JP2014203666A - 有機el照明及びその取付け方法 - Google Patents

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宏 伊藤
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Abstract

【課題】筐体内に有機ELパネルを封入した構造を有する有機EL照明において、筐体からの放熱を促進し、蓄熱による有機ELパネルの劣化が抑制された有機EL照明を提供すること。【解決手段】筐体と、該筐体内に封入された有機ELパネルと、該有機ELパネルに接続された放熱板とを有し、外部支持体に固定された有機EL照明であって、該筐体の、該有機ELパネルの発光面に相対する領域の少なくとも一部が透光性を有し、該放熱板は該筐体を貫通して外部まで延伸した延伸部を有し、該外部支持体への固定が該延伸部でなされていることを特徴とする有機EL照明。【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL照明及びその取付け方法に関する。
従来、照明用機器として白熱電球や蛍光灯が広く用いられている。これに対し、近年面発光照明機器がそのソフトな印象の光や省エネルギー性能などの理由から次世代照明として注目を浴びており、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL(Electro Luminescence)、OEL:Organic Electro Luminescence)、無機エレクトロルミネッセンス、あるいは発光ダイオードと導光板を組合せたものが開発されている。中でも有機ELは、機器の小型軽量化が可能であり、発熱も小さいといった点で注目されている。
有機ELは、有機物質からなる発光材料に電圧を印可してエネルギーを付与し、励起された当該発光材料が元の状態に戻る際に、光としてエネルギーを放出する現象のことをいう。有機EL技術を用いた発光素子である有機EL発光素子には、有機物質からなる発光材料を含む有機層と、当該有機層を挟むように対向した2つの電極(陰極及び陽極)と、を基板上に順次積層した構造が一般的に用いられている。
有機ELは、発光材料の種類を変えることにより発光波長を変更することができるので、例えば赤色、緑色、青色の3種類の発光材料を混合することで白色光を発光可能な発光装置である有機ELパネルを得ることができる。また、例えば異なる発光材料を含んだ2種類以上の発光素子をストライプ状に交互に形成して各々の色に独立して電流を流すことで、可変色の発光が可能な有機ELパネルを得ることができる。
こういった有機ELパネルを照明装置に用いた有機EL照明は、通常の照明用途に用いることができる他、建屋内、乗物内のインテリア、またはエクステリアなどに用いることも可能である。有機ELパネルを一般的な照明装置として用いた例として下記特許文献1が挙げられる。また、有機ELパネルを含む面発光照明を建材と一体化して建物の内壁、外壁等に使用したりすることで照明あるいは装飾的な用途として用いることもできる。こういった技術は下記特許文献2に記載されている。
特開2011−18483号公報 特開2009−76781号公報 特開2006−228455号公報
特許文献2にあるように、有機ELパネル全体を筐体に封入して使用する技術が知られている。こうすることによって、有機ELパネル自体を取り扱うよりも破損しにくくなる、あるいは取り付け、取り外し工事が簡便になる、等の長所がある。また、筐体を防水構造にすることで、有機EL照明の屋外(あるいは高湿度環境下)での使用を可能にすることができる。
しかし、有機ELパネルを筐体に封入した場合、有機ELパネルが放出する熱が筐体内部に溜まってしまうという問題がある。この結果、筐体内部の温度が上昇し、有機ELパ
ネルの劣化を促進してしまうし、場合によっては火災に繋がる危険性もある。衝撃に対する緩衝材を筐体内に設けたり(特許文献2)、あるいは筐体の防水効果を上げるために筐体内部に樹脂などを充填した場合には、筐体内部への熱蓄積はさらに大きくなる。
こういった筐体内の熱を放出するために、特許文献3には、筐体内に有機ELパネルに接した放熱部材を設ける技術が開示されている。
しかし、この方式では、有機ELパネルから放出される熱は、放熱部材から空気中に放熱される必要があるため、放熱効果がさほど大きくない。空気の循環が悪い場所では放熱効果がさらに低下してしまう。
上記目的を達成するため、本発明の有機EL照明は、筐体と、該筐体内に封入された有機ELパネルと、該有機ELパネルに接続された放熱板とを有し、外部支持体に固定された有機EL照明であって、該筐体の、該有機ELパネルの発光面に相対する領域の少なくとも一部が透光性を有し、該放熱板は該筐体を貫通して外部まで延伸した延伸部を有し、該外部支持体への固定が該延伸部でなされていることを特徴とする。
放熱板が、前記発光面とは反対の面に接続していることが好ましい。
筐体と有機ELパネルの間に透光性を有する封止剤を充填してもよい。
放熱板が金属よりなることが好ましい。
特に、放熱板がアルミニウムないし銅を主体とする金属よりなることが好ましい。
放熱板が筐体の一部を構成していてもよい。
また、本発明の有機EL照明の取付け方法は、上記いずれかに記載の有機EL照明の延伸部を、金属製の外部支持体に固定することを特徴とする。
また、本発明の有機EL照明の取付け方法は、上記いずれかに記載の有機EL照明の延伸部を、金属製の固定部材により固定することを特徴とする。
また、本発明の有機EL照明の取付け方法は、上記いずれかに記載の有機EL照明の延伸部を、隣接する有機EL照明の延伸部に固定することを特徴とする。
本発明に係る有機EL照明は、筐体に封入されているため取り扱い性に優れ、防水性を容易に付与できる。さらに外部に延伸した放熱板により優れた放熱効果を持ち、有機ELパネルの劣化を抑制できる。また、本発明に係る有機EL照明の取付け方法は、筐体外部への効率的な放熱を可能とする。
本発明の有機EL照明を説明するための概略図である。 本発明に係る有機ELパネルの斜視図である。 本発明に係る有機ELパネルの断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について、実施例及び変形例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、各実施例の説明に用いる図面は、いずれも本発明による照明システムを模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。更に、各実施例で用いる様々な数値は、いずれも一例を示すものであり、必要に応じて様々に変更することが可能である。
(実施の形態1)
本実施の形態の概略図を図1に示す。本実施の形態の有機EL照明10は、有機ELパネル2とそれを封入した筐体1、及び有機ELパネル2に接続された放熱板3を有する。
放熱板3は筐体1内部から筐体1を貫通して筐体1外部まで延伸しており、筐体1内部にある封入部4と、筐体1外部にある延伸部5とを有する。
放熱板3は筐体1内部の熱を外部に逃がす役割を持つものであり、有機ELパネル2を効率的に冷却するためには、放熱板3の封入部4が有機ELパネル2に接続していることが好ましい。放熱板3が有機ELパネル2の発光面に接続していると、発光した光を遮蔽する恐れがあるので、放熱板3は有機ELパネル2の発光面以外の場所で接続することが好ましい。なお本発明における「接続」とは、有機ELパネル2と放熱板3とが直接接触している場合に加え、両者間に熱伝導性の高い物質を挟んだ状態も含むものとする。例えば、両者間の接触面積を向上させるために、カーボンシートのような比較的柔軟で熱伝導性の高い材質のシートを、有機ELパネル2と放熱板3との間に挟んでもよい。
筐体1は金属、樹脂、あるいはそれらを複合した材質よりなり、箱状の形状を有する。筐体1における、有機ELパネル2の発光面に相対する領域の少なくとも一部が、ポリカーボネート、アクリルなどの透光性を持つ材質よりなり、有機ELパネル2の光を外部に放出する。筐体1の透光性を持つ部分の表面に、光拡散、撥水、紫外線吸収といった機能を持つフィルムないしコーティングを設けてもよい。
有機ELパネル2は、パネルの片側のみに発光面を有する場合と両側に発光面を有する場合があるが、片側のみに発光面を有する構成がより簡便である。
片側のみに発光面を有する場合、放熱板3は有機ELパネル2の発光面とは反対の面に接続することが好ましい。有機ELパネル2に放熱板3を広く接触させられるので、高い放熱効果を得ることができるからである。筐体1内に有機ELパネル2を制御するための電気回路を含む場合は、放熱板3の、有機ELパネル2とは反対側に電気回路を配置する。
両側に発光面を有する有機ELパネル2も、片側発光の2枚の有機ELパネルを貼り合わせたり、陽極、陰極ともに透明電極を用いたりすることで実現できる。その場合、放熱板3は有機ELパネル2の側面あるいは発光面の外縁部に接続する。
放熱板3は金属であることが好ましく、アルミニウム、銅などの高熱伝導率金属、あるいはそれらを主体とする合金が特に好ましく用いられる。本発明において「主体とする」とは、当該金属を50原子%以上含むものとする。放熱板3が厚すぎれば筐体1の体積が大きくなり、かつ重量も増えてしまう。一方、放熱板3が薄すぎれば放熱効果が不十分となる。従って、放熱板3の厚みは、1mm以上が好ましく、さらに好ましくは2mm以上である。また、20mm以下が好ましく、さらに好ましくは10mm以下である。放熱板3に、窒化アルミニウムや炭化ケイ素等の高熱伝導セラミックスを用いることも可能である。
筐体1内に有機ELパネル2を制御するための電気回路を含まない場合、放熱板3が筐体1の一部を兼ねていてもよい。特に筐体1の底面が放熱板3を兼ねるようにし、有機ELパネル2を筐体1の底面に接続することで、放熱板3が筐体1の外部に面するので、放熱板3から空気中への放熱効果も併せて期待されるので好ましい。
本発明の有機EL照明10は、有機ELパネル2を筐体1内に封入するので、照明に防水性を付与することが容易である。有機EL照明10の防水性能を向上するために、筐体1内の、筐体1と有機ELパネル2の間の空間に、シリコンゲル、シリコンゴム等の、防水性を持ち、かつ透光性を有する封止剤を充填してもよい。
筐体1は、外部支持体6の取付け面に固定されて使用される。外部支持体6は有機EL照明10の取付けのために設けられたものでもよいし、建物の外壁、内壁や天井、あるいは柱であってもよい。家具や電化製品の外面を取付け面としてもよい。床面、あるいは路面を取付け面としてもよい。屋内であっても屋外であっても使用可能であるが、屋外での使用の際は特に防水性の高いものであることが好ましい。
本発明では、有機EL照明10の取付け面への固定が、放熱板3の延伸部5でなされる。この結果、筐体1の内部の熱は放熱板3を伝わって筐体1の外部まで導かれ、最終的には外部支持体6の取付け面に流入するため、空気中に放熱するのに比べ極めて良好な放熱効果を得ることができる。放熱板3が筐体1の内部にある場合は、放熱板3が筐体1を貫通して外部に延伸することになる。放熱板3の延伸方向は一方向であってもよいし、二方向あるいはそれ以上であってもよい。
外部支持体6の取付け面を鉄、銅、アルミニウムなどの金属とすれば、熱の取付け面への流入が起こりやすく好ましい。また延伸部5の取付け面への固定を金属製の固定部材7で行うことで、さらに熱の取付け面への流入が促進される。固定部材とはネジ、板バネ等である。例えば、放熱板3の延伸部と取付け面にネジ山を設け、固定部材7として金属製のネジを用いて延伸部5を貫通させれば、熱がネジを伝わって放熱板3から取付け面に流入しやすくなる。
放熱板3の延伸部5で取付け面への固定を行わない場合、筐体1に例えばネジ止めといった固定のための部材が別途必要となる。放熱板3の延伸部5を固定に用いることで、こういった固定のための部材が不要となり、構造を簡素化できる。
筐体1に防水性が要求される際は、放熱板3が筐体1を貫通する部分での、放熱板3と筐体1の隙間に、防水性の高い、例えばエポキシ系接着剤等を塗布して隙間を埋めておくことが好ましい。
有機ELパネル2には、外部から電力を供給したり、制御信号を送ったりする必要がある。このため、筐体1の壁面を貫通して電力および制御信号の少なくとも一つの配線を行うことができる。この貫通穴は放熱板3のための貫通穴と一体であってもよい。
放熱板3とは別に、筐体1に防水性のコネクタを設け、コネクタを介して電力および制御信号の少なくとも一つを外部から有機ELパネル2に供給するよう配線を行うことも可能である。
特に屋外で使用する場合、水分の浸入や配線の劣化に起因して電力供給用配線が漏電する可能性を考慮する必要がある。このため、電力供給用配線に漏電センサを取りつけ、漏電を検出した場合に、有機EL照明10への電力供給を遮断するようにしておくことが好ましい。
筐体1の表面には有機ELパネル2からの光を拡散する拡散フィルムを配してもよい。また、長期間の使用による汚れ防止のため、PTFE等のフッ素系樹脂や酸化チタン等の光触媒による防汚処理が施されていてもよい。
筐体1は、そのいずれかの部分が開口可能な開口部となり、有機ELパネル2を出し入れすることが可能となっていることが好ましい。開口部は通常は閉じられており、開口が必要な場合に外部からの操作で開口可能とする。防水性が必要である場合、開口部には防水パッキンが備わっており、水分の浸入を防止することが好ましい。開口部は筐体1の上面、底面、側面のいずれに設けることもできる。筐体1からの有機ELパネル2の出し入れが不要である場合、すなわち有機ELパネル2の交換を筐体ごと行う場合であれば、開口部を防水性の接着剤等で密閉するのが簡略で、かつ防水性も高く好ましい。
筐体1の内部に電極端子を設置しておき、有機ELパネル2が開口部より挿入された際に、有機ELパネル2が所定位置まで挿入されると、筐体1の内部の電極端子と有機ELパネル2の電極端子が接触するような構造であることが好ましい。有機ELパネル2の電極端子と筐体1の内部の電極端子をコネクタで接続することも可能である。
放熱板3が金属である場合、放熱板3を電極とすることもできる。特に放熱板3の延伸部5を電気的に接地し、放熱板3を接地電極とすることで、有機EL照明10の安定した接地が行われ好ましい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、複数の有機EL照明10を並べることで全体として大型の照明を構築する。放熱板3を少なくとも二方向に延伸し、隣接する有機EL照明10の延伸部5同士を互いに接続する。この場合、取付け面は隣接する有機EL照明10の延伸部5と考えることができる。このようにすることで、全ての有機EL照明10の放熱板3が熱的に一体化し、大きなヒートシンクを構成することができる。有機EL照明10の全て、あるいは一部がさらに別の取付け面に固定されていてもよい。
<有機ELパネル>
次に、本実施の形態に係る有機ELパネル2について、図2及び図3を参照しつつ詳細に説明する。
ここで、図2は実施の形態1及び2に係る有機ELパネル2の斜視図であり、図3は実施の形態1及び2に係る有機ELパネル2の断面図である。なお、図2及び図3における有機ELパネル2は、図1における有機ELパネル2に相当する。
図2に示すように、有機ELパネル2は、透明基板11、有機EL発光素子12、光拡散部13、及び封止部14から構成されている。また、有機EL発光素子12は、発光色が赤色である有機EL発光素子12R、発光色が緑色である有機EL発光素子12G、発光色が青色である有機EL発光素子12Bの3種類に分類される。
実施の形態1及び2における透明基板11は、ガラス製の基板である。なお、透明基板11は、可視光を透過する特性を有する基板であればよく、例えば、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート又はポリスルホン等の透明な樹脂;セラミックスなどから構成されてもよい。
より具体的な有機ELパネル2の構成として、透明基板11の有機EL発光素子形成面11a上には、有機EL発光素子12R、有機EL発光素子12G、及び有機EL発光素子12Bが各々複数個ずつ、隣接する素子同士が互いに離間してストライプ状に並設されている。これらの有機EL発光素子は、有機EL発光素子12R、12G、12Bの順序で繰り返して並置されている。このような構成により、有機EL発光素子12Rから放射される赤色の光、有機EL発光素子12Gから放射される緑色の光、及び有機EL発光素子12Bから放射される青色の光を合成し、有機ELパネル2から全体的に均一色の合成光を放射することになる。なお、各色の光を放射する有機EL発光素子12R、12G、12Bのそれぞれの個数は1個ずつであってもよいが、発光面の拡大化及び有機ELパネル2の高輝度化及び良好な光の混合を図る場合には、多くの有機EL発光素子12R、12G、12Bを並置することが好ましい。
図3に示すように、発光色が赤色である有機EL発光素子12Rは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)15R、陽極15R上に形成された有機層16R、及び有機層16R上に形成された陰極(金属電極)17Rから構成されている。同様に、発光色が緑色である有機EL発光素子12Gは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)1
5G、陽極15G上に形成された有機層16G、有機層16G上に形成された陰極(金属電極)17Gから構成され、発光色が青色である有機EL発光素子12Bは、透明基板11上に形成された陽極(透明電極)15B、陽極15B上に形成された有機層16B、有機層16B上に形成された陰極(金属電極)17Bから構成されている。なお、陽極15R、15G、15Bのいずれかを指定しない場合には単に陽極15と称し、有機層16R、16G、16Bのいずれかを指定しない場合には単に有機層16と称し、陰極17R、17G、17Bのいずれかを指定しない場合には単に陰極17と称する場合がある。すなわち、透明基板11上には、各有機EL発光素子12を構成する陽極15、有機層16及び陰極17が順次積層されている。
また、陽極15、有機層16及び陰極17の平面形状(すなわち、面積)は略同一である。従って、陽極15、有機層16及び陰極17の側面は同一平面であり、有機EL発光素子12の形状は、直方体である。
実施の形態1及び2における陽極15は、インジウム錫酸化物(ITO)から構成されている。このため、陽極15は、有機層16に正孔を注入する機能を有し、且つ有機層16からの発光に対して透光性を備えている。すなわち、陽極15は、透明電極として機能する。陽極15の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。陽極15の表面には、陽極15上の不純物除去や、イオン化ポテンシャルの調整による正孔注入性向上の点から、紫外線照射やオゾン処理をしてから有機層16を形成することが好ましい。
なお、陽極15は、インジウム錫酸化物から構成されていることに限定されることなく、有機層16に正孔を注入する機能を有し、且つ有機層16からの発光に対して透光性を備えていれば、例えば、インジウム亜鉛酸化物等の金属酸化物、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール等の導電性高分子等から構成されてもよい。また、陽極15は、有機EL発光素子12R、12G、12B毎に異なる材料から構成されてもよい。
図3において図示されていないが、有機EL発光素子は、更に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び/又は電子注入層を有してもよい。その場合、陽極15側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の順に積層された構造を有していることが好ましい。なお、このような積層構造の場合、有機層16は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層から構成されてもよく、これらの一部の層から構成されてもよい。すなわち、各層の材料に有機材料を用いるか否かによって、有機層16を構成する層が異なってくる。
上述した正孔注入層及び正孔輸送層は、正孔輸送性の材料から形成されることが好ましく、芳香族アミン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ベンジルフェニル誘導体、フルオレン基で3級アミンを連結した化合物、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、シラナミン誘導体、ホスファミン誘導体、キナクリドン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリキノリン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、カーボン等が挙げられる。また、電子輸送層は、電子輸送性の材料から形成されることが好ましく、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−ヒドロキシフラボン金属錯体、5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン、キノキサリン化合物、フェナントロリン誘導体、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。電子注入層は、
仕事関数の低い金属からなることが好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属などが挙げられる。
上述した発光層に用いられる発光材料としては、以下のものが挙げられる。赤色発光を与える発光材料としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。また、緑色発光を与える発光材料としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(CNO)等のアルミニウム錯体等が挙げられる。更に、青色発光を与える発光材料としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体等が挙げられる。なお、上述した発光材料は、いずれか1種類のみを用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
実施の形態1及び2においては、陰極17は、透光性を有する必要がないため、アルミニウムから構成されている。すなわち、陰極17は金属電極である。陰極17の形成は、スパッタリング法や真空蒸着法等により行われる。なお、陰極17は、アルミニウムに限定されること無く、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、銀等の金属又はそれらの合金等が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数の合金電極等が挙げられる。また、陰極17は、有機EL発光素子12R、12B、12G毎に異なる材料から構成されてもよい。
図2及び図3に示すように、光拡散部13は、透明基板11の有機EL発光素子非形成面11bの全面を覆うように形成されている。光拡散部13は、有機EL発光素子12から放射される各色の光を拡散させ、均一に混色させる効果がある。このような効果により、ガラス基板である透明基板11と光拡散部13とからなる部材は、全体が単一の光源として機能する。実施の形態1及び2において、光拡散部13は透明樹脂に微粒子を分散したフィルムから構成されている。なお、光拡散部13は、このフィルムに限定されることなく、例えば、基板表面を粗面化することによっても形成できる。
上述したように、透明基板11は各有機EL発光素子12から放射された各色の光を透過する特性を備えている。このため、図3に示すように、各有機EL発光素子12から放射された光は、透明基板11及び光拡散部13を透過して、有機ELパネル2から外部へ放射される。
図2及び図3に示すように、封止部14は、各有機EL発光素子12を覆い、各有機EL発光素子12の発光材料が大気によって酸化劣化すること等を防止する機能がある。また、封止部14は空隙18を充填し、透明基板11の有機EL発光素子形成面11aが露出しないように形成されている。実施の形態1及び2において、封止部14は、透光性を備えるエポキシ樹脂である。なお、封止部14は、エポキシ樹脂以外にもシリコーン樹脂等の透光性を備える他の透明樹脂であってもよい。
また、封止部14は、上述したような樹脂から構成されていることに限定されることはない。例えば、封止部14は、複数の有機EL発光素子12を全体的に覆うようなプラスチック等の透光性部材であってもよい。このような場合には、空隙18は、封止部14によって充填されることがない。なお、各発光素子間の空隙18には、上述した封止部14に用いる材料とは異なる、絶縁性の樹脂等からなる隔壁が形成されていてもよい。
実施の形態1及び2においては、ボトムエミッションタイプの有機ELパネル2を用いたが、トップエミッションタイプの有機ELパネルを用いてもよい。この場合には、複数
の有機EL発光素子12を支持する透明基板11に代えて不透明な各種の支持基板を用いることができる。層構成は、陽極から陰極までをボトムエミッションタイプとは逆向きに形成すればよい。また、上述した実施の形態1及び2においては、有機EL発光素子12ごとに発光色の異なる有機層16が用いられていたが、全ての有機EL発光素子12の有機層16が、赤色光用の発光材料、緑色光用の発光材料、及び青色光用の発光材料が均一に分散された高分子分散型のEL材料から構成されてもよい。また、赤色光用の発光材料からなる層、緑色光用の発光材料からなる層、及び青色光用の発光材料からなる層を積層した積層型の有機EL発光素子を用いてもよいし、いずれか2色の発光材料を混合した層と残りの1色の発光材料からなる層との積層型の有機EL発光素子を用いてもよい。
上述したような有機ELパネル2は薄型且つ軽量であるため、有機ELパネル2が封入された筐体1も比較的に薄型且つ軽量となる。従って、放熱板3を介して外部支持体6に容易に固定することができる。
本発明に係る有機EL照明は、高い放熱性を有しているため、有機ELパネルを筐体に封入した状態でも有機ELパネルの性能が劣化しにくい。従って、取り扱い性に優れ、防水性を容易に付与できる。このため、防水性を活かした屋外での使用や、水中照明にも適している。また、屋内の浴室、洗面所、台所といった防水機能が要求される場所にも使用することもできる。
1 筐体
2 有機ELパネル
3 放熱板
4 封入部
5 延伸部
6 外部支持体
7 固定部材
11 透明基板
12 有機EL発光素子
13 光拡散部
14 封止部
15 陽極
16 有機層
17 陰極

Claims (9)

  1. 筐体と、該筐体内に封入された有機ELパネルと、該有機ELパネルに接続された放熱板とを有し、外部支持体に固定された有機EL照明であって、該筐体の、該有機ELパネルの発光面に相対する領域の少なくとも一部が透光性を有し、該放熱板は該筐体を貫通して外部まで延伸した延伸部を有し、該外部支持体への固定が該延伸部でなされていることを特徴とする有機EL照明。
  2. 前記放熱板が、前記発光面とは反対の面に接続していることを特徴とする、請求項1に記載の有機EL照明。
  3. 前記筐体と前記有機ELパネルの間に、透光性を有する封止剤を充填したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機EL照明。
  4. 前記放熱板が金属よりなることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の有機EL照明。
  5. 前記放熱板がアルミニウム又は銅を主体とすることを特徴とする、請求項4に記載の有機EL照明。
  6. 前記放熱板が前記筐体の一部を構成することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機EL照明。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機EL照明の前記延伸部を、金属製の前記外部支持体に固定することを特徴とする、有機EL照明の取付け方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機EL照明の前記延伸部を、金属製の固定部材により固定することを特徴とする、有機EL照明の取付け方法。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機EL照明の前記延伸部を、隣接する有機EL照明の延伸部に固定することを特徴とする、有機EL照明の取付け方法。
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