JP2014201561A - 水性拭き取りクレンジング化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】クレンジング力、低刺激性、泡残りのない使用性および保存安定性に優れる水性拭き取りクレンジング化粧料、およびその化粧料を基材に含浸させた拭き取り用化粧シートの提供。
【解決手段】拭き取りタイプの水性クレンジング化粧料において、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸/ヤシ油脂肪酸)グリセリルなどの(A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの含有量を3〜10質量%およびラウリルベタインなどの(B)両性界面活性剤の含有量を0.005〜2質量%に調整する。好ましくは、さらにプロピレングリコールなどの(C)多価アルコールを1〜12質量%の割合で配合する。このクレンジング化粧料を基材に含浸させることにより、携帯可能な拭き取り用化粧シートとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な水性拭き取りクレンジング化粧料に関し、更に詳しくは、非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤を含有する水性拭き取りクレンジング化粧料に関する。
従来、口紅、ファンデーション、マスカラ、アイシャドウなどの油分を含むメイクアップ化粧料を落とすクレンジング化粧料としては、流動パラフィンのような油剤や、非イオン性界面活性剤を含有するものが提案されている。このうち、油剤を用いたクレンジング化粧料の場合、メイクなどの油脂汚れに対する除去効果に優れる反面、拭き取り後又は洗い流した後でも油剤が残存してべたつき感が生じ、再度洗顔剤で洗浄しなければならず、過度の脱脂により肌荒れが生じるといった問題を有している。一方、油剤を含まず、非イオン性界面活性剤を用いたクレンジング化粧料の場合、拭き取り又は洗い流しが容易にできる反面、メイクなどの油脂汚れに対する除去効果が必ずしも十分でないといった問題を有している。
そこで近年では、油剤を用いずに油脂汚れに対する除去効果を高める試みがなされており、親水性非イオン界面活性剤であるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを含有する水性クレンジング化粧料についても、種々の提案がなされている。たとえば、特許文献1では、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、多価アルコールおよびN−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・ピロリドンカルボン酸塩を含有する水性クレンジング化粧料が提案されており、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの代表例としては、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルが記載されている。また、特許文献2では、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリルおよび多価アルコールを含有する水性クレンジング化粧料が提案されている。
これらの水性クレンジング化粧料は、メイクアップ化粧料の拭き取りが容易にでき、使用後のべたつき感を抑制することができる。しかし、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルは、温度が高くなると水への溶解性が低下するため、製品の保存中に気温の変化により析出が生じ易く、クレンジング化粧料としての外観が損なわれるうえに、クレンジング機能の低下を招くという問題がある。
一方、特許文献3には、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルと両性界面活性剤及び/又は半極性界面活性剤を含有する水性の皮膚洗浄料が開示されている。両成分の使用比率は、前者/後者(質量比)が2/1〜1/8、好ましくは1/1〜1/8であり(段落0015参照)、この範囲で両者を併用することにより、メイク落とし機能と泡立ち機能の点で優れ、且つ使用後の肌にさっぱり感を与える皮膚洗浄料が得られると記載されている(段落0033参照)。しかし、このような皮膚洗浄料を使用法が異なる拭き取りクレンジング化粧料として使用すると、使用中の泡立ちに伴う泡残りがあるために使用感に難があり、しかも、両性界面活性剤や半極性界面活性剤の配合量が多いために低刺激性とは言い難いという問題がある。
また、特許文献4では、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルのような酸化エチレンを付加した脂肪酸グリセリルとポリオールを含む水性メイクアップリムーバー化粧品が提案されている。そして、上記の成分に加えて、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤または非イオン性界面活性剤を配合してもよいことが記載されている(段落0017参照)。しかし、この水性メイクアップリムーバー化粧品も、特許文献3で提案されているものと同様に泡状にして使用するものである。そのために、具体的な配合例としては、上記の脂肪酸グリセリルに加えて、多量のその他の界面活性剤を配合した組成が記載されているだけである。そのように多量の界面活性剤を含む場合には、たとえ非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルを使用したとしても、拭き取りクレンジング化粧料としては適切なものとは言えない。
特開2008−56609号公報 特開2010−70521号公報 特開平7−215841号公報 特開2010−222323号公報
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、高いクレンジング力を有するだけでなく、拭き取り直後のべたつき感がなく、低刺激で、泡残りせず、しかも長期間にわたり析出や分離の無い保存安定性に優れる水性拭き取りクレンジング化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、親水性非イオン界面活性剤を含む水性拭き取りクレンジング化粧料の性能改善について鋭意研究努力を重ねた結果、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを洗浄成分とする系に少量の両性界面活性剤を含有させると、クレンジング力に優れ、低刺激性で、且つ泡残りのない、使用性および保存安定性に優れる水性拭き取りクレンジング化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、(A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル3〜10質量%および(B)両性界面活性剤0.005〜2質量%を含有する水性拭き取りクレンジング化粧料が提供される。また、他の発明として、上記の水性拭き取りクレンジング化粧料を基材に含浸させてなる拭き取り用化粧シートが提供される。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料は、高いクレンジング力を有するだけでなく、拭き取り直後のべたつき感がなく、肌への刺激が少なく、泡残りせず、さらに、気温変化によっても界面活性剤が析出せず、保存安定性にも優れるものである。また、本発明の拭き取り用シートは、クレンジング化粧料が基材に含まれているので、このシートで拭うだけでメイクアップ化粧料を落とすことができ、さらに、シート状であることから外出先や旅行先に携帯するにも便利である。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料は、(A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルおよび(B)両性界面活性剤を含有する水系の化粧料である。
用いられる(A)成分は、脂肪酸、ポリエチレングリコールおよびグリセリンで構成されるエーテル結合を有するエステルであり、下記式(1)で示されるものである。
Figure 2014201561
ここで、R、R 、R は脂肪酸に由来するアシル基または水素原子であり、R、R およびRの少なくとも一つは脂肪酸に由来するアシル基である。また、x、yおよびzは0または整数である。
、R およびRにおけるアシル基の元となる脂肪酸、すなわち、R−OH、R−OHまたはR−OHで示される脂肪酸は、水への溶解性や肌への刺激性を勘案して適宜選択すればよいが、通常は炭素数8〜22の飽和もしくは不飽和の脂肪酸である。その具体例としては、たとえば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ヤシ油脂肪酸などを例示することができる。なかでも、炭素数8〜14の直鎖脂肪酸、炭素数16〜22の分岐脂肪酸および炭素数16〜22の不飽和脂肪酸は、クレンジング力、水への溶解性および肌への低刺激性の点で好ましく用いられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルは、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体のいずれでもよいが、水への溶解性の見地から、モノエステル体およびジエステル体が好ましく、とくにモノエステル体が賞用される。また、脂肪酸に由来するアシル基(R、RまたはR)は、グリセリンの水酸基との間でエステルを形成していても、オキシエチレン鎖を介してエステルを形成していてもよい。
(A)成分のポリオキシエチレン部を構成する酸化エチレンの付加モル数、すなわち、式(1)におけるx、yおよびzの合計は、通常、4〜10であり、好ましくは5〜8である。付加モル数が過度に小さいと水への溶解性が乏しくなり、逆に過度に大きくなるとメイク汚れの除去効果が低下する傾向を示す。また、ポリオキシエチレン部を有するものである限り、x、yおよびzのいずれかはゼロであってもよく、さらに、R、RおよびRのうち、一つもしくは二つは水素原子であってもよいが、グリセリン由来の水酸基数はゼロまたは1であることが好ましい。
(A)成分は、化粧品用の原料として市販されている市販品をそのまま使用することができる。例えば、INCI(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)において、PEG−7 CAPRYLIC/CAPRIC GLYCERIDES、すなわち、PEG−7(カプリル/カプリン酸)グリセリズと命名されているもの、PEG−4(カプリル/カプリン酸)グリセリルと命名されているもの、PEG−6(カプリル/カプリン酸)グリセリズと命名されているもの、PEG−8(カプリル/カプリン酸)グリセリルと命名されているもの、ヤシ油脂肪酸PEG−7グリセリルと命名されているもの、イソステアリン酸PEG−6グリセリルと命名されているもの、オレイン酸PEG−5グリセリルと命名されているものなどを例示することができる。
これらの成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。とくに好適な(A)成分としては、クレンジング効果が優れている観点から、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルおよびポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリルが挙げられる。
本発明においては、(A)成分は、水性拭き取りクレンジング化粧料全体に対して3〜10質量%、好ましくは、4〜8質量%となるように配合される。3質量%未満ではクレンジング効果に乏しく、10質量%を超えると過度の脱脂による皮膚への刺激が懸念される。
また、(A)成分の一部は、他の非イオン性界面活性剤により置換することができる。しかし、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの割合が少なくなると本発明の効果が減少するので、他の非イオン性界面活性剤の割合は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとの合計量当たり20質量%以下、好ましくは10質量%以下にすることが必要である。とくに、他の非イオン性界面活性剤を配合せずにポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルのみで(A)成分を構成することが好ましい。
用いられる他の非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
本発明における第二の成分である(B)両性界面活性剤としては、
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;
アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩、N−アシルアミノエチル−N−2−ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両性界面活性剤;
アルキルアミノプロピオン酸塩、アルキルイミノジプロピオン酸塩等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン等のアミドプロピルベタイン型両性界面活性剤;
N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−プロピルスルホン酸塩、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−( 2 −ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩、N−脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩等のスルフォベタイン型両性界面活性剤;
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウム型ベタイン型両性界面活性剤;等を例示することができる。
これらのなかでも(A)成分の析出抑制と低刺激性の観点から、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤が好ましく、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(INCI名:LAURYL BETAIN/ラウリルベタイン)およびヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(INCI名:COCO−BETAIN/ココベタイン)がより好ましい。
(B)成分の含有量は、0.005〜2質量%であり、好ましくは0.05〜1質量%である。0.005質量%未満では、(A)成分の析出抑制効果に乏しく、2質量%を超えると、皮膚への刺激性が懸念されるとともに、使用時の泡残りの問題が生じる。
本発明の水性クレンジング化粧料は、上記の各成分を水に配合することによって調製される。用いられる水は、化粧料原料として使用できるものであればとくに限定されるものではないが、通常は、精製水が用いられる。水性クレンジング化粧料に占める水の比率は、通常、70〜95質量%であり、80〜90質量%である。
本発明においては、(A)成分、(B)成分に加えて、(C)多価アルコールを第三の成分として加えることが好ましい。(C)多価アルコールの具体例としては、例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどのグリコール類;
グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類;などを例示することができる。これらの成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。なかでも、プロピレングリコールおよび1,3−ブチレングリコールを使用すると、べたつき感が少ないクレンジング化粧料を作ることができる。
(C)成分の好ましい含有量は1〜12質量%であり、さらには3〜10質量%とすることがより適切である。1質量%未満ではしっとり感が不足しがちであり、12質量%を超えるとべたつきを感じるようになる。
本発明の水性クレンジング化粧料には、実質的にアニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を含有させないことが好ましい。アニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤が存在すると起泡性が生ずるので、それらが含まれる場合には、両性界面活性剤の含有量以下であり、且つ化粧料全体の中で0.2質量%以下、とくに0.1質量%以下にすることが好ましい。また、実質的にエタノールを含有させないことが好ましく、エタノール含まないことにより、施術後にぬるま湯による洗い流しや後洗顔を行わずとも、皮膚への刺激を低減させることが可能となる。なお、本発明における「実質的にエタノールを含有させない」とは、「別途、エタノールを含有させることはしない」という意味であり、各配合成分中に含まれる微量のエタノールまでを除外するものではない。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記の必須成分の他に、従来から使用されている洗浄剤用添加物、アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー等の粘度調整剤、アミノ酸等の保湿成分、植物エキス、ビタミン類、防腐剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定化剤、pH調整剤、香料、色素等を配合することができる。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料は、顔面の皮脂やメイクなどによる油脂の除去に優れていることから、メイクアップの除去剤として好適に用いられる。また、その使用方法としては、使用後の皮膚のつっぱり感を抑制する観点、並びに、過度の脱脂によって乾燥肌となることを抑制する観点から、施術後にぬるま湯による洗い流しや後洗顔を行わないことが好ましい。より好ましい使用方法としては、コットンや不織布などに水性クレンジング化粧料を含浸させて適用部位に施術する方法、もしくは水性クレンジング化粧料を適用部位に施術後、コットンや不織布などで拭き取る方法などを例示することができる。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料は、通常、ガラス製、プラスチック製などの適切な容器に入れて保存されるが、必要に応じて、予めクレンジング化粧料を基材に含浸させて拭き取り用シートの形態にすることもできる。基材は、クレンジング化粧料を十分に含浸しうる素材であれば特段の限定はなく、例えば、紙、不織布、ガーゼ、脱脂綿、ウレタンシート、スポンジ薄片などが例示できる。これらの内では、そのもの自身に油性成分吸着作用を有する不織布が特に好ましい。また、化粧料の含浸割合は液体が滴下しない範囲の最大量であることが望ましく、その量は材質に依存するので、予備実験により容易に確認することができる。
かくしてクレンジング化粧料を含浸させたシートは、多少の余分の化粧料とともに、密閉性が高く、且つ軽量な包装形態で包装される。このような包装形態の好ましい具体例は、アルミ層とポリエチレンテレフタレート層とを有するラミネートフィルムなどである。これらの包装材料は、所望により紫外線防止などの表面処理を施すことができる。また、かかる基材の大きさは適宜選択すればよいが、通常は10cm×10cm〜30cm×30cmの範囲である。基材の形状もとくに限定されないが、長辺が短辺の1.5〜2倍の長方形であって、短辺の長さが10〜15cmのものが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。また、実施例および比較例における水性拭き取りクレンジング化粧料の評価方法は以下のとおりであり、各成分の配合量は、特記しない限り「質量%」を表す。
(評価方法1:メイク汚れの除去効果の評価)
女子評価パネル(20名)の顔面に油性ファンデーションを塗布した後、クレンジング化粧料を含浸させたコットンでメイクした部分を拭き取り、油性ファンデーションの除去効果を下記の評価基準に従って官能評価した。
<メイク汚れの除去効果の評価基準>
◎:20名中16名以上が、メイク汚れの除去効果に優れると回答
○:20名中11〜15名が、メイク汚れの除去効果に優れると回答
△:20名中6〜10名が、メイク汚れの除去効果に優れると回答
×:20名中5名以下が、メイク汚れの除去効果に優れると回答
(評価方法2:使用感の評価)
前記評価方法1におけるクレンジング直後の刺激感および泡残りについて、下記の評価基準に従って官能評価した。なお、刺激感とは、クレンジング直後から10分後までに感じる一時的なピリピリ感を言う。
<刺激感の評価基準>
◎:20名中16名以上が、刺激感がないと回答
○:20名中11〜15名が、刺激感がないと回答
△:20名中6〜10名が、刺激感がないと回答
×:20名中5名以下が。刺激感がないと回答
<泡残りの評価基準>
◎:20名中16名以上が、泡残りがないと回答
○:20名中11〜15名が、泡残りがないと回答
△:20名中6〜10名が、泡残りがないと回答
×:20名中5名以下が、泡残りがないと回答
(評価方法3:保存安定性の評価)
試料を50℃の恒温槽において30日間保管し、界面活性剤の析出および相分離の有無を目視で観察し、以下の基準に従って保存安定性を評価した。
<保存安定性の評価基準>
○:30日間保管しても界面活性剤が析出せず、相分離も生じなかった
△:30日経過後には、界面活性剤が析出しており、相分離が見られた
×:水性クレンジング化粧料の調製直後に界面活性剤が析出し、相分離が生じた
実施例1および比較例1〜3
表1に示す配合に基づいて、各成分を以下の手順で混合して水性クレンジング化粧料を調製した。なお、表1において略号で示される成分は、以下の化合物を意味している。
EDTA−2Na: エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム
PG: プロピレングリコール
BG: 1,3−ブチレングリコール
(カプリル/カプリン酸)PEG−6グリセリズ: 酸化エチレン付加モル数が6、脂肪酸部がカプリル酸とカプリン酸の混合脂肪酸であるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル(商品名:ソフチゲン767、サソール社製)
(製造手順)
(1) 表1に示すA相の構成成分を混合し80℃に加熱する。
(2) 次いで、B相の成分をA相に加え均一に混合する。
(3) 得られた混合物を攪拌しながら40℃まで冷却した後、C相を加えて均一に混合する。
このようにして得られた水性クレンジング化粧料について、メイク汚れの除去効果、刺激感、泡残りおよび保存安定性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2014201561
表1の結果から、両性界面活性剤であるラウリルベタインを少量添加する系(実施例1)は、無添加の系(比較例1)に較べて、保存安定性に優れていることが分かる。これに対して、アニオン性界面活性剤を添加する系(比較例2)やカチオン性界面活性剤を添加する系(比較例3)は、保存安定性を改善することができないばかりか、かえって悪化していることが分かる。
実施例2〜6
表2に示す配合に変えること以外は、実施例1と同様にして水性クレンジング化粧料を調製し、その性能を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2014201561
表2の結果から、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとともに少量の両性界面活性剤(ラウリルベタイン)を配合すると、刺激感を与えず、また泡残りを生じさせず、さらに保存安定性に優れたクレンジング化粧料が得られることが分かる。また、両性界面活性剤の含有量が1.75質量%になると、やや泡残り感が出てくるようになる(実施例6参照)。
比較例4〜8
表3に示す配合に変えること以外は、実施例1と同様にして水性クレンジング化粧料を調製し、その性能を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2014201561
両性界面活性剤が2質量%を超える比較例4では、泡残りが生じるようになり、両性界面活性剤が4質量%を超える比較例5では、泡残りが激しくなるうえに刺激感が強くなることがわかる。また、比較例4および比較例5に示すように、非イオン性界面活性剤と両性界面活性剤の総質量%が一定であっても、両性界面活性剤の添加量が増すにつれて、刺激感を与えるようになり、泡残りが生じるようになる。
さらに、比較例6および比較例7に示すように、両性界面活性剤の含有量が2質量%以下であっても、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの配合量が3質量%未満の場合には、保存安定性に劣り、メイクの除去効果も十分とは言えない。また、比較例8に示すように、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの配合量が過度に多くなると、刺激感を与え、泡残りが生じるようになる。
本発明によれば、高いクレンジング力を有するだけでなく、拭き取り直後のべたつき感がなく、低刺激で、泡残りせず、しかも長期間にわたって析出や相分離のない保存安定性に優れる水性拭き取りクレンジング化粧料が提供される。また、携帯用のクレンジング化粧料として有用な拭き取り用化粧シートが提供される。
かくして本発明によれば、(A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル3〜10質量%(B)両性界面活性剤0.005〜2質量%および(C)多価アルコール1〜12質量%を含有し、実質的にアニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を含まない水性拭き取りクレンジング化粧料が提供される。また、他の発明として、上記の水性拭き取りクレンジング化粧料を基材に含浸させてなる拭き取り用化粧シートが提供される。
本発明の水性拭き取りクレンジング化粧料は、(A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル(B)両性界面活性剤および(C)多価アルコールを含有し、実質的にアニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を含まない水系の化粧料である。
本発明においては、(A)成分、(B)成分に加えて、(C)多価アルコールを第三の成分として加える。(C)多価アルコールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどのグリコール類;
グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類;などを例示することができる。これらの成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。なかでも、プロピレングリコールおよび1,3−ブチレングリコールを使用すると、べたつき感が少ないクレンジング化粧料を作ることができる。
本発明の水性クレンジング化粧料には、実質的にアニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を含有させないようにする。アニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤が存在すると起泡性が生ずるので、それらが含まれる場合には、両性界面活性剤の含有量以下であり、且つ化粧料全体の中で0.2質量%以下とする。とくに0.1質量%以下にすることが好ましい。また、実質的にエタノールを含有させないことが好ましく、エタノール含まないことにより、施術後にぬるま湯による洗い流しや後洗顔を行わずとも、皮膚への刺激を低減させることが可能となる。なお、本発明における「実質的にエタノールを含有させない」とは、「別途、エタノールを含有させることはしない」という意味であり、各配合成分中に含まれる微量のエタノールまでを除外するものではない。

Claims (6)

  1. (A)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル3〜10質量%および(B)両性界面活性剤0.005〜2質量%を含有することを特徴とする水性拭き取りクレンジング化粧料。
  2. 前記(A)成分の脂肪酸が、炭素数8〜22の脂肪酸である請求項1記載の水性拭き取りクレンジング化粧料。
  3. 前記(A)成分の酸化エチレンの付加モル数が、4〜10である請求項1または2記載の水性拭き取りクレンジング化粧料。
  4. 前記(B)成分が、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤である請求項1〜3のいずれかに記載の水性拭き取りクレンジング化粧料。
  5. さらに、(C)多価アルコール1〜12質量%を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の水性拭き取りクレンジング化粧料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水性拭き取りクレンジング化粧料を基材に含浸させてなる拭き取り用化粧シート。
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