JP2014187785A - 回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに波力発電装置及び回転機械 - Google Patents

回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに波力発電装置及び回転機械 Download PDF

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Toshiyuki Tsuda
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志郎 杉本
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Abstract

【課題】回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに波力発電装置及び回転機械において、回転機械の高精度な組立作業を可能とすると共にこの組立作業の効率化を可能とする。
【解決手段】軸心方向の一方に支持筒35が設けられて他方に第1開口部34aが形成された第1ケーシング32及び第3ケーシング34を軸心方向が鉛直方向になると共に支持筒35が下方になるように配置する工程と、支持軸55が支持筒35に支持されるようにフライホイール22をケーシング32,34内に挿入する工程と、開口部33aにより開口部34aを閉塞すると共に支持筒36によりフライホイール22の支持軸56を支持するように第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付ける工程と、支持筒36と支持軸56との間に円筒ころ軸受60と玉軸受61を組付ける工程と、ジンバルケーシング31を反転させて上下位置を逆にする工程と、支持筒35と支持軸55との間に円筒ころ軸受57を組付ける工程とを有する。
【選択図】図12

Description

本発明は、回転子が軸受によりケーシング内に回転自在に支持される回転機械にて、この回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具、並びに、この回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具を適用することができる波力発電装置及び回転機械に関するものである。
近年、深刻化する地球環境問題やエネルギ不足の観点から波力発電が注目されている。この波力発電の一方式として、海上の浮体の揺れを受け止め、そのエネルギを利用して発電を行う波力発電装置が提案されている。
この波力発電装置は、発電機と、制御部と、ジンバル軸を有するジンバルと、このジンバル中にジンバル軸に対して直交するように配置されたスピン軸に取付けられるフライホイールと、このフライホイールを回転可能なスピンモータとを備えたものである。従って、波の運動エネルギにより浮体が揺動することでジンバルが回転し、ジンバル軸に増速機を介して接続された発電機が発電することができる。
このような波力発電装置としては、例えば、下記特許文献1や特許文献2に記載されたものがある。この特許文献1の波力発電装置は、水平のホイール支持軸が中空のジンバルを貫通し、端部が軸受により回転自在に支持され、このホイール支持軸にフライホイールが固定されて構成されている。また、特許文献2の波力発電装置は、コントロールモーメントに水平なスピン軸を設け、このスピン軸にフライホイールが回転自在に支持されて構成されている。
上述した波力発電装置にて、フライホイールは、軸方向における各端部がそれぞれ軸受によりジンバル内に回転自在に支持されることで、モータにより回転可能となっている。この場合、フライホイールとジンバルとの間に所定隙間を確保する必要があり、また、モータにおいても、フライホイール側に固定されるロータと、ジンバル側に固定されるステータとにより構成され、このロータとステータとの間に所定隙間を確保する必要があり、高精度な組立作業が要求される。
特開2011−190764号公報 特開2005−207332号公報
波力発電装置は、上述したように、フライホイールがジンバル内に回転自在に支持され、ジンバル内に配置されたモータにより回転可能となっており、組立に際して、ジンバル、フライホイール、モータ(ロータ及びステータ)を高精度に組立てる必要がある。また、波力発電装置は、発電装置本体が浮体のフレームに固定されることから、発電装置本体と浮体のフレームとの組立も高精度な作業が要求される。これらの組付精度が良くないと、ジンバルに対するフライホイールの円滑な回転や浮体に対するジンバルの円滑な回転が阻害され、軸受の寿命が低下するばかりでなく、発電効率が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、回転機械の高精度な組立作業を可能とすると共に、この組立作業の効率化を可能とする回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに波力発電装置及び回転機械を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の回転機械の組立方法は、軸心方向の一方に第1支持部が設けられて他方に第1開口部が形成された第1ケーシングを軸心方向が鉛直方向になると共に前記第1支持部が下方になるように配置する工程と、第1支持軸が前記第1支持部に支持されるように回転子を前記第1ケーシング内に挿入する工程と、軸心方向の一方に第2支持部が設けられて他方に第2開口部が形成された第2ケーシングを前記第2開口部により前記第1開口部を閉塞すると共に前記第2支持部により前記回転子の第2支持軸を支持するように前記第1ケーシングに組付ける工程と、前記第2支持部と前記第2支持軸との間に第2軸受を組付ける工程と、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させて上下位置を逆にする工程と、前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付ける工程と、を有することを特徴とするものである。
従って、第1ケーシングを鉛直方向に配置し、回転子を第1ケーシング内に挿入し、第2ケーシングを第1ケーシングに組付けてから第2軸受を組付け、第1ケーシング及び第2ケーシングを反転させてから第1軸受を組付けるようにしている。第1ケーシング、回転子、第2ケーシング、第2軸受、第1軸受を鉛直方向に組付けることとなり、各構成部材の軸心を容易に合わせることが可能となり、回転機械の高精度な組立作業を可能とすることができると共に、この組立作業を短時間で容易に行うことで組付作業の効率化を可能とすることができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第2支持部の内側にステータが固定され、第2支持軸の外側にロータが固定され、前記ステータと前記ロータが対向するように前記第2ケーシングを前記第1ケーシングに組付けることを特徴としている。
従って、予め第2支持部の内側にステータを固定し、第2支持軸の外側にロータを固定することで、回転子が組付けられた第1ケーシングに対して第2ケーシングを組付けることで、ステータとロータを容易に対向する位置に組付けることができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記ステータ及び前記ロータより軸心方向の外側に前記第2軸受を組付けることを特徴としている。
従って、モータの外側に第2軸受を組付けることで、モータと第2軸受の組付工程を簡素化することができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第1支持部における軸心方向の外側にリング形状をなす位置決めテーパ部を有する支持治具を締結し、前記第1支持軸を前記位置決めテーパ部を用いて所定の組付位置に位置決めすることを特徴としている。
従って、回転子を第1ケーシング内に挿入するとき、第1支持軸が位置決めテーパ部に案内されながら、所定の組付位置、つまり、回転子と第1ケーシングの軸心が適合する位置に容易に位置決めされることとなり、回転子を簡単且つ高精度に組付けることができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記支持治具と前記第1支持軸との間に所定厚さの調整ライナを介装することで、前記回転子の軸心方向における位置を調整することを特徴としている。
従って、回転子を第1ケーシング内に挿入するとき、支持治具と第1支持軸との間に調整ライナが介装されていることから、この調整ライナの厚さを変更することで、第1ケーシングに対する回転子の軸心方向における位置を調整することができ、回転子を簡単且つ高精度に組付けることができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記回転子を前記第1ケーシング内に挿入した後、前記回転子の外周面と前記第1ケーシングの内周面との間にスペーサを周方向に所定間隔で複数配置することを特徴としている。
従って、第1ケーシング内に挿入された回転子は、外周面と第1ケーシングの内周面との間に複数のスペーサが周方向に所定間隔で配置されることで、水平方向の倒れが防止され、回転子の位置決めを安定した状態で高精度に行うことができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第1支持軸に第1吊り金具を結合すると共に、前記第2支持部に第2吊り金具を結合し、前記第1吊り金具と前記第2吊り金具にそれぞれ吊具を連結し、前記吊具を用いて前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させることを特徴としている。
従って、第1支持軸に結合された第1吊り金具と第2支持部に結合された第2吊り金具に吊具を連結し、この吊具により第1ケーシング及び第2ケーシングの重量を支持しながら反転させることとなり、ケーシングの安定した反転作業を行うことができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させた後、前記支持治具を取外してから前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付けることを特徴としている。
従って、第1ケーシング及び第2ケーシングを反転させた後、支持治具を取外してから第1軸受を組付けることで、この第1軸受を容易に組付けることができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させ、前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付けた後、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを横転させて吊上げ、架台に載置して締結することを特徴としている。
従って、第1ケーシング及び第2ケーシングを反転させて第1軸受を組付けた後、この第1ケーシング及び第2ケーシングを横転させて吊上げ、架台に載置して締結することで、回転機械を適正な方向で容易に架台に締結することができる。
本発明の回転機械の組立方法では、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを前記架台に締結するとき、鉛直方向及び水平方向の位置調整を行うことを特徴としている。
従って、第1ケーシング及び第2ケーシングを位置調整しながら架台に締結することで、高精度な組付作業を可能とすることができる。
また、本発明の回転機械の組立治具は、所定の位置に設置される治具本体と、前記治具本体に設けられてケーシングの両側の軸部をそれぞれ回動自在に支持する一対の支持台と、前記一対の支持台に支持された前記ケーシングを回動不能に支持する支持ブロックと、前記ケーシングにおける支持部に着脱自在で前記ケーシング内に挿入される回転子の支持軸を支持可能な支持治具と、前記回転子の外周面と前記ケーシングの内周面との間に周方向に所定間隔で配置される複数のスペーサと、を有することを特徴とするものである。
従って、第1ケーシングの両側の軸部をそれぞれ一対の支持台に回動自在に支持し、この第1ケーシングを支持ブロックにより回動不能に支持した状態で、第1ケーシング内に回転子を挿入すると、この回転子は、第1ケーシングにおける支持部に取付けられた支持治具により支持軸が支持され、第1ケーシングとの間に配置される複数のスペーサにより外周部が支持されることとなり、ここで、回転子の位置決めを行うことができ、その後、スペーサを取り外してから第2ケーシングと軸受を組付けた後、支持ブロックによる支持を解除して第1、第2ケーシングを反転し、上方に位置する第1ケーシングから支持治具を取外して軸受を組付けることができる。そのため、第1ケーシング、回転子、第2ケーシング、各軸受を鉛直方向に組付けることができ、各構成部材の軸心を容易に合わせることが可能となり、回転機械の高精度な組立作業を可能とすることができると共に、この組立作業を短時間で容易に行うことで組付作業の効率化を可能とすることができる。
また、本発明の波力発電装置は、浮体と、前記浮体に鉛直方向に沿う軸心により回転自在に支持されるジンバルと、前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるフライホイールと、前記フライホイールの軸端部に設けられる吊り金具連結部と、前記フライホイールを回転可能なモータと、前記ジンバルの回転により発電可能な発電機と、を有することを特徴とするものである。
従って、フライホイールの軸端部に吊り金具連結部を設けることで、吊具をこの金具連結部を介してフライホイールに容易に連結することができ、フライホイールを容易に吊り上げ、ジンバルに対して高精度に組付けることができる。
また、本発明の波力発電装置は、浮体と、前記浮体に鉛直方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるジンバルと、前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により回転自在に支持されるフライホイールと、前記フライホイールを回転可能なモータと、前記ジンバルの回転により発電可能な発電機と、前記浮体に対して前記ジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部と、を有することを特徴とするものである。
従って、浮体に対してジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部を設けることで、浮体にジンバルを組付けるとき、位置調整部によりジンバル鉛直方向及び水平方向に位置調整することができ、組付精度を向上することができる。
本発明の波力発電装置では、前記位置調整部は、リング形状をなして前記軸受を支持する軸受フォルダの下面と前記浮体の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材と、前記軸受フォルダと前記浮体との水平方向の位置を調整可能な水平方向位置調整部材と、前記軸受と前記軸受フォルダとを締結する締結部材とを有することを特徴としている。
従って、鉛直方向位置調整部材が軸受フォルダと浮体との間に介装されることで鉛直方向の位置が調整され、また、水平方向位置調整部材により軸受フォルダと浮体との水平方向の位置が調整されることとなり、軸受フォルダの位置を調整することで浮体に対してジンバルを適正に支持することができ、組付精度を向上することができる。
本発明の波力発電装置では、前記鉛直方向位置調整部材は、周方向に分割される複数の分割板を有することを特徴としている。
従って、鉛直方向位置調整部材を周方向に分割される複数の分割板により構成することで、周方向に配置される各分割板の厚さや枚数を調整することで、ジンバルの傾きを適正に調整することができる。
また、本発明の回転機械は、水平方向に対して鉛直方向に沿う軸心により回転自在に支持されるジンバルと、前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるフライホイールと、前記フライホイールの軸端部に設けられる吊り金具連結部と、前記フライホイールを回転可能なモータと、を有することを特徴とするものである。
従って、フライホイールの軸端部に吊り金具連結部を設けることで、吊具をこの金具連結部を介してフライホイールに容易に連結することができ、フライホイールを容易に吊り上げ、ジンバルに対して高精度に組付けることができる。
また、本発明の回転機械は、水平方向に対し鉛直方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるジンバルと、前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により回転自在に支持されるフライホイールと、前記フライホイールを回転可能なモータと、前記ジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部と、を有することを特徴とするものである。
従って、浮体に対してジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部を設けることで、浮体にジンバルを組付けるとき、位置調整部によりジンバル鉛直方向及び水平方向に位置調整することができ、組付精度を向上することができる。
本発明の回転機械では、前記位置調整部は、リング形状をなして前記軸受を支持する軸受フォルダの下面と前記浮体の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材と、前記軸受フォルダとの水平方向の位置を調整可能な水平方向位置調整部材と、前記軸受と前記軸受フォルダとを締結する締結部材とを有することを特徴としている。
従って、鉛直方向位置調整部材が軸受フォルダと浮体との間に介装されることで鉛直方向の位置が調整され、また、水平方向位置調整部材により軸受フォルダと浮体との水平方向の位置が調整されることとなり、軸受フォルダの位置を調整することで浮体に対してジンバルを適正に支持することができ、組付精度を向上することができる。
本発明の回転機械では、前記鉛直方向位置調整部材は、周方向に分割される複数の分割板を有することを特徴としている。
従って、鉛直方向位置調整部材を周方向に分割される複数の分割板により構成することで、周方向に配置される各分割板の厚さや枚数を調整することで、ジンバルの傾きを適正に調整することができる。
本発明の回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに波力発電装置及び回転機械によれば、各構成部材を鉛直方向に組付けるので、各構成部材の軸心を容易に合わせることが可能となり、高精度な組立作業を可能とすることができると共に、この組立作業を短時間で容易に行うことで組付作業の効率化を可能とすることができる。
図1は、本発明の一実施例に係る波力発電装置を表す縦断面図である。 図2は、波力発電装置の側面図である。 図3は、ジンバル及びフライホイールの断面図である。 図4は、本実施例の波力発電装置を表す全体構成図である。 図5は、本実施例の組立治具を表す正面図である。 図6は、組立治具の側面図である。 図7は、組立治具の平面図である。 図8は、第1ケーシングに対する回転子の組付作業を表す概略図である。 図9は、第1ケーシングに対する回転子の位置決め作業を表す概略図である。 図10は、スペーサの斜視図である。 図11は、スペーサの組付状態を表す概略図である。 図12は、第2ケーシングの組付作業を表す概略図である。 図13は、ジンバルの反転作業を表す概略図である。 図14は、ジンバルの反転作業を表す概略図である。 図15は、ジンバルの反転作業を表す概略図である。 図16は、ジンバルの反転作業を表す概略図である。 図17は、ジンバルの横転作業を表す概略図である。 図18は、ジンバルの横転作業を表す概略図である。 図19は、上部ジンバル軸の支持構造を表す断面図である。 図20は、分割板の取付状態を表す平面図である。 図21は、分割板の取付状態を表す断面図である。 図22は、下部ジンバル軸の支持構造を表す断面図である。 図23は、本実施例の波力発電装置の組付手順を表すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具並びに回転機械及び波力発電装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の一実施例に係る波力発電装置を表す縦断面図、図2は、波力発電装置の側面図、図3は、ジンバル及びフライホイールの断面図、図4は、本実施例の波力発電装置を表す全体構成図である。
本実施例の波力発電装置において、図4に示すように、浮体11は、例えば、リング形状をなし、中央部に上部支持フレーム12と下部支持フレーム13が略平行をなして固定されており、上部支持フレーム12と下部支持フレーム13を上方から被覆するようにカバー14が固定されている。波力発電装置本体15は、浮体11における上部支持フレーム12の上部連結フレーム16と下部支持フレーム13の下部連結フレーム17により支持されている。なお、本実施例では、浮体11に2個の波力発電装置本体15が支持されているが、1個でもよく、また、3個以上であってもよい。
波力発電装置本体15は、図1から図3に示すように、ジンバル21と、フライホイール22と、モータ23と、発電機24とを有している。
この波力発電装置本体15において、ジンバル21は、浮体11に対して鉛直方向に沿う軸心O1により回転自在に支持されている。ジンバル21を構成するジンバルケーシング31は、水平方向に沿う中空円筒形状をなし、内部が密閉されている。このジンバルケーシング31は、左右一対の第1ケーシング32と第2ケーシング33が中央の第3ケーシング34により連結されて構成されている。第1ケーシング32は、円筒部の端部が略半球形状をなし、貫通孔に支持筒35が固定されると共に、内側に支持筒35から径方向に沿う補強リブ37が周方向に所定間隔で複数固定されている。同様に、第2ケーシング33においても、円筒部の端部が略半球形状をなし、貫通孔に支持筒36が固定されると共に、内側に支持筒36から径方向に沿う補強リブ38が周方向に所定間隔で複数固定されている。第3ケーシング34は、円筒形状をなし、第1ケーシング32と第2ケーシング33の間に配置されている。そして、第1ケーシング32と第3ケーシング34は、フランジ部32aとフランジ部34aが密着し、複数のボルト39により締結される一方、第2ケーシング33と第3ケーシング34は、フランジ部33aとフランジ部34bが密着し、複数のボルト40により締結されている。
また、ジンバルケーシング31は、上部にジンバル軸41及び下部にジンバル軸42がそれぞれ固定されている。上部のジンバル軸41は、矩形状をなす基部41aがジンバル31の上部にて、第3ケーシング34のフランジ部34aとフランジ部34bの間に嵌合し、ボルト39及びボルト40により固定されている。そして、ジンバル軸41は、円筒ころ軸受43を介して軸受フォルダ44に回転自在に支持されている。この軸受フォルダ44はリング形状をなし、上部連結フレーム16に固定された支持プレート18に複数のボルト45により固定されている。一方、下部のジンバル軸42は、矩形状をなす基部42aがジンバルケーシング31の下部にて、第3ケーシング34のフランジ部34aとフランジ部34bの間に嵌合し、ボルト39及びボルト40により固定されている。そして、ジンバル軸42は、円すいころ軸受46を介して軸受フォルダ47に回転自在に支持されている。この軸受フォルダ47はリング形状をなし、下部連結フレーム17に複数のボルト(図示略)により固定されている。そして、ジンバル軸42は、端部にスリップリング48が連結されている。なお、スリップリング48は、下部連結フレーム17に固定された支持プレート49に支持されている。
フライホイール22は、中空形状をなし、ジンバル21内に水平方向に沿う軸心O2により回転自在に支持されている。なお、ジンバル21の軸心O1とフライホイール22の軸心O2は、直交している。フライホイール22は、円筒部51における軸心方向の両端部にそれぞれ円板部52と円板部53が固定されることで、内部に中空部54が形成されて構成されている。そのため、フライホイール22は、軸心O2に沿った軸心部に中空部54が設けられることとなる。
この場合、円板部52及び円板部53は、円筒部51における内周部に嵌合して固定されている。そして、円板部52及び円板部53の厚さt2は、円筒部51の厚さt1より薄く設定されている。
また、円板部52は、その中心位置から一方の面側に突出して支持軸55が設けられ、円板部53は、その中心位置から一方の面側に突出して支持軸56が設けられている。この支持軸55及び支持軸56は、軸心がフライホイール22の軸心O2に一致している。支持軸55は、円筒ころ軸受57を介して軸受フォルダ58に回転自在に支持されている。そして、軸受フォルダ58は、支持筒35内に嵌入してボルト58aにより固定され、外側から軸受カバー59がボルト59aにより固定されている。一方、支持軸56は、円筒ころ軸受60及び玉軸受61を介して軸受フォルダ62に回転自在に支持されている。そして、軸受フォルダ62は、支持筒36内に嵌入してボルト62aにより固定され、外側から軸受カバー63がボルト63aにより固定されている。
そして、支持軸55の軸端部には、吊り金具連結部としてのねじ穴55aが形成されている。このねじ穴55aは、支持軸55の軸端面に開口するように形成されている。また、支持軸56の軸端部には、吊り金具連結部としてのねじ穴56aが形成されている。このねじ穴56aは、支持軸56の軸端面に開口するように形成されている。
このように、フライホイール22は、ジンバル21内に配置され、支持軸55及び支持軸56によりジンバルケーシング31に回転自在に支持されている。この場合、中空部54(円筒部51)の外周面とジンバルケーシング31の内周面との間には、軸心O2方向の所定長さにわたって一定隙間S1が設定されている。
モータ23は、円筒ころ軸受60及び玉軸受61より内側に配置されている。即ち、モータ23は、フライホイール22の円板部53と円筒ころ軸受60の間に配置されている。このモータ23は、フライホイール22の支持軸56の外周部に固定されるロータ71と、ジンバルケーシング31の支持筒36の内周部に固定されるステータ72とから構成されている。なお、このモータ23は、図示しない電源部に接続されている。
また、フライホイール22は、ジンバルケーシング31内で、支持軸55側に所定量ずれて配置されている。そして、フライホイール22は、支持軸55より支持軸56が長く形成され、支持軸56側にモータ23が配置されている。ジンバルケーシング31は、第2ケーシング33内に円板部53に対向して仕切板73が固定されている。この仕切板73は、リング形状をなし、外周部が第2ケーシング33の内周面に固定され、内周部が支持筒36の端部に固定されている。
なお、ジンバルケーシング31は、内部にフライホイール22を収容した密閉空間を有しており、図示しない減圧機によりこの内部空間を減圧することで、フライホイール22の回転抵抗を小さくしている。
増速機81は、上部連結フレーム16の取付ブラケット82を介して固定された支持プレート83に固定されており、発電機24は、この増速機81の上部に取付けられ、軸心がジンバル21の軸心O1と一致している。そして、増速機81は、出力軸84がジンバル軸41に連結されたスプライン継手85に連結されている。なお、発電機24は、図示しない電力系統または蓄電器が接続されている。
このように構成された波力発電装置本体15は、ジンバル21の軸心O1とフライホイール22の軸心O2が直交する構成となっている。この構成において、フライホイール22がモータ23の駆動により図1に示す方向に高速で回転している状態で、ジンバル21の軸心O1とフライホイール22の軸心O2の両方に直交する軸心O3を中心に揺動してジンバル21に傾きが発生すると、フライホイール22にモーメントが発生し、ジンバル21が回転する。
具体的に説明すると、図4に示すように、本実施例の波力発電装置を海水面上に浮かべた状態とし、ここで海水面に波が発生すると、この波力発電装置全体が揺動する。即ち、浮体11を介して各波力発電装置本体15が揺動する。
波力発電装置本体15が揺動するとき、図1に示すように、ジンバル21は、フライホイール22の重心を通る軸心O3を中心に揺動することで、傾きが発生する。フライホイール22が高速回転している状態でジンバル21に傾きが発生すると、このフライホイール22にモーメントが発生し、ジンバル21がジンバル軸41及びジンバル軸42を支点として回転する。ここで、フライホイール22は、波による傾きであることから傾き方向が変化し、その傾きの変化によりモーメントの方向も変化するため、ジンバル21は回転運動する。このジンバル21の回転運動は、増速機81を介して発電機24に伝達され、この発電機24が駆動することで発電を行う。
即ち、波力発電装置本体15は、浮体11上に配置されており、軸心O1回りに回転するジンバル21(ジンバルケーシング31)と、軸心O2回りに回転するフライホイール22とを有する。ここで、波の進行方向が軸心O2方向で、図1の左側からの場合、浮体11は軸心O2と直交する軸心O3回りに傾きをもつことになる。つまり、浮体11の傾きがない第1初期状態から、波による揺れを受けたとき、浮体11は、軸心O3回りに揺動し、右側が下方に左側が上方に移動した傾斜状態となる。このとき、フライホイール22の軸心O2も傾き、フライホイール22は、一側端部に下向きの力が作用するが、元に戻ろうとする上向きの力が発生する。また、フライホイール22は、他側端部に上向きの力が作用するが、元に戻ろうとする下向きの力が発生する。そのため、フライホイール22は、復元力により、図1の右側から見て反時計回り方向への回転力が付与され、ジンバル21(ジンバルケーシング31)は、図1の上側から見て反時計回り方向への回転力が付与される。
また、フライホイール22の一側端部及び他側端部の運動方向は水平方向で前述と同様であるが、ジンバル21(ジンバルケーシング31)が軸心O3回りに180°回転した第2初期状態から、波による揺れを受けたとき、浮体11は、軸心O3回りに揺動し、右側が上方に左側が下方に移動した傾斜状態となる。このとき、フライホイール22の軸心O2も傾き、フライホイール22は、一側端部に下向きの力が作用するが、元に戻ろうとする上向きの力が発生する。また、フライホイール22は、他側端部に上向きの力が作用するが、元に戻ろうとする下向きの力が発生する。そのため、フライホイール22は、復元力により、図1の右側から見て反時計回り方向への回転力が付与され、ジンバル21(ジンバルケーシング31)は、図1の上側から見て反時計回り方向への回転力が付与される。
波力発電装置15は、上述したような復元力の作用を利用して波のエネルギをジンバル21(ジンバルケーシング31)の回転に変換し、発電機を駆動して発電するものである。そのため、波浪による浮体11の揺動によりジンバル21(ジンバルケーシング31)を一方向に連続的に回転させるためには、浮体11の揺れとジンバル21(ジンバルケーシング31)の回転を同期させるようにその回転数を制御する必要がある。つまり、浮体11の角速度が正のピークをとるタイミングでフライホイール22の回転軸の角度が第1の初期状態となり、浮体11の角速度が負のピークをとるタイミングでフライホイール22の回転軸の角度が第2の初期状態となっていれば、理想的に同期制御が行われることになる。
本実施例の波力発電装置は、波力発電装置本体15が浮体11に装着されて構成され、波力発電装置本体15は、ジンバル21とフライホイール22とモータ23と発電機24が組付けられて構成されている。この場合、波力発電装置本体15は、ジンバル21とフライホイール22とモータ23と発電機24を高精度に組付ける必要がある。
以下、本実施例の波力発電装置(回転機械)の組立方法、波力発電装置の組立治具について詳細に説明する。
図5は、本実施例の組立治具を表す正面図、図6は、組立治具の側面図、図7は、組立治具の平面図、図8は、第1ケーシングに対する回転子の組付作業を表す概略図、図9は、第1ケーシングに対する回転子の位置決め作業を表す概略図、図10は、スペーサの斜視図、図11は、スペーサの組付状態を表す概略図、図12は、第2ケーシングの組付作業を表す概略図、図13から図16は、ジンバルの反転作業を表す概略図、図17及び図18は、ジンバルの横転作業を表す概略図、図19は、上部ジンバル軸の支持構造を表す断面図、図20は、シムの取付状態を表す平面図、図21は、シムの取付状態を表す断面図、図22は、下部ジンバル軸の支持構造を表す断面図、図23は、本実施例の波力発電装置の組付手順を表すフローチャートである。
図5から図7に示すように、波力発電装置の組立治具101において、矩形の枠状をなす設置フレーム102の両側に水平方向に補助フレーム103が連結されると共に、鉛直方向に支持フレーム104が連結されている。そして、設置フレーム102と支持フレーム104がそれぞれ傾斜した連結フレーム105により連結され、補助フレーム103と支持フレーム104がそれぞれ傾斜した連結フレーム106により連結されている。この場合、各フレーム102〜106により本発明の治具本体が構成されている。
左右の支持フレーム104は、上端部に支持台107が固定されており、この支持台107は、半円筒形状をなして上方が開口している。各支持台107は、ジンバルケーシング31(第3ケーシング34)の両側のジンバル軸41,42をそれぞれ載置して回動自在に支持することができる。なお、各支持台107は、内面にテフロン(登録商標)などの保護シートを装着することで、ジンバル軸41,42の損傷を防止する。また、設置フレーム102は、各角部に鉛直方向における位置を調整することで、組立治具101の水平度を調整する調整ねじ108及び固定ナット109が設けられている。
なお、本発明の組立治具は、この組立治具101に加えて、後述するが、各支持台107に支持されたジンバルケーシング31を回動不能に支持する支持ブロック131と、第1ケーシング32における支持筒35に着脱自在で第1ケーシング32内に挿入されるフライホイール(回転子)22の支持軸55を支持可能な支持治具121と、フライホイール22の外周面とジンバルケーシング31の内周面との間の所定隙間S1に周方向に所定間隔(均等間隔)で配置される複数のスペーサ141とを有している。
以下、上述した組立治具101を用いた波力発電装置の組立方法について詳細に説明する。
本実施例の波力発電装置の組立方法は、軸心方向の一方に第1支持部が設けられて他方に第1開口部が形成された第1ケーシング32及び第3ケーシング34を軸心方向が鉛直方向になると共に第1支持部が下方になるように配置する工程と、第1支持軸が第1支持部に支持されるようにフライホイール(回転子)22を第1ケーシング32及び第3ケーシング34内に挿入する工程と、第2開口部により第1開口部を閉塞すると共に第2支持部によりフライホイール22の第2支持軸を支持するように第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付ける工程と、第2支持部と第2支持軸との間に第2軸受を組付ける工程と、各ケーシング32,33,34で構成されるジンバルケーシング31を反転させて上下位置を逆にする工程と、第1支持部と第1支持軸との間に第1軸受を組付ける工程と、を有している。
以下、本実施例の波力発電装置の組立方法について詳細に説明する。
図23に示すように、まず、ステップS11にて、組立治具101を所定の位置に設置し、水平度の調整を行う。即ち、図8に示すように、組立治具101を所定の位置に設置し、支持台107上に水準器111を配置し、設置床Gに対する組立治具101の水平度を計測する。ここで、組立治具101が所定の水平度になければ、各調整ねじ108を回転して組立治具101の水平度を調整し、固定ナット109により固定する。
図23に戻り、次に、ステップS12にて、組立治具101により第1ケーシング32及び第3ケーシング34を軸心方向が鉛直方向になるように配置する。即ち、図8に示すように、予め複数のボルト39により第1ケーシング32と第3ケーシング34が連結されると共に、第3ケーシング34に2個のジンバル軸41,42が連結されている。また、第1ケーシング32は、支持筒35の端部に支持治具121が複数のボルト122により固定されている。このように構成された第1ケーシング32及び第3ケーシング34は、両側のジンバル軸41,42が組立治具101の両側の各支持台107により回動自在に支持される。このとき、第1ケーシング32及び第3ケーシング34は、軸心方向の一方側に第1ケーシング32の支持筒(第1支持部)35が設けられ、他方側に第3ケーシング34の開口部(第1開口部)34aが形成されている。そのため、第1ケーシング32及び第3ケーシング34は、軸心方向が鉛直方向になると共に、支持筒35が下方になるように配置する。
そして、組立治具101に第1ケーシング32及び第3ケーシング34を配置した後、第3ケーシング34上に水準器112を配置し、組立治具101に支持された第3ケーシング34の水平度を計測する。ここで、第1ケーシング32及び第3ケーシング34が所定の水平度になければ、組立治具101の各調整ねじ108を回転して水平度を調整し、固定ナット109により固定する。そして、第1ケーシング32及び第3ケーシング34が組立治具101に適正に支持されると、第1ケーシング32の下方に支持ブロック131を配置し、各支持台107に回転自在に支持された支持筒35(支持治具121)を支持することで、各ケーシング32,34を回動不能に支持する。
図23に戻り、続いて、ステップS13にて、組立治具101に支持された第1ケーシング32及び第3ケーシング34内にフライホイール22を挿入し、ステップS14にて、第1ケーシング32及び第3ケーシング34内にフライホイール22を支持する。即ち、図8に示すように、フライホイール22は、円筒部51の両端部に円板部52と円板部53が固定され、円板部52に支持軸55が設けられ、円板部53に支持軸56が設けられて構成されている。このフライホイール22は、支持軸(第1支持軸)55が下方に位置し、支持筒35に支持されるように第1ケーシング32及び第3ケーシング34内に挿入する。
このとき、図9に示すように、フライホイール22は、支持軸55の端部にロックナット123が装着されている。一方、支持治具121は、上面部に円形状をなす凹部124が形成されると共に、この凹部124の上部に拡径するリング形状をなす位置決めテーパ部125が形成され、下部に貫通孔126が形成されている。そのため、フライホイール22が第1ケーシング32及び第3ケーシング34内を下降するとき、支持軸55のロックナット123が位置決めテーパ部125に案内されて所定の組付位置、つまり、支持軸55(ロックナット123)が凹部124に配置される位置に位置決めされる。
また、支持治具121は、凹部124の上面部にリング形状をなす調整ライナ127が載置されている。この調整ライナ127は、異なる厚さのものが複数個用意されており、支持治具121と支持軸55との間に所定厚さの調整ライナを選択して介装する。この調整ライナ127により第1ケーシング32に対するフライホイール22の軸心方向における位置を調整する。
そして、このようにフライホイール22を第1ケーシング32及び第3ケーシング34内に挿入した後、軸心方向の位置調整をするとき、図8に示すように、フライホイール22の外周面と第3ケーシング34の内周面との間に、スペーサ141を周方向に所定間隔(均等間隔)で複数配置する。このスペーサ141は、図10及び図11に示すように、スペーサ本体142と支持ロッド143とから構成されている。スペーサ本体142は、円柱部144の下部に、下方に向けて小径となって円錐台形状をなすテーパ部145が一体に形成されて構成されている。支持ロッド143は、所定長さの板形状(または、軸形状、パイプ形状など)であり、端部にスペーサ本体142が固定されている。
そして、このスペーサ141は、フライホイール22の外周面と第3ケーシング34の内周面との間に上方から挿入される。このとき、作業者は、支持ロッド143を持ち、先端部のスペーサ本体142をフライホイール22と第3ケーシング34との間の隙間に上方から挿入し、支持ロッド143を第3ケーシング34の端面に載置することで、脱落が防止される。このスペーサ141は、フライホイール22と第3ケーシング34との間に周方向に複数配置されることから、フライホイール22は、第3ケーシング34に対してがたつくことなく支持される。
その後、図8及び図9に示すように、支持ブロック131をそのままとして、支持治具121の下方から吊り金具151を支持軸55に装着する。この吊り金具151は、ロードリングであって、ボルト部151aと連結部151bを有し、ボルト部151aを支持治具121の下方から貫通孔126及び調整ライナ127を挿通して支持軸55のねじ孔55aに螺合する。この吊り金具151により第1ケーシング32とフライホイール22が一体に連結される。
図23に戻り、続いて、ステップS15にて、フライホイール22が組付けられた第1ケーシング32及び第3ケーシング34に対して第2ケーシング33を組付ける。即ち、図12に示すように、まず、フライホイール22と第3ケーシング34との間に挿入されている複数のスペーサ141を取外す。
第2ケーシング33は、軸心方向の一方側に支持筒(第2支持部)36が設けられ、他方側に開口部(第2開口部)33aが形成されている。そのため、第2ケーシング33は、軸心方向が鉛直方向になると共に、支持筒36が上方になるように第3ケーシング34に対して組付ける。第2ケーシング33は、支持筒36の端部に吊り金具152を装着し、この吊り金具152に吊りケーブル153を連結する。そして、この吊りケーブル153により吊り金具152を介して第2ケーシング33を吊り下げ支持し、この第2ケーシング33を第1ケーシング32に向けて下降することで、開口部33aにより開口部34aを閉塞すると共に、支持筒36によりフライホイール22の支持軸(第2支持軸)56を支持するように、この第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付ける。なお、第3ケーシング34を第2ケーシング33に組付けた後、支持筒36の端部から吊り金具152及び吊りケーブル153を取外す。
このとき、第2ケーシング33には支持筒36の内側にステータ72が固定され、フライホイール22には支持軸56の外側にロータ71が固定されている。このため、第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付けることで、ステータ72とロータ71が径方向に対向するように組付けられ、モータ23が組付けられることとなる。そして、第2ケーシング33が第3ケーシング34に密着した状態で、複数のボルト40により第2ケーシング33と第3ケーシング34を締結する。
図23に戻り、ステップS16にて、第2ケーシング33の支持筒36とフライホイール22の支持軸56との間に円筒ころ軸受60と玉軸受61を挿入する。即ち、図1に示すように、まず、第2ケーシング33の支持筒36の内側に軸受フォルダ62を嵌合してボルト62aにより固定する。次に、軸受フォルダ62と支持軸56との間に円筒ころ軸受60と玉軸受61を挿入する。そして、支持筒36の端面に軸受カバー63を密着し、ボルト63aにより固定する。
図23に戻り、ステップS17にて、各ケーシング32,33,34で構成されるジンバルケーシング31を反転させて上下位置を逆にする。即ち、図13に示すように、軸受カバー63に吊り金具152を装着し、この吊り金具152に吊りケーブル153を連結し、この吊りケーブル153により吊り金具152を介してジンバル31を吊り下げ支持可能とする。また、ジンバルケーシング31に固定された支持治具121とフライホイール22に固定された吊り金具151に吊りケーブル154を連結し、この吊りケーブル154により吊り金具151を介してジンバルケーシング31を吊り下げ支持可能とする。
そして、図14及び図15に示すように、吊りケーブル153により吊り金具152を介してジンバルケーシング31の上部側を吊り下げ支持しながら、吊りケーブル154により吊り金具152を介してジンバルケーシング31の下部側を引き上げることで、図16に示すように、支持治具121が上方側に位置するようにジンバルケーシング31を反転させる。ここで、第2ケーシング33の下方に支持ブロック131を配置し、吊りケーブル153,154を取外す。
図23に戻り、ステップS18にて、支持筒35から吊り金具151及び支持治具121を取外し、ステップ19にて、第1ケーシング32の支持筒35とフライホイール22の支持軸55との間に円筒ころ軸受57を挿入する。即ち、図1に示すように、まず、第1ケーシング32の支持筒35の内側に軸受フォルダ58を嵌合してボルト58aにより固定する。次に、軸受フォルダ58と支持軸55との間に円筒ころ軸受57を挿入する。
図23に戻り、ステップS20にて、軸受カバー59を支持筒35の端面に密着し、ボルト59aにより固定する。そして、ステップS21にて、ジンバルケーシング31を吊り上げて横転する。即ち、図17に示すように、軸受カバー59に吊り金具155を装着し、この吊り金具155に吊りケーブル156を連結し、この吊りケーブル156により吊り金具155を介してジンバルケーシング31を吊り下げ支持可能とする。また、ジンバル軸41の端面に吊り金具157を装着し、この吊り金具157に吊りケーブル158を連結し、この吊りケーブル158により吊り金具157を介してジンバルケーシング31を吊り下げ支持可能とする。そして、図18に示すように、吊りケーブル156により吊り金具155を介してジンバル31の上部側を吊り下げ支持しながら、吊りケーブル158により吊り金具157を介してジンバル軸41を引き上げることで、ジンバル軸41が上方側に位置するようにジンバルケーシング31を横転させる。ここで、吊りケーブル156及び吊り金具155を取外す。
このとき、ジンバルケーシング31は、組立治具101から載置台159に置き換える。そして、図23に戻り、ステップS22にて、吊りケーブル158により吊り金具157を介して波力発電装置本体15を吊り上げることで、この波力発電装置本体15を移動して浮体(架台)11に組付ける。ステップS23にて、浮体11に対して波力発電装置本体15の位置調整を行う。
本実施例の波力発電装置は、図19及び図22に示すように、上部のジンバル軸41側は、円筒ころ軸受43を介して軸受フォルダ44に回転自在に支持され、軸受フォルダ44は、支持プレート18に複数のボルト45により固定されている。また、下部のジンバル軸42は、円すいころ軸受46を介して軸受フォルダ47に回転自在に支持され、軸受フォルダ47は、下部連結フレーム17に複数のボルト(図示略)により固定されている。そして、浮体11に対して波力発電装置本体15を鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部161,171が設けられており、波力発電装置本体15を浮体11に締結するとき、鉛直方向及び水平方向の位置調整を行うことができる。
即ち、図20に示すように、位置調整部161は、リング形状をなし、軸受フォルダ44の下面と支持プレート18の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材162を有している。この鉛直方向位置調整部材162は、周方向に分割される複数の分割板(シム)163から構成されている。この各分割板163は、扇形状をなし、周方向に並べることでリング形状をなし、複数の貫通孔163aが形成されている。また、軸受フォルダ44は、鉛直方向位置調整部材162の装着位置に複数の貫通孔163aに対応して複数のねじ孔44aが形成されている。更に、図21に示すように、支持プレート18は、鉛直方向位置調整部材162の装着位置に複数の貫通孔163aに対応して複数の貫通孔18aが形成されている。そして、ボルト(締結部材)45が支持プレート18の下方から、この支持プレート18の貫通孔18aと分割板163の貫通孔163aを貫通し、軸受フォルダ44のねじ孔44aに螺合することで、軸受フォルダ44が位置調整部161を介して支持プレーム18に固定される。
この場合、分割板163の貫通孔163aと支持プレート18の貫通孔18aは、ボルト45のねじ部及び軸受フォルダ44aのねじ孔44より大径に形成されている。ここで、分割板163の貫通孔163aと支持プレート18の貫通孔18aは、軸受フォルダ44と浮体11との水平方向の位置を調整可能な本発明の水平方向位置調整部材として機能する。
即ち、ボルト45が支持プレート18の貫通孔18aと分割板163の貫通孔163aを貫通した後、軸受フォルダ44のねじ孔44aに螺合した状態で、支持プレート18と軸受フォルダ44、つまり、浮体11に対して波力発電装置本体15は、ボルト45の外径と支持プレート18における貫通孔18aの内径との差分だけ水平方向に移動することができる。そのため、この状態で、浮体11に対して波力発電装置本体15を水平方向に移動することで位置調整を行うことができ、その後、ボルト45を締結することで、波力発電装置本体15を浮体11に固定することができる。
また、このとき、鉛直方向位置調整部材162(分割板163)の厚さを調整することで、浮体11に対して波力発電装置本体15を鉛直方向に移動して位置調整を行うことができ、その後、ボルト45を締結することで、波力発電装置本体15を浮体11に固定することができる。更に、鉛直方向位置調整部材162は、周方向に分割される複数の分割板163から構成されることから、各分割板163の厚さを異なるように調整することで、浮体11に対して波力発電装置本体15の鉛直度調整を行うことができ、その後、ボルト45を締結することで、波力発電装置本体15を浮体11に固定することができる。
なお、軸受フォルダ44は、複数(本実施例では、2個)のテーパ孔44bが形成されている。この各テーパ穴44bは、ボルト45により支持プレート18に鉛直方向位置調整部材162を介して軸受フォルダ44が固定された後、このテーパ孔44bを通して鉛直方向位置調整部材162及び支持プレート18に孔加工を施す。そのため、メンテナンスなどにより浮体11から鉛直方向位置調整部材162を取り外した後、再び組付けるとき、位置合わせピン(図示略)を軸受フォルダ44のテーパ孔44bから鉛直方向位置調整部材162及び支持プレート18に加工された孔に嵌入することで、位置合わせを行うことができる。
また、図22に示すように、位置調整部171は、リング形状をなし、軸受フォルダ47の下面と下部連結フレーム17の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材172を有している。この鉛直方向位置調整部材172は、図示しないが、周方向に分割される複数の分割板(シム)から構成されている。そして、ウエルドボルト181が分割板の貫通孔及び軸受フォルダ47の貫通孔を貫通してナット182が螺合することで、軸受フォルダ47が位置調整部171を介して下部連結フレーム17に固定される。
なお、この位置調整部171は、前述した位置調整部161とほぼ同様の構成をなすことから、詳細な説明は省略する。
このように本実施例の波力発電装置の組立方法にあっては、軸心方向の一方に支持筒35が設けられて他方に第1開口部34aが形成された第1ケーシング32及び第3ケーシング34を軸心方向が鉛直方向になると共に支持筒35が下方になるように配置する工程と、支持軸55が支持筒35に支持されるようにフライホイール22をケーシング32,34内に挿入する工程と、開口部33aにより開口部34aを閉塞すると共に支持筒36によりフライホイール22の支持軸56を支持するように第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付ける工程と、支持筒56と支持軸36との間に円筒ころ軸受60と玉軸受61を組付ける工程と、ジンバルケーシング31を反転させて上下位置を逆にする工程と、支持筒35と支持軸55との間に円筒ころ軸受57を組付ける工程とを有している。
従って、連結された第1ケーシング32及び第3ケーシング34を鉛直方向に配置し、フライホイール22をケーシング32,34内に挿入し、第2ケーシング33を第3ケーシング34に組付けてから円筒ころ軸受60と玉軸受61を組付け、ジンバルケーシング31を反転させてから円筒ころ軸受57を組付けるようにしている。ここで、第1ケーシング32及び第3ケーシング34、フライホイール22、第2ケーシング33、円筒ころ軸受60及び玉軸受61、円筒ころ軸受57を鉛直方向に沿って組付けることとなり、各構成部材の軸心を容易に合わせることが可能となり、波力発電装置の高精度な組立作業を可能とすることができると共に、この組立作業を短時間で容易に行うことで組付作業の効率化を可能とすることができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、支持筒36の内側にステータ72が固定され、支持軸56の外側にロータ71が固定され、ステータ72とロータ71が対向するように各ケーシング32,33,34に組付けるようにしている。従って、予め支持筒36の内側にステータ72を固定し、支持軸56の外側にロータ71を固定することで、フライホイール22が組付けられたケーシング32,34に対して第2ケーシング33を組付けることで、ステータ72とロータ71を容易に適正な位置に組付けることができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、ステータ72及びロータ71より軸心方向の外側に円筒ころ軸受60及び玉軸受61を組付けている。従って、モータ23の外側に円筒ころ軸受60及び玉軸受61を組付けることで、モータ23と円筒ころ軸受60及び玉軸受61の組付工程を簡素化することができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、支持筒35における軸心方向の外側にリング形状をなす位置決めテーパ部125を有する支持治具121を締結し、支持軸55を位置決めテーパ部125を用いて所定の組付位置に位置決めするようにしている。従って、フライホイール22を第1ケーシング32内に挿入するとき、支持軸55が位置決めテーパ部125に案内されながら、所定の組付位置、つまり、フライホイール22と第1ケーシング32の軸心が適合する位置に容易に位置決めされることとなり、フライホイール22を簡単且つ高精度に組付けることができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、支持治具121と支持軸55との間に所定厚さの調整ライナ127を介装することで、フライホイール22の軸心方向における位置を調整するようにしている。従って、支持治具121と支持軸55との間に介装されている調整ライナの厚さや数を変更することで、第1ケーシング33に対するフライホイール22の軸心方向における位置を調整することができ、フライホイール22を簡単且つ高精度に組付けることができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、フライホイール22を第1ケーシング32内に挿入した後、フライホイール22の外周面と第3ケーシング34の内周面との間にスペーサ141を周方向に所定間隔で複数配置するようにしている。従って、ケーシング32,34内に挿入されたフライホイール22は、複数のスペーサ141により水平方向の倒れが防止され、フライホイール22の位置決め作業を安定した状態で高精度に行うことができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、支持軸55に吊り金具151を結合すると共に、支持筒36に吊り金具152を結合し、吊り金具151と吊り金具152にそれぞれ吊りケーブル153,154を連結し、吊りケーブル153,154を用いてジンバルケーシング31を反転させるようにしている。従って、吊りケーブル153,154によりジンバルケーシング31の重量を支持しながら反転させることとなり、ジンバルケーシング31の安定した反転作業を行うことができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、ジンバルケーシング31を反転させた後、支持治具121を取外してから支持筒35と支持軸55との間に円筒ころ軸受57を組付けるようにしている。従って、円筒ころ軸受57を容易に且つ高精度に組付けることができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、ジンバルケーシング31を反転させ、支持筒35と支持軸55との間に円筒ころ軸受57を組付けた後、ジンバルケーシング31を横転させて吊上げ、浮体11に載置して締結するようにしている。従って、波力発電装置本体15を適正な方向で容易に浮体11に締結することができる。
本実施例の波力発電装置の組立方法では、ジンバルケーシング31を浮体11に締結するとき、鉛直方向及び水平方向の位置調整を行うようにしている。従って、浮体11は、複数のフレームが組付けられて構成されるが、その組付精度が良くないときであっても、ジンバルケーシング31を位置調整しながら浮体11に締結することで、高精度な組付作業を可能とすることができる。
また、本実施例の波力発電装置の組立治具にあっては、所定の位置に設置される治具本体102と、治具本体102に設けられてジンバル軸41,42をそれぞれ回動自在に支持する一対の支持台107と、支持台107に支持されたケーシング32,33を回動不能に支持する支持ブロック131と、第1ケーシング32における支持筒35に着脱自在で内部に挿入されるフライホイール22の支持軸55を支持可能な支持治具121と、フライホイール22の外周面と第3ケーシング34の内周面との間に周方向に所定間隔で配置される複数のスペーサ141とを設けている。
従って、ジンバル軸41,42を支持台107に回動自在に支持し、第1ケーシング32を支持ブロック131により回動不能に支持した状態で、第1ケーシング32内にフライホイール22を挿入すると、このフライホイール22は、第1ケーシング32における支持筒35に取付けられた支持治具121により支持軸55が支持され、第3ケーシング34との間に配置される複数のスペーサ141により外周部が支持される。このため、フライホイール22の位置決めを行うことができ、その後、スペーサ141を取り外してから第2ケーシング33と円筒ころ軸受60及び玉軸受61を組付けた後、支持ブロック131による支持を解除してジンバルケーシング31を反転し、上方に位置する第1ケーシング32から支持治具121を取外して円筒ころ軸受57を組付けることができる。従って、第1ケーシング32及び第3ケーシング34、フライホイール22、第2ケーシング33、円筒ころ軸受60及び玉軸受61、円筒ころ軸受57を鉛直方向に沿って組付けることとなり、各構成部材の軸心を容易に合わせることが可能となり、波力発電装置の高精度な組立作業を可能とすることができると共に、この組立作業を短時間で容易に行うことで組付作業の効率化を可能とすることができる。
また、本実施例の波力発電装置にあっては、浮体11に鉛直方向に沿う軸心O1により回転自在に支持されるジンバル21と、ジンバル21内に水平方向に沿う軸心O2により一対の軸受57,60,61により回転自在に支持されるフライホイール22と、フライホイール22の支持軸55,56に設けられるねじ孔55a,56a(金具連結部)と、フライホイール22を回転可能なモータ23と、ジンバル21の回転により発電可能な発電機24とを設けている。
従って、フライホイール22の支持軸55,56に金具連結部としてのねじ孔55a,56aを設けることで、このねじ孔55a,56aに吊り金具を連結することで、フライホイール22を容易に吊り上げ、ジンバルケーシング31に対して高精度に組付けることができる。
また、本実施例の波力発電装置にあっては、浮体11に鉛直方向に沿う軸心O1により回転自在に支持されるジンバル21と、ジンバル21内に水平方向に沿う軸心O2により一対の軸受57,60,61により回転自在に支持されるフライホイール22と、フライホイール22の支持軸55,56に設けられるねじ孔55a,56a(金具連結部)と、フライホイール22を回転可能なモータ23と、ジンバル21の回転により発電可能な発電機24と、浮体11に対してジンバルケーシング31を鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部161,171を設けている。
従って、浮体11に対してジンバルケーシング31を鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部161,171を設けることで、浮体11にジンバル21を組付けるとき、位置調整部161,171によりジンバルケーシング31を鉛直方向及び水平方向に位置調整することができ、組付精度を向上することができる。
本実施例の波力発電装置では、位置調整部161,171として、リング形状をなして軸受43,46を支持する軸受フォルダ44,47の下面と浮体11の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材162,172と、軸受フォルダ44,47と浮体11との水平方向の位置を調整可能な水平方向位置調整部材(貫通孔18a)と、軸受43,46と軸受フォルダ44,47とを締結する締結部材(ボルト45、ウェルドナット182)とを設けている。従って、鉛直方向位置調整部材162,172が軸受フォルダ44,47と浮体11との間に介装されることで鉛直方向の位置が調整され、また、水平方向位置調整部材により軸受フォルダ44,47と浮体11との水平方向の位置が調整されることとなり、軸受フォルダ44,47の位置を調整締結部材によりにより浮体11に締結することで、浮体11に対してジンバル21を適正に支持することができ、組付精度を向上することができる。
本実施例の波力発電装置では、鉛直方向位置調整部材162,172として、周方向に分割される複数の分割板163を設けている。従って、周方向に配置される各分割板163の厚さや枚数を調整することで、ジンバルの傾きを適正に調整することができる。
なお、上述した実施例では、第1ケーシング32と第2ケーシング33と第3ケーシング34により本発明のケーシングを構成し、第1ケーシング32と第3ケーシング34を本発明の第1ケーシングとして説明している。但し、この構成に限定されるものではなく、ケーシングを第1ケーシングと第2ケーシングとから構成してもよい。
また、本発明の回転機械の組立方法及び回転機械の組立治具は、上述した実施例の波力発電装置だけに適用するものではなく、他の構成を有する波力発電装置などに適用することができる。
また、上述した本実施例の波力発電装置は、ジンバル21とフライホイール22とモータ23と発電機24が浮体11に組付けられて構成されている。本発明の回転機械は、この構成を利用したものであり、ジンバル21とフライホイール22とモータ23とから構成される。即ち、本発明の回転機械は、本実施例の波力発電装置に対して、発電機24を除いた構成となっており、発電機能を有していない。本発明の回転機械は、上述したように、本実施例の波力発電装置におけるジンバル21とフライホイール22とモータ23とから構成されていることから、これらの構成は、上述した本実施例の波力発電装置とほぼ同様の構成である。そのため、本発明の回転機械による詳細な説明は省略する。
従って、このような構成をした本発明の回転装置は、例えば、ボートや船舶等のフレームに組付けて搭載することで、波の揺れを低減させることが可能となる。例えば、特開平6−129484号公報に開示された回転揺れ制動装置に適用して効果的である。
11 浮体(架台)
12 上部支持フレーム
13 下部支持フレーム
15 波力発電装置本体
21 ジンバル
22 フライホイール(回転子)
23 モータ
24 発電機
31 ジンバルケーシング(ケーシング)
35 支持筒(第1支持部)
36 支持筒(第2支持部)
41,42 ジンバル軸
55 支持軸(第1支持軸)
56 支持軸(第2支持軸)
55a,56a ねじ穴(吊り金具連結部)
57 円筒ころ軸受(第1軸受)
60 円筒ころ軸受(第2軸受)
58,62 軸受フォルダ
61 玉軸受(第2軸受)
101 組立治具
121 支持治具
131 支持ブロック
141 スペーサ
161,171 位置調整部

Claims (19)

  1. 軸心方向の一方に第1支持部が設けられて他方に第1開口部が形成された第1ケーシングを軸心方向が鉛直方向になると共に前記第1支持部が下方になるように配置する工程と、
    第1支持軸が前記第1支持部に支持されるように回転子を前記第1ケーシング内に挿入する工程と、
    軸心方向の一方に第2支持部が設けられて他方に第2開口部が形成された第2ケーシングを前記第2開口部により前記第1開口部を閉塞すると共に前記第2支持部により前記回転子の第2支持軸を支持するように前記第1ケーシングに組付ける工程と、
    前記第2支持部と前記第2支持軸との間に第2軸受を組付ける工程と、
    前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させて上下位置を逆にする工程と、
    前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付ける工程と、
    を有することを特徴とする回転機械の組立方法。
  2. 前記第2支持部の内側にステータが固定され、第2支持軸の外側にロータが固定され、前記ステータと前記ロータが対向するように前記第2ケーシングを前記第1ケーシングに組付けることを特徴とする請求項1に記載の回転機械の組立方法。
  3. 前記ステータ及び前記ロータより軸心方向の外側に前記第2軸受を組付けることを特徴とする請求項2に記載の回転機械の組立方法。
  4. 前記第1支持部における軸心方向の外側にリング形状をなす位置決めテーパ部を有する支持治具を締結し、前記第1支持軸を前記位置決めテーパ部を用いて所定の組付位置に位置決めすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転機械の組立方法。
  5. 前記支持治具と前記第1支持軸との間に所定厚さの調整ライナを介装することで、前記回転子の軸心方向における位置を調整することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の回転機械の組立方法。
  6. 前記回転子を前記第1ケーシング内に挿入した後、前記回転子の外周面と前記第1ケーシングの内周面との間にスペーサを周方向に所定間隔で複数配置することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の回転機械の組立方法。
  7. 前記第1支持軸に第1吊り金具を結合すると共に、前記第2支持部に第2吊り金具を結合し、前記第1吊り金具と前記第2吊り金具にそれぞれ吊具を連結し、前記吊具を用いて前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の回転機械の組立方法。
  8. 前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させた後、前記支持治具を取外してから前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付けることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の回転機械の組立方法。
  9. 前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを反転させ、前記第1支持部と前記第1支持軸との間に第1軸受を組付けた後、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを横転させて吊上げ、架台に載置して締結することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の回転機械の組立方法。
  10. 前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングを前記架台に締結するとき、鉛直方向及び水平方向の位置調整を行うことを特徴とする請求項9に記載の回転機械の組立方法。
  11. 所定の位置に設置される治具本体と、
    前記治具本体に設けられてケーシングの両側の軸部をそれぞれ回動自在に支持する一対の支持台と、
    前記一対の支持台に支持された前記ケーシングを回動不能に支持する支持ブロックと、
    前記ケーシングにおける支持部に着脱自在で前記ケーシング内に挿入される回転子の支持軸を支持可能な支持治具と、
    前記回転子の外周面と前記ケーシングの内周面との間に周方向に所定間隔で配置される複数のスペーサと、
    を有することを特徴とする回転機械の組立治具。
  12. 浮体と、
    前記浮体に鉛直方向に沿う軸心により回転自在に支持されるジンバルと、
    前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるフライホイールと、
    前記フライホイールの軸端部に設けられる吊り金具連結部と、
    前記フライホイールを回転可能なモータと、
    前記ジンバルの回転により発電可能な発電機と、
    を有することを特徴とする波力発電装置。
  13. 浮体と、
    前記浮体に鉛直方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるジンバルと、
    前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により回転自在に支持されるフライホイールと、
    前記フライホイールを回転可能なモータと、
    前記ジンバルの回転により発電可能な発電機と、
    前記浮体に対して前記ジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部と、
    を有することを特徴とする波力発電装置。
  14. 前記位置調整部は、リング形状をなして前記軸受を支持する軸受フォルダの下面と前記浮体の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材と、前記軸受フォルダと前記浮体との水平方向の位置を調整可能な水平方向位置調整部材と、前記軸受と前記軸受フォルダとを締結する締結部材とを有することを特徴とする請求項13に記載の波力発電装置。
  15. 前記鉛直方向位置調整部材は、周方向に分割される複数の分割板を有することを特徴とする請求項14に記載の波力発電装置。
  16. 水平方向に対して鉛直方向に沿う軸心により回転自在に支持されるジンバルと、
    前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるフライホイールと、
    前記フライホイールの軸端部に設けられる吊り金具連結部と、
    前記フライホイールを回転可能なモータと、
    を有することを特徴とする回転機械。
  17. 水平方向に対して鉛直方向に沿う軸心により一対の軸受をもって回転自在に支持されるジンバルと、
    前記ジンバル内に水平方向に沿う軸心により回転自在に支持されるフライホイールと、
    前記フライホイールを回転可能なモータと、
    前記ジンバルを鉛直方向及び水平方向に位置調整する位置調整部と、
    を有することを特徴とする回転機械。
  18. 前記位置調整部は、リング形状をなして前記軸受を支持する軸受フォルダの下面と前記浮体の上面との間に介装される鉛直方向位置調整部材と、前記軸受フォルダとの水平方向の位置を調整可能な水平方向位置調整部材と、前記軸受と前記軸受フォルダとを締結する締結部材とを有することを特徴とする請求項17に記載の回転機械。
  19. 前記鉛直方向位置調整部材は、周方向に分割される複数の分割板を有することを特徴とする請求項18に記載の回転機械。
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