JP2014188610A - ドライバービット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端に、離脱対象のネジの頭部に形成された十字穴に嵌合する嵌合部2を有するドライバービットである。嵌合部が、軸心から放射状に伸びかつ円周方向90度おきに形成された羽根3と羽根の間にそれぞれ形成されたガイド溝4とを有して正面視十字状に形成される。対向位置に配置された羽根同士の先端の頂部間距離が1.45mm〜1.75mmの範囲に設定される。対向位置に配置されたガイド溝の先端の底部間距離が1.15mm〜1.35mmの範囲に設定される。
【選択図】図1
Description
これらのネジは、JIS(日本工業規格)によって、雄ネジ部の径や長さのほか、ネジ頭部の十字穴についても、その大きさが細かく定められている。
一方、ドライバービットについても、JIS(日本工業規格)によってサイズが定められている。そして、例えば、皿小ネジ、丸皿小ネジ、なべ小ネジのM4、M3のネジを取り外すには、通常、2番のドライバービットが使用される。
このため、トラスタイプ以外のタイプのM4あるいはM3のネジを取り外した後、続いてトラスタイプのM3のネジを取り外す場合には、自動ネジ離脱装置のスピンドルの先端に組みつけてある2番のドライバービットを1番のドライバービットに取り替える必要がある。さらに、続いてトラスタイプとは異なる他のタイプのM3あるいはM4のネジを取り外す場合には、前記スピンドルの先端に組みつけてある1番のドライバービットを、2番のドライバービットに再度戻す必要がある。このようなライバービットの交換作業は、操作者に過大な負担を強いる。
すなわち、本発明のドライバービットは、先端に、離脱対象のネジの頭部に形成された十字穴に嵌合する嵌合部を有するドライバービットであって、前記嵌合部が、軸心から放射状に伸びかつ円周方向90度おきに形成された羽根と前記羽根の間にそれぞれ形成されたガイド溝とを有して正面視十字状に形成され、対向位置に配置された前記羽根同士の先端の頂部間距離が1.45mm〜1.75mmの範囲に設定され、対向位置に配置された前記ガイド溝の先端の底部間距離が1.15mm〜1.35mmの範囲に設定されていることを特徴とする。
従って、交換することなく、タイプの異なるM3、M4のネジを1つのドライバービットによって取り外すことができる。この結果、テレビやパソコン等の電化製品からネジを自動的に離脱する自動ネジ離脱装置に用いて好適である。
また、当該ドライバービットの先端の嵌合部が、何れのタイプのM4、M3のネジの十字穴にも固着すること少ないため、緩めたM4、M3のネジを当該ドライバービットからスムーズに取り外すことができる。このため、嵌合されたネジをドライバービットの先端から離脱させるための工程が不要になる。
このようにガイド溝の直線部分の長さを3.7mm以上に設定しているので、当該ドライバービットの先端の嵌合部を離脱対象のネジの頭部の十字穴に嵌合させる際に、ガイド溝によって良好なガイド性を発揮させることができ、同先端の嵌合部を離脱対象のネジの頭部の十字穴に、より速やかに嵌合させることができる。
図1に示すように、ドライバービット1の先端には、離脱対象のネジの頭部に形成された十字穴に嵌合する嵌合部2が形成されている。嵌合部2は、ドライバービット1の軸心から放射状に伸びかつ円周方向90度おきに形成された4つの羽根3と、羽根3の間にそれぞれ形成されたガイド溝4とを有して正面視十字状に形成されている。
また、嵌合部2は、先端から円柱形状の軸部にかけて徐々に径方向外方へ傾斜する大略円錐形状に形成されている。具体的には、羽根3の先端外周がテーパーに切り欠かれることにより、大略円錐形状に形成されている。
また、図2に示すように、対向位置に配置されたガイド溝4の先端の底部間距離bが1.15mm〜1.35mmの範囲、具体的には±0.1mmの許容差を有して1.25mmの値に設定されている。
さらに、隣接する羽根3同士の先端の互いに隣接する角部(エッジ)間距離、言い換えれば、ガイド溝4の先端の幅寸法eが、1.002mm〜1.302mmの範囲、具体的にはプラス側に0.2mm、マイナス側に0.1mmの許容差を有して1.102mmの値に設定されている。
ドライバービット1の軸線に対するガイド溝4の底部の延在する傾斜角度αは5°〜5°45′の範囲、具体的にはプラス側に0°、マイナス側に45′の許容差を有して5°45′の値に設定されている。
これらを表にしたものを下記表1に示す。なお、この表1では、比較のために、従前の1番から4番のドライバービットの主要部分の寸法も同時に記載してある。
したがって、羽根3の先端外周のテーパー状に切り欠かれた傾斜角度θa(図1参照)、ガイド溝4の底部の先端から基端側に向けて伸びる直線部並びに円弧部の描くラインLa(図3参照)は、それぞれ従前の2番のドライバービットのそれと同じ値あるいは同じラインになる。
一方、表1に示されているように、1番のドライバービットは、対向位置に配置された羽根同士の先端の頂部間距離gが基準寸法で1.270mm、対向位置に配置されたガイド溝の先端の底部間距離bが基準寸法で1.001mmに設定されている。また、2番のドライバービットは、対向位置に配置された羽根同士の先端の頂部間距離gが基準寸法で2.286mm、対向位置に配置されたガイド溝の先端の底部間距離bが基準寸法で1.539mmに設定されている。
ここで、図5に本発明の実施形態のドライバービットの先端の嵌合部の端面を示す。また、図6にトラスタイプのM3のネジの十字穴の正面図を、図7になべタイプのM3のネジの十字穴の正面図をそれぞれ示す。
また、当該ドライバービット1の先端の嵌合部2が、何れのタイプのM4、M3のネジSの十字穴Saにも固着することが少ないため、緩めたM4、M3のネジSを当該ドライバービット1からスムーズに取り外すことができる。このため、固着されたネジSをドライバービット1の先端から離脱させるための工程が不要になる。
前記実施形態では、テレビやパソコン等の電化製品からネジを自動的に離脱する自動ネジ離脱装置のスピンドルに組みつけられるドライバービットの例を挙げて説明したが、これに限られることなく、手動によってネジを離脱する工具にも、本発明のドライバービットは組みつけ可能である。
また、前記実施形態では、ガイド溝4の先端から基端側に向けて伸びる直線部分の長さl1を3.7mm以上に設定しているが、これに限られることなく、同直線部分の長さl1を3.7mm未満に設定しても良い。
なお、サイズM4、M3のネジについて、材質、表面処理、ネジ締結材、ネジの締結力については以下の表に示すとおりの条件とした。
試験は、各条件のもと10回行なった。
その結果を下記表2、表3に示す。
表2に示すように、本発明のドライバービットによれば、バインド、なべ、トラスの各タイプのM4のネジにそれぞれについて、ネジ外し率、コネ固着率ともに何ら問題が生じなかった。
また、従前の1番のドライバービットを用い、バインドタイプ、なべタイプ、トラスタイプのM4のネジそれぞれについて試験を行なったところ、ネジ固着率の点ではなんら問題がなかったものの、ネジ外し率で80パーセント、70パーセントと100パーセントの結果が得られず、1番のドライバービットでは、M4のネジを外すことができない場合があることがわかった。
また、従前の1番のドライバービットを用い、バインドタイプ、なべタイプ、トラスタイプのM3のネジそれぞれについて試験を行なったところ、ネジ外し率の面では問題が生じなかったものの、トラスタイプのネジ固着率では90パーセントと高い固着率が見られた。
Claims (2)
- 先端に、離脱対象のネジの頭部に形成された十字穴に嵌合する嵌合部を有するドライバービットであって、
前記嵌合部が、軸心から放射状に伸びかつ円周方向90度おきに形成された羽根と前記羽根の間にそれぞれ形成されたガイド溝とを有して正面視十字状に形成され、
対向位置に配置された前記羽根同士の先端の頂部間距離が1.45mm〜1.75mmの範囲に設定され、
対向位置に配置された前記ガイド溝の先端の底部間距離が1.15mm〜1.35mmの範囲に設定されていることを特徴とするドライバービット。 - 前記ガイド溝の先端から基端側に向けて伸びる直線部分の長さが3.7mm以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のドライバービット。
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---|---|---|---|
JP2013064850A JP6036467B2 (ja) | 2013-03-26 | 2013-03-26 | 自動ネジ離脱装置用ドライバービット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013064850A JP6036467B2 (ja) | 2013-03-26 | 2013-03-26 | 自動ネジ離脱装置用ドライバービット |
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ID=51835472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013064850A Active JP6036467B2 (ja) | 2013-03-26 | 2013-03-26 | 自動ネジ離脱装置用ドライバービット |
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Citations (3)
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JP2001300860A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-10-30 | Nitto Seiko Co Ltd | 十字穴付きねじ用ドライバビット |
JP3109690U (ja) * | 2005-01-13 | 2005-05-19 | ▲黄▼馨賢 | 十字ねじ回し |
US20060112797A1 (en) * | 2004-11-30 | 2006-06-01 | Frank Zucker | Universal screw driver blade for recessed cross-slot head screws |
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2013
- 2013-03-26 JP JP2013064850A patent/JP6036467B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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