JP2014202555A - 耐熱性を備えた集光系 - Google Patents
耐熱性を備えた集光系 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014202555A JP2014202555A JP2013077743A JP2013077743A JP2014202555A JP 2014202555 A JP2014202555 A JP 2014202555A JP 2013077743 A JP2013077743 A JP 2013077743A JP 2013077743 A JP2013077743 A JP 2013077743A JP 2014202555 A JP2014202555 A JP 2014202555A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- resistant
- light
- lens
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
Abstract
【課題】耐熱性を有し、かつ光軸の調整が可能な集光系を備えた光学測定装置と分光計測装置を提供する。【解決手段】高温環境下においても使用可能な集光系の構成材を全て耐熱性材料とし、高温での変形等を防ぐため、煽り調整用耐熱性ネジ6や煽り調整用耐熱性バネ8および耐熱性位置調整機構を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、高温対象物を光測定可能な集光系を備えた光学測定装置、ならびに分光計測装置に関する。
光測定は、対象物から放射される光をレンズで集光し、分光系へと導く必要がある。通常、第一レンズを対象物に近づけ、そこからの光を平行光にしたのち、第二レンズでその光を集光し分光器へと導く。対象物と第一レンズとの距離は、レンズの焦点距離や大きさにも依存するが20cm以内が一般的である。
通常、室温程度の環境下で測定する場合、レンズ材やそれを支える支持体の材質に特段の注意を支払う必要はない。しかしながら、対象物が高温の場合、集光系を20cm以内に設置すると、対象物からの輻射光(輻射熱)に曝されるため、集光系の温度上昇が問題となる。また完全に高温環境下に設置、例えば加熱炉の中に集光系を設置しなければならない場合、集光系に耐熱性を持たせることが必要となる。
一般的にレンズ材は、光学ガラスと呼ばれるBK7などで構成されており、支持体はアルミ合金などで構成されている。光学ガラスは400-600℃が軟化点、融点であるため、それ以上の温度に曝された場合、変形や溶融の恐れがある。支持体のアルミ合金の融点は600-700℃であるため、それ以上の温度に曝されると溶融してしまう。またアルミ合金は高温で酸化されるため、融点以下に曝されても、劣化や変形が生じる。
また、支持体とレンズには、レンズのあおり調整や位置調整のための機構が付属しているが、これらはネジとバネで構成されている。ネジやバネは金属であり高温下での使用を想定していない。従って、高温環境下で、これらの劣化も生じることになる。特許文献1では、高温体の光測定方法が提案されているが、集光系に耐熱性はない。特許文献2では高温体からの蛍光測定であるが、高温体からの輻射光を遮断する方法が主であり、耐熱性についての提案はない。
本発明の課題は、高温対象物からの光を計測する際、耐熱性に優れ高温下においても変質や変形が生じず、かつ位置や煽りといった調整機構を有した集光系を提供し、高温対象物の安定した分光計測を可能とするものである。
集光系を構成するレンズとその支持体の材料を耐熱性材料とし、かつレンズのあおり調整なども高温下で可能とするため、機構を構成するネジやバネといった構成物の材質も耐熱性とし、高温環境下においても安定した光学測定を可能とする集光系を提供するものである。
本発明は、次の(1)から(6)の手段を提供する。
(1)高温の測定体を対象とした光学測定装置において、高温体からの反射光もしくは散乱光を集光する集光系は少なくとも耐熱性レンズおよび耐熱性支持体を備えた耐熱性集光系であることを特徴とする光学測定装置。
(1)高温の測定体を対象とした光学測定装置において、高温体からの反射光もしくは散乱光を集光する集光系は少なくとも耐熱性レンズおよび耐熱性支持体を備えた耐熱性集光系であることを特徴とする光学測定装置。
(2)前記耐熱性レンズの構成材料を石英とし、石英の結晶転移温度である1100℃までの耐熱性を備えた耐熱性集光系を特徴とする(1)記載の光学測定装置。
(3)前記耐熱性レンズの構成材料を酸化アルミとし、酸化アルミの融点である2000℃までの耐熱性を備えた耐熱集光系を特徴とする(1)記載の光学測定装置。
(4)前記耐熱性支持体は、アルミナを主成分とする耐熱性セラミックもしくは耐熱性金属からなる耐熱性材料で構成され、2000℃以上の耐熱性を有する耐熱集光系を備えたことを特徴とする(1)に記載の光学測定装置。
(5)前記耐熱性支持体は、前記耐熱性レンズを支持する耐熱性レンズ支持体と、前記耐熱性レンズの位置や煽り調整のため、耐熱性バネと耐熱性ネジと耐熱性ボール型支点とからなる位置煽り調整機構と、該位置煽り調整機構を支持する耐熱性支持体とからなることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の光学測定装置。
(6)(1)乃至(5)のいずれかに記載の耐熱性集光系を備えた光学測定装置において、集光系からの光を分光器へと導く光導入系を有し、その光導入系は偏光フィルター、特定の波長を持つ光を遮断するフィルター、高温体からの輻射熱を遮断するフィルターを備えており、それらを通過して来た光を分光するための分光器を備え、かつ光を検出する光検出器を備えた分光計測装置。
以上のように、本発明は、高温対象物からの散乱光を測定するための、耐熱性を備えた集光系を提供するものである。高温対象物からの輻射熱や加熱炉中設置において、熱により変形や変質のない集光系である。
本発明である集光系は大きくはレンズとレンズ以外の支持体からなり、その支持体はさらにレンズ支持体、煽り調整機構および平面移動機構(位置煽り調整機構)とその位置煽り調整機構の支持体からなり、全ての構成物が耐熱性を備えていることを特徴とする。
集光系は、材料近辺に設置しなくてはならず、高温環境に曝される。そのため高温領域で耐熱性を保たれるよう、耐熱性材料で構成される。
すなわち、光学測定において散乱光測定は、材料からほぼ全方位に向けて放射されるため、散乱光の強度は材料からの距離の二乗に比例して減衰する。従って、可能な限り集光系を材料の近辺に置く必要があるからである。
集光系は、図1(断面図)や図2(正面図)に示すように主に対物レンズ、支持体5、支持体9により構成される。また位置や煽り調整のためのバネやネジからなる位置煽り調整機構を有している。対物レンズにより材料からの散乱光を集光し、平行光にして他の光学系に光を導く役割を担う。
レンズと支持体5,9は高温に耐えうる材料でなければならない。その上、レンズは散乱光の波長により可能な限り透明な材料が望まれる。たとえば、透過性を加味した上で、1000℃までの高温であれば石英製のレンズが使用可能である。1000℃以上であれば、フッ化マグネシウムやフッ化カルシウムなどのフッ化物が使用可能である。また2000℃近辺の温度では酸化アルミニウム(アルミナ)の使用が可能である。
支持体5,9は、耐熱性セラミック(アルミナが主成分)で作製される。安価で熱膨張率が小さいため、支持体には適している。また耐熱性のバネやネジを有し、高温内部でレンズの傾きや位置を調整可能とする機構を有している。
耐熱性のバネやネジは高融点金属でもよい。但し、高温環境下では、酸化による劣化が進むため、セラミック材料のネジやバネが望ましい。
図3は、本発明である集光系21を用いた散乱光測定システムの概要図である。集光系は加熱炉13内に設置されている。対象物からの散乱光は集光系21により、平行光とされ加熱炉の外に導かれる。その後、散乱光はレンズや光ファイバーを用いた導入系により、分光器および光検出器に導かれ、分光測定される。導入系の光路には、レイリー光遮断フィルター、偏光素子などといった各種フィルターを設置することが可能である。これは従来の測定では一般的な方法である。
また、本図では、集光系は加熱炉13内に設置されているが、これに限定されるものではなく、加熱炉外あるいは加熱炉以外の高温環境下に設置してもよい。
また、本図では、集光系は加熱炉13内に設置されているが、これに限定されるものではなく、加熱炉外あるいは加熱炉以外の高温環境下に設置してもよい。
1 高温測定体
2 耐熱性レンズ
3 耐熱性ボール型支点
4 Y軸調整用耐熱性バネ
5 耐熱性レンズ支持体
6 煽り調整用耐熱性ネジ
7 Y軸調整用耐熱性ネジ
8 煽り調整用耐熱性バネ
9 支持体
10 平行光
11 X軸調整用耐熱性ネジ
12 X軸調整用耐熱性バネ
13 加熱炉
14 集光レンズ
15 レーザー光
16 レーザー光源
17 光ファイバー
18 平行化レンズ
19 分光器
20 光検出器
21 集光系
2 耐熱性レンズ
3 耐熱性ボール型支点
4 Y軸調整用耐熱性バネ
5 耐熱性レンズ支持体
6 煽り調整用耐熱性ネジ
7 Y軸調整用耐熱性ネジ
8 煽り調整用耐熱性バネ
9 支持体
10 平行光
11 X軸調整用耐熱性ネジ
12 X軸調整用耐熱性バネ
13 加熱炉
14 集光レンズ
15 レーザー光
16 レーザー光源
17 光ファイバー
18 平行化レンズ
19 分光器
20 光検出器
21 集光系
Claims (6)
- 高温の測定体を対象とした光学測定装置において、高温体からの反射光もしくは散乱光を集光する集光系は少なくとも耐熱性レンズおよび耐熱性支持体を備えた耐熱性集光系であることを特徴とする光学測定装置。
- 前記耐熱性レンズの構成材料を石英とし、石英の結晶転移温度である1100℃までの耐熱性を備えた耐熱性集光系を特徴とする請求項1記載の光学測定装置。
- 前記耐熱性レンズの構成材料を酸化アルミとし、酸化アルミの融点である2000℃までの耐熱性を備えた耐熱集光系を特徴とする請求項1記載の光学測定装置。
- 前記耐熱性支持体は、アルミナを主成分とする耐熱性セラミックもしくは耐熱性金属からなる耐熱性材料で構成され、2000℃以上の耐熱性を有する耐熱集光系を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光学測定装置。
- 前記耐熱性支持体は、前記耐熱性レンズを支持する耐熱性レンズ支持体と、前記耐熱性レンズの位置や煽り調整のため、耐熱性バネと耐熱性ネジと耐熱性ボール型支点とからなる該耐熱性レンズ支持体の位置煽り調整機構と、該位置煽り調整機構を支持する耐熱性支持体とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光学測定装置。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の耐熱性集光系を備えた光学測定装置において、集光系からの光を分光器へと導く光導入系を有し、その光導入系は偏光フィルター、特定の波長を持つ光を遮断するフィルター、高温体からの輻射熱を遮断するフィルターを備えており、それらを通過して来た光を分光するための分光器を備え、かつ光を検出する光検出器を備えた分光計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013077743A JP2014202555A (ja) | 2013-04-03 | 2013-04-03 | 耐熱性を備えた集光系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013077743A JP2014202555A (ja) | 2013-04-03 | 2013-04-03 | 耐熱性を備えた集光系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014202555A true JP2014202555A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52353118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013077743A Pending JP2014202555A (ja) | 2013-04-03 | 2013-04-03 | 耐熱性を備えた集光系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014202555A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021139908A (ja) * | 2016-02-04 | 2021-09-16 | ノヴァ バイオメディカル コーポレイション | 全血ヘモグロビンパラメータ又は全血ビリルビンパラメータを測定するためのシステムの分光計モジュールにおいて使用される光学コンポーネント群 |
-
2013
- 2013-04-03 JP JP2013077743A patent/JP2014202555A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021139908A (ja) * | 2016-02-04 | 2021-09-16 | ノヴァ バイオメディカル コーポレイション | 全血ヘモグロビンパラメータ又は全血ビリルビンパラメータを測定するためのシステムの分光計モジュールにおいて使用される光学コンポーネント群 |
JP7256228B2 (ja) | 2016-02-04 | 2023-04-11 | ノヴァ バイオメディカル コーポレイション | 全血ヘモグロビンパラメータ又は全血ビリルビンパラメータを測定するためのシステムの分光計モジュールにおいて使用される光学コンポーネント群 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009031294A (ja) | 部材の表面上で進行する物理および/または化学プロセスの経過を光学的に検査する方法 | |
EP2154500A2 (en) | Multi-zone non-contact spot thermometer | |
WO2009081748A1 (ja) | 放射測温方法及び放射測温システム | |
Pfänder et al. | Infrared temperature measurements on solar trough absorber tubes | |
JP2014202555A (ja) | 耐熱性を備えた集光系 | |
JPWO2019059250A1 (ja) | レーザ加工ヘッドおよびこれを用いたレーザ加工システム | |
Chao | Opto-mechanical design for a cryogenic IR system | |
JP2017201328A (ja) | 改良された光学システムを有する医療温度計 | |
JP2020128981A (ja) | 温度測定方法 | |
JP4774246B2 (ja) | 光分散を用いた熱ガラス体厚の無接触光学測定方法及び装置 | |
Branstetter | Some practical aspects of surface temperature measurement by optical and ratio pyrometers | |
Tsai et al. | Optical switching properties of VO2 films driven by using WDM-aligned lasers | |
JP2011232183A (ja) | 火炎センサ、火炎検出装置、燃焼装置 | |
JP2017072463A (ja) | 分光計測装置 | |
Hanacek et al. | Fiber optic sensor for high temperatures | |
JP6211286B2 (ja) | 赤外線吸収率の測定における赤外線吸収膜に対する赤外線光の入射方法 | |
JP3103338B2 (ja) | 放射温度計 | |
JP2013170828A (ja) | ひずみ計測装置 | |
Evert et al. | Application of thermography for thermoplastic waveguide fabrication | |
WO2016081841A1 (en) | Optical measurement system for steam cracking furnace coil outlet temperature | |
WO2010037787A1 (en) | High temperature-resistant narrow band optical filter | |
JPS6039540A (ja) | 熱膨張率測定装置 | |
JP2012177560A (ja) | 放射温度計 | |
JP2010060484A (ja) | 気体セル、気体サンプル室、及び、濃度測定装置 | |
RU162207U1 (ru) | Устройство крепления тугоплавких материалов внутри камеры высокого давления для экспериментов с лазерным нагревом |