JP2014207373A - フィルタ部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ部品を構成するコモンモードチョークコイルとリアクトルとで互いに独立に巻数を設計する【解決手段】フィルタ部品1は、巻線3aと、巻線3aとは別に通電される巻線4と、巻線3aに直列接続される巻線3bと、巻線3a,4,3bが巻き回されて磁路が形成される磁心2とを備える。また磁心2は、巻線3a,4が鎖交するとともに巻線3bが鎖交することなく磁束が周回する磁気経路MP1と、巻線3a,3bが鎖交するとともに巻線4が鎖交することなく磁束が周回する磁気経路MP2とを形成することが可能な形状に形成される。さらに巻線3a,4は、磁気経路MP1に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように磁心2に巻き回される。また巻線3a,3bは、磁気経路MP2に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁気経路MP2に巻き回される。【選択図】図1

Description

本発明は、コモンモードチョークコイルとリアクトルの機能を有するフィルタ部品に関する。
電力機器の小型化および軽量化の要求に対応するために、近年の電力変換器は高周波で駆動されるようになってきた。高周波駆動では、入出力電流に重畳する電流リプルが少なく、かつ、入出力電圧に重畳する電圧リプルが小さくなる傾向がある。このため、電力変換器の体格に対する支配的要因である、平滑コンデンサおよび平滑リアクトルの体格を低減することができ、機器全体の小型化および軽量化に寄与することができる。
高周波駆動が可能になった背景として、半導体素子の性能が向上し、高速なスイッチングができるようになったことが挙げられる。高速なスイッチングでは、周波数に比例する特徴を有するスイッチング損失を低減できるため、高周波駆動においても効率悪化を抑制できるようになる。
しかし、高速なスイッチングを行うと、EMI(Electro-Magnetic Interference)の規制の対象となる高周波のコモンモードノイズが発生しやすい。このため、コモンモードノイズを除去するコモンモードフィルタを追加する必要がある。したがって、高周波駆動を行っても、機器の小型化および軽量化の効果が期待したほど得られないという問題がある。
コモンモードフィルタの追加例として、出力に配置されたバッテリの充電経路に、ディファレンシャルモードノイズの伝達を抑制するリアクトルと、コモンモードノイズの伝達を抑制するコモンモードチョークコイルとを互いに直列に配置した電力変換装置が挙げられる(例えば、特許文献1を参照)。このような電力変換装置は、高速スイッチングとは関係なく従前から用いられてきたものであり、バッテリへ高調波ノイズが流れ込むことでバッテリの特性が劣化する問題を防ぐための装置であり、コモンモードチョークコイルの追加によりコモンモードノイズの流出を防いでいる。
しかし、上記リアクトルと上記コモンモードチョークコイルは別々の磁心上に形成されている。したがって、コモンモードチョークコイルを追加するには磁心と巻線の両方の追加が必要であり、且つ、コモンモードチョークコイルを追加するとデッドスペースも増大するため、さらに機器全体の体格が増大するという問題があった。
この問題の解決策として、別々の磁心上に形成されてきたリアクトルとコモンモードチョークコイルを一体の磁心上に構成する技術が考えられる(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2に記載の技術では、EE型磁心において、両外足それぞれに巻線を設ける。このとき、外足に設けた巻線の両方に鎖交する磁気経路は、コモンモードチョークコイルを形成し、巻線の一方と中足によって形成される磁気経路はリアクトルを形成する。結果として、一体的磁心上に、リアクトルの機能とコモンモードチョークコイルの機能の両方を実装することができる。
特開2009−213202号公報 特許第3236825号公報
しかし、特許文献2に記載の技術では、リアクトルの経路上に設けられた巻数と、コモンモードチョークコイルの経路上に設けられた巻数(一方の巻線における巻数)とが必ず等しくなるため、リアクトル用の巻数とコモンモードチョークコイル用の巻数を互いに独立して設計することができないという問題があった。
一般に、直流磁束を発生させるリアクトルでは、直流電流による磁気飽和を防ぐ観点からギャップ等により十分な磁気抵抗を設ける必要がある。そして、磁気抵抗を増大させた上で所望のインダクタンスを稼ぐために、リアクトルの巻数を十分に多くしなければならない。したがって、リアクトルの巻数は、交流磁束だけを発生させるためギャップが不要なコモンモードチョークコイルと比較して多くなるように設計することが通例である。
しかし、特許文献2に記載の技術では、両者の巻数を独立して設計できないため、これまで個別のリアクトルに用いていた巻線の巻数と同数の巻線を二つ設けることになる。したがって、磁心が一体化されてデッドスペースの低減が図られた一方で、巻線の体格は却って増大するおそれがある。
また、巻線数の過剰な増加は、体格増加だけではなく、コモンモードノイズ除去能力にも悪影響をもたらす。なぜなら、一般にコモンモードノイズは、コモンモードチョークコイルによってその伝達を阻止しようとしても、巻線間の寄生容量を介してノイズが伝達するおそれがあるからである。このためコモンモードチョークコイルでは、巻線間に大きな寄生容量が発生しないように、巻数を限定し且つ巻線間にある程度の幅をもたせることが多い。ところが、特許文献2に記載の技術では、コモンモードチョークコイルとリアクトルとで独立に巻数を設計することができない。このため、巻数が多いリアクトルの巻数に合わせてコモンモードチョークコイルを設計することになり、結果として寄生容量が増大し、コモンモード除去性能の低下につながりやすい。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、フィルタ部品を構成するコモンモードチョークコイルとリアクトルとで互いに独立に巻数を設計することができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のフィルタ部品は、導線を巻き回して形成された第1巻線と、第1巻線とは別に通電され、導線を巻き回して形成された第2巻線と、導線を巻き回して形成され、第1巻線に対して直列接続される第3巻線と、第1巻線、第2巻線および第3巻線が巻き回されて、第1巻線、第2巻線および第3巻線への通電で生じる磁束により磁路が形成される磁心とを備え、磁心は、その内部に、第1巻線および第2巻線が鎖交するとともに第3巻線が鎖交することなく磁心を磁束が周回する第1磁気経路と、第1巻線および第3巻線が鎖交するとともに第2巻線が鎖交することなく磁心を磁束が周回する第2磁気経路とを形成することが可能な形状に形成され、第1巻線および第2巻線は、第1巻線から第2巻線にかけて通電した場合に、第1磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように磁心に巻き回され、第1巻線および第3巻線は、互いに直列に接続された第1巻線および第3巻線に通電した場合に、第2磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁心に巻き回されることを特徴とする。
このように構成された請求項1に記載のフィルタ部品は、第1巻線および第2巻線が鎖交する第1磁気経路を備え、第1巻線および第2巻線は、第1磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように巻き回されている。すなわち第1磁気経路は、周知のコモンモードチョークコイルを構成する。
さらに、請求項1に記載のフィルタ部品は、互いに直列接続された第1巻線および第3巻線が鎖交する第2磁気経路を備え、第1巻線および第3巻線は、第2磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように巻き回されている。すなわち第2磁気経路は、第1巻線の巻数と第3巻線の巻数とを加算した巻数で巻線が磁心に巻き回されたリアクトルを構成する。
このため、請求項1に記載のフィルタ部品は、コモンモードチョークコイルとリアクトルの機能を有する。
さらに、コモンモードチョークコイルの巻数は、第1巻線と第2巻線の巻数により決定され、リアクトルの巻数は、第1巻線と第3巻線の巻数により決定される。このため、第1巻線と第2巻線の巻数を変えることなく第3巻線の巻数を変えることにより、コモンモードチョークコイルの巻数を変えることなくリアクトルの巻数を変えることができる。
従って、請求項1に記載のフィルタ部品によれば、フィルタ部品を構成するコモンモードチョークコイルとリアクトルとで互いに独立に巻数を設計することができる。
第1実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 図1の等価回路を示す図である。 図2と同じ機能を有する回路を示す図である。 第2実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 図4の等価回路を示す図である。 第3実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 第4実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 第5実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 第6実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 第7実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 図10の等価回路を示す図である。 第8実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 図12の等価回路を示す図である。 第9実施形態のフィルタ部品1の構成を示す平面図である。 図14の等価回路を示す図である。 第10実施形態のフィルタ部品101の構成を示す平面図である。 第11実施形態のフィルタ部品201の構成を示す平面図である。 本実施形態のフィルタ部品の第1の適用例を示す図である。 本実施形態のフィルタ部品の第2の適用例を示す図である。 本実施形態のフィルタ部品の第3の適用例を示す図である。 本実施形態のフィルタ部品の第4の適用例を示す図である。 図21の等価回路を示す図である。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のフィルタ部品1は、図1に示すように、磁心2と巻線3,4を備える。
磁心2は、矩形枠状に形成された磁性体10(以下、枠状磁心部材10という)と、枠状磁心部材10の枠内に配置される磁性体21,22(以下、中足磁心部材21,22という)とから構成されている。
枠状磁心部材10は、枠状磁心部材10の矩形の4辺のうちの左辺を構成する左辺部材11と、右辺を構成する右辺部材12と、上辺を構成する上辺部材13と、下辺を構成する下辺部材14とから構成されている。
中足磁心部材21は、枠状磁心部材10の矩形を構成する4辺の部材のうちの上辺部材13から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、上辺部材13に対して垂直方向に突出するように配置されている。
中足磁心部材22は、枠状磁心部材10の矩形を構成する4辺の部材のうちの下辺部材14から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、下辺部材14に対して垂直方向に突出するように配置されている。また中足磁心部材22は、中足磁心部材21に対して予め設定された間隔(離間距離Dgを参照)を空けて、中足磁心部材22の突出方向に沿って中足磁心部材21と対向するように配置されている。これにより、中足磁心部材21と中足磁心部材22との間にギャップ23が形成される。
巻線3は、左辺部材11および中足磁心部材21,22のそれぞれに巻き回される。なお、左辺部材11における巻線3の巻数はN(Nは正の整数)、中足磁心部材21,22における巻線3の巻数はN’(N’は正の整数)である。
以下、巻線3のうち、左辺部材11に巻き回されている部分を巻線3a、中足磁心部材21,22に巻き回されている部分を巻線3bという。
そして巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に(図1中の矢印I3を参照)、まず左辺部材11に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に中足磁心部材21,22に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に、図1において左辺部材11の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、左辺部材11に巻き回されている。また巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に、図1において中足磁心部材21,22の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材21,22に巻き回されている。
巻線4は、右辺部材12に巻き回される。なお、右辺部材12における巻線4の巻数はNである。そして巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流が流れる場合に(図1中の矢印I4を参照)、図1において右辺部材12の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、右辺部材12に巻き回されている。
次に、このように構成されたフィルタ部品1の動作原理を説明する。
フィルタ部品1内の磁束は、互いに独立した磁束φAと磁束φBの重ね合わせとして表すことができる。
磁束φBは、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP1を形成する。磁気経路MP1は、左辺部材11と、右辺部材12と、上辺部材13と、下辺部材14の内部を通過する閉磁路である。
磁束φBは、巻線3aと巻線4のみに鎖交する。また、磁気経路MP1上には、中足磁心部材21と中足磁心部材22との間に形成されているようなギャップ(ギャップ23)が存在しないため、磁束φBのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP1)上において磁気抵抗が小さい。
したがって、磁束φBおよび巻線3a,4はコモンモードチョークコイルを形成する。磁束φBにより形成される磁気経路MP1でアンペールの法則を適用すると、磁気抵抗が十分無視できるとして、下式(1)の関係を得ることができる。
N×I3 − N×I4 = 0 ・・・(1)
そして、式(1)より、下式(2)の関係を得ることができる。
3 = I4 ・・・(2)
また、磁束φAの磁束量を一定にした状態で磁束φBを変化させたときに巻線3a,4に発生する誘導電圧V3a,V4は、下式(3)で表される。
Figure 2014207373
式(1)〜式(3)により表される特徴は、図2に示すコモンモードチョークコイル51と等価である。図2はフィルタ部品1の等価回路を示す図である。
コモンモードチョークコイル51は、磁束φBが、巻数がNである巻線51aと、巻数がNである巻線51bに鎖交するように構成されている。
磁束φAは、図1に示すように、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP2,MP3を形成する。
磁気経路MP2は、左辺部材11と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材21,22を挟んで左側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁気経路MP3は、右辺部材12と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材21,22を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φAは、磁気経路MP2上で巻線3aと巻線3bのみに鎖交するとともに、磁気経路MP3上で巻線4と巻線3bのみに鎖交する。
また、磁気経路MP2,MP3上には、ギャップ23が存在するため、磁束φAのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP2,MP3)上において磁気抵抗が大きい。
したがって、磁束φAおよび巻線3a,3b,4はリアクトルとしての機能を有する。
磁束φAにより形成される磁気経路MP2,MP3でアンペールの法則を適用すると、下式(4)の関係を得ることができる。ここで、Rは、ギャップ23により形成される磁気抵抗の値である。
(N+N’)×I3 = R×φA ・・・(4)
また、磁束φBの磁束量を一定にした状態で磁束φAを変化させたときに巻線3a,3b,4に発生する誘導電圧V3a,V3b,V4は、下式(5),(6)で表される。
Figure 2014207373
式(4)〜式(6)により表される特徴は、図2に示すカップルドインダクタ52と等価である。
カップルドインダクタ52は、磁束φAが、巻数が(N’+N/2)である巻線52aと、巻数が(N/2)である巻線52bに鎖交するとともに、磁気抵抗を形成するギャップ52cを通過するように構成されている。
なお、カップルドインダクタ52の二つの巻線52a,52bには、コモンモードチョークコイルの作用により等しい電流が流れる。すなわち、電流I4が流れる巻線を、電流I3が流れる巻線に置き換えても回路機能としては等価である。
このため、図3に示すように、カップルドインダクタ52をリアクトル53に置き換えることができる。図3は、図2と同じ回路機能を有する回路を示す図である。
リアクトル53は、磁束φAが、巻数が(N’+N)である巻線53aに鎖交するとともに、磁気抵抗を形成するギャップ53bを通過するように構成されている。
そして、コモンモードチョークコイル51とリアクトル53は互いに直列に接続されている。したがってフィルタ部品1は、互いに直列に接続されているリアクトルとコモンモードチョークコイルの機能を備えている。
このように構成されたフィルタ部品1は、導線を巻き回して形成された巻線3aと、巻線3aとは別に通電され、導線を巻き回して形成された巻線4と、導線を巻き回して形成され、巻線3aに対して直列接続される巻線3bと、巻線3a、巻線4および巻線3bが巻き回されて、巻線3a、巻線4および巻線3bへの通電で生じる磁束により内部に磁路が形成される磁心2とを備える。また磁心2は、その内部に、巻線3aおよび巻線4が鎖交するとともに巻線3bが鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP1と、巻線3aおよび巻線3bが鎖交するとともに巻線4が鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP2とを形成することが可能な形状に形成される。さらに巻線3aおよび巻線4は、巻線3aおよび巻線4に通電した場合に、磁気経路MP1に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように磁心2に巻き回される。また巻線3aおよび巻線3bは、互いに直列に接続された巻線3aおよび巻線3bに通電した場合に、磁気経路MP2に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁気経路MP2に巻き回される。
このようにフィルタ部品1は、巻線3aおよび巻線4が鎖交する磁気経路MP1を備え、巻線3aおよび巻線4は、磁気経路MP1に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように巻き回されている。すなわち磁気経路MP1は、周知のコモンモードチョークコイルを構成する。
さらにフィルタ部品1は、互いに直列接続された巻線3aおよび巻線3bが鎖交する磁気経路MP2を備え、巻線3aおよび巻線3bは、磁気経路MP2に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように巻き回されている。すなわち磁気経路MP2は、巻線3aの巻数と巻線3bの巻数とを加算した巻数で巻線が磁心に巻き回されたリアクトルを構成する。
このためフィルタ部品1は、コモンモードチョークコイルとリアクトルの機能を有する。
さらに、コモンモードチョークコイルの巻数は、巻線3aと巻線4の巻数により決定され、リアクトルの巻数は、巻線3aと巻線3bの巻数により決定される。このため、巻線3aと巻線4の巻数を変えることなく巻線3bの巻数を変えることにより、コモンモードチョークコイルの巻数を変えることなくリアクトルの巻数を変えることができる。
従って、フィルタ部品1によれば、フィルタ部品1を構成するコモンモードチョークコイルとリアクトルとで互いに独立に巻数を設計することができる。
また、巻線3aが磁気経路MP1に鎖交する巻数は、巻線4が磁気経路MP1に鎖交する巻数に等しい。これにより、巻線3aと巻線4に同じ大きさの電圧が印加された場合に、巻線3aと巻線4で発生する磁束量を等しくすることができる。このため、巻線3aと巻線4にディファレンシャルモードノイズが印加された場合に、ディファレンシャルモードノイズが巻線3aに印加されたことにより発生する磁束と、ディファレンシャルモードノイズが巻線4に印加されたことにより発生する磁束とを互いに打ち消しあうことができる。したがって、フィルタ部品1を構成するコモンモードチョークコイルは、ディファレンシャルモードノイズの伝達を抑制することなくコモンモードノイズの伝達を抑制することができる能力を向上させることができる。
また磁心2は、その内部に、磁気経路MP1および磁気経路MP2に加えて、巻線4および巻線3bが鎖交するとともに巻線3aが鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP3を形成することが可能な形状に形成されている。また磁心2では、前記巻線4および巻線3bが、磁気経路MP3に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁心2に巻き回される。
すなわち磁気経路MP3は、巻線4の巻数と巻線3bの巻数とを加算した巻数で巻線が磁心に巻き回されたリアクトルを構成する。
これによりフィルタ部品1は、磁気経路MP2により形成されるリアクトルに加えて、磁気経路MP3により形成されるリアクトルが追加されるため、ディファレンシャルモードノイズの伝達を抑制する能力を向上させることができる。なお図3のリアクトル53は、これら二つのリアクトルを併せた回路機能を等価的に一個のリアクトルとして表現したものである。
また、磁気経路MP2,MP3上にはギャップ23が存在するため、磁気経路MP2,MP3の磁気抵抗は磁気経路MP1の磁気抵抗より大きい。これにより、磁気経路MP2,MP3により形成されるリアクトルにおいて直流電流による磁気飽和を抑制することができる。
以上説明した実施形態において、巻線3aは本発明における第1巻線、巻線4は本発明における第2巻線、巻線3bは本発明における第3巻線、磁心2は本発明における磁心、磁気経路MP1は本発明における第1磁気経路、磁気経路MP2は本発明における第2磁気経路、磁気経路MP3は本発明における第3磁気経路である。
また、左辺部材11は本発明における第1巻線用部材、右辺部材12は本発明における第2巻線用部材、中足磁心部材21,22は本発明における第3巻線用部材、上辺部材13は本発明における第1連結部材、下辺部材14は本発明における第2連結部材である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第2実施形態のフィルタ部品1は、図4に示すように、磁心2と巻線3,4を備える。
巻線3は、左辺部材11および中足磁心部材21のそれぞれに巻き回される。なお、左辺部材11における巻線3の巻数はN(Nは正の整数)、中足磁心部材21における巻線3の巻数はN’(N’は正の整数)である。
以下、巻線3のうち、左辺部材11に巻き回されている部分を巻線3c、中足磁心部材21に巻き回されている部分を巻線3dという。
そして巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に(図4中の矢印I3を参照)、まず左辺部材11に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に中足磁心部材21に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流I3が流れる場合に、図4において左辺部材11の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、左辺部材11に巻き回されている。また巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に、図4において中足磁心部材21の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材21に巻き回されている。
巻線4は、右辺部材12および中足磁心部材22のそれぞれに巻き回される。なお、右辺部材12における巻線4の巻数はN(Nは正の整数)、中足磁心部材22における巻線4の巻数はN’(N’は正の整数)である。
以下、巻線4のうち、中足磁心部材22に巻き回されている部分を巻線4c、右辺部材12に巻き回されている部分を巻線4dという。
そして巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流が流れる場合に(図4中の矢印I4を参照)、まず中足磁心部材22に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に右辺部材12に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流I4が流れる場合に、図4において中足磁心部材22の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材22に巻き回されている。また巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流が流れる場合に、図4において右辺部材12の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、右辺部材12に巻き回されている。
このように構成されたフィルタ部品1は、図5に示すように、巻数がNであるコモンモードチョークコイル61と、巻数が(N’+N/2)であるカップルドインダクタ62を互いに直列に接続したものと等価である。
また、このように構成されたフィルタ部品1は、導線を巻き回して形成された巻線3cと、巻線3cとは別に通電され、導線を巻き回して形成された巻線4dと、導線を巻き回して形成され、巻線3cに対して直列接続される巻線3dと、導線を巻き回して形成され、巻線4dに対して直列接続される巻線4cとを備え、巻線3c、巻線4d、巻線3bおよび巻線4cが巻き回されて、巻線3c、巻線4d、巻線3bおよび巻線4cへの通電で生じる磁束により磁路が形成される磁心2とを備える。
また磁心2は、その内部に、巻線3cおよび巻線4dが鎖交するとともに巻線3dおよび巻線4cが鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP1と、巻線3c、巻線4cおよび巻線3dが鎖交するとともに巻線4dが鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP2と、巻線4c、巻線3dおよび巻線4dが鎖交するとともに巻線3cが鎖交することなく磁心2の内部を磁束が周回する磁気経路MP3とを形成することが可能な形状に形成される。
さらに巻線3cおよび巻線4dは、巻線3cから巻線4dにかけて通電した場合に、磁気経路MP1に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように磁心2に巻き回される。また巻線3cおよび巻線3dは、互いに直列に接続された巻線3cおよび巻線3dに通電した場合に、磁気経路MP2に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁気経路MP2に巻き回される。同様に巻線4cおよび巻線4dは、互いに直列に接続された巻線4cおよび巻線4dに通電した場合に、磁気経路MP3に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように磁気経路MP3に巻き回される。
このようにフィルタ部品1は、巻線3cおよび巻線4dが鎖交する磁気経路MP1を備え、巻線3cおよび巻線4dは、磁気経路MP1に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように巻き回されている。すなわち磁気経路MP1は、周知のコモンモードチョークコイルを構成する。
さらにフィルタ部品1は、互いに直列接続された巻線3c、巻線4cおよび巻線3dが鎖交する磁気経路MP2を備え、巻線3cおよび巻線3dは、磁気経路MP2に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように巻き回されている。加えて巻線4cは、磁気経路MP2に囲まれた開口部に巻線3cおよび巻線3dと同じ方向で電流が流れ込むように巻き回されている。よって、磁気経路MP2は、巻線3cの巻数、巻線3dの巻数、および巻線4cの巻数を加算した巻数で巻線が磁心に巻き回されたカップルドインダクタを構成する。
同様にフィルタ部品1は、互いに直列接続された巻線4c、巻線3dおよび巻線4dが鎖交する磁気経路MP3を備え、巻線4cおよび巻線4dは、磁気経路MP3に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように巻き回されている。加えて巻線3dは、磁気経路MP3に囲まれた開口部に巻線4cおよび巻線4dと同じ方向で電流が流れ込むように巻き回されている。よって、磁気経路MP3は、巻線4cの巻数、巻線3dの巻数、および巻線4dの巻数を加算した巻数で巻線が磁心に巻き回されたカップルドインダクタを構成する。
なお、図5のカップルドインダクタ62は、磁気経路MP2および磁気経路MP3によって作られるカップルドインダクタを併せた回路機能を等価的に1個のカップルドインダクタとして表現している。
すなわち、互いに直列接続された巻線3cおよび巻線3d(すなわち、巻線3)は、コモンモードチョークコイル61の一部とカップルドインダクタ62の一部を構成し、互いに直列接続された巻線4cおよび巻線4d(すなわち、巻線4)も同様に、コモンモードチョークコイル61の一部とカップルドインダクタ62の一部を構成する。したがって、巻線3と巻線4はともに、コモンモードチョークコイルとカップルドインダクタとで構成されているという点で、フィルタ部品1は、巻線3と巻線4との間で、コモンモードチョークコイルとカップルドインダクタとで構成される回路構成を対称にすることができる。これにより、巻線3と巻線4との間で発生する誘導電圧が非対称になることに起因してコモンモード電流が発生し易くなるのを抑制することができる。
また、巻線3dと巻線4cの巻数は互いに等しいため、フィルタ部品1は、カップルドインダクタ62のうち巻線3で構成されている部分と巻線4で構成されている部分とを対称にすることができる。これにより、巻線3と巻線4との間で発生する誘導電圧が非対称になることに起因してコモンモード電流が発生し易くなるのを更に抑制することができる。
以上説明した実施形態において、巻線3cは本発明における第1巻線、巻線4dは本発明における第2巻線、巻線3bは本発明における第3巻線、巻線4cは本発明における第4巻線である。
また、中足磁心部材21,22は本発明における第4巻線用部材、上辺部材13は本発明における第3連結部材、下辺部材14は本発明における第4連結部材である。
(第3実施形態)
以下に本発明の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第3実施形態のフィルタ部品1は、図6に示すように、磁心2と巻線3,4を備える。
巻線3は、左辺部材11および中足磁心部材22のそれぞれに巻き回される。なお、左辺部材11における巻線3の巻数はN(Nは正の整数)、中足磁心部材22における巻線3の巻数はN’(N’は正の整数)である。
以下、巻線3のうち、左辺部材11に巻き回されている部分を巻線3e、中足磁心部材22に巻き回されている部分を巻線3fという。
そして巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に(図6中の矢印I3を参照)、まず左辺部材11に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に中足磁心部材22に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流I3が流れる場合に、図6において左辺部材11の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、左辺部材11に巻き回されている。また巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に、図6において中足磁心部材22の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材22に巻き回されている。
巻線4は、左辺部材11と中足磁心部材21をまとめて周回するように巻き回される。なお、巻線4の巻数はNである。そして巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流I4が流れる場合に(図6中の矢印I4を参照)、図6において左辺部材11および中足磁心部材21の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
フィルタ部品1は、互いに独立した磁束φCと磁束φDの重ね合わせとして表すことができる。
磁束φCは、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP11を形成する。磁気経路MP11は、左辺部材11と右辺部材12と上辺部材13と下辺部材14の内部を通過する閉磁路である。
磁束φCは、巻線3eと巻線4のみに鎖交する。また、磁気経路MP11上には、中足磁心部材21と中足磁心部材22との間に形成されているようなギャップ(ギャップ23)が存在しないため、磁束φCのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP11)上において磁気抵抗が小さい。
したがって、磁束φCおよび巻線3e,4はコモンモードチョークコイルを形成する。
磁束φDは、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP12,MP13を形成する。
磁気経路MP12は、左辺部材11と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材21,22を挟んで左側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁気経路MP13は、右辺部材12と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材21,22を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φDは、磁気経路MP12上で巻線3eと巻線3fのみに鎖交するとともに、磁気経路MP13上で巻線4と巻線3fのみに鎖交する。
また、磁気経路MP12,MP13上には、ギャップ23が存在するため、磁束φDのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP12,MP13)上において磁気抵抗が大きい。
したがって、磁束φDおよび巻線3e,3f,4はリアクトルとしての機能を有する。
このように構成されたフィルタ部品1では、磁心2は、少なくとも、磁心2に巻線が巻き回される部分の全て(すなわち、巻線3,4)を含む第1磁心部(すなわち、左辺部材11と中足磁心部材21,22)と、巻線が全く巻き回されていない第2磁心部(すなわち、上辺部材13、下辺部材14、および右辺部材12)とにより構成されている。そして、第2磁心部は一区間を残して、第1磁心部の外縁を周回するように配置されている。これにより、巻線が全く巻き回されていない第2磁心部が、第1磁心部から磁束が漏れるのを防ぐ磁気シールドとして機能し、フィルタ部品1と、フィルタ部品1の周辺に配置された回路との間で電磁的干渉が発生するのを抑制することができる。
以上説明した実施形態において、巻線3eは本発明における第1巻線、巻線4は本発明における第2巻線、巻線3fは本発明における第3巻線、磁気経路MP11は本発明における第1磁気経路、磁気経路MP12は本発明における第2磁気経路、磁気経路MP13は本発明における第3磁気経路である。
(第4実施形態)
以下に本発明の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第4実施形態のフィルタ部品1は、図7に示すように、磁心2と巻線3,4を備える。
磁心2は、枠状磁心部材10と中足磁心部材21,22と中足磁心部材24とから構成されている。
中足磁心部材24は、枠状磁心部材10の左辺部材11と中足磁心部材21,22との間で、上辺部材13から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、上辺部材13に対して垂直方向に突出し、上辺部材13から下辺部材14に掛け渡すように配置されている。
巻線3は、中足磁心部材24および中足磁心部材22のそれぞれに巻き回される。なお、中足磁心部材24における巻線3の巻数はN(Nは正の整数)、中足磁心部材22における巻線3の巻数はN’(N’は正の整数)である。
以下、巻線3のうち、中足磁心部材24に巻き回されている部分を巻線3g、中足磁心部材22に巻き回されている部分を巻線3hという。
そして巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に(図7中の矢印I3を参照)、まず中足磁心部材24に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に中足磁心部材22に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流I3が流れる場合に、図7において中足磁心部材24の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材24に巻き回されている。また巻線3は、巻線3の一端31から他端32に向けて電流が流れる場合に、図7において中足磁心部材22の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように、中足磁心部材22に巻き回されている。
巻線4は、中足磁心部材24と中足磁心部材21をまとめて周回するように巻き回される。なお、巻線4の巻数はNである。そして巻線4は、巻線4の一端41から他端42に向けて電流I4が流れる場合に(図7中の矢印I4を参照)、図7において中足磁心部材24および中足磁心部材21の上面を左側から右側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
フィルタ部品1は、互いに独立した磁束φEと磁束φFの重ね合わせとして表すことができる。
磁束φEは、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP21を形成する。磁気経路MP21は、中足磁心部材24と、右辺部材12と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材24を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φEは、巻線3gと巻線4のみに鎖交する。また、磁気経路MP21上には、中足磁心部材21と中足磁心部材22との間に形成されているようなギャップ(ギャップ23)が存在しないため、磁束φEのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP21)上において磁気抵抗が小さい。
したがって、磁束φEおよび巻線3g,4はコモンモードチョークコイルを形成する。
磁束φFは、巻線3,4への通電で生じ、磁気経路MP22,MP23を形成する。
磁気経路MP22は、中足磁心部材24と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材24と中足磁心部材21,22との間の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁気経路MP23は、右辺部材12と、中足磁心部材21,22と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材21,22を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φFは、磁気経路MP22上で巻線3gと巻線3hのみに鎖交するとともに、磁気経路MP23上で巻線4と巻線3hのみに鎖交する。
また、磁気経路MP22,MP23上には、ギャップ23が存在するため、磁束φFのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP22,MP23)上において磁気抵抗が大きい。
したがって、磁束φFおよび巻線3g,3h,4はリアクトルとしての機能を有する。
このように構成されたフィルタ部品1では、磁心2は、少なくとも、磁心2に巻線が巻き回される部分の全て(すなわち、巻線3,4)を含む第1磁心部(すなわち、中足磁心部材21,22,24)と、巻線が全く巻き回されていない第2磁心部(すなわち、上辺部材13、下辺部材14、左辺部材11および右辺部材12)とにより構成されている。そして、第2磁心部は第1磁心部の外縁を周回するように配置されている。これにより、巻線が全く巻き回されていない第2磁心部が、第1磁心部から磁束が漏れるのを防ぐ磁気シールドとして機能し、フィルタ部品1と、フィルタ部品1の周辺に配置された回路との間で電磁的干渉が発生するのを抑制することができる。
以上説明した実施形態において、巻線3gは本発明における第1巻線、巻線4は本発明における第2巻線、巻線3hは本発明における第3巻線、磁気経路MP21は本発明における第1磁気経路、磁気経路MP22は本発明における第2磁気経路、磁気経路MP23は本発明における第3磁気経路である。
(第5実施形態)
以下に本発明の第5実施形態を図面とともに説明する。なお第5実施形態では、第3実施形態と異なる部分を説明する。
第5実施形態のフィルタ部品1は、図8に示すように、磁心2と巻線3,4,5を備える。
磁心2は、枠状磁心部材10と、中足磁心部材21,22と、中足磁心部材25,26とから構成されている。
中足磁心部材25は、枠状磁心部材10の右辺部材12と中足磁心部材21,22との間で、上辺部材13から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、上辺部材13に対して垂直方向に突出するように配置されている。
中足磁心部材26は、枠状磁心部材10の右辺部材12と中足磁心部材21,22との間で、下辺部材14から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、下辺部材14に対して垂直方向に突出するように配置されている。また中足磁心部材26は、中足磁心部材25に対して予め設定された間隔を空けて、中足磁心部材26の突出方向に沿って中足磁心部材25と対向するように配置されている。これにより、中足磁心部材25と中足磁心部材26との間にギャップ27が形成される。
巻線5は、中足磁心部材25,26のそれぞれに巻き回される。そして、巻線5への通電で生じた磁束φGは、磁気経路MP14を形成する。磁気経路MP14は、中足磁心部材25,26と、右辺部材12と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材25,26を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。磁気経路MP14は、磁気抵抗を形成するギャップ27を通過する。したがって、磁束φGおよび巻線5はリアクトルとしての機能を有する。
なお、磁気部品中の磁束は、巻線が巻き回されておらず且つ磁気抵抗も小さい経路を優先的に通過する傾向がある。このため、巻線5への通電で生じる磁束φGは、左辺部材11および中足磁心部材21,22ではなく右辺部材12を通過する。このため、巻線5により構成される磁気部品と、巻線3,4により構成される磁気部品との間で電磁的干渉が発生するのを抑制することができる。
(第6実施形態)
以下に本発明の第6実施形態を図面とともに説明する。なお第6実施形態では、第3実施形態と異なる部分を説明する。
第6実施形態のフィルタ部品1は、図9に示すように、磁心2と巻線3,4,6,7を備える。
磁心2は、枠状磁心部材10と、中足磁心部材21,22と、中足磁心部材28とから構成されている。
中足磁心部材28は、枠状磁心部材10の右辺部材12と中足磁心部材21,22との間で、上辺部材13から、枠状磁心部材10の枠内に向かって、上辺部材13に対して垂直方向に突出し、上辺部材13から下辺部材14に掛け渡すように配置されている。
巻線6,7は、中足磁心部材28に巻き回される。そして、巻線6,7への通電で生じた磁束φHは、磁気経路MP15を形成する。磁気経路MP15は、中足磁心部材28と、右辺部材12と、上辺部材13および下辺部材14における中足磁心部材28を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。すなわち、巻線6への通電で生じた磁束により形成される磁気経路は巻線7に鎖交するとともに、巻線7への通電で生じた磁束により形成される磁気経路は巻線6に鎖交する。したがって、磁束φGおよび巻線6,7はトランスとしての機能を有する。
なお、磁気部品中の磁束は、巻線が巻き回されておらず且つ磁気抵抗も小さい経路を優先的に通過する傾向がある。このため、巻線6,7への通電で生じる磁束φHは、左辺部材11および中足磁心部材21,22ではなく右辺部材12を通過する。このため、巻線6,7により構成される磁気部品と、巻線3,4により構成される磁気部品との間で電磁的干渉が発生するのを抑制することができる。
(第7実施形態)
以下に本発明の第7実施形態を図面とともに説明する。なお第7実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第7実施形態のフィルタ部品1は、図10に示すように、磁心2と巻線3,4とコモンモードノイズ除去コンデンサ回路71,76を備える。
コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71は、コンデンサ72とコンデンサ73を備える。コンデンサ72は、一端が、巻線3において巻線3aから巻線3bに到るまでの電流経路の間に接続されるとともに、他端がグランドGNDに接地される。コンデンサ73は、一端が、巻線4において一端41から右辺部材12に巻き回されるまでの電流経路の間に接続されるとともに、他端がグランドGNDに接地される。
コモンモードノイズ除去コンデンサ回路76は、コンデンサ77とコンデンサ78を備える。コンデンサ77は、一端が、巻線3において一端31から巻線3aに到るまでの電流経路の間に接続されるとともに、他端がグランドGNDに接地される。コンデンサ78は、一端が、巻線4において他端42から右辺部材12に巻き回されるまでの電流経路の間に接続されるとともに、他端がグランドGNDに接地される。
図11は、第7実施形態のフィルタ部品1の等価回路を示す図である。
図11に示すように、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71は、カップルドインダクタ52の中点タップに配置されている。このため、ノイズ電流がコモンモードノイズ除去コンデンサ回路71を介して巻線3と巻線4との間で流れる場合には、コンデンサにより平滑できる周波数成分に対してカップルドインダクタ52はリアクトルの機能を果たさない。これが問題となる場合にはコモンモードノイズ除去コンデンサ回路71に付与するコンデンサの容量を十分に小さくしなくてはならない。
このように構成されたフィルタ部品1では、巻線3aおよび巻線4は、その一端部および他端部が、容量性のインピーダンスを有するコンデンサ72,73,77,78を介して接地されている。これによりフィルタ部品1は、コモンモードチョークコイルを形成する巻線3aおよび巻線4に流れるコモンモードノイズ電流をコンデンサ72,73,77,78を介してグランドGNDへ流すことができ、コモンモードノイズの減衰能力を向上させることができる。
以上説明した実施形態において、コンデンサ72,73,77,78は本発明におけるノイズ除去部である。
(第8実施形態)
以下に本発明の第8実施形態を図面とともに説明する。なお第8実施形態では、第7実施形態と異なる部分を説明する。
第8実施形態のフィルタ部品1は、図12に示すように、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71の構成が変更された点以外は第7実施形態と同じである。
そしてコモンモードノイズ除去コンデンサ回路71は、コモンモードチョークコイル74が追加された点以外は第7実施形態と同じである。
コモンモードチョークコイル74は、中空円筒状の磁心741に巻線742を巻き回して構成されており、巻線742の一端がコンデンサC1に接続されるとともに、巻線742の他端がコンデンサC2に接続される。これによりコモンモードチョークコイル74は、コンデンサ72とコンデンサ73との間で、コンデンサ72,73に対して直列に接続される。
また巻線742は、磁心741に巻き回される始点から終点までの間で接地される。したがってコモンモードチョークコイルL1は、上記の始点からグランドGNDまでの間で磁心に巻き回される巻線742aと、グランドGNDから上記の終点までの間で磁心に巻き回される巻線742bとを互いに直列に接続して構成されている。
そして巻線742aは、コンデンサ72からグランドGNDに向けて電流が流れる場合に、図12において磁心741の表面側から裏面側に向けて電流が磁心741の中空部内を通過するように、磁心741に巻き回されている。
また巻線742bは、コンデンサ73からグランドGNDに向けて電流が流れる場合に、図12において磁心741の裏面側から表面側に向けて電流が磁心741の中空部内を通過するように、磁心741に巻き回されている。
これにより、図13に示すように、巻線3からコンデンサ72とコモンモードチョークコイル74を通ってグランドGNDに至るまでの通電経路EP1と、巻線4からコンデンサ73とコモンモードチョークコイル74を通ってグランドGNDに至るまでの通電経路EP2の何れか一方を経由してグランドGNDに流れる電流が許容される。また、巻線3からコンデンサ72とコモンモードチョークコイル74とコンデンサ73を通って巻線4に至るまでの通電経路EP3で電流が流れるのが阻止される。このため、ノイズ電流がコモンモードノイズ除去コンデンサ回路71を介して巻線3と巻線4との間で流れることがなくなり、コンデンサにより平滑できる周波数成分に対してカップルドインダクタ52はリアクトルの機能を果たすことができる。
このようにコモンモードチョークコイル74を追加することにより、リアクトルの機能を損なうことなく、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71に付与するコンデンサの容量を大きくすることができる。なお、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71の通電電流はフィルタ部品1の通電電流と比較して十分小さい。このため、コモンモードチョークコイルL1の体格をフィルタ部品1よりも十分小さくすることができる。
以上説明した実施形態において、コンデンサ72は本発明における第1ノイズ除去部、コンデンサ73は本発明における第2ノイズ除去部、通電経路EP1は本発明における第1通電経路、通電経路EP2は本発明における第2通電経路、コモンモードチョークコイル74は本発明における通電阻止部である。
(第9実施形態)
以下に本発明の第9実施形態を図面とともに説明する。なお第9実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第9実施形態のフィルタ部品1は、図14に示すように、磁心2と巻線3,8,9を備える。
巻線8は、右辺部材12に巻き回される。なお、右辺部材12における巻線8の巻数はNである。そして巻線8は、巻線8の一端82から他端81に向けて電流I8が流れる場合に(図14中の矢印I8を参照)、図14において右辺部材12の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、右辺部材12に巻き回されている。
巻線9は、右辺部材12に巻き回される。なお、右辺部材12における巻線9の巻数はNである。そして巻線9は、巻線9の一端92から他端91に向けて電流I9が流れる場合に(図14中の矢印I9を参照)、図14において右辺部材12の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように、右辺部材12に巻き回されている。
このように構成されたフィルタ部品1は、磁気抵抗が小さい磁気経路MP1に3つの巻線3,8,9が鎖交しており、図15に示すように、三相のコモンモードチョークコイルと等価な機能を有する。
以上説明した実施形態において、巻線3は本発明における第1巻線、巻線8は本発明における第2巻線、巻線9は本発明における第5巻線である。
(第10実施形態)
以下に本発明の第10実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のフィルタ部品101は、図16に示すように、磁心102と巻線103,104を備える。
磁心102は、上辺磁心部材111、下辺磁心部材112、外足磁心部材113,114,115,116および中足磁心部材117,118を備える。
上辺磁心部材111および下辺磁心部材112は、長尺状に形成された磁性体である。そして、上辺磁心部材111と下辺磁心部材112は、その長手方向に沿って互いに平行となるように配置されている。
外足磁心部材113は、図16における上辺磁心部材111の左側端部から、下辺磁心部材112に向かって、上辺磁心部材111に対して垂直方向に突出するように配置されている。
外足磁心部材114は、図16における下辺磁心部材112の左側端部から、上辺磁心部材111に向かって、下辺磁心部材112に対して垂直方向に突出するように配置されている。また外足磁心部材114は、外足磁心部材113に対して予め設定された間隔を空けて、外足磁心部材114の突出方向に沿って外足磁心部材113と対向するように配置されている。これにより、外足磁心部材113と外足磁心部材114との間にギャップ119が形成される。
外足磁心部材115は、図16における上辺磁心部材111の右側端部から、下辺磁心部材112に向かって、上辺磁心部材111に対して垂直方向に突出するように配置されている。
外足磁心部材116は、図16における下辺磁心部材112の右側端部から、上辺磁心部材111に向かって、下辺磁心部材112に対して垂直方向に突出するように配置されている。また外足磁心部材116は、外足磁心部材115に対して予め設定された間隔を空けて、外足磁心部材116の突出方向に沿って外足磁心部材115と対向するように配置されている。これにより、外足磁心部材115と外足磁心部材116との間にギャップ120が形成される。
中足磁心部材117は、外足磁心部材113,114と外足磁心部材115,116との間で、上辺磁心部材111から下辺磁心部材112に向かって、上辺磁心部材111に対して垂直方向に突出し、上辺磁心部材111から下辺磁心部材112に掛け渡すように配置されている。
中足磁心部材118は、中足磁心部材117と外足磁心部材115,116との間で、上辺磁心部材111から下辺磁心部材112に向かって、上辺磁心部材111に対して垂直方向に突出し、上辺磁心部材111から下辺磁心部材112に掛け渡すように配置されている。
巻線103は、中足磁心部材118に巻き回される(巻数はN)とともに、中足磁心部材117と中足磁心部材118をまとめて周回するように巻き回される(巻数はN’)。
以下、巻線103のうち、中足磁心部材118に巻き回されている部分を巻線103a、中足磁心部材117,118の両方に巻き回されている部分を巻線103bという。
そして巻線103は、巻線103の一端131から他端132に向けて電流が流れる場合に(図16中の矢印I103を参照)、まず中足磁心部材118に巻き回されている部分から電流が流れ、その後に中足磁心部材117と中足磁心部材118をまとめて周回するように巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線103は、巻線103の一端131から他端132に向けて電流I103が流れる場合に、図16における磁心102の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
巻線104は、中足磁心部材117と中足磁心部材118をまとめて周回するように巻き回される(巻数はN’)とともに、中足磁心部材117に巻き回される(巻数はN)。
以下、巻線104のうち、中足磁心部材117に巻き回されている部分を巻線104a、中足磁心部材117,118の両方に巻き回されている部分を巻線104bという。
そして巻線104は、巻線4の一端141から他端142に向けて電流I104が流れる場合に(図16中の矢印I104を参照)、まず中足磁心部材117と中足磁心部材118をまとめて周回するように巻き回されている部分に電流が流れ、その後に中足磁心部材117に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線104は、巻線104の一端141から他端142に向けて電流I104が流れる場合に、図16における磁心102の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
フィルタ部品101は、互いに独立した磁束φIと磁束φJの重ね合わせとして表すことができる。
磁束φIは、巻線103,104への通電で生じ、磁気経路MP31を形成する。磁気経路MP31は、中足磁心部材117,118と、上辺磁心部材111および下辺磁心部材112における中足磁心部材117と中足磁心部材118の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φIは、巻線103aと巻線104aのみに鎖交する。また、磁気経路MP31上には、外足磁心部材113,114と外足磁心部材115,116に形成されているようなギャップ(ギャップ119とギャップ120)が存在しないため、磁束φIのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP31)上において磁気抵抗が小さい。
したがって、磁束φIおよび巻線103a,104aはコモンモードチョークコイルを形成する。
磁束φJは、巻線103,104への通電で生じ、磁気経路MP32,MP33を形成する。
磁気経路MP32は、中足磁心部材117と、外足磁心部材113,114と、上辺磁心部材111および下辺磁心部材112における中足磁心部材117を挟んで左側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁気経路MP33は、中足磁心部材118と、外足磁心部材115,116と、上辺磁心部材111および下辺磁心部材112における中足磁心部材118を挟んで右側の部分の内部を通過する閉磁路である。
磁束φJは、磁気経路MP32上で巻線103bと巻線104aと巻線104bのみに鎖交するとともに、磁気経路MP33上で巻線103aと巻線103bと巻線104bのみに鎖交する。
また、磁気経路MP32,MP33上には、ギャップ119,120が存在するため、磁束φJのループ磁気経路(すなわち、磁気経路MP32,MP33)上において磁気抵抗が大きい。
したがって、磁束φJおよび巻線103,104はリアクトルとしての機能を有する。
以上説明した実施形態において、巻線103aは本発明における第1巻線、巻線104aは本発明における第2巻線、巻線103bは本発明における第3巻線、巻線104bは本発明における第4巻線、磁心102は本発明における磁心、磁気経路MP31は本発明における第1磁気経路、磁気経路MP32は本発明における第2磁気経路、磁気経路MP33は本発明における第3磁気経路である。
(第11実施形態)
以下に本発明の第11実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のフィルタ部品201は、図17に示すように、トロイダルコア202,203,204と巻線205,206を備える。
トロイダルコア202,203,204は、中空筒状に形成された磁性体である。但し、トロイダルコア203,204には、その一部にギャップ203a,204aが形成される。
そして、トロイダルコア202,203,204は、トロイダルコア203とトロイダルコア204との間にトロイダルコア202が挟まれるようにして配置される。
巻線205は、トロイダルコア202,203に鎖交するように巻き回される(巻数はN)とともに、トロイダルコア203,204に鎖交するように巻き回される(巻数はN’)。
そして巻線205は、巻線205の一端211から他端212に向けて電流が流れる場合に(図17中の矢印I205を参照)、まずトロイダルコア202,203に巻き回されている部分から電流が流れ、その後にトロイダルコア203,204に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線205は、巻線205の一端211から他端212に向けて電流I205が流れる場合に、図17におけるトロイダルコア202,203,204の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
巻線206は、トロイダルコア203,204に鎖交するように巻き回される(巻数はN’)とともに、トロイダルコア202,204に鎖交するように巻き回される(巻数はN)。
そして巻線206は、巻線206の一端221から他端222に向けて電流が流れる場合に(図17中の矢印I206を参照)、まずトロイダルコア203,204に巻き回されている部分から電流が流れ、その後にトロイダルコア202,204に巻き回されている部分に電流が流れるように巻き回されている。
さらに巻線206は、巻線206の一端221から他端222に向けて電流I206が流れる場合に、図17におけるトロイダルコア202,203,204の上面を右側から左側に向けて電流が流れるように巻き回されている。
このように構成されたフィルタ部品201は、第10実施形態のフィルタ部品101において磁心102をトロイダルコア202,203,204に置き換えたものを相当する。すなわち、トロイダルコア202,203,204内を周回する磁気経路はそれぞれ、フィルタ部品101の磁気経路MP31,MP32,MP33に相当する。
したがって、フィルタ部品201は、第10実施形態のフィルタ部品101と同等の機能を有する。
以上説明した実施形態において、巻線205は本発明における第1巻線および第3巻線、巻線206は本発明における第2巻線および第4巻線、トロイダルコア202,203,204は本発明における磁心である。
(フィルタ部品1の適用例)
以下に、本実施形態のフィルタ部品の適用例を図面とともに説明する。
まず図18に示すように、リアクトルとコモンモードチョークコイルの機能を有するフィルタ部品301を車載バッテリ充電回路(絶縁コンバータ)360とバッテリ370との間の電流経路に設けるようにしてもよい。
また図19に示すように、リアクトルとコモンモードチョークコイルと絶縁トランスの機能を有するフィルタ部品401を車載バッテリ充電回路(PFCコンバータ)460とバッテリ470との間の電流経路に設けるようにしてもよい。
また図20に示すように、リアクトルとコモンモードチョークコイルの機能を有しコモンモードノイズ除去コンデンサ回路510が接続されたフィルタ部品501を、ブリッジレスPFC回路560と商用電源570との間の電流経路に設けるようにしてもよい。
また図21および図22に示すように、リアクトルとコモンモードチョークコイルの機能を有するフィルタ部品601を3相交流電源670のフィルタとして用いるようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記第7,8実施形態では、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71,72を備えたものを示したが、コモンモードノイズ除去コンデンサ回路71,72の何れか一方を備えるようにしてもよい。
1,101,201…フィルタ部品、2,102…磁心、3(3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h),4,4c,103(103a,103b),104(104a),205,206…巻線、202,203,204…トロイダルコア

Claims (11)

  1. 導線を巻き回して形成された第1巻線(3,3a,3c,3e,3g,103a,205)と、
    前記第1巻線とは別に通電され、導線を巻き回して形成された第2巻線(4,4d,8,104a,206)と、
    導線を巻き回して形成され、前記第1巻線に対して直列接続される第3巻線(3b,3f,3h,103b,205)と、
    前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線が巻き回されて、前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線への通電で生じる磁束により磁路が形成される磁心(2,102,202,203,204)とを備え、
    前記磁心は、その内部に、前記第1巻線および前記第2巻線が鎖交するとともに前記第3巻線が鎖交することなく前記磁心を磁束が周回する第1磁気経路(MP1,MP11,MP21,MP31)と、前記第1巻線および前記第3巻線が鎖交するとともに前記第2巻線が鎖交することなく前記磁心を磁束が周回する第2磁気経路(MP2,MP12,MP22,MP32)とを形成することが可能な形状に形成され、
    前記第1巻線および前記第2巻線は、前記第1巻線から前記第2巻線にかけて通電した場合に、前記第1磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに逆となるように前記磁心に巻き回され、
    前記第1巻線および前記第3巻線は、互いに直列に接続された前記第1巻線および前記第3巻線に通電した場合に、前記第2磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように前記磁心に巻き回される
    ことを特徴とするフィルタ部品(1,101,201)。
  2. 前記磁心は、その内部に、前記第1磁気経路および前記第2磁気経路に加えて、前記第2巻線および前記第3巻線が鎖交するとともに前記第1巻線が鎖交することなく前記磁心の内部を磁束が周回する第3磁気経路(MP3,MP13,MP23,MP33)を形成することが可能な形状に形成され、
    前記第2巻線および前記第3巻線は、前記第3磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように前記磁心に巻き回される
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ部品。
  3. 導線を巻き回して形成され、前記第2巻線に対して直列接続される第4巻線(4c,104b,206)を備え、
    前記第4巻線は、前記第3磁気経路に鎖交し、
    前記第2巻線および前記第4巻線は、互いに直列に接続された前記第2巻線および前記第4巻線に通電した場合に、前記第3磁気経路に囲まれた開口部に電流が流れ込む向きが互いに同じとなるように前記磁心に巻き回される
    ことを特徴とする請求項2に記載のフィルタ部品。
  4. 前記第1巻線が前記第1磁気経路に鎖交する巻数は、前記第2巻線が前記第1磁気経路に鎖交する巻数数に等しい
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のフィルタ部品。
  5. 前記第2磁気経路の磁気抵抗は、前記第1磁気経路の磁気抵抗より大きい
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のフィルタ部品。
  6. 前記磁心は、少なくとも、
    前記磁心に巻線が巻き回される部分の全てを含む第1磁心部と、
    巻線が全く巻き回されていない部分である第2磁心部とにより構成され、
    前記第2磁心部は前記第1磁心部の少なくとも一区間を除く全ての外縁を周回するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のフィルタ部品。
  7. 前記第1巻線および前記第2巻線は、その一端部および他端部の少なくとも一方が、容量性のインピーダンスを有する素子または回路で構成されるノイズ除去部(72,73,77,78)を介して接地されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のフィルタ部品。
  8. 前記第1巻線の一端部および他端部のうち前記第3巻線と接続される側の端部が、容量性のインピーダンスを有する素子または回路で構成される第1ノイズ除去部(72)を介して接地され、
    前記第2巻線の一端部が、容量性のインピーダンスを有する素子または回路で構成される第2ノイズ除去部(73)を介して接地され、
    前記第1巻線から前記第1ノイズ除去部を通ってグランドに至るまでの通電経路を第1通電経路とし、前記第2巻線から前記第2ノイズ除去部を通って前記グランドに至るまでの通電経路を第2通電経路として、前記第1通電経路および前記第2通電経路の何れか一方を経由してグランドに流れる電流を許容し、前記第1巻線から前記第2巻線にかけて前記第1巻線と前記第3巻線の間の前記端部と、前記第2巻線の前記一端部との間を結ぶように前記第1通電経路および前記第2通電経路の両方を経由して流れる電流を阻止する通電阻止部(74)を備える
    ことを特徴とする請求項7に記載のフィルタ部品。
  9. 前記磁心は、少なくとも、
    前記第1巻線が巻き回され、前記第1巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第1巻線用部材(11)と、
    前記第2巻線が巻き回され、前記第2巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第2巻線用部材(12)と、
    前記第3巻線が巻き回され、前記第3巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第3巻線用部材(21,22)と、
    前記第1巻線用部材の一端、前記第2巻線用部材の一端および前記第3巻線用部材の一端と連結される第1連結部材(13)と、
    前記第1巻線用部材の他端、前記第2巻線用部材の他端および前記第3巻線用部材の他端と連結される第2連結部材(14)とから構成される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のフィルタ部品。
  10. 前記第1巻線が巻き回され、前記第1巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第1巻線用部材と、
    前記第2巻線が巻き回され、前記第2巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第2巻線用部材と、
    前記第3巻線と第4巻線が巻き回され、前記第3巻線および前記第4巻線への通電で生じる磁束の方向に沿って一端と他端を有する形状に形成された第4巻線用部材(21,22)と、
    前記第1巻線用部材の一端、前記第2巻線用部材の一端および前記第4巻線用部材の一端と連結される第3連結部材(13)と、
    前記第1巻線用部材の他端、前記第2巻線用部材の他端および前記第4巻線用部材の他端と連結される第4連結部材(14)とから構成される
    ことを特徴とする請求項3に記載のフィルタ部品。
  11. 前記第1巻線および前記第2巻線とは別に通電され、導線を巻き回して形成された第5巻線(9)を備え、
    前記第5巻線は、前記第1磁気経路に鎖交するように前記磁心に巻き回される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のフィルタ部品。
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