JP2014180676A - 板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱間タンデム圧延機の少なくとも最終スタンドにおいて、上下ワークロールのうちの少なくとも片方に、胴長方向に径差のある左右対称のプロフィルの孔型ワークロールを付与し、圧延することを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
【選択図】図1
Description
差厚鋼板は、例えば、長さ1000〜2000mm程度、幅300〜600mm程度の材料に、長さで両端から300mmまでは板厚2mm、中央部は板厚1.6mmとした凹型のもの(板厚差2水準対称型)や逆に長手方向で両端から300mmまでは板厚1.8mm、中央部は板厚2.0mmとした凸型のもの(板厚差2水準対称型)などや、板厚をテーパー状に変化させたものや、板厚差が多水準の対称および非対称型のものまで、用途に応じてさまざまな種類がある。
前者は最終スタンドから巻き取りロールまで数十メートルの距離があるので歩留り落ちが大きいし、後者は上流で熱間コイルを接合して連続化するための装置が必要となり、設備コストの増大を招く。
圧延法による差厚鋼板の製造方法において、圧延の長手方向に圧延厚さを変化させる方法においては、差厚鋼板の板厚部の異なる長さは一般に短いので、圧延機出側の板厚を測定してロールギャップを制御し、所望の差厚鋼板を製造することは、ロールバイト出口から板厚測定器までの距離による無駄時間の影響により困難である。また、入側板厚および入側速度と出側速度を検出しマスフロー一定則を用いて圧延機出側の板厚を推定し、その値を元にロールギャップを制御し、所望の差厚鋼板を製造することは、トラッキングの精度や幅広がりの影響および板厚と板速度検出器の設置による設備コストの上昇等の問題がある。
これらの圧延法による製造方法は板幅300〜600mm程度のスリット材で圧延されるため、少量多品種の生産には適しているものの、大量少品種の生産には製造コスト面(製造速度の面)の問題があったため、上述した大量少品種の差厚鋼板を低コストで製造したいという要望があった。
(1)熱間タンデム圧延機の少なくとも最終スタンドにおいて、上下ワークロールのうちの少なくとも片方に、胴長方向に径差のある左右対称のプロフィルの孔型ワークロールを採用し、圧延することを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
(2)上記(1)に記載の板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法において、最終スタンドの圧延機を、一対のワークロールと一対のバックアップロールからなる4段圧延機とし、該ワークロールの少なくとも一方を孔型ワークロールとし、該孔型ワークロールのプロフィルと逆プロフィルを付与したバックアックロールを採用することを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載の左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法において、圧延後の被圧延材を、圧延方向及び/又は板幅方向に切断して、左右非対称の圧延製品とすることを特徴とする左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
である。
図1において、加熱炉1においてスラブ2は加熱され、加熱が終わったスラブは粗圧延機3へ移動され、シート状に薄く圧延される。このシートSは仕上げ圧延機4である7つの圧延機からなる熱間タンデム圧延機で所望の厚さまで圧延され、冷却を兼ねたランアウトテーブル5を通り、巻き取り機6によりコイル状に巻き取られる。
スラブ2は 60キロハイテンと呼ばれる引っ張り強さが600MPaの材料であり、板厚250mm、板幅1600mm、長さ5mのものである。このスラブを粗圧延により、板厚50mmのシートSに仕上げる。仕上げ圧延機の最終スタンドの圧延機のワークロール11は直径600mm、胴長2000mmであり、バックアップロール12は直径1500mm、胴長2000mmである。
すなわち、ロール胴長方向でロール中央部1000mmはロール端部よりも半径当たり1.05mm小さくなる凹型のロールプロフィルに加工した。このロールを用いて差圧鋼板の中央部の板厚が目標値になるようにロールギャップを調整して圧延した。
このときに使用したワークロール11を、バックアップロール12と共に、図2の上部に模式的に示した。
図1に示した装置を用いて、長手方向に板厚差を有する差厚鋼板を製造した。素材等は上述した差厚鋼板のサンプルを製造した条件と同じであり、本発明で製造する長手方向に板厚差を有する差厚鋼板の寸法も上述した条件と同じである。
2 スラブ
3 粗圧延機
4 仕上げ圧延機
5 ランアウトテーブル
6 巻き取り機
11 ワークロール
12 バックアップロール
S シート
P 差厚鋼板
Claims (3)
- 熱間タンデム圧延機の少なくとも最終スタンドにおいて、上下ワークロールのうちの少なくとも片方に、胴長方向に径差のある左右対称のプロフィルの孔型ワークロールを採用し、圧延することを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
- 請求項1に記載の板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法において、最終スタンドの圧延機を、一対のワークロールと一対のバックアップロールからなる4段圧延機とし、該ワークロールの少なくとも一方を孔型ワークロールとし、該孔型ワークロールのプロフィルと逆プロフィルを付与したバックアックロールを採用することを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
- 請求項1又は2に記載された左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法において、圧延後の被圧延材を、圧延方向及び/又は板幅方向に切断して、左右非対称の圧延製品とすることを特徴とする板幅方向に左右対称の板厚差を有する差厚鋼板の製造方法。
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JPS4959064A (ja) * | 1972-08-30 | 1974-06-07 | ||
JPH11123488A (ja) * | 1997-10-15 | 1999-05-11 | Nisshin Steel Co Ltd | 異形断面帯板材の製造方法および圧延ロール |
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- 2013-03-18 JP JP2013055593A patent/JP6089831B2/ja active Active
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JPH11123488A (ja) * | 1997-10-15 | 1999-05-11 | Nisshin Steel Co Ltd | 異形断面帯板材の製造方法および圧延ロール |
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