請求項19に記載のマスクデータ作成方法。
  21. 前記チェックするステップは、
    前記第6ステップにおいて許容範囲内と判定された場合に、前記リソグラフィシミュレーションによる露光時の光強度分布を算出する第7ステップと、
    前記デバイスパターンの完成予想寸法と形成マージンを、前記シミュレーションパターンの位置並びに寸法としてチェックする第8ステップと、
    を更に含み、
    前記第8ステップにおいて許容範囲外と判定された場合には、前記第2ステップに戻って前記補助パターンの寸法を再設定する、請求項20に記載のマスクデータ作成方法。
  22. 前記チェックするステップは、
    前記第8ステップにおいて許容範囲内と判定された場合に、前記補助パターンの形成マージンを光強度分布のばらつきとしてチェックする第9ステップを更に含み、
    前記第9ステップにおいて許容範囲外と判定された場合には、前記第2ステップに戻って前記補助パターンの寸法を再設定し、
    前記第9ステップにおいて許容範囲内と判定された場合には、それまでに作成された補助パターンを前記マスクデータとして出力する、請求項21に記載のマスクデータ作成方法。
JP2013088222A 2013-04-19 2013-04-19 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法 Pending JP2014211554A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088222A JP2014211554A (ja) 2013-04-19 2013-04-19 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088222A JP2014211554A (ja) 2013-04-19 2013-04-19 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014211554A true JP2014211554A (ja) 2014-11-13

Family

ID=51931354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013088222A Pending JP2014211554A (ja) 2013-04-19 2013-04-19 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014211554A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI603143B (zh) 光學鄰近修正之執行方法
US20080113280A1 (en) Creating method of photomask pattern data, photomask created by using the photomask pattern data, and manufacturing method of semiconductor apparatus using the photomask
KR101544324B1 (ko) 표시 장치 제조용 포토마스크 및 패턴 전사 방법
JP5606932B2 (ja) マスクの製造方法ならびに光近接効果補正の補正方法および半導体装置の製造方法
US11763057B2 (en) Critical dimension uniformity
US20040248016A1 (en) Method of designing a reticle and forming a semiconductor device therewith
JP5380703B2 (ja) マスクの製造方法および半導体装置の製造方法
JP2002341513A (ja) 露光用マスク及びそれを用いた半導体装置の製造方法
JP4197540B2 (ja) フォトマスク、その作成方法及びそのフォトマスクを用いたパターン形成方法
JP2008191364A (ja) マスクパターンの設計方法
JP3984626B2 (ja) パターン形成方法
JP2014211554A (ja) 露光用マスク、それを用いて製造された半導体デバイス、およびマスクデータ作成方法
WO2009125529A1 (ja) マスクパターンの生成方法及びパターン形成方法
JP4314288B2 (ja) フォトマスク
KR100834234B1 (ko) 반도체 장치 제조용 마스크 패턴 결정 방법
TW201913227A (zh) 產生遮罩圖案的方法
JP3984625B2 (ja) マスクデータ作成方法
JP3609819B2 (ja) パターン形成方法
JP2005215588A (ja) 位相シフトマスクの製造方法および位相シフトマスク
JP3984624B2 (ja) パターン形成方法
JP2013109289A (ja) マスク作成方法、及び半導体装置の製造方法
JP3984627B2 (ja) フォトマスク
KR20130022677A (ko) 반도체 소자의 미세 패턴들의 배열을 형성하는 방법
KR20090068638A (ko) 반도체 소자의 패턴 형성용 마스크 제작 방법
JP2009193021A (ja) フォトマスク、パターンの形成方法および電子デバイスの製造方法