JP2014201405A - 印刷装置 - Google Patents

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優輝 岩見
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Abstract

【課題】1つの重送センサで1点のみを検知することにより斜行か搬送遅れかを判定する。
【解決手段】印刷装置1は、3つ以上の異なる印刷速度で印刷を行う印刷部40と、給紙部60と、タイミングローラ65、66と、タイミングローラ65、66と印刷部40との間に設けられた重送センサ80と、制御部90とを有し、制御部90のCPU91は、経過時間計測手段91aおよび給紙エラー判定手段91bとして機能して、ある一の印刷速度で印刷を行う場合、その一の印刷速度における経過時間を計測し、その経過時間と一の印刷速度の基準時間との差分が所定の閾値よりも大きい給紙エラー状態の場合には、搬送遅れ状態における差分間比率と給紙エラー状態における差分間比率とに基づいて用紙の搬送遅れあるいは斜行のいずれの給紙エラーが発生したかを判定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、3つ以上の異なる印刷速度で印刷を行う印刷装置であって、用紙の重送や搬送遅れ、斜行の給紙エラーを判定する印刷装置に関する。
複写機や、プリンタ、ファクシミリ、或いは複数の機能を備えた複合機等の印刷装置においては、画像形成部に用紙を給紙する給紙部を備えている。また、給紙部で給紙された用紙の先端を斜行補正してから印刷部に搬送して、画像を用紙に印刷する。ところで、用紙は紙質(摩擦係数、厚み等)により、条件が一様ではないため、給送時において給送ローラや分離ローラ等の影響により、斜行補正してから印刷部に搬送されるまでの間に斜行が発生することがある。
特許文献1には、用紙の重送や斜行を検知する印刷装置が開示されている。この装置では、搬送路を通過する用紙に光源光を照射すると共に、光源と対向する位置には光源光を検知するセンサが設けられている。光源とセンサとの間には、スリットが形成された板状部材が配置され、このスリットにより光源光の一部を通過させて用紙に向かわせる。用紙がスリット位置を通過する際、センサが用紙を通過する光量を2点で検知し、その光量によって用紙の重送が検知される。また、用紙の先端がスリット位置を通過する際、センサにより光量が検出された2点間の検出時間の差に基づき用紙の斜行が検知される。このようにして、用紙の重送と斜行が1つのセンサにより検知される。
特開2009−12907号公報
しかしながら、前述の特許文献1に記載の印装置では、センサで検知する点を1点にした場合、用紙の斜行による検知時間の遅れなのか給紙ローラ等の磨耗による斜行のない単なる搬送遅れなのかを判定することができない。
これにより、用紙の斜行による検知時間の遅れを誤って搬送遅れであると判断すると、不必要に部品交換をしてコストがかかる上、斜行補正が適切になされずジャムを招くおそれがある。一方、搬送遅れを誤って用紙の斜行による検知時間の遅れであると判断すると、不必要に搬送を停止させて、ユーザの操作性を低下させることになってしまう。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、1つのセンサで1点を検知することにより用紙の斜行なのか搬送遅れなのかを判定することができる印刷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、3つ以上の異なる印刷速度で印刷を行う印刷手段と、用紙を給紙する給紙手段と、前記給紙手段により給紙された前記用紙を斜行補正し、前記印刷手段へ前記印刷速度で搬送するレジスト手段と、前記レジスト手段と前記印刷手段との間に設けられ、前記レジスト手段から搬送される用紙の先端を検知するセンサと、前記レジスト手段での搬送を開始してから前記センサが用紙の先端を検知するまでの経過時間を計測する経過時間計測手段と、用紙の搬送遅れ及び斜行が発生していない基準状態、及び、搬送遅れを発生させた状態のそれぞれの状態において、少なくとも3つの異なる印刷速度で前記用紙を搬送したときの前記基準状態(X)と前記搬送遅れ状態(X+x)とのずれ時間(x1、x2、x3)であって、前記印刷速度のうちもっとも近い速度同士でのずれ時間の各差分の比率により得られた差分比率を第1の差分間比率(数式1の分子)として記憶する記憶手段と、前記経過時間計測手段の計測結果から検知時間遅れが発生したと判定した場合に、前記経過時間計測手段により前記記憶手段に記憶された印刷速度と同一の前記印刷速度毎に計測された経過時間と、前記基準状態(X)と当該経過時間(X+x’)との各ずれ時間(x1’、x2’、x3’)であって、前記印刷速度のうちもっとも近い速度同士でのずれ時間の各差分の比率により得られた差分比率を第2の差分間比率(数式1の分母)として、前記記憶手段に記憶された前記第1の差分間比率と前記第2の差分間比率に基づいて、用紙の搬送遅れ又は斜行のいずれが発生しているかを判定する判定手段とを備え、前記判定手段は、前記第2の差分間比率と前記第1の差分間比率の比率である判定比率(数式1)を算出し、前記判定比率が所定閾値の範囲内であれば搬送遅れと判定し、前記判定比率が所定閾値の範囲外であれば斜行と判定することにある。
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、判定手段が、センサの出力に基づいて検知時間遅れが発生したと判定した場合に、経過時間計測手段により記憶手段に記憶された印刷速度と同一の印刷速度毎に計測された経過時間と、基準状態における経過時間との各ずれ時間の差分を算出すると共に、この算出された差分の比率より得られた差分比率を第2の差分間比率として算出し、記憶手段に記憶された第1の差分間比率と第2の差分間比率の比率である判定比率を算出し、判定比率が所定閾値の範囲内か否かに基づいて、用紙の搬送遅れ又は斜行のいずれであるかを判定するので、センサが1点のみを検知するだけで、用紙の斜行および搬送遅れを判定することができる。
本発明の実施例である印刷装置の構成を示す図である。 本発明の実施例である印刷装置における制御部の詳細構成を示す図である。 本発明の実施例である印刷装置における給紙エラー判定方法を実行するため搬送遅れおよび斜行が発生していない基準(正常)状態における計測処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例である印刷装置における給紙エラー判定方法を実行するため初回に実行する処理を示すフローチャートである。 給紙エラー発生時に本発明の実施例である印刷装置において実行される搬送遅れまたは斜行の給紙エラー判定方法の処理手順を示すフローチャートである。 (a),(b)は、それぞれ、本発明の実施例である印刷装置における異なる印刷速度の場合の搬送遅れ状態と斜行状態の用紙の先端を示す図である。 本発明の実施例である印刷装置における搬送遅れ状態および斜行状態に計測した経過時間と基準時間との差分と印刷速度との関係をグラフで示す図である。
以下、本発明に係る印刷装置の実施例について説明する。なお、本実施例では、印刷装置1を一例に説明する。
図1は、本発明の実施例である印刷装置1の構成の一例を示す図である。
本発明に係る実施例の印刷装置1は、主に、操作パネル部10と、原稿読み取り部20と、製版部30と、印刷部40と、排版部50と、給紙部60と、排紙部70と、重送センサ80と、制御部90とを備える。
操作パネル部10は、筐体2の上面(又は前面)に設置されており、印刷動作(製版動作も含む)を開始させるスタートキーや、印刷動作を緊急停止させるストップキー、テンキー等の各種キーと、各種情報や用紙Pの搬送ミスによるジャム、特に重送や、斜行、搬送遅れ等の給紙エラーを表示する液晶表示パネル等が設けられている。また、操作パネル部10には、用紙搬送速度設定キー(図示せず)等が設けられており、印刷部40の印刷(回転)速度を設定できる。ここで、印刷ドラム43の回転(回転)速度は、用紙搬送速度と等価であり、本実施例では、60rpmと、80rpmおよび100rpmの3種類の回転速度がある。
原稿読み取り部20は、筐体2の上面に設置されており、原稿台上に置かれた原稿から画像情報をCCDイメージセンサ等(図示せず。)で読み取り、読み取られた画像情報を制御部90に設けたRAM93(図2参照。)内に一時的に格納して製版部30内の孔版原紙(マスタ)への製版画像用として供給する。
製版部30は、原稿読み取り部20で原稿から読み取った画像情報を基にサーマルヘッドにより孔版原紙に製版画像を感熱穿孔して、感熱穿孔済みの孔版原紙をカッタにより切断して孔版原紙Mを作製し、この孔版原紙Mを印刷部40に供給する。
印刷部40は、クランプ板44によって孔版原紙Mが外周面43bに沿って巻き付けられた印刷ドラム(版胴)43を、モータ41によって軸部43aを中心にして予め設定した印刷(回転)速度で回転させて印刷を行う。
具体的には、ドラムモータ41の後端軸部(図示せず)に取り付けたエンコーダ42によって印刷ドラム43の基準位置を示すドラム1回転パルスと、印刷ドラム43の基準位置からの回転角度位置を示す角度位置パルスとがそれぞれ制御部90へ出力され、制御部90がこれらのパルス出力に基づいて印刷(回転)速度や回転角度を制御する。
印刷ドラム43内でこの軸部43aの下方には、ドクターローラ45とインクローラ46とが互に添接しながら回転自在に設けられていると共に、ドクターローラ45とインクローラ46と間に軸部43aから供給されたインクIKが溜まっており、このインクIKはドクターローラ45とインクローラ46との隙間を通過してインクローラ46の外周面から印刷ドラム43の外周面43bに巻装された孔版原紙Mに供給する。
印刷ドラム43の外側下方位置には、プレスローラ47が電磁ソレノイド(図示せず)などにより印刷ドラム43内に設けたインクローラ46に対して接離自在に設けられており、このプレスローラ47を印刷ドラム43の外周面43bに巻装された孔版原紙Mに未印刷の用紙Pを重ね合わせてバネ(図示せず。)によって所定の圧力で押圧することで、印刷ドラム43内に供給されたインクIKを孔版原紙Mを通過させて未印刷の用紙P上にインク画像を印刷する。
その際、印刷ドラム43と一体に孔版原紙Mが回転し、印刷ドラム43に取り付けたクランプ板44がプレスローラ47を通過するときには、電磁ソレノイド(図示せず。)を作動させてプレスローラ47を一時的に印刷ドラム43から退避させる。
排版部50は、印刷ドラム43に巻き付けられた孔版原紙Mが使用済みになったときに、孔版原紙剥離爪51により孔版原紙Mを印刷ドラム43から剥離して排版する。
給紙部60は、用紙Pが複数枚積層された給紙トレイ61と、給紙トレイ61上に積層された最上層の用紙Pに回転自在に圧接してこの用紙Pを給紙する第1給紙ローラ62と、第1給紙ローラ62よりも下流に回転自在に設置された第2給紙ローラ63と、第2給紙ローラ63に接するように設けられ且つ第2給紙ローラ63との間で第1給紙ローラ62により給紙された用紙Pを挟持しながら1枚ずつ捌くサバキ板64と、第2給紙ローラ63と捌くサバキ板64との間を通過した用紙Pをタイミング合わせて印刷部40に搬送する一対のタイミングローラ65,66とを有している。
サバキ板64は、ゴムやラバーコルクなどを用いた摩擦部材64aが平板64b上に一体的に固着されており、摩擦部材64aに第2給紙ローラ63に圧接している。尚、サバキ板64は、図1では簡略に図示しているが、特開2001-019186号公報に記載されたようにサバキ角度調整手段を有しており、サバキ角度を調整することにより用紙Pに接触する摩擦部材64aの角度を変えて、故意に用紙Pの搬送遅れを発生できる。
そのため、第1給紙ローラ62により最上層の用紙Pが給紙され、この後、未印刷の用紙Pは、第2給紙ローラ63とサバキ板64との間で挟持されながら1枚ずつ捌かれて用紙二重送りを防止されつつ順次下流側に送り出され、一対のタイミングローラ65,66(レジスト手段)により搬送タイミングが合わされて印刷部40の印刷ドラム43に巻き付いた孔版原紙Mとプレスローラ47との間に送り込まれる。
排紙部70は、印刷部40で印刷した印刷済みの用紙Pを印刷部40の右下方に設けた用紙剥離爪71によって印刷ドラム43の外周面43bから剥離させた後、印刷済みの用紙Pを一対のプーリー72,73間に掛け渡した用紙搬送ベルト74上に吸引ファン75で吸引しながら不図示の駆動源を介して用紙搬送ベルト74を回転させて搬送し、光透過型(又は光反射型)の排紙センサ76を通過させた後に排紙トレイ77上に排紙する。
重送センサ80は、タイミングローラ65,66と印刷部40の間に設けられるもので、発光部80aから用紙Pに対しセンサ光を照射して受光部80bが用紙Pを透過したセンサ光の光量を検知することにより、検知したセンサ光の強度に応じたセンサ信号を制御部90に出力する。制御部90は、重送センサ80から出力された信号に基づいて、用紙が重送されているか否かを判断する。
図2は、制御部90の詳細構成を示す図である。
図2に示すように、制御部90は、動作プログラムを実行することによって本装置全体の動作、すなわち操作パネル部10や原稿読み取り部20、製版部30、印刷部40、排版部50、給紙部60、サバキ板64、排紙部70等をそれぞれ制御する。
また、制御部90は、重送センサ80からのセンサ信号に基づいて、用紙Pの重送を検知すると共に、経過時間計測手段91aおよび給紙エラー判定手段91bとして機能するCPU91と、CPU91の動作プログラム等を格納したプログラムROM92と、原稿読み取り部20で読み取った画像情報や印刷時の各種の印刷条件、さらにはCPU91が計測や算出した後述する基準時間X1,X2,X3や搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)等を記憶するRAM93とを有している。
次に、本発明に係る実施例の印刷装置1における給紙エラー判定方法について図面を参照して説明する。
図3は、印刷装置1における給紙エラー判定方法を実行するため搬送遅れおよび斜行が発生していない基準(正常)状態において予め実行しておく計測処理を示すフローチャートである。
なお、本実施例の印刷部40では、上述したように60rpmと、80rpmおよび100rpmの3種類の回転速度(印刷速度)で印刷を実行するものとして説明する。
まず、この印刷装置1では、搬送遅れおよび斜行が発生していない基準(正常)状態において、制御部90のCPU91は、プログラムROM92に格納された動作プログラムを実行することにより本発明の経過時間計測手段91aとして機能して、印刷部40に印刷速度60rpmで印刷を実行させ(S110)、次いで印刷速度60rpmにおいてタイミングローラ65、66が搬送を開始してから重送センサ80がその用紙Pの先端を検知するまでの経過時間を計測する(S120)。なお、印刷速度60rpmにおける経過時間は、基準時間X1とする。
印刷速度60rpmにおける経過時間を取得完了した場合(S120でYES)、制御部90のCPU91は、印刷速度を80rpmに変更して印刷部40に印刷を実行させ(S130)、その印刷速度80rpmにおいて同様にタイミングローラ65、66が搬送を開始してから重送センサ80がその用紙Pの先端を検知するまでの経過時間を計測する(S140)。なお、印刷速度80rpmにおける経過時間は、基準時間X2とする。
印刷速度80rpmにおける経過時間を取得完了した場合(S140でYES)、制御部90のCPU91は、さらに印刷速度を100rpmに変更して印刷部40に印刷を実行させ(S150)、その印刷速度100rpmにおいてタイミングローラ65、66が搬送を開始してから重送センサ80がその用紙Pの先端を検知するまでの経過時間を計測する(S160)。なお、印刷速度100rpmにおける経過時間は、基準時間X3とする。
制御部90のCPU91は、以上のようにして取得された異なる3つの印刷速度60rpm、80rpm、100rpmにおける経過時間である基準時間X1,X2,X3をRAM93等に記憶しておく(S170)。
以上説明した図3に示す処理が、搬送遅れおよび斜行が発生していない基準(正常)状態において予め実行しておく計測処理である。
次に、この印刷装置1では、図4に示すように斜行が発生していない状態において故意に搬送遅れを発生させた状態で印刷速度を変更して3つの印刷速度毎に同様に経過時間を計測する。
図4は、本発明に係る実施例の印刷装置1における給紙エラー判定方法を実行するため初回に実行する処理を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御部90のCPU91は、プログラムROM92に格納された動作プログラムを実行することにより、経過時間計測手段91aおよび給紙エラー判定手段91bとして機能し、遮行が発生していない状態においてサバキ板64の角度を調整して故意に用紙の搬送遅れが発生する搬送遅れ状態に設定する(S200)。即ち、サバキ板64の角度を変更することにより、サバキ板64の摩擦部材64aが用紙Pに接触する角度を大きくして摩擦力を大きくし、故意に搬送遅れを発生させる。
次に、制御部90のCPU91は、この搬送遅れ状態において図3に示すステップS110〜S160の処理と同様にステップS210〜S260の処理を実行し、搬送遅れ状態における3つの印刷速度60rpm、80rpm、100rpmそれぞれにおける経過時間を計測して取得する。
そして、制御部90のCPU91は、3つの印刷速度60rpm、80rpm、100rpmそれぞれにおける経過時間と、RAM93等に記憶した基準時間X1,X2,X3との差分であるx1,x2,x3を求め(S270)、続いてその差分x1,x2,x3間の差分(x2−x1),(x3−x2)の比率である搬送遅れ状態における差分間比率(第1の差分間比率=(x2−x1)/(x3−x2))を算出し、RAM93に記憶する(S280)。
以上説明した図4に示す処理が、斜行が発生せず故意に搬送遅れが発生した搬送遅れ状態を例えば初回に設定して実行する計測処理である。
次に、図3および図4に示す計測処理を行った後、印刷装置1は、ユーザの操作に基づいて通常の印刷を行うと共に、制御部90のCPU91が経過時間計測手段91aおよび給紙エラー判定手段91bとして機能して、搬送遅れまたは斜行の給紙エラーが発生しないかを判定する。
図5は、本発明に係る実施例の印刷装置1において、給紙エラー発生時に実行される搬送遅れまたは斜行の給紙エラー判定方法の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、印刷装置1では、操作パネル部10のユーザ操作に基づいて設定された印刷速度、例えば80rpmで印刷を行う(S300)。なお、印刷処理は、80rpmに限らず、60rpmでも100rpmの印刷速度で実行しても勿論良い。
ここで、ステップS300における印刷処理の際、制御部90のCPU91は、本装置全体の動作、すなわち操作パネル部10や原稿読み取り部20、製版部30、印刷部40、排版部50、給紙部60、サバキ板64、排紙部70等をそれぞれ制御して印刷を実行させると共に、重送センサ80からのセンサ信号に基づいて重送の給紙エラーを判定する。
また、制御部90のCPU91は、経過時間計測手段91aとして機能し、重送センサ80等からのセンサ信号に基づいて80rpmでタイミングローラ65、66が搬送を開始してから重送センサ80がその用紙Pの先端を検知するまでの経過時間を計測して取得する(S310)。なお、経過時間の計測は、用紙1枚毎に計測しても良いし、用紙複数枚毎に計測しても良い。また、所定時間毎に計測しても良い。
次に、制御部90のCPU91は、ステップS310で計測した80rpmの印刷速度での経過時間と、RAM93等に記憶しておいたその80rpmの印刷速度における基準時間X2とを比較して、その差分が所定の閾値より大きいか否かを判定する(S320)。なお、所定の閾値は、ユーザが操作パネル部10から設定可能であり、0[ns]でも良い。
ここで、ステップS310で計測した80rpmの印刷速度での経過時間と、RAM93等に記憶しておいた80rpmの印刷速度における基準時間X2との差分が所定の閾値以下の場合には(S320でNO)、斜行や搬送遅れ等の給紙エラーが発生していない正常印刷状態であるため、制御部90のCPU91は、次いでユーザにより指定された印刷枚数に対し残り印刷枚数が無いか否かを判定する(S330)。
ここで、残り印刷枚数が無くなった場合(S330でYES)、制御部90のCPU91は、印刷を終了する一方、残り印刷枚数がある場合には(S330でNO)、ステップS320の処理に戻る。
一方、ステップS320において、ステップS310で計測した80rpmの印刷速度での経過時間と、80rpmの印刷速度における基準時間X2との差分が所定の閾値より大きい場合には(S320でYES)、斜行または搬送遅れの給紙エラーが発生した給紙エラー状態であるとみなして、ステップS340〜S370の処理により80rpm以外の60rpmおよび100rpmの印刷速度での経過時間を計測して取得する。
そして、制御部90のCPU91は、ユーザが指定した印刷速度の80rpmだけでなく、他の印刷速度である60rpmおよび100rpmでの経過時間の取得が完了すると(S370でYES)、まずは、その各印刷速度における経過時間と、RAM93等に記憶しておいた各印刷速度における基準時間X1,X2,X3との差分x1’,x2’,x3’を求める(S380)。
次に、制御部90のCPU91は、その差分x1’,x2’,x3’間の差分(x2’−x1’),(x3’−x2’)の比率である給紙エラー状態における差分間比率(第2の差分間比率=(x2’−x1’)/(x3’−x2’))を算出する(S390)。
そして、制御部90のCPU91は、図4のステップS280の処理でRAM93等に記憶しておいた搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)と、ステップS390の処理において算出された給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’)との比率である判定基準比率Rjを以下の(数式1)を用いて算出する(S400)。
Figure 2014201405
次に制御部90のCPU91は、ステップS400において算出した判定基準比率Rjが所定の範囲、例えば、0.9<Rj<1.1であるか否かを判定する(S410)。
ステップS410において、0.9<Rj<1.1である場合(S410でYES)、制御部90のCPU91は、搬送遅れであると判定し(S420)、操作パネル部10に指示を出力し搬送遅れの警告を行い(S430)、印刷を停止する(S460)。
一方、ステップS410において、Rj≦0.9であるか、またはRj≧1.1の場合(S410でNO)、制御部90のCPU91は、斜行であると判定し(S440)、操作パネル部10に指示を出力して斜行の警告を行い(S450)、印刷を停止する(S460)。
なお、ステップS410の判定処理において、0.9<Rj<1.1であるか否かを判定することにより、搬送遅れが又は斜行のいずれが発生したのか判別できる理由について、図6および図7を参照して説明する。
図6(a),(b)は、それぞれ、異なる印刷速度の場合の搬送遅れ状態と斜行状態の用紙Pにおける印字位置を示した図である。
図6(a)に示すように、60rpm、80rpmおよび100rpmという異なる印刷速度において搬送遅れが発生しても、印字位置はほとんど変わらない。これは、
搬送が遅れが発生しても、遅れた搬送のタイミングにより印刷部40が制御されるからである。
一方、60rpm、80rpmおよび100rpmという異なる印刷速度において斜行が発生した場合には、タイミング補正できず、図6(b)に示すように、印字文字等の印刷角度が印刷速度毎に異なることになる。
図7は、搬送遅れ状態および斜行状態に計測した経過時間と基準時間との差分と印刷速度との関係をグラフで示す図である。ここでは、横軸を印刷速度[rpm]とし、縦軸に搬送遅れ状態および斜行状態に計測した経過時間と基準時間との差分[ns]として表している。
図7に示すように、横軸および縦軸のグラフにおいて、搬送遅れ時に計測した経過時間と基準時間との差分x1,x2,x3と、斜行時に計測した経過時間と基準時間との差分x1”,x2”,x3”とをプロットし、これらの点を結ぶと、搬送遅れ時の差分x1,x2,x3の点を結ぶ曲線7Aと、斜行時の差分x1”,x2”,x3” の点を結ぶ曲線7Bを得られる傾向がある。
つまり、図7から明らかなように、搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)は1より大きくなるのに対し、斜行状態における差分間比率(x2”−x1”)/(x3”−x2”)は1より小さいというように逆の極性となる。
すなわち、搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)と、ステップS390の処理で求めた給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’)との比率が少なく近似した値であれば、ステップS390の処理で求めた給紙エラー時の差分x1’,x2’,x3’を結ぶ曲線が、搬送遅れ時の差分x1,x2,x3の点を結ぶ曲線7Aに近似した形状であると予想される。
これに対し、搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)と、ステップS390の処理で求めた給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’)との比率が大きくなる場合には、ステップS390の処理で求めた給紙エラー時の差分x1’,x2’,x3’を結ぶ曲線が、搬送遅れ時の差分x1,x2,x3の点を結ぶ曲線7Aではなく、斜行時の差分x1”,x2”,x3” の点を結ぶ曲線7Bに近似した形状であると予想される。
従って、制御部90のCPU91は、給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’)に対する搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)の比率、即ち、判定基準比率Rjが所定の範囲内、例えば、0.9〜1.1の範囲内である場合には、給紙エラー時の差分x1’,x2’,x3’を結ぶ曲線は、搬送遅れ時の差分x1,x2,x3の点を結ぶ曲線7Aに近似した形状であるとみなし、搬送遅れであると判定する。
これに対し、判定基準比率Rjが所定の範囲外、例えば、0.9以下や、1.1以上の場合、制御部90のCPU91は、給紙エラー時の差分x1’,x2’,x3’を結ぶ曲線が斜行時の差分x1”,x2”,x3” の点を結ぶ曲線7Bに近似した形状であると判定する。
以上のように、本発明に係る実施例の印刷装置1によれば、制御部90のCPU91は、給紙エラーが発生したと判定した場合に、3つの異なる印刷速度毎に計測された経過時間と、基準状態における経過時間との差分に基づいて、この差分の比率として第2の差分間比率(給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’))を算出し、RAM93に記憶された第1の差分間比率(搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2))と、第2の差分間比率とに基づいて、用紙Pの搬送遅れ又は斜行のいずれの給紙エラーが発生したかを判定するので、1つの重送センサ80で1点を検知することにより用紙の重送だけでなく、斜行および搬送遅れも判定することができる。
特に、本発明に係る実施例の印刷装置1における制御部90のCPU91では、給紙エラー状態における差分間比率(x2’−x1’)/(x3’−x2’)に対する搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)の値である判定基準比率Rjを算出し、この算出された判定基準比率Rjが所定の範囲、例えば0.9<Rj<1.1であるか否かを判定して、所定の範囲内であれば搬送遅れと判定する一方、その値が所定の範囲外であれば斜行と判定するため、判定基準比率の範囲を変更することにより、用紙の斜行又は搬送遅れの判断基準を簡単に変更することができる。
また、本発明に係る実施例の印刷装置1では、サバキ板64の角度を制御することにより用紙の搬送遅れを故意に発生させて搬送遅れ状態における差分間比率(x2−x1)/(x3−x2)を算出するようにしたので、新たな手段を設けることなく簡単に搬送遅れを発生させることができる。
なお、上記実施例の印刷装置1では、印刷部40として印刷ドラム(版胴)43等を使用した印刷装置を一例に説明したが、本発明では、印刷装置に限定されるものではなく、レーザー印刷を行う印刷装置や、インクジェット印刷を行う印刷装置に対しても適用可能である。
また、上記実施例の印刷装置1では、60rpmと、80rpmおよび100rpmの3種類の回転速度を3つ以上の異なる印刷速度の一例として説明したが、本発明では、この60rpmと、80rpmおよび100rpmの印刷速度に限定されるものではなく、また、60rpmと、70rpm、80rpmおよび100rpm等というように4つ異なる印刷速度を有していても勿論良い。ただし、4以上の印刷速度を有する場合には、3つの印刷速度があれば十分であるため、例えば、最小および最大の印刷速度と、その他一つの伝送速度で上述の経過時間を計測できれば、上述の本発明に係る給紙エラー判定方法は実行可能である。
1…印刷装置
2…筐体
10…操作パネル部
20…原稿読み取り部
30…製版部
40…印刷部
50…排版部
60…給紙部
64…サバキ板
64a…摩擦部材
64b…平板
65,66…タイミングローラ(レジスト手段)
70…排紙部
80…重送センサ
80a…発光部
80b…受光部
90…制御部
91…CPU
91a…経過時間計測手段
91b…給紙エラー判定手段
92…プログラムROM
93…RAM

Claims (1)

  1. 3つ以上の異なる印刷速度で印刷を行う印刷手段と、
    用紙を給紙する給紙手段と、
    前記給紙手段により給紙された前記用紙を斜行補正し、前記印刷手段へ前記印刷速度で搬送するレジスト手段と、
    前記レジスト手段と前記印刷手段との間に設けられ、前記レジスト手段から搬送される用紙の先端を検知するセンサと、前記レジスト手段での搬送を開始してから前記センサが用紙の先端を検知するまでの経過時間を計測する経過時間計測手段と、
    用紙の搬送遅れ及び斜行が発生していない基準状態、及び、搬送遅れを発生させた状態のそれぞれの状態において、少なくとも3つの異なる印刷速度で前記用紙を搬送したときの前記基準状態と前記搬送遅れ状態とのずれ時間であって、前記印刷速度のうちもっとも近い速度同士でのずれ時間の各差分の比率により得られた差分比率を第1の差分間比率として記憶する記憶手段と、
    前記経過時間計測手段の計測結果から検知時間遅れが発生したと判定した場合に、前記経過時間計測手段により前記記憶手段に記憶された印刷速度と同一の前記印刷速度毎に計測された経過時間と、前記基準状態と当該経過時間との各ずれ時間であって、前記印刷速度のうちもっとも近い速度同士でのずれ時間の各差分の比率により得られた差分比率を第2の差分間比率として、前記記憶手段に記憶された前記第1の差分間比率と前記第2の差分間比率に基づいて、用紙の搬送遅れ又は斜行のいずれが発生しているかを判定する判定手段と、を備え、
    前記判定手段は、前記第2の差分間比率と前記第1の差分間比率の比率である判定比率を算出し、前記判定比率が所定閾値の範囲内であれば搬送遅れと判定し、前記判定比率が所定閾値の範囲外であれば斜行と判定する
    ことを特徴とする印刷装置。
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