JP2014206313A - 熱交換器及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる凝縮水のブリッジングの抑制効果に優れた熱交換器を提供する。
【解決手段】冷媒が通るパイプと、前記パイプに取り付けられ且つコーティング膜が表面に形成された複数枚のフィンとを有する熱交換器であって、前記コーティング膜は、空気の流れ方向に直交する方向に沿って2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された縞状構造を有し、且つ対向する2つの前記フィンの表面に形成された前記コーティング膜の前記疎水性部分及び前記親水性部分の配置が反転していることを特徴とする熱交換器とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱交換器及び空気調和機に関する。
空気調和機は、圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器とを冷媒配管で順次接続した構造を一般に有する。冷媒配管内には、非共沸混合冷媒、擬似共沸混合冷媒又は単一冷媒等の冷媒が充填されており、この冷媒と外気との間で熱交換することによって冷暖房運転が行われる。
例えば、空気調和機の冷房運転では、圧縮機で圧縮された冷媒が、高温・高圧のガス冷媒となって凝縮器に流入し、送風機から取り込まれた外気と熱交換(放熱)して凝縮液化する。この液化した冷媒は、膨張弁で減圧されて気液二相流状態となり、蒸発器に流入し、送風機から取り込まれた室内空気と熱交換(吸熱)して蒸発ガス化する。このとき、冷媒が室内空気の温度を奪うため、この冷気によって室内の冷却が行われる。そして、蒸発ガス化した冷媒は、圧縮機に再度吸入される。これに対して空気調和機の冷房運転を行う場合は、このサイクルを逆にすればよい。このようなプロセスは、冷媒を圧縮、凝縮(液化)、減圧、蒸発(気化)と連続的に状態変化させて循環させることから冷凍サイクルと一般に称されている。また、凝縮器及び蒸発器は、熱交換器として一般に総称される。
特に、冷凍・冷蔵倉庫で使用される空気調和機では、10℃より低い温度域を維持するように制御しなければならないことが多いため、蒸発器での蒸発温度が0℃よりも低くなる。そのため、蒸発器に霜が発生してしまい、それが原因となって空気調和機の冷却能力が低下する。
そこで、デフロスタヒータ等の加熱装置を蒸発器に取り付け、定期的に霜取り運転(除霜運転)を行う必要がある。
しかしながら、除霜運転を行なう場合、蒸発器への着霜を除去することができるものの、その結果として余計なエネルギーを消費してしまう。また、除霜運転によって冷凍・冷蔵倉庫内の温度が上昇してしまうことから、必要な温度域とするためのエネルギーが必要であり、消費電力を更に増大させてしまう。
また、ルームエアコンとして用いられる空気調和機の熱交換器においても、着霜に起因する熱抵抗の増大及び空気流路の閉塞が生じ、熱交換効率が次第に低下する。そのため、着霜し易い第1列目のフィンの間隔を広げたり、電気ヒータ又はサイクルの逆運転等によって霜を融解させることが行われている。
しかしながら、第1列目のフィンの間隔を広げる方法は、着霜による空気流路の閉塞を遅延させることができるため、通常の運転を中断せずに済むものの、フィンの間隔の増大によって熱交換効率が低下する。また、電気ヒータ又はサイクルの逆運転によって霜を融解させる方法は、完全な除霜ができるものの、通常の運転を中断する必要があると共に、霜を完全に融解させるために多くの電力が必要になる。
このような着霜の問題を解決するために、撥水性(疎水性)表面を有するフィンを備えた熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開平10−9788号公報 特開平8−285491号公報
しかしながら、上記のような撥水性表面を有するフィンを備えた従来の熱交換器は、低温時(例えば、外気温2℃)の暖房運転(以下、「暖房低温運転」という)における着霜遅延効果を有しているものの、標準時(例えば、外気温7℃)の暖房運転(以下、「暖房標準運転」という)の際に生じる凝縮水(結露水)が、フィンの間をブリッジングして通風抵抗が増大する結果、熱交換器の熱交換効率が低下するという問題がある。これは、フィンの表面が撥水性であるため、凝縮水を除去するための十分な排水性を有していないことに起因していると考えられる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる凝縮水のブリッジング抑制効果に優れた熱交換器を提供することを目的とする。また、本発明は、当該特性を有する熱交換器を備えた空気調和機を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の問題を解決すべく鋭意研究した結果、2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された特定の縞状構造を有するコーティング膜をフィンの表面に形成すると共に、対向する2つのフィンの表面に形成されたコーティング膜の疎水性部分及び前記親水性部分の配置を特定の位置関係となるように定めることで、暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる結露水のブリッジング抑制効果を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、冷媒が通るパイプと、前記パイプに取り付けられ且つコーティング膜が表面に形成された複数枚のフィンとを有する熱交換器であって、前記コーティング膜は、空気の流れ方向に直交する方向に沿って2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された縞状構造を有し、且つ対向する2つの前記フィンの表面に形成された前記コーティング膜の前記疎水性部分及び前記親水性部分の配置が反転していることを特徴とする熱交換器である。
また、本発明は、冷媒が通るパイプと、前記パイプに取り付けられ且つコーティング膜が表面に形成された複数枚のフィンとを有する熱交換器であって、前記コーティング膜は、空気の流れ方向に対して傾斜して2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された縞状構造を有し、且つ対向する2つの前記フィンの表面に形成された前記コーティング膜の前記疎水性部分及び前記親水性部分が逆方向に傾斜していることを特徴とする熱交換器である。
さらに、本発明は、前記熱交換器を備えることを特徴とする空気調和機である。
本発明によれば、暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる凝縮水のブリッジング抑制効果に優れた熱交換器を提供することができる。また、本発明によれば、当該特性を有する熱交換器を備えた空気調和機を提供することができる。
実施の形態1の熱交換器の斜視図である。 実施の形態1の熱交換器のフィンの表面に形成されたコーティング膜の上面図である。 実施の形態1の熱交換器の対向するフィン間に形成されたコーティング膜の断面図である。 暖房標準運転でコーティング膜上に生成する凝縮水の挙動を説明するための図である。 実施の形態2の熱交換器の対向するフィン間に形成されたコーティング膜の上面図である。 実施の形態3の空気調和機の概略模式図である。
実施の形態1.
以下、本発明の熱交換器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の熱交換器の斜視図である。図1において、本実施の形態の熱交換器1は、冷媒が通るパイプ2と、パイプ2に取り付けられた複数枚のフィン3とを有する。フィン3の表面にはコーティング膜が形成されている(図1では図示していない)。
ここで、フィン3の表面に形成されたコーティング膜の上面図を図2に示す。また、対向するフィン3間に形成されたコーティング膜の断面図を図3に示す。図2及び3において、フィン3の表面に形成されたコーティング膜4は、ファンからの空気の流れ方向7に直交する方向に沿って2つ以上の疎水性部分5と2つ以上の親水性部分6とが交互に配置された縞状構造を有する。また、対向する2つのフィン3の表面に形成されたコーティング膜4の疎水性部分5及び親水性部分6の配置は反転している。
このような縞状構造を有するコーティング膜4を形成したフィン3を備えた熱交換器1において、暖房標準運転で生成する凝縮水の挙動を説明するための図を図4に示す。暖房標準運転では、熱交換器1のフィン3の間を通る空気は、フィン3が露点以下の温度になると、空気中の水分が凝縮してフィン3の表面に付着する。図4に示すように、凝縮水は、コーティング膜4の親水性部分6で吸収され、水膜8となって排出される。他方、コーティング膜4の疎水性部分5の表面では、凝縮水は微小な水滴9となって付着する。疎水性部分5の表面に付着した水滴9は、時間の経過と共に次第に大きくなるものの、ファンからの空気の流れによって隣接する親水性部分6に水滴9が移動して吸収され、水膜8となって排出される。また、隣接する親水性部分6に吸収されずに水滴9が大きくなったとしても、水滴9は、対向するフィン3上の表面に形成されたコーティング膜4の親水性部分6に吸収され、水膜8となって排出されるため、対向するフィン3間のブリッジングを安定して抑制することができる。これにより、通風抵抗の増大を抑制することができ、熱交換効率の低下を防止することが可能となる。また、熱交換器1から水滴9が飛散する露飛びという現象も防止することが可能となる。
次に、縞状構造を有するコーティング膜4を形成したフィン3を備えた熱交換器1において、暖房低温運転で生じる着霜について説明する。一般に、着霜現象は、熱移動と物質移動が同時に起こる現象であり、霜結晶が冷却面上に付着し、時間と共に成長する非定常現象である。暖房低温運転では、空気中の水分の凝縮によって生成した凝縮水が凍結することによって着霜が生じるが、コーティング膜4の疎水性部分5の表面では、凝縮水が水滴9となり、隣接する親水性部分6又は対向するコーティング膜4の親水性部分6に移動するため、着霜が生じ難い。これは、水滴9となった凝縮水と疎水性部分5の表面との接触面積が小さく、水滴9のままで凍結し難いためである。他方、コーティング膜4の親水性部分6の表面では霜が成長する可能性があるが、疎水性部分5と親水性部分6とを交互に配置しているため、霜結晶が成長し難く、親水性部分6の表面における着霜を遅延させることが可能となる。
コーティング膜4は、疎水性部分5の列幅をa(mm)、フィン3間の幅をb(mm)としたときに、a/bが、好ましくは0.2以上1.5以下、より好ましくは0.2以上1.2以下である。この範囲のa/bであれば、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果を安定して得ることができる。a/bが0.2未満であると、疎水性部分5の面積が小さすぎるため、着霜遅延効果が十分に得られないことがある。一方、a/bが1.5を超えると、疎水性部分5の表面に付着する水滴9が大きくなり、凝縮水のブリッジング抑制効果が十分に得られないことがある。
コーティング膜4における親水性部分6及び疎水性部分5の列幅は、好ましくは0.8mm以上6mm以下、より好ましくは1mm以上5mm以下、最も好ましくは2mm以上4mm以下である。親水性部分6及び疎水性部分5の列幅が0.8mm未満であると、コーティング膜4の形成工程が複雑となるため、製造コストが上昇してしまう。一方、親水性部分6及び疎水性部分5の列幅が6mmを超えると、疎水性部分5に付着した水滴9が親水性部分6に移動し難くなるため、凝縮水のブリッジング抑制効果が十分に得られないことがある。
コーティング膜4における風上側の端部は、疎水処理が施されていることが好ましい。着霜は、風上側の端部で多く見られることから、風上側の端部に疎水処理を施すことによって着霜遅延効果を向上させることができる。疎水処理としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。また、疎水処理として、上記の疎水性部分5の形成を行ってもよい。
上記のような縞状構造を有するコーティング膜4は、親水性部分6を与える材料及び疎水性部分5を与える材料を用いて形成することができる。
親水性部分6を与える材料及び疎水性部分5を与える材料としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。
その中でも親水性部分6を与える材料として、シリカ微粒子とフッ素樹脂粒子を含む水系コーティング組成物を用いることが好ましい。ここで、本明細書において「水系コーティング組成物」とは、水性媒体を溶媒として用いるコーティング組成物を意味する。
この水系コーティング組成物は、被対象物の表面に塗布して乾燥させることで、シリカ微粒子からなる親水性のシリカ被膜中に疎水性のフッ素樹脂粒子が点在した構造を有する被膜を形成することができる。この被膜の表面では、親水性のシリカ被膜の面積が疎水性のフッ素樹脂粒子の面積に比べて十分に大きいため、被膜全体としてみると親水性となる。また、この被膜の表面では、親水性のシリカ被膜が分断されることなく連続しているため、被膜の表面に水滴等が付着した場合には被膜全体に水が拡がる。さらに、この被膜は、親水性のシリカ被膜中に疎水性のフッ素樹脂粒子が点在した構造を有しているため、親水性及び疎水性の両方の汚れ(例えば、粉塵等)に対する防汚性能が高い。ここで、本明細書における「防汚性能」とは、汚れが付着し難い性能及び/又は付着した汚れが除去され易い性能のことを意味する。したがって、汚れが付着し易い場所で使用される熱交換器1(例えば、ルームエアコンの室外熱交換器等)に使用する場合に特に適している。
水系コーティング組成物に用いられるシリカ微粒子としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。
シリカ微粒子の平均粒径は、特に限定されないが、好ましくは15nm以下、より好ましくは4nm以上12nm以下である。ここで、本明細書において「平均粒径」とは、レーザー光散乱式又は動的光散乱式の粒度分布計で測定した時の粒子の平均粒径の値を意味する。
上記の範囲の平均粒径を有するシリカ微粒子を水系コーティング組成物に含有させることで、乾燥させた際にシリカ微粒子同士が凝集し易くなり、水系コーティング組成物の固化が容易になる。また、水系コーティング組成物中で平衡して溶存するシリカ成分が増えるため、特別なバインダーを配合しなくても比較的高強度の被膜を得ることができる。さらに、シリカ微粒子の光散乱が少なくなるため、得られる被膜の透明性が向上し、被対象物の表面の色調又は風合いの変化を抑制することができる。シリカ微粒子の平均粒径が15nmを超える場合、得られる被膜が十分な強度を有さないことがある。また、シリカ微粒子の平均粒径が4nm未満の場合、水系コーティング組成物の安定性が低下したり、得られる被膜の強度又は防汚特性が低下することがある。
水系コーティング組成物におけるシリカ微粒子の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.05質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上2.5質量%以下である。この範囲の含有量であれば、被対象物の表面の色調又は風合いを損なうことなく均一で薄い被膜を形成することができる。シリカ微粒子の含有量が0.1質量%未満であると、得られる被膜が薄くなりすぎ、所望の防汚特性が得難くなる。一方、シリカ微粒子の含有量が5質量%を超えると、形成された被膜表面の凹凸部分が大きくなり、粉塵等が引っ掛かり易くなり、十分な防汚性能が得られないことがある。また、被膜が不均一な白濁膜となってクラックが入り剥離し易くなる。
水系コーティング組成物に用いられるフッ素樹脂粒子としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。フッ素樹脂粒子の例としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、ECTFE(エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化ビニル)及びこれらの共重合体、フルオロエチレン・ビニルエーテル共重合体、フルオロエチレン・ビニルエステル共重合体、並びに混合物、並びにこれらのフッ素樹脂に他の樹脂を混合したもの等から形成された粒子が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、安定性に優れ、且つ疎水性が大きなPTFE粒子及びFEP粒子が好ましい。
フッ素樹脂粒子の平均粒径は、特に限定されないが、好ましくは50nm以上500nm以下、より好ましくは100nm以上250nm以下である。この範囲の平均粒径を有するフッ素樹脂粒子を水系コーティング組成物に含有させることで、フッ素樹脂粒子が被膜中に適度に分散すると共に被膜の表面に露出し易くなって、良好な防汚性能を得ることができる。フッ素樹脂粒子の平均粒径が50nm未満であると、水系コーティング組成物の安定性が得られなかったり、フッ素樹脂粒子が被膜の表面に露出し難くなって所望の防汚性能が得られないことがある。一方、フッ素樹脂粒子の平均粒径が500nmを超えると、得られる被膜において疎水性部分の領域が大きくなったり、被膜の凹凸部分が大きくなりすぎるため、所望の防汚性能が得られないことがある。
水系コーティング組成物におけるシリカ微粒子とフッ素樹脂粒子との質量比は、特に限定されないが、好ましくは50:50〜90:10、より好ましくは70:30〜85:15である。この範囲の質量比であれば、シリカ微粒子に起因する親水性部分と、フッ素樹脂粒子に起因する疎水性部分とがバランスよく混在した被膜が常温での乾燥により得られ、良好な防汚性能を有する被膜となる。フッ素樹脂粒子の比率が上記範囲よりも大きすぎると、被膜の親水性が低くなりすぎることがある。また、フッ素樹脂粒子に起因する疎水性部分が表面に多く露出してしまい、疎水性汚れが付着し易くなることがある。一方、フッ素樹脂粒子の比率が上記範囲よりも小さすぎると、フッ素樹脂粒子に起因する疎水性部分が被膜の表面に十分に露出せず、親水性汚れが付着し易くなり、所望の防汚性能が得られないことがある。ここで、上記のシリカ微粒子及びフッ素樹脂粒子の質量は、120℃で乾燥して水分を除去して測定した後の質量値を表す。
水系コーティング組成物に用いられる水性媒体としては、特に限定されないが、一般に水である。また、水の含有量は、水系コーティング組成物の塗布方法等にあわせて適宜調整すればよく、一般に30質量%以上99.5質量%以下である。
水系コーティング組成物は、形成される被膜の親水性を損なわない範囲において、公知の添加剤を含有することができる。添加剤の例としては、分散剤(界面活性剤)、レベリング剤、蒸発抑制剤、付着性改良剤等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、使用する添加剤の種類に応じて適宜調整する必要がある。
水系コーティング組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、シリカ微粒子の分散液と、フッ素樹脂粒子の分散液とを混合することによって製造することができる。
ここで、シリカ超微粒子の分散液は、シリカ微粒子が水等の極性溶媒中に分散されたものであればよく、市販のコロイダルシリカを用いることもできる。
また、フッ素樹脂粒子の分散液は、フッ素樹脂粒子が水に分散されたものを用いることが好ましい。なお、かかる分散液では、フッ素樹脂粒子を均一に分散させるために界面活性剤が配合されているものを用いてもよい。
水系コーティング組成物から形成される被膜(親水性部分6)における水の静的接触角は、特に限定されないが、15°以下であることが好ましい。当該範囲の静的接触角であれば、被膜の親水性が十分に高いため、本発明の効果を安定して得ることができる。水の静的接触角の測定方法は、特に限定されず、市販の接触角計を用いて測定することができる。
水系コーティング組成物から形成される被膜(親水性部分6)の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.05μm以上0.5μm以下である。親水性部分6の厚さが0.05μm未満であると、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果が十分に得られなかったり、汚れが付着し易くなることがある。一方、厚さが0.5μmを超えると、親水性部分6にクラック又はボイド等の欠陥が生じ易く、汚れが捕捉され易い凹凸部分が表面に形成されることがある。
疎水性部分5を与える材料としては、フッ素樹脂、疎水性シリカ粒子及び有機溶剤を含むコーティング組成物を用いることが好ましい。ここで、本明細書において「疎水性シリカ粒子」とは、表面が疎水処理されたシリカ粒子を意味する。
このコーティング組成物は、被対象物の表面に塗布して乾燥させることで、フッ素樹脂からなる疎水性のフッ素樹脂被膜中に疎水性シリカ粒子が点在した構造を有する被膜を形成することができる。この被膜は、疎水性シリカ粒子によって表面に凹凸構造が形成されるため、水滴との接触面積を低下させることができ、被膜の疎水性を向上させることができる。
このコーティング組成物に用いられるフッ素樹脂は、被膜に疎水性を付与すると共に、基材と被膜との密着性を付与するためのバインダーとしての作用を有する成分である。使用されるフッ素樹脂としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。フッ素樹脂の例としては、FEVE(フルオロエチレンビニルエーテル交互共重合体)、FEVES(フルオロエチレンビニルエステル)PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、ECTFE(エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、これらの共重合体及び混合物、又はこれらのフッ素樹脂に他の樹脂を混合したもの等が挙げられる。これらのフッ素樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
コーティング組成物中のフッ素樹脂の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.5質量%以上10質量%以下、より好ましくは2質量%以上8質量%以下である。フッ素樹脂の含有量が0.5質量%未満であると、被対象物と被膜との密着性が十分に得られないと共に、フッ素樹脂による疎水性も十分に向上しないことがある。一方、フッ素樹脂の含有量が10質量%を超えると、被膜の膜厚が大きくなりすぎてしまい、被対象物と被膜との密着性も低下してしまうこともある。
コーティング組成物に用いられる疎水性シリカ粒子は、被膜の表面に凹凸構造を付与し、水滴との接触面積を低下させることによって疎水性を向上させる成分である。使用される疎水性シリカ粒子としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。具体的には、疎水性シリカ粒子として、シリカ粒子を疎水処理したものを用いることができる。
疎水処理が行われるシリカ粒子としては、特に限定されず、乾式法(例えば、燃焼法)、湿式法(例えば、ゾルゲル法や沈降法)等により製造される各種シリカ粒子を用いることができる。また、シリカ粒子は、一部又は全部が溶融したシリカ粒子であってもよい。
ここで、乾式法シリカは、四塩化ケイ素等のケイ素化合物を酸水素炎中で燃焼させることによって一般的に製造することができ、フュームドシリカとも称されている。乾式法シリカは製造条件を変えることによって約50〜500m/gの範囲の比表面積を有する粒子を得ることができる。比表面積から計算されるシリカ粒子の平均粒径は、約5〜200nmの範囲であるが、通常は1μm以上の凝集体として存在している。
湿式法シリカは、ケイ酸ソーダを鉱酸で中和することによって溶液中でシリカを析出させることによって一般に製造することができ、ホワイトカーボンとも称されている。また、鉱酸の代わりにケイ酸ソーダを酸で中和するゾルゲル法を用いて製造することもできる。湿式法シリカもまた、製造条件を変えることによって約50〜1000m/gの範囲の比表面積を有する粒子を得ることができる。この湿式法シリカ粒子は、平均粒径が約3〜50nmの粒子が合成途中で凝集した凝集粒子であると考えられている。湿式法シリカ粒子は、通常、中和反応後に濾過や洗浄を行い、乾燥後、必要により粉砕することによって得ることができる。一般的に、入手可能な湿式法シリカ粒子の平均粒子径は1μm〜数百μmである。
疎水処理が行われるシリカ微粒子としては、上記の各種シリカ粒子の中から、用途に応じて適切な平均粒径を有するものを選択して用いればよい。入手容易性の観点からは、乾式法シリカ粒子を用いることが好ましい。
シリカ粒子の疎水処理は、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法に従って行うことができるが、トリメチルシリル化剤を用いて疎水処理を行うことが好ましい。トリメチルシリル化剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。トリメチルシリル化剤の例としては、トリメチルシラノール、トリメチルメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、アミノメチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシランが挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチルジシラザンを用いることが好ましい。これらのトリメチルシリル化剤は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
疎水性シリカ粒子の平均粒径は、特に限定されないが、好ましくは5nm以上30nm以下である。疎水性シリカ粒子の平均粒径が5nm未満であると、被膜の表面に微細な凹凸構造を十分に形成することができず、所望の疎水性が得られないことがある。一方、疎水性シリカ粒子の平均粒径が30nmを超えると、表面の凹凸構造が大きくなりすぎてしまい、被膜の耐久性が低下してしまうことがある。また、被膜の光散乱が大きくなって被対象物の意匠性が低下することもある。
コーティング組成物中の疎水性シリカ粒子の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、より好ましくは1質量%以上25質量%以下である。疎水性シリカ粒子の含有量が0.5質量%未満であると、被膜の表面に凹凸構造を十分に形成することができず、所望の疎水性が得られない。一方、疎水性シリカ粒子の含有量が30質量%を超えると、被膜の耐久性が低下してしまうと共に、被膜の光散乱が大きくなって被対象物の意匠性が低下することもある。
コーティング組成物中のフッ素樹脂と疎水性シリカ粒子との質量比は、特に限定されないが、好ましくは10:90〜50:50、より好ましくは25:75である。このような質量比であれば、疎水性シリカ粒子による凹凸構造と、フッ素樹脂のバインダー効果をバランス良く得ることができる。
コーティング組成物に用いられる有機溶剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。有機溶剤の例としては、ゴム揮発油、ミネラルスピリット、ソルベント灯油、芳香族石油ナフサ、トルオール、キシロール、ソルベントナフサ、ガムテレピン油、パインオイル等の炭化水素系溶剤;エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、イソブチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソアミルアルコール、n−アミルアルコール、ヘキシルアルコール、2−エチルブチルアルコール、メチルアミルアルコール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶剤;酢酸n−プロピル、プロピオン酸エチル、酢酸イソブチル、ラク酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸t−ペンチル、酢酸アミル、酢酸メチルアミル、酢酸メトキシブチル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエステル系又はエーテル系溶剤;ジエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン、エチルn−アミルケトン、メトキシメチルペンタノン、ジイソブチルケトン、アセトフェノン、イソホロン等のケトン系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
コーティング組成物中の有機溶剤の含有量は、特に限定ないが、好ましくは0.01質量%以上10.0質量%以下である。有機溶剤の含有量が0.01質量%未満であると、所望の厚さの被膜を形成することが困難になる場合がある。一方、有機溶剤の含有量が10.0質量%を超えると、均一な被膜を形成することが困難になる場合がある。
コーティング組成物は、形成される被膜の疎水性を損なわない範囲において、公知の添加剤を含有することができる。添加剤の例としては、分散剤(界面活性剤)、レベリング剤、蒸発抑制剤、付着性改良剤等が挙げられる。これらの添加剤の配合量は、使用する添加剤の種類に応じて適宜調整する必要がある。
コーティング組成物は、上記の成分を混合することによって調製することができる。特に、フッ素樹脂及び疎水性シリカ粒子を有機溶剤中で均一に混合する観点からは、フッ素樹脂及び疎水性シリカ粒子を有機溶媒に配合して分散処理を行うことが好ましい。
分散処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、市販の高圧式分散機を用いた高圧分散処理が挙げられる。市販の高圧式分散機としては、ナノマイザー(吉田機械興業株式会社)、マイクロフルイダイザー(MFICコーポレーション)、アルティマイザーシステム(株式会社スギノマシン)、音レス高圧乳化分散装置(株式会社美粒)が挙げられる。これらの高圧式分散機は、吸入した処理対象物を高圧で微細な流路内に通したときに流路内で生じる高い剪断力、流路の工夫により生じる流体と壁面との衝突や流体同士の衝突による衝撃力、微細な流路から吐出されるときに生じるキャビテーション等によって微細化処理を行うことができる。
高圧分散処理を行う場合、その圧力としては、特に限定されないが、好ましくは10MPa以上400MPa以下、より好ましくは20MPa以上350MPa以下、最も好ましくは30MPa以上300MPa以下である。
また、高圧分散処理は、1〜100回繰り返して処理することができる。ここで、本明細書において、1回以上の処理は、高圧分散処理を行ったものを再度処理することを意味し、1回処理することを1パス、2回処理することを2パス、3回処理することを3パスという。パスの回数は、生産性の観点から、好ましくは1パス以上20パス以下、より好ましくは1パス以上10パス以下である。なお、高圧分散処理の方法として、高圧式分散機で処理されて吐出された分散液を原料槽に直接戻して、循環処理を行うことも可能である。
また、分散処理の方法として、市販の高速回転式分散機を用いた分散処理を行ってもよい。市販の高圧式分散機としては、TKロボミックス(プライミクス株式会社)等が挙げられる。この市販の高圧式分散機を用いる際の回転数、翼周速、及び回転体と固定部との間の空隙等の条件は、使用する装置に応じて適宜設定すればよい。
コーティング組成物から形成される被膜(疎水性部分5)における水の静的接触角は、特に限定されないが、好ましくは100°以上、より好ましくは150°である。また、コーティング組成物から形成される被膜(疎水性部分5)における水の転落角は、特に限定されないが、好ましくは10°以下、より好ましくは8°以下である。当該範囲の静的接触角及び転落角であれば、被膜の疎水性が高く、本発明の効果を安定して得ることができる。ここで、水の静的接触角及び転落角の測定方法は、特に限定されず、市販の接触角計を用いて測定することができる。
コーティング組成物から形成される被膜(疎水性部分5)の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.05μm以上0.5μm以下である。疎水性部分5の厚さが0.05μm未満であると、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果が十分に得られなかったり、汚れが付着し易くなることがある。一方、厚さが0.5μmを超えると、疎水性部分5にクラック又はボイド等の欠陥が生じ易く、汚れが捕捉され易い凹凸部分が表面に形成されることがある。
縞状構造を有するコーティング膜4は、上記したような親水性部分6を与える材料及び疎水性部分5を与える材料を用いて、公知の方法に準じて形成することができる。
例えば、フィン3の表面全体に親水性部分6を与える材料を塗布して乾燥させることで親水性被膜を形成した後、その上にマスキング部材を配置し、その上から疎水性部分5を与える材料を塗布して乾燥させることで、疎水性部分5と親水性部分6とが交互に配置された縞状構造を形成することができる。或いは、フィン3の表面に、疎水性部分5と親水性部分6とが交互に配置されるように、親水性部分6を与える材料及び疎水性部分5を与える材料の各々をフィン3の表面に塗布して乾燥させてもよい。
実施の形態2.
以下、本発明の熱交換器の他の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
なお、この実施の形態の熱交換器は、対向する2つのフィンの表面に形成されたコーティング膜の疎水性部分及び親水性部分の配置を変更したこと以外は、実施の形態1の熱交換器と同じであるため、同一の部材については、実施の形態1の熱交換器の説明で用いた符号と同じ符号を用いると共に、変更点以外の説明は省略する。
図5は、対向するフィン3間に形成されたコーティング膜4の上面図である。図5において、左側の図は、一方のフィン3に形成されたコーティング膜4、右側の図は、他方のフィン3に形成されたコーティング膜4である。フィン3の表面に形成されたコーティング膜4は、空気の流れ方向7に対して傾斜して2つ以上の疎水性部分5と2つ以上の親水性部分6とが交互に配置された縞状構造を有する。また、対向する2つのフィン3の表面に形成されたコーティング膜4の疎水性部分5及び親水性部分6が逆方向に傾斜している。
対向する2つのフィン3の表面に形成されたコーティング膜4において、上記のように疎水性部分5及び親水性部分6を配置することにより、疎水性部分5と親水性部分6とが相対する領域が生じるため、実施の形態1の熱交換器1と同様の作用効果、すなわち、暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる凝縮水のブリッジング抑制効果を向上させることができる。
また、疎水性部分5及び親水性部分6が逆方向に傾斜した縞状構造のコーティング膜4とすることにより、フィン3をパイプ2に取り付けて熱交換器1を組み立てる際に、フィン3の取り付け方向のミスを少なくすることもできる。
コーティング膜4における疎水性部分5及び親水性部分6の傾斜角は、特に限定されないが、空気の流れ方向7に直交する方向から5°以上20°以下の角度で傾斜していることが好ましい。当該傾斜角が20°を超えると、対向するフィン3の表面に形成されたコーティング膜4の疎水性部分5と親水性部分6とが相対する領域が、空気の流れ方向7に平行して長くなるため、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果が十分に得られないことがある。
実施の形態3.
以下、本発明の空気調和機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図6は、本実施の形態の空気調和機の概略模式図である。図6において、空気調和機は、室内機10及び室外機12を一般に備えている。室内機10には、室内熱交換器11が内蔵されている。また、室外機12には、室外熱交換器13、膨張弁14及び圧縮機15が内蔵されている。室内熱交換器11及び室外熱交換器13のパイプには、冷媒配管16が接続されており、室内熱交換器11と、膨張弁14と、室外熱交換器13と、圧縮機15とが、冷媒配管16を介して直列的に接続されている。また、冷媒配管16中には、冷媒が充填されている。
このような構成を有する空気調和機において暖房運転を行う場合、冷凍配管16中の冷媒が圧縮機15で圧縮され、圧縮機15で圧縮された冷媒が高温・高圧のガス冷媒となって室内熱交換器11に流入し、室内空気と熱交換して凝集液化する。このとき、高温のガス冷媒が室内空気に熱を与えるため、室内の暖房を行うことができる。液化した冷媒は、膨張弁14に流入し、減圧されて気液二相流状態となり、室外熱交換器13と熱交換してガス化する。そして、蒸発ガス化した冷媒は、圧縮機15に再度吸入される。このような行程を繰り返す冷凍サイクルによって暖房運転が行われる。
暖房低温運転の場合、従来の空気調和機では、室外熱交換器13のフィン3の表面が着霜し易いという問題があったが、本実施の形態の空気調和機では、室外熱交換器13のフィン3の表面に、実施の形態1又は2のコーティング膜4を形成しているため、着霜を遅延させることができる。
また、暖房標準運転の場合、従来の空気調和機では、室外熱交換器13のフィン3の表面に凝縮水(結露水)がフィン3間にブリッジングして通風抵抗が増大する結果、熱交換効率が低下してしまうという問題があったが、本実施の形態の空気調和機では、室外熱交換器13のフィン3の表面に、実施の形態1及び2のコーティング膜4を形成しているため、凝縮水のブリッジングを抑制することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例では、フィンとして、幅:24mm、長さ:100mm、厚さ:0.1mmのルームエアコン用アルミフィンを用いた。
(実施例1)
1.コーティング膜の親水性部分を与える水系コーティング組成物の調製
純水及び平均粒径5nmのシリカ微粒子を含むコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製カタロイドSI−550)と、平均粒径250nmのPTFE粒子を含むPTFEディスパージョンとを撹拌混合した後、非イオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルアルキルエステル)を加えて撹拌混合することにより、水系コーティング組成物を調製した。ここで、水系コーティング組成物の組成は、シリカ微粒子の含有量が2.0質量%、PTFE粒子の含有量が2.0質量%、非イオン系界面活性剤の含有量が0.1質量%、溶媒(純水)の含有量が残部となるように設定した。
2.コーティング膜の疎水性部分を与えるコーティング組成物の調製
疎水性シリカ粒子(平均粒径12nm、日本アエロジル株式会社製R974)及びフルオロエチレン/ビニルエステル系フッ素樹脂(大日本インキ工業株式会社製フルオネートFEM−600)をキシレンに配合して混合した後、高圧式分散機(吉田機械興業株式会社製ナノマイザー、YSNM−1500AR)を用いて150MPaの圧力下で高圧分散処理を2パス行うことにより、コーティング組成物を調製した。ここで、このコーティング組成物の組成は、疎水性シリカ粒子の含有量が7.0質量%、フルオロエチレン/ビニルエステル系フッ素樹脂の含有量が3.0質量%、溶媒(キシレン)の含有量が残部となるように設定した。
3.フィン表面へのコーティング膜の形成及び熱交換器の作製
まず、親水性部分を与える水系コーティング組成物をフィンの表面に塗布した後、60℃のエアブロー乾燥させることで親水性の被膜(親水性部分)を形成した。この被膜の静的接触角は、11°であった。
次に、空気の流れ方向に直交する方向に沿って疎水性部分と親水性部分とが交互に配置される縞状構造(疎水性部分及び親水性部分の列数及び列幅については、表1参照)となるようにマスキングを施し、疎水性部分を与えるコーティング組成物を親水性の被膜上に塗布して60℃のエアブローで乾燥させた。その後、マスキングを除去することにより、所定の縞状構造を有するコーティング膜を得た。このコーティング膜中の疎水性部分の静的接触角は、152°であった。
次に、コーティング膜を形成したフィンとパイプとを用い、対向する2つのフィンの表面に形成されたコーティング膜の疎水性部分及び親水性部分の配置が反転するように組み立て、フィンピッチが4mmの熱交換器を作製した。
(実施例2)
表1に示すような列数及び列幅の縞状構造を有するコーティング膜に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィン表面にコーティング膜を形成して熱交換器を作製した。なお、形成されたコーティング膜中の親水性部分及び疎水性部分の静的接触角は、それぞれ11°及び152°であった。
(実施例3)
疎水性部分を与えるコーティング組成物中のフルオロエチレン/ビニルエステル系フッ素樹脂の含有量を3.9質量%に変更すると共に、表1に示すような列数及び列幅の縞状構造を有するコーティング膜に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィン表面にコーティング膜を形成して熱交換器を作製した。なお、形成されたコーティング膜中の親水性部分及び疎水性部分の静的接触角は、それぞれ10°及び155°であった。
(実施例4)
疎水性部分を与えるコーティング組成物中のフルオロエチレン/ビニルエステル系フッ素樹脂の含有量を2.0質量%に変更すると共に、表1に示すような列数及び列幅の縞状構造を有するコーティング膜に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィン表面にコーティング膜を形成して熱交換器を作製した。なお、形成されたコーティング膜中の親水性部分及び疎水性部分の静的接触角は、それぞれ12°及び155°であった。
(実施例5)
空気の流れ方向に直交する方向から10°の角度で傾斜して疎水性部分と親水性部分とが交互に配置される縞状構造(詳細な縞状構造は、表1参照)となるようにマスキングを施し、疎水性部分を与えるコーティング組成物を親水性の被膜上に塗布して乾燥させたこと以外は、実施例1と同様にしてフィン表面にコーティング膜を形成して熱交換器を作製した。なお、形成されたコーティング膜中の親水性部分及び疎水性部分の静的接触角は、それぞれ11°及び152°であった。
(実施例6)
実施例1と同様にして熱交換器を作製した後、熱交換器の風上側のコーティング膜の端部に、疎水性部分を与えるコーティング組成物を塗布して乾燥させることにより、疎水性部分を形成した。
(比較例1)
実施例1で調製された、親水性部分を与える水系コーティング組成物を用い、フィンの表面に親水性の被膜(親水性部分)のみを形成したこと以外は、実施例1と同様にして熱交換器を作製した。なお、形成された親水性部分の静的接触角は、11°であった。
(比較例2)
疎水性部分を与えるコーティング組成物中のフルオロエチレン/ビニルエステル系フッ素樹脂の含有量を6.0質量%に変更すると共に、このコーティング組成物を用い、フィンの表面に疎水性の被膜(疎水性部分)のみを形成したこと以外は、実施例1と同様にして熱交換器を作製した。なお、形成された疎水性部分の静的接触角は、159°であった。
(比較例3)
表1に示すようなコーティング膜の縞状構造に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィン表面にコーティング膜を形成して熱交換器を作製した。なお、形成されたコーティング膜中の親水性部分及び疎水性部分の静的接触角は、それぞれ11°及び152°であった。
Figure 2014206313
上記の実施例及び比較例で得られた熱交換器について、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果について評価した。
着霜遅延効果は、着霜による熱交換器のフィン間の閉塞時間と共に、コーティング膜を形成したフィンの表面における着霜量を測定することによって評価した。
コーティング膜を形成したフィンの表面における着霜量の評価は、フィンをペルチェ素子上に配置し、温度2℃/湿度80%の条件でペルチェ表面を−5℃に冷却した。120分経過後にフィンの表面に生成した霜を全量スパチュラにて採取して質量を測定した。
また、着霜量の評価は、以下のように5段階評価した。
1:着霜量が20mg以下のもの
2:着霜量が21mg以上40mg以下のもの
3:着霜量が41mg以上60mg以下のもの
4:着霜量が61mg以上80mg以下のもの
5:着霜量が80mg以上のもの
着霜による熱交換器のフィン間の閉塞時間は、熱交換器を所定の空洞内に配置し、風洞内を温度2℃/湿度80%、熱交換器のパイプを−5℃に設定した。そして、この空洞内において空気を風速2m/sの条件下で流し、着霜によってフィン間が閉塞するまでの時間を計測した。
凝縮水のブリッジング抑制効果の評価は、熱交換器を所定の空洞内に配置し、この空洞内において空気を風速2m/sの条件下で流した際の圧力損失を測定し、測定開始から60分経過後の圧力損失の増加率を求めた。このとき空洞内の条件は、温度7℃/湿度70%とした。
また、圧力損失の増加率の評価は、以下のように5段階評価した。
1:圧損増加率が20%未満のもの
2:圧損増加率が21%以上40%未満のもの
3:圧損増加率が41%以上60%未満のもの
4:圧損増加率が61%以上80%未満のもの
5:圧損増加率が80%以上のもの
Figure 2014206313
表2の結果に示されているように、実施例1〜6の熱交換器では、フィンの表面における着霜量が少なく、フィン間が閉塞するまでの時間も比較的長い上、圧力損失の増加率も少なかった。したがって、実施例1〜6の熱交換器は、着霜遅延効果及び凝縮水のブリッジング抑制効果に優れているといえる。
これに対して比較例1の熱交換器では、フィンの表面に形成されたコーティング膜が親水性部分のみから構成される被膜であるため、圧力損失の増加率は少なく、凝縮水のブリッジング抑制効果は良好であったものの、フィンの表面における着霜量が多く、着霜遅延効果が十分でなかった。逆に、比較例2の熱交換器では、フィンの表面に形成されたコーティング膜が疎水性部分のみから構成される被膜であるため、フィンの表面における着霜量が少なく、着霜遅延効果は良好であったものの、圧力損失の増加率が大きく、凝縮水のブリッジング抑制効果が十分でなかった。
また、比較例3の熱交換器では、フィンの表面における着霜量が少なく、着霜遅延効果は良好であったものの、親水性部分及び疎水性部分の列数が少なすぎるため、圧力損失の増加率が大きく、凝縮水のブリッジング抑制効果が十分でなかった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、暖房低温運転における着霜遅延効果だけでなく、暖房標準運転の際に生じる凝縮水のブリッジングの抑制効果に優れた熱交換器を提供することができる。また、本発明によれば、当該特性を有する熱交換器を備えた空気調和機を提供することができる。
1 熱交換器、2 パイプ、3 フィン、4 コーティング膜、5 疎水性部分、6 親水性部分、7 空気の流れ方向、8 水膜、9 水滴、10 室内機、11 室内熱交換器、12 室外機、13 室外熱交換器、14 膨張弁、15 圧縮機、16 冷媒配管。

Claims (9)

  1. 冷媒が通るパイプと、前記パイプに取り付けられ且つコーティング膜が表面に形成された複数枚のフィンとを有する熱交換器であって、
    前記コーティング膜は、空気の流れ方向に直交する方向に沿って2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された縞状構造を有し、且つ対向する2つの前記フィンの表面に形成された前記コーティング膜の前記疎水性部分及び前記親水性部分の配置が反転していることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記コーティング膜における疎水性部分の列幅をa(mm)、前記フィン間の幅をb(mm)としたときに、a/bが0.2以上1.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記コーティング膜における親水性部分及び疎水性部分の列幅は、0.8mm以上6mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記コーティング膜における風上側の端部に疎水処理が施されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 冷媒が通るパイプと、前記パイプに取り付けられ且つコーティング膜が表面に形成された複数枚のフィンとを有する熱交換器であって、
    前記コーティング膜は、空気の流れ方向に対して傾斜して2つ以上の疎水性部分と2つ以上の親水性部分とが交互に配置された縞状構造を有し、且つ対向する2つの前記フィンの表面に形成された前記コーティング膜の前記疎水性部分及び前記親水性部分が逆方向に傾斜していることを特徴とする熱交換器。
  6. 前記コーティング膜における前記疎水性部分及び前記親水性部分は、空気の流れ方向に直交する方向から5°以上20°以下の角度で傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
  7. 前記親水性部分は、15nm以下の平均粒径を有するシリカ微粒子と、50nm以上500nm以下の平均粒径を有するフッ素樹脂粒子とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱交換器。
  8. 前記疎水性部分は、水の静的接触角が100°以上、水の転落角が10°以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする空気調和機。
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