JP2014194188A - 水中ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】羽根の切削加工やサイズが異なる多くの羽根車の準備を要することなく、要求される吐出し量に適切に対応でき、既存の制御盤を有効に利用してコストの上昇を抑制することができるポンプ装置を提供する。
【解決手段】電源からの三相交流電圧が印加される誘導電動機30を備えたポンプと、相コイルに流れる電流値を検出する電流検出部60と、検出電流値に基づいて各相コイルに印加する電圧を断続する交流スイッチ素子を備えた電流制御部50とを備え、電流制御部は、相間電圧または相電流に基づいて電源周波数に同期するパルス信号を生成するパルス生成部52と、当該パルス信号を計数し、所定の計数閾値に達すると交流スイッチ素子を所定時間遮断する制御信号を出力する計数部53と、検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて、所定時期に計数閾値を変化させる閾値制御信号を出力する比較部55とを備えて構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、水中ポンプ装置に関し、例えばマンホールに設置され、上流の汚水管から流入した汚水を下流の汚水管に搬送する水中ポンプ装置に関する。
汚水を汚水処理場に搬送する自然流下方式の汚水搬送管や、圧送方式の汚水搬送管は、地中に下り勾配をつけて埋設され、所定間隔で設置されたマンホールに接続されている。
マンホールには、上流側の汚水搬送管から流入した汚水を下流側の汚水搬送管に送水する水中ポンプ装置が設置されている。
このような水中ポンプ装置は、マンホール内に設置された水位センサにより、流入汚水の水位が所定水位に達すれば、下流側の汚水搬送管に送水するように構成されているが、上流側の汚水搬送管から流入する汚水の量が水中ポンプで下流側の汚水搬送管に送水する汚水の量より多いと、マンホールから汚水が溢れる虞があるため、当該水中ポンプは、マンホールで溢流が発生することが無い適当な吐出量に調整される必要がある。
水中ポンプの吐出量は、ポンプのサイズ、羽根車のサイズ、電動機の出力に依存するため、例えば、要求される吐出し量に適切に対応できる複数のサイズの羽根車を事前に準備しておく必要がある。
しかし、そのようなサイズの異なる多数の羽根車を製作する場合には、夫々に対応した複数の金型が必要となり製造コストが嵩むばかりか、煩雑な在庫管理等が必要となる。
そこで、マンホールに設置されているボルテックス形の羽根車を備えた水中ポンプでは、羽根車のサイズをそれほど多く設定することなく、設置先のマンホールで要求される吐出し量に対応して、適切な吐出し量を示すサイズの羽根車を選定し、その羽根を事前に或は現場で切削加工することにより吐出量を調整していた。
また、ノンクロッグ形の羽根車を用いたポンプ装置を採用する場合には、羽根車の切削加工により吐出量を調整することが困難であるため、要求される吐出し量に対応できる複数のサイズの羽根車を事前に準備しておく必要があるという問題がある。
そこで、従来、特許文献1や特許文献2に記載されているように、位相制御によって回転数を調整する制御回路や、特許文献3に記載されているように、インバータ回路によって回転数を調整する制御回路によってポンプの回転数が調整されていた。
特開平04−71391号公報 特開平09−308284号公報 特許第3326918号公報
しかし、交流電圧の一周期毎に点弧角を制御する位相制御を採用すると、大きなサージノイズが発生して周囲の機器に影響を与えるために、大型のノイズフィルタやサージアブソーバを制御盤に組み込む必要があり、設備コストが嵩むという問題があった。単相交流電圧を位相制御する場合には、ゼロクロス時期を基準に位相制御することでノイズを低減できるが、三相交流電圧では各位相が120度ずれているため、一相のゼロクロス時期を基準に位相制御しても他相では位相がずれるためゼロクロス時期を基準にしても効果的にノイズを低減できないためである。
また、インバータ回路を備えていない既設のポンプ装置を新たなポンプ装置に置き換える場合には、ポンプ装置の制御盤に新たなインバータ回路を組み込む必要が生じ、制御盤の作り直しや配線工事のやり直し等の大きな作業負荷が発生し、またそのための設備コストが嵩むという問題もあった。
本発明は、羽根の切削加工やサイズが異なる多くの羽根車の準備を要することなく、要求される吐出し量に適切に対応でき、既存の制御盤を有効に利用してコストの上昇を抑制することができるポンプ装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明による水中ポンプ装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、電源から供給される三相交流電圧が各相コイルに印加される誘導電動機が組み込まれたポンプと、前記相コイルに流れる電流値を検出する電流検出部と、前記電流検出部により検出された電流値に基づいて各相コイルに印加する電圧を断続する交流スイッチ素子を備えた電流制御部と、を備えている水中ポンプ装置であって、前記電流制御部は、前記相コイルに印加される相間電圧または相電流に基づいて電源周波数に同期するパルス信号を生成するパルス生成部と、前記パルス生成部から出力されるパルス信号の数を計数し、所定の計数閾値に達すると前記交流スイッチ素子を所定時間遮断する制御信号を出力する計数部と、前記電流検出部による検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて、所定時期に前記計数閾値を変化させる閾値制御信号を出力する比較部と、を備えて構成されている点にある。
上述の構成によれば、パルス生成部から出力される電源周波数に同期したパルス信号の計数値が所定の計数閾値に達すると、計数部から出力される制御信号によって交流スイッチ素子が所定時間遮断される。そして、水中ポンプ装置の運転中に基準電流値に対して検出電流値が変動すると、それに対応して比較部から出力される閾値制御信号に基づいて所定時期に計数閾値が調整されることにより、交流スイッチ素子が所定時間遮断される周期が変化して水中ポンプ装置の回転数が調整される。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記比較部は、前記検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて前記計数閾値の変化の程度を可変に設定可能な閾値制御信号を出力する点にある。
閾値制御信号によって検出電流値と基準電流値との差分値がどの程度大きいか小さいかを表すことができ、差分値が大きい場合に計数閾値を大きく変化させることができるようになるので、検出電流値と基準電流値との差分値にかかわらず閾値制御信号によって計数閾値を一定値ずつ変化させる場合と比較して制御の応答性を上げることができるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記パルス信号が前記電源周波数に同期したゼロクロス信号であり、前記所定時間が前記パルス信号の周期の(1/3)×整数倍に設定されている点にある。
上述の構成によれば、三相の交流電圧の少なくとも一相はゼロクロス位置で点弧または消弧されるので発生するノイズを低減できる。換言すると、ゼロクロスのパルス信号の計数値が所定の計数閾値に達する複数周期単位で交流スイッチ素子が所定時間遮断されるので、交流の電源周波数の一周期毎に点弧角が制御されるときのような大きなサージノイズが毎周期発生することがなく、従って大型で高価なノイズフィルタやサージアブソーバを制御盤に組み込む必要がない。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記所定時間が前記閾値制御信号に基づいて可変に設定される点にある。
上述の構成によれば、閾値制御信号によって検出電流値と基準電流値との差分値がどの程度大きいか小さいかを表すことができ、例えば差分値が大きい場合に各相電圧の遮断時間の増減量を多く調整し、差分値が小さい場合に各相電圧の遮断時間の増減量を少なく調整することにより、制御の応答性を上げることができるようになる。尚、所定時間が前記パルス信号の信号周期の(1/3)×整数倍で可変に設定されることが好ましい。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から四の何れかの特徴構成に加えて、前記所定時期がパルス信号の計数値が前記所定の閾値に達した時期から再度計数が開始される時期の間である点にある。
上述の構成によれば、計数部から制御信号が出力されて次の計数を開始するまでの間に、新たな計数閾値が設定されるので、常に正確な計数比較ができるようになる。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記基準電流値を可変に設定する基準電流値設定部を備えている点にある。
上述の構成によれば、水中ポンプ装置に装着された羽根車及び水中ポンプ装置が設置された環境に対応して、基準電流値設定部により適切な基準電流値が可変に設定されるので汎用性を確保することができるようになる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記電流検出部による検出電流値と基準電流値との差分値が所定の電流閾値を超えると異常信号を出力する異常検出部を備えている点にある。
検出電流値と基準電流値との差分値が所定の電流閾値を超えると、断線状態または過負荷状態であると判定して異常検出部から異常信号が出力されるので、水中ポンプ装置の内部に、過負荷を検知して給電を自動的に遮断するバイメタル式等のオートカット機構を設ける必要がなく、また過負荷を検知する別途の感温素子等を設ける必要がなくなり、それだけ安価な水中ポンプ装置を実現することができるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、羽根の切削加工やサイズが異なる多くの羽根車の準備を要することなく、要求される吐出し量に適切に対応でき、既存の制御盤を有効に利用してコストの上昇を抑制することができるポンプ装置を提供することができるようになった。
本発明による水中ポンプ装置の説明図 電流検出部及び電流制御部の構成図 電流制御を示す波形説明図で、(a)は商用電源電圧波形、(b)はゼロクロス信号(パルス信号)波形、(c)から(g)は一定時間のSSRのゲートオフ信号(負論理)波形、(h)はPWM制御されたSSRのゲートオフ信号(負論理)波形 基準電流調整部の説明図
以下に、本発明による水中ポンプ装置をマンホールポンプに適用する場合を例に説明する。
図1に示すように、水中ポンプ装置1は、ポンプ部20と、電動機30と、制御部50,60を備えている。
ポンプ部20は、ポンプケーシング21と、ポンプケーシング21に収容されたノンクロッグ式の羽根車22と、ポンプケーシング21と電動機30とを接続する接続ケーシング23とで構成されている。尚、ポンプ部20に組み込まれる羽根車22はノンクロッグ式に限るものではなく、ボルテックス形の羽根車22が組み込まれていてもよい。何れも本発明が適用可能な範囲である。
電動機30は、電動機フレーム31と、電動機フレーム31の内周壁に配設された固定子32と、電動機軸33と、電動機軸33に配設された回転子34とを備えた誘導電動機であり、電動機軸33は上部玉軸受35と、下部玉軸受36によって軸支され、一端に羽根車22が拘止され、電動機軸33の回転に伴なって羽根車22が回転するように構成されている。
羽根車22が回転すると、ポンプケーシング21の下部に形成した吸込口24から水が吸い込まれ、羽根車22の内部を通過し、周壁の一部に形成された吐出口25から吐出される。
電動機30の上部側には、上部ケーシング40が螺着され、上部ケーシング40の内部にその周囲が樹脂42で充填された制御部50,60が配設されている。当該制御部50,60は、電流制御部50と電流検出部60を備えて構成されている。上部ケーシング40の上面には、制御部50,60を介して固定子32に電力を供給する商用の電力線51が挿通され、水中ポンプ装置1を懸架する昇降チェーン41が配設されている。
マンホールの近傍に商用電源を受電して水中ポンプ装置1に給電する制御盤70が設置されている。
図2に示すように、制御盤70には、マンホール内に設置された水位計LSが電気的に接続され、マンホールの貯水水位がポンプ起動水位に達したことが水位計LSによって検知されると、制御盤70に備えた給電スイッチが自動的に閉成されて制御部50,60及び電動機30に三相の交流電力が供給され、マンホールの貯水水位がポンプ停止水位に達したことが水位計LSによって検知されると、制御盤70に備えた給電スイッチが自動的に開成されて制御部及び電動機30への給電が停止される。
電流制御部50は、電源部51と、パルス生成部52と、計数部53と、交流スイッチ素子54である三つのSSRと、比較部55を備えている。電流検出部60は、制御盤70と接続された給電線R,S,Tの何れかの給電線に設置された電流トランスCTと、電流トランスの出力を電圧変換する抵抗回路を備えている。尚、電源は三相の交流電源であればよく、商用電源である必要はない。
電源部51は、三相の交流給電線R,S,Tの何れか2相の相間電圧を分圧して取り出す抵抗分圧回路と、分圧を所定の直流電圧に変換するDCレギュレータを備えて構成され、電流制御部50の各ブロックや電流検出部の制御回路に直流の制御用電圧が給電される。
パルス生成部52は、UVWの何れかの相コイルに印加される相間電圧に基づいて商用電源周波数に同期するパルス信号、ここではゼロクロス信号を生成する回路で、2相の相間電圧を分圧して取り出す抵抗分圧回路と、分圧を電圧の中央値で二値化したパルス信号を出力する二値化回路を備えている。尚、商用電源周波数に同期するパルス信号を相電流に基づいて生成してもよい。
計数部53は、パルス生成部52から出力されるパルス信号の立上がりエッジでその数を加算計数するカウンタと、カウンタの出力と予め設定された所定の計数閾値とを比較するコンパレータとを備えて構成されている。コンパレータはカウンタの出力が予め設定された所定の計数閾値に達すると、交流スイッチ素子54を所定時間遮断する制御信号を出力するとともに、カウンタをリセットして再度の計数動作を起動する。
尚、カウンタは立上がりエッジでその数を加算計数するアップカウンタである必要はなく、立上がりエッジでその数を減算計数するダウンカウンタであってもよい。後者の場合、コンパレータはダウンカウンタの出力がゼロになったか否かを比較すればよい。また、カウンタとコンパレータが一体の論理回路で構成されていてもよい。さらに、カウンタは立下がりエッジでカウントしてもよく、立ち上がりエッジと立下りエッジの双方でカウントしてもよい。
交流スイッチ素子54は双方向サイリスタであるSSRが用いられ、負論理の制御信号が出力されている間、つまりハイレベルの信号が出力されている間、相コイルUVWへの給電が停止され、ローレベルの信号が出力されている間、相コイルUVWへの給電が継続する。
比較部55は、電流検出部60による検出電流値と予め設定された基準電流値との差分値を算出する演算回路と、演算回路で生成された両電流値の差分値に基づいて、所定時期に計数部53の計数閾値を変化させる閾値制御信号を出力する閾値制御信号生成部とを備えている。
当該閾値制御信号生成部は、検出電流値が基準電流値よりも低い場合に、水中ポンプ装置1の負荷が低いと判定して、計数閾値を増加させる計数閾値アップ信号を計数部53に出力し、検出電流値が基準電流値よりも高い場合に、水中ポンプ装置1の負荷が高いと判定して、計数閾値を減少させる計数閾値ダウン信号を計数部53に出力する。
計数部53は、カウンタをリセットするタイミングで閾値制御信号に基づいて所定時期に計数閾値を更新する。例えば、計数閾値アップ信号に対応して計数閾値を1加算した値を新たな計数閾値に設定し、計数閾値ダウン信号に対応して計数閾値を1減算した値を新たな計数閾値に設定する。当該所定時期は、パルス信号の計数値が所定の閾値に達した時期から再度計数が開始される時期の間であればよく、これによって常に正確な計数比較ができるようになる。
つまり、検出電流値が基準電流値よりも低い場合には、相コイルUVWへの給電が停止される周期が長くなり平均給電電力が増加し、検出電流値が基準電流値よりも高い場合には、相コイルUVWへの給電が停止される周期が短くなり平均給電電力が減少する。平均給電電力が減少すると誘導モータの滑りが大きくなって回転数が低下し、平均給電電力が増加すると誘導モータの滑りが小さくなって回転数が上昇する。
商用電源の周波数が50Hzである場合にはその電圧波形の周期が20msec.となるので、ゼロクロス信号の周期は10msec.となる。計数部53のカウンタは10msec.のインタバルでカウントアップし、コンパレータはその都度その値と計数閾値とを比較する。
計数閾値が100に設定されている場合、10msec.×100=1000msec.(=1sec.)に1回、交流スイッチ素子54を所定時間遮断する。当該所定時間がゼロクロスのパルス信号周期である10msec.に設定されていると、1sec.に1回10msec.給電が停止される。
計数部53は、比較部55から計数閾値アップ信号が入力されると、そのときの計数閾値に1加算した101を新たな計数閾値に設定し、比較部55から計数閾値ダウン信号が入力されると、そのときの計数閾値を1減算した99を新たな計数閾値に設定する。
その結果、電動機30への給電電力がその電流値つまり負荷に応じて1%単位で増減制御できるようになる。
図3には、電流制御部50の各部の信号波形が示されている。図3(a)は交流給電線S,Tの相間電圧波形が示され、図3(b)はパルス生成部で生成されたゼロクロスのパルス信号が示されている。
図3(c)は計数部53から出力される制御信号が示され、計数閾値が100に設定されている場合には、制御信号の周期は1sec.となる。図3(d)には、計数閾値ダウン信号が入力されて、計数閾値を1減算した99を新たな計数閾値に設定した場合の制御信号が示され、図3(e)には、さらに計数閾値ダウン信号が入力されて、計数閾値を1減算した98を新たな計数閾値に設定した場合の制御信号が示されている。
このように、検出電流値が基準電流値よりも低い場合には1秒間隔で計数閾値が増加し、検出電流値が基準電流値よりも高い場合には1秒間隔で計数閾値が減少し、最終的に検出電流値が基準電流値に収束する。
尚、計数閾値の初期値が100である必要はなく、対象となる水中ポンプ装置に応じて適宜設定すればよい。計数閾値アップ信号または計数閾値ダウン信号に応じて増加または減少する値は1に限る必要もなく適宜設定すればよい。
計数閾値に最大値を設定して、計数閾値はその最大値であるときに計数閾値アップ信号が入力されても計数閾値を維持するように構成することも可能である。そして、計数閾値が最大となるときには、計数部53の比較回路に、カウンタの出力が計数閾値に達しても交流スイッチ素子54を所定時間遮断する制御信号の出力を禁止する出力禁止回路を設けてもよい。例えば、上述の例で計数閾値100が最大値である場合には、常に全位相で給電されるようになる。
このような構成によれば、ゼロクロスのパルス信号の計数値が所定の計数閾値に達する複数周期単位で交流スイッチ素子が所定時間遮断されるので、交流の電源周波数の一周期毎に点弧角が制御されるときのような大きなサージノイズが毎周期発生することがなく、従って大型で高価なノイズフィルタやサージアブソーバを制御盤に組み込む必要がなくなる。
しかも、羽根の切削加工やサイズが異なる多くの羽根車の準備を要することなく、要求される吐出し量に適切に対応でき、既存の制御盤を有効に利用してコストの上昇を抑制することができるようになる。
また、右下がりの揚程−水量曲線をもつポンプであれば、仕様点でポンプの羽根を、小水量側でモータを選定し、仕様点である大水量かつ低揚程のときは、本制御により、負荷を下げて送水するような選定をすることができる。
以下、別実施形態を説明する。
比較部55は、検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて計数閾値の変化の程度が可変に設定可能な閾値制御信号を出力するように構成してもよい。例えば、計数閾値の変化の程度を電圧値を異ならせたアナログ信号で出力し、或いは計数閾値の変化の程度をデジタル値として表してもよい。この場合、信号線を介してデジタル値をシリアル信号として出力することができる。
このような閾値制御信号を用いれば、計数部53のカウンタをリセットするタイミングで計数閾値を更新する際に、検出電流値と基準電流値との差分値が大きい場合には計数閾値を大きく変化させ、当該差分値が小さい場合には計数閾値を小さく変化させることができるようになるので、上述の例と比較して制御の応答性を上げることができるようになる。
図3(f)は、図3(c)から図3(d)へ計数閾値を1だけ変化させる場合と比較した場合が示され、検出電流値と基準電流値との差分値が大きい場合に図3(c)から大きく減少された計数閾値が示されている。
制御信号の所定時間がゼロクロスのパルス信号周期またはその(1/3)×整数倍に設定されていることが好ましい。三相の交流電圧の少なくとも一相がゼロクロス位置で点弧または消弧されるとそのときに発生するノイズが低減され、他の二相は±120度異なる位相で点弧または消弧されるのでコイルに発生する逆起電力の極性が反対になり、同様に発生するノイズが低減できる。
制御信号の所定時間が閾値制御信号に基づいて可変に設定されるように構成してもよい。閾値制御信号によって検出電流値と基準電流値との差分値が大きいと判断できる場合に、各相電圧の遮断時間が長くなるように調整し、差分値が小さいと判断できる場合に、各相電圧の遮断時間を短くなるように調整することにより、制御の応答性を上げることができるようになる。尚、当該所定時間もゼロクロスのパルス信号周期の(1/3)×整数倍で可変に設定されることが好ましい。
例えば、PWM制御に基づいて所定時間を設定することができる。検出電流値と基準電流値との差分値に最大基準値と最大基準値に対応する制御信号の最大パルス幅を設定しておき、実際の検出電流値と基準電流値との差分値の最大基準値に対する比率と、制御信号の最大パルス幅との積を最終の制御信号のパルス幅として出力することができる。
制御信号の所定時間つまり電動機30への給電停止時間を、閾値制御信号に基づいて可変に設定する構成と、常に一定の給電停止時間に設定する構成とをモード切替スイッチ等で切り替え可能に構成してもよい。
基準電流値を可変に設定する基準電流値設定部を備えていることが好ましく、水中ポンプ装置1に装着された羽根車及び水中ポンプ装置1が設置された環境に対応して、基準電流値設定部により適切な基準電流値が可変に設定可能になるので汎用性を確保することができるようになる。
モード切替スイッチや基準電流値設定部を初期設定する調整部が設けられ、制御部50,60が収容されたケーシングが、調整部を除いて予め樹脂によりモールドされ、手動調整後に調整部が樹脂でモールドされるように構成すれば、制御部50,60が収容されたケーシングを、制御盤70ではなく、ポンプケーシングまたはポンプケーシング近傍に取り付けることができるようになるので、配線等の電装が容易になる。
図4に示すように、調整部は基準電流を調整する調整ボリューム57で構成され、電流制御部50の回路基板上に手動で調整できる位置に配設されている。調整ボリューム57には、電源部51から制御用の直流電圧が印加され、出力調整ボリューム57が回転操作されると、操作量に対応した調整電圧が基準電流値として比較部55に入力される。
当該水中ポンプ装置1をマンホールに設置する際に、上部ケーシング40が取り外され、作業者により出力調整ボリューム57が操作されて、要求される吐出し量に対応した適切な回転数に調整され、その後、作業者により調整部に樹脂42が充填され、上部ケーシング40が再度本体に取り付けられる。
上述した実施形態では、パルス生成部52で生成されるパルス信号が電源周波数に同期したゼロクロス信号である場合を例に説明したが、パルス生成部52で生成されるパルス信号は、相コイルに印加される相間電圧または相電流に基づいて電源周波数に同期するパルス信号であればよく、ゼロクロス信号に限るものではない。
この場合でも、所定時間がゼロクロス信号の周期の(1/3)×整数倍に設定されることが好ましく、そのため、当該電源周波数に同期するパルス信号の信号エッジをゼロクロスに同期させるタイミング調整回路を備えることが好ましい。
電流検出部60による検出電流値と基準電流値との差分値が所定の電流閾値を超えると異常信号を出力する異常検出部を備えていることが好ましい。
検出電流値と基準電流値との差分値が所定の電流閾値を超えると、断線状態または過負荷状態であると判定して異常検出部から異常信号が出力されるので、水中ポンプ装置の内部に、過負荷を検知して給電を自動的に遮断するバイメタル式等のオートカットを設ける必要がなく、またサーモガードのために過負荷を検知する別途の感温素子等を設ける必要がなくなり、それだけ安価な水中ポンプ装置を実現することができるようになる。
また、従来、オートカットやサーモガードのために、モータの定格毎に異なる素子を用意する必要があったが、本発明によれば、上述の異常検出部を備えなくとも、電源部51からの給電によって駆動する一定の素子を用いて複数の定格のポンプをカバーすることができるようになる。
上述の各種の実施形態は、本発明の一実施例であり、該記載により本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲で各部の具体的材料やサイズ、さらには具体的な回路構成は適宜変更設計可能である。
1:水中ポンプ装置
20:ポンプ部
30:電動機(誘導電動機)
50:電流制御部
51:電源部
52:パルス生成部
53:計数部
54:交流スイッチ素子(SSR)
55:比較部
70:制御盤
60:電流検出部
CT:電流トランス

Claims (7)

  1. 電源から供給される三相交流電圧が各相コイルに印加される誘導電動機が組み込まれたポンプと、前記相コイルに流れる電流値を検出する電流検出部と、前記電流検出部により検出された電流値に基づいて各相コイルに印加する電圧を断続する交流スイッチ素子を備えた電流制御部と、を備えている水中ポンプ装置であって、
    前記電流制御部は、
    前記相コイルに印加される相間電圧または相電流に基づいて電源周波数に同期するパルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記パルス生成部から出力されるパルス信号の数を計数し、所定の計数閾値に達すると前記交流スイッチ素子を所定時間遮断する制御信号を出力する計数部と、
    前記電流検出部による検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて、所定時期に前記計数閾値を変化させる閾値制御信号を出力する比較部と、
    を備えて構成されている水中ポンプ装置。
  2. 前記比較部は、前記検出電流値と基準電流値との差分値に基づいて前記計数閾値の変化の程度を可変に設定可能な閾値制御信号を出力する請求項1記載の水中ポンプ装置。
  3. 前記パルス信号が前記電源周波数に同期したゼロクロス信号であり、前記所定時間が前記パルス信号の周期の(1/3)×整数倍に設定されている請求項1または2記載の水中ポンプ装置。
  4. 前記所定時間が前記閾値制御信号に基づいて可変に設定される請求項1から3の何れかに記載の水中ポンプ装置。
  5. 前記所定時期がパルス信号の計数値が前記所定の閾値に達した時期から再度計数が開始される時期の間である請求項1から4の何れかに記載の水中ポンプ装置。
  6. 前記基準電流値を可変に設定する基準電流値設定部を備えている請求項1から5の何れかに記載の水中ポンプ装置。
  7. 前記電流検出部による検出電流値と基準電流値との差分値が所定の電流閾値を超えると異常信号を出力する異常検出部を備えている請求項1から6の何れかに記載の水中ポンプ装置。
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