JP2014206649A - 導光板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温高湿動作試験においても、白濁や白筋等が発生することのない環状オレフィン系樹脂の導光板射出成形品の提供。
【解決手段】環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板;及び前記導光板を製造する方法であって、射出される溶融樹脂の温度である成形温度、射出される溶融樹脂の射出速度、及び射出される溶融樹脂の射出圧力、及び射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間、それぞれを所定範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法。
【選択図】なし
【解決手段】環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板;及び前記導光板を製造する方法であって、射出される溶融樹脂の温度である成形温度、射出される溶融樹脂の射出速度、及び射出される溶融樹脂の射出圧力、及び射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間、それぞれを所定範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法。
【選択図】なし
Description
環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板及びその製造方法に関する。
導光板とは液晶表示(LED)のバックライト装置等、各種表示装置に使用される光学部品の一つであり、たとえばエッジライト方式においては、導光板の側面から導光板内に導入された光源からの光を、入射方向に対して垂直方向に導きながら出射する役割を有している。すなわち、導光板の出射面が各種表示装置に対する直接的な光源となるので、高輝度を得るために透明性が要求される。しかも、近年、モバイル機器の薄型化・軽量化が進行する中で、導光板も薄型化・軽量化の方向にあり、高輝度を得るための透明性の要求はより一層強まっている。
かかる透明性に関しては、成形機内での樹脂の熱分解等による黄変や発泡等の発生による透明性の低下、あるいは使用中に、太陽光に暴露されたり高温に晒されたりすることによる着色等が問題とされている(特許文献1、2)。
そこで、特許文献1では、脂環式構造含有重合体樹脂を射出成形する方法において、脂環式構造含有重合体樹脂を予備乾燥した後、加熱シリンダー温度340℃以下で成形する方法を採用することにより、上記の黄変や発泡を発生させずに外観上良好な成形品を得たとしている。また、特許文献2では、脂環式構造重合体100重量部に対し酸化防止剤を0.3〜3重量部配合することにより長期耐熱性・耐光性を改善するとともに、該酸化防止剤を均一に分散させて成形体としたときのヘイズ値を小さくすることで透明性に優れた導光板が得られたとしている。
しかし、特許文献1の技術はあくまで成形直後の成形品の透明性を問題にするものであり、各種表示装置への動作条件下での耐久性まで考慮するものではない。また、特許文献2の技術は、長期耐熱性・耐光性を課題としているものの、酸化防止剤を均一に分散させるために、配合すべき所定量以下の酸化防止剤を配合した成形材料(A)と配合すべき所定量以上の酸化防止剤を配合した成形材料(B)とを特定割合で混合しなければならず、作業性に課題が残る。
本願発明者は、環状オレフィン系樹脂を射出成形して、導光板、特に厚さが0.3mm程度あるいはそれ以下の薄型導光板を作製し、信頼性試験、例えば、高温動作試験や高温高湿保存試験、さらには常温連続動作試験等では白濁や白筋等の発生はない成形品が得られた。しかし、より厳しい条件である高温高湿動作試験では白濁や白筋等が発生するという問題が生じることに気が付いた。
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、高温高湿動作試験というより厳しい条件においても、白濁や白筋等が発生することのない環状オレフィン系樹脂の射出成形品を得ることにある。
上記課題を解決するため、本願発明では以下の第一及び第二の態様の手段を提供する。
すなわち、本願発明の第一の態様は、環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板である。
また、本願発明の第二の態様は、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂を溶融して溶融樹脂を形成する工程と、前記溶融樹脂を導光板金型内に射出して、前記金型内に前記溶融樹脂を充填する工程と、前記金型内に充填された溶融樹脂を冷却して固化する工程と、を含み、
前記射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/sec、及び前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPa、及び射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間を300秒〜600秒の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法である。前記第一の態様の導光板の作製方法に対応する。
前記射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/sec、及び前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPa、及び射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間を300秒〜600秒の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法である。前記第一の態様の導光板の作製方法に対応する。
(1)本願発明の第一の態様について
本態様では、環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板を提供する。
本態様では、環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板を提供する。
本願発明者は、高温高湿動作試験における白濁や白筋等の発生が、信頼性条件下でのLED等による光源に含まれる紫外線が一要因と考えた。すなわち、該紫外線の作用により、樹脂中の高分子鎖の切断による低分子化やフリーラジカル等の発生があり、これが上記白濁や白筋等の原因になっているものと考えた。たとえばノルボルネン系樹脂では、ノルボルネン骨格中に三級炭素原子を有しており、脱水素反応が生じやすい構造を有している。
しかし、種々の射出成形条件を用いて、成形後の導光板構成樹脂の分子量が互いに異なる射出成形品の耐久性を調べた結果、成形後の導光板構成樹脂の平均分子量、特にZ平均分子量Mzが13万〜18万の範囲にある場合に、上記白濁や白筋等の発生を抑えることができることを見出した。
Z平均分子量Mzは、樹脂中の高分子量の成分の平均分子量への寄与を、重量平均分子量よりもさらに重視した分子量表示であり、これがある一定範囲の高い数値範囲にあることにより耐久性が観察されることは、耐久性を得るためには一定範囲の高分子量を有することが有利であることを示唆する。すなわち、理論に拘束されるものではないが、樹脂中の成分が一定範囲の高分子量を有することで、該成分に含まれる各化学結合に対する外界からの影響を低くでき、樹脂中の高分子鎖の切断による低分子化やフリーラジカル等の発生も抑制できるのではないかと考えている。
(1−1)
Z平均分子量とは、樹脂中に含まれる各成分iの分子量をMi、樹脂中に含まれる各成分iの分子数をniとしたときに、下記式:
Σ(Mi 3×ni)/Σ(Mi 2×ni)
により定義されるものである。
Z平均分子量とは、樹脂中に含まれる各成分iの分子量をMi、樹脂中に含まれる各成分iの分子数をniとしたときに、下記式:
Σ(Mi 3×ni)/Σ(Mi 2×ni)
により定義されるものである。
ここで、上記式中のΣは樹脂中のすべての成分iについての総和を意味するものである。
上記平均分子量については、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)を用いて求めることができる。具体的な測定条件は以下のとおりである。
高速液体クロマトグラフ装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC(東ソー製 HLC-8320GPC)
検出器:示差屈折率検出器RI(東ソー製RI-8020型、感度32)
カラム:TSKgel GMHXL(2本)、TSKgel G2500HXL(1本)(東ソー製)
溶媒:クロロホルム
流速:1.0mL/min
試料濃度:0.1%
注入量:0.200mL
カラム温度:23℃
標準試料:東ソー製単分散ポリスチレン(品番0006476)
測定温度:室温
データ処理:TRC製 GPCデータ処理システム
試料調製手順:測定対象の導光板成形体から試料約5mgをサンプリングした後、これに溶媒5mLを加え、室温で緩やかに撹拌して試料溶液(試料濃度約0.1%)を調製する。なお前記サンプリング試料は、金型内において、射出された溶融樹脂を注入するためのゲート側から最も離れた位置にあった成形体の角の部分から採取する。目視にて溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過を行う。濾過後の試料溶液につき、GPC法による測定を3回行い、その平均値を平均分子量とする。
高速液体クロマトグラフ装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC(東ソー製 HLC-8320GPC)
検出器:示差屈折率検出器RI(東ソー製RI-8020型、感度32)
カラム:TSKgel GMHXL(2本)、TSKgel G2500HXL(1本)(東ソー製)
溶媒:クロロホルム
流速:1.0mL/min
試料濃度:0.1%
注入量:0.200mL
カラム温度:23℃
標準試料:東ソー製単分散ポリスチレン(品番0006476)
測定温度:室温
データ処理:TRC製 GPCデータ処理システム
試料調製手順:測定対象の導光板成形体から試料約5mgをサンプリングした後、これに溶媒5mLを加え、室温で緩やかに撹拌して試料溶液(試料濃度約0.1%)を調製する。なお前記サンプリング試料は、金型内において、射出された溶融樹脂を注入するためのゲート側から最も離れた位置にあった成形体の角の部分から採取する。目視にて溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過を行う。濾過後の試料溶液につき、GPC法による測定を3回行い、その平均値を平均分子量とする。
本願発明の導光板構成樹脂の射出成形後のZ平均分子量Mzの下限は、高温高湿動作試験下においての良好な耐久性の観点から13万以上、より好ましくは14万以上であればよく、他方、薄い導光板に射出成形する場合、溶融樹脂温度は少しでも高い方が流動性がよく、成形性の観点から射出成形後のZ平均分子量Mzの上限は18万以下、より好ましくは17万以下、更に好ましくは16万以下である。
(1−2)
本態様に用いられる環状オレフィン系樹脂とは、環状オレフィン由来の繰り返し単位を含む非晶質のポリマー(COP)またはコポリマー(COC)である。該樹脂によれば、低複屈折性、高機械特性、低粘度性、無色透明性、適度な屈折率(1.5〜1.6程度)を満たすことが可能であり、導光板材料に適している。
本態様に用いられる環状オレフィン系樹脂とは、環状オレフィン由来の繰り返し単位を含む非晶質のポリマー(COP)またはコポリマー(COC)である。該樹脂によれば、低複屈折性、高機械特性、低粘度性、無色透明性、適度な屈折率(1.5〜1.6程度)を満たすことが可能であり、導光板材料に適している。
より具体的には、1種以上の環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、1種以上の環状オレフィンの開環重合体またはその水素添加物、1種以上の環状オレフィンと1種以上のα-オレフィンとの付加重合体またはその水素添加物を挙げることができ、さらに共重合成分としての極性基を有する不飽和化合物をグラフトまたは共重合したものでもよい。
これらのうち、1種以上の環状オレフィンと1種以上のα-オレフィンとの付加重合体またはその水素添加物が、各繰り返し単位の相対含有量を調整することで、環状オレフィン系樹脂組成物の溶融粘度を調節しやすいという観点で好ましい。この場合の樹脂中の環状オレフィン単位の好ましい重量%は、60〜85%、より好ましくは70〜80%である。
前記極性基を有する不飽和化合物中の極性基としては、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基等を挙げることができ、前記不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸C1〜10アルキルエステル、マレイン酸C1〜10アルキルエステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
環状オレフィンとしては、下記式(I):
で示されるような化合物を好ましいものとして挙げることができる。
ここで、上記式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜6の炭化水素基であり;R5〜R8はそれぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜18の炭化水素基であり;R5〜R8から選ばれる任意の2つは互いに結合して環を形成していてもよい。
R1〜R4が炭素数1〜6の炭化水素基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。
また、R5〜R8が炭素数1〜18の炭化水素基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、へキシル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェネチル基、その他アルキル基にアリール基が置換したアラルキル基等を挙げることができる。
また、R5〜R8から選ばれる任意の2つが互いに結合して環を形成する場合、該環は単環であっても多環であってもよく、架橋を有する環であってもよく、これらの環の組み合わせからなる環であってもよい。また、これらの環はメチル基等の置換基を有していてもよい。
上記式(I)で表される環状オレフィンの典型的な具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(いわゆるノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン等の2環の環状オレフィンを挙げることができる。
上記式(I)の環状オレフィンが付加重合して得られた樹脂中には、下記式(II)で示すような繰り返し単位が含まれることになる。
ここで、R1〜R8は上記式(I)と同様である。
また、上記式(I)の環状オレフィンが開環重合して得られた樹脂中には、下記式(III)で示すような繰り返し単位が含まれることになる。
ここで、R1〜R8は上記式(I)と同様である。
また、上記式(I)の環状オレフィンと下記式(IV):
H2C=CHR (IV)
(ここで、上記式(IV)中のRは水素原子またはC1〜18の炭化水素基である)
に示されるようなα-オレフィンとの付加重合して得られた樹脂中には、
上記式(II)で示される繰り返し単位と下記式(V)で示される繰り返し単位を含むことになる。
H2C=CHR (IV)
(ここで、上記式(IV)中のRは水素原子またはC1〜18の炭化水素基である)
に示されるようなα-オレフィンとの付加重合して得られた樹脂中には、
上記式(II)で示される繰り返し単位と下記式(V)で示される繰り返し単位を含むことになる。
(ここで、上記式(V)中のRは、上記式(IV)と同様である)。
以上のような環状オレフィン系樹脂は市販もされており、例えばTOPAS(登録商標)(TOPAS Advanced Polymers社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)等を挙げることができる。
(1−3)
導光板構成樹脂の射出成形後の重量平均分子量Mwの好ましい範囲は、7万2千〜8万である。
導光板構成樹脂の射出成形後の重量平均分子量Mwの好ましい範囲は、7万2千〜8万である。
なお、重量平均分子量は、樹脂中に含まれる各成分iの分子量をMi、樹脂中に含まれる各成分iの分子数をniとしたときに、下記式:
Σ(Mi 2×ni)/Σ(Mi×ni)
により定義されるものであり、前記Z平均分子量と同様、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)を用いて求めることができる。
Σ(Mi 2×ni)/Σ(Mi×ni)
により定義されるものであり、前記Z平均分子量と同様、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)を用いて求めることができる。
ここで、上記式中のΣは樹脂中のすべての成分iについての総和を意味するものである。
また、導光板構成樹脂の射出成形後の、重量平均分子量Mwに対するZ平均分子量Mzの比、すなわちMz/Mw(多分散度)は、1.8以上であることが好ましく、1.85以上であることがより好ましい。
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw及びZ平均分子量Mzは、前記のようにゲルパーミッションクロマトグラフ法(以下、GPC法と略記することがある)で測定でき、ポリスチレン高分子換算値として示される。
なお、多分散度Mz/Mwは次の意味を有する。すなわち、数平均分子量Mnは、高分子化合物に含まれる低分子量物の寄与を敏感に反映する。これに対して、Mwは、高分子量物を反映し、Mzは高分子量物の寄与をさらに敏感に反映する。このためMw/MnやMz/Mwを用いることにより分子量分布の広がりの様相を評価することができる。すなわち、Mw/MnやMz/Mwが1であるとき単分散であり、大きくなるにつれて分子量分布が低分子量側を中心にブロードになることを示す。一方、Mz/Mwは大きくなるにつれ分子量分布が高分子量側を中心にブロードになることを示す。
射出成形工程において成形温度を下げる、もしくは滞留時間を短くすると、このMz/Mw値が上がる傾向がある。これは高分子量成分が高分子側にブロードになることを示す。即ち成形時の熱による熱分解等の影響受けずに結果的に分子量分布が広くなったものと考えられた。したがって、このパラメーターの値をある一定以上とすることは、射出成形工程における熱分解等の影響をあまり受けていないことに対応する。
射出成形工程において成形温度を下げる、もしくは滞留時間を短くすると、このMz/Mw値が上がる傾向がある。これは高分子量成分が高分子側にブロードになることを示す。即ち成形時の熱による熱分解等の影響受けずに結果的に分子量分布が広くなったものと考えられた。したがって、このパラメーターの値をある一定以上とすることは、射出成形工程における熱分解等の影響をあまり受けていないことに対応する。
(1−4)
本願発明の導光板は好ましくは、光源の光を導く入射端面部;該入射端面部に対向する反入射端面部;前記入射端面部と前記反入射端面部とに接続する側面部;前記入射端面部と前記側面部とに直交する表面部と裏面部を有し、一般的には矩形形状である。前記表面部及び/又は裏面部には入射された光の反射及び/又は屈折を行うための微細な多数の凸形状あるいは凹形状の光制御部が備えられている。
本願発明の導光板は好ましくは、光源の光を導く入射端面部;該入射端面部に対向する反入射端面部;前記入射端面部と前記反入射端面部とに接続する側面部;前記入射端面部と前記側面部とに直交する表面部と裏面部を有し、一般的には矩形形状である。前記表面部及び/又は裏面部には入射された光の反射及び/又は屈折を行うための微細な多数の凸形状あるいは凹形状の光制御部が備えられている。
前記入射端面部から入射した光は、屈折角γの絶対値が0以上でsin−1(1/n)以下(ここで、nは導光板材料の屈折率)を満たす範囲で導光板内に進行する。例えば、導光板に使用されている環状オレフィン系樹脂の屈折率nは1.53程度であるので、入射端面部で屈折する屈折角γは0°〜±41°程度の範囲になる。
さらに、屈折角γの範囲、たとえば前記0°〜±41°の範囲で入射した光は、導光板の表面部や裏面部が平らで光線を偏向する凹凸が無かった場合、臨界角α(=sin−1(1/n))を超えないので、導光板と空気層(屈折率n=1)との境界である表面部及び裏面部で全反射しながら入射端面部から反対方向の反入射端面部方向に進行することになる。ちなみに、導光板に使用されている環状オレフィン系樹脂の屈折率nは1.53程度であるので、臨界角αは40.5°程度となる。
もっとも、表面部や裏面部には、微細な多数の凸形状あるいは凹形状の光制御部を設けているので、その部分で臨界角αを越えて表面部や裏面部から導光板内の光が外部に出射される。導光板の大きさ、縦横の長短比、使用目的等に合わせて光制御部の形状を選択することで、斑の無い均一で明るい出射光を得ることができる。具体的な光制御部の形状としては、たとえば球または楕円球の一部と三角錐、円錐、四角錐、三角柱、四角柱または円柱等からなる形状を表面部及び/又は裏面部に垂直に形成された形状や、球または楕円球の一部と三角柱、四角柱または半円柱等からなる形状を表面部及び/又は裏面部に水平に形成された形状が挙げられ、さらに前記各形状の配置の仕方についても、ランダム配置、直線状配置、曲線状配置がありうる。
導光板の厚み、すなわち表面部ないし裏面部に直交方向の厚みとしては、近年の薄型化・軽量化の方向から、最大厚みとして0.3mm未満のものも要求されている。従来の導光板材料としては、無色透明なアクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)等が用いられてきたが、本願発明のような環状オレフィン系樹脂を用いることで、近年の薄型化・軽量化の方向にも対応可能である。
導光板のサイズ、すなわち表面部ないし裏面部の表面の大きさとしては、水分の影響にによるマイクロクラックの発生を抑制する観点から、好ましくは対角8.5インチまでである。
(1−5)
本願発明の導光板は、高温高湿下の動作条件という厳しい条件においても耐久性が良好であり、白濁や白筋等の発生を抑制できる。このため、入射端面部からのエネルギーの強い光に対しても白濁や白筋等の発生を防ぎ、安定して斑の無い均一な出射光を得ることができる。
本願発明の導光板は、高温高湿下の動作条件という厳しい条件においても耐久性が良好であり、白濁や白筋等の発生を抑制できる。このため、入射端面部からのエネルギーの強い光に対しても白濁や白筋等の発生を防ぎ、安定して斑の無い均一な出射光を得ることができる。
より好ましくは、高温高湿動作試験(白色LED入射、環境温度60〜70℃、相対湿度85〜95%、連続動作時間500時間)でも白濁や白筋等の問題を回避できる。すなわち、該高温高湿動作試験後も目視により、白濁や白筋は観察されない。該動作試験では、成形された導光板を用い、白色LEDをバックライトとして用いて試験を行う。バックライトとして用いる白色LEDとしては、例えば日亜化学工業株式会社製NSSW204シリーズを挙げることができる。
さらにより好ましくは、該高温高湿動作試験後も、輝度及び色度は少なくとも初期値の70%以上を維持している。
液晶表示装置のテレビ、モニター、携帯電話(スマートフォン)、DVD等においては、最近の小型化、薄型、高輝度の要求に応じるための光源として、三原色(R、G、B)のLEDと安価な擬似白色ELD(青発光LEDと、この青発光LEDの光によって励起し黄色発光する蛍光材料と、の混合色によって白色発光させる。)、あるいは高輝度を得るための紫外線(UV)発光LEDと各色(R、G、B)の蛍光材料による三原色を得るLEDが使用されているが、本願発明の導光板は、これらの光源を使用した場合にも、十分な耐久性を有することができる。
(2)本願発明の第二の態様について
本態様では、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂を溶融して溶融樹脂を形成する工程と、前記溶融樹脂を導光板金型内に射出して、前記金型内に前記溶融樹脂を充填する工程と、前記金型内に充填された溶融樹脂を冷却して固化する工程と、を含み、
前記射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/sec、及び前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPa、射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間(シリンダー内滞留時間)を300秒〜600秒、の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法を提供する。
本態様では、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂を溶融して溶融樹脂を形成する工程と、前記溶融樹脂を導光板金型内に射出して、前記金型内に前記溶融樹脂を充填する工程と、前記金型内に充填された溶融樹脂を冷却して固化する工程と、を含み、
前記射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/sec、及び前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPa、射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間(シリンダー内滞留時間)を300秒〜600秒、の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法を提供する。
(2−1)
射出成形とは、加熱溶融させた成形材料を、金型内に高圧で射出注入し、冷却・固化することにより成形品を得る熱可塑性樹脂の代表的成形法である。射出成形機は一般に、金型の開閉・成形品の突き出しを行う型締ユニットと、成形材料を加熱溶融させ金型内へ射出する射出ユニットとから構成されている。また該射出ユニットは一般には、シリンダー、スクリュー、ヒーター、ホッパー等で構成され、ホッパーから成形材料の樹脂がシリンダー内に投入され、該シリンダ内で、ヒーターにより加熱溶融されるともに、スクリューを回転させて、前記加熱溶融された成形材料をスクリュー前部に溜め、必要樹脂量に相当する量を溜めた後に、金型内に射出注入される。
射出成形とは、加熱溶融させた成形材料を、金型内に高圧で射出注入し、冷却・固化することにより成形品を得る熱可塑性樹脂の代表的成形法である。射出成形機は一般に、金型の開閉・成形品の突き出しを行う型締ユニットと、成形材料を加熱溶融させ金型内へ射出する射出ユニットとから構成されている。また該射出ユニットは一般には、シリンダー、スクリュー、ヒーター、ホッパー等で構成され、ホッパーから成形材料の樹脂がシリンダー内に投入され、該シリンダ内で、ヒーターにより加熱溶融されるともに、スクリューを回転させて、前記加熱溶融された成形材料をスクリュー前部に溜め、必要樹脂量に相当する量を溜めた後に、金型内に射出注入される。
なお、本願発明でいう射出成形には射出圧縮成形も含まれる。射出圧縮成形では樹脂の金型への注入中、一時的にわずかに金型の容量を拡大して注入を無理なく行った後、型締め機構や金型内に組み込まれた油圧シリンダーなどを利用して成形品の一部あるいは全部を加圧・圧縮して所定の形状を付与する方法である。金型の容量を固定化する一般の射出成形に比べて、分子配向に起因にした成形品の歪みがより生じにくい利点がある。
(2−2)
本態様の方法では、射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃に、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/secに、前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPaに、前記シリンダー内滞留時間を300秒〜600秒の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御する。
本態様の方法では、射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃に、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/secに、前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPaに、前記シリンダー内滞留時間を300秒〜600秒の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御する。
成形される導光板の大きさや厚みの薄さに応じて、最適な成形温度、射出速度、射出圧力は変動すると考えられるものの、これらの条件を上記の範囲で制御することで、前記第一の態様のような高温高湿下の動作条件においても、耐久性が良好で、白濁や白筋等の発生を防ぎ、安定して斑の無い均一な出射光を得ることができる導光板を簡便に得ることができる。
ここで、前記成形温度(℃)とは、溶融樹脂が射出される際の温度であり、より具体的には、たとえば上記射出ユニットから金型内に射出・注入される際の溶融樹脂の温度である。該成形温度の下限は280℃であり、他方、該成形温度の上限は330℃である。
また、前記射出速度(mm/sec)とは、溶融樹脂が射出される際の線速度であり、より具体的には、たとえば上記射出ユニットから金型内に溶融樹脂が射出される際、1秒間に射出される溶融樹脂の体積(mm3)をシリンダ径の断面積(mm2)で割って得られたmm単位の数値である。該射出速度の下限は100mm/secであり、他方、該射出速度の上限は1600mm/secである。
さらに前記射出圧力(MPa)とは、溶融樹脂が射出される際の圧力であり、1m2面積当たり何メガニュートンの力を作用させることができるかを示すものである。該射出圧力の下限は50MPaであり、該射出圧力の上限は450MPaである。
(2−3)
上記の成形温度、射出速度及び射出圧力の範囲内での条件制御は、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御される。
上記の成形温度、射出速度及び射出圧力の範囲内での条件制御は、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御される。
このような制御のためには、成形に用いる環状オレフィン系樹脂の成形前の平均分子量のみならず成形工程中の平均分子量の低下の程度を考慮する必要がある。
成形工程中の平均分子量の低下は、成形工程において樹脂が受ける熱的ストレスによる熱分解等によるものと考えられる。このため、上記所定の成形温度、射出速度、射出圧力及び滞留時間の範囲内で、成形温度を下げる、射出速度を上げる、射出圧力を上げる、または滞留時間を短くすることは、かかる分子量の低下の程度を下げる方向に働くものと考えられる。逆に、成形温度を上げる、射出速度を下げる、または射出圧力を下げる、または滞留時間を長くすることは、かかる分子量の低下の程度を上げる方向に働くものと考えられる。
(2−4)
さらに、射出成形機の射出ユニット、より具体的にはシリンダ内に滞留する溶融樹脂の時間T(秒)が、上記成形温度(℃)をMとしたときに、下記式:
T≦4735.5−13.5×M
を満たすように制御することが分子量を低下させない点で好ましい。
さらに、射出成形機の射出ユニット、より具体的にはシリンダ内に滞留する溶融樹脂の時間T(秒)が、上記成形温度(℃)をMとしたときに、下記式:
T≦4735.5−13.5×M
を満たすように制御することが分子量を低下させない点で好ましい。
たとえば射出成形機シリンダー内に滞留する時間は、溶融温度325℃では350秒以内、305℃では620秒以内である。
この滞留時間も樹脂の受ける熱的ストレスに影響を与えるものである。従って、上記式に規定される時間の範囲内において、滞留時間を小さくすることで、平均分子量の低下の程度を下げる方向に働き、逆に滞留時間を大きくすることで、平均分子量の低下の程度を上げる方向に働くものと考えられる。
また、シリンダー内の樹脂温度幅ΔTは55℃以下が好ましい。
(2−5)
さらに好ましい態様として、多分散度Mz/Mw(ここで、MzはZ平均分子量、Mwは重量平均分子量)を所定の範囲に制御するには、成形過程における熱ストレスにより、多分散度Mz/Mwが減少する傾向にあることを利用する。
さらに好ましい態様として、多分散度Mz/Mw(ここで、MzはZ平均分子量、Mwは重量平均分子量)を所定の範囲に制御するには、成形過程における熱ストレスにより、多分散度Mz/Mwが減少する傾向にあることを利用する。
すなわち、規定される所定の数値範囲内で、成形温度を下げる、射出速度を上げる、射出圧力を上げるか、または溶融樹脂の滞留時間を小さくすることで、多分散度を好ましい1.8以上に維持することができ、逆に規定される所定の数値範囲内で、成形温度を上げる、射出速度を下げる、射出圧力を下げるか、あるいはさらに溶融樹脂の滞留時間を大きくすることで多分散度を低下させることができる。
(導光板成形体の作製)
環状オレフィン系樹脂としてTOPAS(登録商標)5013L−10(ノルボルネンとエチレンの付加共重合体、ポリプラスチックス社製)を用い、成形温度、射出速度、射出圧力、及び滞留時間を制御して射出成形を行い、種々のZ平均分子量の構成樹脂からなる導光板成形体(実施例1〜4、比較例1)を得た。用いた射出成形機のシリンダ径は28mmであった。
環状オレフィン系樹脂としてTOPAS(登録商標)5013L−10(ノルボルネンとエチレンの付加共重合体、ポリプラスチックス社製)を用い、成形温度、射出速度、射出圧力、及び滞留時間を制御して射出成形を行い、種々のZ平均分子量の構成樹脂からなる導光板成形体(実施例1〜4、比較例1)を得た。用いた射出成形機のシリンダ径は28mmであった。
なお、ペレット状態のTOPAS(登録商標)5013の数平均分子量は4万、重量平均分子量は9万とされており、TOPAS(登録商標)5013L−10はこれから得られたものである。
また、導光板成形体の画面サイズは対角5インチであり、厚さは0.25mmであった。
表1に射出成形条件を、表2に得られた導光板成形体の分子量について示した。
(高温高湿実装動作試験)
得られた導光板成形体について、白色LED入射、60〜70℃、85〜95%、連続動作時間500時間の条件での高温高湿動作試験を行った。該試験後の各導光板成形体の輝度、色度、及び外観の評価結果を表3に示す。ここで、白色LEDはバックライトとして用いて試験を行った。
得られた導光板成形体について、白色LED入射、60〜70℃、85〜95%、連続動作時間500時間の条件での高温高湿動作試験を行った。該試験後の各導光板成形体の輝度、色度、及び外観の評価結果を表3に示す。ここで、白色LEDはバックライトとして用いて試験を行った。
表中の○は評価結果が合格であることを示し、×は不合格であることを示す。
各評価において、合格・不合格を判断する基準は以下のとおりである。
各評価において、合格・不合格を判断する基準は以下のとおりである。
輝度:少なくとも初期値の70%以上を維持していること
色度:少なくとも初期値の70%以上を維持していること
外観:導光板単体にて、目視で白濁、白筋発生なきこと。
色度:少なくとも初期値の70%以上を維持していること
外観:導光板単体にて、目視で白濁、白筋発生なきこと。
ここで、中心輝度とはバックライトの発光部中心の輝度を意味し、輝度とは1平方メートルあたりに照射される光量(cd/m2、カンデラ/平方メートル)を意味する。屋外で視認可能であるにはおよそ300cd/m2の光が最低限必要とされ、最近のスマートフォン用液晶ディスプレイは400〜500cd/m2程度のものが多い。これに対してバックライトに要求される輝度は最低でも8000cd/m2、スマートフォン、タブレット用バックライトでは10000cd/m2を超える。
また、色度は色彩輝度計を用いて計測される。色彩輝度は等色関数(CIE1931)に近似した分光応答度を用いた3つのセンサの出力を用いて色度を求める。また装置として株式会社トプコンハウス社のBM7など用いられる。
Claims (10)
- 環状オレフィン系樹脂を射出成形して得ることのできる導光板であって、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万であることを特徴とする導光板。
- さらに、前記成形後の導光板構成樹脂の重量平均分子量Mwが7万2千〜8万であることを特徴とする、請求項1に記載の導光板。
- さらに、成形後の導光板構成樹脂について、Mz/Mwが1.8以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の導光板。
- 前記導光板の最大厚みが0.3mm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導光板。
- 前記導光板のサイズが、対角8.5インチ以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導光板。
- 高温高湿動作試験(白色LED入射、環境温度60℃〜70℃、相対湿度85%〜95%、連続動作時間500時間)において、目視により白濁及び白筋の発生が観察されない、請求項1〜6のいずれかに記載の導光板。
- 高温高湿動作試験(白色LED入射、環境温度60℃〜70℃、相対湿度85%〜95%、連続動作時間500時間)において、輝度及び色度が少なくとも初期値の70%以上を維持している、請求項1〜7のいずれかに記載の導光板。
- 環状オレフィン系樹脂を含む樹脂を射出成形機シリンダー内で溶融して溶融樹脂を形成する工程と、前記溶融樹脂を導光板金型内に射出して、前記金型内に前記溶融樹脂を充填する工程と、前記金型内に充填された溶融樹脂を冷却して固化する工程と、を含み、
前記射出される溶融樹脂の温度である成形温度を280〜330℃、前記射出される溶融樹脂の射出速度を100mm/sec〜1600mm/sec、前記射出される溶融樹脂の射出圧力を150MPa〜450MPa、及び射出成形機シリンダー内に滞留する前記環状オレフィン系樹脂の滞留時間が300秒〜600秒の範囲内で、成形後の導光板構成樹脂のZ平均分子量Mzが13万〜18万となるように制御することを特徴とする導光板を製造する方法。 - さらに前記滞留時間を、樹脂溶融温度をM(℃)、シリンダー内滞留時間をT(秒)とした時、以下の式:
T≦4735.5−13.5×M
を満足するよう制御することを特徴とする請求項9に記載の導光板を製造する方法。
Priority Applications (1)
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JP2013084258A JP2014206649A (ja) | 2013-04-12 | 2013-04-12 | 導光板及びその製造方法 |
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CN108983117A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-12-11 | 苏州日和科技有限公司 | 一种led灯条点亮测试机构 |
-
2013
- 2013-04-12 JP JP2013084258A patent/JP2014206649A/ja active Pending
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