JP2014187745A - 異常充電防止装置及び異常充電防止方法 - Google Patents

異常充電防止装置及び異常充電防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新規な異常充電防止装置及び異常充電防止方法を提供する
【解決手段】異常充電防止装置10は、充電ユニット20と非水電解質二次電池30との間の電気的接続の維持・切断を切替可能なスイッチ12と、非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスを測定するインピーダンス測定器14と、スイッチ12により電気的接続を維持した状態で非水電解質二次電池30を充電している期間中、インピーダンス測定器14から非水電解質二次電池30のインピーダンスを入力し、そのインピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、ピークの立ち上がりがあった場合には電気的接続が切断されるようスイッチ12を制御するコントローラー16と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、異常充電防止装置及び異常充電防止方法に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池において、過充電のような異常充電やそれに伴う熱暴走を防止するための種々の対策がとられている。例えば、セルの構成として、高温になると溶融して電流を遮断するセパレータを採用したり、電池缶の内圧が上昇した時に圧力を開放するガス排出弁を設けたり、高温で電流を遮断するPTV(Positive Temperature Coefficient)素子を採用したりすることが行われている。また、こうしたセルを含む電池パックに、充電時に電圧が過度にあがったときに電流を遮断する保護回路を設けることも行われている。
保護回路としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。この保護回路では、通常状態において、端子電圧が第1過充電検知電圧を超えた場合判定実行状態へ遷移する。そして判定実行状態において、端子電圧が第1過充電検知電圧を超えている期間の当該判定実行状態になった後の積算値が第1基準時間を超えた場合第1充電禁止状態へ遷移する。また、判定実行状態において、端子電圧が第1過充電検知電圧より低い判定解除電圧を下回った場合通常状態へと遷移する。さらに、判定実行状態において、端子電圧が第1過充電検知電圧より高い第2過充電検知電圧を超えた場合第2充電禁止状態へ遷移して二次電池の充電を禁止する。
特開2011−50143号公報
ところで、過充電状態などにおいては、途中まではセル電圧が上昇するものの、その後、電解液の分解などによりセル電圧が降下することがある。特許文献1のように電圧に基づいて充電状態を判定するものでは、こうした電圧降下により電圧が判定解除電圧を下回って通常状態へと遷移してしまうことなどが考えられる。このように電圧に基づく過充電防止機能が正常に機能しなかった場合などに備えて、電圧以外の基準に基づく異常充電防止機能を付加できるよう、技術の豊富化が望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、電圧以外の基準に基づいて異常充電を防止することのできる、新規な異常充電防止装置及び異常充電防止方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の異常充電防止装置は、
シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池の異常充電を防止する異常充電防止装置であって、
充電用の電源と前記非水電解質二次電池との間の電気的接続の維持・切断を切替可能なスイッチング手段と、
前記非水電解質二次電池の所定周波数のインピーダンスを測定する測定手段と、
前記スイッチング手段により前記電気的接続を維持した状態で前記非水電解質二次電池を充電している期間中、前記測定手段から前記非水電解質二次電池の前記インピーダンスを入力し、該インピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、該ピークの立ち上がりがあった場合には前記電気的接続が切断されるよう前記スイッチング手段を制御する制御手段と、
を備えたものである。
この異常充電防止装置では、スイッチング手段により電気的接続を維持した状態で非水電解質二次電池を充電している期間中、測定手段から非水電解質二次電池のインピーダンスを入力し、インピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、ピークの立ち上がりがあった場合には電気的接続が切断されるようスイッチング手段を制御する。こうしたピークの立ち上がりは、シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池に特有なものであり、異常充電による内部温度の上昇によってセパレータのシャットダウンが開始し、電池の内部抵抗が上昇したことを示すものと考えられる。なお、セパレータのシャットダウン機能とは、微多孔性のセパレータが所定温度(セパレータの融点付近の温度)以上の高温となった場合に、細孔が閉塞することによって電極間のイオンの透過を阻止し電流を遮断する機能をいう。本発明によれば、シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池に特有のインピーダンスの立ち上がりに着目して充電状態を判定し異常充電を防止するという、電圧以外の基準に基づく新規な異常充電防止技術を提供することができる。
本発明の異常充電防止装置において、前記測定手段は、前記非水電解質二次電池のインピーダンスを測定するにあたり、前記電源から供給される充電電圧に対して、前記所定周波数の電圧又は電流を重畳して印加するものとしてもよい。こうすれば、充電期間中に所定周波数のインピーダンスの測定を容易に行うことができる。
本発明の異常充電防止装置において、前記制御手段は、前記ピークの立ち上がりがあったか否かを、前記インピーダンスの変化率が所定の値を超えたか否かで判定するものとしてもよい。また、前記制御手段は、前記ピークの立ち上がりがあったか否かを、前記インピーダンスが所定の値を超えたか否かで判定するものとしてもよい。
本発明の異常充電防止装置において、前記セパレータは、ポリエチレン製又はポリプロピレン製であるものとしてもよい。
本発明の異常充電防止方法は、
シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池の異常充電を防止する異常充電防止方法であって、
(a)充電用の電源と前記非水電解質二次電池との間の電気的接続を維持した状態で前記非水電解質二次電池を充電している期間中の前記非水電解質二次電池の所定周波数のインピーダンスを入力するステップと、
(b)前記入力したインピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定するステップと、
(c)前記ピークの立ち上がりがあった場合には前記電気的接続を切断するステップと、
を含むものである。
この異常充電防止方法では、充電用の電源と非水電解質二次電池との間の電気的接続を維持した状態で非水電解質二次電池を充電している期間中、非水電解質二次電池の所定周波数のインピーダンスを入力し、入力したインピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、ピークの立ち上がりがあった場合には電気的接続を切断する。こうした異常充電防止方法でも、上述した異常充電防止装置と同様、電圧以外の基準に基づく新規な異常充電防止技術を提供することができる。
異常充電防止装置10の電気的接続を示すブロック図。 異常充電防止装置10によって実現される異常充電防止処理の一例を示すフローチャート。 充電時のインピーダンス変化の一例を示す説明図。 実施例1のインピーダンスの経時変化及び温度の経時変化を示すグラフ。 実施例1のインピーダンスの経時変化及び電圧の経時変化を示すグラフ。 実施例2のインピーダンスの経時変化及び温度の経時変化を示すグラフ。 実施例2のインピーダンスの経時変化及び電圧の経時変化を示すグラフ。
次に、本発明の異常充電防止装置を用いた異常充電防止方法の一実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、異常充電防止装置10の電気的接続を示すブロック図である。この異常充電防止装置10は、充電ユニット20と非水電解質二次電池30との間に設けられ、非水電解質二次電池30が異常充電状態となった場合に充電ユニット20からの電力の供給を中止することにより、それ以上異常充電が進行しないようにするものである。この異常充電防止装置10は、例えば、充電ユニット20や各種保護回路などを備えた充電器の一部としてもよいし、非水電解質二次電池30や各種保護回路などを備えた電池パックの一部としてもよいし、単独で機器を構成するものとしてもよい。
充電ユニット20は、直流電源装置である。ここでは、充電電流や充電電圧を制御しつつ非水電解質二次電池30に電力を供給し、充電が完了すると自動的に充電を中止するように構成されているものとする。充電ユニット20としては、例えば、一般的な非水電解質二次電池の充電に用いられるものを採用することができる。
非水電解質二次電池30は、シャットダウン機能を有するセパレータを備えたものである。ここで、セパレータのシャットダウン機能とは、微多孔性のセパレータが所定温度(セパレータの融点付近の温度)以上の高温となった場合に、細孔が閉塞することによって電極間のイオンの透過を阻止し電流を遮断する機能をいう。シャットダウン機能を有するセパレータとしては、例えば、ポリオレフィン製微多孔膜などを好適に用いることができる。ポリオレフィン製微多孔膜としては、例えば120℃付近でシャットダウンが開始するポリエチレン製微多孔膜や130〜140℃付近でシャットダウンが開始するポリプロピレン製微多孔膜などが好適であり、これらを単独で、又は複数を組み合わせて用いることができる。また、こうしたポリオレフィン微多孔膜に耐熱性向上の目的で、各種の有機材料や無機材料を組み合わせて用いてもよい。
この非水電解質二次電池30は、例えば、リチウムを吸蔵放出可能な正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極と、正極と負極との間に介在しリチウムイオンを伝導可能なイオン伝導媒体とを備え、正極と負極との間に上述したセパレータを備えたリチウムイオン二次電池としてもよい。正極としては、例えば、ニッケル、コバルト、マンガンなどの遷移金属を含むリチウム遷移金属複合酸化物などを用いることができる。負極としては、例えば、リチウムやリチウム合金のほか、リチウムを吸蔵・放出可能な炭素質材料、例えば人造黒鉛や天然黒鉛のような黒鉛などを用いることができる。非水電解質としては、LiPF6などの支持塩をカーボネート系溶媒などの有機溶媒に溶かした非水電解液などを用いることができる。
異常充電防止装置10は、図1に示すように、スイッチ12と、インピーダンス測定器14と、コントローラー16とを備えている。
スイッチ12は、充電ユニット20と非水電解質二次電池30との間に設けられ、充電ユニット20と非水電解質二次電池30との間の接続の維持・切断を切替可能なスイッチング手段として構成されている。スイッチ12は、例えば、メカニカルスイッチとしてもよいし、ダイオードやサイリスタ、トランジスタなどのスイッチング素子としてもよい。なお、このスイッチ12は、通常の充電時には接続(スイッチON)が維持された状態となっている。
インピーダンス測定器14は、非水電解質二次電池30に接続され、非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスを測定するよう構成されている。ここで、所定周波数のインピーダンスとは、直流インピーダンスのような周波数変化を加えていない状態でのインピーダンスを除く趣旨であり、例えば、交流インピーダンスなどとしてもよい。周波数は特に限定されるものではなく、経験的に求めた好適範囲などから適宜選択すればよいが、例えば、0.5kHz以上1.5kHz以下が好ましく、0.75kHz以上1.25kHz以下がより好ましく、約1kHzがさらに好ましい。こうした周波数であれば、非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスの時間に対する推移が確認しやすく、立ち上がりがあったか否かを判定しやすい。なお、1kHzでのインピーダンスのことを1kHz抵抗とも称する。
このインピーダンス測定器14は、例えば、非水電解質二次電池30のインピーダンスを測定するにあたり、充電ユニット20から供給される充電電圧に対して所定周波数の電圧を重畳して非水電解質二次電池30に印加するように構成されているものとしてもよいし、充電ユニット20から供給される充電電流に対して所定周波数の電流を重畳して非水電解質二次電池30に印加するように構成されているものとしてもよい。このとき、重畳する電圧の振幅は、特に限定されるものではないが、充電電圧に対して1%以上5%以下であることが好ましく、2%以上4%以下であることがより好ましく、2.5%以上3%以下であることがさらに好ましい。1%以上であればインピーダンスの測定に十分であるし、5%以下であれば充電電圧に対して十分に小さいため充電への影響が極めて小さい。また、重畳する電流の振幅は、特に限定されるものではないが、例えば、5mA以上20mA以下が好ましく、5mA以上15mA以下がより好ましく、約10mAがより好ましい。5mA以上であればインピーダンスの測定に十分であるし、20mA以下であれば充電への影響が極めて小さい。
コントローラー16は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このコントローラー16は、充電ユニット20に接続されており、充電ユニット20から充電中か否かの情報を取得する。また、インピーダンス測定器14に接続されており、、非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスをインピーダンス測定器14から入力し、入力したインピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定する。さらに、コントローラー16は、スイッチ12に接続されており、ピークの立ち上がりがあった場合には電気的接続を切断(スイッチOFF)するという処理を行うための信号をスイッチ12に出力したりする。
次に、こうして構成された本実施形態の異常充電防止装置10の動作について説明する。図2は、異常充電防止装置10によって実現される異常充電防止処理の一例を示すフローチャートである。異常充電防止処理のプログラムは、コントローラー16の図示しないROMに格納されている。
異常充電防止ルーチンが開始されると、コントローラー16は、まず、充電ユニット20から充電中か否かの情報を取得する(ステップS100)。ステップS100で、充電中でないとの情報を取得した場合には、異常充電の恐れがないため、そのまま異常充電防止ルーチンを終了する。
一方、ステップS100で充電中であるとの情報を取得した場合には、コントローラー16は、インピーダンス測定器14から非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスを入力する(ステップS110)。このステップS110では、インピーダンス測定器14は、非水電解質二次電池30の所定周波数のインピーダンスを測定し、その測定値をコントローラー16に出力する。
続いて、コントローラー16は、インピーダンス測定器14から入力したインピーダンスの時間に対する推移を求め、ピークの立ち上がりがあったか否かを判定する(ステップS120)。ここで、インピーダンスの時間に対する推移について説明する。図3は、インピーダンス測定器14から入力したインピーダンスの時間に対する推移、すなわち、充電時のインピーダンス(インピーダンスの絶対値|Z|)の変化の一例を示す説明図である。図3(a)は通常充電時のインピーダンス変化を示し、図3(b)は異常充電時のインピーダンス変化を示す。通常充電時には、図3(a)に示すようにインピーダンスはほぼ一定の値を示すのに対し、異常充電時には、図3(b)に示すようにインピーダンスが急激に立ち上がり、その後乱高下を繰り返す。なお、こうしたインピーダンス変化は、シャットダウン機能を有する非水電解質二次電池に特有のものと考えられる。すなわち、非水電解質二次電池が異常充電状態になると、異常充電の初期には、部分的な内部短絡が発生するなどして、内部短絡発生部付近の電解液やセパレータの温度が部分的に急激に上昇すると考えられる。ここで、シャットダウン機能を有するセパレータを備えている非水電解質二次電池30では、シャットダウンが開始する温度に達した部分のセパレータだけが部分的にシャットダウンし、その部分のイオン伝導が阻害され、部分的に内部抵抗が上昇する。インピーダンスのピークの立ち上がりは、こうした異常充電初期のセパレータの部分的なシャットダウンを示すものと考えられる。この状態からさらに充電を続けると、温度上昇がさらに進み、シャットダウンによって細孔が閉塞してイオン伝導を阻害していたセパレータが、次第に溶融し、孔があくなどして膜形状を維持できなくなる(以下そうした状態となることをメルトダウンとも称する)。そして、メルトダウンした部分から再びイオン伝導が開始されるため、部分的に内部抵抗が低下する。インピーダンスの乱高下は、こうしたセパレータの部分的なシャットダウンとメルトダウンが繰り返されていることを示すものと考えられる。
ここで、ピークの立ち上がりがあったか否かは、例えば、インピーダンスの変化率(Δ|Z|/Δt(Ω/分))が、所定の閾値を超えたか否かで判定するものとしてもよい。また、ピークの立ち上がりがあったか否かは、例えば、インピーダンス(|Z|(Ω))が、所定の閾値を超えたか否かで判定するものとしてもよい。閾値は、実験データなどに基づいて経験的に定めればよい。
ステップS120でピークの立ち上がりがなかったと判定されると、コントローラー16は、スイッチ12のON状態を維持する(ステップS130)。こうして、充電が継続される。一方、ステップS120でピークの立ち上がりがあったと判定されると、コントローラー16は、スイッチ12に対して、スイッチOFFとするように信号を出力し、スイッチ12がOFFの状態となる(ステップS140)。こうして、充電が中止される。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の異常充電防止装置10が本発明の異常充電防止装置に相当し、スイッチ12がスイッチング手段に相当し、インピーダンス測定器14が測定手段に相当し、コントローラー16が制御手段に相当する。また、充電ユニット20が電源に相当し、非水電解質二次電池30が非水電解質二次電池に相当する。なお、本実施形態では、異常充電防止装置10の動作を説明することにより本発明の異常充電防止方法の一例も明らかにしている。
以上説明した異常充電防止装置10によれば非水電解質二次電池30を充電している期間中、インピーダンス測定器14から非水電解質二次電池30のインピーダンスを入力し、インピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、ピークの立ち上がりがあった場合には電気的接続が切断されるようスイッチ12を制御する。こうしたピークの立ち上がりは、シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池に特有なものであり、異常充電による内部温度の上昇によってセパレータのシャットダウンが開始し、電池の内部抵抗が上昇したことを示すものと考えられる。本実施形態によれば、シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池に特有のインピーダンスの立ち上がりに着目して充電状態を判定し異常充電を防止するという、電圧以外の基準に基づく新規な異常充電防止技術を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、充電中であれば常にインピーダンス測定を行うものとしたが、所定時間毎にインピーダンス測定を行うものとしてもよい。所定時間としては、例えば、1分以上10分以下の範囲や、5分以上10分以下の範囲などで適宜設定することができる。
(非水電解質二次電池の作製)
正極は、以下のように作製した。まず、正極活物質としてのLiNi0.8Co0.15Al0.052を合成した。正極活物質の合成は、各金属の硝酸塩を原料として周知の共沈法により行った。この正極活物質を85質量部、導電材としてのカーボンブラック(東海カーボン(株)製、TB5500)を10質量部、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業製、KFポリマ)を5質量部混合した。そして、分散剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量添加し、分散させてペースト状の正極合材とした。このペースト状の正極合材を20μm厚のアルミニウム箔集電体の両面に均一に塗布し、加熱乾燥させて塗布シートを作製した。その後、塗布シートをロールプレスに通して高密度化させ、幅54mm×長さ450mmに切り出して正極シートを作製した。
負極は、以下のように作製した。負極活物質としての人造黒鉛(大阪ガス製、OMACシリーズ)を95質量部、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業製、KFポリマ)を5質量部混合し、分散材としてのN−メチル−2−ピロリドンを適量添加し、分散させてスラリー状の負極合材とした。このスラリー状の負極合材を10μm厚の銅箔集電体の両面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレスで高密度化し、幅56mm×長さ450mmに切り出して負極シートを作製した。
次に、正極シートと負極シートとをセパレータを挟んで捲回し、ロール状の電極体を作製した。セパレータとしては、25μm厚のポリエチレン製微多孔膜(東レバッテリーセパレータフィルム社製)を用いた。
この電極体を18650型円筒ケースに格納し、イオン伝導媒体としての非水電解液を含浸させたあと密閉し、円筒型のリチウムイオン二次電池を作製した。非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を体積比で3:7となるように混合した有機溶媒へ、1.0Mの濃度となるようにLiPF6を溶解させたものを用いた。こうして得られた非水電解質二次電池の1C電流値は310mAhであった。
(充電及びインピーダンス測定)
[実施例1]
作製した非水電解質二次電池を、充放電装置に接続し、2C(620mAh)での定電流で満充電状態まで充電を行った。このとき、2Cで充電を行っているため、満充電(SOC100%)までの所用時間は30分である。その後、引き続き2Cの定電流での充電を行いながら、この非水電解質二次電池をインピーダンスアナライザーに接続し、電流振幅:10mA、周波数:1kHzでのインピーダンス(1kHz抵抗)を測定した。また、その際、18650型円筒ケースの外周表面の温度を熱電対で測定した。
[実施例2]
2Cでの定電流充電を1.75Cでの定電流充電に変更した以外は、実施例1と同様にして充電を行い、インピーダンスや温度を測定した。なお、この場合、1.75Cで充電を行っているため、満充電(SOC100%)までの所用時間は、約34分である。
図4,6は、実施例1,2のインピーダンスの経時変化及び温度の経時変化を示すグラフである。図5,7は、実施例1,2のインピーダンスの経時変化及び電圧の経時変化を示すグラフである。図4〜7において、横軸は、満充電時(SOC100%)を0分としたときの時間である。図4〜7より、実施例1,2のインピーダンスは、ある時間に達するとピークが立ち上がり、その後、乱高下を繰り返すことが分かった。ここで、こうしたインピーダンス変化が生じる理由は、既に図3を用いて説明したとおりと推察される。したがって、インピーダンスのピークの立ち上がりがあった場合には充電を中止するようにすれば、セパレータのシャットダウンの開始後比較的早い段階で充電を中止できるため、その後のメルトダウンを抑制し得るなど、異常充電の防止に有効であると考えられる。
また、図4,5に示すように、非水電解質二次電池のインピーダンスのピークは、非水電解質二次電池の外部温度のピークよりも早い段階で立ち上がった。このことから、インピーダンスのピークの立ち上がりがあったと判定したら充電を中止する本発明では、外部温度のピークの立ち上がりがあったときに充電を中止するものよりも早い段階で異常充電を防止し得るなど、異常充電の防止に有効であると考えられる。
また、図6,7に示すように、非水電解質二次電池の電圧は、インピーダンスのピークの立ち上がりより早い段階でピークとなり、その後低下した。このことから、基準値よりも電圧が高いときに充電を中止するものでは、電圧がピークに至った後に低下して基準値より低くなっていたとしても、充電を継続してしまうことがあり得る。こうした場合にも、本発明のような異常充電防止機構を追加的に設けておくことで、比較的早い段階で異常充電を防止し得るため、異常充電の防止に有効であると考えられる。
本発明は、電池産業に利用可能である。
10 異常充電防止装置、12 スイッチ、14 インピーダンス測定器、16 コントローラー、20 充電ユニット、30 非水電解質二次電池。

Claims (6)

  1. シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池の異常充電を防止する異常充電防止装置であって、
    充電用の電源と前記非水電解質二次電池との間の電気的接続の維持・切断を切替可能なスイッチング手段と、
    前記非水電解質二次電池の所定周波数のインピーダンスを測定する測定手段と、
    前記スイッチング手段により前記電気的接続を維持した状態で前記非水電解質二次電池を充電している期間中、前記測定手段から前記非水電解質二次電池の前記インピーダンスを入力し、該インピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定し、該ピークの立ち上がりがあった場合には前記電気的接続が切断されるよう前記スイッチング手段を制御する制御手段と、
    を備えた異常充電防止装置。
  2. 前記測定手段は、前記非水電解質二次電池のインピーダンスを測定するにあたり、前記電源から供給される充電電圧に対して、前記所定周波数の電圧又は電流を重畳して印加する、
    請求項1に記載の異常充電防止装置。
  3. 前記制御手段は、前記ピークの立ち上がりがあったか否かを、前記インピーダンスの変化率が所定の値を超えたか否かで判定する、請求項1又は2に記載の異常充電防止装置。
  4. 前記制御手段は、前記ピークの立ち上がりがあったか否かを、前記インピーダンスが所定の値を超えたか否かで判定する、請求項1又は2に記載の異常充電防止装置。
  5. 前記セパレータは、ポリエチレン製又はポリプロピレン製である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異常充電防止装置。
  6. シャットダウン機能を有するセパレータを備えた非水電解質二次電池の異常充電を防止する異常充電防止方法であって、
    (a)充電用の電源と前記非水電解質二次電池との間の電気的接続を維持した状態で前記非水電解質二次電池を充電している期間中、前記非水電解質二次電池の所定周波数のインピーダンスを入力するステップと、
    (b)前記入力したインピーダンスの時間に対する推移においてピークの立ち上がりがあったか否かを判定するステップと、
    (c)前記ピークの立ち上がりがあった場合には前記電気的接続を切断するステップと、
    を含む異常充電防止方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017157373A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 株式会社豊田中央研究所 検出装置及び検出方法

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