JP2014208594A - 透明基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】屈曲性、可撓性、耐衝撃性および外観に優れる透明基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の透明基板の製造方法は、溶剤透過性を有する支持基材上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布して、塗布層を形成する工程Aと、無機ガラスの少なくとも一方の面と該塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせて、積層体を形成する工程Bと、該積層体に第1の熱処理を施し、該塗布層中の残存溶剤量を所定量まで減少させる工程Cと、該積層体から該支持基材を剥離した後、第2の熱処理を行い、該塗布層を乾燥して、熱可塑性樹脂層を形成する工程Dとを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明基板の製造方法に関する。
近年、映像通信技術の発展により、フラットパネルディスプレイ(FPD:例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置)のような表示装置および太陽電池は、軽量・薄型化が進んでいる。従来、表示装置および太陽電池に用いられる基板には、多くの場合ガラス基板が用いられている。ガラス基板は、透明性や耐溶剤性、ガスバリア性、耐熱性に優れる。しかし、ガラス基板を構成するガラスの薄型化を図ると、軽量化されると同時に可撓性に優れるものの、耐衝撃性が不十分となり、ハンドリングが困難となる問題が生じる。
薄型ガラス基板のハンドリング性を向上させるため、ガラス表面に樹脂溶液を塗布、乾燥して得られる可撓性基板(例えば、特許文献1、2参照)、ガラス表面に樹脂フィルムが貼り付けられた可撓性基板(例えば、特許文献3参照)が提案されている。しかし、これらの技術を用いてもなお、高温高湿下での高い信頼性が求められる表示装置の製造工程において、十分な耐衝撃性を満足する可撓性基板は得られていない。
また、ガラス表面に樹脂溶液を塗布、乾燥して得られる可撓性基板は、樹脂溶液が塗布工程および乾燥工程の際に発泡し、外観が悪くなるという問題がある。一方、ガラス表面に樹脂フィルムが貼り付けられた可撓性基板は、ガラスの耐衝撃性を高めるために必要な応力がガラスに十分に付加されないため、十分な耐衝撃性が得られないという問題がある。さらに、樹脂フィルムを貼り付けるために、接着剤として樹脂溶液または溶剤を用いた場合、フィルムにシワが発生しやすい。フィルムのシワは可撓性基板の外観上の問題となるほか、このシワを発生させないような処置を施すと、フィルムが破断するという問題が生じる。
特開平11−329715号公報 特開2008−107510号公報 特開2007−010834号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、屈曲性、可撓性、耐衝撃性および外観に優れる透明基板の製造方法を提供することにある。
本発明の透明基板の製造方法は、溶剤透過性を有する支持基材上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布して、塗布層を形成する工程Aと、無機ガラスの少なくとも一方の面と該塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせて、積層体を形成する工程Bと、該積層体に第1の熱処理を施し、該塗布層中の残存溶剤量を所定量まで減少させる工程Cと、該積層体から該支持基材を剥離した後、第2の熱処理を行い、該塗布層を乾燥して、熱可塑性樹脂層を形成する工程Dとを含む。
好ましい実施形態においては、上記塗布層形成時における該塗布層中の溶剤量が、7重量%以上である。
好ましい実施形態においては、上記第1の熱処理により、上記塗布層中の残存溶剤量を15重量%以下まで減少させる。
好ましい実施形態においては、上記支持基材を剥離する際の上記塗布層の収縮応力が、10MPa以下である。
好ましい実施形態においては、上記第2の熱処理後に無機ガラスに付加される応力が、10MPa〜30MPaである。
好ましい実施形態においては、上記第1の熱処理の温度が、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、(bp−60)℃〜(bp+40)℃である。
好ましい実施形態においては、上記第2の熱処理の温度が、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、(bp−20)℃〜250℃である。
好ましい実施形態においては、上記接着剤組成物が溶剤を含み、該接着剤層中の溶剤の沸点が、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤の沸点以上である。
好ましい実施形態においては、上記接着剤組成物が溶剤を含み、該接着剤層中の溶剤が、熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる熱可塑性樹脂(A)に対して溶解性を示す。
好ましい実施形態においては、上記接着剤組成物が、熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる熱可塑性樹脂(A)と相溶性を示す成分を含む。
好ましい実施形態においては、上記接着剤組成物が、溶剤、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液と相溶性を示す熱可塑性樹脂(B)、熱硬化性モノマーおよび硬化反応触媒を含む。
好ましい実施形態においては、上記熱可塑性樹脂(B)が、末端に反応基を有する。
好ましい実施形態においては、上記支持基材の90℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上である。
好ましい実施形態においては、上記無機ガラスの厚みが、100μm以下である。
本発明によれば、溶剤透過性を有する支持基材上に形成させた溶剤を含む塗布層(すなわち、半乾燥状態の塗布層)と無機ガラスとを接着剤組成物を介して貼り合わせて得られた積層体に熱処理を施し、塗布層中の残存溶剤量を所定量まで減少させて、その後、当該積層体から支持基材を剥離して、再度、熱処理を行い塗布層を乾燥させることにより、応力が十分に付加された無機ガラスおよび発泡が抑制された熱可塑性樹脂層を有し、屈曲性、可撓性、耐衝撃性および外観に優れる透明基板を得ることができる。
本発明の好ましい実施形態による透明基板の製造方法を模式的に示す概略図である。 本発明の別の好ましい実施形態による透明基板の製造方法を模式的に示す概略図である。 本発明の製造方法により得られる透明基板の概略断面図である。
図1は、本発明の好ましい実施形態による透明基板の製造方法を模式的に示す概略図である。本発明の製造方法は、支持基材10上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布して、塗布層20を形成する工程Aと、無機ガラス30の少なくとも一方の面(図示例では無機ガラス30の両面)と塗布層20とを、接着剤組成物40を介して貼り合わせて、積層体を形成する工程Bと、当該積層体に第1の熱処理を施し、上記塗布層中の残存溶剤を所定量まで減少させる工程Cと、当該積層体から支持基材10を剥離した後、第2の熱処理を行い、塗布層20を乾燥して、熱可塑性樹脂層21を形成する工程Dとを含む。本発明の製造方法においては、塗布層20は工程A〜工程Cでは溶剤を含む半乾燥状態であり、その後の工程Dでは、支持基材10が剥離された状態で、溶剤の乾燥が完了して熱可塑性樹脂層21が形成される。本発明の製造方法によれば、無機ガラス30と、接着剤組成物40を乾燥して得られる接着剤層41と、熱可塑性樹脂(A)を含む塗布層20を乾燥して得られる熱可塑性樹脂層21とを有する透明基板を得ることができる。
図2は、本発明の別の好ましい実施形態による透明基板の製造方法を模式的に示す概略図である。図2は、無機ガラス30の片面と塗布層20とを接着剤組成物40を介して貼り合わせる場合の実施形態を示す。
A.工程A
工程Aは、支持基材上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布して、塗布層を形成する工程である。
上記支持基材は、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液の溶剤および後述の接着剤組成物に含まれる溶剤に対して耐溶剤性を有する。このような支持基材を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
上記支持基材は、溶剤透過性を有する。好ましくは、上記支持基材は、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液の溶剤に対して溶剤透過性を有する。さらに好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液の溶剤および後述の接着剤組成物に含まれる溶剤に対して溶剤透過性を有する。このような支持基材を用いれば、後工程(工程C)において第1の熱処理を行い溶剤を揮発させる際、溶剤が支持基材を透過するので、第1の熱処理時に塗布層が発泡することを防ぎ得る。このような支持基材を構成する材料としては、例えば、シリコン処理等の表面処理がされていないポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。なお、本明細書において、「溶剤透過性」の有無は、例えば、以下のように判断することができる。すなわち、溶剤10gを入れたガラス瓶(直径3.5cm×高さ7.5cm)内を窒素置換し、当該ガラス瓶の口を支持基材で封をした後、当該溶剤入りガラス瓶を((溶剤の沸点)−(35〜45))℃のホットプレート上で2時間加熱した際に、当該ガラス瓶および/または支持基材の内側に結露が生じない場合、当該支持体は当該溶剤に対して「溶剤透過性」を有すると判断される。
上記支持基材の90℃における貯蔵弾性率は、好ましくは1.0×10Pa以上であり、さらに好ましくは1.0×10Pa〜1.0×1010Paである。このような範囲であれば、上記塗布層を良好に保持することができ、外観上のムラのない透明基板を得ることができる。
上記支持基材の厚みは、好ましくは25μm〜120μmであり、さらに好ましくは50μm〜100μmである。このような範囲であれば、上記塗布層を良好に保持することができ、外観上のムラのない透明基板を得ることができる。
上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液は、熱可塑性樹脂(A)および溶剤を含む。
上記熱可塑性樹脂(A)としては、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂;ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミドアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂(A)のガラス転移温度は、好ましくは150℃〜350℃であり、さらに好ましくは170℃〜330℃であり、特に好ましくは190℃〜300℃である。
上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤は、熱可塑性樹脂(A)を溶解し得る限り任意の適切な溶剤が採用され得る。当該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、プロピレングリコールメチルエーテル等のエーテル系溶剤;ジクロロメタン、トリクロロエタン等のハロゲン系溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液の熱可塑性樹脂(A)濃度は、塗布作業が良好に行える限りにおいて、任意の適切な濃度に設定され得る。
上記支持基材上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布する方法としては、例えば、エアドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、電着コーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティング法;フレキソ印刷等の凸版印刷法、ダイレクトグラビア印刷法、オフセットグラビア印刷法等の凹版印刷法、オフセット印刷法等の平版印刷法、スクリーン印刷法等の孔版印刷法等の印刷法等が挙げられる。
工程Aにおける塗布層の厚みは、好ましくは15μm〜40μmであり、さらに好ましくは20μm〜30μmである。
上記塗布層形成時の塗布層中の溶剤量(すなわち、工程Aにおける塗布層中の溶剤量)は、好ましくは7重量%以上であり、さらに好ましくは7重量%〜50重量%であり、特に好ましくは8重量%〜40重量%であり、最も好ましくは11重量%〜30重量%である。工程Aにおける塗布層中の溶剤量が7重量%より少ない場合、後工程(工程C)の第1の熱処理時に、接着剤組成物中の溶剤が接触することにより、塗布層にソルベントクラックの発生するおそれがある。また、50重量%より多い場合、塗布層の流動性が高くなり、後工程(工程B)において塗布層と無機ガラスとを貼り合わせる際の作業性が悪くなるおそれがある。
工程Aにおける塗布層中の溶剤量は、例えば、熱可塑性樹脂(A)組成物溶液中の溶剤の種類および溶剤量を制御して調整することができる。また、必要に応じて、熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布した後、所定量の溶剤を揮発させて塗布層中の溶剤量を調整してもよい。1つの実施形態においては、溶剤量が70重量%以上の熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布した支持基材を、20℃〜100℃の環境温度下に30秒間〜10分間置いて、溶剤量が7重量%以上の塗布層を形成することができる。
B.工程B
工程Bは、無機ガラスの少なくとも一方の面と上記塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせて、積層体を形成する工程である。
上記無機ガラスは、板状のものであれば、任意の適切なものが採用され得る。上記無機ガラスは、長尺であってもよく、枚葉であってもよい。上記無機ガラスは、組成による分類によれば、例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウ酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。また、アルカリ成分による分類によれば、無アルカリガラス、低アルカリガラスが挙げられる。上記無機ガラスのアルカリ金属成分(例えば、NaO、KO、LiO)の含有量は、好ましくは15重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下である。
上記無機ガラスの厚みは、好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは20μm〜90μmであり、特に好ましくは30μm〜80μmである。本発明においては、無機ガラスの片側または両側に熱可塑性樹脂層を形成させることにより、無機ガラスの厚みを薄くすることができる。
上記無機ガラスの波長550nmにおける透過率は、好ましくは85%以上である。上記無機ガラスの波長550nmにおける屈折率nは、好ましくは1.4〜1.65である。
上記無機ガラスの密度は、好ましくは2.3g/cm〜3.0g/cmであり、さらに好ましくは2.3g/cm〜2.7g/cmである。上記範囲の無機ガラスであれば、軽量の透明基板が得られる。
上記無機ガラスの成形方法は、任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記無機ガラスは、シリカやアルミナ等の主原料と、芒硝や酸化アンチモン等の消泡剤と、カーボン等の還元剤とを含む混合物を、1400℃〜1600℃の温度で溶融し、薄板状に成形した後、冷却して作製される。上記無機ガラスの薄板成形方法としては、例えば、スロットダウンドロー法、フュージョン法、フロート法等が挙げられる。これらの方法によって板状に成形された無機ガラスは、薄板化したり、平滑性を高めたりするために、必要に応じて、フッ酸等の溶剤により化学研磨されてもよい。
上記無機ガラスは、市販のものをそのまま用いてもよく、あるいは、市販の無機ガラスを所望の厚みになるように研磨して用いてもよい。市販の無機ガラスとしては、例えば、コーニング社製「7059」、「1737」または「EAGLE2000」、旭硝子社製「AN100」、NHテクノグラス社製「NA−35」、日本電気硝子社製「OA−10」、ショット社製「D263」または「AF45」等が挙げられる。
上記無機ガラスは、好ましくは、あらかじめ、片面または両面にカップリング処理が施される。無機ガラスがカップリング処理されていれば、無機ガラスと接着剤層との密着性に優れた透明基板を得ることができる。カップリング処理に用いられるカップリング剤としては、エポキシ末端カップリング剤、アミノ基含有カップリング剤、メタクリル基含有カップリング剤、チオール基含有カップリング剤などが挙げられる。
上記接着剤組成物は、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)と相溶性を示す成分を含む。このような接着剤組成物を用いれば、接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性に優れる透明基板を得ることができる。
上記接着剤組成物は、好ましくは、熱可塑性樹脂(A)と相溶性を示す熱可塑性樹脂(B)を含む。熱可塑性樹脂(B)の具体例としては、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂;ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミドアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂等の樹脂が挙げられる。なお、上記熱可塑性樹脂(B)としては、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)と異なる樹脂が用いられる。
上記熱可塑性樹脂(B)は、好ましくは、末端に反応性の高い官能基を有する。例えば、水酸基、フェノール性水酸基、アクリル基、メタクリル基、アリル基、ビニル基、チオール基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、アミノ基、カルボン酸基等が挙げられる。なかでも好ましくは、フェノール性水酸基である。
上記熱可塑性樹脂(B)の含有量は、所望とする接着剤組成物の粘度に応じて、任意の適切な値に設定され得る。上記接着剤組成物の25℃における粘度は、好ましくは0.1mPa・s〜1000000mPa・sであり、さらに好ましくは0.2mPa・s〜500000mPa・sであり、特に好ましくは0.3mPa・s〜300000mPa・sである。このような範囲であれば、無機ガラスと上記塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせる際の作業性に優れる。
上記接着剤組成物は、好ましくは、熱硬化性モノマーおよび硬化反応触媒を含む。熱硬化性モノマーおよび硬化反応触媒を含んでいれば、無機ガラスと接着剤層、および接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性により優れた透明基板を得ることができる。
上記熱硬化性モノマーとしては、例えば、エポキシ系モノマー、オキセタン系モノマー、アクリル系モノマー、シリコーン系モノマーなどが挙げられる。これらの熱硬化性モノマーは、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも好ましくは、エポキシ系モノマーまたはオキセタン系モノマーである。このような熱硬化性モノマーであれば、例えば、上記熱可塑性樹脂(B)が、フェノール性水酸基を有する場合、当該熱可塑性樹脂(B)との強固な相互作用を形成することが可能であり、無機ガラスと接着剤層、および接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性により優れた透明基板を得ることができる。
上記熱硬化性モノマーの含有割合は、上記熱可塑性樹脂(B)に対して、好ましくは10重量%〜50重量%であり、さらに好ましくは12重量%〜40重量%であり、特に好ましくは15重量%〜35重量%である。このような範囲であれば、無機ガラスと接着剤層、および接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性により優れ、かつ、着色の少ない透明基板を得ることができる。
上記硬化反応触媒は、好ましくは、イミダゾール系触媒、錫系触媒またはチタン系触媒である。これらの触媒は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記イミダゾール系触媒の具体例としては、2−メチルイミダゾール、1,3−ジメチルイミダゾール、2−エチル4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
上記錫系触媒の具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ビス(アセトキシジブチル錫)オキサイド等が挙げられる。
上記チタン系触媒の具体例としては、松本ファインケミカル社製「TA−25」、「TC−750」等が挙げられる。
上記硬化反応触媒の含有割合は、熱可塑性樹脂(B)に対して、好ましくは1重量%〜10重量%であり、さらに好ましくは2重量%〜8重量%、特に好ましくは3重量%〜5重量%である。このような範囲であれば、無機ガラスと接着剤層、および接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性により優れ、かつ、着色の少ない透明基板を得ることができる。
上記接着剤組成物は、好ましくは、溶剤を含む。接着剤組成物に含まれる溶剤は、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)に対しても溶解性を示す。接着剤組成物がこのような溶剤を含んでいれば、接着剤組成物が上記塗布層に浸透しやすくなり、接着剤層と熱可塑性樹脂層との密着性に優れる透明基板を得ることができる。接着剤組成物に含まれる溶剤としては、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤と同様の溶剤が用いられ得る。
上記接着剤組成物に含まれる溶剤の沸点は、好ましくは、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤の沸点と同等以上である。接着剤組成物に含まれる溶剤の沸点が上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤の沸点と同等以上であれば、後工程(工程CおよびD)の第1の熱処理および第2の熱処理の際に、接着剤組成物に含まれる溶剤の揮発が熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤により妨げられ難いので、接着剤組成物の発泡を防ぎ、外観に優れる透明基板を得ることができる。
上記無機ガラスと上記塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせる方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。当該貼り合わせる方法としては、例えば、一定のギャップで設けられた2つのロール間に、塗布層を形成させた支持基材と無機ガラスとを、これらの間に接着剤組成物を供給しながら、通過させる方法が挙げられる。供給する接着剤組成物は、溶液状態であってもよく、シート状態であってもよい。
C.工程C
工程Cは、工程Bで得られた積層体に第1の熱処理を施す工程である。第1の熱処理により、上記塗布層中の残存溶剤を所定量まで減少させることができる。また、同時に、接着剤組成物中の溶剤も減少する。さらに、接着剤組成物が熱硬化性モノマーを含む場合、当該熱硬化性モノマーの硬化反応が進む。
上記第1の熱処理の方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。第1の熱処理は、例えば、空気循環式恒温オーブン、マイクロ波または遠赤外線等を利用したヒーター、温度調節用に加熱されたロール、ヒートパイプロールまたは金属ベルト等を用いた熱処理が挙げられる。
上記第1の熱処理の温度は、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、好ましくは(bp−60)℃〜(bp+40)℃であり、さらに好ましくは(bp−60)℃〜(bp+20)℃であり、特に好ましくは(bp−50)℃〜(bp+20)℃、最も好ましくは(bp−45)℃〜(bp)℃である。このような温度範囲であれば、第1の熱処理時に、上記塗布層および接着剤組成物が発泡することを防ぎ得る。なお、第1の熱処理においては、段階的に温度を上げてもよい。
上記第1の熱処理の時間は、好ましくは1分〜30分であり、さらに好ましくは5分〜20分である。
好ましくは、上記第1の熱処理により、上記塗布層中の残存溶剤量を、15重量%以下まで減少させる。さらに好ましくは3重量%〜15重量%まで減少させ、特に好ましくは4重量%〜14重量%まで減少させ、最も好ましくは5重量%〜13重量%まで減少させる。第1の熱処理後の塗布層中の残存溶剤量が15重量%より多い場合、上記積層体が後工程(工程D)において、搬送中の積層体が、当該積層体にかかるテンションに耐えられなくなり、破断するおそれがある。
D.工程D
工程Dは上記積層体から、上記支持基材を剥離した後、第2の熱処理を行う工程である。第2の熱処理により、塗布層を乾燥して、熱可塑性樹脂層を形成させることができる。また、同時に、接着剤組成物の乾燥および/または硬化が完了して、接着剤層を形成させることができる。
上記積層体における上記塗布層には、上記工程Cにおける第1の熱処理により塗布層中の溶剤が揮発することにより、収縮応力がかかる。上記支持基材を剥離する際の上記塗布層の収縮応力は、好ましくは10MPa以下であり、さらに好ましくは8MPa以下である。このような範囲であれば、基材にシワが発生することを防ぐことができる。なお、基材にシワが発生した場合、シワが塗布層に転写され、外観上好ましくない透明基板が得られるおそれがある。
上記第2の熱処理の方法は、上記第1の熱処理と同様の方法が採用され得る。
上記第2の熱処理の温度は、上記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、好ましくは(bp−20)℃〜250℃であり、さらに好ましくは(bp−10)℃〜200℃であり、特に好ましくは(bp)℃〜180℃である。上記第2の熱処理の時間は、上記第1の熱処理の時間と同様の時間に設定され得る。
上記第2の熱処理を行うことにより、塗布層を乾燥して得られる熱可塑性樹脂層の収縮応力を無機ガラスに付加することができる。このように応力が付加された無機ガラスを有する透明基板は、屈曲性、可撓性および耐衝撃性に優れる。
上記第2の熱処理後に無機ガラスに付加される応力(すなわち、本発明の製造方法により得られる透明基板の無機ガラスに付加される応力)は、好ましくは10MPa〜30MPaであり、さらに好ましくは12MPa〜30MPaであり、特に好ましくは15MPa〜30MPaである。このような範囲であれば、無機ガラスと接着剤層とが十分に密着し、かつ、屈曲性、可撓性および耐衝撃性に優れる透明基板を得ることができる。より詳細には、無機ガラスの破断は、無機ガラスが引っ張り方向の外力を受けた場合に、クラックに引っ張り応力が集中することにより生じるが、本発明の製造方法により得られる透明基板の無機ガラスは、塗布層および接着剤層の収縮による応力が付加されているので、クラックが受ける引っ張り応力が低減される。その結果、より大きな引っ張り方向の外力に対しても無機ガラスのクラックの進展および破断を防ぐことができ、屈曲性、可撓性および耐衝撃性に優れる透明基板を得ることができる。
E.透明基板
図3は、本発明の製造方法により得られる透明基板の概略断面図である。この透明基板200は、無機ガラス30と、無機ガラス30の片側または両側(好ましくは図示例のように両側)に配置された熱可塑性樹脂層21とを備え、無機ガラス30と熱可塑性樹脂層21との間に接着剤層41をさらに備える。
本発明の透明基板は、必要に応じて、上記熱可塑性樹脂層の無機ガラスとは反対側に任意の適切なその他の層を備え得る。上記その他の層としては、例えば、透明導電性層、ハードコート層等が挙げられる。
上記透明基板の総厚は、好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは140μm以下であり、特に好ましくは80μm〜130μmである。
上記透明基板にクラックを入れ屈曲させた際の破断直径は、好ましくは40mm以下であり、さらに好ましくは30mm以下である。
上記透明基板の波長550nmにおける光透過率は、好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。好ましくは、上記透明基板は、180℃で2時間の加熱処理を施した後の光透過率の減少率が5%以内である。このような減少率であれば、FPDの製造プロセスにおいて必要な加熱処理を施しても、実用上許容可能な光透過率を確保できるからである。
上記透明基板の表面粗度Ra(実質的には、上記熱可塑性樹脂層または上記その他の層の表面粗度Ra)は、好ましくは50nm以下であり、さらに好ましくは30nm以下、特に好ましくは10nm以下である。上記透明基板のうねりは、好ましくは0.5μm以下であり、さらに好ましくは0.1μm以下である。
上記透明基板は、その線膨張係数が、好ましくは15ppm/℃以下であり、さらに好ましくは10ppm/℃以下であり、特に好ましくは1ppm/℃〜10ppm/℃である。上記透明基板は、上記無機ガラスを備えることにより、優れた寸法安定性(例えば、上記のような範囲の線膨張係数)を示す。より具体的には、上記無機ガラス自体が剛直であることに加えて、上記熱可塑性樹脂層が該無機ガラスに拘束されることにより熱可塑性樹脂層の寸法変動も抑制することができる。その結果、上記透明基板は全体として優れた寸法安定性を示す。
上記熱可塑性樹脂層の波長550nmにおける光透過率は、好ましくは80%以上である。上記熱可塑性樹脂層の波長550nmにおける屈折率(n)は、好ましくは1.3〜1.7である。
上記熱可塑性樹脂層の厚みは、好ましくは5μm〜80μmであり、さらに好ましくは8μm〜60μmであり、とくに好ましくは10μm〜50μmである。このような範囲であれば、熱可塑性樹脂層が無機ガラスを十分に補強することができる。
上記熱可塑性樹脂層の弾性率は、好ましくは1.5GPa〜10GPa以上であり、さらに好ましくは1.8GPa〜9GPaであり、特に好ましくは2GPa〜8GPaである。
上記熱可塑性樹脂層の破壊靱性値は、好ましくは1.5MPa・m1/2〜10MPa・m1/2であり、さらに好ましくは2MPa・m1/2〜6MPa・m1/2であり、特に好ましくは2.5MPa・m1/2〜8MPa・m1/2である。このような範囲であれば、十分な粘り強さを有する熱可塑性樹脂層が形成され、当該熱可塑性樹脂層により無機ガラスのクラックの進展や破断を防ぎ、良好な屈曲性を有する透明基板を得ることができる。また、このような熱可塑性樹脂(A)を含む熱可塑性樹脂層を無機ガラス両面に形成した場合、仮に無機ガラスが透明基板内部で破断した場合においても、熱可塑性樹脂層は破断し難いので、熱可塑性樹脂層により無機ガラスの飛散が防止され、かつ透明基板の形状が保たれるため、表示素子および太陽電池の製造工程における施設の汚染を防止し得、歩留まりを向上させることができる。
上記接着剤層の厚みは、好ましくは0.001μm〜20μmであり、さらに好ましくは0.001μm〜15μmであり、特に好ましくは0.01μm〜10μmである。このような範囲であれば、透明基板の透明性に対する影響が少なく、かつ、高温高湿状況下でも、十分な接着力を発現することができる。
上記透明導電性層は、上記透明基板を照明素子、表示素子または太陽電池の基板として用いる場合に、電極または電磁波シールドなどとして機能し得る。
上記透明導電性層に用いられ得る材料としては、例えば、銅、銀等の金属;インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)等の金属酸化物;ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子;カーボンナノチューブを含む組成物等が挙げられる。
上記ハードコート層は、上記透明基板に耐薬品性、耐擦傷性および表面平滑性を付与させる機能を有する。
上記ハードコート層を構成する材料としては、任意の適切なものを採用し得る。上記ハードコート層を構成する材料としては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂およびこれらの混合物が挙げられる。なかでも好ましくは、耐熱性に優れるエポキシ系樹脂である。上記ハードコート層はこれらの樹脂を熱または活性エネルギー線により硬化させて得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、厚みはアンリツ製デジタルマイクロメーター「KC−351C型」を使用して測定した。また、実施例および比較例において支持基材として用いたPET基材の溶剤透過性は、以下のようにして判断した。
(PET基材の溶剤透過性)
スクリュー管瓶(アズワン社製、型番「No.7L」、品番「5−098011」、直径3.5cm×高さ7.5cm)にシクロペンタノン10gを入れた。その後、当該スクリュー管瓶内を窒素置換し、当該スクリュー管瓶を5cm角のPET基材で封をした。このとき、スクリュー管瓶とPET基材とは、接着剤(セメダイン社製、品番「AX−083」)で接着させた。次いで、当該スクリュー管瓶を90℃に加熱したホットプレート上に置き、2時間加熱した。加熱終了後、PET基材およびスクリュー管瓶の内側の状態を目視観察した。
目視観察の結果、PET基材および/またはスクリュー管瓶の内側に溶剤の結露が生じていた場合は、当該PET基材は溶剤透過性がないと判断した。一方、結露が生じなかった場合は、当該PET基材は溶剤透過性があると判断した。
[製造例1]
攪拌装置を備えた反応容器中、4,4’−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノール7.65g(0.028mol)、4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール12.35g(0.043mol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.444g、p−ターシャリーブチルフェノール0.022gを1M水酸化ナトリウム溶液185gに溶解させた。この溶液に、テレフタル酸クロライド14.4g(0.071mol)をクロロホルム246gに溶解させた溶液を攪拌しながら一度に加え、室温で120分間攪拌した。その後、重合溶液を静置分離してポリマーを含んだクロロホルム溶液を分離し、ついで酢酸水で洗浄し、イオン交換水で洗浄した後、メタノールに投入してポリマーを析出させた。析出したポリマーを濾過し、減圧下で乾燥することで、白色のポリマー27gを得た。
[実施例1]
末端水酸基変性されたポリエーテルサルホン(スミカエクセル 5003P:住友化学社製)10gをシクロペンタノン90gに加熱して溶かし、10重量%の溶液を得た。得られた溶液に、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(アロンオキセタン OXT−221:東亞合成社製)0.6g、1、2−ジメチルイミダゾール0.4g、およびエポキシ末端カップリング剤(KBM403:信越化学工業社製)2.5g添加し、接着剤組成物を得た。
別途、無機ガラス(厚み50μm、長さ10cm×幅4cm)の片面表面をメチルエチルケトンで洗浄後、コロナ処理を行い、エポキシカップリング剤(KBM403:信越化学工業社製)2%水溶液を塗布し、100℃で10分間乾燥させた。同様の処理を無機ガラスのもう一方の面についても行った。
その後、製造例1で得られたポリマー10gをシクロペンタノン90gに溶かした10重量%の熱可塑性樹脂(A)溶液を、溶剤透過性を有するPET(ルミラー:東レ株式会社製、厚み75μm)基材上に塗布し、90℃で8分間溶剤を揮発させて塗布層を形成させた。塗布層中の溶剤量は、23重量%(熱可塑性樹脂(A)の濃度:77重量%)であった。
上記無機ガラスと上記PET基材上に形成された塗布層との間に上記接着剤組成物を供給しながら、無機ガラスと塗布層とを貼り合わせた。このような操作を無機ガラスの両面に行って、積層体(PET基材/塗布層/接着剤組成物/無機ガラス/接着剤組成物/塗布層/PET基材)を得た。
得られた積層体に、90℃で4分間、130℃で4分間、150℃で4分間の熱処理を行った。当該熱処理後の塗布層中の残存溶剤量は6重量%であった。
その後、両面のPET基材を剥離して、さらに150℃で12分間の熱処理を行い、総厚み115μmの透明基板(熱可塑性樹脂層(30μm)/接着剤層(2.5μm)/無機ガラス(50μm)/接着剤層(2.5μm)/熱可塑性樹脂層(30μm))を得た。なお、上記透明基板の幅方向端部(長さ10cm×幅1cm)は無機ガラスを露出させた。
[実施例2]
接着剤組成物にジブチル錫ジラウレート0.05gをさらに加えた以外は、実施例1と同様にして透明基板を得た。
[比較例1]
塗布層形成時における、塗布層中の溶剤量を、6重量%(熱可塑性樹脂層(A)の濃度94重量%)とした以外は、実施例1と同様にして透明基板を得た。
[比較例2]
溶剤透過性を有するPET(ルミラー:東レ株式会社製、厚み75μm)基材に代えて、シリコン処理された溶剤透過性を有さないPET(MRF:三菱樹脂株式会社製、厚み38μm)基材を用いた以外は、実施例1と同様にして透明基板を得た。
[比較例3]
積層体形成直後に(すなわち、熱処理前に)、PET基材を剥離した以外は、実施例1と同様にして透明基板を得た。
[比較例4]
製造例1で得られたポリマー90gをシクロペンタノン600gに溶かしたキャスティング溶液を、PET(ルミラー:東レ株式会社製、厚み75μm)基材上に塗布し、さらに残存溶剤量が5%以下になるまで乾燥した後、基材を剥離して、ポリアリレートフィルムを得た。
別途、無機ガラス(厚み50μm、長さ10cm×幅4cm)の片面表面をメチルエチルケトンで洗浄後、コロナ処理を行い、エポキシカップリング剤(KBM403:信越化学工業社製)で処理した。同様の処理を無機ガラスのもう一方の面についても行った。
上記無機ガラスの両面に、上記ポリアリレートフィルムを、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3´,4´−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製)8g、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(アロンオキセタン OXT−221:東亞合成社製)2g、光重合開始剤(SP−170:アデカ社製)0.4gを含む接着剤組成物を用いて貼り合わせた後、UV照射して接着剤組成物を硬化させて、透明基板(ポリアリレートフィルム層/接着剤層/無機ガラス/接着剤層/ポリアリレートフィルム層)を得た。なお、上記透明基板の幅方向端部(長さ10cm×幅1cm)は無機ガラスを露出させた。
[比較例5]
末端水酸基変性されたポリエーテルサルホン(スミカエクセル 5003P:住友化学社製)36.2gをシクロペンタノン172gおよびN,N−ジメチルホルムアミド10.8gの混合溶剤に溶かし、ポリエーテルサルホンが16.5重量%の溶液を得た。さらに該溶液にレベリング剤(BYK307 ビックケミー社製)0.027g、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3´,4´−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学工業社製)1.81g、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(アロンオキセタン OXT−221:東亞合成社製)1.45g、2−メチルイミダゾール1.09g、エポキシ末端カップリング剤(KBM403:信越化学工業社製)9.05g添加し、第1のキャスティング溶液を得た。
別途、無機ガラス(厚み50μm、長さ10cm×幅4cm)の片面表面をメチルエチルケトンで洗浄後、コロナ処理を行い、カップリング剤等を添加したキャスティング溶液を塗布し、100℃で10分間、さらに170℃で20分間乾燥させ、厚みが1μmの第1の熱可塑性樹脂層を形成した。同様の処理を無機ガラスのもう一方の面についても行った。
その後、製造例1で得られたポリマー90gをシクロペンタノン600gに溶かした第2のキャスティング溶液を、第1の熱可塑性樹脂層上に塗布し、90℃で15分間乾燥させた。さらに裏面にも第2のキャスティング溶液を第1の熱可塑性樹脂層上に塗布し、85℃で10分間乾燥させ、その後、両面を130℃で10分間、さらに170℃で20分間乾燥させ、片側の厚みが36.5μmの第2の熱可塑性樹脂を得て、総厚み125μmの透明基板(第2の熱可塑性樹脂層/第1の熱可塑性樹脂層/無機ガラス/第1の熱可塑性樹脂層/第2の熱可塑性樹脂層)を得た。なお、上記透明基板の幅方向端部(長さ10cm×幅1cm)は無機ガラスを露出させた。
〈評価〉
上記で得られた透明基板を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(1)密着性試験
JIS K 5400の碁盤目剥離試験により評価した。すなわち、得られた透明基板および積層体の片面最外層の表面上10mm角中に1mm間隔にカッターで切れ目を入れ、100個の碁盤目を作り、粘着テープをその上に貼り付けた後、剥離し、無機ガラスから剥離した樹脂層の碁盤目の数により密着性を評価した。
(2)外観
得られた透明基板の外観を目視にて確認した。透明基板に、発泡、クラック、シワが確認されない場合は合格(表1中、○で示す)とした。
(3)破断直径
(a)実施例および比較例で得られた透明基板を評価用試料として準備した。
(b)薄板ガラス露出部分の長辺中央に5mm以下のクラックを入れた。
(c)評価用試料の長辺を屈曲させ、クラックの進展を観察し、ガラスが破断した際の、屈曲した辺(長辺)を円周とする円の直径を破断直径とした。
(4)収縮応力
幅30mm×長さ125mmの短冊状無機ガラス(厚み100μm)の片面に、実施例および比較例と同様の方法で樹脂層を形成させ、カールしたサンプルの曲率半径Rを測定した。
補正項を導入したStonryの下記式(C.A.Klien,J.Appl.Phys., 88 5487 (2000))に、曲率半径R;薄板ガラスのヤング率(70GPa)、ポアソン比(0.2)および厚み(100μm);樹脂のヤング率、ポアソン比および厚みを代入して、樹脂層の収縮応力(すなわち、無機ガラスに付加される応力)を求めた。
Figure 2014208594
Figure 2014208594
表1から明らかなように、実施例1および2の透明基板は、支持基材と、接着剤組成物と、所定量の溶剤を含んだ塗布層とを有した積層体に第1の熱処理を行い、その後、支持基材を剥離して、第2の熱処理を行うことにより、密着性に優れ、樹脂層の収縮応力が大きく、破断直径が小さかった。これらは、本発明の製造方法により得られる透明基板が、屈曲性、可撓性および耐衝撃性に優れることを示している。一方、比較例4の透明基板は、樹脂層(ポリアリレートフィルム層)の収縮応力が小さかった。このような透明基板は、無機ガラスに十分な応力が付加されず、屈曲性、耐衝撃性に劣る。
また、実施例1および2の製造方法によれば、外観に優れる透明基板が得られた。一方、塗布層中の溶剤量が少ない状態で第1の熱処理を行った透明基板(比較例1)はクラックが発生した。また、積層体形成直後に(すなわち、熱処理前に)、PET基材を剥離した場合は、工程中破断して透明基板を作製することができなかった(比較例3)。さらに、支持基材として溶剤透過性を有さないPET基材を用いた場合(比較例2)、および支持基材を用いず従来方法の直接塗布により熱可塑性樹脂層を形成した場合、発泡が確認された(比較例5)。
本発明の製造方法により得られる透明基板は、表示素子、太陽電池または照明素子に用いられ得る。表示素子としては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられる。照明素子としては、例えば、有機EL素子等が挙げられる。
10 支持基材
20 塗布層
30 無機ガラス
40 接着剤組成物
21 熱可塑性樹脂層
41 接着剤層
100、100´ オーブン
200 透明基板

Claims (14)

  1. 溶剤透過性を有する支持基材上に熱可塑性樹脂(A)組成物溶液を塗布して、塗布層を形成する工程Aと、
    無機ガラスの少なくとも一方の面と該塗布層とを、接着剤組成物を介して貼り合わせて、積層体を形成する工程Bと、
    該積層体に第1の熱処理を施し、該塗布層中の残存溶剤量を所定量まで減少させる工程Cと、
    該積層体から該支持基材を剥離した後、第2の熱処理を行い、該塗布層を乾燥して、熱可塑性樹脂層を形成する工程Dとを含む、
    透明基板の製造方法。
  2. 前記塗布層形成時における該塗布層中の溶剤量が、7重量%以上である、請求項1に記載の透明基板の製造方法。
  3. 前記第1の熱処理により、前記塗布層中の残存溶剤量を15重量%以下まで減少させる、請求項1または2に記載の透明基板の製造方法。
  4. 前記支持基材を剥離する際の前記塗布層の収縮応力が、10MPa以下である、請求項1から3のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  5. 前記第2の熱処理後に無機ガラスに付加される応力が、10MPa〜30MPaである、請求項1から4のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  6. 前記第1の熱処理の温度が、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、(bp−60)℃〜(bp+40)℃である、請求項1から5のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  7. 前記第2の熱処理の温度が、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に最も多く含まれる溶剤の沸点(bp)に対して、(bp−20)℃〜250℃である、請求項1から6のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  8. 前記接着剤組成物が溶剤を含み、該接着剤層中の溶剤の沸点が、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる溶剤の沸点以上である、請求項1から7のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  9. 前記接着剤組成物が溶剤を含み、該接着剤層中の溶剤が、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる熱可塑性樹脂(A)に対して溶解性を示す、請求項1から8のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  10. 前記接着剤組成物が、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液に含まれる熱可塑性樹脂(A)と相溶性を示す成分を含む、請求項1から9のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  11. 前記接着剤組成物が、溶剤、前記熱可塑性樹脂(A)組成物溶液と相溶性を示す熱可塑性樹脂(B)、熱硬化性モノマーおよび硬化反応触媒を含む、請求項1から10のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  12. 前記熱可塑性樹脂(B)が、末端に反応基を有する、請求項11に記載の透明基板の製造方法。
  13. 前記支持基材の90℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上である、請求項1から12のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
  14. 前記無機ガラスの厚みが、100μm以下である、請求項1から13のいずれかに記載の透明基板の製造方法。
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