JP2014180616A - スラッジを含む水溶液の電解処理システム - Google Patents

スラッジを含む水溶液の電解処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】スラッジを含んだ水溶液の改質をするための電解処理システムを提供する。
【解決手段】貯留タンク20と、電解槽21とを備え、電解槽の側壁面側に配置される電極板21a、21dの背面側を電解槽の側壁21e、21fに密着配置し、貯留タンクから取り出されるスラッジを含んだ水溶液を、電解槽21内に上方から流下させて電解処理するとともに、その電解槽21の底部の排出口28から排出し、貯留タンク20に循環させることを特徴とする。これにより、スラッジを含んだ水溶液の電解処理システムにおいて、電解槽内へのスラッジの滞留を防止している。
【選択図】図1

Description

本発明は、スラッジを含む水溶液の電解処理システムに関する。詳細には、スラッジを多量に含む水溶液を電解処理により改質させる電解処理システムに関する。
従来、冷却水を循環させる循環装置は、機器を冷却水によって冷却した後、温まった水を冷却塔に流して冷却し、再び機器に循環させている。
このような冷却水循環装置においては、その配管の内壁にカルシウム塩などの金属イオンが不溶性のスケールとして付着して、配管の詰まりや冷却効率の低下が生ずることがあり、循環装置内での微生物繁殖原因にもなって、好ましくない。
このため、冷却水に殺菌剤やスケール防止剤などの薬剤を添加している。
そして、経時的な水の蒸発によって冷却水の硬度が上昇すると、スケールが付着しやすくなるため、冷却水の硬度を常時モニタリングして既定値以上になると、冷却水の入れ換えを行う場合もあった。
また、冷却水からカルシウム塩などの金属イオンを除去する軟水装置の使用などの方法も採用されていた。
さらに、環境汚染防止の観点から薬剤の使用が自粛されるようになり、電解処理方法を利用したカルシウム塩などの金属イオン除去方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、冷却水循環経路に設けられた冷却水を貯留する電解槽と、前記電解槽内に設置された一対の電極と、前記一対の電極板間に電圧を印加する電圧源と、前記一対の電極板間に電圧を印加することにより前記電解槽内に貯留された前記冷却水の電解処理を行う電解装置とを備えた冷却水循環装置が記載されている。
再公表特許WO2006/027825号公報
しかしながら、前記薬剤などを用いるスケール防止方法では環境の問題があり、また、軟水装置の使用に関してはランニングコストが比較的高価なことと水系の腐食などの問題がある。
また、上記特許文献1の冷却水循環装置においては、冷却水中に錆、金属粉、砂などのスラッジを含む場合は、電解槽中においてスラッジの滞留が生じ循環水の流れが悪くなり、電解効率が低下して、循環水中の金属イオン除去の効果が上げられないという課題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するためになされたもので、環境に悪影響を及ぼすことなく、錆や金属粉、砂などのスラッジを含む循環水であっても、水溶液の改質をすることができる電解処理システムに関する。
また、本発明の他の目的は、スケール付着の原因物質であるカルシウム塩などの金属イオンを循環水中から効果的に除去することのできる電解処理システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の電解処理システムは、貯留タンクと、電解槽とを備え、
前記電解槽の側壁面側に配置される電極板の背面側を電解槽の側壁に密着配置し、
貯留タンクから取り出されるスラッジを含んだ水溶液を、
前記電解槽内に上方から流下させて電解処理するとともにその電解槽の底部の排出口から排出し、前記貯留タンクに循環させることを特徴とする。
(2)本発明の電解処理システムは、上記(1)において、前記電解槽底部の排出口は、漏斗状に下方に向かって漸次縮小していることを特徴とする。
(3)本発明の電解処理システムは、上記(1)又は(2)において、前記電解槽の上部には前記スラッジを含んだ水溶液の電解処理によって発生したガスを外部に排出するためのガス抜き機構が設けられていることを特徴とする。
(4)本発明の電解処理システムは、上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記ガス抜き機構のガス排出管部には、前記ガス排出管部内の水位を検知するレベルセンサが設けられていることを特徴とする。
(5)本発明の電解処理システムは、上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記電解槽にはスラッジの滞留を防止するための振動付与手段が設けられていることを特徴とする。
本発明のスラッジを含む水溶液の電解処理システムは、貯留タンクと、電解槽とを備え、前記電解槽の側壁面側に配置される電極板の背面側を電解槽の側壁に密着配置し、貯留タンクから取り出されるスラッジを含んだ水溶液を、電解槽内に上方から流下させて電解処理するとともにその電解槽の底部の排出口から排出し、前記貯留タンクに循環させていることを特徴とする。
このような電解処理システムにより、スラッジを電解槽などに滞留させることなく、スラッジを含む水溶液の改質ができる。例えば、水溶液中のスケール付着の原因物質であるカルシウム塩などの金属イオンを電極板上に析出させて水溶液中から効果的に除去することができる。
また、微細な不溶性粉末を含んだ水溶液から有用金属を抽出する金属精錬における水溶液の改質をすることができる。
本発明の実施例1に係るスラッジを含む水溶液の電解処理システムの構成を示す模式的説明図である。 実施例1の電解処理システムにおける電解槽及び貯留タンクの配置関係を示す概略説明図である。 (a)は実施例1の電解処理システムにおける電解槽の斜視図であり、(b)は電解槽に装填された電極板の配置例を示す横断面図である。 実施例1の電解処理システムにおける循環ポンプの設置位置を変更した変容例を示す概略説明図である。 実施例1の電解処理システムにおけるガス抜き機構の変容例1を示す構成図である。 実施例1の電解処理システムにおけるガス抜き機構の変容例2を示す構成図である。 実施例1の電解処理システムにおけるガス抜き機構の変容例3を示す構成図である。 本発明の電解処理システムを金型冷却システムに適用した実施例2を示す模式的構成図である。
本発明の一実施形態に係るスラッジを含む水溶液の電解処理システムは、貯留タンクと、電解槽とを備え、前記電解槽の側壁面に対向して配置される電極板を電解槽の側壁に密着配置させており、貯留タンクから取り出されるスラッジを含んだ水溶液を、電解槽内に垂直に配置された電極板間に、その上方から流下させるとともに、電解槽内において電解処理をした後、電解槽の底部の排出口から排出して前記貯留タンクに循環させる電解処理システムである。
この電解処理システムを用いることよってスラッジを含んだ循環水(水溶液)の改質を行うことができる。
例えば、循環水からカルシウム塩やマグネシウム塩などのスケール成分を除去(水溶液の改質)して循環経路内でのスケールの付着を防止することができる。
さらに、循環水中に含まれている砂や錆などのスラッジを電解槽内に滞留させることもなく、水循環システムにおける水溶液の改質の効率化を図ることができる。
また、実施形態の電解処理システムは、微細な不溶性粉末を含んだ水溶液から有用金属を抽出する金属精錬などへの適用もある。例えば、金の抽出工程において、金を含有する岩石や砂などを100メッシュ程度の微細な粒子に粉砕した後、酸化性の高いシアンや塩酸などが含まれる水溶液に混ぜ、貯留タンク内で撹拌反応を行っている。
このような微細な不溶性微粉末を含んだ水溶液を実施形態の電解処理システムを用いて水溶液の改質(水溶液に電解をかけることで次亜塩素酸を生成させて酸化能力を向上させるなど)を行うことができる。
<貯留タンク>
貯留タンクは、循環水の貯留容器であって、スラッジを含んだ水溶液の貯留設備として設けられている。例えば、本実施形態の電解処理システムが、プラスチック製品の射出成形の金型を冷却する冷却システムとして組み込まれている場合には、貯留タンクには、プラスチック製品の射出成形の金型を冷却する冷却水が熱交換機などの冷却設備を経由して供給されたものを貯留するとともに、該冷却水を後述する電解槽で電解処理したものを貯留するための設備ともなる。
<電解槽>
電解槽は、貯留タンクから供給される循環水(水溶液)を電解処理するための容器体である。電解槽は略直方体の形態をなし、その内部に複数枚の電極板を垂直方向に立設して配置している。なお、電解槽の側壁面に対向して配置される電極板は電解槽の側壁に密着配置させている。
これにより、電解槽の上方から供給される循環水の流れに逆らうことなく効率よく流通させて、電解槽における循環水の電解処理により改質して、循環水に含有されているスケール成分を電極板上に析出させることができる。
例えば、本実施形態の電解処理システムを、スケール除去システムとして用いる場合は、循環水に含まれているカルシウム塩、マグネシウム塩などの金属イオンを、電解処理において電極板上にスケールとして電解析出させ(電析)、循環水からスケール成分除去して、循環経路内でのスケール付着を低減させることができる。
これにより、循環経路内の循環水の交換を必要最小限度にして、水資源の無駄遣いを抑制することもできる。
<電極板の密着配置>
また、複数枚の電極板のうち、電解槽の側壁に対向して配置される電極板は、その一面側(背面側)を、電解槽の側壁に密着させて配置している。
これにより、電解槽と電極板との間に隙間ができず、循環水に含まれるスラッジを電解槽内に滞留させることもなく、システムにおける水循環の効率化を図ることができる。
なお、電極板の電極材料としては、例えば、チタンにプラチナをコーティングしたものなどを用いることができる。
<供給口、排出口>
電解槽は、循環水が循環供給される供給口と、循環水を電解処理して排出する排出口とを備えている。
また、電解槽の底部の排出口を、下方が漸次縮小する漏斗状に形成することにより、循環水に含まれるスラッジを電解槽中に滞留させることも無く、効率的に後工程の貯留タンクに移送できるようにしている。
<ガス抜き機構>
本発明の一実施形態に係る電解処理システムは、前記電解槽の上方に、循環水の電解処理によって発生したガスを外部に排出するためのガス抜き機構を設けている。
これによって、電解処理中において、循環水の電気分解によって発生したガスを電解槽から外部に放出して、閉塞した電解槽の破裂防止を図っている。
ガス抜き機構としては、貯留タンクからの循環水供給口に取り付けた給水管をさらに上方に延伸させたガス排出管部とし、その先端を外部に開放している。
また、ガス上昇管の先端部には、循環水の外部漏出を防止するため,漏洩液受け皿や漏洩液ストッパーなどを設けることもできる。ストッパーとしては、バルブやボールタップなどが挙げられる。
<レベルセンサ>
本発明の一実施形態に係る電解処理システムは、ガス抜き機構のガス排出管部には、ガス排出管部内の水位を検知する単数又は複数のレベルセンサを設けることができる。これによって、電解槽内における循環水の循環形態を制御して、安全かつ安定的に電解処理作業を行うことができる。
すなわち、電解槽中において循環水の流れが滞ったときにはガス排出管部内の水位レベルが上がってレベルセンサが水位を検知し、システムの循環水の流量を減量したりストップしたりして制御する。
また、さらに、電解槽中において循環水がガス排出管部から漏洩するおそれがある場合は、前記漏洩液ストッパーとしてのバルブを閉鎖して、循環水の外部漏洩を防止することができる。
レベルセンサとしては、フロート式や光学式、静電容量式などの水位センサなどが挙げられる。また、無接点、非接触の半導体を用いた水位センサなども挙げられる。
このようなレベルセンサによる制御技術を適用することによって、例えば、スケール除去システムに流通させる循環水を毎分30リットル以上とすることも可能である。
<振動付与手段>
本発明の一実施形態に係る電解処理システムにおいては、電解槽中にスラッジの滞留を防止するための振動付与手段を設けることもできる。振動付与手段としては、電解槽そのものを振動させるバイブレータ、電解槽の外側に衝撃を与えて振動させるハンマ、などが挙げられる。
これによって、電解槽内壁や電極板部分へのスラッジの堆積や付着を防止して、電解効率の低下防止やメンテナンスの効率化を図ることができる。
[実施例1]
本発明のスラッジを含む水溶液の電解処理システムについての実施例を、図面を用いながら詳細に説明する。
図1は、実施例1に係る電解処理システムの構成を示す模式的説明図であり、図2は、電解槽及び貯留タンクの配置関係を示す概略説明図であり、図3(a)は電解槽の斜視図であり、(b)は電解槽に装填された電極板4枚の配置例を示す横断面を示す説明図である。
図示するように、実施例1に係る電解処理システム10は、循環水(スラッジを含む水溶液、以下の文章において同じ)を貯留される貯留タンク20と、貯留タンク20に貯められた循環水の中のスケール成分を電解析出させるためのプラス電極板21a、マイナス電極板21bを備えた電解槽21と、貯留タンク20の上方から循環水を吸引して電解槽21に供給するための循環ポンプ22とを有している。
電解処理システム10において、循環水は、貯留タンク20上部に設けられた循環水上部供給管23及び循環水下部供給管24を経由して、電解槽21に循環供給されるように通水される。
なお、循環水が多量のスラッジを含んでいる場合は、貯留タンク20には、貯留水を攪拌するための攪拌羽根を備えた攪拌装置を必要に応じて配置することができる。
また、電解槽21の中には、図3に示すように、プラス・マイナス4枚の電極板21a〜21dを交互に立設させて平行配置して保持させることもできる。
電解槽21は、その上方及び下方が漏斗状に漸次縮小した容器体であって、電極板21a〜21dの内、電解槽21の内壁側面側に配置される電極板21a、21dの背面側は、それぞれその側壁21e、21fに密着配置されている。
これによって、電解槽21を上下方向に流れるスラッジを含んだ循環水が部分的に滞留するようなことがなく、スラッジの堆積しにくい流路が形成されるようにしている。
なお、図3では、電極板21a、21dの背面側は、それぞれその側壁21e、21fの中に埋め込むようにして密着配置している。
電解槽21の底部は、下方に向かって漸次縮小した漏斗状の排出口28となっているとともに、貯留タンク20の下部に連結されており、前述した循環ポンプ22を介して貯留タンク20と電解槽21との間でスラッジを含んだ循環水の循環流が形成される。
電解槽21上部に循環水を供給する循環水上部供給管23は、その上方においてガス抜きパイプ25に連接され、ガス抜きパイプ25の上端にはガス放出弁26が設けられている。
そして、貯留タンク20の上方には、このガス放出弁26に連結されガス抜きパイプ25の上端から溢れた循環水を貯留タンク20に戻すための戻し管27が設けられている(図1参照)。
次に、本実施例におけるガス抜き機構を説明する。
ガス抜きガス放出弁26は、蓋状のウェイト26aを備えており、ガス抜きパイプ25の上端を封止するように配置されている。電解槽21から発生したガスが、この蓋状のウェイト26aの重量に抗してガス放出孔26bから外部に放出されるようになっている。
すなわち、ガス抜きパイプ25内の圧力がウェイト26aの重量相当に達したときにウェイト26aが押し上げられてその隙間からガスが放出されるようになっている。
また、ガス抜きパイプ25の途中には、貯留タンク20から通水された循環水が、電解槽21に流れ込まないでガス抜きパイプ内に上昇した場合の液面のレベルを検知するためのレベルセンサS1、S2を、高低2箇所に配設している。
これによって、電解処理システム10において、電解槽21での運転時の安定レベルとして、レベルセンサS1とS2の間に液面レベルを確保して操業することができる。例えば、上のレベルセンサS1は循環ポンプ強制停止の際の基準として機能させ、下のレベルセンサS2は電解槽21などからの液漏れによってこのレベルが下がったときの電源全停止の基準として機能するように制御している(図示はしていない)。
なお、本実施例における循環水の循環流量は10L/分に設定しており、電解槽21の上部の水の高さは、2〜3m程度(レベルセンサS1とS2の間)に維持されるようにしている。
また、電解槽21の側壁にバイブレータなどの振動付与手段を設けることによって、電極面や壁面へのスラッジの付着防止効果をさらに高めることも可能である。
なお、図4は、循環ポンプ22を、電解槽の排出口の後に設置した変容例である。図1では、循環ポンプ22を、電解槽21の供給口19側に設置していたが、電解槽の排出口28の後側に設置することもできる。これにより、電解槽21内に滞留するスラッジをより協力に吸引でき、滞りのない循環流を形成できる。
[変容例1]
次に、実施例において説明したガス抜き機構のガス抜き弁26の形態を変容させた例を説明する。
図5〜図7に示す変容例1〜3は、ガス抜き機構のガス抜き弁の形態として、それぞれ傘状弁29、バルブ30、ボールタップ弁31を適用した例である。
変容例1のガス抜き機構は、図5に示すように、ガス抜きパイプ25の先端に傘状弁29と受け部29aを設け、ガス抜きパイプ25の先端から溢れでた循環水を、ガス抜きパイプ25の先端に設けた傘状弁29で受け止め、下方に反射した循環水をガス抜きパイプ25先端周縁に設けた受け部29aに集めて、戻し管27を介して貯留タンク20に戻すようにしている。
[変容例2]
変容例2のガス抜き機構は、図6に示すように、ガス抜き機能をオンオフするためのバルブ30の他に、貯留タンク20に連接される戻し管27をオンオフするためのバルブ30aを備えている。
これによって、レベルセンサS1が循環水の水面を検知したときには、レベルセンサS1を超えてオーバーした循環水が、ガス抜きパイプ25の先端から循環水が外部に漏れないようにバルブ30を閉じ、バルブ30aを開けて戻し管27を介して貯留タンク20に戻すようにしている。
[変容例3]
変容例3のガス抜き機構は、図7に示すように、ガス抜きパイプ25の先端にボールタップ弁31を設けている。変容例3のガス抜き機構は、その先端のパイプ径を狭めた小径部32を設けており、小径部32の下方に配置したボールが上昇したときにはボールによってパイプを閉塞できるようになっている。
すなわち、変容例3のガス抜き機構においては、パイプ中を循環水が上昇した場合に、循環水の上で浮上している浮子31aがボールタップ弁31の小径部32に拘束されてパイプを閉塞し、循環水の外部への漏洩を防止し、戻し管27を介して貯留タンク20に戻すようにしている。
なお、浮子31aは、その下部に設けられている網状の部材で支持されており、それ下方には落ちないようにしている。
[実施例2]
次に、本発明の電解処理システムを、プラスチック品射出成形用金型の冷却水からスケール成分を除去するシステムに組み込んだ場合の実施例を説明する。
金型冷却用の冷却水には、金型の冷却水路に発生する錆や、金属粉、砂などが含まれており、本発明の電解処理システムが有効に作用する。すなわち、プラスチック品の射出成形においては、金型の温度制御を行って、製品に「ひずみ」、「ひけ」などの不良発生を防止している。
しかしながら、冷却水に含有されるスケール成分が金型の冷却水路に付着すると、金型の温度制御が難しくなる。そこで、金型の冷却水路にスケールを付着させないようにして不良品の発生を予防するのである。
図8の模式的説明図に示すように、実施例2の電解処理システム40では、射出成形用金型の冷却用に用いられている冷却水に含有されているスケール成分を除去するために、金型冷却用の冷却水を貯留タンクに貯留し、その貯留タンクの冷却水を電解処理システムに循環している。
すなわち、プラスチック品射出成形用金型の冷却システムは、金型41を冷却した冷却水を、熱交換器42、送水ポンプ43を介して貯留タンク20に戻している。そして、この貯留タンク20に貯留された金型冷却用の冷却水には、スラッジとともに、金属イオンであるスケール成分が含有されており、本発明の電解処理システムを用いてスケール成分を除去することができる。
以上説明したように、本発明の電解処理システムは、電解槽の側壁面側に配置される電極板の背面側を、電解槽の側壁に密着配置することを要旨とするものであって、冷却塔や処理槽、金型冷却システムなどを有する多くの工場設備に適用することができる。
また、エアコンやボイラー、冷凍機などの熱交換設備に付設することもできる。
さらに、本発明の電解処理システムは、微細な不溶性粉末を含んだ水溶液から有用金属を抽出する金属精錬工程などにおける水溶液の改質処理への適用もでき、産業上の利用可能性が極めて高いものである。
10 実施例1の電解処理システム
19 供給口
20 貯留タンク
21 電解槽
21a〜21d 電極板
22 循環ポンプ
23 循環水上部供給管
24 循環水下部供給管
25 ガス抜きパイプ
26 ガス放出弁
26a ウェイト
26b ガス放出孔
27 戻し管
28 排出口
29 傘状弁
30、30a バルブ
31 ボールタップ弁
31a 浮子
32 小径部
40 実施例2の電解処理システム
41 金型
42 熱交換機
43 ポンプ
S1、S2 レベルセンサ

Claims (5)

  1. 貯留タンクと、電解槽とを備え、
    前記電解槽の側壁面側に配置される電極板の背面側を電解槽の側壁に密着配置させ、
    貯留タンクから取り出されるスラッジを含んだ水溶液を、
    電解槽内に上方から流下させて電解処理するとともにその電解槽の底部の排出口から排出し、
    前記貯留タンクに循環させることを特徴とするスラッジを含んだ水溶液の電解処理システム。
  2. 前記電解槽底部の排出口は、漏斗状に下方に向かって漸次縮小していることを特徴とする請求項1に記載のスラッジを含んだ水溶液の電解処理システム。
  3. 前記電解槽の上部には前記スラッジを含んだ水溶液の電解処理によって発生したガスを外部に排出するためのガス抜き機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラッジを含んだ水溶液の電解処理システム。
  4. 前記ガス抜き機構のガス排出管部には、前記ガス排出管部内の水位を検知するレベルセンサが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスラッジを含んだ水溶液の電解処理システム。
  5. 前記電解槽にはスラッジの滞留を防止するための振動付与手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラッジを含んだ水溶液の電解処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101884400B1 (ko) * 2018-03-30 2018-08-29 (주) 테크윈 전해조 하부에 슬러지 처리 장치가 구비된 비철금속 전해 제련 시스템

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