JP2014181091A - 粒状体輸送用ロータリーフィーダ及びこれを備える粒状体輸送設備、並びに、粒状体輸送方法 - Google Patents

粒状体輸送用ロータリーフィーダ及びこれを備える粒状体輸送設備、並びに、粒状体輸送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粒状体をスラリー状態で輸送するのに有用なロータリーフィーダを提供する。
【解決手段】本発明のロータリーフィーダは、沈殿槽から受入口を通じて粒状体が導入されるケーシングと、ケーシングに設けられた給水口と、ケーシングにおける給水口と離隔した位置に設けられたスラリー排出口と、ケーシングに収容され、沈殿槽からの粒状体を輸送管路へと回転によって移送するロータとを備える。ロータは、シャフトと、シャフトの両端部に固定された第1及び第2のディスクと、粒状体を収容した状態で回転するポケット部を構成する複数の羽根とを有する。ケーシングは、給水口の位置からスラリー排出口の位置まで延びる溝を内面に有し、当該溝が粒状体を収容して回転してきたポケット部とともに当該粒状体と水との混合部を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、粒状体をスラリーの状態で輸送するためのロータリーフィーダ及びこれを備える粒状体輸送設備、並びに、粒状体輸送方法に関する。粒状体の具体例としては、高炉や廃棄物ガス化溶融炉で発生する水砕スラグ等が挙げられる。
粉粒体を液体(例えば、水)と混合しスラリー状態で管路輸送する手法として、スラリーを輸送用ポンプに導き、これをポンプで昇圧して管路に吐出するものが一般的である。(特許文献1の図1におけるスラリーポンプ29参照)。この場合、スラリーポンプとして、図7に示すような、うず巻型遠心ポンプが主に用いられている。
一方、特許文献2はペレット状の魚用餌又は小さく裁断された生魚を搬送対象とする粒状物の搬送装置を開示する。
特開2008−178802号公報 実開平1−68323号公報
特許文献1に記載の発明は、粉粒体を含むスラリーをポンプで輸送する方式を採用している。この方式は、ポンプと管路のみで遠く離れた目的地まで粉粒体を輸送できるため、コンベアによる搬送と比較して簡便である。しかし、スラリーポンプの摩耗が実用化を阻む最大の要因となっていた。すなわち、高い硬度を有する粒状体(例えば、水砕スラグの粒子)を含むスラリーをポンプに導入した場合、粒状体によってポンプのパーツが摩耗する。このため、例えばうず巻型遠心ポンプでスラリーを輸送する場合、ポンプのケーシングやインペラに耐摩耗材を使用する必要がある。
図7(a)はうず巻型遠心ポンプの内部構造を模式的に示す横断面図である。図7(b)は図7(a)に示すうず巻型遠心ポンプが備えるインペラの構成を示す縦断面図である。図7(a)に矢印で示したとおり、スラリーはうず巻型遠心ポンプに設けられたスラリー入口(不図示)からケーシング29aに導入され(図7(a)中の矢印Sin)、インペラ29bのうず巻き状の羽根の回転遠心力により昇圧され、スラリー出口29cから吐出される(図7(a)中の矢印Sout)。このインペラ29bは2000〜3000rpmの高速で回転する。このため、ケーシング29aやインペラ29bはスラリーに含まれる粒状体によって激しく摩耗し、極めて耐摩性の高い金属を使用したとしても、連続使用した場合では数ヶ月で使用不能となる。これに加え、スラリーを昇圧するためのポンプは通常の昇圧ポンプより著しく高い運転動力が必要である。
特許文献2に記載の粒状物の搬送装置は、通水源からの通水によって粒状物を搬送する搬送路に、周面に粒状物を受ける凹部を備えるロータを内蔵した粒状物送出装置を臨ませ、該送出装置によってホッパー内に蓄えられる粒状物を該搬送路に送り出すように構成されている。しかし、当該搬送装置は、通水源と送出装置とが連通した状態となっても、粒状物の種類や運転条件によっては凹部内に粒状物が詰まって粒状物を搬送路に送り出せないおそれがある。つまり、引用文献2に記載の搬送装置は汎用性が不十分であった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、粒状体をスラリー状態で輸送するのに有用であり且つ汎用性が高いロータリーフィーダ及びこれを備えた粒状体輸送設備、並びに、当該設備を用いた粒状体搬送方法を提供することを目的とする。
本発明は、粒状体と水との混合物を貯留する沈殿槽から粒状体を含む沈殿物を輸送管路に送り出すための粒状体輸送用ロータリーフィーダである。当該ロータリーフィーダは、横方向に延びる筒状部材からなり、沈殿槽から受入口を通じて粒状体が導入されるケーシングと、ケーシングに設けられた給水口と、ケーシングにおける給水口と離隔した位置に設けられたスラリー排出口と、ケーシングに収容され、沈殿槽からの粒状体を輸送管路へと回転によって移送するロータとを備える。上記ロータは、横方向に延びる軸線を中心に回転するシャフトと、シャフトの一方の端部側に固定されておりシャフトの外周から径方向に延びる第1のディスクと、シャフトの他方の端部側に固定されておりシャフトの外周から径方向に延びる第2のディスクと、第1のディスクの表面から第2のディスクの表面にかけて延びており、シャフト上に立設するように設けられた複数の羽根とを有する。ロータは、シャフト表面、第1及び第2のディスク、隣接する2つの羽根、並びに、ケーシングの内面によって区画される空間であるポケット部に粒状体を収容した状態で回転自在である。ケーシングは、給水口の位置からスラリー排出口の位置まで延びる溝を内面に有し、当該溝が粒状体を収容して回転してきたポケット部とともに当該粒状体と水との混合部を構成する。
上記ロータリーフィーダによれば、混合部に水を供給することによってポケット部内の粒状体がほぐされてスラリー排出口から粒状体を含むスラリーが吐出される。混合部には水を供給すればよいため、そのために使用するポンプにはスラリーが導入されることはない。ポンプのパーツが粒状体によって摩耗することがないため、当該ポンプは高い耐摩性を有する特別仕様のものである必要はない。
上述のとおり、ロータを収容するケーシングには、給水口の位置からスラリー排出口の位置まで延びる溝が内面に設けられている。粒状体を収容するポケット部が当該溝の位置まで回転してポケット部と溝とによって混合部が構成されると、溝の内容積の分について空間が広がるため、ポケット部に収容されていた粒状体は動きやすくなる。この状態で混合部に給水口からの水が導入されることで、粒状体が水に分散したスラリーとなり、これがスラリー排出口から吐出される。溝を設けたことで、給水口又はスラリー排出口が目詰まりを起こしたり、ポケット部内に粒状体が充填された状態のまま回転を続けるという不具合を十分に防止できる。本発明のロータリーフィーダは、種々の粒状体をスラリーの状態にして輸送するのに適用でき、高い汎用性を有する。また、このロータリーフィーダによれば、粒状体の含有濃度が所定の範囲に収まっているスラリーを連続的且つ安定的に吐出することができる。
本発明のロータリーフィーダは、第1及び第2のディスクの背面側に水をそれぞれ供給する加圧用給水部を更に備え、加圧用給水部からの水が各ディスクの外周面とケーシングの内面との隙間を通過してポケット部側に流入するようにしてもよい。かかる構成を採用することにより、上記隙間に粒状体が入り込むことによってロータの回転が止まるなどのトラブルを十分に抑制できる。
本発明は上記ロータリーフィーダを備える粒状体輸送設備を提供する。すなわち、本発明に係る粒状体輸送設備は、粒状体と水との混合物を貯留する沈殿槽と、沈殿槽の下方に設けられたロータリーフィーダと、給水口を通じてロータリーフィーダに水を供給するポンプと、スラリー排出口に接続されており粒状体を含むスラリーを目的地まで輸送する輸送管路とを備える。
上記粒状体輸送設備は、輸送管路を通じて送られてきたスラリーを収容する水槽を有する水切り装置と、この水槽内の水を沈殿槽に返送するための返水用管路とを更に備えてもよい。
本発明は、上記粒状体輸送設備を使用して粒状体を管路で輸送する方法を提供する。すなわち、本発明に係る粒状体輸送方法は、水と輸送対象の粒状体とを沈殿槽内に導入する工程と、ロータリーフィーダのシャフトを回転させることによって、溝が形成された位置までポケット部を移動させる工程と、ポケット部と溝とによって構成される混合部に給水口を通じて水を供給するとともに混合部内のスラリーをスラリー排出口から排出する工程と、スラリー排出口からのスラリーを輸送管路で目的地まで輸送する工程とを備える。
本発明によれば、粒状体をスラリー状態で輸送するのに有用であり且つ汎用性が高いロータリーフィーダ及びこれを備えた粒状体輸送設備、並びに、当該設備を用いた粒状体搬送方法が提供される。
本発明に係る粒状体輸送設備の一実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係るロータリーフィーダの一実施形態を模式的に示す縦断面図である。 図2に示すIII−III線における断面図である。 図2において丸で囲った部分aを拡大して示す断面図である。 ロータリーフィーダの変形例を示す断面図である。 実施例1〜4の結果を示すグラフである。 (a)うず巻型遠心ポンプの内部構造を模式的に示す横断面図であり、(b)うず巻型遠心ポンプが備えるインペラの構成を示す縦断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
<粒状体輸送設備>
図1を参照しながら、本実施形態に係る粒状体輸送設備について説明する。同図に示す粒状体輸送設備100は、粒状体を目的地であるヤード40にまで輸送するためのものである。輸送対象の粒状体としては、水砕スラグ、天然砂、工業用粉末原料、食品原料などが挙げられる。粒状体の粒径は好ましくは0.1〜5mm程度であり、より好ましくは0.1〜1.0mm程度である。なお、粒状体の粒径はふるい分け法によって測定された粒度分布の中央値を意味する。
粒状体輸送設備100によれば、上記粒状体のうち、硬度が高い材料(水砕スラグ、天然砂など)からなる粒状体を輸送しても、これに起因するポンプのパーツの摩耗等のトラブルが生じないという利点がある。これは、粒状体輸送設備100においては後述のとおり、粒状体を押し流すために使用されるポンプ(ポンプ30)に対してスラリーではなく水が導入されるからである。
粒状体輸送設備100は、粒状体と水との混合物を貯留する沈殿槽10と、沈殿槽10の下方に設けられたロータリーフィーダ20と、ロータリーフィーダ20に水を供給するポンプ30と、ロータリーフィーダ20から吐出されるスラリーをヤード40まで輸送する輸送管路L35とを備える。なお、輸送管路L35の途中には電磁式流量計Vが設けられている。更に、粒状体輸送設備100は、輸送管路L35を通じて送られてきたスラリーを収容する水槽38aを有する水切り装置38をヤード40に備え、また水槽38a内の水を返水用管路L42を通じて沈殿槽10に返送できるようになっている。
を更に備える。
沈殿槽10には、輸送対象の粒状体が上方から導入され、また返水用管路L42から水が供給される。沈殿槽10内で沈殿した粒状体は、沈殿槽10の下方に位置するロータリーフィーダ20に受入口20aを通じて導入される。沈殿槽10の上澄み液は沈殿槽10に隣接する貯水槽12にオーバーフローして導入される。なお、沈殿槽10内における貯水槽12側の位置には仕切り板10aが設けられている。仕切り板10aは、沈殿槽10内の粉粒体が貯水槽12になるべく流れ込まないようにするためのものである。
貯水槽12には、補給水を導入できるようになっている。貯水槽12内の水量はレベル計14で監視されており、レベル計14からのデータに基づいてレベル指示制御器LICとこれによって開閉が制御される給水弁16とによって貯水槽12に水が補給される。
貯水槽12には水をロータリーフィーダ20に供給するための配管L18が接続されている。配管L18の途中にポンプ30が設けられている。ポンプ30は水を昇圧して吐出するためのものであり、例えば、一般的に使用されているうず巻型遠心ポンプなどを使用できる。ポンプ30は、スラリーが導入されるわけではなく、水が導入されるため、特別仕様のものである必要性はない。
水を移送する配管L18は、ポンプ30の下流側で分岐している。分岐後の一方の配管L18aは、ロータリーフィーダ20のケーシング25に設けられた給水口25aに接続されている。他方の配管は更に分岐しており、そのうちの一方の配管L18bはロータリーフィーダ20の第1のディスクD1の背面側の加圧室R1に、他方の配管L18cは第2のディスクD2の背面側の加圧室R2に水を供給できるように構成されている(図2参照)。なお、2つのディスクD1,D2の内側の面を内面であり、外側の面を背面という。配管L18a,L18b,L18cの途中にはそれぞれ流量調節弁Va,Vb,Vcが設けられている。これらの流量調節弁Va,Vb,Vcの開度を調節することで、それぞれの弁の下流側の流量及び圧力を調整できる。
(ロータリーフィーダ)
ロータリーフィーダ20は、沈殿槽10の下方に位置しており、沈殿槽10から粒状体を含む沈殿物を受け入れ、そして粒状体を輸送管路L35に送り出すため装置である。図2〜4を参照しながら、ロータリーフィーダ20の構成を説明する。ロータリーフィーダ20は、ロータ21と、ロータ21を収容するケーシング25とを備える。
ロータ21は、沈殿槽10からの粒状体を輸送管路L35へと移送するためのものである。ロータ21は、図2に示すとおり、横方向に延びる軸線を中心に回転するシャフト22と、シャフト22の一方の端部側及び他方の端部側にそれぞれ固定された2つのディスク(第1及び第2のディスク)D1,D2と、シャフト22の表面から径方向に向けて立設するように設けられた複数の羽根23とを有する。ロータ21が回転すると、受入口20aからケーシング25内に導入された粒状体が羽根23によって切出され、隣接する2枚の羽根23の間に収容される。
ディスクD1,D2は、いずれもシャフト22の外周から径方向に延びている。なお、ディスクD1,D2の外周面D1a,D2aはいずれもケーシング25の内面からは離隔している(図4参照)。ディスクD1,D2のそれぞれの内面D1b,D2bは、内側から外側に向けて広がる傾斜面をなしている。内面D1b、D2bと、シャフト22の軸線CLを法線とする平面とのなす角(図4中の角度α)は、好ましくは0〜60°であり、より好ましくは45〜60°である。角度αを45°以上とすることで、ケーシング25内における粒状体の滞留を効果的に防ぐことが可能となり、60°以下とすることで、ロータリーフィーダ20を大型化しなくてもロータリーフィーダ20内に粒状体を収容するための空間(後述のポケット部P)を十分に確保できる。
図3に示すとおり、本実施形態に係るロータ21は、シャフト22に16枚の羽根23が設けられている。各羽根23は、ディスクD1の表面からディスクD2の表面にかけて延びている。シャフト22に複数の羽根23を設けることで、ケーシング25内に羽根23と同数のポケット部Pが形成される。各ポケット部Pは、シャフト22の表面、2つのディスクの内面D1b,D2b、隣接する2枚の羽根23、及び、ケーシング25の内面によって区画される空間である。なお、羽根23の枚数は16枚に限定されないが、区画断面がより正方形に近い形状となる枚数が望ましい。
ロータ21は、ポケット部Pに粒状体を収容した状態でケーシング25内を回転自在であるように構成されている。なお、ケーシング25の両端部には閉鎖板28a,28bがそれぞれ設置されており、閉鎖板28a,28bの中央部にはシャフト22が貫通する開口が設けられ、この開口にシール機構24を介してシャフト22が回転自在に設けられている。シャフト22は回転駆動装置50の動力によって回転する。
ケーシング25は、横方向に延びる筒状部材からなり、ロータ21を収容している。ケーシング25は、沈殿槽10からの沈殿物(粒状体)を内部に導入するための受入口20aを上部に有する。本実施形態に係るケーシング25は、軸線CLを挟んで受入口20aと反対側に(すなわち下方側に)、配管L18aが接続される給水口25aと、輸送管路L35が接続されるスラリー排出口25bとを有する。給水口25aは、ポケット部P内の粒状体をスラリー排出口25bの方向に効率的に押し出し且つ流路抵抗を小さくするため軸線CLを法線とする平面に対して傾斜した向きに設けられている。つまり、給水口25aから流入した水がディスクD1の内面D1bに沿って流れるように、給水口25aの角度が設定されている。同様の観点から、スラリー排出口25bは、ポケット部P内の粒状体を効率的に且つ流出抵抗を少なくして排出できるように軸線CLを法線とする平面に対して傾斜した向きに設けられている。つまり、スラリー排出口25bへと向かうスラリーがディスクD2の内面D2bに沿って流れるように、スラリー排出口25bの角度が設定されている(図2参照)。
ケーシング25は、給水口25aの位置からスラリー排出口25bの位置まで延びる溝25gを内面に有する。溝25gは粒状体を収容して回転してきたポケット部Pとともに、粒状体と水とが混合する空間(混合部27)を構成する。図3に示すように、粒状体を収容するポケット部Pが溝25gの位置まで移動してくると混合部27が構成される。ポケット部Pに溝25gの内容積が加わるため、つまり粒状体が収容されている空間が広がるため、粒状体が動きやすくなる。そして、この状態で混合部27に対して給水口25aからの水が導入されることで、粒状体が水に分散したスラリーとなり、スラリー排出口25bの方向へと押し出される。
軸線CLを法線とする面によって溝25gを切断したときの断面形状は、溝25g内における粒状体の滞留を防止する観点から略半円状であることが好ましい。また、この断面における溝25gの流路面積は、給水口25aの開口面積の40〜60%程度とすればよい。
図3に示す縦断面図において、ロータ21は反時計回りに回転することを想定している。ケーシング25の内面における溝25gを設けられている位置は、ある程度は上流側(図3において軸線CLの左側)又は下流側(図3において軸線CLの右側)であってもよい。ただし、溝25gを設ける位置が過剰に上流側又は下流側であると、水は抵抗の少ないところを流れやすいため、混合部27に十分量の水が流れずに、羽根23の先端とケーシング25の内面との隙間を流れて沈殿槽10に抜けやすくなる。例えば、溝25gの位置が図5に示すように上流側であると、図5に示す矢印Wの方向に水が流れてしまい、混合部27に供給される水量が不十分となるおそれがある。なお、羽根23の枚数を調整したり羽根23もしくはディスクD1、D2の先端とケーシング25の内周との隙間を調整することによってロータリーフィーダ20の水の流れを制御可能である。
ケーシング25内には、上述のとおり、加圧室R1,R2が形成されている。図2に示すように、加圧室R1,R2には配管L18b,L18cがそれぞれ接続されている。本実施形態において、加圧用給水部は配管L18b,L18cと、これらの配管にそれぞれ配された流量調節弁Vb,Vcと、加圧室R1,R2によって構成されている。流量調節弁Va,Vb,Vcの開度を調節することによって、配管L18b,L18c内の水圧を配管L18a内の水圧よりも高く設定しつつ且つ加圧室R1,R2に入る水量を調節できる。加圧室R1,R2内の水は、ディスクD1,D2の外周面とケーシング25の内面との隙間δを通過してポケット部P側に流入する(図4参照)。
ケーシング25内に加圧室R1,R2を設けたことで、隙間δに粒状体が入り込むことによるトラブル(例えば、ロータ21の回転が止まるなど)を十分に抑制できる。隙間δは好ましくは0.1〜0.5mm程度であり、より好ましくは0.2〜0.3mm程度である。隙間δを0.1mm以上とすることでケーシング25の内面とディスクD1、D2の外周面の接触摺動を十分確実に防止でき、他方、0.5mm以下とすることで隙間δを通じてケーシング25の外に漏れ出る水量を抑制できる。なお、隙間δへの粒状体の侵入を防止する観点から、隙間δを外側から内側に流れる水の流速は0.3〜2.0m/sの範囲とすることが好ましい。
<粒状体搬送方法>
次に、輸送設備100を使用した粒状体の輸送方法について説明する。本実施形態に係る粒状体輸送方法は、対象の粒状体をスラリー状態にして輸送するものであり、以下の工程を備える。
(A)水と輸送対象の粒状体とを沈殿槽10内に導入する工程。
(B)ロータリーフィーダ20のシャフト22を回転させることによって溝25gが形成された位置までポケット部Pを移動させる工程。
(C)ポケット部Pと溝25gとによって構成される混合部27に給水口25aを通じて水を供給するとともに、混合部27内のスラリーをスラリー排出口25bから排出する工程。
(D)スラリー排出口25bからのスラリーを輸送管路L35で目的地まで輸送する工程。
工程(C)におけるポケット部Pへの通水は、図3に示すように、溝25gとポケット部Pとが一致した位置にあるときのみではなく、羽根23が溝25gをまたぐ状態にあるときから始まる。そして、溝25gとポケット部Pの位置が一致した時点でポケット部P内の粒状体が完全に排出されることが好ましい。
本実施形態に係る粒状体搬送方法は、更に以下の工程を備えてもよい。
(E)ディスクD1,D2の背面側に水をそれぞれ供給することによって、ディスクD1,D2の背面側から隙間δを通じてポケット部P側に水を流す工程。
(F)輸送管路L35を通じて送られてきたスラリーを水切り装置38の水槽38aに導入し、スラリーを固液分離して粒状体を回収するとともに、分離された水を返水用管路L42を通じて沈殿槽10に返送する工程。
輸送設備100は、ロータ21の回転数を変更することによって単位時間あたりの沈殿物の切出量を調節でき、その結果、単位時間あたりの粒状体の輸送量を設定できる。例えば、ロータ21の回転数は好ましくは10rpm以下であり、羽根先端の摩耗を考慮すれば、より好ましくは5rpm以下である。ロータ21の回転数を過剰に高く設定すると、ポケット部Pが溝25gの位置を通過してもポケット部P内に粒状体が残存した状態のままとなりやすい。なお、輸送設備100の運転条件は、輸送すべき粒状体の発生量等に応じて設定すればよく、例えば、輸送設備100が高炉や廃棄物ガス化溶融炉等で発生する水砕スラグの輸送手段として採用された場合、水砕スラグの単位時間あたりの発生量に応じて設定すればよい。
スラリー排出口25bから吐出されるスラリーの流速は、管路の摩耗及びポンプ動力を考慮すれば、好ましくは2〜3m/sである。スラリーの流速がこの範囲となるように、ポンプ30が配された配管L18を通じてロータリーフィーダ20に供給する水量Qtを決定すればよい。なお、水量Qtで送られる水のうち、一部の水(水量Q1)は給水口25aから混合部27に供給され、残りの水(水量Q2)は加圧室R1,R2に供給される。水量Qtを決定するに際しては、水量Q2を考慮する必要がある。水量Q2の割合(Q2/Qt)は0.1〜0.3程度とすることが好ましい。この値が0.1以上であれば隙間δに粒状体が浸入することを十分に防止でき、0.3以下であれば全水量Qtを増大させなくても十分量の水を混合部27に供給できる。
上記実施形態によれば、ポンプ30を使用して混合部27に対して給水口25aから水を直接導入することで、ポケット部P内の粒状体がほぐされ、スラリー排出口25bからスラリーが効率的に吐出される。また、ケーシング25の内面に溝25gを設けたことで、給水口25a又はスラリー排出口25bが目詰まりを起こしたり、ポケット部P内に粒状体が充填された状態のまま回転し続けるという不具合を十分に防止できる。
本発明者らは、本発明に係るロータリーフィーダの性能を確認するため、図2に示すロータリーフィーダ20と同様の構成のフィーダを製造した。
(実施例1)
ロータの回転数を2.5rpmに設定して上記フィーダを運転し、廃棄物溶融炉からの水砕スラグ(平均粒径1.0mm)の吐出量を評価した。混合部への給水圧力は0.28MPaとした。水砕スラグの吐出量は3.1トン/時であった。
(実施例2)
ロータの回転数を2.5rpmとする代わりに3.75rpmとしたことの他は実施例1と同様にして水砕スラグの吐出量を評価した。水砕スラグの吐出量は4.3トン/時であった。
(実施例3)
ロータの回転数を2.5rpmとする代わりに5.0rpmとしたことの他は実施例1と同様にして水砕スラグの吐出量を評価した。水砕スラグの吐出量は5.4トン/時であった。
(実施例4)
ロータの回転数を2.5rpmとする代わりに5.6rpmとしたことの他は実施例1と同様にして水砕スラグの吐出量を評価した。水砕スラグの吐出量は5.5トン/時であった。
図6は、ロータの回転数(rpm)と水砕スラグの吐出量(トン/時間)の関係を示すグラフである。なお、水砕スラグの吐出量は、ロータリーフィーダから吐出されたスラリー中に含まれる水砕スラグの量を意味する。スラリーの吐出圧力はフィーダの回転数の影響は受けず、0.25〜0.27MPaの範囲で安定していた。
10…沈殿槽、20…ロータリーフィーダ、20a…受入口、21…ロータ、22…シャフト、23…羽根、25…ケーシング、25a…給水口、25b…スラリー排出口、25g…溝、27…混合部、30…ポンプ、100…粒状体輸送設備、CL…軸線、D1,D2…ディスク、D1a,D2a…ディスクの外周面、L18b,L18c…配管(加圧給水部)、L35…輸送管路、L42…返水用管路、P…ポケット部、R1,R2…加圧室(加圧給水部)、Vb,Vc…流量調節弁(加圧給水部)、δ…隙間。

Claims (5)

  1. 粒状体と水との混合物を貯留する沈殿槽から前記粒状体を含む沈殿物を輸送管路に送り出すための粒状体輸送用ロータリーフィーダであって、
    横方向に延びる筒状部材からなり、前記沈殿槽から受入口を通じて前記粒状体が導入されるケーシングと、
    前記ケーシングに設けられた給水口と、
    前記ケーシングにおける前記給水口と離隔した位置に設けられたスラリー排出口と、
    前記ケーシングに収容され、前記沈殿槽からの前記粒状体を前記輸送管路へと回転によって移送するロータと、
    を備え、
    前記ロータは、横方向に延びる軸線を中心に回転するシャフトと、
    前記シャフトの一方の端部側に固定されており、前記シャフトの外周から径方向に延びる第1のディスクと、
    前記シャフトの他方の端部側に固定されており、前記シャフトの外周から径方向に延びる第2のディスクと、
    前記第1のディスクの表面から前記第2のディスクの表面にかけて延びており、前記シャフト上に立設するように設けられた複数の羽根と、
    を有し、前記シャフト表面、前記第1及び第2のディスク、隣接する2つの前記羽根、並びに、前記ケーシングの内面によって区画される空間であるポケット部に前記粒状体を収容した状態で回転自在であり、
    前記ケーシングは、前記給水口の位置から前記スラリー排出口の位置まで延びる溝を内面に有し、当該溝が前記粒状体を収容して回転してきた前記ポケット部とともに当該粒状体と水との混合部を構成するロータリーフィーダ。
  2. 前記第1及び第2のディスクの背面側に水をそれぞれ供給する加圧用給水部を更に備え、
    前記加圧用給水部からの水が各ディスクの外周面と前記ケーシングの内面との隙間を通過して前記ポケット部側に流入する、請求項1に記載のロータリーフィーダ。
  3. 粒状体と水との混合物を貯留する沈殿槽と、
    前記沈殿槽の下方に設けられた請求項1又は2に記載のロータリーフィーダと、
    前記給水口を通じて前記ロータリーフィーダに水を供給するポンプと、
    前記ロータリーフィーダの前記スラリー排出口に接続されており前記粒状体を含むスラリーを目的地まで輸送する輸送管路と、
    を備える粒状体輸送設備。
  4. 前記輸送管路を通じて送られてきた前記スラリーを収容する水槽を有する水切り装置と、
    前記水槽内の水を前記沈殿槽に返送するための返水用管路と、
    を更に備える、請求項3に記載の粒状体輸送設備。
  5. 請求項3又は4に記載の粒状体輸送設備を使用して粒状体を管路で輸送する方法であって、
    水と輸送対象の粒状体とを前記沈殿槽内に導入する工程と、
    前記ロータリーフィーダの前記シャフトを回転させることによって、前記溝が形成された位置まで前記ポケット部を移動させる工程と、
    前記ポケット部と前記溝とによって構成される前記混合部に前記給水口を通じて水を供給するとともに、前記混合部内のスラリーを前記スラリー排出口から排出する工程と、
    前記スラリー排出口からの前記スラリーを前記輸送管路で目的地まで輸送する工程と、
    を備える、粒状体輸送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106185334A (zh) * 2016-08-31 2016-12-07 常州市科协减速机制造有限公司 一种耐高温关风器

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