JP2014188383A

JP2014188383A - 移動電極型電気集塵装置の集塵板とその製造方法

Info

Publication number: JP2014188383A
Application number: JP2013063336A
Authority: JP
Inventors: Hiroki Ando; 尋樹安藤; Keigo Oda; 啓吾織田; Takamasa Kojo; 貴雅古城
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 2013-03-26
Filing date: 2013-03-26
Publication date: 2014-10-06
Also published as: CN104069946A; CN104069946B

Abstract

【課題】移動電極型電気集塵装置の集塵板を薄肉鋼板とフレームを用いて安価かつ軽量に製造する際に、鋼板同士の接合部位に撓みや隙間を生じない集塵板の構成と製造方法を提供する。
【解決手段】２枚の長方形の鋼板を重ね合わせて平面上に載置し、その上下端部をスポット溶接で接合した後、前記２枚の鋼板の間に空間を形成し、前記空間に角型のフレームを長尺方向に挿入した後、前記２枚の鋼板と前記フレームをスポット溶接で接合し、前記集塵板の側面部に形成された略三角形の隙間を塞ぐ側面封止板を設けた後、前記フレームの両端部に前記集塵板を前記無端チェーンに取付けるための接合金具を接合する。
【選択図】図２

Description

本発明は、移動電極型電気集塵装置の集塵板に係り、特に無端チェーンに連結された複数枚の集塵板が放電極の回りを周回移動するように構成された移動電極型電気集塵装置の集塵板に関する。

移動電極型電気集塵装置１は、図６、図７に示すように集塵極を構成する集塵板１０が鉛直方向に移動して放電極５を周回しながら両極間に印加された高電圧によってダストを帯電して集塵極にダストを捕集し、集塵極下部に設置されたブラシ６によってダストを払い落とす構造である。一般的な固定電極型の電気集塵装置で行われる槌打方式に比べて、ダストの剥離不良や後流へのダストの再飛散が少なく、高い集塵性能を発揮することができる。しかし、集塵板１０を移動させる駆動装置を備えることや、下記の理由で集塵板に堅牢な構造が必要なことから、より簡素で安価な構造が求められている。

集塵極は、水平方向に長尺の集塵板１０を鉛直方向に複数枚並べ、その水平方向両端（左右両端）に設置した２本の無端チェーン１４によって懸架されてキャタピラ状に周回移動する構造であり、その上下端にはスプロケットホイール３，１８、４、２０を配し、スプロケットホイールの円周に沿って集塵板１０は反転動作する。この反転中に集塵板１０は水平姿勢となり、集塵板１０の自重や付着したダストの重みで撓み変形を生じる。

そのため特許文献１では、集塵板１０が塑性的な撓み変形や座屈を起こすことのないよう、中空ボックス断面や、中空の強度部材で額縁状に補強したものを採用している。しかしながら、このような構成は製作に手間がかかるとともに装置コストが増加する問題があった。

特開平１０-２３０１８７号

上記中空ボックス構造の集塵板１０をより安価に製作するためには、例えば鋼板の厚さを薄くすることが考えられる。図１（A）は鋼板の厚さが０．８ｍｍの、図１（B）は鋼板の厚さが０．４ｍｍの集塵板の一部（フレームと鋼板の接合部）を示したものであるが、鋼板１１の厚さを薄くすると製造段階で自重の支えがないフレーム１２以外の場所での撓みの影響で、フレーム１２と鋼板１１の溶接個所においても鋼板１１に撓みやしわが寄り、図１（B）に示すようにフレーム１２と鋼板１１との間に隙間１５が生じてしまう問題がある。このように、集塵板１０に隙間１５があるとこの隙間１５からダストが侵入して集塵板１０内に蓄積され、集塵板１０の重量を増加させるとともに集塵板１０の変形を招く虞がある。

集塵板１０の重量増加は集塵極の駆動電力の増加、およびスプロケットホイール３，１８、４、２０や無端チェーン１４等の摺動部品の摩耗増加に繋がり、また、集塵板１０の変形は放電極５と集塵極との離間距離の変動によるスパーク発生を誘発して集塵性能低下を招く。

そのため薄い鋼板であっても撓みを生じない集塵板構造とその製造方法を提供することを課題とする。

前記課題を解決するために、本発明に係る移動電極型電気集塵装置の集塵板１０は、２枚の長方形の鋼板１１を重ね合わせて平面上に載置し、その上下端部をスポット溶接で接合した後、前記２枚の鋼板１１の間に空間を形成し、その空間に角型のフレーム１２を長尺方向に挿入した後、前記２枚の鋼板１１と前記フレーム１２をスポット溶接で接合し、前記フレーム１２の両端部に前記集塵板１０を前記無端チェーン１４に取付けるための接合金具１６を設けた構造とした。

上記のような特徴を有する動電極型電気集塵装置の集塵板構成によれば、薄肉の鋼板であっても撓みのない状態で接合でき、その結果、２枚の鋼板１１の接合箇所に隙間を生じることなく、軽量かつ低コストな集塵板１０を製造可能となる。

薄肉鋼板による集塵板の課題を示す模式図。本発明の集塵板を示す鳥瞰図。本発明の集塵板を示す側面図。本発明の集塵板の製造手順を示す模式図。本発明の集塵板の接合部を拡大した模式図。移動電極型電気集塵装置の内部構造を示す概念図。移動電極型電気集塵装置の内部構造の細部を示す概念図。

図２は本発明に係る集塵板１０の概要を示す鳥瞰図であり、図３は集塵板１０の側面図である。集塵板１０は、水平方向に長尺な２枚の鋼板１１の上下端部においてスポット溶接１３によって接合され、２枚の鋼板１１の中間部に形成された空間に長尺方向にフレーム１２を挿入して鋼板１１とフレーム１２がスポット溶接によって接合され、集塵板１０の両側面の略三角形の隙間にはそれらを塞ぐように側面封止板１７がスポット溶接によって鋼板１１に接合され、さらにフレーム１２の両端に無端チェーン（図示せず）に接合するための接合金具１６が溶接された構成となっている。

上記のように集塵板１０を構成することで、従来の強度部材で額縁状に補強した構成に比べてフレーム部材の量と鋼板の重量が大幅に低減でき低コスト化が図れる上、集塵板上部のフレームにダストが堆積し、集塵板が反転する際に堆積したダストが飛散して集塵装置外に漏出して集塵性能を低下させることを防止できる。

また、鋼板１１の上下端部を接合することでその部位の剛性も増加し、フレームを使用した場合と比較しても遜色ない程度に機械的強度を保つことができる。さらに、図７に示すように集塵板１０に付着したダストは回転する２本のブラシ６間に集塵板１０が嵌入して行われるが、集塵板１０の上下端部が鋭角に形成されていることで（図３参照）、ブラシ６間への嵌入時の抵抗が少なくでき、ブラシ６の摩耗や毛折れを防止する効果もある。

上記の集塵板１０の製造方法を図４を用いてより詳細に説明すると、図４（A）に示すように、薄肉の鋼板１１を表面が平面状の平板台２１に重ねて載置し、溶接部が露出するように鋼板１１と平板台２１の位置をずらしながらスポット溶接機２４によって溶接する。

次いで図４（B）に示すようにスポット溶接された２枚の鋼板１１の中間部を広げ、その空間にフレーム１２を挿入し、フレーム１２と鋼板１１をスポット溶接で接合する。この時、鋼板１１の上下端部は図５（A）に示したような２枚の鋼板が重なった状態から、図５（B）に示したように鋼板１１の上下端部（図では左端）が閉じる方向に力が加わり、鋼板１１同士の接合部位での隙間発生を防止している。

その後、集塵板１０の両側面にできた略三角形の隙間に側面封止板１７を挿入し、側面封止板１７と鋼板１１の接合面をスポット溶接で接合する。

次いで、図４（C）に示すように、フレーム１２の両端面に無端チェーンとの接合金具１６を溶接する。

上記説明では接合金具１６は無端チェーン１４（図７）にボルト止めするためのボルト穴を有するものを図示しているが、これに限らず、無端チェーン１４に直接溶接する穴なしの形状であっても良い。また、図４（B）、図４（C）は集塵板１０を立てた状態で示しているが図４（A）のように平板台２１に載せた状態（水平の状態）で行っても良い。

１………移動電極型電気集塵装置、３………上部スプロケットホイール、４………下部スプロケットホイール、５………放電極、６………ブラシ、７、８，９………アース、１０………集塵板、１１………鋼板、１２………フレーム、１３………スポット溶接、１４………無端チェーン、１５………隙間、１６………接合金具、１７………側面封止板、１８………上部スプロケットホイール、２０………下部スプロケットホイール、２１………平板台、２２………上部シャフト、２３………下部シャフト、２４………スポット溶接機、５０………ケーシング、５１………ホッパー、５２………入口煙道、５３………出口煙道、５４………排ガス、５５………ダスト排出口、５６………碍子、５７………放電極サポート。

Claims

上下のスプロケットホイールによって回転可能に支持された無端チェーンと、該無端チェーンと一体に放電極の回りを一定方向に周回移動する複数枚の集塵板とを有した移動電極型電気集塵装置における集塵板であって、前記集塵板は、２枚の長方形の鋼板の上下端部がスポット溶接で接合され、前記２枚の鋼板の間の中間部に挿入された角型のフレームと前記２枚の鋼板とがスポット溶接で接合され、前記集塵板の側面部に形成された略三角形の隙間を塞ぐ側面封止板を有するとともに、前記フレームの両端部に前記無端チェーンに取付けるための接合金具を設けた構造としたことを特徴とする移動電極型電気集塵装置の集塵板。
上下のスプロケットホイールによって回転可能に支持された無端チェーンと、該無端チェーンと一体に放電極の回りを一定方向に周回移動する複数枚の集塵板とを有した移動電極型電気集塵装置における集塵板の製造方法であって、前記集塵板は、２枚の長方形の鋼板を重ね合わせて平面上に載置し、その上下端部をスポット溶接で接合した後、前記２枚の鋼板の間に空間を形成し、前記空間に角型のフレームを長尺方向に挿入した後、前記２枚の鋼板と前記フレームをスポット溶接で接合し、前記集塵板の側面部に形成された略三角形の隙間を塞ぐ側面封止板を設けた後、前記フレームの両端部に前記集塵板を前記無端チェーンに取付けるための接合金具を接合する移動電極型電気集塵装置の集塵板の製造方法。