[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122、複数の演出用ランプ258(図19参照)が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、設定者(例えば、遊技者、遊技店員)の操作によって各種設定等が可能な設定操作部136と、設定操作部136を発光させる設定操作部ランプ138と、カードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
設定操作部136は、設定者による押下が可能な押ボタン式のスイッチとして、確定(OK)ボタンと、確定ボタンの上方に位置する上ボタンと、確定ボタンの下方に位置する下ボタンと、確定ボタンの右方に位置する右ボタンと、確定ボタンの左方に位置する左ボタンと、右ボタンのさらに右方に位置するキャンセル(C)ボタンとを備えている。また設定操作部136は、各ボタンのそれぞれの押下を検出する操作部センサを備えている。本例の設定操作部136は、各ボタンおよび操作部センサが一体化したユニット構造を有している。設定操作部136の各ボタンのうち少なくとも1つは、所定条件が成立したときの遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタンとして機能するようになっていてもよい。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図4参照)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
第1副基板160には、出力設定スイッチ161が実装されている。出力設定スイッチ161は例えばロータリー式であり、後述するようにパチンコ機100の消費電力の設定について「0」〜「F」の16段階で設定できるようになっている(図2に示す状態では「F」に設定されている)。出力設定スイッチ161本体は第1副基板ケース162内部に格納されており、回動可能な操作軸に対して固定されたつまみ部分は第1副基板ケース162の外部に露出している。出力設定スイッチ161はパチンコ機100の背面に設けられているため、出力設定スイッチ161の設定操作を行うことができるのは鍵を持っている遊技店員のみであり、遊技者は設定操作を行うことができない。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c、第4図柄表示領域208eおよび演出表示領域208dの5つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、第4図柄表示領域208eには第4図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208d、208eの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
遊技領域124の外側であってアウト口240の左方には、未払出し賞球の数量を報知する賞球残数表示部250が配置されている。賞球残数表示部250は、左右方向に配列する3つの7セグメントLEDを有し、最大3桁の数値を表示可能になっている。
また、遊技領域124の外側であってアウト口240の右方には、各種情報を報知する情報報知用ランプ群252が配置されている。情報報知用ランプ群252は、現在の遊技状態を報知する遊技状態報知用ランプ、打出し方向(例えば、右打ち、左打ち)を示唆する打出し方向示唆ランプ、小当り状態のときに点灯する小当りランプ、大当りラウンド数を報知するラウンド数報知ランプ等を含んでいる。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉および右扉からなり(図3では左扉のみを示している)、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉および右扉の上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉および右扉は、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉および右扉を閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉および右扉を開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉および右扉は、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉および右扉は、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222、賞球残数表示部250、情報報知用ランプ群252等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。ここで、主制御部300により制御される特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図表示装置210、各種状態表示部328は、後述する省電力モードにおいても輝度を低下させる制御は実行されない。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は双方向通信により行われるように構成しても良い。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120およびアンプ(例えば、後述する増幅回路442)の制御を行うための音源IC(サウンド回路)416と、各種ランプ418(例えば、枠ランプ122、演出用ランプ258)の制御を行うための駆動回路420と、各種ランプ440(例えば、設定操作部ランプ138、賞球残数表示部250の各セグメント、情報報知用ランプ群252の各ランプ、後述する払出表示ランプ254、エラー表示ランプ256)と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、設定操作部136の各ボタンの押下を検出する操作部センサ426と、出力設定スイッチ161と、所定の検出センサ、例えば演出可動体センサ424や操作部センサ426からの検出信号や出力設定スイッチ161からの設定信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500と、を接続している。
第2副制御部500は、CPU、RAM、ROM、I/O、VDP、VRAM等を有し、所定のタイミングで第1副制御部400から送信される液晶表示コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208の表示制御を行う。表示内容および表示タイミングについてはROMに予め記憶されているため、キックタイミングを示す液晶表示コマンドさえ受信できれば後は独立して装飾図柄表示装置208の表示制御を行うことができる。第2副制御部500は、所定時間(例えば33ms)毎に第1副制御部400に戻りコマンドを送信する。第1副制御部400は、該戻りコマンドに基づいてスピーカ120や各種ランプ418、440等の制御を行うことで、装飾図柄表示装置208での表示とその他の演出の整合性をとることができる。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
図5は、第1副制御部400の回路構成をより詳細に示す回路ブロック図である。図5に示すように、第1副制御部400は、基本回路402、音源IC(サウンド回路)416、サウンドROM435、増幅回路442、点灯制御部450、および駆動回路(ランプ駆動回路)420を備えている。
サウンド回路416は、基本回路402のCPU404に接続されるCPUI/F416aと、CPU404からのコマンドを一時記憶する制御レジスタ416bと、後述する効果音やBGMなどの音情報や音量情報が記憶されるサウンドROM416cと、制御レジスタ416b内のコマンドに従って音声の再生制御を行う再生制御部416dと、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するためのD/A変換部416eとを備える。
増幅回路442は、サウンド回路416から入力するアナログ音声信号を増幅する音量増幅部442aと、この音量増幅部442aから入力するアナログ音声信号をスピーカ120に出力するための出力部442bとを備える。
点灯制御部450は、基本回路402からのコマンドに基づき、ランプ440(例えば、設定操作部ランプ138、賞球残数表示部250の各セグメント、情報報知用ランプ群252の各ランプ、後述する払出表示ランプ254、エラー表示ランプ256)をランプ駆動回路を介さずに点灯制御するとともに、各種ランプ418(例えば、枠ランプ122、演出用ランプ258)をランプ駆動回路420を介して制御する。
ランプ駆動回路420は、点灯制御部450に接続されるCPUI/F420aと、点灯制御部450からのコマンドを一時記憶する制御レジスタ420bと、制御レジスタ420b内のコマンドに従ってランプ418の輝度制御(例えば、デューティ比(電流を流す時間の比率)の制御)を行う輝度制御部420cとを備える。ランプ駆動回路420は、複数のランプ418が備えられた基板毎に設けられる。
本実施の形態では、ランプ418がランプ駆動回路420の制御により輝度変更可能であるのに対して、ランプ440はランプ駆動回路を介さずに制御されるため、輝度変更不能(点灯・消灯のみ制御可能)である。
次に、図6(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図6(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
また、特図1表示装置212および特図2表示装置214が同一の図柄を表示する場合、該図柄の輝度は同一であり、また、該図柄を表示するために必要となる電力は同一である。
図6(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図I」の9種類の特図が示されている。図6(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、いずれも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」ははずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
また、図6(a)では、特別図柄1と特別図柄2で同一の図柄を使用する例を記載しているが、例えば、特別図柄2においては、図6(a)に記載された特図の中でも、「特図A」、「特図B」、「特図I」のみを用いるように構成することで、大当りとなる確率と確率変動となる確率を変更せずに、特別図柄1と特別図柄2の有利度に差を設けることができる。また、有利度は特別図柄1が特別図柄2に対して有利であってもよいし、特別図柄2が特別図柄1に対して有利であっても良い。
図6(b)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図6(b)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図6(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。
図6(d)は第4図柄の一例を示したものである。本実施形態の第4図柄の停止表示態様には、「第4図柄A」、「第4図柄B」および「第4図柄C」がある。「第4図柄A」は大当り図柄であり、15R大当りを報知する場合に停止表示される。「第4図柄B」は小当り図柄であり、2R大当りまたは小当りを報知する場合に停止表示される。「第4図柄C」ははずれ図柄であり、はずれを報知する場合に停止表示される。
特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。また、装飾図柄表示装置208の第4図柄表示領域208eでは、所定の順番で表示を切り替える第4図柄の変動表示を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示するとともに、第4図柄表示領域208eに「第4図柄A」を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示するとともに、第4図柄表示領域208eに「第4図柄A」を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示するとともに、第4図柄表示領域208eに「第4図柄B」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示するとともに、第4図柄表示領域208eに「第4図柄B」を停止表示する。一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図6に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示するとともに、第4図柄表示領域208eに「第4図柄C」を停止表示する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理(復電処理)を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図6(b)に示す普図A)およびはずれ図柄(図6(b)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定する。不当選の場合には、普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図6(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)およびはずれ図柄(特図I)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1の保留が特図1の保留よりも優先して消化されてもよいし、特図1および特図2のいずれを優先することもなく特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。
以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わない内容を記載したがこれに限定されるものではなく、例えば装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する領域を設け、前述の特図1・2状態更新処理および特図1・2関連抽選処理をそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成しても良い。
特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値に基づいて、ROM306に記憶された不図示の当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値に基づいて、ROM306に記憶された不図示の特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の図柄変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418、440・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418、440・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図9(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図9(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別し、受信したコマンドをRAM408内の所定領域に格納する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。本例では、コマンドに基づいて、後述する演出実行タイミングデータの設定を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、所定条件が成立しているときに設定操作部136のボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、ユーザー調整モード制御処理を行う。ユーザー調整モード制御処理の詳細については後述する。
ステップS313の次のステップS315では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。音制御処理の詳細については後述する。
ステップS315の次のステップS317では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418、440への命令がある場合には、この命令を点灯制御部450(ランプ駆動回路420)に出力する。ランプ制御処理の詳細については後述する。
ステップS317の次のステップS319では、可動体制御処理を行う。可動体制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS319の次のステップS321では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS303に戻る。
図9(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図9(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、第1副制御部メイン処理のステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS501の次のステップS503では、出力設定スイッチ判定処理を行う。出力設定スイッチ判定処理では、出力設定スイッチ161の設定位置(本例では「0」〜「F」の16段階のうちのいずれか)を判定する。この処理により、出力設定スイッチ161の設定位置は、所定の周期で常に判定される。
ステップS503の次のステップS505では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS321)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、サウンド回路416や点灯制御部450等への制御コマンドの送信、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図10は、第1副制御部メイン処理のステップS313におけるユーザー調整モード制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、ユーザー調整モード制御処理のステップS601では、電源投入後の初回処理であるか否かを判定する。第1副制御部400は設定内容のバックアップを持たないため、復電時には、出力設定スイッチ161の設定位置に基づいてスピーカから出力される音の音量やランプの輝度を設定する。電源投入後の初回処理であると判定した場合にはステップS603に進み、電源投入後の初回処理ではないと判定した場合にはステップS605に進む。
また、第1副制御部400にバックアップを備え、電断検出時にユーザー調整モードの設定結果を記憶し、復電検出時に該バックアップ結果を設定するように構成していても良い。
ステップS603では、出力設定スイッチ161の設定位置に基づいて音量データおよび輝度データを設定する。音量データおよび輝度データの設定値についての詳細は図18(a)を用いて後述する。その後、ユーザー調整モード制御処理を終了する。
ステップS605では、前回割込み(第1副制御部タイマ割込処理のステップS503)から出力設定スイッチ161の設定位置に変更があるか否かを判定する。出力設定スイッチ161の設定位置に変更があると判定した場合にはステップS603に進み、変更がないと判定した場合にはステップS607に進む。
ステップS607では、出力設定スイッチ161の設定位置が「3」および「4」以外であるか否かを判定する。出力設定スイッチ161の設定位置が「3」および「4」以外ではないと判定した場合(設定位置が「3」または「4」であると判定した場合)にはステップS609に進み、設定位置が「3」および「4」以外であると判定した場合(設定位置が「1」、「2」、「5」〜「F」のいずれかであると判定した場合)にはステップS611に進む。
ステップS609では、省電力モード設定処理を行う。省電力モード設定処理では、出力設定スイッチ161の設定位置が「4」である場合には動作モードを省電力モードAに設定し、設定位置が「3」である場合には動作モードを省電力モードBに設定する。省電力モードAおよびBはいずれも、音量および輝度の双方においてユーザー調整モードでは設定できない範囲の値(本例では、ユーザー調整モードで設定できる範囲よりも低い値)が設定される(図18(a)参照)。その後、ユーザー調整モード制御処理を終了する。
ステップS611では、ユーザー調整モード呼び出し条件が成立しているか否かを判定する。ユーザー調整モード呼び出し条件としては、例えば、非変動状態で設定操作部136のいずれかのボタンが押下されたこと等の、遊技の進行を阻害しないような条件が設定される。ユーザー調整モード呼び出し条件が成立していると判定した場合にはステップS613に進み、成立していないと判定した場合にはユーザー調整モード制御処理を終了する。
ユーザー調整モードが呼び出されている場合に始動口への入賞に基づく変動が開始される場合には、当該ユーザ調整モードで設定された内容を反映した上で強制的にユーザー調整モードを終了しても良いし、当該ユーザー調整モードで設定された内容を破棄した上で強制的にユーザー調整モードを終了するようにしても良い。
ステップS613では、呼び出されたユーザー調整モードにおいて、音量が変更されたか否かを判定する。ここで、ユーザー調整モードにおける装飾図柄表示装置208での画面表示については図17を用いて後述するが、ユーザー調整モードでは遊技者等が音量および輝度を予め設定された範囲内で変更できるようになっている。音量が変更されたと判定した場合にはステップS615に進み、音量が変更されていないと判定した場合にはステップS617に進む。
ステップS615では、変更後の音量の値をRAM408の所定領域に記憶する音量設定処理を行う。その後、ステップS617に進む。
ステップS617では、輝度が変更されたか否かを判定する。輝度が変更されたと判定した場合にはステップS619に進み、輝度が変更されていないと判定した場合にはユーザ調整モード制御処理を終了する。
ステップS619では、変更後の輝度の値をRAM408の所定領域に記憶する輝度設定処理を行う。その後、ユーザ調整モード制御処理を終了する。
図11(a)は、第1副制御部メイン処理のステップS315における音制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、音制御処理のステップS701では、演出制御処理(ステップS309)で設定された演出実行タイミングデータに基づいて、サウンドデータ再生開始タイミングであるか否か、すなわちサウンド回路416にサウンドデータの再生開始タイミングであることを指示するタイミングであるか否かを判定する。サウンドデータ再生開始タイミングであると判定した場合にはステップS703に進み、サウンドデータ再生開始タイミングではないと判定した場合には音制御処理を終了する。
ステップS703では、再生開始タイミングにあるサウンドデータの再生チャネルが「FF」以外であるか否かを判定する。サウンドデータの再生チャネルが「FF」以外であると判定した場合にはステップS705に進む。ステップS705では、省電力モードで予め設定されている音量や、ユーザー調整モードで遊技者等により設定された音量の値をRAM408から呼び出す処理を行う。その後、ステップS707に進む。一方、ステップS703においてサウンドデータの再生チャネルが「FF」であると判定した場合には、そのままステップS707に進む。このように、再生チャネルが「FF」である場合には予め最大音量での再生が決まっているため、店員や遊技者によって設定されている音量は呼び出されない。
ステップS707では、再生音量設定処理を行う。再生音量設定処理では、再生開始タイミングにあるサウンドデータに対する再生音量として、ステップS705で呼び出された音量(再生チャネルが「FF」以外のとき)または最大音量(再生チャネルが「FF」のとき)を設定する。その後、ステップS709に進む。
ステップS709では、再生サウンドデータコマンド設定処理を行う。再生サウンドデータコマンド設定処理では、第1副制御部400からサウンド回路416に送信するコマンドを設定する。例えばこのコマンドには、再生すべきサウンドデータの情報と、当該サウンドデータの再生音量の情報とが含まれる。後述するように、出力設定スイッチ161の設定位置が「3」である場合(省電力モードBである場合)には、再生チャネルが「FF」以外であるサウンドデータの再生音量は0(無音)となる。ステップS709で設定されたコマンドは、例えば、第1副制御部タイマ割込処理の各種更新処理(ステップS505)でサウンド回路416に送信される。
図11(b)は、第1副制御部メイン処理のステップS317におけるランプ制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、ランプ制御処理のステップS801では、演出制御処理(ステップS309)で設定された演出実行タイミングデータに基づいて、ランプデータの設定があるか否かを判定する。ランプデータの設定があると判定した場合にはステップS803に進み、ランプデータの設定がないと判定した場合にはランプ制御処理を終了する。
ステップS803では、対象ランプデータをROM406から呼び出す処理を行う。
ステップS803の次のステップS805では、ランプデータにおいて特定のタイミング毎に設定されている輝度(デューティ比)の値を呼び出す処理を行う。
ステップS805の次のステップS807では、発光輝度設定処理を行う。発光輝度設定処理では、ランプデータに予め設定されている輝度の値と、省電力モードで予め設定されている輝度の値またはユーザー調整モードで遊技者等により設定された輝度の値とに基づいて、実際の発光輝度を設定する。例えば、これらの輝度の値がいずれもデューティ比(0%〜100%)で設定されている場合には、ランプデータに予め設定されているデューティ比の値と、省電力モードで予め設定されているデューティ比の値またはユーザー調整モードで遊技者等により設定されたデューティ比の値との積により、実際のデューティ比を設定する。
ステップS807の次のステップS809では、発光ランプデータコマンド設定処理を行う。発光ランプデータコマンド設定処理では、第1副制御部400から点灯制御部450(およびランプ駆動回路420)に送信するコマンドを設定する。例えばこのコマンドには、輝度設定対象となるランプの情報(対象ポート)と、当該ランプの輝度(デューティ比)の情報とが含まれる。後述するように、出力設定スイッチ161の設定位置が「3」である場合(省電力モードBである場合)、輝度設定対象となり得る全てのランプ(輝度調整可能なランプ)の輝度は0(消灯)となる。ステップS809で設定されたコマンドは、例えば、第1副制御部タイマ割込処理の各種更新処理(ステップS505)で点灯制御部450に送信され、さらに所定のタイミングで点灯制御部450からランプ駆動回路420に送信される。
図12は、第1副制御部メイン処理の演出制御処理(ステップS309)で設定される演出実行タイミングデータの例を示している。第1副制御部400は、演出制御処理で設定された演出実行タイミングデータに基づいて各報知手段の制御を行うようになっている。図12に示す演出実行タイミングデータは、主制御部300からのコマンドに含まれる特図変動時間が10秒である場合に、一義的にあるいは所定の乱数抽選に基づいて選択されるノーマルリーチA用の演出実行タイミングデータである。
図12に示すように、演出実行タイミングデータは、「時間(ms)」、「ランプデータ」および「サウンドデータ内容」の3項目で構成されている。時間0msに対応して、ランプデータには「ノーマル変動」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「変動開始」が割り当てられている。時間33.3ms、66.6ms、99.9msのそれぞれに対応して、ランプデータには「↑」(その時点で設定されているランプデータを引き続き設定する)が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」(非設定)が割り当てられている。ここで、無音や無点灯を設定する場合、演出実行タイミングデータ上でランプデータまたはサウンドデータ内容を非設定としてもよいし、無点灯のランプデータまたは無音のサウンドデータ内容を設定してもよい。時間133.2msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「チャンス告知」が割り当てられている。
時間4995msに対応して、ランプデータには「−」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間5028.3msに対応して、ランプデータには「ノーマルリーチA」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「リーチ報知」が割り当てられている。時間5061.6msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間5094.9msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「エフェクトA」が割り当てられている。
時間9956.7ms、9990msのそれぞれに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「−」が割り当てられている。時間10023.3msに対応して、ランプデータには「↑」が割り当てられ、サウンドデータ内容には「変動停止」が割り当てられている。ここで、サウンド回路416は、サウンドデータを再生し終わった際にループ再生するか否かを設定可能である。サウンド回路416がループ再生するように設定されている場合、再生を終了させるときには再生終了を示すコマンドをサウンド回路416に新たに送信する必要がある。
図13は、ランプデータの例を示している。図13(a)、(b)に示すような種々のランプデータは、第1副制御部400のROM406に記憶されている。図13(a)は、演出実行タイミングデータに基づきランプデータが「ノーマル変動」に設定されたタイミングで読み出されるランプデータ「ノーマル変動」を示している。ランプデータは、「時間(ms)」、「対象ポート」および「輝度(デューティ比)」の3項目により構成されている。ここで、本例の演出用ランプ258は前面枠扉106の前面側に多数設けられており、演出用ランプ258のそれぞれは、ランプ駆動回路420の出力ポート01〜03のいずれかに接続されている。これにより複数の演出用ランプ258は、どの出力ポートに接続されているかによってグループ化され、各グループ毎に独立したタイミングで輝度制御されるようになっている。輝度の範囲は0〜255であり、0はデューティ比0%を表し、255はデューティ比100%を表している。
図13(a)に示すランプデータ「ノーマル変動」では、時間0msに対応して対象ポート「01」および輝度「0」(デューティ比0%)が割り当てられ、時間33.3msに対応して対象ポート「01」および輝度「5」(デューティ比約2%(=5/255))が割り当てられ、時間66.6msに対応して対象ポート「01」および輝度「10」(デューティ比約4%(=10/255))が割り当てられている。これらのデータは、出力ポート01に接続されたグループの演出用ランプ258の輝度を時間経過とともに徐々に上昇させることを表している。
また、時間4928.4ms、4961.7ms、4995msのそれぞれに対応して、対象ポート「03」および輝度「255」(デューティ比100%)が割り当てられている。これらのデータは、出力ポート03に接続されたグループの演出用ランプ258の輝度を最大輝度に維持することを表している。
図13(b)は、演出実行タイミングデータに基づきランプデータが「ノーマルリーチA」に設定されたタイミングで読み出されるランプデータ「ノーマルリーチA」を示している。ランプデータ「ノーマルリーチA」では、時間0msに対応して対象ポート「02」および輝度「255」が割り当てられ、時間33.3msに対応して対象ポート「02」および輝度「127」(ディーティ比約50%(=127/255))が割り当てられ、時間66.6msに対応して対象ポート「02」および輝度「255」が割り当てられている。また、時間9956.7msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「10」が割り当てられ、時間9990msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「5」が割り当てられ、時間10023.3msに対応して対象ポート「01、02」および輝度「0」が割り当てられている。
なお、ランプデータは対象ポート毎に設定されていてもよいし、ランプ駆動回路420を複数備えている場合には各ランプ駆動回路420毎にランプデータが設定されていてもよい。また、複雑な制御パターンのランプデータを多数用意すれば多彩なランプ演出を実行することができるが、ROM406内のランプデータのデータ容量が増大する。このため、単純な制御パターンのランプデータをいくつか用意しておき、演出実行タイミングデータでそれらのランプデータを細かく組み合わせる方が、多彩なランプ演出を実行できるとともにランプデータのデータ容量を削減できる場合がある。例えば図12に示した演出実行タイミングデータでは、2つのランプデータ「ノーマル変動」および「ノーマルリーチA」を組み合わせている。
図14は、ランプ(LED)の輝度制御について説明する図である。図14(a)は、LEDに流す電流I(mA)と相対光度との関係を示すグラフである。LEDの相対光度は、電流Iが0mAのときには0であり、電流Iにほぼ比例して上昇する。このように、電流Iを制御することによりLEDの輝度を制御することも可能である。LEDの消費電力は流す電流値に比例するため、LEDの相対光度が高くなるほど消費電力が増大することが分かる。本実施の形態ではデューティ比の制御によりLEDの輝度を制御しているが、電流値の制御によりLEDの輝度を制御するようにしてもよい。
また、上述のランプ(LED)のような電流を流すことで光を発する発光手段は、低電流であっても、発光自体を認識しやすく、遊技者が見落としづらい。そのため遊技の進行に応じて変化する利益に関する情報(詳細は後述するが、例えば抽選結果や遊技者に払い出された利益の量を示す情報等の遊技者にとって重要度の高い情報)を報知する手段として好適である。
図14(b)は、LEDのデューティ比について説明する図である。上段、中段、下段のそれぞれのグラフにおいて、横軸は時間を表し、縦軸はLEDに流す電流値を表している。上段のグラフでは、微小な単位時間Lにおいて、LEDには一定の電流を時間T(T≦L)だけ流している。中段のグラフでは、所定の周期Lにおいて、LEDには同電流を時間T/2だけ流している。下段のグラフでは、所定の周期Lにおいて、LEDには同電流を時間T/4だけ流している。上段を基準(デューティ比:100%、明るさ:明るい)とすると、中段のデューティ比は50%でやや暗くなり、下段のデューティ比は25%で暗くなる。このように、デューティ比を制御することによりLEDの輝度を制御することが可能である。ただし、デューティ比を半分にしてもLEDの輝度がそのまま半分になるわけではない。LEDの消費電力は、流す電流値が同じであれば流す時間にほぼ比例するため、LEDの輝度(デューティ比)を高くするほど消費電力が増大し、LEDの輝度を低くするほど消費電力が減少することが分かる。
図15(a)は、サウンド選択データの例を示している。図15(a)に示すサウンド選択データは、各種サウンドデータと共に第1副制御部400のサウンドROM416cに記憶されている。サウンド選択データは、「データ内容」(サウンドデータ内容)、「再生チャネル」および「サウンドデータ」の3項目により構成されている。「再生チャネル」の項目は例えば「01」〜「FF」で表され、サウンドデータ毎の優先度等を表している。優先度が最も高い「FF」は、システム音声や異常報知音声等に割り当てられている。「サウンドデータ」の項目は、圧縮された音声データ(例えばWAV形式)を特定するデータ(例えばファイル名)を表している。
図15(a)に示すように、データ内容「払出し」に対応して再生チャネル「02」およびサウンドデータ「払出し音」が割り当てられ、データ内容「大当り告知」に対応して再生チャネル「01」およびサウンドデータ「大当り告知音」が割り当てられ、データ内容「BGM01」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM01」が割り当てられ、データ内容「BGM02」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM02」が割り当てられ、データ内容「BGM03」に対応して再生チャネル「03」およびサウンドデータ「BGM03」が割り当てられ、データ内容「扉開放」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「扉開放報知音」が割り当てられ、データ内容「払出し異常」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「払出異常報知音」が割り当てられ、データ内容「磁界検出」に対応して再生チャネル「FF」およびサウンドデータ「磁界検出報知音」が割り当てられている。
なお、図15(a)では図示を省略しているが、サウンド選択データには、図12に示したサウンドデータ内容「変動開始」、「チャンス告知」、「リーチ報知」、「エフェクトA」および「変動停止」等も当然に含まれている。
本例では、サウンドデータの再生時間については基本回路402からのコマンドにより制御されるため、サウンド選択データには再生時間のデータは含まれていない。
既に説明したように、サウンドデータの再生音量は、再生チャネル「FF」のサウンドデータについては最大音量、それ以外のサウンドデータについては省電力モードで予め設定されている音量またはユーザー調整モードで設定された音量となる。これらの再生音量の情報に基づいて増幅回路442でサウンドデータが増幅されることにより、スピーカ120から出力される再生音声の音量が決定される。
図15(b)は、増幅回路442で増幅されたサウンドデータの波形の一例を示している。図の横方向は時間軸を表し、縦方向は音量(振幅)を表している。図15(b)に示すように、再生音量が相対的に大きいサウンドデータに増幅した波形(図中、下段)は、同データを再生音量が相対的に小さいサウンドデータに増幅した波形(図中、上段)と比較して振幅が大きくなっている。一般に、再生音量を大きくすると増幅回路442等での消費電力が増加し、再生音量を小さくすると増幅回路442等での消費電力が減少する。
なお、第1副制御部400の可動体制御処理(ステップS319)では、前述の音量または輝度調整の設定に応じて、演出可動体224に備えられたランプの輝度や演出可動体224を動作させるためのモータの使用電力等を調整してもよい。
次に、図16を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図16(a)は、第2副制御部500のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図16(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、第2副制御部500のRAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。ステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPUは、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データを第2副制御部500のROMから読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS909の次のステップS911では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS909で読み出した演出データの中にVDPへの命令がある場合には、この命令をVDPに出力する(詳細は後述)。ステップS911では、前述の音量または輝度調整の設定に応じて、装飾図柄表示装置208のバックライトの輝度や、装飾図柄表示装置208に表示する画像の明度等を調整してもよい。該輝度および明度の調整は装飾図柄表示装置208が消費する電力量の調整により行うことができる。遊技者の認識率を上げるために輝度および明度を高くすると相対的に装飾図柄表示装置208の消費電流は上昇し、輝度および明度を低くすると相対的に装飾図柄表示装置208の消費電流は低下する。
ステップS911の次のステップS913では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS909で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を遮蔽装置246の駆動回路に出力する。その後、ステップS903に戻る。
図16(b)は、第2副制御部500のCPUが実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとして第2副制御部500のRAMに設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図16(c)は、第2副制御部500のCPUが実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1101では、第2副制御部メイン処理のステップS903において説明したRAMのタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1101の次のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
図16(d)は、第2副制御部メイン処理のステップS911における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1201では、画像データの転送指示を行う。ここでは、第2副制御部500のCPUは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、VDPのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDPは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、VDPは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
ステップS1201の次のステップS1203では、VDPからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1205に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS1205では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、ステップS1201でVRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDPに指示する。VDPは、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS1205の次のステップS1207では、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、VDPに画像の描画開始を指示する。VDPは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS1207の次のステップS1209では、画像の描画終了に基づくVDPからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1211に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS1211では、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
図17(a)〜(d)は、ユーザー調整モードにおける装飾図柄表示装置208の画面遷移の一例を示している。図17(a)は、省電力モードではないモード(通常モード)において、特図変動遊技の実行されていない非変動状態の画面の例を示している。装飾図柄表示装置208の画面には、当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば、「装飾3−装飾1−装飾1」)が図柄表示領域208a〜208cに停止表示されているとともに、「第4図柄C」が第4図柄表示領域208eに停止表示されている。またこの画面の図柄表示領域208a〜208cの下方には、「プッシュボタンでメニューを表示」という文字メッセージが表示されている。この文字メッセージにより、遊技者に対し、設定操作部136のボタン操作(例えば、OKボタンの押下)によってユーザー調整モードに遷移することが報知される。なお、省電力モード中にはユーザー調整モードへの遷移が禁止されるため(図10のステップS607)、「プッシュボタンでメニューを表示」等の文字メッセージは表示されない。
この状態で設定操作部136のボタン操作が行われると、図17(b)に示すユーザー調整モードメニュー画面に遷移する。ユーザー調整モードメニュー画面では、「サウンド調整」ボタン画像700、「明るさ調整」ボタン画像702および「戻る」ボタン画像704が表示される。デフォルト状態では例えば「サウンド調整」ボタン画像700が選択状態にある。また、ユーザー調整モードメニュー画面の左下方には、設定操作部136の上下左右ボタンの操作で各ボタン画像700、702、704の選択を切り替えることができることと、設定操作部136のOKボタンの操作で決定(選択を確定)できることとが、遊技者への案内として表示されている。ユーザー調整モードメニュー画面において、「戻る」ボタン画像704が選択された状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、図17(a)に示した画面に戻る。
ユーザー調整モードメニュー画面において「サウンド調整」ボタン画像700が選択された状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、図17(c)に示すサウンド調整画面に遷移する。サウンド調整画面では、左右方向に等間隔に配列した15個の目盛り画像710と、目盛り画像710の左方に配置された「−」画像と、目盛り画像710の右方に配置された「+」画像と、「戻る」ボタン画像712とが表示される。各目盛り画像710の形状は、円形状とそれより大きい縦長の長円形状との間で変化し得る。本例では、円形状の目盛り画像710は白色で表示され、長円形状の目盛り画像710は白色以外の所定の色で表示される。図17(c)に示す状態では、左端から7つ目までの計7つの目盛り画像710は所定色で長円形状であり、それらより右側の8つの目盛り画像710は白色で円形状である。この状態は、音量のユーザー設定値が目盛り7(最大は目盛り15)であることを示している。
この状態で設定操作部136の左ボタンが押下されると、最も右側に位置する長円形状の目盛り画像710が円形状に変化する(長円形状の目盛り画像710の数が1減少する)。またこの状態で設定操作部136の右ボタンが押下されると、最も左側に位置する円形状の目盛り画像710が長円形状に変化する(長円形状の目盛り画像710の数が1増加する)。長円形状の目盛り画像710の数は、仮の音量ユーザー設定値として、RAM408内の音量ユーザー設定値記憶領域とは別の記憶領域に一時的に記憶されている。設定操作部136のOKボタンが押下されると、仮の音量ユーザー設定値が音量ユーザー設定値記憶領域に上書きされるとともに、表示画面は図17(b)に示したユーザー調整モードメニュー画面に戻る。
設定操作部136の下ボタンが押下されると、「戻る」ボタン画像712が選択された状態になる。この状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、仮の音量ユーザー設定値が音量ユーザー設定値記憶領域に上書きされずに、図17(b)に示したユーザー調整モードメニュー画面に戻る。
なお、後述するように、サウンド調整画面に遷移した直後のデフォルト状態での音量のユーザー設定値(すなわち、サウンド調整画面に遷移した直後における長円形状の目盛り画像710の個数)は、出力設定スイッチ161の設定位置によって予め決定されている。また、サウンド調整画面での音量のユーザー設定値と実際にスピーカ120から出力される音圧との関係についても後述する。
図17(b)に示したユーザー調整モードメニュー画面において「明るさ調整」ボタン画像702が選択された状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、図17(d)に示す明るさ(輝度)調整画面に遷移する。明るさ調整画面では、左右方向に配列した3つの円形画像720、722、724と、「戻る」ボタン画像726とが表示される。中央に位置する円形画像722は、左半分が所定色で表示され、右半分が白色で表示されている。左側に位置する円形画像720は、左半分よりも狭い領域が所定色で表示され、それ以外の大部分の領域が白色で表示されている。この円形画像720の下方には、「節電」という文字が表示されている。右側に位置する円形画像724は、全体が所定色で表示されている。この円形画像724の下方には、「普通」という文字が表示されている。
これらの3つの円形画像720、722、724は、所定色で表示される部分の面積の大小で設定対象ランプの輝度の高低を表している。すなわち、円形画像724は、所定色で表示される部分の面積が最も大きいため、最も輝度が高い設定(本例では、デューティ比100%)であることを表している。円形画像722は、所定色で表示される部分の面積が円形画像724よりも小さいため、輝度がやや低い設定(本例では、デューティ比70%)であることを表している。円形画像720は、所定色で表示される部分の面積が最も小さいため、輝度が低い設定(本例では、デューティ比40%)であることを表している。
図17(d)に示す画面では、最も輝度が高い設定を示す円形画像724が選択された状態にある。この状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、最も輝度の高い設定が確定し、図17(b)のユーザー調整モードメニュー画面に戻る。図17(d)に示す画面で設定操作部136の左ボタンが1回押下されると、円形画像722が選択された状態になる。この状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、輝度がやや低い設定が確定し、図17(b)のユーザー調整モードメニュー画面に戻る。図17(d)に示す画面で設定操作部136の左ボタンが2回押下されると、円形画像720が選択された状態になる。この状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、輝度の低い設定が確定し、図17(b)のユーザー調整モードメニュー画面に戻る。図17(d)に示す画面で設定操作部136の下ボタンが押下されると、「戻る」ボタン画像726が選択された状態になる。この状態で設定操作部136のOKボタンが押下されると、輝度の設定が変更されずに図17(b)のユーザー調整モードメニュー画面に戻る。
後述するように、明るさ調整画面に遷移した直後のデフォルト状態での輝度設定(すなわち、明るさ調整画面に遷移した直後に円形画像720、722、724のいずれが選択状態となるか)は、出力設定スイッチ161の設定位置によって予め決定されている。 なお、サウンド調整画面および明るさ調整画面において、調整後の音量およびランプの明るさが分かるように基準音の出力や基準ランプデータによりランプを点灯させても良い。更に、ユーザーによる調整はカーソルの移動毎に反映されても良いし、調整後OKボタンの押下により決定されたことに基づいて反映されるようにしても良い。
図17(e)は、電源投入時における装飾図柄表示装置208の表示画面を示している。図17(e)に示すように、パチンコ機100に電源が投入されたときには、遊技店員に対し、装飾図柄表示装置208において音量や輝度の調整方法についての報知を行うようになっている。図17(e)に示す画面では、出力設定スイッチ161が設けられている位置(本例では、パチンコ機100筐体背面左上)、出力設定スイッチ161の調整方法(本例では、出力設定スイッチ161のつまみ部分を回転させることにより調整可能)、および設定値と設定内容の関係(本例では、「5」〜「F」が通常設定、「4」が省電力モードA、「3」が省電力モードB(消音・消灯))等が表示されている。
図18(a)は、出力設定スイッチ161の設定「0」〜「F」等に基づいて決定される、スピーカ120から出力される音の音量(音圧)および各種ランプ418の輝度の設定値の一例を示すテーブルである。このテーブルは、例えば第1副制御部400のROM406に記憶されている。第1副制御部400は、このテーブルに従い、出力設定スイッチ161の設定に基づいて音量および輝度の初期値や調整可能範囲を設定する。
図18(a)に示すように、本例では出力設定スイッチ161の設定のうち「5」〜「F」は通常営業用(通常モード)であり、「4」は省電力モードAであり、「3」は省電力モードBであり、「1」および「2」は開発および販促用であり、「0」は申請用である。
出力設定スイッチ161の設定が「F」であるときには、音圧の初期値は100dBに設定され、音量設定の初期位置(ユーザー設定値の初期値)は15に設定される。音圧の設定は、ユーザー調整モード(図17(c)に示すサウンド調整画面)においてユーザー設定値(長円形状の目盛り画像710の数、目盛り数)を変更することにより調整可能である。すなわち、サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧は86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である。ただし、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り15(音圧100dB)に設定される。図18(a)では、出力設定スイッチ161の各設定における目盛り(音圧)のデフォルト値を薄墨色の塗り潰しで表している。
また、出力設定スイッチ161の設定が「F」であるとき、輝度設定の初期値は「明(デューティ比100%)」に設定される。輝度の設定は、ユーザー調整モード(図17(d)に示す明るさ調整画面)において円形画像720、722、724のいずれかを選択および確定することにより調整可能である。ただし、明るさ調整画面に遷移したときには、最も輝度が高い設定を示す円形画像724がデフォルトとして選択された状態になる。
出力設定スイッチ161の設定が「E」であるときには、音圧の初期値は99dBに設定され、音量設定の初期位置は14に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り14(音圧99dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「F」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「D」であるときには、音圧の初期値は98dBに設定され、音量設定の初期位置は13に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り13(音圧98dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「E」、「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「E」、「F」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「C」であるときには、音圧の初期値は97dBに設定され、音量設定の初期位置は12に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り12(音圧97dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「D」〜「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「D」〜「F」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「B」であるときには、音圧の初期値は96dBに設定され、音量設定の初期位置は11に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り11(音圧96dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「C」〜「F」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「C」〜「F」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「A」であるときには、音圧の初期値は95dBに設定され、音量設定の初期位置は10に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り10(音圧95dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が86dB、87dB、88dB、89dB、90dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dB、97dB、98dB、99dBおよび100dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「B」〜「F」のときと同じである。
また、出力設定スイッチ161の設定が「A」であるときには、輝度設定の初期値は「中(デューティ比70%)」に設定される。ユーザー調整モードの明るさ調整画面において円形画像720、722、724のいずれかを選択および確定することにより輝度の設定を調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「B」〜「F」のときと同じである。ただし、明るさ調整画面に遷移したときには、輝度がやや低い設定を示す円形画像722がデフォルトとして選択された状態になる。
出力設定スイッチ161の設定が「9」であるときには、音圧の初期値は91dBに設定され、音量設定の初期位置は9に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り9(音圧91dB)に設定される。出力設定スイッチ161の設定「9」のときには、出力設定スイッチ161の設定「A」〜「F」のときと比較して、サウンド調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的に低くなっている。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBに対応する。なお、サウンド調整画面の外観は、デフォルトの目盛り数を除いて設定「A」〜「F」のときと同じである。したがって出力設定スイッチ161の設定「9」のときには、例えば、サウンド調整画面で音量のユーザー設定値を最大の目盛り15に設定したとしても、音圧レベルは設定「A」〜「F」のときのように100dBには設定されず、それよりも低い97dBに設定される。また、出力設定スイッチ161の設定「9」のときに音量のユーザー設定値を目盛り6以下に設定すると、設定「A」〜「F」のときに設定可能な最低の音圧レベル86dBよりも低い音圧レベル74dB〜83dBに設定される。輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点は、出力設定スイッチ161の設定「A」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「8」であるときには、音圧の初期値は89dBに設定され、音量設定の初期位置は8に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り8(音圧89dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「9」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「9」、「A」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「7」であるときには、音圧の初期値は86dBに設定され、音量設定の初期位置は7に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り7(音圧86dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が74dB、76dB、78dB、79dB、80dB、83dB、86dB、89dB、91dB、92dB、93dB、94dB、95dB、96dBおよび97dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「8」、「9」のときと同じである。
また、出力設定スイッチ161の設定が「7」であるときには、輝度設定の初期値は「暗(デューティ比40%)」に設定される。ユーザー調整モードの明るさ調整画面において円形画像720、722、724のいずれかを選択および確定することにより輝度の設定を調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「8」〜「F」のときと同じである。ただし、明るさ調整画面に遷移したときには、輝度が低い設定を示す円形画像720がデフォルトとして選択された状態になる。
出力設定スイッチ161の設定が「6」であるときには、音圧の初期値は75dBに設定され、音量設定の初期位置は6に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り6(音圧75dB)に設定される。出力設定スイッチ161の設定「6」のときには、出力設定スイッチ161の設定「7」〜「9」のときと比較して、サウンド調整画面で調整可能な音圧レベルの範囲が全体的にさらに低くなっている。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧65dB、67dB、69dB、71dB、73dB、75dB、77dB、79dB、81dB、83dB、85dB、87dB、88dB、89dBおよび90dBに対応する。したがって出力設定スイッチ161の設定「6」のときには、例えば、サウンド調整画面で音量のユーザー設定値を最大の目盛り15に設定したとしても、音圧レベルは設定「7」〜「9」のときの最高音圧レベル97dBよりも低い90dBに設定される。また、出力設定スイッチ161の設定「6」のときに音量のユーザー設定値を目盛り5以下に設定すると、設定「7」〜「9」のときに設定可能な最低の音圧レベル74dBよりも低い音圧レベル65dB〜73dBに設定される。輝度設定の初期値が「暗(ディーティ比40%)」である点は、出力設定スイッチ161の設定「7」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「5」であるときには、音圧の初期値は73dBに設定され、音量設定の初期位置は5に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り5(音圧73dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が65dB、67dB、69dB、71dB、73dB、75dB、77dB、79dB、81dB、83dB、85dB、87dB、88dB、89dBおよび90dBの各レベルに調整可能である点は、出力設定スイッチ161の設定「6」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「中(デューティ比70%)」である点も、出力設定スイッチ161の設定「6」、「7」のときと同じである。
以上のように、出力設定スイッチ161の設定が通常営業用の「5」〜「F」の範囲である場合、設定が低くなるほど(「5」に近づくほど)、デフォルトで設定される音量が低くなり、調整可能な音量範囲が低くなり、デフォルトで設定される輝度が低くなる。
出力設定スイッチ161の設定が「4」であるときには、動作モードが省電力モードAに設定されるとともに、音圧の初期値は、出力設定スイッチ161の設定「5」〜「F」のときに設定可能な最低音圧レベル(すなわち、遊技者が設定可能な最低音圧レベル)65dBよりもさらに低い60dBに設定される。出力設定スイッチ161の設定「4」のときには、遊技者による音量調整が不可能であり、音圧は60dBに固定される。
また、出力設定スイッチ161の設定「4」のとき、輝度設定の初期値は、出力設定スイッチ161の設定「5」〜「F」のときに設定可能な最低輝度(すなわち、遊技者が設定可能な最低輝度)である「暗(デューティ比40%)」よりもさらに低い「極暗(デューティ比10%)」に設定される。出力設定スイッチ161の設定「4」のときには、遊技者による輝度調整が不可能であり、輝度は「極暗(デューティ比10%)」に固定される。
出力設定スイッチ161の設定が「3」であるときには、動作モードが省電力モードBに設定されるとともに、音圧の初期値は、出力設定スイッチ161の設定「4」のときの音圧60dBよりもさらに低い0dB(消音)に設定される。出力設定スイッチ161の設定「3」のときにも、遊技者による音量調整が不可能であり、音圧は0dBに固定される。
また、出力設定スイッチ161の設定「3」のとき、輝度設定の初期値は、出力設定スイッチ161の設定「4」のときの輝度「極暗(デューティ比10%)」よりもさらに低い「消灯(デューティ比0%)」に設定される。出力設定スイッチ161の設定「3」のときにも、遊技者による輝度調整が不可能であり、輝度は「消灯(デューティ比0%)」に固定される。
このように、省電力モードA、Bでは、音量および輝度が遊技者の設定不可能なレベル(遊技者により設定可能な範囲よりも低いレベル)に固定される。
本例では、出力設定スイッチ161の操作により省電力モードA、Bを設定するようになっているが、遊技店員によるパチンコ機100の設定確認や設定変更等の所定の操作に合わせて省電力モードA、Bを設定できるようにしてもよい。
出力設定スイッチ161の設定が「2」(開発および販促用)であるときには、音圧の初期値は70dBに設定され、音量設定の初期位置は2に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り2(70dB)に設定される。出力設定スイッチ161の設定「2」のときには、サウンド調整画面で調整可能な音圧レベルが、設定「5」〜「F」のいずれとも異なっている。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれは、音圧64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBに対応する。輝度設定の初期値は、設定「B」〜「F」と同じ「明(デューティ比100%)」である。
出力設定スイッチ161の設定が「1」(開発および販促用)であるときには、音圧の初期値は64dBに設定され、音量設定の初期位置は1に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り1(64dB)に設定される。サウンド調整画面の目盛り1〜15のそれぞれに対応して、音圧が64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBの各レベルに調整可能である点は、設定「2」のときと同じである。また、輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点も設定「2」のときと同じである。
出力設定スイッチ161の設定が「0」(申請用)であるときには、音圧の初期値は0dBに設定され、音量設定の初期位置は0に設定される。すなわち、サウンド調整画面に遷移したとき、音量のユーザー設定値はデフォルトとして目盛り0(0dB)に設定される。なお、上述の設定「5」〜「F」のときには、音量のユーザー設定値は目盛り1〜15でのみ設定可能であるため、目盛り0に設定することはできない。サウンド調整画面の目盛り0〜15のそれぞれは、音圧0dB、64dB、70dB、74dB、77dB、80dB、83dB、86dB、87dB、88dB、89d、90dB、91dB、92dB、93dBおよび94dBに対応する。輝度設定の初期値が「明(デューティ比100%)」である点は、設定「1」、「2」のときと同じである。
図18(b)は、LEDランプの消費電力が上記の設定「F」(デューティ比100%)、「A」(デューティ比70%)、「7」(デューティ比40%)でどのように変化するかについて説明する図である。なお、設定「F」、「A」、「7」のそれぞれにおいて、デューティ比の設定は初期設定のままであると仮定する。また、LEDランプAは、所定のランプデータ(図13(a)、(b)等参照)に基づき比較的高い輝度(デューティ比)で発光し、LEDランプBは、ランプデータに基づきLEDランプAより低い輝度で発光するものとする。LEDランプの消費電力は輝度(本例ではデューティ比)と時間の積に概ね依存するため、設定「F」でのLEDランプA、Bの消費電力を基準とすると、設定「A」でのLEDランプA、Bの消費電力はそれぞれ約3割減となり、設定「7」でのLEDランプA、Bの消費電力はそれぞれ約6割減となる。このように、設定を変えることによる消費電力の減少率はLEDランプA、Bで同等であるが、消費電力の下がり幅は、図中の太矢印で示すように輝度の高いLEDランプAの方が輝度の低いLEDランプBよりも大きい。
次に、本実施の形態の第1実施例について説明する。図19は、本実施例によるパチンコ機100の正面図である。図19に示すように、パチンコ機100の前面枠扉106には、多数の演出用ランプ(LED)258が設けられている。演出用ランプ258は、第1副制御部400によって、主制御部300からのコマンドに含まれる当否結果の情報に基づいて点灯制御される。すなわち演出用ランプ258は、抽選結果等の利益に関する情報を報知する。また、前面枠扉106には、払出表示ランプ(LED)254と、エラー表示ランプ(LED)256とが設けられている。払出表示ランプ254は、第1副制御部400によって、主制御部300からのコマンドに含まれる払出し情報に基づいて点灯制御される。払出表示ランプ254は、未払出し賞球がある場合に点灯し、賞球払出し中は点滅する。未払出し賞球が無くなったことに基づいて消灯状態が維持される。エラー表示ランプ256は、第1副制御部400によって、主制御部300からのコマンドに含まれるエラー情報に基づいて点灯制御される。エラー表示ランプ256はエラー発生時に点灯する。払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256は、複数の演出用ランプ258によって周囲を囲まれるように配置されている。例えば、払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256のそれぞれは、特定の2つの演出用ランプ258によって挟まれるように配置されている。
さらに、パチンコ機100には、既に説明した賞球残数表示部250および情報報知用ランプ群252が設けられている。賞球残数表示部250および情報報知用ランプ群252は、第1副制御部400によって制御される。
本例では、これらのランプのうち、払出表示ランプ254、エラー表示ランプ256、賞球残数表示部250の各セグメント、および情報報知用ランプ群252の各ランプは、ランプ駆動回路を介さずに点灯制御されるため、遊技者による輝度調整が不可能であるとともに、省電力モードにおいても輝度が低下しない。一方、演出用ランプ258は、ランプ駆動回路420により点灯制御されるため、ユーザー調整モードでの輝度調整が可能であるとともに、省電力モードでは輝度が低下する。
本例の払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256は、複数の演出用ランプ258によって周囲を囲まれている。このため、払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256の視認性は、周囲の演出用ランプ258の輝度に影響を受ける。つまり、省電力モードが設定されていない状態や、遊技者によって輝度が極端に低い状態に設定されていない限り、払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256の視認性が低い状態が維持される。また、省電力モードの設定や遊技者による輝度調整によって演出用ランプ258の輝度が低下すると、相対的に払出表示ランプ254およびエラー表示ランプ256の視認性が向上する場合がある。
特に、演出用ランプ258が払出表示ランプ254と同様に点灯・点滅により遊技者に対する賞球払い出しの実行を報知する場合、省電力モードが設定されていない状態においては、払出表示ランプ254よりも遊技者に視認可能な領域が大きい複数の演出用ランプ258の点灯・点滅によって遊技者に分かりやすく情報を報知すると共に、省電力モードの設定により、視認可能な領域を大きく設けることで賞球払い出しが行なわれることを報知する報知手段のなかでも消費電力が大きい演出用ランプ258の消費電力を低下させることで、効率良く遊技台を省電力化できつつも、払出表示ランプ254の消費電力を省電力モードが設定されていない状態と同様に保つことで、払出表示ランプ254の視認性を相対的に向上させ、消費電力を低下させつつも、賞球払い出しが行われることを遊技者が見落とすことの無いように報知することができる場合がある。
また、本実施例においては、同一の利益に関する情報を報知する報知手段として払出表示ランプ254と演出用ランプ258を例示したがもちろんこれに限定するものではない。
また、上述の利益に関する情報とは、例えば、遊技の結果、遊技者の利益が付与されるか否かを示唆する情報や、遊技者への付与が決まった利益の大きさを示唆する情報や、特定の契機における利益付与の状態を示す情報からなる。より具体的には、抽選結果、予告演出、保留表示、遊技状態、確変状態や時短状態等の遊技者にとって有利な状態の残り回数、付与される特典(例えば賞球)の大きさ、特典の付与状況、特典の残り付与数などがある。
更に同一の利益に関する情報の報知態様についてもそれぞれの報知手段で異ならせても良い。その場合には、一方の報知態様が他方の報知態様よりも目立つ態様で行うことが好ましく、また、省電力モードが設定された場合には、目立つ態様で報知されていた報知手段の消費電力を低下させることが好ましい。
上述の目立つ報知態様とは、例えば、報知手段が発光手段である場合には、該発光手段が発光する領域の大小(大きいほうが目立ちやすい)、発光の輝度・明度の大小(輝度・明度が高いほうが目立ちやすい)、点灯間隔の長短(短い方が単位時間辺りに視認できる回数が多く目立ちやすい)、点灯頻度の高低(高い方が単位時間辺りに視認できる回数が多く目立ちやすい)、および点灯時間の長短等(長い方が目立ちやすい)であり、また、報知手段が音声出力手段である場合には、音量の大小(大きいほうが目立ちやすい)、音声出力間隔の長短(短いほうが単位時間辺りに聞こえる回数が多く目立ちやすい)、音声出力頻度の高低(高いほうが単位時間辺りに聞こえる回数が多く目立ちやすい)、および音声出力時間の長短等(長い方が目立つ)を挙げることができる。それ以外であっても例えば、単調なパターンでLEDを点灯させるよりも変化にとんだパターンでLEDを点灯させた方が目立ちやすい場合もある。
また、図3、図19に記載のとおり、利益に関する情報を報知する報知手段は、遊技盤200や前面枠扉106等の複数の領域に備えられている。しかし一般的な遊技台においては、新たな機種が販売された場合には、遊技台全体を交換するのではなく、遊技盤200のみを交換することでコストを安くすませることが一般的であった。機種ごとに盤面構成が異なるため、形状の違い等はあるものの、利益に関する情報を報知する報知手段の中でも特に重要なものについては前面枠扉106に備えずに遊技盤200に備えることが一般的であった。そのため、省電力モードが設定されたことに基づいて、前面枠扉106に備えられた報知手段の電力消費量を下げることで、遊技者にとって重要な情報の見落としを防ぎつつも、電力消費量を低下させることができる場合がある。ただし、そのような場合であっても前述の払出表示ランプ254、エラー表示ランプ256、賞球残数表示部250、および情報報知用ランプ群252については電力消費量を下げない。又は他の報知手段よりも電力消費量を下げないようにする。
図20および図21は、本実施例のパチンコ機100において、払出表示ランプ254、エラー表示ランプ256および賞球残数表示部250の各セグメントの発光輝度、装飾図柄表示装置208の表示輝度(バックライトの輝度)、並びにスピーカ120から出力される音の音量が、通常モードと省電力モード(省電力モードA)との間でどのように異なるか(あるいは異ならないか)を説明する図である。図20および図21のそれぞれの(a)は、(b)に示すタイミングチャートの時刻t2での状態を示している。
図20(a)、(b)は通常モードでの大当り遊技中の状態を示している。図20(a)、(b)に示すように、通常モードでの大当り遊技中において、可変入賞口234への入球を球検出センサが検出すると、払出装置により賞球が1個ずつ払い出される。払い出される賞球の個数は払出センサにより検出され、所定個数(本例では15個)の払出しを検知すると終了する。払出しの開始を時刻t1とし、払出しの終了を時刻t3とすると、払出表示ランプ254は、時刻t1から時刻t3まで点滅する。賞球残数表示部250は、少なくとも、時刻t1から時刻t3まで賞球残数を表示する。払出表示ランプ254および賞球残数表示部250の各セグメントの点灯輝度は、所定の輝度(例えば、通常の輝度)である。
スピーカ120は、時刻t1から少なくとも時刻t3を超える時刻まで所定の払出し音を出力する。通常モードでは、払出し音は相対的に大音量(例えば、通常の音量)で出力される。ここで、払出し音の再生時間は、少なくとも賞球の払出しが完了する時間よりも長い。払出し中に新たな払出しがあった場合には、合算値の賞球を払い出し終えるまで音をループさせる。音は光と違って他の音と混ざりやすいため、遊技店という閉鎖された空間においては払出し音を認識しづらい。また、払出し音が聞こえた場合であっても、自分の台から聞こえたのか、近隣の台から聞こえたのかを断定することは難しい。また、音量を上げることで目立たせることはできるが、遊技者の耳を痛めるおそれがある。
大当り遊技中には、装飾図柄表示装置208の表示画面内の総払出個数報知部208fで総払出個数が出力(表示)される。図20(a)に示す例では、総払出個数報知部208fに「15万両獲得」と表示することによって、15個の賞球を獲得したことを遊技者に示唆している。通常モードでは、装飾図柄表示装置208(総払出個数報知部208f)の表示輝度(例えば、バックライトの輝度)は、相対的に高輝度(例えば、通常の輝度)である。
装飾図柄表示装置208は、賞球数に関する情報以外にも報知する情報があるため、報知態様によっては、他の報知によって賞球数に関する情報の報知が邪魔されるおそれがある。このような場合、賞球数に関する情報を遊技者に正しく伝えることができない。また装飾図柄表示装置208は、複数の報知を一の報知手段で行うことができるため遊技者の注目を集めることができるが、総じて電力消費量が高くなりがちである。特に、抽選結果という同一の情報を報知する特図表示装置212、214よりも電力消費量が高くなりがちである。
図21(a)、(b)は省電力モードでの大当り遊技中の状態を示している。図21(a)、(b)に示すように、省電力モードでの大当り遊技中において、可変入賞口234への入球を球検出センサが検出すると、払出装置により所定個数(本例では15個)の賞球が1個ずつ払い出される。払出しの開始を時刻t1とし、払出しの終了を時刻t3とすると、払出表示ランプ254は、時刻t1から時刻t3まで点滅する。賞球残数表示部250は、少なくとも、時刻t1から時刻t3まで賞球残数を表示する。払出表示ランプ254および賞球残数表示部250の各セグメントの点灯輝度は、図20(a)、(b)に示した通常モードでのそれぞれの点灯輝度と同様の輝度(例えば、通常の輝度)である。 時刻t1においては、賞球残数表示部250に「15」が表示されると共に、総払出個数報知部208fにも「15」が表示される。つまり、賞球残数表示部250および総払出個数報知部208fは共に利益に関する情報として、大当り遊技の結果として遊技者に付与される賞球の大きさを示している。
スピーカ120は、時刻t1から少なくとも時刻t3を超える時刻まで所定の払出し音を出力する。省電力モードでの払出し音は、通常モードでの払出し音よりも小さい小音量で出力される。
省電力モードでの大当り遊技中には、通常モードでの大当り遊技中と同様に、装飾図柄表示装置208の総払出個数報知部208fで総払出個数が出力される。ただし、省電力モードでは、装飾図柄表示装置208(総払出個数報知部208f)の表示輝度は通常モードよりも低い。ここで、装飾図柄表示装置208の表示輝度は、バックライトの光源に対するデューティ比を調整するか、または光源に流す電流値を調整することによって調整される。
このように、払出表示ランプ254および賞球残数表示部250の各セグメントの点灯輝度は通常モードと省電力モードとの間で変化しないのに対し、スピーカ120から出力される音量および装飾図柄表示装置208(総払出個数報知部208f)の表示輝度は、省電力モードでは通常モードよりも低下する。本例では、省電力モードにおいて、遊技者を注目させやすいものの誤認を招き易い報知を行う報知手段(例えば、スピーカ120、装飾図柄表示装置208)については音量または輝度を低下させることにより省電力化し、視認性が良好で誤認を招き難いランプ(例えば、払出表示ランプ254、賞球残数表示部250)については輝度を低下させずに遊技者に対し確実な報知を行う。
次に、本実施の形態の第2実施例について説明する。図22は、本実施例のパチンコ機100における特図表示装置と装飾図柄表示装置208との違いを説明する図である。ここでは特図として特図1を例に挙げるが、以下の説明は特図2に対しても該当する。本例のパチンコ機100では、特図1保留ランプ218とは別に、特図1保留数を示す演出用の特図1保留表示ランプ750が設けられている。特図1保留表示ランプ750は、ランプ駆動回路を介して第1副制御部400に接続されており、ランプ駆動回路420の制御により輝度変更可能である。特図1保留表示ランプ750は、左右方向に配列する4つのLEDを備え、左端から特図1保留数分のLEDを点灯する。例えば、特図1保留表示ランプ750は、通常モードおよび省電力モードのいずれにおいても、特図1保留ランプ218よりも高い輝度(光度)で発光可能であり、特図1保留ランプ218よりも目立ち易くなっている。
図22(a)は、当否結果がはずれの特図1変動遊技が終了した直後の状態を示している。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば、「装飾7−装飾1−装飾1」)が停止表示されている。また、第4図柄表示領域208eには「第4図柄C」が停止表示されている。特図1表示装置212には「特図I」が停止表示されている。言い換えれば、装飾図柄表示装置208(特に図柄表示領域208a〜208c)は、図柄組合せ「装飾7−装飾1−装飾1」を停止表示することにより、当該変動遊技の当否結果がはずれであることを報知している。特図1表示装置212は、「特図I」を停止表示することにより、当該変動遊技の当否結果がはずれであることを報知している。
装飾図柄表示装置208(特に図柄表示領域208a〜208c)ではずれを報知する態様には、図柄組合せ「装飾7−装飾1−装飾1」以外にも複数種類の図柄組合せ(例えば、「装飾2−装飾4−装飾6」等)が存在する。すなわち、装飾図柄表示装置208は、はずれの報知態様を複数備えている。
一方、特図1表示装置212ではずれを報知する態様は、本例では「特図I」のみである。すなわち、特図1表示装置212は、はずれの報知態様を1つしか備えていない。
図22(b)は、ある特図1変動遊技(例えば当否結果ははずれ)の変動中の状態を示している。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており(図中、下向きの太矢印で示している)、演出表示領域208dでは主人公キャラクタと剣豪キャラクタとが斬り合いで対決する対決演出の動画像が表示されている。特図1表示装置212では、7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯とを繰り返す特図1の変動表示が行われている。
図22(c)は、別の特図1変動遊技(例えば当否結果ははずれ)の変動中の状態を示している。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cでは装飾図柄の変動表示が行われており、演出表示領域208dでは主人公キャラクタと敵キャラクタとがボクシングで対決する対決演出の動画像が表示されている。特図1表示装置212では、7個のセグメントの全点灯と中央の1個のセグメントの点灯とを繰り返す特図1の変動表示が行われている。
図22(b)、(c)に示すように、装飾図柄表示装置208は同一の抽選結果(例えばはずれ)に対して複数の変動表示態様を備えているのに対し、特図1表示装置212は抽選結果が当りであってもはずれであっても1つの変動表示態様しか備えていない。
さらに、装飾図柄表示装置208は、特図1表示装置212では報知できない情報として、他方の特図の抽選結果に関する情報(複数特図の場合)、異常、エラー、不正行為に関する情報、遊技によって得られた遊技媒体(例えば、賞球)の数量に関する情報、遊技媒体以外の遊技者の利益に関する情報(例えば、出現頻度の低い特典画像、マトリクス型二次元コード)を報知可能である。
図22(d)に示す特図1表示装置212は、そもそも装飾図柄表示装置208と比較して、表示切替え可能な部分が圧倒的に少ない。特図1表示装置212は、オン・オフ2パターンのセグメントを7個備えるのみであるため128通りの表示しかできない。一方、本例の装飾図柄表示装置208は、例えば65536色表示の画素を万単位で備え、表示領域も特図1表示装置212より大きいため、特図1表示装置212とは比較にならないほど多様な表示が可能である。
また、装飾図柄表示装置208は特図1表示装置212よりも情報を報知可能な領域が大きく、特図1保留表示ランプ750は特図1保留ランプ218よりも情報を報知可能な領域が大きい。
また、装飾図柄表示装置208を遊技台の中心付近に備えることで、遊技台と正対する遊技者の視線の正面に装飾図柄表示装置208を位置させることができ、更に目立たせることができる。特図1表示装置212および特図2表示装置214等については装飾図柄表示装置208よりも下方に備えることが好ましい。これは、遊技店においては通路の両側に遊技台が並べて設置されると共に、通路の中心に照明器具が配置されることが一般的な構成であり、該構成において遊技者が遊技を行うと、遊技者が照明器具からの照光を遮ってしまい、遊技台の下方に影ができるためである。該影ができやすい遊技台の下方に目立ち難い特図1表示装置212および特図2表示装置214を備えることで、目立たせずに、且つ輝度を極端に強くしなくても視認性を確保することができる場合がある。
本例では、特図1表示装置212は表示態様がシンプルで見間違いも生じ難いため、省電力モード中でも見た目(輝度)を変えないことで誤認を防ぐようにする。一方、特図1表示装置212と同じ情報を報知可能な装飾図柄表示装置208は、表示態様が多様で見間違いが生じ易く、かつ電力消費量も高いので、省電力モード中には輝度を下げて電力消費を抑えるようにする。
つまり、省電力モードが設定されていない期間においては、多種多様な表示態様で遊技者の興趣を向上しつつも、省電力モードの設定により、遊技者の射幸心を適切な範囲に抑えつつ、電力消費量を低下させると共に、更に省電力モードが設定されていない期間と同様に所定の情報を遊技者が見落とさないように報知することができる場合がある。
図23は、本実施例のパチンコ機100における通常モードと省電力モードとの違いを説明する図である。図23(a)は、通常モードでの特図1変動遊技終了直後の状態を示している。図23(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a〜208cには、当りを報知する図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば、「装飾3−装飾1−装飾1」)が停止表示されている。また、第4図柄表示領域208eには「第4図柄C」が停止表示されている。特図1表示装置212には「特図I」が停止表示されている。さらに、特図1保留ランプ218では特図1保留数が2つであることを報知している。演出用の特図1保留表示ランプ750でも特図1保留数が2つであることを報知している。具体的には、特図1保留表示ランプ750の4つのLEDのうち、左端から2つのLEDが相対的に高輝度(例えば、通常の輝度)で点灯している。
図23(b)は、省電力モードでの特図1変動遊技終了直後の状態を示している。図23(b)に示すように、省電力モードにおいて、装飾図柄表示装置208の表示内容は図23(a)に示した通常モードのときと同じであるが、表示輝度は通常モードより低くなっている。また、演出用の特図1保留表示ランプ750の点灯輝度も通常モードより低くなっている。
一方、特図1表示装置212および特図1保留ランプ218の輝度は通常モードと同じである。特図1表示装置212および特図1保留ランプ218は、装飾図柄表示装置208の表示輝度および特図1保留表示ランプ750の点灯輝度が低下したことにより、相対的に目立ち易くなる。
このように、省電力モードでは、抽選結果に関する情報が大きく表示されているため目立ち易い装飾図柄表示装置208の輝度を低下させ、抽選結果に関する情報が小さく表示されているため目立ち難い特図1表示装置212の輝度を維持する。表示領域の大きさが大きく遊技者の注目を集め易い装飾図柄表示装置208の輝度をあえて低下させることで、電力消費量を大きく抑えることができるとともに、省電力モードに設定されていることが遊技者に分かり易くなる場合がある。また、目立ち易い報知手段を省電力制御することにより、省電力化に取り組んでいることをアピールすることができる。ただし、目立ち易い報知手段では遊技者にとって重要な情報である利益に関する情報も報知しているため、目立ち難い他の報知手段で行われている遊技者にとって重要な情報である利益に関する情報の報知態様を変更しない(省電力制御を行わない)ことでその部分をカバーする。
ここで、本例の遊技台における目立ち易い報知手段としては、表示領域が大きい(広い)報知手段、輝度または明度が高い(単位時間における電流量が大きい)報知手段、音が大きい報知手段、消費電力が大きい報知手段、異なる内容の複数の情報を報知可能な報知手段、遊技台の中心に近い位置に配置された報知手段等がある。
図23(c)は、本実施例の変形例における省電力モードでの特図1変動遊技終了直後の状態を示している。図23(c)に示すように、省電力モード中であっても、一部の輝度を低下させない(低下できない)ようにしてもよい。図23(c)に示す例では、装飾図柄表示装置208のうち図柄表示領域208a〜208cおよび演出表示領域208dの表示輝度を通常モードよりも低下させているが、第4図柄表示領域208eの表示輝度は維持している。すなわち、同じ装飾図柄表示装置208の画面内にあり、報知内容が同一の抽選結果であるにも関わらず、図柄表示領域208a〜208cおよび演出表示領域208dの表示輝度は低下させているが、第4図柄表示領域208eの表示輝度は低下させていない。これにより、電力消費量を低下させつつも、抽選結果に関する情報を遊技者に確実に報知できる場合がある。
省電力モードの実行により装飾図柄表示装置208のバックライトの輝度を低下させている場合には、第4図柄表示領域208eに表示される第4図柄の明度やコントラストのみを上昇させることで、省電力モードの実行前の状態と視認性が略変化しないようにしていても良い。
また、特定の情報を報知中であることを条件に、省電力モードの設定に基づく輝度低下制御を非実行としてもよい。図23(c)に示す例では、演出用の特図1保留表示ランプ750において、特図変動遊技で大当りとなる可能性が高い保留に対応するLEDを点滅させる先読み報知を行っている。省電力モードに設定されると、通常の保留に対応するLED(左端のLED)の輝度は通常モードより低下するが、大当りとなる可能性が高い保留に対応するLED(左から2個目のLED)は通常モードでの輝度を維持したまま点滅している。このように、特図変動遊技で大当りとなる可能性が高い保留を報知する先読み報知の実行に基づいて、輝度低下制御を非実行または低下の度合いを下げてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る遊技台について説明する。まず、図24を用いて、本実施の形態に係るスロットマシン1100の全体構成について説明する。図24は、スロットマシン1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図24に示すスロットマシン1100は、本体1101と、本体1101の正面に取り付けられ、本体1101に対して開閉可能な前面扉1102と、を備える。本体1101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄(図示省略)が配置されたリールが3個(左リール1110、中リール1111、右リール1112)収納され、スロットマシン1100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1110乃至1112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1110乃至1112が構成されている。リール1110乃至1112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1110乃至1112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1110乃至1112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリール1110乃至1112をスロットマシン1100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1110乃至1112の背面には、図柄表示窓1113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1100内部において各々のリール1110乃至1112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1110乃至1112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1120は、有効となる入賞ライン1114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3ラインが有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ1123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1128は演出用のランプである。
ベットボタン1130乃至1132は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン1130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1131が押下されると2枚投入され、ベットボタン1132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1132はMAXベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ1129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1121が点灯する。
メダル投入口1141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1130乃至1132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1125は、スロットマシン1100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数、エラー発生時のエラー種別等)を表示するための表示器である。払出枚数表示器1127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払い出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、および、払出枚数表示器1127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー1135は、リール1110乃至1112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1130乃至1132を操作して、スタートレバー1135を操作すると、リール1110乃至1112が回転を開始することとなる。スタートレバー1135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット1136には、ストップボタン1137乃至1139が設けられている。ストップボタン1137乃至1139は、スタートレバー1135の操作によって回転を開始したリール1110乃至1112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1110乃至1112に対応づけられている。以下、ストップボタン1137乃至1139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1137乃至1139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1137乃至1139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1134は、スロットマシン1100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1155から排出するためのボタンである。ドアキー孔1140は、スロットマシン1100の前面扉1102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット1136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1162が設けられている。タイトルパネル1162の下部には、メダル払出口1155、メダルの受皿1161および音孔1180が設けられている。音孔1180は、スロットマシン1100内部に設けられている低音スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
前面扉1102の左右各部に設けられたサイドランプ1144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1102の上部には演出装置1160が配設されている。この演出装置1160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1163a、左シャッタ1163bからなるシャッタ(遮蔽装置)1163と、このシャッタ1163の奥側に配設された液晶表示装置(演出画像表示装置)1157とを備えており、右シャッタ1163a、左シャッタ1163bが演出画像表示装置1157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置1157の表示画面がスロットマシン1100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、演出画像表示装置1157は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
演出装置1160の上部には音孔1143が設けられている。音孔1143は、スロットマシン1100内部に設けられている上部スピーカ(図示せず)の音を外部に出力するための孔である。
図25を用いて、スロットマシン1100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン1100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という場合がある)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、によって構成されている。
まず、スロットマシン1100の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、WDT(ウォッチドックタイマ)1314とを搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400や第2副制御部1500についても同様である。この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1315が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU1304は、電源が投入されるとROM1306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1312に送信し、カウンタタイマ1312は受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割込み時間ごとに割込み要求をCPU1304に送信する。CPU1304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器1315が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ1312の分周値を1/256、ROM1306の分周用のデータを47に設定した場合、割込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部1300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路1316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路1336とを備えており、CPU1304は、この起動信号出力回路1336から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部1300には、センサ回路1320を備えており、CPU1304は、割込み時間ごとに各種センサ1318(ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、ベットボタン1132センサ、メダル投入口1141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー1135センサ、ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、ストップボタン1139センサ、精算ボタン1134センサ、メダル払出装置1181から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、リール1112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路1320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路1316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路1316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口1141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー1135センサは、スタートレバー1135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン1137センサ、ストップボタン1138センサ、および、ストップボタン1139センサは、各々のストップボタン1137乃至1139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、および、ベットボタン1132センサは、ベットボタン1130乃至1132のそれぞれに設置されており、RAM1308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン1134センサは、精算ボタン1134に設けられている。精算ボタン1134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置1181が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール1110のインデックスセンサ、リール1111のインデックスセンサ、および、リール1112のインデックスセンサは、各リール1110乃至1112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU1304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部1300は、リール装置1110乃至1112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路1322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ1170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路1324、メダル払出装置1181に設けたモータを駆動する駆動回路1326、各種ランプ1338(入賞ライン表示ランプ1120、告知ランプ1123、遊技メダル投入可能ランプ1124、再遊技ランプ1122、遊技メダル投入ランプ1129、遊技開始ランプ1121、貯留枚数表示器1125、遊技情報表示器1126、払出枚数表示器1127等)を駆動する駆動回路1328を備えている。本実施形態では、省電力モードにおいても各種ランプ1338の輝度低下制御は実行されない。
また、基本回路1302には、情報出力回路1334(外部集中端子板)を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にスロットマシン1100の遊技情報(例えば、制御状態)を出力する。
また、主制御部1300は、電源管理部(図示しない)から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1330を備えており、電圧監視回路1330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部1400との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部1400からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、スロットマシン1100の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主制御部1300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402は、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM1406は、第1副制御部1400の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU1404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1412に送信する。カウンタタイマ1412は、受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割込み時間ごとに割込み要求をCPU1404に送信する。CPU1404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部1400には、音源IC1418を設けており、音源IC1418に出力インタフェースを介してスピーカ(低音スピーカおよび上部スピーカ)1272、1277を設けている。音源IC1418は、CPU1404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ1272、1277から出力する音声の制御を行う。音源IC1418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ1272、1277から出力する。
また、第1副制御部1400には、駆動回路1422が設けられ、駆動回路1422に入出力インタフェースを介して各種ランプ1420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ1144、タイトルパネル1162ランプ、後述する枠ランプ(左枠ランプ1602、中枠ランプ1603、右枠ランプ1604)、フリースペースランプ(左フリースペースランプ1612、中フリースペースランプ1613、右フリースペースランプ1614)等)が接続されている。本実施形態では、省電力モードにおいて各種ランプ1420の輝度低下制御が実行される。
また、CPU1404は、出力インタフェースを介して第2副制御部1500へ信号の送受信を行う。第2副制御部1500は、演出画像表示装置1157の表示制御を含む演出装置1160の各種制御を行う。なお、第2副制御部1500は、例えば、演出画像表示装置1157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ1163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、この基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512と、を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM1506は、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU1504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1512に送信する。カウンタタイマ1512は、受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割込み時間ごとに割込み要求をCPU1504に送信する。CPU1504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部1500には、シャッタ1163のモータを駆動する駆動回路1530を設けており、駆動回路1530には出力インタフェースを介してシャッタ1163を接続している。この駆動回路1530は、CPU1504からの命令に応じてシャッタ1163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部1500には、センサ回路1532を設けており、センサ回路1532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ1538を接続している。CPU1504は、割込み時間ごとにシャッタセンサ1538の状態を監視している。
また、第2副制御部1500には、VDP1534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP1534には、バスを介してROM1506、VRAM1536が接続されている。VDP1534は、CPU1504からの信号に基づいてROM1506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM1536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置1157に画像を表示する。
図26を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部1300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)1336を設けている。この起動信号を入力した基本回路1302のCPU1304は、リセット割込によりリセットスタートして、ROM1306に予め記憶している制御プログラムに従って図26に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS1301で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU1304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O1310の初期設定、RAM1308に記憶する各種変数の初期設定、WDT1314への動作許可および初期値の設定等を行う。
次に、ステップS1303では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ1120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー1135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー1135の操作があればステップS1305へ進む。
ステップS1305では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
次に、ステップS1307では、乱数値生成回路1316で発生させた乱数を取得する。
次に、ステップS1309では、現在の制御状態に応じてROM1306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS1307で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
次に、ステップS1311では、内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
次に、ステップS1313では、全リール1110乃至1112の回転を開始させる。
次に、ステップS1315では、ストップボタン1137乃至1139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール1110乃至1112のいずれかをステップS1311で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール1110乃至1112が停止するとステップS1317へ進む。
ステップS1317では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン1114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。
次に、ステップS1319では、払出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
次に、ステップS1321では、制御状態(遊技状態)制御処理を行う。制御状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各制御状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、制御状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS1303へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
図27を用いて、主制御部1300のCPU1304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部1300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ1312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS1401では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU1304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
次に、ステップS1403では、WDT1314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT1314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
次に、ステップS1405では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O1310の入力ポートを介して、各種センサ1318のセンサ回路1320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM1308に各種センサ1318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
次に、ステップS1407では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ1318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン1137乃至1139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
次に、ステップS1409では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
次に、ステップS1411では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部1400に送信される。なお、第1副制御部1400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール1110乃至1112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン1137乃至1139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール1110乃至1112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部1400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部1300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
次に、ステップS1413では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM1308に記憶している遊技情報を、情報出力回路1334を介してスロットマシン1100とは別体の情報入力回路1652に出力する。
次に、ステップS1415では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS1405において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ1318の信号状態を読み出して、メダル投入異常およびメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には、検出したエラーに関する情報をRAM1308内の所定領域に格納する。さらに、現在の制御状態に応じて、メダルセレクタ(メダルセレクタ内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ1338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。デバイス監視処理の詳細については後述する。
次に、ステップS1417では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1421に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1419に進む。
ステップS1419では、主制御部タイマ割込処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1401で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図26に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1421では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM1308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図26に示す主制御部メイン処理に復帰する。
図28は、主制御部タイマ割込処理のステップS1415のデバイス監視処理の流れの一例を示すフローチャートである。まずステップS1501では、設定変更キーON操作の有無を判定する。本実施形態では、省電力モードの設定は、遊技店員操作による設定確認処理の終了時に行われる。設定変更キーON操作がされたと判定した場合にはステップS1503に進み、設定変更キーON操作がされていないと判定した場合にはステップS1517に進む。
ステップS1503では、設定確認コマンドを第1副制御部1400に送信する処理を行う。第1副制御部1400では、受信したコマンドに基づいて、設定確認中報知演出を実行する。
ステップS1503の次のステップS1505では、設定確認処理を実行する。
ステップS1505の次のステップS1507では、設定変更キーOFF操作の有無を判定する。設定変更キーOFF操作がされたと判定した場合にはステップS1509に進み、設定変更キーOFF操作がされていないと判定した場合にはステップS1517に進む。
ステップS1509では、左ストップボタン1137の操作の有無を判定する。左ストップボタン1137が操作されたと判定した場合にはステップS1511に進み、操作されていないと判定した場合にはステップS1513に進む。
ステップS1511では、省電力モード非実行コマンド(通常モード実行コマンド)を第1副制御部1400に送信する。その後、ステップS1517に進む。
ステップS1513では、右ストップボタン1139の操作の有無を判定する。右ストップボタン1139が操作されたと判定した場合にはステップS1515に進み、操作されていないと判定した場合にはステップS1517に進む。
ステップS1515では、省電力モード実行コマンドを第1副制御部1400に送信する。その後、ステップS1517に進む。
ステップS1517ではその他処理を実行し、デバイス監視処理を終了する。
第1副制御部1400は、主制御部1300から受信した省電力モード非実行コマンドまたは省電力モード実行コマンドに基づき、省電力モードの設定状況を切り替える。
次に、本実施の形態の第1実施例について説明する。図29は、本実施例によるスロットマシン1100における通常モードと省電力モードとの違いを説明する図である。図29(a)は、通常モードで押し順報知(AT報知)が実行されている状態を示している。図29(a)に示すように、演出画像表示装置1157ではAT報知として、左ストップボタン1137、右ストップボタン1139、中ストップボタン1138の順に操作することを遊技者に示唆する表示が行われている。
また本例のスロットマシン1100には、左枠ランプ1602、中枠ランプ1603、右枠ランプ1604が設けられている。AT報知において、左枠ランプ1602は左ストップボタン1137に対応し、中枠ランプ1603は中ストップボタン1138に対応し、右枠ランプ1604は右ストップボタン1139に対応する。本例では、最初に左ストップボタン1137を操作することを遊技者に示唆するために、左枠ランプ1602が所定輝度で点灯または点滅し、中枠ランプ1603および右枠ランプ1604は消灯している。
また本例のスロットマシン1100には、リール1110乃至1112の左側に隣接して、「左」と文字表記された左フリースペースランプ1612、「中」と文字表記された中フリースペースランプ1613、「右」と文字表記された右フリースペースランプ1614が設けられている。AT報知において、左フリースペースランプ1612は左ストップボタン1137に対応し、中フリースペースランプ1613は中ストップボタン1138に対応し、右フリースペースランプ1614は右ストップボタン1139に対応する。本例では、最初に左ストップボタン1137を操作することを遊技者に示唆するために、左フリースペースランプ1612が所定輝度で点灯または点滅し、中フリースペースランプ1613および右フリースペースランプ1614は消灯している。
さらに、最初に左ストップボタン1137を操作することを遊技者に示唆するために、スロットマシン1100内部の上部スピーカからの「左を押せ」という音声が音孔1143を介して所定音量で出力されている。
すなわち本例では、演出画像表示装置1157、枠ランプ(左枠ランプ1602、中枠ランプ1603、右枠ランプ1604)、フリースペースランプ(左フリースペースランプ1612、中フリースペースランプ1613、右フリースペースランプ1614)、上部スピーカという4つの報知手段によってAT報知が実行されている。
図29(b)は、省電力モードでAT報知が実行されている状態を示している。図29(b)に示すように、省電力モードでのAT報知では、4つの報知手段のうち3つの報知手段で省電力制御(輝度低下制御または音量低下制御)が実行される。すなわち省電力モードでは、枠ランプ(左枠ランプ1602)およびフリースペースランプ(左フリースペースランプ1612)の輝度と、上部スピーカからの音声の音量とが低下している。演出画像表示装置1157の表示輝度は省電力モードでも低下していない。
本例のように、一の情報(例えば、押し順)を複数の報知手段を用いて報知する場合に、省電力モードであるか否かによって全く異なる態様で報知を行うと、遊技者は別の情報を報知しているものと誤認するおそれがある。よって、複数の報知手段のうち少なくとも1つの報知態様を省電力モードであるか否かに関わらず変更しないようにしておくことで、遊技者による報知内容の誤認を防ぐことができる場合がある。
本例では、電力消費量が最も大きく、最も目立ち易い演出画像表示装置1157については省電力制御を実行しない。演出画像表示装置1157が目立ち易い理由としては、遊技台の中心に備えられていること、遊技台に正対して着座した遊技者の目線上に備えられていること、他の報知手段に比べて表示領域が大きいこと、画像切替えにより多彩な表示が可能なため動きが多く目を引き易いこと、遊技者の利益に関する情報(例えば、当否結果、当選役、払出し予定枚数、実払出し枚数、払出し残枚数、総払出し枚数、ボーナス入賞回数、押し順ナビ等の操作タイミング示唆、遊技者にとって有利な状態の残り回数、現在の遊技状態等の情報)が複数表示されていることが多いこと、等がある。演出画像表示装置1157で省電力制御を実行しないのは、演出画像表示装置1157ではAT報知以外の情報(例えば、払出し総枚数等の情報)も報知されるため、演出画像表示装置1157の視認性を低下させると遊技に影響を及ぼす可能性があるからである。
このように本例では、遊技者の利益に関する大事な情報を報知する報知手段のうち、最も目立つ報知手段については省電力制御を実行しないようになっている。
次に、本実施の形態の第2実施例について説明する。図30(a)は、本実施例によるスロットマシン1100の要部構成を示す正面図である。図30(a)に示すように、本例のスロットマシン1100では、投入されたメダル数に応じた数のランプが点灯する遊技メダル投入ランプ1129、再遊技役に入賞した場合に点灯する再遊技ランプ1122、および遊技の開始操作が可能な状態で点灯する遊技開始ランプ1121が、互いに隣接して配置されている。また、遊技メダルを投入可能である場合に点灯する遊技メダル投入可能ランプ1124は、メダル投入口1141に設けられている。
例えば遊技メダル投入ランプ1129は、掛け数を表示する掛け数表示部として機能する。掛け数に応じて抽選くじが変わるため、遊技メダル投入ランプ1129が報知する掛け数は、利益に関する情報である。また、遊技者が再遊技役の入賞に気付かないで席を立ってしまうと1ゲーム分損をするおそれがあるため、再遊技ランプ1122が報知する再遊技役への入賞は、利益に関する情報である。
本例では、省電力モード中においても省電力制御が実行されない報知手段(例えば、遊技メダル投入ランプ1129、再遊技ランプ1122、遊技開始ランプ1121、払出枚数表示器1127、遊技情報表示器1126、貯留枚数表示器1125、遊技メダル投入可能ランプ1124)は、省電力モード中に省電力制御が実行される報知手段(例えば、枠ランプ(左枠ランプ1602、中枠ランプ1603、右枠ランプ1604)、フリースペースランプ(左フリースペースランプ1612、中フリースペースランプ1613、右フリースペースランプ1614)、スピーカ、演出画像表示装置1157等)を間に挟まないように配置される。すなわち、省電力制御が実行されない報知手段を連続または隣接して配置する。これにより、省電力制御が実行されない報知手段を一の基板上に設けることができる。省電力制御が実行されない報知手段を一の基板上にまとめて設けることにより、配線や制御を楽に行うことができる場合がある。また、省電力制御が実行されない報知手段を特定の領域に密集して配置することにより、非省電力モード中に強い光による報知が周囲で行われている場合であっても、該領域を明るくない領域として確保できるため、該領域の視認性を確保できる場合がある。
図30(b)は、本実施例において、省電力制御を行う第一報知態様と省電力制御を行わない(あるいは省電力のレベルが第一報知態様より低い)第二報知態様とが存在する報知内容の例を示している。図30(b)に示すように、払出し遊技媒体数の報知は、演出画像表示装置1157(液晶表示装置)での数量表示、スピーカでの払出し音出力、演出用ランプでの払出しパターン点滅により第一報知態様で実行され、払出枚数表示器1127(払出し枚数表示部)での数量表示により第二報知態様で実行される。掛け数の報知は、スピーカでの投入音出力により第一報知態様で実行され、遊技メダル投入ランプ1129(掛け数表示部)での数量報知により第二報知態様で実行される。再遊技役入賞の報知は、演出画像表示装置1157での再遊技役画像表示、スピーカでの再遊技役入賞音出力により第一報知態様で実行され、再遊技ランプ1122(再遊技役入賞表示部)の点灯により第二報知態様で実行される。遊技媒体投入受付の報知は、遊技メダル投入可能ランプ1124(投入可能報知部)の点滅により第一報知態様で実行され、貯留枚数表示器1125(貯留枚数報知部)の点灯により第二報知態様で実行される。停止操作受付の報知は、演出画像表示装置1157での操作部画像表示により第一報知態様で実行され、ストップボタン1137乃至1139(停止操作部)の点灯により第二報知態様で実行される。本実施例では、省電力制御を行う第一報知態様に用いられる報知手段は全て第1副制御部1400または第2副制御部1500で管理され、省電力制御を行わない第二報知態様に用いられる報知手段は全て主制御部1300で管理される。
以上説明したように、上記実施の形態による遊技台は、遊技者に所定の利益(例えば、遊技媒体(遊技球、メダル、これらの電気的な情報)の増加)を付与する利益付与手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)、特図1状態更新処理(ステップS227)、メダル払出し(ステップS1319)、遊技状態制御(ステップS1321))と、前記利益付与手段を制御する利益付与制御手段(例えば、主制御部300、1300)と、前記利益に関する情報(例えば、遊技媒体の増減に関する情報、利益が付与されるか否かを示唆する情報、付与が決まった利益の大きさを示唆する情報、特定の契機における利益付与の状態を示す情報、抽選結果、予告演出、保留数、遊技状態、確変状態や時短状態等の遊技者にとって有利な状態の残り回数、付与される特典の大きさ、特典の付与状況、特典の残り付与数)を報知する報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、消費電力量が第一の消費電力量からなる第一の制御状態(例えば、通常モード)と、消費電力量が前記第一の消費電力量よりも低い第二の消費電力量からなる第二の制御状態(例えば、省電力モード)との一方から他方へ制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、第1の実施の形態の主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第2の実施の形態の主制御部1300、第1副制御部1400、第2副制御部1500)と、を備え、前記報知手段は、第一の報知手段(例えば、第1の実施の形態の装飾図柄表示装置208、スピーカ120、各種ランプ418、演出用ランプ258、第2の実施の形態の左枠ランプ1602、中枠ランプ1603、右枠ランプ1604、左フリースペースランプ1612、中フリースペースランプ1613、右フリースペースランプ1614、スピーカ)と、該第一の報知手段とは異なる第二の報知手段(例えば、第1の実施の形態の特図1表示装置212、特図2表示装置214、普図表示装置210、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、普図保留ランプ216、高確中ランプ222、賞球残数表示部250、情報報知用ランプ群252、第2の実施の形態の遊技メダル投入ランプ1129、再遊技ランプ1122、遊技開始ランプ1121、払出枚数表示器1127、遊技情報表示器1126、貯留枚数表示器1125、遊技メダル投入可能ランプ1124、演出画像表示装置1157)と、を含む遊技台であって、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第一の報知手段に第一の電力で前記報知を実行させ、前記第二の制御状態において、前記第一の報知手段に第二の電力で前記報知を実行させ、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第二の報知手段に第三の電力で前記報知を実行させ、前記第二の制御状態において、前記第二の報知手段に第四の電力で前記報知を実行させ、前記第三の電力と前記第四の電力との差よりも前記第一の電力と前記第二の電力との差の方が大きいことを特徴とする。
この構成によれば、電力消費量を低下させつつ、多彩な表示により効果的な報知を行うことができる。また、消費電力状態の切替えによって、同一の情報を報知する複数の報知手段の報知態様の変化量に差を持たせることで、消費電力を抑えつつ、相対的に一方を強調することができる場合がある。
また、利益に関する報知を行っている報知手段の消費電力を下げずに他の報知手段(利益に関する報知を行っていない報知手段)の消費電力を下げると、利益に関する報知を行っている報知手段による報知を目立たせることとなり、遊技者の射幸心を煽る恐れがある。射幸心を過度に煽ると、投資が更にかさむ(稼動の促進が進む)ため、遊技が中断することなく電力を消費する状態が長時間続くことになり、なおかつ遊技者に投資金額の増加といった大きな負担を強いてしまう恐れがある。そのため、利益に関する報知手段の電力消費量を優先的に減少させることで、消費電力量を抑えつつも、該情報の報知を的確に行い、遊技者に対する射幸心を適切な範囲に保ちながら遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。
また上記実施の形態による遊技台において、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第二の報知手段に第一の報知態様で前記報知を実行させ、前記第一の制御状態において、前記第一の報知手段に前記第一の報知態様よりも遊技者の注目を集めやすい第二の報知態様(例えば、目立つ報知態様、表示領域の大きさが大きい報知態様、表示領域が遊技台の中心に備えられた報知態様)で前記報知を実行させることを特徴とする。
この構成によれば、通常モード(非省電力モード)において、第二の報知手段よりも目立たせていた第一の報知手段の消費電力量を、省電力モードの実行に応じて下げることで、効率的に電力消費量を低下させることができる場合がある。また、目立つ態様で報知を行っている第一の報知手段を目立たないようにすることで、省電力モードが実行されていることが遊技者に伝わりやすい場合がある。また、通常モードにおいて相対的に目立たない態様の第二の報知手段での報知を、省電力モードでは逆に目立たせることができる場合がある。
また上記実施の形態による遊技台において、前記第一の報知手段は、発光する第一の発光手段(例えば、演出用の特図1保留表示ランプ750)からなり、前記第二の報知手段は、発光する第二の発光手段(例えば、特図1保留ランプ218)からなり、前記報知制御手段が前記第一の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合よりも前記報知制御手段が前記第二の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合の方が輝度(例えば、デューティ比)が低く、前記報知制御手段が前記第一および第二の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合よりも前記報知制御手段が前記第三の電力で前記第二の発光手段を発光させた場合の方が目立ち難い(例えば、輝度が低い、光度が低い)ことを特徴とする。
この構成によれば、消費電力を下げつつも、光源の点灯により行われる利益に関する情報の報知の輝度を維持することで、店内を監視する監視カメラにも撮影可能となり、当該報知を行っている遊技台において利益の増減が行われていることを目視することができ、不正行為を発見しやすくなる場合がある。すなわち、利益の増減が起こらないタイミングで利益の増減が発生している場合、不正行為が行われている可能性が高いと判断できる場合がある。
また、省電力モードの設定が必要となる状態における遊技店等は省電力のために店内の照明を薄暗くして営業しているため、遊技台全体で明るい光を発光させていると、遊技者の眼に悪影響(視力の低下等)を及ぼす場合がある。光源に使う電力量を低下させることで、消費電力低減に加えて遊技者の眼への影響を抑止することができる場合がある。
また上記実施の形態による遊技台において、遊技の進行を制御する第一の制御手段(例えば、第1の実施の形態の主制御部300、第2の実施の形態の主制御部1300)と、前記第一の制御手段から受信した情報(例えば、コマンドに含まれる情報)に基づいて所定の制御を行う第二の制御手段(例えば、第1の実施の形態の第1副制御部400、第2副制御部500、第2の実施の形態の第1副制御部1400、第2副制御部1500)とを備え、前記報知制御手段は、前記第一の報知手段を制御する第一の報知制御手段(例えば、第1の実施の形態の音制御処理(ステップS315)、ランプ制御処理(ステップS317)、第2副制御部500により装飾図柄表示装置208の表示輝度(バックライトの輝度)を制御する処理、第2の実施の形態の第1副制御部1400により各種ランプ1420を制御する処理、スピーカからの出力を制御する処理)と、前記第二の報知手段を制御する第二の報知制御手段(例えば、第1の実施の形態の特図2状態更新処理(ステップS225)、特図1状態更新処理(ステップS227)、デバイス監視処理(ステップS237)、第2の実施の形態のデバイス監視処理(ステップS1415))と、を含み、前記第一の制御手段は、前記第二の報知制御手段を有し、前記第二の制御手段は、前記第一の報知制御手段を有することを特徴とする。
副制御部は主制御部から受信した情報に基づいて報知を行うため、ノイズ等により正しく情報を受信できない場合には、同一の情報に基づく報知であっても主制御部により制御される報知手段と副制御部により制御される報知手段とで報知態様が異なる恐れがある。また、全体的な消費電力が低下された第二の制御状態においては、第一の制御状態に対して相対的に報知が目立ち易くなっている。主制御部に従属して動作する副制御部が誤った報知を行うと遊技者の混乱を招く恐れがあるため、第二の制御状態においては、第一の報知手段での報知を目立たない態様で実行する。
また、遊技の進行を制御する主制御部の電力消費量を低下させると想定外の不具合が発生させる恐れがあるので、主制御部については電力消費量を低下させず、不具合が生じた場合であっても遊技者に与えられる不利益が主制御部よりも小さい、または、不具合が生じた場合であっても遊技者が本来得られるはずであった出球利益等の大きさに影響を与えない副制御部が制御する報知手段のみ消費電力量を低下させる。
また上記実施の形態による遊技台において、前記第二の報知手段は、前記第一の制御状態において、第一の領域(例えば、特図1表示装置212の表示領域、特図2表示装置214の表示領域)で前記報知を実行し、前記第一の報知手段は、前記第一の制御状態において、前記第一の領域よりも大きい第二の領域(例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域)で前記報知を実行することを特徴とする遊技台。
この構成によれば、通常モード(非省電力モード)において、第二の報知手段よりも大きい領域で報知を実行する第一の報知手段の消費電力量を、省電力モードの実行に応じて下げることで、効率的に電力消費量を低下させることができる場合がある。また、相対的に大きい領域で目立つ態様の報知を行っている第一の報知手段を目立たないようにすることで、省電力モードが実行されていることが遊技者に伝わり易い場合がある。また、通常モードにおいて相対的に小さい領域で実行される目立たない態様の第二の報知手段での報知を、省電力モードでは逆に目立たせることができる場合がある。
上記実施の形態による遊技台において、利益に関する情報(例えば、遊技媒体の増減)を報知する報知手段が複数あり、そのうち一部の報知手段が利益に関する情報以外の情報も報知可能なものであれば、該一部の報知手段(例えば、液晶表示装置)の消費電力量を低下させるようにする。複数の情報を報知可能な報知手段は、遊技者の注目を集め易い。そのため、省電力モードの設定に応じて、該報知手段の報知に必要な電力消費量を下げることで、遊技機が現在電力消費を抑えている状態であることを遊技者に分かり易く報知することができる場合がある。また、複数の情報を報知可能な報知手段は、情報報知を実行する頻度が高く、消費電力が大きい。したがって、該報知手段の電力消費量を下げることで、効率的に消費電力を低下させることができる場合がある。
また、ここでいう遊技媒体とは、実際に遊技に使用されると共に、利益として遊技者に与えられる実態のある遊技球やメダル等と、電気的な情報(デジタルデータ)として管理されるものの両方を含むものとする。
上記実施の形態による遊技台において、一の利益に関する情報を報知する報知手段が複数あり、そのうち一部の報知手段が多様な報知態様の報知が可能であれば、該一部の報知手段の消費電力量を下げるようにする。例えば図22に示したように、特図表示装置と装飾図柄表示装置208は同一の利益に関する情報(例えば、抽選結果の情報、変動中であることを示す情報)を報知可能である。特図表示装置は、遊技者に情報を正確に報知するために、報知する情報と報知態様とが一対一の関係になっており、1つの報知態様しか備えていないのに対し、装飾図柄表示装置208は複数の報知態様を備えている。この場合、装飾図柄表示装置208の消費電力量を下げるようにする。
同一の情報の報知を複数の報知態様で行う場合、それぞれの報知態様で消費電力に差が生じる。また、遊技台における報知態様は抽選により決定されるため、抽選に偏りが生じ、相対的に消費電力が大きい報知態様ばかりが選択される恐れがある。そのため、複数の報知態様を持つ報知手段については、消費電力を低下させることで、相対的に消費電力が大きいものばかりが抽選により選ばれた場合であっても、確実に省電力化することができる場合がある。
上記実施の形態による遊技台において、第三の電力と第四の電力は同じであり、第二の報知手段は、第三の電力を用いた第一の制御状態での報知と、第四の電力を用いた第二の制御状態での報知との間で、報知態様を変化させないことを特徴とする。つまり第三の電力と第四の電力の差をゼロにすることで、報知態様を変化させない。
目立たない態様で報知を行っている第二の報知手段の消費電力を低下させないことで、同一の情報に基づいて同一の制御を行っているだけで、相対的に第二の報知手段による報知を目立たせることができる場合がある。
上記実施の形態による遊技台において、第三の電力よりも第一の電力の方が大きく、第四の電力よりも第二の電力の方が大きいことを特徴とする。すなわち、第二の報知手段(例えば、特図表示装置)による報知に必要な電力よりも第一の報知手段(例えば、装飾図柄表示装置208)による報知に必要な電力の方が大きい。これにより、そもそもの電力消費量が高い第一の報知手段の電力消費量を低下させつつも、第二の報知手段の電力消費量を低下させない(または低下量を少なくする)ことで、効率良く電力消費量を低下させつつも、遊技者の利益の増減に関する情報の見落としを抑止できる場合がある。
また、第三および第四の電力よりも第二の電力の方が大きくなるように設定していても良い。
上記実施の形態では、遊技台の中心から近い報知手段の電力の下げ幅よりも中心から遠い報知手段の電力の下げ幅の方が大きい。これにより、電力消費量の減少による節約と共に、遊技者の視点位置の移動範囲を縮小することで、遊技者の目の疲れを減らすことができる場合がある。
上記実施の形態では、同一の情報について、複数の報知手段で報知を行うが、報知される情報の大きさについてはそれぞれで差があり、詳細に報知を行っているものほど省電力モードでの省電力制御対象に選ばれ易い。
遊技機による装飾発光の効果を高めるために遊技店は照明が薄暗い場合が多い。一般的に暗い所で一点に集中しようとすると、必要以上に眼に負担がかかり疲労しやすく(暗くない所に比べて、眼球のピントを合わせようとする筋肉に必要以上に力がかかる)、長時間の遊技を行うことができなくなる場合がある。特に強い光を発する部分を注視しようとすると上記問題がより起こりやすくなるため、暗所での長時間の遊技は眼精疲労の原因となっていた。暗いところにいる場合に、強い明るい光を見ると人間は無意識に恐怖を感じるため、ホール等の暗いところで遊技を行っている場合に遊技機から強い明るい光を発することは好ましくない。
上記実施の形態において、利益に関わらない情報報知(デモ・遊技説明等)については、省電力モードの実行により通常よりも実行頻度が減少するようにしてもよい。また、稼動促進のために上述のデモを行うような場合には、実行条件として、特図の変動停止から所定の時間が経過したことに基づいて、液晶表示や演出ランプ等を制御する。当然デモ演出においても電力を消費するため、省電力モードが実行された場合には、上述のデモ演出実行条件である、特図変動停止からの所定時間の経過を省電力モードが実行されていない場合よりも長く設定すると良い。例えば省電力モード非実行中は特図停止から30秒が経過したことに基づいてデモ演出が実行されるが、省電力モード実行中は特図停止から60秒が経過したことに基づいてデモ演出が実行されるようにしていても良い。デモ演出の実行頻度を低下させることで電力消費量を下げることができる。また、デモ演出自体も輝度を低下させたり、一部の発光手段を点灯させないことで、電力消費量を下げるようにしていても良い。
上記実施の形態において、報知手段(例えば、演出用ランプ258)が複数の発光手段の集合体からなる場合、省電力モードの実行に基づいて、該集合体において点灯される発光手段の割合を低下させる(間引きを行う)ようにしてもよい。例えば、省電力モードの実行に基づいて指定したポートは発光しない等の制御を行ってもよい。
一般に遊技機は、遊技店の営業時間は電源が投入された状態となり、消費する電力が大きい。そこで、遊技者が使用していない場合には、液晶表示装置のバックライトを消灯または減光することが考えられる。これによれば、バックライトの消費電力を抑制する効果が期待できる。しかしながら、液晶表示装置のバックライトを減光した場合、表示画面の視認性が悪いと感じられる。つまり、遊技機が出力した情報を遊技者らに正確に伝えられなくなる問題が新たに生じる。これに対し、上記実施の形態によれば、遊技機の消費電力を抑制しつつ、遊技機が出力した情報を遊技者らに正確に伝えることができる場合がある。
なお、以上説明した実施の形態および各種変形例は、相互に組み合わせて実施可能である。
本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例に挙げたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
上記実施の形態による遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)遊技者に所定の利益を付与する利益付与手段と、前記利益付与手段を制御する利益付与制御手段と、前記利益に関する情報を報知する報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、消費電力量が第一の消費電力量からなる第一の制御状態と、消費電力量が前記第一の消費電力量よりも低い第二の消費電力量からなる第二の制御状態との一方から他方へ制御状態を移行させる制御状態移行手段と、を備え、前記報知手段は、第一の報知手段と、該第一の報知手段とは異なる第二の報知手段と、を含む遊技台であって、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第一の報知手段に第一の電力で前記報知を実行させ、前記第二の制御状態において、前記第一の報知手段に第二の電力で前記報知を実行させ、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第二の報知手段に第三の電力で前記報知を実行させ、前記第二の制御状態において、前記第二の報知手段に第四の電力で前記報知を実行させ、前記第三の電力と前記第四の電力との差よりも前記第一の電力と前記第二の電力との差の方が大きいことを特徴とする遊技台。
(付記2)付記1記載の遊技台において、前記報知制御手段は、前記第一の制御状態において、前記第二の報知手段に第一の報知態様で前記報知を実行させ、前記第一の制御状態において、前記第一の報知手段に前記第一の報知態様よりも遊技者の注目を集めやすい第二の報知態様で前記報知を実行させることを特徴とする遊技台。
(付記3)付記1または2に記載の遊技台において、前記第一の報知手段は、発光する第一の発光手段からなり、前記第二の報知手段は、発光する第二の発光手段からなり、前記報知制御手段が前記第一の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合よりも前記報知制御手段が前記第二の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合の方が輝度が低く、前記報知制御手段が前記第一および第二の電力で前記第一の発光手段を発光させた場合よりも前記報知制御手段が前記第三の電力で前記第二の発光手段を発光させた場合の方が目立ち難いことを特徴とする遊技台。
(付記4)付記1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台において、遊技の進行を制御する第一の制御手段と、前記第一の制御手段から受信した情報に基づいて所定の制御を行う第二の制御手段とを備え、前記報知制御手段は、前記第一の報知手段を制御する第一の報知制御手段と、前記第二の報知手段を制御する第二の報知制御手段と、を含み、前記第一の制御手段は、前記第二の報知制御手段を有し、前記第二の制御手段は、前記第一の報知制御手段を有することを特徴とする遊技台。
(付記5)付記1乃至4のいずれか1項に記載の遊技台において、前記第二の報知手段は、前記第一の制御状態において、第一の領域で前記報知を実行し、前記第一の報知手段は、前記第一の制御状態において、前記第一の領域よりも大きい第二の領域で前記報知を実行することを特徴とする遊技台。
(付記6)
報知を少なくとも報知可能な複数の報知手段と、
店員が少なくとも操作可能な位置に設けられた操作手段と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機またはスロットマシンであり、
前記複数の報知手段のうちの少なくとも一つは、第一の報知手段であり、
前記複数の報知手段のうちの少なくとも一つは、第二の報知手段であり、
前記操作手段は、遊技者が操作できない位置に少なくとも設けられたものであり、
前記遊技台は、前記操作手段が第一の操作態様で操作された場合に、第一の状態を少なくともとることが可能なものであり、
前記遊技台は、前記操作手段が第二の操作態様で操作された場合に、第二の状態を少なくともとることが可能なものであり、
前記第二の状態は、前記第一の状態よりも電力消費量が少なくとも抑えられた状態であり、
前記第一の状態における前記第一の報知手段の電力消費量は、第一の電力消費量であり、
前記第一の状態における前記第二の報知手段の電力消費量は、第二の電力消費量であり、
前記第二の状態における前記第一の報知手段の電力消費量は、第三の電力消費量であり、
前記第二の状態における前記第二の報知手段の電力消費量は、第四の電力消費量であり、
前記第一の電力消費量は、前記第三の電力消費量よりも少なくとも大きいものであり、 前記第二の電力消費量は、前記第四の電力消費量よりも少なくとも大きいものであり、 前記第一の電力消費量と前記第三の電力消費量の差は、前記第二の電力消費量と前記第四の電力消費量の差とは、少なくとも異なるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
前記第一の電力消費量は、前記第二の電力消費量よりも少なくとも大きいものであり、 前記第三の電力消費量は、前記第四の電力消費量よりも少なくとも大きいものである、ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6または7に記載の遊技台であって、
前記複数の報知手段のうちの少なくとも一つは、第三の報知手段であり、
前記第一の状態における前記第三の報知手段の電力消費量は、第五の電力消費量であり、
前記第二の状態における前記第三の報知手段の電力消費量は、第六の電力消費量であり、
前記第五の電力消費量は、前記第六の電力消費量と同じ電力消費量である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6乃至8のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第一の報知手段は、少なくとも発光可能な発光手段であり、
前記第二の報知手段は、少なくとも発光可能な発光手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6乃至9のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第三の電力消費量および第四の電力消費量のうちの少なくとも一つは、零を少なくとも含む電力消費量である、
ことを特徴とする遊技台。