JP2014183300A - 発熱部品配線板及び発熱部品搭載モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のLED配線用ガラスエポキシ基板では、多面体のヒートシンクへ固定する際の作業性が悪く、多くの組み立て工数を要すると共に、点灯時と消灯時との温度差により半田付け寿命が短かった。
【解決手段】発熱部品配線板10は、第1面と第1面に対して反対側の第2面とを有する可撓性のある熱抵抗が2℃/W以下で絶縁耐圧が3kV以上の絶縁フィルム1と、第1面に形成され、第1面上に搭載される発熱部品に対して電力を供給するための配線パターン2と、第2面に形成され、形状を保持するための金属板3と、を有している。絶縁フィルム1は、第1のポリイミドに、熱伝導率が高くかつ電気伝導率が低い物質の粒子を充填材として含有している。これにより、発熱部品配線板は、熱伝導性に優れ、かつ可撓性を有するため、発熱部品の高密度実装が可能であり、組み立て工数の削減及び半田付け寿命を向上することができる。
【選択図】図1
【解決手段】発熱部品配線板10は、第1面と第1面に対して反対側の第2面とを有する可撓性のある熱抵抗が2℃/W以下で絶縁耐圧が3kV以上の絶縁フィルム1と、第1面に形成され、第1面上に搭載される発熱部品に対して電力を供給するための配線パターン2と、第2面に形成され、形状を保持するための金属板3と、を有している。絶縁フィルム1は、第1のポリイミドに、熱伝導率が高くかつ電気伝導率が低い物質の粒子を充填材として含有している。これにより、発熱部品配線板は、熱伝導性に優れ、かつ可撓性を有するため、発熱部品の高密度実装が可能であり、組み立て工数の削減及び半田付け寿命を向上することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、発光ダイオード(以下「LED」という。)等の発熱部品を搭載し、搭載された発熱部品に電力を供給する発熱部品配線板、及びこの発熱部品配線板に発熱部品を搭載した発熱部品搭載モジュールに関するものである。
従来、LED等の発熱部品の配線基板として、ガラスエポキシ等を材料とする固定基板が多く使用されている。下記特許文献1には、放熱性を高めたフレキシブル印刷配線板を用いてLEDに電力を供給するようにした光源装置が記載されている。又、下記特許文献2には、電球型のLED照明装置及びLEDの実装用フレキシブル印刷配線板が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載されたフレキシブル印刷配線板では、以下の(a)〜(c)のような課題があった。
(a) 十分な明るさを備えたLED電球を実現するためには、LEDを高密度に配置する必要があるが、特許文献2に記載されたフレキシブル印刷配線板では、十分な放熱特性を期待できない。そのため、特許文献2に記載されたフレキシブル印刷配線板では、LEDを高密度に配置できず、十分な明るさを備えたLED電球を実現できない。
(b) 広い範囲の配光特性と十分な明るさを備えたLED電球を実現するためには、LEDを高密度かつ多面的に配置する必要がある。そのため、特許文献1に記載されているような固定基板にLEDを実装する方法では、LEDが実装された固定基板を、多面体形状の放熱体に固定する際の作業性が悪く、多くの組み立て工数を要する。
(c) 特許文献1に記載されたフレキシブル印刷配線板では、フレキシブル印刷配線板自体の熱伝導率が低いため、フレキシブル印刷配線板上に、LEDを実装していない。固定基板にLEDを半田付けで実装した場合、LEDの点灯時と消灯時との温度差による温度衝撃により半田付け寿命が短くなる。
そこで、本発明は、上記(a)〜(c)のような課題を解決した発熱部品配線板及び発熱部品搭載モジュールを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明者は、第1のポリイミドに、熱伝導率が高くかつ電気伝導率が低い物質の粒子を充填材として含有させることにより、3kV以上の絶縁耐圧を保ったままで、熱抵抗が2℃/W以下の可撓性を有する絶縁フィルムを製造することに成功した。本発明者は、熱抵抗が2℃/W以下の絶縁フィルムと、この絶縁フィルムの第1面上に搭載される発熱部品に対して電力を供給するための配線パターンと、第1面に対して反対側の第2面に形成され、形状を保持するための金属板と、を有する発熱部品配線板の発明を完成するに至った。
更に、本発明者は、第1のポリイミドより高い粘性を有する第2のポリイミドと接着剤とを混合して、発熱部品配線板中の金属板と、熱抵抗の低い放熱体とを接着する接着剤層の熱抵抗を2℃/W以下にすることに成功した。この接着剤層を用いて、発熱部品が搭載された発熱部品配線板を放熱体に固着することにより、発熱部品を高密度に搭載可能な発熱部品搭載モジュールの発明を完成するに至った。
本発明の発熱部品配線板によれば、絶縁フィルムの熱抵抗を従来の絶縁フィルムに較べ著しく低くできるので、発熱部品を高密度に搭載することができる。
更に、本発明の発熱部品搭載モジュールによれば、接着剤層の熱抵抗が従来の接着剤層に較べて著しく低くできるので、発熱部品配線板を接着剤層で放熱体に固着することができ、発熱部品搭載モジュールを製造する際の作業性が良く、組み立て工数を削減できる。その上、絶縁フィルムが有する可撓性により、発熱部品を配線パターンに接続する半田付けの寿命が長くなる。
[実施形態1]
(実施形態1の構成)
図1は、本発明の実施形態1における発熱部品配線板10の断面構造を示す構造図である。
(実施形態1の構成)
図1は、本発明の実施形態1における発熱部品配線板10の断面構造を示す構造図である。
フレキシブル印刷配線板10は、第1面としての表面とこの表面とは反対側の第2面としての裏面とを有し、熱抵抗が2℃/W以下で絶縁耐圧が3kV以上の可撓性のある絶縁フィルム1と、この絶縁フィルム1の表面に形成され、表面上に搭載される発熱部品としてのLEDに対して電力を供給するための配線パターン2と、絶縁フィルム1の裏面に圧着され、形状を保持するための金属板3と、から構成されている。
絶縁フィルム1は、第1のポリイミドに、熱伝導率が高くかつ電気伝導率が低い物質の粒子からなる充填材を含有することにより、2℃/W以下の熱抵抗及び3kV以上の絶縁耐圧を実現している。熱伝導率が高くかつ電気伝導率が低い充填材としては、アルミナ、酸化亜鉛、窒化ホウ素、又は窒化アルミニウムの粒子が好適である。例えば、粒子径0.5μm〜7μmのアルミナ粒子を充填材として用いた場合、第1のポリイミドに対し重量比100phr〜150phrのアルミナ粒子を含有させることにより、熱抵抗2℃/W以下かつ絶縁耐圧3kV以上の厚さ15μm〜30μmの絶縁フィルム1が実現できる。
配線パターン2は、厚さ約35μmの銅板により形成されている。金属板3は、約100μmの厚さのアルミニウム板又は約35μmの厚さの銅板により形成されている。更に、配線パターン2の上には、重量比300phr〜567phrの二酸化チタンを含有する第3のポリイミドにより形成された白色レジスト4を有している。一般的な緑色のレジストに代えて、白色レジスト4を使用しているので、光に対する色素の脱色がなく、フレキシブル印刷配線板としての見栄えの劣化が少ない。
図2は、本発明の実施形態1における他の発熱部品配線板10Aの断面構造を示す構造図であり、図1と共通の要素には共通の符号が付されている。
発熱部品配線板10Aは、図1に示された発熱部品配線板10と同様の絶縁フィルム1、配線パターン2、金属層3、及び白色レジスト4を有し、これらの他に、新たに接着剤層5及び保護膜5aが追加されている。
接着剤層5は、金属板3を熱抵抗の値が小さい放熱体に接着するための層であり、接着剤層5の熱抵抗は、2℃/W以下である。接着剤層5は、第1のポリイミドよりの粘性の高い第2のポリイミドと、エポキシ樹脂等からなる接着剤と、の混合物により構成された厚さ30μm〜50μmの層である。接着剤層5における金属板3に接する面と反対側の面には、保護フィルム5aが貼付されている。保護フィルム5aは、接着剤層5を介して金属板3を放熱体に貼付するときに剥がすフィルムである。
図1に示された発熱部品配線板10及び図2に示された発熱部品配線板10Aは、絶縁フィルム1を配線パターン1と金属板3とで挟む構造であるが、図1及び図2中の金属板3に代えて、図2中の接着剤層5及び保護フィルム5aを絶縁フィルム1の裏面に貼付する構造としても良い。
(実施形態1の製造方法例)
先ず、絶縁フィルム1の主成分である第1のポリイミド樹脂としては、いわゆるポリイミドを含め、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等に代表されるように、その構造中にイミド基を有するポリマーからなる耐熱性樹脂が挙げられる。
先ず、絶縁フィルム1の主成分である第1のポリイミド樹脂としては、いわゆるポリイミドを含め、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等に代表されるように、その構造中にイミド基を有するポリマーからなる耐熱性樹脂が挙げられる。
図3(1)〜(7)は、実施形態1の発熱部品配線板10,10Aのキャスト法による製造工程の概略を示す工程図である。
図3(1)〜(6)に示されているのが、図1に示された発熱部品配線板10の製造工程の概略であり、図3(1)〜(7)に示されているのが、図2に示された発熱部品配線板10Aの製造工程の概略である。
図3(1)の工程において、支持基材としての厚さ約35μmの平板状の銅板11上に、ポリイミド合成したワニスに充填材としてのアルミナ粒子を加えて、浅田鉄工(株)製のプラネタリミキサーPVM−50、アシザワ・ファインテック(株)製PLM−50及びノリタケカンパニー(株)製の三本ロールNR−84Aを用いて混合したポリアミド酸溶液を塗布・乾燥し、アルミナを含有したポリアミド酸層12を形成する。
図3(2)の工程において、銅板11上に形成されたアルミナを含有したポリアミド酸層12を熱処理することによってイミド化し、銅板11の上に、絶縁フィルム1が形成される。イミド化は、熱処理によってポリアミド酸の脱水閉環を進行させてポリイミドを形成する。
図3(3)の工程において、銅板11と、銅板11上に形成された絶縁フィルム1との上下の位置を反転し、絶縁フィルム1の銅板11が接する面の反対の面に、例えば、厚さ約100μmのアルミニウム板又は厚さ35μmの銅板である金属板3を圧着する。
図3(4)の工程において、絶縁フィルム1の表面に接している銅板11をエッチングして配線パターン2を形成する。
図3(5)の工程において、絶縁フィルム1の表面に形成された配線パターン2の上にレジストを形成する。図3(6)に示されたものは、図1に示された発熱部品配線板10である。
図3(6)の工程において、金属板3の裏面に接着剤層5及び保護フィルム5aを貼付する。図3(7)に示されたものは、図2に示された発熱部品配線板10Aである。
実施形態1の発熱部品配線板10,10Aの製造方法として、キャスト法による製造方法について説明したが、製造方法は、説明した方法に限定されない。例えば、回転ドラムにポリアミド酸溶液を流延し、ポリアミド酸のゲルフィルムの状態で回転ドラムから剥離し、テンター炉で加熱・硬化させてポリイミドフィルムとするテンター法を用いても良い。
(実施形態1の用途)
図1に示された発熱部品配線板10は、用途に合わせて、発熱部品配線板10の配線パターン2上にLED等の発熱部品を実装して、そのまま使用することができる。更に、発熱部品を実装した発熱部品配線板10を、熱抵抗値の小さい放熱体に、螺旋等で固着して使用しても良い。
図1に示された発熱部品配線板10は、用途に合わせて、発熱部品配線板10の配線パターン2上にLED等の発熱部品を実装して、そのまま使用することができる。更に、発熱部品を実装した発熱部品配線板10を、熱抵抗値の小さい放熱体に、螺旋等で固着して使用しても良い。
図2に示された発熱部品配線板10Aは、接着剤層5に保護フィルム5aが被った状態で、流通される。発熱部品配線板10Aは、用途に合わせて配線パターン2上にLED等の発熱部品が実装された後、保護フィルム3aを剥がし、発熱部品からの発熱量に応じた熱抵抗の放熱体に、直接、貼付して使用する。放熱体は、平面形状に限らず、例えば、多面体形状の放熱体にも、発熱部品配線板10Aを、直接、貼付することができる。
(実施形態1の効果)
図1に示された発熱部品配線板10によれば、絶縁フィルム1の熱抵抗が2℃/W以下かつ絶縁耐圧が3kV以上であり、かつ適度な可撓性及び形状保持特性を有するので、発熱部品を実装して、そのまま使用することができる。その上、熱抵抗の低い放熱体に、螺旋等で固着することにより、発熱部品を高密度に実装して使用することができる。
図1に示された発熱部品配線板10によれば、絶縁フィルム1の熱抵抗が2℃/W以下かつ絶縁耐圧が3kV以上であり、かつ適度な可撓性及び形状保持特性を有するので、発熱部品を実装して、そのまま使用することができる。その上、熱抵抗の低い放熱体に、螺旋等で固着することにより、発熱部品を高密度に実装して使用することができる。
更に、図2に示された発熱部品配線板10Aによれば、保護フィルム5aを剥がし、様々な形状の放熱体に、直接、貼付して使用することができるので、発熱部品を高密度かつ多面的に配置する必要がある場合に、作業性が良く、組み立て工数を削減できる。
実施形態1の説明では、発熱部品配線板10,10Aの配線パターン2上に実装する発熱部品6をLEDとして説明したが、発熱部品6はLEDに限定されない。例えば、トランジスタ、レギュレータIC、パワーモジュール等の発熱部品にも適用可能である。
[実施形態2]
(実施形態2の構成)
図4は、本発明の実施形態2のLED搭載モジュール20の断面構造を示す構造図であり、実施形態1の発熱部品配線板10を示す図1と共通の要素には共通の符号が付されている。
(実施形態2の構成)
図4は、本発明の実施形態2のLED搭載モジュール20の断面構造を示す構造図であり、実施形態1の発熱部品配線板10を示す図1と共通の要素には共通の符号が付されている。
LED搭載モジュール20は、図1に示された発熱部品配線板10の配線パターン2上に、発熱部品としてのLED6が半田付け7により接続されて構成されている。LED6は、図示しない電力供給源から配線パターン2を介して供給される電力の有無に応じて点灯消灯するようになっている。
図5は、本発明の実施形態2の他のLED搭載モジュール20Aの断面構造を示す構造図であり、実施例1の発熱部品配線板10Aを示す図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
LED搭載モジュール20Aは、図2に示された発熱部品配線板10Aの配線パターン2上に、発熱部品としてのLED6が半田付け7により接続されて構成されている。
図6は本発明の実施形態2の他のLED搭載モジュール20Bの断面構造を示す構造図であり、図4に示されたLED搭載モジュール20と共通の要素には共通の符号が付されている。
図4に示されたLED搭載モジュール20は、所望の絶縁耐圧及び熱抵抗を有し、かつ適度な可撓性及び形状保持特性を有するので、そのまま使用することができる。更に、LED搭載モジュール20を、熱抵抗の低い平面形状の放熱体に、螺旋等で固着して使用しても良い。図4に示されたLED搭載モジュール20を、平面形状の放熱体8に、螺旋で固着したLED搭載モジュール20Bが図6に示されている。尚、図6中の金属板3が銅板である場合は、局部電池による腐食を防ぐために、銅製の金属板3とアルミニウム製の放熱体との接触面に、厚さ5μm程度の絶縁層を挿入する必要がある。
図7は、本発明の実施形態2の他のLED搭載モジュール20Cの断面構造を示す構造図であり、図5に示されたLED搭載モジュール20Aと共通の要素には共通の符号が付されている。
図5に示されたLED搭載モジュール20Aは、保護フィルム5aを剥がし、放熱体に、直接、貼付して使用できる。図5に示されたLED搭載モジュール20Aの保護フィルム5aを剥がし、平面形状の放熱体8に、貼付して固着したLED搭載モジュール20Cが図7に示されている。
更に、図8(a),(b)は、本発明の実施形態2の他のLED搭載モジュール20Dの概略の構造を示す図であり、図5に示されたLED搭載モジュール20Aと共通の要素には共通の符号が付されている。
図8(a)は、LED搭載モジュール20Dの斜視図であり、図8(b)は、LED6が搭載されたLED搭載モジュール20Dの展開図である。
(実施形態2の製造方法例)
図4に示されたLED搭載モジュール20の製造方法は、図3(1)〜(6)の工程の後、図3(6)に示された発熱部品配線板10の配線パターン2上に、LED6を半田付け7により実装すると、図4に示されたLED搭載モジュール20が完成する。
図4に示されたLED搭載モジュール20の製造方法は、図3(1)〜(6)の工程の後、図3(6)に示された発熱部品配線板10の配線パターン2上に、LED6を半田付け7により実装すると、図4に示されたLED搭載モジュール20が完成する。
図5に示されたLED搭載モジュール20Aの製造方法は、図3(1)〜(7)の工程の後、図3(7)に示された発熱部品配線板10Aの配線パターン2上に、LED6を半田付け7により実装すると、図5に示されたLED搭載モジュール20Aが完成する。
図6に示されたLED搭載モジュール20Bの製造方法は、図4に示されたLED搭載モジュール20を、螺旋等により、平板状の放熱体8に固着すると、図6に示されたLED搭載モジュール20Bが完成する。
図7に示されたLED搭載モジュール20Cの製造方法は、図5に示されたLED搭載モジュール20Aの保護フィルム5aを剥がして、平板状の放熱体8に直接、貼付すると、図7に示されたLED搭載モジュール20Cが完成する。
図8(a)に示されたLED搭載モジュール20Dの製造方法は、図5に示された断面構造、かつ図8(b)に示された形状のLED搭載モジュール20Dを作り、図8(b)に示されたLED搭載モジュール20Dの図示しない裏面の保護フィルム5aを剥がして、図8(a)に示された多面体形状の放熱体8Aに、直接、貼付することにより、図8(a)に示されたLED搭載モジュール20Dが完成する。
実施形態1及び2の説明では、絶縁フィルム1は、ポリイミドに充填材として、アルミナ粒子を含有するとして説明したが、ポリイミドに混合する充填材は、アルミナ粒子に限定されない。例えば、ポリイミドに混合する充填材として、酸化亜鉛、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等の熱伝導率が高くかつ電気伝導率の低い物質の粒子を充填材として用い、含有量を適宜変更して実施することができる。
(実施形態2の用途)
LED6が実装された発熱部品配線板モジュール20,20Aは、所望の絶縁耐圧及び熱抵抗を有し、かつ適度の可撓性と形状保持特性を有するので、発熱部品の実装密度がそれほど高くない場合には、そのまま使用することができる。
LED6が実装された発熱部品配線板モジュール20,20Aは、所望の絶縁耐圧及び熱抵抗を有し、かつ適度の可撓性と形状保持特性を有するので、発熱部品の実装密度がそれほど高くない場合には、そのまま使用することができる。
発熱部品配線板モジュール20B,20Cは、発熱部品配線板モジュール20,20Aを熱抵抗の低い放熱体8に固着しており、LED6から発生する熱を効率良く放熱することができるので、発熱部品配線板モジュール20,20Aの配線パターン2上にLEDを高密度に実装して、高輝度のLED照明灯を実現できる。
更に、図8に示されたLED搭載モジュール20Dは、多面体形状の熱抵抗の低い放熱体8A上に、熱抵抗が小さい接着剤層5を介して、発熱部品配線板が貼付されているので、高輝度かつ広い配光特性を有するLED電球を作業性良く製造することができる。
(実施形態2の効果)
図4に示されたLED搭載モジュール20及び図6に示されたLED搭載モジュール20Bは、LED6が半田付けで実装されている配線パターン2が、発熱部品配線板10上に形成されている。発熱部品配線板10は、可撓性を有するため、LEDの点灯及び消灯の繰り返しにより生ずる温度衝撃を緩和し、温度衝撃に対する半田付け寿命は、他の一般的なフレキシブル印刷配線板と同等であり、ガラスエポキシ等により形成される固定基板よりも、数倍以上の寿命がある。
図4に示されたLED搭載モジュール20及び図6に示されたLED搭載モジュール20Bは、LED6が半田付けで実装されている配線パターン2が、発熱部品配線板10上に形成されている。発熱部品配線板10は、可撓性を有するため、LEDの点灯及び消灯の繰り返しにより生ずる温度衝撃を緩和し、温度衝撃に対する半田付け寿命は、他の一般的なフレキシブル印刷配線板と同等であり、ガラスエポキシ等により形成される固定基板よりも、数倍以上の寿命がある。
更に、図5に示されたLED搭載モジュール20A、図7に示されたLED搭載モジュール20C及び図8に示されたLED搭載モジュール20Dは、保護フィルム5aを剥がすことで、様々な形状の放熱体8Aに、直接、貼付することができるので、LED搭載モジュールの組み立て工数を削減できる。
粒子径0.8μmのアルミナ粒子を第1のポリイミドに対して重量比120phrを含有している厚さが異なる絶縁フィルム1を制作した。先ず、図3(3)に示されたエッチング前の発熱部品配線板10を制作し、この発熱部品配線板10中の絶縁フィルム1を取り出し、絶縁フィルム1の厚さに対する熱抵抗(℃/W)及び引っ張り強度(gW)を測定した。
熱抵抗の測定は、取り出した絶縁フィルム1を直径12.5mmの円形にくり抜いたサンプルにし、このサンプルを試験用のブロックに載せ、サンプルの中心に200g/cm2の加重を加えた5mm×5mmの大きさの熱源を載せ、熱源と、試験用ブロック上のサンプルの中心から10mmの位置と、に取り付けた熱電対で温度差を測定し、熱源の負荷電力と熱電対で測定した温度差とから、熱抵抗を求めた。現在製品化されている絶縁層とアルミニウム板からなるリジット基板の熱抵抗が2℃/Wであるため、熱抵抗2℃/W以下を、良と判定した。
引っ張り強度の測定は、取り出した絶縁フィルム1を幅10mm、縦30mmの短冊状のサンプルにし、このサンプルの片先端から5mmの位置に2mmの丸孔を開けて、この部分にL字型の六角レンチを挿入して、AIKOHエンジニアリング社製の試験装置1320Dにより、引っ張り速度5mm/minで引っ張り、引っ張り強度を測定した。引っ張り強度は、1000gW以上を良と判定した。実施例1の測定結果は、下記の表1の通りとなった。
表1の結果から、粒子径0.8μmのアルミナ粒子を重量比120phr含有する絶縁フィルム1の厚さを15μm〜26μmにした場合、引っ張り強度1000gW以上、かつ熱抵抗2℃/W以下を満たしていた。
図9は、本発明の実施例1における絶縁フィルム1の厚さに対する熱抵抗を示す特性図である。
図9において、実施例1の絶縁フィルム1の厚さに対する熱抵抗の特性が実線で表され、従来の絶縁材料の厚さに対する熱抵抗の特性が破線で表されている。従来の絶縁材料では、絶縁フィルムの厚さを変えても、熱抵抗を目標の2℃/W以下にすることができない。これに対し、実施例1の絶縁フィルム1では、厚さを26μm以下にすることで、熱抵抗を2℃/W以下にすることができた。
次に、図1に示されたフレキシブル印刷配線板10について、充填材として含有するアルミナの重量比を変えた厚さ25μmの絶縁フィルム1を試作し、試作した絶縁フィルム1に対する熱抵抗(℃/W)、絶縁耐圧(kV)の測定、及び可撓性の良否の判定を行った。
絶縁耐圧試験は、菊水電子工業(株)製の絶縁耐圧試験機TOS5300を用い、2つの電極を覆う50mm四方の絶縁フィルム1のサンプルを電極間に挟み、10秒間に周波数60Hzの交流電圧を0kV〜5.85kVまで上げて行き、絶縁破壊した瞬間の電圧を耐電圧として記録した。絶縁耐圧の判定は、安全規格が3kV以上を良と判定した。
更に、可撓性の評価試験は、直径0.5mmの棒にあて200回折り曲げてクラックの有無を確認する方法で行い、クラックがない場合に、良と判定した。実施例2の測定結果は、下記の表2の通りとなった。
表2において、充填材を含んでいない従来の厚さ25μmの絶縁フィルムは、熱抵抗が4.6(℃/W)であり、放熱特性に問題があった。
これに対して、表2の結果から、厚さ25μmの絶縁フィルム1に充填材として含有させるアルミナの重量比を100phr〜150phrにした場合に、熱抵抗2℃/W以下、絶縁耐圧3kV以上、及び可撓性良の結果を得ることができた。
厚さ25μmの絶縁フィルム1に充填材として含有するアルミナの重量比を120phrとし、アルミナ粒子の粒径を変えて、熱抵抗℃/W及び絶縁耐圧kVの測定と、可撓性の評価を行った。実施例3の測定結果は、下記の表3の通りであった。
表3の結果から、厚さ25μmの絶縁フィルム1に充填材として重量比120phr含有させるアルミナ粒子の粒径を0.5μm〜7μmにした場合に、熱抵抗2.0℃/W以下、絶縁耐圧3.0kV以上、及び可撓性良の結果を得ることができた。
更に、接着剤層5の厚さが異なる図2に示された発熱部品配線板10Aを試作し、接着剤層5の厚さ(μm)に対する熱抵抗(℃/W)及び剥離強度(N/m)の測定を行った。
接着剤層5の熱抵抗の測定方法は、実施例1における絶縁フィルム1の熱抵抗の測定方法と同様であり、接着剤層5の熱抵抗2℃/W以下を良と判定した。
剥離強度の測定は、アイコーエンジニアリング(株)製の剥離試験機FTN4−15Aを用い、接着剤層5を幅10mmの短冊状のサンプルにし、このサンプルの片先を金属板3の面に対して垂直方向に5mm/minの速度で引っ張り、接着剤層5が金属板3から剥離したときの引力を測定し、N/mに換算して剥離強度とした。剥離強度の評価は、200N/m以上を良と判定した。実施例4の測定結果は、下記の表4の通りであった。
表4の結果から、接着剤層の厚さを、30μm〜50μmにした場合に、発熱部品配線板として熱抵抗2(℃/W)以下、かつ剥離強度200(N/m)以上の結果を得ることができた。
以上のように、本発明に係る発熱部品配線板及び発熱部品搭載モジュールによれば、放熱が必要な発熱部品の高密度実装化、低コスト化、高信頼性化が可能になる。そのため、広い範囲の配光特性と十分な明るさとを備えたLED電球等の実現に貢献できる。
1 絶縁フィルム
2 配線パターン
3 金属板
4 白色レジスト
5 接着剤層
5a 保護フィルム
6 LED
7 半田付け
8,8A 放熱体
9 筐体
10,10A 発熱部品配線板
11 銅板
12 アルミナ含有ポリアミド酸層
20,20A,20B,20C,20D 発熱部品搭載モジュール
2 配線パターン
3 金属板
4 白色レジスト
5 接着剤層
5a 保護フィルム
6 LED
7 半田付け
8,8A 放熱体
9 筐体
10,10A 発熱部品配線板
11 銅板
12 アルミナ含有ポリアミド酸層
20,20A,20B,20C,20D 発熱部品搭載モジュール
Claims (13)
- 第1面と前記第1面に対して反対側の第2面とを有し、熱抵抗が2℃/W以下で絶縁耐圧が3kV以上の可撓性のある絶縁フィルムと、
前記第1面に形成され、前記第1面上に搭載される発熱部品に対して電力を供給するための配線パターンと、
第3面と前記第3面に対して反対側の第4面とを有し、前記第3面が前記第2面に圧着された形状保持用の金属板と、を備え、
前記絶縁フィルムは、第1のポリイミドに、熱伝導率が大きくかつ電気伝導率が小さい物質の粒子が充填材として含有されていることを特徴とする発熱部品配線板。 - 前記充填材は、
アルミナ、酸化亜鉛、窒化ホウ素、又は窒化アルミニウムのいずれか1つの粒子であることを特徴とする請求項1記載の発熱部品配線板。 - 前記充填材は、粒子径が0.5μm〜7μmのアルミナ粒子であり、
前記絶縁フィルムは、前記第1のポリイミドに対して重量比100phr〜150phrの前記アルミナ粒子を含有し、厚さが15μm〜26μmであることを特徴とする請求項1記載の発熱部品配線板。 - 前記金属板の前記第4面には、
熱抵抗が2℃/W以下の接着剤層が接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の発熱部品配線板。 - 前記接着剤層は、
前記第1のポリイミドよりも粘性の大きい第2のポリイミドと接着剤とが混合され、厚さが30μm〜50μmであることを特徴とする請求項4項記載の発熱部品配線板。 - 前記配線パターン上には、
二酸化チタンを含有する第3のポリイミドを有する白色のレジストが形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の発熱部品配線板。 - 請求項1〜3のいずれか1項記載の発熱部品配線板と、
前記第1面上に搭載された前記発熱部品と、
を備えたことを特徴とする発熱部品搭載モジュール。 - 請求項4又は5記載の発熱部品配線板と、
前記第1面上に搭載された前記発熱部品と、
を備えたことを特徴とする発熱部品搭載モジュール。 - 前記発熱部品は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項7又は8記載の発熱部品搭載モジュール。
- 前記発光ダイオードは、半田付けにより、前記配線パターン上に接続されていることを特徴とする請求項9記載の発熱部品搭載モジュール。
- 前記金属板の前記第4面は、
前記発熱部品から発生する熱を放熱する放熱体に固着されていることを特徴とする請求項7記載の発熱部品搭載モジュール。 - 前記金属板の前記第4面は、
前記接着剤層を介して前記発熱部品から発生する熱を放熱する放熱体に接着されていることを特徴とする請求項8記載の発熱部品搭載モジュール。 - 前記放熱体は、
多面体形状であることを特徴とする請求項12記載の発熱部品搭載モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013058763A JP2014183300A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | 発熱部品配線板及び発熱部品搭載モジュール |
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ID=51701686
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JP2013058763A Pending JP2014183300A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | 発熱部品配線板及び発熱部品搭載モジュール |
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JP (1) | JP2014183300A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI627717B (zh) * | 2017-07-21 | 2018-06-21 | 聚鼎科技股份有限公司 | 散熱基板 |
WO2019151488A1 (ja) * | 2018-02-05 | 2019-08-08 | 三菱マテリアル株式会社 | 絶縁膜、絶縁導体、金属ベース基板 |
JP2019140094A (ja) * | 2018-02-05 | 2019-08-22 | 三菱マテリアル株式会社 | 絶縁膜、絶縁導体、金属ベース基板 |
-
2013
- 2013-03-21 JP JP2013058763A patent/JP2014183300A/ja active Pending
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