JP2014193241A - 瞳孔拡張器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、白内障手術等の眼科手術において、虹彩を傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を維持することが可能な瞳孔拡張器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る瞳孔拡張器1は、白内障手術等の眼科手術において瞳孔を拡張状態で維持するために用いられるものである。本瞳孔拡張器1は、全体で環状を形成する態様で直列的に配置された4本のアーム部10と、隣接する各アーム部10の端部同士を可動状態に連結する関節部20とを備えている。これによれば、隣接するアーム部10の端部同士が可動状態で連結されていることより、関節部20に基づいて眼内で本瞳孔拡張器1の全体形状を変形させ得るため、虹彩Iを傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を簡単かつ確実に維持することが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、白内障手術等の眼科手術において瞳孔を拡張状態で維持するために用いられる瞳孔拡張器に関する。
通常、人の眼は、虹彩の中央に位置する瞳孔から入射する光の量を調節する機能を備えている。虹彩は、角膜の後方であって、水晶体の前方に位置するリング状の組織であり、その中央が開口して瞳孔が形成されている。虹彩は、伸縮自在な粗な結合組織と、瞳孔を拡大させたり伸縮させたりする筋肉とから構成されており、明るい所では虹彩の組織が求心性に進展して瞳孔を小さくすること(縮瞳)により、眼の中に入射する光の量を少なくし、暗い所では虹彩の組織がその根元(瞳孔の周縁部)に向かって縮んで瞳孔を大きくすること(散瞳)により、眼の中に入射する光の量を多くするようにしている。
ところで、人の眼に生じる病気には、主に加齢が原因となって水晶体が混濁し、視力が低下する白内障と呼ばれる疾患がある。現在の白内障手術は、超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を適用するのが主流となっており、この手術では水晶体嚢における前嚢の中央に5〜6mm程度の円形の切開創を設け、この切開創から混濁した水晶体の中身を吸引除去し、該切開創から水晶体嚢内に眼内レンズを挿入する。
上記白内障手術や網膜硝子体手術等、虹彩より後方にある眼球内部の水晶体や硝子体あるいは網膜の手術を完遂するには、手術中に瞳孔の径を十分な大きさ(5〜6mm程度)に拡張(散瞳)状態で維持する必要がある。ところが、過去に虹彩に炎症が存在していた眼、緑内障のために長らく縮瞳剤の点眼を使用した眼、偽落屑物質が虹彩に付着している眼、あるいは老人性の縮瞳が強度の眼等の場合は、術前に散瞳剤を使用しても十分に瞳孔を拡張状態にすることができない場合がある。
このように瞳孔を十分に拡張状態にできないような眼に対しては、先端部がフック状となされた虹彩リトラクターが従来では用いられていた(例えば下記特許文献1参照)。虹彩リトラクターを4本用いて手術を行う場合を例に説明すると、虹彩リトラクターの設置に際しては、角膜に4箇所の切開創を形成し、それらの各切開創に虹彩リトラクターをそれぞれ挿入する。そして、瞳孔縁の各所に虹彩リトラクターの先端部を引っ掛けて虹彩の瞳孔縁を径方向外側に向かって引っ張り、この状態でシリコンストッパーを用いて各虹彩リトラクターを角膜に固定することにより、瞳孔の径を十分な大きさで拡張した状態に維持する。また、虹彩リトラクターの抜去に際しては、シリコンストッパーの固定を緩めてから虹彩リトラクターを各々外していく。このような虹彩リトラクターの設置および抜去は、虹彩を傷つけないように慎重に行わなければならないことから、相当な労力と時間を必要とするものであった。特に、虹彩リトラクターは、虹彩の瞳孔縁に引っ掛けるためのフック部が細い樹脂製のワイヤで形成されているため、虹彩リトラクターによって虹彩の瞳孔縁が引っ張られた際に虹彩の瞳孔縁が裂け、術後に瞳孔の変形を残してしまう虞があることが問題視されていた。
これに対して、近年では、上述のような虹彩リトラクターよりも簡単でかつ短時間に瞳孔を拡張させ得るものとして、Malyugin Ring、The OASIS Iris Expander、Morcher Pupil Dilator等の瞳孔拡張器が知られている(例えば下記特許文献2〜4参照)。これらの瞳孔拡張器は、形状記憶性が高いプラスチックによって構成されており、自然な状態では四角形のものや、1箇所がオープンとなされた略リング状のものがある。これら瞳孔拡張器は、細長く折り畳んで専用のインジェクターに収納し、2.2〜3.2mm程度の小さな切開創から眼内に挿入され、虹彩の瞳孔縁に嵌め込まれる。そして、4〜5箇所またはほぼ全周に亘って形成された虹彩係止部によって、虹彩における瞳孔縁の内側から引っ掛けられながら瞳孔を外側に向かって拡張するものである。
特開平7−194643号公報 特表2010−521229号公報 特表2002−531170号公報 特表平9−505753号公報
しかしながら、従来の瞳孔拡張器は、形状記憶性が高い物質からなるため、インジェクタから眼内に放出されると、眼内でそれぞれが有するオリジナルの形状(自然な状態の形状)に戻ることとなる。すると、眼内の虹彩上で5〜7mm程度の直径を有する四角形または円形に拡大するため、シンスキーフック等の医療器具を使って瞳孔拡張器の虹彩係止部を瞳孔縁に引っ掛けた後に、もう1つの虹彩係止部でその隣や対向側の瞳孔縁を引っ掛けようとすると、大きく開いた形状のまま虹彩係止部を大きく偏心的に移動させなければならない。このことに鑑みると、作業の困難性が十分に解消されていないため、瞳孔拡張器の設置に際して、角膜の透明性維持に大切な角膜内皮に接触したりあるいは虹彩組織を強く伸展させたりして、虹彩組織を傷めてしまう虞があった。
また、これらの瞳孔拡張器は、中等度における瞳孔の拡張状態の眼に対して設置することは可能であるが、瞳孔の拡張状態が悪く、小さい瞳孔への設置に対しては非常に困難であり、瞳孔を偏心的に大きく伸展させなければならないため、虹彩の組織にダメージを与え易いものであった。
さらに、Malyugin Ring等の従来の瞳孔拡張器では、眼内に挿入した際にオリジナルの形状に戻ってしまう欠点を補うために、インジェクタを眼内に挿入したままの状態で瞳孔拡張器を少しずつ放出しながら虹彩の瞳孔縁に引っ掛けることが行われている。ところが、虹彩の瞳孔縁に瞳孔拡張器を引っ掛けること自体が困難であり、誰もがこの作業を容易にできるものではない。特に3mmより小さい径の瞳孔における症例の場合には非常に困難な作業となる。また、抜去については、Malyugin Ring等は眼内でインジェクタにしまい込めるものであるが、その作業において虹彩を傷つけてしまう虞があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、白内障手術等の眼科手術において、虹彩を傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を維持することが可能な瞳孔拡張器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、白内障手術等の眼科手術において瞳孔を拡張状態で維持するために用いられる瞳孔拡張器に関するものであって、環状を形成する態様で直列的に配置された4本以上のアーム部と、隣り合う各アーム部の端部同士を可動状態に連結する関節部とを備えることを特徴とする。
これによれば、隣り合うアーム部の端部同士が関節部を介して可動状態で連結されていることより、各関節部に基づいて眼内で本瞳孔拡張器の全体形状を変形させ得るため、虹彩を傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を維持することが可能となる。
また、関節部は、周方向の一方側におけるアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部と、周方向の他方側におけるアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部とを備え、第1の関節係合部と第2の関節係合部が互いに回動可能となされているのが好ましい。これによれば、第1の関節係合部と第2の関節係合部を介して隣り合う各アーム部の端部同士を簡単かつ確実に可動状態で連結することができる。
また、関節部は、第1の関節係合部と第2の関節係合部が同一の回動軸を介して互いに軸支されているのが好ましい。これによれば、第1の関節係合部と第2の関節係合部が回動軸を介して互いに平行な平面方向に回動するため、本瞳孔拡張器の全体形状を平面方向に容易に変形させることができる。
また、関節部は、第1の関節係合部と第2の関節係合部を周方向に対向させる態様で軸支する支承部を備えるのが好ましい。これによれば、第1の関節係合部と第2の関節係合部が支承部を介して互いに平行な平面方向に回動するため、本瞳孔拡張器の全体形状を平面方向に容易に変形させることができる。
また、関節部は、第1の関節係合部と第2の関節係合部の回動を規制するための所定の摩擦力を有しているのが好ましい。これによれば、所定の摩擦力により第1の関節係合部および第2の関節係合部の回動が規制されることにより、第1の関節係合部および第2の関節係合部が設けられている各アーム部の可動も規制されるため、本瞳孔拡張器が虹彩等の眼内組織から外力を受けても、本瞳孔拡張器の全体形状を確実に維持することができる。
また、関節部は、第1の関節係合部と第2の関節係合部の間に弾性部材が設けられているのが好ましい。これによれば、第1の関節係合部と第2の関節係合部が回動するときに、第1の関節係合部と第2の関節係合部と弾性部材の間で所定の摩擦力が生じるため、各アーム部の可動を確実に規制することができる。また、第1の関節係合部と第2の関節係合部の間で起こる摩耗等の劣化を防止することができる。
また、関節部は、虹彩における瞳孔縁を係止するための虹彩係止補助部が設けられているのが好ましい。これによれば、虹彩係止補助部によって虹彩の瞳孔縁が係止されるため、本瞳孔拡張器をより安全に設置することができ、また瞳孔の拡張状態をより確実に維持することができる。
また、関節部は、眼科手術用の医療器具を挿入するための器具挿入孔が設けられているのが好ましい。これによれば、眼科手術用の医療器具を器具挿入孔に挿入すれば、関節部の径方向内側または径方向外側に力を加え易くなるため、眼内で本瞳孔拡張器の全体形状を簡単かつ確実に変形させることができる。
また、アーム部は、一方端部に設けられた第1の関節係合部が、隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の上方に位置するとともに、他方端部に設けられた第2の関節係合部が、隣り合うアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部の下方に位置することにより、各アーム部が周方向に傾斜状態で配置されているのが好ましい。これによれば、各アーム部を周方向に傾斜状態で配置することより、各アーム部では両端部間において上下方向に高さが生じるため、本瞳孔拡張器を設置した際に各アーム部の両端部間で虹彩の瞳孔縁を係止させて、瞳孔をより一層大きく拡張することができる。
また、アーム部は、一方端部に設けられた第1の関節係合部が、隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の上方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部が、隣り合うアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部の上方に位置する上側アーム部と、一方端部に設けられた第1の関節係合部が隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の下方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部が隣り合うアーム部の第1の関節係合部の下方に位置する下側アーム部とを備え、上側アーム部と下側アーム部が周方向に沿って交互に配置されていてもよい。
また、アーム部は、径方向外側に膨らむ態様で湾曲しているのが好ましい。これによれば、各アーム部が瞳孔の虹彩縁付近あるいは虹彩縁外側に配置されるため、手術に際して瞳孔部分の術野を広くすることができ、手術をより一層容易に行うことが可能となる。
本発明によれば、隣り合うアーム部の端部同士が可動状態で連結されていることより、関節部に基づいて眼内で本瞳孔拡張器の全体形状を変形させ得るため、虹彩を傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を簡単かつ確実に維持することが可能となる。このため、術者の誰もが本瞳孔拡張器を安心して設置および抜去することができ、ひいては手術における労力や時間を軽減することが可能となる。
第1の実施形態に係る瞳孔拡張器の斜視図である。 図1の瞳孔拡張器を(a)開いたときの平面図と(b)閉じたときの平面図である。 図1の瞳孔拡張器を開いたときの側面図ある。 図1の瞳孔拡張器の(a)関節部の断面図と(b)アーム部の平面図である。 図1の瞳孔拡張器の設置を段階的に示す(a)〜(d)平面図と(e)〜(h)側面図である。 図1の瞳孔拡張器の抜去を段階的に示す(a)〜(c)平面図である。 虹彩係止補助部の他の変形例を示す側面図である。 回動軸の他の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態に係る瞳孔拡張器の斜視図である。 図9の瞳孔拡張器を開いたときの平面図である。 第3の実施形態に係る瞳孔拡張器の斜視図である。
<第1の実施形態>
次に、本発明に係る瞳孔拡張器の第1の実施形態について図1〜図6を参照しつつ説明する。
[本瞳孔拡張器の構成]
本実施形態に係る瞳孔拡張器1は、白内障手術等の眼科手術において瞳孔を拡張状態で維持するために用いられるものであって、図1および図2に示すように、環状となる態様で直列的に配置された4本のアーム部10と、隣り合うアーム部10の端部同士を連結する関節部20とを備えるものである。この瞳孔拡張器1は、種々の素材から構成することができるが、ポリプロピレン、PMMA、硬質シリコン等の硬質な樹脂、またはチタンやステンレス等の金属によって構成されるのが好ましい。
前記アーム部10は、図1および図2に示すように、各々が同大同形で形成された剛性素材からなる部材であって、図4(b)に示すように、一方向(図4(a)では左右方向)に延在する板状の長尺部材である。各アーム部10は、後述するように周方向の一方側(図4(a)の左側)に関節部20の第1の関節係合部21が設けられるとともに、周方向の他方側(図4(a)の右側)に関節部20の第2の関節係合部22が設けられる。
また、各アーム部10は、両端部間が緩やかに湾曲する形状に形成されており、図2(a)に示すように、環状を形成する態様で各々が直列的に配置された場合では、径方向外側に膨らむ態様で湾曲している。これによれば、図2(a)に示すように、各アーム部10が瞳孔Pの虹彩縁Ie付近あるいは虹彩縁Ie外側に配置されるため、手術に際して瞳孔P部分の術野を広くすることができ、手術をより一層容易に行うことが可能となる。
なお、本実施形態のアーム部10は、両端部間の直線的な長さが4.5mm、幅が0.2mm、厚みが0.15mmで形成されている。
前記関節部20は、図1および図2に示すように、隣り合う各アーム部10の端部同士を可動可能に連結するものである。具体的に説明すると、この関節部20は、隣り合う一方側におけるアーム部10の一方端部に設けられた第1の関節係合部21と、隣り合う他方側におけるアーム部10の他方端部に設けられた第2の関節係合部22と、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22を互いに軸支する回動軸23と、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の間に設けられた弾性部材24と、虹彩Iにおける瞳孔縁Ieを係止するための虹彩係止補助部25とを備えている。
なお、各関節部20は、各アーム部10を隣り合うアーム部に対して0度から180度の範囲内で平面方向に可動させ得る。
前記第1の関節係合部21は、図4(b)に示すように、アーム部10の周方向の一方端部(図4(b)の左端部)に設けられており、中央部には回動軸23を挿通させるための挿通孔21aが形成されている。一方、前記第2の関節係合部22は、アーム部10の周方向の他方端部(図4(b)に右端部)に設けられており、中央部には回動軸23を挿通させるための挿通孔22aが形成されている。
そして、各関節部20において、図3に示すように、アーム部10の一方端部に設けられた第1の関節係合部21は、隣り合うアーム部10の他方端部に設けられた第2の関節係合部22の上方に位置している。また、アーム部10の他方端部に設けられた第2の関節係合部22は、隣り合うアーム部10の一方端部に設けられた第1の関節係合部21の下方に位置している。このため、各アーム部10は、図3に示すように、周方向に傾斜状態で配置されている。
このように、各アーム部10を周方向に傾斜状態で配置することによって、各アーム部10では両端部間において上下方向に高さが生じるため、図2(a)に示すように、本瞳孔拡張器1を設置した際に各アーム部10の両端部間で虹彩Iの瞳孔縁Ieを係止させて、瞳孔Pをより一層大きく拡張することができる。
なお、本実施形態では、第1の関節係合部21および第2の関節係合部22は、直径0.6mmの円盤状に形成されている。また、第1の関節係合部21および第2の関節係合部22の間隔は0.3mmで設定されている。
前記回動軸23は、図4(a)に示すように、上下方向の延びる態様の軸部23aを有しており、上下に配置された第1の関節係合部21および第2の関節係合部22の挿通孔21a、22aに挿通されることにより、第1の関節係合部21および第2の関節係合部22を互いに回動可能に軸支している。これにより、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22が回動軸23を介して互いに平行な平面方向に回動し得ることとなるため、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22を介して隣り合う各アーム部10が互いに平面方向に可動可能な状態となり、本瞳孔拡張器1の全体形状を平面方向に容易に変形させることができる。
また、前記回動軸23は、上端部および下端部がかしめられることにより、半円形状の頭部23bが形成されている。このため第1の関節係合部21および第2の関節係合部22の挿通孔21a、22aから回動軸23が抜けることを防止することができる。しかも、回動軸23の頭部23bにより第1の関節係合部21と第2の関節係合部22が弾性部材24を介してきつく挟まれるため、後述するように第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の間で所定の摩擦力を生じさせることができる。
前記弾性部材24は、厚さ0.3mmのシリコン、ポリウレタン、天然ゴム等の素材からなり、図4(a)に示すように、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の両者に対して密着状態で設けられている。このため第1の関節係合部21と第2の関節係合部22が回動軸23を介して回動するときに、この弾性部材24および第1の関節係合部21の間と、弾性部材24および第2の関節係合部22の間において所定の摩擦力を生じさせることができる。この「所定の摩擦力」は、本瞳孔拡張器1を設置あるいは抜去するに際して、虹彩I等の眼内組織から受ける力によっては第1の関節係合部21と第2の関節係合部22が回動せず、シンスキーフック等の医療器具を介して術者からの力によっては第1の関節係合部21と第2の関節係合部22が回動する程度の大きさを有する摩擦力であるのが好ましい。
このように弾性部材24により関節部20の第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の間に所定の摩擦力を生じさせることによって、隣り合う各アーム部10の可動を規制することができる。したがって、各アーム部10同士を任意の角度で交差させた状態で維持し得ることから、虹彩I等の眼内組織から外力を受けても、本瞳孔拡張器1の全体形状を確実に維持することができる。しかも、本実施形態では、弾性部材24が第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の間に設けられているため、第1の関節係合部21と第2の関節係合部22の間で起こる摩耗等の劣化を防ぐこともできる。
前記虹彩係止補助部25は、図1および図2に示すように、第1の関節係合部21および第2の関節係合部22の各々から径方向外側に突出する同大同形の係止片251,251からなる。これら係止片251,251は、図3に示すように、本瞳孔拡張器1が円形または略円形に開いた状態である場合、一部が重なる態様で上下に配置される。このため、本瞳孔拡張器1を瞳孔縁Ieの虹彩Iに設置した際、虹彩係止補助部25の両係止片251,251の間で瞳孔縁Ieの虹彩Iが係止されるため、本瞳孔拡張器1を安全に設置することができ、また瞳孔Pの拡張状態を確実に維持することができる。しかも、本実施形態では、両係止片251は、径方向外側に向かうに連れて次第に各先端部同士が離間していくように形成されているため、両係止片251の間に虹彩Iの瞳孔縁Ieを導入し易くなっている。
なお、本実施形態では、虹彩係止補助部25は、係止片251が各関節係合部21,22から径方向外側に向かって長さ0.6mmで形成されている。
また、虹彩係止補助部25は、図4に示すように、両係止片251に器具挿入孔25aが形成されている。このため、本瞳孔拡張器1の設置および抜去の際に、例えばシンスキーフックFを器具挿入孔25aに挿入すれば、関節部20の径方向内側または径方向外側に力を加え易くなるため、眼内で本瞳孔拡張器1の全体形状を簡単かつ確実に変形させることができる。
なお、上述した本瞳孔拡張器1の各構成のスケール(長さ、幅、厚み、間隔等)を踏まえると、図2(b)に示すように、本瞳孔拡張器1を全体で細長い略棒形状に変形させた場合、本瞳孔拡張器1の幅が約2.2mmになり得るため、2.5〜3.0mm程度の非常に小さな切開創H1から眼内に挿入することが可能である。また、本瞳孔拡張器1の幅が約2.2mmとなっている場合の長さは約9.8mmとなるため、この状態で眼内に全体を挿入した場合、眼内(前房中)の角膜Coの内側の長径(隅角から隅角までの距離)が12mmであることより、角膜Coの内皮や隅角を損傷する危険性が非常に低いものとなっている。したがって、本瞳孔拡張器1が虹彩Iの瞳孔縁Ieに設置された場合、最大径が6mm、最小径が5.2mmに瞳孔Pを拡張することができる。
[本瞳孔拡張器の設置および抜去の方法]
次に、本瞳孔拡張器1の設置および抜去について図5、6を参照しつつ説明する。なお、以下では、予め角膜Coには本瞳孔拡張器1を挿入するための切開創H1が直径約2.5〜3.0mmで形成されており、切開創H1の左右両側の角膜CoにはシンスキーフックFを挿入するためのサイドポート(切開創)H2,H3が直径約1.0mmで形成されている。これら切開創H1およびサイドポート(切開創)H2,H3を図中では破線で示している。
まず、本瞳孔拡張器1の設置については、図5(a)および図5(e)に示すように、粘弾性物質を前房内に注入して角膜Coと虹彩Iの間の空間を深く確保した状態にし、関節部20(回動軸23)を介して各アーム部10を可動させ、本瞳孔拡張器1を閉じた状態(全体が細長い略棒形状の状態)に変形させる。そして、この瞳孔拡張器1の一端部(図5(a)の下端部)を鑷子(せっし)Rによって摘みながら切開創H1から眼内に挿入し、本瞳孔拡張器1を虹彩Iの上方に配置していく。このように本瞳孔拡張器1が全体で細長い略棒形状であるときに、近接した状態にある一対の関節部20(具体的には虹彩係止補助部30の両係止片251)が虹彩Iの瞳孔縁Ieの内側に位置するように本瞳孔拡張器1を配置する。
なお、前房の中心に本瞳孔拡張器1を置けば上述の位置に自然と配置することができるようになっている。また、本瞳孔拡張器1を配置した位置が不適切である場合には、サイドポートH2,H3から2本のシンスキーフックFを各々挿入して本瞳孔拡張器1の位置を修正してもよい。また、この段階では鑷子Rで摘む下方端部が切開創H1から突出した状態で次の操作に移ってもよい。また、本瞳孔拡張器1の眼内への挿入はインジェクタを用いて行ってもよい。
次に、図5(b)および図5(f)に示すように、サイドポートH2,H3から挿入した2本のシンスキーフックFの各先端部を、近接した状態にある一対の関節部20の外側の各器具挿入孔25aに各々挿入し、虹彩Iの瞳孔縁Ieを関節部20の外側部分に係止させながら互いに離間する方向(図5(b)の左右方向)に向かって開いていく。このとき近接した状態にある一対の関節部20(図5(b)の左右方向に位置するもの)は、両側に位置する各アーム部10間の角度を小さくしていくように両アーム部10を可動させるとともに、離間した状態にある一対の関節部20(図5(b)の上下方向に位置するもの)は、両側に位置する各アーム部10間の角度を大きくしていくように両アーム部10を可動させる。なお、関節部20を左右方向に開いていく際、離間した状態にあった一対の関節部20(図5(b)の上下方向に位置するもの)がそれぞれ近接する状態になるまで開いていく。
また、ここで、関節部20に設けられた虹彩係止補助部25の両係止片251の間で虹彩Iの瞳孔縁Ieを係止させながら関節部20を開いていくときに、前段階で一対の関節部20が虹彩Iの瞳孔縁Ieの横に位置しておくことによって、シンスキーフックF等の使用経験がある白内障術者であれば容易に行うことができる。また、上下の両係止片251の長さが0.6mmであり、またいずれも同一形状であるため、虹彩Iに対して左右および前後について対称的に広い面積で圧迫と伸長の力を加えることとなるため、虹彩Iに対する侵襲を少ないものとすることができる。
次に、図5(c)および図5(g)に示すように、直前の操作によって近接した状態にある一対の関節部20(図5(c)の上下方向に位置するもの)の外側の各器具挿入孔25aにシンスキーフックFの各先端部をそれぞれ挿入し、虹彩Iの瞳孔縁Ieを外側部分に係止させながら互いに離間する方向(図5(c)の上下方向)に向かって開いていく。このとき、近接した状態にある一対の関節部20(図5(c)の上下方向に位置するもの)は、両側に位置する各アーム部10間の角度を小さくしていくように両アーム部10を可動させるとともに、離間した状態にある一対の関節部20(図5(b)の左右方向に位置するもの)は、両側に位置する各アーム部10間の角度を大きくしていくように両アーム部10を可動させる。なお、関節部20を上下方向に開いていく際、各アーム部10間の角度が均等となる大きさまで関節部20を開いていく。
而して、図5(d)および図5(h)に示すように、各関節部20が虹彩Iの瞳孔縁Ieを係止する。しかも、各アーム部10が傾斜状態となっているため、各アーム部10の両端部間で虹彩Iの瞳孔縁Ieを係止する。このため虹彩Iを傷付けることなく安全に設置することができ、十分な瞳孔の拡張状態を簡単かつ確実に維持することが可能となる。
一方、白内障手術等の眼内手術が完了した後の本瞳孔拡張器1の抜去については、図6(a)に示すように、まず粘弾性物質を注入して前房内の空間を確保した後、サイドポートH2,H3より挿入した2本のシンスキーフックFの先端部を、一対の関節部20(図6(a)の左右方向に位置)の各器具挿入孔25aにそれぞれ挿入する。そして、その一対の関節部20を互いに近接する方向に閉じていき、関節部20に基づいて眼内で本瞳孔拡張器1の全体形状を細長い略棒形状に変形させていく。
次に、図6(b)に示すように、全体が細長い略棒形状の状態となった本瞳孔拡張器1の一端部(図中では下端部)を鑷子Rによって摘み、図中の矢印に示すように、少し奥側(図6(b)の上方)に押して持ち上げながら瞳孔拡張器1の一端部の虹彩係止補助部25の係止片251から虹彩Iの瞳孔縁Ieを外す。
次に、図6(c)に示すように、その状態から手前(図6(c)の下方)に引いて切開創H1を通して眼外に摘出することにより瞳孔拡張器1を抜去する。
なお、本実施形態では、本瞳孔拡張器1の設置の際に全体で細長い略棒形状に変形させる場合について説明したが、予め変形させた状態にしておいてもよく、例えば本瞳孔拡張器1の出荷時に細長い略棒形状に既に変形させておいてもよい。
また、虹彩係止補助部25は、各係止片251が第1の関節係合部21および第2の関節係合部22の各々から径方向外側に突出するものである場合について説明したが、その他の形態であってもよい。例えば、図7示すように、瞳孔拡張器1’の虹彩係止補助部25’は側面視コ字状に形成されており、関節部20の下方に設けられている。
また、回動軸23が上下両端部に頭部23bが設けられている場合について説明したが、頭部23bが設けられていなくてもよい。
また、回動軸23の頭部23bがかしめることによって形成される場合について説明したが、回動軸23における軸部23aの上下に頭部23bが着脱可能な構成であってもよい。
また、回動軸23の軸部23aが1本の棒状部材からなるものとしたが、その他の構成であってもよい。例えば、回動軸230は、図8に示すように、上端部に頭部231bを有するとともに下方に向かって軸部231aが延びる上側軸部材231と、下端部に頭部232bを有するとともに上方に向かって円筒部232aが延びる下側軸部材232とを備え、第1の関節係合部21の挿通孔21aから上側軸部材231の軸部231aを挿通するとともに、第2の関節係合部22の挿通孔22aから下側軸部材232の円筒部232aを挿通し、上側軸部材231を下側軸部材232に嵌入して固定する。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る本瞳孔拡張器の第2の実施形態について図9および図10を参照しつつ説明する。なお、以下では上記の実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
本実施形態に係る前記瞳孔拡張器2は、図9および図10に示すように、環状を形成する態様で配置された2本の上側アーム部111および2本の下側アーム部112と、隣り合う各アーム部111、111、112、112の端部同士を連接する関節部120とを備える。
前記アーム部111、111、112、112は、図9および図10に示すように、各々が同大同形で形成された剛性素材からなる部材であって、周方向の一方側に関節部120の第1の関節係合部121が設けられているとともに、周方向の他方側に関節部120の第2の関節係合部122が設けられている。
前記上側アーム部111は、一方端部に設けられた第1の関節係合部121が、隣り合う下側アーム部112の他方端部に設けられた第2の関節係合部122の上方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部122が、隣り合う下側アーム部112の一方端部に設けられた第1の関節係合部121の上方に位置する。一方、下側アーム部112は、一方端部に設けられた第1の関節係合部121が隣り合う上側アーム部111の他方端部に設けられた第2の関節係合部121の下方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部122が隣り合う下側アーム部112の第1の関節係合部121の下方に位置する。
また、上側アーム部111の第1の関節係合部121または第2の関節係合部122と、下側アーム112の第2の関節係合部122または第1の関節係合部121の間には弾性部材24が設けられている。この弾性部材24は、厚さ0.3mmのシリコン、ポリウレタン、天然ゴム等の素材からなり、上下の第1の関節係合部121と第2の関節係合部122の両者に対して密着状態で設けられている。このため第1の関節係合部121と第2の関節係合部122が回動軸23を介して回動するときに、この弾性部材24と第1の関節係合部21および第2の関節係合部22との間において所定の摩擦力を生じさせることができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る本瞳孔拡張器の第3の実施形態について図11を参照しつつ説明する。なお、以下では上記の各実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
本実施形態に係る瞳孔拡張器3は、図11に示すように、環状を形成する態様で配置された4本のアーム部210と、隣り合うアーム部210の端部同士を連接する関節部220とを備える。
前記アーム部210は、図11に示すように、各々が同一の形状で形成された剛性素材からなる部材であって、周方向の一方側に関節部220の第1の関節係合部221が設けられているとともに、周方向の他方側に関節部220の第2の関節係合部222が設けられている。
前記関節部220は、図11に示すように、周方向の一方側におけるアーム部210の一方端部に設けられた第1の関節係合部221と、周方向の他方側におけるアーム部210の他方端部に設けられた第2の関節係合部222と、第1の関節係合部221と第2の関節係合部22を回動軸223を介して軸支する支承部227を備える。この支承部227は、第1の関節係合部221と第2の関節係合部222を周方向に対向させる態様で軸支している。なお、支承部227には器具挿入孔227aが形成されている。
これによれば、第1の関節係合部221と第2の関節係合部222が支承部224を介して互いに平行な平面方向に回動するため、本瞳孔拡張器3の全体形状を平面方向に容易に変形させることができる。
なお、上記各実施形態では、アーム部は径方向外側に膨らむ態様で湾曲する態様で形成されるものとしたが、湾曲していなくてもよい。
また、アーム部は4本である場合について説明したが、5本以上であってもよい。
また、各アーム部は弾性部材による所定の摩擦力によって回動を規制されるものとしたが、その他の方法で各アーム部の回動を規制するものであってもよい。
また、関節部は回動軸によりアーム部を可動させるものとしたが、回動軸以外の機構によってアーム部を可動させるものであってもよい。
また、関節部は第1の関節係合部と第2の関節係合部を備え、該第1の関節係合部と第2の関節係合部が可動可能となされている場合について説明したが、その他の構成で隣り合うアーム部の端部同士を可動可能に連結するものであってもよい。
また、回動軸23は頭部23bが設けられている場合について説明したが、設けられていなくてよい。
また、器具挿入孔25aが設けられている場合について説明したが、設けられていなくてもよい。
また、虹彩係止補助部25が設けられている場合について説明したが、設けられていなくてもよい。
また、各構成のスケール(長さ、幅、厚み、間隔等)は実施例として例示的に示したものであり、これらに限定されるものではない。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1…瞳孔拡張器
10…アーム部
20…関節部
21…第1の関節係合部
21a…挿通孔
22…第2の関節係合部
22a…挿通孔
23…回動軸
23a…軸部
23b…頭部
24…弾性部材
25…虹彩係止補助部
251…係止片
25a…器具挿入孔
227…支承部
Co…角膜
P…瞳孔
I…虹彩
Ie…瞳孔縁
S…水晶体嚢
F…シンスキーフック

Claims (11)

  1. 白内障手術等の眼科手術において瞳孔を拡張状態で維持するために用いられる瞳孔拡張器であって、
    環状を形成する態様で直列的に配置された4本以上のアーム部と、
    隣り合う前記各アーム部の端部同士を可動状態に連結する関節部とを備えることを特徴とする瞳孔拡張器。
  2. 前記関節部は、周方向の一方側におけるアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部と、周方向の他方側におけるアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部とを備え、第1の関節係合部と第2の関節係合部が互いに回動可能となされている請求項1に記載の瞳孔拡張器。
  3. 前記関節部は、前記第1の関節係合部と第2の関節係合部が同一の回動軸を介して互いに軸支されている請求項2に記載の瞳孔拡張器。
  4. 前記関節部は、前記第1の関節係合部と第2の関節係合部を周方向に対向させる態様で軸支する支承部を備える請求項2に記載の瞳孔拡張器。
  5. 前記関節部は、前記第1の関節係合部と第2の関節係合部の回動を規制するための所定の摩擦力を有している請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
  6. 前記関節部は、前記第1の関節係合部と第2の関節係合部の間に弾性部材が設けられている請求項5に記載の瞳孔拡張器。
  7. 前記関節部は、虹彩における瞳孔縁を係止するための虹彩係止補助部が設けられている請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
  8. 前記関節部は、眼科手術用の医療器具を挿入するための器具挿入孔が設けられている請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
  9. 前記アーム部は、一方端部に設けられた第1の関節係合部が、隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の上方に位置とともに、他方端部に設けられた第2の関節係合部が、隣り合うアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部の下方に位置することにより、各アーム部が周方向に傾斜状態で配置されている請求項2ないし請求項8のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
  10. 前記アーム部は、一方端部に設けられた第1の関節係合部が、隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の上方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部が、隣り合うアーム部の一方端部に設けられた第1の関節係合部の上方に位置する上側アーム部と、一方端部に設けられた第1の関節係合部が隣り合うアーム部の他方端部に設けられた第2の関節係合部の下方に位置し、かつ他方端部に設けられた第2の関節係合部が隣り合うアーム部の第1の関節係合部の下方に位置する下側アーム部とを備え、上側アーム部と下側アーム部が周方向に沿って交互に配置されている請求項2ないし請求項8のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
  11. 前記アーム部は、径方向外側に膨らむ態様で湾曲している請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の瞳孔拡張器。
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