JP2014189911A - 布帛の膠着処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 EVOHと他の繊維形成性熱可塑性重合体からなる複合繊維であって表面の少なくとも一部にEVOHが露出している複合繊維(a)を用いて製造した布帛における膠着処理を施す箇所に少なくとも水を付与して布帛に水を含ませた状態で布帛を加熱加圧して、布帛を形成している複合繊維(a)同士を膠着させる方法。
【選択図】 なし
Description
そのため、この技術を、例えば、アンダーウエアの特定の部分に応用すれば、身体の特定部分の体型を補正する機能を現出させたり、特定部分の筋肉を緊縛することで末梢血流を促進させてうっ血を解消させる機能を現出させることができる。また、この技術を靴の甲皮に応用し、靴の甲皮全体を前記した伸縮性布地から形成し、つま先部分とかかと部分に位置する布地部分の繊維同士を膠着させれば、つま先部分およびかかと部分を甲皮の他の箇所(例えば甲皮の側面部分)を硬くすることができる。
かかる点から、布帛の熱劣化や収縮を防ぎながら、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体からなる複合繊維を用いて製造した布帛を熱圧着処理して繊維同士を膠着または擬膠着させる方法の開発が求められている。
(1) エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体からなる複合繊維であって表面の少なくとも一部にエチレン−ビニルアルコール系共重合体が露出している複合繊維(a)を用いて製造した布帛の膠着処理方法であって、前記布帛における膠着処理を施す箇所に少なくとも水を付与して布帛に水を含ませた状態で布帛を加熱加圧して、布帛を形成している複合繊維(a)同士を膠着させることを特徴とする布帛の膠着処理方法である。
(2) 複合繊維(a)を構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体が、エチレン由来の構造単位の含有割合が25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体である前記(1)の布帛の膠着処理方法;
(3) 複合繊維(a)を構成する他の繊維形成性熱可塑性重合体が、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体およびポリオレフィン系重合体から選ばれる1種または2種以上である前記(1)または(2)の布帛の膠着処理方法;
(4) 布帛が、複合繊維(a)のみを用いて製造した布帛、または複合繊維(a)と他の繊維を用いて製造した布帛である前記(1)〜(3)のいずれかの布帛の膠着処理方法;
(5) 温度90〜160℃および圧力0.1〜10MPaの条件下で加熱加圧して複合繊維(a)同士を膠着させる前記(1)〜(4)のいずれかの布帛の膠着処理方法;および、
(6) 布帛の一部で複合繊維(a)同士を膠着させる前記(1)〜(5)のいずれかの布帛の膠着処理方法;
である。
本発明の膠着処理方法による場合は、従来よりも低い温度で加熱加圧して布帛を形成している複合繊維(a)同士を膠着させることができるので、熱効率的にも優れている。
繊維表面の少なくとも一部にエチレン−ビニルアルコール系共重合体が露出している複合繊維(a)は、繊維同士が膠着した後でも耐屈曲性に優れていて、曲げなどの外力が加わっても亀裂や割れなどが生じないため、本発明の膠着処理によって得られる布帛においては、膠着処理を施した箇所がそのまま良好な耐屈曲性を維持していて、曲げなどの外力が加わっても亀裂や破断を生じない。
本発明は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体からなり、繊維表面の少なくとも一部にエチレン−ビニルアルコール系共重合体が露出している複合繊維(a)を用いて製造した布帛[以下、この布帛を「布帛(A)」ということがある]の膠着処理方法である。
ここで、本発明における「膠着」とは、布帛(A)を構成している複合繊維(a)同士が境なく融着しているか、または複合繊維(a)同士の間に境があっても離そうとしても離れず、無理に離すと複合繊維(a)の破壊する状態で複合繊維(a)同士が接合している状態をいう。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体におけるエチレン単位の含有割合が25モル%よりも少ないと(ビニルアルコール単位の含有割合が75モル%を超えると)、溶融紡糸性が低下して、他の繊維形成性熱可塑性重合体と複合紡糸して複合繊維(a)を製造する際に、曳糸性が不良となり、紡糸時または延伸時の単糸切れ、断糸などが生じ易くなる。一方、エチレン−ビニルアルコール系共重合体におけるエチレン単位の含有割合が60モル%を超えると(ビニルアルコール単位の含有割合が40モル%よりも少ないと)、親水性を有する風合いの良好な複合繊維が得られにくくなる。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体の融点が155℃よりも低いと、安定な紡糸温度の設定が困難になり易く、一方190℃よりも高いと、布帛に水を含ませた状態で膠着処理を行う場合でも、160℃を超える温度で加熱加圧することが必要になる。
複合繊維(a)を構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体は、架橋処理を施されていないことが好ましいが、布帛の膠着処理を従来よりも低い温度で行えるようにするという本発明の目的の妨げにならない範囲で、必要に応じて、アルデヒド、ノナンジアールなどの架橋剤を用いて架橋処理を施してあってもよい。エチレン−ビニルアルコール系共重合体の架橋処理は、複合繊維(a)を製造する前および複合繊維(a)を製造した後のいずれの段階で行ってもよい。
ポリエステル系重合体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエステルを構成するテレフタル酸単位の一部が式「−SO3X」で表されるスルホン酸塩基(前記式中Xは金属イオン、4級ホスホニウムイオン、4級アンモニウムイオンなどの塩を形成する陽イオンを示す)で置換されたテレフタル酸単位やイソフタル酸単位に置き換わったカチオン可染性ポリエステル、ポリエステルを構成するテレフタル酸単位の一部がイソフタル酸などの他の芳香族ジカルボン酸単位、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸などの他の脂肪族ジカルボン酸単位に置き換わった共重合ポリエステルなどを挙げることができる。
ポリアミド系重合体としては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,6などを挙げることができる。
複合繊維(a)の複合形態としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を鞘成分とし他の繊維形成性熱可塑性重合体を芯成分とする芯鞘型複合繊維、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を海成分として他の繊維形成性熱可塑性重合体を島成分とする海島型複合繊維、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体が交互に貼り合わさったサイドバイサイド型複合繊維などを挙げることができる。
そのうちでも、複合繊維(a)は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を鞘成分とし他の繊維形成性熱可塑性重合体を芯成分とする芯鞘型複合繊維であることが、膠着処理を行う際の効率性の点から好ましい。
複合繊維(a)は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体を用いて、それぞれの複合形態に対応した紡糸口金を有する複合紡糸装置を用いて溶融紡糸することによって製造することができる。
布帛(A)が編布である場合は、例えば、トリコット編地、ラッセル編地、ミラニーズ編地、クロッシェ編地などの経編地;平編地、ゴム編地、パール編(ガータ編)地、浮編地、タック編地、両面編地、丸編地などの緯編地などを挙げることができる。
布帛(A)が織布である場合は、例えば、平織地、綾織地、朱子地、ジャガード織地などを挙げることができる。
布帛(A)が不織布である場合は、例えば、乾式法、湿式法、スパンボンド法、メルトブローン法、エアレイド法などによって繊維ウエブを形成し、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、水流交絡法などによって繊維間の接合や交絡を行って得られる不織布を挙げることができる。
加熱加圧して布帛(A)を形成している複合繊維(a)同士を確実に膠着させるためには、布帛(A)を形成している繊維の合計質量に基づいて、複合繊維(a)の割合が30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。
布帛(A)が編布または織布である場合は、複合繊維(a)単独のマルチフィラメント糸のみを用いて形成されていてもよいし、複合繊維(a)のモノフィラメント糸のみを用いて形成されていてもよいし、複合繊維(a)の短繊維のみから形成した紡績糸だけを用いて形成されていてもよい。また、複合繊維(a)のみからなるマルチフィラメント糸、モノフィラメント糸および紡績糸のうちの1種または2種以上と、他の繊維からなるマルチフィラメント糸、モノフィラメント糸および紡績糸の1種または2種以上を用いて、仮撚加工、捲縮加工、甘撚り加工、強撚加工、カバーリング加工、交絡加工、引き揃えなどを行って複合糸とし、その複合糸を用いて布帛(A)を製造し、当該布帛(A)を用いて本発明の膠着処理を行ってもよい。
布帛(A)が、織布である場合は、経糸および緯糸の両方を複合繊維(a)からなる糸を用いて製造した織布であってもよいし、経糸として他の繊維よりなる糸を用い、緯糸として複合繊維(a)からなる糸を用いて製造した織布であってもよいし、また前記の逆であってもよい。
また、布帛(A)として、布帛の所定の箇所が複合繊維(a)よりなる糸から形成され、他の箇所が複合繊維(a)以外の繊維よりなる糸から形成されている布帛を用いてもよく、この場合には、複合繊維(a)よりなる糸から形成されている箇所に本発明の膠着処理を施す。
布帛(A)が不織布である場合は、複合繊維(a)を単独で用いて形成した不織布であってもよいし、複合繊維(a)と他の繊維を用いて形成した不織布であってもよい。
水は、布帛(A)における膠着処理を施す箇所だけに付与してもよいし、または布帛(A)全体に付与してもよい。布帛(A)における膠着処理を施す箇所だけに水を付与すると、膠着処理後の布帛(A)の乾燥を省略したり、乾燥時間を低減することができる。
また、布帛(A)における膠着処理を施す箇所だけに水を付与して当該箇所だけに水を含ませた状態で、水を含ませた箇所における複合繊維(a)同士は膠着するが、水を含ませてない箇所では複合繊維(a)同士の膠着が生じない所定の温度で膠着処理を行なうと、水を含ませた箇所のみを選択的に膠着させることができる。
布帛(A)における一部の箇所のみを膠着させる場合や、膠着処理を施す布帛(A)のサイズが小さい場合には、布帛(A)に水を噴霧する方法、水を滴下する方法が、膠着処理を施す箇所だけに水を選択的に付与することができ、しかも布帛(A)に付与する水の量が過剰にならずに、膠着処理後の乾燥処理を省略でき、または乾燥処理が必要な場合にも乾燥時間を短縮できる点から好ましい。
また、布帛(A)全体に膠着処理を施す場合は、布帛(A)に水を噴霧する方法、布帛(A)に水を散布する方法、布帛(A)を水中に浸漬する方法などを採用することができる。
かかる点から、布帛(A)への水の付与量は、布帛(A)における膠着を行なわせる箇所1cm2当たりにつき、水を0.1〜2mL、特に0.3〜1mLの量で付与することが好ましい。
その際の加熱加圧方法および装置の種類や構造などは特に制限されず、布帛(A)の全体または所定の箇所において、布帛(A)を形成している複合繊維(a)同士を膠着させることのできる加熱加圧方法および装置であればいずれの方法および装置であってもよい。
何ら限定されるものではないが、膠着処理を行なうための加熱加圧方法としては、プレス加工方法、カレンダー加工方法、アイロンかけ法などを挙げることができる。
加熱方式は、電気加熱、熱媒体による加熱、高周波による加熱などのいずれでもよい。
加熱加圧装置における布帛(A)と接する面は、膠着処理の内容や膠着処理を施した布帛の用途などに応じて、平滑面であってもよいし、または模様や図形などが刻設された凹凸面(エンボス面)であってもよい。
布帛(A)における膠着を生じさせる箇所に少なくとも水を付与して複合繊維(a)同士を膠着させる本発明の方法による場合は、水を付与せずに膠着処理を行う従来法に比べて、一般に20〜80℃低い温度で膠着処理を行うことができるが、膠着処理を行う際の加熱温度が低すぎると(通常90℃よりも低いと)、布帛(A)を構成する複合繊維(a)同士の膠着が弱くなり易く、一方加熱温度が高すぎると(通常160℃よりも高いと)、布帛(A)を構成する繊維の劣化、布帛(A)の収縮などが生じ易くなり、しかも熱効率の点からも不経済である。
また、加熱加圧時の圧力が0.1MPaよりも低いと布帛(A)を構成する複合繊維(a)同士の膠着が弱くなり易く、一方圧力が10MPaよりも高いと膠着箇所が硬くなりすぎて、布帛全体での風合、外観、強度などが低下したものになり易い。
特に、布帛(A)が2層以上の多層構造を有し、一方の表面層側だけが複合繊維(a)を用いて形成されていてもう一方の表面層側は複合繊維(a)よりも融点の高い繊維を用いて形成されている場合には、複合繊維(a)を用いて形成されている表面層側だけで繊維同士の膠着が行なわれるようにするとよい。
また、布帛(A)が2層以上の多層構造を有し、両方の表面層が複合繊維(a)を用いて形成されている場合には、両方の表面層で繊維同士の膠着が行なわれるようにしてもよいし、または片方の表面層側だけで繊維同士の膠着が行なわれるようにしてもよい。この後者の場合には、布帛(A)の一方の表面側ともう一方の表面側とで加熱温度を変えることによって片方の表面側だけで繊維同士の膠着を生じさせることができる。
染色処理は、複合繊維(a)を形成している他の繊維形成性熱可塑性重合体の種類などに応じて適当な染料を選択して行なうとよい。
以下の例において、膠着処理後の布帛における膠着の有無および収縮の有無の判定は、以下の方法で行なった。
布帛(A)を形成している複合繊維(a)同士が境なく融着しているかまたは複合繊維(a)同士の間に境があっても離そうとしても離れず、無理に離すと複合繊維(a)の破壊が生ずる場合を「膠着有」と判定し、複合繊維(a)同士が膠着していない場合または一見したところ膠着しているように見えるが複合繊維(a)の破損を生ずることなく分離できる場合を「膠着無」と判定した。
膠着処理後の布帛(A)において、膠着処理を行った箇所および当該箇所の周囲に膠着に伴う収縮によってシワや歪が生じておらず、平らな膠着部が形成されている場合を「収縮シワなし」(○)と判定し、膠着処理を行った箇所および/または当該箇所の周囲に膠着に伴う収縮によりシワや歪みが少し生じている場合を「やや収縮シワあり」(△)と判定し、膠着処理を行った箇所および/または当該箇所の周囲に膠着に伴う収縮によりシワや歪みが強く生じている場合を「収縮シワあり」(×)と判定した。
(1) 釜間距離5mmの22ゲージダブルラッセル機を使用して、表面層用および裏面層用の糸として株式会社クラレ製「ソフィスタ」[エチレン単位の含有量44モル%、ケン化度99.6%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(示差走査熱分析の吸熱ピーク点より求めた融点167℃)を鞘成分およびポリエチレンテレフタレートを芯成分とする芯鞘型複合繊維(鞘成分:芯成分=55:45の質量比)よりなるマルチフィラメント糸(167dtex/48f)][以下これを「複合繊維(a1)」という]を用い、中間層用の糸として株式会社クラレ製「ソフィスタ」[エチレン単位の含有量44モル%、ケン化度99.6%のエチレン−ビニルアルコール共重合体を鞘成分およびポリエチレンテレフタレートを芯成分とする芯鞘型複合繊維(鞘成分:芯成分=55:45の質量比)よりなるマルチフィラメント糸(84dtex/24f)][以下これを「複合繊維(a2)」という]を用いて、ダブルラッセル編地を作製した後、この編地を140℃で仕上げセットした。
(2) 上記(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片の上方から1回で約5mLの水を噴霧できるスプレーにて水を5回噴霧して試験片全体に水を含ませた。
(3) 上記(2)で水を含ませた試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を130℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(4) 上記(3)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a1)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生していなかった。この実施例1の結果を下記の表1に示す。
(1) 実施例1の(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片に水を付与することなく試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を150℃、下部のステンレス板の温度を150℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では、いずれも複合繊維(a1)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例1の結果を下記の表1に示す。
(1) 比較例1の(1)において、加熱加圧する際の上部および下部のステンレス板の温度を180℃にした以外は、比較例1の(1)と同様にして膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a1)同士が膠着してほぼ正方形の膠着部が形成されていたが、膠着部分および膠着部の周囲に少しシワや歪みが発生していた。この比較例2の結果を下記の表1に示す。
(1) 実施例1の(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片を金属ネット上に載せ、130℃に加熱した熱風乾燥機にて、何ら加圧せずに20秒間膠着処理を行った。
(2) 上記(2)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、表裏面層いずれも複合繊維(a1)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例3の結果を下記の表1に示す。
(1) 釜間距離5mmの22ゲージダブルラッセル機を使用して、表面層用の糸として実施例1で使用したのと同じ株式会社クラレ製「ソフィスタ」[複合繊維(a1)]を用い、中間層用の糸としてレギュラーポリエステルモノフィラメント糸(33dtex/1f)[以下これを「ポリエステル糸(b1)」という]を用い、裏面層用の糸としてレギュラーポリエステルマルチフィラメント糸(167dtex/48f)(以下これを「ポリエステル糸(b2)」という]を用いて、ダブルラッセル編地を作製した後、この編地を140℃で仕上げセットした。
(2) 上記(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片の上方から1回で約5mLの水を噴霧できるスプレーにて水を5回噴霧して試験片全体に水を含ませた。
(3) 上記(2)で水を含ませた試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を130℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(4) 上記(3)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a1)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所ではポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着は行なっていなかった。この実施例2の結果を下記の表1に示す。
(1) 実施例2の(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を25℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a1)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所ではポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着は行なっていなかった。この実施例3の結果を下記の表1に示す。
(1) 実施例2の(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片に水を付与することなく試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を150℃、下部のステンレス板の温度を150℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では、いずれも繊維(フィラメント)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例4の結果を下記の表1に示す。
(1) 比較例4の(1)において、加熱加圧する際の上部および下部のステンレス板の温度を180℃にした以外は、比較例4の(1)と同様にして膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a1)同士が膠着してほぼ正方形の膠着部が形成されていたが、膠着部分および膠着部の周囲に少しシワや歪みが発生していた。この比較例5の結果を下記の表1に示す。
(1) 実施例2の(1)で得られた仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片を金属ネット上に載せ、130℃に加熱した熱風乾燥機にて、何ら加圧せずに20秒間膠着処理を行った。
(2) 上記(2)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、表裏面層いずれも複合繊維(a1)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例6の結果を下記の表1に示す。
それに対して、比較例1および4では、布帛(A)に水を付与せずにそのまま膠着処理を行なったことによって、実施例1〜3に比べて20℃高い、150℃で加熱加圧したが複合繊維(a)同士を膠着させることができなかった。
また、比較例2および5では、水を付与していない布帛(A)を180℃という高い温度で加熱加圧して膠着処理を行なったことにより、複合繊維(a)同士を膠着させることができたが、膠着処理によって布帛に収縮が生じた。
また、比較例3および6では、布帛(A)に水を付与してから膠着処理を行なったが、膠着処理時に加圧しなかったことにより、複合繊維(a)同士を膠着させることができなかった。
(1) 釜間距離5mmの22ゲージダブルラッセル機を使用して、表面層用および裏面層用の糸として、株式会社クラレ製「カチオン染料可染ソフィスタ」[鞘成分としてエチレン単位の含有量44モル%、ケン化度99.6%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(ピーク融点167℃)を用い、芯成分として共重合ポリエステル(テレフタル酸88.3モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸1.7モル%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸5.0モル%およびアジピン5.0モル%からなるジカルボン酸単位とエチレングリコール単位からなる共重合ポリエステル)を用いて製造した芯鞘型複合繊維(鞘成分:芯成分=55:45の質量比)よりなるマルチフィラメント糸(167dtex/48f)][以下これを「複合繊維(a3)」という]を用い、中間層用の糸として前記した複合繊維(a3)と総繊度およびフィラメント数だけが異なる株式会社クラレ製「カチオン染料可染ソフィスタ」(87dtex/24f)][以下これを「複合繊維(a4)」という]を用いて、ダブルラッセル編地を作製した後、この編地を140℃で仕上げセットし、次いで90℃の染色温度でカチオン染料(日本化薬株式会社製「Kayacry」)にて灰色に染色して、更に140℃で仕上げセットした。
(2) 上記(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片の上方から1回で約5mLの水を噴霧できるスプレーにて水を5回噴霧して試験片全体に水を含ませた。
(3) 上記(2)で水を含ませた試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を130℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(4) 上記(3)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生していなかった。この実施例4の結果を下記の表2に示す。
(1) 実施例4の(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片に水を付与することなく試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を150℃、下部のステンレス板の温度を150℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(2)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では、いずれも複合繊維(a3)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例7の結果を下記の表2に示す。
(1) 比較例7の(1)において、加熱加圧する際の上部および下部のステンレス板の温度を180℃にした以外は、比較例9の(1)と同様にして膠着処理を行った。
(2) 上記(2)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着してほぼ正方形の膠着部が形成されていたが、膠着部分および膠着部の周囲に少しシワや歪みが発生していた。この比較例8の結果を下記の表2に示す。
(1) 釜間距離5mmの22ゲージダブルラッセル機を使用して、表面層用の糸として実施例4で使用したのと同じ「カチオン染料可染ソフィスタ」[複合繊維(a3)]を用い、中間層用の糸としてレギュラーポリエステルモノフィラメント糸(33dtex/1f)[ポリエステル糸(b1)]を用い、裏面層用の糸としてカチオン染料可染ポリエステルマルチフィラメント糸(167dtex/48f)(以下これを「ポリエステル糸(b3)」という]を用いて、ダブルラッセル編地を作製した後、この編地を実施例4におけるのと同様にして、140℃で仕上げセットし、カチオン染料により染色し、更に140℃で仕上げセットした。
(2) 上記(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片の上方から1回で約5mLの水を噴霧できるスプレーにて水を5回噴霧して試験片全体に水を含ませた。
(3) 上記(2)で水を含ませた試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を130℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(4) 上記(3)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所ではカチオン染料可染ポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着は行なっていなかった。この実施例5の結果を下記の表2に示す。
(1) 実施例5の(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を25℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所ではカチオン染料可染ポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着は生じていなかった。この実施例6の結果を下記の表2に示す。
(1) 実施例5の(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、試験片に水を付与することなく試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、それをプレス装置に配置して上部のステンレス板の温度を150℃、下部のステンレス板の温度を150℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では、いずれも繊維(フィラメント)同士の膠着が何ら起こっておらず、膠着処理を行なう前と殆ど同じ状態であった。この比較例9の結果を下記の表2に示す。
(1) 比較例9の(1)において、加熱加圧する際の上部および下部のステンレス板の温度を180℃にした以外は、比較例9の(1)と同様にして膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上下のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着してほぼ正方形の膠着部が形成されていたが、膠着部分および膠着部の周囲に少しシワや歪みが発生していた。この比較例10の結果を下記の表2に示す。
(1) 実施例5の(1)において、裏面層用の糸として、カチオン染料可染ポリエステルマルチフィラメント糸[ポリエステル糸(b4)]の代わりに、黒原着ポリエステルマルチフィラメント糸(167dtex/49f)(以下これを「ポリエステル糸(b4)」という]を用いた以外は、実施例5の(1)と同様にして、仕上げセット−染色−仕上げセットを行なったダブルラッセル編地を作製した。
(2) 上記(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を130℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(3) 上記(2)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所では黒原着ポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着はなかった。この実施例7の結果を下記の表2に示す。
(1) 実施例7の(1)で得られた染色−仕上げセット後のダブルラッセル編地から、縦×横=12cm×12cmの試験片を切り出し、実施例1の(2)と同様にして試験片に水を5回スプレーして試験片全体に水を含ませた後、その試験片の中央上下に、縦×横×厚み=10cm×10cm×0.5cmのステンレス板を1枚ずつ配置して試験片を2枚のステンレス板で挟み、上部のステンレス板の温度を130℃、下部のステンレス板の温度を25℃にして、0.5MPaの加圧下で20秒間加熱加圧して膠着処理を行った。
(2) 上記(1)で得られた膠着処理後の編地について、上記した方法で膠着の有無および収縮の有無を評価したところ、上部のステンレス板の当接箇所では布帛を構成する複合繊維(a3)同士が膠着して平らな正方形の膠着部が形成されていて、膠着部分および膠着部の周囲にシワや歪みが発生しておらず、一方下部のステンレス板の当接箇所では黒原着ポリエステル繊維(ポリエステルフィラメント)同士の膠着はなかった。この実施例8の結果を下記の表2に示す。
それに対して、比較例7および9では、布帛(A)に水を付与せずにそのまま膠着処理を行なったことによって、実施例4〜8に比べて20℃高い、150℃で加熱加圧したが複合繊維(a)同士を膠着させることができなかった。
また、比較例8および10では、水を付与していない布帛(A)を180℃という高い温度で加熱加圧して膠着処理を行なったことにより、複合繊維(a)同士を膠着させることができたが、膠着処理によって布帛にシワや歪みが生じた。
Claims (6)
- エチレン−ビニルアルコール系共重合体と他の繊維形成性熱可塑性重合体からなる複合繊維であって表面の少なくとも一部にエチレン−ビニルアルコール系共重合体が露出している複合繊維(a)を用いて製造した布帛の膠着処理方法であって、前記布帛における膠着処理を施す箇所に少なくとも水を付与して布帛に水を含ませた状態で布帛を加熱加圧して、布帛を形成している複合繊維(a)同士を膠着させることを特徴とする布帛の膠着処理方法。
- 複合繊維(a)を構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体が、エチレン由来の構造単位の含有割合が25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体である請求項1に記載の布帛の膠着処理方法。
- 複合繊維(a)を構成する他の繊維形成性熱可塑性重合体が、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体およびポリオレフィン系重合体から選ばれる1種または2種以上である請求項1または2に記載の布帛の膠着処理方法。
- 布帛が、複合繊維(a)のみを用いて製造した布帛、または複合繊維(a)と他の繊維を用いて製造した布帛である請求項1〜3のいずれか1項に記載の布帛の膠着処理方法。
- 温度90〜160℃および圧力0.1〜10MPaの条件下で加熱加圧して複合繊維(a)同士を膠着させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の布帛の膠着処理方法。
- 布帛の一部で複合繊維(a)同士を膠着させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の布帛の膠着処理方法。
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