JP2014201292A - 駆動力配分装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度センサが地絡異常となった場合でも、4WDから2WDに切り替えた際の車両走行の安定性を向上した駆動力配分装置を提供することにある。
【解決手段】温度センサ地絡異常判定手段が、温度センサを地絡異常と判定した場合には、即、駆動力配分装置の制御を遮断するのでなく、温度センサによる制御から、温度推定手段による制御に切り替える。その結果、トルクカップリングの作動の制御を、温度推定手段により検出された温度により継続することができるので、車両走行の安定性を向上した駆動力配分装置を提供することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、駆動力配分装置に関するものである。
従来、主駆動輪と補駆動輪との間の駆動力配分を変更可能な駆動力配分制御装置がある。この駆動力配分制御装置の多くは、駆動力伝達系の途中に設けられたトルクカップリングにより、入力側から出力側に伝達するトルクを変化させることにより、主駆動輪と補駆動輪との間の駆動力配分を制御するようになっている。
トルクカップリングは、摩擦クラッチと電磁コイルから主に構成され、電磁コイルに印加する電流値によって摩擦クラッチの結合力を制御することにより、入力側から出力側に伝達するトルクを変化させることができるよう構成されている。
そして、前記電磁コイルに印加する電流はスイッチング素子(FET)をオンオフ制御(PWM制御)することにより、励消磁可能になっている。
このように前記電磁コイルの励磁により、クラッチ機構が接続され、主駆動輪と補駆動輪の駆動力配分する制御(4WD制御)に切り替える。
前記FETのPWM制御は、例えば、車両が登坂状態にある場合には、前記クラッチ機構を接続して4WD制御にするため、前記電磁コイルに大きな電流を印加する。 この登坂状態が長時間続くと、FETの温度が上昇し、最悪の場合には、FETを焼損する場合がある。このようなFETの焼損を防止するため、FETの近傍には温度センサが設けられ、この温度センサによる検出温度が所定温度以上になった場合に、温度センサ高温異常と判断し、前記電磁コイルへの通電をオンオフするリレーをオフ(リレーをオン禁止処理)にして、前記電磁コイルに印加する電流を直ちに停止する制御が行われる。これによりFETの温度上昇による焼損を防止している。
また、このような駆動力配分制御装置においては、前記温度センサの故障検出を行うようになっている。この温度センサの故障検出は、例えば、イグニッションスイッチ(IG、電源スイッチ)がオンしたときや、走行中における所定タイミングで実行される。この温度センサの故障には、温度センサの入力端子が地絡する温度センサ地絡故障がある。
このような温度センサの故障検出により、温度センサの地絡故障を検出した場合には、FETの温度上昇を監視できないため、上記温度センサ高温異常検出時と同じように、電磁コイルへの通電をオンオフするリレーをオフにし、FETへの通電を直ちに停止していた。そのため、即座に、主駆動輪と補駆動輪の駆動力配分する制御(4WD制御)から主駆動輪にのみに駆動力配分する制御(2WD制御)に切り替えていたので、その結果、4WDとしての性能を維持できず、路面状態によっては車両走行が不安定になる場合があった。
上記車両走行の不安定になる場合を防止するため、例えば、特許文献1に記載の駆動力配分装置では、スイッチング素子の周辺温度を検出する温度センサ1と、車両の室内温度を検出する温度センサ2を備えている。そして、温度センサ1が故障し、温度センサ2で検出した温度が所定値以下の場合には、PWM制御のPWM周波数を下げて、スイッチング素子の温度上昇を抑制し、4WD制御を継続している。
特開2012−126241号公報
しかし、上記制御方法では、スイッチング素子の周辺温度を検出する温度センサ1と、車両の室内温度を検出する温度センサ2の、2個の温度センサが必要となり、高価となる。また、スイッチング素子の周辺温度を検出する温度センサ1のみにした場合には、上述したように、温度センサ自身が地絡した場合、または温度センサの配線等が地絡した場合には、正常な操舵の継続が可能にもかかわらず、直ちに、トルクカップリングの電磁コイルに印加する電流を遮断する。その結果、即時、4WD制御から2WD制御に切り替えられるため、低μ路のカーブを走行中に切り替えらえた際には、車両走行が不安定になる場合があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、安価な構成で、温度センサ地絡異常と判定された場合でも、4WDから2WDに切り替えた際の車両走行の安定性を向上した駆動力配分装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の駆動力伝達系に設けられ、電磁クラッチ機構に供給される電流に応じて、入力側から出力側に伝達する伝達トルクを変化させ、主駆動輪と補駆動輪との間の駆動力配分を変更可能なトルクカップリングと、前記電磁クラッチ機構に電流を供給するスイッチング素子と、前記スイッチング素子の周辺の温度を検出する温度センサと、前記スイッチング素子の周辺の温度を推定する温度推定手段と、前記温度センサの検出する温度によって前記温度センサの地絡異常を判定する温度センサ地絡異常判定手段と、前記温度センサ、及び前記温度センサ地絡異常判定手段による判定に基づき、前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段とを備えた駆動力配分装置であって、前記制御手段は、前記温度センサ地絡異常判定手段が、前記温度センサを地絡異常と判定した場合には、前記温度センサの出力による、前記トルクカップリングの作動の制御から、前記温度推定手段による前記トルクカップリングの作動の制御に切り替えること、を要旨とする。
上記構成によれば、温度センサ地絡異常判定手段が、温度センサを地絡異常と判定した場合には、即、駆動力配分装置の制御を遮断するのでなく、温度センサによる制御から、温度推定手段による制御に切り替えることができる。その結果、トルクカップリングの作動の制御を、温度推定手段により検出された温度により継続することができる。
請求項2に記載の発明は、前記温度推定手段は、前記駆動力配分装置の出荷時に、前記温度推定手段を、前記温度センサ低温時に測定した所定温度1で過熱した時に、前記温度推定手段が検出する推定温度低温時の所定電圧値1と、前記温度推定手段を、前記温度センサ高温異常時に測定した所定温度2で過熱した時に、前記温度推定手段が検出する推定温度高温異常時の所定電圧値2を、パラメータとして記憶する記憶手段を有し、前記温度センサ地絡異常判定手段が、前記温度センサを地絡異常と判定した場合には、前記記憶手段に記憶したパラメータと、前記温度推定手段が検出した現在の電圧から現在の温度を演算する温度演算手段とを更に備え、前記制御手段は、前記温度演算手段から演算した現在の温度に基づいて、前記トルクカップリングの作動の制御を行うこと、を要旨とする。
上記構成によれば、温度センサを地絡異常と判定した場合には、駆動力配分装置の出荷時に、温度推定手段を、温度センサ低温時に測定した所定温度1で過熱した時に、温度推定手段が検出する推定温度低温時の所定電圧値1と、温度推定手段を、温度センサ高温異常時に測定した所定温度2で過熱した時に、温度推定手段が検出する推定温度高温異常時の所定電圧値2を、パラメータとして、温度推定手段が検出した現在の電圧から現在の温度をリアルタイムに演算することができ、演算した温度に基づいて、そのトルクカップリングの作動を制御することができる。その結果、温度センサに地絡異常があった場合でも、即、2WD制御に切り替えるのではなく、4WDから滑らかに2WDに切り替える制御が継続して行えるので、車両走行の安定性を向上することができる。
本発明によれば、安価な構成で、温度センサが地絡異常となった場合でも、温度を推定してトルクカップリングの作動を制御することができるので、4WDから2WDに切り替えた際の車両走行の安定性を向上した駆動力配分装置を提供することができる。
本発明の実施形態の駆動力配分装置を備えた車両の概略構成図。 本発明の実施形態の温度センサのハード構成図。 本発明の実施形態の温度センサの温度、電圧波形図。 本発明の実施形態の温度センサの高温異常と地絡異常を判定する処理手順を示すフローチャート図。 本発明の実施形態の温度推定ロジック(温度推定手段)のハード構成図。 本発明の実施形態の温度推定ロジック(温度推定手段)の温度、電圧波形図。 本発明の実施形態の温度推定ロジック(温度推定手段)による4WD制御、又は、2WD制御の処理手順を示すフローチャート図。
以下、本発明を4輪駆動車の駆動力配分装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、前輪駆動車をベースとする4輪駆動車であり、エンジン2に組みつけられたトランスアクスル3には、一対のフロントアクスル4が連結されている。また、トランスアクスル3には、上記各フロントアクスル4とともにプロペラシャフト5が連結されており、該プロペラシャフト5は、ピニオンシャフト(ドライブピニオンシャフト)7と連結されている。そして、ピニオンシャフト7は、ディファレンシャルとしてのリヤディファレンシャル8を介して一対のリヤアクスル9と連結されている。
即ち、エンジン2の駆動力は、トランスアクスル3からフロントアクスル4を介して前輪10fに伝達される。そして、トランスアクスル3からプロペラシャフト5、ピニオンシャフト7、リヤディファレンシャル8及び各リヤアクスル9を介して後輪10rに伝達されるようになっている。
また、本実施形態の車両1は、上記のように構成された駆動力伝達系の途中に設けられ入力軸から出力軸に伝達する伝達トルクを変化させることにより、主駆動輪である前輪10fと補駆動輪である後輪10rとの間の駆動力配分を変更可能なトルクカップリング11と、その作動を制御するECU12とを備えている。そして、本実施形態では、これらトルクカップリング11及びECU12により駆動力配分装置13が構成されている。更に、ECU12は、制御手段としてのマイコン20、記憶手段としてのEEPROM21、及び基板に取り付けられたスイッチング素子周辺の温度を検出する、温度センサ18で構成されている。
詳述すると、本実施形態では、トルクカップリング11は、プロペラシャフト5とピニオンシャフト7との間に介在されている。即ち、本実施形態では、リヤディファレンシャル8は、トルクカップリング11と補駆動輪である後輪10rとの間に介在され、トランスアクスル3は、駆動源であるエンジン2とトルクカップリング11との間に設けられている。
そして、本実施形態では、トルクカップリング11は、ピニオンシャフト7、及びリヤディファレンシャル8とともに、ディファレンシャルキャリア14内に収容されている。
本実施形態のトルクカップリング11は、電磁コイルに供給される電流値に応じて、プロペラシャフト5側及びピニオンシャフト7側のそれぞれに設けられた各クラッチプレート間の摩擦係合力が変化する電磁クラッチ機構15を備えており、その摩擦係合力に基づくトルクを入力側のプロペラシャフト5から出力側のピニオンシャフト7へと伝達する。
そして、マイコン20は、電磁クラッチ機構15に対する電流供給を通じてトルクカップリング11の作動、即ちその伝達トルクを制御し、これにより主駆動輪である前輪10fと補駆動輪である後輪10rとの間の駆動力配分を制御する。
更に詳述すると、本実施形態では、ECU12には、スロットル開度センサ16及び車輪速センサ17fl、17fr、17rl、17rr、が接続されている。また、ECU12に内蔵の基板上には、温度センサ18が取り付けられている。ECU12は、これら各センサの出力信号に基づき、スロットル開度Ra、車速V、4輪車輪速Vfl、Vfr、Vrl、Vrrに基づき、前輪10fと後輪10rとの間の車輪速差Wdiffの検出、及びECU12の内部の温度を検出する。
そして、マイコン20は、これら車速V、スロットル開度Ra、車輪速差Wdiff、及び温度センサ18の温度に基づいて上記駆動力配分を決定し、その伝達トルクが該決定された駆動力配分に対応する値となるようにトルクカップリング11の作動を制御する。
次に、上記温度センサ高温異常と、温度センサ地絡異常を検出するための温度センサ周辺の一般的なハード構成、検出電圧波形、及びソフト処理について説明する。
図2は、ECU12に内蔵の基板上に取り付けられた温度センサ18の出力を、CPU20に取り込む一般的なハード構成を示している。温度センサ18の正端子A1は、フィルタ22(コンデンサC1,抵抗R2)、及びバッテリ19の電圧を分圧する分圧器23(抵抗R1、R2)の一端と接続され、CPU20へ入力される。
また、温度センサ18の負端子A2は、上記フィルタ22(コンデンサC1,抵抗R2)とともにGNDに接続されている。
次に、温度センサ18で検出される温度、電圧波形について、図3に基づいて説明する。
図3の横軸は温度(℃)、縦軸は電圧(V)を表す。温度センサ18としては、一般的にサーミスタが使用される。サーミスタは、温度に対して負の非線形特性を有するので、曲線L1で示すように、温度が高くなるほど、出力電圧は低下する。温度センサ18が使用される最低温度を温度センサ低温時の温度t1とすると、出力電圧は最大の温度センサ低温時の電圧値Vth1となる。更に、温度センサ高温異常時の温度をt2とすると、出力電圧は温度センサ高温異常時の電圧値Vth2となる。そして、温度センサ18が地絡異常を発生した場合には、出力電圧は限りなく0Vに近い、温度センサ地絡異常時の電圧値Vtheとなる。この時、温度センサ18の温度は、温度センサ地絡異常時の温度t3となる。
次に、ソフト処理について説明する。図4は温度センサ18の高温異常と、地絡異常を判定する処理手順を示す、フローチャートである。まず、マイコン20は、温度センサ電圧Vthを、取り込む(ステップS101)。次に、マイコン20は、温度センサ地絡異常時の電圧値Vtheを、読み込む(ステップS102)。そして、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vthe以下か否かを判定する(ステップS103:温度センサ地絡異常判定手段)。
そして、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vtheより大きい(Vth>Vthe、ステップS103:NO)場合には、温度センサ高温異常時の電圧値Vth2を読み込む(ステップS104)。そして、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vtheより大きく、且つ、温度センサ高温異常時の電圧値Vth2以下か否かを判定する(ステップS105)。そして、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vthe以下、または、温度センサ高温異常時の電圧値Vth2より大きい(Vth≦Vthe、または、Vth>Vth2、ステップS105:NO)場合には、温度センサ低温時の電圧値Vth1を読み込む(ステップS106)。
次に、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ高温異常時の電圧値Vth2より大きく、且つ、温度センサ低温時の電圧値Vth1以下か否かを判定する(ステップS107)。そして、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ高温異常時の電圧値Vth2以下、または、温度センサ低温時の電圧値Vth1より大きい(Vth≦Vth2、または、Vth>Vth1、ステップS107:NO)場合には、何もせずに処理を終わる。
一方、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ高温異常時の電圧値Vth2より大きく、且つ、温度センサ低温時の電圧値Vth1以下(Vth2<Vth≦Vth1、ステップS107:YES)の場合には、4WD制御を実施し(ステップS109)、処理を終わる。更に、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vtheより大きく、且つ、温度センサ高温異常時の電圧値Vth2以下(Vthe<Vth≦Vth2、ステップS105:YES)の場合には、4WD制御時の電流値を漸減し、2WD制御に切り替えて(ステップS110)、処理を終わる。更に、マイコン20は、温度センサ電圧Vthが温度センサ地絡異常時の電圧値Vthe以下(Vth≦Vthe、ステップS103:YES)の場合には、温度推定ロジック(温度推定手段)に切り替えて(ステップS111)、処理を終わる。
次に、温度推定ロジック(温度推定手段)のハード構成、検出電圧波形、及びソフト処理について説明する。
図5は、バッテリ19の電圧BT0(本実施形態では5V)を、2個の抵抗値(本実施形態ではRA,RB)で分圧する分圧器24の出力を、CPU20に取り込む一般的なハード構成を示している。即ち、バッテリ19の電圧を分圧する分圧器24(RA,RB)の中間端子P1の推定温度サンプリング点の電圧値Vthspが、CPU20へ入力される。
本実施形態では、駆動力配分装置の出荷時に、温度センサ18が、温度センサ低温時に測定した測定温度t1と、温度センサ高温異常時に測定した測定温度t2でECU12を過熱し、その時に、温度推定ロジックが検出する推定温度低温時の電圧値Vthaと、推定温度高温異常時の電圧値Vthbを、EEPROM(記憶手段)に書き込む。
即ち、駆動力配分装置の出荷時に、温度推定ロジックを、温度センサ低温時に測定した測定温度t1で過熱した時に、温度推定ロジックが検出する推定温度低温時の電圧値Vthaと、温度推定ロジックを、温度センサ高温異常時に測定した測定温度t2で過熱した時に、温度推定ロジックが検出する推定温度高温異常時の電圧値Vthbを、t1、Vthaと、t2、Vthのペアとして、EEPROM(記憶手段)に書き込む。
そして、温度センサ18が地絡異常状態になった場合には、推定温度サンプリング点の電圧値Vthspと、EEPROMに書き込まれたパラメータ(t1、Vthaと、t2、Vth)を使用して、温度推定を行う。尚、推定温度サンプリング点の温度tspの演算式は、1)式による。
tsp=(Vthsp−Vtha)*(t2−t1)/(Vthb−Vtha)
+t1 ・・・1)式
次に、温度推定ロジック(温度推定手段)で検出された温度、電圧波形について、図6に基づいて説明する。
図6の横軸は電圧(V)、縦軸は温度(℃)を表す。温度推定ロジックには、ハード構成として、2個の抵抗が使用されている。抵抗は、温度に対して正の特性を有するので、直線L2で示すように、温度が高くなるほど、出力電圧は高くなる。
実際の温度センサ18は、一般的にサーミスタが使用されるので、図3で説明したように、負特性を示す。即ち、温度が高くなるに従って、出力電圧は低下する。また、
負特性も非線形となる。本実施形態の温度推定ロジックでは、温度による電圧検出に抵抗を使用しているので、線形な正特性を有している。
直線L2は、駆動力配分装置の出荷時に、温度推定ロジックを、温度センサ低温時に測定した測定温度t1で過熱した時に、温度推定ロジックが検出する推定温度低温時の電圧値Vthaと、温度推定ロジックを、温度センサ高温異常時に測定した測定温度t2で過熱した時に、温度推定ロジックが検出する推定温度高温異常時の電圧値Vthbを、EEPROMより読み出して構成する。そして、推定温度サンプリング点の電圧値Vthspに対する、推定温度サンプリング点の温度tspを直線L2より推定する。
次に、温度推定ロジック(温度推定手段)のソフト処理について説明する。図7は温度推定ロジック(温度推定手段)による4WD制御、又は、2WD制御の処理手順を示す、フローチャートである。
まず、マイコン20は、推定温度サンプリング点の電圧値Vthspを、温度推定ロジックより、取り込む(ステップS201)。次に、マイコン20は、温度センサ低温時の温度t1の推定温度低温時の電圧値Vtha、及び温度センサ高温異常時の温度t2の推定温度高温異常時の電圧値Vthbを、EEPROM(記憶手段)より読み込む(ステップS202)。上記EEPROMに記録された値は、ECU出荷時に測定されたデータである。
次に、マイコン20は、推定温度サンプリング点の温度tspを1)式より演算する(ステップS203、演算手段)。そして、マイコン20は、推定温度サンプリング点の温度tspが、温度センサ高温異常時の温度t2以下か否かを判定する(ステップS205)。そして、マイコン20は、推定温度サンプリング点の温度tspが、温度センサ高温異常時の温度t2以下の場合(tsp≦t2、ステップS205:YES)には、4WD制御を実施(ステップS206)し、処理を終わる。
一方、マイコン20は、推定温度サンプリング点の温度tspが、温度センサ高温異常時の温度t2より大きい場合(tsp>t2、ステップS205:NO)には、4WD制御時の電流値を漸減し、2WD制御に切り替え(ステップS207)、処理を終わる。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
温度センサ地絡異常判定手段が、温度センサを地絡異常と判定した場合には、即、駆動力配分装置の制御を遮断するのでなく、温度センサによる制御から、温度推定手段による制御に切り替え、トルクカップリングの作動の制御を、温度推定手段により検出された温度により継続する。その結果、温度センサが地絡異常と判定された場合でも、即、4WD制御から2WD制御に制御が切り替わるのでなく、4WD制御時の電流値を漸減し、2WD制御に切り替えることができるので、車両走行の安定性を向上した駆動力配分装置を提供することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、本発明を、前輪を主駆動輪とする車両の駆動力配分装置に具体化したが、後輪を主駆動輪とする車両の駆動力配分装置に具体化してもよい。
・本実施形態では、ECUに内蔵の基板上に温度センサを取り付けたが、温度センサの取り付け位置はこれに限ったものではなく、トルクカップリング11の周辺や、リヤディファレンシャル8のケースに取り付けたものでもよい。
・本実施形態では、本発明を、温度センサの入力端子が地絡する温度センサ地絡故障時に限り、温度推定手段により4WD制御を継続するようにしたが、4WD制御の継続はこれに限ったものではなく、温度センサの入力端子がオープンとなる温度センサオープン故障の場合でも温度推定手段により4WD制御を継続するようにしてもよい。
1:車両、2:エンジン、3:トランスアクスル、4:フロントアクスル、
5:プロペラシャフト、7:ピニオンシャフト、8:リヤディファレンシャル、
9:リヤアクスル、10f:前輪、10r:後輪、11:トルクカップリング、
12:ECU(スイッチング素子を含む)、13:駆動力配分装置、
14:ディファレンシャルキャリア、
15:電磁クラッチ機構、16:スロットル開度センサ、
17fl、17fr、17rl、17rr:車輪速センサ、
18:温度センサ、19:バッテリ、
20:マイコン(制御手段、温度推定手段、温度センサ地絡異常判定手段、演算手段)、
21:EEPROM(記憶手段)、22:フィルタ、23、24:分圧器、
A1:温度センサの正端子、A2:温度センサの負端子
Ra:スロットル開度、V:車速、Vfl、Vfr、Vrl、Vrr:4輪車輪速、
Wdiff:車輪速差、
t1:温度センサ低温時の温度、t2:温度センサ高温異常時の温度、
t3:温度センサ地絡異常時の温度、tsp:推定温度サンプリング点の温度、
Vth:温度センサ電圧、Vth1:温度センサ低温時の電圧値、
Vth2:温度センサ高温異常時の電圧値、
Vthe:温度センサ地絡異常時の電圧値、
Vtha:推定温度低温時の電圧値、
Vthb:推定温度高温異常時の電圧値、
Vthsp:推定温度サンプリング点の電圧値、
P1:分圧器の中間端子、BT0:バッテリ電圧

Claims (2)

  1. 車両の駆動力伝達系に設けられ、電磁クラッチ機構に供給される電流に応じて、入力側から出力側に伝達する伝達トルクを変化させ、主駆動輪と補駆動輪との間の駆動力配分を変更可能なトルクカップリングと、
    前記電磁クラッチ機構に電流を供給するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の周辺の温度を検出する温度センサと、
    前記スイッチング素子の周辺の温度を推定する温度推定手段と、
    前記温度センサの検出する温度によって前記温度センサの地絡異常を判定する温度センサ地絡異常判定手段と、
    前記温度センサ、及び前記温度センサ地絡異常判定手段による判定に基づき、前記トルクカップリングの作動を制御する制御手段とを備えた駆動力配分装置であって、
    前記制御手段は、前記温度センサ地絡異常判定手段が、前記温度センサを地絡異常と判定した場合には、前記温度センサの出力による、前記トルクカップリングの作動の制御から、前記温度推定手段による前記トルクカップリングの作動の制御に切り替えること、
    を特徴とする駆動力配分装置。
  2. 前記温度推定手段は、前記駆動力配分装置の出荷時に、前記温度推定手段を、前記温度センサ低温時に測定した所定温度1で過熱した時に、前記温度推定手段が検出する推定温度低温時の所定電圧値1と、
    前記温度推定手段を、前記温度センサ高温異常時に測定した所定温度2で過熱した時に、前記温度推定手段が検出する推定温度高温異常時の所定電圧値2を、パラメータとして記憶する記憶手段を有し、
    前記温度センサ地絡異常判定手段が、前記温度センサを地絡異常と判定した場合には、前記記憶手段に記憶したパラメータと、前記温度推定手段が検出した現在の電圧から現在の温度を演算する温度演算手段とを更に備え、
    前記制御手段は、前記温度演算手段から演算した現在の温度に基づいて、前記トルクカップリングの作動の制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1に記載の駆動力配分装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023030728A1 (de) * 2021-08-31 2023-03-09 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum betreiben einer schaltvorrichtung, schaltvorrichtung, elektrischer energiespeicher und vorrichtung

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WO2023030728A1 (de) * 2021-08-31 2023-03-09 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum betreiben einer schaltvorrichtung, schaltvorrichtung, elektrischer energiespeicher und vorrichtung

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