JP2019110952A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光装置の輝度をより好適に遊技者等が調整することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】所定の態様で発光可能な第1の発光手段と、第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段と、操作手段が操作されたことにもとづいて、第1の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段と、第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段と、第2の発光手段の輝度を変更可能な第2発光制御手段とを備える。第2発光制御手段は、前記第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで、第1の発光手段の輝度を変更可能な操作手段が操作されたことにもとづいて、第2の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更する。【選択図】図47

Description

本発明は、例えばパチンコ機等の遊技機に関する。
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置を所定の態様で発光させることで、演出や装飾の用に供される遊技機が知られている。また、これらの発光装置の輝度を、予め設定されている範囲内で遊技者等が調整することが可能な遊技機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−295551号公報
ところで、近年、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置も含めて、演出が派手なものとなってきている。そのため、発光装置の輝度が高いと、遊技者によってはそれがストレスに感じることもある。発光装置の輝度を遊技者等が操作できれば、遊技者が所望の輝度に調整することはできるが、それだけでは不十分な場合もある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光装置の輝度を好適に遊技者等が調整することが可能な遊技機を提供することにある。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で発光可能な第1の発光手段(例えば、バックライト)と、
前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面)と、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段(例えば、ステップS384の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段(例えば、盤側LEDや枠側LED)と、
前記第2の発光手段の輝度を変更可能な第2発光制御手段(例えば、ステップS385の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記第2発光制御手段は、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで、前記第2の発光手段の輝度を前記複数段階のうちのいずれかに変更可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の発光手段の輝度を変更可能な操作手段が操作されると、第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで第2の発光手段の輝度も変更されるなかで、第2の発光手段の輝度も複数段階のうちのいずれかに変更されるので、遊技者による輝度の変更にかかる自由度をより高めることが可能となる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記第1の発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データを所定の領域に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記第1の発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するものであるとともに、
前記操作手段が操作されたときには、前記新たな駆動データとして、輝度が変更されたのちの駆動データを設定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、所定のデータ領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな駆動データが設定されるので、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段をドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。しかも、輝度が変更されたときには、変更後の駆動データが新たな駆動データとして設定されるので、設定された輝度に応じて安定して第1の発光手段を発光させることが可能となる。
なお、上記の「基準データ数」は、データ記憶手段の所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に設定可能なデータ数が例えば64個までであれば1〜64個が相当するが、データ記憶手段の所定の領域に設定されているデータ数が0にならないようにする必要があることに鑑みれば、2個以上であることが好ましい。
本発明によれば、発光装置の輝度を好適に遊技者等が調整することが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローを示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の回路構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の副制御回路の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の音声・LED制御回路の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における音声・LED制御回路の出力信号の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるホスト制御回路によるボリューム制御の一例を説明するための制御ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の内蔵中継基板及びスピーカ間の概略接続構成図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の表示制御回路の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板及びCGROM基板(NOR型)間の概略接続構成図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板及びCGROM基板(NAND型)間の概略接続構成図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板に設けられたAND回路の動作を説明するための真理値表である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板に設けられた双方向バランストランシーバの動作を説明するための真理値表である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り乱数判定テーブル(第1始動口入賞時)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り乱数判定テーブル(第2始動口入賞時)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における図柄判定テーブル(第1始動口入賞時)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における図柄判定テーブル(第2始動口入賞時)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り種類決定テーブル(その1)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り種類決定テーブル(その2)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り種類決定テーブル(その3)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り種類決定テーブル(その4)の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における入賞時演出情報決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における変動演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における変動演出テーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における描画処理の概要を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、メインCPUにより実行される主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における特別図柄記憶チェック処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における特別図柄表示時間管理処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における大当り終了インターバル処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、メインCPUにより実行されるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ホスト制御回路(副制御回路)により実行される副制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における、ホスト制御回路(副制御回路)により実行されるタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、作成されるサブデバイス入力判別情報を説明するための一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるサブデバイス入力処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるサブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるサブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理の一例を示しており、図40から続くフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックライト制御処理を概念的に説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックライト制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックライト制御処理の変形例にともなうタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックライト制御処理の変形例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるバックライト制御処理を示すタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第1実施例を説明するためのホスト制御回路により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第2実施例を説明するためのホスト制御回路により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第3実施例を説明するためのホスト制御回路により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるRTC取得処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるアニメーション制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるコンポジション再生制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるサウンドアンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における通常用アンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における重低音用アンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、通常用アンプ/重低音用アンプ(一括)チェック処理を行うサウンドアンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機におけるサウンドアンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における通常用アンプ・重低音用アンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における通常用アンプ・重低音用アンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示しており、図58から続くすフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエストがある場合のサウンドリクエスト制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第1実施例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第2実施例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第3実施例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第4実施例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第5実施例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、強・中・弱のLEDの発光強度に応じた各色(赤、緑、青)の輝度減衰値の一例を示す減衰テーブルである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、LEDポートと、LEDおよびソレノイドとの接続状態の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ホスト制御回路により各種初期化処理の一つとして実行されるデータロード処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ホスト制御回路により各種初期化処理のうちの一つとして実行される乱数初期化処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における乱数定期更新処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における、(a)乱数1取得処理の一例を示すフローチャート、(b)乱数2取得処理の一例を示すフローチャート、(c)乱数3取得処理の一例を示すフローチャート、(d)乱数4取得処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、乱数が使用されたときに実行される乱数取得処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、サブ乱数処理の変形例を説明するためのホスト制御回路により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。 本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機において、ホスト制御回路により実行される受信割込処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機(遊技機)の構成及び各種動作について、図面を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の機能について説明する。図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の機能フローを示す図である。
パチンコゲームは、図1に示すように、ユーザの操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われるゲームである。また、パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲーム、普通図柄を用いる普通図柄ゲームが含まれる。特別図柄ゲームにおいて「大当り」となったときや、普通図柄ゲームにおいて「当り」となったときには、相対的に、遊技球が入賞する可能性が増大し、遊技球の払出制御処理が行われ易くなる。
また、各種入賞には、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示が行われるための一つの条件である特別図柄始動入賞や、普通図柄ゲームにおいて普通図柄の可変表示が行われるための一つの条件である普通図柄始動入賞も含まれる。
なお、本明細書でいう「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能にするものである。また、「可変表示」では、例えば特別図柄ゲームの結果として特別図柄(識別情報)が表示される「導出表示」を行うことができる。すなわち、本明細書では、「変動表示」の開始から「導出表示」までの動作を1回の「可変表示」と称する。さらに、本明細書において、「識別情報」とは、特別図柄、普通図柄、装飾図柄、識別図柄等のパチンコ遊技で使用される「図柄」や、パチスロ又はスロット遊技で使用される識別図柄や装飾図柄などの、遊技者が遊技を行う上で、遊技の結果を表示又は示唆する際に使用される図柄を含み得る意味であり、以下に記載する実施形態及び各種変形例中の各種図柄もまた含み得る。
以下、特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームの処理フローの概要を説明する。
(1)特別図柄ゲーム
特別図柄ゲームにおいて特別図柄始動入賞があった場合には、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタからそれぞれ乱数値(大当り判定用乱数値及び図柄決定用乱数値)が抽出され、抽出された各乱数値が記憶される(図1に示す特別図柄ゲーム中の特別図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図1に示すように、特別図柄ゲーム中の特別図柄制御処理では、最初に、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、特別図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かを参照し、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次いで、特別図柄の可変表示を開始する場合、大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値が参照され、「大当り」とするか否かの大当り判定が行われる。その後、停止図柄決定処理が行われる。この処理では、図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、上述した大当り判定の結果とが参照され、停止表示させる特別図柄を決定する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とが参照され、特別図柄の変動パターンを決定する。
次いで、演出パターン決定処理が行われる。この処理では、演出パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄と、上述した特別図柄の変動パターンとが参照され、特別図柄の可変表示に伴って実行する演出パターンを決定する。
次いで、決定された大当り判定の結果、停止表示させる特別図柄、特別図柄の変動パターン、及び、特別図柄の可変表示に伴う演出パターンが参照され、特別図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
そして、可変表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「大当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「大当り」となったと判定されると、大当り遊技を行う大当り遊技制御処理が実行される。なお、大当り遊技では、上述した各種入賞の可能性が増大する。一方、「大当り」とならなかったと判定されると、大当り遊技制御処理が実行されない。
「大当り」とならなかったと判定された場合、又は、大当り遊技制御処理が終了した場合には、遊技状態を移行させるための遊技状態移行制御処理が行われる。この遊技状態移行制御処理では、大当り遊技状態とは異なる通常時の遊技状態の管理が行われる。通常時の遊技状態としては、例えば、上述した大当り判定において、「大当り」と判定される確率が増大する遊技状態(以下、「確変遊技状態」という)や、特別図柄始動入賞が得られやすくなる遊技状態(以下、「時短遊技状態」という)などが挙げられる。その後、再度、特別図柄の可変表示を開始させるか否かの判定処理を行い、その後は、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機において、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞時に取得される各種データ(大当り判定用乱数値、図柄決定用乱数値等)が保留される。すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞に対応する特別図柄の可変表示(変動表示)が保留され、現在実行されている特別図柄の変動表示終了後に保留されている特別図柄の可変表示が開始される。以下では、保留されている特別図柄の可変表示を「保留球」ともいう。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、後述するように、2種類の特別図柄始動入賞(第1始動口入賞及び第2始動口入賞)を設け、各特別図柄始動入賞に対して最大4個の保留球を取得することができる。すなわち、本実施形態では、最大8個の保留球を取得することができる。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機は、図1には示さないが、上述した保留球の情報に基づいて保留球の当落(「大当り」当選の有無)を判定し、さらに、その判定結果に基づいて所定の演出を行う機能、すなわち、先読み演出機能も備える。
(2)普通図柄ゲーム
普通図柄ゲームにおいて普通図柄始動入賞があった場合には、当り判定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値が記憶される(図1に示す普通図柄ゲーム中の普通図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図1に示すように、普通図柄ゲーム中の普通図柄制御処理では、最初に、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、普通図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かが参照され、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次いで、普通図柄の可変表示を開始する場合、当り判定用カウンタから抽出された乱数値が参照され、「当り」とするか否かの当り判定が行われる。その後、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、当り判定の結果が参照され、普通図柄の変動パターンを決定する。
次いで、決定された当り判定の結果、及び、普通図柄の変動パターンが参照され、普通図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
可変表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「当り」となると判定されると、当り遊技を行う当り遊技制御処理が実行される。当り遊技制御処理では、上述した各種入賞の可能性、特に、特別図柄ゲームにおける遊技球の特別図柄始動入賞の可能性が増大する。一方、「当り」とならないと判定されると、当り遊技制御処理が実行されない。その後、再度、普通図柄の可変表示を開始させるか否かの判定処理を行い、その後は、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
上述のように、パチンコゲームでは、特別図柄ゲームにおいて「大当り」となるか否か、遊技状態の移行状況、普通図柄ゲームにおいて「当り」となるか否か等の条件により、遊技球の払出制御処理の行われ易さが変化する。
なお、本実施形態において、各種の乱数値の抽出方式としては、プログラムを実行することによって乱数値を生成するソフト乱数方式を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、パチンコ遊技機が、所定周期で乱数が更新される乱数発生器を備える場合には、その乱数発生器におけるカウンタ(いわゆる、リングカウンタ)から乱数値を抽出するハード乱数方式を、上述した各種乱数値の抽出方式として採用してもよい。なお、ハード乱数方式を用いる場合は、所定周期とは異なるタイミングで、乱数値の初期値を決定することによって、所定周期で同じ乱数値が抽出されることを防止することができる。
<パチンコ遊技機の構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチンコ遊技機の構造について説明する。なお、図2は、パチンコ遊技機の外観を示す斜視図である。また、図3は、パチンコ遊技機の分解斜視図である。
パチンコ遊技機1は、図2及び図3に示すように、本体2と、本体2に対して開閉自在に取り付けられたベースドア3と、ベースドア3に対して開閉自在に取り付けられたガラスドア4とを備える。
[本体]
本体2は、長方形状の開口2aを有する枠状部材で構成される(図3参照)。この本体2は、例えば、木材等の材料により形成される。
[ベースドア]
ベースドア3は、本体2の外形形状と略等しい長方形の外形形状を有する板状部材で構成される。ベースドア3は、本体2の前方(パチンコ遊技機1の正面側)に配置されており、ベースドア3を本体2の一方の側辺端部を軸にして回動させることにより、本体2の開口2aが開閉される。ベースドア3には、図3に示すように、四角形状の開口3aが設けられる。この開口3aは、ベースドア3の略中央部から上側の領域に渡って形成され、該領域の大部分を占有する大きさで形成される。
また、ベースドア3には、スピーカ11と、遊技盤12と、表示装置13と、皿ユニット14と、発射装置15と、払出装置16と、基板ユニット17とが取り付けられる。
スピーカ11は、ベースドア3の上部(上端部付近)に配置される。遊技盤12は、ベースドア3の前方(パチンコ遊技機1の正面側)に配置され、ベースドア3の開口3aを覆うように配置される。
遊技盤12は、光透過性を有する板形状の樹脂部材で構成される。なお、光透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などを用いることができる。
また、遊技盤12の前面(パチンコ遊技機1の正面側の表面)には、発射装置15から発射された遊技球が転動する遊技領域12aが形成される。この遊技領域12aは、ガイドレール41(具体的には後述の図4に示す外レール41a)に囲まれた領域であり、その外周形状は略円状である。さらに、遊技領域12aには、複数の遊技釘(後述の図4参照)が打ちこまれている。なお、遊技盤12(遊技領域12a)の構成については、後述の図4を参照しながら後で詳述する。
表示装置13は、遊技盤12の背面側(パチンコ遊技機1の正面側とは反対側)に取り付けられる。この表示装置13は、画像を表示する表示領域13aを有する。表示領域13aの大きさは、遊技盤12の表面の全部又は一部の領域を占めるような大きさに設定される。この表示装置13の表示領域13aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用画像(装飾図柄)などの各種画像が後述する特別図柄の抽選処理の結果にもとづいて表示される。遊技者は、遊技盤12を介して、表示装置13の表示領域13aに表示された各種画像を視認することができる。
なお、本実施形態では、表示装置13としては、液晶表示装置を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、表示装置13として、例えば、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどの表示機器を適用してもよい。
また、遊技盤12の背面側(パチンコ遊技機1の正面側とは反対側)には、スペーサ19が設けられる。このスペーサ19は、遊技盤12の背面(パチンコ遊技機1の背面側の表面)と表示装置13の前面(パチンコ遊技機1の正面側の表面)との間に設けられ、遊技盤12の遊技領域12aを転動する遊技球の流路となる空間を形成する。スペーサ19は、光透過性を有する材料で形成される。なお、本発明はこれに限定されず、スペーサ19は、例えば、一部が光透過性を有する材料で形成されていてもよいし、光透過性を有さない材料で形成されていてもよい。
皿ユニット14は、遊技盤12の下方に配置される。この皿ユニット14は、上皿21と、その下方に配置された下皿22とを有する。上皿21及び下皿22には、図2に示すように、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口21a及び払出口22aがそれぞれ形成される。所定の払出条件が成立した場合には、払出口21a及び払出口22aから遊技球が排出されて、それぞれ、上皿21及び下皿22に貯留される。また、上皿21に貯留された遊技球は、発射装置15によって遊技領域12aに発射される。
また、皿ユニット14には、演出ボタン23が設けられる。この演出ボタン23は、上皿21上に取り付けられる。また、演出ボタン23の周縁には、ダイヤル操作部(ジョグダイヤル)24が演出ボタン23に対して回転可能に取り付けられる。本実施形態のパチンコ遊技機1は、演出ボタン23及び/又はダイヤル操作部24を用いて行う所定の演出機能を有し、所定の演出を行う場合には、表示装置13の表示領域13aに、演出ボタン23及び/又はダイヤル操作部24の操作を促す画像が表示される。
発射装置15は、ベースドア3の前面において、右下の領域(右下角部付近)に配置される。この発射装置15は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル25と、皿ユニット14の右下部に係合するパネル体26とを備える。発射ハンドル25は、パネル体26の前面側に配置され、パネル体26に回動可能に支持される。
なお、図2及び図3には示さないが、パネル体26の背面側には、遊技球の発射動作を制御するソレノイドアクチュエータ(駆動装置)が設けられる。また、図2及び図3には示さないが、発射ハンドル25の周縁部には、タッチセンサが設けられ、発射ハンドル25の内部には、発射ボリュームが設けられる。発射ボリュームは、発射ハンドル25の回動量に応じて抵抗値を変化させ、ソレノイドアクチュエータに供給する電力を変化させる。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者の手が発射ハンドル25のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検知信号を出力する。これにより、遊技者が発射ハンドル25を握持したことが検知され、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が可能になる。そして、遊技者が発射ハンドル25を把持して時計回り(遊技者側から見て右回り)の方向へ回動操作すると、発射ハンドル25の回動角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その抵抗値に対応する電力がソレノイドアクチュエータに供給される。その結果、上皿21に貯留された遊技球が順次発射され、発射された遊技球は、ガイドレール41(後述の図4参照)に案内されて遊技盤12の遊技領域12aへ放出される。
また、図2及び図3には示さないが、発射ハンドル25の側部には、発射停止ボタンが設けられる。発射停止ボタンは、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射を停止させるために設けられたボタンである。遊技者が発射停止ボタンを押下すると、発射ハンドル25を把持して回動させた状態であっても、遊技球の発射が停止される。
払出装置16及び基板ユニット17は、ベースドア3の背面側に配置される。払出装置16には、貯留ユニット(不図示)から遊技球が供給される。払出装置16は、貯留ユニットから供給された遊技球の中から、払出条件の成立に基づいて、所定個数の遊技球を上皿21又は下皿22に払い出す。基板ユニット17は、各種制御基板を有する。各種制御基板には、後述する主制御回路70や副制御回路200などが設けられる(後述の図5参照)。
[ガラスドア]
ガラスドア4は、表面が略四角形状の板状部材で構成される。また、ガラスドア4は、遊技盤12の前面側に配置され、遊技盤12を覆う大きさを有する。このガラスドア4の前面において、スピーカ11と対向する上部領域には、スピーカカバー29が設けられる。
また、ガラスドア4の中央部において、遊技盤12の遊技領域12aと対向する領域には、少なくとも遊技領域12aを露出させるような大きさの開口4aが形成される。ガラスドア4の開口4aは、光透過性を有する保護ガラス28が取り付けられ、これにより、開口4aが塞がれる。したがって、ガラスドア4をベースドア3に対して閉じると、保護ガラス28は、遊技盤12の少なくとも遊技領域12aに対面するように配置される。
[遊技盤]
次に、遊技盤12の構成について、図4を参照して説明する。図4は、遊技盤12の構成を示す正面図である。
遊技盤12の前面には、図4に示すように、ガイドレール41と、球通過検出器43と、第1始動口44と、第2始動口45(始動領域)と、普通電動役物46とが設けられる。また、遊技盤12の前面には、一般入賞口51,52と、第1大入賞口53(可変入賞装置)と、第2大入賞口54(可変入賞装置)と、アウト口55と、複数の遊技釘56とが設けられる。さらに、遊技盤12の前面において、その略中央に配置された表示装置13の表示領域13aの上部には、特別図柄表示装置61と、普通図柄表示装置62と、普通図柄保留表示装置63と、第1特別図柄保留表示装置64と、第2特別図柄保留表示装置65とが設けられる。
なお、図4には示さないが、遊技盤12の前面には、演出用7セグカウンタも設けられる。演出用7セグカウンタは、二桁の数字や2つの英字を表示可能な表示カウンタで構成される。また、本実施形態では、特別図柄の停止表示の結果が「大当り」である場合に点灯する報知LED(Light Emitting Diode)や、大当り遊技中のラウンド数を表示するラウンド数表示LEDなどを設けてもよい。
[遊技領域の各種構成部材]
ガイドレール41は、遊技領域12aを区画する円弧状に延在した外レール41aと、この外レール41aの内側(内周側)に配置された、円弧状に延在した内レール41bとで構成される。遊技領域12aは、外レール41aの内側に形成される。外レール41a及び内レール41bは、遊技者側から見て、遊技領域12aの左側端部付近において互いに対向するように配置され、これにより、外レール41aと内レール41bとの間に、発射装置15によって発射された遊技球を遊技領域12aの上部へ案内するガイド経路41cが形成される。
また、遊技領域12aの左側上部に位置する内レール41bの先端部には、該内レール41bの先端部と、それと対向する外レール41aの一部とにより、玉放出口41dが形成される。そして、内レール41bの先端部には、玉放出口41dを塞ぐようにして、玉戻り防止片42が設けられる。この玉戻り防止片42は、玉放出口41dから遊技領域12aに放出された遊技球が、再び玉放出口41dを通過してガイド経路41cに進入することを防止する。
玉放出口41dから放出された遊技球は、遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。この際、遊技球は、複数の遊技釘56、第1始動口44、第2始動口45等の遊技領域12aに設けられた各種部材に衝突して、その進行方向を変えながら遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。
遊技領域12aの略中央には、表示装置13の表示領域13aが設けられる。この表示領域13aの上端には、障害物13bが設けられる。障害物13bを設けることにより、遊技球は、遊技領域12a内の表示領域13aと重なる領域上を通過しない。
球通過検出器43は、遊技者側から見て、表示領域13aの右側端部付近に配置される。球通過検出器43には、球通過検出器43を通過する遊技球を検出するための通過球センサ43a(後述の図5参照)が設けられる。また、球通過検出器43を遊技球が通過することにより、「当り」か否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて普通図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44は、表示領域13aの下方に配置され、第2始動口45は、第1始動口44の下方に配置される。第1始動口44及び第2始動口45は、遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入ること又は通過することを「入賞」という。そして、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞すると、第1所定数(本実施形態では3個)の遊技球が払い出される。また、第1始動口44に遊技球が入球することにより、「大当り」及び「小当り」のいずれかであるか否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。さらに、第2始動口45に遊技球が入球することにより、「大当り」か否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44には、第1始動口44に入賞した遊技球を検出するための第1始動口入賞球センサ44a(後述の図5参照)が設けられる。また、第2始動口45には、第2始動口45に入賞した遊技球を検出するための第2始動口入賞球センサ45a(後述の図5参照)が設けられる。なお、第1始動口44及び第2始動口45に入賞した遊技球は、遊技盤12に設けられた回収口(不図示)を通過して遊技球の回収部(不図示)に搬送される。
普通電動役物46は、第2始動口45に設けられる。普通電動役物46は、第2始動口45の両側に回動可能に取り付けられた一対の羽根部材と、一対の羽根部材を駆動させる普通電動役物ソレノイド46a(後述の図5参照)とを有する。この普通電動役物46は、普通電動役物ソレノイド46aにより駆動され、一対の羽根部材を拡げて第2始動口45に遊技球を入賞し易くする開放状態、及び、一対の羽根部材を閉じて第2始動口45に遊技球を入賞不可能にする閉鎖状態の一方の状態を発生させる。なお、本実施形態では、普通電動役物46が閉鎖状態である場合、一対の羽根部材の開口形態を、入賞不可能にする形態でなく、遊技球の入賞が困難になるような形態にしてもよい。
一般入賞口51は、遊技者側から見て、遊技領域12aの左下部付近に配置される。また、一般入賞口52は、球通過検出器43の下方に配置され、且つ、遊技者側から見て、遊技領域12aの右下部付近に配置される。一般入賞口51及び一般入賞口52は、遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下では、遊技球が一般入賞口51又は一般入賞口52に入ること又は通過することもまた、「入賞」という。一般入賞口51又は一般入賞口52に遊技球が入賞すると、第2所定数(本実施形態では10個)の遊技球が払い出される。
一般入賞口51には、一般入賞口51に入賞した遊技球を検出するための一般入賞球センサ51a(後述の図5参照)が設けられる。また、一般入賞口52には、一般入賞口52に入賞した遊技球を検出するための一般入賞球センサ52a(後述の図5参照)が設けられる。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、球通過検出器43の下方で、且つ、第1始動口44と一般入賞口52との間に配置される。そして、第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、遊技球の流路に沿って上下方向に配置され、第1大入賞口53は、第2大入賞口54の上方に配置される。第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、ともに、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、開閉可能なシャッタ53a及び54aと、シャッタを駆動させるソレノイドアクチュエータ(後述の図5中の第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54b)とを有する。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54のそれぞれは、対応するシャッタが開いている状態(開放状態)のときに遊技球を受け入れ、シャッタが閉じている状態(閉鎖状態)のときには遊技球を受け入れない。以下では、遊技球が第1大入賞口53又は第2大入賞口54に入ること又は通過することもまた、「入賞」という。第1大入賞口53に遊技球が入賞すると、第3所定数球(本実施形態では10個)の遊技球が払い出される。一方、第2大入賞口54に遊技球が入賞すると、第4所定数球(本実施形態では15個)の遊技球が払い出される。
また、第1大入賞口53には、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数するためのカウントセンサ53c(後述の図5参照)が設けられる。さらに、第2大入賞口54には、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数するためのカウントセンサ54c(後述の図5参照)が設けられる。
アウト口55は、遊技領域12aの最下部に設けられる。このアウト口55は、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51、一般入賞口52、第1大入賞口53及び第2大入賞口54のいずれにも入賞しなかった遊技球を受け入れる。
本実施形態の遊技領域12aにおける各種構成部材の配置を図4に示すような配置にすると、遊技者により遊技領域12aの右側の領域に遊技球が打ち込まれた場合(右打ちされた場合)、遊技釘56等により遊技球が第2始動口45に誘導される。この場合、第1始動口44に入賞する可能性はほとんどなくなる。なお、本実施形態では、後述するように、第2始動口45に入賞した方が、第1始動口44に入賞した場合より、遊技者にとって有利な「大当り」の抽選を受け易くなる。それゆえ、第2始動口45への入賞が比較的容易になる後述の「時短遊技状態」では、右打ちを行うことにより、第1始動口44への入賞の可能性(遊技者にとって不利な遊技状態となる可能性)を低くすることができる。
[特別図柄表示装置]
特別図柄表示装置61は、図4に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。
特別図柄表示装置61は特別図柄ゲームにおいて、特別図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本実施形態では、図4に示すように、特別図柄を数字や記号等からなる図柄で表示する装置により特別図柄表示装置61を構成する。なお、本発明はこれに限定されず、特別図柄表示装置61を、例えば、複数のLEDにより構成してもよい。この場合には、複数のLEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを特別図柄として表す。
特別図柄表示装置61は、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞したこと(特別図柄始動入賞)を契機に、特別図柄(識別情報)の変動表示を行う。そして、特別図柄表示装置61は、所定時間、特別図柄の変動表示を行った後、特別図柄の停止表示を行う。以下では、遊技球が第1始動口44に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第1特別図柄という。また、遊技球が第2始動口45に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第2特別図柄という。
特別図柄表示装置61において、停止表示された第1特別図柄又は第2特別図柄が特定の態様(「大当り」の態様)である場合には、遊技状態が、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別図柄表示装置61において、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り遊技状態に移行する態様で停止表示されることが、「大当り」である。
大当り遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が開放状態になる。具体的には、本実施形態では、遊技球が第1始動口44に入賞し、特別図柄表示装置61において第1特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第1大入賞口53が開放状態となる。一方、遊技球が第2始動口45に入賞し、特別図柄表示装置61において第2特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第2大入賞口54が開放状態となる。
各大入賞口の開放状態は、遊技球が所定個数入賞するまで、又は、一定期間(例えば30sec)が経過するまで維持される。そして、各大入賞口の開放状態の経過期間が、このいずれかの条件を満たすと、開放状態であった大入賞口が閉鎖状態になる。
以下では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が遊技球を受け入れやすい状態(開放状態)となっている遊技をラウンドゲームという。ラウンドゲーム間は、大入賞口が閉鎖状態となる。また、ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する。
なお、特別図柄表示装置61において、停止表示された特別図柄が特定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、転落抽選に当選した場合を除き遊技状態は移行しない。すなわち、特別図柄ゲームは、特別図柄表示装置61により、特別図柄が変動表示され、その後、特別図柄が停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームである。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口44に入賞した場合、該入賞に対応する第1特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第1特別図柄の可変表示の数(いわゆる、「保留個数(保留球の個数)」)を、最大4回(個)に規定する。
さらに、本実施形態では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口45に入賞した場合、該入賞に対応する第2特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される第2特別図柄の可変表示の数(保留個数)を、最大4回(個)に規定する。したがって、本実施形態では、特別図柄の可変表示の保留個数は、合わせて最大8個となる。
また、本実施形態では、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、一方の特別図柄の変動表示を、他方の特別図柄の変動表示よりも優先的に実行する。なお、本発明はこれに限定されず、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、保留された順番に特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
[普通図柄表示装置]
普通図柄表示装置62は、図4に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。そして、本実施形態では、普通図柄表示装置62は、遊技者側から見て、特別図柄表示装置61の右側に配置される。
普通図柄表示装置62は、普通図柄ゲームにおいて、普通図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本実施形態では、図4に示すように、普通図柄表示装置62を、上下方向に配列された2つのLED(普通図柄表示LED)により構成する。そして、普通図柄表示装置62では、各普通図柄表示LEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを普通図柄として表す。
普通図柄表示装置62は、遊技球が球通過検出器43を通過したことを契機に、2つの普通図柄表示LEDを交互に点灯・消灯して、普通図柄の変動表示を行う。そして、普通図柄表示装置62は、所定時間、普通図柄の変動表示を行った後、普通図柄の停止表示を行う。
普通図柄表示装置62において、停止表示された普通図柄が所定の態様(「当り」の態様)である場合には、普通電動役物46が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になる。一方、停止表示された普通図柄が所定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、普通電動役物46は閉鎖状態を維持する。すなわち、普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置62により、普通図柄が変動表示されて、その後、普通図柄が停止表示され、その結果に応じて普通電動役物46が動作するゲームである。
なお、普通図柄の変動表示中に遊技球が球通過検出器43を通過した場合には、普通図柄の可変表示が保留される。そして、現在、変動表示中の普通図柄が停止表示されると、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。本実施形態では、保留される普通図柄の可変表示の数(すなわち、「保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
[普通図柄保留表示装置]
普通図柄保留表示装置63は、図4に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部の略中央に配置される。そして、本実施形態では、普通図柄保留表示装置63は、特別図柄表示装置61及び普通図柄表示装置62の下方に配置される。
普通図柄保留表示装置63は、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する装置である。本実施形態では、図4に示すように、普通図柄保留表示装置63を、左右方向に配列された4つのLED(普通図柄保留表示LED)により構成する。そして、普通図柄保留表示装置63では、各普通図柄保留表示LEDの点灯・消灯により、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する。
具体的には、普通図柄の可変表示の保留個数が1個である場合、遊技者側から見て、最も左側に位置する普通図柄保留表示LED(左から1つ目の普通図柄保留表示LED)が点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が2個の場合には、左から1つ目及び2つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が3個の場合は、左から1つ目〜3つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。そして、普通図柄の可変表示の保留個数が4個の場合には、全ての普通図柄保留表示LEDが点灯する。
[第1特別図柄保留表示装置]
第1特別図柄保留表示装置64は、図4に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部において、遊技者側から見て、特別図柄表示装置61の左側に配置される。
第1特別図柄保留表示装置64は、保留されている第1特別図柄の可変表示(第1特別図柄の保留球)に関する情報を表示する装置である。本実施形態では、図4に示すように、第1特別図柄保留表示装置64は、第1特別図柄保留個数表示部64aと、第1特別図柄保留情報表示部64bとで構成される。そして、第1特別図柄保留情報表示部64bは、特別図柄表示装置61の左側に配置され、第1特別図柄保留個数表示部64aは、第1特別図柄保留情報表示部64bの左側に配置される。
第1特別図柄保留個数表示部64aは、左右方向に配列された4つのLED(第1特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第1特別図柄保留個数表示部64aの表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第1特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第1特別図柄保留表示LEDが点灯する。
また、第1特別図柄保留情報表示部64bは、第1特別図柄の保留球に関する情報を表示する。例えば、第1特別図柄保留情報表示部64bは、次に変動表示させる第1特別図柄の保留球に関する情報(識別情報)を数字や記号等からなる図柄で表示する。なお、第1特別図柄保留表示装置64の構成は、図4に示す例に限定されず、少なくとも第1特別図柄の可変表示の保留個数を表示できる構成であれば、任意に構成することができる。
[第2特別図柄保留表示装置]
第2特別図柄保留表示装置65は、図4に示すように、表示装置13の表示領域13aの上部において、遊技者側から見て、普通図柄表示装置62の右側に配置される。
第2特別図柄保留表示装置65は、保留されている第2特別図柄の可変表示(第2特別図柄の保留球)に関する情報を表示する装置である。本実施形態では、図4に示すように、第2特別図柄保留表示装置65は、第2特別図柄保留個数表示部65aと、第2特別図柄保留情報表示部65bとで構成される。そして、第2特別図柄保留情報表示部65bは、普通図柄表示装置62の右側に配置され、第2特別図柄保留個数表示部65aは、第2特別図柄保留情報表示部65bの右側に配置される。
第2特別図柄保留個数表示部65aは、左右方向に配列された4つのLED(第2特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第2特別図柄保留個数表示部65aの表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第2特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第2特別図柄保留表示LEDが点灯する。
また、第2特別図柄保留情報表示部65bは、第2特別図柄の保留球に関する情報を表示する。例えば、第2特別図柄保留情報表示部65bは、次に変動表示させる第2特別図柄の保留球に関する情報(識別情報)を数字や記号等からなる図柄で表示する。なお、第2特別図柄保留表示装置65の構成は、図4に示す例に限定されず、少なくとも第2特別図柄の可変表示の保留個数を表示できる構成であれば、任意に構成することができる。
[表示装置]
表示装置13は、上述のように液晶表示装置で構成され、その表示領域13aにおいて各種画像表示演出を行う。
具体的には、本実施形態では、特別図柄表示装置61に表示される特別図柄と関連する演出画像が表示領域13aに表示される。この際、例えば、特別図柄表示装置61において特別図柄が変動表示中であるときには、特定の場合を除いて、例えば、1〜8までの数字や各種文字などからなる複数の演出用識別図柄(装飾図柄)が表示領域13aに変動表示される。そして、特別図柄表示装置61において特別図柄が停止表示されると、表示領域13aにも、特別図柄に対応する複数の装飾図柄(後述の大当り図柄等)が停止表示される。
そして、特別図柄表示装置61において停止表示された特別図柄が特定の態様である(停止表示の結果が「大当り」である)場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出画像が表示領域13aに表示される。「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出としては、例えば、まず、停止表示された複数の装飾図柄が特定の態様(例えば、同一の装飾図柄が所定の方向に沿って並ぶ態様)となり、その後、「大当り」を報知する画像を表示するような演出が挙げられる。
また、本実施形態では、表示装置13の表示領域13aに、第1特別図柄保留表示装置64及び第2特別図柄保留表示装置65の表示内容と関連する演出画像が表示される。例えば、表示領域13aには、特別図柄の可変表示の保留個数を報知する保留情報(例えば、保留個数と同じ数の保留用図柄)が表示される。また、例えば、本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別図柄の保留球の情報に基づいて先読み演出を行うが、この際の予告報知も表示領域13aに表示される。
なお、本実施形態では、普通図柄表示装置62において停止表示された普通図柄が所定の態様であった場合に、その情報を遊技者に把握させる演出画像を表示装置13の表示領域13aに表示させる機能をさらに設けてもよい。
<パチンコ遊技機が備える回路の構成>
次に、図5を参照しながら、本実施形態のパチンコ遊技機1が備える各種回路の構成について説明する。なお、図5は、パチンコ遊技機1の回路構成を示すブロック図である。
パチンコ遊技機1は、図5に示すように、主に遊技動作の制御を行う主制御回路70と、払出・発射制御回路123と、遊技の進行に応じた演出動作の制御を行う副制御回路200とを有する。
[主制御回路]
主制御回路70は、ワンチップマイコン77と、クロック発生回路74と、初期リセット回路75とを備える。なお、上述のように、本実施形態では、第1始動口44又は第2始動口45の入賞時に特別図柄の抽選処理を行うが、この処理は、主制御回路70により制御される。すなわち、主制御回路70は、遊技状態を遊技者にとって有利な状態に移行させるか否かの抽選処理を行う手段(抽選手段)も兼ねる。
ワンチップマイコン77は、メインCPU(Central Processing Unit)71と、メインROM(Read Only Memory)72と、メインRAM(Random Access Memory)73と、シリアル通信部76とにより構成される。なお、メインCPU71、メインROM72、メインRAM73及びシリアル通信部76は、それぞれ別個に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、主制御回路70の基板にメインROM72を内蔵する構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、主制御回路70の基板に、メインROM72を搭載したROM基板を接続してもよい。さらに、本実施形態では、主制御回路70内の各種回路は、一体的に形成されていてもよいし、別体として形成されていてもよい。また、メインROM72は、遊技機に設置される構成で無くてもよく、遊技機と通信可能となるような構成であってもよい。
ワンチップマイコン77には、クロック発生回路74及び初期リセット回路75が接続される。メインROM72には、メインCPU71によりパチンコ遊技機1の動作を制御するための各種プログラム(後述の図28〜図35参照)や、各種データテーブル(後述の図16〜図26参照)等が記憶されている。
メインCPU71は、メインROM72に記憶されたプログラムに従って、各種処理を実行する。メインRAM73は、メインCPU71が各種処理を実行する際の一時記憶領域として作用し、メインCPU71が各種処理に必要となる種々のフラグや変数の値が記憶される。なお、本実施形態では、メインCPU71の一時記憶領域としてメインRAM73を用いるが、本発明はこれに限定されず、読み書き可能な記憶媒体であれば任意の記録媒体を一時記憶領域として用いることができる。
クロック発生回路74は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2msec)でクロックパルスを発生する。初期リセット回路75は、電源投入時にリセット信号を生成する。そして、シリアル通信部76は、副制御回路200に対してコマンドを供給する。
また、主制御回路70には、図5に示すように、主制御回路70から送られた出力信号に応じて動作する各種の装置が接続される。
具体的には、主制御回路70には、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置62、普通図柄保留表示装置63、第1特別図柄保留表示装置64及び第2特別図柄保留表示装置65が接続される。これらの各装置は、主制御回路70から送られた出力信号に基づいて所定の動作を行う。例えば、主制御回路70から特別図柄表示装置61に所定の出力信号が送信されると、特別図柄表示装置61は、その出力信号に基づいて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の動作制御を行う。
また、主制御回路70には、普通電動役物ソレノイド46a、第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54bが接続される。そして、主制御回路70は、普通電動役物ソレノイド46aを駆動制御して、普通電動役物46の一対の羽根部材を開放状態又は閉鎖状態にする。また、主制御回路70は、第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54bをそれぞれ駆動制御して、第1大入賞口53及び第2大入賞口54を開放状態又は閉鎖状態にする。
さらに、主制御回路70には、図5に示すように、各種センサに接続され、各種センサの出力信号を受信する。具体的には、主制御回路70には、カウントセンサ53c,54c、一般入賞球センサ51a,52a、通過球センサ43a、第1始動口入賞球センサ44a、第2始動口入賞球センサ45a、バックアップクリアスイッチ121などが接続される。
カウントセンサ53cは、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数し、その結果を示す所定の出力信号を主制御回路70に出力する。カウントセンサ54cは、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数し、その結果を示す所定の出力信号を主制御回路70に出力する。一般入賞球センサ51aは、一般入賞口51に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力し、一般入賞球センサ52aは、一般入賞口52に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。
また、通過球センサ43aは、遊技球が球通過検出器43を通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。第1始動口入賞球センサ44aは、遊技球が第1始動口44に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。第2始動口入賞球センサ45aは、遊技球が第2始動口45に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。また、バックアップクリアスイッチ121は、電断時等にバックアップデータが遊技店の管理者等の操作に応じてクリアされた場合に、所定の検知信号を主制御回路70及び払出・発射制御回路123に出力する。
さらに、主制御回路70には、払出・発射制御回路123が接続される。なお、払出・発射制御回路123及びそれに接続された各種周辺装置の内容については、後で詳述する。
[払出・発射制御回路及びその周辺装置]
払出・発射制御回路123は、賞球ケースユニット170、払出状態報知表示装置178、下皿満タンスイッチ179、発射装置15、外部端子板140及びカードユニット150に接続される。また、外部端子板140は、データ表示器141に接続され、カードユニット150は、貸し出し用操作部151に接続される。
払出・発射制御回路123は、主制御回路70から送信される各種コマンド等に基づいて、これらの周辺装置に対して信号等を入出力し、各周辺装置の動作制御を行う。例えば、払出・発射制御回路123は、主制御回路70から送信される賞球制御コマンド、カードユニット150から送信される後述の貸し球制御信号を受信し、賞球ケースユニット170に対して所定の信号を送信する。これにより、賞球ケースユニット170は、遊技球を払い出す。
賞球ケースユニット170は、遊技球の払出を行う装置であり、第1の15球担保スイッチ172a、第2の15球担保スイッチ172b、第1の計数スイッチ181a、第2の計数スイッチ181b及び払出モータ174を有する。なお、賞球ケースユニット170に含まれるこれらの構成部は、それぞれ払出・発射制御回路123に接続される。
また、ここでは図示しないが、賞球ケースユニット170の内部には、2つの球供給通路が設けられる。そして、第1の15球担保スイッチ172aは、一方の球供給通路に補給された遊技球を検出し、その検出結果を示す所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。また、第2の15球担保スイッチ172bは、他方の球供給通路に補給された遊技球を検出し、その検出結果を示す所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。
さらに、ここでは図示しないが、賞球ケースユニット170の内部には、2つの払出通路が設けられる。そして、第1の計数スイッチ181aは、一方の払出通路に払出された遊技球を検出し、その検出結果を示す所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。また、第2の計数スイッチ181bは、他方の払出通路に払出された遊技球を検出し、その検出結果を示す所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。
払出モータ174は、ステッピングモータで構成され、払出・発射制御回路123から入力された制御信号に応じて駆動される。払出モータ174は、賞球ケースユニット170内に設けられた図示しないスプロケット(回転部材)を回転駆動する。そして、このスプロケットの回転動作により、各球供給路に蓄積された遊技球が1球ずつ、対応する払出通路に移動する。
払出状態報知表示装置178は、遊技球の払出に関して異常が発生した場合に、その異常の種別を報知するための装置であり、7セグメントディスプレイにより構成される。払出状態報知表示装置178は、遊技店(遊技場)の管理者のみが視認可能となるような位置に取り付けられ、例えば、パチンコ遊技機1の裏面の所定箇所に取り付けられる。
下皿満タンスイッチ179は、下皿22に貯留された遊技球が満タンになった場合に、これを検知し、その検知結果を払出・発射制御回路123に出力する。
なお、払出・発射制御回路123は、下皿満タンスイッチ179から下皿満タン状態であることを示す信号が入力されると、下皿満タン状態である旨を払出状態報知表示装置178を用いて報知するとともに、主制御回路70に下皿満タン状態であることを示す信号を出力する。その後、主制御回路70から副制御回路200に演出制御コマンドが送信されると、副制御回路200は、例えばスピーカ11、ランプ群18、表示装置13等を用いて下皿22が満タン状態であることを報知する。
発射装置15は、上皿21に貯留された遊技球を遊技領域12aに発射する際に遊技者に回動操作可能な発射ハンドル25を有する。払出・発射制御回路123は、発射ハンドル25が遊技者によって把持され、且つ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射装置15のソレノイドアクチュエータ(不図示)に電力を供給する。これにより、発射装置15は、遊技球を発射する。なお、発射装置15の駆動手段としては、ソレノイドアクチュエータの代わりにモータを用いてもよい。
外部端子板140は、遊技店内の全てのパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いられる。データ表示器141は、例えばパチンコ遊技機1の上部に遊技店の付帯設備として設置され、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示する機能を有する。
貸し出し用操作部151は、遊技者に操作されると、カードユニット150に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する。カードユニット150は、貸し出し用操作部151から出力される遊技球の貸し出しを要求する信号に基づいて、賞球ケースユニット170を介して払出される遊技球の数(貸し球数)を決定する。そして、カードユニット150は、貸し出し用操作部151から遊技球の貸し出しを要求する信号を受信すると、決定された貸し球数の情報を含む貸し球制御信号を払出・発射制御回路123に送信する。
[副制御回路]
副制御回路200は、主制御回路70のシリアル通信部76に接続される。そして、副制御回路200(後述のホスト制御回路210)は、主制御回路70から送信される各種のコマンド(遊技の進行に関する情報)に従って、副制御回路200全体の制御を行う。そして、副制御回路200は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに基づいて、スピーカ11による音声再生動作の制御、表示装置13による画像表示動作の制御、LEDを含むランプ群18によるランプ点灯/消灯動作の制御、役物20(装飾部材)による演出動作の制御等を行う。すなわち、副制御回路200は、主制御回路70からの指令に基づいて、各種演出装置を制御し、遊技の進行に応じた各種演出を実行する。なお、本実施形態では、副制御回路200から主制御回路70に対して信号を供給できない構成とするが、本発明はこれに限定されず、副制御回路200から主制御回路70に信号送信可能な構成を備えていてもよい。
次に、図6を参照しながら、副制御回路200の内部構成について、より詳細に説明する。なお、図6は、副制御回路200内部の回路構成、並びに、副制御回路200とその各種周辺装置との接続関係を示すブロック図である。
副制御回路200は、図6に示すように、中継基板201と、サブ基板202(第1基板)と、制御ROM基板203と、CGROM(Character Generator ROM)基板204(第2基板)とを備える。そして、サブ基板202は、中継基板201、制御ROM基板203及びCGROM基板204に接続される。なお、副制御回路200内において、サブ基板202と各種ROM基板(制御ROM基板203及びCGROM基板204)とは、ボード・トゥ・ボードコネクタ(不図示)を介して接続される。
中継基板201は、主制御回路70から送信されたコマンドを受信し、該受信したコマンドをサブ基板202に送信するための中継基板である。
サブ基板202には、ホスト制御回路210、音声・LED制御回路220、表示制御回路230、SDRAM(Synchronous Dynamic RAM)250及び内蔵中継基板260が設けられる。このうち、少なくとも、ホスト制御回路210、音声・LED制御回路220および表示制御回路230については1ボード基板として構成されている。
ホスト制御回路210は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに基づいて、副制御回路200全体の動作を制御する回路であり、CPUプロセッサ、サブワークRAM210a、SRAM210b、RTC(リアルタイムクロック)、ウォッチドッグタイマを含んで構成される。ホスト制御回路210は、サブ基板202内において、音声・LED制御回路220、表示制御回路230及び内蔵中継基板260に接続される。また、ホスト制御回路210は、制御ROM基板203に接続される。
また、ホスト制御回路210は、サブワークRAM210a及びSRAM(Static RAM)210bを有する。サブワークRAM210aは、ホスト制御回路210が各種処理を実行する際の作業用一時記憶領域と作用する記憶装置であり、ホスト制御回路210が各種処理を実行する際に必要となる種々のフラグや変数の値などを記憶する。SRAM210bは、サブワークRAM210a内の所定のデータをバックアップする記憶装置である。なお、本実施形態では、ホスト制御回路210の一時記憶領域としてRAMを用いるが、本発明はこれに限定されず、読み書き可能な記憶媒体であれば任意の記録媒体を一時記憶領域として用いてよい。
音声・LED制御回路220は、内蔵中継基板260を介してスピーカ11及びランプ群18に接続され、ホスト制御回路210から入力される制御信号(後述のサウンドリクエスト及びランプリクエスト)に基づいて、スピーカ11による音声再生動作の制御及びランプ群18による発光動作の制御を行う回路である。それゆえ、機能的には、音声・LED制御回路220は、音声コントローラ220aと、ランプコントローラ220bとを有する。音声コントローラ220a及びランプコントローラ220bは、実質、後述のサウンド・ランプ制御モジュール226に含まれる。音声・LED制御回路220の内部構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
なお、本実施形態では、音声・LED制御回路220から出力された制御信号及びデータ(例えば、後述のLEDデータ等)が内蔵中継基板260を介してランプ群18に送信される際、音声・LED制御回路220及びランプ群18間の通信は、SPI(Serial Periperal Interface)の通信方式(シリアル通信方式の一種)で行われる。また、本実施形態では、ランプ群18には、1個以上のLED、及び、各LEDを制御するための1個以上のLEDドライバが含まれる。
表示制御回路230は、表示装置13に接続され、ホスト制御回路210から入力される制御信号(描画リクエスト)に基づいて演出に関する画像(装飾図柄画像、背景画像、演出用画像等)を表示装置13で表示させる際の各種処理動作を制御するための回路である。なお、表示制御回路230は、ディスプレイコントローラ(後述の第1ディスプレイコントローラ238及び第2ディスプレイコントローラ239)と、内蔵VRAM(Video RAM)237とを有する。
また、表示制御回路230は、サブ基板202内においてSDRAM250に接続される。さらに、表示制御回路230は、CGROM基板204に接続される。また、表示制御回路230内のディスプレイコントローラは、中継基板を介さず直接、表示装置13に接続される。なお、表示制御回路230の内部構成については、後で図面を参照しながら詳述する。
SDRAM250は、DDR2(Double-Date Rate2) SDRAMで構成される。また、SDRAM250には、表示装置13により表示される画像(動画及び静止画)の描画処理において、各種画像データを一時的に格納する各種バッファが設けられる。具体的には、例えば、SDRAM250には、テクスチャバッファ、ムービバッファ、ブレンドバッファ、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ及び第2フレームバッファ)、モーションバッファ等が設けられる。
内蔵中継基板260は、ホスト制御回路210及び音声・LED制御回路220から出力された各種信号及び各種データを受信し、該受信した各種信号及び各種データをスピーカ11、ランプ群18及び役物20に送信する中継基板である。
また、内蔵中継基板260は、I2C(Inter-Integrated Circuit)コントローラ261及びデジタルオーディオパワーアンプ262(増幅手段)を有する。なお、本実施形態では、I2Cコントローラ261及びデジタルオーディオパワーアンプ262が同じ中継基板に搭載された例を示すが、本発明はこれに限定されず、I2Cコントローラ261を搭載した中継基板を、デジタルオーディオパワーアンプ262を搭載した中継基板とは別個に設けてもよい。
I2Cコントローラ261は、ホスト制御回路210、及び、役物20のモータコントローラ270に接続される。すなわち、ホスト制御回路210は、I2Cコントローラ261及びモータコントローラ270を介して役物20に接続される。そして、ホスト制御回路210から出力された制御信号及びデータ(例えば後述の励磁データ等)は、I2Cコントローラ261及びモータコントローラ270を介して役物20に入力される。
なお、本実施形態では、I2Cコントローラ261及びモータコントローラ270間の通信は、I2Cの通信方式(シリアル通信方式の一種)で行われる。また、本実施形態では、役物20内には、1個以上のモータが含まれ、モータコントローラ270内には、各モータを駆動するための1個以上のモータドライバが含まれる。なお、図6には、役物20が1つだけ設けられた例を示すが、本発明はこれに限定されず、複数の役物20が設けられていてもよい。
また、本実施形態の構成において、モータコントローラ270を使用せずにホスト制御回路210が直接、役物20のモータを駆動する構成にしてもよいし、モータ制御用の制御回路を別途設けてもよい。さらに、本実施形態では、1つの制御回路で複数のモータドライバ(モータ)を制御するようにしているが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、1以上(1又は複数)の制御回路により1以上(1又は複数)のモータ(モータドライバ)を制御する構成にしてもよいし、1以上(1又は複数)の制御回路により1つのモータ(モータドライバ)を制御する構成にしてもよいし、1つの制御回路により1つのモータ(モータドライバ)を制御する構成にしてもよい。
また、デジタルオーディオパワーアンプ262は、音声・LED制御回路220、及び、スピーカ11に接続される。すなわち、音声・LED制御回路220は、デジタルオーディオパワーアンプ262を介してスピーカ11に接続される。それゆえ、音声・LED制御回路220から出力された音声信号等は、デジタルオーディオパワーアンプ262を介してスピーカ11に入力される。
制御ROM基板203には、サブメインROM205が設けられる。サブメインROM205には、ホスト制御回路210によりパチンコ遊技機1の演出動作を制御するための各種プログラムや、各種データテーブル(後述の例えば図26参照)が記憶される。そして、ホスト制御回路210は、サブメインROM205に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
なお、本実施形態では、ホスト制御回路210で用いるプログラムや各種テーブル等を記憶する記憶手段として、サブメインROM205を適用したが、本発明はこれに限定されない。このような記憶手段としては、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様の記憶媒体を用いてもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体を適用してもよい。また、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。さらに、プログラムは、予め記録媒体に記録されていてもよいし、電源投入後に外部等からダウンロードされ、サブメインROM205に記録されてもよい。
CGROM基板204には、CGROM206が設けられる。CGROM206は、NOR型又はNAND型のフラッシュメモリにより構成される。また、CGROM206には、例えば表示装置13で表示される画像データや、スピーカ11により再生される音声データ(この明細書においてサウンドデータと称することもある)などが記憶される。なお、この際、各種データは圧縮(符号化)されてCGROM206に格納されるが、本発明はこれに限定されず、各種データが圧縮されずにCGROM206に格納されていてもよい。
なお、本実施形態では、副制御回路200内において、各種ROM基板(制御ROM基板203及びCGROM基板204)とサブ基板202とがボード・トゥ・ボードコネクタで接続される構成を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、各種ROMをサブ基板202に設けられたソケット等のポートに直接挿入して、ROM機能を備えた又はROMそのものを備えた一枚の基板によりサブ基板202を構成してもよい。すなわち、サブ基板202と各種ROMとを一体的に構成してもよい。また、ROM機能を備えた又はROMそのものを備えた一枚の基板によりサブ基板202が構成されている場合には、副制御回路200は、CGROMとして使用されるメモリの種類に応じて使用するサブ基板上の回路を物理的或いは電気的に切り替える切り替え手段、又は、メモリの種類に応じて使用するサブ基板上の回路の情報を切り替える切り替え手段を備えていてもよい。
また、本実施形態では、各種記憶手段(サブメインROM205、CGROM206、内蔵VRAM237、SDRAM250)のそれぞれと、対応する制御回路との間におけるデータの通信速度の大小関係は、内蔵VRAM237>SDRAM250>サブメインROM205≒CGROM206となる。すなわち、本実施形態では、内蔵VRAM237と表示制御回路230内の各種回路との間の通信速度が最も早く、次いで、SDRAM250と表示制御回路230との間の通信速度が早くなる。そして、サブメインROM205とホスト制御回路210との間の通信速度、及び、CGROM206と表示制御回路230との間の通信速度が最も遅くなる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、各種記憶手段のそれぞれと、対応する制御回路との間の通信速度の大小関係は任意に設定することができる。例えば、各種記憶手段のそれぞれと、対応する制御回路との間の通信速度の大小関係が、本実施形態と異なっていてもよいし、各記憶手段と、対応する制御回路との間の通信速度が全て同じであってもよい。
ここで、上述した各種記憶手段の取り得る構成について説明する。本実施形態では、画像データに関する情報(圧縮(符号化)された画像データ)の記憶手段が、画像データに対して透明度を設定する際に使用可能な透明度データに関する情報(後述のアルファテーブル)の記憶手段と同じ(CGROM206)である構成例を説明した。すなわち、「第1情報格納手段」が、「第2情報格納手段」と物理的に同じである構成例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されない。例えば「第1情報格納手段」が、「第2情報格納手段」と物理的に異なる記憶手段(記憶媒体)で構成されていてもよい。
また、本明細書でいう「情報格納手段」は、CGROM206等の記憶手段だけでなく、該記憶手段に記憶されているテーブルや、記憶手段内のデータ記憶領域などを意味するものであってもよい。それゆえ、例えば、「第1情報格納手段」及び「第2情報格納手段」が、同じ記憶手段内における、互いに異なるデータ記憶領域であってもよいし、互いに異なるテーブルであってもよいし、また、互いに異なるレジスタアドレスに記憶されている態様であってもよい。すなわち、本明細書でいう「情報格納手段」が異なるとは、物理的に記憶手段(記憶媒体)が異なる場合だけでなく、物理的には同じ記憶手段(例えば、ROM、RAM等)であるが、該記憶手段内においてデータ領域(アドレス、レジスタ、テーブル、構造体などによって区別される記憶領域)が異なる場合も含む意味である。
なお、上述した本明細書における「情報格納手段」に関する意味は、上述した「第3情報格納手段」(SDRAM250)及び「第4情報格納手段」(内蔵VRAM237)にも適用可能である。それゆえ、例えば、「第1情報格納手段」〜「第4情報格納手段」は、物理的に互いに異なる記憶手段(記憶媒体)で構成されていてもよいし、「第1情報格納手段」〜「第4情報格納手段」が、一つの記憶手段内において、互いに異なるデータ領域(アドレス、レジスタ、テーブル、構造体などによって区別される記憶領域)で構成されていてもよい。
また、本実施形態では、「第1情報格納手段」及び「第2情報格納手段」を、一つの記憶手段(CGROM206)内において、互いに異なるデータ領域で構成し、「第3情報格納手段」を、「第1情報格納手段」及び「第2情報格納手段」を含む記憶手段(CGROM206)と物理的に異なる記憶手段(SDRAM250)で構成し、且つ、「第4情報格納手段」を、「第1情報格納手段」及び「第2情報格納手段」を含む記憶手段(CGROM206)、並びに、「第3情報格納手段」(SDRAM250)と物理的に異なる記憶手段(内蔵VRAM237)で構成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。「情報格納手段」をデータ領域及び記憶手段のいずれで構成するか、並びに、データ領域として定義される「情報格納手段」と、記憶手段として定義される「情報格納手段」との組み合わせをどのような態様にするかは、例えば遊技機に設けられる記憶手段の構成(個数や種別など)等に応じて適宜に設定することができる。例えば、本実施形態において、「第1情報格納手段」〜「第3情報格納手段」を、一つの記憶手段内の互いに異なるデータ領域で構成し、且つ、「第4情報格納手段」を「第1情報格納手段」〜「第3情報格納手段」を含む記憶手段と物理的に異なる記憶手段で構成してもよい。
[音声・LED制御回路]
次に、図7を参照しながら、音声・LED制御回路220の内部構成について説明する。図7は、音声・LED制御回路220の内部の回路構成、並びに、音声・LED制御回路220とその各種周辺装置及び周辺回路部との接続関係を示すブロック図である。なお、図7では、説明を簡略化するため、音声・LED制御回路220と各種周辺装置及び回路部との間に設けられる中継基板等の図示は省略する。
音声・LED制御回路220は、図7に示すように、LSI(Large-Scale Integration)インターフェイス221と、メモリインターフェイス222と、デジタルオーディオインターフェイス223と、ペリフェラルインターフェイス224と、コマンドレジスタ225と、サウンド・ランプ制御モジュール226と、メインジェネレータ227と、マルチエフェクタ228とを備える。音声・LED制御回路220内における各部の接続関係は、次の通りである。
音声・LED制御回路220内において、サウンド・ランプ制御モジュール226は、メモリインターフェイス222、ペリフェラルインターフェイス224、コマンドレジスタ225、メインジェネレータ227及びマルチエフェクタ228に接続される。また、コマンドレジスタ225は、サウンド・ランプ制御モジュール226以外に、LSIインターフェイス221に接続される。また、メインジェネレータ227は、サウンド・ランプ制御モジュール226以外に、メモリインターフェイス222及びマルチエフェクタ228に接続される。さらに、マルチエフェクタ228は、サウンド・ランプ制御モジュール226及びメインジェネレータ227以外に、メモリインターフェイス222及びデジタルオーディオインターフェイス223に接続される。
次に、音声・LED制御回路220内の各部の構成について説明する。
LSIインターフェイス221は、ホスト制御回路210とコマンドレジスタ225との間で制御信号等(例えば、サウンドリクエスト、ランプリクエスト等)の入出力動作を行う際に用いられるインターフェイス回路である。すなわち、コマンドレジスタ225は、LSIインターフェイス221を介してホスト制御回路210に接続される。
メモリインターフェイス222は、サブメインROM205と、サウンド・ランプ制御モジュール226、メインジェネレータ227及びマルチエフェクタ228のそれぞれとの間で音声データ等の入出力動作を行う際に用いられるインターフェイス回路である。
デジタルオーディオインターフェイス223は、マルチエフェクタ228からスピーカ11に音声信号等を出力する際に用いられるインターフェイス回路である。また、デジタルオーディオインターフェイス223は、オーディオ入力信号をマルチエフェクタ228に出力する。
ペリフェラルインターフェイス224は、ランプ群18とサウンド・ランプ制御モジュール226との間でランプ信号等(後述のLEDデータ等)の入出力動作を行う際に用いられるインターフェイス回路である。また、ペリフェラルインターフェイス224には、ランプ群18に含まれるLEDドライバにデータ出力を行う際の物理系統(SPIチャンネル)として、3つの物理系統が設けられている。なお、本実施形態では、後述のように、2つの物理系統(物理系統0(SPIチャンネル0)及び物理系統1(SPIチャンネル1))を用いる。
コマンドレジスタ225は、ホスト制御回路210からアクセスされる多数のレジスタ群(例えば、多数の音声制御レジスタ)で構成される。コマンドレジスタ225は、サウンド・ランプ制御モジュール226、メインジェネレータ227及びマルチエフェクタ228の機能制御の設定を行う。また、コマンドレジスタ225は、各インターフェイス(LSIインターフェイス221、メモリインターフェイス222、デジタルオーディオインターフェイス223、ペリフェラルインターフェイス224)の動作条件の設定も行う。
なお、コマンドレジスタ225を構成する各レジスタには、IC(Integrated Circuit)が搭載され、メモリ・アクセス制御により動作を安定させたメモリチップにより各レジスタが構成される。このような構成のレジスタを用いた場合、各レジスタが接続された信号バスへの負担が小さくなるので、メモリ・チップ(レジスタ)を増やすことにより、容易に、メモリ・モジュール1枚当りの容量(コマンドレジスタ225の容量)を増加させることができる。
サウンド・ランプ制御モジュール226は、音声再生動作等を統括的に制御するものであり、コマンドレジスタ225の設定内容に従い、音声・LED制御回路220内の各構成部(各ブロック)の動作を制御する。サウンド・ランプ制御モジュール226は、図7に示すように、シンプルアクセスコントローラ226a、シーケンサ226b、ランプ制御部226c及びペリフェラル制御部226dを有する。
シンプルアクセスコントローラ226aは、コマンドを一括処理する回路部である。シーケンサ226bは、ランプ点灯や音声などの自動再生動作を制御するための各種シーケンサ(自動再生機能部)を有する。そして、各シーケンサは、タイマーやステップ条件(例えば、後述のLEDアニメーションや音声などのシーケンス再生中のステップ処理毎に設定される条件)に従って、各種動作を制御する。
ランプ制御部226cは、後述のLEDデータが設定可能な全チャンネル(8つのチャンネル)において、セットされる輝度値の計算を行い、その算出結果を外部(LEDドライバ)に送信する。また、ペリフェラル制御部226dは、ランプ制御部226cから出力された算出結果のデータをLEDドライバに送信する際の物理的な送信制御を行う。
メインジェネレータ227は、音声信号を生成する回路部である。具体的には、メインジェネレータ227は、サウンド・ランプ制御モジュール226から入力された制御信号に基づいて、CGROM206に記憶されている所定の音声データを取得し、該取得した音声データを所定の音声信号に変換する。このメインジェネレータ227は、再生チャンネルCH1〜CH32に区分されて圧縮データを再生するデコーダ227aと、音量を調整するチャンネルボリューム227b(V1〜V4)と、デコーダ227aの再生音を混合するチャンネルミックス部227cと、最終的な混合動作を実行する再ミックス部227dと、を有して構成されている。
マルチエフェクタ228は、メインジェネレータ227から入力される音声信号とデジタルオーディオインターフェイス223から入力されるオーディオ入力信号とを合成するミキサーと、音声に対して各種音響効果を与えるための各種エフェクターとを有する。そして、マルチエフェクタ228は、ミキサーで合成された音声信号、エフェクターからの出力信号等をデジタルオーディオインターフェイス223を介してスピーカ11に出力する。
図8は、音声・LED制御回路の出力信号を説明する図面である。CGROM206には、最高8192種類のシーケンスコード群と、最高8192種類のSACデータ群が格納されている。シーケンスコードやSACデータは、各々、13ビット長のシーケンスコード番号やSAC番号で特定されており、8192=213の関係にある。
本実施例の場合、シーケンサ226bとして、並列的に動作する16系列(SQ0〜SQ15)が設けられ、また、シンプルアクセルコントローラ226aとして、並列的に動作する4系列(SAC0〜SAC3)が設けられている。この構成に対応して、コマンドレジスタ225には、シーケンサ(SQ0〜SQ15)制御用の音声制御レジスタRGj2と、SAC(SAC0〜SAC3)制御用の音声制御レジスタRGj1とが設けられている。
そして、CPUプロセッサにより構成されるホスト制御回路210が、音声コマンドの送信動作に基づいて、SAC制御用の所定の音声制御レジスタRGj1に、SAC番号と、その付属情報を書込むと、対応するシンプルアクセスコントローラ226aが機能を開始し、そのシンプルアクセスコントローラ226aは、SAC番号で特定される一群の設定データを、SACデータが指示する一群の音声制御レジスタに書込むことになる。本実施形態では、煩雑な設定動作を一のSAC番号とその付属情報の送信で終えることができる。
一方、CPUプロセッサにより構成されるホスト制御回路210が、音声コマンドの送信動作に基づいて、シーケンサ226b(SQ0〜SQ7)制御用の所定の音声制御レジスタRGj2に、シーケンスコード番号と、その付属情報を書込むと、対応するシーケンサSQiが機能を開始して、シーケンスコードで特定される一群の設定データを、シーケンスコードが指示する一群の音声制御レジスタに書込むことになる。
ここで、シーケンサ(SQ0〜SQ7)制御用の所定の音声制御レジスタRGj2には、任意のシーケンサSQiに対して、複数(最高8個)のシーケンスコード番号と、各シーケンスコード番号の演出に対するループ情報を記入できるようになっている。したがって、例えば、シーケンサSQiに対して、n+1個のシーケンスコード番号(X0,X1,・・・,Xn)が指定された場合には、シーケンスコード番号X0の設定動作→シーケンスコード番号X1の設定動作→・・・・シーケンスコード番号Xnの設定動作が順番に実行されることになり、設定動作に対応する音声演出が実行されることになる。
また、繰り返し回数などのループ情報は、シーケンスコード番号ごとに指定可能であるので、シーケンスコード番号で特定される音声演出を、所定回数繰り返した後に、次のシーケンスコード番号で特定される音声演出に移行することができる。
このように、シーケンサSQiに設定すべきデータは多岐にわたっており、これらシーケンスコード番号及び付随データを、シーケンサ制御用の音声制御レジスタRGj2に適宜に設定する必要がある。そこで、本実施例では、シーケンスコード番号および付随データの全体を1バイト単位で分割すると共に、分割された1バイトデータと、この1バイトデータを設定すべきシーケンサ制御用レジスタRGj2のレジスタアドレスとを一組とする一群のSACデータを、CGROM206に確保している(以下、これをシーケンサ起動用SACデータという)。
そして、ホスト制御回路210は、SAC制御用の音声制御レジスタRGj1に、所定のSAC番号を指定することで、シンプルアクセスコントローラ226aを起動させている。ここで、SAC番号は、シーケンサ起動用SACデータを特定しているのは勿論である。そして、SAC(Simple Access Controller)の動作に基づいて、必要なデータを、シーケンサ制御用レジスタRGj2に展開させている。したがって、シーケンサSQ0〜SQ15の起動用データの設定動作が容易である。
ところで、図8に関して先に説明した通り、一のシーケンスコード番号で特定される一群のシーケンスコードには、ステップ終了コード(FFFEH)で区切った複数の動作単位(シーケンスステップ)が記載されているので、結局、一のシーケンスコード番号で特定される複数のシーケンスステップを全て実行した後に、次のシーケンスコード番号で特定される複数のシーケンスステップが実行されることになる。
そして、各シーケンサには待機時間を設定することもできるので、最初のシーケンスステップ(一群の設定データの書込み動作)は、CPUプロセッサにより構成されるホスト制御回路210から指摘された待機時間後に開始され、ステップ終了コード(FFFEH)まで実行すると、更に、待機時間の後に、次の一群の設定データが一群の音声制御レジスタに書込まれる。なお、待機時間は、シーケンサ(SQ0〜SQ7)毎に、単一の時間情報が設定可能であるが、例えば、先行するシーケンスステップにおいて、これに連続する後続シーケンスステップに適用される待機時間を設定することで、シーケンスステップ毎の待機時間を任意に設定できる。
さらに、音声・LED制御回路220の内部構成の説明を続けると、図7に示すように、チャンネルミックス部227cの6チャンネルの出力信号(混合L0,混合R0,混合L1,混合R1,混合SUB0,混合SUB1)は、マルチエフェクタ228において、コマンドレジスタ225の所定の音声制御レジスタに規定された動作パラメータに基づくデジタルフィルタ処理がされた後、トータルボリューム229(TV0〜TV3)に供給され、トータルボリューム値TVに基づいて増幅される。
トータルボリューム値TVは、対応する音声制御レジスタに書込まれる動作パラメータで規定されるが、この動作パラメータは、先に説明した通り、本実施例では、原則として、係員が操作する設定スイッチ(ハードウェアスイッチ)に基づいて規定される。但し、遊技者が遊技動作中(但し、音声演出待機中)に、音量スイッチを操作(画面操作)した場合には、その設定値に基づいてトータルボリュームTVが規定(変更)される。なお、遊技者が音量スイッチを操作した場合に、その設定値に基づいてトータルボリュームTVが規定されることに代えてまたは加えて、チャンネルボリューム227b(V1〜V4)が規定(変更)されるようにしても良い。
[スピーカのボリューム制御]
次に、ホスト制御回路210により実行される各スピーカ11のボリューム制御について、図9を参照して説明する。図9は、ホスト制御回路によるボリューム制御の一例を説明するための制御ブロック図である。
各スピーカ11(L0/R0/L1/R1、SUB0、SUB1)から出力される遊技音等の音は、全チャンネルに出力されるトータルボリュームTV0〜3の音声信号と、全チャンネルのうちそれぞれ個々のチャンネルに出力される再生チャンネル毎の音声信号とを掛け合わせることで、音声信号のボリューム値を段階的に遷移させるボリューム遷移動作により音量制御される。
なお、「音声信号」は、音量情報(例えばワット数等の情報)を有しており、単に「音量」と呼ぶこともできる。例えば、この明細書において、「再生チャンネル毎の音声信号」を、「再生チャンネル毎の音量」と呼ぶことがある。
トータルボリュームTV0〜3の音声信号は、ハードウェアスイッチによるボリューム制御281による音声信号およびボリューム設定画面によるユーザーボリューム制御282により出力される音声信号の総合値と、デバッグ時のデバッグボリューム制御283により出力される音声信号とを掛け合わせて規定される。ハードウェアスイッチによるボリューム制御281、ボリューム設定画面によるユーザーボリューム制御282およびデバッグ時のデバッグボリューム制御283を実行するホスト制御回路210は、本願発明の「第1ボリューム制御手段」に相当する。
また、再生チャンネル毎のボリュームは、一次ボリュームの音声信号と二次ボリュームの音声信号とが掛け合わされる。一次ボリュームの音声信号は、ボリューム調整の影響を受ける第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号およびボリューム調整の影響を受けない第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号の総合値により規定される。第1の再生チャンネル一次制御284では、例えば遊技者等により音量を変更する操作が行われたことにもとづいて、通常の遊技音の音量(すなわち音声信号(以下同じ))を変更する制御が行われる。第2の再生チャンネル一次制御285では、音量を変更する操作が行われたか否かにかかわらず、特定の遊技音(例えば、エラー音や違法行為時の警報音)を一定の音量で出力する制御が行われる。この一定の音量は、常に最大音量であっても良い。このように、ボリューム調整の影響を受けない第2の再生チャンネル一次制御285では特定の遊技音が一定の音量で出力されるよう制御されることにより、全体ではなく特定の再生チャンネルにおいてのみ、特定の遊技音の音量を一定にする制御を実行することが可能となる。また、二次ボリュームの音声信号は、SAC番号で指定される音声データに組み込まれている音量であり、ボリューム制御286,287,288により出力される。第1の再生チャンネル一次制御284、第2の再生チャンネル一次制御285、および、音声データに組み込まれているボリューム制御286,287,288を実行するホスト制御回路210は、本願発明の「第2ボリューム制御手段」に相当する。
このように、各スピーカ11(L0/R0/L1/R1、SUB0、SUB1)から出力される音は、トータルボリュームTV0〜3の音量と、再生チャンネル毎のボリュームである一次ボリュームの音量および二次ボリュームの音量とを掛け合わせて規定されるため、遊技音のボリュームに多様性を持たせることが可能となる。とくに、トータルボリュームTV0〜3の音量は、デバッグ時のデバッグボリューム制御283により出力される音量によっても規定されるので、デバッグ時に、遊技で使用される遊技音データをそのまま用いることができ、デバッグ時の作業効率を向上させることが可能となる。
また、通常の遊技音の音量については、遊技者等により音量を変更する操作が行われたことにもとづいて音量を変更することができるが、エラー音や違法行為時の警報音等の特定の遊技音については、音量を変更する操作が行われたか否かにかかわらず、第2の再生チャンネル一次制御285では一定の音量が出力される。そのため、エラーの発生や違法行為があったことを隠すことができず、セキュリティを高めることが可能となる。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、ハードウェアスイッチによるボリューム制御281は例えば大・中・小の3段階がある。また、ボリューム設定画面によるユーザーボリューム制御282は7段階あり、ハードウェアスイッチと連動して[小]=[1]、[中]=「4]、[大]=「7]となっている。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、例えばエラー音等の特定音については、第2の再生チャンネル一次制御285による制御だけでボリュームを維持することができるため、特定音については音量を維持しつつその他の通常音についてはボリューム調整に応じて音量を変更するといった音量制御を容易に行うことが可能となる。なお、ボリューム調整が行われた場合のホスト制御回路210による処理については、図61〜図65を参照して後述する。
[デジタルオーディオパワーアンプ及びスピーカ間の接続構成]
次に、図10を参照しながら、内蔵中継基板260内に設けられたデジタルオーディオパワーアンプ262及びその周辺回路と、スピーカ11との間の接続構成について説明する。図10は、内蔵中継基板260及びスピーカ11間の接続構成図である。なお、図10では、接続部分の構成をより明確にするため、スピーカ11が内蔵中継基板260に接続されていない状態を示す。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、図10に示すように、スピーカ11が設けられたスピーカボックス11aは、ハーネス300を介して内蔵中継基板260に接続される。
内蔵中継基板260は、デジタルオーディオパワーアンプ262と、LC回路263と、4つの接続端子(第1接続端子〜第4接続端子)を含む接続端子群264と、2つの抵抗265,266と、コンデンサ267と、NOT回路(論理回路)268とを有する。
デジタルオーディオパワーアンプ262は、入力された音声信号(オーディオデータ)を増幅し、該増幅された音声信号をスピーカ11に出力して、スピーカ11を駆動する。LC回路263は、コイル及びコンデンサを含む共振回路で構成される。また、NOT回路268は入力された信号のレベルを反転して出力する論理回路である。
デジタルオーディオパワーアンプ262のクロック入力端子(MCK)及びデータ入力端子(SDATA)は、音声・LED制御回路220に接続される。そして、デジタルオーディオパワーアンプ262のクロック入力端子(MCK)には、音声・LED制御回路220から出力されたクロック信号(マスタークロック信号)が入力され、データ入力端子(SDATA)には、音声・LED制御回路220から出力された音声信号(オーディオデータ)が入力される。
また、デジタルオーディオパワーアンプ262の第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)は、LC回路263を介して、それぞれ、内蔵中継基板260の接続端子群264内の第1接続端子及び第2接続端子に接続される。なお、本実施形態では、デジタルオーディオパワーアンプ262の出力端子を2つ設ける例を示すが、本発明はこれに限定されず、例えば、スピーカ11が有する機能や仕様などに応じて適宜変更することができる。
さらに、デジタルオーディオパワーアンプ262は、ミュート端子(MUTE:音声出力制御端子)を有する。デジタルオーディオパワーアンプ262は、ミュート端子に印加される電圧信号のレベル(振幅値)がLOWレベルである場合には、第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)からの音声信号の出力を停止する、又は、これらの出力端子を高抵抗を介して接地した状態にする機能(以下、ミュート機能という)を有する。すなわち、デジタルオーディオパワーアンプ262は、ミュート端子に印加される電圧信号のレベルがLOWレベルである場合に、第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)から内蔵中継基板260の第1接続端子及び第2接続端子への音声信号の出力が停止されるような状態を生成する機能を有する。
一方、ミュート端子(MUTE)に印加される電圧信号のレベル(振幅値)がHIGHレベルである場合には、デジタルオーディオパワーアンプ262は、第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)から音声信号を出力する。
内蔵中継基板260の接続端子群264内の第3接続端子は、抵抗266を介して、NOT回路268の入力端子に接続される。また、NOT回路268の出力端子は、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート端子(MUTE)に接続される。なお、内蔵中継基板260の第3接続端子及び抵抗266間の信号配線は、抵抗265を介して内蔵中継基板260内に設けられた電源電圧(+5V)端子に接続される。また、NOT回路268の入力端子及び抵抗266間の信号配線は、コンデンサ267を介して内蔵中継基板260内に設けられた接地(GND)端子に接続される(接地される)。さらに、内蔵中継基板260の第4接続端子は、接地(GND)端子に接続される。
スピーカ11は、図10に示すように、木枠で構成されたスピーカボックス11aに取り付けられている。また、スピーカボックス11aには、4つの接続端子(第1接続端子〜第4接続端子)を含む接続端子群11bが設けられる。そして、スピーカボックス11aの第1接続端子及び第2接続端子は、信号配線を介してスピーカ11に接続される。また、スピーカボックス11aの第3接続端子(特定の接続端子)は、信号配線W1により、第4接続端子に電気的に接続される。
ハーネス300は、図10に示すように、4本の信号配線を束にして構成される。そして、4本の信号配線の一方の4つの接続端子(第1接続端子〜第4接続端子)は、内蔵中継基板260の第1接続端子〜第4接続端子にそれぞれ接続される。一方、4本の信号配線の他方の4つの接続端子(第5接続端子〜第8接続端子)は、スピーカボックス11aの第1接続端子〜第4接続端子にそれぞれ接続される。すなわち、内蔵中継基板260の第1接続端子とスピーカボックス11aの第1接続端子との間は、ハーネス300内の第1接続端子及び第5接続端子間の信号配線により接続され、内蔵中継基板260の第2接続端子とスピーカボックス11aの第2接続端子との間は、ハーネス300内の第2接続端子及び第6接続端子間の信号配線により接続される。また、内蔵中継基板260の第3接続端子とスピーカボックス11aの第3接続端子との間は、ハーネス300内の第3接続端子及び第7接続端子間の信号配線により接続され、内蔵中継基板260の第4接続端子とスピーカボックス11aの第4接続端子との間は、ハーネス300内の第4接続端子及び第8接続端子間の信号配線により接続される。これにより、スピーカ11は、ハーネス300を介して内蔵中継基板260に接続される。
なお、ハーネス300に含まれる信号配線の本数は4本に限定されず、例えば、デジタルオーディオパワーアンプ262及びスピーカ11の各仕様、両者間の接続構成等に応じて適宜変更される。ハーネス300には、少なくとも、デジタルオーディオパワーアンプ262の出力端子とスピーカ11とを接続するための信号配線、及び、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート端子をスピーカボックス11aを介して接地するための信号配線が含まれていればよい。
上述のようにして、内蔵中継基板260とスピーカ11とをハーネス300を介して接続すると、デジタルオーディオパワーアンプ262の第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)は、ハーネス300を介して、スピーカ11に接続される。また、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート端子(MUTE)は、NOT回路268、ハーネス300、並びに、スピーカボックス11aの第3接続端子及び第4接続端子間の信号配線W1を介して接地される。
この結果、スピーカ11がハーネス300を介して内蔵中継基板260(デジタルオーディオパワーアンプ262)に接続されている状態では、LOWレベルの電圧信号がNOT回路268に入力されるので、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート端子(MUTE)に入力される電圧信号のレベル(振幅値)はHIGHレベルとなる。この場合、デジタルオーディオパワーアンプ262の第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)からスピーカ11に音声信号が出力される。
一方、スピーカ11が内蔵中継基板260(デジタルオーディオパワーアンプ262)に接続されていない場合には、内蔵中継基板260の第3接続端子が開放状態となる。この場合、電源電圧(+5V)がNOT回路268に入力されるので、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート端子(MUTE)に入力される電圧信号のレベル(振幅値)はLOWレベルとなり、デジタルオーディオパワーアンプ262の上述したミュート機能が作動する。
すなわち、スピーカ11が内蔵中継基板260(デジタルオーディオパワーアンプ262)から外れている場合には、デジタルオーディオパワーアンプ262の第1出力端子(OUTM1)及び第2出力端子(OUTM2)から内蔵中継基板260の第1接続端子及び第2接続端子への音声信号の出力が停止されるような状態が生成される。この結果、デジタルオーディオパワーアンプ262(出力端子)と、内蔵中継基板260の第1及び第2接続端子との間における共振現象の発生を抑制し、デジタルオーディオパワーアンプ262の故障等の不具合発生を防止することができる。
上述のように、本実施形態では、ホスト制御回路210及び音声・LED制御回路220によるソフトウェア上の制御とは関係無く、デジタルオーディオパワーアンプ262のミュート機能を作動させることができる。それゆえ、例えば、スピーカ11が内蔵中継基板260から外れている状況において、ホスト制御回路210及び音声・LED制御回路220が音声信号の出力停止制御を行っていると認識していてもプログラム上のバグ(不具合)等により誤って音声信号が出力されているような場合や、スピーカ11をハーネス300から外さなければ遊技盤の付け替えることができない構造のパチンコ遊技機1において、遊技盤の付け替え終了後に誤ってスピーカ11とハーネス300とを接続せずに扉を閉じ、音声出力を開始した場合などの状況が発生しても、ハード的に、上述したデジタルオーディオパワーアンプ262のミュート機能が作動する。この場合、確実に、デジタルオーディオパワーアンプ262を保護することができ、パチンコ遊技機1の安全性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、上述のように、内蔵中継基板260の第3接続端子は、ハーネス300、並びに、スピーカボックス11aの第3接続端子及び第4接続端子間の信号配線W1を介して、内蔵中継基板260内に設けられた接地(GND)端子に接続される。このような構成では、内蔵中継基板260の第3接続端子の信号レベルがLOWになっている場合に、この要因が内蔵中継基板260の第4接続端子が接地されていることによるものであるか否かを、内蔵中継基板260の第4接続端子の信号レベルを計測することにより判定することができるので、デジタルオーディオパワーアンプ262からのデジタル出力動作をより正確に管理することができる。
[表示制御回路]
次に、図11を参照しながら、表示制御回路230の内部構成について説明する。図11は、表示制御回路230内部の回路構成、並びに、表示制御回路230とその各種周辺装置及び周辺回路部との接続関係を示すブロック図である。
表示制御回路230は、図11に示すように、メモリコントローラ231と、コマンドメモリ232と、コマンドパーサ233と、動画デコーダ234と、静止画デコーダ235と、SDRAMコントローラ236と、内蔵VRAM237と、第1ディスプレイコントローラ238と、第2ディスプレイコントローラ239と、3D(Dimension)ジオメトリエンジン240と、レンダリングエンジン241とを備える。表示制御回路230内における各部の接続関係、並びに、表示制御回路230とその各種周辺装置及び周辺回路との接続関係は、次の通りである。
表示制御回路230内において、メモリコントローラ231は、コマンドパーサ233、動画デコーダ234及び静止画デコーダ235に接続される。コマンドパーサ233は、メモリコントローラ231以外に、コマンドメモリ232、動画デコーダ234、静止画デコーダ235及び3Dジオメトリエンジン240に接続される。動画デコーダ234は、メモリコントローラ231及びコマンドパーサ233以外に、SDRAMコントローラ236に接続される。静止画デコーダ235は、メモリコントローラ231及びコマンドパーサ233以外に、内蔵VRAM237に接続される。
また、表示制御回路230内において、SDRAMコントローラ236は、動画デコーダ234以外に、内蔵VRAM237、第1ディスプレイコントローラ238及び第2ディスプレイコントローラ239に接続される。内蔵VRAM237は、静止画デコーダ235及びSDRAMコントローラ236以外に、第1ディスプレイコントローラ238、第2ディスプレイコントローラ239及びレンダリングエンジン241に接続される。さらに、3Dジオメトリエンジン240は、コマンドパーサ233以外に、レンダリングエンジン241に接続される。
なお、SDRAM250は、表示制御回路230内のメモリコントローラ231及びSDRAMコントローラ236に接続される。また、CGROM基板204は、表示制御回路230内のメモリコントローラ231に接続される。また、ホスト制御回路210は、表示制御回路230内のメモリコントローラ231及びコマンドメモリ232に接続される。さらに、表示装置13は、表示制御回路230内の第1ディスプレイコントローラ238及び第2ディスプレイコントローラ239に接続される。
次に、表示制御回路230内の各部の構成について説明する。
メモリコントローラ231は、主に、外部の各種メモリ(CGROM基板204及びSDRAM250)と表示制御回路230との間の通信制御を行う。例えば、メモリコントローラ231は、制御対象となる外部のメモリのアドレス指定信号の送受信や、メモリのレディ、ビジー管理等の処理を行い、各種メモリに対して指定したアドレスに格納されたデータ(演出データ、コマンドデータなど)を取得する処理を行う。
コマンドメモリ232は、コマンドリストを格納する内蔵メモリである。なお、コマンドリストは、コマンドメモリ232以外に、SDRAM250、CGROM基板204(CGROM206)に格納することもできる。
コマンドパーサ233は、指定されたメモリ(コマンドメモリ232、SDRAM250又はCGROM206)からコマンドリストを取得する。具体的には、本実施形態では、ホスト制御回路210により表示制御回路230内のシステム制御レジスタ(不図示)に、コマンドリストが配置されたメモリの種別(コマンドメモリ232、SDRAM250又はCGROM206)と、その開始アドレスとが設定される。そして、コマンドパーサ233は、システム制御レジスタ(不図示)に指定されたメモリ内の開始アドレスにアクセスしてコマンドリストを取得する。
また、コマンドパーサ233は、取得したコマンドリストを解析して具体的な制御コードを生成し、該制御コードを動画デコーダ234、静止画デコーダ235、3Dジオメトリエンジン240に出力する。本実施形態では、コマンドパーサ233により出力された制御コードに基づいて、表示制御回路230内の各画像処理モジュールが作動する。
動画デコーダ234は、CGROM基板204又はSDRAM250から取得された動画圧縮データを復号(デコード)する。そして、動画デコーダ234は、復号した動画データをSDRAM250(外付けRAM)に出力する。なお、動画デコーダ234から出力された動画データ(デコード結果)は、SDRAM250内に設けられたムービバッファに格納される。
静止画デコーダ235は、CGROM基板204又はSDRAM250から取得された静止画圧縮データを復号する。そして、静止画デコーダ235は、復号した静止画データを内蔵VRAM237に出力する。なお、静止画デコーダ235から出力された静止画データ(デコード結果)は、内蔵VRAM237内に設けられた後述のスプライトバッファに一時的に格納される。
SDRAMコントローラ236は、デコードされた動画データ及び静止画データのRAMへの格納処理や、内蔵VRAM237とCGROM基板204又はSDRAM250との間における画像データの転送処理などの動作を制御するコントローラである。
内蔵VRAM237は、表示制御回路230による描画処理において、デコード処理やレンダリング処理などの各種処理を実行する際のワークRAMとして動作する。また、後述の描画処理内の各処理過程において行われる、内蔵VRAM237とCGROM基板204又はSDRAM250との間の画像データの転送処理において、各種画像データが内蔵VRAM237に一時的に格納される。
第1ディスプレイコントローラ238及び第2ディスプレイコントローラ239のそれぞれは、レンダリングエンジン241により生成されたレンダリング結果(描画結果)を取得し、該レンダリング結果を表示装置13に出力する。これにより、表示装置13の表示画面に、所定の画像が表示される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1のように、2つのディスプレイコントローラを設けた場合には、一つの表示制御回路230(1チップ)により、2つの画面を表示装置13に設けて各画面を独立して制御することができる。
3Dジオメトリエンジン240は、コマンドパーサ233から入力された制御コードに基づいて、3次元情報を2次元情報に変換する処理(投影変換処理)や、図形の拡大、縮小、回転及び移動等のアフィン変換(図形変換)処理を行う。そして、3Dジオメトリエンジン240は、変換処理の結果をレンダリングエンジン241に出力する。
レンダリングエンジン241は、伸張された静止画データ及び動画データが格納されたテクスチャソース(本実施形態ではSDRAM250)を参照し、該画像データに対してレンダリング(描画)処理を施する。そして、レンダリングエンジン241は、レンダリング結果をレンダリングターゲット(本実施形態では、内蔵VRAM237又はSDRAM250)に書き出す。
なお、本明細書でいう「レンダリング(描画)する」とは、動画の拡大縮小や回転などの指定情報(本実施形態では、3Dジオメトリエンジン240から出力された情報)に従ってデコードされたデータを編集することである。また、ここでいう「レンダリングエンジン」には、例えば、「ラスタライザ」、「ピクセルシェーダ」なども含まれる。それゆえ、レンダリングエンジン241では、ピクセルシェーダと同様に、画像データに対してピクセル単位で、ARGB値(A:透明度(不透明度)を示すアルファ値、R:赤色成分の輝度値、G:緑色成分の輝度値、B:青色成分の輝度値)の演算処理も行われる。
[表示制御回路及びCGROM間の接続構成]
本実施形態のパチンコ遊技機1では、表示制御回路230に接続されるCGROMの種別(NOR型又はNAND型)が異なっていても対処可能な構成を有する。ここで、図12及び図13を参照しながら、サブ基板202内に設けられた表示制御回路230及びその周辺回路と、CGROM基板に搭載されたCGROMとの間の接続構成について説明する。
図12は、CGROMがNOR型のCGROM206a(NOR型フラッシュメモリ)である場合におけるサブ基板202及びCGROM基板204a間の接続構成図である。また、図13は、CGROMがNAND型のCGROM206b(NAND型フラッシュメモリ)である場合におけるサブ基板202及びCGROM基板204b間の接続構成図である。なお、図12及び図13では、接続部分の構成をより明確にするため、CGROM基板がサブ基板202から外れた状態を示すが、実際には、両基板はボード・トゥ・ボードコネクタを介して接続される。
(1)サブ基板の構成
まず、サブ基板202の内部構成を説明する。なお、図12と図13との比較から明らかなように、CGROM基板204aにNOR型のCGROM206aを搭載した場合におけるサブ基板202の構成は、CGROM基板204bにNAND型のCGROM206bを搭載した場合のそれと同様である。
サブ基板202には、図12及び図13に示すように、表示制御回路230が設けられるとともに、その周辺回路として、双方向バランストランシーバ301及びAND回路302(ANDゲート)が設けられる。また、サブ基板202には、各種信号配線(バス)と、各種バスを介して表示制御回路230に直接的又は間接的に接続された複数の接続端子を含む端子群303とが設けられる。
双方向バランストランシーバ301は、一方の4つの入出力端子(図12中の端子A0〜端子A3)と、該一方の4つの入出力端子(端子A0〜端子A3)にそれぞれ接続された他方の4つの入出力端子(図12中の端子B0〜端子B3)とを有する。また、双方向バランストランシーバ301は、入出力端子A0〜入出力端子A3及び入出力端子B0〜入出力端子B3間における信号の通信方向を切替制御するための2つの制御端子(図12中の端子OE及び端子DIR)を有する。
双方向バランストランシーバ301は、制御端子OE及び制御端子DIRにそれぞれ印加される電圧信号の信号レベルの組み合わせに応じて、入出力端子A0〜入出力端子A3及び入出力端子B0〜入出力端子B3間における信号の通信方向を切り替える。これにより、何らかの原因により通信方向(通信動作)に不整合が発生した場合であっても、表示制御回路230及びCGROM間における通信動作の安全性を確保することができる。なお、双方向バランストランシーバ301における通信方向の切替制御動作については、後で詳述する。また、本実施形態で用いる双方向バランストランシーバ301は、3.3V及び5Vの2電源を有するシステムにも対応可能である。
表示制御回路230には、4つの入出力兼用端子(図12中の端子GMA31/GRB3〜端子GMA28/GRB0)が設けられる。この入出力兼用端子GMA31/GRB3〜入力出力兼用端子GMA28/GRB0は、CGROMがNOR型のCGROM206aである場合にはアドレスバスの出力端子として作用し、CGROMがNAND型のCGROM206bである場合にはレディ/ビジー信号の入力端子として作用する。また、表示制御回路230には、CGROM内のデータ格納領域のアドレスに関するデータ(アドレスの指定データ等)の出力端子として作用する26個の出力端子(図12中の端子GMA27〜端子GMA2)が設けられる。
また、表示制御回路230には、2つのCGメモリチップイネーブル出力端子(図12中の端子GCE_0,端子GCE_1)が設けられる。なお、本実施形態では、表示制御回路230は、2つのCGメモリチップイネーブル出力端子(GCE_0,GCE_1:特定の出力端子)に対応した2つのメモリ空間を有し、各メモリ空間には、メモリの種類、バス幅、アクセスタイミング等の情報が設定される。ただし、本実施形態では、表示制御回路230は、同期モードのROMと非同期モードのROMとを混在した場合には対応(使用)できない構成になっている。
さらに、表示制御回路230には、CGROMから画像データ(動画/静止画の圧縮データ)をデータバスを介して取得するための複数のデータバス入力端子が設けられる。
なお、サブ基板202に設けられた上記構成部の電気的な接続関係は次の通りである。
表示制御回路230の入出力兼用端子GMA31/GRB3〜入力出力兼用端子GMA28/GRB0は、図12及び図13に示すように、双方向バランストランシーバ301の入出力端子B0〜入出力端子B3にそれぞれ接続される。そして、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3は、端子群303の第1接続端子〜第4接続端子にそれぞれ接続される。すなわち、表示制御回路230の入出力兼用端子GMA31/GRB3〜入力出力兼用端子GMA28/GRB0は、双方向バランストランシーバ301を介して、端子群303の第1接続端子〜第4接続端子にそれぞれ接続される。
また、表示制御回路230の出力端子GMA27〜出力端子GMA2は、端子群303の第9接続端子〜第34接続端子にそれぞれ接続され、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0及びCGメモリチップイネーブル出力端子GCE_1は、端子群303の第35接続端子及び第36接続端子にそれぞれ接続される。さらに、表示制御回路230の複数のデータバス入力端子は、端子群303の第37接続端子以降の対応する接続端子にそれぞれ接続される。
双方向バランストランシーバ301の制御端子DIRは、端子群303の第5接続端子に接続され、制御端子OEは、AND回路302の出力端子に接続される。AND回路302の一方の入力端子は、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0に接続され、AND回路302の他方の入力端子は、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_1に接続される。また、サブ基板202の端子群303の第6接続端子及び第7接続端子は、サブ基板202に設けられた電源電圧(+3.3V)端子に接続され、第8接続端子は、サブ基板202に設けられた接地(GND)端子に接続される。
(2)CGROM基板(NOR型)の構成
次に、NOR型のCGROM206aを搭載したCGROM基板204aの内部構成を、図12を参照しながら説明する。
CGROM基板204aにNOR型のCGROM206aを搭載した場合、CGROM基板204aには、NOR型のCGROM206aとともに、各種信号配線(バス)と、各種バスを介してCGROM206aに接続された複数の接続端子を含む端子群311とが設けられる。
CGROM基板204aに設けられた端子群311中の第1接続端子〜第4接続端子及び第9接続端子以降の接続端子は、CGROM206aに接続される。
なお、図12に示す例では、CGROM206aは、NOR型フラッシュメモリ(ランダムアクセス方式のフラッシュメモリ)であるので、端子群311中の第1接続端子〜第4接続端子及び第9接続端子〜第34接続端子は、CGROM206aのアドレスバスの入力端子(不図示)に接続される。また、端子群311中の第35接続端子及び第36接続端子は、CGROM206aのCGメモリチップイネーブル入力端子(不図示)に接続され、第37接続端子以降の接続端子は、表示制御回路230がCGROM206aから画像データ(動画/静止画の圧縮データ)を取得する際に用いられるCGROM206aのデータ出力端子に接続される。
また、CGROM基板204aに設けられた端子群311中の第5接続端子(所定の接続端子)は、信号配線W2を介して第8接続端子に接続され、第8接続端子は、CGROM基板204aに設けられた接地(GND)端子に接続される。すなわち、CGROM206aがNOR型フラッシュメモリである場合には、第5接続端子は、信号配線W2を介して接地される。さらに、端子群311中の第6接続端子及び第7接続端子は、CGROM基板204aに設けられた電源電圧(+3.3V)端子に接続される。
端子群311に含まれる接続端子の数は、サブ基板202に設けられたCGROM基板接続用の端子群303の接続端子の数と同じである。そして、CGROM基板204aをサブ基板202に接続(装着)する際には、CGROM基板204aの接続端子が同じ端子番号のサブ基板202の接続端子と接続されるように、両基板が接続される。すなわち、図12に示すように、CGROM基板204aの第1接続端子、第2接続端子、…、第37接続端子、…が、サブ基板202の第1接続端子、第2接続端子、…、第37接続端子、…にそれぞれ接続される。
(3)CGROM基板(NAND型)の構成
次に、NAND型のCGROM206bを搭載したCGROM基板204bの内部構成を、図13を参照しながら説明する。なお、図13に示すCGROM基板204bの構成において、図12に示すNOR型のCGROM206aを搭載したCGROM基板204aと同じ構成には同じ符号を付して示す。
CGROM基板204bにNAND型のCGROM206bを搭載した場合、CGROM基板204bには、NAND型のCGROM206bとともに、その周辺回路として、トランジスタ回路312が設けられる。また、CGROM基板204bには、各種信号配線(バス)と、各種バスを介してCGROM206bに直接的又は間接的に接続された複数の接続端子を含む端子群311とが設けられる。
CGROM基板204bの端子群311中の第1接続端子〜第4接続端子は、トランジスタ回路312のドレイン端子に接続される。なお、トランジスタ回路312のゲート端子はCGROM206bに接続され、ソース端子は、CGROM基板204bに設けられた接地(GND)端子に接続される。すなわち、第1接続端子〜第4接続端子はトランジスタ回路312を介してCGROM206bに接続される。
なお、図13に示す例では、CGROM206bは、NAND型フラッシュメモリ(シーケンシャルアクセス方式のフラッシュメモリ)であるので、トランジスタ回路312のゲート端子、すなわち、端子群311中の第1接続端子〜第4接続端子は、CGROM206bに設けられたレディ/ビジー出力端子(不図示)に接続される。
また、CGROM基板204bの端子群311中の第5接続端子(所定の接続端子)は、信号配線W3を介して第6接続端子及び第7接続端子に接続され、第6接続端子及び第7接続端子は、CGROM基板204bに設けられた電源電圧(+3.3V)端子に接続される。すなわち、CGROM206bがNAND型フラッシュメモリである場合には、第5接続端子は、信号配線W3を介して電源電圧(+3.3V)端子に接続される。
また、CGROM基板204bの端子群311中の第8接続端子は、CGROM基板204bに設けられた接地(GND)端子に接続される。
さらに、CGROM基板204bの端子群311中の第9接続端子以降の接続端子は、CGROM206bに接続される。この際、第9接続端子〜第34接続端子は、CGROM206bに設けられたアドレスに関するデータの入力端子(不図示)に接続され、第35接続端子及び第36接続端子は、CGROM206bに設けられたCGメモリチップイネーブル入力端子に接続される。また、第37接続端子以降の接続端子は、表示制御回路230がCGROM206bから画像データ(動画/静止画の圧縮データ)を取得する際に使用されるCGROM206bのデータ出力端子(不図示)に接続される。
なお、CGROM基板204bにNAND型のCGROM206bが搭載された場合においても、CGROM基板204bの端子群311に含まれる接続端子の数は、サブ基板202に設けられたCGROM基板接続用の端子群303の接続端子の数と同じである。そして、CGROM基板204bをサブ基板202に接続(装着)する際には、CGROM基板204bの接続端子が同じ端子番号のサブ基板202の接続端子と接続されるように、両基板が接続される。すなわち、図13に示すように、CGROM基板204bの第1接続端子、第2接続端子、…、第37接続端子、…が、サブ基板202の第1接続端子、第2接続端子、…、第37接続端子、…にそれぞれ接続される。
[表示制御回路及びCGROM間の通信動作]
次に、図12〜図15を参照しながら、表示制御回路230がCGROMから画像データ(動画/静止画の圧縮データ)を取得する際の動作を説明する。なお、図14は、サブ基板202に設けられたAND回路302における入力信号と出力信号との対応関係を示す真理値表であり、図15は、サブ基板202に設けられた双方向バランストランシーバ301における、制御端子OE及び制御端子DIRに印加される信号レベルと、通信方向との対応関係を示す真理値表である。
(1)AND回路及び双方向バランストランシーバの動作
AND回路302は、図14に示すように、両方の入力端子にHIGHレベルの信号(電圧信号)が入力された場合にのみ、双方向バランストランシーバ301の制御端子OEにHIGHレベルの信号を出力し、それ以外の入力条件では、制御端子OEにLOWレベルの信号を出力する。
双方向バランストランシーバ301は、図15に示すように、制御端子OEにLOWレベルの信号(電圧信号)が入力され、且つ、制御端子DIRにLOWレベルの信号が入力された場合、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3を出力端子として作用させ、入出力端子B0〜入出力端子B3を入力端子として作用させる。この場合には、表示制御回路230及びCGROM間の通信方向は、表示制御回路230からCGROMに向かう方向になる。
また、双方向バランストランシーバ301は、制御端子OEにLOWレベルの信号が入力され、且つ、制御端子DIRにHIGHレベルの信号が入力された場合、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3を入力端子として作用させ、入出力端子B0〜入出力端子B3を出力端子として作用させる。この場合には、表示制御回路230及びCGROM間の通信方向は、CGROMから表示制御回路230に向かう方向になる。
なお、双方向バランストランシーバ301の制御端子OEに入力される信号レベルと制御端子DIRに入力される信号レベルとの組み合わせが上記以外の組み合わせである場合(双方向バランストランシーバ301の制御端子OEにHIGHレベルの信号が入力された場合)には、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3及び入出力端子B0〜入出力端子B3は、HIGHインピーダンス状態(図15中の「Z」)、すなわち、開放状態と同等の状態となり、表示制御回路230及びCGROM間で通信は行われない。
(2)表示制御回路及びCGROM(NOR型)間の通信動作
ここで、まず、NOR型のCGROM206aを搭載したCGROM基板204aをサブ基板202に接続(装着)した場合を考える。
この場合、本実施形態では、表示制御回路230の2つのCGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0,GCE_1の少なくとも一方からLOWレベルの信号が出力されるので、双方向バランストランシーバ301の制御端子OEにはLOWレベルの信号が入力される。なお、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0,GCE_1の信号レベルは、ハードウェアの初期化処理(後述の図38参照)において設定される。
本実施形態では、CGROMの種類に応じて、副制御回路200により予め設定される、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0,GCE_1(特定の端子)からの出力信号の振幅値が異なるので、表示制御回路230に設けられたCGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0,GCE_1から出力される信号の振幅値が記憶手段の種類に応じて出力される変化する。しかしながら、「CGROMの種類の応じて出力される信号の振幅値が変化する」態様は、この態様に限定されない。後述の変形例7で説明するように、表示制御回路230が、接続された記憶手段の種類を検出し、該検出結果に基づいて、CGメモリチップイネーブル出力端子GCE_0,GCE_1(特定の端子)から出力される信号の振幅値を設定してもよい。
また、双方向バランストランシーバ301の制御端子DIRが接続されたサブ基板202の第5接続端子は、図12に示すように、CGROM基板204aの第5接続端子及び信号配線W2を介して接地されるので、制御端子DIRにはLOWレベルの信号が入力される。
それゆえ、NOR型のCGROM206aを搭載したCGROM基板204aをサブ基板202に接続した場合には、図15に示すように、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3は出力端子として作用し、入出力端子B0〜入出力端子B3は入力端子として作用する。すなわち、双方向バランストランシーバ301における表示制御回路230及びCGROM206a間の通信方向は、表示制御回路230からCGROM206aに向かう方向になる。
この場合、サブ基板202の第1接続端子〜第4接続端子及びCGROM基板204aの第1接続端子〜第4接続端子を介して接続された信号配線をアドレスバスとして使用することができ、表示制御回路230は、NOR型のCGROM206aに対して正常に、メモリのアドレス指定動作を実行することができる。その結果、表示制御回路230は、アドレスバスを介して直接アドレス指定を行い、データの読み出し動作を行うことができる。
(3)表示制御回路及びCGROM(NAND型)間の通信動作
次に、NAND型のCGROM206bを搭載したCGROM基板204bをサブ基板202に接続(装着)した場合を考える。
この場合においても、本実施形態では、表示制御回路230の2つのCGメモリチップイネーブル出力端子CGE_0,CGE_1の少なくとも一方からLOWレベルの信号が出力されるので、双方向バランストランシーバ301の制御端子OEにはLOWレベルの信号が入力される。すなわち、本実施形態では、CGROMの種類がNOR型及びNAND型のいずれであっても、双方向バランストランシーバ301の制御端子OEにはLOWレベルの信号が入力される。また、双方向バランストランシーバ301の制御端子DIRが接続されたサブ基板202の第5接続端子は、図13に示すように、CGROM基板204bの第5接続端子及び信号配線W3を介して電源電圧(+3.3V)端子に接続されるので、制御端子DIRにはHIGHレベルの信号が入力される。
それゆえ、NAND型のCGROM206bを搭載したCGROM基板204bをサブ基板202に接続した場合には、図15に示すように、双方向バランストランシーバ301の入出力端子A0〜入出力端子A3は入力端子として作用し、入出力端子B0〜入出力端子B3は出力端子として作用する。すなわち、双方向バランストランシーバ301における表示制御回路230及びCGROM206b間の通信方向は、CGROM206bから表示制御回路230に向かう方向になる。
この場合、サブ基板202の第1接続端子〜第4接続端子及びCGROM基板204bの第1接続端子〜第4接続端子を介して接続された信号配線をレディ/ビジー信号の通信配線として使用することができる。すなわち、この場合、NAND型のCGROM206bからシーケンシャルアクセス方式でデータを読み出す際に表示制御回路230が参照するレディ/ビジー信号のCGROM206から表示制御回路230への送信処理が実行可能になる。この結果、表示制御回路230は、NAND型のCGROM206bに対して正常に、メモリの状態(レディ/ビジー状態)の取得動作を実行することができる。
上述のように、本実施形態では、CGROMの種類が変わっても、サブ基板202の構成を変えることなく、表示制御回路230及びCGROM間の通信動作を正常に実行することができる。それゆえ、本実施形態では、例えば、データ容量、通信速度、価格等を考慮して、最適なCGROMを選択することができる。また、例えば、新たなパチンコ遊技機1を作製する際に、データ容量、通信速度等の条件から過去に作製されたパチンコ遊技機で使用されたサブ基板202を流用し、CGROMの種類だけを変更するような場合であっても、容易に対処することができる。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、実施態様に合わせてCGROMを選択することが可能になり、パチンコ遊技機1の拡張性を担保することができる。
さらに、本実施形態では、双方向バランストランシーバ301を用いることにより、サブ基板202の端子群303中の第1接続端子〜第4接続端子、並びに、CGROM基板204の端子群311中の第1接続端子〜第4接続端子を、データの入出力兼用端子として用いることができる。この場合、サブ基板202及びCGROM基板204の第1接続端子〜第4接続端子に対応するデータの入力用端子及び出力用端子を別個に設ける必要がなく、サブ基板202及びCGROM基板204の省スペース化を図ることができる。
なお、上述のように、本実施形態では、双方向バランストランシーバ301により、CGROMの種類に応じて、表示制御回路230及びCGROM間の「通信形態」を切り替えることができる。ただし、本明細書でいう表示制御回路230及びCGROM間の「通信形態」とは、表示制御回路230及びCGROM間における各種情報の送受信態様全般を意味する。
例えば、本明細書でいう表示制御回路230及びCGROM間における「通信形態」には、表示装置13で演出動作に関する情報を表示する際に必要となるデータ(画像データ(動画/静止画の圧縮データ))の表示制御回路230及びCGROM間における送受信態様だけでなく、CGROM内に格納されている該データのアドレスを指定する情報を表示制御回路230及びCGROM間で通信する際の送受信態様や、表示制御回路230がCGROMからレディ/ビジー信号を受信する際の送受信態様なども含む意味である。なお、本発明はこれに限定されず、本明細書でいう「通信形態」が、CGROMの種類に応じて情報の送受信態様が変化する部分の通信形態のみを意味するものであってもよい。
<遊技状態の種別>
次に、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別について説明する。
本実施形態において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、賞球の期待度が互いに異なる「大当り遊技状態」(特別遊技状態)及び「小当り遊技状態」(特定遊技状態)がある。「大当り遊技状態」は、第1大入賞口53又は第2大入賞口54のシャッタの開放期間(すなわち、1ラウンドの期間)が長い(例えば30sec等)ラウンドゲームが発生する遊技状態であり、遊技者にとって大きな賞球が期待できる遊技状態である。すなわち、「大当り遊技状態」では、大入賞口のシャッタの開放状態及び閉鎖状態の繰り返し態様が遊技者によって有利な状態となる。
一方、「小当り遊技状態」は、「大当り遊技状態」に比べて1ラウンドの期間が短い(例えば1.8sec等)ラウンドゲームが発生する遊技状態であり、遊技者にとって大きな賞球が期待できない遊技状態である。すなわち、「小当り遊技状態」では、大入賞口のシャッタの開放状態及び閉鎖状態の繰り返し態様が遊技者によって不利な状態となる。
また、本実施形態において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、「大当り」の当選確率が互いに異なる「確変遊技状態」(高確率遊技状態)及び「通常遊技状態」(低確率遊技状態)がある。
「確変遊技状態」は、「大当り」の当選確率(本実施形態では1/131)が高い遊技状態である。一方、「通常遊技状態」は、「確変遊技状態」に比べて「大当り」の当選確率(本実施形態では1/392)が低い遊技状態である。
さらに、本実施形態において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、普通図柄の当選確率(普通図柄が「当り」の態様になる確率)が互いに異なる「時短遊技状態」(高入賞遊技状態)及び「非時短遊技状態」(低入賞遊技状態)がある。
本明細書でいう「時短遊技状態」とは、普通図柄の当選確率が高い遊技状態のことである。すなわち、「時短遊技状態」は、第2始動口45に設けられた普通電動役物46(羽根部材)が開放状態になり易い遊技状態(第2始動口入賞が発生し易い遊技状態)であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。なお、「時短遊技状態」は、「大当り」が決定された場合、又は、後述する所定の時短回数分の特別図柄の変動表示が実行された場合に終了する。また、時短遊技状態では、該状態中に実行される特別図柄の変動表示を行う時間である変動時間として、通常遊技状態中に選択される変動時間よりも短い変動時間が選択され易くなるように制御されていてもよい。このような制御により、時短遊技状態において通常遊技状態中よりも変動時間の短縮を行い、単位時間当たりの遊技回数を増やすことによって、遊技者に有利な遊技状態を付与してもよい。
一方、「非時短(時短なし)遊技状態」とは、普通図柄の当選確率が「時短遊技状態」に比べて低い遊技状態のことである。それゆえ、「非時短遊技状態」は、普通電動役物46(羽根部材)が開放状態になり難い遊技状態(第2始動口入賞が発生し難い遊技状態)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。
そして、本実施形態では、「大当り遊技状態」及び「小当り遊技状態」以外の上述した遊技状態の各種組合せの遊技状態が設けられる。具体的には、本実施形態では、「確変遊技状態」と「時短遊技状態」とが同時に発生する遊技状態(以下、「高確時短あり」の状態という)、及び、「確変遊技状態」と「非時短遊技状態」とが同時に発生する遊技状態(以下、「高確時短なし」の状態という)が設けられる。なお、「高確時短なし」の状態では、遊技状態が「確変遊技状態」であるか否かを遊技者が判別することが難しいので、ここでは、このような遊技状態を「潜確遊技状態」ともいう。また、本実施形態では、「通常遊技状態」と「非時短遊技状態」とが同時に発生する遊技状態(以下、「低確時短なし」の状態という)、及び、「通常遊技状態」と「時短遊技状態」とが同時に発生するような遊技状態(以下、「低確時短あり」の状態という)も設けられる。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図16〜図25を参照しながら、主制御回路70のメインROM72に記憶される各種データテーブルの構成について説明する。
[大当り乱数判定テーブル(第1始動口入賞時)]
まず、図16を参照して、大当り乱数判定テーブル(第1始動口入賞時)について説明する。大当り乱数判定テーブル(第1始動口入賞時)は、第1始動口44に遊技球が入球(入賞)した際に取得される大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」、「小当り」及び「ハズレ」のいずれかを抽選により決定する際に参照されるテーブルである。
なお、大当り判定用乱数値は、始動口入賞を契機に行われる抽選結果を判定するための乱数値であり、より具体的には、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)の抽選結果を示す乱数値である。また、本実施形態では、大当り判定用乱数値(特別図柄の抽選用乱数値)は、0〜65535(65536種類)の中から選ばれる。
本実施形態では、第1始動口44に遊技球が入賞した場合、「大当り」、「小当り」及び「ハズレ」のいずれかが抽選により決定される。それゆえ、大当り乱数判定テーブル(第1始動口入賞時)には、図16に示すように、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」及び「ハズレ」のそれそれの当選が決定される大当り判定用乱数値の範囲と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」及び「ハズレ判定値データ」のいずれか)との関係が規定される。なお、確変フラグは、メインRAM73に格納された管理フラグの一つであり、遊技状態が「確変遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「確変遊技状態」である場合には、確定フラグは「1」となる。
本実施形態では、図16に示すように、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「0」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「943」のいずれかである場合には、「大当り」が当選し、「大当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「大当り」の当選確率(図16中の「選択率」)は、167/65536となる。
また、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「0」であり、大当り判定用乱数値が「1」〜「300」のいずれかである場合には、「小当り」が当選し、「小当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「小当り」の当選確率は、300/65536となる。
さらに、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「0」であり、大当り判定用乱数値が「1」〜「300」及び「777」〜「943」のいずれでもない場合には、「ハズレ」が当選し、「ハズレ判定値データ」が決定される。
一方、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「1」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「1277」のいずれかである場合には、図16に示すように、「大当り」が当選し、「大当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「大当り」の当選確率(図16中の「選択率」)は、500/65536となり、確変フラグが「0」である場合のそれより高くなる。
また、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「1」であり、大当り判定用乱数値が「1」〜「300」のいずれかである場合には、「小当り」が当選し、「小当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「小当り」の当選確率は、300/65536となり、確変フラグが「0」である場合のそれと同じになる。
さらに、第1始動口44入賞時に、確変フラグが「1」であり、大当り判定用乱数値が「1」〜「300」及び「777」〜「1277」のいずれでもない場合には、「ハズレ」が当選し、「ハズレ判定値データ」が決定される。
上述のように、本実施形態では、第1始動口44に遊技球が入賞した場合には、入賞時の遊技状態が「確変遊技状態」であるか否かによって、選択率(大当り確率)が変動する。具体的には、遊技状態が「確変遊技状態」である時に第1始動口44に遊技球が入賞した場合の大当り確率は、遊技状態が「確変遊技状態」でない時のそれの約3倍程度高くなる。
[大当り乱数判定テーブル(第2始動口入賞時)]
次に、図17を参照して、大当り乱数判定テーブル(第2始動口入賞時)について説明する。大当り乱数判定テーブル(第2始動口入賞時)は、第2始動口45に遊技球が入球(入賞)した際に取得される大当り判定用乱数値に基づいて「大当り」か否かの抽選を行う場合に参照されるテーブルである。
本実施形態では、第2始動口45に遊技球が入賞した場合、「大当り」及び「ハズレ」のいずれかが抽選により決定される。なお、第2始動口45に遊技球が入賞した場合には、「小当り」は当選しない。それゆえ、大当り乱数判定テーブル(第2始動口入賞時)には、図17に示すように、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」及び「ハズレ」のそれぞれの当選が決定される大当り判定用乱数値の範囲と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」及び「ハズレ判定値データ」のいずれか)との関係が規定される。
本実施形態では、図17に示すように、第2始動口45入賞時に、確変フラグが「0」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「943」のいずれかである場合には、「大当り」が当選し、「大当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「大当り」の当選確率(図17中の「選択率」)は、167/65536となる。
また、第2始動口45入賞時に、確変フラグが「0」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「943」のいずれでもない場合には、「ハズレ」が当選し、「ハズレ判定値データ」が決定される。
一方、第2始動口45入賞時に、確変フラグが「1」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「1277」のいずれかである場合には、図17に示すように、「大当り」が当選し、「大当り判定値データ」が決定される。すなわち、この場合における「大当り」の当選確率(大当り確率)は、500/65536となり、確変フラグが「0」である場合のそれより高くなる。
また、第2始動口45入賞時に、確変フラグが「1」であり、大当り判定用乱数値が「777」〜「1277」のいずれでもない場合には、「ハズレ」となり、「ハズレ判定値データ」が決定される。
上述のように、本実施形態では、第2始動口45に遊技球が入賞した場合にもまた、入賞時の遊技状態が「確変遊技状態」であるか否かによって、選択率(大当り確率)が変動する。具体的には、第1始動口44入賞時と同様に、第2始動口45入賞時においても、遊技状態が「確変遊技状態」である時に第2始動口45に遊技球が入賞した場合の大当り確率は、遊技状態が「確変遊技状態」でない時のそれの約3倍程度高くなる。
[図柄判定テーブル(第1始動口入賞時)]
次に、図18を参照して、図柄判定テーブル(第1始動口入賞時)について説明する。
本実施形態では、第1始動口44に遊技球が入賞した際に行われる大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別(「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」)と、第1始動口入賞時に取得される図柄乱数値(図柄決定用乱数値)とに基づいて、特別図柄が選択される。図柄判定テーブル(第1始動口入賞時)は、その特別図柄を選択する際に参照されるテーブルである。なお、図柄乱数値は、特別図柄を決定するための乱数値であり、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別に関係なく、0〜99(100種類)の中から選ばれる。
図柄判定テーブル(第1始動口入賞時)には、図18に示すように、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別を示す判定値データ毎に、特別図柄を指定するための図柄指定コマンド(「zA1」〜「zA3」)と、該図柄指定コマンドが選択される図柄乱数値との関係が規定される。
なお、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別が「小当り」(小当り判定値データ)である場合には、選択される図柄指定コマンドは1種類(zA2)であり、必ずその図柄指定コマンド(zA2)が決定される。また、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別が「ハズレ」(ハズレ判定値データ)である場合にも、選択される図柄指定コマンドは1種類(zA3)であり、必ずその図柄指定コマンド(zA3)が決定される。
一方、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別が「大当り」(大当り判定値データ)である場合には、図18に示すように、選択される特別図柄の種別は複数あり、「大当り」時の図柄指定コマンド(図18中の大当り時選択図柄コマンド)も複数種(「z0」〜「z4」)用意されている。そして、「大当り」時には、取得される図柄乱数値に応じて、決定される大当り時選択図柄コマンドも変化する。例えば、「大当り」時に取得された図柄乱数値が「40」〜「59」のいずれかである場合には、大当り時選択図柄コマンド「z2」が選択され、その選択率は、20/100となる。
[図柄判定テーブル(第2始動口入賞時)]
次に、図19を参照して、図柄判定テーブル(第2始動口入賞時)について説明する。
本実施形態では、第2始動口45に遊技球が入賞した際に行われる大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別(「大当り」又は「ハズレ」)と、第2始動口入賞時に取得される図柄乱数値(図柄決定用乱数値)とに基づいて、特別図柄が選択される。図柄判定テーブル(第2始動口入賞時)は、その特別図柄を選択する際に参照されるテーブルである。
図柄判定テーブル(第2始動口入賞時)には、図19に示すように、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別を示す判定値データ毎に、特別図柄を指定するための図柄指定コマンド(「zA1」及び「zA3」)と、該図柄指定コマンドが選択される図柄乱数値との関係が規定される。
なお、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別が「ハズレ」(ハズレ判定値データ)である場合にも、選択される図柄指定コマンドは1種類(zA3)であり、必ずその図柄指定コマンド(zA3)が決定される。
一方、大当り判定用乱数値に基づく抽選の当選種別が「大当り」(大当り判定値データ)である場合には、図19に示すように、選択される特別図柄の種別は複数あり、「大当り」時の図柄指定コマンド(図19中の大当り時選択図柄コマンド)も複数種(「z0」及び「z4」)用意されている。そして、「大当り」時には、取得される図柄乱数値に応じて、決定される大当り時選択図柄コマンドも変化する。例えば、「大当り」時に取得された図柄乱数値が「29」〜「99」のいずれかである場合には、大当り時選択図柄コマンド「z4」が選択され、その選択率は、80/100となる。
[大当り種類決定テーブル]
次に、図20〜図23を参照して、大当り種類決定テーブルについて説明する。本実施形態では、図柄判定テーブル(図18及び図19参照)を参照して大当り時選択図柄コマンド(「z0」〜「z4」のいずれか)が決定されると、該決定された大当り時選択図柄コマンドに基づいて、「大当り」の種類(大当り遊技の内容)を決定する。大当り種類決定テーブルは、大当り時選択図柄コマンドに基づいて、「大当り」の種類(大当り遊技の内容)を決定する際に参照されるテーブルである。
また、本実施形態では、「大当り」当選時の遊技状態毎に大当り種類決定テーブルを設ける。図20は、遊技状態が「低確時短なし」であるときに「大当り」に当選した場合に参照される大当り種類決定テーブル(その1)であり、図21は、遊技状態が「低確時短あり」であるときに「大当り」に当選した場合に参照される大当り種類決定テーブル(その2)である。また、図22は、遊技状態が「高確時短なし」であるときに「大当り」に当選した場合に参照される大当り種類決定テーブル(その3)であり、図23は、遊技状態が「高確時短あり」であるときに「大当り」に当選した場合に参照される大当り種類決定テーブル(その4)である。
各大当り種類決定テーブルには、大当り時選択図柄コマンド(「z0」〜「z4」)と、「大当り」の種類を決定する各種パラメータとの関係が規定される。「大当り」の種類(大当り遊技の内容)を決定する各種パラメータとしては、時短フラグの値、時短回数、確変フラグの値及び大当り遊技におけるラウンド数が規定される。
例えば、「高確時短あり」の状態で「大当り」に当選し、且つ、大当り時選択図柄コマンドとして「z1」が決定された場合には、図23に示すように、「大当り」の種類(大当り遊技の内容)を決定する各種パラメータとして、時短フラグ「1」、時短回数「100」、確変フラグ「0」、ラウンド数「10」がセットされる。
なお、各大当り種類決定テーブルに規定されている「ラウンド数」は、大当り遊技において、大入賞口の開放時間が比較的長くなるラウンドの数である。また、「時短フラグ」は、メインRAM73に格納された管理フラグの一つであり、遊技状態が「時短遊技状態」であるか否かを管理するためのフラグである。遊技状態が「時短遊技状態」である場合には、時短フラグは「1(オン)」となる。また、「時短回数」は、「時短遊技状態」において与えられる特別図柄の変動表示の回数である。
[入賞時演出情報決定テーブル]
次に、図24を参照して、入賞時演出情報決定テーブルについて説明する。
本実施形態では、主制御回路70(メインCPU71)は、入賞時(始動口入賞時)に決定された当選種別(「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」)と、図柄指定コマンド又は大当り時選択図柄コマンドとに基づいて、副制御回路200が演出内容を決定する際に使用する情報を決定する。例えば、副制御回路200において、特別図柄の保留球を示す保留用図柄の色変化演出に関する内容、先読み演出に関する内容等を決定する際に使用される情報が決定される。入賞時演出情報決定テーブルは、入賞時(始動口入賞時)に主制御回路70で取得された情報に基づいて、副制御回路200で実行される演出内容の概要を決定する際に参照されるテーブルである。
入賞時演出情報決定テーブルには、入賞時(始動口入賞時)に決定される各種情報の組合せと、副制御回路200で実行される演出内容の概要を示す「入賞時演出情報1」及び「入賞時演出情報2」との関係が規定される。なお、本実施形態では、入賞時(始動口入賞時)に決定される各種情報として、始動口の種別、判定値データの種別、大当り時選択図柄コマンドの種別及び図柄指定コマンドの種別が、入賞時演出情報決定テーブルに規定される。
入賞時演出情報決定テーブルに規定されている入賞時演出情報1(「1A」〜「1D」)は、副制御回路200において、主に、特別図柄の保留球を示す保留用図柄の色変化演出に関する内容を決定する際に用いられる演出情報である。副制御回路200が入賞時演出情報決定テーブルに基づいて決定された入賞時演出情報1を受信すると、副制御回路200は、該入賞時演出情報1の分類に含まれる保留用図柄の色変化演出に関する複数種の演出パターンから一つの演出パターンを選択する。
また、入賞時演出情報決定テーブルに規定されている入賞時演出情報2(「2A」〜「2D」)は、副制御回路200において、主に、特別図柄の保留球に基づく先読み演出(先読み連続演出)に関する内容を決定する際に用いられる演出情報である。副制御回路200が入賞時演出情報決定テーブルに基づいて決定された入賞時演出情報2を受信すると、副制御回路200は、該入賞時演出情報2の分類に含まれる先読み演出の複数種の演出パターンから一つの演出パターンを選択する。
本実施形態の入賞時演出情報決定テーブルを参照した場合、例えば、第1始動口入賞時に「大当り」が当選したときには、大当り選択図柄コマンドの種別に関係なく、入賞時演出情報1として「1A」が決定され、入賞時演出情報2として「2A」が決定される。
[変動演出パターン決定テーブル]
次に、図25を参照して、変動演出パターン決定テーブルについて説明する。
本実施形態では、主制御回路70(メインCPU71)は、特別図柄の変動表示開始時に、当選種別(「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」)、図柄指定コマンド、大当り時選択図柄コマンド、変動時間等の情報に基づいて、特別図柄の変動演出パターンを決定する。変動演出パターン決定テーブルは、この特別図柄の変動演出パターンを決定する際に参照されるテーブルである。
なお、変動演出パターン決定テーブルに基づいて決定された変動演出パターン(後述の特別図柄演出開始コマンドに含まれる情報)は、主制御回路70から副制御回路200(ホスト制御回路210)に送信される。そして、副制御回路200は、変動演出パターンの情報を受信すると、該受信した変動演出パターンや遊技状態などの情報に基づいて、演出の種類を決定する。
変動演出パターン決定テーブルには、図25に示すように、入賞時(始動口入賞時)に決定される図柄指定コマンド、大当り選択図柄コマンド及び特別図柄の変動時間の組合せと、特別図柄の変動表示中に副制御回路200で実行される演出の種類(変動演出パターン)との関係が規定される。
本実施形態では、変動演出パターンは、2桁の数文字で表され、図25中の変動演出パターン欄に記載の「上位」(1桁目)のパラメータと「下位」(2桁目)のパラメータとの組合せで表される。例えば、入賞時(始動口入賞時)に決定される図柄指定コマンドが「zA1」であり、大当り選択図柄コマンドが「z0」であり、特別図柄の変動時間が「15000msec」である場合の変動演出パラメータは「C1」(上位の「C」と下位「1」との組合せ)となる。
なお、本実施形態では、変動演出パラメータの情報は、後述の特別図柄演出開始コマンドに含まれる。この際、変動演出パターン欄に規定されている「上位」のパラメータと、「下位」のパラメータとは、互いに異なるパラメータ領域に格納される。それゆえ、変動演出パターン決定テーブルでは、変動演出パターンの「上位」のパラメータと「下位」のパラメータとを別個に規定している。
<サブメインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、副制御回路200のサブメインROM205に記憶される各種データテーブルの構成について、図26を参照して説明する。
[変動演出テーブル]
まず、図26を参照して、変動演出テーブルについて説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上述のように、副制御回路200(ホスト制御回路210)の制御により、特別図柄の変動表示中に様々な演出が実行される。この際に行われる演出の内容(演出パターン)は、特別図柄の変動表示開始時に、主制御回路70から副制御回路200に送信される後述の特別図柄演出開始コマンドに含まれる特別図柄の変動演出パターンの情報などに基づいて決定される。変動演出テーブルは、この演出内容(演出パターン)を変動演出パターンや遊技状態などの情報に基づいて決定する際に参照される。
変動演出テーブルには、図26に示すように、入賞時(始動口入賞時)に決定される各種情報(変動演出パターンの情報を含む)の組合せと、抽選により決定される演出パターン(「EN00」〜「EN44」)及び演出内容と、各演出パターンを選択(決定)するための乱数値及び選択率(当選確率)との対応関係が規定される。なお、本実施形態では、入賞時(始動口入賞時)に決定される各種情報として、特別図柄の変動演出パターンの種別(「A0」〜「A4」、「B1」〜「B3」及び「C1」〜「CF」)、特別図柄の変動時間、当選種別(「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」)、図柄指定コマンド及び大当り時選択図柄コマンドが、変動演出テーブルに規定される。
本実施形態では、変動演出テーブルに規定されている特別図柄の変動時間は対応する演出パターンの演出時間とほぼ同じであるとする。また、変動演出テーブルに規定されている乱数値は、サブ抽選処理で取得される乱数値であり、「0」〜「999」(1000種類)のいずれかである。
本実施形態の変動演出テーブルを参照して演出パターンを決定する際、例えば、特別図柄の変動表示開始時に決定された特別図柄の変動パターンが「C1」であり、且つ、演出パターンを選択する際に取得された乱数値が「0」〜「499」のいずれかの値である場合には、演出パターンとして「EN15」が選択される。この場合には、特別図柄の変動表示期間(15000msec)に、「ノーマルリーチ演出A」と称する演出が行われる。そして、「ノーマルリーチ演出A」の終了とともに、表示装置13の表示領域13aに「大当り」態様の表示が行われ、特別図柄が変動停止する。
<描画制御手法の概要>
次に、ホスト制御回路210から表示制御回路230に描画リクエストが出力された際に、表示制御回路230が実行する描画処理の概要を、図27を参照しながら説明する。なお、図27は、描画処理時における画像データ(動画データ及び静止画データ)のフローを示す図である。
本実施形態では、表示装置13の液晶画面に表示する画像(動画及び/又は静止画)のデータ(圧縮データ)は、CGROM基板204内のCGROM206に格納されている。そして、描画リクエストが表示制御回路230に入力されると、表示制御回路230は、まず、CGROM206から画像圧縮データを読み出しデコード(伸張)する。この際、動画圧縮データが読み出された場合には、表示制御回路230内の動画デコーダ234により動画圧縮データがデコードされ、静止画圧縮データが読み出された場合には、表示制御回路230内の静止画デコーダ235により静止画圧縮データがデコードされる。
次いで、表示制御回路230は、画像データのデコード結果(画像伸張データ)をテクスチャソースに指定された所定のバッファに書き出す。なお、本実施形態では、テクスチャソースとして、SDRAM250(外部RAM)内に設けられたムービバッファ、テクスチャバッファや、内蔵VRAM237内のスプライトバッファが指定される。例えば、動画1枚を表示する場合には、伸張された動画データ(デコード結果)は、SDRAM250内のムービバッファに書き出される。また、例えば、静止画1枚を表示する場合には、伸張された静止画データは、内蔵VRAM237内のスプライトバッファに書き出される。
次いで、表示制御回路230は、画像データのレンダリング(描画)結果を書き出すレンダリングターゲットを指定する。なお、レンダリングターゲットとしては、例えば、SDRAM250(外部RAM)内に設けられたフレームバッファや、内蔵VRAM237内に設けられたフレームバッファなどを指定することができる。
次いで、表示制御回路230は、レンダリングエンジン241を作動させて、テクスチャソースに書き出された画像データのデコード結果に対してレンダリング処理を施し、そのレンダリング結果をレンダリングターゲットに書き出す。なお、この処理では、動画の拡大縮小や回転などの指定情報(3Dジオメトリエンジン240から入力される各種情報)に従ってレンダリング処理が行われる。
次いで、表示制御回路230は、レンダリングターゲットに書き出されたレンダリング結果(表示出力データ)を、表示装置13の表示画面に表示する。
なお、本実施形態では、レンダリングターゲットとして、2つのフレームバッファを用意する。そして、レンダリングエンジン241からレンダリング結果をフレームバッファに書き出す際、レンダリング結果が書き出されるフレームバッファがフレーム毎に切り替えられる。例えば、所定のフレームにおいて、一方のフレームバッファにレンダリング結果を書き出した場合には、次フレームでは、他方のフレームバッファにレンダリング結果を書き出し、次々フレームでは、一方のフレームバッファにレンダリング結果を書き出す。すなわち、本実施形態では、一方のフレームバッファへのレンダリング結果の書き出し処理と、他方のフレームバッファへのレンダリング結果の書き出し処理とがフレーム毎に交互に切り替えて実行される。
また、上述したレンダリング結果の書き出し処理及び表示処理の流れの中において、所定のフレームで一方のフレームバッファに書き出されたレンダリング結果は、次フレームで表示装置13の表示画面に表示される(一方のフレームバッファの機能が描画機能から表示機能に切り替えられる)。また、次フレームで他方のフレームバッファに書き出されたレンダリング結果は、次々フレームで表示装置13の表示画面に表示される(他方のフレームバッファの機能が描画機能から表示機能に切り替えられる)。すなわち、本実施形態では、一方のフレームバッファにおけるレンダリング結果の表示処理と、他方のフレームバッファにおけるレンダリング結果の表示処理とがフレーム毎に交互に切り替えて実行される。
<音声再生制御手法の概要>
次に、ホスト制御回路210から音声・LED制御回路220にサウンドリクエストが出力された際に、音声・LED制御回路220が実行する音声再生処理の概要を、図8に戻って説明する。
本実施形態では、スピーカ11に出力する音声データは、CGROM206に格納されている。CGROM206に記憶された音声データは、13ビット長のフレーズ番号NUM(000H〜1FFFH)で特定されるフレーズ(phrase)圧縮データであり、一連の背景音楽の一曲分(BGM)や、ひと纏まりの演出音(予告音)などが、最高8192種類(=213)、各々、フレーズ番号NUMに対応して記憶されている。そして、このフレーズ番号NUMは、ホスト制御回路210から音声・LED制御回路220のコマンドレジスタ225に伝送される音声コマンドの設定値(動作パラメータ)によって特定される。
音声コマンドは、音声・LED制御回路220に内蔵された多数の音声制御レジスタの何れか一の音声制御レジスタに、1バイト長の設定値を伝送するIndividual Write用途か、又は、連続する一連N個の音声制御レジスタ群に、一群N個の設定値を伝送するBlock Write 用途で使用される。
何れにしても、アクセス対象となる音声制御レジスタは、1バイト長のレジスタアドレスで特定され、各音声制御レジスタの記憶容量は1バイトである。そして、本実施例では、7個のレジスタバンクに区分して、多数の音声制御レジスタが確保されている。すなわち、レジスタバンクが7区分されていることから、音声制御レジスタの総数は、原理的には最大7×256個となる。
本実施例では、全てのレジスタバンクにおいて、特定のレジスタアドレスは、レジスタバンク設定用の音声制御レジスタとなっている。そのため、7×256個の音声制御レジスタの何れか一個を特定するには、先行する音声コマンドによって、バンク設定用の音声制御レジスタにレジスタバンクを書込んだ上で、そのレジスタバンクに属する音声制御レジスタを、1バイト長のレジスタアドレスで特定することになる。
ところで、音声制御レジスタへの設定値の設定動作は、必ずしも、設定対象となる音声制御レジスタのレジスタアドレスを直接指定する必要はなく、CGROM206に格納されているSACデータ(Simple Access Code Data )や、シーケンスコード(Sequence Code )を指定して、一群の音声制御レジスタに対する、一連の設定動作を完了させることもできる。そして、このような動作を実現するため、音声・LED制御回路220には、図8に示すシンプルアクセスコントローラ226a(simple Access Controller)4個と、シーケンサ226b(Sequencer )16個とが内蔵されている。
シンプルアクセスコントローラ226aを機能させるためのSAC(Simple Access Code)データから説明すると、SACデータは、音声制御レジスタのレジスタアドレス(1バイト)と、その音声制御レジスタへの設定値(1バイト)とを対応させた最大512組(=1024バイト)のデータ群であって、SAC終了コード(FFFFH)で終端される集合体を意味する(図8参照)。
本実施例の場合、このようなSACデータを、最高8192種類(=213)設けることができ、ホスト制御回路210は、13ビット長のSAC番号を、SAC制御用の音声制御レジスタ(図8参照)に書込むことで、シンプルアクセスコントローラ226aを機能させることができる。機能を開始したシンプルアクセスコントローラ226aは、SAC番号で特定される一群のSACデータを、CGROM206から順番に読出し、SACデータが示す音声制御レジスタに、SACデータが示す設定値を設定することになる。
そのため、ホスト制御回路210は、SAC制御用の音声制御レジスタに、SAC番号を書込む(登録する)だけで足り、音声制御レジスタのレジスタアドレスを個々的に指定することなく、一連の設定動作を指示することができる。なお、SAC制御用の音声制御レジスタには、一連の設定動作の開始タイミングを規定する待機時間(付属データとしての待機情報)を設定することもでき、SAC制御用の音声制御レジスタへのSAC番号の書込みタイミングから、シンプルアクセスコントローラ226aによる音声制御レジスタへの設定開始タイミングを遅延させることもできる。
続いて、シーケンサ226bを機能させるためのシーケンスコード(Sequence Code )について説明する。シーケンスコードも、SACデータと同様、音声制御レジスタのレジスタアドレス(1バイト)と、その音声制御レジスタへの設定値(1バイト)とを対応させた複数組のデータである(図8参照)。但し、SACデータとは異なり、シーケンスコードは、所定の待機時間を経て、間欠的に実行可能な複数の動作ステップ(複数のシーケンスステップ)を規定することができる。
また、シーケンサ(Sequencer )制御用の音声制御レジスタには、各シーケンサSQ0〜SQ15について、設定動作の開始タイミングを規定する待機時間(待機情報)や、繰り返し動作の有無、及びその繰り返し回数(ループ情報)を、含ませることができる。したがって、シーケンスコードは、所定時間を要して実行される一連の音声演出を特定することになる。
図8に示す通り、複数の動作ステップは、ステップ終了コード(FFFEH)で区切られており、複数の動作ステップの最後は、シーケンス終了コード(FFFFH)で終端されている。本実施例の場合、シーケンスコードも、最高8192種類(=213)設けることができ、ホスト制御回路210は、13ビット長のシーケンスコード番号と、シーケンサの動作を規定する付属データを、シーケンサ(Sequencer )制御用の音声制御レジスタに書込むことで、一連の設定動作を、シーケンサ226bに指示することができる。
本実施例では、このようなSACデータやシーケンスコードが、必要組だけ、予めCGROM206に記憶されており、一群のSACデータや、一群のシーケンスコードは、SAC番号やシーケンスコード番号で特定される。したがって、本実施例の場合、Write 用途の音声コマンドは、音声制御レジスタへの直接的な設定動作を規定する場合だけでなく、シンプルアクセスコントローラ226aやシーケンサ226bを経由した間接的な設定動作を規定する場合も含まれる。
上記の動作を実現するため、ホスト制御回路210および音声・LED制御回路220は、1バイトデータを送受信可能なパラレル信号線(データバス)と、動作管理データを送信可能な2ビット長の動作管理データ線(アドレスバス)と、読み書き(read/write)動作を制御可能な2ビット長の制御信号線と、音声・LED制御回路220を選択するチップセレクト信号線とで接続されている。
パラレル信号線は、ホスト制御回路210のデータバスで実現され、また、動作管理データ線は、ホスト制御回路210のアドレスバスで実現されている。そして、音声・LED制御回路220には、上位6ビットが共通し、下位2ビットが00,01,10となる3個のポート番号PORTが付与されており、ホスト制御回路210が、これらのポート番号PORTに対するI/OREAD命令や、I/OWRITE命令を実行すると、何れの場合も、チップセレクト信号CSがアクティブレベルになるよう回路構成されている。
そして、I/OREAD命令や、I/OWRITE命令の実行時にアドレスバスの下位2ビットA0〜A1に出力されるデータは、音声・LED制御回路220に対する動作管理データA0〜A1となり、この2ビットA0〜A1に基づいて、その時のデータバスの1バイトデータが、レジスタアドレスであるか、それとも、書込みデータ又は読み出しデータであるかが特定されるようになっている。
すなわち、アドレスデータが[00]であれば、そのタイミングのデータバスのデータがレジスタアドレスと評価され、一方、アドレスデータが[01]であれば、そのタイミングのデータバスのデータが書込みデータ又は読み出しデータとなる。なお、I/OREAD命令を実行した場合が読み出しデータ、I/OWRITE命令を実行した場合が書込みデータである。
したがって、所定の設定値を、所定の音声制御レジスタに書込む音声コマンドの送信動作は、音声・LED制御回路220のポート番号PORTの下位2ビットA0,A1を推移させつつ、I/OWRITE命令を連続的に実行することで実現される。具体的には、アドレスデータの下位2ビットA0〜A1を、[00]→[01]と推移させる一方で、データバスの1バイトデータを、[音声制御レジスタのレジスタアドレス]→[音声制御レジスタへの書込みデータ]と推移させることで、所定の音声コマンドの送信動作が実現される。
SAC番号(13ビット)やシーケンスコード番号(13ビット)、及び、これに付随する制御データ(待機情報やループ情報など)を送信する場合のように、書込みデータが複数バイト長であって、制御レジタのレジスタアドレスが連続する場合には、[01]の動作管理データA0〜A1を、[00]→[01]→[01]→[01]と繰り返しつつ、複数バイトの書込みデータを送信する。
このようにして送信された音声コマンドは、通信異常がない限り、その後、音声・LED制御回路220内部で実効化される。但し、複数バイト長のデータが互いに整合しないなど、通信異常が認められる場合には、その音声コマンドが実効化させることはない。そして、音声制御レジスタのエラーフラグがセットされるが、このエラーフラグ(ステイタス情報STS)は、アドレスバスの動作管理データA0〜A1を、[01]から[10]に推移させたI/OREAD命令の実行によって受信することができる。
このように、この実施例では、動作管理データA0〜A1を、[00]→[01]→・・・[01]→[10]と推移させる最終サイクルにおいて、複数ビット長のエラー情報(異常時はFFH)を取得することができる。そして、適正にパラレル送信できなかった音声コマンドを再送することで、音声演出を適切に進行させることができる。したがって、本実施例の構成によれば、音声演出が突然、途絶えるような不自然さを解消することができる。
一方、I/OREAD動作によるデータ読み込み動作は、音声・LED制御回路220のポート番号PORTの下位2ビットA0,A1を推移させつつ、I/OWRITE命令と、I/OREAD命令を連続的に実行することで実現される。なお、読み出しデータが複数バイト長の場合には、必要バイト数だけI/OREAD命令を連続させる。
具体的に確認すると、先ず、I/OWRITE動作として、アドレスデータの下位2ビットA0〜A1が[00]となるポート番号PORTに対して、[動作ステイタスなどを記憶する音声制御レジスタのレジスタアドレス(1バイト長)]を出力する。次に、アドレスデータの下位2ビットA0〜A1が[01]となるポート番号PORTに対して、I/OREAD命令を実行すれば、所定の音声制御レジスタから動作ステイタスなどの必要データを取得することができる。
以上のような構成を有する音声・LED制御回路220が再生した音声は、音声・LED制御回路220のデジタル音声信号として、5ビット信号(SCLK,LRO,SD0,SD1,SD2)の形式でデジタルオーディオパワーアンプ262に伝送され、デジタルオーディオパワーアンプ262でD級増幅され、アナログ音声信号として各スピーカに供給される。具体的には、デジタルオーディオパワーアンプ262の増幅出力(アナログ音声信号)は、低音用の下方スピーカに供給されており、デジタルオーディオパワーアンプ262の増幅出力(アナログ音声信号)は、遊技者に対して上下左右位置にほぼ整列配置された4個の通常用スピーカ(例えば図9参照(L0,R0,L1,R1)と2個の重低音用(振動用)スピーカ(例えば図9参照(SUB0,SUB1)とに供給されている。
<主制御回路の動作説明>
次に、図28〜図35を参照して、主制御回路70のメインCPU71により実行される各種処理の内容について説明する。
[主制御メイン処理]
まず、図28を参照して、メインCPU71の制御による主制御メイン処理について説明する。なお、図28は、本実施形態における主制御メイン処理の手順を示すフローチャートである。
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、最初に、メインCPU71は、初期設定処理を行う(S1)。この処理では、メインCPU71は、例えば、メインRAM73へのアクセス許可、バックアップ復帰、作業領域の初期化等の処理を行う。次いで、メインCPU71は、初期値乱数の更新処理を行う(S2)。この処理では、メインCPU71は、初期乱数カウンタ値を更新する。
次いで、メインCPU71は、特別図柄制御処理を行う(S3)。この処理では、メインCPU71は、特別図柄ゲームの進行、特別図柄表示装置61に表示される特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に関する所定の制御処理を行う。なお、特別図柄制御処理の詳細については、後述の図29を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU71は、普通図柄制御処理を行う(S4)。この処理では、メインCPU71は、普通図柄ゲームの進行、及び、普通図柄表示装置62に表示される普通図柄に関する所定の制御処理を行う
次いで、メインCPU71は、図柄表示装置の制御処理を行う(S5)。この処理では、メインCPU71は、特別図柄制御処理(S3)及び普通図柄制御処理(S4)の実行結果に基づいて、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)、並びに、普通図柄の可変表示の表示制御を行う。
次いで、メインCPU71は、遊技情報データ生成処理を行う(S6)。この処理では、メインCPU71は、払出・発射制御回路123、副制御回路200、遊技店のホールコンピュータ等に送信する遊技情報データを生成し、該遊技情報データをメインRAM73に格納する。
次いで、メインCPU71は、記憶・遊技状態データ生成処理を行う(S7)。この処理では、メインCPU71は、確変フラグの値及び時短フラグの値に基づいて、副制御回路200に送信する記憶・遊技状態データを生成し、該記憶・遊技状態データをメインRAM73に格納する。
そして、S7の処理後、メインCPU71は、処理をS2の処理に戻し、上述したS2以降の処理を繰り返す。
[特別図柄制御処理]
次に、図29を参照して、主制御メイン処理(図28参照)中のS3で行う特別図柄制御処理について説明する。図29は、本実施形態における特別図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、図29に示す各処理ステップの符号に並記した括弧書きの数値(「00」〜「08」)は制御状態フラグの値を示し、この制御状態フラグは、メインRAM73内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU71は、制御状態フラグの数値に対応する各処理ステップを実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグをロードする(S11)。この処理では、メインCPU71は、メインRAM73に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。
メインCPU71は、S11でロードされた制御状態フラグの値に基づいて、後述のS12〜S20の各種処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S12〜S20のいずれかの処理を実行可能にするものである。
また、メインCPU71は、S12〜S20の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定される所定のタイミングで、各ステップの処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前の期間では、各ステップの処理を実行せずに、他のサブルーチン処理を実行する。また、所定の周期で後述のシステムタイマ割込処理(後述の図33参照)も実行される。
そして、S11の処理が終了すると、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を行う(S12)。
この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)である場合に、特別図柄の可変表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、当り判定、特別図柄の決定、特別図柄の変動パターンの決定等の処理を行う。また、メインCPU71は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(S13)を示す値(「01」)にセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S12の処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が経過した後、後述の特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。
一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)には、メインCPU71は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。なお、特別図柄記憶チェック処理の詳細については、後述の図30を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(S14)を示す値(「02」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S13の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。
次いで、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であり、S13の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」であるか否かを判断する。そして、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」である場合、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(S15)を示す値(「03」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S14の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。
一方、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」でない場合、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(S20)を示す値(「08」)をセットする。すなわち、この場合には、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。なお、特別図柄表示時間管理処理の詳細については、後述の図31を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU71は、S14において当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」であると判定された場合、大当り開始インターバル管理処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)であり、S14の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口53又は第2大入賞口54を開放させるため、メインROM72から読み出されたデータに基づいて、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。
また、この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放中処理(S16)を示す値(「04」)をセットするとともに、大入賞口の開放上限時間(例えば30sec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理が実行されるように設定される。
次いで、メインCPU71は、大入賞口開放中処理を行う(S16)。この処理では、まず、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「04」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。
S16において、一方の条件が満たされた場合には、メインCPU71は、所定の大入賞口(第1大入賞口又は第2大入賞口)を閉鎖させるため、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の大入賞口内残留球監視処理(S17)を示す値(「05」)をセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S17でセットされた大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述の大入賞口内残留球監視処理が実行されるように設定される。
また、メインCPU71は、S16において、大入賞口開放中処理の終了直前に、副制御回路200にラウンド間表示コマンドを送信する。
次いで、メインCPU71は、大入賞口内残留球監視処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(「05」)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上である(最終ラウンドである)という条件が満たされたか否かを判断する。
S17において、メインCPU71が上記条件を満たさないと判別した場合には、メインCPU71は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(「06」)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU71は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大入賞口再開放前待ち時間管理処理が実行されるように設定される。
一方、S17において、メインCPU71が上記条件を満たしたと判別した場合には、メインCPU71は、大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間(大当り終了インターバル時間)を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S17でセットされた大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り終了インターバル処理が実行されるように設定される。
次いで、S17において、メインCPU71が、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上ではないと判別した場合、メインCPU71は大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S18)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「06」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU71は、大入賞口開放中処理を示す値(「04」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU71は、開放上限時間(例えば30sec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S18の処理後に上述した大入賞口開放中処理(S16)が再度実行されるように設定される。
さらに、メインCPU71は、S18において、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前に、副制御回路200に大入賞口開放中表示コマンドを送信する。
また、S17において、メインCPU71が、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、S19の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。なお、大当り終了インターバル処理の詳細については、後述の図32を参照しながら後で説明する。
そして、メインCPU71は、大当り図柄が確変図柄である場合には、遊技状態を確変遊技状態に移行させる制御を行い、大当り図柄が非確変図柄である場合には、遊技状態を通常遊技状態に移行させる制御を行う。なお、大当り図柄が「小当り」に対応する図柄である場合には、メインCPU71は、「小当り」遊技終了後の遊技状態が、「小当り」が当選した時に制御されていた遊技状態よりも有利な遊技状態に移行しないように制御する。
次いで、メインCPU71は、大当り遊技状態或いは小当り遊技状態が終了した場合、又は、「ハズレ」に当選した場合には、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S20)。
この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU71は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、S20の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(S12)が実行されるように設定される。
そして、S20の処理後、メインCPU71は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図28参照)のS4に移す。
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的には、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく且つ当り判定の結果が「ハズレ」である場合には、メインCPU71は、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「08」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、上述した特別図柄記憶チェック処理(S12)、特別図柄変動時間管理処理(S13)、特別図柄表示時間管理処理(S14)及び特別図柄ゲーム終了処理(S20)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU71は、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく且つ当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」である場合には、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU71は、上述した特別図柄記憶チェック処理(S12)、特別図柄変動時間管理処理(S13)、特別図柄表示時間管理処理(S14)及び大当り開始インターバル管理処理(S15)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU71は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への移行制御が実行された場合には、制御状態フラグを「04」、「05」、「06」の順でセットする。これにより、メインCPU71は、上述した大入賞口開放中処理(S16)、大入賞口内残留球監視処理(S17)及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S18)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技又は小当り遊技を実行する。
なお、大当り遊技中に、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、メインCPU71は、制御状態フラグを「04」、「05」、「07」、「08」の順でセットする。これにより、メインCPU71は、上述した大入賞口開放中処理(S16)、大入賞口内残留球監視処理(S17)、大当り終了インターバル処理(S19)及び特別図柄ゲーム終了処理(S20)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
上述したように、特別図柄制御処理では、ステータスに応じて処理フローを分岐させている。また、図28に示す主制御メイン処理中のS4の普通図柄制御処理もまた、後述するように、特別図柄制御処理と同様に、ステータスに応じて処理フローを分岐させる。
本実施形態の処理プログラムは、ステータスに応じて処理を分岐させて行う場合にコール命令で、小モジュールから親モジュールへの純粋な戻り処理が可能となるように、プログラミングされている。その結果、上記処理を実行するためにジャンプテーブルを配置する場合と比較して、本実施形態では、プログラムの容量を削減することができる。
[特別図柄記憶チェック処理]
次に、図30を参照して、特別図柄制御処理(図29参照)中のS12で行う特別図柄記憶チェック処理について説明する。なお、図30は、本実施形態における特別図柄記憶チェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグをロードする(S31)。この処理では、メインCPU71は、メインRAM73に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。
次いで、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00」)であるか否かを判別する(S32)。S32において、メインCPU71が、制御状態フラグが「00」でないと判別した場合(S32がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
一方、S32において、メインCPU71が、制御状態フラグが「00」であると判別した場合(S32がYES判定の場合)、メインCPU71は、第2始動口入賞(第2特別図柄の可変表示)の保留個数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判別する(S33)。
S33において、メインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(S33がNO判定の場合)、メインCPU71は、第2始動口入賞の保留個数に対応する第2始動記憶数の値を「1」減算する(S34)。
本実施形態では、メインCPU71は、メインRAM73に設けられた第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動中又は保留中の第2特別図柄の可変表示に対応する特別図柄ゲームの始動記憶があるか否かを判別する。第2特別図柄始動記憶領域(0)には、変動中の第2特別図柄の可変表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。そして、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第2特別図柄の可変表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。なお、各第2特別図柄始動記憶領域に記憶されている始動記憶に含まれるデータは、例えば、第2始動口45の入賞時に取得した大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値等のデータである。
S34の処理後、メインCPU71は、第2始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う(S35)。この処理では、メインCPU71は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)のデータを、それぞれ第2特別図柄始動記憶領域(0)〜(3)に転送(記憶)する。そして、S35の処理後、メインCPU71は、後述のS40の処理を行う。
ここで、再度、S33の処理に戻って、S33において、メインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(S33がYES判定の場合)、メインCPU71は、第1始動口入賞(第1特別図柄の可変表示)の保留個数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判別する(S36)。
S36において、メインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「0」であると判別した場合(S36がYES判定の場合)、メインCPU71は、デモ表示処理を行う(S37)。そして、S37の処理後、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
なお、S37のデモ表示処理では、メインCPU71は、メインRAM73にデモ表示許可値をセットする。すなわち、メインCPU71は、第1始動口入賞及び第2始動口入賞の保留個数が「0」になった状態(特別図柄ゲームの始動記憶が「0」になった状態)が所定時間(例えば、30sec)維持されると、デモ表示許可値として所定値をセットする。また、S37のデモ表示処理においてデモ表示許可値が所定値であった場合には、メインCPU71は、デモ表示コマンドデータをメインRAM73にセットする。そして、デモ表示コマンドデータは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200内のホスト制御回路210に送信される。副制御回路200は、デモ表示コマンドデータを受信すると、表示装置13の表示領域13aにデモ画面を表示させる。
一方、S36において、メインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「0」でないと判別した場合(S36がNO判定の場合)、メインCPU71は、第1始動口入賞の保留個数に対応する第1始動記憶数の値を「1」減算する(S38)。
本実施形態では、メインCPU71は、メインRAM73に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されているか否かを判別して、変動中又は保留中の第1特別図柄の可変表示に対応する特別図柄ゲームの始動記憶があるか否かを判別する。第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動中の第1特別図柄の可変表示に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)には、保留されている4回分の第1特別図柄の可変表示(保留球)に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。なお、各第1特別図柄始動記憶領域に記憶されている始動記憶に含まれるデータは、例えば、第1始動口44の入賞時に取得した大当り判定用乱数値及び大当り図柄乱数値等のデータである。
S38の処理後、メインCPU71は、第1始動口入賞に基づいて特別図柄記憶転送処理を行う(S39)。この処理では、メインCPU71は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)のデータを、それぞれ第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(3)に転送(記憶)する。そして、S39の処理後、メインCPU71は、後述のS40の処理を行う。
次いで、S35又はS39の処理後、メインCPU71は、時短状態変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S40)。
S40において、メインCPU71が、時短状態変動回数カウンタの値が「0」であると判別した場合(S40がYES判定の場合)、メインCPU71は、後述のS44の処理を行う。一方、S40において、メインCPU71が、時短状態変動回数カウンタの値が「0」でないと判別した場合(S40がNO判定の場合)、メインCPU71は、時短状態変動回数カウンタの値を「1」減算する(S41)。
S41の処理後、メインCPU71は、時短状態変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S42)。
S42において、メインCPU71が、時短状態変動回数カウンタの値が「0」でないと判別した場合(S42がNO判定の場合)、メインCPU71は、後述のS44の処理を行う。一方、S42において、メインCPU71が、時短状態変動回数カウンタの値が「0」であると判別した場合(S42がYES判定の場合)、メインCPU71は、時短フラグに「0」をセットする(S43)。
S43の処理後、S40がYES判定の場合、又は、S42がNO判定の場合、メインCPU71は、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01」)をセットする(S44)。また、この処理では、メインCPU71は、副制御回路200に、保留減算コマンド及び特別図柄演出開始コマンドを送信する。
次いで、メインCPU71は、大当り判断処理を行う(S45)。この処理では、メインCPU71は、始動口入賞時に取得された大当り判定用乱数値に基づいて、抽選により「大当り」、「小当り」及び「ハズレ」にいずれに当選したか判断(決定)する。
次いで、メインCPU71は、前回の変動表示に用いられた記憶領域の情報(データ)をクリアする(S46)。次いで、メインCPU71は、決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする(S47)。そして、S47の処理後、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
[特別図柄表示時間管理処理]
次に、図31を参照して、特別図柄制御処理(図29参照)中のS14で行う特別図柄表示時間管理処理について説明する。なお、図31は、本実施形態における特別図柄表示時間管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であるか否かを判別する(S51)。S51において、メインCPU71が、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)でないと判別した場合(S51がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
一方、S51において、メインCPU71が、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02」)であると判別した場合(S51がYES判定の場合)、メインCPU71は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する(S52)。この処理では、メインCPU71は、待ち時間タイマにセットされた変動確定後の待ち時間(変動開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。
S52において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(S52がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。一方、S52において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(S52がYES判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄ゲームが「大当り」であるか否かを判別する(S53)。また、この処理では、メインCPU71は、同時に、特別演出停止コマンドを副制御回路200に送信する。
S53において、メインCPU71が、特別図柄ゲームが「大当り」でないと判別した場合(S53がNO判定の場合)、メインCPU71は、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)をセットする(S54)。そして、S54の処理後、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
一方、S53において、メインCPU71が、特別図柄ゲームが「大当り」であると判別した場合(S53がYES判定の場合)、メインCPU71は、大当りフラグをオン状態にセットする(S55)。なお、大当りフラグは、大当り遊技を行うか否かを示すフラグである。
次いで、メインCPU71は、時短状態変動回数カウンタの値、時短フラグの値及び確変フラグの値をクリアする(S56)。次いで、メインCPU71は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を示す値(「03」)をセットする(S57)。
次いで、メインCPU71は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する大当り開始インターバル時間(例えば、5000msec)を待ち時間タイマにセットする(S58)。次いで、メインCPU71は、特別図柄に対応する大当り開始コマンド(特別図柄当り開始表示コマンド)をメインRAM73にセットする(S59)。また、この処理では、メインCPU71は、同時に、特別図柄当り開始表示コマンドを副制御回路200に送信する。
次いで、メインCPU71は、ラウンド数表示LEDパターンフラグをオン状態にセットする(S60)。なお、ラウンド数表示LEDパターンフラグは、残りラウンド数を所定パターンで表示するか否かを示すフラグである。そして、S60の処理後、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
[大当り終了インターバル処理]
次に、図32を参照して、特別図柄制御処理(図29参照)中のS19で行う大当り終了インターバル処理について説明する。なお、図32は、本実施形態における大当り終了インターバル処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であるか否かを判別する(S71)。
S71において、メインCPU71が、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)でないと判別した場合(S71がNO判定の場合)、メインCPU71は、大当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。一方、S71において、メインCPU71が、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「07」)であると判別した場合(S71がYES判定の場合)、メインCPU71は、待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S72)。この処理では、メインCPU71は、待ち時間タイマにセットされた大当り終了インターバル時間が消化されたか否かを判別する。
S72において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(S72がNO判定の場合)、メインCPU71は、大当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。一方、S72において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(S72がYES判定の場合)、メインCPU71は、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアする(S73)。
次いで、メインCPU71は、ラウンド数振り分けフラグをクリアする(「0」にする)(S74)。
次いで、メインCPU71は、制御状態フラグに、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)をセットする(S75)。また、この処理では、メインCPU71は、同時に、特別図柄当り終了表示コマンドを副制御回路200に送信する。次いで、メインCPU71は、大当りフラグをクリアする(S76)。
次いで、メインCPU71は、大当り種類決定テーブル(図20〜図23参照)を参照し、大当り当選時の遊技状態及び大当り時選択図柄コマンドの種別に基づいて、確変フラグの値をセットする(S77)。次いで、メインCPU71は、大当り種類決定テーブル(図20〜図23参照)を参照し、大当り当選時の遊技状態及び大当り時選択図柄コマンドの種別に基づいて、時短フラグの値をセットする(S78)。
次いで、メインCPU71は、時短フラグの値が「1」であるか(時短フラグがオン状態であるか)否かを判別する(S79)。S79において、メインCPU71が、時短フラグの値が「1」でないと判別した場合(S79がNO判定の場合)、メインCPU71は、大当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
一方、S79において、メインCPU71が、時短フラグの値が「1」であると判別した場合(S79がYES判定の場合)、メインCPU71は、大当り種類決定テーブル(図20〜図23参照)を参照し、大当り当選時の遊技状態及び大当り時選択図柄コマンドの種別に基づいて、対応する時短回数の値を時短状態変動回数カウンタにセットする(S80)。そして、S80の処理後、メインCPU71は、大当り終了インターバル処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図29参照)に戻す。
[システムタイマ割込処理]
本実施形態のパチンコ遊技機1では、メインCPU71は、メイン処理の実行中であっても、所定周期でメイン処理を中断し、システムタイマ割込処理を実行する。具体的には、メインCPU71は、クロック発生回路74から所定周期(例えば2msec)で発生されるクロックパルスに応じて、システムタイマ割込処理を実行する。ここで、図33を参照して、メインCPU71により実行されるシステムタイマ割込処理について説明する。なお、図33は、本実施形態におけるシステムタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、各レジスタのデータ(情報)を退避させる(S121)。次いで、メインCPU71は、乱数更新処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU71は、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ、当り判定用カウンタ、転落判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、演出パターン決定用カウンタなどから抽出される各種乱数値を更新する。なお、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠ける。そのため、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、公正さを担保するために2msec周期で決まったタイミングで更新を行う。
次いで、メインCPU71は、スイッチ入力検出処理を行う(S123)。この処理では、メインCPU71は、各種始動口、各種入賞口及び球通過検出器43への入賞又は通過を検出する。なお、スイッチ入力検出処理の詳細については、後述の図34を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU71は、タイマ更新処理を行う(S124)。具体的には、メインCPU71は、主制御回路70と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等の各種タイマの更新処理を行う。
次いで、メインCPU71は、コマンド出力処理を行う(S125)。この処理では、メインCPU71は、副制御回路200のホスト制御回路210に、例えば、入賞コマンド、変動コマンド等の各種コマンドを出力する。
次いで、メインCPU71は、遊技情報出力処理を行う(S126)。この処理では、メインCPU71は、主制御回路70、副制御回路200、払出・発射制御回路123等で処理される遊技に係る各種情報を、遊技店のホールコンピュータに出力する。
次いで、メインCPU71は、S121で退避させた各レジスタのデータを復帰させる(S127)。そして、S127の処理後、メインCPU71は、システムタイマ割込処理を終了する。
[スイッチ入力検出処理]
次に、図34を参照して、システムタイマ割込処理(図33参照)中のS123で行うスイッチ入力検出処理について説明する。なお、図34は、本実施形態におけるスイッチ入力検出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、始動口入賞検出処理を行う(S131)。この処理では、メインCPU71は、第1始動口44又は第2始動口45に遊技球が入球(通過)したか否かを判別する。すなわち、メインCPU71は、第1始動口入賞球センサ44a又は第2始動口入賞球センサ45aにより遊技球の入賞が検出されたか否かを検出する。なお、始動口入賞検出処理の詳細については、後述の図35を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU71は、一般入賞口通過検出処理を行う(S132)。この処理では、メインCPU71は、一般入賞口51又は52に遊技球が入球したか否かを判別する。すなわち、メインCPU71は、一般入賞球センサ51a又は52aにより遊技球の入賞が検出されたか否かを検出する。そして、一般入賞口51又は52への遊技球の入賞が検出された場合には、メインCPU71は、該入賞に対応する所定の各種処理を行う。
次いで、メインCPU71は、大入賞口通過検出処理を行う(S133)。この処理では、メインCPU71は、第1大入賞口53又は第2大入賞口54に遊技球が入球したか否かを判別する。すなわち、メインCPU71は、第1大入賞口ソレノイド53b又は第2大入賞口ソレノイド54bにより遊技球の入賞が検出されたか否かを検出する。そして、第1大入賞口53又は第2大入賞口54への遊技球の入賞が検出された場合には、メインCPU71は、該入賞に対応する所定の各種処理を行う。
次いで、メインCPU71は、ゲート通過検出処理を行う(S134)。この処理では、メインCPU71は、遊技球が球通過検出器43を通過したか否かを判別する。すなわち、メインCPU71は、通過球センサ43aにより遊技球の通過が検出されたか否かを検出する。次いで、遊技球が球通過検出器43を通過したことが検出された場合には、メインCPU71は、該通過に対応する所定の各種処理を行う。そして、S134の処理後、メインCPU71は、スイッチ入力検出処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図33参照)のS124に移す。
[始動口入賞検出処理]
次に、図35を参照して、スイッチ入力検出処理(図34参照)中のS131で行う始動口入賞検出処理について説明する。なお、図34は、本実施形態における始動口入賞検出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、第1始動口入賞球センサ44aの出力信号に基づいて、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されたか否かを判別する(S141)。
S141において、メインCPU71が、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されていないと判別した場合(S141がNO判定の場合)、メインCPU71は、後述のS149の処理を行う。一方、S141において、メインCPU71が、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されたと判別した場合(S141がYES判定の場合)、メインCPU71は、第1始動口入賞に対応する払出情報をメインRAM73にセットする(S142)。本実施形態では、遊技球が第1始動口44に入賞すると所定数の遊技球が払い出される。それゆえ、S142の処理では、所定数の遊技球の払出情報がセットされる。
S142の処理後、メインCPU71は、第1始動口入賞(第1特別図柄の可変表示)の保留個数(保留球の個数)が「4」未満であるか否かを判別する(S143)。
S143において、メインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「4」未満でないと判別した場合(S143がNO判定の場合)、メインCPU71は、後述のS149の処理を行う。一方、S143において、メインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「4」未満であると判別した場合(S143がYES判定の場合)、メインCPU71は、第1始動口入賞の保留個数を「1」加算する処理を行う(S144)。
S144の処理後、メインCPU71は、抽選に用いる各種乱数値を取得し、取得した各種乱数値をメインRAM73の所定領域に格納する(S145)。具体的には、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、転落判定用乱数値等の各種乱数値を取得する。
次いで、メインCPU71は、第1特別停止図柄判定処理を行う(S146)。この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)(図16参照)及び図柄判定テーブル(第1始動口)(図18参照)を参照し、S145で取得した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、「大当り」か否かの判定を行うとともに、「大当り」の場合には、表示装置13の表示画面に表示される予定の大当り図柄(演出用識別図柄)の選択(判定)を行う。
次いで、メインCPU71は、転落の有無の判断処理を行う(S147)。この処理では、メインCPU71は、S145で取得した転落判定用乱数値に基づいて、転落抽選を行い、転落の発生の有無を判定する。これにより、メインCPU71は、転落抽選情報(「0」:転落無し、又は、「1」:転落有り)を取得する。
次いで、メインCPU71は、第1始動口入賞時の保留加算コマンドデータをメインRAM73にセットする(S148)。
この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)(図16参照)、図柄判定テーブル(第1始動口)(図18参照)、大当り種類決定テーブル(図20〜図23参照)及び入賞時演出情報決定テーブル(図24参照)を参照して得られる、遊技状態(「通常」、「確変」、「時短」)、当選種別(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)、始動記憶数(第1特別図柄の保留個数)、図柄指定コマンド、大当り時選択図柄コマンド、入賞時演出情報、大当り判定の結果情報、転落抽選情報などの情報に基づいて、保留加算コマンドに含ませる情報(送信内容)を決定する。
なお、この際、遊技状態は、確変フラグ及び時短フラグの値を参照して取得され、当選種別は、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)(図16参照)を参照することにより取得され、図柄指定コマンド及び大当り時選択図柄コマンドは、図柄判定テーブル(第1始動口)(図18参照)を参照することにより取得され、入賞時演出情報は、入賞時演出情報決定テーブル(図24参照)を参照することにより取得される。また、大当り判定の結果情報は、S146の処理で取得され、転落抽選情報は、S147の処理で取得される。
また、本実施形態では、S148の処理において、第1始動口入賞時の保留加算コマンドがメインCPU71から副制御回路200(ホスト制御回路210)に送信される。そして、この第1始動口入賞時の保留加算コマンドに基づいて、副制御回路200は、保留演出及び先読み演出の演出パターンを選択する。
S148の処理後、又は、S141或いはS143がNO判定の場合、メインCPU71は、第2始動口入賞球センサ45aの出力信号に基づいて、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されたか否かを判別する(S149)。
S149において、メインCPU71が、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されていないと判別した場合(S149がNO判定の場合)、メインCPU71は、始動口入賞検出処理を終了し、処理をスイッチ入力検出処理(図34参照)のS132に移す。一方、S149において、メインCPU71が、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されたと判別した場合(S149がYES判定の場合)、メインCPU71は、第2始動口入賞に対応する払出情報をメインRAM73にセットする(S150)。本実施形態では遊技球が第2始動口45に入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。それゆえ、S150の処理では、所定数の遊技球の払出情報がセットされる。
S150の処理後、メインCPU71は、第2始動口入賞(第2特別図柄の可変表示)の保留個数(保留球の個数)が「4」未満であるか否かを判別する(S151)。
S151において、メインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「4」未満でないと判別した場合(S151がNO判定の場合)、メインCPU71は、始動口入賞検出処理を終了し、処理をスイッチ入力検出処理(図34参照)のS132に移す。一方、S151において、メインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「4」未満であると判別した場合(S151がYES判定の場合)、メインCPU71は、第2始動口入賞の保留個数を「1」加算する処理を行う(S152)。S152の処理後、メインCPU71は、抽選に用いる各種乱数値を取得し、取得した各種乱数値をメインRAM73の所定領域に格納する(S153)。具体的には、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、転落判定用乱数値等の各種乱数値を取得する。
次いで、メインCPU71は、第2特別停止図柄判定処理を行う(S154)。この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)(図17参照)及び図柄判定テーブル(第2始動口)(図19参照)を参照し、S153で取得した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、「大当り」か否かの判定を行うとともに、大当りの場合には、表示装置13の表示画面に表示される予定の大当り図柄(演出用識別図柄)の選択(判定)を行う。
次いで、メインCPU71は、転落の有無の判断処理を行う(S155)。この処理では、メインCPU71は、S153で取得した転落判定用乱数値に基づいて、転落抽選を行い、転落の発生の有無を判定する。これにより、メインCPU71は、転落抽選情報(「0」:転落無し、又は、「1」:転落有り)を取得する。
次いで、メインCPU71は、第2始動口入賞時の保留加算コマンドデータをメインRAM73にセットする(S156)。
この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)(図17参照)、図柄判定テーブル(第2始動口)(図19参照)、大当り種類決定テーブル(図20〜図23参照)及び入賞時演出情報決定テーブル(図24参照)を参照して得られる、遊技状態(「通常」、「確変」、「時短」)、当選種別(「大当り」、「ハズレ」)、始動記憶数(第2特別図柄の保留個数)、図柄指定コマンド、大当り時選択図柄コマンド、入賞時演出情報、大当り判定の結果情報、転落抽選情報などの情報に基づいて、保留加算コマンドに含ませる情報(送信内容)を決定する。
なお、この際、遊技状態は、確変フラグ及び時短フラグの値を参照して取得され、当選種別は、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)(図17参照)を参照することにより取得され、図柄指定コマンド及び大当り時選択図柄コマンドは、図柄判定テーブル(第2始動口)(図19参照)を参照することにより取得され、入賞時演出情報は、入賞時演出情報決定テーブル(図24参照)を参照することにより取得される。また、大当り判定の結果情報は、S154の処理で取得され、転落抽選情報は、S155の処理で取得される。
また、本実施形態では、S156の処理において、第2始動口入賞時の保留加算コマンドがメインCPU71から副制御回路200(ホスト制御回路210)に送信される。副制御回路200は、この第2始動口入賞時の保留加算コマンドに基づいて、保留演出及び先読み演出の演出パターンを選択する。そして、S156の処理後、メインCPU71は、始動口入賞検出処理を終了し、処理をスイッチ入力検出処理(図34参照)のS132に移す。
<副制御回路の動作説明>
次に、図36〜図74を参照して、副制御回路200のサブ基板202(いずれも、例えば図6参照)内の各種制御回路により実行される各種処理の内容について説明する。なお、副制御回路200は、主制御回路70(例えば、図6参照)から送信された各種コマンドを受信し、この各種コマンドに基づいて各種処理を行う。
[副制御メイン処理]
最初に、図36を参照して、ホスト制御回路210(例えば図6参照、以下同じ)により実行される副制御メイン処理について説明する。図36は、本実施形態における副制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。なお、副制御メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。なお、図36を参照して説明する副制御メイン処理および後述の副制御メイン処理(図47、図48、図49参照)において、同じ処理であっても、説明の便宜上、異なる符号を付している。例えば、各種初期化処理を例に説明すると、図36の各種初期化処理(ステップS201)と、図47の各種初期化処理(ステップS381)と、図48の各種初期化処理(ステップS391)と、図48の各種初期化処理(ステップS401)とは、実質的には同じ処理であるが異なる符号を付している。
まず、ホスト制御回路210は、各種初期化処理を行う(ステップS201)。この処理では、ホスト制御回路210は、例えば、ハードウェアの初期化処理、デバイスの初期化処理、各種アプリケーションの初期化処理、バックアップデータの復帰初期化処理、RTC取得処理等の各種初期設定処理を行う。なお、RAMクリアによりゲームデータが消去されているときには乱数初期化処理も行う。また、ホスト制御回路210は、各初期化処理が終了する都度、ウォッチドッグタイマのカウンタをクリアする。なお、起動時には、ウォッチドッグタイマのリセット時間が設定され、その後、サービスパルスの書き込みが行われなかった場合(タイムアウト時)には、電断処理が行われる。また、ウォッチドッグタイマをクリアするタイミングは、副制御メイン処理内のメインループにおける各処理の開始時、各初期化処理の開始時および電断処理への移行時である。
次いで、ホスト制御回路210は、メインループに入り、RTC時刻にもとづいてRTC取得処理、すなわち現在の時刻を取得する処理を行う(ステップS202)。
ホスト制御回路210は、ステップS203において、乱数初期化処理を行う。この乱数初期化処理については後述する。
ホスト制御回路210は、ステップS204において役物の制御コードを取得し、役物とソレノイドとの同期処理を行う(ステップS205)。これらの処理については、後述の「役物ソレノイド制御処理」において説明する。
ホスト制御回路210は、ステップS206において、サブデバイス入力処理を行う。この処理では、ホスト制御回路210は、操作手段等の入力状態(遊技者により例えばボタン等の操作手段に対して操作が行われたか否かの判定処理)にもとづいて、操作内容の情報取得処理等を行う。このサブデバイス入力処理(ステップS206)には、遊技者等の操作によるLED等の輝度調整等が含まれる。
ホスト制御回路210は、ステップS207において、各種リクエスト制御処理を行う。この処理では、ホスト制御回路210は、例えば、サウンドリクエスト制御処理、LEDリクエスト制御処理、役物リクエスト制御処理等の各種リクエスト制御処理を行う。なお、サウンドリクエスト、LEDリクエストおよび役物リクエスト等は、バッファに保存され、後述するステップS213のバンクフリップ後に各デバイスに出力される。これにより、描画との同期を図ることができる。なお、バンクフリップとは、一方のフレームバッファの機能を描画機能から表示機能に切り替えるとともに、他方のフレームバッファの機能を表示機能から描画機能に切り替える処理である。
次いで、ホスト制御回路210は、メインループ内のパケット受信分ループに入り、メイン・サブ間コマンド制御処理を行う(ステップS208)。この処理では、ホスト制御回路210は、メインCPU71からコマンドデータを受信した際のコマンドデータの読み込み処理(コマンド受信処理)及びサブワークRAM210aへのコマンドデータの格納処理(受信データ記憶処理)を行う。
ホスト制御回路210は、ステップS209において、ゲームデータバックアップ処理を行う。本実施形態のパチンコ遊技機1では、RAMクリア判定に使用するゲームデータとして第1データ(マジックコード、プログラムバージョンおよびSUM値)および第2データ(いずれもホールメニューで設定された情報であるマジックコードおよびSUM値)を用意する。そして、ゲームデータバックアップ処理では、第1データをゲームデータ内に保存した後、SRAM210b(図6参照)にバックアップする。また、SRAM210bの別の領域にもゲームデータをバックアップ(ミラーリング)する。電源投入後は、SRAM210bにバックアップされたデータからゲームデータが復帰される。このとき、第1データを使用して、バックアップされたデータに破損がないか否かをチェックする。バックアップされたデータに破損があれば、第2データに破損がないか否かをチェックする。このとき、ホールメニュー情報などの全てのSRAM210bに保存されているデータも初期化する。
次いで、ホスト制御回路210は、アニメーションリクエスト構築処理を行う(ステップS210)。この処理では、ホスト制御回路210は、コマンド解析・状態設定・抽選の処理を行い、これらを受けて、表示装置13を用いて演出制御を行う際に必要なアニメーションリクエストを生成し、このアニメーションリクエストに基づいて実行される表示装置13における演出制御(表示)に対応して、各種演出装置を動作させるための各種リクエスト(サウンドリクエスト、ランプリクエスト及び役物リクエスト)を生成する。
ホスト制御回路210は、上記ステップS202〜ステップS05の処理を、受信コマンド数分実行するまで実行し、受信コマンド数分実行するとパケット受信分ループを抜ける。その後、ホスト制御回路210は、アニメーション更新処理(ステップS211)、描画処理(ステップS212)およびバンクフリップ/バンクフリップ終了待ち(ステップS213)を経て、メインループにおける各処理が繰り返される。
ホスト制御回路210は、上述したステップS202〜ステップS213の一例の処理(メインループ処理)を、所定のFPS周期で繰り返し実行する。なお、FPS周期は、例えば、約16.7msec(60FPS)、約33.3msec(30FPS)等に設定される。所定のFPS周期は、ステップS213において時間調整される。
以下に、タイマ割り込み処理、サブデバイス入力処理、バックライト制御処理、バックライトおよび各種LEDの輝度調整、RTC取得処理、コンポジション再生制御、サウンドアンプ制御処理、サウンドリクエスト制御処理(同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエストがある場合)、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)、LED輝度調整処理、役物ソレノイド制御処理、データロード処理及びサブ乱数処理について、この順で説明する。なお、上記各処理の説明順は、説明の便宜上、処理順とは異なる。
[タイマ割り込み処理]
本実施形態のパチンコ遊技機1では、ホスト制御回路210は、1msec周期で割り込み処理を行う。割り込み処理については、後述する各処理でも説明するが、ここでは、代表的な割り込み処理の一例について、図37を参照して簡単に説明する。図37は、ホスト制御回路(副制御回路)により実行されるタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。なお、図37を参照して簡単に説明するタイマ割り込み処理および後述のタイマ割り込み処理(図44および図46参照)において、同じ処理であっても、説明の便宜上、異なる符号を付している。例えば、役物モータ制御を例に説明すると、図37の役物モータ制御(ステップS251)と、図44の役物モータ制御(ステップS352)と、図46の役物モータ制御(ステップS371)とは、実質的には同じ処理であるが異なる符号を付している。
図37を参照して、タイマ割り込み処理において、ホスト制御回路210は、先ず、役物モータ制御を行う(ステップS251)。次に、ホスト制御回路210は、サブデバイスの入力情報にもとづいて、入力状態判定処理を行う(ステップS252)。次に、ホスト制御回路210は、輝度値にもとづいて、例えば表示装置13として用いられる液晶表示装置のバックライト等の制御処理を行う(ステップS253)。次に、ホスト制御回路210は、サウンドアンプチェック処理(ステップS254)を行う。
[サブデバイス入力処理]
本実施形態において、ホスト制御回路210は、1msec毎のタイマ割り込みで検出されたサブデバイスの入力状態にもとづいて、33.3msec毎のメイン処理でサブデバイス入力判別情報を作成し、この作成されたサブデバイス入力判別情報にもとづいてサブデバイスを制御する。
ホスト制御回路210は、サブデバイスの入力状態を1msec毎のタイマ割り込みで検出すると、この検出結果にもとづいてメイン処理で作成される上記のサブデバイス入力判別情報として、サブデバイス入力情報と、サブデバイス入力ONエッジ情報と、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)と、サブデバイス入力OFFエッジ情報とを作成する。
以下に、図36に示されるサブデバイス入力処理について、図38〜図41を参照して説明する。サブデバイスは、例えば、押しボタンなどのように、入力(例えば操作)情報にもとづいてホスト制御回路210によって制御される。なお、図38は、作成されるサブデバイス入力判別情報を説明するための一例を示す図であり、(a)タイマ割り込みで検出したサブデバイスの入力状態を示す図、(b)メイン処理で作成されるサブデバイス入力情報を示す図、(c)メイン処理で作成されるサブデバイス入力ONエッジ情報を示す図、(c)メイン処理で作成されるサブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)を示す図、(d)メイン処理で作成されるサブデバイスOFFエッジ情報を示す図である。図39は、サブデバイス入力処理の一例を示すフローチャートである。図40は、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理の一例を示すフローチャートである。図41は、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理の一例を示しており、図40から続くフローチャートである。
メイン処理で作成されるサブデバイス入力情報は、図38(b)に示されるように、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態(図38(a)参照)にあわせて作成される。すなわち、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態がONの場合、1が設定される。また、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態がOFFの場合、0が設定される。
サブデバイス入力ONエッジ情報は、図38(c)に示されるように、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態がOFFからONになったことが検出されると、メイン処理で1フレームのみ1が設定される。
サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)は、例えばデバック時や操作ボタンが長押しされたときの制御に使用される情報であり、図38(d)に示されるように、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態がOFFからONになったことが検出されると、メイン処理で1フレームについて1が設定される。そして、それ以降もサブデバイスの入力状態のON状態が続く場合には、キーリピート開始までの一定時間として例えばメイン処理で10フレーム経過後に1フレームに1が設定され、それ以降は例えばメイン処理で4フレーム毎に1が設定される。このように、最初のフレームのみ10フレームと長くしているのは、サブデバイスが長押しされたか否かを判別できるようにするためであり、最初のフレームが短ければ長押しでないと判別することができる。
サブデバイス入力OFFエッジ情報は、図38(e)に示されるように、タイマ割り込みで検出されたサブデバイス入力状態がONからOFFになったことが検出されると、メイン処理で1フレームのみ1が設定される。
本実施形態では、サブデバイスが複数あることを想定し、ホスト制御回路210は、bit単位でサブデバイス入力判別情報を管理している。例えば、bit0はメインボタン、bit1は左ボタン、bit2は右ボタンといったように、最大で例えば32個のデバイスについてのサブデバイス入力判別情報を管理できるようになっている。
次に、図39を参照して、サブデバイス入力処理(例えば、図36のステップS206参照)について説明する。このサブデバイス入力処理は、サブデバイスの入力判別情報として、サブデバイス入力情報、サブデバイス入力ONエッジ情報、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)、および、サブデバイス入力OFFエッジ情報といった例えば4種類の情報を作成する処理である。
ホスト制御回路210は、先ず、現在のサブデバイスの入力状態にもとづいて、現在のサブデバイスの入力情報を作成する(ステップS301)。具体的には、サブデバイスがON状態であれば1を設定し、サブデバイスがOFF状態であれば0を設定する。
次に、ホスト制御回路210は、サブデバイスの入力情報を、現在のサブデバイス入力情報すなわちステップS301で作成されたサブデバイスの入力情報に合わせて更新する(ステップS302)。
次に、ホスト制御回路210は、前回のサブデバイス入力情報が0かつ今回のサブデバイス入力情報が1であるか否かを判別する(ステップS303)。前回のサブデバイス入力情報が0かつ今回のサブデバイス入力情報が1であれば(ステップS303におけるYES)、ホスト制御回路210は、サブデバイス入力ONエッジ情報を1に設定し(ステップS304)、ステップS306に移る。一方、前回のサブデバイス入力情報が0かつ今回のサブデバイス入力情報が1でなければ(すなわち、前回のサブデバイス入力情報が1または/および今回のサブデバイス入力情報が0であれば)、ホスト制御回路210は、サブデバイス入力ONエッジ情報を0に設定し(ステップS305)、ステップS306に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS306において、前回のサブデバイス入力情報が1かつ今回のサブデバイス入力情報が0であるか否かを判別する。前回のサブデバイス入力情報が1かつ今回のサブデバイス入力情報が0であれば(ステップS306におけるYES)、ホスト制御回路210は、サブデバイス入力OFFエッジ情報を1に設定し(ステップS307)、ステップS309に移る。一方、前回のサブデバイス入力情報が1かつ今回のサブデバイス入力情報が0でなければ(すなわち、前回のサブデバイス入力情報が0または/および今回のサブデバイス入力情報が1であれば)、ホスト制御回路210は、サブデバイス入力OFFエッジ情報を0に設定し(ステップS308)、ステップS309に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS309において、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を行う。このサブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理についての詳細は後述する。
ステップS309のサブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を終了すると、ホスト制御回路210は、現在のサブデバイスの入力情報を前回のサブデバイス入力情報に設定し(ステップS310)、サブデバイス入力処理を終了する。
次に、図40および図41を参照して、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理について説明する。
図40に示されるように、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理において、ホスト制御回路210は、先ず、前回のサブデバイス入力情報が0であるか否かを判別する(ステップS321)。前回のサブデバイス入力情報が0であれば(ステップS321におけるYES)、ステップS322に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS322において、今回のサブデバイス入力情報が1であるか否かを判別する。今回のサブデバイス入力情報が1であれば(ステップS322におけるYES)、すなわち、前回のサブデバイス入力情報が0であってかつ今回のサブデバイス入力情報が1であれば、ステップS323に移る。一方、今回のサブデバイス入力情報が1でなければ(ステップS322におけるNO)、すなわち、前回のサブデバイス入力情報が0であってかつ今回のサブデバイス入力情報が0であれば、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を終了する。
次に、ホスト制御回路210は、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)を1に設定する(ステップS323)とともに、経過フレームとして10フレームをセットし(ステップS324)、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を終了する。
ステップS321において、前回のサブデバイス入力情報が1であれば(ステップS321におけるNO)、ホスト制御回路210は、図41のステップS325に移る。
図41を参照し、ホスト制御回路210は、ステップS325において、今回のサブデバイス入力情報が1であるか否かを判別する。今回のサブデバイス入力情報が1であれば(ステップS325におけるYES)、すなわち、前回のサブデバイス入力情報が1であってかつ今回のサブデバイス入力情報が1であれば、経過フレームから1減算し(ステップS326)、ステップS327に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS327において、経過フレームが0であるか否かを判別する。経過フレームが0であれば(ステップS327におけるYES)、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)を1にセットする(ステップS328)とともに、経過フレームを4にセットし(ステップS329)、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を終了する。
ステップS325において、今回のサブデバイス入力情報が1でなければ(ステップS325におけるNO)、すなわち、前回のサブデバイス入力情報が1であってかつ今回のサブデバイス入力情報が0であれば、ホスト制御回路210は、経過フレームを0にセットし(ステップS330)、ステップS331に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS331において、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)を0にセットすると、サブデバイス入力ONエッジ情報(リピート機能付き)処理を終了する。
このように、ホスト制御回路210は、1msec毎のタイマ割り込みで検出されたサブデバイスの入力状態にもとづいて、33.3msec毎のメイン処理で上述の4種類のサブデバイス入力判別情報を作成し、これら4種類のサブデバイス入力判別情報にもとづいてサブデバイスを制御することで、サブデバイスの連打演出の制御、長押し演出の制御、時刻設定時の制御、その他の操作の制御などを容易に行うことが可能となる。
[バックライト制御処理]
次に、バックライト制御処理(例えば液晶表示器等のバックライトを制御するバックライト制御処理)について、図42および図43を参照して説明する。図42は、バックライト制御処理を概念的に説明するための一例を示す図である。図43は、バックライト制御処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のバックライト制御処理は、SPI非同期データライト(SPI+DMA)の機能を用いて例えばシリアル・ペリフェラル・インタフェース(Serial Peripheral Interface、以下「SPI」と称する)のシリアル出力端子から連続して絶え間なくパルス幅変調(pulse width modulation、以下「PWM」と称する)相当の信号を出力し、デューティ(輝度)を変更できるようにしたものである。これにより、バックライト制御用のドライバを介さずにバックライト制御を行うことが可能となる。
本実施形態では、例えば、SPIクロックの周波数100kHz、SPI1クロックが0.01msec、SPIで16ビット(輝度データの1データが16bit)のデータ送信に要する時間が0.16msec、ホスト制御回路210の定時割り込みが1msec、ホスト制御回路210の定時割り込み間でSPIから送信される輝度データの数が100bitである。そのため、ホスト制御回路210の定時割り込み間で送信される輝度データの個数は6.25(100/16)個である(図42参照)。したがって、例えば16bitの輝度データを64個をセット(格納)できるFIFO(First In First Out)のデータ領域に輝度データが32個補充されるまでに実行される定時割り込み回数は5〜6回であると考えられる。なお、この回数は、ホスト制御回路210の定時割り込みの時間によって異なる。
例えば16bitの輝度データを64個をセット(格納)できるFIFO(First In First Out)のデータ領域にセット(記憶)されている輝度データが32個を下回るとコールバック関数が呼ばれるため、FIFOのデータ領域が常に埋められているわけではない。そのため、33.3msec周期で実行されるメイン処理における他の処理で時間を要してFIFOのデータ領域に輝度データをセットする(記憶させる)処理が回ってこないと、FIFOのデータ領域が空になる(バックライトが真っ暗になる)可能性がある。
そこで、本実施形態では、電源投入後に、先ず、1データ16bitの輝度データを最初に64個セットしてFIFOのデータ領域を埋め、その後、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが32個を下回るとコールバック関数が呼ばれ、コールバック関数の中で32個のデータをセットし、FIFOのデータ領域が空にならないようにしている。
図43に示されるように、バックライト制御処理において、ホスト制御回路210は、先ず、初期設定時の処理であるか否かを判別する(ステップS341)。ホスト制御回路210は、初期設定時の処理(すなわち、図36のステップ201のうちの一処理)であると判別すると(ステップS341におけるYES)、輝度0の輝度データをFIFOのデータ領域に64個セットし(ステップS342)、ステップS343に移る。一方、初期設定時の処理でない(すなわち、図37のステップS253の処理)であると判別すると(ステップS341におけるNO)、ステップS342の処理をスキップし、ステップS343に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS343において、輝度値が変更されたか否かを判別する。ホスト制御回路210は、輝度値が変更されたと判別すると(ステップS343におけるYES)、FIFOのデータ領域にセットする輝度データを変更し(ステップS344)、ステップS345に移る。一方、輝度値が変更されていないと判別すると(ステップS343におけるNO)、ステップS344の処理をスキップし、ステップS345に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS345において、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より少ないか否かを判別し、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より少なければ(ステップS345におけるYES)、FIFOのデータ領域に32個の輝度データをセット、すなわち補充し(ステップS346)、バックライト制御処理を終了する。一方、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より多ければ(ステップS345におけるNO)、ホスト制御回路210は、バックライト処理を終了する。
このように、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが空にならないように処理することで、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して絶え間なくPWM相当の信号を出力することができ、バックライト制御用のドライバを介さずにバックライト制御を行うことが可能となる。
なお、本実施形態のバックライト制御処理のステップS343〜ステップS346の処理を、次のように代えることもできる。すなわち、輝度0のデータを64個セット(ステップS342を参照)した後、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より少ないか否かを判別する処理を行う。その後、輝度値が変更されたか否かを判別し、輝度値が変更されたと判別すると設定に応じた輝度データをFIFOのデータ領域に32個セットし、輝度値が変更されていないと判別すると前回と同じ輝度データをFIFOのデータ領域に32個セットする。このようにして輝度データをFIFOのデータ領域にセットし、バックライト制御処理を終了するようにしても良い。
また、本実施形態では、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが32個(FIFOにセットできるデータ数の半分)を下回ると32個の輝度データを補充するようにしているが、輝度データを補充するタイミングおよび補充する輝度データの数はこれに限られず、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが所定数を下回ると当該所定数の輝度データを補充するようにすればよい。また、FIFOのデータ領域に補充される輝度データは上記の所定数である必要はなく、例えば、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数を下回ると、第2の数の輝度データを補充するようにしても良い。ただし、FIFOのデータ領域に輝度データをセットする頻度が多くなりすぎず且つFIFOのデータ領域にセットされている輝度データが空にならないようにする観点から言えば、上記の所定数または第1の数は、FIFOのデータ領域にセットできるデータ数の半分程度の輝度データ数であることが好ましいが、上記の通りこれに限られるものではない。なお、上記の「半分程度」とは、FIFOのデータ領域に輝度データをセットする頻度が多くなりすぎず且つFIFOのデータ領域にセットされている輝度データが空にならない範囲であればよく、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの消費スピード等に応じて半分以下や半分未満等、様々な判断方法がある。例えば、本実施形態におけるFIFOのデータ領域は16bitの輝度データを64個までセットできるため、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが1〜64個であるときに新たにに1個以上の輝度データをセットするようにしても良いが、バックライトが暗くなってしまう(FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが0になってしまう)ことを防止する観点から言えば、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが2個以上であるときに新たに1個以上の輝度データをセットすることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
[バックライト制御処理の変形例]
次に、バックライト制御処理の変形例について、図44および図45を参照して説明する。図44は、バックライト制御処理の変形例にともなうタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。図45は、バックライト制御処理の変形例を示すフローチャートである。
バックライト制御処理の変形例では、1msecのタイマ割り込み処理において処理に時間を要する可能性があるときに、バックライト制御処理においてFIFOのデータ領域にデータをセットしてから所定時間以上経過したか否かを判定し、所定時間以上経過した場合にFIFOのデータ領域にデータをセットするようにしたものである。
図44のタイマ割り込み処理では、ホスト制御回路210は、先ず、バックライト制御処理を行う(ステップS351)。以下、説明の便宜上、ステップS352以降の処理について説明する前に、ステップS351のバックライト制御処理について、図45を参照して説明する。
図45に示されるように、バックライト制御処理において、ホスト制御回路210は、先ず、初期設定時の処理であるか否かを判別する(ステップS361)。ホスト制御回路210は、初期設定時の処理(すなわち、図36のステップ201のうちの一処理)であると判別すると(ステップS361におけるYES)、輝度0の輝度データをFIFOのデータ領域に64個セットし(ステップS362)、その後、ステップS366に移る。一方、初期設定時の処理でない(すなわちステップS351の処理)であると判別すると(ステップS361におけるNO)、ステップS363に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS363において、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より少ないか否かを判別し、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より少なければ(ステップS363におけるYES)、FIFOのデータ領域に32個の輝度データをセットすなわち補充し(ステップS364)、ステップS365に移る。一方、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データの数が32個より多ければ(ステップS363におけるNO)、ステップS366に移る。上記の32個は、上述したとおり、FIFOにセットできるデータ数の半分である。
ホスト制御回路210は、ステップS365において、経過時間をリセットし(ステップS365)、経過時間の計時を開始する(ステップS366)。ステップS366において経過時間の計時を開始すると、ホスト制御回路210は、バックライト制御処理を終了する。
図44に戻り、ホスト制御回路210は、ステップS351のバックライト制御処理を終了したのち、役物モータ制御を行う(ステップS352)。
この変形例において、ホスト制御回路210は、役物モータ制御のように処理に時間を要する可能性がある処理を行ったのち、ステップS366で計時を開始した経過時間が所定時間以上経過したか否かを判別する(ステップS353)。所定時間以上経過していれば(ステップS353におけるYES)、FIFOのデータ領域に32個の輝度データをセットする(ステップS354)。一方、所定時間以上経過していなければ(ステップS353におけるNO)、FIFOのデータ領域に輝度データを補充する必要がないため、ステップS357に移る。
なお、上述したとおり、SPIで16ビット(輝度データの1データが16bit)のデータ送信に要する時間が0.16msecであるから、32個の輝度データを送信するためには5.12msec要すると考えられる。そこで、この変形例では、ステップS353において、所定時間として5.12msec以上経過したか否かを判別している。
ホスト制御回路210は、ステップS354の処理を行ったのち、経過時間をリセットし(ステップS355)、経過時間の計時を再び開始する(ステップS356)。そして、ステップS356において経過時間の計時を開始すると、ホスト制御回路210は、入力状態判定処理(ステップS357)を行い、タイマ割り込み処理を終了する。
このように、FIFOのデータ領域に輝度データをセットしたときに計時を開始し、時間を要する可能性のある処理のあとに、上記の計時時間が所定時間以上経過していれば輝度データを補充することで、FIFOのデータ領域にある輝度データが空になることを防止することが可能となる。
なお、この変形例では、ステップS353〜ステップS357の処理を、役物モータ制御(ステップS352)のあとに行う例について説明したが、これはあくまでも一例である。すなわち、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが空になることを防止する観点からいえば、ステップS353〜ステップS357の処理を、処理に時間を要する可能性のある処理のあとに行えばよく、かかる処理は特定の処理に限定されるものではない。
[バックライトおよび各種LEDの輝度調整]
次に、バックライトおよび各種LEDの輝度調整のバリエーションについて説明する。各種LEDとは、盤側LED(例えば、遊技盤12に配されるLED)や枠側LED等が相当し、本明細書ではLEDを含むランプ群18等(例えば、図5参照)がこれにあたる。さらに本明細書では、バックライトおよび各種LEDの輝度調整のバリエーションとして、第1実施例〜第3実施例の3つのバリエーションについて、それぞれ、図46〜図49を参照して説明する。図46は、バックライト制御処理を示すタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。図47は、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第1実施例を説明するためのホスト制御回路210により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。図48は、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第2実施例を説明するためのホスト制御回路210により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。図49は、バックライトおよび各種LEDの輝度調整の処理の第3実施例を説明するためのホスト制御回路210により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。ただし、図47〜図49では、説明に必要な処理のみを示しており、その他の処理については省略している。なお、以下に説明する第1実施例〜第3実施例においても、上述したように、ホスト制御回路210は、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが半分程度になるとFIFOのデータ領域に輝度データを補充する。
なお、FIFOのデータ領域に輝度データを補充するタイミングは、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが半分程度になったときに限られない。本実施形態におけるFIFOのデータ領域は、例えば16bitの輝度データを64個までセットできるため、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが1〜64個であるときに新たにに1個以上の輝度データをセットすれば良い。ただし、バックライトが暗くなってしまう(FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが0になってしまう)ことを防止する観点から言えば、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが2個以上であるときに新たに1個以上の輝度データをセットすることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
(第1実施例)
例えば遊技者等の操作によってバックライト(例えば液晶表示器等のバックライト)の輝度調整が行われた場合、バックライトの輝度が変更されるが、このとき、盤側LEDや枠側LEDの制御に影響を与える場合がある。本実施形態は、このような場合において、バックライトの輝度設定と、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度設定とを共通設定とし、当該設定に応じてバックライト、盤側LEDおよび枠側LEDの制御を行うようにしたものである。これにより、バックライト制御の更新タイミングと、盤側LEDおよび枠側LEDの制御の更新タイミングとが異なっていたとしても、処理を容易にすることが可能となる。
図46のタイマ割り込み処理において、ホスト制御回路210は、役物モータ制御(ステップS371)、入力状態判定処理(ステップS372)、およびバックライト制御処理(ステップS373)を、この順で行う。
図47に示されるように、ホスト制御回路210は、初期化処理(ステップS381)を行ったのち、メインループに移り、LEDリクエスト制御処理を行う(ステップS382)。ステップS382で行われるLEDリクエストは、1フレーム前のアニメーション構築処理(後述するステップS386)において作成されたものである。
ホスト制御回路210は、ステップS382の処理を行うと、サブデバイスの入力状態にもとづいて、上述したサブデバイス(ボタン)入力判別情報の生成処理(ステップS383)を行い、ステップS384に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS384において、サブデバイスの入力状態(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面を遊技者等が操作したこと)にもとづいてバックライトの輝度を設定する。バックライトの輝度は、例えば、強・中・弱の3段階設定となっている。
ステップS384の処理を行うと、ホスト制御回路210は、パケット受信ループに移り、先ずは、実行される演出態様と輝度値の設定とに応じて、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度値を設定する(ステップS385)。盤側LEDおよび枠側LEDの輝度も、バックライトと同様に、例えば、強・中・弱の3段階設定となっている。
ここで、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度の設定と、バックライトの輝度の設定とを共通設定とすることで、制御負荷の増大を抑制しつつ、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度の設定とバックライトの輝度の設定との両方を遊技者等の操作によって変更できるようになっている。例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面を遊技者等が操作したことにもとづいて、ホスト制御回路210は、バックライトの輝度値を変更する(ステップS384)とともに、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度値も変更する(ステップS385)。このとき、バックライトの輝度値の段階と、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度値の段階とも共通となっている。例えば、バックライトの輝度値の段階が中であれば、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度値の段階とも中である。なお、図47に示されるように、バックライトの輝度更新タイミングと、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度更新タイミングが異なるため、バックライトの輝度が更新されたのち、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度が更新されるようになっている。ただし、バックライトの輝度更新タイミングと、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度更新タイミングとが同じとなるように制御しても良い。
なお、バックライトの輝度、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度は、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面を遊技者等が操作したことにもとづいて変更されるようになっているが、これに限られず、例えば、演出用の押しボタンを操作したことにもとづいて、バックライトの輝度、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度が変更されるようにしても良い。この場合、演出用の押しボタンとして機能する期間(押しボタン有効期間)であるか否かを判断しなければならないため、メインフローの中で盤側LEDおよび枠側LEDの輝度を調整してこれらのLEDの輝度に合わせてバックライトを制御する必要がある。
ホスト制御回路210は、ステップS386において、アニメーション構築処理を行う。ステップS386のアニメーション構築処理では、LEDリクエストが作成される。この作成されたLEDリクエストは、バッファで待機されたのち、次のフレームのLEDリクエスト制御処理(ステップS382参照)で出力される。
ホスト制御回路210は、ステップS385およびステップS386の処理を、受信したパケットに応じて繰り返し行う。
ホスト制御回路210は、パケット受信ループを抜けると、アニメーション更新処理を行い(ステップS387)、その後、バンクフリップ/バンクフリップ終了待ちを行う(ステップS388)。
ホスト制御回路210は、メインループにおけるステップS382〜ステップS388の各処理を、33.3msec周期で繰り返し行う。
(第2実施例)
例えば遊技者等による輝度調整操作が行われた場合、上述したように、盤側LEDおよび枠側LEDの制御に影響を与える場合がある。本実施形態は、このような場合において、例えば遊技者等による輝度調整操作が行われた場合、バックライトの輝度値はただちに変更するものの、盤側LEDや枠側LEDの制御は、特別図柄の変動終了後やバンクフリップ間で実行するようにしたものである。
ホスト制御回路210は、上述したとおり、図46のタイマ割り込み処理において、役物モータ制御(ステップS371)、入力状態判定処理(ステップS372)、およびバックライト制御処理(ステップS373)を、この順で行う。
図48に示されるように、ホスト制御回路210は、初期化処理(ステップS391)を行ったのち、メインループに移り、LEDリクエスト制御処理を行う(ステップS392)。ステップS392で行われるLEDリクエストは、1フレーム前のアニメーション構築処理(後述するステップS395)において作成されたものである。
ホスト制御回路210は、ステップS392の処理を行うと、サブデバイスの入力状態(例えば、遊技者等による輝度調整操作)にもとづいて、上述したサブデバイス(ボタン)入力判別情報の生成処理(ステップS393)を行い、ステップS394に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS394において、サブデバイスの入力状態(例えば、遊技者等による輝度調整操作)にもとづいてバックライトの輝度を設定する。バックライトの輝度は、例えば、強・中・弱の3段階設定となっている。
ステップS394の処理を行うと、ホスト制御回路210は、パケット受信ループに移り、アニメーション構築処理を行う(ステップS395)。ステップS395のアニメーション構築処理では、LEDリクエストが作成される。この作成されたLEDリクエストは、バッファで待機されたのち、次のフレームのLEDリクエスト制御処理(ステップS392参照)で出力される。
ホスト制御回路210は、ステップS395の処理を、受信したパケットに応じて繰り返し行う。
ホスト制御回路210は、パケット受信ループを抜けると、アニメーション更新処理を行い(ステップS396)、その後、バンクフリップ/バンクフリップ終了待ちを行い(ステップS397)、ステップS398に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS398において、表示装置13としての液晶表示装置に表示される演出用識別の変動が終了したか否か、すなわち演出用識別図柄の変動時間が経過したか否か判別する(ステップS398)。演出用識別図柄の変動が終了していれば(ステップS398におけるYES)、ホスト制御回路210は、その時の設定値に応じて盤側LEDおよび枠側LEDの輝度を変更する(ステップS399)。一方、特別図柄の変動が終了していなければ(ステップS398におけるNO)、33.3msec周期のメインループにおけるステップS392〜ステップS399の処理を繰り返し行う。なお、ステップS399の処理は、特別図柄の変動が終了したときに代えてまたは加えて、ステップS397のバンクフリップの間に行うようにしても良い。
このように、第2実施例では、ホスト制御回路210は、サブデバイスの入力状態(例えば、遊技者等による輝度調整操作)にもとづいて、遊技者の目に直接影響を及ぼすバックライトの輝度についてはただちに変更されるように制御するが、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度については、バックライトの輝度が変更された後であって且つ演出用識別図柄の変動が終了してから変更されるように制御する。また、演出用識別図柄の変動中に遊技者等による輝度調整操作が行われた場合、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度については、LEDリクエスト制御処理によって変更する必要があるが、バックライトについてはただちに変更することができる。そのため、サブデバイスの入力状態にもとづいて、バックライトの輝度についてはただちに変更されるように制御するが、盤側LEDおよび枠側LEDの輝度についてはLEDリクエスト制御処理によって変更することによって、制御負荷を最小限に抑えることが可能となる。すなわち、例えば遊技者等による輝度調整操作が1回行われるだけで、制御負荷を最小限に抑えつつ、バックライトの輝度および盤側LEDおよび枠側LEDの輝度を変更することが可能となる。
なお、サブデバイスの入力状態(例えば、遊技者等による輝度調整操作)にもとづいてバックライトの輝度が変更されたとき、ホスト制御回路210は、上記変更後の輝度にかかる輝度データを、FIFOのデータ領域にセットする。
(第3実施例)
例えば遊技者等による輝度調整操作が行われた場合、上述したように、盤側LEDおよび枠側LEDの制御に影響を与える場合がある。本実施形態は、このような場合において、例えば遊技者等による輝度調整操作が行われた場合、バックライトの輝度値を変更するとともに、盤側LEDおよび枠側LEDの演出については限定的に行うようにしたものである。限定的に行うとは、例えば、盤側LEDおよび枠側LEDの演出において発光するLEDの数を限定したり、盤側LEDおよび枠側LEDによって行われる演出の数を限定すること等が相当する。演出の数を限定するとは、例えば、本来、演出1〜演出5を行うところ、演出1〜3のみ行い、演出4および演出5については省略して行わないようにすること等が相当する。これにより、直接的に輝度値を変更しなくとも、盤側LEDおよび枠側LEDの演出が制限されるため、盤側LEDおよび枠側LEDから遊技者が受ける光の強度が抑制されることとなる。また、バックライト制御の更新タイミングと、盤側LEDおよび枠側LEDの制御の更新タイミングとが異なっていたとしても、処理を容易にすることが可能となる。
ホスト制御回路210は、上述したとおり、図46のタイマ割り込み処理において、役物モータ制御(ステップS371)、入力状態判定処理(ステップS372)、およびバックライト制御処理(ステップS373)を、この順で行う。
図49に示されるように、ホスト制御回路210は、初期化処理(ステップS401)を行ったのち、メインループに移り、LEDリクエスト制御処理を行う(ステップS402)。ステップS402で行われるLEDリクエストは、1フレーム前のアニメーション構築処理(後述するステップS407)において作成されたものである。
ホスト制御回路210は、ステップS402の処理を行うと、サブデバイスの入力状態にもとづいて、上述したサブデバイス(ボタン)入力判別情報の生成処理(ステップS403)を行い、ステップS404に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS404において、サブデバイスの入力状態(例えば、遊技者等による輝度調整操作)にもとづいてバックライトの輝度を設定する。バックライトの輝度は、例えば、強・中・弱の3段階設定となっている。
ステップS404の処理を行うと、ホスト制御回路210は、輝度の設定変更があったか否かを判別する(ステップS405)。輝度の設定変更があれば(ステップS405におけるYES)、ホスト制御回路210は、その時に設定時に応じて盤側LEDおよび枠側LEDの輝度を限定し(ステップS406)、パケット受信ループに移る。一方、輝度値の設定変更がなければ(ステップS405におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS406の処理を行わずにパケット受信ループに移る。
パケット受信ループに移ると、ホスト制御回路210は、アニメーション構築処理を行う(ステップS407)。ステップS407のアニメーション構築処理では、LEDリクエストが作成される。この作成されたLEDリクエストは、バッファで待機されたのち、次のフレームのLEDリクエスト制御処理(ステップS402参照)で出力される。
ホスト制御回路210は、ステップS407の処理を、受信したパケットに応じて繰り返し行う。
ホスト制御回路210は、パケット受信ループを抜けると、アニメーション更新処理を行い(ステップS408)、その後、バンクフリップ/バンクフリップ終了待ちを行う(ステップS409)。
ホスト制御回路210は、33.3msec周期のメインループにおけるステップS402〜ステップS409の処理を繰り返し行う。
なお、上述したバックライトおよび各種LEDの輝度調整(第1実施例〜第3実施例)について、本実施形態のバックライト制御処理は、上述したとおり、SPI非同期データライト(SPI+DMA)の機能を用いて例えばSPIのシリアル出力端子から連続して絶え間なくPWM相当の信号が出力される。これに対し、盤側LEDや枠側LEDについては、例えば図47のステップS382に示されるように、メインループの1フレーム前に作成されたLEDリクエストにもとづいてLEDが制御される。そのため、バックライトおよび各種LEDの輝度調整が行われたとしても、バックライトの輝度が変更されるタイミングと、盤側LEDや枠側LEDの輝度が変更されるタイミングとは異なる。
[RTC取得処理]
次に、RTC取得処理について、図50を参照して説明する。上述したとおり、RTC取得処理は、各種初期化処理(図36のステップS201参照)内およびメインループ内(図36のステップS201参照)の両方で行われる。なお、図50は、RTC取得処理の一例を示すフローチャートである。
例えば、RTCとの通信を行うことができなかったり、RTC自体に異常が発生しているとき等、RTC異常により正確な時刻を取得できない場合、時刻が更新されずに前回時刻のままとなる。そのため、RTC時刻にもとづいてRTC演出(例えば、クリスマスの時期にクリスマスに関連する演出等)を実行する場合、RTC異常が発生すると、RTC演出を実行することができなくなってしまうおそれがある。さらには、RTC以上が発生するとRTC時刻が更新されないため、RTC演出が実行されたままであったり、予期しないときにRTC演出が実行されるといったことが発生するおそれがある。
そこで、本実施形態のRTC取得処理では、RTC異常である場合、すなわち前回のRTC時刻と現在のRTC時刻とが異なる場合に、現在の時刻にもとづいてRTC演出を実行するようにしている。なお、RTCには二次電池が設けられており、ホスト制御回路210の電源が切断された状態でも時刻を管理することが可能となっている。また、ホスト制御回路210は、RTCから時刻を取得し、エラー発生時刻などの管理を行っている。
図50に示されるように、RTC取得処理において、ホスト制御回路210は、先ず、RTC時刻を取得し(ステップS412)、その後、ステップS413に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS413において、前回時刻の更新を行う。この前回時刻の更新では、後述するステップS416で更新された現在時刻を前回時刻として更新する。その後、ホスト制御回路210は、RTCが異常であるか否かを判別する(ステップS414)。RTCが異常であれば(ステップS414におけるYES)、現在時刻を維持し(ステップS415)、ステップS417に移る。一方、RTCが異常でなければ(ステップS414におけるNO)、現在時刻の更新を行い(ステップS416)、ステップS417に移る。
なお、本実施形態のRTC取得処理では、前回時刻を更新(ステップS413)した後にRTCが異常であるか否かを判別している(ステップS414)が、これに代えて、前回時刻を更新する前にRTCが異常であるか否かを判別し、RTCが異常でなければ前回時刻を更新して現在時刻が維持されないように制御しても良い。
ホスト制御回路210は、ステップS417において、現在時刻が指定時刻(例えば、RTC演出を実行する時刻)であるか否かを判別する。現在時刻が指定時刻であれば(ステップS417におけるYES)、ステップS418に移り、現在時刻が指定時刻でなければ(ステップS417におけるNO)、ステップS420に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS418において、前回時刻と現在時刻とが不一致であるか否かを判別する。RTC異常である場合、前回時刻と現在時刻とが不一致(ステップS418におけるYES)となる。前回時刻と現在時刻とが不一致であれば(ステップS418におけるYES)、RTC演出実行フラグを1にセットする(ステップS419)。すなわち、RTC異常である場合には、現在時刻が指定時刻となったときにRTC演出を実行することとなる。そして、ステップS419の処理を行うと、ホスト制御回路210は、RTC取得処理を終了する。一方、前回時刻と現在時刻とが不一致でなければ(ステップS418におけるNO)、ステップS420に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS420において、RTC演出実行フラグを0にセットする。そして、ステップS420の処理を行うと、ホスト制御回路210は、RTC取得処理を終了する。
このように、本実施形態では、RTC異常であったとしても、現在時刻が指定時刻となったときにRTC演出を実行することで、RTC演出が実行されないといった事態を回避することが可能となる。
[コンポジション再生制御]
次に、コンポジション再生制御について、図51および図52を参照して説明する。
コンポジションは、例えば表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される画像(ムービー)を構成するための素材データを組み合わせたシーンデータであり、一般的には複数のレイヤーから成る。レイヤーには、アニメーションやベクトルグラフィックス、静止画、ライトなどが含まれる。
図51は、表示制御回路230により実行されるアニメーション制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図51に示されるように、表示制御回路230は、先ず、コンポジション再生情報をクリアする(ステップS431)。そして、表示制御回路230は、コンポジション再生制御処理を実行する(ステップS432)。このコンポジション再生制御処理については後述する。その後、表示制御回路230は、最上位直接描画関数を実行し(ステップS433)、アニメーション制御メイン処理を終了する。
図52は、表示制御回路230により実行されるコンポジション再生制御処理の一例を示すフローチャートである。図52に示されるように、表示制御回路230は、先ず、判定したプライオリティ数がプライオリティ数の上限未満(または上限以下)であるか否かを判別する(ステップS441)。判定したプライオリティ数がプライオリティ数の上限未満(または上限以下)であれば(ステップS441におけるYES)、ステップS442に移る。プライオリティ数は同時に再生するコンポジションのレイヤーの数であり、プライオリティ数の上限は再生されるコンポジションにもとづいて予め決められている。したがって、ホスト制御回路210による処理が正常である限り、判定したプライオリティ数がプライオリティ数の上限を超えることはない。よって、表示制御回路230は、判定したプライオリティ数がプライオリティ数の上限を超える場合(ステップS441におけるNO)には、コンポジション再生制御処理を終了する。
表示制御回路230は、ステップS442において、判定したディスプレイ数が使用可能なディスプレイ数未満(または以下)であるか否か、すなわち、判定したディスプレイ数がシステム上使用可能な(例えば搭載された)ディスプレイ数未満(または以下)であるか否かを判別する(ステップS442)。判定したディスプレイ数が使用可能なディスプレイ数未満(または以下)であれば(ステップS442におけるYES)、ステップS443に移る。
表示制御回路230は、ステップS443において、使用したディスプレイ番号が0でないか否か、すなわち、使用可能なディスプレイ番号の存在有無を判別する。使用したディスプレイ番号が0でなければ(ステップS443におけるYES)、すなわち、使用可能なディスプレイ番号が存在していれば、表示制御回路230は、ステップS444に移る。一方、使用したディスプレイ番号が0であれば(ステップS443におけるNO)、すなわち、使用可能なディスプレイ番号が存在していなければ、表示制御回路230は、ステップS459に移る。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、コンポジションが登録されるフレームバッファとして、2つのフレームバッファを備えている。これら2つのフレームバッファは、バンクフリップにより、一方のフレームバッファの機能を描画機能から表示機能に切り替えるとともに、他方のフレームバッファの機能を表示機能から描画機能に切り替えて使用される。以下、この明細書において、表示機能を有するフレームバッファを単に「フレームバッファ」と称し、描画機能を有するフレームバッファを「描画結果出力先バッファ」と称する。
表示制御回路230は、ステップS444において、描画結果出力先バッファにコンポジションが登録されているか否かを判別する。なお、このステップS444の判別処理では、コンポジションが全部登録されているか否か(すなわち、未登録のものがないか)を判別している。描画結果出力先バッファにコンポジションが全部登録されていれば(ステップS444におけるYES)、表示制御回路230は、描画ターゲットを設定する(ステップS445)。描画ターゲットを設定とは、描画を行う先のディスプレイを設定する処理である。描画結果出力先バッファにコンポジションが登録されていなければ(ステップS444におけるNO)、すなわち未登録のコンポジションがあれば、表示制御回路230は、ステップS450に移る。
表示制御回路230は、ステップS446において、描画結果出力先バッファをフレームバッファに設定する。すなわち、このステップS446の処理は、バンクフリップにより、描画結果出力先バッファがフレームバッファに切り替えられる処理である。このとき、フレームバッファから切り替えられた描画結果出力先バッファに登録されているコンポジションはクリアされる。その後、表示制御回路230は、ステップS446のバンクフリップで描画出力先バッファから切り替えられたフレームバッファに登録されているコンポジションにポーズフラグがあるか否かを判別する(ステップS447)。ポーズフラグは画像を一時停止させるデバッグ機能のフラグであり、このポーズフラグがある場合(ステップS447におけるYES)、表示制御回路230は、ステップS446のバンクフリップでフレームバッファから切り替えられた描画出力先バッファに、コンポジション再生情報を登録する(ステップS448)とともにコンポジションの再生を行う(ステップS449)。一方、ポーズフラグがなければ(ステップS447におけるNO)、ステップS459に移る。なお、コンポジションの再生情報とは、例えば、フレームバッファのサイズ、コンポジションのサイズ、再生される画像の4頂点の座標、コンポジション登録情報、再生するループコンポジション、コンポジション長さ、開始フレーム設定、ループ再生フラグ等である。また、コンポジションの再生情報の登録とは、コンポジションの再生情報を集めることであり、コンポジション再生とは、集めたコンポジションの再生情報を登録することである。コンポジションの再生情報が登録されるとき、前の再生情報はクリアされる。
表示制御回路230は、ステップS450において、描画結果出力先バッファに再生したフレーム数が上限以上であるか否か(すなわち、再生したフレーム数が、コンポジションが持つフレーム数を超えたか否か)を判別する。表示制御回路230は、描画結果出力先バッファに再生したフレーム数が上限以上でなければ(ステップS450におけるNO)、ステップS457に移り、描画結果出力先バッファに、コンポジション再生情報を登録する(ステップS457)とともにコンポジションの再生を行う(ステップS458)。
表示制御回路230は、ステップS450において、描画結果出力先バッファに再生したフレーム数が上限以上であると判別すると(ステップS450におけるYES)、ステップS451に移る。
表示制御回路230は、ステップS451において、フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがループ再生であるか否かを判別する。フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがループ再生であれば(ステップS451におけるYES)、表示制御回路230は、ループ再生時に最初から再生を行い(ステップS452)、その後、ステップS457に移る。フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがループ再生でなければ(ステップS451におけるNO)、表示制御回路230は、ステップS453に移る。
表示制御回路230は、ステップS453において、フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがフレーム継続表示であるか否かを判別する。フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがフレーム継続表示であれば(ステップS453におけるYES)、表示制御回路230は、フレーム継続表示時に最終フレームを再生し(ステップS454)、その後、ステップS457に移る。フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがフレーム継続表示でなければ(ステップS453におけるNO)、表示制御回路230は、ステップS455に移る。
表示制御回路230は、ステップS455において、フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがショット再生であるか否かを判別する。再生モードがショット再生であれば(ステップS455におけるYES)、表示制御回路230は、ショット再生時にコンポジションをクリアし(ステップS456)、その後、ステップS459に移る。フレームバッファに登録されているコンポジションの再生モードがショット再生でなければ(ステップS455におけるNO)、表示制御回路230は、ステップS457に移る。
なお、ステップS457のコンポジション再生情報登録は、原則として、描画結果出力先バッファにコンポジションが登録されていないとき(ステップS444においてNOと判別された場合)に行われる処理である。ただし、表示制御回路230は、上述したとおり、ステップS446のバンクフリップで描画出力先バッファから切り替えられたフレームバッファにポーズフラグがある場合にも(ステップS447におけるYES)、ステップS446のバンクフリップでフレームバッファから切り替えられた描画出力先バッファに、コンポジション再生情報を登録する(ステップS448)とともにコンポジションの再生を行う(ステップS449)。このように、ステップS446のバンクフリップで描画出力先バッファから切り替えられたフレームバッファにポーズフラグがある場合には(ステップS447におけるYES)、ただちに描画出力先バッファにコンポジション再生情報が登録される(ステップS448)とともにコンポジションの再生が行われる(ステップS449)ので、迅速な処理を行うことが可能となる。
表示制御回路230は、ステップS459において、判定したディスプレイ数に1を加算し、ステップS442に戻る。
なお、表示制御回路230は、ステップS442において、判定したディスプレイ数が使用可能なディスプレイ数の上限を超えると判別した場合(ステップS442におけるNO)、直接描画するデータがあれば直接描画関数を実行する(ステップS460)。その後、表示制御回路230は、判定したプライオリティ数に1を加算し(ステップS461)、ステップS441に戻る。
このように、本実施形態のコンポジション再生制御では、描画出力先バッファにコンポジションが登録されている状態では、原則として新たなコンポジションの再生情報を登録しない。ただし、特定条件が成立しているとき(ステップS447においてYESと判別されたとき、すなわち描画出力先バッファに登録されているコンポジションにポーズフラグがあるとき)に限り、コンポジションが登録されていないときの処理(コンポジション再生情報登録)を行うことが可能となる。つまり、描画出力先バッファにコンポジションが登録されている状態において、再度、任意のタイミングでコンポジションの登録を行うことが可能であるため、再度(新たに)登録されたコンポジションの内容によるが、演出の上書きや、演出のスキップ、演出の停止を行うことが可能となる。
また、ステップS441の処理(判定したプライオリティ数がプライオリティ数の上限未満(または上限以下)であるか否かを判別する処理(判定したディスプレイ数が使用可能なディスプレイ数未満(または以下)であるか否かを判別する処理)がステップS442の処理よりも上位の処理である。そのため、ステップS459の処理からステップS442に戻って処理を行うことで、ステップS441で判定したプライオリティ数を複数のディスプレイに対して共通化することができ、処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
[サウンドアンプチェック処理]
次に、図37に示されるサウンドアンプチェック処理について、図53〜図55を参照して説明する。このサウンドアンプチェック処理では、デジタルオーディオパワーアンプ262(以下、「サウンドアンプ」と称する)が異常状態でないかどうか(例えば、過電流異常、高温異常、音声信号が変化しないDC検出異常等)の判定や、サウンドアンプの設定情報の確認等が行われる。図53は、サウンドアンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。図54は、通常用アンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。図55は、重低音用アンプチェック処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、サウンドアンプとして、通常の音声データを増幅する通常用アンプと、重低音の音声データを増幅する重低音用アンプとを備えている。
図53に示されるように、ホスト制御回路210は、通常用アンプチェック処理(ステップS471)と、重低音用アンプチェック処理(ステップS472)とを行う。
図54に示されるように、通常用アンプチェック処理では、ホスト制御回路210は、先ず、バイナリファイルから設定が行われたか否かを判別する(ステップS481)。初期化時にバイナリファイルがあれば、バイナリファイルから設定が行われる。なお、初期化時の処理は、電源投入時のみならず、アンプチェックで問題が発見されて再設定する際にも実行される。また、本実施形態では、バイナリファイルから設定が行われるようにしたが、これに限られず、バイナリファイルのように読み出した設定と異なる記憶領域であれば良い。
ホスト制御回路210は、バイナリファイルから設定が行われたと判別すると(ステップS481におけるYES)、チェックするレジスタ値の基準となるレジスタが正常であるか否かの判定処理を行い(ステップS482)、その後、ステップS483に移る。ステップS482の判定処理では、番地順にレジスタの値をチェックしていくので、チェックを開始するレジスタの値が存在するか否か、またその値が正常であるか否かを判定する。
ホスト制御回路210は、ステップS483において、バイナリファイルからの受信データの並び替え処理を行う。その後、ホスト制御回路210は、レジスタのRAMの値と受信データとを比較し(ステップS484)、通常用アンプの値が正常であるか否かの判定処理を行う(ステップS485)。ホスト制御回路210は、ステップS485の判定処理を行うと、通常用アンプチェック処理を終了する。
一方、ステップS481においてバイナリファイルから設定が行われていなければ(ステップS481におけるNO)、ホスト制御回路210は、デフォルト値と設定値とを比較する処理(ステップS486)を行い、通常用アンプチェック処理を終了する。通常用アンプチェック処理を終了すると、ホスト制御回路210は、重低音用アンプチェック処理を行う。
図55に示されるように、重低音用アンプチェック処理では、ホスト制御回路210は、先ず、バイナリファイルから設定が行われたか否かを判別する(ステップS491)。
ホスト制御回路210は、バイナリファイルから設定が行われたと判別すると(ステップS491におけるYES)、チェックするレジスタが正常であるか否かを判定する処理を行い(ステップS492)、その後、ステップS493に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS493において、ハード不具合により値が読めない場合を考慮し、レジスタ0x17−0x25を適当な値(バイナリファイル情報)でクリアする。
ホスト制御回路210は、ステップS494において、バイナリファイルからの受信データの並び替え処理を行う。その後、ホスト制御回路210は、レジスタのRAMの値と受信データとを比較し(ステップS495)、RAMアドレスの更新処理を行う(ステップS496)。ホスト制御回路210は、ステップS496の更新処理を行うと、重低音用アンプチェック処理を終了する。
一方、ステップS491においてバイナリファイルから設定が行われていなければ(ステップS491におけるNO)、ホスト制御回路210は、デフォルト値と設定値とを比較する処理(ステップS497)を行い、重低音用アンプチェック処理を終了する。
このように本実施形態では、ホスト制御回路210は、1msecの割り込み処理において、サウンドアンプチェック処理を行うようにしている。ところで、このようなサウンドアンプチェック処理は、メインループで行うことも可能である。しかし、サウンドアンプチェック処理をメインループで行う場合、サウンドアンプチェック処理に時間を要すると他の処理を圧迫するおそれがある。そこで、本実施形態のように割り込み処理においてサウンドアンプチェック処理を行うことで、メインループにおける他の処理を圧迫することなくサウンドアンプチェック処理を行うことが可能となる。
また、タイマ割り込み処理(図37参照)に示されるサウンドアンプチェック処理は、例えば図56に示されるように、1msecの割り込み処理において、通常用アンプ/重低音用アンプ(一括)チェック処理(ステップS497)を行うようにしても良い。この通常用アンプ/重低音用アンプ(一括)チェック処理(ステップS497)は、通常用アンプチェック処理(図54参照)および重低音用アンプチェック処理(図55参照)を一括で行う処理である。
ところが、1msecの割り込み処理においてサウンドアンプチェック処理を行うと、このサウンドアンプチェック処理の全部を実行できない場合が生じうる。そこで、サウンドアンプチェック処理のより好ましい実施の形態について、図57〜図59を参照して説明する。図57は、サウンドアンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示すフローチャートである。図58は、通常用アンプ・重低音用アンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示すフローチャートである。図59は、通常用アンプ・重低音用アンプチェック処理のより好ましい形態の一例を示しており、図58から続くすフローチャートである。
サウンドアンプチェック処理のより好ましい実施の形態では、図57に示されるように、ホスト制御回路210は、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を行う(ステップS498)。この通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理は、詳細は後述するが、通常用アンプの各チェック処理および重低音用アンプの各チェック処理を分割し、1msecの割り込み処理内でできる範囲内でチェック処理を行い、次回以降のフレームで続きの処理を行うようにしたものである。つまり、通常用アンプの全チェック処理および重低音用アンプの全チェック処理のうち、1回割り込み処理では一部のチェック処理しか行わないが、複数回の割り込み処理にまたがって全部のチェックを行うようにしたものである。このようにすることで、割り込み処理において、通常用アンプのチェック処理および重低音用アンプのチェック処理が途中で終了することなく全部を実行することが可能となる。
図58に示されるように、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理では、ホスト制御回路210は、先ず、バイナリファイルから設定が行われたか否かを判別する(ステップS501)。
ホスト制御回路210は、バイナリファイルから設定が行われたと判別すると(ステップS501におけるYES)、チェックステータスが0であるか否かを判別する(ステップS502)。チェックステータスが0であると(ステップS502におけるYES)、ホスト制御回路210は、通常用アンプのチェックするレジスタ値が正常であるか否かの判定処理を行う(ステップS503)。ステップS503の処理を行ったのち、ホスト制御回路210は、チェックステータスを1にセットし(ステップS504)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。なお、ホスト制御回路210は、ステップS502においてチェックステータスが0でないと判別すると(ステップS502におけるNO)、ステップS505に移る。なお、ステップS503の処理は、複数のレジスタのうちの各レジスタ値が正常であるか否かの判定を、レジスタ毎にさらに分割して行うようにしても良い。
ホスト制御回路210は、ステップS505において、チェックステータスが1であるか否かを判別する。チェックステータスが1であると(ステップS505におけるYES)、ホスト制御回路210は、バイナリファイルからの受信データの並び替え処理を行う(ステップS506)。その後、ホスト制御回路210は、通常用アンプのレジスタのRAMの値と受信データとを比較し(ステップS507)、通常用アンプの分割数分の処理を実行したか否かを判別する(ステップS508)。通常用アンプの分割数分の処理が実行されていれば(ステップS508におけるYES)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを2にセットし(ステップS509)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。一方、通常用アンプの分割数分の処理が実行されていなければ(ステップS508におけるNO)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを更新せずに通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。すなわち、チェックステータスが更新されずに1で維持されているため、ホスト制御回路210は、次回以降のフレームにおいて、チェックステータスが1の場合の処理を再び行う。なお、ホスト制御回路210は、ステップS505においてチェックステータスが1でないと判別すると(ステップS505におけるNO)、ステップS510に移る。なお、ステップS508の処理は、複数のレジスタのうちの各レジスタのRAMの値と受信データとを比較する処理を、レジスタ毎にさらに分割して行うようにしても良い。
ホスト制御回路210は、ステップS510において、チェックステータスが2であるか否かを判別する。チェックステータスが2であると(ステップS510におけるYES)、ホスト制御回路210は、通常用アンプの値が正常であるか否かの判定処理を行う(ステップS511)。その後、ホスト制御回路210は、通常用アンプの分割数分の処理を実行したか否かを判別する(ステップS512)。通常用アンプの分割数分の処理が実行されていれば(ステップS512におけるYES)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを3にセットし(ステップS513)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。一方、通常用アンプの分割数分の処理が実行されていなければ(ステップS512におけるNO)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを更新せずに通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。すなわち、チェックステータスが更新されずに2で維持されているため、ホスト制御回路210は、次回以降のフレームにおいて、チェックステータスが2の場合の処理を再び行う。なお、ホスト制御回路210は、ステップS510においてチェックステータスが2でないと判別すると(ステップS510におけるNO)、ステップS514(図59参照)に移る。
図59を参照して、ホスト制御回路210は、ステップS514において、チェックステータスが3であるか否かを判別する。チェックステータスが3であると(ステップS514におけるYES)、ホスト制御回路210は、重低音用アンプのチェックするレジスタ値が正常であるか否かの判定処理を行う(ステップS515)。その後、ホスト制御回路210は、重低音用アンプの分割数分の処理を実行したか否かを判別する(ステップS516)。重低音用アンプの分割数分の処理が実行されていれば(ステップS516におけるYES)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを4にセットし(ステップS517)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。一方、重低音用アンプの分割数分の処理が実行されていなければ(ステップS516におけるNO)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを更新せずに通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。すなわち、チェックステータスが更新されずに3で維持されているため、ホスト制御回路210は、次回以降のフレームにおいて、チェックステータスが3の場合の処理を再び行う。なお、ホスト制御回路210は、ステップS514においてチェックステータスが3でないと判別すると(ステップS514におけるNO)、ステップS518に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS518において、チェックステータスが4であるか否かを判別する。チェックステータスが4であると(ステップS518におけるYES)、ホスト制御回路210は、重低音用アンプのレジスタの値を適当な値でクリアする(ステップS519)。その後、ホスト制御回路210は、チェックステータスを5にセットし(ステップS520)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。なお、ホスト制御回路210は、ステップS518においてチェックステータスが4でないと判別すると(ステップS518におけるNO)、ステップS521に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS521において、チェックステータスが5であるか否かを判別する。チェックステータスが5であると(ステップS521におけるYES)、ホスト制御回路210は、バイナリファイルからの受信データの並び替え処理を行う(ステップS522)。その後、ホスト制御回路210は、重低音用アンプのレジスタのRAMの値と受信データとを比較し(ステップS523)、RAMアドレスの更新を行う(ステップS524)。その後、ホスト制御回路210は、重低音用アンプの分割数分の処理を実行したか否かを判別する(ステップS525)。重低音用アンプの分割数分の処理が実行されていれば(ステップS525におけるYES)、ホスト制御回路210は、RAMアドレスの更新が終了したか否かを判別し(ステップS526)、チェックステータスを0にセットし(ステップS527)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。ステップS525において重低音用アンプの分割数分の処理が実行されていない場合(ステップS525におけるNO)、および、ステップS526においてRAMアドレスの更新が終了していないと判別した場合(ステップS526におけるNO)、ホスト制御回路210は、チェックステータスを更新せずに通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。すなわち、チェックステータスが更新されずに5で維持されているため、ホスト制御回路210は、次回以降のフレームにおいて、チェックステータスが5の場合の処理を再び行う。なお、ホスト制御回路210は、ステップS521においてチェックステータスが5でないと判別すると(ステップS521におけるNO)、通常用アンプ・重低音用アンプ(分割)チェック処理を終了する。
このように、サウンドアンプチェック処理のより好ましい実施の形態では、通常用アンプの各チェック処理および重低音用アンプの各チェック処理を分割し、1msecの割り込み処理内(すなわち、1フレーム内)でできる範囲内でチェック処理を行い、次回以降のフレームで続きの処理を行うようにしている。このように、1フレーム内で通常用アンプのチェック処理および重低音用アンプのチェック処理の一部ずつが複数フレームにわたって行われるため、各アンプのチェック処理の全部を、複数フレームにわたって実行することが可能となる。
なお、チェックステータスが4であるとき、ホスト制御回路210は、分割数分の処理を実行したか否かの判定(例えば、チェックステータスが3であればステップS516の処理が相当する)を行っていない。これは、チェックステータスが4であるときに行われるステップS519の処理が、1msecの割り込み処理に影響を与えない程度に短いで行うことが可能だからである。言い換えると、チェックステータスが4であるときに行われる処理(ステップS519)は、チェックステータスが0であるときに行われる処理(ステップS503)、チェックステータスが1であるときに行われる処理(ステップS506およびステップS507)、チェックステータスが2であるときに行われる処理(ステップS511)、チェックステータスが3であるときに行われる処理(ステップS515)、チェックステータスが5であるときに行われる処理(ステップS522〜ステップS524)と比べて処理に要する時間が短く、1msecの割り込み処理に影響を与えないからである。このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、処理に要する時間(1msecの割り込み処理に影響を及ぼすか否か)を鑑みて、分割数分の処理を実行したか否かの判定を行うか否かを決めている。ただし、1msecの割り込み処理に影響を与えないような処理(例えばチェックステータスが4であるときに行われるステップS519のような処理)であっても、分割数分の処理を実行したか否かの判定を行うようにしても良い。
なお、ステップS503、ステップS511およびステップS515の各処理は、複数のレジスタのうちの各レジスタ値が正常であるか否かの判定を、レジスタ毎にさらに分割して行うようにしても良い。この場合、さらに分割した判定の進捗を、第2のチェックステータスにより管理するようにしても良い。すなわち、図58および図59に示される大分類の処理にかかるチェックステータス(第1のチェックステータス)と、大分類の処理をさらに分割した小分類の処理にかかるチェックステータス(第2のチェックステータス)とにより、処理の進捗を管理することができる。同様に、ステップS506〜S507およびステップS522〜S523の各処理についても、複数のレジスタのうちの各レジスタのRAMの値と受信データとを比較する処理を、レジスタ毎にさらに分割して行うようにしても良い。この場合、さらに分割した処理の進捗を、第2のチェックステータスにより管理するようにしても良い。すなわち、図58および図59に示される大分類の処理にかかるチェックステータス(第1のチェックステータス)と、大分類の処理をさらに分割した小分類の処理にかかるチェックステータス(第2のチェックステータス)とにより、処理の進捗を管理することができる。例えば、小分類の処理や判定の途中で電断が発生した場合にも、電源復帰後に、小分類の処理や判定の進捗状況を第1のチェックステータスと第2のチェックステータスとによってチェックし、各処理や各判定を再開するように制御しても良い。
また、チェックステータスは、電源投入時は0、処理途中で電断したときは、電源復帰後に前回の電断時のチェックステータスから開始する等、様々な設定を行うことが可能である。無論、電断が発生した場合、電源が投入された場合、バックアップクリア(ラムクリア)処理が行われた場合には、電源復帰後にチェックステータスを0に設定し、全ての処理や判定を再度行う(または、初期化処理のうちの一処理として、全ての処理や判定または一部の処理や判定を再度行う)ように制御しても良い。
[サウンドリクエスト制御処理(同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエストがある場合)]
次に、図36に示されるサウンドリクエスト制御処理に関し、同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエスト(SACリクエストとも称する)がある場合のサウンドリクエスト制御処理について、図60を参照して説明する。図60は、同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエストがある場合のサウンドリクエスト制御処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、33.3msec周期で行われるメインループの同一フレームにおいて同一の再生チャンネルに複数のSACリクエストを行う場合、SACリクエストとSACリクエストとの間に例えば2msecの消音コマンドを付して登録を行っている。これにより、SACリクエストにもとづいて出力される遊技音が他の遊技音に被ってしまうことを防止でき、精度の高い遊技音を出力することが可能となっている。ただしこの場合、遊技音が上書きされないというメリットはあるものの、処理に時間を要してしまうおそれがある。そこで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、メインループの同一フレームにおいて同一仮想トラックに複数のSAC番号を指定(登録)する場合、先着のSACリクエストとの間に間隔をあけて後着のSACリクエストを行う場合と、先着のSAC番号との間に間隔をあけずに後着のSACリクエストを行う場合とを設けるようにしている。具体的には以下において説明する。
図60に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(同一チャンネルに対して複数のサウンドリクエストがある場合)において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号と再生チャンネルの確認を行い(ステップS541)、その後、ステップS542に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS542において、同一の再生チャンネルに対してSACリクエストが複数あるか否かを判別する。例えば、SHOT再生とLOOP再生とではSAC番号が異なるため、間隔をあけずに同一の再生チャンネルに複数のSAC番号が指定される場合がある。同一の再生チャンネルに対してSACリクエストが複数ある場合(ステップS542におけるYES)、ホスト制御回路210は、ステップS543に移る。一方、同一の再生チャンネルに対してSACリクエストが複数なければ(ステップS542におけるNO)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。なお、本実施形態では、一つの再生チャンネルに対して一つの仮想トラックが対応しているので、ステップS542の判別処理は、同一の仮想トラックに対してSACリクエストがあるか否かの判別と同義である。すなわち、「トラック」は「フレーズ」をデコード再生するためのインターフェースであり、「再生チャンネル」は「フレーズ」を再生する概念である。つまり、「再生チャンネル」を指定して「フレーズ」を再生リクエストすると、対応する「トラック」に割り当てられてフレーズが再生される。また、「仮想トラック」は「フレーズ再生制御用のインターフェイス」のことである。なお、仮想トラックは128チャンネルあり、自動的に32チャンネルのフレーズ再生チャンネルに振り分けることが出来るが、本実施形態ではこの機能を使用していないため、「仮想トラック」=「再生チャンネル」となる。
ホスト制御回路210は、ステップS543において、SHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生であるか否かを判別する。SHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生である場合(ステップS543におけるYES)、ホスト制御回路210は、LOOP再生のSACリクエストを1フレーム後(33.3msec後)に実行し(ステップS544)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。SHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生である場合に、LOOP再生のSACリクエストを1フレーム遅らせて実行することで、SHOT再生の音が上書きされないようにし、SHOT再生の音が聞き取りにくくなることを防止することが可能となる。一方、SHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生でなければ(ステップS543におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS545に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS545において、SAC間の消音コマンドが全ての再生チャンネルの消音設定であるか否かを判別する。例えば、特別図柄や装飾図柄の変動表示が終了するとき等には、全ての再生チャンネルに対して一律にSAC間に消音コマンドが設定されている。そして、SAC間の消音コマンドが全ての再生チャンネルの消音設定である場合(ステップS545におけるYES)には、消音が実行されるように、ホスト制御回路210は、先着のSACリクエストに対応するSACデータに対して消音コマンドを上書きせずに、後着のSACリクエストに対応するSACデータをセットし(ステップS546)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。一方、SAC間の消音コマンドが全ての再生チャンネルの消音設定でない場合(ステップS545におけるNO)には、迅速な処理が行われるように、各再生チャンネルの消音コマンドを後着のSACリクエストに対応するSACデータで上書きしてセットし(ステップS547)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、メインループの同一フレームにおいて同一の再生チャンネルに複数のSACリクエストを行う場合、この複数のSACリクエストがSHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生であるときには、SHOT再生に対してLOOP再生の音が被らないようにLOOP再生のSAC番号を1フレーム(例えば33.3msec)遅らせて実行する。SHOT再生とは例えばフレーズの1回再生であり、LOOP再生とは例えばフレーズをLOOP再生(複数回再生)すること等である。
また、SAC間の消音コマンドが全ての再生チャンネルの消音設定である場合には、消音が実行されるように、消音コマンドを後着のSACデータを上書きせずにSAC番号に対応するSACデータを登録する。これにより、例えば特別図柄の変動表示が終了したときに、次の特別図柄の変動表示が開始されるまでの間(ま)を確保することができる。さらに、SAC間の消音コマンドが全ての再生チャンネルの消音設定でない場合には、各再生チャンネルの消音コマンドを後着のSACリクエストに対応するSACデータで上書きして消音が実行されないようにしている。このように、状況に応じて消音を実行したり実行しないようにすることで、消音による遊技音効果を生かしつつ、処理の迅速性(消音が上書きされることによる迅速性)を担保できるようにしている。
[サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)]
次に、図36に示されるサウンドリクエスト制御処理に関し、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理のバリエーションについて説明する。本明細書では、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理のバリエーションとして、第1実施例〜第5実施例の5つのバリエーションについて、それぞれ、図61〜図65を参照して説明する。図61は、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第1実施例を示すフローチャートである。図62は、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第2実施例を示すフローチャートである。図63は、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第3実施例を示すフローチャートである。図64は、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第4実施例を示すフローチャートである。図65は、ボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理の第5実施例を示すフローチャートである。
(第1実施例)
図61に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)の第1実施例において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号で指定された音声データの入力処理を行う(ステップS551)。その後、ステップS552に移る。なお、SAC番号は、ホスト制御回路210により各チャンネルに登録される。
ホスト制御回路210は、ステップS552において、SAC番号で指定された音声データにもとづいて、出力先のスピーカを指定し、ステップS553に移る。この第1実施例において、SAC番号で指定された音声データには、どのスピーカから出力するかの情報が組み込まれている。スピーカは、例えば、汎用的に使用される(特定の音以外の音である通常音の出力に使用される)共用スピーカと、特定音(エラー音や警告音等)の出力に使用される専用スピーカ(例えば、重低音用のスピーカ)とを有する。なお、ホスト制御回路210は、複数のスピーカのうちいずれを専用スピーカとするかの設定を、各種初期化処理(例えば、図36の各種初期化処理(ステップS201)参照)において行う。
ホスト制御回路210は、ステップS553において、ハードウェアスイッチによるボリューム制御であるか否かを判別する。ハードウェアスイッチによるボリューム制御であれば(ステップS553におけるYES)、ハードウェアスイッチによるボリューム制御(図9の符号281参照)を行い(ステップS554)、ステップS556に移る。一方、ハードウェアスイッチによるボリューム制御でなければ(ステップS553におけるNO)、ユーザーボリューム制御(図9の符号282参照)を行い(ステップS555)、ステップS556に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS556において、デバッグ時のデバッグボリューム制御(図9の符号283参照)を行い、その後、ステップS557に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS557において、特定音のボリューム制御であるか否かを判別する。特定音は、例えばエラー音等のようにボリューム調整の影響を受けたくない音が相当する。また、SAC番号で指令される音声データには、通常音の出力先が共用スピーカである旨の情報が組み込まれているとともに、特定音の出力先が専用スピーカである旨の情報が組み込まれている。
ステップS558において特定音のボリューム制御でないと判別すると(ステップS557におけるNO)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている通常音についてのボリューム制御(図9の符号284参照)を行い(ステップS558)、ステップS560に移る。ステップS558のボリューム制御では、ボリューム調整に応じた音量に変更する制御が行われる。
一方、ステップS557において特定音のボリューム制御であると判別すると(ステップS557におけるYES)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている特定音についてのボリューム制御(図9の符号285)を行い(ステップS559)、ステップS560に移る。ステップS559のボリューム制御では、ボリューム調整が行われたか否かにかかわらず、ボリューム調整の影響を受けずに一定の音量が出力される制御(すなわち、ボリューム変更操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量が出力される制御)が行われる。
ホスト制御回路210は、ステップS560において、チャンネル数分(本実施形態では1CH〜32CHの32チャンネル)のボリューム制御が行われたか否かを判別する。
ステップS560においてチャンネル数分のボリューム設定が行われていれば(ステップS560におけるYES)、SAC番号で指定された音声データに組み込まれているボリューム制御を行い(ステップS561)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
ステップS560においてチャンネル数分のボリューム制御が行われていなければ(ステップS560におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS557に戻り、チャンネル数分のボリューム制御が行われるまで(ステップS560においてYESと判別されるまで)、ステップS557〜ステップS560の処理が行われる。なお、図61には示されていないが、各チャンネルに対応してSAC番号の指定が行われていることに鑑みれば、ステップS561の処理についてもチャンネル数分のボリューム制御が行われるようにすると良い。
(第2実施例)
図62に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)の第2実施例において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号で指定された音声データの入力処理を行う(ステップS571)。その後、ステップS572に移る。なお、SAC番号は、ホスト制御回路210により各チャンネルに登録される。
なお、この第2実施例では、例えば、汎用的に使用される(特定の音以外の音である通常音の出力に使用される)共用チャンネルと、特定音(エラー音や警告音等)の出力に使用される専用チャンネルとが用意されている。なお、ホスト制御回路210は、複数のチャンネル(1〜32CH)のうち特定の音の出力に使用される専用チャンネル(CH31、CH32)と、特定の音以外の音に使用される共用チャンネル(CH1〜CH30)とを、各種初期化処理(例えば、図36の各種初期化処理(ステップS201)参照)において設定する。
ホスト制御回路210は、ステップS572において、ハードウェアスイッチによるボリューム制御であるか否かを判別する。ハードウェアスイッチによるボリューム制御であれば(ステップS572におけるYES)、ハードウェアスイッチによるボリューム制御(図9の符号281参照)を行い(ステップS573)、ステップS575に移る。一方、ハードウェアスイッチによるボリューム制御でなければ(ステップS572におけるNO)、ユーザーボリューム制御(図9の符号282参照)を行い(ステップS574)、ステップS575に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS576において、デバッグ時のデバッグボリューム制御(図9の符号283参照)を行い、その後、ステップS576に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS576において、特定音のボリューム制御であるか否かを判別する。第2実施例においても、特定音は、例えばエラー音等のようにボリューム調整の影響を受けたくない音が相当する。
ステップS576において特定音のボリューム制御でないと判別すると(ステップS576におけるNO)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている通常音についてのボリューム制御(図9の符号284参照)を行い(ステップS577)、ステップS578に移る。ステップS577のボリューム制御では、ボリューム調整に応じた音量に変更する制御が行われる。
一方、ステップS576において特定音のボリューム制御であると判別すると(ステップS576におけるYES)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている特定音についてのボリューム制御(図9の符号285)を行い(ステップS579)、ステップS582に移る。ステップS579のボリューム制御では、ボリューム調整が行われたか否かにかかわらず、ボリューム調整の影響を受けずに一定の音量が出力される制御(すなわち、ボリューム変更操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量が出力される制御)が行われる。
ホスト制御回路210は、ステップS578において、ボリューム調整の影響を受けない再生チャンネルでの再生であるか否かを判別する。ボリューム調整の影響を受けない再生チャンネル(例えばCH31、CH32)での再生であれば(ステップS578におけるYES)、一定の音量を指定する(ステップS580)。ボリューム調整を受ける再生チャンネル(例えば、CH1〜CH30)での再生であれば(ステップS578におけるNO)、ユーザーボリュームに応じた音量を設定する(ステップS581)。ステップS580の処理が終了するとまたはステップS581の処理が終了すると、ホスト制御回路210は、ステップS582に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS582において、チャンネル数分(本実施形態では1CH〜32CHの32チャンネル)のボリューム制御が行われたか否かを判別する。
ステップS632においてチャンネル数分のボリューム設定が行われていれば(ステップS582におけるYES)、SAC番号で指定された音声データに組み込まれているボリューム制御を行い(ステップS583)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
ステップS582においてチャンネル数分のボリューム制御が行われていなければ(ステップS582におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS576に戻り、チャンネル数分のボリューム制御が行われるまで(ステップS582においてYESと判別されるまで)、ステップS576〜ステップS582の処理が行われる。なお、図62には示されていないが、ステップS583の処理についてもチャンネル数分のボリューム制御が行われるようにすると良い。
(第3実施例)
図63に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)の第3実施例において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号で指定された音声データの入力処理を行う(ステップS591)。その後、ステップS592に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS592において、ハードウェアスイッチによるボリューム制御であるか否かを判別する。ハードウェアスイッチによるボリューム制御であれば(ステップS592におけるYES)、ハードウェアスイッチによるボリューム制御(図9の符号281参照)を行い(ステップS593)、ステップS595に移る。一方、ハードウェアスイッチによるボリューム制御でなければ(ステップS592におけるNO)、ユーザーボリューム制御(図9の符号282参照)を行い(ステップS594)、ステップS595に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS595において、デバッグ時のデバッグボリューム制御(図9の符号283参照)を行い、その後、ステップS596に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS596において、特定音のボリューム制御であるか否かを判別する。第3実施例においても、特定音は、例えばエラー音等のようにボリューム調整の影響を受けたくない音が相当する。
ステップS596において特定音のボリューム制御でないと判別すると(ステップS596におけるNO)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている通常音についてのボリューム制御(図9の符号284参照)を行い(ステップS597)、ステップS599に移る。ステップS597のボリューム制御では、ボリューム調整に応じた音量に変更する制御が行われる。
一方、ステップS596において特定音のボリューム制御であると判別すると(ステップS596におけるYES)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている特定音についてのボリューム制御(図9の符号285)を行い(ステップS598)、ステップS599に移る。ステップS598のボリューム制御では、ボリューム調整が行われたか否かにかかわらず、ボリューム調整の影響を受けずに一定の音量が出力される制御(すなわち、ボリューム変更操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量が出力される制御)が行われる。
ホスト制御回路210は、ステップS599において、現在、再生チャンネルにあるデータ(再生中のデータ)がボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを判別する。再生チャンネルにあるデータがボリューム調整の影響を受けないデータであれば(ステップS599におけるYES)、次回、再生チャンネルに一定の音量を指定する(ステップS600)。再生チャンネルにあるデータがボリューム調整を受けるデータであれば(ステップS599におけるNO)、次回、再生チャンネルにボリューム調整に応じた音量を設定する(ステップS601)。ステップS600の処理が終了するとまたはステップS601の処理が終了すると、ホスト制御回路210は、ステップS602に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS602において、チャンネル数分(本実施形態では1CH〜32CHの32チャンネル)のボリューム制御が行われたか否かを判別する。
ステップS602においてチャンネル数分のボリューム設定が行われていれば(ステップS602におけるYES)、SAC番号で指定された音声データに組み込まれているボリューム制御を行い(ステップS603)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
ステップS602においてチャンネル数分のボリューム制御が行われていなければ(ステップS602におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS599に戻り、チャンネル数分のボリューム制御が行われるまで(ステップS602においてYESと判別されるまで)、ステップS599〜ステップS602の処理が行われる。なお、図63には示されていないが、ステップS603の処理についてもチャンネル数分のボリューム制御が行われるようにすると良い。
なお、この第3実施例では、ステップS599において、現在、再生チャンネルにあるデータ(再生中のデータ)がボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを判別し、ステップS599の判別結果がYESであれば、次回再生チャンネルに一定の音量を設定し(ステップS600)、ステップS599の判別結果がNOであれば、次回再生チャンネルにボリューム調整に応じた音量を設定しているが、これに代えて、以下に説明する変形例のようにしても良い。すなわち、この変形例では、ステップS597およびステップS598の次のステップの処理として、今回設定される音声データと、当該音声データが設定される再生チャンネルで既に再生中の音声データとが、ボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを確認する処理を行った後、今回の音声データのボリューム調整の設定と前回の音声データのボリューム調整の設定とが同じであるか否かを判別する処理を行う。今回の音声データのボリューム調整の設定と前回の音声データのボリューム調整の設定とが同じである場合には、ボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを判別する処理を行う。今回の音声データのボリューム調整の設定と前回の音声データのボリューム調整の設定とが同じない場合には、今回設定される音声データのボリューム調整の設定を行った後、ボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを判別する処理に移る。ボリューム調整の影響を受けないデータであるか否かを判別する処理に移る。そして、ボリューム調整の影響を受けないデータである場合には、再生チャンネルに一定の音量を設定する処理を行い、ボリューム調整の影響を受けるデータである場合には、再生チャンネルにボリューム調整に応じた音量を設定する処理を行う。その後、ステップS602のように、チャンネル数分設定したか否かを判別する処理に移ると良い。なお、この変形例において第3実施例と異なる処理は上述した処理だけであり、その他の処理は第3実施例の処理(図63に示されるステップS592〜ステップS598の処理、ステップS602の処理、およびステップS603の処理)と同じである。
(第4実施例)
図64に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)の第4実施例において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号がボリューム調整の影響を受けるSAC番号であるかどうかを確認する(ステップS611)。その後、ステップS612に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS612において、SAC番号がボリューム調整の影響を受けるか否かを示すフラグを更新し、SAC番号で指定された音声データの入力を行う(ステップS613)。具体的には、SAC番号がボリューム調整の影響を受ける場合にはフラグをONに設定する(SAC番号がボリューム調整の影響を受けない場合にはフラグはOFF)。
ホスト制御回路210は、ステップS614において、ハードウェアスイッチによるボリューム制御であるか否かを判別する。ハードウェアスイッチによるボリューム制御であれば(ステップS614におけるYES)、ハードウェアスイッチによるボリューム制御(図9の符号281参照)を行い(ステップS615)、ステップS617に移る。一方、ハードウェアスイッチによるボリューム制御でなければ(ステップS614におけるNO)、ユーザーボリューム制御(図9の符号282参照)を行い(ステップS610)、ステップS617に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS617において、デバッグ時のデバッグボリューム制御(図9の符号283参照)を行い、その後、ステップS618に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS618において、特定音のボリューム制御であるか否かを判別する。第4実施例においても、特定音は、例えばエラー音等のようにボリューム調整の影響を受けたくない音が相当する。
ステップS618において特定音のボリューム制御でないと判別すると(ステップS618におけるNO)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている通常音についてのボリューム制御(図9の符号284参照)を行い(ステップS619)、ステップS620に移る。ステップS619のボリューム制御では、ボリューム調整に応じた音量に変更する制御が行われる。
一方、ステップS618において特定音のボリューム制御であると判別すると(ステップS618におけるYES)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている特定音についてのボリューム制御(図9の符号285)を行い(ステップS622)、ステップS624に移る。ステップS622のボリューム制御では、ボリューム調整が行われたか否かにかかわらず、ボリューム調整の影響を受けずに一定の音量が出力される制御(すなわち、ボリューム変更操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量が出力される制御)が行われる。
ホスト制御回路210は、ステップS620において、ボリューム調整の影響を受けない再生チャンネルでの再生か否かを判別する。すなわち、ステップS612でフラグがONに設定されているか否かを判別する。ボリューム調整の影響を受けない再生チャンネルでの再生である場合(ステップS620におけるYES)、再生チャンネルに一定の音量を指定し(ステップS621)、ステップS624に移る。ボリューム調整の影響を受けない再生チャンネルでの再生でない場合(ステップS620におけるNO)、再生チャンネルにボリューム調整に応じた音量を設定し(ステップS623)、ステップS624に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS624において、チャンネル数分(本実施形態では1CH〜32CHの32チャンネル)のボリューム制御が行われたか否かを判別する。
ステップS624においてチャンネル数分のボリューム設定が行われていれば(ステップS624におけるYES)、SAC番号で指定された音声データに組み込まれているボリューム制御を行い(ステップS625)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
ステップS624においてチャンネル数分のボリューム制御が行われていなければ(ステップS624におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS618に戻り、チャンネル数分のボリューム制御が行われるまで(ステップS624においてYESと判別されるまで)、ステップS618〜ステップS624の処理が行われる。なお、図64には示されていないが、ステップS625の処理についてもチャンネル数分のボリューム制御が行われるようにすると良い。
(第5実施例)
図65に示されるように、サウンドリクエスト制御処理(ボリューム調整が行われた場合)の第5実施例において、ホスト制御回路210は、先ず、SAC番号で指定された音声データの入力処理を行う(ステップS631)。その後、ステップS632に移る。
ホスト制御回路210は、音声データが各チャンネルがボリューム調整を受ける音声データであるかどうかを確認する(ステップS633)。具体的には、SAC番号により指定される音声データがボリューム調整の影響を受ける音声データである場合にはフラグをONに設定する(SAC番号により指定される音声データがボリューム調整の影響を受けない音声データである場合にはフラグはOFF)。
ホスト制御回路210は、ステップS633において、ハードウェアスイッチによるボリューム制御であるか否かを判別する。ハードウェアスイッチによるボリューム制御であれば(ステップS633におけるYES)、ハードウェアスイッチによるボリューム制御(図9の符号281参照)を行い(ステップS634)、ステップS636に移る。一方、ハードウェアスイッチによるボリューム制御でなければ(ステップS633におけるNO)、ユーザーボリューム制御(図9の符号282参照)を行い(ステップS635)、ステップS636に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS636において、デバッグ時のデバッグボリューム制御(図9の符号283参照)を行い、その後、ステップS637に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS637において、特定音のボリューム制御であるか否かを判別する。第5実施例においても、特定音は、例えばエラー音等のようにボリューム調整の影響を受けたくない音が相当する。
ステップS637において特定音のボリューム制御でないと判別すると(ステップS637におけるNO)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている通常音についてのボリューム制御(図9の符号284参照)を行い(ステップS638)、ステップS639に移る。ステップS638のボリューム制御では、ボリューム調整に応じた音量に変更する制御が行われる。
一方、ステップS637において特定音のボリューム制御であると判別すると(ステップS637におけるYES)、ホスト制御回路210は、チャンネルに設定されている特定音についてのボリューム制御(図9の符号285)を行い(ステップS640)、ステップS643に移る。ステップS640のボリューム制御では、ボリューム調整が行われたか否かにかかわらず、ボリューム調整の影響を受けずに一定の音量が出力される制御(すなわち、ボリューム変更操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量が出力される)が行われる。
ホスト制御回路210は、ステップS639において、ボリューム調整の影響を受けないチャンネルであるか否かを判別する。すなわち、ステップS632でフラグがONに設定されているか否かを判別する。ボリューム調整の影響を受けないチャンネルであれば(ステップS639におけるYES)、再生チャンネルに一定の音量を設定する(ステップS641)。ボリューム調整の影響を受けるチャンネルであれば(ステップS639におけるNO)、再生チャンネルにボリューム調整に応じた音量を設定する(ステップS642)。ステップS641の処理が終了するとまたはステップS642の処理が終了すると、ホスト制御回路210は、ステップS643に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS643において、チャンネル数分(本実施形態では1CH〜32CHの32チャンネル)のボリューム制御が行われたか否かを判別する。
ステップS643においてチャンネル数分のボリューム設定が行われていれば(ステップS643におけるYES)、SAC番号で指定された音声データに組み込まれているボリューム制御を行い(ステップS644)、サウンドリクエスト制御処理を終了する。
ステップS643においてチャンネル数分のボリューム制御が行われていなければ(ステップS643におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS637に戻り、チャンネル数分のボリューム制御が行われるまで(ステップS643においてYESと判別されるまで)、ステップS637〜ステップS643の処理が行われる。なお、図65には示されていないが、ステップS644の処理についてもチャンネル数分のボリューム制御が行われるようにすると良い。
上述したボリューム調整が行われた場合のサウンドリクエスト制御処理(第1実施例〜第5実施例)によれば、ボリューム調整が行われたときに、通常音についてはボリューム調整に応じた音量を出力しつつ、例えばエラー音等の重大な特定音についてはボリューム調整が行われたとしても一定の音量をスピーカから出力するといった音声制御を容易に行うことが可能となる。
[LED輝度調整処理]
次に、LEDの輝度調整について、図36および図66を参照して説明する。図66は、強・中・弱のLEDの発光強度に応じた各色(赤、緑、青)の輝度減衰値の一例を示す減衰テーブルである。この減衰テーブルは、サブメインROM205(例えば、図6参照)に記憶されている。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、例えば遊技者等の操作によって、LEDの輝度を3段階で調整できるように構成されている。具体的には、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面において輝度調整の操作が行われると、ホスト制御回路210は、図66に示される減衰テーブルの切り替え処理を行う。例えば、3段階の輝度のうち強から中に変更する操作が行われると、ホスト制御回路210は、参照テーブルを、図66の減衰テーブルの強から中に切り替える処理を行う。
なお、遊技者等の操作によって輝度を調整できるLEDは、例えばガラスドア4(例えば図3参照)に設けられたLEDであっても良いし、例えば表示装置13として用いられる液晶表示装置のバックライトであっても良い。なお、LEDの輝度調整は、3段階に限られず、例えばより多くの段階で調整できるように構成されていても良い。
LEDの出力値は、以下の式(1)で示される。
LEDの出力値=LEDデータによる輝度値×(100−輝度減衰値)/100・・・式(1)
上記式(1)のLEDの出力値は、LEDの再生チャンネル毎に設定することもできる。なお、遊技者の操作によって変更されるパラメータは、輝度減衰値である。例えば、輝度減衰値が0であれば輝度が最も強く、輝度減衰値が100であれば輝度が最も弱く消灯する。また、LEDの出力値の計算は、シーケンサ226b(図7参照)の内部で行われる。
なお、LEDデータおよび再生パターン等を定義するLEDデータテーブルは、ActiveLED(UE)およびLEDMaker(UE)といったツールを用いてBLDファイル(LEDアニメーション)を作成し、この作成されたBLDファイルに情報を付加しつつLEDリスト(Excelマクロ)(UE)で変換して作成される。
ところで、3原色フルカラーLEDの場合、赤、緑および青の輝度減衰値を一律で同じとした場合、ホワイトバランスがくずれてしまい、例えば白色だったものが黄色になったりする場合がある。例えば、LEDの輝度を落とした場合、赤、緑および青のうち、青の輝度減衰値を最も大きくする必要があり、赤の輝度減衰値を最も小さくすることが好ましい。
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、例えば遊技者等の操作によってLEDの輝度が変更された場合であっても、例えば1024個の各ポート毎に輝度減衰値を設定することで、ホワイトバランスを極力維持できるように構成されている。
具体的には、遊技者等の操作によってLEDの輝度が強・中・弱のうちのいずれかに調整されると、音声・LED制御回路220は、図66の減衰テーブルを参照し、赤、緑および青のそれぞれについて設定された輝度減衰値にもとづいてLEDの輝度を制御する。なお、減衰テーブルは、例えば1024個のポート毎(LED毎)に用意されているため、各ポート毎に減衰値を設定することができる。
例えば、遊技者等の操作によってLEDの輝度が強に設定されると、音声・LED制御回路220のシーケンサ226bは、赤の輝度減衰値0、緑の輝度減衰値5および青の輝度減衰値25を上記の式(1)に代入し、LEDの出力値を算出する。同様に、音声・LED制御回路220のシーケンサ226bは、遊技者等の操作によってLEDの輝度が中に設定されると、赤の輝度減衰値50、緑の輝度減衰値53および青の輝度減衰値63を上記の式(1)に代入し、遊技者等の操作によってLEDの輝度が弱に設定されると、赤の輝度減衰値80、緑の輝度減衰値81および青85の輝度減衰値を上記の式(1)に代入し、LEDの出力値を算出する。そして、音声・LED制御回路220は、このようにして算出されたLEDの出力値にもとづいてLEDの発光を制御する。
このように、音声・LED制御回路220は、赤、緑および青それぞれに対応して設定された輝度減衰値にもとづいてLEDの出力値を算出し、この算出されたLEDの出力値にもとづいてLEDの発光を制御することで、例えば遊技者等の操作によってLEDの輝度が変更されたとしても、ホワイトバランスを極力維持することが可能となる。
[役物ソレノイド制御処理]
次に、役物ソレノイド制御処理について、図36、図37および図67を参照して説明する。図67は、LEDポートと、LEDおよびソレノイドとの接続状態の一例を示すブロック図である。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、例えば遊技領域に設けられた可動体(役物)の動きが多様化しており、それにともなって可動体の制御が複雑化している。そこで、可動体の多種多様な動きのなかでも簡単な動きについては、ソレノイドで役物を構成する部材を動作させたり、ロックする機構を役物に設けたりして、可動体の制御負荷の抑制を図っている。役物ドライバーは、モータ動作のリクエストを受けると、モータ動作データの内容を順番に出力する。モータドライバーの出力およびモータ動作終了の判定は、図37に示されるように1msecのタイマ割込処理で行われる。タイマ割込処理では、役物モータの出力判定と終了判定(すなわち、開始と終了の判定)とが行われ、複数のモータの同期制御も行われる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1の音声・LED制御回路220は、図67に示されるように、ホスト制御回路210からの指令にもとづいて、各LEDポートに接続された枠側のLEDおよび盤面側のLED(例えば、遊技盤12に配されるLEDや表示装置13として用いられる液晶表示装置のバックライト)等を、LEDドライバーを介して発光を制御している。そして、LEDドライバーにより制御されるLEDポート(Port0〜Port23)のうち、Port6に上記のソレノイドを接続し、それ以外のPortにLEDを接続している。
音声・LED制御回路220は、ホスト制御回路210からの指令を受けて、枠側LEDおよび盤面側LEDの各ポートに接続されるLEDの発光を、LEDドライバーを介して実行しているが、例えばポート6にソレノイドを接続することで、LEDドライバーを介してソレノイドの作動も実行することができる。これにより、役物の動きの多様化によりソレノイドの数が増えたとしても、かかる役物の動きの多様性を維持しつつ、役物を作動させるための制御負荷を抑制することが可能となる。
ところで、図67に示されるようにLEDドライバーを介して上記のソレノイドの作動を実行する場合、役物を作動させるモータと上記ソレノイドの作動とを同期制御する必要がある。なお、役物の作動は、複数のモータの同期制御も含めて1msecの割り込み処理で行われている。
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、役物シーケンステーブルに制御コードを追加し、上記ソレノイドと役物を作動させる複数のモータとを同期制御したい場合には制御コードに0より大きな値をセットするようにしている。そして、ホスト制御回路210は、メインループの処理において、役物デバイスで再生中の役物の制御コードを取得し(図36のステップS204参照)、この取得した制御コードが0より大きな値をもつ場合に、制御コードに対応するLEDポート(例えば、上記のソレノイドが接続されるPort6)の制御を実行する(図36のステップS205参照)。これにより、上記ソレノイドと役物を作動させる複数のモータとの同期制御を実行することが可能となる。
なお、制御コードに対応するLEDポートの制御をメインループで実行するのは、1msecの割り込み処理で実行される通常のLED制御に影響を及ぼさないようにするためである。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、LEDポート(Port0〜Port23)のうち一部のポートにソレノイドを接続しているため、例えば遊技者等の操作によって上述したLEDの輝度調整が行われると、ソレノイドへの電圧も再設定されることになるが、ソレノイドの動作がON/OFFだけであるためソレノイドに与える影響は小さいものと考えられる。また、LEDの発光とソレノイドの動作とを同期させる同期演出を実行する場合には、かかる同期演出を容易に実行することも可能となる。
[データロード処理]
本実施形態のパチンコ遊技機1では、電源が投入されたときに実行される各種初期化処理(図36のステップS201参照)の一つとして、データロード処理が行われる。また、遊技中にデータロード処理が行われることもある。これらのデータロード処理は、ROMからRAMやバッファへのデータ転送(例えば、サブメインROM205からSRAM210bへのデータ転送、CGROM206から内蔵VRAM237へのデータ転送など(例えば、いずれも図6参照))、すなわち、ROMに記憶されているデータをRAMやバッファにロードする処理(データロード処理)である。
上記のデータロード処理は、転送されるデータ量が多いとロードに時間を要し、ウォッチドッグにリセットがかかってデータロード処理が終了してしまうおそれがある。ウォッチドッグにリセットがかかった場合、当該リセットがかかった原因が、単にデータ量が多くて時間を要したためであるのか、データロード時にエラーが発生したためであるのかを判別することが困難である。また、データロード処理が終了してしまった場合、ホスト制御回路210は、ロード完了であるのかロード失敗であるのかを判別できずにロード完了を待ち続けることとなってしまい、自動復帰できない状態となるおそれがある。
そこで本実施形態では、データロード処理に要する時間が所定の上限値を超えた場合にはエラーとしてデータロード処理を終了し、再ロードするようにしている。以下、図68を参照して、データロード処理について説明する。図68は、ホスト制御回路210により各種初期化処理の一つとして実行されるデータロード処理の一例を示すフローチャートである。
図68に示されるように、ホスト制御回路210は、先ず、転送時間の上限をセットする(ステップS651)。転送時間とは、ROMからRAMへのデータロードに要する時間である。転送時間の上限は、転送されるデータ量によって変わるが、本実施形態では、以下の式(2)により決定している。
転送時間の上限値=(単位時間あたりの転送データ量)×(転送時間目安+α)・・・式(2)
上記式(2)の単位時間あたりの転送データ量および転送時間目安は、転送されるデータ量にもとづいて予め設定しておいても良いし、転送されるデータ量にもとづいて例えばホスト制御回路210により算出するようにしても良い。なお、αは、データロードに余裕を持たせるための時間である。
ステップS651の処理が終了すると、ホスト制御回路210は、ステップS652に移り、ROMからRAMへのデータロードを開始する。
ホスト制御回路210は、データロードを開始(ステップS652)したのち、データロードを完了したか否かを判別する(ステップS653)。データロードを完了していなければ(ステップS653におけるNO)、ホスト制御回路210は、ステップS654に移る。一方データロードを完了していれば(ステップS653におけるYES)、ホスト制御回路210は、データロード処理を終了する。
ホスト制御回路210は、ステップS654において、データ転送時間が上限値を超えていないか否かを判別する。データ転送時間が上限値を超えていれば(ステップS654におけるYES)、一定時間毎にウォッチドッグタイマのクリア処理を行う(ステップS655)。一方、データ転送時間が上限値を超えていれば(ステップS654におけるNO)、ホスト制御回路210は、エラーが発生したと判定し、エラー処理を実行する。ここで実行されるエラー処理は、ウォッチドッグタイマのクリア処理を行わずにウォッチドッグリセットによりロードデータをリセットし(ステップS656)、再ロードする処理である。その後、ホスト制御回路210は、ステップS654に戻る。すなわち、データ転送時間が上限値を超えた場合(ステップS654におけるNO)には、エラー処理として再ロードされることとなる。
このように、データロード処理を行う場合、正常なロード中にウォッチドッグリセットがかからないように、ホスト制御回路210は、ロード完了待ちの間、一定時間毎にウォッチドッグタイマのクリア処理を行い続けるようにしている。ただし、データロード処理が所定の上限値を超えたときには、ホスト制御回路210は、ロードデータをリセットして再ロードするようにしている。これにより、データロード処理に時間を要した場合であっても、再ロードにより自動復帰されることとなる。
[サブ乱数処理]
次に、ホスト制御回路210によるメインループにおいて実行されるサブ乱数処理について説明する。
サブ乱数処理には、電源が投入されたときに各種初期化処理(図36のステップS201参照)の一つとして実行される乱数初期化処理と、定期的に実行される乱数定期更新処理と、乱数が使用されたときに実行される乱数取得処理とが含まれる。サブ乱数処理は、出玉にかかわるメインCPU71(例えば、図5参照)による特別図柄の抽選とは異なり、出玉に影響を及ぼさない例えば演出態様の決定等に用いられる乱数についての処理である。ただし、以下に説明するサブ乱数処理を、メインCPU71により実行される乱数処理に適用しても良い。上述のこれらのサブ乱数処理について、図69〜図72を参照して説明する。図69は、ホスト制御回路210により各種初期化処理のうちの一つとして実行される乱数初期化処理の一例を示すフローチャートである。図70は、乱数定期更新処理の一例を示すフローチャートである。図71は、(a)乱数1取得処理の一例を示すフローチャート、(b)乱数2取得処理の一例を示すフローチャート、(c)乱数3取得処理の一例を示すフローチャート、(d)乱数4取得処理の一例を示すフローチャートである。図72は、乱数が使用されたときに実行される乱数取得処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、4つの乱数を用いられており(乱数1〜乱数4)、この4つの乱数についての初期化処理は、図36に示されるように、ゲームデータRAMクリアと同じタイミングで実行される。
図69に示されるように、乱数初期化処理において、ホスト制御回路210は、先ず、RTC時刻(分・秒)を取得し(ステップS671)、その後、乱数個数分ループに入る。
乱数個数分ループにおいて、ホスト制御回路210は、先ず、乱数SEEDを作成する(ステップS672)。乱数初期化処理における乱数SEED作成は、以下の式(3)にもとづいて実行される。
SEED(乱数1〜4)=(RTC時間(秒)+(RTC時間(分)×60)+乱数番号(乱数1〜4))×初期時の素数・・・式(3)
ホスト制御回路210は、ステップS672において乱数SEEDを作成したのち、乱数バックアップ、すなわち、SRAM210b(例えば、図6参照)に、ステップS672において作成した乱数SEEDを保存する(ステップS673)。ここでバックアップされる乱数SEEDは、今回作成された乱数SEEDであるが、前回までにバックアップされた情報については消去しても良いし引き続き記憶させても良い。
ホスト制御回路210は、ステップS672およびステップS673の処理を乱数個数分(本実施形態では乱数1〜乱数4の4個分)実行すると、乱数個数分ループを抜け、乱数初期化処理を終了する。
このように、乱数初期化処理では、RTC時刻の分および秒が使用されている。したがって、初期化時の乱数SEEDには、電源を投入した時間が分・秒単位まで関与することとなる。
次に、図70を参照して、乱数定期更新処理について説明する。乱数定期更新処理はは、図36に示されるバンクフリップ終了待ちにおいて、乱数1〜乱数4のいずれも使用されなかったとしても定期的に乱数1〜乱数4を更新する処理である。
図70に示されるように、乱数定期更新処理において、ホスト制御回路210は、乱数1取得処理(ステップS681)、乱数2取得処理(ステップS682)、乱数3取得処理(ステップS683)、乱数4取得処理(ステップS684)をこの順に行う。なお、乱数定期更新処理は、バンクフリップ終了待ちをしている間、常に実行される。また、メインループのいずれかの処理落ちによってバンクフリップ終了待ちが発生しない場合でも、ホスト制御回路210は、1フレームにおいて1回は乱数定期更新処理を行う。
図71(a)に示されるように、乱数1取得処理は、乱数1更新(ステップS685)、すなわち、乱数1を取得したのち乱数1の更新を行う。その後、乱数1バックアップ、すなわち、SRAM210b(例えば、図6参照)に、取得された乱数1を保存する(ステップS686)。同様に、図71(b)に示されるように、乱数2取得処理は、乱数2更新(ステップS687)、および、乱数2バックアップする(ステップS688)。また、同様に、図71(c)に示されるように、乱数3取得処理は、乱数3更新(ステップS689)、および、乱数3バックアップする(ステップS690)。また、同様に、図71(d)に示されるように、乱数4取得処理は、乱数4更新(ステップS691)、および、乱数4バックアップする(ステップS692)。なお、ステップS686、ステップS688、ステップS690およびステップS692においてバックアップされる乱数は、今回取得された乱数であるが、前回までにバックアップされた情報については消去しても良いし引き続き記憶させても良い。
なお、乱数1〜乱数4は、いずれも、0〜32767の範囲内で発生する乱数のなかからいずれかが取得されるが、発生する乱数の範囲はこれに限られない。
図72に示されるように、乱数が使用されたときに実行される乱数取得処理において、ホスト制御回路210は、先ず、乱数3取得処理を行う(ステップS693)。この乱数3取得処理は、乱数1、乱数2および乱数4のうち使用する乱数の決定に供するための乱数を取得する処理である。ステップS693の乱数3取得処理を実行すると、ホスト制御回路210は、ステップS694に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS694において、ステップS693の乱数3取得処理で取得された乱数を4で割ったときの余り数(以下、単に「余り数」と称する)が0または1であるか否かを判別する。余り数が0または1であれば(ステップS694におけるYES)、乱数1取得処理を行う(ステップS695)。一方、余り数が0および1のいずれでもなければ(ステップS694におけるNO)、ステップS696に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS696において、余り数が2であるか否かを判別する。余り数が2であれば(ステップS696におけるYES)、乱数2取得処理を行う(ステップS697)。一方、余り数が2でなければ(ステップS696におけるNO)、ステップS698に移る。
ホスト制御回路210は、ステップS698において、余り数が3であるか否かを判別する。余り数が3であれば(ステップS698におけるYES)、乱数4取得処理を行う(ステップS699)。一方、余り数が3でなければ(ステップS698におけるNO)、これは余り数が0〜3のいずれもないことを意味するから、ステップS693から処理をやり直す。
なお、乱数1取得処理(ステップS695)、乱数2取得処理(ステップS697)、乱数3取得処理(ステップS693)および乱数4取得処理(ステップS699)は、いずれも、図71に示したとおりである。
このように、乱数が使用されたときに実行される乱数取得処理では、乱数1、乱数2および乱数4のうち選ばれた乱数についての更新は行われるものの、選ばれなかった乱数については更新が行われない。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、電源が投入されたときに乱数初期化処理が行われ、乱数使用時には選ばれた乱数について乱数取得処理が行われ、バンクフリップ終了待ちまたはバンクフリップ終了待ちが発生しない場合でも乱数定期更新処理が行われる。
なお、乱数更新時の計算式は以下の式(4)に示すとおりである。
今回更新値=(前回更新値×各乱数の素数)+1・・・式(4)
ここで、乱数取得処理の戻り値は、32bitから16bitに右シフト返還した0〜32767の値となる。すなわち、上記の式(4)にもとづいて算出された今回更新値は、32bitであらわされ、この32bitの今回更新値は32bitから16bitに右シフト返還される。そして、16bit目についてはマスキングされ、1〜15bitに示される値(0〜32767のうちのいずれか)が今回更新値として決定される。
上述したサブ乱数処理を行うことにより、取得される乱数をランダムにすることができ、取得される乱数に偏りが生じることを抑制できる。とくに、初期化時の乱数SEEDには、電源を投入した時間が分・秒単位まで関与することとなるため、初期値を都度異ならせることが可能となる。
[サブ乱数処理の変形例]
本実施形態におけるサブ乱数処理について上述したが、上述のサブ乱数処理に代えてまたは併用により、以下に説明するサブ乱数処理(変形例)を行うようにしても良い。また、以下に説明するサブ乱数処理(変形例)を、メインCPU71により実行される乱数処理に適用しても良い。このサブ乱数処理の変形例について、図73および図74を参照しつつ説明する。なお、図73は、サブ乱数処理の変形例を説明するためのホスト制御回路210により実行される副制御メイン処理(全体フロー)である。ただし、図73では、説明に必要な処理のみを示しており、その他の処理については省略している。図74は、ホスト制御回路210により実行される受信割込処理の一例を示すフローチャートである。
ホスト制御回路210は、先ず、各種初期化処理(図36のステップS201参照)の一つとして実行される乱数初期化処理を行う(ステップS701)。この乱数初期化処理では、例えば2のべき乗数(累乗数)の乱数シードと現在の乱数シード番号とを用意するとともに、スタックポインタに所定の初期値が設定される。
ステップS701の乱数初期化処理を行うと、ホスト制御回路210は、メインループに入り、サブデバイスの入力処理を行い(ステップS702)、その後、各種リクエスト制御処理を行う(ステップS703)。この各種リクエスト制御処理(ステップS703)では、1フレーム前の後述するステップS705で作成されたリクエストにもとづいて各種デバイスに出力される。
サブデバイスの入力処理(ステップS702)および各種リクエスト制御処理(ステップS703)を行うと、ホスト制御回路210は、乱数テーブル作成処理を行う(ステップS704)。このステップS704の乱数テーブル作成処理では、描画タイミングで2のべき乗のサイズを持つ乱数テーブルに登録されている乱数が更新されることにより、新たな乱数テーブルが作成される。乱数テーブルに登録される乱数の取得には、例えば2のべき乗数の乱数シードのうち、現在の乱数シード番号にもとづいて決まる乱数シードが用いられる。例えば、2(8)の乱数シードa〜hが用意されている場合、現在の乱数シード番号が4であれば、dの乱数シードが用いられる。
ホスト制御回路210は、ステップS704において、例えば2(32)のサイズを持つ乱数テーブルを作成することができ、この乱数テーブルには32個の乱数が登録される。乱数テーブルに乱数が登録されると、ホスト制御回路210は、乱数シードの値を更新する。乱数シードの更新は、上述した式(4)と同様に、前回更新値×素数を乗じたあとに1を加算して行われる。なお、乱数テーブルのサイズは、本変形例では2のべき乗(個)であればよく、2(32)を採用しているが、2のべき乗(個)であればいずれを採用しても良い。
なお、図74に示されるように、ステップS704における乱数テーブルの作成に用いられる乱数シードは、例えばシリアルのコマンド受信時(ステップS801)に、ホスト制御回路210が持つCPUプロセッサによるCPUカウンタの値を用いて更新される(ステップS802)。このステップS802の乱数シード更新処理では、乱数シード番号をインクリメントし、インクリメントされた乱数シード番号を現在の乱数シード番号とすることで、乱数テーブルの作成に用いられる乱数シードの更新が行われる。
図73に戻って、ステップS704の乱数テーブル作成処理を行うと、ホスト制御回路210は、パケット受信ループに入る。
パケット受信ループでは、ホスト制御回路210は、動画演出用のアニメーションにかかるリクエストを作成するアニメーション構築処理(ステップS705)を行い、乱数使用時に乱数取得処理を行う(ステップS706)。なお、ステップS705で作成されたリクエストは、バッファで待機後、次のフレームで出力される。
ホスト制御回路210は、ステップS706の乱数取得処理において、ステップS704で作成された乱数テーブルから乱数を取得する。ここで取得した乱数は、ホスト制御回路210により実行される演出にかかわる抽選(例えば動画演出用のアニメーションを決定するための抽選)に用いられる。ホスト制御回路210は、ステップS706において、乱数テーブルから乱数を取得すると、乱数テーブルの参照位置を更新(インクリメント)する。なお、乱数テーブルの参照位置は、乱数テーブルから乱数を取得したときに行うだけであり、ステップS704の乱数テーブル作成処理では行わない。
ホスト制御回路210は、ステップS705およびステップS706の処理を、パケット受信分繰り返し行う。ホスト制御回路210は、ステップS705およびステップS706の処理をパケット受信分行うと、パケット受信ループを抜ける。
パケット受信ループを抜けると、ホスト制御回路210は、アニメーション更新処理を行い(ステップS707)、その後、バンクフリップ/バンクフリップ終了待ちを行う(ステップS708)。
ホスト制御回路210は、33.3msec周期のメインループにおけるステップS702〜ステップS708の処理を繰り返し行う。
上述したサブ乱数処理の変形例によれば、パケット受信ループ内で乱数取得機会が複数回あったとしても、すでに作成された同じ乱数テーブルを用いて参照位置を変えて乱数を取得するだけであるから、取得される乱数に不規則性を持たせつつ、ホスト制御回路210の制御負荷を軽くすることが可能となる。
[その他の拡張例]
本実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技媒体を用いて遊技を行い、その遊技の結果に基づいて特典が付与される形態全ての遊技機について、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が発射されたり投入されたりすることで遊技を行い、その遊技の結果に基づいて遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路100自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、封入された遊技球を循環させて行う遊技やメダルレスで行う遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路100に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
主制御回路100に接続された遊技媒体管理装置が管理する場合、遊技媒体管理装置は、ROMおよびRWM(あるいはRAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱い装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信機能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、または遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチンコ遊技機1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合の他、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられている場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンタ等に持っていくか、または他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機または遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金または現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機または遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置または遊技媒体管理装置に対し遊技媒体または有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記録するようにしてもよい。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチンコ遊技機に適用する場合について説明しているが、パチスロ機や、遊技球を用いるスロットマシンや、封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部の部品点数を減らすことができ、遊技機の原価および製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、部品を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、遊技媒体が外部に排出されずに遊技可能に構成された封入式の遊技機と、該遊技機に対して、遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータを通信ケーブルを介して光信号によって送受信が可能に接続された遊技媒体管理装置と、を有する遊技システムに本発明を適用した場合には、遊技システムを以下のように構成してもよい。
以下に、封入式の遊技機の概略を説明する。封入式の遊技機において、発射装置は、遊技領域の上方に位置し、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射する。遊技者がハンドルを操作すると、払出制御回路により球送りソレノイドが駆動させられ、球送り杵が発射台の方向へと、待機状態の遊技球を押し出す。これにより、遊技球が発射台へ移動する。また、待機位置から発射台への経路には減算センサが設けられており、発射台へ移動する遊技球を検出する。減算センサによって遊技球が検出された場合には、持ち球数が1減算される。このように、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射するように構成されているため、封入式の遊技機ではいわゆる戻り球(ファール球)を回避することができる。そして、遊技領域を転動した後に遊技領域から排出された遊技球は、球磨き装置によって磨かれる。球磨き装置によって磨かれた遊技球は、揚送装置によって上方へと搬送され、発射装置に導かれる。遊技球は封入式の遊技機の外部に排出されずに、当該遊技機において一定数(例えば、50個)の遊技球が一連の経路を循環するように構成されている。
封入式の遊技機では、遊技球が遊技機の外部に排出されないため、遊技球を一時的に保持するための上皿や下皿は設けられていない。封入式の遊技機では遊技球が外部に排出されないことから、遊技者の手元に遊技球が実際にあるわけではなく、遊技を行うことにより遊技球が現実に増減するわけではない。封入式の遊技機において、遊技者は遊技媒体管理装置からの貸出により持ち球を得てから遊技を開始する。ここで、持ち球を得るとは、遊技者が、データ管理上、遊技媒体を得ることをいう。そして、発射装置から遊技球が発射されることにより持ち球が消費され、持ち球数が減少する。また、遊技球が遊技領域に設けられた各入賞口等を通過することにより、入賞口に応じて設定された条件に従った数だけ払出が行われ、持ち球数が増加する。さらに、遊技媒体管理装置からの貸出によっても、持ち球数が増加する。なお、「遊技媒体の消費、貸出および払出」とは、持ち球の消費、貸出および払出が行われることを示す。また、「遊技媒体の増減」とは、消費、貸出および払出によって持ち球数が増減することを示す。また、「遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータ」とは遊技球が発射されることによる持ち球の減少と、貸出および払出による持ち球の増加とに関するデータである。
封入式の遊技機は、払出制御回路およびタッチパネル式である液晶表示装置を有している。払出制御回路は、遊技球が各入賞口等の通過を検出する各種センサに接続されている。払出制御回路は、持ち球数を管理している。例えば、遊技球が各入賞口を通過した場合には、そのことによる遊技球の払出個数を持ち球数に加算する。また、遊技球が発射されると持ち球数を減算する。払出制御回路は、遊技者の操作により、持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置へ送信する。また、上記の液晶表示装置は遊技機の上部に位置し、遊技媒体管理装置で管理する遊技価値から持ち球への変換(球貸し)や、持ち球の計数(返却)の要求を受け付ける。そして、これらの要求を遊技媒体管理装置を介して払出制御回路に伝え、払出制御回路が現在の持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置に送信するように指示する。ここで、「遊技価値」とは、貨幣・紙幣、プリペイド媒体、トークン、電子マネーおよびチケット等であり、遊技媒体管理装置によって持ち球に変換することが可能であるものを示す。なお、本実施形態において、遊技媒体管理装置は、いわゆるCRユニットであり、紙幣およびプリペイド媒体等を受付可能に構成されている。また、計数された持ち球は、遊技システムが設置される遊技場などにおいて、景品交換等に用いることができる。
また、封入式の遊技機は、バックアップ電源を有している。これにより、夜間等に電源をOFFにした場合であっても、OFFにする直前のデータを保持することができる。また、このバックアップ電源により、例えば、扉開放センサによる扉枠開放の検出を継続して実行させてもよい。これにより、夜間に不正行為を行われることも防止することができる。なお、この場合は、扉枠が開放された回数等の情報を記憶するものであってもよい。さらに、電源が投入された際に、扉枠が開放された回数等の情報を、遊技機の液晶表示装置等に出力するものであってもよい。
遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を有している。遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を介して、遊技機とのデータ(送信信号)の送受信を行うように構成されている。送受信されるデータは、主制御回路に設けられたCPUの固有ID、払出制御回路に設けられたCPUの固有ID、遊技機に記憶された遊技機製造業者コード、セキュリティチップの製造業者コード、遊技機の型式コードなどの情報である。そして、遊技機および前記遊技媒体管理装置のいずれか一方を送信元とし他方を送信先として、送信元が送信信号を送信した際に、上記送信信号を受信した送信先が上記送信信号と同じ信号である確認用信号を上記送信元に送信し、上記送信元は、上記送信信号と上記確認用信号とを比較して、これらが同一か否かを判別するようにしている。
このように、送信元において、送信先から送信された確認用信号を送信信号と比較して、これらが同一か否かを判別することにより、送信元から送信した信号が改ざんされることなく、送信元に送信されていることを確認することができる。これにより、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信元は信号を変調する変調部を有し、該変調部により変調された信号を上記送信信号として送信し、上記送信先は上記変調部により変調された信号を復調する復調部を有することとしてもよい。
これにより、仮に、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を読み取られたとしても、この信号の解読は困難であり、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信先は、上記送信元からの上記送信信号を受信した際に、上記送信信号を受信したことを示す信号である承認信号を、上記確認用信号とは別に上記送信元に送信することとしてもよい。
これにより、送信信号と確認用信号とを比較することにより、正規の信号の送受信が行われたことを確認するだけでなく、承認信号に基づいて正規の信号の送受信が行われたことを確認することができるので、不正行為の抑制をより強化することができる。
[付記]
[第1の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果が大当りであると大当り遊技が行われる。
この種の遊技機として、操作手段に対して、遊技者により所定の長押し操作が行われることを条件に特定遊技演出の実行態様を変化させる長押し演出を行い、長押し操作よりも短い短押し操作を複数回行う連打操作が行われることを条件に連打演出を実行することを可能にした遊技機が知られている(例えば、特開2015−065977号公報参照)。この特開2015−065977号公報の遊技機では、長押し操作が行われたか否かを判断する長押し操作受付有効期間内に長押し操作が行われた場合、長押し演出を実行する。
(第1の課題)
特開2015−065977号公報に記載の遊技機のように、操作手段に対して長押し操作が行われたか連打演出が行われたかを判断して制御すると制御負荷が大きくなってしまい、好ましくない。
しかし、近年、さらなる視覚的なインパクトを与えることができる演出を行うことで、興趣を高めることが可能な遊技機が望まれている。
上記第1の課題を解決するために、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
第1の遊技機は、
所定時間(例えば、33.3msec)毎に各種処理(例えば、各種リクエスト制御処理)が行われるメイン処理(例えば、メインループの処理)を実行可能な遊技機であって、
所定の操作手段(例えば、メインボタン)と、
前記所定時間よりも短い時間(例えば、1msec)毎に割り込み処理を行い、当該割り込み処理により検出された前記操作手段の入力状態にもとづいて、前記メイン処理で入力情報を生成することが可能な制御手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記入力情報として、前記操作手段の入力状態がOFF状態からON状態になった後、 前記入力情報として、前記操作手段の入力状態がOFF状態からON状態になった後、当該ON状態が一定時間(例えば、10フレーム)継続したと判定されてから、前記操作手段の入力状態が前記一定時間よりも短い時間(例えば、4フレーム)でON状態が続く限り、定期的にON状態が発生したと判定することが可能な情報(例えば、リピート機能付きONエッジ情報)を生成する入力情報生成手段(例えば、ステップS309の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記入力情報生成手段により生成された情報(例えば、前記リピート機能付きONエッジ情報)にもとづいて、所定のデバイスの制御を実行可能なデバイス制御手段(例えば、ホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
第1の遊技機によれば、操作手段の入力状態(例えば、サブデバイスの入力情報)にもとづいて、操作手段の入力状態がOFF状態からON状態になった後、当該ON状態が一定時間継続したと判定されてから、操作手段の入力状態が一定時間よりも短い時間でON状態が続く限り、定期的にON状態が発生したと判定することが可能な情報を生成することで、サブデバイスの連打演出の制御や、長押し演出の制御等といった制御を容易に行うことが可能となる。
また、第1の遊技機によれば、制御負荷を軽減しつつ、操作手段の態様に応じた制御を実行することが可能となる。
[第2の遊技機、第3の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、バックライトによって発光する表示装置を備える遊技機が開示されている(例えば特開2016−159026号公報参照)。
(第2の課題)
しかし、例えばバックライトの発光手段の輝度が不安定であると、表示装置における演出画像の表示が不安定となるおそれがあり、好ましくない。
上記第2の課題を解決するために、以下のような構成の第2の遊技機および第3の遊技機を提供する。
第2の遊技機は、
所定の態様で発光可能な発光手段(例えば、バックライト)と、
前記発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データ(例えば、輝度データ)を所定の領域に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に設定可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するよう構成される
ことを特徴とする。
第2の遊技機によれば、所定のデータ領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな駆動データが設定されるので、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段を、ドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。
なお、上記の「基準データ数」は、データ記憶手段の所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に設定可能なデータ数が例えば64個までであれば1〜64個が相当するが、データ記憶手段の所定の領域に設定されているデータ数が0にならないようにする必要があることに鑑みれば、2個以上であることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
第3の遊技機は、
所定の態様で発光可能な発光手段(例えば、バックライト)と、
前記発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データ(例えば、輝度データ)を所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段の所定の領域に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記データ記憶手段の所定の領域に前記駆動データが設定されてからの経過時間を計時可能な計時手段(例えば、ステップS356の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記計時手段により計時された時間が所定時間以上経過したことにもとづいて、前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定可能(ステップS354の処理を実行可能)に構成される
ことを特徴とする。
第3の遊技機によれば、データ記憶手段の所定の領域に前記駆動データが設定されてからの経過時間が所定時間以上経過したことにもとづいて、駆動データがデータ記憶手段の所定の領域に設定される。例えば、何らかの処理に時間を要した場合には、駆動データをデータ記憶手段の所定の領域に設定するタイミングにいたるまでの間に、データ記憶手段の所定の領域に設定されている駆動データがなくなってしまうおそれがある。この点、この遊技機によれば、駆動データをデータ記憶手段の所定の領域に設定するタイミングでなかったとしても、上記時間が所定時間以上経過したことにもとづいて駆動データがデータ記憶手段の所定の領域に設定されるので、所定のデータ領域に設定されている駆動データが空になってしまうことを防止できる。そのため、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段をドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。
また、第2の遊技機、第3の遊技機によれば、発光手段の発光が不安定となることを抑制することが可能となる。
[第4の遊技機、第5の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置を所定の態様で発光させることで、演出や装飾の用に供される遊技機が知られている。また、これらの発光装置の輝度を、予め設定されている範囲内で遊技者等が調整することが可能な遊技機が開示されている(例えば、特開2008−295551号公報参照)。
(第3の課題)
ところで、近年、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置も含めて、演出が派手なものとなってきている。そのため、発光装置の輝度が高いと、遊技者によってはそれがストレスに感じることもある。発光装置の輝度を遊技者等が操作できれば、遊技者が所望の輝度に調整することはできるが、それだけでは不十分な場合もある。
上記第3の課題を解決するために、以下のような構成の第4の遊技機および第5の遊技機を提供する。
(1)第4の遊技機は、
所定の態様で発光可能な第1の発光手段(例えば、バックライト)と、
前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面)と、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段(例えば、ステップS384の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段(例えば、盤側LEDや枠側LED)と、
前記第2の発光手段の輝度を変更可能な第2発光制御手段(例えば、ステップS385の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記第2発光制御手段は、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで、前記第2の発光手段の輝度を前記複数段階のうちのいずれかに変更可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の第4の遊技機によれば、第1の発光手段の輝度を変更可能な操作手段が操作されると、第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで第2の発光手段の輝度も変更されるなかで、第2の発光手段の輝度も複数段階のうちのいずれかに変更されるので、遊技者による輝度の変更にかかる自由度をより高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第4の遊技機において、
前記第1の発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データを所定の領域に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記第1の発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するものであるとともに、
前記操作手段が操作されたときには、前記新たな駆動データとして、輝度が変更されたのちの駆動データを設定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の第4の遊技機によれば、所定のデータ領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな駆動データが設定されるので、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段をドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。しかも、輝度が変更されたときには、変更後の駆動データが新たな駆動データとして設定されるので、設定された輝度に応じて安定して第1の発光手段を発光させることが可能となる。
なお、上記の「基準データ数」は、データ記憶手段の所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に設定可能なデータ数が例えば64個までであれば1〜64個が相当するが、データ記憶手段の所定の領域に設定されているデータ数が0にならないようにする必要があることに鑑みれば、2個以上であることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
(1)第5の遊技機は、
所定条件の成立のもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、ステップS45の処理を実行するメインCPU71)と、
所定の演出画像が表示される表示手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置)と、
前記抽選の結果にもとづいて、前記表示手段において図柄(例えば、演出用識別図柄)の変動表示を行う変動表示制御手段(例えば、表示制御回路230)と、
所定の態様で発光可能な第1の発光手段(例えば、バックライト)と、
前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面)と、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段(例えば、ステップS394の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段(例えば、盤側LEDや枠側LED)と、
前記第2の発光手段の発光態様を、所定のリクエストにもとづいて制御する第2発光制御手段(ステップS392の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記第2発光制御手段は、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第2の発光手段の輝度を、前記第1の発光手段の輝度が変更されたのちであって且つ前記図柄の変動表示が終了したのちに変更(例えば、ステップS399の処理を実行)可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の第5の遊技機によれば、操作手段が操作されると第1の発光手段の輝度を変更することができる。また、第2の発光手段の輝度は、第1の発光手段の輝度が変更されたのちであって且つ図柄の変動表示が終了したのちに変更される。ここで、第2の発光手段の発光態様は、所定のリクエストにもとづいて制御されるため、図柄の変動表示が終了したのちに第2の発光手段の輝度を変更することで、制御負荷を最小限に抑えつつ、第1の発光手段および第2の発光手段の輝度を変更することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第5の遊技機において、
前記第1の発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データを所定の領域に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記第1の発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するものであるとともに、
前記操作手段が操作されたときには、前記新たな駆動データとして、輝度が変更されたのちの駆動データを設定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の第4の遊技機によれば、所定のデータ領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな駆動データが設定されるので、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段をドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。しかも、輝度が変更されたときには、変更後の駆動データが新たな駆動データとして設定されるので、設定された輝度に応じて安定して第1の発光手段を発光させることが可能となる。
なお、上記の「基準データ数」は、データ記憶手段の所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に設定可能なデータ数が例えば64個までであれば1〜64個が相当するが、データ記憶手段の所定の領域に設定されているデータ数が0にならないようにする必要があることに鑑みれば、2個以上であることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
また、第4の遊技機、第5の遊技機によれば、発光装置の輝度をより好適に遊技者等が調整することが可能な遊技機を提供することができる。
[第6の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置を所定の態様で発光させることで、演出や装飾の用に供される遊技機が知られている。また、これらの発光装置の輝度を、予め設定されている範囲内で遊技者等が調整することが可能な遊技機が開示されている(例えば、特開2008−295551号公報参照)。
(第4の課題)
ところで、近年、前面側に設けられた複数のLED等の発光体からなる発光装置も含めて、演出が派手なものとなってきている。そのため、発光装置から受ける光の強度が高いと、遊技者によってはそれがストレスに感じることもある。
上記第4の課題を解決するために、以下のような構成の第6の遊技機を提供する。
(1)第6の遊技機は、
本発明に係る遊技機は、
所定の態様で発光可能な第1の発光手段(例えば、バックライト)と、
前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面)と、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段(例えば、ステップS394の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段(例えば、盤側LEDや枠側LED)と、
前記第2の発光手段の発光態様を変更可能な第2発光制御手段(例えば、ステップS406の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記第2発光制御手段は、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで、前記第2の発光手段により実行される発光演出の態様を制限して実行可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の第6の遊技機によれば、第1の発光手段の輝度を変更可能な操作手段が操作されると、第2の発光手段により実行される発光演出の態様が制限される。そのため、簡単な処理で、第2の発光手段から受ける光の強度を抑えることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第6の遊技機において、
前記第1の発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データを所定の領域に記憶するデータ記憶手段(例えば、FIFOのデータ領域)と、
前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記第1の発光手段に出力する発光駆動手段(例えば、LSI)と、
前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段(例えば、ステップS346の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記データ設定手段は、
前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するものであるとともに、
前記操作手段が操作されたときには、前記新たな駆動データとして、輝度が変更されたのちの駆動データを設定するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の第5の遊技機によれば、所定のデータ領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな駆動データが設定されるので、発光駆動手段により出力される制御信号(例えば、SPIのシリアルデータ出力端子から連続して出力されるPWM相当の信号)を出力することができ、発光手段をドライバを介さずに安定して発光させることが可能となる。しかも、輝度が変更されたときには、変更後の駆動データが新たな駆動データとして設定されるので、設定された輝度に応じて安定して第1の発光手段を発光させることが可能となる。
なお、上記の「基準データ数」は、データ記憶手段の所定の領域(例えば、FIFOのデータ領域)に設定可能なデータ数が例えば64個までであれば1〜64個が相当するが、データ記憶手段の所定の領域に設定されているデータ数が0にならないようにする必要があることに鑑みれば、2個以上であることが好ましい。また、FIFOのデータ領域にセットできる輝度データの数は64個に限られず、少なくとも2個以上の輝度データをセットできれば良い。このようにFIFOのデータ領域にセットできる輝度データが例えば2個以上であるとき、FIFOのデータ領域にセットされている輝度データが第1の数(例えば2個)を下回ると、第2の数(例えば1個)の輝度データを補充するようにしても良い。
このように、第6の遊技機によれば、発光装置から受ける光の強度を好適に遊技者等が調整することが可能な遊技機を提供することができる。
[第7の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、例えば、RTC(リアルタイムクロック)に依存する演出が行われる遊技機が知られている。
この種の遊技機では、電源投入時等にRTCの異常判定を行い、異常があれば日時の報知を行い、RTCの異常が認められた場合に、これに素早く対処できるようにした遊技機が公知である(例えば特開2017−51853号公報(例えば段落[0094])参照)。
(第5の課題)
特開2017−51853号公報に記載の遊技機によれば、RTCに異常があれば日時の報知が行われるため素早く対処できる可能性はあるものの、RTC異常により日時を取得できない場合、RTCに依存する演出を行うことができなくなるおそれがある。
上記第5の課題を解決するために、以下のような構成の第7の遊技機を提供する。
第7の遊技機は、
時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(例えば、RTC)と、
前記リアルタイムクロックから時刻情報を取得し、該取得した時刻を現在時刻情報に更新可能な時刻情報管理手段(例えば、ステップS413の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記現在時刻情報が特定の時刻情報(例えば、指定時刻)であることにもとづいて特定演出(例えば、RTC演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
前記リアルタイムクロックの異常を判定する異常判定手段(例えば、ステップS414の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記時刻情報管理手段は、
前記リアルタイムクロックが異常であると判定されると、前記時刻情報管理手段により前回取得された前回時刻情報を現在時刻情報として維持(例えば、ステップS415)し、前記リアルタイムクロックが正常であると判定されると前記前回時刻情報を現在時刻情報に更新(例えば、ステップS416の処理)可能に構成されており、
前記演出実行手段は、
現在時刻情報が前記特定の時刻情報であって(ステップS417におけるYES)、前記前回時刻情報と現在時刻情報とが一致しない(ステップS418におけるYES)ことを条件に前記特定演出を実行する(ステップS419)よう構成されている
ことを特徴とする。
第7の遊技機によれば、RTC異常であったとしても、RTCに依存する演出を好適に行うことが可能となる。
[第8の遊技機、第9の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、表示装置などに演出画像が表示される。抽選の結果が大当りであると、大当り遊技が開始される。
この種の遊技機として、圧縮された画像データをデコードし、デコード後の画像データを適宜変換処理した上でフレームバッファに格納し、表示装置に出力されるようにした遊技機が知られている(例えば特開2014−87402号公報(例えば段落[0100]参照))。
(第6の課題)
近年、表示装置に表示される演出画像のバリエーションが増え、演出画像にかかる制御が複雑化する傾向にある。このような場合、演出画像にかかる制御を効率よく行うことが望まれる。
上記第6の課題を解決するために、以下のような構成の第8の遊技機および第9の遊技機を提供する。
第8の遊技機は、
描画機能を有する描画出力先バッファと表示機能を有するフレームバッファとの間で、互いの機能を切り替える処理(例えば、バンクフリップ)を実行可能な遊技機であって、
所定の表示手段に表示される演出画像にかかわる画像情報(例えば、コンポジション)を、前記描画出力先バッファに登録可能な登録手段(例えば、ステップS449やステップS458を実行可能な表示制御回路230)と、
前記描画出力先バッファから前記フレームバッファに切り替えられた後(例えば、ステップS446の処理が行われた後)、前記登録手段により登録された画像情報にもとづいて、前記所定の表示手段に演出画像が表示されるよう制御する演出画像表示制御手段(例えば、表示制御回路230)と、
を備え、
前記登録手段は、
前記描画出力先バッファから切り替えられた前記フレームバッファに登録されている前記画像情報に、画像を一時停止させる画像情報が含まれているとき(例えば、ステップS447においてYESと判別されるとき)、前記画像情報を前記描画出力先バッファに登録する第1登録手段(例えば、ステップS449の処理を実行する表示制御回路230)と、
前記描画出力先バッファに登録されている画像情報がなかったとしても(例えば、ステップS444においてNOと判別されたとしても)、前記所定の表示手段に表示された演出画像が、前記フレームバッファに登録されている画像情報の上限に達したときに(例えば、ステップS450においてYESと判別されたとき)、前記画像情報を前記描画出力先バッファに登録する第2登録手段(例えば、ステップS458を実行可能な表示制御回路230)とを有する
ことを特徴とする。
第8の遊技機によれば、画像情報が登録されていないことを条件に画像情報が登録されるなかで、画像情報が登録されていたとしても、登録されている画像情報に特定の画像情報が含まれているときに画像情報が登録されるので、演出画像にかかる制御を効率よく行うことが可能となる。
第9の遊技機は、
所定の演出画像を再生可能な複数の表示手段(例えば、ディスプレイ)と、
前記複数の表示手段に再生される演出画像にかかわる画像情報を制御可能な表示制御手段(例えば、表示制御回路230)と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記表示手段において同時に再生される画像情報にかかるレイヤー数の適正性を判定するレイヤー数判定手段(例えば、ステップS441の処理を実行する表示制御回路230)と、
前記レイヤー数が適正であるとき(例えば、ステップS441においてYESと判定されるとき)に、前記演出画像の再生に用いられる表示手段の数の適正性を判定する表示手段数判定手段(例えば、ステップS442の処理を実行する表示制御回路230)と、
前記演出画像の再生に用いられる表示手段の数が適正であるとき(例えば、ステップS442においてYESと判定されるとき)に、前記画像情報の登録対象となる表示手段の存在を判定する表示手段存在判定手段(例えば、ステップS443の処理を実行する表示制御回路230)と、
前記画像情報の登録対象となる表示手段が存在するとき(例えば、ステップS443においてYESと判定されるとき)に、当該表示手段において再生される画像情報を登録する画像情報登録手段(例えば、ステップS449やステップS458の処理を実行する表示制御回路230)とを有するとともに、
前記複数の表示手段のうち一の表示手段において再生される画像情報を前記画像情報登録手段により登録した後、当該画像情報が当該一の表示手段とは別の他の表示手段に登録されるように、前記表示手段数判定手段による判定および前記表示手段存在判定手段による判定を行う(ステップS459の処理を実行したのちステップS442に戻る処理を行う)よう構成されている
ことを特徴とする。
第9の遊技機によれば、表示手段が複数あって、画像情報にかかるレイヤー数が適正であるときに、一の表示手段に表示される演出画像にかかわる画像情報が登録されたのち、一の表示手段とは異なる他の表示手段に表示される演出画像にかかわる画像情報が登録されるので、レイヤー数が適正であると判別された画像情報を、効率よく登録することが可能となる。
このように、第8の遊技機、第9の遊技機によれば、演出画像にかかる制御を効率よく行うことが可能な遊技機を提供することができる。
[第10の遊技機、第11の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。また、このような演出画像の他、音声演出も出力される。
この種の遊技機として、デジタルアンプの異常を判定するタイミングに達しているか否かを判定し、例えば、数秒程度の時間間隔で判定される動作判定タイミングに達している場合に、入力ポートPi2から異常通知信号ERRを取得して、デジタルアンプが異常レベルか否かを判定する遊技機が知られている(特開2016−209723号公報(例えば段落[0178]、[0179])参照)。
(第7の課題)
近年、液晶表示器などに表示される演出画像のバリエーション増加等により、演出内容が高度化し、興趣の向上が図られている。しかし、演出内容の高度化にともなって遊技音の演出内容も高度化の傾向にあり、正常な遊技音を出力するためには、遊技音を増幅する増幅装置の判定処理が適切に行われる必要がある。
上記第7の課題を解決するために、以下のような構成の第10の遊技機および第11の遊技機を提供する。
(1)第10の遊技機は、
所定時間が経過する毎に所定処理(例えば、メイン処理や割り込み処理など)を実行可能な遊技機であって、
遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される遊技音を増幅可能な増幅手段(例えば、デジタルオーディオパワーアンプ262)と、
前記増幅手が正常であるか否かの異常判定処理を行う異常判定手段(例えば、ステップS503、ステップS511、ステップS515等の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記異常判定手段は、
前記異常判定処理を複数回の異常判定処理(例えば、ステップS503、ステップS511、ステップS515等の処理)に分けて実行可能であるとともに、
前記所定時間内に実行される1回の前記所定処理(例えば、1フレーム)において前記複数回に分けられた異常判定処理(例えば、ステップS503、ステップS511、ステップS515)の一部を実行し、次回以降の前記所定処理において残りの異常判定処理の一部または全部を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の第10の遊技機によれば、所定処理(例えば、1フレーム)内で増幅手段(例えば、通常用アンプや重低音用アンプ)の異常判定処理の一部ずつが複数フレームにわたって行われるため、各増幅手段の異常判定処理の全部を、複数フレームにわたって実行することが可能となる。
(2)第10の遊技機の別例は、
所定時間が経過する毎に所定処理(例えば、メイン処理や割り込み処理など)を実行可能な遊技機であって、
遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される遊技音を増幅可能な増幅手段(例えば、デジタルオーディオパワーアンプ262)と、
前記増幅手段についての設定情報の確認処理を行う設定情報確認手段(例えば、ステップS506〜S507、ステップS522〜S523等の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記設定情報確認手段は、
前記確認処理を複数回の確認処理に分けて実行可能であるとともに、
前記所定時間内に実行される1回の前記所定処理において前記複数回に分けられた確認処理(例えば、ステップS506〜S507、ステップS522〜S523等の処理を実行するホスト制御回路210)の一部を実行し、次回以降の前記所定処理において残りの確認処理の一部または全部を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の第10の遊技機の別例によれば、所定処理(例えば、1フレーム)内で増幅手段(例えば、通常用アンプや重低音用アンプ)の設定情報の確認処理の一部ずつが複数フレームにわたって行われるため、各増幅手段の設定情報の確認処理の全部を、複数フレームにわたって実行することが可能となる。
(1)第11の遊技機は、
所定時間が経過する毎に所定処理(例えば、メイン処理や割り込み処理など)を実行可能な遊技機であって、
遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される遊技音を増幅可能な増幅手段(例えば、デジタルオーディオパワーアンプ262)と、
前記増幅手段にが正常であるか否かの異常判定処理を、複数回の異常判定処理(例えば、チェックステータス=0,2,3の処理)に分けて実行可能であり、当該複数回の異常判定処理を複数回の前記所定処理にわたって行う異常判定手段(例えば、ステップS503、ステップS511、ステップS515等の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記異常判定処理の進捗度を管理する進捗度管理手段(例えば、チェックステータスを管理するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記進捗度管理手段は、
前記複数回の異常判定処理(例えば、チェックステータス=0,2,3の処理)のうち一の判定処理が一の所定処理において完了したか否かを判定可能であり、
前記異常判定手段は、
前記一の所定処理において前記一の異常判定処理(例えば、チェックステータス0の処理)が完了したときは次回以降(例えば、次フレーム以降)の所定処理において当該一の異常判定処理とは異なる他の異常判定処理(例えば、チェックステータス2の処理)を実行し、前記一の所定処理において前記一の異常判定処理(例えば、チェックステータス0の処理)が完了しなかったときは次回以降の所定処理において当該一の異常判定処理(例えば、チェックステータス0の処理)を再び実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の第11の遊技機によれば、所定処理(例えば、1フレーム)内で増幅手段(例えば、通常用アンプや重低音用アンプ)の異常判定処理の一部ずつが複数フレームにわたって行われるため、各増幅手段の異常判定処理の全部を、複数フレームにわたって実行することが可能となる。しかも、一の所定処理(例えば、1フレームのメイン処理や割り込み処理など)において一の異常判定処理が完了しなかったときは次回以降(例えば、次フレーム以降)の所定処理において当該一の異常判定処理が再び実行されるため、いずれの異常判定処理についても完了するまで実行されることとなる。
(2)第11の遊技機の別例は、
所定時間が経過する毎に所定処理(例えば、メイン処理や割り込み処理など)を実行可能な遊技機であって、
遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される遊技音を増幅可能な増幅手段(例えば、デジタルオーディオパワーアンプ262)と、
前記増幅手段についての設定情報の確認処理を、複数回の確認処理(例えば、チェックステータス=1,5の処理)に分けて実行可能であり、当該複数回の確認処理を複数回の前記所定処理にわたって行う設定情報確認手段(例えば、ステップS506〜S507、ステップS522〜S523等の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記設定情報の確認処理の進捗度を管理する進捗度管理手段(例えば、チェックステータスを管理するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記進捗度管理手段は、
前記複数回の確認処理(例えば、チェックステータス=1,5の処理)のうち一の確認処理が一の所定処理において完了したか否かを判定可能であり、
前記設定情報確認手段は、
前記一の所定処理において前記一の確認処理(例えば、チェックステータス=1の処理)が完了したときは次回以降の所定処理において当該一の確認処理とは異なる他の確認処理(例えば、チェックステータス=5の処理)を実行し、前記一の所定処理において前記一の確認処理が完了しなかったときは次回以降の所定処理において当該一の確認処理を再び実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の第11の遊技機の別例によれば、所定処理(例えば、1フレーム)内で増幅手段(例えば、通常用アンプや重低音用アンプ)の設定情報の確認処理の一部ずつが複数フレームにわたって行われるため、各増幅手段の設定情報の確認処理の全部を、複数フレームにわたって実行することが可能となる。しかも、一の所定処理(例えば、1フレームのメイン処理や割り込み処理など)において一の確認処理が完了しなかったときは次回以降(例えば、次フレーム以降)の所定処理において当該一の確認処理が再び実行されるため、いずれの確認処理についても完了するまで実行されることとなる。
このように、第10の遊技機、第11の遊技機によれば、増幅装置の判定処理を適切に行うことが可能な遊技機を提供することができる。
[第12の遊技機、第13の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。また、このような演出画像の他、遊技音もスピーカから出力される。
この種の遊技機として、SAC番号を音声制御レジスタに書込むことでシンプルアクセスコントローラを機能させて、音声メモリから遊技音等の音声データを出力する遊技機が開示されている(例えば、特開2017−79971号公報参照)。
(第8の課題)
近年、演出画像のバリエーション増加にともなって遊技音のバリエーションも増加しているが、例えば複数の遊技音が重なってしまうと、せっかくの遊技音による効果も半減してしまうおそれがある。
上記第8の課題を解決するために、以下のような構成の第12の遊技機および第13の遊技機を提供する。
(1)第12の遊技機は、
遊技音データにかかわる音情報(例えば、SAC番号)をチャンネルに割り当てて設定可能な設定手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
前記チャンネルに割り当てられた前記音情報にもとづいて遊技音を出力可能な音出力手段(例えば、音声・LED制御回路)と、
を備え、
前記設定手段は、
一のチャンネルに音情報を割り当てるにあたり、当該一のチャンネルに複数の音情報が設定される場合(例えば、ステップS542の処理においてYESと判別される場合)において、
前記複数の音情報が特定の音情報(例えば、SHOT再生およびLOOP再生のチェイン再生)であるとき、当該複数の音情報のうちいずれか一方の音情報(例えば、ループ再生)を、少なくとも所定時間(例えば、1フレーム)以上遅延させて設定する第1設定手段(例えば、ステップS544の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記複数の音情報が前記特定の音情報とは異なる非特定の音情報であること(例えば、ステップS543の処理においてNOと判別されること)を条件に、前記所定時間以上遅延させることなく(例えば、当該フレームにおいて)当該複数の音情報を設定する第2設定手段(例えば、ステップS546やステップS547の処理を実行するホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
上記(1)の第12の遊技機によれば、一のチャンネルに複数の音情報が設定される場合に、この複数の音情報が特定の音情報であるときはいずれか一方の音情報が遅延して設定されるので、遅延させることによる音効果(例えば、消音による音効果)を享受することができる。一方、複数の音情報が非特定の音情報であれば、遅延させることなく複数の音情報が設定されるので、迅速に処理を行うことができる。すなわち、状況に応じて遅延したり遅延しないようにすることで、遅延による遊技音効果をいかしつつ、処理の迅速性を担保することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第12の遊技機において、
前記特定の音情報は、
1回だけ再生される第1音情報(例えば、SHOT再生)と、複数回にわたって再生される第2音情報(LOOP再生)とを少なくとも含んでおり、
前記第1設定手段は、
前記第1音情報を設定してから所定時間以上遅延させて前記第2音情報を設定可能に構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の第12の遊技機によれば、1回だけ再生される第1音情報が設定されてから所定時間以上遅延させて、複数回にわたって再生される第2音情報が設定されるので、1回だけ再生される第1音情報が聞き取りにくくなることを防止することが可能となる。
第13の遊技機は、
遊技音データにかかわる音情報(例えば、SAC番号)をチャンネルに割り当てて設定可能な設定手段(例えば、音声・LED制御回路)と、
前記チャンネルに割り当てられた前記音情報にもとづいて遊技音を出力可能な音出力手段と、
を備え、
前記設定手段は、
一のチャンネルに音情報を割り当てるにあたり、当該一のチャンネルに複数の音情報が設定される場合(例えば、ステップS542の処理においてYESと判別される場合)において、
前記複数の音情報が特定の音情報(例えば、SHOT+ループのチェイン再生)であるとき、当該複数の音情報のうちいずれか一方の音情報(例えば、ループ再生)を、少なくとも所定時間(例えば、1フレーム)以上遅延させて設定する第1設定手段(例えば、ステップS544の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記複数の音情報が前記特定の音情報とは異なる非特定の音情報であること(例えば、ステップS543の処理においてNOと判別されること)を条件に、前記所定時間以上遅延させることなく(例えば、当該フレームにおいて)当該複数の音情報を設定する第2設定手段(例えば、ステップS546やステップS547の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を有し、
前記第2設定手段は、
全チャンネルに対して消音設定されているとき(例えば、ステップS545の処理においてYESと判別されるとき)には当該消音設定を上書きせずに音情報を設定する(例えば、ステップS546の処理を行う)一方、全チャンネルに対する消音設定ではなく一のチャンネルに対する消音設定であるとき(例えば、ステップS545においてNOと判別されるとき)には当該消音設定を上書きして音情報を設定(例えば、ステップS547の処理を行う)可能に構成される
ことを特徴とする。
第13の遊技機によれば、一のチャンネルに複数の音情報が設定される場合に、この複数の音情報が特定の音情報であるときはいずれか一方の音情報が遅延して設定されるので、遅延させることによる音効果(例えば、消音による音効果)を享受することができる。一方、複数の音情報が非特定の音情報であれば、遅延させることなく複数の音情報が設定されるので、迅速に処理を行うことができる。すなわち、状況に応じて遅延したり遅延しないようにすることで、遅延による遊技音効果をいかしつつ、処理の迅速性を担保することが可能となる。さらに、複数の音情報が非特定の音情報であるときには、全チャンネルに対して消音設定されているときには当該消音設定を上書きせずに音情報を設定し、全チャンネルに対する消音設定ではなく一のチャンネルに対する消音設定であるときには消音設定を上書きして音情報を設定するので、必要な間(例えば、特別図柄の変動表示が終了したときに次の特別図柄の変動表示が開始されるまでの間)を確保することが可能となる。
このように、第12の遊技機、第13の遊技機によれば、遊技音の出力を好適に行うことが可能な遊技機を提供することができる。
[第14の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。また、このような演出画像の他、遊技音もスピーカから出力される。
この種の遊技機として、液晶表示器などに表示される演出画像に連動して、遊技を盛り上げる音声を出力する遊技機が開示されている(例えば、特開2014−144066号公報参照)。
(第9の課題)
しかし、特開2014−144066号公報に記載の遊技機では、二次ボリュームを固定値に維持し、一次ボリュームによって演出音の音量を制御しているため、演出音の音量のバリエーションを増やすには限界がある。
上記第9の課題を解決するために、以下のような構成の第14の遊技機を提供する。
(1)第14の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される遊技音にかかわる音データ(例えば、音声データ)を設定可能な音データ設定手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
複数の再生チャンネル(例えばCH1〜CH31)を有し、前記出力手段から出力される音量を制御可能な音量制御手段(例えば、サウンドリクエストを実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記音量制御手段は、
所定の操作(例えば、ハードウェアスイッチ操作やユーザによる画面操作)が行われたことにもとづいて、前記複数の再生チャンネルの全部に対して音量にかかわる情報を変更可能な第1ボリューム制御手段(例えば、ハードウェアスイッチによるボリューム制御281、ボリューム設定画面によるユーザーボリューム制御282およびデバッグ時のデバッグボリューム制御283を実行するホスト制御回路210)と、
前記複数の再生チャンネルのうちそれぞれの再生チャンネル毎に、音量にかかわる情報を変更可能な第2ボリューム制御手段(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284、第2の再生チャンネル一次制御285、および、音声データに組み込まれているボリューム制御286,287,288を実行するホスト制御回路210))と、
を有し、前記第1ボリューム制御手段による音量にかかわる情報と前記第2ボリューム制御手段による音量にかかわる情報とを掛け合わせて前記出力手段から出力される音量を変更可能に構成され構成されており、
前記第2ボリューム制御手段は、
再生チャンネル毎に、前記所定の操作が行われると前記音量にかかわる情報が変更されるよう制御するボリューム制御(第1の再生チャンネル一次制御284)と、
再生チャンネル毎に、前記所定の操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量にかかわる情報(例えば、エラー音や違法行為時の警報音)が出力されるよう制御するボリューム制御(第2の再生チャンネル一次制御285)とを実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の第14の遊技機によれば、出力手段から出力される遊技音が、第1ボリューム制御手段による音量にかかわる情報と、第2ボリューム制御手段による音量にかかわる情報とを掛け合わせて規定されるため、遊技音の音量に多様性を持たせることが可能となる。しかも、第2ボリューム制御手段は、再生チャンネル毎に、所定の操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量にかかわる情報が出力されるよう制御する。これにより、所定の操作が行われたとしても、当該操作が行われる前後において一定の音量にかかわる情報が出力される制御を、全体チャンネルではなく特定の再生チャンネルにおいてのみ実行することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第14の遊技機において、
前記第1ボリューム制御手段は、
デバッグ時のデバッグボリューム制御により音量にかかわる情報を制御可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の第14の遊技機によれば、デバッグ時に、遊技で使用される遊技音データをそのまま用いることができ、デバッグ時の作業効率を向上させることが可能となる。
また、第14の遊技機によれば、演出音の音量のバリエーションに多様性を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
[第15〜第19の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。また、このような演出画像の他、遊技音もスピーカから出力される。
この種の遊技機として、遊技者の操作によってスピーカから出力される遊技音の音量を調整可能な遊技機が開示されている(例えば、特開2011−229766号公報参照)。
(第10の課題)
しかし、遊技音の操作によってスピーカから出力される遊技音の音量を調整できるようにした場合、例えばエラー音や警告音などのように音量を変更したくない音にまで影響を及ぼす可能性があり、好ましくない。
上記第10の課題を解決するために、以下のような構成の第15〜第19の遊技機を提供する。
(1)第15の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な複数の出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される音量を操作可能な操作手段(例えば、ボリューム設定画面)と、
前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記音量を制御可能な音制御手段(例えば、サウンドリクエスト制御処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記出力手段から出力される音量は、少なくとも、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量の情報を有する第1情報(例えば、第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号)と、前記操作手段が操作されたことにもとづいて変更される音量の情報を有する第2情報(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号)とによって規定され、
前記複数の出力手段には、特定の音の出力に使用される専用出力手段(例えば、専用スピーカ)と、当該特定の音以外の音の出力に使用される共用出力手段(例えば、共用スピーカ)とが少なくとも含まれており、
前記音制御手段は、
前記専用出力手段については、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう前記第1情報を出力する制御を実行可能な特定音制御手段(例えば、ステップS559を実行するホスト制御回路210)と、
前記共用出力手段については、前記操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう前記第2情報を出力する制御を実行可能な非特定音制御手段(例えば、ステップS558を実行するホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
上記(1)の第15の遊技機によれば、特定の音の出力に使用される専用出力手段については、音量を操作可能な操作手が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう制御される。すなわち、音量を操作可能が操作手段の操作前後で音量が変化することなく一定音量が出力される。また、特定の音以外の音の出力に使用される共用出力手段については、音量を操作可能な操作手が操作されたことにもとづいて音量情報が変更される第2情報が出力されるため、音量の調整を好適に行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第15の遊技機において、
前記専用出力手段は振動用のスピーカである
ことを特徴とする。
上記(2)の第15の遊技機によれば、特定の音(例えば、エラー音や警告音等)を、振動用のスピーカから一定の音量で出力することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
電源投入時(例えば、ステップS201の各種初期化処理時)に、前記複数の出力手段のうちのいずれを前記専用出力手段とするかを設定する専用出力設定手段(例えば、ステップS201の処理を実行するホスト制御回路210)をさらに備え、
前記特定の音にかかるデータ(例えば、SAC番号で指定された特定の音にかかる音声データ)には、当該特定の音の出力先が前記専用出力手段である旨が規定されている
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、電源投入時に、特定の音にかかるデータの出力先が専用出力手段に規定されるので、いずれの出力手段を専用出力手段とするかを設定可能であるとともに、一定音量が出力される特定の音にかかる音声データには、専用出力手段から出力されると規定されているので、汎用性を高めることが可能となる。
(1)第16の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される音量を操作可能な操作手段(例えば、ボリューム設定画面)と、
複数の再生チャンネルを有し、前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記音量を制御可能な音制御手段(例えば、サウンドリクエスト制御処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記出力手段から出力される音量は、少なくとも、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量の情報を有する第1情報(例えば、第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号)と、前記操作手段が操作されたことにもとづいて変更される音量の情報を有する第2情報(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号)とによって規定され、
前記複数の再生チャンネルには、特定の音の出力に使用される専用チャンネルと、当該特定の音以外の音の出力に使用される共用チャンネルとが少なくとも含まれており、
前記音制御手段は、
前記専用チャンネルについては、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう前記第1情報を出力する制御を実行可能な特定音制御手段(例えば、ステップS580を実行するホスト制御回路210)と、
前記共用チャンネルについては、前記操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう前記第2情報を出力する制御を実行可能な非特定音制御手段(例えば、ステップS581を実行するホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
上記(1)の第16の遊技機によれば、特定の音の出力に使用される専用チャンネルについては操作手段が操作されたとしても、当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう制御される。すなわち、音量を操作可能が操作手段の操作前後で音量が変化されずに一定の音量情報が出力される。また、特定の音以外の音の出力に使用される共用チャンネルについては、音量を操作可能な操作手が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう制御されるため、音量の調整を好適に行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第16の遊技機において、
電源投入時に、前記特定の音の出力に使用される専用チャンネル(例えば、CH31、CH32)と、前記特定の音以外の音の出力に使用される共用チャンネル(例えば、CH1〜CH30)とを設定するチャンネル設定手段(例えば、ステップS201の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記特定の音および前記特定の音以外の音それぞれのデータにかかる音情報(例えば、SAC番号)を、前記専用チャンネルまたは前記共用チャンネルに登録する音情報登録手段(例えば、SAC番号を登録するホスト制御回路210)と、
をさらに備えることを特徴とする。
上記(2)の第16の遊技機によれば、電源投入時に、特定の音の出力に使用される専用チャンネルと、特定の音以外の音の出力に使用される共用チャンネルとが設定されるとともに、特定の音および特定の音以外の音それぞれのデータにかかる音情報が各チャンネルに登録されるので、汎用性を高めることが可能となる。
第17の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される音量を操作可能な操作手段(例えば、ボリューム設定画面)と、
再生チャンネルを有し、前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記音量を制御可能な音制御手段(例えば、サウンドリクエスト制御処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記出力手段から出力される音量は、少なくとも、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量の情報を有する第1情報(例えば、第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号)と、前記操作手段が操作されたことにもとづいて変更される音量の情報を有する第2情報(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号)とによって規定され、
前記音制御手段は、
前記再生チャンネルで再生中の遊技音のデータが特定の音の特定データであるか否かを判別するデータ判別手段(例えば、ステップS599を実行するホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルで再生中の遊技音のデータが前記特定データであると前記データ判別手段により判別されると、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう前記第1情報を出力する制御を実行可能な特定音制御手段(例えば、ステップS600を実行するホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルで再生中の遊技音のデータが非特定データであると前記データ判別手段により判別されると、前記操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう前記第2情報を出力する制御を実行可能な非特定音制御手段(例えば、ステップS601を実行するホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
第17の遊技機によれば、再生中の遊技音のデータが特定データであると判別されると、操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう制御されるとともに、再生中の遊技音のデータが非特定データであると判別されると、操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう制御されるため、音量の調整を好適に行うことが可能となる。
第18の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される音量を操作可能な操作手段(例えば、ボリューム設定画面)と、
再生チャンネルを有し、前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記音量を制御可能な音制御手段(例えば、サウンドリクエスト制御処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記出力手段から出力される音量は、少なくとも、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量の情報を有する第1情報(例えば、第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号)と、前記操作手段が操作されたことにもとづいて変更される音量の情報を有する第2情報(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号)とによって規定され、
前記音制御手段は、
前記再生チャンネルで再生される音出力に対応する音情報(例えば、SAC番号)が特定の音情報であるとき、前記操作手段が操作されたとしてもも当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう、前記再生チャンネルに前記第1情報を設定可能な特定音制御手段(例えば、ステップS621を実行するホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルで再生される遊技音に対応する音情報(例えば、SAC番号)が非特定の音情報であるとき、前記操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう、前記再生チャンネルに前記第2情報を設定可能な非特定音制御手段と(例えば、ステップS623を実行するホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
第18の遊技機によれば、再生チャンネルで再生される音出力に対応する音情報(例えば、SAC番号)が特定の音情報であると、操作手段が操作されたとしても一定音量が出力されるよう制御されるとともに、再生チャンネルで再生される遊技音に対応する音情報(例えば、SAC番号)が非特定の音情報であると、操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるため、音量の調整を好適に行うことが可能となる。
第19の遊技機は、
所定の遊技音を出力可能な出力手段(例えば、スピーカ11)と、
前記出力手段から出力される音量を操作可能な操作手段(例えば、ボリューム設定画面)と、
再生チャンネルを有し、前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記音量を制御可能な音制御手段(例えば、サウンドリクエスト制御処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記出力手段から出力される音量は、少なくとも、前記操作手段が操作されたとしても当該操作が行われる前後において一定音量の情報を有する第1情報(例えば、第2の再生チャンネル一次制御285により出力される音声信号)と、前記操作手段が操作されたことにもとづいて変更される音量の情報を有する第2情報(例えば、第1の再生チャンネル一次制御284により出力される音声信号)と、前記再生チャンネルに登録された音情報から特定される音データに組み込まれている音量の情報を有する第3情報(例えば。音声データに組み込まれているボリューム制御286,287,288により出力される音声信号)とによって規定され、
前記音制御手段は、
前記再生チャンネルに登録された音情報(例えば、SAC番号)から特定される音データが特定の音データ(例えば、ボリューム調整の影響を受けない音データ)であるときに、当該特定の音データであることを識別可能な識別情報(例えば、各チャンネルがボリューム調整の影響を受けるかどうかを示すフラグ)をあらかじめ設定する識別情報設定手段(例えば、ステップS632の処理を実行するホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルに音量を設定するにあたり、前記音情報(例えば、SAC番号)から特定される音データが前記特定の音データであると前記識別情報により識別できるとき(例えば、ステップS637においてYESと判別されるとき)、前記操作手段が操作されたとしても、当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるよう前記第1情報を前記再生チャンネルに設定可能な第1音量設定手段(例えば、ステップS641の処理を実行可能なホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルに音量を設定するにあたり、前記音情報から特定される音データが前記特定の音データでないと前記識別情報により識別できるとき(例えば、ステップS637においてNOと判別されるとき)、前記操作手段が操作されたことにもとづいて音量が変更されるよう前記第2情報を前記再生チャンネルに設定可能な第2音量設定手段(例えば、ステップS638の処理を実行可能なホスト制御回路210)と、
前記再生チャンネルに音量を設定するにあたり、第3情報を前記再生チャンネルに設定する第3音量設定手段(例えば、ステップS644の処理を実行可能なホスト制御回路210)とを有する
ことを特徴とする。
第19の遊技機によれば、再生チャンネルに登録された音情報から特定される音データが特定の音データであることを識別可能な識別情報をあらかじめ設定し、音情報から特定される音情報が特定の音データであると識別情報により識別できるとき、操作手段が操作されたとしても一定音量が出力されるよう設定する。また、再生チャンネルに登録された音情報から特定される音データにもとづいて音量が変更されるよう設定する。さらに、再生チャンネルに登録された音情報から特定される音データに組み込まれている音量の情報を有する第3情報が再生チャンネルに設定される。このようにして、音量の調整を好適に行うことが可能となる。
なお、上記の遊技機では、再生チャンネルに登録された音情報(例えば、SAC番号)から特定される音データが特定の音データであると識別情報により識別できるとき(例えば、ステップS637においてYESと判別されるとき)、操作手段が操作されたとしても、当該操作が行われる前後において一定音量が出力されるようにしているが、この場合の一定音量は、常に最大音量にかかわる情報であっても良い。ただし、再生チャンネルに登録された音情報から特定される音データが特定の音データ(一定の音量にかかわる第1情報)であったとしても、再生チャンネルに登録された音情報(例えば、SAC番号)から特定される音データに組み込まれている音量と掛け合わされるため、出力される音量が一定の音量でない場合がある。
このように、第15〜第19の遊技機によれば、音量の調整を好適に行うことが可能な遊技機を提供することができる。
[第20の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、例えばLED等の発光体からなる発光手段を遊技機の前面側に備え、この発光手段を所定の態様で点灯させたり点滅させる発光演出を行う遊技が知られている。
この種の遊技機として、発光手段の輝度を、例えば遊技者等による操作で調整することが可能な遊技機が知られている(例えば、特開2008−295551号公報参照)。
(第11の課題)
特開2008−295551号公報に記載の遊技機によれば、発光手段の輝度を遊技者等による操作で挑戦することができるものの、発光手段がフルカラーで発光可能である場合、輝度を変えると発光色まで著しく変わってしまうおそれがある。
上記第11の課題を解決するために、以下のような構成の第20の遊技機を提供する。
第20の遊技機は、
所定の発光手段(例えば、ランプ(LED)群18)と、
前記発光手段の輝度を選択できるよう操作可能な操作手段(例えば、表示装置13として用いられる液晶表示装置に表示される輝度設定画面)と、
前記発光手段の輝度にかかわる輝度情報(例えば、輝度減衰率)として、複数色(例えば、RGB)それぞれについて輝度情報が設定された輝度情報テーブル(例えば、減衰テーブル)を記憶する記憶手段(例えば、サブメインROM205)と、
前記操作手段により輝度が選択されると、前記輝度情報テーブルにもとづいて前記発光手段の輝度を制御可能な輝度制御手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
を備え、
前記記憶手段は、
前記操作手段により選択可能な輝度に対応して、前記複数色それぞれに対して前記輝度情報が設定されている輝度情報テーブルを記憶しており、
前記輝度制御手段は、
前記操作手段により選択された輝度に対応する前記輝度情報テーブルにもとづいて、前記複数色のうち青の減衰率が最も大きく且つ赤の減衰率が最も小さくなるように前記発光手段の輝度を制御可能に構成されている
ことを特徴とする。
第20の遊技機によれば、複数色それぞれに対して設定された輝度情報にもとづいて、複数色のうち青の減衰率が最も大きく且つ赤の減衰率が最も小さくなるように発光手段の発光が制御されるため、例えば遊技者等の操作によって発光手段の輝度が変更されたとしても、発光色の変化を抑制すなわちホワイトバランスを維持することが可能となる。
このように、第20の遊技機によれば、発光色の変化を抑制しつつ輝度を変えることが可能な遊技機を提供することができる。
[第21の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、可動体を遊技盤に配設し、かかる可動体を作動させることによって遊技者にインパクトを与え、遊技に対する意欲を高めさせるようにした遊技機が提案されている。(例えば特開2006−288694号公報参照)。
(第12の課題)
例えば特開2006−288694号公報のように可動体を作動させるようにした遊技機では、近年、可動体の動きが多様化しており、それにともなって可動体を作動させる制御が複雑化している。そのため、近年では、可動体の動きに多様性を持たせつつも制御負荷を抑制できる遊技機が望まれている。
上記第21の課題を解決するために、以下のような構成の第21の遊技機を提供する。
第21の遊技機は、
所定の役物と、
前記所定の役物の作動を制御可能な制御手段(例えば、ホスト制御回路210)と、
前記役物を構成する部材を作動させることが可能な作動部材(例えば、ソレノイド)と、
複数の発光手段(例えば、LED)と、
前記複数の発光手段のうちのいずれかと接続されることで当該接続された発光手段に対して信号を送信可能な複数の接続部(例えば、Port0〜Port23)と、
前記接続部をとおして前記発光手段に信号を送信することで当該発光手段を制御可能な発光制御手段(例えば、音声・LED制御回路220)と、
を備え、
前記作動部材は、
前記複数の接続部のうちのいずれかと接続され、前記発光制御手段からの信号により前記役物を構成する部材を作動させることが可能に構成されており、
前記制御手段は、
前記複数の接続部のうちのいずれかと接続された作動部材を、前記所定の役物と同期させて作動させることが可能に構成されている
ことを特徴とする。
第21の遊技機によれば、役物の動きの多様化により作動部材の数が増えたとしても、かかる役物の動きの多様性を維持しつつ、役物を作動させるための制御負荷を抑制するとともに、役物と作動部材とを同期させることが可能となる。
このように、第21の遊技機によれば、制御負荷を抑制可能な遊技機を提供することができる。
[第22の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、この抽選の結果にもとづいて、例えば液晶表示器などに演出画像が表示される。
この種の遊技機として、液晶表示器に表示される静止画や動画の圧縮データを記憶するCGROMから圧縮データを読み出して、当該読み出した圧縮データを伸張して液晶表示器に出力すべき画像データを生成する遊技機が知られている(例えば特開2016−159026号公報参照)。
(第13の課題)
しかし、特開2016−159026号公報に記載されているように、例えばCGROMから圧縮データを読み出して出力すべき画像データを生成する際に、データ量が多いとロード処理に時間を要してしまう。この場合、ロード処理が正常に進行しているにもかかわらずウォッチドッグリセットがかかってしまうことがあり、好ましくない。
上記第13の課題を解決するために、以下のような構成の第22の遊技機を提供する。
(1)第22の遊技機は、
遊技にかかわる遊技データが記憶された読込専用記憶領域(例えば、サブメイン205やCGROM206)と、
遊技にかかわる遊技データを読み書き可能な揮発性記憶領域(例えば、SRAM210bや内蔵VRAM237)と、
前記読込専用記憶領域に記憶された前記遊技データを読み込んで前記揮発性記憶領域に書き込むロード処理を実行する転送実行手段(例えば、図68のデータロード処理を実行するホスト制御回路210)と、
ウォッチドッグタイマと、
所定時間経過すると前記ウォッチドッグタイマの計時をクリアするクリア手段(例えば、CPUプロセッサを有するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記転送実行手段は、
前記ロード処理が所定時間を超えると前記ウォッチドッグタイマをリセットし、前記ロード処理を再び実行するロード再処理手段(ステップS656の処理を実行するホスト制御回路210)を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の第22の遊技機によれば、転送実行手段によるロード処理に要する時間が所定の上限値を超えた場合にロード処理を終了し、再びロード処理を実行するようにしているため、ロード処理に時間を要した場合であっても、自動復帰することが可能となる。
このように、第22の遊技機によれば、ロード処理に時間を要する場合であっても、好適に、ロード処理を進行させることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の第22の遊技機において、
前記クリア手段は、
前記ロード処理が前記所定時間を超えていないときは前記ウォッチドッグタイマをクリアし(例えば、ステップS655の処理)、前記ロード処理が前記所定時間を超えたときに限り、前記ウォッチドッグタイマの計時をクリアせずにエラー処理(例えば、ステップS656の処理)が実行されるように構成されており、
前記転送実行手段は、
前記エラー処理として前記ロード処理を再び実行するものである
ことを特徴とする。
上記(2)の第22の遊技機によれば、ロード処理が所定時間を超えていないときはウォッチドッグタイマがクリアされる一方で、ロード処理が所定時間を超えたときに限りウォッチドッグタイマをクリアせずにエラー処理が実行されるので、ロード処理がエラーの発生により完了できなかったことを把握することが可能となる。
[第23の遊技機、第24の遊技機]
従来、パチンコ機等の遊技機において、始動口に遊技球が入賞すると抽選が行われ、抽選の結果が大当りであると大当り遊技が行われる。また、演出画像が表示される例えば液晶表示器を備えており、この液晶表示器には、抽選により決定された演出画像が表示される。
この種の遊技機では、さまざまな場面で抽選が行われるが、かかる抽選は、乱数を生成し、取得することによって行われる。例えば特開2017−023629号公報には、新たに取得する乱数値の桁数を決定し、基準となる乱数値から1桁の数値を決定した桁数だけ算出し、算出した値を各桁に配置して新たな数値を取得する方法が記載されている。
(第14の課題)
乱数を取得する乱数取得処理では、取得される乱数に規則性が発生し難いことが要求される。しかし、処理を複雑にすると制御負荷が大きくなり好ましくない。そこで、制御負荷の増大を抑制しつつも規則性が発生し難い乱数取得処理を行うことが好ましい。
上記第14の課題を解決するために、以下のような構成の第23の遊技機および第24の遊技機を提供する。
第23の遊技機は、
所定の乱数を用いて抽選を行う遊技機であって、
時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(例えば、RTC)と、
所定の抽選に用いられる乱数を生成する乱数生成手段(例えば、図70や図71の処理を実行するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記乱数生成手段は、
前記リアルタイムクロックから時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報を用いて乱数の初期値を生成する初期化手段(例えば、乱数初期化処理を実行するホスト制御回路210)と、
生成した乱数が前記抽選に用いられると乱数を更新する非定常更新手段(図71の処理を実行するホスト制御回路210)と、
生成した乱数が前記抽選に用いられなくとも定期的に乱数を更新する定常更新手段(図70の処理を実行するホスト制御回路210)と、
ことを特徴とする。
第23の遊技機によれば、リアルタイムクロックから取得された時刻情報を用いて乱数の初期値が生成されるので、取得される乱数をランダムにすることができ、取得される乱数に偏りが生じることを抑制できる。とくに、乱数の初期値は、電源を投入した時間が分・秒単位まで関与することとなるため、初期値を都度異ならせることが可能となる。
第24の遊技機は、
所定の乱数を用いて抽選を行う遊技機であって、
複数の乱数が登録される乱数テーブルを、複数の乱数シード(例えば、乱数シードa〜h)のうちいずれかの乱数シードを用いて作成する乱数テーブル作成手段(例えば、ステップS704の処理を実行するホスト制御回路210)と、
所定の抽選に供される乱数を、前記乱数テーブル作成手段により作成された乱数テーブルを参照して取得する乱数取得手段(例えば、ステップS706の乱数取得処理において、ステップS704で作成された乱数テーブルから乱数を取得するホスト制御回路210)と、
前記乱数テーブルが作成されるタイミングとは異なるタイミングで、前記乱数テーブルの参照位置を更新する参照位置更新手段(ステップS706において、乱数テーブルから乱数を取得すると乱数テーブルの参照位置を更新するホスト制御回路210)と、
を備え、
前記乱数取得手段は、
前記乱数テーブルを参照して乱数を取得したのち、前記乱数テーブルを作成することなく前記参照位置が更新された同じ乱数テーブルを参照して前記所定の抽選に供される乱数を取得可能(例えば、図73のパケット受信ループしてステップS706の乱数取得処理を実行可能)に構成されている
ことを特徴とする。
第24の遊技機によれば、乱数取得機会が複数回あったとしても、すでに作成された同じ乱数テーブルを用いて参照位置を更新して乱数を取得するだけであるから、取得される乱数に不規則性を持たせつつ制御負荷を軽くすることが可能となる。
このように、第12の遊技機、第13の遊技機によれば、遊技音の出力を好適に行うことが可能な遊技機を提供することができる。
このように、第23の遊技機、第24の遊技機によれば、制御負荷の増大を抑制しつつ規則性が発生し難い処理を実行可能な遊技機を提供することができる。
また、上記第1の遊技機〜第24の遊技機によれば、好適に、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することもできる。
1 パチンコ遊技機(遊技機)
2 本体
3 ベースドア
4 ガラスドア
11 スピーカ
11a スピーカボックス
11b 接続端子群
12 遊技盤
13 表示装置
15 発射装置
16 払出装置
18 ランプ(LED)群
20 役物
43 球通過検出器
44 第1始動口
45 第2始動口
46 普通電動役物
51,52 一般入賞口
53 第1大入賞口
54 第2大入賞口
55 アウト口
56 遊技釘
61 特別図柄表示装置
62 普通図柄表示装置
63 普通図柄保留表示装置
64 第1特別図柄保留表示装置
65 第2特別図柄保留表示装置
70 主制御回路
71 メインCPU
72 メインROM
73 メインRAM
77 ワンチップマイコン
123 払出・発射制御回路
200 副制御回路
201 中継基板
202 サブ基板
203 制御ROM基板
204,204a,204b CGROM基板
205 サブメインROM
206,206a,206b CGROM
210 ホスト制御回路
210a サブワークRAM
210b SRAM
220 音声・LED制御回路
230 表示制御回路
262 デジタルオーディオパワーアンプ

Claims (2)

  1. 所定の態様で発光可能な第1の発光手段と、
    前記第1の発光手段の輝度を、複数段階のうちのいずれかに変更可能な操作手段と、
    前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度を複数段階のうちのいずれかに変更可能な第1発光制御手段と、
    前記第1の発光手段とは別に設けられる第2の発光手段と、
    前記第2の発光手段の輝度を変更可能な第2発光制御手段と、
    を備え、
    前記第2発光制御手段は、
    前記操作手段が操作されたことにもとづいて、前記第1の発光手段の輝度が変更されるタイミングとは異なるタイミングで、前記第2の発光手段の輝度を前記複数段階のうちのいずれかに変更可能に構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1の発光手段により発光される発光態様に対応する駆動データを所定の領域に記憶するデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段に記憶される前記駆動データに基づく制御信号を、前記第1の発光手段に出力する発光駆動手段と、
    前記駆動データを前記データ記憶手段の所定の領域に設定するデータ設定手段と、
    を備え、
    前記データ設定手段は、
    前記データ記憶手段の前記所定の領域に設定されている駆動データが当該所定の領域に記憶可能な駆動データ数が基準データ数になると、新たな前記駆動データを設定するものであるとともに、
    前記操作手段が操作されたときには、前記新たな駆動データとして、輝度が変更されたのちの駆動データを設定するよう構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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