JP2014200415A - 輸液ライン識別システム及び識別デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】輸液ラインにおいて、複数の輸液チューブを簡単に識別する。
【解決手段】輸液ライン識別システム10は、輸液剤を流通可能な第1及び第2輸液チューブ16、18と、第1輸液チューブ16上を移動自在に配置され、第2輸液チューブ18と区別可能な識別情報を有する上流側識別部材50と、上流側識別部材50に関連した識別情報を有し、第1輸液チューブ16上において上流側識別部材50と分離可能に接続される下流側識別部材52とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、輸液剤を流通可能な複数の輸液チューブを識別するための輸液ライン識別システムに関し、また複数の輸液チューブを識別するために取り付けられる識別デバイスに関する。
現在、輸液剤の誤投与を防止するため、医療現場において様々な措置が採られている。特に、複数種類の輸液剤を患者に投与する場合は、輸液剤を収容する複数の輸液バッグ毎に輸液チューブを接続するため、輸液ラインが複雑になり、個々の輸液チューブの識別が重要となる。
例えば、特許文献1には、複数の輸液チューブを途中位置で並べて固定するベルトと、輸液剤が供給される下流側の端部に輸液剤の名称を表示した薬剤識別具とを輸液ラインに取り付けることが提案されている。また、医療現場によっては、輸液バッグと患者の各々にバーコードを有するタグを付けておき、輸液開始前に各タグの情報を読み取って、輸液剤とこれを投与する患者の関係性が正しいか否か判別している。
特開2007−289595号公報
しかしながら、従来の輸液剤の識別方法では、輸液ラインを構成している複数の輸液チューブの接続状態を認識することが困難であった。例えば、輸液バッグ(輸液剤)とこれを投与する患者が合っていても、その間を繋ぐ複数の輸液チューブが混線していることで、輸液剤の送液を制御するポンプに対し輸液チューブを互い違いに接続し、輸液剤の投与速度を誤った状態で患者に投与してしまうおそれがある。換言すれば、従来のように、輸液チューブの一部分、輸液バッグ、或いは患者というポイントを個別に識別したとしても、その間を繋ぐ複数のラインを相互に違えることで、輸液剤を誤投与してしまうという不都合が生じる。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、複数の輸液チューブからなる輸液ラインにおいて、簡単な構成によって各輸液チューブを識別することができ、これにより輸液剤の誤投与を防いで、患者に対し輸液剤を良好に投与することができる輸液ライン識別システム及び識別デバイスの提供を目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る輸液ライン識別システムは、輸液剤を流通可能な複数の輸液チューブと、一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、前記第1識別体に関連した識別情報を有し、前記一の輸液チューブ上又は前記一の輸液チューブが接続される前記輸液剤の供給源において前記第1識別体と分離可能に接続される第2識別体とを備えることを特徴とする。
上記によれば、輸液ライン識別システムは、一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、第1識別体に関連した識別情報を有し第1識別体と分離可能に接続される第2識別体とを備えるという簡単な構成によって、他の輸液チューブに対し一の輸液チューブを容易に識別することができる。すなわち、医師や看護師等の輸液ラインの取扱者は、第1識別体と第2識別体を互いに接続した状態で一の輸液チューブに配置し、その後に第1識別体と第2識別体を分離して、一の輸液チューブに沿って第1識別体を移動させる。その結果、取扱者は、複数の輸液チューブが混線していても、互いに離間した第1及び第2識別体により一の輸液チューブを正確に識別することが可能となる。これにより、輸液剤の誤投与を低減することができ、患者に対し輸液剤を良好に投与することができる。
この場合、前記第1識別体と前記第2識別体は、1つの識別デバイスとして構成され、前記識別デバイスは、前記複数の輸液チューブ毎に取り付けられることが好ましい。
このように、識別デバイスが複数の輸液チューブ毎に取り付けられることで、取扱者は、複数のチューブを全て識別することができる。よって、確実に輸液剤の誤投与を防ぐことができる。
また、前記第1及び第2識別体は、前記一の輸液チューブ又は前記供給源に対し離脱不能に取り付けられるとよい。
このように、第1及び第2識別体が離脱不能に取り付けられることで、一の輸液チューブから識別体が外れることなく確実に移動させることができるため、一の輸液チューブの識別をより確実に行うことが可能となる。
或いは、前記第1及び第2識別体は、前記一の輸液チューブ又は前記供給源に対し着脱自在に取り付けられてもよい。
このように、第1及び第2識別体が着脱自在に取り付けられることで、例えば、輸液剤を送液するためのポンプを一の輸液チューブに取り付けた後でも、第1及び第2識別体を輸液バッグとポンプの間に取り付けることができる。よって、複数の輸液チューブにより混線が生じている輸液ラインに、第1及び第2識別体を取り付けることで、一の輸液チューブを容易に識別することができる。
ここで、前記第1及び第2識別体の識別情報は、前記一の輸液チューブを流通する前記輸液剤に関連するものであり、前記輸液ライン識別システムは、前記識別情報を読み取る読取装置と、前記読取装置が読み取った前記第1識別体の識別情報と前記第2識別体の識別情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別する判別部とを備える構成とすることができる。
このように、読取装置が読み取った第1識別体の識別情報と第2識別体の識別情報に基づき判別部が判別を行うことで、人為的ミスを減らすことができる。
この場合、前記判別部は、前記一の輸液チューブ上に設けられ前記輸液剤を送液するポンプに設けられるとよい。
このように、判別部がポンプに設けられることで、ポンプにおいて一の輸液チューブの接続状態を判別することができる。従って、輸液ラインの構築時に、輸液チューブの誤接続を医療現場にて直ぐに認識して、輸液チューブの接続を修正することができる。
そして、前記読取装置は、読み取った前記識別情報を送信可能に前記ポンプに接続されてもよい。
このように、読取装置がポンプに接続されることで、コンパクトな構成により一の輸液チューブの識別を行うことができる。
また、前記第2識別体は、前記ポンプであり、前記判別部は、前記第1識別体の識別情報と前記ポンプが有する識別情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別する構成とすることができる。
このように、第2識別体がポンプであることで、輸液ライン識別システムは、一の輸液チューブに沿って第1識別体をポンプと相対的に移動することで、一の輸液チューブが接続する輸液バッグとポンプとの接続関係を容易に識別することができる。
上記の構成に加えて、前記ポンプは、前記一の輸液チューブを収容する収容部を有し前記一の輸液チューブを流通する前記輸液剤に流動力を付与する筐体と、前記筐体に取り付けられ、前記収容部を開放及び閉塞する蓋体とを備え、前記第1識別体は、前記一の輸液チューブを挿通可能な挿通孔を有し、前記挿通孔を囲う前記第1識別体の周方向には、前記第1識別体が前記ポンプに接続された状態で、前記蓋体の開放にともない前記挿通孔を露出し、前記蓋体の閉塞にともない前記挿通孔を覆う扉部が設けられていることを特徴とするとよい。
このように、第1識別体が、ポンプに接続された状態で、ポンプの蓋体の開放にともない挿通孔を露出し、蓋体の閉塞にともない挿通孔を覆う扉部を備えることで、ポンプを取り付ける際に蓋体と同時に扉部を開くことができ、ポンプと第1識別体を一体的に輸液チューブに取り付けることが可能となる。
また、前記ポンプは、前記輸液剤の送液速度の設定情報が取扱者により設定される送液速度設定部を有し、当該輸液ライン識別システムは、予め指示される前記輸液剤の指示速度情報と前記設定情報の一致を判別する設定速度判別部を備えることが好ましい。
このように、設定速度判別部が、外部から指示される輸液剤の指示速度情報と設定情報の一致を判別することで、識別情報の取得時に、輸液剤の送液速度の設定状態も確認することができ、送液速度の設定ミス等を防ぐことが可能となる。
さらに、前記ポンプは、前記輸液剤の送液速度の設定情報が取扱者により設定される送液速度設定部を有し、当該輸液ライン識別システムは、内部に保持する前記送液速度の上限値又は下限値を予め設定した速度範囲情報と、前記設定情報との一致を判別する許容速度判別部を備えることが好ましい。
このように、許容速度判別部が、内部に保持する輸液剤の送液速度の上限値又は下限値を予め設定した速度範囲情報を判別することで、輸液剤の許容速度を越えて輸液剤を患者に投与してしまうことを防ぐことができる。
またさらに、前記供給源には、前記輸液剤の識別情報を示す第3識別体が取り付けられ、前記輸液剤が供給される患者には、前記患者の識別情報を示す第4識別体が取り付けられ、前記判別部は、前記第1〜第4識別体の各識別情報に基づき、前記輸液ラインの正常又は異常を判別する構成としてもよい。
このように、判別部が、第1〜第4識別体の各識別情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別することで、複数の輸液チューブの誤接続をより確実に識別することができる。
さらにまた、前記第1及び第2識別体の少なくとも一方は、前記供給源に接続保持され、且つ前記第1及び第2識別体の他方に関連した情報を有する識別部を備えた本体部と、前記本体部と相対的に移動可能に設けられる可動部とを備え、前記可動部は、前記一の輸液チューブ上に前記本体部が位置する状態で前記識別部を覆い、前記供給源に保持された状態で前記識別部を露出可能であることが好ましい。
このように、一の輸液チューブ上に本体部が位置する状態で、可動部が識別部を覆い、供給源に保持された状態で識別部を露出可能であることで、一の輸液チューブ上において識別情報を不用意に読み取ってしまう不都合を抑止することができる。
また、前記の目的を達成するために、本発明は、輸液剤を流通可能な輸液チューブが複数設けられた輸液ラインに取り付けられる識別デバイスであって、一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、且つ他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、前記第1識別体に関連した識別情報を有し、前記一の輸液チューブ上又は前記一の輸液チューブが接続される前記輸液剤の供給源において前記第1識別体と分離可能に接続される第2識別体とを有することを特徴とする。
また、前記の目的を達成するために、本発明は、輸液剤を流通可能な輸液チューブが複数設けられた輸液ラインに取り付けられる識別デバイスであって、一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、且つ他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、前記第1識別体に関連した識別情報を有するとともに前記第1識別体に分離可能に接続され、且つ前記一の輸液チューブ上において前記輸液剤に流動力を付与するポンプとを有することが好ましい。
本発明によれば、輸液ライン識別システムは、複数の輸液チューブからなる輸液ラインにおいて、簡単な構成によって各輸液チューブを識別することができ、これにより輸液剤の誤投与を防いで、患者に対し輸液剤を良好に投与することができる。
本発明の第1実施形態に係る輸液ライン識別システムの全体構成を示す概略説明図である。 図2Aは、図1の輸液ライン識別システムの準備段階を示す概略説明図であり、図2Bは、図2Aの状態から輸液ライン構築時の途中状態を示す概略説明図であり、図2Cは、図2Bの状態から上流側及び下流側識別部材の移動状態を示す概略説明図である。 図3Aは、第1変形例に係る輸液ライン識別システムの全体構成を示す概略説明図であり、図3Bは、第2変形例に係る輸液ライン識別システムの全体構成を示す概略説明図である。 図1の輸液ライン識別システムの一部分を示すブロック図である。 図1の輸液ライン識別システムの処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る輸液ライン識別システムの一部分を示すブロック図である。 図6の輸液ライン識別システムの処理を示すフローチャートである。 図8Aは、本発明の第3実施形態に係る輸液ライン識別システムの全体構成を示す概略説明図であり、図8Bは、図8Aの状態から上流側及び下流側識別部材の移動後の状態を示す概略説明図である。 図8Aの輸液ライン識別システムの一部分を示すブロック図である。 図8Aの輸液ライン識別システムの処理を示すフローチャートである。 図11Aは、本発明の第4実施形態に係る輸液ライン識別システムを示す概略説明図であり、図11Bは、図11Aの状態から上流側及び下流側識別部材の移動状態を示す概略説明図であり、図11Cは、図11Bの状態から上流側及び下流側識別部材の移動後の状態を示す概略説明図である。 図11Aの輸液ライン識別システムの一部分を示すブロック図である。 図13Aは、図11Aの上流側識別部材とびん針の接続前の状態を示す斜視図であり、図13Bは、図13Aの状態から上流側識別部材とびん針を接続した状態を示す斜視図である。 図14Aは、図13Aの上流側識別部材の一部断面図であり、図14Bは、図14Aの状態から上流側識別部材とびん針を接続した状態を示す一部断面図である。 図15Aは、図11Aの輸液ライン識別システムの第1識別デバイスを示す概略斜視図であり、図15Bは、図15Aの第1ポンプを示す概略平面図であり、図15Cは、図15Bの第1ポンプと上流側識別部材の関係性を示す概略平面図である。
以下、本発明に係る輸液ライン識別システムについて、このシステムに用いられる識別デバイスとの関係で好適な実施形態(第1〜第4実施形態)を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る輸液ライン識別システムは、複数種類の輸液剤を患者に投与するために構築される輸液ラインに適用され、医師や看護師等の取扱者に対して複数の輸液チューブを容易に識別させることを可能としたものである。なお、患者に投与される輸液剤は、薬液、補正用電解質液、生理食塩水、栄養素、血液等の生体に投与し得るあらゆる液体を含むものとする。
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る輸液ライン識別システム10は、図1に示すように、投与する複数種類の輸液剤に応じて複数の輸液バッグが用意される。以下の説明では、本発明の理解を容易にするために、2種類の輸液剤を投与する、すなわち2つの輸液バッグ(第1輸液バッグ12、第2輸液バッグ14)から第1輸液剤T1、第2輸液剤T2を各々投与する輸液ラインについて詳述していく。勿論、輸液ライン識別システム10は、このような構成に限定されるものではなく、3種類以上の輸液剤を患者に投与する、すなわち3以上の輸液バッグを備えた構成であってもよい。
輸液ライン識別システム10は、上記の第1及び第2輸液バッグ12、14の他に、第1輸液チューブ16、第2輸液チューブ18、第1ポンプ20、第2ポンプ22、第1識別デバイス24、第2識別デバイス26、第1読取装置28及び第2読取装置30を備える。第1輸液バッグ12、第1輸液チューブ16、第1ポンプ20、第1識別デバイス24及び第1読取装置28は、主に第1輸液剤T1の流通をなす構成要素であり、第2輸液バッグ14、第2輸液チューブ18、第2ポンプ22、第2識別デバイス26及び第2読取装置30は、主に第2輸液剤T2の流通をなす構成要素である。以降の説明では、特に指示のない限り第1輸液剤T1を流通する構成要素を代表的に述べていく。
第1輸液バッグ12は、第1輸液剤T1を貯留する包装体であり、第1輸液剤T1を所定量貯留する大きさに形成されており、輸液時には図示しない吊下げ具に吊り下げられる。第1輸液バッグ12の下部側には、第1輸液剤T1を密閉する栓32(図2A参照)が設けられている。この第1輸液バッグ12には、第1輸液剤T1を流通可能な第1輸液チューブ16が接続される。一方、第2輸液バッグ14には、第2輸液剤T2を流通可能な第2輸液チューブ18が接続される。なお、第1又は第2輸液剤T1、T2の供給源は、上記の輸液バッグに限定されるものではなく、シリンジ、ボトル等の輸液剤を供給可能な種々の容器を採用し得る。
第1輸液チューブ16は、可撓性を有する透明(又は半透明)な材料により形成され、第1輸液バッグ12と患者間の距離よりも充分に長いものが選択される。第1輸液チューブ16を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等、或いはこれらを主とする材料が挙げられる。
第1輸液チューブ16は、第1輸液バッグ12から患者に対して第1輸液剤T1を送液する流路を構成する。第1輸液チューブ16は、送液の上流端に設けられるびん針34(図2A参照)と、流路の途中位置に設けられる3ポートコネクタ36と、送液の下流端に設けられる第1コネクタ38とを備える。3ポートコネクタ36は、第1輸液チューブ16を上流と下流のチューブに分割した間に接続され、第2輸液チューブ18を接続可能なポートを有する。また、第1コネクタ38は、輸液のために患者に穿刺及び留置される留置針40に接続される。
一方、第2輸液チューブ18は、第2輸液剤T2を送液する流路を構成し、送液の上流端に設けられるびん針34(図2A参照)と、送液の下流端に設けられる第2コネクタ42とを備える。第2コネクタ42は、第1輸液チューブ16の3ポートコネクタ36に接続され、これにより輸液ラインは、第1輸液剤T1と第2輸液剤T2を合流した状態で患者に投与を行う。
なお、具体的な図示は省略するものの、第1又は第2輸液チューブ16、18には、点滴筒、脱気モジュール、ローラークランプ、エアベントフィルター、スライドクランプ、コネクタ等の医療機器が設けられていてもよい。そして、これら医療機器に応じて、第1又は第2輸液チューブ16、18は複数のチューブを接続したものでもよい。また、輸液ライン識別システム10は、第1輸液チューブ16の途中位置に第2輸液チューブ18が接続される構成に限定されず、第2輸液チューブ18の第2コネクタ42に留置針40が接続されて、第1輸液剤T1とは別に第2輸液剤T2を患者に直接投与してもよい。
第1輸液チューブ16に取り付けられる第1ポンプ20は、第1輸液剤T1の送液速度(送液量)の制御を行う。この第1ポンプ20は、3ポートコネクタ36よりも上流側に取り付けられる。第1ポンプ20は、筐体44と、送液速度を表示する表示部46と、取扱者が送液速度を調整可能な操作部48とを有する。第1ポンプ20は、取扱者によって設定された送液速度に基づき第1輸液剤T1の送液を行う。第1ポンプ20は、筐体44の上下を貫通するように第1輸液チューブ16を収容し、筐体44内において第1輸液チューブ16の外周面を送液速度に基づきしごくことで、第1輸液チューブ16内を流れる第1輸液剤T1の流動を促す。
また、第2ポンプ22は、第2輸液チューブ18上の所定位置に取り付けられ、第2輸液剤T2の送液速度(送液量)の制御を行う構成となっている。
輸液ラインにおいては、基本的に、第1ポンプ20と第2ポンプ22により、第1輸液剤T1と第2輸液剤T2の送液速度が異なるように設定される。そのため、第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18が混線等をおこしていても、第1輸液チューブ16と第1ポンプ20の接続、及び第2輸液チューブ18と第2ポンプ22の接続を確実に行う、つまり接続関係が正しいことが要求される。輸液ライン識別システム10は、この接続関係を確実なものとするために第1及び第2識別デバイス24、26を設けている。
第1及び第2識別デバイス24、26は、無線通信によって識別情報を送受信可能なRFIDタグ(ICタグ)を有している。そして、第1識別デバイス24の識別情報と第2識別デバイス26の識別情報とは、互いを識別可能な情報を含んでいる。
第1識別デバイス24は、第1輸液バッグ12と第1ポンプ20間を繋ぐ第1輸液チューブ16上に配置される。この第1識別デバイス24は、上流側識別部材50(第1識別体)と下流側識別部材52(第2識別体)とにより構成され、これら上流側識別部材50と下流側識別部材52は互いに接続可能となっている。すなわち、第1識別デバイス24は、最初に、上流側識別部材50と下流側識別部材52が互いに分離可能に接続されることで1つのデバイスとして第1輸液チューブ16に取り付けられ(図2A及び図2B参照)、後に分離する構成となっている。この上流側及び下流側識別部材50、52の相互接続は、嵌合構造や螺合構造、貼着構造等のように両者を適当な接続力で保持し得る種々の構造をとり得る。
図2Aに示すように、上流側及び下流側識別部材50、52は、輸液ラインの構築前に第1輸液チューブ16上に予め設けられている。例えば、上流側及び下流側識別部材50、52は、第1輸液チューブ16を囲う比較的大きな挿通孔322(図13A参照)を有するリング状に形成されており、これにより第1輸液チューブ16に沿って移動自在となる一方で、第1輸液チューブ16の途中位置からの離脱が不能となる。つまり、上流側及び下流側識別部材50、52は、第1輸液バッグ12及び第1ポンプ20を第1輸液チューブ16に取り付けた状態で、第1輸液バッグ12と第1ポンプ20間において第1輸液チューブ16からの抜けが防止される。
上流側及び下流側識別部材50、52は、第1輸液チューブ16の途上又は第1輸液バッグ12の下部に留められるように係止部を有することが好ましい。例えば、係止部は、挿通孔322を囲う内周面に設けられ、第1輸液チューブ16の流路を押し潰すことなく挟み込む一対の突起により構成することができる。
これら上流側識別部材50と下流側識別部材52には、上述したRFIDタグ50a、52aが各々取り付けられており、個々に識別情報A1、A2を送受信することが可能となっている。識別情報A1と識別情報A2は、互いに関連した情報を有しており、元々相互接続されていたものであることを、第1ポンプ20に判別させることができる。
上流側及び下流側識別部材50、52が保持する識別情報A1、A2としては、例えば、識別符号、第1輸液剤T1の名称等の第1輸液剤T1に関連するものが挙げられる。上流側識別部材50と下流側識別部材52は、互いの識別符号を異なる設定とし両者を区別するようにしてもよく、或いは全く同じ情報を持ってもよい。識別符号により上流側識別部材50と下流側識別部材52を区別する構成であれば、例えば、同じ部材から2回識別符号を読み取る誤りを防ぐことができる。これら識別情報A1、A2は、輸液ラインを構築する前、すなわち上流側識別部材50と下流側識別部材52が互いに接続されている状態で図示しない書込装置により予め埋め込まれる。
一方、第2識別デバイス26は、第2輸液バッグ14と第2ポンプ22との間に介在する第2輸液チューブ18上に配置され、第1識別デバイス24と同様に、上流側識別部材54と下流側識別部材56とを有する。上流側識別部材54と下流側識別部材56にもRFIDタグ54a、56aが取り付けられており、RFIDタグ54aの識別情報B1とRFIDタグ56aの識別情報B2は、第1識別デバイス24と区別可能であるとともに、互いに関連した情報(識別符号、第2輸液剤T2の名称等)を持っている。
なお、第1及び第2識別デバイス25A、27Aは、図3Aに示す第1変形例のように、第1及び第2輸液チューブ16、18に対して着脱自在に構成されていてもよい。すなわち、第1変形例に係る輸液ライン識別システム10Aは、輸液ラインを先に構築し、その後に第1及び第2輸液チューブ16、18と第1及び第2ポンプ20、22の接続関係の一致を確認するために、第1及び第2識別デバイス25A、27Aを取り付けることができる。
第1識別デバイス24の取付時には、上流側識別部材50と下流側識別部材52が一体化した状態となっており、取付後に両者を分離させ、上流側識別部材50を第1輸液バッグ12側に、下流側識別部材52を第1ポンプ20側に移動する。このように着脱自在な構成とすると、混線等が生じている複数の輸液チューブに対し、第1及び第2識別デバイス25A、27Aを簡単に適用することができ、第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18を良好に識別することができる。
また、図3Bに示す第2変形例に係る輸液ライン識別システム10Bのように、第1識別デバイス25Bの一方の部材(上流側識別部材50)を第1輸液バッグ12の栓32や第1輸液チューブ16のびん針34に固定した構成としてもよい。勿論、第2識別デバイス27Bも同様の構成とすることができる。すなわち、輸液ラインの構築時には、固定側の上流側識別部材50(第2識別体)に対して下流側識別部材52(第1識別体)を分離して第1輸液チューブ16の下流側に移動していく。これにより、識別部材の一方のみを移動させることができるので、操作が容易となり輸液ライン構築時の作業効率が向上する。
図1に戻り、輸液ライン識別システム10は、第1識別デバイス24の識別情報を第1ポンプ20に有線接続された第1読取装置28によって読み取る構成となっている。第1読取装置28は、上流側識別部材50、下流側識別部材52を無線通信(近距離通信)によって個々に読み取る無線読取部58(図4参照)を有する。また。第1読取装置28は、無線読取部58が読み取った識別情報A1、A2を第1ポンプ20に自動送信する構成となっている。一方、第2識別デバイス26の識別情報B1、B2は、第2ポンプ22に有線接続された第2読取装置30によって読み取る構成となっている。なお、第1及び第2読取装置28、30と第1及び第2ポンプ20、22との接続は、有線に限定されず無線であってもよい。
図4に示すように、第1ポンプ20は、図示しない演算処理部、記憶部、入出力部によって機能する情報取得部60、読取回数カウント部62、判別部64、報知部66及びポンプ駆動制御部68を有する。
情報取得部60は、第1読取装置28を駆動し、この第1読取装置28を介して第1識別デバイス24(上流側及び下流側識別部材50、52)の識別情報A1、A2を取得する。この際、情報取得部60は、識別符号、第1輸液剤T1の名称を相互に紐付けつつ、上流側及び下流側識別部材50、52毎に分けて各識別情報A1、A2を保存する。
読取回数カウント部62は、第1識別デバイス24を構成する識別部材の個数に応じた読取回数(すなわち上流側及び下流側識別部材50、52に応じて2回)を設定する。そして、読取回数カウント部62は、輸液ラインの構築時に、第1読取装置28が識別情報A1、A2を読み取る回数をカウントする。
判別部64は、所定の処理フローに基づき、情報取得部60が保存した識別情報A1、A2を読み出して、これら識別情報A1と識別情報A2の一致を判別する。ここで、識別情報A1、A2が全く同じ内容の場合は、識別情報A1、A2に含まれる複数の情報(識別符号、第1輸液剤T1の名称)のうちいずれかの情報の一致を判別すればよい。或いは、情報の確度を高めるために、複数の情報の一致を各々判別してもよい。また、上流側識別部材50の識別符号と下流側識別部材52の識別符号が異なる場合は、第1輸液剤T1の名称の一致を判別する。輸液剤の名称に基づく判別方法は、複数種類の輸液剤(第1輸液剤T1と第2輸液剤T2)を確実に区別できる点でも有効である。
判別部64は、識別情報A1、A2が一致の場合、第1輸液チューブ16と第1ポンプ20が正常に接続されていると判別し、識別情報A1、A2が不一致の場合、第1輸液チューブ16と第1ポンプ20が誤接続されていると判別する。そして、この判別結果に基づき報知部66を動作させる。
報知部66は、判別部64の判別結果に基づき、取扱者に対し輸液ラインの接続が正常又は異常である旨の報知を行う。第1ポンプ20が行う報知方法としては、音(音声を含む)や画像(発光体の点滅を含む)等を挙げることができる。
ポンプ駆動制御部68は、第1輸液チューブ16をしごく機構(図示せず)を制御する。このポンプ駆動制御部68は、判別部64の判別結果が正常であることに基づき、操作部48において調整された送液速度で第1輸液剤T1の送液を実施する。
また、第1ポンプ20は、上記の構成以外にも種々の機能を有してよいことは勿論である。例えば、第1ポンプ20は、取扱者が第1ポンプ20や第1読取部を操作する際に、音声により操作手順(識別情報A1、A2の読み取り等)をガイドする音声ガイド部70を備えていてもよい。
一方、第2ポンプ22も、第1ポンプ20と同一の構成を内部に有しており、第2輸液チューブ18と第2ポンプ22の接続の正常又は異常を判別することができる。また、第1ポンプ20と第2ポンプ22は、互いが情報通信可能に接続されてもよく、一方の識別情報が不一致の際に、他方のポンプ駆動制御部68の動作を禁止する等の措置をとるようにしてもよい。
第1実施形態に係る輸液ライン識別システム10は、基本的には以上のように使用されるものであり、以下に、輸液ライン構築時の作業手順及び第1ポンプ20の処理フローに基づき作用効果を説明する。
図2Aに示すように、第1及び第2輸液バッグ12、14、第1及び第2輸液チューブ16、18、第1及び第2ポンプ20、22は、輸液ラインに使用される前は別々に分離して保管されている。第1及び第2輸液チューブ16、18は、上述した医療機器(点滴筒、脱気モジュール、ローラークランプ、エアベントフィルター、スライドクランプ、コネクタ等)が適宜取り付けられた多数のチューブの中から選択される。第1及び第2識別デバイス24、26は、上記の医療機器と同様に、第1及び第2輸液チューブ16、18の各々に予め取り付けられていることが好ましい。これにより、輸液ラインの構築作業の効率化を図ることができる。また、この取付状態では、第1及び第2識別デバイス24、26の上流側識別部材50、54と下流側識別部材52、56が一体化している。
患者に対し第1及び第2輸液剤T1、T2の投与が必要になると、取扱者は、第1輸液剤T1を収納している第1輸液バッグ12、第2輸液剤T2を収容している第2輸液バッグ14を選択し、さらに第1及び第2輸液剤T1、T2の送液に必要な医療機器が取り付けられた第1及び第2輸液チューブ16、18を選択する。そして、取扱者は、病院内の準備室(例えば、ナースセンター)に設けられた書込装置により、選択した第1輸液チューブ16の第1識別デバイス24に対し第1輸液剤T1に関する識別情報の書き込みを行う。この際、上流側識別部材50と下流側識別部材52が同じ識別情報を有する構成であれば、互いが近接していることで、書込装置の書込みを同時に行うことができる。同様に、選択した第2輸液チューブ18の第2識別デバイス26にも第2輸液剤T2に関する識別情報の書き込みを行う。
次に、第1輸液バッグ12の栓32に第1輸液チューブ16のびん針34を穿刺して、第1輸液バッグ12と第1輸液チューブ16の接続を行い、第1輸液チューブ16内を第1輸液剤T1で満たすプライミングを行う。同様に、第2輸液バッグ14と第2輸液チューブ18の接続を行い、第2輸液チューブ18内を第2輸液剤T2で満たすプライミングを行う。そして、第1輸液チューブ16の3ポートコネクタ36に対し第2輸液チューブ18の第2コネクタ42を接続するとともに、患者に穿刺された留置針40に対し第1コネクタ38を接続する。
その後、患者の病室内に用意した第1ポンプ20を第1輸液チューブ16の所定位置に取り付け、同じく第2ポンプ22を第2輸液チューブ18の所定位置に取り付ける。これにより、図2Bに示すように、第1及び第2輸液バッグ12、14から患者まで流路が連通し、第1及び第2輸液剤T1、T2を患者に投与可能な輸液ラインが構築される。
輸液ラインの構築後は、図2Cに示すように、第1識別デバイス24の上流側識別部材50と下流側識別部材52を分離する。そして、上流側識別部材50を第1輸液チューブ16に沿って第1輸液バッグ12側に移動し、第1輸液バッグ12やその近傍位置(例えば、第1輸液バッグ12の栓32、第1輸液チューブ16のびん針34等)に上流側識別部材50を固定する。また、下流側識別部材52を第1輸液チューブ16に沿って第1ポンプ20側に移動し、第1ポンプ20の上部に固定する。
同様に、第2識別デバイス26でも、上流側識別部材54と下流側識別部材56を分離して、上流側識別部材54を第2輸液バッグ14付近に、下流側識別部材56を第2ポンプ22の上部にそれぞれ固定する。従って、取扱者は、各識別部材の移動にともない第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18を分別して、第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18の接続関係を良好に認識することができる。
輸液ライン識別システム10は、上流側識別部材50、54、下流側識別部材52、56の固定後に、第1及び第2読取装置28、30による識別情報A1、A2、B1、B2の読み取りを実施し、輸液ラインが正常に構築されたか否かの判別を行う。以下、図5に基づき、第1ポンプ20の処理フローについて代表的に説明していく。
第1ポンプ20は、取扱者により起動されると、第1ポンプ20に対する輸液チューブの接続を確認する(ステップS10)。この確認後に第1読取装置28からの識別情報を受信可能な待機状態となって、識別情報を読み取ったか否かを判別する(ステップS11)。そして、第1読取装置28が上流側識別部材50(又は下流側識別部材52)から識別情報A1を読み取ると、第1読取装置28から識別情報A1が送信され、情報取得部60によりその識別情報A1を保存する(ステップS12)。
また、識別情報A1の取得にともない読取回数カウント部62は、識別情報の読取回数をカウントする(ステップS13)。第1ポンプ20は、読取回数カウント部62の読取回数を判別し、すなわち、上流側識別部材50と下流側識別部材52の双方から識別情報A1、A2を各々読み取るようにステップS11〜S13を繰り返させ、2回読み取りがなされると、識別情報の読取の終了を判定する(ステップS14)。
次に、判別部64は、情報取得部60に保存された2つの識別情報の一致を判別する(ステップS15)。
ステップS15において、識別情報が一致していると判別すると、第1ポンプ20は、第1輸液チューブ16が第1輸液バッグ12に接続されていると特定できるので、第1輸液剤T1を送液可能とする(ステップS16)。その後、取扱者により第1輸液剤T1の送液速度の設定がなされると(ステップS17)、ポンプ駆動制御部68の制御下に第1輸液剤T1の送液を行う(ステップS18)。
一方、ステップS15において、識別情報の不一致と判別すると、ステップS19に進む。識別情報が不一致の場合とは、第1ポンプ20に対し第1輸液チューブ16以外のチューブ(第2輸液チューブ18)が接続されていることになるため、ステップS19では、その旨(輸液ラインの接続異常)のエラーを報知部66により報知する。すなわち、取扱者は、輸液チューブの交換(接続の見直し)が促されることになり、報知後、第1ポンプ20側は、再びステップS10の判別処理を繰り返すように動作する。
以上の処理フローは、第2ポンプ22及び第2識別デバイス26の間でも実施され、これにより第1輸液バッグ12と第1ポンプ20、第2輸液バッグ14と第2ポンプ22の接続関係が正しいことを確実に識別することができる。
なお、輸液ライン識別システム10は、上記の構成や使用方法に限定されるものではなく種々の応用例や変形例をとり得る。例えば、第1及び第2識別デバイス24、26は、RFIDタグ50a、52a、54a、56aにより識別情報を送信するものに限らず、第1識別デバイス24と第2識別デバイス26間では異なる識別符号であり、上流側識別部材50と下流側識別部材52間では同じ識別符号であるバーコードが貼り付けられていてもよい。この場合、第1及び第2読取装置28、30はバーコードリーダであり、第1及び第2ポンプ20、22は、上流側識別部材50と下流側識別部材52の識別符号の一致又は不一致を判別することなる。
或いは、輸液ライン識別システム10は、図2A〜図2Cに示す手順によらず、第1及び第2輸液チューブ16、18に対し第1及び第2ポンプ20、22の取付前に、上流側識別部材50と下流側識別部材52を分離する作業を行ってもよい。すなわち、下流側識別部材52を第1及び第2ポンプ20、22の取付位置まで移動することにより、これら下流側識別部材52を目印にして第1及び第2ポンプ20、22を取り付けるようにしてもよい。
よって、第1及び第2識別デバイス24、26は、取扱者が目視により確認できるように、その表示(色や記号等)を異ならせることで、互いが識別可能となっていることが望ましい。そして、このように第1及び第2識別デバイス24、26を構成した場合には、RFIDタグ50a、52a、54a、56aによる識別情報A1、A2、B1、B2の送受信を実施しなくても、取扱者に対し第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18を直接的に識別させることができる。例えば、第1識別デバイス24(上流側識別部材50及び下流側識別部材52)の表面の色を青色として第1輸液チューブ16上を移動させ、第2識別デバイス26(上流側識別部材54及び下流側識別部材56)の表面の色を緑色として第2輸液チューブ18上を移動させる。これにより第1輸液バッグ12と第1ポンプ20の付近に青色の識別部材が存在し、第2輸液バッグ14と第2ポンプ22の付近に緑色の識別部材が存在することになる。要するに、第1及び第2識別デバイス24、26が有する互いを区別し得る「識別情報」とは、電子的な識別情報やバーコード等の識別符号を用いたものに限定されるものではなく、取扱者が五感によって認識し得る種々の情報を含む。
また、上述のように輸液ラインが第1及び第2輸液チューブ16、18の2つで構成される場合は、識別デバイスを2つ使用しなくてもよく、例えば、第1輸液チューブ16に第1識別デバイス24を設けるだけでもよい。第2輸液チューブ18は、識別デバイスがないことにより第1輸液チューブ16と区別できるからである。よって、輸液チューブがN本接続される場合、識別デバイスをN−1個用意すればよい。
さらに、第1及び第2識別デバイス24、26は、分離可能な2つの識別部材(上流側識別部材50、54、下流側識別部材52、56)に限定されず、3以上の識別部材によって構成されてもよい。例えば、上流側識別部材50、54、下流側識別部材52、56の他に、その間に中間識別部材(図示せず)を配する構成とし、第1輸液チューブ16と第2輸液チューブ18の識別性を高めてもよい。この場合、第1輸液チューブ16の中間識別部材と第2輸液チューブ18の中間識別部材とを並列に接続可能な構成とし、複数の輸液チューブの混線を整理する構成としてもよい。
以上のように、第1実施形態に係る輸液ライン識別システム10によれば、第1輸液チューブ16上を移動自在に配置され、第2輸液チューブ18と区別可能な識別情報A1を有する上流側識別部材50と、上流側識別部材50に関連した識別情報A2を有し上流側識別部材50と分離可能に接続される下流側識別部材52とを備えるという簡単な構成によって、第2輸液チューブ18に対し第1輸液チューブ16を識別することができる。すなわち、取扱者は、上流側識別部材50と下流側識別部材52を接続した状態で第1輸液チューブ16に配置し、その後に上流側識別部材50と下流側識別部材52を分離して、第1輸液チューブ16に沿って上流側識別部材50と下流側識別部材52を移動していくことができる。その結果、使用者は、複数の輸液チューブが混線していても、互いに離間した上流側識別部材50と下流側識別部材52により第1輸液チューブ16を正確に識別することができ、これにより輸液剤の誤投与を防ぐことができる。
また、輸液ライン識別システム10は、第1読取装置28が読み取った2つの識別情報の一致を判別部64が判別する構成となっていることで、人為的ミスを減らすことができる。
さらに、輸液ラインを構築した状態では、上流側及び下流側識別部材50、52が第1輸液チューブ16に離脱不能に取り付けられていることで、第1輸液チューブ16に沿って上流側及び下流側識別部材50、52を確実に移動させることができるので、第1輸液チューブ16の識別をより確実に行うことが可能となる。
またさらに、判別部64が第1ポンプ20に設けられることで、第1ポンプ20において第1輸液チューブ16の接続状態を判別することができる。従って、輸液ラインの構築時に、輸液チューブの誤接続を医療現場にて直ぐに認識して、輸液チューブの接続を修正することができる。この場合、第1読取装置28が第1ポンプ20に接続されるコンパクトな構成をとると尚よい。
なお、本発明に係る輸液ライン識別システム10は、上記の第1実施形態に限定されるものでなく、種々の実施形態をとり得る。以下、他の実施形態に係る輸液ライン識別システム10をいくつか説明していくが、第1実施形態に係る輸液ライン識別システム10と同一の構成又は同一の機能を有する構成については、同一の符号を付しその詳細な説明については省略するものとする。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係る輸液ライン識別システム100は、図6に示すように、患者の医療情報を管理するために構築される病院情報システム102(Hospital Information System:以下、HIS102という)と連動するように構成される点で、第1実施形態に係る輸液ライン識別システム10と異なる。
HIS102は、病院内全体の情報を管理する管理サーバ104を有し、この管理サーバ104は病院内に設置される多数の端末(例えば、取扱者端末106)にLAN等を介して接続されている。また、管理サーバ104は、第1及び第2ポンプ20、22にも情報通信(無線通信又は有線通信)可能に接続されている。
管理サーバ104は、患者に投与する第1及び第2輸液剤T1、T2を管理する機能を有しており、第2実施形態に係る輸液ライン識別システム100は、第1及び第2輸液剤T1、T2の投与を医療現場での設定とともに、管理サーバ104の指示に基づき行う構成となっている。管理サーバ104は、輸液ライン識別システム100に関連する構成として、患者DB108、輸液剤DB110、設定速度判別部112a、許容速度判別部112bを一体的に備えるシステム制御部112、識別情報生成部114、輸液剤設定部116及びサーバ側送受信部118を有する。
患者DB108には、治療を受けている患者の患者情報Cを登録した電子カルテ120が個別に保存されている。患者情報Cとしては、氏名、年齢、性別、病名、治療情報(例えば、治療経過や医師の所見)、輸液剤投与履歴等が挙げられる。
輸液剤DB110には、患者の輸液に用いられる輸液剤の情報(輸液剤情報D)が個別に保存されている。輸液剤情報Dとしては、例えば、輸液剤の名称、貯留量、投与可能な病気、病院内での管理数、速度範囲情報Sが挙げられる。速度範囲情報Sとは、輸液剤を投与する際の送液速度の上限値又は下限値(すなわち、許容されている送液速度)であり、輸液剤毎に設定される。
システム制御部112は、患者DB108及び輸液剤DB110を適宜管理し、取扱者端末106からの指示に基づき、患者DB108内を検索して電子カルテ120(患者情報C)を提供し、又輸液剤DB110内を検索して輸液剤情報Dを提供する。取扱者端末106は、この提供された情報に対して更新(新規事項の追加や内容の修正等)を行うことができる。すなわち、医師は、患者の電子カルテ120と輸液剤情報Dを用いることで、HIS102上において、第1及び第2輸液剤T1、T2を患者に投与する指示を行うことができる。また、システム制御部112は、患者に投与する輸液剤の送液速度の判別を行う機能を有している。この判別機能については、後の処理フローの説明において詳述する。
識別情報生成部114は、システム制御部112の指示に基づき、第1及び第2識別デバイス24、26に設定する第1及び第2輸液剤T1、T2の識別情報A1、A2、B1、B2を生成し、書込装置122にこの識別情報A1、A2、B1、B2を送信する機能を有する。識別情報A1、A2、B1、B2には、第1及び第2輸液剤T1、T2の名称が含まれ、この名称に紐付けられるように識別符号が付与される。また、書込装置122は、識別情報を発信する書込部124を備え、取扱者の操作に基づき、生成された第1及び第2輸液剤T1、T2の識別情報A1、A2、B1、B2を第1及び第2識別デバイス24、26に各々書き込むことができる。
輸液剤設定部116は、患者に投与される第1及び第2輸液剤T1、T2について、その送液速度を設定する機能を有している。医師は、所定の輸液剤を患者に投与すると判断した際に、取扱者端末106から患者情報Cと輸液剤情報Dを関連付けするとともに、第1輸液剤T1の送液速度及び第2輸液剤T2の送液速度を設定する。輸液剤設定部116は、医師により設定された患者に対する第1及び第2輸液剤T1、T2の送液速度をそれぞれ指示速度情報Eとして保存する。
サーバ側送受信部118は、第1及び第2ポンプ20、22、取扱者端末106、書込装置122との間で情報通信を行う機能を有している。管理サーバ104は、このサーバ側送受信部118により、患者に投与する第1及び第2輸液剤T1、T2の情報として送液速度の情報(以下、設定速度情報Fという)を第1及び第2ポンプ20、22から受け取ることが可能となっている。また、管理サーバ104は、サーバ側送受信部118を介して第1及び第2ポンプ20、22に制御指示信号を送り、例えば、輸液剤の送液の許可又は禁止を指示することができる。
第1及び第2ポンプ20、22(以下、第1ポンプ20を代表的に説明する)は、第1実施形態で挙げた構成以外に、送液速度設定部126、ポンプ側送受信部128を有する。送液速度設定部126は、第1ポンプ20の操作部48により(すなわち医療現場で)調整された送液速度を、設定速度情報Fとして設定保存する機能を有する。ポンプ側送受信部128は、管理サーバ104との間で自動的に情報通信を行う機能を有し、例えば設定速度情報Fを送信する、又は管理サーバ104の制御指示信号を受信することが可能となっている。
第2実施形態に係る輸液ライン識別システム100は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、管理サーバ104が行う処理フローについて、図7に基づき説明する。
輸液ライン構築前の準備段階において、管理サーバ104(システム制御部112)は、取扱者端末106からの電子カルテ120の提供要求に基づき、患者DB108内を検索して患者の電子カルテ120を読み出し、この電子カルテ120を取扱者端末106に送信する(ステップS20)。また、管理サーバ104は、取扱者端末106からの指示に基づき、輸液剤DB110内を検索して第1及び第2輸液剤T1、T2の輸液剤情報Dを読み出し、先に読み出した電子カルテ120に対し輸液剤情報Dを関連付けする(ステップS21)。この際、医師により第1及び第2輸液剤T1、T2の指示速度情報Eが設定され、輸液剤設定部116により保存される。
次に、識別情報生成部114は、第1及び第2識別デバイス24、26に書き込む識別情報A1、A2、B1、B2を生成し(ステップS22)、この識別情報A1、A2、B1、B2を書込装置122に送信する(ステップS23)。これにより、輸液ライン構築前の管理サーバ104側での処理が終了する。
その後は、取扱者によって患者の輸液ラインが構築される。すなわち、第1実施形態で説明した第1輸液バッグ12、第1輸液チューブ16及び第1ポンプ20の接続と、第2輸液バッグ14、第2輸液チューブ18及び第2ポンプ22の接続がなされる。また、第1及び第2識別デバイス24、26を用いて、第1及び第2ポンプ20、22側で処理フローのステップS15までが実施され、第1輸液チューブ16と第1ポンプ20、第2輸液チューブ18と第2ポンプ22の接続関係が正常であることが判別される。
この間、管理サーバ104は、待機状態となって、第1及び第2ポンプ20、22からの輸液ラインが正常に識別された旨の情報の受信を判別する(ステップS24)。そして、第1及び第2ポンプ20、22側では、取扱者により第1及び第2輸液剤T1、T2の送液速度の調整がなされ、ポンプ側送受信部128により設定速度情報Fが送信される。管理サーバ104は、第1及び第2ポンプ20、22からの第1及び第2輸液剤T1、T2の設定速度情報Fの受信を判別し(ステップS25)、設定速度情報Fを受信するとステップS26に進む。
そして、ステップS26において、システム制御部112は、受信した第1及び第2輸液剤T1、T2の設定速度情報Fと、輸液剤DB110内に保存されている輸液剤情報Dの速度範囲情報Sとの比較を行い、設定速度情報Fが速度範囲以内であるか否かを判別する。設定速度情報Fが速度範囲外である場合は、取扱者による送液速度の設定ミスか、或いは投与する輸液剤自体を誤認している可能性があるため、ステップS27に進み、サーバ側送受信部118により設定エラーの情報を第1又は第2ポンプ20、22に送信する。第1又は第2ポンプ20、22は、設定エラーの情報を受信すると、ポンプ駆動制御部68の駆動を禁止する。このステップS27の後、管理サーバ104は、ステップS25に戻り、設定速度情報Fを再受信する状態となる。
一方、設定速度情報Fが速度範囲内である場合は、ステップS28において、受信した第1及び第2輸液剤T1、T2の設定速度情報Fと、輸液剤設定部116において保存されている第1及び第2輸液剤T1、T2の指示速度情報Eとの一致を判別する。設定速度情報Fと指示速度情報Eが不一致の場合は、取扱者による送液速度の設定ミスの可能性があるため、上記のステップS27に進み、サーバ側送受信部118により設定エラーの情報を第1又は第2ポンプ20、22に送信し、設定速度情報Fを再受信する状態となる。
設定速度情報Fと指示速度情報Eが一致している場合は、ステップS29において、輸液剤の送液の実施を許可する指示を第1及び第2ポンプ20、22に送信する。これにより、第1及び第2ポンプ20、22は、それぞれ第1及び第2輸液剤T1、T2の送液が可能となり、患者に対し第1及び第2輸液剤T1、T2の投与を実施する。
以上のように、第2実施形態に係る輸液ライン識別システム100は、HIS102と連動することにより、患者に投与する輸液剤をより精度よく管理することができる。すなわち、管理サーバ104のシステム制御部112が、輸液剤の指示速度情報Eと設定速度情報Fの一致を判別することで、輸液剤の送液速度の設定状態を確認することができ、医療現場における送液速度の設定ミス等を防ぐことが可能となる。
さらに、システム制御部112は、設定速度情報Fと、内部に保持する輸液剤の送液速度の上限値又は下限値を予め設定した速度範囲情報Sとを判別することで、輸液剤の許容速度を越えて該輸液剤を患者に投与してしまうことを防ぐことができる。
なお、第2実施形態に係る輸液ライン識別システム100の変形例として、例えば、管理サーバ104は、第1及び第2ポンプ20、22から輸液ラインが正常と識別された旨の情報を受信すると、輸液剤設定部116が保存している第1及び第2輸液剤T1、T2の指示速度情報Eを読み出し、第1及び第2ポンプ20、22に対し指示速度情報Eをそれぞれ送信する構成としてもよい。第1及び第2ポンプ20、22は、この指示速度情報Eに基づき送液速度を自動設定し、ポンプ駆動制御部68の制御を行うことができる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係る輸液ライン識別システム200は、図8A、図8B及び図9に示すように、第1及び第2識別デバイス24、26の他に、第1及び第2輸液剤識別部材202、204(第3識別体)を第1及び第2輸液バッグ12、14に各々取り付けるとともに、患者識別部材206(第4識別体)を患者に取り付ける構成となっている点で、第1及び第2実施形態に係る輸液ライン識別システム10、100と異なる。
第1輸液剤識別部材202は、第1輸液剤T1に関する第1輸液剤情報D1(例えば、識別符号、輸液剤の名称)を有したRFIDタグ202aを備える。同様に、第2輸液剤識別部材204は、第2輸液剤T2に関する第2輸液剤情報D2を有したRFIDタグ204aを備える。一方、患者識別部材206は、管理サーバ216が管理する患者の電子カルテ120の識別符号(以下、患者コードGという)を有したRFIDタグ206aを備える。
また、読取装置208は、第1ポンプ20や第2ポンプ22に接続されていない独立した装置となっており、管理サーバ216との間で情報通信する構成となっている。この読取装置208は、第1識別デバイス24の上流側識別部材50と下流側識別部材52、第2識別デバイス26の上流側識別部材54と下流側識別部材56、第1輸液剤識別部材202、第2輸液剤識別部材204及び患者識別部材206を全て読み取る無線読取部210を有し、読取装置208が読み取った各情報は、管理サーバ216に自動送信され管理サーバ216において所定の処理がなされる。
管理サーバ216は、第2実施形態と異なる構成として、輸液剤情報D(第1及び第2輸液剤情報D1、D2)を生成する輸液剤情報生成部212、書込装置122が書き込むための患者コードGを生成する患者コード生成部214を有する。また、第1及び第2ポンプ20、22は、基本的に第2実施形態に係る第1及び第2ポンプ20、22と同様の構成を有する。以下、第3実施形態に係る管理サーバ216が行う処理フローについて、図10に基づき説明していく。
輸液ライン識別システム200は、輸液ライン構築前の準備段階において、第2実施形態に示すステップS20及びS21のフローと同様の処理がなされる。その結果、管理サーバ216は、識別情報生成部114により識別情報A1、A2、B1、B2を生成し、輸液剤情報生成部212により第1及び第2輸液剤情報D1、D2を生成し、患者コード生成部214により患者コードGを生成する(ステップS30)。これら各情報は書込装置122に送信されて、取扱者により第1及び第2識別デバイス24、26に対し識別情報A1、A2、B1、B2が書き込まれ、第1及び第2輸液剤識別部材202、204に対し第1及び第2輸液剤情報D1、D2が書き込まれ、患者識別部材206に対し患者コードGが書き込まれる。この書込時には、第1輸液バッグ12に第1輸液チューブ16が接続され、第2輸液バッグ14に第2輸液チューブ18が接続された状態となっていることが望ましい。
そして、管理サーバ216は、医療現場で輸液ラインを構築する段階になると、先ず読取装置208から患者コードGを受信し(ステップS31)、この患者コードGに基づき患者DB108から患者の電子カルテ120を読み出す(ステップS32)。すなわち、医療現場側では、取扱者が読取装置208を患者識別部材206に近接することにより患者コードGを取得する。
次に、管理サーバ216は、読取装置208から輸液ラインに用いられている第1及び第2輸液剤T1、T2の輸液剤情報を受信し(ステップS33)、受信した輸液剤情報と、読み出した患者の電子カルテ120に設定(関連付け)されている第1及び第2輸液剤情報D1、D2との一致を判別する(ステップS34)。すなわち、医療現場側では、取扱者が読取装置208を第1及び第2輸液バッグ12、14にそれぞれ近接することにより、輸液剤情報を取得する。
ここで、受信した輸液剤情報と、電子カルテ120に関連付けされている第1及び第2輸液剤情報D1、D2とが不一致の場合は、輸液剤を投与する患者が間違っている、又は投与する輸液剤が間違っていることになるため、その旨を知らせる選択エラーの情報を第1又は第2ポンプ20、22、或いは読取装置208に送信する(ステップS35)。第1又は第2ポンプ20、22、或いは読取装置208は、選択エラーの情報を受信すると、報知部66によりアラーム等の報知を行う。このステップS35の後、管理サーバ216は、ステップS31に戻り、患者コードGと輸液剤情報を再受信する状態となる。
一方、受信した輸液剤情報と、電子カルテ120に設定されている第1及び第2輸液剤情報D1、D2とが一致している場合、管理サーバ216は、第1識別デバイス24(又は第2識別デバイス26:以下、代表的に第1識別デバイス24を説明する)の識別情報A1、A2を読み取る指示信号を読取装置208に通知する(ステップS36)。その後、システム制御部112は、上流側及び下流側識別部材50、52のうち一方の識別情報の読み取りを判別し(ステップS37)、さらに、上流側及び下流側識別部材50、52のうち他方の識別情報の読み取りを判別する(ステップS38)。
ステップS38の後、システム制御部112は、読み取った2つの識別情報の一致を判別する(ステップS39)。これらの識別情報が不一致の場合は、第1ポンプ20と第1輸液チューブ16の接続ミスと判別して、ステップS40において、その旨(輸液ラインの接続異常)の接続エラー情報を第1ポンプ20に通知する。第1ポンプ20は、この接続エラー情報を受信すると、報知部66によりアラーム等の報知を行う。取扱者は、輸液チューブの交換(接続の見直し)が促されることになり、報知後、管理サーバ216は、再びステップS36から判別処理を繰り返すように動作する。
一方、ステップS39において識別情報が一致の場合、システム制御部112は、第1輸液チューブ16が第1輸液バッグ12に接続されていると判定し、第1ポンプ20に対し第1輸液剤T1の送液を可能とする許可信号を送信する(ステップS41)。これにより、輸液ラインは第1輸液剤T1の送液を開始する。
なお、管理サーバ216は、ステップ39の後、第2実施形態に示したステップS24〜S29の処理フローを実施して、第1輸液剤T1の送液速度を確認するようにしてもよい。また、第1及び第2輸液チューブ16、18からなる輸液ラインでは、第1識別デバイス24の識別情報の一致が確認できれば、第2識別デバイス26の識別情報の確認を省くことができるが、管理サーバ216は、ステップS41の後に、第2識別デバイス26(上流側及び下流側識別部材54、56)の識別情報を確認するようにステップS36〜S41を繰り返させてもよい。特に3本以上の輸液チューブによって構成される輸液ラインでは、輸液ラインの数に応じてステップS36〜S41の処理を繰り返し行うことが望ましい。
以上のように、第3実施形態に係る輸液ライン識別システム200は、第1及び第2識別デバイス24、26の識別情報A1、A2、B1、B2、第1及び第2輸液剤識別部材202、204の第1及び第2輸液剤情報D1、D2、患者識別部材206の患者コードGを読み取り、管理サーバ216が各情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別することで、より確実に輸液チューブの誤接続を識別することができる。
〔第4実施形態〕
第4実施形態に係る輸液ライン識別システム300は、図11A〜図11Cに示すように、第1識別デバイス302が上流側識別部材304と第1ポンプ306の組み合わせによって構成され、第2識別デバイス308が上流側識別部材310と第2ポンプ312の組み合わせによって構成されている点で、第1〜第3実施形態に係る輸液ライン識別システム10、100、200と異なる。なお、以下の説明では、特に指示のない限り第1輸液剤T1を流通する構成要素を代表的に述べていく。
第1識別デバイス302(上流側識別部材304及び第1ポンプ306)の識別情報A(図12参照)は、第2識別デバイス308の識別情報Bと異なり、且つ第1識別デバイス302の一部を構成する第1ポンプ306は、上流側識別部材304の識別情報Aに関連する識別情報を有している。
例えば、第1ポンプ306が有する識別情報としては、上流側識別部材304の識別情報Aに含まれる識別符号(又は識別符号に紐付けられた符号)が挙げられる。つまり、第1ポンプ306は、上流側識別部材304の識別符号を記憶していることで、識別情報を有した状態となる。
このため、第1ポンプ306は、図12に示すように、上流側識別部材304の識別符号を保存する符号記憶部314を内部に有している。また、第1ポンプ306に接続された第1読取装置28による識別情報Aの読み取りが1回で済むため、第1ポンプ306には、第1実施形態で挙げた読取回数カウント部62が設けられていない。
すなわち、第1ポンプ306の判別部64は、符号記憶部314が記憶した識別符号を読み出し、第1読取装置28により読み取った識別情報Aの識別符号と比較することにより、第1輸液チューブ16と第1ポンプ306の接続が正常か否かを判別する。
また、第1ポンプ306の上面には、上流側識別部材304のリング状に略一致する溝からなる取付部316(図15B参照)が設けられている。この取付部316は、上流側識別部材310に嵌合することで、上流側識別部材310を所定の保持力で保持する。上流側識別部材310は、第1ポンプ306と第1輸液チューブ16の接続状態で、第1ポンプ306から分離して第1輸液チューブ16に沿って移動させることができ(図11B参照)、さらに第1輸液バッグ12と第1輸液チューブ16の接続箇所に接続可能に構成されている(図11C参照)。
また、上流側識別部材304は、第1識別デバイス302の識別情報(識別符号)がバーコードH(識別部:図13B参照)により付されている。上流側識別部材310は、第1ポンプ306への保持状態や第1輸液チューブ16上を移動する際に、バーコードHが読み取れないように、このバーコードHを覆い、上記の第1輸液バッグ12との接続箇所にてバーコードHを露出する構成となっている。
具体的には、上流側識別部材304は、図13A及び図13Bに示すように、大きさの異なる2つのC字状の部材(内環体318、外環体320)からなり、内環体318の外面にバーコードHが貼り付けられた構造となっている。内環体318と外環体320は、径方向に重ね合わせることが可能な形状に形成されており、第1輸液チューブ16上の移動時に内環体318の外周面が外環体320に覆われることでバーコードHが隠される。また、外環体320は、前記接続箇所にて、内環体318と相対的に変位することでバーコードHを露出することができる。
内環体318(本体部)は、第1輸液チューブ16のびん針34の基端部に形成されたフランジ部34aの外径よりも径方向外側に多少大きな外径に形成され、第1輸液チューブ16が挿入可能な上下に貫通した挿通孔322を備えている。そして、内環体318の内周面側には、図14Aに示すように、径方向内側に突出する底壁324と、テーパ面を有する側壁326とが形成されている。びん針34のフランジ部34aは、底壁324と側壁326によって構成される収容空間328に収容可能である。
また、内環体318の外周面の上部及び下部には、径方向外側に微量に突出する一対の凸部330が設けられている。これら一対の凸部330に挟まれた隙間部332には、外環体320の内側テーパ部334が収容される。
一方、外環体320の内周面の下部は、内環体318の一対の凸部330の外径に対応する段部336を有し、さらに段部336の上方には、内側テーパ部334が形成されている。内側テーパ部334は、その下部側が内環体318の隙間部332に対応する突出量で突出しており、上方且つ外側に向かって緩やかに傾斜している。
この内側テーパ部334は、図14Aに示すよう、内環体318と外環体320が重なり合っている状態で、隙間部332内に収容される。そして、内環体318と相対的に外環体320が上方向に変位する際に、そのテーパ形状によって側壁326を内側に押し込む。これにより、内環体318の収容空間328の側部が狭まることになり、フランジ部34aの外周面に対し内環体318(側壁326)の内周面を強く密着させることができる。従って、上流側識別部材304は、図13Bに示すびん針34との取付状態を強固に維持することが可能となる。なお、このびん針34に対する上流側識別部材304の接続機構は、輸液ライン識別システム300に限定されず、第1〜3実施形態に係る輸液ライン識別システム10、10A、10B、100、200に適用してもよい。
また、内環体318及び外環体320の周方向の一部分には、挿通孔322を周方向に露出する切り欠き部338が形成されており、この切り欠き部338はシャッター340(扉部)により閉塞されている。このシャッター340は、第1ポンプ306の取付部316に上流側識別部材304を保持した状態で開閉可能な構成となっている。
図15A〜図15Cに示すように、第1ポンプ306は、第1輸液チューブ16を収容する収容溝342を有し、収容した第1輸液チューブ16をしごく機構を備えた筐体44と、筐体44に対し回動可能に取り付けられる蓋体344とを備える。収容溝342は、筐体44の長手方向(上下方向)に沿って形成されており、第1輸液チューブ16を上下方向に略直線状に収容する。また、筐体44の上面には、上述した取付部316が設けられている。取付部316は、収容溝342を中心にその周囲を囲う形状となっている。この取付部316の所定位置には、円弧状の長孔346と、長孔346から突出するとともにこの長孔346に沿って移動可能なピン348が設けられている。
一方、蓋体344は、筐体44の一辺(長手方向に延びる1つの角部)に設けられたヒンジ部350を基点に回動する構成であり、取扱者の操作下に収容溝342を開放及び閉塞する機能を有している。また、蓋体344には、蓋体344にかかる操作力(回動力)を筐体44側に伝える伝達部材352が接続されている。伝達部材352は、筐体44側の一端部が蓋体344の開放にともないヒンジ部350側に移動し、蓋体344の閉塞にともないヒンジ部350から離れるスライド機能を有する。
第1ポンプ306は、蓋体344の回動力(伝達部材352のスライド)をピン348の移動力に機械的に変換する駆動伝達部354を備えている。この駆動伝達部354は、種々の機構を適用することができ、例えば、複数のギアの組み合わせにより構成される。また、伝達部材352により、ピン348は、駆動伝達部354により蓋体344の開放時に長孔346の一端部に寄せられ(図15B参照)、蓋体344の閉塞時に長孔346に沿って他端部側(図15C参照)に移動する。
上流側識別部材304のシャッター340は、外環体320の内部に収容される周方向に長尺な板状に形成されており、上記のピン348が下部の所定位置に接続可能となっている。このため、シャッター340は、ピン348の移動にともなって切り欠き部338を開閉する。例えば、蓋体344が開放してピン348が長孔346の一端部に移動した状態では、ピン348に連れてシャッター340も外環体320内に移動する。これにより上流側識別部材304の挿通孔322が露出される。従って、切り欠き部338から挿通孔322内に第1輸液チューブ16を入れることができる。また、蓋体344が閉塞してピン348が長孔346の他端側に移動した状態では、ピン348に連れてシャッター340も移動し、切り欠き部338を閉塞する(図15A及び図15C参照)。
このように、第1ポンプ306の蓋体344の開放にともない上流側識別部材304の挿通孔322を露出することで、第1ポンプ306の収容溝342に第1輸液チューブ16を収容するのと同時に、上流側識別部材304の挿通孔322に第1輸液チューブ16を通すことができる。よって、第1輸液チューブ16と第1識別デバイス302の接続を簡単に行うことができる。
なお、第2識別デバイス308の上流側識別部材310、第2ポンプ312も、第1識別デバイス302の上流側識別部材304、第1ポンプ306と同様の構成をとり得ることは勿論である。
第4実施形態に係る輸液ライン識別システム300は、基本的には以上のように構成されるものであり、第1ポンプ306の判別部64による処理フローは、第1実施形態と略同様のフローを行うことができる(但し、ステップS13及びS14を省略してよい)。また、第4実施形態に係る輸液ライン識別システム300も、第2及び第3実施形態の輸液ライン識別システム100、200と同様の構成を取り得る。つまり、HIS102により輸液ラインの接続関係の確認や送液速度の確認を行うことができ、また第1及び第2輸液剤識別部材202、204や患者識別部材206とも協働して、輸液ラインの接続関係の確認や送液速度の確認を行うこともできる。
以上のように、輸液ライン識別システム300によれば、第1識別デバイス302を構成する一方が第1ポンプ306であることで、第1輸液チューブ16に沿って上流側識別部材304を第1ポンプ306と相対的に移動することで、第1輸液バッグ12(第1輸液剤T1)と第1ポンプ306との接続関係を容易に識別することができる。
また、上流側識別部材304が、第1ポンプ306に接続された状態で、第1ポンプ306の蓋体344の開放にともない挿通孔322を露出し、蓋体344の閉塞にともない挿通孔322を覆うシャッター340を備えることで、第1ポンプ306を取り付ける際に蓋体344と同時にシャッター340を開くことができ、第1ポンプ306と上流側識別部材304を一体的に第1輸液チューブ16に取り付けることが可能となる。また、上流側識別部材304は、蓋体344の閉塞によりシャッター340を確実に閉塞することができ、第1識別デバイス302の取り付けにより、第1輸液チューブ16からの上流側識別部材304の離脱を不能とすることができる。
さらに、上流側識別部材304が第1輸液チューブ16上に位置する状態で、外環体320がバーコードHを覆い、第1輸液バッグ12に保持された状態でバーコードHを露出可能であることで、第1輸液チューブ16上において識別情報Aを不用意に読み取ってしまう不都合を抑止することができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10、10A、10B、100、200、300…輸液ライン識別システム
12…第1輸液バッグ 14…第2輸液バッグ
16…第1輸液チューブ 18…第2輸液チューブ
20、306…第1ポンプ 22、312…第2ポンプ
24、25A、25B、302…第1識別デバイス
26、27A、27B、308…第2識別デバイス
28…第1読取装置 30…第2読取装置
34…びん針 44…筐体
50、54、304、310…上流側識別部材
52、56…下流側識別部材 64…判別部
102…病院情報システム(HIS) 104…管理サーバ
112…システム制御部 126…送液速度設定部
202…第1輸液剤識別部材 204…第2輸液剤識別部材
206…患者識別部材 208…読取装置
306…第1ポンプ 308…第2ポンプ
318…内環体 320…外環体
322…挿通孔 340…シャッター
342…収容溝 344…蓋体

Claims (15)

  1. 輸液剤を流通可能な複数の輸液チューブと、
    一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、
    前記第1識別体に関連した識別情報を有し、前記一の輸液チューブ上又は前記一の輸液チューブが接続される前記輸液剤の供給源において前記第1識別体と分離可能に接続される第2識別体とを備える
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  2. 請求項1記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第1識別体と前記第2識別体は、1つの識別デバイスとして構成され、
    前記識別デバイスは、前記複数の輸液チューブ毎に取り付けられる
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  3. 請求項1又は2記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第1及び第2識別体は、前記一の輸液チューブ又は前記供給源に対し離脱不能に取り付けられる
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  4. 請求項1又は2記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第1及び第2識別体は、前記一の輸液チューブ又は前記供給源に対し着脱自在に取り付けられる
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第1及び第2識別体の識別情報は、前記一の輸液チューブを流通する前記輸液剤に関連するものであり、
    前記輸液ライン識別システムは、前記識別情報を読み取る読取装置と、
    前記読取装置が読み取った前記第1識別体の識別情報と、前記第2識別体の識別情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別する判別部とを備える
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  6. 請求項5記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記判別部は、前記一の輸液チューブ上に設けられ前記輸液剤を送液するポンプに設けられる
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  7. 請求項6記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記読取装置は、読み取った前記識別情報を送信可能に前記ポンプに接続される
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第2識別体は、前記ポンプであり、
    前記判別部は、前記第1識別体の識別情報と前記ポンプが有する識別情報に基づき、輸液ラインの正常又は異常を判別する
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  9. 請求項8記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記ポンプは、前記一の輸液チューブを収容する収容部を有し前記一の輸液チューブを流通する前記輸液剤に流動力を付与する筐体と、
    前記筐体に取り付けられ、前記収容部を開放及び閉塞する蓋体とを備え、
    前記第1識別体は、前記一の輸液チューブを挿通可能な挿通孔を有し、
    前記挿通孔を囲う前記第1識別体の周方向には、前記第1識別体が前記ポンプに接続された状態で、前記蓋体の開放にともない前記挿通孔を露出し、前記蓋体の閉塞にともない前記挿通孔を覆う扉部が設けられている
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記ポンプは、前記輸液剤の送液速度の設定情報が取扱者により設定される送液速度設定部を有し、
    当該輸液ライン識別システムは、予め指示される前記輸液剤の指示速度情報と前記設定情報の一致を判別する設定速度判別部を備える
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  11. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記ポンプは、前記輸液剤の送液速度の設定情報が取扱者により設定される送液速度設定部を有し、
    当該輸液ライン識別システムは、内部に保持する前記送液速度の上限値又は下限値を予め設定した速度範囲情報と、前記設定情報との一致を判別する許容速度判別部を備える
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  12. 請求項4〜11のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記供給源には、前記輸液剤の識別情報を示す第3識別体が取り付けられ、
    前記輸液剤が供給される患者には、前記患者の識別情報を示す第4識別体が取り付けられ、
    前記判別部は、前記第1〜第4識別体の各識別情報に基づき、前記輸液ラインの正常又は異常を判別する
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の輸液ライン識別システムにおいて、
    前記第1及び第2識別体の少なくとも一方は、
    前記供給源に接続保持され、且つ前記第1及び第2識別体の他方に関連した情報を有する識別部を備えた本体部と、
    前記本体部と相対的に移動可能に設けられる可動部とを備え、
    前記可動部は、前記一の輸液チューブ上に前記本体部が位置する状態で前記識別部を覆い、前記供給源に保持された状態で前記識別部を露出可能である
    ことを特徴とする輸液ライン識別システム。
  14. 輸液剤を流通可能な輸液チューブが複数設けられた輸液ラインに取り付けられる識別デバイスであって、
    一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、且つ他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、
    前記第1識別体に関連した識別情報を有し、前記一の輸液チューブ上又は前記一の輸液チューブが接続される前記輸液剤の供給源において前記第1識別体と分離可能に接続される第2識別体とを有する
    ことを特徴とする識別デバイス。
  15. 輸液剤を流通可能な輸液チューブが複数設けられた輸液ラインに取り付けられる識別デバイスであって、
    一の輸液チューブ上を移動自在に配置され、且つ他の輸液チューブと区別可能な識別情報を有する第1識別体と、
    前記第1識別体に関連した識別情報を有するとともに前記第1識別体に分離可能に接続され、且つ前記一の輸液チューブ上において前記輸液剤に流動力を付与するポンプとを有する
    ことを特徴とする識別デバイス。
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